特許第6303445号(P6303445)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6303445電子帳票システム、帳票検索装置、制御方法、およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6303445
(24)【登録日】2018年3月16日
(45)【発行日】2018年4月4日
(54)【発明の名称】電子帳票システム、帳票検索装置、制御方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 17/30 20060101AFI20180326BHJP
【FI】
   G06F17/30 330B
   G06F17/30 170G
【請求項の数】11
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2013-246762(P2013-246762)
(22)【出願日】2013年11月28日
(65)【公開番号】特開2015-106205(P2015-106205A)
(43)【公開日】2015年6月8日
【審査請求日】2016年11月18日
(73)【特許権者】
【識別番号】390002761
【氏名又は名称】キヤノンマーケティングジャパン株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】592135203
【氏名又は名称】キヤノンITソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100189751
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 友輔
(74)【代理人】
【識別番号】100208904
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 秀起
(72)【発明者】
【氏名】北村 真一
【審査官】 松田 直也
(56)【参考文献】
【文献】 特開2014−010795(JP,A)
【文献】 特開2007−179201(JP,A)
【文献】 特開2010−009412(JP,A)
【文献】 特開2012−123574(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 17/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置と、前記情報処理装置からの要求により1つのフォームから構成される帳票または複数の異なるフォームから構成されるマルチフォーム帳票に対して検索を実行することが可能な帳票検索サーバとが通信可能に接続された電子帳票システムであって、
検索を行う電子帳票のフォームの指定および検索条件を受け付ける検索条件受付手段と、
前記検索条件受付手段で、受け付けた前記検索条件に対応した検索を行う検索手段と、
前記検索手段で、検索を行うフォームがマルチフォーム帳票であることを条件に、前記指定を受け付けたフォームとは異なるフォームに対する検索条件の設定を受け付ける設定画面を表示するよう制御する表示制御手段と
を備えることを特徴とする電子帳票システム。
【請求項2】
情報処理装置と通信可能に接続され、前記情報処理装置からの要求により1つのフォームから構成される帳票または複数の異なるフォームから構成されるマルチフォーム帳票に対して検索を実行することが可能な帳票検索サーバ装置であって、
検索を行う電子帳票のフォームの指定および検索条件を受け付ける検索条件受付手段と、
前記検索条件受付手段で、受け付けた前記検索条件に対応した検索を行う検索手段と、
前記検索手段で、検索を行うフォームがマルチフォーム帳票であることを条件に、前記指定を受け付けたフォームとは異なるフォームに対する検索条件の設定を受け付け可能な設定画面を表示するよう制御する表示制御手段と
を備えることを特徴とする帳票検索サーバ装置。
【請求項3】
前記帳票検索サーバ装置は、
前記検索条件受付手段で受け付けた検索条件を第1の検索条件、前記設定画面で設定を受け付けた検索条件を第2の検索条件として検索条件を受け付け、
前記検索手段は、検索を行うフォームがマルチフォーム帳票であることを条件に、前記検索条件受付手段で前記指定を受け付けたフォームに対して第1の検索条件を適用し、前記指定を受け付けたフォームとは異なるフォームに対しては前記第2の検索条件を適用して前記マルチフォーム帳票の検索を行うことを特徴とする請求項2に記載の帳票検索サーバ装置。
【請求項4】
前記検索条件は、前記帳票の検索領域を含むことを特徴とする請求項2または3に記載の帳票検索サーバ装置。
【請求項5】
前記表示制御手段は、前記マルチフォーム帳票のうち、前記検索条件受付手段で前記指定を受け付けたフォームとは異なるフォームの帳票画面を前記設定画面に表示するよう制御することを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の帳票検索サーバ装置。
【請求項6】
前記表示制御手段は、前記検索条件に含まれる検索領域を変更可能な設定画面を表示するよう制御することを特徴とする請求項2乃至5のいずれか1項に記載の帳票検索サーバ装置。
【請求項7】
前記帳票検索サーバ装置は、
前記検索条件に基づく検索結果を受信する検索結果受信手段と、
前記検索結果受信手段により受信した検査結果が複数ある場合には受信した検索結果をマージする検索結果マージ手段と
をさらに備えることを特徴とする請求項2に記載の電子帳票システム。
【請求項8】
情報処理装置と、前記情報処理装置からの要求により1つのフォームから構成される帳票または複数の異なるフォームから構成されるマルチフォーム帳票に対して検索を実行することが可能な帳票検索サーバとが通信可能に接続された電子帳票システムの制御方法であって、
前記電子帳票システムの検索条件受付手段が、検索を行う電子帳票のフォームの指定および検索条件の設定を受け付ける検索条件受付ステップと、
前記電子帳票システムの検索手段が、前記検索条件受付ステップで、受け付けた前記検索条件に対応した検索を行う検索ステップと、
前記電子帳票システムの表示制御手段が、前記検索ステップで検索を行うフォームがマルチフォーム帳票であることを条件に、前記指定を受け付けたフォームとは異なるフォームに対する検索条件の設定を受け付ける設定画面を表示するよう制御する表示制御ステップと
を備えることを特徴とする電子帳票システムの制御方法。
【請求項9】
情報処理装置と、前記情報処理装置からの要求により1つのフォームから構成される帳票または複数の異なるフォームから構成されるマルチフォーム帳票に対して検索を実行することが可能な帳票検索サーバとが通信可能に接続された電子帳票システムとして機能させるプログラムであって、
前記電子帳票システムを、
検索を行う電子帳票のフォームの指定および検索条件を受け付ける検索条件受付手段と、
前記検索条件受付手段で、受け付けた前記検索条件に対応した検索を行う検索手段と、
前記検索手段で、検索を行うフォームがマルチフォーム帳票であることを条件に、前記指定を受け付けたフォームとは異なるフォームに対する検索条件の設定を受け付ける設定画面を表示するよう制御する表示制御手段
として機能させることを特徴とする電子帳票システムのプログラム。
【請求項10】
情報処理装置と通信可能に接続され、前記情報処理装置からの要求により1つのフォームから構成される帳票または複数の異なるフォームから構成されるマルチフォーム帳票に対して検索を実行することが可能な帳票検索サーバ装置の制御方法であって、
前記帳票検索サーバ装置の検索条件受付手段が、検索を行う電子帳票のフォームの指定および検索条件を受け付ける検索条件受付ステップと、
前記帳票検索サーバ装置の検索手段が、前記検索条件受付ステップで、受け付けた前記検索条件に対応した検索を行う検索ステップと、
前記帳票検索サーバ装置の表示制御手段が、前記検索ステップで検索を行うフォームがマルチフォーム帳票であることを条件に、前記指定を受け付けたフォームとは異なるフォームに対する検索条件の設定を受け付け可能な設定画面を表示するよう制御する表示制御ステップと
を備えることを特徴とする帳票検索サーバ装置の制御方法。
【請求項11】
情報処理装置と通信可能に接続され、前記情報処理装置からの要求により1つのフォームから構成される帳票または複数の異なるフォームから構成されるマルチフォーム帳票に対して検索を実行することが可能な帳票検索サーバ装置として機能させるプログラムであって、
前記帳票検索サーバ装置を、
検索を行う電子帳票のフォームの指定および検索条件を受け付ける検索条件受付手段と、
前記検索条件受付手段で、受け付けた前記検索条件に対応した検索を行う検索手段と、
前記検索手段で、検索を行うフォームがマルチフォーム帳票であることを条件に、前記指定を受け付けたフォームとは異なるフォームに対する検索条件の設定を受け付け可能な設定画面を表示するよう制御する表示制御手段
として機能させることを特徴とする帳票検索サーバ装置のプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
異なるフォームから構成されるマルチフォームの電子帳票の検索において、フォームが異なる帳票においても容易に検索条件を設定可能な電子帳票システム、帳票検索サーバ装置、その制御方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
電子帳票システムにおいて、電子帳票として表示される帳票データは、電子帳票の形式を規定するフォームデータと、電子帳票における実際のデータ(以下、このデータを「帳票実データ」と称する)とを合わせることにより表現される。
【0003】
従来の電子帳票における検索では、帳票実データを中心に考えられており、フォームデータは帳票実データに付随するものとして捉えられている。そのため、オペレータは、検索実行時に検索領域の矩形を設定して、検索を行なう帳票実データの位置を指定しなければならなかった。
【0004】
一般的に、オペレータは、以下の操作をすることにより、電子帳票内の任意のデータを検索している。
<1>帳票を表示し、抽出したいデータのある個所に矩形を設定する。
<2>検索対象の矩形や条件文を入力し、検索を実行する。
<3>検索結果が画面、もしくは、ファイルに書き出される。
【0005】
上述したような従来の電子帳票における検索方法では、電子帳票内の特定のデータを検索する際に、オペレータがマウスなどを操作して検索したい帳票実データの存在する個所に矩形を設定する。
【0006】
この矩形の設定は数頁ある中の1頁を表示させて行なうものであり、そこで設定された矩形の位置が検索対象の位置として全ての頁に反映されるようになっている。そのため、オペレータが確実に矩形を設定するためには、全ての頁で設定した矩形に検索したい帳票実データが含まれるかどうかを確認するも必要あった。
【0007】
一方、電子帳票の中には、書式(形式)の異なる帳票が複数存在していることが少なくない(本明細書では、電子帳票が全頁に渡って同一の書式で記述されているものを「シングルフォーム」と称し、電子帳票が複数の異なる書式で記述されているものを「マルチフォーム」と称する。)。
【0008】
マルチフォームの帳票では、頁によってその書式が異なるため、書式に基づいて配置される帳票実データの位置も異なることになる。そして、従来の電子帳票における検索方法では、例えば、マルチフォームの電子帳票の1頁目だけを見て設定した検索領域の矩形を、全ての頁に渡ってオペレータの意図する個所に設定することができず、検索に必要な帳票実データを抽出することができなかった。
【0009】
これに対応して特許文献1には、マルチフォームの電子帳票であっても、帳票実データを容易に検索できる帳票検索装置が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2007−179203号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
特許文献1では、電子帳票サーバ装置において、クライアント装置から表示要求された電子帳票の形式を規定するフォームデータに基づいて電子帳票を構成する縦線及び横線を検出し、検出した縦線及び横線に基づいて電子帳票を構成する矩形を検出し、検出した矩形の中から、当該矩形内にフォーム文字を含む項目矩形を抽出し、クライアント装置から所定のフォーム文字が指定された場合に、検出された矩形であって、当該所定のフォーム文字を含む所定の項目矩形に対して所定方向に隣接する矩形内に含まれる帳票実データを検索するようにするようになっている。
【0012】
これにより、オペレータが検索したい帳票実データの存在する場所に矩形を設定することなく、またマルチフォームの電子帳票であっても、帳票実データを容易に検索できるようになっている。しかしながら、検索対象に矩形が設定されていない場合や、検索項目を指定せずに検索することができない。
【0013】
そこで本発明は、異なるフォームから構成されるマルチフォームの電子帳票の検索において、フォームが異なる帳票においても容易に検索条件を設定可能な仕組みを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
情報処理装置と通信可能に接続され、前記情報処理装置からの要求により複数の異なる書式で記述されたマルチフォーム帳票に対して検索を実行することが可能な帳票検索装置であって、前記情報処理装置より検索条件を受け付ける検索条件受付手段と、前記検索条件受付手段により受付けた検索条件に対応した検索を行う検索手段と、前記検索条件受付手段により受付けた帳票がマルチフォーム帳票であった場合に、前記検索を受付けた帳票以外の帳票に対する検索条件の変更画面を表示する表示制御手段と、を有する。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、異なるフォームから構成されるマルチフォームの電子帳票の検索において、フォームが異なる帳票においても容易に検索条件を設定可能な仕組みを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の実施形態に係わる電子帳票システムのシステム構成の一例示す図である。
図2】本発明の実施形態に係わる帳票検索装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図3】本発明の実施形態に係わる帳票検索装置の機能構成の一例を示す図である。
図4】本発明の実施形態に係わる電子帳票システムの処理フローの一例を示すフローチャートである。
図5】本発明の実施形態に係わる電子帳票システムの帳票一覧画面の一例を示す図である。
図6】本発明の実施形態に係わる電子帳票システムのマルチフォーム帳票の一例を示す図である。
図7】本発明の実施形態に係わる帳票検索装置の検索画面の一例を示す図である。
図8】本発明の実施形態に係わる帳票検索装置の確認画面の一例を示す図である。
図9】本発明の実施形態に係わる帳票検索装置の検索結果表示画面の一例を示す図である。
図10】本発明の実施形態に係わる帳票検索装置のフォーム選択画面の一例を示す図である。
図11】本発明の実施形態に係わる電子帳票システムの帳票データの構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
【0018】
本発明の実施形態に係わる電子帳票システムのシステム構成の一例示す図である。
【0019】
本実施形態に係る電子帳票システムは、電子帳票を参照するためのクライアント装置1(情報処理装置)と、電子帳票に係るデータの集中管理及びデータの検索処理等を行なう電子帳票サーバ装置(帳票検索装置)2と、それらを通信接続するネットワーク3とを有して通信可能に接続され構成されている。
【0020】
ここで、図1に示す電子帳票システムには、1つのクライアント装置のみを表記しているが、本実施形態においては、複数のクライアント装置が設けられていてもよい。
【0021】
クライアント装置1は、電子帳票の表示及び検索に係る制御を行なうクライアント制御部(ビューア)11と、クライアント制御部11による制御に基づき電子帳票の表示や各種情報の表示を行なう表示装置12と、オペレータが電子帳票の検索や表示等の入力を行なうための入力装置13とを有して構成されている。
【0022】
ここで、入力装置13としては、キーボード13a及びマウス13bが設けられている。この入力装置13を用いることにより、オペレータが検索領域の選択や検索条件の入力を行なうことが可能となる。
【0023】
クライアント制御部11は、帳票データ表示制御部111と、検索結果表示制御部112と、入力検知部113と、通信部114とを有して構成されている。
【0024】
帳票データ表示制御部111は、電子帳票サーバ装置2から送信されてきた帳票データに基づく電子帳票の画像を生成し、当該電子帳票の画像を表示装置12の表示画面に表示する制御を行なう。検索結果表示制御部112は、入力装置13を介してオペレータから入力された帳票実データに係る検索要求に対して、電子帳票サーバ装置2から送られてきた検索結果に基づく画像を生成し、当該画像を表示装置12の表示画面に表示する制御を行なう。
【0025】
入力検知部113は、入力装置13を介してオペレータから入力された電子帳票の表示要求や帳票実データに係る検索要求を検知する。この入力検知部113で検知された情報に基づき、電子帳票サーバ装置2は処理を実行する。通信部114は、電子帳票サーバ装置2との通信を司るものである。
【0026】
電子帳票サーバ装置2は、クライアント装置1からの電子帳票の表示要求や帳票実データに係る検索要求に基づいて当該電子帳票サーバ装置の制御を行なうサーバ制御部21と、電子帳票の形式を規定するフォームデータ22a及び電子帳票における実際の実データである帳票実データ22bを記憶する帳票データ記憶部22と、各種テーブル情報を記憶するテーブル情報記憶部23とを有して構成されている。
【0027】
サーバ制御部21は、帳票データ取得部211と、帳票データ送信部212と、検索実行部213と、検索結果送信部214と、通信部215とを有して構成されている。
【0028】
帳票データ取得部211は、電子帳票の表示時や検索実行時に、必要なフォームデータ22a及び/又は帳票実データ22bを帳票データ記憶部22から取得する。
【0029】
帳票データ送信部212は、帳票データ取得部211から出力された帳票データを、通信部215を介してクライアント装置1へ送信する。
【0030】
電子帳票サーバ装置では、電子帳票が複数の異なる書式で記述されているマルチフォーム帳票を生成できるようになっている。
【0031】
検索実行部213は、クライアント装置1から要求された検索条件に基づいて、帳票実データの検索を行なう。また、検索実行部213では、検索条件として指定された検索領域の自動抽出も行なう。検索結果送信部214は、検索実行部213での検索実行結果を、通信部215を介してクライアント装置1へ送信する。通信部215は、クライアント装置1との通信を司るものである。
【0032】
図2は、本発明の実施形態に係わる帳票検索装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0033】
図2に示すように、クライアント装置1及び電子帳票サーバ装置2には、CPU201、RAM(メモリ)202、ROM203、ハードディスクドライブ(HDD)204、記録媒体ドライブ205、ネットワークインタフェースカード(NIC)206、ポインティングデバイスであるマウス207、キーボード(K/B)208、ビデオアダプタ209、及び表示装置210を備えており、また、これらがシステムバス211を介して互いに接続されている。
【0034】
CPU201は、オペレーションシステム(OS)のプログラムやアプリケーションプログラムに基づいて、四則演算や比較演算等の各種の演算、及びハードウェアの制御を行なうものである。
【0035】
RAM202は、ハードディスクドライブ(HDD)204、ROM203、記録媒体(例えば、CD−ROM,DVD,FD)等の記憶装置に記録されているOSやアプリケーションプログラム等を一時的に記憶するものであり、これらRAM202に記憶されたプログラムはCPU201の制御の下に実行される。
【0036】
ROM203は、CPU201で実行する処理に必要なプログラム及びデータ等が記憶されており、例えば、OSと協働して外部記憶装置等への入出力を司る、いわゆるBIOS等が記憶されている。ハードディスクドライブ(HDD)204には、OS、顧客担当手配方法を実行するためのプログラム等が記憶されている。
【0037】
記録媒体ドライブ205は、CD−ROM、DVD−ROM、CD−R等の記録媒体に記録されているアプリケーションプログラム等からのデータ読み取りなどに用いられる。
【0038】
ネットワークインタフェースカード(NIC)206は、CPU201によって制御されるOSの通信プログラムと協働して、ネットワークを介して外部との通信を行なう。
【0039】
ポインティングデバイスであるマウス207やキーボード(K/B)208は、オペレータからの入力を行なうために用いられる。ビデオアダプタ209は、表示する画像を生成するために用いられる。表示装置210は、ビデオアダプタ209で生成された画像を表示するものである。
【0040】
図1のクライアント装置1において、クライアント制御部11は、例えばCPU201及びビデオアダプタ209、並びに、ROM203やHDD204内に記録されるプログラム等から構成されており、表示装置12は、表示装置210に相当するものであり、キーボード13a及びマウス13bは、それぞれキーボード(K/B)208及びマウス207に相当するものである。
【0041】
図1の電子帳票サーバ装置2において、サーバ制御部21は、例えばCPU201、並びに、ROM203やHDD204内に記録されるプログラム等から構成されており、帳票データ記憶部22及びテーブル情報記憶部23は、例えばRAM202やHDD204内に設けられている。
【0042】
図3は、本発明の実施形態に係わる帳票検索装置の機能構成の一例を示す図である。
【0043】
帳票検索装置は、フォーム情報判定部301、対象フォーム検索部302、マルチフォーム判定部303、およびフォームイメージ生成部304を有している。
【0044】
フォーム情報判定部301は、情報処理装置から検索要求を受けたときに対象となるフォーム情報を判定する。判定に必要なフォーム情報は検索条件に含まれる。
【0045】
対象フォーム検索部302は、指定されたフォームの指定された検索領域に対してキーワード検索を行う。
【0046】
マルチフォーム判定部303は、検索要求を受け付けた電子帳票が、複数の異なるフォームで構成されるマルチフォームであるかどうかを判定する。
【0047】
フォームイメージ生成部304では、マルチフォームで構成される電子帳票を構成するフォームのイメージ画像を生成する機能を有する。
【0048】
図4は、本発明の実施形態に係わる電子帳票システムの処理フローの一例を示すフローチャートである。
【0049】
ステップS402からステップS413は情報処理装置で処理され、ステップS421からステップS427は帳票検索装置で処理されるものとして説明するが、どちらで行われてもよいものも含まれるものである。
【0050】
ステップS401で、情報処理装置では、電子帳票システムの所定の画面(例えば図5)より帳票表示要求が帳票検索装置に対して行われる。
【0051】
帳票検索装置は、ステップS421で要求を受け付け、ステップS422で要求を受付けた帳票データを情報処理装置に送信する。詳細については後述(例えば図11)するが、帳票データは、フォーム情報、帳票テキストデータ、帳票レイアウト定義情報、および帳票テキスト配置情報から構成されている。
【0052】
情報処理装置は、ステップS402で受信した帳票データを画面に表示させ、ステップS403では検索範囲の入力を受け付ける。(例えば図6
【0053】
ステップS404では、検索条件入力画面(例えば図7)から、検索キーワードやキーワードに関するオプションの設定を受け付け、ステップS405では、ユーザから受け付けた検索範囲および検索キーワードを検索条件として設定し、帳票検索装置に送信する。
【0054】
帳票検索装置は、ステップS423で受信した条件に従って、検索範囲が指定されたフォーム(例えば「フォームA」など)に対して指定された検索キーワードの検索を行う。どのフォームが指定されたのかは、例えば検索条件に含まれる選択範囲から識別することが可能である。
【0055】
ステップS424では、所定のフォームの選択された範囲に対する検索結果の一覧を生成する。
【0056】
ステップS425では、異なるフォームが存在するかの判定を行う。具体的には、ステップ422で送信した帳票データに、ステップS423で検索対象としたフォームと異なるフォーム(検索対象以外のフォーム)が存在するかを判定する。
【0057】
存在しない場合はステップS427に進み、存在する場合はステップS426で、当該帳票データに含まれる各フォームを判別可能なイメージデータの生成を行う。ここで作成されたイメージデータは、後述するステップS408で表示される検索範囲の変更受付画面に表示されるものである。容量を少なくするためにサムネイル画像を利用することが望ましいがこれに限ったものでなくてもよい。
【0058】
ステップS427では、ステップS424で生成した検索結果一覧とステップ426で生成したフォームイメージ(あれば)を検索結果として情報処理装置に送信する。ステップS426の処理が行われなかった場合には、検索結果一覧だけが送信される。
【0059】
情報処理装置は、ステップ406で受信した検索結果からフォームデータが含まれるかを判定し、含まれていない場合、ステップS411に進む。ここでフォームデータ含まれているかどうかは、マルチフォームであったがどうか(ステップS425でYSEの場合)の判定となるので、マルチフォームかどうかの判定が行えればこの方法に限ったものでなくてもよい。例えば、帳票検索装置から送信される結果にマルチフォームフラグが付加されているかなどでも判定可能である。
【0060】
フォームイメージが含まれていた場合(マルチフォームであった場合)、ステップS407で、マルチフォーム検索を実行するかどうかを、表示される確認画面(例えば図8)からの入力により判定する。検索しないが選ばれた場合は、ステップS411に進み、検索するが選ばれた場合は、ステップS408に進む。例えば、図6に示すフォームCが対象となった場合、検索は不要となるので「いいえ」が選択されることになる。
【0061】
なお、本ステップは、確認画面を表示することで、ユーザにマルチフォーム検索をするか否かを選択させているが、無条件に、ステップS408に進み、検索範囲の変更を受け付けるようにしてもよい。
【0062】
ステップS408では、帳票データに含まれるフォーム画像を表示するとともに、選択されたフォーム画像に対して、検索範囲の変更を受け付ける画面(例えば図10)を表示する。本画面で検索範囲を指定後、検索キーワードの入力画面(例えば図7)が表示され、ユーザより検索キーワードの変更を受け付け、ステップS410で、帳票検索装置に検索条件を再送する。帳票検索装置では、検索条件を受信しステップS421からの処理を実行される。
【0063】
ステップS411では、検索結果一覧が複数あるかどうかを判定する。ステップS406で複数回、検索結果を受信した場合などに検索結果一覧が複数あることになる。
【0064】
複数存在する場合は、ステップS412に進み結果一覧をマージし、ステップS413では、結果一覧を表示(図9)する。ステップS411で結果一覧が複数存在しない場合は、そのまま(マージされないもの)表示され、処理が終了する。
【0065】
図5は、本発明の実施形態に係わる電子帳票システムの帳票一覧画面の一例を示す図である。
【0066】
帳票一覧画面501は、情報処理装置の電子帳票システムで所定の操作を行うことで(例えば帳票一覧メニューを選択や、帳票の検索など)表示される画面である。
【0067】
表示されている帳票(例えば「C02−SALES 請求書503」)にチェックをし、開くボタン502を押下することで選択した帳票を開くよう、帳票検索装置に対して表示要求が行われる。本表示要求を受けると帳票検索装置は、情報処理装置に対して、該当する電子帳票を送信する。
【0068】
図6は、本発明の実施形態に係わる電子帳票システムのマルチフォーム帳票の一例を示す図である。
【0069】
例えば図5で表示要求された帳票データの一例となる。本帳票データは、マルチフォームで構成されており、フォームA601、フォームB602・603、およびフォームC604と、3種類の異なるフォームで構成されている。フォームBは、602と603の2ページにわたりデータが記入されている。
【0070】
ユーザは例えばフォームA601に対して検索を行いたい場合、検索領域605を指定して、不図示の検索ボタンを押下することで図7に示す検索キーワード入力画面に検索キーワードを入力して、帳票検索装置に対して検索要求を行う。
【0071】
検索領域は、例えばマウスなどの入力デバイスにより指定可能で、この領域内に記載されたデータを検索の対象とする。
【0072】
図7は、本発明の実施形態に係わる帳票検索装置の検索画面の一例を示す図である。
【0073】
検索条件701は、図6で指定した対象領域702と、本画面で指定するキーワードに関連する項目(種別703、キーワード704、比較705)を指定可能である。
【0074】
対象領域702は、図6で指定した検索領域605が設定される。この時どのフォームで指定されたのかの情報も含まれるものとする。例えば「商品」というフィールド名を付与して、プロパティ情報として、選択された領域の座標やフォーム名を記憶するようにしてもよい。
【0075】
種別703や比較705は、キーワード704に関連したオプションの項目である。原則として、キーワード704で指定されたキーワードが、指定された対象領域702から検索される。種別703は、「文字」「数値」などを指定可能である。比較705は、選択された種別に応じて、「を含む」「等しい」「以上」「以下」などの条件式を選択することが可能である。
【0076】
検索条件を指定後、OKボタンが押下されると帳票検索装置に対して検索要求が行われる。
【0077】
図8は、本発明の実施形態に係わる帳票検索装置の確認画面の一例を示す図である。
【0078】
本確認画面は、図4のステップS407で、マルチフォーム検索を実行するかどうかの確認画面である。情報処理装置が表示制御するようにしてもよいし、帳票検索装置が情報処理装置で表示するように表示制御してもよい。
【0079】
はい802が押下されると、図10に示すフォーム選択画面が表示され、いいえ803が押下されるとマルチフォーム検索は行われず処理を終了する。
【0080】
図10は、本発明の実施形態に係わる帳票検索装置のフォーム選択画面の一例を示す図である。
【0081】
フォーム選択画面は、フォーム選択領域1001と検索範囲選択領域1005から構成される。ユーザは検索対象となるフォームをフォーム選択領域で選択する。図の例ではフォーム1002が選択された状態となっている。表示されるフォームは、フォームAからフォームCとなっており、本実施例で表示対象となっている電子帳票を例にしたものである。フォーム多数存在し、表示しきれない場合には、スクロールボタンを押下することで隠れて表示されていないフォームが表示される。
【0082】
フォームB(1002)が選択されると、検索範囲選択領域1005に、選択されたフォームの検索範囲1003を指定する画面が表示される。デフォルトでは前回指定を行った領域が表示され、ユーザはこの領域をマウス1006などにより広げたり狭めたりすることができる。
【0083】
検索範囲の変更(あれば)を受け付けた後、検索ボタン1004が押下されると、図7に示す検索画面が表示され、必要であれば検索条件を変更し、検索が実行(OKボタン)されることで、帳票検索装置に対して検索要求が行われる。
【0084】
ここで、例えば図10の画面で、表示されるフォームに対してそれぞれ検索条件の変更を行うことで、一度に他のフォームに対する検索条件を変更することも可能となる。この場合、図4のステップ410からステップS421のループは行われないこととなる。
【0085】
図9は、本発明の実施形態に係わる帳票検索装置の検索結果表示画面の一例を示す図である。
【0086】
図4のステップS413で表示される検索結果一覧であり、フォームAに対する検索結果一覧901とフォームBに対する検索結果一覧902を例にそれぞれ説明する。
【0087】
フォームAに対する検索結果一覧901は、実施例のステップS405で指定された検索条件に対する検索結果であり、フォームBに対する検索結果一覧902は、実施例のステップS410で指定された検索条件に対する検索結果である。
【0088】
検索対象領域(商品)に対して検索結果が「オレンジジュース」が検索されている。位置(X:Y/X:Y)は、「オレンジジュース」が表示されている位置がXY座標を利用して書かれている。ページは帳票のページであり、フォームAの場合、ページは「1」で、フォームBの場合、ページは「2」と「3」が検索結果に含まれている。フォーム欄には、検索対象として指定されたフォーム名称が記載されている。
【0089】
マージされた検索結果一覧903は、図4のステップS412でマージされ、ステップS413で表示されたものである。検索をしたユーザは特にフォームの意識をせずに検索していることもあるので、フォーム欄は非表示としてもよい。
【0090】
図11は、本発明の実施形態に係わる電子帳票システムの帳票データの構成の一例を示す図である。
【0091】
帳票ファイル(帳票データ)1101は、帳票における罫線や図などのレイアウトを定めるフォーム情報1102と、帳票に含まれる文字に関する帳票テキストデータ1103と、帳票における行ピッチや文字のフォントなどを定める帳票レイアウト定義情報1104と、帳票において帳票テキストデータの配置を定める帳票テキスト配置情報1105とで構成されている。また、複数の異なるフォームレイアウトで構成されたマルチフォームの場合、複数のフォーム情報1102を持つことになり、それぞれのフォーム情報1102に、帳票テキストデータ1103、帳票レイアウト定義情報1104、帳票テキスト配置情報1105が紐付いて管理されている。
【0092】
情報処理装置が帳票(帳票イメージ)を表示する場合、帳票検索装置で図示の4つの情報ファイルから表示用の帳票データを生成し、その帳票データをダウンロードした後にハードディスクに一時保存し、ワークメモリに読み込んだ後にディスプレイに帳票として表示する。
【0093】
以上、一実施形態について示したが、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記録媒体等としての実施態様をとることが可能であり、具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
【0094】
また、上記実施形態では、画像を拡大して印刷するものとして説明したが、画像を拡大せずに印刷する場合であっても、本発明を適用可能である。また、プリンタ20にスキャナが設けられ、スキャナにより読み取った画像を拡大して印刷するポスターコピーの実行においても、本発明を適用可能である。
【0095】
また、本発明におけるプログラムは、実施例に示すフローチャートの処理方法をコンピュータが実行可能なプログラムであり、本発明の記憶媒体は実施例にしめるフローチャートの処理方法をコンピュータが実行可能なプログラムが記憶されている。なお、本発明におけるプログラムは実施例の各装置の処理方法ごとのプログラムであってもよい。
【0096】
以上のように、前述した実施形態の機能を実現するプログラムを記録した記録媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムを読出し実行することによっても、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
【0097】
この場合、記録媒体から読み出されたプログラム自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムを記憶した記録媒体は本発明を構成することになる。
【0098】
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、DVD−ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、EEPROM、シリコンディスク、ソリッドステートドライブ等を用いることができる。
【0099】
また、コンピュータが読み出したプログラムを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0100】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0101】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置に適用してもよい。また、本発明は、システムあるいは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適応できることは言うまでもない。この場合、本発明を達成するためのプログラムを格納した記録媒体を該システムあるいは装置に読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0102】
さらに、本発明を達成するためのプログラムをネットワーク上のサーバ、データベース等から通信プログラムによりダウンロードして読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0103】
なお、上述した各実施形態およびその変形例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。
【符号の説明】
【0104】
201 CPU
202 RAM
203 ROM
204 HDD
205 記憶媒体ドライブ
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