特許第6303927号(P6303927)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6303927行動記録システム、行動記録装置、行動記録方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6303927
(24)【登録日】2018年3月16日
(45)【発行日】2018年4月4日
(54)【発明の名称】行動記録システム、行動記録装置、行動記録方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/22 20180101AFI20180326BHJP
   H04W 4/02 20180101ALI20180326BHJP
【FI】
   G06Q50/22
   H04W4/02 150
【請求項の数】11
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2014-175837(P2014-175837)
(22)【出願日】2014年8月29日
(65)【公開番号】特開2016-51299(P2016-51299A)
(43)【公開日】2016年4月11日
【審査請求日】2017年7月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】503246015
【氏名又は名称】オムロンヘルスケア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002505
【氏名又は名称】特許業務法人航栄特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100115107
【弁理士】
【氏名又は名称】高松 猛
(74)【代理人】
【識別番号】100151194
【弁理士】
【氏名又は名称】尾澤 俊之
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼野 佑樹
【審査官】 梅岡 信幸
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−183205(JP,A)
【文献】 特開2004−272453(JP,A)
【文献】 特開2015−114189(JP,A)
【文献】 特開2015−200968(JP,A)
【文献】 特開2013−3643(JP,A)
【文献】 特表2008−524589(JP,A)
【文献】 赤池 勇磨,オンライン活動とオフライン活動の相関関係分析,第21回マルチメディアと分散処理ワークショップ (第21回DPSWS論文集) 情報処理学会シンポジウムシリーズ Vol.2013 No.6 [CD−ROM],日本,一般社団法人情報処理学会,2013年11月27日,第2013巻 第6号,第38-45頁
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00−99/00
H04W 4/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者に携帯され、利用者の動きに応じた情報を検出し、検出した情報を主データとして記憶する行動記録装置と、
利用者に携帯されて使用され、利用者の動きに応じた情報であって前記行動記録装置によって検出される前記情報の少なくとも一部の情報を検出可能であり、検出した情報を補助データとして記憶する携帯端末と、
前記主データ及び前記補助データを収集し、ログデータを生成するデータ処理部と、
を備え、
前記データ処理部は、前記主データに欠落期間がある場合において、前記補助データにおいて前記欠落期間に含まれる期間の部分データがある場合に、該部分データを用いて前記主データにおける前記欠落期間のデータを補完する行動記録システム。
【請求項2】
請求項1記載の行動記録システムであって、
前記行動記録装置及び前記携帯端末は、互いに通信可能に構成され、
前記行動記録装置及び前記携帯端末の少なくとも一方に、前記行動記録装置が利用者に携帯されているか否かを検知する検知部が設けられており、
前記検知部は、前記行動記録装置が利用者に携帯されていないことを検知した場合に前記携帯端末での情報の検出を開始させ、また、前記行動記録装置が利用者に携帯されたことを検知した場合に前記携帯端末での情報の検出を停止させるよう、前記携帯端末の動作を制御する行動記録システム。
【請求項3】
請求項2記載の行動記録システムであって、
前記行動記録装置に設けられた前記検知部は、前記行動記録装置での情報の検出パターンに基づいて前記行動記録装置が利用者に携帯されているか否かを検知し、検知結果に応じた制御信号を前記行動記録装置から前記携帯端末に送信させる行動記録システム。
【請求項4】
請求項2記載の行動記録システムであって、
前記行動記録装置及び前記携帯端末は、直接通信可能な第1通信部をそれぞれ有し、
前記携帯端末に設けられた前記検知部は、前記第1通信部を介した前記行動記録装置と前記携帯端末との間の通信状態に基づいて前記行動記録装置が利用者に携帯されているか否かを検知する行動記録システム。
【請求項5】
請求項2記載の行動記録システムであって、
前記行動記録装置及び前記携帯端末は、直接通信可能な第1通信部、及び通信可能距離が前記第1通信部よりも長い第2通信部をそれぞれ有し、
前記行動記録装置に設けられた前記検知部は、前記第1通信部を介した前記行動記録装置と前記携帯端末との間の通信状態に基づいて前記行動記録装置が利用者に携帯されているか否かを検知し、検知結果に応じた制御信号を前記第2通信部を介して前記行動記録装置から前記携帯端末に送信させる行動記録システム。
【請求項6】
利用者に携帯され、利用者の動きに応じた情報を検出し、検出した情報を主データとして記憶する行動記録装置であって、
利用者に携帯されて使用され、利用者の動きに応じた情報であって前記行動記録装置によって検出される前記情報の少なくとも一部の情報を検出可能であり、検出した情報を補助データとして記憶する携帯端末と通信可能な通信部と、
前記主データ及び前記通信部を介して前記携帯端末から受信した前記補助データを用いてログデータを生成するデータ処理部を備え、
前記データ処理部は、前記主データに欠落期間がある場合において、前記補助データにおいて前記欠落期間に含まれる期間の部分データがある場合に、該部分データを用いて前記主データにおける前記欠落期間のデータを補完する行動記録装置。
【請求項7】
利用者に携帯され、利用者の動きに応じた情報を検出し、検出した情報を記憶する行動記録装置であって、
利用者に携帯され、利用者の動きに応じた情報であって前記行動記録装置によって検出される前記情報の少なくとも一部の情報を検出可能であり、検出した情報を記憶する携帯端末と通信可能な通信部と、
前記行動記録装置が利用者に携帯されているか否かを検知する検知部と、
を備え、
前記検知部は、前記行動記録装置が利用者に携帯されていないことを検知した場合に前記携帯端末での情報の検出を開始させ、また、前記行動記録装置が利用者に携帯されたことを検知した場合に前記携帯端末での情報の検出を停止させるよう、前記携帯端末の動作を制御する制御信号を、前記通信部を介して前記携帯端末に送信する行動記録装置。
【請求項8】
請求項7記載の行動記録装置であって、
前記検知部は、前記行動記録装置での情報の検出パターンに基づいて前記行動記録装置が利用者に携帯されているか否かを検知する行動記録装置。
【請求項9】
請求項7記載の行動記録装置であって、
前記通信部は、前記携帯端末と直接通信可能な第1通信部、及び前記第1通信部よりも通信可能距離が長い第2通信部を有しており、
前記検知部は、前記第1通信部を介した前記携帯端末との間の通信状態に基づいて前記行動記録装置が利用者に携帯されているか否かを検知し、検知結果に応じた制御信号を、前記第2通信部を介して前記携帯端末に送信する行動記録装置。
【請求項10】
コンピュータが行う、
利用者に携帯され、利用者の動きに応じた情報を検出する行動記録装置によって取得された主データ、及び利用者に携帯され、利用者の動きに応じた情報であって前記行動記録装置によって検出される前記情報の少なくとも一部の情報を検出可能な携帯端末によって取得された補助データを収集するステップと、
前記主データに欠落期間がある場合において、前記補助データにおいて前記欠落期間に含まれる期間の部分データがある場合に、該部分データを用いて前記主データにおける前記欠落期間のデータを補完するステップと、
を備える行動記録方法。
【請求項11】
請求項10記載の行動記録方法の各ステップをコンピュータに実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、行動記録システム、行動記録装置、行動記録方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
健康志向の高まりに伴い、利用者に携帯されて利用者の動きに応じた情報を検出し、検出情報を記憶する、活動量計などの行動記録装置が普及してきている。行動記録装置は、利用者に検出情報を提示することで、利用者の健康管理意欲を促進するものであり、毎日継続的に使用されることが望まれる。
【0003】
しかしながら、利用者に携帯されて使用される性質上、利用者が行動記録装置を携帯し忘れてしまう可能性があり、利用者が行動記録装置を携帯し忘れた場合に、その期間のデータが欠落してしまう。
【0004】
データの欠落を回避するため、行動記録装置又は利用者に携帯されるスマートフォン等の携帯端末にて行動記録装置の携帯忘れを検知し、携帯端末を介して行動記録装置の携帯忘れを利用者に報知するシステムが知られている(例えば、特許文献1、2参照)。
【0005】
また、データの欠落を回避するため、記憶されている類似の過去のデータ、又は欠落期間の前後のデータを用いて、欠落期間のデータを補完する行動記録装置も知られている(例えば、特許文献3,4,5参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−9350号公報
【特許文献2】特開2002−133555号公報
【特許文献3】特開2010−142273号公報
【特許文献4】特開2003−135409号公報
【特許文献5】特開2003−044595号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
行動記録装置の携帯忘れを検知して利用者に報知するシステムでは、利用者に報知がなされた場合でも、実際に行動記録装置が携帯されるか否かは利用者の状況に依存し、データの欠落を回避するには十分ではなかった。
【0008】
また、類似の過去のデータ又は欠落期間の前後のデータを用いて欠落期間のデータを補完するのでは、欠落期間における利用者の実際の行動が反映されていない可能性があり、補完されたデータの信頼性の点で難があった。
【0009】
本発明は、上述した事情に鑑みなされたものであり、行動記録装置の携帯忘れによってもデータの継続性及び信頼性を維持することができる行動記録システム、行動記録装置、行動記録方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一態様の行動記録システムは、利用者に携帯され、利用者の動きに応じた情報を検出し、検出した情報を主データとして記憶する行動記録装置と、利用者に携帯され、利用者の動きに応じた情報であって前記行動記録装置によって検出される前記情報の少なくとも一部の情報を検出可能であり、検出した情報を補助データとして記憶する携帯端末と、前記主データ及び前記補助データを収集し、ログデータを生成するデータ処理部と、を備え、前記データ処理部は、前記主データに欠落期間がある場合において、前記補助データにおいて前記欠落期間に含まれる期間の部分データがある場合に、該部分データを用いて前記主データにおける前記欠落期間のデータを補完する。
また、本発明の一態様の行動記録装置は、利用者に携帯され、利用者の動きに応じた情報を検出し、検出した情報を主データとして記憶する行動記録装置であって、利用者に携帯され、利用者の動きに応じた情報であって前記行動記録装置によって検出される前記情報の少なくとも一部の情報を検出可能であり、検出した情報を補助データとして記憶する携帯端末と通信可能な通信部と、前記主データ及び前記通信部を介して前記携帯端末から受信した前記補助データを用いてログデータを生成するデータ処理部を備え、前記データ処理部は、前記主データに欠落期間がある場合において、前記補助データにおいて前記欠落期間に含まれる期間の部分データがある場合に、該部分データを用いて前記主データにおける前記欠落期間のデータを補完する。
また、本発明の一態様の行動記録装置は、利用者に携帯され、利用者の動きに応じた情報を検出し、検出した情報を記憶する行動記録装置であって、利用者に携帯され、利用者の動きに応じた情報であって前記行動記録装置によって検出される前記情報の少なくとも一部の情報を検出可能であり、検出した情報を記憶する携帯端末と通信可能な通信部と、前記行動記録装置が利用者に携帯されているか否かを検知する検知部と、を備え、前記検知部は、前記行動記録装置が利用者に携帯されていないことを検知した場合に前記携帯端末での情報の検出を開始させ、また、前記行動記録装置が利用者に携帯されたことを検知した場合に前記携帯端末での情報の検出を停止させるよう、前記携帯端末の動作を制御する制御信号を、前記通信部を介して前記携帯端末に送信する。
また、本発明の一態様の行動記録方法は、コンピュータが行う、利用者に携帯され、利用者の動きに応じた情報を検出する行動記録装置によって取得された主データ、及び利用者に携帯され、利用者の動きに応じた情報であって前記行動記録装置によって検出される前記情報の少なくとも一部の情報を検出可能な携帯端末によって取得された補助データを収集するステップと、前記主データに欠落期間がある場合において、前記補助データにおいて前記欠落期間に含まれる期間の部分データがある場合に、該部分データを用いて前記主データにおける前記欠落期間のデータを補完するステップと、を備える。
また、本発明の一態様のプログラムは、上記行動記録方法の各ステップをコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、行動記録装置の携帯忘れによってもデータの継続性及び信頼性を維持することができる行動記録システム、行動記録装置、行動記録方法、及びプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の実施形態を説明するための、行動記録システムの一例の構成を示すブロック図である。
図2図1の行動記録システムの動作の一例を示すフローチャートである。
図3】本発明の実施形態を説明するための、行動記録システムの他の例の構成を示すブロック図である。
図4図3の行動記録システムの動作の一例を示すフローチャートである。
図5】本発明の実施形態を説明するための、行動記録システムの一例の構成を示すブロック図である。
図6図5の行動記録システムの動作の一例を示すフローチャートである。
図7】本発明の実施形態を説明するための、行動記録システムの一例の構成を示すブロック図である。
図8図7の行動記録システムの動作の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0014】
図1は、本発明の実施形態を説明するための、行動記録システムの一例の構成を示す。
【0015】
行動記録システム1は、行動記録装置2と、携帯端末3とを備える。
【0016】
行動記録装置2は、利用者に携帯されて使用されるものであり、例えば、利用者の衣服に留められるクリップや利用者の手首に巻かれるリストバンドなどを用いて利用者に装着され、あるいは利用者の衣服のポケットなどに収納されて利用者に携帯される。
【0017】
行動記録装置2は、主たる要素として、制御部10と、検出部11と、通信部12と、操作部13と、記憶部14と、表示部15とを有する。
【0018】
検出部11は、行動記録装置2を携帯した利用者の動きに応じた情報(以下、行動情報という)を検出するものであり、検出する行動情報に応じた各種のセンサを含んで構成される。行動情報としては、歩数、歩行距離、活動強度、消費カロリー、等を例示することができ、これらの行動情報を検出するためのセンサとしては、典型的には加速度センサが用いられ、利用者の姿勢等を検出して検出精度を高めたものにあっては、さらに角速度センサも用いられる。
【0019】
通信部12は、他の機器と通信を行うためのインターフェースを含んで構成される。インターフェースとしては、例えばANTやBluetooth(登録商標)などの比較的近距離で機器間の直接通信が可能な無線通信インターフェースや、WI−FI(登録商標)などのアクセスポイントを中継した間接通信が可能な無線通信インターフェースなどを用いることができる。
【0020】
操作部13は、ボタンやタッチセンサなどのデバイスを含んで構成され、行動記録装置2に対する各種指示が入力される。
【0021】
記憶部14は、フラッシュメモリやROM(Read Only Memory)等の記憶媒体を含んで構成され、検出部11によって検出された行動情報をデータとして記憶したり、通信部12を介して受信したデータを記憶したり、行動記録装置2の動作に必要な情報を記憶したりする。
【0022】
表示部15は、液晶パネル等の表示パネルを含んで構成され、検出部11によって検出された行動情報などの各種情報を表示する。
【0023】
制御部10は、記憶部14に記憶されたプログラムを実行するプロセッサを主体に構成され、操作部13に入力される各種指示に従って、行動記録装置2の全体を統括制御する。
【0024】
携帯端末3は、利用者に携帯されて使用されるものであり、日常生活において携帯されることが習慣として一般に定着している端末が好適に用いられる。そのような端末としては、スマートフォンなどのアプリケーションプログラムを実行可能な携帯電話機を例示することができる。
【0025】
携帯端末3は、主たる要素として、制御部20と、検出部21と、通信部22と、操作部23と、記憶部24と、表示部25とを有する。
【0026】
検出部21は、携帯端末3を携帯した利用者の行動情報を検出するものであり、検出する行動情報に応じた各種のセンサを含んで構成される。なお、検出部21は、行動記録装置2の検出部11によって検出される行動情報のうち少なくとも一部の行動情報を検出可能であればよい。検出部21が検出する行動情報は、例えば検出部11に搭載されているセンサと検出部21に搭載されるセンサとのスペックの差や、行動記録装置2と携帯端末3との保持形態の差などを考慮して、検出部11の行動情報の検出精度と同等の精度を担保し得る範囲で適宜設定される。
【0027】
通信部22は、他の機器と通信を行うためのインターフェースを含んで構成される。インターフェースとしては、例えばANTやBluetooth(登録商標)などの比較的近距離で機器間の直接通信が可能な無線通信インターフェースや、WI−FI(登録商標)などのアクセスポイントを中継した間接通信が可能な無線通信インターフェースなどを用いることができる。
【0028】
操作部23は、ボタンやタッチパネルなどのデバイスを含んで構成され、携帯端末3に対する各種指示が入力される。
【0029】
記憶部24は、フラッシュメモリやROM(Read Only Memory)等の記憶媒体を含んで構成され、検出部21で検出された行動情報をデータとして記憶したり、通信部22を介して受信したデータを記憶したり、携帯端末3の動作に必要な情報を記憶したりする。
【0030】
表示部25は、液晶パネル等の表示パネルを含んで構成されており、検出部21によって検出された行動情報などの各種情報を表示する。
【0031】
制御部20は、記憶部24に記憶されたプログラムを実行するプロセッサを主体に構成され、操作部23に入力される各種指示に従って、携帯端末3の全体を統括制御する。
【0032】
行動記録システム1では、行動記録装置2及び携帯端末3にて検出された行動情報のデータであって、行動記録装置2に記憶されたデータ(以下、主データという。)及び携帯端末3に記憶されたデータ(以下、補助データという)が収集され、これら主データ及び補助データを用いてログデータが生成される。本例では、行動記録装置2の制御部10が、ログデータを生成するデータ処理部の機能を兼ねるものとする。
【0033】
図2は、行動記録システム1の動作の一例を示す。
【0034】
図2に示す例は、当初は、行動記録装置2の携帯忘れにより、行動記録装置2での行動情報の検出がなされておらず、その後に行動記録装置2が利用者に携帯され、行動記録装置2での行動情報の検出が開始された例である。
【0035】
まず、利用者により、携帯端末3での行動情報の検出を開始する指示が携帯端末3の操作部23に入力され(ステップSb1)、制御部20の制御のもと、検出部21によって行動情報の検出が開始される(ステップSb2)。
【0036】
その後、行動記録装置2が利用者に携帯され(ステップSa1)、行動記録装置2の検出部11によって行動情報が検出される(ステップSa2)。
【0037】
行動記録装置2の携帯に伴い、携帯端末3での行動情報の検出を停止する指示が利用者により携帯端末3の操作部23に入力され(ステップSb3)、制御部20の制御のもと、検出部21による行動情報の検出が停止される(ステップSb4)。
【0038】
適宜なタイミングで、携帯端末3の記憶部24に記憶されている補助データが行動記録装置2に送信される(ステップSb5)。補助データの送信タイミングとしては、携帯端末3での行動情報の検出が停止されたタイミングや、補助データの送信指示が携帯端末3の操作部23に入力されたタイミングを例示することができる。
【0039】
そして、携帯端末3から送信された補助データが行動記録装置2にて受信され(ステップSa3)、補助データを受信した行動記録装置2の制御部10は、記憶部14に記憶されている主データと、受信した補助データとを用いてログデータを生成する(ステップSa4)。
【0040】
ログデータの生成では、制御部10は、まず、行動記録装置2の携帯忘れによって行動記録装置2での行動情報の検出がなされていなかった期間、すなわち主データの欠落期間を特定する。次に、制御部10は、携帯端末3から受信した補助データから上記の欠落期間に含まれる期間の部分データを抽出する。そして、制御部10は、抽出した部分データを用いて主データにおける欠落期間のデータを補完する。
【0041】
このように、携帯端末3の補助データを用いて、行動記録装置2の主データにおける欠落期間のデータを補完することにより、主データの継続性を保つことができる。そして、携帯端末3の補助データは、利用者の実際の行動を反映したものであるから、補助データを用いて補完された主データの信頼性を保つこともできる。
【0042】
なお、行動記録装置2の制御部10がデータ処理部として機能するものとして説明したが、携帯端末3の制御部20をデータ処理部とすることもできる。この場合には、行動記録装置2の記憶部14に記憶された主データが行動記録装置2から携帯端末3に送信される。
【0043】
また、行動記録装置2及び携帯端末3とは別に設けられるコンピュータ機器でデータ処理部を構成することもできる。この場合には、行動記録装置2の記憶部14に記憶された主データ及び携帯端末3の記憶部24に記憶された補助データがデータ処理部を構成するコンピュータ機器に送信される。なお、データ処理部を構成するコンピュータ機器は、クラウド(コンピュータネットワーク)上に置かれるサーバであってもよい。
【0044】
図3は、本発明の実施形態を説明するための、行動記録システムの他の例の構成を示すブロック図である。なお、上述した行動記録システム1と共通する要素には共通の符号を付し、説明を省略又は簡略する。
【0045】
上述した行動記録システム1では、携帯端末3での行動情報の検出の開始及び停止が利用者の指示によって制御されるが、図3に示す行動記録システム101では、行動記録装置2が利用者に携帯されているか否か検知する検知部が設けられ、この検知部によって携帯端末3での行動情報の検出が制御される。本例では、行動記録装置2に検知部が設けられ、行動記録装置2の制御部10が検知部の機能を兼ねている。
【0046】
制御部10は、検出部11での行動情報の検出パターンに基づき、行動記録装置2の携帯及び非携帯を検知する。例えば、検出部11に搭載される加速度センサや角速度センサなどのセンサの出力に所定時間変化がない場合に行動記録装置2の非携帯を検知することができ、また、センサの出力に変化が生じた場合に行動記録装置2の携帯を検知することができる。
【0047】
そして、制御部10は、行動記録装置2の非携帯を検知した場合に携帯端末3での行動情報の検出を開始させ、また、行動記録装置2の携帯を検知した場合に携帯端末3での行動情報の検出を停止させる制御信号を、通信部12,22を介した行動記録装置2と携帯端末3との間の通信を利用して、行動記録装置2から携帯端末3に送信させる。
【0048】
図4は、行動記録システム101の動作の一例を示す。
【0049】
図4に示す例もまた、当初は、行動記録装置2の携帯忘れにより、行動記録装置2での行動情報の検出がなされておらず、その後に行動記録装置2が利用者に携帯され、行動記録装置2での行動情報の検出が開始された例である。
【0050】
まず、行動記録装置2の制御部10は、行動記録装置2が利用者に携帯されているか否かを検知する。ここでは、行動記録装置2が利用者に携帯されておらず、行動記録装置2の検出部11に搭載されているセンサの出力に変化がなく、行動記録装置2の非携帯が検知される(ステップSa11)。
【0051】
行動記録装置2の非携帯を検知した制御部10は、携帯端末3での行動情報の検出を開始させる制御信号を、行動記録装置2から携帯端末3に送信させる(ステップSa12)。
【0052】
行動記録装置2から送信された上記の制御信号が携帯端末3にて受信され(ステップSb11)、上記の制御信号を受信した携帯端末3では、制御部20の制御のもと、検出部21によって行動情報の検出が開始される(ステップSb12)。
【0053】
その後、行動記録装置2が利用者に携帯されると(ステップSa13)、行動記録装置2の検出部11によって行動情報が検出される(ステップSa14)。
【0054】
そして、検出部11に搭載されているセンサの出力に変化が生じ、行動記録装置2の制御部10によって行動記録装置2の携帯が検知される(ステップSa15)。
【0055】
行動記録装置2の携帯を検知した制御部10は、携帯端末3での行動情報の検出を停止させる制御信号を、行動記録装置2から携帯端末3に送信させる(ステップSa16)。
【0056】
行動記録装置2から送信された上記の制御信号が携帯端末3にて受信され(ステップSb13)、上記の制御信号を受信した携帯端末3では、制御部20の制御のもと、検出部21による行動情報の検出が停止される(ステップSb14)。
【0057】
適宜なタイミングで、携帯端末3の記憶部24に記憶されている補助データが行動記録装置2に送信される(ステップSb15)。
【0058】
そして、携帯端末3から送信された補助データが行動記録装置2にて受信され(ステップSa17)、補助データを受信した行動記録装置2の制御部10は、記憶部14に記憶されている主データと、受信した補助データとを用いてログデータを生成する(ステップSa18)。
【0059】
このように、行動記録装置2の携帯及び非携帯を検知する検知部を設け、検知結果に応じて携帯端末3での行動情報の検出を自動的に制御することにより、携帯端末3に対する利用者の指示入力によって携帯端末3での行動情報の検出を制御する場合に比べて、主データの継続性をより一層保つことができ、また、携帯端末3の電力消費を抑制することもできる。
【0060】
なお、行動記録装置2の制御部10がログデータを生成するデータ処理部として機能するものとして説明したが、上述した行動記録システム1と同様に、携帯端末3の制御部20をデータ処理部とすることもでき、また、行動記録装置2及び携帯端末3とは別に設けられるコンピュータ機器でデータ処理部を構成することもできる。
【0061】
図5は、本発明の実施形態を説明するための、行動記録システムの他の例の構成を示す。
【0062】
上述した行動記録システム101では、行動記録装置2の携帯及び非携帯が、行動記録装置2での行動情報の検出パターンに基づいて検知されるが、図5に示す行動記録システム201では、行動記録装置2及び携帯端末3の各々の通信部12,22に、行動記録装置2と携帯端末3との間の直接通信を可能とする第1通信部がそれぞれ設けられ、この第1通信部を介した行動記録装置2と携帯端末3との間の通信状態に基づいて行動記録装置2の携帯及び非携帯が検知される。本例では、携帯端末3に検知部が設けられ、携帯端末3の制御部20が検知部の機能を兼ねている。
【0063】
行動記録装置2の第1通信部12a及び携帯端末3の第1通信部22aの通信インターフェースとしては、例えばANTやBluetoothなどの比較的近距離で機器間の直接通信が可能な無線通信インターフェースを用いることができる。第1通信部12a,22aを介した行動記録装置2と携帯端末3との間の通信状態は、行動記録装置2と携帯端末3との距離に応じて変化し、例えば行動記録装置2は利用者に携帯されずに携帯端末3のみが利用者に携帯されて利用者が移動した場合などであって、行動記録装置2と携帯端末3とが所定距離以上離れた場合に切断される。
【0064】
そこで、携帯端末3の制御部20は、第1通信部12a,22aを介した行動記録装置2と携帯端末3との間の通信状態に基づき、行動記録装置2が利用者に携帯されているか否かを検知する。例えば、第1通信部12a,22aを介した通信が切断されている場合に行動記録装置2の非携帯を検知することができ、また、第1通信部12a,22aを介した通信が確立されている場合に行動記録装置2の携帯を検知することができる。
【0065】
そして、制御部20は、行動記録装置2の非携帯を検知した場合に行動情報の検出を開始させ、また、行動記録装置2の携帯を検知した場合に行動情報の検出を停止させるよう、検出部21を制御する。
【0066】
図6は、行動記録システム201の動作の一例を示す。
【0067】
図6に示す例もまた、当初は、行動記録装置2の携帯忘れにより、行動記録装置2での行動情報の検出がなされておらず、その後に行動記録装置2が利用者に携帯され、行動記録装置2での行動情報の検出が開始された例である。
【0068】
まず、携帯端末3の制御部20は、行動記録装置2が利用者に携帯されているか否かを検知する。ここでは、行動記録装置2が利用者に携帯されておらず、利用者の移動に伴い行動記録装置2と携帯端末3とが離間し、第1通信部12a,22aを介した行動記録装置2と携帯端末3との間の通信が切断され(ステップSb21)、そのタイミングで行動記録装置2の非携帯が検知される(ステップSb22)。
【0069】
行動記録装置2の非携帯を検知した制御部20は、検出部21による行動情報の検出を開始させる(ステップSb23)。
【0070】
その後、行動記録装置2が利用者に携帯されると(ステップSa21)、行動記録装置2の検出部11によって行動情報が検出される(ステップSa22)。
【0071】
そして、行動記録装置2の携帯に伴い、第1通信部12a,22aを介した行動記録装置2と携帯端末3との間の通信が確立され(ステップSb24)、携帯端末3の制御部20によって行動記録装置2の携帯が検知される(ステップSb25)。
【0072】
行動記録装置2の携帯を検知した制御部20は、検出部21による行動情報の検出を停止させる(ステップSb26)。
【0073】
適宜なタイミングで、携帯端末3の記憶部24に記憶されている補助データが行動記録装置2に送信される(ステップSb27)。
【0074】
そして、携帯端末3から送信された補助データが行動記録装置2にて受信され(ステップSa23)、補助データを受信した行動記録装置2の制御部10は、記憶部14に記憶されている主データと、受信した補助データとを用いてログデータを生成する(ステップSa24)。
【0075】
本例によっても、上述した行動記録システム101と同様に、主データの継続性をより一層保つことができ、また、携帯端末3の電力消費を抑制することができる。
【0076】
なお、行動記録装置2の制御部10がログデータを生成するデータ処理部として機能するものとして説明したが、上述した行動記録システム1と同様に、携帯端末3の制御部20をデータ処理部とすることもでき、また、行動記録装置2及び携帯端末3とは別に設けられるコンピュータ機器でデータ処理部を構成することもできる。
【0077】
図7は、本発明の実施形態を説明するための、行動記録システムの他の例の構成を示す。
【0078】
図7に示す行動記録システム301は、行動記録装置2及び携帯端末3の各々の第1通信部12a,22a間の通信状態に基づいて行動記録装置2が利用者に携帯されているか否かが検知される点では上述した行動記録システム201と共通するが、検知部が行動記録装置2に設けられ、行動記録装置2の制御部10が検知部の機能を兼ねており、また、行動記録装置2及び携帯端末3の各々の通信部12,22に、第1通信部12a,22aを介した行動記録装置2と携帯端末3との間の直接通信よりも通信可能距離が長い第2通信部がそれぞれ設けられている点で上述した行動記録システム201と異なる。
【0079】
行動記録装置2の第2通信部12b及び携帯端末3の第2通信部22bの通信インターフェースとしては、第1通信部12a,22aを介した通信よりも通信可能距離が長い限りにおいて特に限定されず、行動記録装置2と携帯端末3との間の直接通信を可能とする無線通信インターフェースであってもよいし、アクセスポイントを中継した間接通信を可能とする無線通信インターフェースであってもよい。なお、通信可能距離とは、行動記録装置2と携帯端末3との間の通信を維持できる行動記録装置2と携帯端末3との距離であり、第2通信部12b,22bを介した通信がアクセスポイントを中継した間接通信である場合に、第2通信部12b,22bの各々とアクセスポイントとの間の通信を維持できる距離が第1通信部12a,22aの通信可能距離よりも短くても、アクセスポイントを中継することによって行動記録装置2と携帯端末3との間の通信を維持できる距離が第1通信部12a,22aの通信可能距離よりも長ければ、第2通信部12b,22bの通信可能距離は第1通信部12a,22aの通信可能距離よりも長い。
【0080】
行動記録装置2の制御部10は、第1通信部12a,22aを介した行動記録装置2と携帯端末3との間の通信状態に基づき、行動記録装置2が利用者に携帯されているか否かを検知する。例えば、第1通信部12a,22aを介した行動記録装置2と携帯端末3との間の通信が切断されている場合に行動記録装置2の非携帯を検知することができ、また、第1通信部12a,22aを介した行動記録装置2と携帯端末3との間の通信が確立されている場合に行動記録装置2の携帯を検知することができる。
【0081】
そして、制御部10は、行動記録装置2の非携帯を検知した場合に携帯端末3による情報の検出を開始させ、また、行動記録装置2の携帯を検知した場合に携帯端末3による情報の検出を停止させる制御信号を、第2通信部12b,22bを介した行動記録装置2と携帯端末3との間の通信を利用して、行動記録装置2から携帯端末3に送信させる。
【0082】
図8は、行動記録システム301の動作の一例を示す。
【0083】
図8に示す例もまた、当初は、行動記録装置2の携帯忘れにより、行動記録装置2での行動情報の検出がなされておらず、その後に行動記録装置2が利用者に携帯され、行動記録装置2での行動情報の検出が開始された例である。
【0084】
まず、行動記録装置2の制御部10により、行動記録装置2が利用者に携帯されているか否かが検知される。ここでは、行動記録装置2が利用者に携帯されておらず、利用者の移動に伴い行動記録装置2と携帯端末3とが離間し、第1通信部12a,22aを介した行動記録装置2と携帯端末3との間の通信が切断され(ステップSa31)、そのタイミングで行動記録装置2の非携帯が検知される(ステップSa32)。
【0085】
行動記録装置2の非携帯を検知した制御部10は、携帯端末3での行動情報の検出を開始させる制御信号を、第2通信部12b,22bを介した行動記録装置2と携帯端末3との間の通信を利用して、行動記録装置2から携帯端末3に送信させる(ステップSa33)。
【0086】
行動記録装置2から送信された上記の制御信号が携帯端末3にて受信され(ステップSb31)、上記の制御信号を受信した携帯端末3では、制御部20の制御のもと、検出部21によって行動情報の検出が開始される(ステップSb32)。
【0087】
その後、行動記録装置2が携帯されると(ステップSa34)、行動記録装置2の検出部11によって行動情報が検出される(ステップSa35)。
【0088】
また、行動記録装置2の携帯に伴い、第1通信部12a,22aを介した行動記録装置2と携帯端末3との間の通信が確立され(ステップSa36)、行動記録装置2の制御部10によって行動記録装置2の携帯が検知される(ステップSa37)。
【0089】
行動記録装置2の携帯を検知した制御部10は、携帯端末3での行動情報の検出を停止させる制御信号を、行動記録装置2から携帯端末3に送信させる(ステップSa38)。
【0090】
行動記録装置2から送信された上記の制御信号が携帯端末3にて受信され(ステップSb33)、上記の制御信号を受信した携帯端末3では、制御部20の制御のもと、検出部21によって行動情報の検出が停止される(ステップSb34)。
【0091】
適宜なタイミングで、携帯端末3の記憶部24に記憶されている補助データが行動記録装置2に送信される(ステップSb35)。
【0092】
そして、携帯端末3から送信された補助データが行動記録装置2にて受信され(ステップSa39)、補助データを受信した行動記録装置2の制御部10は、記憶部14に記憶されている主データと、受信した補助データとを用いてログデータを生成する(ステップSa40)。
【0093】
本例によっても、上述した行動記録システム101,201と同様に、主データの継続性をより一層保つことができ、また、携帯端末3の電力消費を抑制することができる。
【0094】
なお、行動記録装置2の制御部10がログデータを生成するデータ処理部として機能するものとして説明したが、上述した行動記録システム1と同様に、携帯端末3の制御部20をデータ処理部とすることもでき、また、行動記録装置2及び携帯端末3とは別に設けられるコンピュータ機器でデータ処理部を構成することもできる。
【0095】
以上、行動記録装置2が利用者に携帯されているか否かを検知する例として、行動記録装置2の制御部10が行動記録装置2での行動情報の検出パターンに基づいて検知する例と、行動記録装置2の制御部10又は携帯端末3の制御部20が行動記録装置2及び携帯端末3の第1通信部12a,22a間の通信状態に基づいて検知する例とを個別に説明したが、これらを組み合わせてもよい。
【0096】
また、データ処理部としての行動記録装置2の制御部10又は携帯端末3の制御部20若しくは行動記録装置2及び携帯端末3とは別に設けられるコンピュータ機器が行う処理については、その処理における各ステップをコンピュータに実行させるためのプログラムとして提供することもできる。このようなプログラムは、コンピュータが読取可能な一時的でない(non−transitory)記録媒体に記録して提供可能である。このような「コンピュータが読取可能な記録媒体」は、たとえば、CD−ROM(Compact Disc−ROM)等の光学媒体や、メモリカード等の磁気記録媒体等を含む。また、このようなプログラムを、ネットワークを介したダウンロードによって提供することもできる。
【0097】
上述した実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0098】
以上説明してきたように、本明細書には以下の事項が開示されている。
【0099】
開示された行動記録システムは、利用者に携帯され、利用者の動きに応じた情報を検出し、検出した情報を主データとして記憶する行動記録装置と、利用者に携帯されて使用され、利用者の動きに応じた情報であって前記行動記録装置によって検出される前記情報の少なくとも一部の情報を検出可能であり、検出した情報を補助データとして記憶する携帯端末と、前記主データ及び前記補助データを収集し、ログデータを生成するデータ処理部と、を備え、前記データ処理部は、前記主データに欠落期間がある場合において、前記補助データにおいて前記欠落期間に含まれる期間の部分データがある場合に、該部分データを用いて前記主データにおける前記欠落期間のデータを補完する。
【0100】
また、開示された行動記録システムは、前記行動記録装置及び前記携帯端末が、互いに通信可能に構成され、前記行動記録装置及び前記携帯端末の少なくとも一方に、前記行動記録装置が利用者に携帯されているか否かを検知する検知部が設けられており、前記検知部は、前記行動記録装置が利用者に携帯されていないことを検知した場合に前記携帯端末での情報の検出を開始させ、また、前記行動記録装置が利用者に携帯されたことを検知した場合に前記携帯端末での情報の検出を停止させるよう、前記携帯端末の動作を制御する。
【0101】
また、開示された行動記録システムは、前記行動記録装置に設けられた前記検知部が、前記行動記録装置での情報の検出パターンに基づいて前記行動記録装置が利用者に携帯されているか否かを検知し、検知結果に応じた制御信号を前記行動記録装置から前記携帯端末に送信させる。
【0102】
また、開示された行動記録システムは、前記行動記録装置及び前記携帯端末が、直接通信可能な第1通信部をそれぞれ有し、前記携帯端末に設けられた前記検知部は、前記第1通信部を介した前記行動記録装置と前記携帯端末との間の通信状態に基づいて前記行動記録装置が利用者に携帯されているか否かを検知する。
【0103】
また、開示された行動記録システムは、前記行動記録装置及び前記携帯端末が、直接通信可能な第1通信部、及び通信可能距離が前記第1通信部よりも長い第2通信部をそれぞれ有し、前記行動記録装置に設けられた前記検知部は、前記第1通信部を介した前記行動記録装置と前記携帯端末との間の通信状態に基づいて前記行動記録装置が利用者に携帯されているか否かを検知し、検知結果に応じた制御信号を前記第2通信部を介して前記行動記録装置から前記携帯端末に送信させる。
【0104】
また、開示された行動記録装置は、利用者に携帯され、利用者の動きに応じた情報を検出し、検出した情報を主データとして記憶する行動記録装置であって、利用者に携帯されて使用され、利用者の動きに応じた情報であって前記行動記録装置によって検出される前記情報の少なくとも一部の情報を検出可能であり、検出した情報を補助データとして記憶する携帯端末と通信可能な通信部と、前記主データ及び前記通信部を介して前記携帯端末から受信した前記補助データを用いてログデータを生成するデータ処理部を備え、前記データ処理部は、前記主データに欠落期間がある場合において、前記補助データにおいて前記欠落期間に含まれる期間の部分データがある場合に、該部分データを用いて前記主データにおける前記欠落期間のデータを補完する。
【0105】
また、開示された行動記録装置は、利用者に携帯され、利用者の動きに応じた情報を検出し、検出した情報を記憶する行動記録装置であって、利用者に携帯され、利用者の動きに応じた情報であって前記行動記録装置によって検出される前記情報の少なくとも一部の情報を検出可能であり、検出した情報を記憶する携帯端末と通信可能な通信部と、前記行動記録装置が利用者に携帯されているか否かを検知する検知部と、を備え、前記検知部は、前記行動記録装置が利用者に携帯されていないことを検知した場合に前記携帯端末での情報の検出を開始させ、また、前記行動記録装置が利用者に携帯されたことを検知した場合に前記携帯端末での情報の検出を停止させるよう、前記携帯端末の動作を制御する制御信号を、前記通信部を介して前記携帯端末に送信する。
【0106】
また、開示された行動記録装置は、前記検知部が、前記行動記録装置での情報の検出パターンに基づいて前記行動記録装置が利用者に携帯されているか否かを検知する。
【0107】
また、開示された行動記録装置は、前記通信部が、前記携帯端末と直接通信可能な第1通信部、及び前記第1通信部よりも通信可能距離が長い第2通信部を有しており、前記検知部は、前記第1通信部を介した前記携帯端末との間の通信状態に基づいて前記行動記録装置が利用者に携帯されているか否かを検知し、検知結果に応じた制御信号を、前記第2通信部を介して前記携帯端末に送信する。
【0108】
また、開示された行動記録方法は、コンピュータが行う、利用者に携帯され、利用者の動きに応じた情報を検出する行動記録装置によって取得された主データ、及び利用者に携帯され、利用者の動きに応じた情報であって前記行動記録装置によって検出される前記情報の少なくとも一部の情報を検出可能な携帯端末によって取得された補助データを収集するステップと、前記主データに欠落期間がある場合において、前記補助データにおいて前記欠落期間に含まれる期間の部分データがある場合に、該部分データを用いて前記主データにおける前記欠落期間のデータを補完するステップと、を備える。
【0109】
また、開示されたプログラムは、上記行動記録方法の各ステップをコンピュータに実行させる。
【符号の説明】
【0110】
1 行動記録システム
101 行動記録システム
201 行動記録システム
301 行動記録システム
2 行動記録装置
3 携帯端末
10 制御部(データ処理部、検知部)
11 検出部
12 通信部
12a 第1通信部
12b 第2通信部
20 制御部(検知部)
21 検出部
22 通信部
22a 第1通信部
22b 第2通信部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8