特許第6302642号(P6302642)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6302642
(24)【登録日】2018年3月9日
(45)【発行日】2018年3月28日
(54)【発明の名称】麺類浸漬用具
(51)【国際特許分類】
   A47J 43/28 20060101AFI20180319BHJP
   A47J 36/16 20060101ALI20180319BHJP
   A23L 7/109 20160101ALN20180319BHJP
【FI】
   A47J43/28
   A47J36/16 Z
   !A23L7/109 C
【請求項の数】5
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2013-213136(P2013-213136)
(22)【出願日】2013年10月10日
(65)【公開番号】特開2015-73797(P2015-73797A)
(43)【公開日】2015年4月20日
【審査請求日】2016年9月30日
(73)【特許権者】
【識別番号】513256446
【氏名又は名称】長尾 洋介
(74)【代理人】
【識別番号】110001601
【氏名又は名称】特許業務法人英和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】長尾 洋介
【審査官】 宮崎 賢司
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−168414(JP,A)
【文献】 特開2005−304453(JP,A)
【文献】 実開平04−120490(JP,U)
【文献】 特開平09−108114(JP,A)
【文献】 実開平03−041638(JP,U)
【文献】 特開平09−121802(JP,A)
【文献】 米国特許第06732636(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47J 43/28
A47J 36/16
A23L 7/109
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
円筒状、だ円筒状、角筒状又は底面積の小さい円錐台状若しくは角錐台状の容器と、
該容器の開口縁に取り付けたベロ部を備え、
該ベロ部は水及びお湯を透過し、水及びお湯に溶解しない柔軟な素材で形成され
前記容器の開口の一部に切り欠き部を設け、
前記ベロ部は前記切り欠き部と対向する開口縁に取り付けられていることを特徴とする
麺類浸漬用具。
【請求項2】
前記容器の底部に開口側へ盛り上がっている膨出部が設けられていることを特徴とする
請求項1に記載の麺類浸漬用具。
【請求項3】
袋状の本体部と、
該本体部の開口縁から延出したベロ部を備え、
前記本体部は水を透過し、水に溶解しない柔軟な素材で形成され、
前記ベロ部は水及びお湯を透過し、水及びお湯に溶解しない柔軟な素材で形成され
前記本体部の底部が開口側に折り返され、折り返し部の側端又は下端の近傍がシールされていることを特徴とする
麺類浸漬用具。
【請求項4】
前記本体部の開口の一部に切り欠き部を設け、
前記ベロ部は前記切り欠き部と対向する開口縁から延出していることを特徴とする
請求項に記載の麺類浸漬用具。
【請求項5】
前記本体部及び前記ベロ部は一体に形成され、
前記本体部及びベロ部は水及びお湯を透過し、水及びお湯に溶解しない柔軟な素材で形成されていることを特徴とする
請求項3又は4に記載の麺類浸漬用具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、麺類を水に浸漬し、所定時間経過後に水切りし、茹でるための鍋や釜に投入し易くすることのできる麺類浸漬用具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、麺類を水に浸漬し、所定時間経過後に水切りした後に茹でることで、茹で上がり時間を短縮し、風味や歯ごたえが良く、美味しくできることが知られている。
例えば、特許文献1(特開昭59−55155号公報)には、「生麺類または乾麺類を水に処定時間漬けて浸潤させ、次にざる等に移して水を切り、沸騰水中に投入」(第2頁左上欄第5〜7行)、「本発明の乾麺類を水に浸潤して茹でた麺類は(中略)風味が極めてよく、底硬くなくソフトでしかも腰が極めて強くて歯ごたえがよく、要するに非常に美味である。」(第2頁右下欄第14〜19行)と記載され、特許文献2(特開2004−154002号公報)には、「乾麺(中略)を水に浸漬して水分45%に調整する。次に水に浸漬した乾麺を沸騰水中に移し1分間茹でて茹麺を得た。」(段落0017)、「本発明方法によれば、優れた食感を有すると共に、茹麺線の肌荒れもなく、優れた光沢と色調を有する茹麺を得ることができる。」(段落0030)と記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開昭59−55155号公報
【特許文献2】特開2004−154002号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、麺類を水に浸漬し水切りした後に茹でることで、茹で時間を短縮でき、風味や歯ごたえが良く、美味しくでき、茹で時間を短縮できることから、エネルギーを節約できる点でも優れた方法であるにもかかわらず、麺類を水に浸漬した後の取り扱いが難しい、手間がかかる等の理由により、このような方法は一般に普及及び認識されるに至っていない。
すなわち、浸漬後の麺類は多くの水分を含んでおり、柔らかく、表面が傷つき易いため、鍋に投入する際に手や箸で持ち上げると、切れたり延びたり表面が荒れたりする。また、浸漬後の麺類を沸騰したお湯の入った鍋の中に投入すると、鍋の底や側面に麺の一部が付着してうまく茹で上がらないといった事情がある。
本発明は、麺類を茹でる前の作業を、手軽に間違いなく行える麺類浸漬用具を提供することにより、上記の優れた方法を一般に普及させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に係る発明の麺類浸漬用具は、円筒状、角筒状又は底面積の小さい円錐台状若しくは角錐台状の容器と、該容器の開口縁に取り付けたベロ部を備え、該ベロ部は水及びお湯を透過し、水及びお湯に溶解しない柔軟な素材で形成され、前記容器の開口の一部に切り欠き部を設け、前記ベロ部は前記切り欠き部と対向する開口縁に取り付けられていることを特徴とする。
【0006】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の麺類浸漬用具において、前記容器の底部に開口側へ盛り上がっている膨出部が設けられていることを特徴とする。
【0008】
請求項に係る発明の麺類浸漬用具は、袋状の本体部と、該本体部の開口縁から延出したベロ部を備え、前記本体部は水を透過し、水に溶解しない柔軟な素材で形成され、前記ベロ部は水及びお湯を透過し、水及びお湯に溶解しない柔軟な素材で形成され、前記本体部の底部が開口側に折り返され、折り返し部の側端又は下端の近傍がシールされていることを特徴とする。
【0010】
請求項に係る発明は、請求項に記載の麺類浸漬用具において、前記本体部の開口の一部に切り欠き部を設け、前記ベロ部は前記切り欠き部と対向する開口縁から延出していることを特徴とする。
【0011】
請求項に係る発明は、請求項3又は4に記載の麺類浸漬用具において、前記本体部及び前記ベロ部が一体に形成され、前記本体部及びベロ部は水及びお湯を透過し、水及びお湯に溶解しない柔軟な素材で形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に係る発明の麺類浸漬用具によれば、茹でる前の麺類を容器中で水に浸漬でき、浸漬後の麺類は容器を傾けることによって水とともにベロ部の上に移動させることで水切りでき、水切りした麺類をベロ部とともに鍋や釜に投入した後にベロ部を引き抜いて茹で上げることができる。
そのため、麺類を茹でる前の作業を手軽に間違いなく行うことができるとともに、麺類を手や箸等で持ち上げる必要がないので、表面を傷つけることなく水切りし鍋に投入することができる。そして、麺類は水に浸漬するために調製されたものに限らず、原材料を変更することなく製造されたものであっても、問題なく利用できる。
また、水切りした麺類を鍋や釜に投入する際に、麺類が鍋や釜の底や側面に直接触れることがないので、麺類が鍋や釜の底や側面に付着することなくスムーズに茹で上げることができるという効果もある。
そして、容器の開口の一部に切り欠き部を設けてあるので、麺類の水切りを行う前に容器を切り欠き部側に傾けることで容器内の水の一部を排出し易いという効果がある。
さらに、ベロ部は切り欠き部と対向する開口縁に取り付けられているので、麺類の水切りを行う際に、容器を切り欠き部の逆側に傾けるともに、切り欠き部付近から箸等を差し込んで掻き出すことにより麺類を容易にベロ部の上に載せることができる。
【0013】
請求項2に係る発明の麺類浸漬用具によれば、請求項1に係る発明による効果に加え、容器の底部に開口側へ盛り上がっている膨出部が設けられているので、まっすぐな形状の乾麺を容器中で水に浸漬する際に、乾麺の先端部を膨出部の周囲に分散させて配置し易く、浸漬中に乾麺が1箇所に集中し乾麺同士が付着してしまうのを避けることができる。
【0015】
請求項に係る発明の麺類浸漬用具によれば、茹でる前の麺類を本体部の中に入れ、水を張った適当な大きさの鍋や容器に本体部を漬けることで麺類を水に浸漬でき、麺類の浸漬後は鍋や容器の外側に垂らしておいたベロ部を持ち上げて本体部を鍋や容器から引き上げることで水切りでき、水切りした麺類をベロ部に一旦載せ、ベロ部とともに鍋や釜に投入した後にベロ部を引き抜いて茹で上げることができるので、麺類を茹でる前の作業を手軽に間違いなく行える。
また、水切りした麺類を鍋や釜に投入する際に、麺類が鍋や釜の底や側面に直接触れることがないので、麺類が鍋や釜の底や側面に付着することなくスムーズに茹で上げることができるという効果もある。
さらに、本体部の底部が開口側に折り返され、折り返し部の側端又は下端の近傍がシールされているので、本体部が膨らんだ時に底部の周囲に溝状の部分ができ、まっすぐな形状の乾麺を本体部に入れて水に浸漬する際に、乾麺の先端部をその溝状の部分に分散させて配置し易く、浸漬中に乾麺が1箇所に集中して乾麺同士が付着してしまうのを避けることができる。
【0017】
請求項に係る発明の麺類浸漬用具によれば、請求項に係る発明による効果に加え、本体部の開口の一部に切り欠き部を設けてあり、ベロ部は切り欠き部と対向する開口縁から延出しているので、本体部を切り欠き部の逆側に傾けるともに、切り欠き部付近から箸等を差し込んで掻き出すことにより麺類を容易にベロ部の上に載せることができる。
【0018】
請求項に係る発明の麺類浸漬用具によれば、請求項3又は4に係る発明による効果に加え、本体部及びベロ部が一体に形成されているので、浸漬後の乾麺の本体部からベロ部への移動をスムーズに行うことができる上に、製造コストも下げられる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】実施例1に係る麺類浸漬用具の斜視図。
図2】実施例2に係る麺類浸漬用具の斜視図。
図3】実施例2に係る麺類浸漬用具の本体部11を折り畳んだ状態を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、実施例によって本発明の実施形態を説明する。
【実施例1】
【0021】
実施例1の麺類浸漬用具は、主としてまっすぐな乾麺を茹でる前に水に浸漬し、水を切って、茹で鍋の中に投入するためのもので、図1に示すように、開口2の一部に弧状の切り欠き部3を有する円筒状の容器1と、その切り欠き部3と対向する開口縁4のほぼ半周部分に取り付けたベロ部5からなっている。
円筒状の容器1は、透明な硬質プラスチック製であり、まっすぐな乾麺の長さ以上の深さとなるように、通常は20cm〜30cmの高さを有しており、底部6の中央部に開口側へ盛り上がっている膨出部7が設けられている。
ベロ部5は、水及びお湯を透過し、水及びお湯に溶解しない柔軟な素材であるポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、レーヨン又はこれらを複合させた繊維の不織布により形成されている。
また、ベロ部5は、長さがまっすぐな乾麺の長さ程度、幅が開口縁4の長さの半分程度の長方形又は長方形の一方の短辺を弧状とした形状である。
【0022】
実施例1の麺類浸漬用具を使用して、まっすぐな乾麺を水に浸漬し、水切りし、茹でる手順は以下のとおりである。
(1)円筒状の容器1に10℃〜40℃の水を張る。
(2)まっすぐな乾麺を、その先端が底部の周囲にまんべんなく分散して配置されるように投入する。
(3)乾麺の太さに応じて、30分〜6時間水に浸漬する(太いほど長時間とする)。
(4)容器1を切り欠き部3側に傾けて容器1内の水の一部を排出する。なお、この手順は省略しても良い。
(5)ベロ部5の端を片手で持ち、容器1を他方の手で持って切り欠き部3と逆側に傾け、容器1内の水を排出しつつ、浸漬した乾麺をベロ部5の上に載せて水切りする。その際、切り欠き部付近から箸等を差し込んで掻き出しても良い。
(6)浸漬した乾麺をベロ部5で包んで軽く麺をもむ。なお、この手順は省略しても良い。
(7)浸漬した乾麺をベロ部5の上に載せたまま、加熱中の鍋又は釜に入っているお湯の中に投入する。
(8)麺が全てお湯の中に没した後、ベロ部5を引き抜く。
(9)火力に応じて麺を30秒〜1分間茹で、箸や穴杓子等で取り上げ又はざるに移す。
【実施例2】
【0023】
実施例2の麺類浸漬用具は、主としてまっすぐな乾麺を茹でる前に水に浸漬し、水を切って、茹で鍋の中に投入するためのもので、図2に示すように、開口12の一部に弧状の切り欠き部13を有する袋状の本体部11と、その切り欠き部13と対向する開口縁14から延出しているベロ部15からなっている。
袋状の本体部11及びベロ部15は、一体に形成されており、水及びお湯を透過し、水及びお湯に溶解しない柔軟な素材であるポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、レーヨン又はこれらを複合させた繊維の不織布製である。
袋状の本体部11は、まっすぐな乾麺の長さ以上、通常は20cm〜30cmの長さであり、畳んだ時には図3に示すように幅が10cm程度の長方形となる。底部16は開口側に折り返され、折り返し部の側端17の近傍がシールされている。
また、ベロ部15は、長さがまっすぐな乾麺の長さ程度、幅が本体部11の幅程度の長方形又は長方形の一方の短辺を弧状とした形状である。
そして、袋状の本体部11は図3のように折り畳めるようにしてあり、ベロ部15も開口縁14付近で折り畳めるようにしてある。
【0024】
実施例2の麺類浸漬用具を使用して、まっすぐな乾麺を水に浸漬し、水切りし、茹でる手順は以下のとおりである。
(1)袋状の本体部11を広げ、まっすぐな乾麺を、その先端が底部の周囲にまんべんなく分散して配置されるように投入する。
(2)まっすぐな乾麺の長さより深い鍋又は釜等に10℃〜40℃の水を張り、乾麺を投入した本体部11を入れ、ベロ部15を鍋又は釜等の上縁に引っ掛けて外側に垂らす。
(3)乾麺の太さに応じて、30分〜6時間水に浸漬する(太いほど長時間とする)。
(4)ベロ部15を持ち上げて本体部11を引き上げ、浸漬した乾麺を水切りする。
(5)ベロ部15の端を片手で持ち、本体部11の切り欠き部13がある側の底部16を他方の手で持ち、底部16を持ち上げて本体部11を傾け、浸漬した乾麺をベロ部15の上に載せる。その際、切り欠き部付近から箸等を差し込んで掻き出しても良い。
(6)浸漬した乾麺をベロ部15で包んで軽く麺をもむ。なお、この手順は省略しても良い。
(7)浸漬した乾麺をベロ部15の上に載せたまま、加熱中の鍋又は釜に入っているお湯の中に投入する。
(8)麺が全てお湯の中に没した後、ベロ部15を引き抜く。
(9)火力に応じて麺を30秒〜1分間茹で、箸や穴杓子等で取り上げ又はざるに移す。
【0025】
実施例1、2の麺類浸漬用具に関する変形例を列記する。
(1)実施例1の容器1は円筒状であるが、円筒状に限らず、だ円筒状、角筒状、底面積の小さい円錐台状又は角錐台状であっても良い。
また、実施例1の容器1は、まっすぐな乾麺の長さ以上の高さを有しているが、まっすぐな乾麺を水に浸漬する必要がない場合(半生麺や折れ曲がった乾麺等の場合)、水に浸漬する麺類を全部収容できる大きさを有していれば、どのような形状及び高さであっても良い。
(2)実施例1の容器1には底部6の中央部に開口側へ盛り上がっている膨出部7が一つ設けられているが、この膨出部7は一つに限らず、底部6に複数設けたものであっても良く、複数の膨出部の周囲を凹ませることで、乾麺の先端をよりまんべんなく分散して配置することができる。
(3)実施例1の容器1は開口2の一部に弧状の切り欠き部3を有しているが、この切り欠き部3は必ずしも必要ない。
(4)実施例1の容器1は透明な硬質プラスチック製であるが、透明である必要は必ずしもなく、材質も硬質プラスチックに限らず、ガラス、陶器、金属、木、竹等、どんなものであっても良い。
(5)実施例1及び2のベロ部5、15は、水及びお湯を透過し、水及びお湯に溶解しない柔軟な素材であるポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、レーヨン又はこれらを複合させた繊維の不織布により形成されているが、不織布に限らず、紙又は木綿、麻、耐熱温度が120℃以上の化学繊維等からなる布により形成されていても良い。
(6)実施例1及び2のベロ部5、15は、長さがまっすぐな乾麺の長さ程度、幅が開口縁4、14の長さの半分程度の長方形又は長方形の一方の短辺を弧状とした形状であるが、水に浸漬した後の麺類を載せることができる大きさであればどのような形状であっても良い。
(7)実施例2の本体部11は、袋状で畳んだ時には長方形となるが、長方形に限らず、正方形や底部16側が短辺の台形となるものであっても良い。
また、本体部11は、まっすぐな乾麺の長さ以上の長さを有しているが、まっすぐな乾麺を水に浸漬する必要がない場合(半生麺や折れ曲がった乾麺等の場合)、水に浸漬する麺類を全部収容できる大きさを有していれば、どのような形状及び長さであっても良い。
(8)実施例2では、折り返し部の側端17の近傍をシールしているが、シールは側端17のみに施しても良いし、本体部11と共に施しても良い。
また、側端17へのシールに加えて又は代えて、折り返し部の下端近傍にシールを施しても良い。下端近傍へのシールは、本体部の表側と裏側で別々に施す必要がある。
(9)実施例2の本体部11は、開口12の一部に弧状の切り欠き部13を有しているが、この切り欠き部13は必ずしも必要ない。
また、切り欠き部13の中央部から底部16に向かってミシン目を入れておいても良く、切り欠き部13を有しない場合には、開口縁14の中央部から底部16に向かってミシン目を入れておいても良い。
このミシン目は、浸漬した乾麺をベロ部15の上に載せるに際して、ミシン目に沿って本体部11を切り裂き、そこから箸等を差し込むことで、浸漬した乾麺を本体部11からベロ部15へ移動させ易くするために設けてある。
(10)実施例2の本体部11は、ベロ部15と一体に形成されており、水及びお湯を透過し、水及びお湯に溶解しない柔軟な素材であるポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、レーヨン又はこれらを複合させた繊維の不織布製であるが、必ずしもベロ部15と一体に形成する必要はなく、別々に形成してベロ部15を切り欠き部13がない側の開口縁14に接続するようにしても良い。その場合、本体部11はお湯の中に投入しないので、水を透過し、水に溶解しない柔軟な素材であれば良い。
【符号の説明】
【0026】
1 容器 2、12 開口 3、13 切り欠き部
4、14 開口縁 5、15 ベロ部 6、16 底部
7 膨出部 11 本体部 17 折り返し部の側端
図1
図2
図3