特許第6301807号(P6301807)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6301807
(24)【登録日】2018年3月9日
(45)【発行日】2018年3月28日
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20180319BHJP
【FI】
   A63F7/02 320
   A63F7/02 350Z
【請求項の数】2
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2014-212914(P2014-212914)
(22)【出願日】2014年10月17日
(65)【公開番号】特開2016-77618(P2016-77618A)
(43)【公開日】2016年5月16日
【審査請求日】2016年10月27日
(73)【特許権者】
【識別番号】000135210
【氏名又は名称】株式会社ニューギン
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 里奈
(72)【発明者】
【氏名】馬場 俊宏
(72)【発明者】
【氏名】土谷 賢二
【審査官】 木村 隆一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−081064(JP,A)
【文献】 特開2008−237328(JP,A)
【文献】 特開2013−063122(JP,A)
【文献】 特開2013−034659(JP,A)
【文献】 特開2007−044072(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
各種遊技演出を実行する演出実行手段と、
遊技演出を実行させるように前記演出実行手段を制御する演出制御手段と、を備え、
遊技演出の演出内容として複数の演出パターンが決定可能に構成されており、
前記演出パターンの中には、特定画像を表示させる特定演出パターンが複数存在し、
前記演出制御手段は、
前記特定演出パターンに基づき遊技演出を実行させる際、外部媒体により読み取り可能な特定画像として、遊技者により前記特定演出パターンに対応付けられて登録されている登録画像を取り込んだ表示画像を表示させる媒体用演出を実行させることを指示する特定画像を表示させるようになっており、
前記登録画像は、所定のグループに対応付けて登録することにより複数の特定演出パターンに対応付けて登録可能であって、且つ、1のグループに対して複数登録可能であることを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記特定演出パターンに基づき前記演出実行手段において実行される遊技演出は、所定条件が成立すると、変化するように構成されており、
前記媒体用演出において表示される表示画像は、登録画像と、特定演出パターン毎に予め決められた演出画像とを組み合わせることにより生成され、
前記演出制御手段は、
前記媒体用演出において、前記登録画像及び前記演出画像の一方又は両方を変化させるために、前記特定演出パターンに基づき遊技演出を実行させているとき、遊技演出の変化に応じて、表示させる特定画像を変化させるようになっており、
前記外部媒体を振動させる演出を指示する特定画像を表示可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の遊技機
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、遊技機では、遊技媒体が用いられて遊技が行われる。このような遊技機としては、例えば、特許文献1に記載のようなものが挙げられる。この遊技機では、トータルの遊技回数等の遊技履歴をRAM等に記憶し、このような遊技履歴を含むニ次元コードを遊技者の要求に応じて作成し、画像表示させるようにしている。そして、遊技機にて画像表示されたニ次元コードを遊技者が携帯通信端末のカメラで読み取ることで、遊技者の携帯通信端末に遊技履歴が取得されるようにしている。
【0003】
また、特許文献1の遊技機におけるニ次元コードには、遊技履歴だけでなく該遊技履歴を記憶するためのサーバーコンピュータのウェブサイトのURL(uniform resource locator)、すなわちインターネット上のアドレスの情報も含まれている。このようなニ次元コードに含まれたURLへのアクセスによっては、遊技者が会員登録を行っていればサーバーコンピュータの記憶装置内の登録された会員専用の記憶領域に該ニ次元コードに含まれた遊技履歴が記憶されるようにしている。このように会員専用の記憶領域に記憶された遊技履歴は、遊技者の要求に応じてパスワードとして発行され、該発行されたパスワードを遊技者が次の遊技の際に遊技機に入力することで、今までの遊技履歴を受け継いで遊技を行うことができるようにしている。
【0004】
なお、特許文献1の遊技機では、遊技者により遊技履歴に基づくパスワードの入力を受付けると、該パスワードに基づく遊技履歴を受け継いで遊技履歴がRAM等に記憶されるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−195432号公報(段落[0040]〜[0055])
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、近年では、これらの携帯通信端末の性能が向上したことにより、携帯通信端末を利用した遊技演出を実行させ、さらに遊技の興趣を向上させることが求められていた。
【0007】
この発明は、このような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものであり、その目的は、外部の認証端末に演出を実行させるための画像を表示させて、遊技者の興趣を向上させることができる遊技機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記問題点を解決する遊技機は、各種遊技演出を実行する演出実行手段と、遊技演出を実行させるように前記演出実行手段を制御する演出制御手段と、を備え、遊技演出の演出内容として複数の演出パターンが決定可能に構成されており、前記演出パターンの中には、特定画像を表示させる特定演出パターンが複数存在し、前記演出制御手段は、前記特定演出パターンに基づき遊技演出を実行させる際、外部媒体により読み取り可能な特定画像として、遊技者により前記特定演出パターンに対応付けられて登録されている登録画像を取り込んだ表示画像を表示させる媒体用演出を実行させることを指示する特定画像を表示させるようになっており、前記登録画像は、所定のグループに対応付けて登録することにより複数の特定演出パターンに対応付けて登録可能であって、且つ、1のグループに対して複数登録可能であることを要旨とする。
【0009】
上記遊技機において、前記特定演出パターンに基づき前記演出実行手段において実行される遊技演出は、所定条件が成立すると、変化するように構成されており、前記媒体用演出において表示される表示画像は、登録画像と、特定演出パターン毎に予め決められた演出画像とを組み合わせることにより生成され、前記演出制御手段は、前記媒体用演出において、前記登録画像及び前記演出画像の一方又は両方を変化させるために、前記特定演出パターンに基づき遊技演出を実行させているとき、遊技演出の変化に応じて、表示させる特定画像を変化させるようになっており、前記外部媒体を振動させる演出を指示する特定画像を表示可能に構成されていてもよい
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、外部の認証端末に演出を実行させるための画像を表示させて、遊技者の興趣を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】パチンコ遊技機を示す正面図。
図2】(a)及び(b)は、スペックを示す図。
図3】パチンコ遊技機の電気的構成を示すブロック図。
図4】パチンコ遊技機と携帯端末の関係を示す図。
図5】認証画像の模式図。
図6】演出表示装置における演出内容と端末側演出の内容の対応関係を示す図。
図7】(a)〜(d)は、第1端末側演出の演出態様を示す模式図。
図8】(a)は、第1端末側演出用の登録画像を示す模式図、(b)は、第2端末側演出用の登録画像を示す模式図。
図9】(a)〜(d)は、第2端末側演出の演出態様を示す模式図。
図10】(a)〜(c)は、認証画像と演出画像からなる表示画像を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、遊技機としてのパチンコ遊技機の一実施形態を説明する。
図1に示すように、パチンコ遊技機10には、遊技盤YBが備えられている。パチンコ遊技機10には、発射ハンドルHDが備えられており、発射ハンドルHDが回動動作されることにより、遊技盤YBへ遊技球が発射される。
【0016】
遊技盤YBには、複数の発光部を有する特別図柄表示装置11が配設されている。この特別図柄表示装置11では、複数種類の図柄(特別図柄)を変動させて表示する変動ゲーム(特別図柄変動ゲーム)が行われる。
【0017】
本実施形態において特別図柄表示装置11には、複数種類の特別図柄の中から、当り抽選の抽選結果に対応する1つの特別図柄が選択され、その選択された特別図柄が変動ゲームの終了によって停止表示される。特別図柄には、大当りを認識し得る大当り図柄と、はずれを認識し得るはずれ図柄とに分類される。大当り図柄が停止表示された場合、遊技者には、大当り遊技が付与される。
【0018】
また、遊技盤YBには、各種画像を表示する表示手段としての演出表示装置13が配設されている。演出表示装置13では、変動ゲームに関連する表示演出が行われる。表示演出として、具体的には、複数種類の飾り図柄を複数列で変動させる飾り図柄変動ゲームが行われる。
【0019】
演出表示装置13には、各列毎に複数種類の飾り図柄が変動表示及び停止表示可能に構成されている。そして、演出表示装置13は、特別図柄表示装置11に比較して大きい表示領域で構成されるとともに、飾り図柄は特別図柄に比較して遥かに大きく表示される。このため、遊技者は、演出表示装置13に停止表示された図柄組み合わせから大当り又ははずれを認識できる。演出表示装置13に停止表示された全列の図柄が同一種類の場合には、その図柄組み合わせから大当り遊技が付与される大当りを認識できる。この大当りを認識できる図柄組み合わせが飾り図柄による大当りの図柄組み合わせ(大当り表示結果)となる。大当りの図柄組み合わせが停止表示されると、遊技者には、変動ゲームの終了後に大当り遊技が付与される。一方、演出表示装置13に停止表示された全列の図柄が同一種類でない場合には、その図柄組み合わせからはずれを認識できる。このはずれを認識できる図柄組み合わせが飾り図柄によるはずれの図柄組み合わせ(はずれ表示結果)となる。
【0020】
また、演出表示装置13には、特別図柄表示装置11の表示結果に応じた図柄組み合わせが停止表示される。より詳しくは、特別図柄表示装置11に停止表示される特別図柄と、演出表示装置13に停止表示される飾り図柄による図柄組み合わせが対応する。例えば、特別図柄表示装置11に大当り図柄が停止表示される場合には、演出表示装置13にも大当りの図柄組み合わせが停止表示される。また、特別図柄表示装置11にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出表示装置13にもはずれの図柄組み合わせが停止表示される。なお、特別図柄に対する飾り図柄の図柄組み合わせは一対一とは限らず、1つの特別図柄に対して複数の飾り図柄による図柄組み合わせの中から1つの飾り図柄による図柄組み合わせが選択される。
【0021】
図1に示すように、演出表示装置13の下方には、常時遊技球が入球可能な始動入賞口14を備えた始動入賞装置15が配設されている。また、始動入賞装置15には、始動入賞口14へ入球した遊技球を検知する始動センサSE1(図3参照)が設けられている。始動センサSE1が始動入賞口14に入球した遊技球を検知することを契機に、変動ゲームの始動条件が成立し得る。また、始動センサSE1が始動入賞口14に入球した遊技球を検知することを契機に、予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件が成立する。
【0022】
また、演出表示装置13の下方(始動入賞口14の下方)には、遊技球が入球可能な大入賞口19を備えた大入賞装置20が備えられている。また、大入賞装置20には、大入賞口19へ入球した遊技球を検知するカウントセンサSE3(図3参照)が配設されている。カウントセンサSE3が大入賞口19に入球した遊技球を検知することにより、予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件が成立する。
【0023】
また、大入賞装置20には、ソレノイドやモータなどのアクチュエータACT1の作動により開閉動作を行う大入賞口扉21が備えられている。大入賞口19は、常には大入賞口扉21が閉状態とされて閉鎖されている。そして、大当り遊技が付与されると、付与された大当り遊技の種類に応じて大入賞口扉21が開状態となり、大入賞口19が開放され、その開放により遊技球の入球が許容される。このため、遊技者は、多数の賞球を獲得できるチャンスを得ることができる。本実施形態において大当り遊技は、多数の賞球を獲得できるチャンスを得られることから、遊技者に有利な状態となる。そして、この大当り遊技は、内部抽選で大当りが決定し、変動ゲームにて大当り図柄(大当り表示結果)が停止表示されることを契機に付与される。
【0024】
次に、本実施形態における大当り遊技について、説明する。
大当り遊技は、変動ゲームにて大当り図柄が停止表示されて該ゲームが終了した後、開始される。大当り遊技が開始すると、オープニング時間が設定される。そして、このオープニング時間において、最初に大当り遊技の開始を示すオープニング演出が行われる。また、オープニング時間が終了すると、大入賞口19が開放されるラウンド遊技が、予め定めた規定ラウンド数を上限として複数回行われる。1回のラウンド遊技中に大入賞口19は、入球上限個数の遊技球が入球するまでの間、又は規定時間が経過するまでの間、開放される。また、ラウンド遊技では、ラウンド演出が行われる。そして、すべてのラウンド遊技が終了すると、エンディング時間が設定される。また、このエンディング時間において、大当り遊技の終了を示すエンディング演出が行われる。また、エンディング時間が終了すると、大当り遊技は終了される。
【0025】
そして、本実施形態では、大当り抽選に当選した場合、複数種類の大当り遊技の中から1つの大当り遊技が決定され、その決定された大当り遊技が付与されるようになっている。そして、複数種類の大当り遊技のうち、何れの大当り遊技が付与されるかは、大当り抽選に当選した際に決定する特別図柄(大当り図柄)の種類に応じて決定されるようになっている。
【0026】
また、本実施形態では、確率変動(以下、「確変」と示す)機能を備えている。確変機能は、大当り遊技終了後に大当り抽選の抽選確率を低確率から高確率に変動させる確変状態(確率変動状態)を付与することができる機能である。本実施形態では、所定の大当り遊技(確変大当り)が付与された後に、確変状態が付与される。本実施形態において確変状態は、確変終了条件が成立するまで(本実施形態では新たな大当り遊技が付与されるまで)、付与される。確変状態は、大当り抽選の抽選確率が高確率に変動して大当りが生起され易くなるため、遊技者にとって有利な状態となり得る。
【0027】
ここで、大当り抽選の当選確率や大当り遊技の内容などの所謂、パチンコ遊技機のスペックについて説明する。
図2に、スペックを示す。なお、図2(a)において、「大当り確率(通常状態)」は、通常状態(非確変状態)における大当り判定(抽選)の当選確率を示し、「大当り確率(確変状態)」は、確変状態における大当り判定(抽選)の当選確率を示す。また、「始動センサ検知時」は、始動センサSE1が遊技球を検知したときにおける払出し賞球数を示し、「カウントセンサ検知時」は、カウントセンサSE3が遊技球を検知したときにおける払出し賞球数を示す。また、「大当り遊技における入球上限個数」は、大当り遊技における1回のラウンド遊技の入球上限個数を示す。
【0028】
また、図2(b)は、大当り遊技の種類とその内容を示す。図2(b)において、「大当り図柄(大当り遊技の種類)」は、大当り図柄(特別図柄)及び大当り遊技の種類(分類)を示し、「割合」は、大当り判定に当選したときにおける大当り遊技の割合を示す。また、「規定R数」は、規定ラウンド数を示す。また、「当り後に付与される確変状態」は、大当り遊技終了後における確変状態の有無を示す。「OP」は、オープニング時間を示し、「ED」は、エンディング時間を示す。また、「大入賞口の開閉態様」は、1回のラウンド遊技において大入賞口19が開放される時間を示す。
【0029】
次に、図3に基づき、パチンコ遊技機の制御構成について説明する。
パチンコ遊技機の機裏側には、主制御基板30が装着されている。主制御基板30は、パチンコ遊技機に関する各種処理を実行し、該処理結果に応じて遊技を制御するための各種の制御信号(制御コマンド)を出力する。また、機裏側には、演出制御基板31が装着されている。演出制御基板31は、主制御基板30から入力した制御信号(制御コマンド)に基づき、演出表示装置13の表示態様(図柄、背景、文字などの表示画像など)の決定に関する処理などを実行し、処理結果に応じて表示内容を制御する。
【0030】
以下、主制御基板30及び演出制御基板31について、その具体的な構成を説明する。
前記主制御基板30には、主制御用CPU30aが備えられている。該主制御用CPU30aには、主制御用ROM30b及び主制御用RAM30cが接続されている。主制御用CPU30aには、始動センサSE1と、カウントセンサSE3が接続されている。また、主制御用CPU30aには、特別図柄表示装置11が接続されている。また、主制御用CPU30aには、アクチュエータACT1が接続されている。
【0031】
また、主制御用ROM30bには、パチンコ遊技機に関する各種処理を実行するためのメイン制御プログラムが記憶されている。また、主制御用ROM30bには、複数種類の変動パターンが記憶されている。変動パターンは、図柄(特別図柄及び飾り図柄)が変動表示を開始(変動ゲームが開始)してから図柄が停止表示(変動ゲームが終了)される迄の間の遊技演出(表示演出等)のベースとなるパターンを示すものである。すなわち、変動パターンは、少なくとも、特別図柄が変動表示開始してから特別図柄が停止表示されるまでの演出時間(変動時間)を特定することができる。本実施形態における変動パターンでは、特別図柄が変動表示開始してから特別図柄が停止表示されるまでの間の変動ゲームの演出内容(大当りの有無、リーチ演出の有無など)も特定することができる。
【0032】
変動パターンには、大当り演出を特定する大当り変動パターンがある。また、変動パターンには、リーチ演出が行われた後に最終的にはずれとするはずれリーチ演出を特定するはずれリーチ変動パターンと、リーチを形成せずにはずれとするはずれ演出を特定するはずれ変動パターンがある。なお、大当り変動パターンと、はずれリーチ変動パターンと、はずれ変動パターンには、それぞれ複数種類の変動パターンが用意されている。
【0033】
大当り演出は、変動ゲームが、リーチ演出を経て、最終的に大当りの図柄組み合わせを停止表示させるように展開される演出である。はずれリーチ演出は、変動ゲームが、リーチ演出を経て、最終的にはずれの図柄組み合わせを停止表示させるように展開される演出である。はずれ演出は、変動ゲームが、リーチ演出を経ることなく最終的にはずれの図柄組み合わせを停止表示させるように展開される演出である。リーチ演出は、演出表示装置13の飾り図柄による変動ゲームにおいて、リーチの図柄組み合わせが形成されてから、大当りの図柄組み合わせ、又ははずれの図柄組み合わせが導出される迄の間に行われる演出である。
【0034】
また、主制御用ROM30bには、各種の判定値が記憶されている。例えば、主制御用ROM30bには、大当り抽選で用いられる大当り判定値が記憶されている。確変状態が付与されているときの大当り判定値の個数は、確変状態が付与されていないときの大当り判定値の個数よりも多くなっている。また、主制御用ROM30bには、リーチ演出を実行するか否かを決定するリーチ抽選で用いられるリーチ判定値が記憶されている。
【0035】
主制御用RAM30cには、パチンコ遊技機の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグ等)が記憶される。例えば、主制御用RAM30cには、確変状態が付与されているか否かを示す主確変フラグが記憶される。
【0036】
また、主制御基板30内では、当り判定用乱数や、特別図柄振分用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン振分用乱数として使用される各種乱数が生成される。因みに、当り判定用乱数は、大当り抽選に用いる乱数である。リーチ判定用乱数は、リーチ抽選に用いる乱数である。特別図柄振分用乱数は、特別図柄(大当りの種類)を決定する際に用いる乱数である。変動パターン振分用乱数は、変動パターンを決定する際に用いる乱数である。変動パターン振分用乱数の取り得る値は、はずれ変動パターン、はずれリーチ変動パターン及び大当り変動パターンの分類毎に、振り分けを異ならせている。なお、各種乱数として使用される乱数は、ハードウェア乱数であってもよいし、ソフトウェア乱数であってもよい。
【0037】
次に、図3に基づき演出制御基板31について説明する。
演出制御基板31には、演出制御用CPU31aが備えられている。該演出制御用CPU31aには、演出制御用ROM31b及び演出制御用RAM31cが接続されている。また、演出制御用RAM31cには、パチンコ遊技機の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグ等)が記憶される。また、演出制御用CPU31aは、各種乱数の値を所定の周期毎に更新し、更新後の値を演出制御用RAM31cの設定領域に記憶(設定)して更新前の値を書き換えている。
【0038】
また、演出制御用ROM31bには、遊技演出を実行させるための演出制御プログラムが記憶されている。演出制御用CPU31aは、各種制御コマンドを入力すると、当該演出制御プログラムに基づき各種制御を実行する。また、演出制御用ROM31bには、各種の画像データ(図柄、各種背景画像、文字、キャラクタなどの画像データ)が記憶されている。また、演出制御用CPU31aには、演出表示装置13が接続されており、各種制御コマンドを入力すると、演出制御プログラムに基づき、演出表示装置13の表示内容を制御する。
【0039】
次に、主制御用CPU30aが、メイン制御プログラムに基づき実行する各種処理について説明する。最初に、特別図柄入力処理を説明する。特別図柄入力処理は、主制御用CPU30aにより所定周期毎に実行されるようになっている。
【0040】
まず、主制御用CPU30aは、始動入賞口14に遊技球が入球したか否かを判定する保留判定を実行する。すなわち、主制御用CPU30aは、保留判定において、始動センサSE1が遊技球を検知した時に出力する検知信号を入力したか否かを判定する。保留判定の判定結果が肯定の場合(入球した場合)、主制御用CPU30aは、変動ゲームに係わる各種乱数の値を取得し、主制御用RAM30cの所定の記憶領域に取得した乱数値を記憶する。その際、変動ゲームに係わる乱数値の取得順序が認識できるように記憶する。そして、特別図柄入力処理を終了する。なお、第1保留判定の判定結果が否定の場合(始動入賞口14に入球しなかった場合)、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。
【0041】
次に、特別図柄開始処理について説明する。主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を所定周期毎に実行するようになっている。
主制御用CPU30aは、大当り遊技中又は図柄変動ゲーム中でない場合、変動ゲームに係わる(変動ゲームに利用される)乱数値のうち、取得順序に従って変動ゲームに係わる乱数値(当り判定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン振分用乱数、及び特別図柄振分用乱数の値)を取得する。具体的には、変動ゲームに係わる乱数値であって、まだ変動ゲームを実行させるために利用されていない乱数値のうち、最も早く取得された乱数値を取得する。
【0042】
主制御用CPU30aは、取得した当り判定用乱数の値が主制御用ROM30bに記憶されている大当り判定値と一致するか否かを判定して大当り判定(大当り抽選)を行う。
大当り判定の判定結果が肯定の場合(大当りの場合)、主制御用CPU30aは、取得した特別図柄振分用乱数の値に基づき、大当り遊技の種類を決定すると共に、特別図柄による大当り図柄の中から特別図柄表示装置11にて停止表示される最終停止図柄を決定する。その後、主制御用CPU30aは、取得した変動パターン振分用乱数に基づき、大当り変動パターンの中から変動パターンを決定する。
【0043】
変動パターン及び最終停止図柄を決定した主制御用CPU30aは、演出制御基板31(演出制御用CPU31a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、変動ゲームに関する各種処理を実行する。
【0044】
具体的に言えば、主制御用CPU30aは、変動パターンを指定すると共に図柄変動の開始を指示する変動パターン指定コマンドを最初に出力する。変動パターン指定コマンドを出力する同時に、主制御用CPU30aは、特別図柄を変動開始させるように特別図柄表示装置11の表示内容を制御する。また、同時に、主制御用CPU30aは、変動ゲームの演出時間の計測を開始する。また、主制御用CPU30aは、最終停止図柄の種類を指定するための特別図柄指定コマンドを出力する。なお、最終停止図柄が大当り図柄である場合には、大当り遊技の種類を特定することができるため、特別図柄指定コマンドは、大当り遊技の種類を指定するための当り種別指定コマンドでもある。そして、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
【0045】
その後、特別図柄開始処理とは別の処理で、主制御用CPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間(変動時間)に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように特別図柄表示装置11の表示内容を制御する。また、主制御用CPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、飾り図柄の変動停止を指示し、図柄組み合わせを停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
【0046】
一方、大当り判定の判定結果が否定の場合(大当りでない場合)、主制御用CPU30aは、リーチ演出を実行させるか否かを判定するリーチ判定を行う。本実施形態では、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cから取得したリーチ判定用乱数の値が、リーチ判定値に一致するか否かにより当選判定を行う。
【0047】
そして、リーチ判定の判定結果が肯定の場合(リーチ演出を行う場合)、主制御用CPU30aは、はずれ図柄を特別図柄表示装置11にて停止表示される最終停止図柄として決定する。次に、主制御用CPU30aは、取得した変動パターン振分用乱数の値に基づき、はずれリーチ変動パターンの中から変動パターンを決定する。
【0048】
そして、変動パターン及び最終停止図柄を決定した主制御用CPU30aは、前述(大当りの場合)同様、演出制御基板31(演出制御用CPU31a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、変動ゲームに関する各種処理を実行する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
【0049】
一方、リーチ判定の判定結果が否定の場合(リーチ演出を行わない場合)、主制御用CPU30aは、はずれ図柄を特別図柄表示装置11にて停止表示される最終停止図柄として決定する。次に、主制御用CPU30aは、取得した変動パターン振分用乱数の値に基づき、はずれ変動パターンの中から変動パターンを決定する。
【0050】
そして、変動パターン及び最終停止図柄を決定した主制御用CPU30aは、前述(大当りの場合)同様、演出制御基板31(演出制御用CPU31a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、変動ゲームに関する各種処理を実行する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
【0051】
そして、主制御用CPU30aは、大当りを決定した場合、決定した変動パターンに基づく図柄変動ゲームの終了後、最終停止図柄に基づき特定された種類の大当り遊技の制御を開始し、演出制御基板31(演出制御用CPU31a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する。
【0052】
具体的には、主制御用CPU30aは、オープニング時間の設定を開始する。また、主制御用CPU30aは、オープニング時間が開始したことを指示するオープニングコマンドを演出制御基板31に出力する。次に、主制御用CPU30aは、オープニング時間の終了後、各ラウンド遊技を制御する。すなわち、主制御用CPU30aは、各ラウンド遊技の開始時にラウンド遊技の開始を指示するラウンドコマンドを演出制御基板31に出力する。また、主制御用CPU30aは、ラウンド遊技毎に、大入賞口19の開放及び閉鎖を制御する。すなわち、主制御用CPU30aは、入球上限個数の遊技球が入賞するまでの間、又はラウンド遊技毎に予め決められた規定時間が経過するまでの間、大入賞口19を開放する。
【0053】
そして、主制御用CPU30aは、大入賞口19を閉鎖した場合には、ラウンド遊技毎に予め決められたインターバル時間を経過するまで、閉鎖を維持し、その後、ラウンド遊技を終了する。これらの一連の制御を、規定ラウンド数に達するまで実行する。なお、大入賞口19を開放させる際には、主制御用CPU30aは、演出制御基板31に対して大入賞口19の開放を示す開放コマンドを出力する。また、大入賞口19を閉鎖させる際には、主制御用CPU30aは、演出制御基板31に対して大入賞口19の閉鎖を示す閉鎖コマンドを出力する。
【0054】
規定ラウンド数のラウンド遊技が終了すると、主制御用CPU30aは、エンディング時間の設定を開始する。また、主制御用CPU30aは、エンディング時間が開始したことを指示するエンディングコマンドを演出制御基板31に出力する。そして、エンディング時間を経過すると、主制御用CPU30aは、大当り遊技を終了させる。
【0055】
大当り遊技を終了する際、主制御用CPU30aは、大当り図柄となる特別図柄(最終停止図柄)の種類(すなわち、大当り遊技の種類)に基づき、確変状態を付与するか否かを特定する。つまり、大当り遊技の種類が確変状態を付与するものであれば、確変付与条件が成立する。主制御用CPU30aは、確変状態を付与する場合には、主確変フラグに確変状態が付与されていることを示す値を設定する。なお、主制御用CPU30aは、大当り遊技が付与された場合、主確変フラグの値を一旦リセットする。
【0056】
次に、演出制御基板31の演出制御用CPU31aが演出制御プログラムに基づき実行する各種処理について説明する。主制御用CPU30aから所定の制御コマンドを所定のタイミングで入力すると、演出制御用CPU31aは、それに応じて各種処理を実行する。
【0057】
例えば、演出制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンド及び特別図柄指定コマンドを入力すると、当該変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターン及び特別図柄指定コマンドにより指定された最終停止図柄に基づき、演出表示装置13に停止表示させる飾り図柄による図柄組み合わせを決定する。
【0058】
すなわち、演出制御用CPU31aは、特別図柄指定コマンドにより指定された最終停止図柄が大当り図柄である場合には、大当りの図柄組み合わせを決定する。また、演出制御用CPU31aは、指定された最終停止図柄が、はずれ図柄の場合であって、はずれリーチ変動パターンが指定された場合、はずれリーチの図柄組み合わせを決定する。また、演出制御用CPU31aは、指定された最終停止図柄が、はずれ図柄の場合であって、はずれ変動パターンが指定された場合、はずれの図柄組み合わせを決定する。
【0059】
そして、演出制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、当該変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに基づき、変動ゲームを実行させるように演出表示装置13を制御する。その後、演出制御用CPU31aは、全図柄停止コマンドを入力すると、変動ゲームを終了させると共に、決定した図柄組み合わせを表示させる。
【0060】
また、演出制御用CPU31aは、大当り遊技中でなく、且つ、変動パターン指定コマンドを一定期間継続して入力しなかった場合、客待ち演出であるデモ演出を実行させるように演出表示装置13を制御する。
【0061】
また、演出制御用CPU31aは、最終停止図柄として大当り図柄が指定された場合、最終停止図柄に基づき、大当り遊技の種類を特定し、確変状態が付与されるか否かを特定する。確変状態が付与される場合、大当り遊技の終了後に、演出制御用CPU31aは、副確変フラグに確変状態が付与されていることを示す値を設定する。なお、大当り遊技が開始した場合には、副確変フラグを一旦リセットする。
【0062】
以上により、本実施形態の演出表示装置13が、各種遊技演出を実行する演出実行手段となる。また、演出制御用CPU31aが、遊技演出を実行させるように演出実行手段を制御する演出制御手段となる。また、複数の演出パターンが、複数の変動パターンに相当する。
【0063】
そして、本実施形態では、パチンコ遊技機10において特定の遊技演出が実行される場合、演出制御用CPU31aは、携帯端末CMに認証させて所定の端末側演出を実行させるための認証画像を生成し、表示させるようになっている。特定の遊技演出は、時間経過と共にその内容が変化する演出(例えば、動画などを使用した演出)である。この際、演出制御用CPU31aは、その変化に併せて(すなわち、時間経過と共に)異なる認証画像NCを順次生成し、表示させることができる。
【0064】
そして、携帯端末CMが、演出表示装置13に表示された認証画像NCを撮影し、認証することにより、認証画像NCに応じた演出内容の端末側演出を実行するように構成されている。本実施形態における携帯端末CMは、パチンコ遊技機10を撮影可能なカメラ機能付き携帯電話(スマートフォン)や、カメラ機能を有した携帯情報端末(モバイルコンピュータ、タブレット型端末)等の端末のことである。
【0065】
図4に示すように、本実施形態では、パチンコ遊技機10と携帯端末CMにより遊技システムを構成する。以下、詳しく説明する。
まず、認証画像NC及び認証画像NCを表示させるためにパチンコ遊技機10が行う処理について説明する。
【0066】
図5に示すように、認証画像NCは、所定の規格に従って情報をコード化(記録)された多次元コード(本実施形態では、二次元コード)のことである。認証画像NCは、特定の変動パターンに基づき、特定の遊技演出(本実施形態では、特定のリーチ演出)の実行時に表示されるように構成されている。従って、特定の変動パターンが、認証画像を表示させる特定演出パターンに相当する。
【0067】
そして、演出制御用CPU31aは、特定のリーチ演出を実行させる際、演出表示装置13における演出内容(表示内容)に対応付けられた演出内容の端末側演出を実行させるための認証画像NCを生成する。
【0068】
なお、特定のリーチ演出は、複数種類存在し、種類毎に例えば、リーチ演出に係わる時間や、出現するキャラクタの種類、演出の展開、飾り図柄が停止表示されるタイミング、大当り期待度、リーチライン数などが異なるようになっている。また、同じ種類のリーチ演出であっても、通常、リーチ演出の結果(大当りの有無)が異なるものが存在する。また、リーチ演出の種類、リーチ演出の結果及びリーチ演出開始時は、演出制御用CPU31aが、変動パターンに基づき、特定可能に構成されている。また、リーチ演出開始時からの経過時間は、演出制御用CPU31aが計測し、演出制御用RAM31cに記憶するようになっている。本実施形態において、特定のリーチ演出として、第1リーチ演出と、第2リーチ演出が用意されている。
【0069】
そして、本実施形態の端末側演出は、段階的にその演出内容が変化するように構成されている。このため、同じ種類の端末側演出であっても、段階毎に演出内容が異なっている。そして、認証画像NCは、端末側演出の段階毎の内容(具体的に実行させる演出内容)を段階的に指示可能に構成されている。また、本実施形態では、第1端末側演出と、第2端末側演出が用意されており、それぞれ4段階で実行内容が変化する。
【0070】
従って、演出制御用CPU31aは、演出表示装置13における演出内容として、リーチ演出の種類及びリーチ演出開始時からの経過時間の各種情報から、端末側演出の演出内容として、実行させる端末側演出の種類及びその段階数を特定し、当該端末側演出の種類及びその段階数を指定する認証画像NCを生成するようになっている。
【0071】
このため、携帯端末CMに実行させる端末側演出の種類及び段階数(当該端末側演出において具体的に実行される演出内容)は、演出表示装置13にて実行されるリーチ演出の種類及びリーチ演出開始時からの経過時間により特定可能となるように、予め対応付けられている。
【0072】
例えば、図6に示すように、リーチ演出の種類が第1リーチ演出である場合、実行させる端末側演出の種類として第1端末側演出が対応付けられており、第1端末側演出の実行を指示する認証画像NC11〜NC14が生成されるようになっている。
【0073】
また、経過時間毎に、実行させる第1端末側演出の具体的な演出内容(段階数)が対応付けられており、段階数毎に異なる認証画像NC11〜NC14が生成されるようになっている。すなわち、リーチ演出の種類が第1リーチ演出であって、経過時間が予め決められた第1リーチ演出の設定時間のうち最短の設定時間(0秒)を越えて2番目に短い設定時間(10秒)を超えていない場合には、実行させる端末側演出の種類及び演出内容として第1段階の第1端末側演出が対応付けられている。この際、当該第1段階の第1端末側演出の実行を指示する認証画像NC11が生成されるようになっている。同様に、リーチ演出の種類が第1リーチ演出であって、経過時間が予め決められた第1リーチ演出の設定時間のうち2番目に短い設定時間(10秒)を越えて3番目に短い設定時間(20秒)を超えていない場合には、実行させる端末側演出の種類及び演出内容として第2段階の第1端末側演出が対応付けられている。この際、当該第2段階の第1端末側演出の実行を指示する認証画像NC12が生成されるようになっている。同様に、リーチ演出の種類が第1リーチ演出であって、経過時間が予め決められた第1リーチ演出の設定時間のうち3番目に短い設定時間(20秒)を越えて最長の設定時間(30秒)を超えていない場合には、実行させる端末側演出の種類及び演出内容として第3段階の第1端末側演出が対応付けられている。この際、当該第3段階の第1端末側演出の実行を指示する認証画像NC13が生成されるようになっている。同様に、リーチ演出の種類が第1リーチ演出であって、経過時間が予め決められた第1リーチ演出の設定時間のうち最長の設定時間(30秒)を超えた場合には、実行させる端末側演出の種類及び演出内容として第4段階の第1端末側演出が対応付けられている。この際、当該第4段階の第1端末側演出の実行を指示する認証画像NC14が生成されるようになっている。
【0074】
また、リーチ演出の種類が第2リーチ演出である場合、実行させる端末側演出の種類として第2端末側演出が対応付けられており、第2端末側演出の実行を指示する認証画像NC21〜NC24が生成されるようになっている。また、前述同様に、リーチ演出の種類が第2リーチ演出である場合、経過時間毎に実行させる第2端末側演出の具体的な演出内容(段階数)が対応付けられており、段階数毎に異なる認証画像NC21〜NC24が生成されるようになっている。
【0075】
以上のように、演出制御用CPU31aは、特定のリーチ演出中、予め決められた経過時間が経過する毎に、リーチ演出の種類及びリーチ演出開始時からの経過時間に対応付けられた演出内容の端末側演出を実行させるための認証画像NCを生成する。そして、生成した認証画像NCを、演出制御用CPU31aは、特別なリーチ演出中に、演出表示装置13の所定の表示領域(例えば、表示領域の下部中央)において表示させるように制御する。
【0076】
以上のように、本実施形態において、特定の変動パターン(特定演出パターン)に基づき演出表示装置13(演出実行手段)において実行される特定のリーチ演出(遊技演出)は、所定条件が成立すると(本実施形態では時間経過と共に)、変化するように構成されているといえる。
【0077】
次に、携帯端末CM及び携帯端末CMによる処理について説明する。
携帯端末CMには、撮影された撮影画像の認証を行い、認証結果に基づいて端末側演出を実行させるためのアプリケーションソフトウェア(以下、アプリと示す)が記憶されている。このアプリに基づき、携帯端末CMは、認証に関する各種動作を行うことが可能となっている。なお、このアプリは、インターネットなどに接続されたサーバーコンピュータなどからダウンロード可能に構成されている。
【0078】
また、携帯端末CMには、カメラ及びカメラで撮影した撮影画像や端末側演出に係わる画像を表示する表示画面101が備えられている。そして、携帯端末CMは、カメラで画像を撮影した場合、撮影画像をそのままリアルタイムで表示画面101に表示可能に構成されている。そして、携帯端末CMのカメラにより、演出表示装置13に表示された表示画像が撮影されると、アプリに基づき、携帯端末CMは、撮影画像に認証画像NCが存在するか否かについて認証を行う。
【0079】
認証方法について詳しく説明する。アプリには、予め認証可能な認証画像NCが複数含まれている(記憶されている)。そして、携帯端末CMは、アプリの中に含まれる各認証画像NCと撮影画像を比較する。そして、携帯端末CMは、アプリの中に含まれる認証画像NCと一致する画像が、撮影画像の中に存在する場合、当該撮影画像の中に当該認証画像NCが存在すると認証する。
【0080】
そして、携帯端末CMは、認証画像NCを認証した場合、アプリの機能に基づき、認証した認証画像NCに応じて端末側演出の種類及び段階(すなわち、実行させる具体的な演出内容)を特定する。そして、携帯端末CMは、特定した演出内容で端末側演出を実行させるように制御する。
【0081】
ここで、端末側演出の具体的な演出内容について詳しく説明する。
本実施形態における端末側演出は、携帯端末CMに予め登録されている画像を取り込み、当該画像を加工して表示させる演出となっている。すなわち、携帯端末CMには、カメラにより撮影された撮影画像や、ネットワークを介して取り込んだ画像、又は記憶メディアから取り込んだ画像を記憶できる機能が備えられている。そして、携帯端末CMは、アプリの機能により、記憶された画像の中から携帯端末CMの利用者により選択された画像を端末側演出において利用する画像として登録することが可能となっている。なお、端末側演出の種類毎に画像を登録することが可能に構成されている。また、画像が利用者により登録されなかった場合には、アプリにおいて記憶されている画像が端末側演出において利用する画像として予め登録されるようになっている(プリセットされている)。
【0082】
本実施形態では、端末側演出の種類に対応して、複数種類の画像が登録可能となっている。そして、登録される画像には、それぞれテーマ(使用目的)が設定されている。例えば、嫌いな人物の画像というテーマ(使用目的)で登録される画像や、好きな人物の画像というテーマ(使用目的)で登録される画像がある。そして、テーマ(使用目的)毎に端末側演出において使用される画像を異ならせているようになっている。すなわち、嫌いな人物の画像を使用する端末側演出や、好きな人物の画像を使用する端末側演出というものが予め用意されている。従って、テーマに沿って画像を登録することにより、端末側演出毎にそれぞれ使用する画像を指定しなくても良くなる。
【0083】
そして、携帯端末CMは、登録された画像を加工する端末側演出の実行を指定する認証画像NCを認証した場合、認証画像NCに応じた種類の端末側演出を実行させる際、端末側演出において利用する画像として登録された画像を取り込み、当該画像を加工する。
【0084】
具体的には、登録された画像を加工する端末側演出を実行させる場合、携帯端末CMは、アプリの機能に基づき、登録された画像の一部を、予め決められた方法で切り取る(抜き出す)加工を行う。切り取り方法としては、例えば、登録された画像の中心を切り取る、或いは、人間の顔と背景を識別する機能を持たせて、人間の顔に関する画像を切り取る方法が考えられる。
【0085】
そして、携帯端末CMは、指示された端末側演出の演出内容によっては、切り取った画像に異なる加工をさらに加える場合がある。切り取り画像への加工方法は、実行させる端末側演出の種類及び段階(具体的な実行内容)により異なるようになっている。
【0086】
例えば、図7に示すように、携帯端末CMは、第1段階の第1端末側演出を実行させる場合には、切り取り画像をさらに加工しない。そして、携帯端末CMは、第2段階の第1端末側演出を実行させる場合には、切り取り画像を1方向又は多方向からゆがめる(曲げる、歪ます)ように加工する。同様に、携帯端末CMは、第3段階の第1端末側演出を実行させる場合には、切り取り画像を1方向又は多方向からゆがめる(曲げる、歪ます)ように加工する。なお、第2段階よりも第3段階の方が、より多くゆがめるように加工される。同様に、携帯端末CMは、第4段階の第1端末側演出を実行させる場合には、切り取り画像を1方向又は多方向からゆがめる(曲げる、歪ます)ように加工する。なお、第3段階よりも第4段階の方が、より多くゆがめるように加工される。すなわち、切り取り画像を1方向又は多方向から段階的にゆがめる(曲げる、歪ます)ように加工することとなる。なお、本実施形態では、ゆがめるように加工するが、一部又は全部を拡大縮小する、画像の一部分のずらすというような加工をしてもよい。
【0087】
また、図9に示すように、第2端末側演出が実行される場合には、切り取り画像の上に予め決められた装飾画像(例えば、星マークやハートマークの画像)を重ねて表示するように加工される。また、第2端末側演出の段階毎に、装飾画像が段階的に増えるように加工される。
【0088】
そして、携帯端末CMは、切り取った画像又は切り取り画像が加工された画像(以下、まとめて加工画像とする)を、実行させる段階の端末側演出に応じた背景画像と組み合わせて、表示画像を生成する。具体的には、加工画像を背景画像の予め決められた位置に配置することにより背景画像と加工画像を組み合わせ、表示画像を生成する。なお、背景画像は、端末側演出の種類及び段階数により異なるようになっている。携帯端末CMは、以上のように生成した端末側演出用の表示画像を携帯端末CMの表示画面101に表示させる。
【0089】
以上により、演出制御用CPU31aは、特定の変動パターン(特定演出パターン)に対応付けられて登録されている登録画像を表示させることを指示する認証画像NCを表示させているといえる。また、演出制御用CPU31aは、携帯端末CMにおいて認証画像NCを認証させることにより特定の変動パターンに対応する登録画像を取り込んだ表示画像を変化させるために、特定の変動パターンに基づき特定のリーチ演出を実行させているとき、特定のリーチ演出の変化に応じて、表示させる認証画像NCを変化させているといえる。また、端末側演出(媒体用演出)中、携帯端末CM(認証媒体)において表示される表示画像は、登録画像と、演出内容毎に予め決められた背景画像(演出画像)を組み合わせることにより生成されるように構成されるといえる。そして、演出制御用CPU31aは、特定のリーチ演出の変化に応じて、登録画像と組み合わせた背景画像を変化させることを指示する認証画像NCを表示させているといえる。また、演出制御用CPU31aは、パチンコ遊技機10の遊技演出の変化に応じて、携帯端末CMに表示される登録画像(加工画像)を変化させることを指示する認証画像NCを表示させるといえる。
【0090】
次に、図7に従って、第1端末側演出の演出態様について詳しく説明する。図7では、演出表示装置13において特定のリーチ演出として第1リーチ演出が実行され、認証画像NC11〜NC14が表示されるものとして説明する。また、携帯端末CMにより当該認証画像NC11〜NC14が認証されるものとして説明する。なお、第1リーチ演出は、ひまわりの成長過程が示す画像が段階的に演出表示装置13に表示される演出である。そして、ひまわりの成長過程とともに、認証画像NC11〜NC14が段階的に生成され、表示されるようになっている。また、図8(a)に第1端末側演出用に登録された画像を示す。なお、嫌いな人物の画像という使用目的(テーマ)に沿って遊技者により登録された画像が、第1端末側演出用の画像とされるようになっている。つまり、遊技者は、嫌いな人物の画像として、登録したと認識する一方で、第1端末側演出用の画像として登録したという認識はないようになっている。
【0091】
図7(a)に示すように、第1リーチ演出の開始時に、ひまわりの種が表示されると共に、第1段階の第1端末側演出の実行を指示する認証画像NC11が生成され、演出表示装置13に表示される。携帯端末CMによって、当該認証画像NC11が認証されると、携帯端末CMは、第1端末側演出用に登録された画像(図8(a))を、第1段階の第1端末側演出における加工態様で加工する。具体的には、第1端末側演出用の登録画像から中心部分に表示された人物の顔部分を切り取ったものを加工画像とする。そして、加工した加工画像201と第1段階の第1端末側演出用の背景画像301を組み合わせて生成された表示画像を表示画面101に表示させる。
【0092】
図7(b)に示すように、第1リーチ演出開始時から10秒経過後、ひまわりの種が成長して芽が出ると共に、第2段階の第1端末側演出の実行を指示する認証画像NC12が生成され、演出表示装置13に表示される。携帯端末CMによって、当該認証画像NC12が認証されると、携帯端末CMは、第1端末側演出用に登録された画像(図8(a))を、第2段階の第1端末側演出における加工態様で加工する。具体的には、登録画像から切り取った切り取り画像の輪郭を2方向からゆがめる(曲げる)ように加工する。そして、加工した加工画像202と第2段階の第1端末側演出用の背景画像302を組み合わせて生成された表示画像を表示画面101に表示させる。
【0093】
同様に、図7(c)に示すように、第1リーチ演出開始時から20秒経過後、ひまわりがさらに成長する様子が表示されると共に、第3段階の第1端末側演出の実行を指示する認証画像NC13が生成され、演出表示装置13に表示される。携帯端末CMによって、当該認証画像NC13が認証されると、携帯端末CMは、第1端末側演出用に登録された画像(図8(a))を、第3段階の第1端末側演出における加工態様で加工する。具体的には、登録画像から切り取った切り取り画像の輪郭を4方向からゆがめる(曲げる)ように加工する。そして、加工した加工画像203と第3段階の第1端末側演出用の背景画像303を組み合わせて生成された表示画像を表示画面101に表示させる。
【0094】
同様に、図7(d)に示すように、第1リーチ演出開始時から30秒経過後、ひまわりが咲く様子が表示されると共に、第4段階の第1端末側演出の実行を指示する認証画像NC14が生成され、演出表示装置13に表示される。携帯端末CMによって、当該認証画像NC14が認証されると、携帯端末CMは、第1端末側演出用に登録された画像(図8(a))を、第4段階の第1端末側演出における加工態様で加工する。具体的には、登録画像から切り取った切り取り画像の輪郭を6方向からゆがめる(曲げる)ように加工する。そして、加工した加工画像204と第4段階の第1端末側演出用の背景画像304を組み合わせて生成された表示画像を表示画面101に表示させる。
【0095】
次に、図9に従って、第2端末側演出の演出態様について詳しく説明する。図9では、演出表示装置13において特定のリーチ演出として第2リーチ演出が実行され、認証画像NC21〜NC24が表示されるものとして説明する。また、携帯端末CMにより当該認証画像NC21〜NC24が認証されるものとして説明する。なお、第2リーチ演出は、アサガオの成長過程が示す画像が段階的に演出表示装置13に表示される演出である。そして、アサガオの成長過程とともに、認証画像NC21〜NC24が段階的に生成され、表示されるようになっている。また、図8(b)に第2端末側演出用に登録された画像を示す。なお、好きな人物の画像という使用目的(テーマ)に沿って遊技者により登録された画像が、第2端末側演出用の画像とされるようになっている。つまり、遊技者は、好きな人物の画像として、登録したと認識する一方で、第2端末側演出用の画像として登録したという認識はないようになっている。
【0096】
図9(a)に示すように、第2リーチ演出の開始時に、アサガオの種が表示されると共に、第1段階の第2端末側演出の実行を指示する認証画像NC21が生成され、演出表示装置13に表示される。携帯端末CMによって、当該認証画像NC21が認証されると、携帯端末CMは、第2端末側演出用に登録された画像(図8(b))を、第1段階の第2端末側演出における加工態様で加工する。具体的には、第2端末側演出用の登録画像から中心部分に表示された人物の顔部分を切り取ったものを加工画像とする。そして、加工した加工画像205と第1段階の第2端末側演出用の背景画像305を組み合わせて生成された表示画像を表示画面101に表示させる。
【0097】
図9(b)に示すように、第2リーチ演出開始時から8秒経過後、アサガオの種が成長して芽が出ると共に、第2段階の第2端末側演出の実行を指示する認証画像NC22が生成され、演出表示装置13に表示される。携帯端末CMによって、当該認証画像NC22が認証されると、携帯端末CMは、第2端末側演出用に登録された画像(図8(b))を、第2段階の第2端末側演出における加工態様で加工する。具体的には、登録画像から切り取った切り取り画像の上に予め決められた装飾画像(星マークの画像)を1つ重ねて表示するように加工する。そして、加工した加工画像206と第2段階の第2端末側演出用の背景画像306を組み合わせて生成された表示画像を表示画面101に表示させる。
【0098】
同様に、図9(c)に示すように、第2リーチ演出開始時から16秒経過後、アサガオがさらに成長する様子が表示されると共に、第3段階の第2端末側演出の実行を指示する認証画像NC23が生成され、演出表示装置13に表示される。携帯端末CMによって、当該認証画像NC23が認証されると、携帯端末CMは、第2端末側演出用に登録された画像(図8(b))を、第3段階の第2端末側演出における加工態様で加工する。具体的には、登録画像から切り取った切り取り画像の上に予め決められた装飾画像(星マークの画像)を2つ重ねて表示するように加工する。そして、加工した加工画像207と第3段階の第2端末側演出用の背景画像307を組み合わせて生成された表示画像を表示画面101に表示させる。
【0099】
同様に、図9(d)に示すように、リーチ演出開始時から24秒経過後、アサガオが咲く様子が表示されると共に、第4段階の第2端末側演出の実行を指示する認証画像NC24が生成され、演出表示装置13に表示される。携帯端末CMによって、当該認証画像NC24が認証されると、携帯端末CMは、第2端末側演出用に登録された画像(図8(b))を、第4段階の第2端末側演出における加工態様で加工する。具体的には、登録画像から切り取った切り取り画像の上に予め決められた装飾画像(星マークの画像)を3つ重ねて表示するように加工する。そして、加工した加工画像208と第4段階の第2端末側演出用の背景画像308を組み合わせて生成された表示画像を表示画面101に表示させる。
【0100】
以上詳述したように、本実施形態は、以下の効果を有する。
(1)演出制御用CPU31aは、特定の変動パターンに基づき特定のリーチ演出(遊技演出)を実行させる際、携帯端末CMに認証させることができる認証画像NCのうち、当該携帯端末CMにおいて当該特定の変動パターンに対応付けられて登録されている登録画像を表示させる端末側演出の実行を指示する認証画像を表示させる。具体的には、演出制御用CPU31aは、当該特定の変動パターンが第1リーチ演出を実行させる変動パターンである場合には、第1リーチ演出に対応付けられている第1端末側演出を実行させる際に利用される第1端末側演出専用の登録画像を表示させることを指示する認証画像NC11〜NC14を表示させる。同様に、演出制御用CPU31aは、当該特定の変動パターンが第2リーチ演出を実行させる変動パターンである場合には、第2リーチ演出に対応付けられている第2端末側演出を実行させる際に利用される第2端末側演出専用の登録画像を表示させることを指示する認証画像NC21〜NC24を表示させる。これにより、演出制御用CPU31aは、特定の変動パターン(特定演出パターン)に対応する登録画像を取り込んだ表示画像を表示させる端末側演出(媒体用演出)を実行させることができる。すなわち、演出制御用CPU31aは、携帯端末CMに当該認証画像NCを認証させることにより、特定の変動パターンの演出内容に対応付けられた端末側演出において利用されるために登録された登録画像を取り込んだ表示画像を表示させる端末側演出を実行させることができる。具体的には、演出制御用CPU31aは、携帯端末CMに当該認証画像NCを認証させることにより、第1リーチ演出に対応付けられた第1端末側演出において利用されるために登録された第1端末側演出専用の登録画像を取り込んだ表示画像を表示させる端末側演出を実行させることができる。これにより、特定の変動パターン毎(すなわち、演出表示装置13における演出内容毎)に登録画像を異ならせることができ、特定の変動パターンにより特定される特定のリーチ演出(遊技演出の演出内容)と連動する(又は関連する)表示画像を表示させることができる。また、携帯端末CMに登録されている登録画像を取り込ませているため、登録画像を変更すれば、認証媒体毎に異なる表示画像を表示させることができ、遊技の興趣が向上する。また、認証画像NCを認証させて、端末側演出を実行させる意欲を持たせることができる。
【0101】
(2)演出制御用CPU31aは、携帯端末CMにおいて認証画像NCを認証させることにより特定の変動パターンに対応する登録画像を取り込んだ表示画像を変化させるために、特定の変動パターンに基づき特定のリーチ演出(遊技演出)を実行させているとき、リーチ演出の変化に応じて、表示させる認証画像NCを変化させる。これにより、パチンコ遊技機10(演出表示装置13)における遊技演出と、携帯端末CMにおける表示画像が連動していることをより遊技者に印象づけ、遊技の興趣が向上する。また、変化する毎に、認証画像NCを認証させて、端末側演出を実行させる意欲を持たせることができる。
【0102】
(3)端末側演出中、携帯端末CMにおいて表示される表示画像は、登録された登録画像と、特定の変動パターン毎に予め決められた背景画像(演出画像)を組み合わせることにより生成される。そして、演出制御用CPU31aは、特定のリーチ演出(パチンコ遊技機10における遊技演出)の変化に応じて、登録画像と組み合わせる背景画像を変化させることを指示する認証画像を表示させる。特定のリーチ演出の変化に応じて、背景画像を変化させることにより、極端に変化させることができ、遊技者を驚かすことができる。また、携帯端末CMにおける表示画像が連動していることをより遊技者に印象づけ、遊技の興趣が向上する。また、変化する毎に、認証画像NCを認証させて、端末側演出を実行させる意欲を持たせることができる。
【0103】
(4)演出制御用CPU31aは、特定のリーチ演出(パチンコ遊技機10における遊技演出)の変化に応じて、携帯端末CMに表示されている登録画像を変化させることを指示する認証画像NCを表示させる。具体的には、登録画像に行われる加工が段階毎に変化するようになっている。これにより、遊技者が登録した登録画像が変化するため、遊技者を驚かすことができる。また、変化する毎に、認証画像NCを認証させて、端末側演出を実行させる意欲を持たせることができる。
【0104】
(5)携帯端末CMに記憶されている画像が端末側演出において利用される登録画像となる。これにより、遊技者が選択した任意の画像を登録画像とすることができ、遊技の興趣が向上する。また、認証画像NCを認証させて、端末側演出を実行させる意欲を持たせることができる。
【0105】
なお、上記実施形態は、次のような別の実施形態(別例)にて具体化できる。
・上記実施形態において、認証画像NCは、図10(a)〜図10(c)に示すように、表示演出に係わる画像EGと組み合わせ、一体となった表示画像102として演出表示装置13に表示されるようにしてもよい。すなわち、認証画像NC(二次元コード)は、四角の枠で作成され、画像EGは、認証画像NCにより形成された枠内に組み込まれるようにしてもよい。画像EGは、抽選により決定され、認証画像NCなどの遊技者が見た目上認識できないコードとは異なり、表示演出の一部となりうるものである。すなわち、見た目上、遊技者が理解(区別)でき、興趣を向上させることができるような画像である。また、認証画像NCが、画像EGの邪魔にならないように、表示画像102に占める割合を小さくすると共に、表示画像102の端に固めることにより、目立たなくし、さらに枠形状にすることにより共に表示しても違和感が無くなるようにしてもよい。これにより、遊技者は、画像EGに注目し、認証画像NCが表示演出(リーチ演出)の邪魔とならない。
【0106】
・上記実施形態では、認証画像NCが指示する端末側演出の内容は、リーチ演出の種類及び経過時間に対応付けられていたが、その他の情報に対応付けられていても良い。例えば、ゲーム結果(リーチ演出の結果)に基づき、端末側演出の内容を変更しても良い。また、大当り遊技の種類や、確変状態の有無に基づき、端末側演出の内容を変更しても良い。また、ゲーム回数、大当り回数、ボタン操作回数など、計測可能な数値に基づき、端末側演出の内容を変更しても良い。
【0107】
・上記実施形態において、操作ボタンを備え、リーチ演出中に操作ボタンが操作される毎に、認証画像NCが新たに生成され、表示されるようにしてもよい。その際、リーチ演出の内容も併せて更新されるようにしてもよい。
【0108】
・上記実施形態において、特定のリーチ演出中に、認証画像NCを表示させたが、パチンコ遊技機10で実行される遊技演出であればいずれの遊技演出中であっても、認証画像NCを表示させても良い。例えば、デモ演出中でも、大当り遊技演出中でも、確変状態中、入球率向上状態(所謂変短、時短状態)中であってもよい。
【0109】
・上記実施形態において、リーチ演出の変化に伴い、認証画像NCを変化させたが、変化させなくても良い。また、リーチ演出が変化しなくても、認証画像NCを変化させるだけでもよい。
【0110】
・上記実施形態において、端末側演出の段階毎に、背景画像を変更させたが、変更させなくても良い。背景画像と組み合わせられる画像(加工画像)が変化するだけでも良い。また、端末側演出の段階毎に、加工画像を変更させたが、同じであっても良い。この場合、背景画像が変更させるだけでもよい。
【0111】
・上記実施形態において、演出制御用CPU31aは、携帯端末CMを振動させる演出を指示する認証画像を表示可能に構成されていてもよい。携帯端末CMを振動させる認証画像NCを表示させることができるため、演出制御用CPU31aが当該認証画像NCを表示させることにより携帯端末CMが振動する演出が実行された場合には、遊技者を驚かし、遊技の興趣を向上させることができる。
【0112】
・上記実施形態では、特定の遊技演出(リーチ演出)毎に、実行させる端末側演出の種類及び当該端末側演出において利用される登録画像の種類が予め決められていたが、決められていなくても良い。例えば、複数種類登録画像が用意されており、その中からランダムに決定されても良い。また、端末側演出の種類が抽選により決定されるようにしてもよい。
【0113】
・上記実施形態では、端末側演出の段階毎に、登録画像の加工態様を変更したが、登録画像そのもの(種類)を変更しても良い。
・上記実施形態においては、認証画像NCは、表示態様は任意に変更しても良い。例えば、丸形であってもよい。また、バラバラに点在していても良い。
【0114】
・上記実施形態では、携帯端末CMは、認証画像NCを認証した場合、撮影画像に重ねてリアルタイムに加工画像又は登録画像を表示させてもよい。
・上記実施形態では、携帯端末CMは、認証画像NCを認証した場合、画像表示以外の演出を実行しても良い。例えば、携帯端末CMのスピーカを利用して、所定の音声を出力させても良いし、携帯端末CMが有する振動機能を利用して、振動させても良い。
【0115】
・上記実施形態において、端末側演出は、登録画像(加工画像)と、組み合わせる画像は、任意に変更しても良い。例えば、文字情報の表示であっても良く、キャラクタ画像と組み合わせて表示しても良い。
【0116】
・上記実施形態において、演出制御用CPU31a(演出制御基板31)が、遊技演出を実行させるように演出実行手段としての演出表示装置13を制御する演出制御手段となったが、演出制御用CPU31a(演出制御基板31)以外に演出制御手段を設けても良い。例えば、演出表示装置13を制御するためだけの表示制御基板を演出制御基板31とは別に設けて、表示制御基板(表示制御用CPU)が表示制御手段となっても良い。
【0117】
・上記実施形態において、携帯端末CMは、アプリを記憶して認証および演出を実行していたが、インターネットなどネットワークを介して、サーバーコンピュータと接続し、サーバーコンピュータの機能を利用して、認証および演出を実行するようにしてもよい。すなわち、サーバーコンピュータに本実施形態におけるアプリに相当する機能を設けておき、携帯端末CMが、サーバーコンピュータとデータの送受信を行うことにより、実現しても良い。
【0118】
・上記実施形態では、パチンコ遊技機に採用したが、スロットマシン(回胴式遊技機、以下、スロット)にて実現させても良い。なお、スロットは、遊技者が開始操作手段(スタートレバー)の操作を行うことを契機に、図柄が配列された複数の回動体(リール)が変動開始すると共に、変動ゲームの当否に関連した当否判定を行うものである。そして、スロットでは、リールの回転後、各リールに対応して設けられた停止操作手段(ストップボタン)の操作を契機に、当否判定に基づく図柄停止処理が実行され、停止した図柄の組み合わせにより遊技価値(賞メダルなど)が付与されるものである。
【0119】
また、スロットに採用した場合、演出表示装置において必ずしも、飾り図柄変動ゲームを実行させる必要はなく、当否判定の結果を示唆する演出ゲームなどの演出表示を行っていればよい。なお、スロットにおいて、大当り遊技に対応する特定状態とは、例えば、所定の当否判定の結果(所定の成立役)が成立しやすくなる状態(所謂、リプレイタイムなど)や、所定の図柄組み合わせ(遊技価値を付与する所定の組み合わせ)を停止させやすくする状態(所謂、アシストタイムなど)のことである。
【0120】
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)上記遊技機において、前記認証媒体に記憶されている画像を登録画像とすることを可能にしてもよい。
【符号の説明】
【0121】
CM…携帯端末、NC,NC11〜NC14,NC21〜NC24…認証画像、SE1…始動センサ、SE3…カウントセンサ、ACT1…大入賞口ソレノイドのアクチュエータ、YB…遊技盤、10…パチンコ遊技機、11…特別図柄表示装置、13…演出表示装置、14…始動入賞口、15…始動入賞装置、19…大入賞口、20…大入賞装置、21…大入賞口扉、30…主制御基板、30a…主制御用CPU、30b…主制御用ROM、30c…主制御用RAM、31…演出制御基板、31a…演出制御用CPU、31b…演出制御用ROM、31c…演出制御用RAM、101…携帯端末の表示画面、102…表示画像、201〜208…加工画像、301〜308…背景画像。
図1
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