(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
請求項1に記載の医療系廃棄物処理アセンブリにおいて、前記第1レシーバ本体が流体医療系廃棄物を受容し、当該医療系廃棄物処理アセンブリが、更に、前記第1レシーバ本体内に配置された流体吸収体を含み、前記流体吸収体が前記流体医療系廃棄物を吸収且つ保持し、前記流体医療系廃棄物が前記流体吸収体によって吸収且つ保持される前に前記第1反応剤と反応することを特徴とする医療系廃棄物処理アセンブリ。
請求項1に記載の医療系廃棄物処理アセンブリにおいて、前記第1反応剤が、変性剤、吐剤及び苦味剤の1つ又は複数を含むことを特徴とする医療系廃棄物処理アセンブリ。
請求項1に記載の医療系廃棄物処理アセンブリにおいて、更に、前記第1レシーバ本体内に配置された第2反応剤を含み、前記医療系廃棄物が前記第2反応剤と反応して前記医療系廃棄物が化学的及び物理的手法のうちの1つにおいて変化するため、前記医療系廃棄物が回収不能にされ、前記第2反応剤は前記第1反応剤とは異なることを特徴とする医療系廃棄物処理アセンブリ。
請求項1に記載の医療系廃棄物処理アセンブリにおいて、更に、前記第1レシーバ本体内に配置された第2反応剤を含み、前記医療系廃棄物が前記第2反応剤と反応して前記医療系廃棄物が化学的及び物理的手法のうちの1つにおいて変化するため、前記医療系廃棄物が回収不能にされ、前記第2反応剤は前記第1反応剤からは間隔をあけて配置されていることを特徴とする医療系廃棄物処理アセンブリ。
【発明を実施するための形態】
【0015】
説明
図1Aは、開位置において示される医療系廃棄物処理アセンブリ10(本明細書では「処理アセンブリ」と称される場合もある)の一実施形態の斜視図である。一実施形態においては、処理アセンブリ10は、最終的に焼却されるかそうでなければ処置及び/又は永久的に処理されうる流体及び/又は固体医薬品及び/又は医療廃棄物(本明細書では総称的に「廃棄物」と称される)を処理するための手段を提供する。処理アセンブリ10の設計は処理アセンブリ10の特定の用途及び/又は位置によって異なりうる。
図1Aに示される実施形態においては、処理アセンブリ10は、流体廃棄物レシーバ12と、固体廃棄物レシーバ14と、レシーバ保持器16と、を含む。
【0016】
この実施形態においては、流体廃棄物レシーバ12は物質の液相及び/又は気相の廃棄物を受容することができる。寸法、容量、形状及び流体廃棄物レシーバ12を形成する特定の材料を含む流体廃棄物レシーバ12の設計は処理アセンブリ10の設計要件によって様々とされうる。
図1Aに示される実施形態においては、流体廃棄物レシーバ12は、流体レシーバキャップ18と、流体レシーバ本体19(本明細書では「レシーバ本体」と称される場合もある)と、を含む。流体レシーバキャップ18は、流体廃棄物レシーバ12の内部へのアクセスを提供する流体レシーバ開口部(
図1Aに示されない)をカバーする。一実施形態においては、流体レシーバキャップ18は、流体廃棄物レシーバ12が流体廃棄物の所定の容量又は重量に達したか、所定の期間使用されているか、そうでなければ流体廃棄物を受容するのにもはや好適ではないと判断されると流体廃棄物レシーバ12に配置される、耐改ざん性(tamper−resistant)のロック式キャップとされうる。例えば、流体レシーバキャップ18は流体レシーバ本体19と相互係止する一方向ラチェットリングを含みうる。
【0017】
流体レシーバ本体19は、流体廃棄物レシーバ12内に堆積した流体廃棄物を受容するように構成されている。流体レシーバ本体19は任意の好適な耐久性材料から形成されうる。一実施形態においては、流体レシーバ本体19は耐久性のある射出成形プラスチック材料から形成されうる。別法として、流体レシーバ本体19は、非排他的な例として、ガラス繊維、ガラス、セラミック、種々の金属、複合材料又はこれらの組み合わせから形成されうる。一実施形態においては、流体レシーバ本体19を形成する材料は使用者が流体廃棄物レシーバ12内の廃棄物のレベルを観察することを可能にするため透明であるかそうでなければ透けているものとされうる。別法として、流体レシーバ本体19を形成する材料は不透明であるかそうでなければ透けていないものとされうる。
【0018】
一実施形態においては、流体廃棄物レシーバ12は約2.0リットルの容量を有しうる。一方、流体廃棄物レシーバ12は2.0リットル超又は未満の容量を有しうる。流体廃棄物レシーバ12の容量は処理アセンブリ10の目的及び/又は位置に対応しうることは理解される。例えば、患者の部屋の内部で使用される処理アセンブリ10は比較的少ない容量の流体廃棄物レシーバ12を有しうる。逆に、薬局で使用される処理アセンブリ10は比較的多い容量の流体廃棄物レシーバ12を有してもよい。
【0019】
固体廃棄物レシーバ14は物質の固相の廃棄物を受容する。寸法、容量、形状及び固体廃棄物レシーバ14を形成する特定の材料を含む固体廃棄物レシーバ14の設計は処理アセンブリ10の設計要件によって様々とされうる。
図1Aに示される実施形態においては、固体廃棄物レシーバ14は、前述の流体レシーバキャップ18に実質的に類似しうる固体レシーバキャップ20を含む。一実施形態においては、固体レシーバキャップ20は、固体廃棄物レシーバ14が固体廃棄物の所定の容量又は重量に達したか、所定の期間使用されているか、そうでなければ固体廃棄物を受容するのにもはや好適ではないと判断されると固体廃棄物レシーバ14に配置される、耐改ざん性のロック式キャップとされうる。
【0020】
一実施形態においては、固体廃棄物レシーバ14は約1.0リットルの容量を有しうる。別法として、固体廃棄物レシーバ14は1.0リットル超又は未満の容量を有しうる。流体廃棄物レシーバ12にある程度類似していることから、固体廃棄物レシーバ14の容量は処理アセンブリ10の目的及び/又は位置に対応しうることは理解される。例えば、患者の部屋の内部で使用される処理アセンブリ10は比較的少ない容量の固体廃棄物レシーバ14を有しうる。逆に、薬局で使用される処理アセンブリ10は比較的多い容量の固体廃棄物レシーバ14を有してもよい。
【0021】
固体廃棄物レシーバ14は固体廃棄物を含む固体レシーバ本体21を含む。固体レシーバ本体21は任意の好適な耐久性材料から形成されうる。一実施形態においては、固体レシーバ本体21は耐久性プラスチック材料から形成されうる。別法として、固体レシーバ本体21は非排他的な例として、ガラス、セラミック、種々の金属又は複合材料から形成されうる。一実施形態においては、固体レシーバ本体21を形成する材料は、使用者が固体廃棄物レシーバ14内の廃棄物のレベルを観察することを可能にするため透明であるかそうでなければ透けているものとされうる。別法として、固体レシーバ本体21を形成する材料は不透明であるかそうでなければ透けていないものとされうる。
【0022】
一実施形態においては、固体廃棄物レシーバ14は流体廃棄物レシーバ12とは別個の構造である。代替的実施形態においては、固体廃棄物レシーバ14と流体廃棄物レシーバ12は一体化させることができ、一体型構造として形成されている。
【0023】
図1Aに示される実施形態においては、レシーバ保持器16は流体廃棄物レシーバ12及び固体廃棄物レシーバ14を保持する。代替的実施形態(不図示)においては、レシーバ保持器16は流体廃棄物レシーバ12又は固体廃棄物レシーバ14のいずれかを保持することができる。
図1Aに示される実施形態においては、レシーバ保持器は、1つ又は複数の保持器側壁24と、保持器基部26と、保持器蓋28と、を含む保持器ハウジング22を含む。一実施形態においては、保持器ハウジング22は4つの保持器側壁24を含むが、保持器ハウジング22が任意の適切な数の保持器側壁24を含みうることは理解される。更に、
図1Aに示される保持器ハウジング22は矩形構成を有するが、保持器ハウジング22は円筒形、三角形、ピラミッド形、長斜方形又は任意の他の適切な3次元の多角形構成などの別の適切な構成を有しうることは理解される。
【0024】
図1Aに示される実施形態においては、保持器側壁24の1つ又は複数は、使用者が対応する廃棄物レシーバ12、14内の流体廃棄物レベル33F及び/又は固体廃棄物レベル33Sを見ることを可能にするための1つ又は複数の視界窓30を含みうる。この設計は、特定の廃棄物レシーバ12、14を取り外して交換する必要があるかどうかを廃棄物レシーバ12、14内の廃棄物の量に基づき判断するための代替又は予備手段を提供する。
【0025】
図1Aに示される実施形態においては、保持器基部26は使用者に特定の有用な情報を知らせるための種々のインジケータデバイスを含みうる。例えば、一実施形態においては、保持器基部26は充電済みバッテリインジケータ32及び/又は低バッテリインジケータ34を含みうる。これらインジケータ32、34は、光、可聴インジケータ、デジタル表示、ゲージ又は任意の他の適切なタイプのインジケータの形態とされうる。これらインジケータ32、34は、バッテリ(
図1Cに示される)などの電気化学セル構造68の充電状態に応じて自動的に作動する。
【0026】
保持器基部26は、また、1つ又は複数の流体廃棄物レシーバインジケータ36(
図1Aには1つの流体レシーバインジケータ36のみ示される)及び/又は1つ又は複数の固体廃棄物レシーバインジケータ38(
図1Aには1つの固体レシーバインジケータ38のみが示される)を含んでもよい。廃棄物レシーバインジケータ36、38の目的及び数は異なりうる。例えば、廃棄物レシーバインジケータ36、38は、廃棄物レシーバ12、14の1つ又は両方が所定の容量、レベル及び/又は重量に達した又は超えたことを使用者に通知することができる。別法として又は加えて、インジケータ36、38は所定の日及び/又は時間になったことを使用者に通知することができ、これにより、廃棄物レシーバ12、14の1つ又は両方の即時又は差し迫った取り外し及び/又は交換が必要であること又は推奨されることを知らせることができる。インジケータ36、38は、廃棄物レシーバ12、14の1つ又は複数及び/又はそれら内容に関連する特定の有用な情報を使用者に提供するための1つ又は複数の光、可聴警報、デジタル表示、ゲージ又は任意の他の適切なタイプのインジケータの形態とされうる。更に、
図1Aには2つのインジケータ36、38が示されるが、更なる廃棄物レシーバインジケータを含むことができる。
【0027】
1つの非排他的例として、流体廃棄物レシーバ12を使用できる最大時間が90日である場合、流体廃棄物レシーバ12を取り外し、キャップを嵌め、焼却又は他の永久処分のための適切な位置に搬送するのに十分な時間を提供するために、90日期間の期限終了前の所定の日数、すなわち15日前にインジケータ36、38の1つを作動することができる。この例は単に理解を容易にするために提供され、インジケータ36、38の使用に関連する時間枠をいかようにも限定するものではないことは理解される。例えば、最大時間は90日超とすることも90日未満とすることもできる。更に、インジケータ36、38の1つの作動はそのような期限終了前の15日超又は未満に行われうる。
【0028】
特定の実施形態においては、処理アセンブリ10は保持器基部26内に保持されうる制御部31(
図1Cに示される)を含みうる。制御部31は、非排他的な例として、インジケータ32、34及び/又はインジケータ36、38の作動を含む処理アセンブリ10の種々の機能を制御及び又は監視する。種々の非排他的実施形態においては、本明細書中により詳細に記載されるように、制御部31は、電子回路、プリント回路基板、集積回路、時間管理デバイス並びに重量検出及び/又は監視デバイスのうちの1つ又は複数の種類を含みうる。加えて又は代替的に、制御部31は、処理アセンブリ10に電源を供給するのに有用となりうるAC電源及び/又は電気化学セル構造(
図1Aに示されない)などの1つ又は複数の電源供給部を含みうる。
【0029】
一実施形態においては、保持器蓋28は保持器側壁24の1つに可動的に固定され、保持器ハウジング22の内容を保護することができる。更に、保持器蓋28は保持器ハウジング22の内容の改ざん又は取り出しを選択的に阻止する。保持器蓋28は
図1Aに示される開位置から
図1Bに示される閉位置に選択的に動かすことができる。レシーバ保持器16は、保持器蓋28を閉位置において所定の位置にロックすることを可能にするロック機構1456(例えば、
図14に示される)を含みうる。保持器蓋28は1つ又は複数のヒンジ40(
図1Aには3つのヒンジ40が示される)によって保持器側壁24の1つにヒンジ式に取り付けることができる。別法として、当業者に公知の他の適切な構造により保持器蓋28を保持器側壁24の1つに可動的に固定することができる。更に別法として、保持器蓋28が保持器側壁24の1つに永久的に固定されないように、保持器蓋28は保持器ハウジング22から完全に取り外し可能とすることができる。
【0030】
図1Aに示される実施形態においては、保持器蓋28は、内部表面39と、裏側の外部表面41と、を含む。内部表面39は、
図1Aに示されるように、レシーバ保持器16が開位置にある場合にのみ見える。この実施形態においては、保持器蓋28は、蓋上部43と、1つ又は複数の蓋アパーチャ(
図1Aには2つの蓋アパーチャ42A、42Bが示される)と、を含む。蓋アパーチャ42A、42Bは流体廃棄物及び/又は固体廃棄物を処理アセンブリ10の外部から廃棄物レシーバ12、14の1つに堆積させることを可能にする。この実施形態においては、蓋アパーチャ42A、42Bは蓋上部43内に配置され、蓋上部43内に延在する。別法として、蓋アパーチャ42A、42Bは保持器蓋28の別の表面に配置されうる。
【0031】
一実施形態においては、蓋アパーチャ42A、42Bの1つ又は複数はそれぞれ、特定相の廃棄物(固体、液体又は気体)を適切な廃棄物レシーバ12、14に案内するのを補助する廃棄物案内部44A、44Bを含みうる。非排他的実施形態においては、廃棄物案内部44A、44Bは、標準的な漏斗型デバイス、螺旋状漏斗又は廃棄物を適切な廃棄物レシーバ12、14に案内する一連のダイバータを含みうる。廃棄物案内部44A、44Bは、レシーバ保持器16が閉位置にある際に、手又は他の物体が保持器ハウジング22及び/又は廃棄物レシーバ12、14の内部に入ることを阻止又は抑制することによってレシーバ保持器16及び/又は廃棄物レシーバ12、14内部からの、廃棄物の不適切、不法又は不要な抽出を更に阻止又は防止することができる。
【0032】
保持器ハウジング22は、また、廃棄物レシーバ12、14、レシーバキャップ18、20又は保持器ハウジング22内の他の構造を保持するためにレシーバ保持器16の内部を仕切る1つ又は複数の仕切り46を含みうる。
図1Aに示される実施形態においては、仕切り46はレシーバ保持器16の内部を、流体用キャップ区画48を含む区画と、固体用キャップ区画50を含む区画とに分割することができる。レシーバキャップ18、20はそれら各々の区画48、50内に繋がれていない状態で配置することができる。又は、レシーバキャップ18、20をなくすかそうでなければ意図せずに(且つ永久的に)それら各々の廃棄物レシーバ12、14から離れることのないように、レシーバキャップ18、20はそれら各々の廃棄物レシーバ12、14に繋ぐことができる。廃棄物レシーバ12、14の1つが使用期限に達したとみなされるか、所定の充填レベルに達したか、そうでなければレシーバ保持器16から取り外す必要がある場合、対応するレシーバキャップ18、20は、輸送及び/又は1つの非排他的例として焼却などによる更なる処理のため廃棄物レシーバ12、14上に配置される。
【0033】
図1Aに示される実施形態においては、レシーバ保持器16は、また、1つ又は複数の廃棄物レシーバライナー52、54を含む。この実施形態においては、流体廃棄物レシーバ12は流体廃棄物レシーバライナー52内に配置することができ、固体廃棄物レシーバ14は固体廃棄物レシーバライナー54内に配置することができる。廃棄物レシーバライナー52、54は、意図せずにこぼれた可能性のある廃棄物又は溢れた廃棄物が保持器ハウジング22、制御部31、又は場合によっては廃棄物との直接接触によって破損する可能性のある他の構造に接触することを阻止する。廃棄物レシーバライナー52、54の1つ又は複数は保持器ハウジング22内の所定位置に固定的に配置することができる。別法として、廃棄物レシーバライナー52、54の1つ又は複数は保持器ハウジング22から取り外し可能とすることができる。更に別法として、廃棄物レシーバライナー52、54はレシーバ保持器16から省略することができる。
【0034】
図1A及び他の図の多くでは、全構造を適切に表示且つ可視化できるように種々の構造は必ずしも一定の縮尺で示されていないことに留意することが重要である。
【0035】
図1Bは、閉位置において示される、
図1Aに示される医療系廃棄物処理アセンブリ10の斜視図である。この実施形態においては、保持器蓋28の外部表面41が見えるが、内部表面39(
図1Aに示される)はレシーバ保持器16の内部内にある。更に、この実施形態においては、同じく蓋アパーチャ42A、42B及び廃棄物案内部44A、44Bが見え、レシーバ保持器16の外部からアクセス可能である。
図1Bに示される実施形態においては、レシーバ保持器16は、蓋アパーチャ42A、42Bの1つを通過する廃棄物の方向を変える流体廃棄物ダイバータ58を含むが、これがなければ廃棄物を蓋アパーチャ42A、42Bの1つに/内に適切に向けることができていなかった可能性がある。この実施形態においては、廃棄物ダイバータ58は少なくとも部分的に、流体廃棄物を受容するように設計されている蓋アパーチャ42Aの周りに配置されている。しかしながら、同様に又はその代わりとして、流体廃棄物ダイバータ58は、紛れ込んだ固体廃棄物が蓋アパーチャ42Bによって受容されることを防ぐため、少なくとも部分的に、蓋アパーチャ42Bの周りに配置されうることは理解される。
【0036】
図1Bに示される実施形態においては、保持器蓋28は実質的に平坦な頂面59を含む。一実施形態においては、流体及び固体を処理アセンブリ10内により容易に堆積させることを可能にするため頂面59は使用者に向かって角度をなすことができる。別法として、頂面59は平坦、すなわち、保持器側壁24の1つ又は複数(
図1Bには2つの側壁24が示される)に対して垂直にすることができる。更に別法として、頂面59は使用者から離れる方に角度をなすことも、片側又は別の側に角度をなすこともできる。他の実施形態においては、頂面59は非平面構成、すなわち湾曲、多面等を有しうる。
【0037】
図1Cは、処理アセンブリ10Cの一実施形態の分解図である。この実施形態においては、処理アセンブリ10Cは、流体廃棄物レシーバ12Cと、固体廃棄物レシーバ14Cと、レシーバ保持器16Cと、を含む。レシーバ保持器16Cに対する流体廃棄物レシーバ12C及び固体廃棄物レシーバ14Cの配置は
図1Cに示されるものと異なるものとすることができる。この実施形態においては、流体廃棄物レシーバ12Cは、流体廃棄物を流体レシーバ本体19C内に案内する流体レシーバ案内部62(本明細書では「レシーバ案内部」と称される場合もある)を含む。流体レシーバ案内部62は標準的な漏斗型デバイス、螺旋状漏斗又は一連のダイバータを含みうる。流体レシーバ案内部62は、手又は他の物体が流体レシーバ本体19Cに入ることを阻止又は抑制することによって流体廃棄物レシーバ12C内部からの、廃棄物の不適切、不法又は不要な抽出を更に阻止又は防止することができる。
図1Cに示される実施形態においては、本明細書中により詳細に記載されるように、流体レシーバ案内部62は、流体廃棄物レシーバ12C内の異なるレベルに流体を直接分配及び/又は分散する流体分配部64を含みうる。別法として、流体レシーバ案内部62と流体分配部64は、流体廃棄物レシーバ12C内において別個の及び/又は離間した構造とすることができる。
【0038】
固体廃棄物レシーバ14Cは、流体廃棄物を流体レシーバ本体21C内に案内する流体レシーバ案内部67を含む。固体レシーバ案内部67は、標準的な漏斗型デバイス、螺旋状漏斗又は一連のダイバータを含みうる。固体レシーバ案内部67は、手又は他の物体が固体レシーバ本体21Cに入ることを阻止又は抑制することによって固体廃棄物レシーバ14Cの内部からの、廃棄物の不適切、不法又は不要な抽出を更に阻止又は防止することができる。
【0039】
レシーバ保持器16Cは、保持器ハウジング22Cと、保持器基部26Cと、廃棄物ダイバータ58Cを有する保持器蓋28Cと、を含み、これらは前述のものと実質的に類似する。処理アセンブリ10Cは、また、非排他的な例として、インジケータ32、34(
図1Aに示される)及び/又はインジケータ36、38(
図1Aに示される)の作動を含む処理アセンブリ10Cの種々の機能を制御する及び/又は監視することができる制御部31を含む。種々の非排他的実施形態においては、本明細書中により詳細に記載されるように、制御部31は、電子回路、プリント回路基板、集積回路、時間管理デバイス並びに重量検出及び/又は監視デバイスのうちの1つ又は複数の種類を含みうる。加えて又は代替的に、制御部31は処理アセンブリ10Cに電源を供給するのに有用となりうる電気化学セル構造68などの1つ又は複数の電源供給部を含みうる。一実施形態においては、制御部31は、故障の場合、制御部31のアップグレード/アップデートのため、制御部31の保守のため、又は制御部31がその有効寿命の終了に達した場合に取り外すことができる独立型の取り外し可能な構造とされうる。
【0040】
この実施形態においては、保持器蓋28Cは1つ又は複数の蓋アパーチャ(
図1Cには2つの蓋アパーチャ42AC、42BCが示される)を含む。蓋アパーチャ42AC、42BCは本明細書中に上述したものと実質的に同じように機能し、処理アセンブリ10Cの外部から廃棄物レシーバ12C、14Cの1つに流体廃棄物及び/又は固体廃棄物を堆積させることを可能にする。この実施形態においては、蓋アパーチャ42AC、42BCは蓋上部43内に配置され、蓋上部43内に延在する。
【0041】
図1Cに示される実施形態においては、蓋アパーチャ42AC、42BCはそれぞれ、特定相の廃棄物(固体、液体又は気体)を適切な廃棄物レシーバ12C、14Cに案内するのを補助する対応する廃棄物案内部44AC、44BCを含む。廃棄物案内部44AC、44BCは、本明細書中に上述したものと実質的に類似又は同一の手法で廃棄物を適切な廃棄物レシーバ12C、14Cに案内する標準的な漏斗型デバイス、螺旋状漏斗又は一連のダイバータを含みうる。
【0042】
図1Cに示される実施形態においては、レシーバ保持器16Cは、また、本明細書中に上述した1つ又は複数の廃棄物レシーバライナー52C、54Cを含む。更に、この実施形態においては、処理アセンブリ10Cは、また、保持器ハウジング22Cの少なくとも一部を取り囲む保持器スリーブ60を含みうる。保持器スリーブ60は、種々のプラスチック材料もしくは他の合成材料、金属、種々の複合材料、又は任意の他の適切な材料から形成されうる。スリーブは処理アセンブリ10Cにシア強度(sheer strength)の追加を提供することができる及び/又は病院又は医療施設環境において美的に満足のいく装飾的な表面を提供することができる。
【0043】
図2は、流体レシーバキャップ218及び流体レシーバ本体219を含む流体廃棄物レシーバ212の一実施形態の斜視図である。流体廃棄物レシーバ212の流体レシーバ本体219の具体的な構成は処理アセンブリ10の設計要件によって様々とされうる。
図2に示される実施形態においては、流体レシーバ本体219は幾分矩形の形状を有する。別法として、流体レシーバ本体219は、円錐形、切頭円錐形、立方体形、球形、ピラミッド形とされうるか、任意の他の適切な形状を有しうる。
【0044】
図3は、
図2に示される流体廃棄物レシーバ212の正面図である。
図3では、流体廃棄物レシーバ212は、湾曲した、例えば、丸みのあるかど及び縁を有する。更に、この実施形態においては、流体廃棄物レシーバ212は識別タグ200を含む。一実施形態においては、識別タグ200は、以下により詳細に説明するようにレシーバ保持器1516(例えば、
図15に示される)などの処理アセンブリ1510の別の構造に配置された識別リーダ1500(
図15に示される)とともに使用されうる。一実施形態においては、識別タグ200は無線IC(「RFID」)タグとすることができる。加えて又は代替的に、識別タグ200は、バーコードラベル、印刷されたシリアル番号、集積回路及び/又は特定の流体廃棄物レシーバ212の任意の他の適切なタイプの識別子を含みうる。他の実施形態においては、識別タグ200が流体廃棄物レシーバ212の「独立型」識別子として使用されるように識別タグ200は任意のタイプの識別リーダから独立して使用されうる。
【0045】
識別タグ200は、バッテリを含むことができ、信号を自律的に送信することができるアクティブ型RFIDタグを含みうる。別法として、識別タグ200は、バッテリを有しえず、信号伝送を起こさせるための外部源を必要としうるパッシブ型RFIDタグを含みうる。更に別法として、識別タグ200は、呼出しに外部源を必要としうるが、非常に高いフォワードリンク性能を有し、より広い範囲を提供するバッテリ補助式パッシブ型(BAP:battery assisted passive)RFIDタグを含みうる。
【0046】
図4Aは、明確にするため流体レシーバキャップ218(
図2に示される)を取り外し、
図2の線4A−4Aで切った流体廃棄物レシーバ212Aの断面図である。
図4Aに示される実施形態においては、流体廃棄物レシーバ212Aは、識別タグ200(
図4Bに示される)と、流体レシーバ本体219と、流体レシーバ案内部262と、流体分配部264Aと、流体吸収体270Aと、吸収体保持器272と、流体処理部274と、流体脱臭剤276と、反応剤287と、を含む。流体レシーバ案内部262は本明細書中に上述した流体レシーバ案内部62と実質的に類似する又は同一である。
【0047】
特定の実施形態においては、流体分配部264Aは流体レシーバ案内部262を通じて流体廃棄物を受容し、直接分配する及び/又は流体廃棄物を矢印265によって示されるようにより均一な(例えば、非無作為)状態で流体吸収体270Aの1つ又は複数のレベル270L、270M、270Uに流すことができる。本明細書で使用する場合、用語「直接分配する」は1つのレベル270L、270M、270Uから別のレベルへの流体廃棄物の移動は必要ないことを意味するが、この理由は、この設計により、流体分配部264Aは流体廃棄物が1つの単一レベルよりもむしろ、初めに流体吸収体270Aの各レベル270L、270M、270Uに入ることを可能にするからである。この設計により、流体廃棄物は流体吸収体270Aによってより急速に吸収することができ、これにより流体廃棄物レシーバ212A内における流体廃棄物の貯留又は溜まりを阻止する。
【0048】
流体廃棄物レシーバ212Aに対する流体分配部264Aの形状及び配置は流体廃棄物レシーバ212Aの設計要件によって様々とされうる。一実施形態においては、流体分配部264Aは
図4Bに示されるような環状の断面を有する実質的に管状形状を有しうる。別法として、流体分配部264Aは異なる形状及び/又は異なる断面を有しうる。別の非排他的実施形態においては、例えば、流体分配部264Aは、円錐形、切頭円錐形、ピラミッド形、砂時計形又は他の適切な形状を有しうる。更に、別の非排他的実施形態においては、流体吸収体270Aへの流体廃棄物の所望の流体分配を達成するために、流体分配部264Aは、楕円形、三角形、正方形、六角形又は任意の他の適切な多角形又は不規則な断面形状を有することができる。一実施形態においては、流体分配部264Aは耐久性のあるプラスチック材料から形成することができる。別法として、流体分配部264Aは、金属、種々の複合材料、ガラス、ガラス繊維、セラミック又は任意の他の比較的耐久性のある材料などの別の適切な材料から形成することができる。
【0049】
加えて、流体分配部264Aが流体廃棄物レシーバ212A内に延在する程度は様々とすることができる。例えば、流体分配部264Aは
図4Aに示されるように流体廃棄物レシーバ212Aの底部までの全体にわたり延在する必要はない。言い換えると、流体分配部264Aは、流体廃棄物レシーバ212Aの設計要件に合うように異なりうる長さ201Aを有する。一実施形態においては、流体分配部264Aは流体廃棄物レシーバ212Aに対して
図4Aに示されるものよりもより短い長さ201Aを有することができる。
【0050】
一実施形態においては、流体分配部264Aは、流体廃棄物が流体廃棄物レシーバ212A内種々の垂直レベルにある流体吸収体270Aに矢印265に従い直接流れることを可能にする複数の分配部アパーチャ278Aを含みうる。この設計により、流体分配部264Aは、流体廃棄物が分配部アパーチャ278A内を移動し、流体吸収体270Aによって少なくとも部分的に又は完全に吸収されるまで一時リザーバとしての機能を果たす。更に、流体分配部264Aは、流体吸収体270Aの種々のレベル270L、270M、270U、すなわち、流体吸収体270Aの下部レベル270L、中間レベル270M及び上部レベル270Uに流体廃棄物をより均一且つ直接的に分配することができる。言い換えると、流体分配部264Aは、流体吸収体270A内の任意の1つのレベル270L、270M、270Uが任意の他のレベル270L、270M、270Uよりもかなり多くの流体廃棄物を吸収しなければならないことを阻止する。更に、流体分配部264Aは流体廃棄物が流体吸収体270Aの上部レベル270Uに単に集まることを阻止することができる。流体分配部264Aは流体吸収体270Aの少なくとも一部に延在するため、中間レベル270M及び下部レベル270Lに到達させるために、流体廃棄物を、上部レベル270Uを通じて拡散させる必要はなく、結果的に、流体吸収体270Aが流体廃棄物をより急速に吸収する。
【0051】
本明細書で使用する場合、流体吸収体270Aの「レベル」という用語は、流体レシーバ本体219内において相対的位置を有する垂直レベルを意味する。例えば、下部レベル270Lはレシーバ底部283に隣接して及び/又はその近辺に配置されている(
図4Cに示される)。上部レベル270Uはレシーバ底部283から最も遠くに、例えば、一実施形態においては、吸収体保持器272に隣接して又はその近辺に配置されている。中間レベル270Mは下部レベル270Lと上部レベル270Uとの間に配置されている。
図4Aに示される実施形態においては、流体分配部264Aは、流体レシーバ案内部262から、流体吸収体270Aの種々のレベル270L、270M、270Uの全体ではないものの少なくとも一部を通過して下方向に延在する。
【0052】
分配部アパーチャ278Aのサイズ、形状、密度及び数は、流体廃棄物レシーバ212Aの要件及び/又は流体吸収体270Aの形状及び/又はサイズ及び/又は流体吸収体270Aを形成するために使用される材料によって異なりうる。一実施形態においては、分配部アパーチャ278Aの全てはサイズ及び/又は形状が実質的に類似する。他の実施形態においては、分配部アパーチャ278Aのサイズはそれらの流体分配部264A上における位置によって異なりうる。更に他の実施形態においては、分配部アパーチャ278Aの密度は流体分配部264Aの長さ201A全体にわたり実質的に類似しうる。別法として、分配部アパーチャ278Aの密度は流体分配部264Aの長さ201A全体にわたり異なりうる。前述の実施形態は単に例として提供するものであり、いかようにも限定することを意図するものではない。例えば、他の実施形態においては、1つの流体分配部264Aは異なるサイズ、形状及び密度の分配部アパーチャ278Aを組み合わせることができる。
【0053】
一実施形態においては、流体分配部264Aは、流体吸収体270Aの任意の部分が分配部アパーチャ278Aのいずれかから流体分配部264A内に入ることを阻止する分配部スリーブ279Aを含みうる。分配部スリーブ279Aは、流体分配部264Aを部分的に又は完全に覆い、流体分配部264Aの分配部内部277Aと、流体吸収体270Aを収容する流体レシーバ本体219の部分との間における流体透過性バリアとして機能する流体透過性材料を含みうる。重要なことに、分配部スリーブ279Aは、流体分配部264Aの分配部内部277Aから出て分配部アパーチャ278Aを通過し、流体吸収体270Aに入る流体の流れを過度に妨げない。一実施形態においては、分配部スリーブ279Aは耐久性のある布帛型材料などの材料から形成されうる。別法として、分配部スリーブ279Aはプラスチック材料又は任意の他の好適な、耐久性があっても流体を透過する材料から形成されうる。
【0054】
流体吸収体270Aは流体分配部264Aに入る流体廃棄物を吸収する。一実施形態においては、流体吸収体270Aは、例えば、更に綿毛状又は繊維質材料とも組み合わせることができる高吸水性高分子(SAP:super absorbent polymer)などの固体材料を含む。別法として、流体吸収体270Aは他の好適な比較的吸水性のある材料を含みうる。流体吸収体270Aを形成する材料は、また、抗菌特性、抗微生物特性及び/又は防臭特性を備えうる。一実施形態においては、細菌又は真菌の成長の可能性を低減又は排除するため、流体吸収体270Aに銀又は銅系の抗菌剤及び/又は抗微生物剤を含浸させることができる。一実施形態においては、流体吸収体270Aは、流体廃棄物を、流体廃棄物レシーバ212Aから溢れたり漏れたりする可能性が低いゲル状材料又は固体材料に変換することができる。
【0055】
吸収体保持器272は流体廃棄物レシーバ212A内において流体吸収体270Aの位置を維持する。一実施形態においては、吸収体保持器272はプラスチック網又はワイヤメッシュ網などの流体透過性の網を含みうる。別法として、吸収体保持器272は実質的に流体不透過性の層とすることができる。流体吸収体270Aの位置を維持することによって、吸収体保持器272は流体廃棄物レシーバ212A内に間隙領域280も維持し、流体吸収体270Aと間隙領域280との間における流体透過性バリアとしての機能を果たす。更に、間隙領域280は、必要であれば、流体廃棄物が流体吸収体270Aによって吸収されうるまで未吸収の流体廃棄物を保持する溢流リザーバとしての機能を果たす。
【0056】
流体処理部274は1つ又は複数の手法で流体廃棄物を処理することができる。例えば、流体処理部274は脱臭剤、抗微生物剤、抗菌剤及び/又は抗真菌剤を含みうる。流体処理部274は、また、丸剤、カプセル剤、シリンジ、針等もしくはそれらの一部などの固体廃棄物、又は流体処理部274からの粒子が流体分配部264A内に入ることを阻止又は防止する上部固体廃棄物フィルタ282U及び/又は下部固体廃棄物フィルタ282Lを含みうる。更に、特定の実施形態においては、固体廃棄物フィルタ282U、282Lは流体廃棄物レシーバが反転した場合に流体吸収体270Aの一部が流体廃棄物レシーバ212を出ることを阻止又は防止するための追加のバリアとして機能しうる。固体廃棄物フィルタ282U、282Lは網もしくはメッシュ材料又は別の好適な流体透過性構造を含みうる。
【0057】
流体脱臭剤276は流体廃棄物レシーバ212Aに入る流体廃棄物を脱臭する。
図4Aに示される実施形態においては、流体脱臭剤276は1つ又は複数の脱臭剤締結具284によって流体レシーバ本体219の上部部分に固定されている。締結具284は、ピン、ねじ又は任意の他の好適な締結具を含みうる。他の実施形態においては、流体脱臭剤276は流体廃棄物レシーバ212A内の他の位置に配置することができ、
図4Aに記載された例は単に流体脱臭剤276の1つの使用可能な位置として記載したものであり、本発明をいかようにも限定することを意図するものではないことは理解される。一実施形態においては、流体脱臭剤276は流体処理部274を形成する材料とある程度類似しうる。非排他的な代替的実施形態においては、流体脱臭剤276は、炭素ベースのフィルタ、香料入り脱臭剤、又は流体レシーバ本体219の内部の脱臭という所期の機能を実施する別の好適な構造を含みうる。
【0058】
反応剤287は流体医療系廃棄物と反応させることができるが、これは、流体医療系廃棄物を望ましくない、回収不能な及び/又は消化不能なものにするために、流体レシーバ本体219内部の流体医療系廃棄物を化学的及び/又は物理的に変更、分解、変性又はそうでなければ変化させるため及び/又は薬物の使用又は製造のために使用可能な物質の回収又は再生利用を阻止するためである。本明細書で使用する場合、用語「変性させる」は、廃棄薬物の使用又は再生利用を防止すること、又は薬剤により使用を抑止すること、及び/又は障害、費用、時間及び複雑な手順を提供することによって食用又は使用のための回収を法外に高くする、実現不可能にする、極めて非効率にすること、又は廃棄薬物を生物学的に不活性にすることを意味する。更に、本明細書で使用する場合、用語「回収不能な」は、医療系廃棄物がその以前の機能を提供する、その以前の潜在的目的を実施するようにはもはや使用不能である及び/又は廃棄物を食用に有用でないものにするように、医療系廃棄物、例えば、流体医療系廃棄物及び/又は固体医療系廃棄物(
図8を参照)が化学的及び/又は物理的に変更されたことを意味する。
【0059】
この実施形態においては、流体医療系廃棄物が反応剤287に最終的に接触するように未処理の流体医療系廃棄物を流体レシーバ本体219内に堆積させると、流体医療系廃棄物と反応剤287との間の反応を触媒する、イオン化する又はそうでなければ発生させることができ、流体医療系廃棄物を化学的及び/又は物理的手法において破壊する、変性させる又はそうでなければ変化させるため、この流体医療系廃棄物は使用不能な及び/又は回収不能な形態になる。
【0060】
反応剤287の特定の化学組成は様々とされうる。特定の実施形態においては、反応剤287は、苦味剤、吐剤、変性剤、イオン化剤、酸化剤、触媒剤又は別の適切な反応剤の1つ又は複数を含みうる。より具体的には、いくつかの実施形態では、反応剤287は苦味剤、吐剤及び変性剤のそれぞれを含みうる。更に及び/又は別法として、反応剤287は更に、1つ又は複数の更なる材料を含みうる。例えば、反応剤287は更に、(i)安息香酸ナトリウムなどの抗真菌剤、mPale(登録商標)抗微生物剤又はmPact(登録商標)抗微生物剤、(ii)粘度調整剤を含みうる、及び/又は(iii)反応剤287は活性炭を含みうる。
【0061】
苦味剤は安息香酸デナトニウム(商品名Bitrex(登録商標))などの物質であり、医療系廃棄物の味をまずくするために使用される。吐剤はトコンなどの物質であり、吐き気及び/又は嘔吐を引き起こすために使用される。吐剤はシロップ剤、流エキス剤又は散剤形態などの様々な形態で利用可能である。変性剤は、医療系廃棄物を人体に有毒にする及び/又は回収及び使用可能な形態への再構成を妨げる物質を含みうる。苦味剤及び吐剤は、容器、例えば、流体医療系廃棄物を収容する流体廃棄物レシーバ212Aの最終重量及び容積に対する希釈度にてそれらの所望の結果を得るのに十分な量で添加してもよい。変性剤は一般に対応する硫酸塩として添加される。
【0062】
上述のように、苦味剤は安息香酸デナトニウム(商品名Bitrex(登録商標))を含みうる及び/又は苦味剤は1つ又は複数の他の適切な材料を含みうる。更に、上述のように、吐剤はトコン(有効成分エメチン及びセファライン(cephaline))を含みうる、及び/又は吐剤は1つ又は複数の他の適切な材料を含みうる。例えば、からし粉もまた吐剤として使用されうる。
【0063】
反応剤287の変性剤は様々とされうる。一実施形態においては、使用される変性剤にはキニーネ硫酸塩二水和物を含みうる。更に及び/又は別法として、特定の非排他的実施形態においては、変性剤は、ブルシン(又はブルシン硫酸塩)、ニコチン、シンコニジン(又はシンコニジン硫酸塩)、2−ヒドロキシメチルエーテル、2−(ヒドロキシメチル)アミノエタノール、水酸化アンモニウム、水酸化ナトリウム、安息香酸デナトニウム、クアシン、ナリンギン、塩化ナトリウム、炭酸ナトリウム、硫酸鉄、edifas B、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルエーテル、二酸化塩素、塩素、臭素、炭酸水素ナトリウム、ホルムアミド(脱イオン)、グアニジンチオシアナート、グアニジンイソチオシアナート、硫酸ドデシルナトリウム(SDS)、ホルムアミド、グアニジン塩酸塩、グアニジンイソチオシアナート溶液、尿素、チオ尿素、塩化グアニジウム、ジヒドロ葉酸レダクターゼ、硫酸カルシウム二水和物、Cole−Parmer社製キニン、Cole−Parmer社製2−ケトグルタル酸、Cole−Parmer社製テトラメチルスズ、2−ケトグルタル酸、硫酸セリウム、ケルセチン二水和物、しゅう酸二水和物、及び硫酸リチウムなどの化合物を含みうる。
【0064】
更に別法として、いくつかの非排他的実施形態においては、変性剤は、(+)−(R)−トランス−4−(1−アミノエチル)−N−(4−ピリジル)シクロヘキサンカルボキサミドジヒドロクロリド;(+/−)−1−(5−イソキノリンスルホニル)−2−メチルピペラジンジヒドロクロリド;(+/−)−3−アミノピロリジンジヒドロクロリド;(+/−)−トランス−4−(2−ピリジニル)−ピロリジン−3−カルボン酸ジヒドロクロリド;(+/−)−トランス−4−(4−ピリジニル)−ピロリジン−3−カルボン酸ジヒドロクロリド;(−)−N−(1(R)−フェニルエチル)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクタン−3(S)−アミンジヒドロクロリド;(1,4−ジメチルピペラジン−2−イル)酢酸ジヒドロクロリド;(1−(5−イソキノリンスルホニル)−ホモピペラジンジヒドロクロリド;(1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクト−3−イル)−(4−フルオロ−ベンジル)−アミンジヒドロクロリド;(1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクト−3−イル)−(4−メトキシ−ベンジル)−アミンジヒドロクロリド;(1−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)メチルアミンジヒドロクロリド;(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−ピリジン−3−イルメチルアミン−ジヒドロクロリド;(1−[1,3]オキサゾロ[4,5−b]ピリジン−2−イルピロリジン−3−イル)メチルアミンジヒドロクロリド;(1H−イミダゾール−2−イル)メタンアミンジヒドロクロリド;(1R,2R)−トランス−1,2−シクロペンタンジアミンジヒドロクロリド;(1S,2S)−1,2−ビス(2,4,6−トリメチルフェニル)エチレンジアミンジヒドロクロリドハイドレート;(1S,2S)−1,2−ビス(2−クロロフェニル)エチレンジアミジヒドロクロリド;(1S,2S)−1,2−ビス(4−フルオロフェニル)エチレンジアミンジヒドロクロリド;(1S,2S)−1,2−ビス(4−メトキシフェニル)エチレンジアミンジヒドロクロリド;(1S,2S)−1,2−ビス(4−ニトロフェニル)エチレンジアミンジヒドロクロリド;(1S,2s)−1,2−ジ−1−ナフチル−エチレンジアミンジヒドロクロリド;(1S,2S)−トランス−1,2−シクロペンタンジアミンジヒドロクロリド;(1S,4S)−5−メチル−2,5−ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタンジヒドロクロリド;(2,4−ジメチル−1,3−チアゾール−5−イル)メチルアミンジヒドロクロリド;(2−アミノ−ベンゾチアゾール−6−イル)−酢酸ジヒドロクロリド;(2−クロロ−6−フルオロベンジル)ヒドラジンジヒドロクロリド;(2−ジメチルアミノエチル)−レセルピリン酸ジヒドロクロリド;(2−エチル−1,4−ジアゼパン−1−イル)メタノールジヒドロクロリド;(2−イミダゾール−1−イルエチル)メチルアミンジヒドロクロリド;及び(2−イミノ−チアゾール−3−イル)酢酸ジヒドロクロリドなどの化合物を含みうる。
【0065】
本明細書中に記載されるように、特定の非排他的実施形態においては、反応剤287は、キニーネ硫酸塩二水和物などのキニン、トコン、及びBitrex(登録商標)などの安息香酸デナトニウムの1つ又は複数を含みうる。一実施形態においては、反応剤287は、約40%〜100%のキニン、約0%〜60%のトコン、及び約0%〜15%の安息香酸デナトニウムを含みうる。別法として、一実施形態においては、反応剤287は、約60%〜90%のキニン、約10%〜40%のトコン、及び約0%〜5%の安息香酸デナトニウムを含みうる。更に別法として、一実施形態においては、反応剤287は、約70%〜85%のキニン、約15%〜30%のトコン、及び約0%〜2%の安息香酸デナトニウムを含みうる。更に別法として、反応剤287は、上記特定の割合の範囲外、すなわち上記特定の割合を超える又は未満の割合のキニン、トコン及び安息香酸デナトニウムを含みうる。更にまた別法として、反応剤287は、流体医療系廃棄物と反応して流体医療系廃棄物を使用不能な及び/又は回収不能な形態に破壊するかそうでなければ化学的及び/又は物理的に変化させる他の適切な化学元素又は化合物を含みうる。
【0066】
特定の代替的実施形態においては、医療系廃棄物は、変性剤の、医療系廃棄物との化学混合に必ずしも関係しない技術を用いて回収不能にされうることに留意されたい。例えば、医療系廃棄物はイオン化及び/又は電子ビーム露光により回収不能にされてもよい。イオン化プロセスにおいては、ペルオキシダーゼ酵素の合成レプリカとして鉄系触媒を使用することができる。鉄系触媒は燃焼を想起させるような手法で有機化合物を酸化させるために、過酸化水素を活性化して強力に酸化する中間体を生成する。電子ビーム露光を用いるプロセスにおいては、破壊時における蒸気、副産物及び残留廃棄物の量を最小化することを目的とし、電子ビームは医療系廃棄物の燃焼、加熱及び最終破壊の形態を形成する。更に別法として、医療系廃棄物は、上述の変性剤、酸化剤、洗浄剤等のいくつか又は全てを含んでもよい撹拌又は混合洗濯機型装置を用いることによって回収不能にされてもよい。
【0067】
反応剤287の特定の配置は様々とされうる。例えば、
図4Aに示されるように、反応剤287は流体レシーバ本体219内の1つ又は複数の位置に配置されうる。示されるように、反応剤287は、(i)流体処理部274にある程度隣接する反応剤層として(例えば、流体医療系廃棄物は、流体処理部274を通過する前又は後並びに流体医療系廃棄物が流体分配部264Aの分配部アパーチャ278Aを通過し、流体吸収体270A内に送られる前に反応剤層を通過する)(ii)流体医療系廃棄物が流体吸収体270Aに送られる前に流体医療系廃棄物が反応剤スリーブを通過するように流体分配部264A及び/又は分配部スリーブ279Aに実質的に隣接して配置されている及び/又は実質的に取り囲む反応剤スリーブとして、(iii)流体レシーバ本体219のレシーバ底部283近辺、流体分配部264Cの分配部底部285近辺(
図4Cを参照)、又は流体医療系廃棄物が、流体分配部264Aの分配部アパーチャ278Aを通過し、流体吸収体270Aに送られる前に反応剤287と反応することができるような別の適切な位置に配置される反応剤層として、及び/又は(iv)流体医療系廃棄物がゲル状材料又は固体材料に変換され、その後、流体吸収体270A内に保持される前に反応剤287と反応することができるように、流体吸収体270A内に互いに間隔をおいて配置された及び/又は流体吸収体270Aにある程度隣接して配置された(そのような反応剤層は、また、示されるように、流体分配部264Aを実質的に取り囲んでもよい)1つ又は複数の反応剤層として配置することができる。
【0068】
流体吸収体270A内に間隔をおいて配置された及び/又は流体吸収体270Aに隣接して配置された1つ又は複数の反応剤層はほぼ水平配向で示されるが、1つ又は複数の反応剤層は、流体吸収体270A、流体分配部264A及び/又は互いに対して異なる配向、例えば、ほぼ垂直配向、角度をなした配向、ランダム配向、又は何らかの他の配向を有しうることに留意すべきである。他の実施形態においては、反応剤層は、流体分配部264Aの周囲に、すなわち流体分配部264Aを実質的に取り囲む1つ又は複数の同心性のシリンダ又は環状リングを含みうる。更に別法として、反応剤287は流体レシーバ本体219の全体にわたり及び/又は内部の様々な位置に、様々な形態で配置することができる。
【0069】
更に、反応剤287の潜在的位置の1つ又は複数には、パケット287A内に配置及び/又は収容されている反応剤287を含みうる。例えば、
図4Aに示されるように、流体レシーバ本体219のレシーバ底部283近辺に配置される反応剤287はパケット287A内に配置及び/又は収容されうる。更に、一実施形態においては、パケット287Aは溶解性である。別法として、一実施形態においては、パケット287Aは流体透過性とすることができる。使用時、流体医療系廃棄物がパケット287Aに接触するか、水などの別の流体が添加されると、パケット287Aは溶解しうるか、そうでなければ流体医療系廃棄物が反応剤287に接触することを可能にしうる。したがって、反応剤287は、その後、流体医療系廃棄物と化学的及び/又は物理的に反応し、流体医療系廃棄物を使用不能な及び/又は回収不能な形態に破壊するかそうでなければ化学的及び/又は物理的に変化させることができる。
【0070】
図4Bは、
図2の線4B−4Bで切った流体廃棄物レシーバ212Aの断面図である。この実施形態においては、流体分配部264Aは流体レシーバ本体219内の実質的に中心に配置されている。代替的実施形態においては、流体分配部264Aは流体レシーバ本体219内の中心から外して配置することができる。更に別法として、流体分配部264は流体吸収体270A内に延在する1つよりも多い管状(又は他の形状)部分を含みうる。言い換えると、流体分配部264Aは流体吸収体270A内に延在する複数の分配部分岐(例えば
図4Kに示されるものなど)を有しうる。
図4Bに示される実施形態においては、流体吸収体270Aは流体分配部264Aを取り囲む又は囲み、流体レシーバ本体219と、流体分配部264Aの分配部スリーブ279Aとの間のスペースを実質的に充填する。代替的実施形態においては、流体吸収体270Aと流体レシーバ本体219との間に空隙又は間隙があってもよい。
図4Bに示される実施形態においては、分配部アパーチャ278Aは流体分配部264Aの周縁の種々の箇所に配置されている。しかしながら、分配部アパーチャ278Aの配置が
図4Bに示されるものと異なりうることは理解される。
【0071】
更に、上述し、且つ
図4Bに示したように、流体医療系廃棄物が流体吸収体270Aに送られる前に流体医療系廃棄物が反応剤スリーブを通過するように、反応剤287は、流体分配部264A及び/又は分配部スリーブ279Aに実質的に隣接する及び/又は実質的に取り囲む反応剤スリーブとして配置されうる。
【0072】
図4Cは、流体廃棄物レシーバ212Cの他の実施形態の一部の断面図である。この実施形態においては、流体廃棄物レシーバ212Cは、本明細書中に記載される特定の改良以外は
図4Aに示される流体廃棄物レシーバ212Aに実質的に類似する。
図4Cに関して記載される特徴を不明瞭にしないように、
図4Aに示される流体廃棄物レシーバ212Aの特徴の多くは
図4Cからは省略されている。
【0073】
図4Cに示される実施形態においては、流体レシーバ212Cは流体吸収体270Cを支持するレシーバ底部283を含む。この実施形態においては、流体分配部264Cは流体レシーバ案内部262からレシーバ底部283の上方の箇所まで延在する。言い換えると、流体分配部264Cはレシーバ底部283までの全域にわたり延在せず、レシーバ底部283に到達せずに停止している。この設計により、流体廃棄物は分配部アパーチャ278Cを出て流体吸収体270C内に移動できるだけでなく、流体廃棄物は流体分配部264Cの分配部底部285から流体分配部264Cを出て移動できる。一実施形態においては、分配部底部285は、分配部底部285の一部又は全体を流体透過可能な状態で覆ってもよい分配部スリーブ279C以外は部分的に又は完全に開放されうる。したがって、一実施形態においては、分配部スリーブ279Cは流体吸収体270Cを形成する材料が上向き方向に流体分配部264C内に移動することを阻止又は防止することができる。
【0074】
加えて、
図4Cは更に、反応剤287が流体レシーバ本体219内に配置されている、上記のような反応剤287の潜在的位置のいくつかを示す。
【0075】
図4Dは、流体廃棄物レシーバ212Dの更に他の実施形態の一部の断面図である。この実施形態においては、流体廃棄物レシーバ212Dは、流体廃棄物レシーバ212D内の1つ又は複数の構造の少なくとも一部に薄くコーティングされた抗微生物層251を含む。例えば、
図4Dに示される実施形態においては、抗微生物層251は、流体レシーバ本体219、流体分配部264D、吸収体保持器272、分配部スリーブ279Dの1つ又は複数の表面及び/又は流体廃棄物レシーバ212D内の任意の他の適切な表面に配置されうる。1つの非排他的実施形態においては、抗微生物層251は、細菌及び他のバクテリアが流体廃棄物レシーバ212Dの表面上に付着する又は流体廃棄物レシーバ212Dの表面上において繁殖する能力を破壊しうる材料から形成されうる。しかしながら、抗微生物層251を形成するため当業者に公知の任意の適切な抗微生物剤を使用できることは理解される。更に、抗微生物層251の厚さは当業者の知識に基づき流体廃棄物レシーバ212Dの設計要件に合うよう必要に応じて変更することができる。一実施形態においては、抗微生物層251の厚さは1ミクロン以下とすることができる。別法として、抗微生物層251の厚さは1〜500ミクロンの範囲内であるか、それを超えることもできる。
【0076】
図4Eは、流体レシーバ案内部262E及び流体分配部264Eを含む流体廃棄物レシーバ212Eの一部の他の実施形態の断面図である。この実施形態においては、流体分配部264Eは、流体分配部264Eの長さ201Eに沿って流体レシーバ案内部262Eから分配部底部285Eに向かう方向にサイズが増加する複数の実質的に卵形又は楕円形の分配部アパーチャ278Eを含む。この設計により、より多量の流体廃棄物が流体吸収体270A(例えば、
図4Aに示される)の下部レベル270L(
図4Aに示される)に向かって誘導され、より少量が流体吸収体270Aの上部レベル270U(
図4Aに示される)に向かって誘導される。この実施形態においては、分配部アパーチャ278Eは実質的に均等に離間し、且つ形状が類似するものとして示されるが、分配部アパーチャ278Eは形状が異なりうる及び/又は不均等に離間しうる及び/又は
図4Eに示されるものと異なる形状を有しうることは理解される。代替的実施形態(不図示)においては、分配部アパーチャ278Eは流体分配部264Eの長さ201Eに沿って流体レシーバ案内部262Eから分配部底部285Eに向かう方向にサイズが減少しうる。
【0077】
図4Fは、流体レシーバ案内部262F及び流体分配部264Fを含む流体廃棄物レシーバ212Fの一部の他の実施形態の断面図である。この実施形態においては、流体分配部264Fは、サイズが実質的に類似するが、流体レシーバ案内部262Fから分配部底部285Fに向かう方向に密度が高くなる、例えば、数が増える複数の実質的にスリット形状の分配部アパーチャ278Fを含む。言い換えると、流体分配部264Fの長さ201F方向における分配部アパーチャ278F間の間隔は不均一である。この設計により、より多量の流体廃棄物が流体吸収体270A(例えば、
図4Aに示される)の下部レベル270L(
図4Aに示される)に向かって誘導され、より少量が流体吸収体270Aの上部レベル270U(
図4Aに示される)に向かって誘導される。代替的実施形態(不図示)においては、分配部アパーチャ278Fは流体レシーバ案内部262Fから分配部底部285Fに向かう方向に密度が低くなる、例えば、数が減る。
【0078】
図4Gは、流体レシーバ案内部262G及び流体分配部264Gを含む流体廃棄物レシーバ212Gの一部の他の実施形態の断面図である。この実施形態においては、流体分配部264Gは、流体分配部264Gの長さ201G全体にわたりサイズが実質的に均一な複数の比較的小型の分配部アパーチャ278Gを含む。この実施形態においては、流体分配部264Gは分配部アパーチャ278Gを形成する網状材料を含みうる。分配部アパーチャ278Gは、流体分配部264Gを出て流体吸収体270A(例えば、
図4Aに示される)に入る流体廃棄物の通過を可能にしうる任意の適切なサイズとすることができる。
【0079】
図4Hは、流体レシーバ案内部262H及び流体分配部264Hを含む流体廃棄物レシーバ212Hの一部の他の実施形態の断面図である。この実施形態においては、流体分配部264Hは、流体分配部264Hの長さ201Hに沿って流体レシーバ案内部262Hから分配部底部285Hに向かう方向に数が増加する複数の分配部アパーチャ278Hを含む。言い換えると、分配部アパーチャ278Hの密度は流体分配部264Hの長さ201Hに沿う方向において不均一である。この設計により、より多量の流体廃棄物が流体吸収体270A(例えば、
図4Aに示される)の下部レベル270L(
図4Aに示される)に向かって誘導され、より少量が流体吸収体270Aの上部レベル270U(
図4Aに示される)に向かって誘導される。代替的実施形態(不図示)においては、分配部アパーチャ278Hは流体分配部264Hの長さ201Hに沿って流体レシーバ案内部262Hから分配部底部285Hに向かう方向に数が減少しうる。
【0080】
図4Iは、流体レシーバ案内部262I及び流体分配部264Iを含む流体廃棄物レシーバ212Iの一部の他の実施形態の断面図である。この実施形態においては、流体分配部264Iは、流体分配部264Iの長さ201Iに沿って流体レシーバ案内部262Iから分配部底部285Iに向かう方向に広がっている。言い換えると、流体分配部264Iは、流体分配部264Iの上部部分265UIから下部部分265LI向かって移動するにつれて次第に大きくなる断面積を有する。加えて、流体分配部264Iは、流体分配部264Iの長さ201Iに沿って流体分配部264Iの上部部分265UIから下部部分265LIに向かって移動するにつれてより多数の分配部アパーチャ278Iを含みうる。この設計により、より多量の流体廃棄物が流体吸収体270A(例えば、
図4Aに示される)の下部レベル270L(
図4Aに示される)に向かって誘導され、より少量が流体吸収体270Aの上部レベル270U(
図4Aに示される)に向かって誘導される。
【0081】
図4Jは、流体レシーバ案内部262J及び流体分配部264Jを含む流体廃棄物レシーバ212Jの一部の他の実施形態の断面図である。この実施形態においては、流体分配部264Jは、
図4Gに関して上記したものと実質的に類似する複数の分配部アパーチャ278Jを含む。しかしながら、この実施形態においては、流体分配部264Jは、
図4Iに関して記載した実施形態と幾分同じく、流体分配部264Jの長さ201Jに沿って流体分配部264Jの上部部分265UJから下部部分265LJに向かって移動するにつれて広がっている。この設計により、より多量の流体廃棄物が流体吸収体270A(例えば、
図4Aに示される)の下部レベル270L(
図4Aに示される)に向かって誘導され、より少量が流体吸収体270Aの上部レベル270U(
図4Aに示される)に向かって誘導される。
【0082】
図4Kは、流体レシーバ案内部262K及び流体分配部264Kを含む流体廃棄物レシーバ212Kの一部の他の実施形態の側面図である。この実施形態においては、流体分配部264Kは複数の分配部脚287を含む。
図4Kに示される実施形態においては、流体分配部264Kは3つの分配部脚287を含む。しかしながら、代替的実施形態においては、流体分配部264Kは3つ未満又は3つを超える分配部脚287を含みうる。この設計により、流体吸収体270(
図4Aに示される)のより広く且つより一様に分配された表面積を、分配部アパーチャ278Kから流体分配部264Kを出る流体廃棄物に直に接近可能とすることができる。一実施形態においては、流体廃棄物は、また、分配部脚287のうちの1つ又は複数の分配部底部285Kを通じて流体分配部264Kから出ることができる。一実施形態においては、分配部脚287は互いに実質的に同様の長さを有しうる。別法として、分配部脚287は互いに異なる長さを有しうる。
【0083】
図5Aは、流体廃棄物レシーバ512Aを含む処理アセンブリ510Aの他の実施形態の部分断面図である。この実施形態においては、流体廃棄物レシーバ512Aは完全に自己内蔵型であり、別個のレシーバ保持器(
図1Aに示されるレシーバ保持器16など)とともに使用されない。
図5Aには必ずしも示さないが、流体廃棄物レシーバ512Aは、実質的に本明細書中に上述したように機能する、流体レシーバ案内部262、流体分配部264、流体処理部274及び流体脱臭剤276の1つ又は複数を含む、
図2、4A及び4Bにおいて図示及び記載されたものと同様の構成要素のいくつか又は全てを含みうる。
【0084】
更に、
図5Aに示される実施形態においては、処理アセンブリ510Aは、以下に記載される特定の改良以外は実質的に本明細書中に上述したように機能する、流体レシーバキャップ518と、流体レシーバ本体519と、制御部531と、充電済みバッテリインジケータ532と、低バッテリインジケータ534と、流体廃棄物レシーバインジケータ536と、流体吸収体570Aと、吸収体保持器572Aと、間隙領域580Aと、を含む。更に、処理アセンブリ510Aは、また、タイマ作動部538と、流体レシーバ本体保持器581と、1つ又は複数の流体廃棄物レシーバセンサ582A、582B、582C、582Dと、を含みうる。
【0085】
一実施形態においては、流体レシーバ本体519は流体レシーバ本体保持器581内に配置され、且つ流体レシーバ本体保持器581に対して矢印583で示される方向に可動である。流体レシーバ本体保持器581に対する流体レシーバ本体519の動きは僅かなものでよく、且つ流体レシーバ本体519内に存在しうる任意の流体廃棄物を含む、流体レシーバ本体519の内容の重量に依拠する。
図5Aに示される実施形態においては、流体廃棄物レシーバセンサ582Aは流体レシーバ本体519と流体レシーバ本体保持器581との間に配置されている。一実施形態においては、流体廃棄物レシーバセンサ582Aは、例えば、ロードセルなどの重量センサである。この実施形態においては、流体レシーバ本体519及びその内容の重量が増加するにつれて、重量センサ582Aに作用する力が大きくなる。
【0086】
一実施形態においては、重量センサ582Aは所定の力を電気信号に変換することができ、これにより流体廃棄物レシーバインジケータ536を作動させる。流体廃棄物レシーバインジケータ536の作動により流体廃棄物が流体レシーバ本体519の容量の所定の割合に達したことを使用者に通知することができ、使用者は、流体レシーバキャップ518を流体レシーバ本体519に装着するためのある程度の時間を有し、これにより処理アセンブリ510Aを処分のために備える。種々の実施形態においては、流体廃棄物レシーバインジケータ536を作動させるのに必要な所定の力及び/又は流体レシーバ本体519の容量の所定の割合は廃棄物処分に関する特定の規制の種々の要件に基づき決定されうる。別法として、流体廃棄物レシーバインジケータ536を作動させるのに必要な所定の力及び/又は流体レシーバ本体519の容量の所定の割合は使用者が決定することができ、且つ制御部531にプログラムすることができる。
【0087】
一実施形態においては、流体廃棄物レシーバインジケータ536は流体廃棄物レシーバセンサ582Bによって作動させることができる。この実施形態においては、流体廃棄物レシーバセンサ582Bは、液体廃棄物が流体レシーバ本体519内の所定の高さ(破線585で示される)に達すると回路を形成する2つ以上の電気伝導体584A、584Bを含む。回路が形成されると、流体廃棄物レシーバセンサ582Bが電気信号を制御部531に送り、この電気信号が、その後、流体廃棄物レシーバインジケータ536を作動させて流体廃棄物が流体レシーバ本体519の容量の所定の割合に達したことを使用者に通知する。この時点で、一実施形態においては、使用者は、流体レシーバキャップ518を流体レシーバ本体519に装着するためのある程度の時間を有し、これにより処理アセンブリ510Aを処分のために備える。
【0088】
他の実施形態においては、流体廃棄物レシーバインジケータ536は流体廃棄物レシーバセンサ582Cによって作動させることができる。この実施形態においては、流体吸収体570Aによって特定量の流体廃棄物が吸収されると流体吸収体570Aが膨張するため、吸収体保持器572Aは矢印586Aによって示されるように上方向に動く。この上方への動きは流体廃棄物レシーバセンサ582Cに対する力を発生させる。所定の力が得られると、流体廃棄物レシーバセンサ582Cは制御部531に電気信号を送信する。制御部531は、その後、流体廃棄物レシーバインジケータ536を作動させて流体廃棄物が流体レシーバ本体519の容量の所定の割合に達したことを使用者に通知する。この時点で、一実施形態においては、使用者は、流体レシーバキャップ518を流体レシーバ本体519に装着するためのある程度の時間を有し、これにより処理アセンブリ510Aを処分のために備える。
【0089】
この実施形態においては、流体廃棄物レシーバセンサ582Cの特定のタイプは様々なものとされうる。一実施形態においては、流体廃棄物レシーバセンサ582Cはロードセルとされうる。別法として、流体廃棄物レシーバセンサ582Cは1つ又は複数の圧電素子を含みうる。更に別法として、吸収体保持器572Aの機械的動作に基づき電気信号を送信することができる他のタイプのセンサを使用することができる。
【0090】
一実施形態においては、流体廃棄物レシーバセンサ582Dは、流体レベルが流体廃棄物レシーバセンサ582Dのレベルに上昇すると、色を(例えば、白色から赤色に)変化させる感湿視覚的インジケータとすることができる。例えば、一実施形態においては、流体廃棄物レシーバセンサ582Dは、流体廃棄物レシーバセンサ582Dの色が変化すると流体廃棄物が流体レシーバ本体519の容量の所定の割合に達したことを示す特定のレベルに配置されうる。この時点で、一実施形態においては、使用者は、流体レシーバキャップ518を流体レシーバ本体519に装着するためのある程度の時間を有し、これにより処理アセンブリ510Aを処分のために備える。
【0091】
タイマ作動部538は制御部531内のタイマを作動させる。流体廃棄物レシーバ512A上又は内におけるタイマ作動部の配置は処理アセンブリ510A及び/又は流体廃棄物レシーバ512Aの設計要件に合うように様々とすることができる。一実施形態においては、タイマ作動部538は、流体廃棄物レシーバ512Aの使用期限終了までの時間を追跡する、1つの非排他的例としてクロックなどのタイマを始動させる。タイマは、制御部531の一部として含むことができる及び/又は制御部531に組み込むことができる。別法として、タイマは制御部531から分離することができ、流体廃棄物レシーバ512A内又は流体廃棄物レシーバ512Aの外部に遠隔的に保持されうる。特定の代替的実施形態においては、タイマはタイマ作動部538に無線で接続することも有線で接続することもできる。一実施形態においては、処理アセンブリ510Aの使用が開始されると、タイマ作動部538は、ボタンを手動で押下する、スイッチを入れる、又は別の適切な手動方法などによって使用者が手動で作動できる。代替的実施形態においては、タイマ作動部538は、レシーバ蓋518の取り外し、流体廃棄物レシーバ512A内における流体廃棄物もしくは他の流体の初期添加などの何らかの特定の開始事象又は何らかの他の適切な開始事象によって自動的に作動できる。
【0092】
一実施形態においては、タイマ作動部538の作動後、所定の期間が経過すると、制御部531は流体廃棄物レシーバインジケータ536又は別個のタイマインジケータ(不図示)を作動させて、特定の時間が経過し、処理アセンブリ510Aの有効寿命が終了したか、終了が所定時間内に発生する予定であることを使用者に通知する。例えば、処理アセンブリ510Aの使用期限終了がタイマ作動部538の作動から90日目に発生する場合、使用者が処理アセンブリ510Aの使用を終了するための15日間の準備期間を提供するため、制御部531は流体廃棄物レシーバインジケータ536を75日目に作動させてもよい。前述の例は単に理解を容易にするために提供されるものであり、本発明が使用されうる時間をいかようにも限定するものではないことは理解される。
【0093】
図5Bは、流体廃棄物レシーバ512Bを含む処理アセンブリ510Bの他の実施形態の部分切開図である。この実施形態においては、流体廃棄物レシーバ512Bは、本明細書中に記載される特定の改良以外は
図5Aに示される流体廃棄物レシーバ512Aに実質的に類似する。
図5Bに関して記載される特徴を不明瞭にしないように、
図5Aに示される流体廃棄物レシーバ512Aの特徴の多くは
図5Bから省略されている。
【0094】
図5Bに示される実施形態においては、流体廃棄物レシーバインジケータ536は前述のものとある程度類似する手法で流体廃棄物レシーバセンサ582Cによって作動することができる。しかしながら、この実施形態においては、流体廃棄物が流体吸収体570Bによって吸収される際に流体吸収体570Bのある程度の膨張を可能にするために流体吸収体570Bは吸収体保持器572Bから所定の距離間隔をあけて配置されている。吸収体保持器572Bが流体吸収体570Bから間隔をおいて配置される特定の距離は様々とすることができるが、流体吸収体570Bの膨張特性に依拠する。
【0095】
したがって、流体吸収体570B内に特定量の流体廃棄物が導入されると、流体吸収体570Bは吸収体保持器572Bに向かって十分に膨張するため、流体吸収体570Bは最終的に吸収体保持器572Bに接触する。したがって、この実施形態においては、流体吸収体570Bが流体廃棄物を吸収するにつれて流体吸収体570Bは矢印586Aによって示されるように上方向に動く。この上方への動きは、この実施形態においては間隙領域580Bに配置されている流体廃棄物レシーバセンサ582Cに対する力を発生させる。所定の力が得られると、流体廃棄物レシーバセンサ582Cは制御部531に電気信号を送信する。制御部531は、その後、流体廃棄物レシーバインジケータ536を作動させて流体廃棄物が流体レシーバ本体519の容量の所定の割合に達したことを使用者に通知する。この時点で、一実施形態においては、使用者は、流体レシーバキャップ518を流体レシーバ本体519に装着する及び/又は固定するための特定の時間を有し、これにより処理アセンブリ510Aの永久処分に備える。
【0096】
図6は、固体レシーバキャップ620及び固体レシーバ本体621を含む固体廃棄物レシーバ614の一実施形態の斜視図である。固体廃棄物レシーバ614の固体レシーバ本体621の特定の構成は処理アセンブリ10の設計要件によって様々とされうる。
図6に示される実施形態においては、固体レシーバ本体621は幾分矩形形状を有する。別法として、固体レシーバ本体621は、円錐形、切頭円錐形、立方体形、球形、ピラミッド形とすることも、任意の他の適切な構成を有することもできる。
【0097】
図7は、
図6に示される固体廃棄物レシーバ614の正面図である。
図7では、固体廃棄物レシーバ614は湾曲した、例えば、丸みのあるかど及び縁を有する。
【0098】
図8は、明確にするため固体レシーバキャップ620(
図6に示される)を取り外した、
図6の線8−8で切った固体廃棄物レシーバ614の断面図である。
図8に示される実施形態においては、固体廃棄物レシーバ614は、固体レシーバ本体621、固体レシーバ案内部667、流体吸収体670、反応剤687及び付着体688のうち1つ又は複数を含みうる。
【0099】
一実施形態においては、固体レシーバ案内部667は、固体廃棄物が固体廃棄物レシーバ614の内部に入る際に固体廃棄物の方向を変える1つ又は複数の固体廃棄物ダイバータ658を含みうる。一実施形態においては、固体廃棄物ダイバータ658は、固体廃棄物が固体レシーバ本体621内へと下方に移動する際、固体廃棄物を往復又はジグザグ状態で移動させることができる。他の実施形態においては、固体廃棄物ダイバータ658は、固体廃棄物が螺旋状に固体レシーバ本体621内に入るように、例えば、巻き貝の殻に似た螺旋の形状にされうる。更に別法として、1つ又は複数の固体廃棄物ダイバータ658は異なる構成を有しうる。特定の実施形態においては、固体廃棄物ダイバータ658は、手又は他の物体が固体レシーバ本体621に入ることを阻止又は抑制することによって固体レシーバ本体621内部からの固体廃棄物の不適切、不法又は不要な取り出しを阻止又は防止することができる。
【0100】
一実施形態においては、固体レシーバ案内部667は固体レシーバ案内部667の底部に又はその近辺にガイドフラップ689を含む。このような一実施形態においては、ガイドフラップ689はヒンジ連結されているため、ガイドフラップ689は矢印690によって示されるように開位置と閉位置との間において動くことができる。
図8では、ガイドフラップ689は開位置において示される。一実施形態においては、ガイドフラップ689は、固体廃棄物レシーバ614が
図8に示されるような起立位にある際にガイドフラップ689を開位置に維持するフラップ重り691を含みうる。固体廃棄物レシーバ614が反転位に移行した場合、固体廃棄物が固体レシーバ本体621から出ることを阻止するように、フラップ重り691はガイドフラップ689を閉位置に移動させる。固体レシーバ案内部667は、また、
図8に示される開位置を越えるガイドフラップ689の動きを阻止するフラップ停止部692を含みうる。
【0101】
流体吸収体670は、固体レシーバ本体621内に意図せず堆積される可能性のある及び/又は任意の固体廃棄物の分解の副産物である可能性がある任意の流体廃棄物を吸収するために固体レシーバ本体621内部に含まれうる。
【0102】
反応剤687は水又は他の流体と反応することができるが、これは、固体レシーバ本体621内の任意の固体廃棄物を化学的及び/又は物理的に分解するため、及び/又は固体廃棄物を望ましくないもの及び/又は消化不能なものにするためである。固体医療系廃棄物が使用不能な、望ましくない、回収不能な及び/又は消化不能なものとなるように、その時点又は将来的な時点に反応剤687と化学的及び/又は物理的手法で反応させて固体レシーバ本体621内にある任意の固体医療系廃棄物を変化させるため、水又は他の流体を固体レシーバ本体621内にいつでも導入することができる。例えば、水又は他の流体は、固体レシーバ本体621にキャップをする準備ができた(すなわち、容量が一杯になったかほぼ一杯である、又は使用期限が終了したか終了に近付いている)と判断されると固体レシーバ本体621内に導入することができる。言い換えると、固体レシーバ本体621にキャップをする前に固体レシーバ本体621に液体が添加され、これが固体廃棄物を使用不能な及び/又は回収不能な形態に破壊するかそうでなければ化学的及び/又は物理的に変化させるための反応剤687との反応を触媒する。更に及び/又は別法として、水又は他の流体は固体レシーバ本体621を処分する前の別の時点において固体レシーバ本体621内に導入することができる。更に別法として、固体レシーバ本体621内において固体廃棄物を封入する又はそうでなければ取り囲むために反応剤687を固化する液体を添加することができる。固体レシーバ本体621には、その後、キャップを嵌めることができ、その後、永久処分に備えられる。
【0103】
本明細書中に記載される反応687には、
図4A〜4Cに図示及び記載されている反応剤287に関して具体的に上記した構成要素と実質的に類似する及び/又は異なる構成要素を含みうることに留意されたい。
【0104】
更に示されるように、反応剤687は1つ又は複数のパケット687A内に配置及び/又は収容されうる。
図8に示される実施形態においては、反応剤687は並列に配置された2つのパケット687A内に収容されるものとして示される。別法として、互いに対して異なる配向を有する複数のパケット687Aが使用されうる。
【0105】
更に、反応剤687を収容するために1つより多いパケット687Aが用いられる場合の実施形態では、1つのパケット687Aが第1反応剤687を含んでもよく、別のパケット687Aが第2反応剤687を含んでもよい。このような一実施形態においては、第1反応剤687は第2反応剤687と実質的に類似しうる。一方、別のそのような実施形態においては、第1反応剤687は第2反応剤687とは異なりうる。
【0106】
更に、一実施形態においては、パケット687Aは溶解性である。別法として、一実施形態においては、パケット687Aは流体透過性とされうる。使用時、水などの流体が添加されると、パケット687Aは溶解しうるか、そうでなければ固体医療系廃棄物が反応剤687と接触して反応することを可能にしうる。更に、上述のように、流体は、固体廃棄物を使用不能な及び/又は回収不能な形態に破壊するかそうでなければ化学的及び/又は物理的に変化させるための固体廃棄物と反応剤687との反応を触媒することができる。別法として、液体は、固体レシーバ本体621内において固体廃棄物を封入するかそうでなければ取り囲むために反応剤687を固化することができる。
【0107】
一実施形態においては、付着体688は固体レシーバ本体621内部の少なくとも一部に沿って配置されている。付着体688は接着材料とすることも、固体レシーバ本体621内部への固体廃棄物の付着を促進する任意の他の適切な材料とすることもできる。付着体688は、固体廃棄物が固体レシーバ本体621から取り出されることを阻止する更なる保護層を付加する。
【0108】
図9は、処理アセンブリ910の更に他の実施形態の部分断面図である。
図9は、固体廃棄物レシーバ914を含む処理アセンブリ910の他の実施形態の部分断面図である。この実施形態においては、固体廃棄物レシーバ914は完全に自己内蔵型であり、別個のレシーバ保持器(
図1Aに示されるレシーバ保持器16など)とともに使用されない。
図9には必ずしも示さないが、固体廃棄物レシーバ914は、実質的に本明細書中に上述したように機能する固体レシーバ案内部667を含む
図6及び
図8に関して図示及び記載したものと同様の構成要素を含みうる。
【0109】
更に、
図9に示される実施形態においては、処理アセンブリ910は、以下に記載される特定の改良以外は実質的に本明細書中に上述したように機能する、固体レシーバキャップ920と、固体レシーバ本体921と、制御部931と、充電済みバッテリインジケータ932と、低バッテリインジケータ934と、固体廃棄物レシーバインジケータ936と、流体吸収体970と、反応剤987と、付着体988と、を含む。更に、処理アセンブリ910は、また、タイマ作動部938と、固体レシーバ本体保持器981と、1つ又は複数の固体廃棄物レシーバセンサ982A、982Bと、を含みうる。
【0110】
一実施形態においては、固体レシーバ本体921は固体レシーバ本体保持器981内に配置され、且つ固体レシーバ本体保持器981に対して矢印983によって示される方向に可動である。固体レシーバ本体保持器981に対する固体レシーバ本体921の動きは僅かなものでよく、且つ固体レシーバ本体921内に存在しうる任意の固体廃棄物を含む固体レシーバ本体921の内容の重量に依拠する。
図9に示される実施形態においては、固体廃棄物レシーバセンサ982Aは固体レシーバ本体921と固体レシーバ本体保持器981との間に配置されている。一実施形態においては、固体廃棄物レシーバセンサ982Aは、例えば、ロードセルなどの重量センサである。この実施形態においては、固体レシーバ本体921及びその内容の重量が増加するにつれて重量センサ982Aに作用する力が大きくなる。
【0111】
一実施形態においては、重量センサ982Aは所定の力を電気信号に変換することができ、これにより固体廃棄物レシーバインジケータ936を作動させる。固体廃棄物レシーバインジケータ936の作動により、使用者に固体廃棄物が固体レシーバ本体921の容量の所定の割合に達したことを通知することができ、使用者は、固体レシーバキャップ920を固体レシーバ本体921に装着するためのある程度の時間を有し、これにより処理アセンブリ910を処分のために備える。種々の実施形態においては、固体廃棄物レシーバインジケータ936を作動させるのに必要な所定の力及び/又は固体レシーバ本体921の容量の所定の割合は廃棄物処分に関する特定の規制の種々の要件に基づき決定されうる。別法として、固体廃棄物レシーバインジケータ936を作動させるのに必要な所定の力及び/又は固体レシーバ本体921の容量の所定の割合を使用者が決定することができ、且つ制御部931にプログラムすることができる。
【0112】
他の実施形態においては、固体廃棄物レシーバインジケータ936は固体廃棄物レシーバセンサ982Bによって作動させることができる。この実施形態においては、固体廃棄物のレベルが固体レシーバ本体921内において上昇するにつれて、固体廃棄物は固体廃棄物レシーバセンサ982Bに対する力を発生させる。所定の力が得られると、固体廃棄物レシーバセンサ982Bは制御部931に電気信号を送信する。制御部931は、その後、固体廃棄物レシーバインジケータ936を作動させて、固体廃棄物が固体レシーバ本体921の容量の所定の割合に達したことを使用者に通知する。この時点で、一実施形態においては、使用者は、固体レシーバキャップ920を固体レシーバ本体921に装着するためのある程度の時間を有し、これにより処理アセンブリ910の永久処分に備える。
【0113】
この実施形態においては、固体廃棄物レシーバセンサ982Bの特定のタイプは様々なものとすることができる。一実施形態においては、固体廃棄物レシーバセンサ982Bはロードセルとされうる。別法として、固体廃棄物レシーバセンサ982Bは1つ又は複数の圧電素子を含みうる。更に別法として、固体レシーバ本体921内において上昇する固体廃棄物のレベルによって作用される圧力又は力に起因する固体廃棄物レシーバセンサ982Bの機械的動作に基づき電気信号を送信することができる他のタイプのセンサを使用できる。
【0114】
特定の実施形態においては、処理アセンブリ910の使用が開始されるとタイマ作動部938を使用者が手動で作動できる。一実施形態においては、タイマ作動部938はクロック又は他の計時デバイスを始動させることを制御部931に通知する。所定の期間が経過すると、制御部931は固体廃棄物レシーバインジケータ936を作動させることができる。固体廃棄物レシーバインジケータ936は、特定の時間が経過し、処理アセンブリ910の有効寿命が終了したか、終了が迫っているか終了の所定期限内にあることを使用者に通知する。例えば、処理アセンブリ910の使用期限終了がタイマ作動部の作動から90日目に発生する場合、使用者が処理アセンブリ910の使用を終了するための15日間の準備期間を提供するために、制御部931は固体廃棄物レシーバインジケータ936を75日目に作動させてもよい。前述の例は単に理解を容易にするために提供されるものであり、本発明が使用されうる時間をいかようにも限定するものではないことは理解される。
【0115】
図10は、レシーバ保持器1016を含む処理アセンブリ1010の一実施形態の前部斜視図である。
図10には必ずしも示さないが、処理アセンブリ1010は本明細書中に図示し且つ上述したものと同じ特徴のいくつか又は全てを含みうる。
図10に示される実施形態においては、レシーバ保持器1016は、非排他的な例としてキーパッド又はタッチスクリーンなどの入力デバイス1093を含む。入力デバイス1093は、更なる処理のため制御部31(例えば、
図1Cに示される)に伝達されうる薬物分類(1つの非排他的例として)などの特定の関連情報を使用者が入カするのに用いられる。更に又は別法として、入力デバイス1093は、処理アセンブリ1010へのアクセスのため使用者を識別する及び/又は認証するのに使用されうる。一実施形態においては、使用者はパスコード又は他の認証情報を入力デバイス1093に打ち込むことができる。別法として、非排他的な別の例としてバッジスキャナ又はバーコードリーダなどの他の種類の認証方法が含まれうる。入力デバイス1093の設計は処理アセンブリ1010の設計要件に合うように様々なものとすることができる。一実施形態においては、入力デバイス1093は、処理アセンブリ1010内に堆積されている廃棄物の種類に関する情報を受信、保存及び/又は送信することができる。
【0116】
更に又は代替的に、処理アセンブリ1010は、使用者に対して特定の関連情報を表示することができる出力デバイス1069を含みうる。例として及び限定されることなく、出力デバイス1069は、廃棄物レシーバの現在の充填レベル(複数)、廃棄物レシーバの使用期限、期限終了までの残りの時間、廃棄物レシーバ内にこれまでに堆積された廃棄物の種類、使用者の入力情報、薬物分類、残りの電池寿命、通知情報及び処理アセンブリ1010の使用者が利用する可能性のある任意の他の関連情報などの情報を表示することができる。
【0117】
図10に示される実施形態においては、処理アセンブリ1010は、また、監視デバイス1071を含む。この実施形態においては、監視デバイス1071には、非排他的な例としてビデオカメラ又はサウンドレコーダなどのビデオ及び/又は音声レコーダを含みうる。監視デバイス1071は、使用者(複数)による処理アセンブリ1010の使用に関するビデオ及び/又は音声を監視及び/又は録音するために用いることができる。リアルタイムの及び/又は前に記録されたビデオ及び/又は音声フィードを、例えば、制御部のメモリ(
図10に不図示)内又は処理アセンブリ1010内の何らかの他の位置内など、処理アセンブリ1010内に保存することができる。別法として、ビデオ及び/又は音声フィードを、別個のモニタ又はスクリーン(不図示)、ビデオ記録デバイス(不図示)又は記録されたビデオデータを保存する及び/又は見るための任意の他の適切な位置などの、処理アセンブリ内ではない別の位置に送信することができる。
【0118】
図11Aは、入力デバイス1093を省略した、
図10に示されるレシーバ保持器1016を含む処理アセンブリ1010の簡易頂面図である。この実施形態においては、レシーバ保持器1016は閉位置において示される。一実施形態においては、レシーバ保持器1016は、1つ又は複数の蓋アパーチャ(
図11Aには流体蓋アパーチャ1042A及び固体蓋アパーチャ1042Bが示される)を有する保持器蓋1028を含む。蓋アパーチャ1042A、1042Bは本明細書中に上述したものと実質的に同じように機能し、レシーバ保持器1016の外部から廃棄物レシーバ(
図11Aには不図示)の1つに流体廃棄物及び/又は固体廃棄物を堆積させることを可能にする。この実施形態においては、蓋アパーチャ1042A、1042Bは保持器蓋1028内に配置され、且つ保持器蓋1028内に延在する。
【0119】
図11Aに示される実施形態においては、流体蓋アパーチャ1042Aは流体廃棄物案内部1044Aを含み、固体蓋アパーチャ1042Bは固体廃棄物案内部1044Bを含む。各廃棄物案内部1044A、1044Bは特定相の廃棄物(固体、液体又は気体)を適切な廃棄物レシーバに案内するのを補助する。この実施形態においては、流体廃棄物案内部1044Aは漏斗型デバイスを含む。更に、固体廃棄物案内部1044Bは、本明細書中に上述したものと実質的に類似又は同一の手法で廃棄物を適切な廃棄物レシーバに案内するかそうでなければ誘導する1つ又は複数のダイバータ1094と組み合わせた漏斗型デバイスを含む。蓋アパーチャ1042A、1042Bのいずれかは任意の種類の廃棄物案内部1044A、1044Bを含むことができ、
図11Aに示される蓋アパーチャ1042A、1042Bと廃棄物案内部1044A、1044Bとの特定の組み合わせは単に理解を容易にするために提供され、いかようにも限定することを意図するものではないことは理解される。
【0120】
図11Bは、明確にするため保持器蓋1028及び入力デバイス1093を取り外し、開位置において示される、
図10に示す処理アセンブリ1010の一部の簡易頂面図である。この実施形態においては、処理アセンブリ1010は、流体廃棄物レシーバ1012と、固体廃棄物レシーバ1014と、を含む。流体廃棄物レシーバ1012は、流体廃棄物を流体レシーバ本体1019内に案内する流体レシーバ案内部1062を含む。流体レシーバ案内部1062は(
図11Bに示されるような)標準的な漏斗型デバイス、螺旋状漏斗又は一連のダイバータを含みうる。
【0121】
この実施形態においては、固体廃棄物レシーバ1014は、固体廃棄物を固体レシーバ本体1021内に案内する固体レシーバ案内部1067を含む。固体レシーバ案内部1067は、標準的な漏斗型デバイス、螺旋状漏斗又は(
図11Bに示されるような)一連のダイバータを含みうる。
【0122】
図11Bに示される処理アセンブリ1010が
図11Aに示される保持器蓋1028と組み合わされる場合、対応する廃棄物案内部1044A、1044B及び対応するレシーバ案内部1062、1067の双方は特定相の廃棄物を適切なレシーバ本体1019、1021内に案内するよう機能する。この設計により、レシーバ本体1019、1021から廃棄物が不適切に取り出される可能性が低下する。
【0123】
図12は、閉位置において示される、レシーバ保持器1216を含む処理アセンブリ1210の他の実施形態の簡易頂面図である。この実施形態においては、レシーバ保持器1216は、特定の明記される例外を除いては
図11Aにおいて図示及び記載された保持器蓋1028に実質的に類似する保持器蓋1228を含む。
図12に示される実施形態においては、流体蓋アパーチャ1242Aに加え、レシーバ保持器1216は、また、第1の固体蓋アパーチャ1242Bと、第2の固体蓋アパーチャ1242Cと、を含む。第1の固体蓋アパーチャ1242Bは、
図11Aにおいて図示及び記載された固体蓋アパーチャ1042Bに実質的に類似する。
【0124】
第2の固体蓋アパーチャ1242Cは、医薬品及び/又は医療パッチ等の形態の固体廃棄物を受容するように設計されている。第2の固体蓋アパーチャ1242Cのサイズ及び構成は様々なものとすることができる。一実施形態においては、第2の固体蓋アパーチャ1242Cは幾分矩形の、スロット状の構成を有しうる。別法として、第2の固体蓋アパーチャ1242Cは医薬品及び/又は医療パッチの受け入れに合致する別の適切な構成を有しうる。第2の固体蓋アパーチャ1242C内に堆積された固体廃棄物は第1の固体蓋アパーチャ1242Bを通じて固体廃棄物を受容する同様の固体廃棄物レシーバ(
図12には不図示)によって受容されうる。別法として、第2の固体蓋アパーチャ1242C内に堆積された固体廃棄物は第1の固体蓋アパーチャ1242Bを通じて固体廃棄物を受容する固体廃棄物レシーバとは異なる固体廃棄物レシーバによって受容されうる。
【0125】
図13は、明確にするため保持器蓋を省略し、開位置において示される、レシーバ保持器1316の一部の一実施形態の簡易頂面図である。この実施形態においては、レシーバ保持器1316は、制御部1331(想像線で示される)と、流体廃棄物レシーバセンサ1382Aと、固体廃棄物レシーバセンサ1382Bと、を含む。一実施形態においては、廃棄物レシーバセンサ1382A、1382Bは、例えばロードセルなどの重量センサであり、本明細書中に上述したものと実質的に類似する又は同一の手法で機能する。この実施形態においては、レシーバ本体(
図13には不図示)の1つ又は両方の内容の重量が所定のレベルまで増加すると重量センサ1382A、1382Bが電気信号を制御部1331に送り、その後、適切な廃棄物レシーバインジケータ36、38(例えば、
図1Aに示される)を必要に応じて作動させることができる。
【0126】
図14は、レシーバ保持器1416の他の実施形態の側面図である。この実施形態においては、保持器蓋1428は、別個の流体廃棄物ダイバータが必要ないよう流体廃棄物ダイバータ1458(想像線で示される)が直に保持器蓋1428に内蔵されるような構成である。流体廃棄物ダイバータ1458は、流体廃棄物を流体蓋アパーチャ1442A(想像線で示される)及び流体廃棄物案内部1444A(想像線で示される)に方向転換させる及び/又は案内する。
【0127】
更に、この実施形態においては、保持器蓋1428は1つ又は複数のヒンジ1440によって保持器ハウジング1422に可動的に固定されている。この実施形態においては、この1つ又は複数のヒンジ1440は、処理アセンブリ1410が壁又は他の表面を背にして配置された場合に保持器蓋1428の開口部が遮断されないように保持器前部1496に固定されている。
【0128】
図14に示される実施形態においては、レシーバ保持器1416は、また、保持器蓋1428を
図14に示される閉位置にロックするためのロック機構1456を含む。ロック機構1456は、組み合わせ錠、又はキー、パスコード、指紋リーダ、音声認識もしくは任意の他の適切な種類のロックの1つ又は複数を必要とするロックを含むが、これらに限定されない当業者に公知の任意の適切な種類のロック機構を含みうる。
【0129】
図15は、開位置において示される、レシーバ保持器1516の更に他の実施形態の正面図である。
図15には具体的に示さないが、レシーバ保持器1516は本明細書中に上述した種々の特徴を含みうる。更に、レシーバ保持器1516は、1つ又は複数の視界窓1530と、制御部1531と、充電済みバッテリインジケータ1532と、低バッテリインジケータ1534と、流体廃棄物レシーバインジケータ1536と、固体廃棄物レシーバインジケータ1538と、1つ又は複数のヒンジ1540と、流体廃棄物案内部1544Aと、固体廃棄物案内部1544Bと、ロック機構1556と、流体廃棄物ダイバータ1558と、電気化学セル構造1568と、1つ又は複数の廃棄物レシーバセンサ1582A、1582Bと、を含むことができ、そのそれぞれが、本明細書中に記載される特定の改良以外は実質的に本明細書中に上述したように機能する。更に、レシーバ保持器1516は、また、タイマ作動部1598と、識別リーダ1500と、AC電源コード1502と、を含みうる。
【0130】
この実施形態においては、ヒンジ1540は、
図15に示されるように保持器蓋1528が片側に開くようハウジングサイドパネル1522Sと蓋サイドパネル1528Sとに固定されている。この設計により、レシーバ保持器1516の保持器蓋1528は遮断されず、レシーバ保持器1516が、例えば、壁を背にしているか壁に取り付けられている場合であってもなお開くことができる。
【0131】
一実施形態においては、保持器蓋1528が開位置にあるときにはいつでも、可聴及び/又は視覚的インジケータ又はアラートが作動される。この設計により、使用者はレシーバ保持器1516の内部への無許可の(又は許可された)アクセスが行われた場合に通知を受けることができる。
【0132】
図15に示される実施形態においては、タイマ作動部1598は、廃棄物レシーバ(
図15には不図示)が初めにレシーバ保持器1516内に配置される際に
図15のタイマ作動部1598が自動的に作動されること以外は
図5に示したタイマ作動部538と実質的に同様に動作する。一実施形態においては、廃棄物レシーバがレシーバ保持器1516内に配置されるとタイマ作動部1598は廃棄物レシーバにより矢印1599によって示される方向に動かされる。タイマ作動部1598が作動されると、タイマ作動部1598はクロック又は他の計時デバイスを始動することを制御部1531に通知する。所定の期間が経過すると、制御部1531は流体廃棄物レシーバインジケータ1536を作動させることができ、特定の時間が経過し、処理アセンブリ1510の有効寿命が終了したか、終了が迫っているか終了の所定期間内にあることを使用者に通知する。
【0133】
識別リーダ1500は、1つ又は複数の廃棄物レシーバ(
図15には不図示)に配置された識別タグ200(例えば
図2に示される)を検知する及び/又は読み取ることができる。1つの識別リーダ1500のみを
図15に示すが、更なる識別リーダをレシーバ保持器1510上又は内の異なる位置に配置できることは理解される。例えば、
図15に示される識別リーダ1500は流体廃棄物レシーバ上に配置された識別タグを読み取るために配置される。しかしながら、識別リーダ1500は、例えば、固体廃棄物レシーバ上に配置された識別タグを読み取るために等しく別の位置に配置することができる。
【0134】
一実施形態においては、識別リーダ1500は、RFIDタグ、集積回路、バーコードラベル、又は流体廃棄物レシーバ及び固体廃棄物レシーバ(
図15には不図示)のいずれかもしくは両方に含まれる任意の他の適切な種類の識別タグを読み取ることができる。識別リーダ1500は1つ又は複数の目的を果たすことができる。一実施形態においては、識別リーダ1500は、流体廃棄物レシーバ及び/又は固体廃棄物レシーバがレシーバ保持器1516内に適切に配置されると、クロック又は他のタイマを作動させるための信号を制御部1531に送信することができる。本明細書中で上述したように、タイマは、クロックが作動された時間から所定の時間数、日数等の時点において、廃棄物レシーバの使用期限がいつ終了するか、又はまもなく終了するかを判断するために使用されうる。識別リーダ1500からのデータは制御部1531に送信する及び/又は制御部1531内に保存することができる。
【0135】
他の実施形態においては、識別リーダ1500は、別法として又は加えて、特定の廃棄物レシーバを二度使用することができないように、廃棄物レシーバ上の識別タグからの情報を保存することができる。例えば、識別リーダ1500は特定の識別タグから固有の情報を読み取ることができ、この情報を制御部1531内又はレシーバ保持器1516の外部のメモリに保存する。廃棄物レシーバがレシーバ保持器1516から取り外され、同じ廃棄物レシーバがレシーバ保持器1516内に戻された場合、識別リーダ1500は、制御部1531とともに、この廃棄物レシーバが、レシーバ保持器1516において以前使用されていたものと同一の廃棄物レシーバであることを認識する。一実施形態においては、適切なレシーバインジケータ1536、1538が作動され、廃棄物レシーバを再使用していることを使用者に通知する。
【0136】
他の実施形態においては、識別リーダ1500は、別法として又は加えて、廃棄物レシーバ上の識別タグからの情報を中央データベース内に保存することができる。中央データベースには、廃棄物レシーバの位置、永久処分場、病院もしくは他の医療施設内における位置、又は別の適切な位置への発送又は配達を追跡するために他者がアクセスすることができる。
【0137】
電気化学セル構造1568を充電するため、又は電気化学セル構造1568を含まない実施形態であるか電気化学セル構造1568の充電が少なくなっているか無くなっている場合は処理アセンブリ1510全体に電力を供給するため、AC電源を処理アセンブリ1510に伝送するためにAC電源コード1502を使用することができる。
【0138】
図16は、処理アセンブリ1610の更に他の実施形態の正面図である。この実施形態においては、処理アセンブリ1610は、流体廃棄物レシーバ1612及び固体廃棄物レシーバ1614の1つ又は両方を含む。更に、処理アセンブリ1610はレシーバ保持器1616を含む。この実施形態においては、レシーバ保持器1616はプラットフォーム構成を有する。
図16に具体的に示さないが、レシーバ保持器1616は本明細書中に上述した種々の特徴を含みうる。更に、レシーバ保持器1616は、制御部1631(想像線で示される)と、充電済みバッテリインジケータ1632と、低バッテリインジケータ1634と、流体廃棄物レシーバインジケータ1636と、固体廃棄物レシーバインジケータ1638と、電気化学セル構造1668と、1つ又は複数の廃棄物レシーバセンサ1682A、1682Bと、を含むことができ、そのそれぞれが、本明細書中に記載される特定の改良以外は実質的に本明細書中に上述したように機能する。更に、レシーバ保持器1616は、また、1つ又は複数のレシーバ固定具1606(廃棄物レシーバ1612、1614内に挿入される場所に部分的に想像線で示す)と、流体用デジタル表示1609A及び/又は固体用デジタル表示1609Bと、を含みうる。
【0139】
廃棄物レシーバ1612、1614はレシーバ保持器1616上に配置され、且つレシーバ固定具1606によって所定の位置に保持されている。レシーバ固定具1606は、廃棄物レシーバ1612、1614をレシーバ保持器1616に固定するために可動的に配置されうる。一実施形態においては、レシーバ固定具1606は、廃棄物レシーバ1612、1614をレシーバ保持器1616に固定するために手動で所定の位置に動かすことができる。別法として、レシーバ固定具1606は、廃棄物レシーバ1612、1614をレシーバ保持器1616に固定するために自動的に所定の位置に動かすことができる。このような一実施形態においては、レシーバ固定具1606は、廃棄物レシーバ1612、1614に向かう方及び/又は廃棄物レシーバ1612、1614から離れる方に、矢印1608A、1608Bの方向において電気機械的に動かすことができる。代替的実施形態においては、レシーバ固定具1606は、廃棄物レシーバ1612、1614に向かう方及び/又は廃棄物レシーバ1612、1614から離れる方に別の適切な手段によって動かすことができる。
【0140】
デジタル表示1609A、1609Bは廃棄物レシーバ1612、1614の状態に関する特定の情報を提供することができる。例えば、特定の実施形態においては、デジタル表示1609A、1609Bは、廃棄物レシーバ1612、1614がレシーバ保持器1616上に配置されている時間の長さ、廃棄物レシーバ1612、1614の重量、廃棄物レシーバ1612、1614の内容の重量、廃棄物レシーバ1612、1614がレシーバ保持器1616上にいつ配置されたかに基づく各廃棄物レシーバ1612、1614の使用期限、又は処理アセンブリ1610の設計要件に依拠する任意の他の有用な情報のうち1つ又は複数を示すことができる。
【0141】
図17Aは、取付装置1701を含む処理アセンブリ1710の一実施形態の正面図であり、且つ取付装置1701と係合したレシーバ保持器1716(想像線で示される)の簡易図示である。この実施形態においては、取付装置1701は、垂直又は非垂直表面に対してねじ、釘等のような1つ又は複数の締結具1703によって固定されうる。取付装置1701の特定の構成は様々なものとすることができる。一実施形態においては、取付装置1701は幾分三角形の構成を有しうる。しかしながら、代替的実施形態においては、取付装置1701は、正方形、湾曲形、環状形、楕円形、多角形又は別の適切な構成を有することができる。
【0142】
この実施形態においては、取付装置1701は、レシーバ保持器1716を支持する1つ又は複数の支持レール1705(
図17Aには2つの支持レールを示す)を含む。支持レール1705はレシーバ保持器1716上の対応する相補的なレールレシーバ1707と摺動的に相互係止する。本明細書中により詳細に記載されるように、レシーバ保持器1716は支持レール1705上を摺動することができ、その後、安定性及び安全のため取付装置1701に係止的に固定されうる。
【0143】
図17Bは、
図17Aに示す取付装置1701及び区別のため想像線で示されるレシーバ保持器1716を含む処理アセンブリ1710の頂面図である。この実施形態においては、本明細書中により詳細に記載されるように、取付装置1701はレシーバ保持器1716内に延在するロックタブ1709を含む。
【0144】
図17Cは、
図17Aに示す取付装置1701及び取付装置1701と係合したレシーバ保持器1716(想像線で示される)を含む処理アセンブリ1710の側面図である。この実施形態においては、取付装置1701を互いに実質的に垂直な2つの表面の1つ又は両方に対して締結具1703によって固定することができることは明白である。更に、この実施形態においては、レシーバ保持器1716は、レシーバ保持器1716の保持器内部1713に配置されたロックピンアセンブリ1711を含む。ロックピンアセンブリ1711は取付装置1701のロックタブ1709を係止的に係合してレシーバ保持器1716を取付装置1701に固定する。ロック機構(本明細書中に上述したような)を含むレシーバ保持器1716の特定の実施形態においては、レシーバ保持器1716を開いてロックピンアセンブリ1711にアクセスできない限りはロックピンアセンブリ1711をロックタブ1709からロック解除することはできない。この設計により、無許可の人物がレシーバ保持器1716を取付装置1701から取り外すことを阻止する。
【0145】
図17Dは、係合位置状態において示される、ロックタブ1709を含む取付装置1701の一部とロックピンアセンブリ1711を含むレシーバ保持器1716の一部の詳細側面図である。この実施形態においては、ロックピンアセンブリ1711は、ロックピン1715が付勢されてロックタブ1709のタブ孔1717を貫通するようにばね装填式とされる。ロックピン1715は、ロックピン1715を上向き方向に(矢印1749によって示される)手で持ち上げる必要なくロックピン1715をタブ孔1717に入れることを可能にするため角度をなした先端1747を有しうる。しかしながら、ロックピン1715をタブ孔1717から取り外すには、ロックピン1715を上向き方向1749に手で持ち上げる必要があり、一実施形態においては、これは保持器内部1713(
図17Cに示される)からのみ行うことができる。
【0146】
医療系廃棄物処理アセンブリ10のいくつかの異なる実施形態を図示し且つ本明細書中に記載してきたが、任意の一実施形態の1つ又は複数の特徴を他の実施形態の1つ又は複数の1つ又は複数の特徴と組み合わせることができ、そのような組み合わせは本発明の目的を満足することを条件とすることは理解される。
【0147】
医療系廃棄物処理アセンブリ10のいくつかの例示的態様及び実施形態を上述したが、当業者であれば、その特定の修正、置換、追加及び副組み合わせを理解しよう。したがって、以下の添付の特許請求の範囲及び以下に記載する特許請求の範囲はそのようなあらゆる修正、置換、追加及び副組み合わせをそれらの真の趣旨及び範囲内に含むものとして解釈される。