特許第6302389号(P6302389)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6302389
(24)【登録日】2018年3月9日
(45)【発行日】2018年3月28日
(54)【発明の名称】キャビン及び作業機
(51)【国際特許分類】
   B60J 5/00 20060101AFI20180319BHJP
   E02F 9/16 20060101ALI20180319BHJP
   B62D 33/06 20060101ALI20180319BHJP
【FI】
   B60J5/00 C
   E02F9/16 F
   B62D33/06 A
【請求項の数】6
【全頁数】24
(21)【出願番号】特願2014-202400(P2014-202400)
(22)【出願日】2014年9月30日
(65)【公開番号】特開2016-68860(P2016-68860A)
(43)【公開日】2016年5月9日
【審査請求日】2016年12月23日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
(74)【代理人】
【識別番号】100061745
【弁理士】
【氏名又は名称】安田 敏雄
(74)【代理人】
【識別番号】100120341
【弁理士】
【氏名又は名称】安田 幹雄
(72)【発明者】
【氏名】山下 裕次
(72)【発明者】
【氏名】今井 秀雄
(72)【発明者】
【氏名】阿南 裕之
【審査官】 三宅 龍平
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−207287(JP,A)
【文献】 特開2006−029081(JP,A)
【文献】 特開2002−307942(JP,A)
【文献】 実開昭62−056682(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60J 5/00 − 5/02
B62D 33/00 − 33/06
E02F 9/16
E05C 1/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
運転席と、
前記運転席の前方に設けられ且つ乗降口を形成する枠部と、
前記運転席の上方に位置するルーフと、
前記乗降口を塞ぐ第1位置と前記運転席と前記ルーフとの間である第2位置とに位置変更可能な第1パネルと、
前記第1位置における前記第1パネルの下部に設けられ且つ左右方向に移動自在な左のロック部材及び右のロック部材と、
前記左のロック部材が左右方向外方に移動して嵌ることで前記第1パネルを第2位置に保持する左の保持部材と、
前記右のロック部材が左右方向外方に移動して嵌ることで前記第1パネルを第2位置に保持する右の保持部材と、
前記左の保持部材に嵌る方向とは反対方向に前記左のロック部材を付勢する左の付勢部材と、
前記右の保持部材に嵌る方向とは反対方向に前記右のロック部材を付勢する右の付勢部材と、
を備え、
前記第1パネルは、第1位置から上部が後方に向けて移動すると共に下部が上方に移動して第2位置へ移動し、
前記枠部の上部には、下方に突出する左の第1ストライカ及び右の第1ストライカが設けられ、
前記第1パネルは、前記第1位置で前記左の第1ストライカ及び右の第1ストライカと対応する縁部と、前記縁部に設けられ前記左の第1ストライカと係合可能な左のラッチと、前記縁部に設けられ前記右の第1ストライカと係合可能な右のラッチとを有し、
前記運転席の後方で且つ前記ルーフの下方に、前方に突出する左の第2ストライカ及び右の第2ストライカが設けられ、
前記第2位置において、前記左の第2ストライカは前記左のラッチと係合可能であり且つ前記右の第2ストライカは前記右のラッチと係合可能であるキャビン。
【請求項2】
前記ロック部材に設けられた係止部材と、
前記ロック部材が左右方向移動可能に挿通されたガイド部材とを備え、
前記ガイド部材は、前記係止部材を、前記ロック部材が前記保持部材に嵌る位置と前記保持部材から離脱する位置とに案内可能で且つ保持可能なガイド溝を有し、
前記ロック部材は、前記保持部材に嵌る方向とは反対方向に前記ガイド部材から突出する突出部分を有し、この突出部分に該ロック部材を操作する操作摘みが固定されている請求項1に記載のキャビン。
【請求項3】
前記運転席の側方に配置された第2パネルを備え、
前記保持部材は、前記第2パネルの前部で且つ上部に取り付けられている請求項1又は2に記載のキャビン。
【請求項4】
前記第1パネルに固定されていて前記ガイド部材が取り付けられる固定部材と、
前記固定部材に取り付けられた支持ブラケットと、
前記支持ブラケットに支持されるローラと、
前記第1パネルを第1位置と第2位置とに位置変更させるべく前記ローラを案内するガイドレールと、
を備えている請求項に記載のキャビン。
【請求項5】
前記ガイド溝は、係止部材が所定範囲で移動するのを許容する第1溝と、この第1溝の一端側に形成されていてロック部材が保持部材に嵌る位置において係止部材の移動を規制する第2溝と、前記第1溝の他端側に形成されていてロック部材が保持部材から離脱する位置において係止部材の移動を規制する第3溝とを有し、
前記ロック部材はピンによって形成され、
前記係止部材は、ロック部材を軸芯回りに回転させることで、前記第1溝から前記第2溝へ又は前記第1溝から前記第3溝へ移動させることが可能である請求項2又は4に記載のキャビン。
【請求項6】
前記請求項1〜5のいずれかに記載のキャビンと、
前記キャビンを支持する機体と、
前記機体に設けられた作業装置と、
前記機体の右側及び左側に配置された走行装置と、
を備え、
前記作業装置は、
前記キャビンの右側及び左側に設けられ且つ上下揺動自在なブームと、
前記ブームの前部側に設けられた作業具とを有している作業機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キャビン及び該キャビンを有するスキッドステアローダ、コンパクトトラックローダ等の作業機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、作業機のキャビンとして、特許文献1に記載されたキャビンがある。
キャビンは、運転席と、枠部と、ルーフと、フロントパネルとを備えている。枠部は、運転席の前方に設けられ且つ乗降口を形成する。ルーフは、運転席の上方に位置する。フロントパネルは、乗降口を塞ぐ第1位置と運転席とルーフとの間である第2位置とに位置の変更可能である。
【0003】
従来の作業機にあっては、パネルが第1位置に位置する状態で、フロントパネルの上部に設けられたラッチが枠部に設けられた第1ストライカに係合し、フロントパネルが第2位置に位置する状態で、ラッチがルーフの後部に設けられた第2ストライカに係合する。作業機は、フロントパネルが第2位置に位置する状態で、フロントパネルのラッチとは反対側を保持するロック部材を備えている。
【0004】
ロック部材は、フロントパネルに設けられ且つフロントパネルの幅方向に移動自在である。キャビンの室内側には、ロック部材が嵌ることでフロントパネルを第2位置に保持する保持部材が設けられる。
ロック部材は、フロントパネルが第2位置に位置する状態でロック部材を側方に移動させることで、当該ロック部材が保持部材に嵌る。ロック部材は、付勢部材によって保持部材に嵌る方向に付勢されている。また、ロック部材が保持部材に嵌った状態で、ロック部材を付勢部材の付勢力に抗して保持部材に対して移動させることで、ロック部材が保持部材から抜け出る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2011−207287号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ロック部材が、付勢部材によって保持部材に嵌る方向に付勢されていると、ロック部材が側方に突出した状態で、フロントパネルが第1位置と第2位置との間を移動する場合がある。ロック部材が側方に突出した状態で、フロントパネルが第1位置と第2位置との間を移動すると、ロック部材がキャビン内に設けられた物に接触する虞がある。
そこで、本発明は、上記したような問題点を解決すべくなされたものであって、ロック部材の接触を防止することができるキャビン及び作業機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記課題を解決するために以下の技術的手段を講じたことを特徴とする。
本発明の一態様に係るキャビンは、運転席と、前記運転席の前方に設けられ且つ乗降口を形成する枠部と、前記運転席の上方に位置するルーフと、前記乗降口を塞ぐ第1位置と前記運転席と前記ルーフとの間である第2位置とに位置変更可能な第1パネルと、前記第1位置における前記第1パネルの下部に設けられ且つ左右方向に移動自在な左のロック部材及び右のロック部材と、前記左のロック部材が左右方向外方に移動して嵌ることで前記第1パネルを第2位置に保持する左の保持部材と、前記右のロック部材が左右方向外方に移動して嵌ることで前記第1パネルを第2位置に保持する右の保持部材と、前記左の保持部材に嵌る方向とは反対方向に前記左のロック部材を付勢する左の付勢部材と、前記右の
保持部材に嵌る方向とは反対方向に前記右のロック部材を付勢する右の付勢部材と、を備え、前記第1パネルは、第1位置から上部が後方に向けて移動すると共に下部が上方に移動して第2位置へ移動し、前記枠部の上部には、下方に突出する左の第1ストライカ及び右の第1ストライカが設けられ、前記第1パネルは、前記第1位置で前記左の第1ストライカ及び右の第1ストライカと対応する縁部と、前記縁部に設けられ前記左の第1ストライカと係合可能な左のラッチと、前記縁部に設けられ前記右の第1ストライカと係合可能な右のラッチとを有し、前記運転席の後方で且つ前記ルーフの下方に、前方に突出する左の第2ストライカ及び右の第2ストライカが設けられ、前記第2位置において、前記左の第2ストライカは前記左のラッチと係合可能であり且つ前記右の第2ストライカは前記右のラッチと係合可能である。
【0008】
また、前記ロック部材に設けられた係止部材と、前記ロック部材が左右方向移動可能に挿通されたガイド部材とを備え、前記ガイド部材は、前記係止部材を、前記ロック部材が前記保持部材に嵌る位置と前記保持部材から離脱する位置とに案内可能で且つ保持可能なガイド溝を有し、前記ロック部材は、前記保持部材に嵌る方向とは反対方向に前記ガイド部材から突出する突出部分を有し、この突出部分に該ロック部材を操作する操作摘みが固定されている。
また、前記運転席の側方に配置された第2パネルを備え、前記保持部材は、前記第2パネルの前部で且つ上部に取り付けられている。
【0009】
また、前記第1パネルに固定されていて前記ガイド部材が取り付けられる固定部材と、前記固定部材に取り付けられた支持ブラケットと、前記支持ブラケットに支持されるローラと、前記第1パネルを第1位置と第2位置とに位置変更させるべく前記ローラを案内するガイドレールと、を備えている。
また、前記ガイド溝は、係止部材が所定範囲で移動するのを許容する第1溝と、この第1溝の一端側に形成されていてロック部材が保持部材に嵌る位置において係止部材の移動を規制する第2溝と、前記第1溝の他端側に形成されていてロック部材が保持部材から離脱する位置において係止部材の移動を規制する第3溝とを有し、前記ロック部材はピンによって形成され、前記係止部材は、ロック部材を軸芯回りに回転させることで、前記第1溝から前記第2溝へ又は前記第1溝から前記第3溝へ移動させることが可能である。
【0010】
また、本発明の一態様に係る作業機は、前記キャビンを支持する機体と、前記機体に設けられた作業装置と、前記機体の右側及び左側に配置された走行装置と、を備え、前記作業装置は、前記キャビンの右側及び左側に設けられ且つ上下揺動自在なブームと、前記ブームの前部側に設けられた作業具とを有している。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、付勢部材は、保持部材に嵌る方向とは反対方向にロック部材を付勢するので、ロック部材が保持部材に対して後退した状態で第1パネルが第1位置と第2位置との間を移動する。これによって、第1パネルの位置を変更する課程で、ロック部材がキャビン内に設けられた物に接触することを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】キャビンの斜視図である。
図2】キャビンの分解斜視図である。
図3】サイドパネル、ガラスパネル、窓枠、窓部の配置を示す縦断面図である。
図4】サイドパネルの外面側の斜視図である。
図5】サイドパネルの内面側の斜視図である。
図6】ガラスパネルの外面側の斜視図である。
図7】ガラスパネルの内面側の斜視図である。
図8】窓部を閉じた状態をサイドパネルの内面側から見た図である。
図9】窓部を開いた状態をサイドパネルの内面側から見た図である。
図10】キャビンの正面図である。
図11】フロントパネルの背面図である。
図12】キャビンの側面断面図である。
図13】ラッチの平面図である。
図14】ロック装置及びローラの斜視図である。
図15】ロック装置の背面図である。
図16】キャビンの左側面の上部且つ後部の拡大図である。
図17】遮蔽部材を外した状態を示す図である。
図18】フィルタを外した状態を示す図である。
図19】ダクトの縦断面図である。
図20】ダクトの横断面図である。
図21】作業機の側面図である。
図22】作業機の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図21は本発明に係る作業機の側面図である。図22は本発明に係る作業機の正面図である。図21図22では、作業機の一例としてスキッドステアローダを示している。但し、本発明に係る作業機はスキッドステアローダに限定されず、例えば、コンパクトトラックローダ等の他の種類の作業機であってもよい。
【0014】
作業機1は、機体2と、キャビン3と、作業装置4と、走行装置5とを備えている。キャビン3は、機体2に搭載され、作業装置4は、機体2に装着されている。走行装置5は、機体2の右側と左側に設けられている。機体2内の後部には、原動機6が搭載され、キャビン3内には、運転席8が設けられている。
原動機6は、エンジン、モータ等である。実施形態では、エンジンを採用している。
尚、本発明の全ての実施形態において、作業機1の運転席8に着座した運転者の前側(図21の左側)を前方、運転者の後側(図21の右側)を後方、運転者の左側(図21の手前側)を左方、運転者の右側(図21の奥側)を右方として説明する。
前後に直交する方向である水平方向Kを機体幅方向として説明する。図22に示すように、機体2の中央部から右部、或いは、左部へ向かう方向を機体外方として説明する。言い換えれば、機体外方とは、機体幅方向Kであって機体2から離れる方向のことである。機体外方とは反対の方向を、機体内方として説明する。言い換えれば、機体内方とは、機体幅方向Kであって機体2に近づく方向のことである。
【0015】
図21図22に示すように、作業装置4は、ブーム10と、作業具11と、リフトリンク12と、制御リンク13と、ブームシリンダ14と、バケットシリンダ15とを有している。
ブーム10は、キャビン3の右側及び左側に上下揺動自在に設けられている。作業具11は、例えば、バケットであって、当該バケット11は、ブーム10の先端部(前端部)に上下揺動自在に設けられている。リフトリンク12及び制御リンク13は、ブーム10が上下揺動自在となるように、ブーム10の基部(後部)を支持している。ブームシリンダ14は、伸縮することによりブーム10を昇降させる。バケットシリンダ15は、伸縮することによりバケット11を揺動させる。
【0016】
左側及び右側の各ブーム10の前部同士は、異形の連結パイプ7で連結されている。各ブーム10の基部(後部)同士は、円形の連結パイプ9で連結されている。リフトリンク12、制御リンク13及びブームシリンダ14は、左側と右側の各ブーム10に対応して機体2の左側と右側にそれぞれ設けられている。
リフトリンク12は、各ブーム10の基部の後部に、縦向きに設けられている。このリフトリンク12の上部は、各ブーム10の基部の後部寄りに枢支軸16(第1枢支軸)を介して横軸回りに回転自在に枢支されている。また、リフトリンク12の下部は、機体2の後部寄りに枢支軸17(第2枢支軸)を介して横軸回りに回転自在に枢支されている。第2枢支軸17は、第1枢支軸16の下方に設けられている。
【0017】
ブームシリンダ14の上部は、枢支軸18(第3枢支軸)を介して横軸回りに回転自在に枢支されている。第3枢支軸18は、各ブーム10の基部であって、第1枢支軸16の前方に設けられている。ブームシリンダ14の下部は、枢支軸19(第4枢支軸)を介して横軸回りに回転自在に枢支されている。第4枢支軸19は、機体2の後部の下部寄りであって第3枢支軸18の下方に設けられている。
【0018】
制御リンク13は、リフトリンク12の前方に設けられている。この制御リンク13の一端は、枢支軸20(第5枢支軸)を介して横軸回りに回転自在に枢支されている。第5枢支軸20は、機体2に設けられている。制御リンク13の他端は、枢支軸21(第6枢支軸)を介して横軸回りに回転自在に枢支されている。第6枢支軸21は、ブーム10であって、第2枢支軸17の前方で且つ第2枢支軸17の上方に設けられている。
【0019】
ブームシリンダ14を伸縮することにより、リフトリンク12及び制御リンク13によって各ブーム10の基部が支持されながら、各ブーム10の先端部が昇降するように、各ブーム10が第1枢支軸16回りに上下揺動する。制御リンク13は、各ブーム10の上下揺動に伴って第5支軸20回りに上下揺動する。リフトリンク12は、制御リンク13の上下揺動に伴って第2枢支軸17回りに前後揺動する。
【0020】
バケット11は、各ブーム10の前部(先端部)に枢支された装着体23に着脱自在に装着されている。装着体23は、各ブーム10の前部に枢支ピン24を介して横軸回りに揺動自在に枢支されている。この装着体23にはバケット11の代わりに別の作業具が装着可能とされている。別の作業具としては、例えば、油圧圧砕機、油圧ブレーカ、アングルブルーム、アースオーガ、パレットフォーク、スイーパー、モア、スノウブロア等のアタッチメント(予備アタッチメント)である。
【0021】
バケットシリンダ15は、各ブーム10の前部寄りにそれぞれ配置されている。このバケットシリンダ15の上部は、各ブーム10に第1バケットシリンダピン26を介して横軸回りに回転自在に枢支されている。バケットシリンダ15の下部は、装着体23に第2バケットシリンダピン27を介して横軸回りに回転自在に枢支されている。このバケットシリンダ15を伸縮することで、バケット11が揺動される。
【0022】
左側及び右側の各走行装置5は、本実施形態では前輪5F及び後輪5Rを有する車輪型の走行装置が採用されている。尚、走行装置5としてクローラ型(セミクローラ型を含む)の走行装置を採用してもよい。
次に、キャビン3の構成について具体的に説明する。
図1図21に示すように、キャビン3は、運転席8と、運転席8の上方に配置されたルーフ30と、運転席8の側方(左側及び右側)に配置されたパネル(以下、サイドパネルという)31と、運転席8の前方に配置されたパネル(以下、フロントパネルという)32と、運転席8の後方に配置されたパネル(以下、リアパネルという)33とを備えている。以下、運転席8と反対側の側方を外側と称し、運転席8と同一側の側方を内側と称することがある。
図2図3に示すように、サイドパネル31の運転席8と反対側の側方(外側)には、ガラスパネル34が設けられている。具体的には、サイドパネル31は、運転席8と同一側の側方(内側)に向けて凹んだ凹部35を有している。この凹部35にガラスパネル34が嵌め込まれている。
【0023】
以下、サイドパネル31及びガラスパネル34の構成について具体的に説明する。
先ず、サイドパネル31について説明する。
図4図5に示すように、サイドパネル31は、複数の横断部36と、複数の縦断部37と、枠部38とを有している。
複数の横断部36は、前後に延び且つ上下に所定間隔で設けられている。各横断部36は、帯状に形成されており、枠部38を横断している。即ち、各横断部36において、前端は枠部38の前部に連結され、後端は枠部38の後部に連結されている。複数の縦断部37は、上下に延び且つ前後に所定間隔で設けられている。各縦断部37は、帯状に形成されており、枠部38を縦断している。即ち、各縦断部37は、上端は枠部38の上部に連結され、下端は枠部38の下部に連結されている。複数の横断部36と複数の縦断部37は、互いに交差することにより、多数の穴を有する格子を形成している。
【0024】
複数の横断部36は、上下に等間隔で設けられ、複数の縦断部37は、前後に等間隔で設けられている。隣接する横断部36の間隔と、隣接する縦断部37の間隔とは同じである。また、横断部36と縦断部37とは直交しており、多数の正方形の穴を有する格子を形成している。但し、本発明において、隣接する横断部36の間隔と、隣接する縦断部37の間隔とは異なっていてもよい。横断部と縦断部の交差角度は、図示例には限定されない。
【0025】
枠部38は、複数の横断部36と複数の縦断部37とを囲うように設けられている。即ち、枠部38は、各横断部36の端部及び各縦断部37の端部を連結している。具体的には、枠部38は、内周部39と、外周部40とを有している。内周部39は、前部、後部、上部及び下部を有する側面視で矩形状である。内周部39の前部には、各横断部36の前端が連結され、内周部39の後部には、各横断部36の後端が連結されている。内周部39の上部には、各縦断部37の上端が連結され、内周部39の下部には、各縦断部37の下端が連結されている。
【0026】
外周部40は、側面視で矩形状であって、内周部39の周囲を囲うように設けられている。外周部40は、前板部40Fと、後板部40Rと、上板部40U、下板部40Dとを有している。前板部40Fは、内周部39の前方に位置し、後板部40Rは、内周部39の後方に位置し、上板部40Uは、内周部39の上方に位置し、下板部40Dは、内周部39の下方に位置している。前板部40Fと後板部40Rとは前後に離れ、前板部40Fの上部と後板部40Rの上部とは上板部40Uによって連結され、前板部40Fの下部と後板部40Rの下部とは下板部40Dによって連結されている。
【0027】
前板部40F、後板部40R、上板部40U及び下板部40Dは、外縁部42を有している。外縁部42は、前板部40F、後板部40R、上板部40U及び下板部40Dのそれぞれから運転席側(内側)に向けて突出することで構成されている。また、前板部40F、後板部40R、上板部40U及び下板部40Dは、内縁部43を有している。内縁部43は、前板部40F、後板部40R、上板部40U及び下板部40Dのそれぞれから運転席側(内側)に向けて突出することで構成されている。内縁部43の端部(内側)は、内周部39に到達していて、内縁部43と内周部39とによって凹部35が形成されている。
【0028】
サイドパネル31に形成された格子は、案内部(案内枠)47を有している。案内部47は、ガラスパネル34に設けられている窓部45の取手部46の移動を案内する。即ち、案内部47は、窓部45を取手部46と共に前後に移動可能にするとともに、窓部47の移動距離を規制する機能を発揮する。尚、ガラスパネル34の詳しい構成については後述する。
【0029】
案内部47は、隣接しない2本の縦断部37と、隣接する2本の横断部36により囲まれた部分とを有している。隣接する2本の横断部36は、1つの格子穴に相当する距離のみ離れているのに対し、隣接しない2本の縦断部37は、複数(図示例では7つ)の格子穴に相当する距離だけ離れている。
案内部47を構成する横断部36は、窓部45を開閉する際に取手部46が摺接するため、図4図5に示すように、当該横断部36の他の部分より太く形成することが好ましい。また、案内部47を構成する縦断部37は、窓部45を開閉する際に取手部46が当接するため、図示していないが、縦断部37の他の部分より太く形成することが好ましい。
【0030】
案内部47は、サイドパネル31の後部に対応する位置に設けられ、前後に長い矩形状の長孔を形成している。このような案内部47は、例えば、格子を形成する複数の縦断部37及び複数の横断部36のうち、前後に隣接して並んだ複数の縦断部37を、1つの格子穴を形成する長さ(以下、単位長さという)分だけ切断することにより形成することができる。
【0031】
サイドパネル31は、剛性を高めるために補強された部分である補強部を有している。補強部は、第1補強部48と第2補強部49とを有している。
第1補強部48は、縦断部37に形成されている。詳しくは、図3図5に示すように、第1補強部48は、縦断部37を、運転席8と反対側の側方(外側)に向けて突出するように変形することにより形成されている。詳しくは、縦断部37であって、隣接する横断部36に挟まれる部分を突出することにより構成されている。第1補強部48の突出の形態は、図示例ではV字状であるが、U字状やW字状としてもよい。第1補強部48は、単位長さの縦断部37の全てに設けてもよいし、一部のみに設けてもよい。例えば、複数の縦断部37のうち、上部から2番目の横断部36と3番目の横断部36とに挟まれる部分に第1補強部48を設けてもよい。或いは、複数の縦断部37であって、上部から4番目の横断部36と5番目の横断部36とに挟まれる部分に第1補強部48を設けてもよい。即ち、複数の縦断部37であって、上部からi番目の横断部36とi+1番目の横断部36とに挟まれる部分に第1補強部48を設けてもよい。ただし、[i]は、横断部36の個数を示しており、i=1,2,3・・・である。
【0032】
なお、第1補強部48は、図示例では縦断部37に設けられているが、横断部36に設けてもよいし、縦断部37と横断部36の両方に設けてもよい。
第2補強部49は、枠部38の内周部39に形成されている。この第2補強部49は、内周部39に沿って環状に形成されたリブである。詳しくは、内周部39の前部、後部、上部及び後部には、それぞれリブが形成されている。各リブの端部は繋がっていて環状となっている。各リブは、運転席8と反対側の側方(外側)に向けて突出している。言い換えれば、リブは、格子の外縁部を囲うように環状に形成されている。
【0033】
サイドパネル31が、上記した第1補強部48及び第2補強部49を有することにより、第1補強部48が格子を構成する横断部36又は縦断部37の変形を抑制する機能を発揮し、第2補強部49が格子の周囲の変形を抑制する機能を発揮する。これにより、サイドパネル31の剛性が向上し、サイドパネル31の変形が起こりにくくなる。
上記構成を有するサイドパネル31は、金属製の板材を加工することにより製造することができる。
【0034】
サイドパネル31の製造方法は、第1工程と、第2工程、第3工程を有する。第1工程では、金属板を用意し、用意した金属製の板材(平板)に対して穴あけ加工を行うことにより格子を形成する。即ち、第1工程では、金属製の板材に格子を形成する。
穴あけ加工としては、レーザ加工、プレスによる打ち抜き加工等の他の加工方法を使用してもよい。
【0035】
第2工程では、格子が形成された板材をプレス成形することにより、第1補強部48及び第2補強部49を形成する。第3工程では、格子、第1補強部48及び第2補強部49が形成された板材に対して、プレス成形することにより、凹部35及び外縁部42を形成する。
上記した第1工程及び第2工程を行った後、必要に応じて他の工程を行うことにより、サイドパネル31が完成する。
【0036】
従来のサイドパネルの製造方法としては、板材をプレス加工により変形させた後に、穴あけ加工を行って格子を形成する方法がある。また、従来のサイドパネルの製造方法としては、平板に穴をあけて格子を形成した後に、この格子をプレス形成した枠に対して溶接又はボルト締めにより一体化する方法がある。しかし、前者の方法では、変形した板材に対して穴あけ加工を行うため、3次元レーザを使用しての複数回のレーザ加工が必要となり、後者の方法では、穴あけ工程とプレス成形工程に加えて溶接或いはボルト締めの工程が必要となり、いずれの方法も多工程を必要とする。工程数を削減するための方法として、平板に穴を形成して格子板とした後、格子板をプレス成形することにより凹み部分と枠部分を同時に形成することが考えられる。しかし、格子板をプレス成形した場合、格子板の剛性が低いために割れや波打ちが発生する虞がある。
【0037】
これに対して、本発明では、平板に穴あけ加工を行って格子を形成した後、格子を形成した平板に対してプレス加工等によって第1補強部48及び第2補強部49を形成する。そして、格子、第1補強部48及び第2補強部49が形成された板材に対して、プレス成形するだけで、サイドパネル31を製造することができる。
また、プレス成形により第1補強部48及び第2補強部49を形成することによって、サイドパネル31の剛性が高められて、変形しにくくなる。そのため、割れや波打ちが発生する虞がない。
【0038】
このようにして製造されたサイドパネル31を、ルーフ30、フロントパネル32、リアパネル33、ガラスパネル34、運転席8等と組み合わせることにより、キャビン3を製造することができる。
次に、ガラスパネル34の具体的構成について説明する。
図1〜3、5、6に示すように、ガラスパネル34は、フレーム50により周囲を保持されており、フレーム50と共にサイドパネル31の凹部35に嵌め込まれている。
【0039】
ガラスパネル34の運転席と同一側(内側)には窓枠45が設けられている。
図7に示すように、窓枠45は、上枠部52と、下枠部53と、前枠部54とを有している。上枠部52は、フレーム50の上縁部の近傍位置において前後に延設されている。下枠部53は、フレーム50の上縁部と下縁部の略中間位置において前後に延設されている。前枠部54は、上枠部52の前端部と下枠部53の前縁部とを連結するように上下に延設されている。
【0040】
窓枠45には、ガラス製の板からなる窓部45が嵌め込まれている。窓部45は、窓枠45の上枠部52と下枠部53に沿って前後に移動可能とされている。
ガラスパネル34は、窓枠45の前部に開口部を形成する環状の縁部55を有している。窓部51は、窓枠45に対して前方に移動することにより縁部55により形成される開口部を閉鎖し、後方に移動することにより当該開口部を開放する。
【0041】
図7図9に示すように、窓部45には、取手部46が設けられている。取手部46は、窓部45であって、運転席8と同一側の面(内面)に設けられている。この取手部46は、案内部47に挿入されており、窓部45の前後移動に伴って、案内部47の前端と後端の間を移動する。
上述したように、取手部46は窓部45の後部に設けられており、取手部46が挿入される案内部47はサイドパネル31の後部に設けられている。一方、縁部55により形成される開口部は、窓枠45の前部に設けられている。図9に示すように、窓部51を後方に移動させて開口部を開放した場合に、案内部47が開口部を介してキャビン3の外部と連通することがない。つまり、窓部45を後方に移動させて開口部を開放したときであっても、案内部47は、ガラスパネル34の開口部が設けられていない部分(後部)によりキャビン3の外部と隔てることができる。言い換えれば、開口部を形成する縁部55の位置と案内部47の位置とは、前後にずれていて、縁部55とサイドパネル31の格子(格子を形成する部分)とは向き合っている状態である。
【0042】
そのため、開口部を開放させた状態では、外部とキャビン3の内部とが連通するものの、サイドパネル31の格子によって、運転席8側を保護することができる。また、サイドパネル31の外側(運転席と反対側)に、ガラスパネル34が配置されていることにより、キャビン3の外側からガラスパネル34を清掃したり着脱したりすることが容易となる。言い換えれば、サイドパネル31の格子によってガラスパネル34の清掃や着脱が妨げられることがない。尚、図9では、窓部45、窓枠45、縁部55を明瞭に表すために、格子の図示を一部分(楕円内)以外は省略している。
【0043】
図11に示すように、フロントパネル32は、パネル枠102と、パネル板103とを有している。図11はフロントパネル32の背面を示している。
パネル枠102は、上枠部104と、右側枠部105と、左側枠部106と、下枠部107とを有している。パネル枠102は、略四角形の枠状に形成されている。上枠部104は、上方に配置され、右側枠部105は、右側に配置され、左側枠部106は、左側に配置され、下枠部107は、下側に配置されている。上枠部104、右側枠部105、左側枠部106及び下枠部107で囲まれた部分は開口108とされている。下枠部107の下面には、シール材109が固着されている。
【0044】
パネル板103は透明なガラス板によって構成されている。このパネル板103は、パネル枠102の前面に固定され、当該パネル枠102の開口108を塞いでいる。
図10図12に示すように、キャビン3は、乗降口101を形成する枠部74(以下、乗降口枠74という)を有している。乗降口枠74は、上枠部75と、下枠部76と、左側枠部77と、右側枠部78とを有している。上枠部75は、ルーフ30の前端部から下方に垂下し且つフロントパネル32の上部側に位置している。下枠部76は、上枠部75と対向し且つフロントパネル32の下部側に位置している。左側枠部77は、左側のサイドパネル31の前側の外縁部42であり、フロントパネル32の左部側に位置している。右側枠部78は、右側のサイドパネル31の前側の外縁部42であり、フロントパネル32の右部側に位置している。上枠部75、下枠部76、左側枠部77及び右側枠部78には、シール材56、109が設けられている。
【0045】
フロントパネル32は、後方側(キャビン3の室内側)からシール材56に接当して、乗降口101を塞いでいる。
フロントパネル32は、図12において実線で示すように乗降口101を塞ぐ位置である閉鎖位置S1(第1位置)と、図12において仮想線で示すように運転席8とルーフ30との間の位置である格納位置S2(第2位置)とに位置変更自在とされている。フロントパネル32を格納位置S2にすることで乗降口101が開放される。
【0046】
また、図12に示すように、乗降口枠74の上枠部75の後面(キャビン3の室内側の面)には、ストライカ110(第1ストライカ)が一対設けられている。一方の第1ストライカ110は左側に設けられ、他方の第1ストライカ110は右側に設けられている。各第1ストライカ110は、乗降口枠74の上枠部75に設けられたブラケット111に固定されている。各第1ストライカ110は、ブラケット111から下方に突出している。
【0047】
また、ルーフ30の後部、即ち、運転席8の後方で且つルーフ30の下方にも、ストライカ112(第2ストライカ)が一対設けられている。一方の第2ストライカ112は左側に設けられ、他方の第2ストライカ112は右側に設けられている。各第2ストライカ112はルーフ30の下面側に設けられたブラケット113に固定されている。
フロントパネル32の上枠部104の上面104a、即ち、第1位置S1で第1ストライカ110の下方に位置する(第1位置S1で第1ストライカ110と対応する)縁部には、ラッチ114が一対設けられている。一方のラッチ114は左側に設けられ、他方のラッチ114は右側に設けられている。各ラッチ114は、各ストライカ110,112に係合可能である。
【0048】
フロントパネル32が閉鎖位置S1に位置する状態でラッチ114は第1ストライカ110に係合し、フロントパネル32が格納位置S2に位置する状態でラッチ114は第2ストライカ112に係合する。
また、右側のラッチ114が右側のストライカ110,112に係合可能であり、左側のラッチ114が左側のストライカ110,112に係合可能である。また、ラッチ114が第1ストライカ110に係合することでフロントパネル32が閉鎖位置S1に保持され、ラッチ114が第2ストライカ112に係合することでフロントパネル32が格納位置S2に保持される。ストライカ110,112とラッチ114との係合を解除すると、フロントパネル32は位置変更可能(移動自在)となる。
【0049】
なお、フロントパネル32の内側(キャビン3の室内側)には、フロントパネル32を位置変更させる際に把持するための図示省略の取っ手が設けられている。
図13に示すように、ラッチ114は、係合プレート116と、ロックプレート117とを有する。係合プレート116は、ストライカ110,112に係合する。ロックプレート117は、ストライカ110,112と係合プレート116との係合を維持させる。図13は右側のラッチ114を示している。
【0050】
係合プレート116は、パネル枠102の上枠部104に固定された第1ブラケット118に第1支軸119によって回転自在に支持されている。ロックプレート117は、パネル枠102の上枠部104に固定された第2ブラケット120に第2支軸121によって回転自在に支持されている。
係合プレート116は、捩りコイルバネからなるバネ部材122によって矢印X1方向に付勢されている。ロックプレート117は、捩りコイルバネからなるバネ部材123によって矢印X2方向に付勢されている。係合プレート116には、係止凹部124が設けられ、ロックプレート117には、係止凹部124に嵌る係止部125が形成されている。
【0051】
係合プレート116がストライカ110,112に係合した状態で係止部125が係止凹部124に嵌ることで係合プレート116の矢印X1方向への回転が規制されて、係合プレート116がストライカ110,112に係合した状態を保持する。
ロックプレート117には、ボーデンワイヤ126のインナワイヤ127が連結される連結部128が設けられている。このボーデンワイヤ126のインナワイヤ127は、フロントパネル32の下部の後面(キャビン3の室内側)に設けられた操作具129(図11参照)に連動連結されている。
【0052】
操作具129によってボーデンワイヤ126を操作してロックプレート117の連結部128を矢印Y方向に引くと、係止部125が係止凹部124から離脱する。係止部125が係止凹部124から離脱すると、係合プレート116の矢印X1方向の回転が許容され、ストライカ110,112から係合プレート116が離脱可能とされる。
また、図10に示すように、取っ手130が設けられている。取っ手130は、フロントパネル32の下部の前面(キャビン3の室外側)に設けられている。取っ手130を把持することによって、フロントパネル32を外側から操作することができる。この取っ手130には、解除部131が設けられている。解除部131は、操作可能であり、解除部131を操作することで、ボーデンワイヤ126の操作が可能である。
【0053】
図12に示すように、各サイドパネル31の前部には、ガイドレール132が設けられている。このガイドレール132は、サイドパネル31の上部から下部にわたって設けられている。また、ガイドレール132は、図8図9に示すように、サイドパネル31に取り付けられた取付プレート133に固定されている。
図11に示すように、フロントパネル32の下端であって、右側及び左側には、それぞれローラ134が設けられている。右側のローラ134は、右側のガイドレール132に係合しており、左側のローラ134は、左側のガイドレール132に係合している。各ローラ134はガイドレール132の長手方向に移動可能とされている。
【0054】
また、各サイドパネル31の前部の上部には、フロントパネル32を支持する支持装置135が設けられている。
この支持装置135は、揺動リンク136と、ガススプリング137とを有する。
揺動リンク136の一端(上部)は、ルーフ30に固定されたブラケット138に上枢軸139によって枢支されている。揺動リンク136の他端(下部)は、パネル枠102の側枠部に固定されたブラケット140に下枢軸141によって枢支されている。
【0055】
ガススプリング137の一端(上部)は、揺動リンク136の上部に枢支されている。ガススプリング137の他端(下部)は、ガイドレール132に固定されたブラケット142に枢支されている。
フロントパネル32を閉鎖位置S1から格納位置S2にする場合、第1ストライカ110とラッチ114の係合プレート116との係合を解除した状態で、閉鎖位置S1からフロントパネル32の上部を後方に向けて移動させる。そうすると、ローラ134がガイドレール132の下部から上部に移動してフロントパネル32の下部が上方に移動し、図12において仮想線で示すように、フロントパネル32は格納位置S2の下方の格納前位置S3に位置する。
【0056】
フロントパネル32が閉鎖位置S1から格納前位置S3に移動する際において、フロントパネル32の移動に伴って、揺動リンク136の下部は上枢軸139を支点として後方に向けて揺動する。この揺動リンク136によって、フロントパネル32の移動を許容しながら該フロントパネル32が支持される。また、このとき、ガススプリング137は、伸長して揺動リンク136に後上方向への回転力を与え、フロントパネル32の移動動作を補助する。
【0057】
また、フロントパネル32を格納前位置S3に移動させた後、フロントパネル32を上方に移動させると、該フロントパネル32が格納位置S2に位置すると共に、ラッチ114が第2ストライカ112に係合する。
以下の説明において、パネル幅方向とは、フロントパネル32の幅方向であって図11図14図15に矢印Wで示す方向をいう。また、パネル幅方向外方とは、フロントパネル32の幅方向の中央からフロントパネル32の幅方向の端部に向かう方向であって図11図14図15に矢印W1で示す方向をいう。また、パネル幅方向内方とは、フロントパネル32の幅方向の端部からフロントパネル32の幅方向の中央に向かう方向であって図11図14図15に矢印W2で示す方向をいう。
【0058】
図11に示すように、フロントパネル32の下部には、ロック装置143が一対設けられている。
図14図15に示すように、ロック装置143は、ロック部材144と、このロック部材144を支持する支持部材145と、ロック部材144を付勢する付勢部材146とを有する。図14図15は左側のロック装置143を示している。
【0059】
ロック部材144は、パネル幅方向Wの軸芯を有するピンによって構成されている。ロック部材144には、ロック部材144を操作するための操作摘み147と、ロック部材144の位置決めをするための係止部材148とが設けられている。
ロック部材144は、円柱状の大径部149と、この大径部149より小径に形成された円柱状の小径部150を有する。
【0060】
ロック部材144のパネル幅方向内方W2側が大径部149とされ、ロック部材144のパネル幅方向外方W1側が小径部150とされている。操作摘み147と係止部材148は大径部149に設けられている。操作摘み147は係止部材148よりパネル幅方向内方W2側に位置している。
支持部材145は、取付板151と、ガイド部材152とを有する。
【0061】
取付板151は、パネル枠102に固定された固定部材153に取り付けられている。
固定部材153は、パネル枠102の側枠部105,106の下端側及び下枠部107のパネル幅方向Wの端部側に固定されている。この固定部材153には、ローラ134を支持する支持ブラケット154が取り付けられている。
取付板151は、第1板部155と、第2板部156とを有する。第1板部155は、固定部材153の後面に重ね合わされてボルトによって取り付けられる。第2板部156は、この第1板部155のパネル幅方向外方W1側の端部から後方に突出する。第2板部156には、ピン挿通孔157が形成されている。
【0062】
ガイド部材152は、側面視U状でパネル幅方向Wに長い部材で構成され、開放側が第1板部155で塞がれるように配置されて第1板部155に固定されている。このガイド部材152に、ロック部材144が挿通されている。ロック部材144の小径部150は、ピン挿通孔157に挿通されてピン挿通孔157をパネル幅方向Wに移動する。ロック部材144の大径部149は、ガイド部材152からパネル幅方向内方W2に突出しており、この突出部分に操作摘み147が設けられている。
【0063】
ガイド部材152には、ガイド溝158が形成されている。このガイド溝158はガイド部材152のパネル幅方向内方W2側に形成されている。ガイド溝158内に係止部材148が位置している。
ガイド溝158は、第1溝159と第2溝160と第3溝161とを有する。
第1溝159は、係止部材148(ロック部材144)がパネル幅方向Wに所定範囲で移動するのを許容する。第2溝160及び第3溝161は係止部材148(ロック部材144)のパネル幅方向Wの移動を規制する。
【0064】
第2溝160は第1溝159のパネル幅方向外方W1側に形成されている。第3溝161は第1溝159のパネル幅方向内方W2側に形成されている。
ロック部材144を軸芯回りに回転させることで、係止部材148を第1溝159から第2溝160へ又は第1溝159から第3溝161へ移動させることができる。
付勢部材146は、本実施形態ではコイルスプリングによって構成され、小径部150に外嵌されている。この付勢部材146の一端は第2板部156に接当し、付勢部材146の他端は大径部149に接当している。これによって、付勢部材146の付勢力は、ロック部材144をパネル幅方向内方W2側に付勢するように作用する。ロック部材144がパネル幅方向内方W2側に付勢されることにより、ロック部材144の小径部150が第2板部156から大きく突出しない位置に保持される。
【0065】
付勢部材146が接当する第2板部156の部分が第1受部162とされ、付勢部材146が接当する大径部149の部分が第2受部163とされている。
図12に示すように、各サイドパネル31の前部の上部には保持部材164が設けられている。この保持部材164は、図9に示すように、取付プレート133に固定されている。
【0066】
保持部材164はパネル幅方向Wの軸芯を有する円筒体によって形成されている。
図15に示すように、前記フロントパネル32を格納位置S2にしたときに、保持部材164とロック部材144とはパネル幅方向Wで対応する位置関係となる。
したがって、フロントパネル32を格納位置S2にした状態で、ロック部材144を付勢部材146の付勢力に抗してパネル幅方向外方W1側に移動させると、小径部150が第2板部156から大きく突出して保持部材164に嵌る。
【0067】
小径部150が保持部材164に嵌った状態で、ロック部材144を軸芯回りに回転させて係止部材148を第2溝160に位置させると、保持部材164に対するロック部材144の後退が規制される。これによって、小径部150が保持部材164に嵌った状態に保持される。
小径部150が保持部材164に嵌った状態に保持されることにより、格納位置S2においてフロントパネル32のラッチ114が設けられた側とは反対側を保持することができる。
【0068】
上記構成にあっては、フロントパネル32を閉鎖位置S1と格納位置S2との間を移動させる際には、ロック部材144を保持部材164から離脱させた状態で移動させる。このとき、ロック部材144は、付勢部材146によってパネル幅方向内方W2側(保持部材164に嵌る方向とは反対方向)に付勢されていて、フロントパネル32からパネル幅方向外方W1に略突出しない。このように、フロントパネル32を閉鎖位置S1と格納位置S2との間を移動させる際に、ロック部材144がフロントパネル32からパネル幅方向外方W1に略突出しないので、ロック部材144が何らかのもの(例えば、前記ガススプリング137)に接触して動き難くなることを防止することができる。
【0069】
また、フロントパネル32に設けたラッチ114は、閉鎖位置S1において下方突出状の第1ストライカ110に係合し、格納位置S2において前方突出状の第2ストライカ112に係合する。これによって、閉鎖位置S1及び格納位置S2において、フロントパネル32の幅方向の揺れを抑えることができる。
なお、前記付勢部材146はコイルスプリングに限定されることはなく、他のバネ部材であってもよい。
【0070】
キャビン3内には、図8に示すように、操作部材60が設けられている。操作部材60は、作業機1に設けられた各種装置を操作する装置である。操作部材60は、右側のサイドパネル31であって、当該サイドパネル31の運転席8側と、乗降口枠74の右側枠部78とのコーナ部(内角部)に配置されている。詳しくは、右側のサイドパネル31において、前板部40Fの内縁部43と、右側枠部78との間には窪み61が形成され、この窪み61に配置された取付板57に操作部材60が取り付けられている。これにより、操作部材60がキャビン3の内側に突出することがなく、キャビン3内の空間を有効に活用することができる。尚、図示していないが、左側のサイドパネル31の運転席8の左側に位置する面と、左側枠部77とのコーナ部(内角部)に、操作部材60を設けてもよい。
【0071】
操作部材60は、複数のスイッチを有している。スイッチは、作業機1に設けられた各種装置を操作するためのスイッチである。スイッチの操作により、例えば、ワイパー、前照灯、シリンダーロックを操作することができる。スイッチは、前述したものに限定はされない。複数のスイッチは縦方向に並設されている。これにより、操作部材60は、縦方向が長く横方向が短い縦長の形状となっているため、上述した窪み61に収まりやすい。
【0072】
操作部材60は、キャビン3の下部寄り、詳しくはキャビン3の全高の半分の高さよりも下の位置に設けられている。これにより、運転者は運転席8に着座した状態で操作部材60に手が届きやすくなるため、運転席8から身を乗り出すことなくスイッチを操作することが可能となり操作性に優れる。
また、キャビン3の下部寄りに操作部材60を設けることにより、キャビン3の上部寄りに、フロントパネル32を開放するための部材(第1ストライカ110、ブラケット111、支持装置135等)を配置するためのスペースを容易に確保することができる。
【0073】
また、操作部材60は、スイッチが設けられた面が左斜め後方を向くように配置されている。これにより、スイッチが設けられた面が、運転席8に着座した運転者の方を向くため、操作性に優れる。尚、上述した左側のコーナ部に操作部材60を設ける場合は、スイッチが設けられた面が右斜め後方を向くように配置される。
さて、キャビン3内には、キャビン3内の温度を調節するためのエアコン(図示略)が設けられている。図18図20に示すように、サイドパネル31の外周部40には、外部の空気を取り入れて取り入れた空気をエアコンに供給するための開口部(外気吸入口)を形成する環状の縁部65が形成されている。縁部65は、外周部40の上部であって且つサイドパネル31の後部寄りに形成されている。詳しくは、縁部65は、外周部40の上板部40Uの後部に設けられている。言い換えれば、縁部65は、作業機1の前輪5Fと後輪5Rの間の上部に位置している。
【0074】
エアコンの外気吸入口、即ち、縁部65をキャビンのリアパネルの下方に設けた場合、ボンネット上部に堆積した土砂やダストが、エアコン稼働時に外気吸入口から吸い込まれ易くなる。また、外気吸入口を機体の側部に設けた場合、走行時にタイヤから跳ね上げられた土砂が、エアコン稼働時に外気吸入口から吸い込まれやすくなる。
これに対して、本発明では、外気吸入口を外周部40であってサイドパネル31の後部寄りに設けることにより、エアコン稼働時に、ボンネット上部に堆積した土砂やダスト、或いは、走行時にタイヤから跳ね上げられた土砂が、外気吸入口から吸い込まれることを抑制することができる。但し、本発明において、エアコンの外気吸入口(縁部65)を設ける位置は、必ずしも図示例に限定されず、外周部40の異なる位置に設けてもよい。
【0075】
エアコンの外気吸入口(縁部65)には、フィルタ66が嵌め込まれている。具体的には、フィルタ66は、保持部材79により上面と下面を挟まれて保持され、当該保持部材79が縁部65に嵌め込まれている。保持部材79には上方及び下方に突出する突出部82が設けられており、この突出部82にはシール材83が取り付けられている。
図16図19に示すように、フィルタ66の外側(内側部材61と反対側)には、カバー67が設けられている。カバー67は、ルーバ部68と、取付部69と、を有している。ルーバ部68は、フィルタ66を覆い且つ複数の吸気口を形成している。取付部69は、サイドパネル31の外周部40、即ち、外周部40の上板部40Uに取り付けられる。図17図19に示すように、ルーバ部68は、複数の吸気口80と、各吸気口80の外側(フィルタ66と反対側)に設けられて上から下に向けて延びる庇状部81とを有している。図17に示す例では、前後に間隔をあけて並ぶ複数(図では4つ)の吸気口80と、上下に間隔をあけて並ぶ複数(図では3つ)の吸気口80が形成され、各吸気口80の外側にそれぞれ庇状部81が設けられている。
【0076】
取付部69は、ルーバ部68の前方と後方にそれぞれ延設されている。取付部69には貫通孔が形成されており、この貫通孔にノブボルト70の軸部を挿通し、当該軸部をサイドパネル31の外周部40の上板部40Uに設けられた雌ネジ穴に螺合することにより、カバー67が外周部40に対して着脱可能に固定される。
図16図19に示すように、ルーバ部68の外側(外周部40と反対側)には、遮蔽部材71が固定されている。遮蔽部材71は、前後に延び且つ上下に間隔をあけて設けられた複数(図示例では3つ)のプレート72と、各プレート72を連結する連結部73を有している。
【0077】
図19に示すように、プレート72は、ルーバ部68との間に隙間を有するように、ルーバ部68の外側(フィルタ66と反対側)に設けられている。連結部73は、上下に延び且つ前後に間隔をあけて複数(図示例では5つ)設けられている。連結部73の上端には、カバー67に固定される固定部84が設けられている。固定部84は、カバー67の上縁部に溶接等により固定されており、これによりカバー67と遮蔽部材71とが一体化されている。
【0078】
各プレート72は、上下に隣り合うルーバ部68の間、より詳しくは上下に隣り合う庇状部81の間に配置されている。
ルーバ部68は、庇状部81が上から下に向けて延びているため、雨水等の上方から到来する水がフィルタ66に達しないように遮蔽する機能には優れているが、下方から到来する水を遮蔽する機能は十分ではない。遮蔽部材71の各プレート72を、上下に隣り合うルーバ部68(詳しくは庇状部81)の間に配置することにより、下方から到来する水をプレート72により遮蔽することが可能となる。これにより、例えば、作業機1の洗浄時にキャビン3の下方からホースで水をかけた場合に、水がダクト44内に浸入し、フィルタの劣化並びにフィルタの劣化に伴うエアコン性能の低下が引き起こされることが防止される。
【0079】
さて、図19図20に示すように、外気吸入口及びフィルタ66は、サイドパネル31であって、運転席側(内側)に設けられたダクト44に連通している。枠部38の外周部40は、外部の空気を取り入れてエアコンに供給するためのダクト44の一部を形成している。
以下、ダクト44の構成について詳しく説明する。
【0080】
ダクト44は、外周部40と、内側部材62とで構成されている。内側部材62は、枠部38の内側(運転席側)に取り付けられた部材である。枠部38の外周部40と内側部材62とは溶接等により固定されて一体化されている。
内側部材62は、第1板部63と、第2板部64とを有している。
第1板部63は、外周部40の上板部40Uと対向する板材である。第1板部63は、上板部40Uから内側(内方)へ離間していて、当該第1板部63とフィルタ66とは対向している。第1板部63の後端は、後板部40Rの外縁部42に固定されている。第1板部63の上端は、ルーフ30の下面、或いは、上板部40Uの外縁部42に形成されている。
第2板部64は、ルーフ30と対向していて、一端側(内側)が第1板部63に連結され、他端側(外側)に連結している。詳しくは、第2板部64は、サイドパネル31(外周部40の上板部40U)に向けて延びると共にサイドパネル31(外周部40の上板部40U)と平行に下向きに延びている。したがって、第1板部63と第2板部64と、外周部40(上板部40U、外縁部42)とによって、空気が通るダクト44が形成されている。
上記構成により、上板部40Uの外縁部42がダクト44の上壁を構成し、上板部40Uがダクト44の外壁を構成し、内側部材62の第1板部63がダクト44の内壁を構成し、内側部材62の第2板部64がダクト44の下壁を構成している。
【0081】
このように、サイドパネル31の枠部38の外周部40をダクト44の一部として利用することにより、外周部40の内側に内側部材62を取り付けるだけでダクト44を形成することができる。そのため、少ない部品点数で容易にダクト44を形成することが可能となる。また、外周部40に対して内側部材62が固定一体化されることにより、サイドパネル31が補強されて、曲げ強度等が向上する。
さて、内側部材62は、第3板部85と、第4板部86と有していてもよい。第3板部85は、第1板部63の前端と上板部40Uとの間に設けられている。第3板部85は、一端(内側)が第1板部63の前端に連結し、他端(外側)が上板部40Uに連結している。
第4板部86は、外周部40の後板部40R及び上板部40Uと対向する板材である。詳しくは、第4板部86の一端(上端)は、上板部40Uに対向していて、第4板部86の中途部及び他端(下端)は、後板部40Rに対向している。第4板部86の後端は、後板部40Rの外縁部42に連結している。或いは、第4板部86の後端は、後板部40Rの外縁部42に近接している。したがって、後板部40R、後板部40Rの外縁部42及び第4板部86によって、後板部40Rの内側にもダクト44を形成することができる。
以上、本発明について説明したが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0082】
2 機体
3 キャビン
4 作業装置
5 走行装置
8 運転席
10 ブーム
11 作業具(バケット)
30 ルーフ
32 第1パネル(フロントパネル)
34 第2パネル(サイドパネル)
74 枠部
101 乗降口
104a 縁部(上面)
110 第1ストライカ
112 第2ストライカ
114 ラッチ
144 ロック部材
145 支持部材
146 付勢部材
161 第1受部
162 第2受部
164 保持部材
S1 第1位置(閉鎖位置)
S2 第2位置(格納位置)
図1
図2
図3
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