特許第6302854号(P6302854)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6302854鉄道における輝度制御装置および輝度制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6302854
(24)【登録日】2018年3月9日
(45)【発行日】2018年3月28日
(54)【発明の名称】鉄道における輝度制御装置および輝度制御方法
(51)【国際特許分類】
   H05B 37/02 20060101AFI20180319BHJP
   B61L 5/12 20060101ALI20180319BHJP
【FI】
   H05B37/02 J
   B61L5/12
【請求項の数】3
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2015-26122(P2015-26122)
(22)【出願日】2015年2月13日
(65)【公開番号】特開2016-149285(P2016-149285A)
(43)【公開日】2016年8月18日
【審査請求日】2017年3月3日
(73)【特許権者】
【識別番号】000173784
【氏名又は名称】公益財団法人鉄道総合技術研究所
(73)【特許権者】
【識別番号】000144348
【氏名又は名称】株式会社三工社
(74)【代理人】
【識別番号】110000121
【氏名又は名称】アイアット国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】長峯 望
(72)【発明者】
【氏名】鵜飼 正人
(72)【発明者】
【氏名】會田 学
(72)【発明者】
【氏名】杉本 経嗣
(72)【発明者】
【氏名】田村 守
(72)【発明者】
【氏名】石井 琢
【審査官】 田中 友章
(56)【参考文献】
【文献】 特開平9−331245(JP,A)
【文献】 特開2010−278366(JP,A)
【文献】 特開平9−253323(JP,A)
【文献】 特開2013−211455(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 37/02
B61L 5/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電流が供給されることで発光する発光素子と、
前記発光素子のデューティ比と、前記デューティ比で許容される電流値との関係を示す情報を記憶する記憶部と、
前記発光素子の輝度を制御する輝度制御部と、
ユーザから入力されるデューティ比および電流値に関する設定情報を受け付ける設定情報受付部とを有する輝度制御装置であって、
前記記憶部には、前記発光素子におけるデューティ比の閾値および電流値の閾値を示す情報が記憶されており
前記輝度制御部は、
前記設定情報受付部にて受け付けたデューティ比および電流値が、前記記憶部に記憶されている前記発光素子におけるデューティ比および電流値のいずれかの閾値を超える場合には、前記発光素子において許容されている最大の電流値を超えない電流値と、その電流値において許容されるデューティ比とで前記発光素子の輝度を制御する
ことを特徴とする輝度制御装置。
【請求項2】
請求項1に記載の輝度制御装置であって、
前記記憶部には、前記発光素子において許容されている電流値とデューティ比の関係に応じたパルス幅を示す情報が記憶されており、
前記輝度制御部は、
前記記憶部を参照して請求項1に記載の方法で決定された電流値とデューティ比との関係に応じたパルス幅を特定し、その特定したパルス幅で前記発光素子の輝度を制御する、
ことを特徴とする輝度制御装置。
【請求項3】
ユーザから入力されるデューティ比および電流値に関する設定情報を受け付ける設定情報受付部と、発光素子のデューティ比と前記デューティ比で許容される電流値との関係を示す情報、並びに、前記発光素子におけるデューティ比の閾値および電流値の閾値を示す情報を記憶する記憶部と、前記発光素子の輝度を制御する輝度制御部とを有する輝度制御装置で用いられる輝度制御方法であって、
前記輝度制御部が、前記設定情報受付部にて受け付けたデューティ比および電流値が前記記憶部に記憶されている前記発光素子におけるデューティ比および電流値のいずれかの閾値を超える場合に、前記発光素子において許容されている最大の電流値を超えない電流値と、その電流値において許容されるデューティ比とで前記発光素子の輝度を制御するステップを有する、
ことを特徴とする輝度制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄道における輝度制御装置および輝度制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、直流電流が供給されることで発光する発光モジュール(たとえば、有機EL素子やLEDを光源に用いたもの)を備えた照明器具が種々提供されている。この種の照明器具において、発光モジュールの調光制御が可能なものとしては、たとえば、発光モジュールに直流電流を所定の周期で間欠的に供給し、1周期に対する直流電流を供給する期間の比率であるデューティ比を調節するPWM(Pulse Width Modulation)制御を行うことで発光モジュールの光出力を調節する構成が知られている(例えば、特許文献1)。
【0003】
また、上述したようなPWM制御ではなく、発光モジュールに供給される直流電流の大きさを調節することで、発光モジュールの光出力を調節する振幅制御と称される調光方式を採用した照明器具も知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−40872号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、鉄道で用いられる特殊信号発光機、鉄道用信号機、合図器、および標識などの鉄道用発光機に、LEDが用いられるようになってきている。鉄道用発光機は、色灯の点灯又は滅灯により、列車の運転士に現示(信号や指示を表わすこと)等を伝達する装置であることから、高い輝度で発光させることが望まれる。
【0006】
特許文献1には、PWM制御によって熱の発生を抑制したり、発光モジュールの破損を防止することを目的に、LEDに流す電流を制限する方法が示されているが、点灯する時間が長くない使用条件において、高い輝度で発光されるような技術は示されていない。
【0007】
そこで、本発明は、上述の課題を解決するために、発光素子を用いた鉄道用発光機から高い輝度を得ることができる輝度制御装置および輝度制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明の輝度制御装置は、電流が供給されることで発光する発光素子と、前記発光素子のデューティ比と、前記デューティ比で許容される電流値との関係を示す情報を記憶する記憶部と、前記発光素子の輝度を制御する輝度制御部と、ユーザから入力されるデューティ比および電流値に関する設定情報を受け付ける設定情報受付部とを有する輝度制御装置であって、前記記憶部には、前記発光素子におけるデューティ比の閾値および電流値の閾値を示す情報が記憶されており、前記輝度制御部は、前記設定情報受付部にて受け付けたデューティ比および電流値が、前記記憶部に記憶されている前記発光素子におけるデューティ比および電流値のいずれかの閾値を超える場合には、前記発光素子において許容されている最大の電流値を超えない電流値と、その電流値において許容されるデューティ比とで前記発光素子の輝度を制御することを特徴とする。
【0012】
また、本発明の輝度制御装置の他の側面は、上述した構成に加えて、記憶部には、発光素子において許容されている電流値とデューティ比の関係に応じたパルス幅を示す情報が記憶されており、輝度制御部は、記憶部を参照して決定された電流値とデューティ比との関係に応じたパルス幅を特定し、その特定したパルス幅で発光素子の輝度を制御することが好ましい。
【0013】
また、本発明の輝度制御方法は、ユーザから入力されるデューティ比および電流値に関する設定情報を受け付ける設定情報受付部と、発光素子のデューティ比と前記デューティ比で許容される電流値との関係を示す情報、並びに、前記発光素子におけるデューティ比の閾値および電流値の閾値を示す情報を記憶する記憶部と、前記発光素子の輝度を制御する輝度制御部とを有する輝度制御装置で用いられる輝度制御方法であって、前記輝度制御部が、前記設定情報受付部にて受け付けたデューティ比および電流値が前記記憶部に記憶されている前記発光素子におけるデューティ比および電流値のいずれかの閾値を超える場合に、前記発光素子において許容されている最大の電流値を超えない電流値と、その電流値において許容されるデューティ比とで前記発光素子の輝度を制御するステップを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、発光素子を用いた鉄道用発光機から高い輝度を得ることができる輝度制御装置および輝度制御方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の一実施の形態である輝度制御装置1の一例を示すブロック図である。
図2図1に示すLED駆動回路3の構成例を示す図である。
図3】LED11におけるデューティ比と許容されている最大電流値およびパルス幅との関係の一例を示す図である。
図4】デューティ比に応じた最大電流値を流した場合の平均輝度の違いを示す図である。
図5図4のデューティ比と時間tの関係を示す図であり、(A)は、デューティ比100%であるときの電流Iと時間tの関係を示す図であり、(B)は、デューティ比50%であるときの電流Iと時間tの関係を示す図である。
図6図2に示すLED11の輝度の制御処理の一例を示すフローチャートである。
図7図2に示すLED駆動回路3の他の制御処理例を示すフローチャートである。
図8図2に示すLED駆動回路3の他の制御処理例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の一実施の形態の輝度制御装置および輝度制御方法について、図1図8を参照しながら説明する。なお、以下の説明における、輝度制御装置1は、たとえば鉄道用特殊信号発光機のLED(Light Emitting Diode、以下単に「LED」という。)モジュールとして使用されるが、それ以外の他の装置(たとえばTVのリモコン用、監視カメラの照明用のLEDモジュールなど)に使用されるものであってもよい。なお、鉄道用特殊信号発光機とは、線路脇、踏切周辺等に配置され、非常事態の際に不図示の非常スイッチが押されるとON状態になり、近赤外LEDが点滅し、鉄道関係者に非常事態発生を報知することができる装置のことである。
【0017】
図1は、本発明の一実施の形態である輝度制御装置1の一例を示すブロック図である。図1の輝度制御装置1は、CPU2、LED駆動回路3、メモリ4、設定情報受付部5が含まれている。
【0018】
CPU2は、LED駆動回路3に必要な命令を出力したり、外部から供給される入力情報を受け取ったり、後述するメモリ4に格納されているテーブル4Aから情報を読み出したりして演算処理、一時記憶格納処理等を実行する中央処理装置である。なお、CPU2は、輝度制御装置1の他の構成要素に必要な命令を出力し、データ信号の送受信を行ったり、必要な演算処理、一時記憶格納処理等を実行することもできる。
【0019】
LED駆動回路3は、CPU2からの制御信号に基づいて、後述するLED11−1,LED11−2,…LED11−nを駆動させて発光させる回路である。
【0020】
図2は、図1に示すLED駆動回路3の構成例を示す図である。LED駆動回路3には、LED11−1,LED11−2,…LED11−n(以下、特に区別する必要がないときは、「LED11」という。)、昇圧回路12、制御回路13、FET14−1,FET14−2,…FET14−n(以下、特に区別する必要がないときは、「FET14」という。)から構成される。LED駆動回路3は、CPU2からの制御信号(クロック信号、データ信号など)によって、LED11を任意の駆動電流で駆動し、任意の輝度で発光させることができる。
【0021】
LED11は、発光素子の一例であり、順方向に電圧を加えた際に発光する半導体素子である。なお、LED駆動回路3は複数のLED11を有する構成としているが、一つのLED11で構成されるものであってもよい。
【0022】
昇圧回路12は、DC−DCコンバータより構成され、図示せぬ電源から供給される入力電圧VinをLED11が駆動可能な駆動電圧としての出力電圧Voutまで昇圧させる。昇圧回路2は、出力電圧VoutをLED11のアノードに供給する。
【0023】
制御回路13は、CPU2から供給されるクロック信号およびデータ信号に基づいて、LED11の輝度を制御する。制御回路13は、CPU2からバス(データバス、アドレスバス)を介して供給される制御信号(クロック信号およびデータ信号)を受け付ける信号受付部13Aと、受け付けた制御信号に基づいてPWM制御を行うPWM制御部13Bと、PWM制御のためのパルス電圧信号をFET14のゲートに供給する電流制御部13Cとを有している。
【0024】
FET14は、Nチャネル型のFETである。FET14のドレインは、LED11のカソードに接続されている。またFET14のソースは接地されている。FET14は、制御回路13から供給されるパルス電圧信号をゲート電圧として、スイッチング動作を行う。このスイッチング動作によってLED11に流れる駆動電流が制御される。
【0025】
メモリ4には、テーブル4Aが記録されている。テーブル4Aには、LED11で許容されている最大電流値に関する情報、LED11で許容されているデューティ比に関する情報および各デューティ比とデューティ比100%とを比較した場合の平均輝度の相対的な倍率を示す情報などが記録されている。なお、テーブル4Aには、図3で後述する電流値とパルス幅の関係を示す情報も記録されている。
【0026】
設定情報受付部5は、ユーザから入力される情報(具体的なデューティ比率、電流値、パルス幅など)を受け付けて、CPU2に供給する。なお、設定情報受付部5では、デューティ比率、電流値、パルス幅などを具体的な数値ではなく、任意の値とするといったような指示をユーザより受け付けることもできる。
【0027】
続いて、LED11の特性について説明する。図3は、LED11におけるデューティ比と許容されている最大電流値およびパルス幅との関係の一例を示す図である。図3に示すように、たとえばLED11のデューティ比によって、パルス幅に応じて許容される最大の電流値が決まっている。
【0028】
図4は、デューティ比に応じた最大電流値を流した場合の平均輝度の違いを示す図である。図4に示すようにデューティ比100%のときを基準としたとき、デューティ比50%では、0.25Aを流すことができ、かつ平均輝度は1.25倍になる。また、デューティ比50%では、0.25Aまで流すことができ、かつ平均輝度は1.25倍になる。また、デューティ比25%では、0.6Aまで流すことができ、かつ平均輝度は1.5倍になる。なお、図1に示すテーブル4Aには図3および図4で示す情報が格納されている
【0029】
図5は、図4のデューティ比と時間tの関係を示す図であり、(A)は、デューティ比100%であるときの電流Iと時間tの関係を示す図であり、(B)は、デューティ比50%であるときの電流Iと時間tの関係を示す図である。図5に示すように、デューティ比50%のときは、デューティ比100%と比較して電流が3倍多く流すことができるようになる。このように、デューティ比に応じた最大電流値をLED11に流すことで、LED11を破損させることなく、高い輝度を得ることができる。なお、制御回路13は、このLED11の特性を利用して、高い輝度でLED11が発光させる制御を行う。
【0030】
次に、図6図8の各フローチャートを参照して、LED11の輝度の制御方法(制御処理)について説明する。なお、輝度制御装置1は、以下に示す制御処理すべてを必ずしも実行するものでなくてもよく、以下に示す制御処理のいずれかを実行するものであってもよい。また、輝度制御装置1は、以下に示す制御処理と他の制御処理と組み合わせて実行するようにしてもよい。
【0031】
(第1の制御方法)
図6は、図2に示すLED11の輝度の制御処理の一例を示すフローチャートである。まず、ユーザがデューティ比を入力すると、設定情報受付部5がその入力された情報を受け付ける(STEP1)。そして、CPU2は、STEP1にて設定情報受付部5により受け付けて供給されたデューティ比の設定情報が任意に設定されているか否かを判定する(STEP2)。STEP2において、デューティ比の設定情報が任意に設定されている場合には、CPU2は、メモリ4に記憶されているテーブル4Aを参照してLED11で許容されている最大の電流値となるようにデューティ比を選択して(STEP3)、制御信号をLED駆動回路3へと供給する。CPU2より供給される制御信号に基づいてLED駆動回路3の制御回路13は、通電させる電流値およびデューティ比を決定し輝度の制御処理を実行する。
【0032】
このような制御によると、LED11が仮に通電電流を瞬間的に大幅に流せる特性のものである場合には、常時通電時(すなわちデューティ比100%)の場合と比較してデューティ比を下げることができるので、発熱を抑制しながら平均輝度を効果的に向上させることができるようになる。
【0033】
(第2の制御方法)
図7は、図2に示すLED駆動回路3の他の制御処理例を示すフローチャートである。まず、ユーザが電流値を入力すると、設定情報受付部5がその入力された情報を受け付ける(STEP11)。そして、CPU2は、STEP11にて設定情報受付部5により受け付けて供給された電流値の設定情報が任意に設定されているか否かを判定する(STEP12)。STEP12において、電流値の設定情報が任意に設定されている場合には、CPU2は、メモリ4に記憶されているテーブル4Aを参照してLED11で許容されている最大の電流値を超えないようにデューティ比を選択して(STEP13)、制御信号をLED駆動回路3へと供給する。これにより、LED駆動回路3の制御回路13は、CPU2より供給される制御信号に基づいて通電させる電流値を決定し、輝度の制御処理を実行する。
【0034】
このような制御によると、LED11が仮に通電電流を瞬間的に大幅に流せる特性のものである場合には、常時通電時(すなわちデューティ比100%)の場合と比較してデューティ比を下げることができるので、発熱を抑制しながら平均輝度を効果的に向上させることができるようになる。また、CPU2がLED11で許容されている最大の電流値を超えないように制御するため、LED11が破壊されることを防止することができる。
【0035】
(第3の制御方法)
図8は、図2に示すLED駆動回路3の他の制御処理例を示すフローチャートである。まず、ユーザが好みの調光となるように、電流値およびデューティ比を入力すると、CPU2はその入力された情報を受け付ける(STEP21)。そして、CPU2は、テーブル4Aを参照して、STEP21にて受け付けた電流値およびデューティ比のいずれかのどちらかでもそれらの閾値を超えていないかを判定する(STEP22)。CPU2は、STEP22において、どちらかの閾値を超えていないと判定した場合(STEP22でNO)には、その受け付けた電流値およびデューティ比の制御信号を生成してLED駆動回路3の制御回路13へと供給する(STEP23)。一方、CPU2は、STEP22において、どちらかの閾値を超えていると判定した場合(STEP22でYES)には、テーブル4Aを参照してLED11で許容されている最大の電流値およびデューティ比を超えないように電流値およびデューティ比を選択して、制御信号をLED駆動回路3へと供給する(STEP23)。これにより、LED駆動回路3の制御回路13は、CPU2より供給される制御信号に基づいて通電させる電流値を決定し、輝度の制御処理を実行する。
【0036】
このような制御によると、LED11が仮に通電電流を瞬間的に大幅に流せる特性のものである場合には、常時通電時(すなわちデューティ比100%)の場合と比較してデューティ比を下げることができるので、発熱を抑制しながら平均輝度を効果的に向上させることができるようになる。また、CPU2は、ユーザが設定した電流値またはデューティ比がテーブル4Aに登録されている閾値を超えている場合には、LED11を破壊しないように許容されている最大の電流値およびデューティ比を選択して制御処理を実行させることができる。
【0037】
以上で説明したように、輝度制御装置1は、電流が供給されることで発光するLED11(発光素子)と、LED11のデューティ比と、デューティ比で許容される電流値との関係を示す情報を含むテーブル4Aを記憶するメモリ4(記憶部の一例)と、LED11の輝度を制御するCPU2(輝度制御部の一例)とを有し、CPU2は、メモリ4のテーブル4Aから取得したデューティ比と、そのデューティ比にて許容される電流値でLED11の輝度を制御するので、通常のLED11の発光方法と比較した場合、LED11を用いた鉄道用発光機から高い輝度を得ることができる。
【0038】
また、輝度制御装置1は、ユーザから入力されるデューティ比に関する設定情報を受け付ける設定情報受付部5を有しており、CPU2は、図6で説明したように、設定情報受付部5にて受け付けたデューティ比が任意の値に設定されている場合に、メモリ4のテーブル4Aを参照してLED11において許容されている最大の電流値と、その最大の電流値で許容されるデューティ比とでLED11の輝度を制御するので、常時通電時(すなわちデューティ比100%)の場合と比較してデューティ比を下げることができるので、発熱を抑制しながら平均輝度を効果的に向上させることができるようになる。
【0039】
また、輝度制御装置1のCPU2は、図7で説明したように、設定情報受付部5にて受け付けた電流値が任意の値に設定されている場合に、メモリ4のテーブル4Aを参照してLED11において許容されている最大の電流値を超えない電流値と、その最大の電流値を超えない電流値で許容されるデューティ比とでLED11の輝度を制御しているので、上述した効果に加えて、LED11が破壊されることを防止することができる。
【0040】
また、メモリ4のテーブル4Aには、LED11におけるデューティ比の閾値および電流値の閾値を示す情報が記憶されており、輝度制御装置1のCPU2は、図8で説明したように、設定情報受付部5にて受け付けたデューティ比および電流値が、メモリ4のテーブル4Aに記憶されているLED11におけるデューティ比および電流値のいずれかの閾値を超える場合には、LED11において許容されている最大の電流値を超えない電流値と、その電流値において許容されるデューティ比とでLED11の輝度を制御するようにしているので、上述した効果に加えて、ユーザが設定した電流値またはデューティ比がテーブル4Aに登録されている閾値を超えている場合には、LED11を破壊しないように許容されている最大の電流値およびデューティ比を選択して制御処理を実行させることができる。
【0041】
また、メモリ4のテーブル4Aには、図3に示すように、LED11において許容されている電流値とデューティ比の関係に応じたパルス幅を示す情報が記憶されており、CPU2は図6図8のいずれかの制御方法で決定された電流値とデューティ比との関係に応じたパルス幅を特定し、その特定したパルス幅でLED11の輝度を制御するようにしているので、LED11が破壊されることを防止することができる。
【0042】
なお、図6図8を用いて説明した制御処理は、ハードウェアにより実行することもできるし、ソフトウェアにより実行することもできる。これらの処理をソフトウェアにより実行する場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに、プログラム記録媒体からインストールされる。
【0043】
なお、コンピュータが実行するプログラムは、本明細書で説明する順序に沿って時系列に処理が行われるプログラムであっても良いし、並列に、あるいは呼び出しが行われたとき等の必要なタイミングで処理が行われるプログラムであっても良い。
【0044】
また、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。たとえば、メモリ4に記憶されているテーブル4Aは、LED駆動回路3が有する構成としてもよい。またCPU2の輝度制御機能をLED駆動回路3の制御回路13が有するように構成してもよい。
【符号の説明】
【0045】
1…輝度制御装置、2…CPU(輝度制御部の一例)、3…LED駆動回路、4…メモリ、4A…テーブル、5…設定情報受付部、11…LED、12…昇圧回路、13…制御回路、14…FET、
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8