【実施例】
【0047】
以下、実施例を用いて本発明を具体的に説明する。本実施例において、アパタイト粒子、及びフィラー(B)の平均粒子径はレーザー回折式粒度分布測定装置(株式会社島津製作所製「SALD−2100型」)を用いて測定し、測定の結果から算出されるメディアン径を平均粒子径とした。
【0048】
[アパタイト粒子の調製]
(a)ハイドロキシアパタイト粒子(A):平均粒子径40nm
ハイドロキシアパタイト粒子:平均粒子径40nmは、市販のハイドロキシアパタイト粒子(SHAp、株式会社ソフセラ製、球状)をそのまま使用した。
【0049】
(b)ハイドロキシアパタイト粒子(A):平均粒子径150nm
ハイドロキシアパタイト粒子:平均粒子径150nmは、市販のハイドロキシアパタイト粒子(SHAp、株式会社ソフセラ製、ロッド状)をそのまま使用した。
【0050】
(c)ハイドロキシアパタイト粒子(A):平均粒子径400nm
ハイドロキシアパタイト粒子:平均粒子径400nmは、市販のハイドロキシアパタイト粒子(HAP−200、太平化学産業株式会社製、平均粒子径5〜20μm)をナノジェットマイザー(NJ−100型、アイシンナノテクノロジーズ社製)で、粉砕圧力条件を原料供給圧:0.7MPa/粉砕圧:0.7MPa、処理量条件を8kg/hrとし、1回処理することにより得た。
【0051】
[フィラー(B)の調製]
(1)塩基性リン酸カルシウム粒子(b1)の調製
(a)リン酸四カルシウム(TTCP)粒子:平均粒子径2μm
リン酸四カルシウム(TTCP)粒子:平均粒子径2μmは、市販のリン酸四カルシウム粒子(TTCP、太平化学産業株式会社製)をナノジェットマイザー(NJ−100型、アイシンナノテクノロジーズ社製)で、粉砕圧力条件を原料供給圧:0.7MPa/粉砕圧:0.7MPa、処理量条件を8kg/hrとし、1回処理することにより得た。
【0052】
(b)ハイドロキシアパタイト粒子:平均粒子径2μm
ハイドロキシアパタイト粒子:平均粒子径2μmは、市販のハイドロキシアパタイト粒子(HAP−200、太平化学産業株式会社製、平均粒子径5〜20μm)をナノジェットマイザー(NJ−100型、アイシンナノテクノロジーズ社製)で、粉砕圧力条件を原料供給圧:0.7MPa/粉砕圧:0.7MPa、処理量条件を8kg/hrとし、1回処理することにより得た。
【0053】
(c)ハイドロキシアパタイト粒子:平均粒子径10μm
ハイドロキシアパタイト粒子:平均粒子径10μmは、市販のハイドロキシアパタイト粒子(HAP−200、太平化学産業株式会社製、平均粒子径5〜20μm)をそのまま使用した。
【0054】
(2)難溶性リン酸カルシウム粒子(b2)の調製
本実施例で使用する無水リン酸一水素カルシウム(DCPA)粒子(b2)は、市販の無水リン酸一水素カルシウム粒子(日本薬局方、太平化学産業株式会社製、平均粒子径20μm)を、以下示す方法によって粉砕することで得た。
【0055】
(a)無水リン酸一水素カルシウム粒子(b2):平均粒子径1μm
無水リン酸一水素カルシウム粒子(b2):平均粒子径1μmは、市販の無水リン酸一水素カルシウム粒子(日本薬局方、太平化学産業株式会社製、平均粒子径20μm)50g、95%エタノール(和光純薬工業株式会社製「Ethanol(95)」)を120g、及び直径が10mmのジルコニアボール240gを400mlのアルミナ製粉砕ポット(株式会社ニッカトー製「Type A−3 HDポットミル」)中に加え120rpmの回転速度で48時間湿式粉砕を行なうことで得られたスラリーをロータリーエバポレータでエタノールを留去した後、60℃で6時間乾燥させ、更に60℃で24時間真空乾燥することで得た。
【0056】
(b)無水リン酸一水素カルシウム粒子(b2):平均粒子径2μm
無水リン酸一水素カルシウム粒子(b2):平均粒子径2μmは、市販の無水リン酸一水素カルシウム粒子(日本薬局方、太平化学産業株式会社製、平均粒子径20μm)50g、95%エタノール(和光純薬工業株式会社製「Ethanol(95)」)を120g、及び直径が10mmのジルコニアボール240gを400mlのアルミナ製粉砕ポット(株式会社ニッカトー製「Type A−3 HDポットミル」)中に加え120rpmの回転速度で36時間湿式粉砕を行うことで得られたスラリーをロータリーエバポレータでエタノールを留去した後、60℃で6時間乾燥させ、更に60℃で12時間真空乾燥することで得た。
【0057】
(c)無水リン酸一水素カルシウム粒子(b2):平均粒子径8μm
無水リン酸一水素カルシウム粒子(b2):平均粒子径8μmは、市販の無水リン酸一水素カルシウム粒子(日本薬局方、太平化学産業株式会社製、平均粒子径20μm)50g、95%エタノール(和光純薬工業株式会社製「Ethanol(95)」)を120g、及び直径が10mmのジルコニアボール240gを400mlのアルミナ製粉砕ポット(株式会社ニッカトー製「Type A−3 HDポットミル」)中に加え120rpmの回転速度で20時間湿式粉砕を行うことで得られたスラリーをロータリーエバポレータでエタノールを留去した後、60℃で6時間乾燥させ、更に60℃で12時間真空乾燥することで得た。
【0058】
(d)無水リン酸一水素カルシウム粒子:平均粒子径20μm
無水リン酸一水素カルシウム粒子:平均粒子径20μmは、市販の無水リン酸一水素カルシウム粒子(日本薬局方、太平化学産業株式会社製、平均粒子径20μm)をそのまま使用した。
【0059】
(e)無水リン酸一水素カルシウム粒子:平均粒子径0.5μm
無水リン酸一水素カルシウム粒子:平均粒子径0.5μmは、市販の無水リン酸一水素カルシウム粒子(日本薬局方、太平化学産業株式会社製、平均粒子径20μm)50g、95%エタノール(和光純薬工業株式会社製「Ethanol(95)」)を120g、及び直径が10mmのジルコニアボール240gを400mlのアルミナ製粉砕ポット(株式会社ニッカトー製「Type A−3 HDポットミル」)中に加え120rpmの回転速度で48時間湿式粉砕を行うことで得られたスラリーをロータリーエバポレータでエタノールを留去した後、60℃で6時間乾燥させ、更に60℃で12時間真空乾燥することで得た。
【0060】
(f)リン酸三カルシウム粒子(b2):平均粒子径2μm
リン酸三カルシウム(α−TCP)粒子(b2):平均粒子径2μmは、市販のα−リン酸三カルシウム(太平化学産業株式会社製)をそのまま使用した。
【0061】
(3)リンを含まないカルシウム化合物(b3)の調製
(a)炭酸カルシウム粒子(b3):平均粒子径2μm
炭酸カルシウム粒子(b3):平均粒子径2μmは、市販の炭酸カルシウム(軽質炭酸カルシウム、矢橋工業株式会社製)をそのまま使用した。
【0062】
(b)水酸化カルシウム粒子(b3):平均粒子径2μm
水酸化カルシウム粒子(b3):平均粒子径2μmは、市販の水酸化カルシウム粒子(河合石灰工業株式会社製、平均粒子径:14.5μm)50g、99.5%エタノール(和光純薬工業株式会社製「Ethanol、Dehydrated(99.5)」)240g、及び直径が10mmのジルコニアボール480gを1000mIのアルミナ製粉砕ポット(株式会社ニッカトー製「HD−B−104ポットミル」)中に加え、1500rpmの回転速度で7時間湿式振動粉砕を行うことで得られたスラリーを、ロータリーエバポレータでエタノールを留去した後、60℃で6時間乾燥させることで得た。
【0063】
(c)ケイ酸カルシウム粒子(b3):平均粒子径2μm
ケイ酸カルシウム粒子(b3):平均粒子径2μmは、市販のケイ酸カルシウム粒子(和光純薬工業株式会社製)50g、99.5%エタノール(和光純薬工業株式会社製「Ethanol、Dehydrated(99.5)」)240g、及び直径が10mmのジルコニアボール480gを1000mIのアルミナ製粉砕ポット(株式会社ニッカトー製「HD−B−104ポットミル」)中に加え、1500rpmの回転速度で24時間湿式振動粉砕を行うことで得られたスラリーを、ロータリーエバポレータでエタノールを留去した後、60℃で6時間乾燥させることで得た。
【0064】
(d)炭酸カルシウム粒子(b3):平均粒子径:2.6μm
炭酸カルシウム粒子(b3):平均粒子径:2.6μmは、矢橋工業社製品をそのまま使用した。
【0065】
(4)その他無機フィラー(b4)の調製
(a)Baガラス粒子(b4):平均粒子径2μm
Baガラス粒子(b4):平均粒子径2μmは、市販のBaガラス粒子(G018−186、SCHOTT社製)をそのまま使用した。
【0066】
(b)フルオロアルミノシリケートガラス粒子(b4):平均粒子径2μm
フルオロアルミノシリケート(FAS)ガラス粒子(b4):平均粒子径2μmは、市販のフルオロアルミノシリケートガラス粒子(G018−117、SCHOTT社製)をそのまま使用した。
【0067】
(c)ジルコニア粒子(b4):平均粒子径2μm
ジルコニア粒子(b4):平均粒子径2μmは、市販のジルコニア粒子(添川理化学株式会社)をそのまま使用した。
【0068】
(5)有機フィラー(b’)の調製
メラミン樹脂粒子(b’):平均粒子径2μmは、市販のメラミン樹脂(エポスター、株式会社日本触媒製)をそのまま使用した。
【0069】
[分散剤(C)の調製]
分子量の異なる2種類のポリエチレングリコール(マクロゴール400、マクロゴール4000、三洋化成工業株式会社製)、グリセリン(和光純薬工業株式会社製)、水(日本薬局方精製水、高杉製薬株式会社製)は、それぞれ市販品をそのまま使用した。
【0070】
[フッ素化合物、増粘剤の調製]
フッ素化合物であるフッ化ナトリウム(NaF)は、市販のフッ化ナトリウム(ふっ化ナトリウム、和光純薬工業株式会社製)をそのまま使用し、増粘剤である2種類のヒュームドシリカ(Ar−130、Ar−380、日本アエロジル株式会社製)も市販品をそのまま使用した。
【0071】
[象牙細管封鎖材の調製]
実施例1〜103、比較例1〜15
表1〜7に示した組成で象牙細管封鎖材の全量が20gとなるようにメノウ乳鉢上で秤量し、メノウ製の乳棒を用いて5分間練和することにより象牙細管封鎖材を調製した。このとき、混合前と混合後におけるハイドロキシアパタイト粒子、フィラー(B)、フッ化ナトリウム、ヒュームドシリカの平均粒子径は実質的に変化していない。
【0072】
[操作性評価]
上記調製により得られた象牙細管封鎖材について、操作性を評価した。操作性の評価基準は下記の通りである。
A:やわらかいペースト状であり、後述するラバーカップを用いた方法で象牙質にペースト状としてこすり込むことが容易である。さらに水洗によりペーストを洗い流すことができる。
B:固めのペースト状であり、後述するラバーカップを用いた方法で象牙質にペースト状としてこすり込むことが可能である。さらに水洗によりペーストを洗い流すことができる。
C:象牙細管封鎖材の粘度が高く、後述するラバーカップを用いた方法で象牙質にペースト状としてこすり込むことが困難である。
なお、A及びBのペースト性状が好ましく用いられる。
【0073】
[貯蔵安定性評価]
上記調製により得られた象牙細管封鎖材のうち5gをガラス製のスクリューバイアルに分取し、37℃で24時間静置させた。24時間後にガラス製のスクリューバイアル中で硬化している場合は、貯蔵安定性をBとし、硬化しておらず、ペーストの状態を維持している場合は、貯蔵安定性をAとした。
【0074】
[象牙細管封鎖率の評価]
(1)象牙細管封鎖率評価用牛歯の調製
健全牛歯切歯の頬側中央を#80、#1000研磨紙を用いて回転研磨機により研磨してトリミングし、頬側象牙質が露出した厚さ2mmの象牙質板を作製した。この頬側象牙質面をさらにラッピングフィルム(#1200、#3000、#8000、住友スリーエム社製)を用いて研磨し、平滑とした。この頬側象牙質部分に鉛筆(2B、三菱鉛筆株式会社)で線を引くことにより歯の縦方向に14mm、歯の横方向に8mmの試験部分の窓(以下、「象牙質窓」と呼ぶことがある)を作製し、さらに試験部分の窓を上下に分割するために、歯の横方向にも線を引いた(以下、上部の窓及び下部の窓を、それぞれ「象牙細管封鎖未処理表面」及び「象牙細管封鎖処理表面」と呼ぶことがある)。この牛歯に対して、0.5MのEDTA溶液(和光製薬製)を5倍に希釈した溶液を30秒間象牙質窓に作用させ脱灰を行った後、30分以上水洗することで象牙細管封鎖率評価に用いる牛歯を調製した。
【0075】
(2)象牙細管封鎖率(初期)評価用のサンプル調製
上記象牙細管封鎖処理表面に対して、表1〜7に示す組成のペースト状の象牙細管封鎖材0.1gをPMTC用コードレスハンドピース(メルサージュプロ、株式会社松風)、及びラバーカップ(メルサージュカップ No.12、株式会社松風)を用い、1500rpmの回転数で30秒間こすり込んだ。その後、象牙質表面のペーストを蒸留水で除去した。上記処理後、牛歯サンプルをプラスチックバイアルに投入し、1時間減圧処理したサンプルを象牙細管封鎖率(初期)評価用サンプルとした。
【0076】
(3)人工唾液の調製
塩化ナトリウム(8.77g、150mmol)、リン酸二水素一カリウム(122mg、0.9mmol)、塩化カルシウム(166mg、1.5mmol)、Hepes(4.77g、20mmol)をそれぞれ秤量皿に量り取り、約800mlの蒸留水を入れた2000mlビーカーに攪拌下に順次加えた。溶質が完全に溶解したことを確認した後、この溶液の酸性度をpHメータ(F55、堀場製作所)で測定しながら、10%水酸化ナトリウム水溶液を滴下し、pH7.0とした。次にこの溶液を1000mlメスフラスコに加えてメスアップし、人工唾液1000mlを得た。
【0077】
(4)象牙細管封鎖率(人工唾液浸漬後)評価用のサンプル調製
上記象牙細管封鎖処理表面に対して、表1〜7に示す組成のペースト状の象牙細管封鎖材0.1gをPMTC用コードレスハンドピース(メルサージュプロ、株式会社松風)、及びラバーカップ(メルサージュカップ No.12、株式会社松風)を用い、1500rpmの回転数で30秒間こすり込んだ。その後、象牙質表面のペーストを蒸留水で除去し、上記(3)で得られた人工唾液中に1ヶ月浸漬した。上記処理後、牛歯サンプルをプラスチックバイアルに投入し、1時間減圧処理したサンプルを象牙細管封鎖率(人工唾液浸漬後)評価用サンプルとした。
【0078】
(5)SEM観察
SEM観察には電子顕微鏡(S−3500N、株式会社日立ハイテクフィールディング製)を使用した。上記(2)及び(4)で得たサンプルについて加速電圧は15kVの条件で、象牙細管封鎖未処理表面、及び象牙細管封鎖処理表面の形態を観察し、3000倍の倍率で象牙細管封鎖未処理表面の象牙細管に封鎖物が観察されないことを確認した後、象牙細管封鎖処理表面について3枚の写真を撮影した。得られた写真3枚についてそれぞれ象牙細管の全数、及び封鎖された象牙細管の数を目視で数え、下記に示す式によって象牙細管封鎖率を算出した。
象牙細管封鎖率(%)=[(封鎖された象牙細管の数)/(象牙細管の全数)]×100
【0079】
(6)象牙細管封鎖率の向上幅
象牙細管封鎖率(人工唾液浸漬後)から、象牙細管封鎖率(初期)を引いたものを象牙細管封鎖率の向上幅とした。
【0080】
[象牙質透過抑制率評価]
(1)象牙質透過抑制率評価用牛歯の調製
健全牛歯切歯の頬側象牙質から#80、#1000研磨紙を用いて回転研磨機によりトリミングし、直径約1.5cm、厚さ0.9mmの牛歯ディスクを作製した。この牛歯ディスク表面をさらにラッピングフィルム(#1200、#3000、#8000、住友スリーエム社製)を用いて研磨し、厚さ0.7mmまで研磨し、平滑とした。この牛歯ディスクを、0.5M EDTA溶液(和光純薬工業株式会社製)を5倍に希釈した溶液に180秒間浸漬し、約30秒間蒸留水中で洗浄した後、約30分間蒸留水で洗浄することで象牙質透過抑制率評価に用いる牛歯ディスクを調製した。
【0081】
(2)象牙質透過抑制率(初期)評価用のサンプルの調製
上記牛歯ディスクの頬側象牙質表面に対して、表1〜7に示す組成のペースト状の象牙細管封鎖材0.1gをPMTC用コードレスハンドピース(メルサージュプロ、株式会社松風)、及びラバーカップ(メルサージュカップ No.12、株式会社松風)を用い、1500rpmの回転数で30秒間こすり込んだ。その後、象牙質表面のペーストを蒸留水で除去し、直ちに象牙質透過抑制率(初期)評価試験を実施した(n=5)。
【0082】
(3)象牙質透過抑制率(長期)評価用のサンプルの調製
上記牛歯ディスクの頬側象牙質表面に対して、表1〜7に示す組成のペースト状の象牙細管封鎖材0.1gをPMTC用コードレスハンドピース(メルサージュプロ、株式会社松風)、及びラバーカップ(メルサージュカップ No.12、株式会社松風)を用い、1500rpmの回転数で30秒間こすり込んだ。その後、象牙質表面のペーストを蒸留水で除去し、[象牙細管封鎖率の評価]の上記(3)で得られた人工唾液中に1ヶ月浸漬した後、象牙質透過抑制率(長期)評価試験を実施した(n=5)。
【0083】
(4)象牙質透過抑制率評価試験
象牙質透過抑制率の測定には、Pashleyらの方法(D.H.PASHLEY et al.,J.Dent.Res.65:417−420,1986.;K.C.Y.TAY et al.,J.Endod.33:1438−1443,2007.)に準じる方法を用いて実施した。同様の装置を設置し、上記で得た象牙細管封鎖処置を行った牛歯ディスクを歯髄からエナメル質の方向に液が透過する様に分割可能なチャンバー治具中に設置、固定した。Phosphate−buffered saline(Dulbecco’s PBS, Grand Island Biological Company, Grand Island, NY)の圧力を加える象牙質表面は、Oリングを用いて表面積を78.5mm
2(直径5mm)に規格化し、10psi(69kPa)で加圧し、24時間経過した際の透過量を測定した。また、同様の操作で上記の象牙細管封鎖処置を行う前の同一の牛歯ディスクの透過量測定結果から、下記式を用いて象牙質透過抑制率を算出した。
象牙質透過抑制率(%)=[1−(象牙細管を封鎖した牛歯ディスクの透過量)/(象牙細管封鎖前の牛歯ディスクの透過量)]×100
【0084】
(5)象牙質透過抑制率の向上幅
象牙質透過抑制率(長期)から象牙質透過抑制率(初期)を引いたものを透過抑制率の向上幅とした。
【0085】
【表1】
【0086】
【表2】
【0087】
【表3】
【0088】
【表4】
【0089】
【表5】
【0090】
【表6】
【0091】
【表7】