(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記表示制御手段は、前記識別手段によって識別された前記貨幣の金種ごとの枚数情報と、前記入力手段により入力された顧客が宣言している貨幣の金種ごとの枚数情報とを比較して、一致しない貨幣の金種ごとの枚数を前記イメージ画像として表示することを特徴とする、請求項1に記載の精算システム。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態における精算システム10のシステム構成を示す図である。本発明の精算システム10は、買上商品を登録する登録処理を実行するN台(Nは1以上の整数)の登録装置100と、登録装置100における登録処理によって登録された商品について精算する精算処理を実行するM台(Mは1以上の整数)の会計装置200とを含む精算システムである。また、登録装置100及び会計装置200は、LAN(Local Area Network)により接続されており、互いに通信可能である。
【0016】
登録装置100は、従業員の操作により買上商品の登録を行う。買上商品の登録は、例えば、商品に付されているバーコードを読み取ることで行われる。本実施形態においては、登録装置100によって登録され、会計装置200の精算処理において用いられる商品に関するデータを、取引情報と称する。精算処理とは、買上商品の買上金額を決済する処理である。取引情報は、買上商品全ての金額すなわち合計金額や、個々の商品の単価や個数の情報を含んでいる。
【0017】
また、登録装置100は、各会計装置200からステータス情報を受信して管理する。さらに、登録装置100は、ステータス情報に応じて、取引情報の送信先となる会計装置200(以下、「精算用会計装置200」という。)を指定する。その際、登録装置100は、ステータス情報に基づいて、できるだけ待ち時間を少なくできるように、現在商品登録作業中の顧客がどの会計装置200で精算を行えばよいのかを判定する。すなわち、登録装置100は、複数の会計装置200の中から精算用会計装置200を指定する。登録装置100は、例えば、空いている会計装置200を精算用会計装置200に指定する。また、全ての会計装置200が顧客で埋まっている場合には、登録装置100は、最も早く空きそうな会計装置200を精算用会計装置200に指定する。そして、登録装置100は、指定した精算用会計装置200に対して取引情報を送信する。その取引情報が示す買上商品の精算をしようとする顧客は、当該取引情報が送信された精算用会計装置200を操作して、自ら精算処理を行うことができる。
【0018】
上述したステータス情報とは、会計装置200における精算処理の進捗状況を表す情報である。進捗状況は、待機状態、決済中、レシート発行中、空き状態、会計保留、トラブル発生中などの状況に分けられている。この進捗状況に基づき、登録装置100は、どの会計装置200を精算用会計装置200に指定すべきであるのか判定処理を行う。例えば、登録装置100は、空き状態の会計装置200を優先して精算用会計装置200に指定する。また、空き状態の会計装置200が存在しない場合、登録装置100はレシート発行中の会計装置200を精算用会計装置200に指定する。上述した待機状態、決済中、レシート発行中の3つの進捗状況は、精算処理中の段階を示すものであり、待機状態から決済中、決済中からレシート発行中へと進捗状況は移行する。よって、決済中よりもレシート発行中の方が進捗は進んでいることになり、空き状態の会計装置200が存在しない場合、登録装置100はレシート発行中の会計装置200を精算用会計装置200に指定することで、一番早く空きそうな会計装置200を指定することができる。
【0019】
また、登録装置100は、上述のように指定した精算用会計装置200に対し、現在商品登録作業中の取引情報を送信する際には、以下のような表示処理を行う。
例えば、登録装置100は、各会計装置200から受信したステータス情報を、登録装置100が有するタッチパネルなどの表示画面上に表示する。この表示は、取引情報を送信する際に限らず、登録処理中や空き時間において、常時あるいは随時、更新しながら行うようにしてもよい。さらに、登録装置100は、取引情報を送信した際には、どの会計装置200へ取引情報を送信したかを従業員又は顧客に分かるように表示する。例えば、従業員に対し表示した場合には、従業員が客に対して口頭で伝えることなどができる。この場合の表示方法は任意である。例えば、登録装置100において従業員に向けて設置されているタッチパネルなどに、各会計装置200のステータス情報を表示するとともに、取引情報を送信した会計装置200に対応するステータス情報を強調表示することで行うようにすることができる。また、登録装置100が有する顧客側に向けられた表示部に、送信先の会計装置200を示す案内を表示するようにしてもよい。
【0020】
会計装置200は、顧客の操作により買上商品の精算を行う。会計装置200は、ステータス情報を登録装置100に随時送信する。登録装置100から取引情報を受信すると、会計装置200は顧客が自装置(会計装置200)のところへ来ればよいことが分かるように、報知(つまり、顧客への案内)する。報知の例としては、例えば、会計装置200が有する表示部の画面全体に所定の番号等の文字情報等を表示することである。この番号等の文字情報は、登録装置100が(あるいは登録装置100を操作している従業員が)顧客に別途報知しておいた情報である。顧客は例えば知らされた自分の番号を表示している会計装置200のところへ行けばよいことになる。また、他の報知例としては、会計装置200が有する所定のランプを点灯することで案内することなどがある。例えば、特定の色で点灯し、顧客は指定された色の会計装置200のところへ行くようにする。また、所定のランプを点滅させてもよい。また、別の報知例としては、会員カードNoを会計装置200の画面に表示することがある。この会員カードNoは、例えば予め登録装置100で読み取っておく。この場合、顧客は自分の会員カードNoを報知している会計装置200へ行くことになる。その後、顧客は、案内された精算用会計装置200にて買上商品の精算を行う。
【0021】
図2は、本発明の一実施形態における登録装置100の構成を示すブロック図である。
登録装置100は、CPU(Central Processing Unit)101と、ROM(Read Only Memory)102と、RAM(Random Access Memory)103と、スキャナ部104と、店員用表示部105と、客用表示部106と、操作部107と、通信部108と、ハードディスク109と、印刷部110と、ブザー111とを備える。上記の登録装置100の各機能部は、バス1を介して互いに接続されている。なお、スキャナ部104は、登録装置100に着脱可能な別体(外付け)であってもよい。
【0022】
CPU101は、中央演算処理装置であり、ROM102に記憶されているプログラムを読み出してRAM103に展開する。CPU101は、展開したプログラムの各ステップを実行することによって、登録装置100全体の動作を制御する。
【0023】
ROM102は、読み出し専用のメモリであり、登録装置100を動作させるためのプログラムを予め記憶する。
RAM103は、種々の情報を記憶する読み出し書き込みメモリである。RAM103には、ROM102から読み出されたプログラムが展開される。また、RAM103は、プログラムが実行されることによって生成された各種データを記憶する。
【0024】
スキャナ部104は、商品に付されているバーコード(商品コード)を光学的に読み取る。そして、スキャナ部104は、読み取った情報(例えば、商品情報)をCPU101に供給する。商品情報とは、商品に関する情報であり、例えば商品コード、商品名、価格などである。
店員用表示部105は、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等の画像表示装置である。また、店員用表示部105は、モード切替、設定、登録等の操作の受付と表示とを行う。店員用表示部105の表示面には、透明な接点スイッチであるタッチキー(ソフトキー)が設けられているタッチパネルが備えられており、商品登録が行われた商品情報や買上商品の合計金額などが表示される。
【0025】
客用表示部106は、商品登録を行った商品や買上商品の合計金額などの情報を顧客に対して表示する。また、客用表示部106は、液晶ディスプレイ等を用いた発光型の表示デバイスであり、例えば、7セグメント表示やドット表示(フルドット表示)によって数字などをその表面に発光して表示する。
【0026】
操作部107は、キーボード、ポインティングデバイス(マウス、タブレット等)、ボタン、タッチパネル等の既存の入力装置を用いて構成される。操作部107は、登録装置100を動作させるための操作手段を備える。操作手段は、例えば、商品登録の完了を宣言する完了キー(例えば、小計キーなど)、訂正キー、プリセットキー、数字キー、品券キー、電子マネーキーなどである。また、例えば、操作部107は、従業員が操作キー(プリセットキー)を押下すると、そのキーに対応して予め設定登録された商品コード等について、操作入力を受け付ける。なお、これら操作部107の操作手段は、メカキー(ハードキー)などのボタンとして配置されていてもよいし、店員用表示部105の表示面上に設けられたタッチパネルに配置されてもよい。
【0027】
通信部108は、ネットワークを介して、外部装置(不図示、以下同様)又は会計装置200と通信する。ネットワークは、どのように構成されたネットワークでもよい。例えば、ネットワークは、LANを用いて構成されてもよい。また、外部装置とは、例えば、ストアコントローラ(上位管理装置)である。通信部108は、ストアコントローラから商品マスタを受信する。また、通信部108は、取引情報を会計装置200に送信する。
【0028】
ハードディスク109は、磁気記録装置などの記録装置である。ハードディスク109は、例えば、ストアコントローラから取得した情報(例えば、商品マスタ)、CPU101によって処理された情報等を記憶する。なお、ハードディスク109は、ROM102に代わって、CPU101が実行するプログラム等を記憶してもよい。
印刷部110は、CPU101の制御に従って印刷物を発行する。例えば、印刷部110は、取引情報をバーコード化(例えば、1次元のバーコード、2次元バーコード等)して印刷したシート(お会計券)を発行する。
ブザー111は、CPU101の制御に従ってブザー音を発生させる。
【0029】
図3は、本発明の一実施形態における会計装置200の構成を示すブロック図である。
会計装置200は、CPU201と、ROM202と、RAM203と、スキャナ部204と、表示部205と、操作部206と、通信部207と、ブザー208と、印刷部209と、釣銭釣札機210と、撮像部211と、サインポール部212と、ハードディスク213とを備える。上記の会計装置200の各機能部は、バス2を介して互いに接続されている。なお、スキャナ部204及び撮像部211は、会計装置200に着脱可能な別体(外付け)であってもよい。
【0030】
CPU201は、中央演算処理装置であり、ROM202に記憶されているプログラムを読み出してRAM203に展開する。CPU201は、展開したプログラムの各ステップを実行することによって、会計装置200全体の動作を制御する。
CPU201(表示制御手段)は、貨幣の金種を示すイメージ画像を表示部205に表示させる。より具体的には、CPU201(表示制御手段)は、釣銭釣札機210が識別した貨幣の金種を示すイメージ画像を所定のタイミングで表示部205に表示させる。貨幣の金種を示すイメージ画像とは、釣銭釣札機210によって識別された貨幣の金種を特定できるような加工が施されたサンプル画像である。例えば、イメージ画像は、実際の貨幣(例えば、1000円札)の画像が拡大又は縮小され、「サンプル」又は「見本」などの文字列(文字情報)が印字された貨幣の画像である。各金種のイメージ画像は、予めハードディスク213に記憶されている。なお、本実施形態で「貨幣」とは、1円玉、5円玉、10円玉、50円玉、100円玉、500円玉、1000円札、5000円札、10000円札のことをいう。
【0031】
つまり、釣銭釣札機210によって識別された貨幣(紙幣)が1000円札である場合、CPU201(表示制御手段)はハードディスク213に記憶されている1000円札のイメージ画像を読み出し、読み出したイメージ画像を画面上に表示させる。所定のタイミングとは、例えば撮像部211によって撮像された映像を確認する画面(以下、「映像確認画面」という。)が表示されたタイミングであってもよいし、映像確認画面が表示された後に従業員が所定の操作を行ったタイミングであってもよいし、その他のタイミングであってもよい。
【0032】
ROM202は、読み出し専用のメモリであり、会計装置200を動作させるためのプログラムを予め記憶する。
RAM203は、種々の情報を記憶する読み出し書き込みメモリである。RAM203には、ROM202から読み出されたプログラムが展開される。また、RAM203は、プログラムが実行されることによって生成された各種データを記憶する。例えば、RAM203は会計情報を記憶する。会計情報は、取引ごとの会計に関する情報を表す。なお、会計情報の具体的な説明については後述(
図4)する。また、RAM203は、取引ごとに、精算処理で顧客が釣銭釣札機210に投入した貨幣(以下、「支払金額」という。)の金種ごとの枚数情報(以下、「支払情報」という。)を当該取引の会計情報に対応付けて記憶する。例えば、RAM203は、取引完了後に発行されるレシートの番号に当該取引の支払情報を対応付けて記憶してもよい。
【0033】
スキャナ部204は、シート(お会計券)に付されている1次元のバーコード又は2次元バーコードを光学的に読み取る。そして、スキャナ部204は、読み取った情報(取引情報)をCPU201に供給する。
表示部205は、CRTディスプレイ、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等の画像表示装置である。また、表示部205は、モード切替、設定、登録、精算等の操作の受付と表示とを行う。表示部205の表示面には、透明な接点スイッチであるタッチキー(ソフトキー)が設けられているタッチパネルが備えられており、買上商品の買上金額などが表示される。また、表示部205(表示手段)は、従業員の操作に応じて映像確認画面を画面上に表示する。そして、表示部205(表示手段)は、CPU201(表示制御手段)の制御に従って映像確認画面にイメージ画像を表示する。
【0034】
操作部206は、キーボード、ポインティングデバイス(マウス、タブレット等)、ボタン、タッチパネル等の既存の入力装置を用いて構成される。操作部206は、会計装置200を動作させるための操作手段を備える。操作手段は、例えば、精算実行キーや画面切り替えボタンなどである。精算実行キーは、会計装置200に対して精算処理を開始させる際に顧客によって使用されるキーである。画面切り替えボタンは、会計装置200の表示画面を、顧客が精算処理を行う画面(以下、「精算画面」という。)から映像確認画面に切り替える際に従業員によって使用されるボタンである。また、操作部206は、顧客の支払金額の入力を受け付ける。操作部206の操作手段は、メカキー(ハードキー)などのボタンとして配置されていてもよいし、表示部205の表示面上に設けられたタッチパネルに配置されてもよい。
【0035】
なお、画面切り替えボタンは、顧客が自由に押下できてしまうと店舗として不都合が生じるボタンである。そのため、画面切り替えボタンは、通常、会計装置200の表示部205の画面上には表示させず、従業員がスキャナ部204に従業員カードのバーコードを読み取らせた場合にのみCPU201(表示制御手段)が表示させるように構成されてもよい。また、画面切り替えボタンが通常の状態で画面上に表示されるように構成されてもよい。このように構成される場合には、CPU201(表示制御手段)は、顧客が画面切り替えボタンを押下しても選択できないようにして、従業員がスキャナ部204に従業員カードのバーコードを読み取らせた場合にのみ選択できるように表示部205の画面上に表示させる。例えば、スキャナ部204が従業員カードのバーコードを読み取っていない場合には、CPU201は画面上の画面切り替えボタンをグレーアウトにして選択できないようにしてもよいし、選択不可を表す記号(例えば、バツ印など)を画面切り替えボタン上に表示させてもよい。そして、スキャナ部204が従業員カードのバーコードを読み取った場合に、CPU201は画面上の画面切り替えボタンを選択可能に表示部205の画面上に表示させる。
【0036】
通信部207は、ネットワークを介して、外部装置(不図示)又は登録装置100と通信する。ネットワークは、どのように構成されたネットワークでもよい。例えば、ネットワークは、LANを用いて構成されてもよい。通信部207は、登録装置100から取引情報を受信する。
【0037】
ブザー208は、CPU201の指示に従ってブザー音を発生させる。
印刷部209は、CPU201の制御に従って印刷物を発行する。例えば、印刷部209は、精算処理の完了後、買上商品の明細情報等を印刷媒体に印刷してレシートとして発行する。また、印刷部209は、従業員の操作に応じて領収書(領収証)を発行する。
【0038】
釣銭釣札機210は、会計装置200において、登録された商品の代金を現金にて決済するときに使用される。釣銭釣札機210は、貨幣(紙幣)を投入するための紙幣投入口(不図示)、貨幣(硬貨)を投入するための硬貨投入口(不図示)、貨幣(紙幣)を放出するための紙幣放出口(不図示)、貨幣(硬貨)を放出するための硬貨放出口(不図示)、投入又は放出される貨幣を計数する計数部(不図示)などを有する。なお、紙幣投入口及び硬貨投入口は、預り金投入口とも称される。紙幣放出口及び硬貨放出口は、釣銭放出口とも称される。なお、紙幣投入口と紙幣放出口は共通であってもよく、また、硬貨投入口と硬貨放出口は共通であってもよい。
【0039】
釣銭釣札機210は、預り金投入口に投入された貨幣(例えば、顧客が投入した貨幣)を計数し、収納部(不図示)に収納する。また、釣銭釣札機210は、放出する貨幣(例えば、釣銭とする貨幣)を計数し、釣銭放出口から放出する。
また、釣銭釣札機210(識別手段)は、預り金投入口に投入された貨幣の金種を識別する。そして、釣銭釣札機210(識別手段)は、識別した金種及び金種ごとの枚数情報をCPU201に出力する。
【0040】
撮像部211は、撮影を実行し、画像データを生成する。撮像部211は、例えばCPU201の制御に従って、精算処理を行っている顧客が精算実行キーを押下してからレシート発行までの間に所定の間隔(例えば、0.2秒ごと)で撮影を実行し、画像データ(静止画)を生成する。撮像部211は、生成した画像データをCPU201に出力する。
撮像部211は、会計装置200で精算処理を行う顧客の身体の一部(例えば、手など)及び釣銭釣札機210の預り金投入口を撮像できる位置に設置される。例えば、撮像部211は、表示部205に内蔵されて預り金投入口を撮像できる角度で設置されてもよいし、預り金投入口を撮像できる角度で表示部205の上方に設置されてもよいし、預り金投入口を撮像できる角度で後述するサインポール部212に設置されてもよい。つまり、撮像部211は、少なくとも貨幣の授受(投入)の様子を撮像できる位置に設置され、当該貨幣の授受(投入)の様子を撮像する。さらに、撮像部211は、顧客の貨幣の授受(投入)の様子及び顧客の全身又は服装など、顧客の貨幣の授受(投入)の様子と顧客を特定できるような情報とを撮像(取得)できる位置に設置され、当該顧客の貨幣の授受(投入)の様子及び顧客の全身又は服装を撮像することが好ましい。このように構成されることにより、撮像データには顧客の全身又は服装及び貨幣の授受の様子が撮像されるため、他の顧客の画像を使用しているなどのクレームが生じた場合であっても対応することが可能になる。すなわち、撮像データには、顧客の身体の一部及び釣銭釣札機210の預り金投入口に投入される貨幣が含まれる。
【0041】
サインポール部212は、先端の発行部が点灯又は点滅する。例えば、サインポール部212は、顧客が従業員を呼ぶ操作をした場合に点灯する。
ハードディスク213は、磁気記録装置などの記録装置である。ハードディスク213は、例えば、ストアコントローラ(不図示)から取得した情報(例えば、商品マスタ)、CPU201によって処理された情報等を記憶する。なお、ハードディスク213は、ROM202に代わって、CPU201が実行するプログラム等を記憶してもよい。また、ハードディスク213は、イメージ画像を記憶する。
【0042】
図4は、会計装置200が記憶する会計情報の具体例を示す図である。
図4によれば、会計装置200のRAM203は、例えば、レシート番号“001001”の会計情報(
図4の(A))と、レシート番号“001002”の会計情報(
図4の(B))と、レシート番号“001003”の会計情報(
図4の(C))とを記憶している。会計情報は、例えばレシート番号、商品コード、数量、合計金額、会計日時の情報などを含む。また、精算処理の完了後(レシートが発行された後)、CPU201は顧客が精算実行キーを押下してからレシート発行までの間に撮像部211から出力された画像データ(静止画)をまとめて保存する場所を示す情報(撮像データ記憶アドレス)を会計情報に対応付けて(付与して)RAM203に記憶させる。
【0043】
レシート番号は、精算処理が完了した1取引を一意に識別するための識別情報を表す。レシート番号の項目には、印刷部209が発行したレシートに印字されるレシート番号が登録される。商品コードは、商品を一意に識別するための識別情報を表す。商品コードは、例えば、JANコードである。数量は、買上商品の買上点数を表す。合計金額は、商品毎の買い上げ点数に応じた合計金額を表す。会計日時は、顧客が精算処理を行った日時を表す。会計日時は、例えばレシートが発行される日時であってもよい。
なお、会計情報は、会計装置200のハードディスク213に記憶されてもよいし、精算処理が完了する度に、通信部207が取引情報としてストアコントローラに送信してもよい。
【0044】
図5及び
図6は、映像確認画面の具体例を示す図である。
図5に示される映像確認画面は、従業員が従業員カードのバーコードをスキャナ部204に読み取らせて、画面切り替えボタンが押下された後に表示部205の画面上に表示される。映像確認画面には、映像表示領域20、検索キー(検索ボタン)30、識別金種表示領域40、入力キー50(入力手段)及び入力金種表示領域60などが表示されている。
映像表示領域20は、撮像部211によって撮像された画像データが表示される領域である。
検索キー30は、従業員が検索条件を入力するための検索画面(不図示、以下同様)を表示させる際に使用されるキーである。検索画面は、例えば映像確認画面上に重畳されて表示されてもよい。検索画面は、例えばレシート番号や従業員No.などを入力させる領域を有する画面であり、従業員による入力を受け付ける。
【0045】
識別金種表示領域40は、釣銭釣札機210が識別した貨幣の金種のイメージ画像が表示される領域である。より具体的には、識別金種表示領域40には、検索キー30により入力された検索条件に対応する取引における支払情報に応じて、各金種及び各金種の枚数分のイメージ画像が表示される。
【0046】
入力キー50は、従業員が顧客の支払金額を入力するために使用するキーである。従業員によって入力キー50が押下されると、CPU201は映像確認画面の画面上に金種ごとの枚数を入力するための画面を表示させる。金種ごとの枚数を入力するための画面とは、例えば金種ごとに枚数を入力するために置数入力が可能な画面であってもよいし、金種ごとにデフォルト値として枚数“0”が入力されていて上下ボタン(不図示)を押下することにより数を増減することが可能画面であってもよいし、金種ごとの枚数を入力することができる画面であればその他の画面であってもよい。
入力金種表示領域60は、従業員が入力キー50を操作することによって入力した、支払金額の金種ごとの枚数分のイメージ画像が表示される領域である。
【0047】
従業員によって検索キー30が押下され、検索条件が入力されると、会計装置200の表示画面(映像確認画面)が
図5の画面から
図6(A)のような画面に切り替わる。
図6(A)に示される画面では、映像表示領域20には、従業員によって入力された検索条件に対応する取引で撮像部211によって撮像された画像データが表示されている。また、識別金種表示領域40には、検索条件に対応する取引で釣銭釣札機210によって識別された顧客の支払金額の金種及び金種ごとの枚数情報を示すイメージ画像(5000円札1枚、1000円札2枚)が表示されている。
【0048】
次に、従業員が入力キー50を押下して顧客が投入したと宣言している支払金額を入力すると、会計装置200の表示画面が
図6(A)の画面から
図6(B)のような画面に切り替わる。
図6(B)に示される画面では、入力金種表示領域60には、従業員によって入力された支払金額に対応する金種及び金種ごとの枚数情報を示すイメージ画像(5000円札1枚、・・・)が表示されている。会計装置200は、
図6(B)に示すように、釣銭釣札機210が識別した金種及び金種ごとの枚数情報と、顧客が投入したと宣言している支払金額の金種及び金種ごとの枚数情報と、画像データとを一つの画面上(映像確認画面)に表示する。
【0049】
図7は、本発明の会計装置200における処理の流れを示すフローチャートである。なお、
図7のフローチャートは、従業員が従業員カードのバーコードをスキャナ部204に読み取らせて、画面切り替えボタンが押下された後に開始される。
ステップS10:CPU201は、会計装置200の表示画面を精算画面から映像確認画面に切り替えて表示部205に表示させる。その後、ステップS12の処理に進む。
ステップS12:CPU201は、検索キー(検索ボタン)が押下されたか否かを判定する。検索キー(検索ボタン)が押下された場合、ステップS14の処理に進む。一方、検索キー(検索ボタン)が押下されなかった場合、ステップS12の処理を繰り返し実行する。なお、映像確認画面に切り替わった後、所定の時間(例えば、10秒、1分など)検索キーが押下されなかった場合、CPU201は会計装置200の表示画面を映像確認画面から精算画面に切り替えてもよい。
【0050】
ステップS14:CPU201は、検索条件入力画面(
図5参照)を画面上に表示させ、検索条件の入力を受け付ける。その後、ステップS16の処理に進む。
ステップS16:従業員によって検索条件が入力されると、CPU201は検索条件に対応する画像データ、金種及び金種ごとの枚数情報をRAM203から取得する。具体的には、CPU201は、入力された検索条件に基づいてRAM203に記憶されている会計情報を参照し、当該検索条件に対応する会計情報の撮像データ記憶アドレスに保存されている画像データを取得する。次に、CPU201は、検索条件に対応する取引の精算処理で顧客の支払金額の金種及び金種ごとの枚数情報をRAM203から取得する。その後、ステップS18の処理に進む。
【0051】
ステップS18:CPU201は、取得した画像データを映像表示領域20に表示する(
図6(A)参照)。さらに、CPU201は、取得した金種及び金種ごとの枚数情報に基づいて、ハードディスク213に記憶されているイメージ画像を読み出し、読み出した金種ごとの枚数分のイメージ画像を識別金種表示領域40に表示する(
図6(A)参照)。その後、ステップS20の処理に進む。
ステップS20:CPU201は、顧客の支払情報の入力を受け付ける。その後、ステップS22の処理に進む。
ステップS22:顧客の支払情報が入力されると、CPU201は入力された支払情報に基づいて支払金額の金種及び金種ごとの枚数情報に対応するイメージ画像をハードディスク213から読み出し、読み出した金種ごとの枚数分のイメージ画像を入力金種表示領域60に表示する。
【0052】
以上のように構成された精算システム10によれば、会計装置200の釣銭釣札機210が識別した金種及び金種ごとの枚数と、顧客が投入したと宣言している金種及び金種ごとの枚数の情報とを会計装置200の画面上に表示させることができる。具体的には、会計装置200が、釣銭釣札機210が識別した金種及び金種ごとの枚数情報を取引ごとに記憶しておく。そして、顧客から釣銭に関するクレームが生じた場合に、従業員は会計装置200を操作することにより当該顧客が精算した時間に対応する取引情報を読み出して金種及び金種ごとの枚数情報をイメージ画像で識別金種表示領域40に表示させる。さらに、従業員は、顧客自身が会計装置200に投入した金種ごとの枚数情報を顧客から取得し、識別金種表示領域40とは異なる領域(入力金種表示領域60)に顧客の支払金額の金種及び金種ごとの枚数情報に対応するイメージ画像を表示させる。さらに、各領域に表示されている情報とは別に当該顧客が精算している際の画像データも表示される。そのため、顧客が宣言している金額が正しいか否か判断する材料を提供することが可能になる。
【0053】
<変形例>
撮像部211は、預り金投入口に貨幣が投入されたタイミングで撮影を実行してもよい。このように構成される場合、釣銭釣札機210は預り金投入口に貨幣が投入されたことを内部のセンサで検知し、検視したことをCPU201に通知する。CPU201は、釣銭釣札機210から通知を受けると、撮像部211を制御することによって撮影を実行させる。このように構成されることによって、撮像部211は、必ず顧客が支払った貨幣の映像が撮像された画像データを生成することができる。また、撮像部211は、顧客が精算実行キーを押下してからレシート発行までの間を動画で撮影するように構成されてもよい。また、本実施形態では、会計装置200が1台の撮像部(カメラ)211を備える構成を示したが、これに限定される必要はない。例えば、会計装置200が複数台の撮像部(カメラ)211を備えるように構成されてもよい。また、会計装置200に複数台の撮像部(カメラ)211が備えられる場合、全ての撮像部(カメラ)211が同じタイミングで撮影を行ってもよいし、従業員の操作に応じて複数台の撮像部(カメラ)211がそれぞれ切り替わって撮影を行ってもよいし、時刻に応じて複数台の撮像部(カメラ)211がそれぞれ切り替わって撮影を行ってもよい。また、会計装置200に複数台の撮像部(カメラ)211が備えられる場合、全ての撮像部(カメラ)211が同じ箇所(例えば、釣銭釣札機210の近傍)を撮影してもよいし、複数台の撮像部(カメラ)211がそれぞれ異なる箇所(釣銭釣札機210の近傍や顧客)を撮影するように構成されてもよい。
イメージ画像は、ストアコントローラに記憶されていてもよい。このように構成される場合、会計装置200の通信部207はCPU201の制御に従って画面上に表示させるイメージ画像のデータをストアコントローラから取得する。
識別金種表示領域40のイメージ画像の配置は、一例であり、上述の配置に限定される必要はない。例えば、識別金種表示領域40には、額面金額の低い順にイメージ画像が配置されてもよいし、同じ額面金額に対しては省略して(例えば、千円札が2枚ある場合、識別金種表示領域40には千円札を示すイメージ画像が1枚で横に×2のような表示)イメージ画像が配置されてもよい。また、入力金種表示領域60のイメージ画像の配置に関しても、識別金種表示領域40のイメージ画像の配置と同様にイメージ画像が配置されてもよい。
また、識別金種表示領域40に表示されるイメージ画像の額面金額と、入力金種表示領域60に表示されるイメージ画像の額面金額とが同じ(一致)である場合、CPU201は額面金額が同じイメージ画像を、互いの領域で一致する枚数分だけ互いの領域から削除して表示してもよい。このように構成されることによって、釣銭釣札機210が認識した貨幣の金種及び金種の枚数と、顧客が投入したと宣言している貨幣の金種及び金種の枚数とで一致しない貨幣の金種の枚数のみが画面上に表示される。そのため、双方(店舗と顧客)で認識にずれがあることが一見して把握することができる。
【0054】
会計装置200は、映像確認画面を表示した後に、レシートに印字されているバーコードを読み取ることによって取引を特定するように構成されてもよい。具体的には、会計装置200のCPU201は、スキャナ部204によって読み取られたバーコードの情報からレシート番号の情報を取得する。次に、CPU201は、取得したレシート番号の情報からRAM203に記憶されている会計情報を参照し、会計情報の撮像データ記憶アドレスに保存されている画像データを取得する。また、CPU201は、取得したレシート番号の情報から、当該レシート番号で特定される取引の精算処理で顧客が支払った金額の金種及び金種ごとの枚数情報を取得する。そして、CPU201は、取得した画像データを映像表示領域20に表示させ、金種及び金種ごとの枚数情報を識別金種表示領域40に表示させる。このように構成されると、1度発行されたレシートのバーコードを読み取らせるだけで問題となっている取引を特定することができる。したがって、従業員は問題となっている取引を特定するための検索入力を行う必要が無い。そのため、容易、かつ、迅速に問題となっている取引を特定することができる。その結果、クレームに迅速に対応することが可能になる。
また、会計装置200は、
図5の映像確認画面において、時間指定の入力を受け付けて、入力された時間による取引の検索を行うように構成されてもよい。
本実施形態では、会計装置200が映像確認画面を表示する例を示したが、これに限定される必要はない。例えば、映像確認画面は、アシストモニタのような監視装置に表示されてもよいし、ストアコントローラに表示されてもよい。このように構成される場合、会計装置200は1取引が完了する度に会計情報を監視装置やストアコントローラに送信、又は、監視装置やストアコントローラからの要求に応じて対応する会計情報を監視装置やストアコントローラに送信する。
本実施形態では、精算システム10に備えられる装置は、登録装置100と会計装置200とが分離している装置を示したが、これに限定される必要はない。例えば、精算システム10に備えられる装置は、登録装置100と会計装置200とが一体の装置(例えば、通常のPOSレジスタなど)であってもよい。このように構成される場合、撮像部211は釣銭釣札機210を撮像できる位置に設置されてもよいし、顧客が金銭を置く皿(例えば、カルトン・キャッシュトレーなど)付近の様子を撮影できる位置に設置されてもよい。また、精算システム10に備えられる装置は、顧客が登録処理から精算処理までを自ら行うセルフ方式の装置であってもよい。また、本発明は、POSレジスタなど登録処理及び精算処理を行う装置に限らず、自動販売機や券売機などの装置に適用されてもよい。
【0055】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
本実施形態で示した精算システムに関し、以下の付記を開示する。
(付記1)
表示部を備える精算システムにおいて、貨幣の金種を示すイメージ画像を前記表示部に表示する表示制御手段を備えることを特徴とする精算システムである。
上述した精算システムにより、貨幣の金種を示すイメージ画像が画面上に表示されるため、従業員及び顧客の双方が精算処理に使用された貨幣の金種を容易に把握することができる。
(付記2)
精算中の顧客を撮像する撮像部をさらに備え、前記表示制御手段は、撮像された画像を前記イメージ画像とともに表示することを特徴とする付記1に記載の精算システム。
上述した精算システムにより、撮像された画像とイメージ画像とを一緒に表示させるため、撮像された画像及びイメージ画像の双方を見比べることができる。そのため、従業員と顧客との双方が実際に支払われた貨幣を確認しやすくなり、トラブルの解消に役立てることができる。
(付記3)
本発明の一態様は、上記の精算システムであって、釣銭釣札機に投入された貨幣の金種を識別する識別手段をさらに備え、前記表示制御手段は、前記識別手段によって識別された貨幣の金種を示すイメージ画像を表示することを特徴とする付記1又は付記2に記載の精算システム。
上述した精算システムにより、顧客が釣銭釣札機に投入した貨幣の金種が分かりやすく表示されるため、撮像された画像の解像度が低い場合であっても顧客が宣言している金額が正しいか否か判断するための判断材料を提供することができる。
(付記4)
顧客が宣言した貨幣の金種ごとの枚数情報を入力するための入力手段をさらに備え、前記表示制御手段は、前記入力手段により入力された前記貨幣の金種ごとの枚数情報に応じたイメージ画像を、前記識別手段によって識別された貨幣の金種を示すイメージ画像が表示されている領域とは異なる領域に表示することを特徴とする付記3に記載の精算システム。
上述した精算システムにより、釣銭釣札機に投入された貨幣の金種に対応するイメージ画像と、顧客が釣銭釣札機に投入したと宣言した貨幣の金種に対応するイメージ画像とが一つの画面上に表示されるため、顧客が宣言している金額が正しいか否か判断するための判断材料を提供することができる。
(付記5)
前記表示制御手段は、前記識別手段によって識別された前記貨幣の金種ごとの枚数情報と、前記入力手段により入力された顧客が宣言している貨幣の金種ごとの枚数情報とを比較して、一致しない貨幣の金種ごとの枚数を前記イメージ画像として表示することを特徴とする付記4に記載の精算システム。
上述した精算システムにより、釣銭釣札機が認識した貨幣の金種及び金種ごとの枚数情報と、顧客が投入したと宣言した貨幣の金種及び金種ごとの枚数情報とで一致しない貨幣の金種のみが画面上に表示される。そのため、双方(店舗と顧客)で認識にずれがあることを一見して把握することができる。
【0056】
なお、本発明の登録装置100及び会計装置200の各処理を実行するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、当該記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより、登録装置100及び会計装置200の各処理に係る上述した種々の処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
【0057】
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。