(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6304211
(24)【登録日】2018年3月16日
(45)【発行日】2018年4月4日
(54)【発明の名称】充填された定量の薬液を持続的に注入する薬液注入装置
(51)【国際特許分類】
A61M 5/152 20060101AFI20180326BHJP
A61M 5/145 20060101ALI20180326BHJP
【FI】
A61M5/152
A61M5/145 500
【請求項の数】5
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2015-236910(P2015-236910)
(22)【出願日】2015年12月3日
(65)【公開番号】特開2017-77449(P2017-77449A)
(43)【公開日】2017年4月27日
【審査請求日】2016年12月1日
(31)【優先権主張番号】10-2015-0145929
(32)【優先日】2015年10月20日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】515081534
【氏名又は名称】エイス メディカル カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】リ,ジョン−ウ
【審査官】
落合 弘之
(56)【参考文献】
【文献】
特表2015−511528(JP,A)
【文献】
特開2006−311921(JP,A)
【文献】
特開平3−170163(JP,A)
【文献】
特開2005−288158(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2005/0075604(US,A1)
【文献】
特開2010−227144(JP,A)
【文献】
特開2008−289720(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 5/152
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
持続的に微量の薬液を患者に注入しながら、追加で充填されている薬液を患者に注入する薬液注入装置において、
前記薬液注入装置は、シリンダー内側に流入される薬液によって、ピストンが上昇しながら押しボタンの下端と密着して停止することで、定量の薬液をシリンダー内側に充填するようにする定量充填部(43)と、
前記押しボタンの下方向への移動が係止されている状態で、上昇するピストンと押しボタンが互いに密着すれば、前記押しボタンの係止が解除されて、押しボタンとピストンを共に下方向に押し込むことができるようになる制動ボタン部(53)と、
前記制動ボタン部によってシリンダーの外に排出された定量の薬液を収容して、膨張した弾性チューブが、元の状態に復元する力によって内側に収容されている薬液を持続的に押し出して外部に排出する、持続注入部(64)と、を含み、
前記持続注入部(64)は、一側が前記シリンダー(40)の排出口(40b)に装着される内入溝(60a)と、前記内入溝(60a)を側面方向に貫通する内入口(60b)が形成されているコネクター(60)と、
ケースの流出口(32)に装着される連結管(61)と、
前記コネクター(60)と連結管との間に固定設置されている弾性チューブ(62)と、
を含み、
シリンダー(40)の排出口(40b)外に出た定量の薬液が、コネクター(60)の内入口(60b)を通じて弾性チューブ(62)内側に収容されて、薬液を収容することで膨張した弾性チューブ(62)が、収縮しようとする力によって微量の薬液を連結管(61)外に持続的に出すようになっており、
前記コネクター(60)の他側には縦方向に切開された一対の結合片(60c)が形成されており、前記結合片(60c)の末端には結合顎(60d)が形成されて、前記結合片(60c)は連結管(61)内側へ差込されて結合溝(61a)に係止固定され、
前記弾性チューブ(62)が収縮または膨脹しながら、弾性チューブ内側に収容されている薬液が一対の結合片(60c)の間の切開された部位(60e)を通じて連結管(61)外に排出されて、患者に注入されることを特徴とする充填された定量の薬液を持続的に注入する薬液注入装置。
【請求項2】
前記定量充填部(43)は、一側には充填口(40a)と排出口(40b)が形成されていて、他側には収容空間(40c)が形成されているシリンダー(40)と、
下部はシリンダー(40)の収容空間内側に挿入されていて、他側には差込空間(41b)が形成されており、上部枠には突出顎(41c)が形成されているピストン(41)と、
前記ピストン(41)の差込空間の内側に挟まれている弾性体と、
前記弾性体の上部に位置し、外側に支え顎(52a)が形成されている押しボタン(52)を含み、
シリンダー(40)内側に流入された薬液によってピストン(41)が上昇し、突出顎(41c)と、押しボタン(52)の支え顎(52a)が互いに密着して、決まった位置に停止することで、シリンダー(40)内側に定量の薬液を充填するようになっていることを特徴とする請求項1に記載の充填された定量の薬液を持続的に注入する薬液注入装置。
【請求項3】
制動ボタン部(53)は、内側方向に係止片(51a)が形成されているリング形状の係止枠(51)と、
前記係止枠(51)が装着される係止溝(50)と、ガイドロード(54)が形成されているケース(30a、30b)と、
を含み、
前記係止枠(51)内側にピストン(41)が挿入されている状態でケース内側に装着されて、前記ピストン(41)が上昇すれば、突出顎(41c)によって係止枠(51)の係止片(51a)が外側方向に離れてオープンし、係止片(51a)上に装着されている押しボタン(52)の支え顎(52a)とピストンの突出顎(41c)が密着し、
前記シリンダー(40)が定量の薬液を充填完了している時のみに密着されている押しボタン(52)とピストン(41)が下方向に押されて、定量の薬液をシリンダーの外に排出することを特徴とする請求項2に記載の充填された定量の薬液を持続的に注入する薬液注入装置。
【請求項4】
前記弾性チューブ(62)の内側には固定チューブが設置されており、前記固定チューブはコネクター(60)の内入口(60b)を囲んだ状態で固定設置されており、
内入口(60b)外に押され出た薬液が固定チューブの外に出て弾性チューブ(62)内側に収容されることを特徴とする請求項1に記載の充填された定量の薬液を持続的に注入する薬液注入装置。
【請求項5】
前記係止枠(51)は係止片(51a)下端を切開して上部に位置した係止片(51a)が容易に外側方向に押し出されてオープンされるようになっていることを特徴とする請求項3に記載の充填された定量の薬液を持続的に注入する薬液注入装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、充填された薬液を患者に追加で
注入してくれる薬液注入装置に関するものであり、より詳しく説明すれば、定量の薬液を充填した状態
のみ注入されるようにして、この時
に定量の薬液が持続的に患者に
注入されるようにする薬液注入
装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、患者が手術を受けるようになれば、手術部位に痛症が後に追うようになる。この時手術の種類及び手術部位によって患者らが感じる痛症の程度がお互いに違って、特に、同じ手術を実施しても患者ひとりひとりの特性によって感じられる苦痛の程度もお互いに異なる。
【0003】
したがって、患者の痛症を緩和させてくれるために鎮痛剤を持続的に注入してくれる薬液供給装置(特許文献1)と共に、患者が苦痛を訴える場合追加で鎮痛剤をさらに投与することができる薬液注入装置(PCA:Patient Controlled Analgesia)が必要なものである(特許文献2)。すなわち、従来の薬液注入装置は、薬液供給器とカテーテルとの間に設置して、前記薬液供給器が持続的にカテーテル側に薬液を出す時、中間で供給される薬液をキャッチ(catch)して充填し、これを必要な時度に追加でさらに出してくれることで、患者の痛症を緩和させてくれる薬液注入装置が開発されるようになったものである。
【0004】
しかし、この時前記薬液注入装置と連結されているカテーテルは、患者の静脈路または硬膜外腔に挿入されて、薬液を患者の身に注入するが、
通常に前記カテーテルの口径は、2mm程度で細くて長いために注入される薬液の量が少なくなり、その速度も遅くならざるをえない。
【0005】
したがって、薬液の注入速度が遅いために中間に薬液をキャッチして充填する薬液注入装置の再充填時間も長くならざるをえず、
特に、これにより薬液注入装置のボタンを押して充填されている薬液を追加でさらに投入しようとしても投入される薬液の量が一定でなくてどの程度の多い量の薬液が患者の身に注入されたのか確認し難かった問題点が
あった。
【0006】
すなわち、充填が完了しない状態での薬液が繰り返し的に患者の身に注入
され、麻薬類の鎮痛剤に該当する薬液がどのくらい患者の身に注入されたのか確認
されなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】韓国登録特許第10−0519247号公報
【特許文献2】韓国登録特許第10−0919651号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
これに本発明では、自動で薬液を充填しながら定量の薬液だけが患者の身に注入されるようにして、併せ
て定量の薬液が持続的に患者の身に
注入されて安全に使用できるようにしようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
このために本発明は、持続的に微量の薬液を注入してくれながら追加に充填されている薬液を患者に
注入してくれる薬液
注入装置において、
前記薬液
注入装置は、シリンダー内側へ流入される薬液によってピストンが決まった高さ程度に上昇しながら定量の薬液を充填しているようにする定量充填部と、
前記ピストンの上で下方向に係止されているボタンを設置して、前記ボタンが
、上昇するピストンと密着
している時のみに下方向に
押し込まれてシリンダー内側に充填されている定量の薬液を排出する制動ボタン部と、
前記制動ボタン部によって排出された定量の薬液を収容し
て、膨張
した弾性チューブが
、元の状態に復元
する力によって定量の薬液を持続的に外部に排出
する持続注入部を
含むことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、自動で薬液を充填しながら定量の薬液を充填して、この時排出された定量の薬液を
含みながら持続的に少しずつ患者の身に注入して安全に使用できるようにしたものである。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の実施例による薬液注入装置の使用状態図である。
【
図2】本発明の実施例による薬液注入装置の斜視図である。
【
図3】本発明の実施例による薬液注入装置の分解斜視図である。
【
図4】本発明の実施例による薬液注入装置の作動状態図である。
【
図5】本発明の実施例による薬液注入装置の制動ボタン部の斜視図である。
【
図6】本発明の実施例による薬液注入装置の制動ボタン部の分解斜視図である。
【
図7】本発明の実施例による薬液注入装置の制動ボタン部の作動状態図である。
【
図8】本発明の実施例による薬液注入装置の持続注入部の斜視図である。
【
図9】本発明の実施例による薬液注入装置の持続注入部の分解斜視図である。
【
図10】本発明の実施例による薬液注入装置の持続注入部の作動状態図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明を実施するための具体的な内容
を添付された図面を参照して詳しく説明することにする。
【0013】
先ず
図1は、本発明の実施例による薬液注入装置と薬液供給器と注入ホース
(20)の連結状態を見せてくれるものであり、
図2は本発明の実施例による薬液注入装置の様子を見せてくれる斜視図であり、
図3は本発明の実施例による薬液注入装置の分解斜視図である。
【0014】
図示されたように、本発明は薬液を収容している薬液供給器
(10)と、
前記薬液供給器
(10)が送った薬液を患者の身に注入する注入ホース
(20)と、前記薬液供給器
(10)が注入ホース
(20)側に薬液を
送る時、中間で注入ホース
(20)側に送られる薬液を一部キャッチして充填する薬液注入装置
(30)を含
む。
【0015】
この時薬液注入装置
(30)は、一側から他側に長く形成されており、一対のケース
(30a、30b)がお互いに組立されながら、一側には前記薬液供給器
(10)のホースと連結されて流入口
(31)と共に前記注入ホース
(20)と連結される流出口
(32)を形成して、他側末端には押し
ボタン
(52)を設置して、前記押し
ボタン
(52)が押されるようになれば、平常時薬液供給器が
送っている薬液外に薬液注入装置内側に充填されている薬液を追加でさらに患者に
注入してくれるものである。
【0016】
この時薬液注入装置
(30)は、一定な量の薬液を充填している定量充填部
(43)と、該定量充填部
(43)が充填している薬液を排出する制動ボタン部
(53)と、該制動ボタン部
(53)によって排出された薬液を収容
して、持続的に少しずつ注入ホース
(20)側に送り出す持続注入部
(64)を
含み、
定量の薬液を充填している時のみに排出がなされて、この時排出された薬液が少しずつ持続的に患者の身に注入されるようになっている。
【0017】
参照で
図4は、本発明の実施例よって薬液注入装置が充填される過程と排出される過程を見せてくれるものであり、
これを参照して説明すれば、ケース先端に形成されている流入口
(31)と流出口
(32)にそれぞれY字形の分岐管
(33)と連結管
(61)を設置して、前記分岐管
(33)の一側管
(33a)には連結ホース
(34)でシリンダー
(40)の充填口
(40a)と連結して、前記充填口
(40a)と分岐管
(33)との間には一方向のみに薬液が流れるように逆流防止フィルター
(34a)を設置する。
【0018】
また、流入口
(31)の連結管
(61)には弾性チューブ
(62)を利用してシリンダー
(40)のコネクター
(60)と連結して、前記連結管
(61)の突出管
(61b)には分岐管
(33)の他側管
(33b)とまた他の連結ホース
(35)で連結して、
平常時に流入口
(31)を通じて内側へ薬液が流入されてシリンダー
(40)が定量の薬液を充填していれば、流入口
(31)を通じて入って来た薬液全部が分岐管
(33)を通じて連結管
(61)側に流れて患者の身に投入されるようにする。
【0019】
そして、仮にシリンダー
(40)に薬液が充填されていなければ、流入口
(31)を通じて受け入れた薬液の一部、あるいは全部がシリンダー
(40)側に流れて内側収容空間
(40c)内側に充填される。この時、ピストン
(41)はシリンダー
(40)内側へ流入された薬液によって上昇し始める。併せて、前記ピストン
(41)が決まった高さまで上昇
すれば、定量の薬液を充填
しているようになる。
【0020】
参照で
図5は、本発明の実施例による制動ボタン部とピストンの姿を見せてくれる斜視図であり、
図6は前記
図5の分解斜視図であり、
図7はピストンと制動ボタン部の動作過程を見せてくれる流れ図である。
【0021】
これを参照して説明すれば、定量充填部はピストン
(41)がケース上端に設置されている押し
ボタン
(52)の下端まで上昇して密着
しながら決まった高さまで上がって停止
した時シリンダー内側に定量の薬液を充填
しているようになる。
【0022】
そして、この時ピストン
(41)と密着
している押し
ボタン
(52)を押し
込めば、シリンダー
(40)内側に充填されている定量の薬液が排出
される。
【0023】
参照で、前記ピストン
(41)は、下端に凸部
(41a)が形成されており、前記凸部
(41a)にはパッキング
(42)が挟まれてシリンダー
(40)の内壁と密着
しており、前記ピストン
(41)の上部には差込空間
(41b)が形成
されており、前記差込空間
(41b)には押し
ボタン
(52)の下端が挿入される。この時前記ピストン
(41)の上部
枠には突出顎
(41c)が形成されている。
【0024】
そして、このようなピストン
(41)とシリンダー
(40)が内蔵されているケース
(30a、30b)には係止溝
(50)が形成されており、前記係止溝
(50)にはリング形状
の係止枠
(51)が
装着されている。
【0025】
この時の係止枠
(51)は、上部に内側方向に傾くように突出
している一対の係止片
(51a)が形成されており、前記係止枠
(51)内側ではピストン
(41)が挟まれている。
【0026】
したがって、前記ピストン
(41)がシリンダー
(40)内側に充填されている薬液によって上昇
すれば、ピストン
(41)の突出顎
(41c)が外側に位置した係止枠
(51)の係止片
(51a)を外側に押し
出して、前記係止片
(51a)が
外側方向に押し出されながらオープンされるようにするものである。
【0027】
そして、このようなピストン
(41)の上部には、下端に支え顎
(52a)が形成されている押し
ボタン
(52)が設置されて、このような押し
ボタン
(52)の下部はピストン
(41)の差込空間
(41b)に内入されて
おり、それと共に外側に形成されている支え顎
(52a)が係止片
(51a)によって
支えられて係止されている状態で設置されるようになる。この時、差込空間
(41b)内側には弾性体が挟まれて下方向に
押し込まれた押し
ボタン
(52)を元の状態で復帰させてくれる。
【0028】
したがって、定量充填部
(43)が決まった薬液をすべて充填して
、ピストン
(41)が押し
ボタン
(52)と密着
している時にはピストン
(41)外側に形成されている突出顎
(41c)が係止片
(51a)を
外側方向に押し出してオープン
し、押し
ボタン
(52)の支え顎と密着
する。
【0029】
したがって、前記定量充填部
(43)が決まった量程度の薬液を充填していない時には前記押し
ボタン
(52)の支え顎
(52a)が係止片
(51a)によって支えられて、押し
ボタンが下方向に移動が制限された状態に置かれるようになって、
反対に、前記定量充填部
(43)が決まった量程度充填して前記ピストン
(41)の突出顎
(41c)が外側にある係止片
(51a)を
外側方向に押し出してオープン
すれば、突出顎と押し
ボタン
(52)の支え顎
(52a)が
互いに密着
している状態に置かれるようになる。この時、押し
ボタンを
押し込めば、係止片がオープンされているために支え顎と突出顎が
互いに密着
している状態でガイドロード
(54)に沿って
下方向に移動してシリンダー内側に収容されている定量の薬液を排出してくれるものである。
【0030】
参照で、前記係止枠
(51)は、実施例によって係止片
(51a)の下部を切開して容易にピストンによって
外側方向に押し出されてオープンするか、あるいは
閉まるようにすることも
できる。
【0031】
そして、このような定量充填部
(43)と制動ボタン部
(53)によって充填されている定量の薬液が排出されるようになれば、前記薬液は排出口
(40b)を通じてシリンダー
(40)外に送り出されるようになる。
【0032】
参照で
図8は、本発明の実施例によって排出口
(40b)に流出口
(32)の間に装着される持続注入部
(64)の様子を見せてくれるものであり、
図9は前記持続注入部
(64)の分解された様子を見せてくれるものであり、
図10は持続注入部の動作過程を見せてくれる流れ図である。
【0033】
これを参照して説明すれば、前記持続注入部
(64)において、シリンダー
(40)の外に送り出された薬液は、弾性チューブ
(62)が膨脹しながら定量
を収容する。
【0034】
この時、弾性チューブ
(62)が含んでいる薬液は、前記弾性チューブ
(62)が
元の状態に復帰されようとする収縮力によって内側に収容されている薬液を持続的に流出口
(32)外に送り出して患者の身に注入されるようにする。
【0035】
この時、コネクター
(60)は、一側はシリンダー
(40)の排出口
(40b)に挟まれて固定され、他側は連結管
(61)内側に挟まれて固定されて
おり、前記コネクター
(60)の一側には内入溝
(60a)が形成されて
おり、前記内入溝
(60a)には側方向で前記内入溝
(60a)を貫通する注入口が形成されている。そして、このような注入口の上側では弾性チューブ
(62)の一側端が挟まれて固定されている。
【0036】
したがって、シリンダー
(40)の排出口
(40b)外に出た定量の薬液がコネクター
(60)の内入口
(60b)を通じて弾性チューブ
(62)内側に収容されるようになって、この時弾性チューブ
(62)は膨脹しながらシリンダー
(40)外に出た定量の薬液を含んでいるようになる。
【0037】
そして、この時前記コネクター
(60)の他側端には中を中心に縦長方向に切開して一対の結合片
(60c)を形成して、前記結合片
(60c)の末端には結合顎
(60d)を形成して、
前記結合片
(60c)が連結管
(61)内側へ差込された時、前記結合顎
(60d)が連結管
(61)の結合溝
(61a)の内側へ位置されて係止された状態で連結されているようになる。
【0038】
したがって、前記コネクター
(60)と連結管
(61)が連結され
て、外側に装着されている弾性チューブ
(62)が一方向だけで膨脹するか、または収縮しながら弾性チューブの復元力を最大化しながら該当弾性チューブが曲がるかまたは曲がらない状態で薬液を収容しているようになっている。そして、前記弾性チューブ
(62)が
元の状態
に復帰しようとする力によって内側に収容されている薬液が結合片
(60c)の間の切開された部位
(60e)を通じて連結管
(61)内側へ内入されながら流出口
(32)外に持続的に定量の薬液を少しずつ出すようになるものである。
【0039】
この時、弾性チューブ
(62)はシリンダー
(40)が充填されている量より多い量の薬液を収容していることもできるが、本発明では弾性チューブ
(62)が膨脹する空間をシリンダー
(40)の面積と等しく形成して1回定量の薬液のみを収容しているようにする。
【0040】
併せて、前記弾性チューブ
(62)は内側では実施例によって弾性力ある固定チューブ
(63)が設置
され得る。すなわち、前記固定チューブ
(63)はコネクター
(60)の注入口を囲んだ状態で設置されており、前記固定チューブ
(63)上に弾性チューブ
(62)が固定設置されて、シリンダー
(40)内側に収容されている薬液が排出されるようになれば注入口の外に押され出た薬液が弾性チューブ
(62)内側に収容されるようにする。そして、この時注入口の外に押され出る薬液がなければ前記固定チューブが収縮しながら注入口を塞いでくれるものである。
【0041】
そして、この時膨張されている弾性チューブ
(62)が薬液を押し出す時、前記固定チューブ
(63)によって注入口内側へ薬液が戻らないようにしてくれることで、中間に位置した弾性チューブだけが薬液を
含んで、外部に出してくれるものである。
【0042】
したがって、本発明は押し
ボタン
(52)を押す時に充填が完了している時のみに1回定量の薬液が排出されるようになって、この時排出された定量の薬液は弾性チューブ
(62)が含
み、元の状態
に復帰しようとする力によって微量の薬液を持続的に患者の身側へ出して安全に使用することができるようになるものである。
【符号の説明】
【0043】
10 薬液供給器 11 ホース
20 注入ホース 30 薬液注入装置
30a、30b ケース
31 流入口 32 流出口
33 分岐管 33 一側管
33b 他側管 34 連結ホース
34a 逆流防止フィルター 35 また他の連結ホース
40 シリンダー 40a 充填口
40b 排出口 40c 収容空間
41 ピストン 41a 凸部
41b 差込空間 41c 突出顎
42 パッキング 43 定量充填部
50 係止溝 51 係止枠
51a 係止片 52 ボタン
52a 支え顎 53 ボタン制動部
54 ガイドロード
60 コネクター 60a 内入溝
60b 内入口 60c 結合片
60d 結合顎 60e 切開された部位
61 連結管 61a 結合溝
61b 突出管 62 弾性チューブ
63 固定チューブ 64 持続注入部