【文献】
ドラゴンリーグ,電撃ゲームアプリ Vol.4,株式会社アスキー・メディアワークス,2012年 6月14日,第15巻 第11号 通巻196号,p.129
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
複数のオブジェクトの各オブジェクトと、複数の項目のそれぞれに対応する複数の内容情報と、が対応付けて記憶された記憶装置にアクセス可能なゲーム制御装置であって、前記内容情報は、対応する項目の内容を示す情報であり、
前記ゲーム制御装置は、
2以上の条件をユーザに提示する提示手段と、
前記提示手段により提示された前記2以上の条件のうち少なくともいずれかの条件に対する前記ユーザの選択結果を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された選択結果に基づいて、前記ユーザの抽選条件を設定する設定手段と、
前記複数のオブジェクトのうち、前記設定手段によって設定された抽選条件を満たすオブジェクトの中からいずれかのオブジェクトを抽選により決定する抽選処理を実行する抽選手段と、
前記抽選手段により決定されたオブジェクトを前記ユーザに対応付ける対応付け手段と、
前記対応付け手段によってオブジェクトが前記ユーザに対応付けられた場合、前記設定手段によって設定された抽選条件を解除する解除手段と、
を備え、
前記提示手段によって提示される前記2以上の条件は、前記複数のオブジェクトのいずれかのオブジェクトに対応付けられた複数の項目のうち2以上の項目のそれぞれに対応する内容情報に基づいて規定される2以上の条件であって、
各項目に対応する内容情報が複数の属性のいずれかの属性を示す情報である場合には、当該内容情報に基づいて規定される条件とは、当該内容情報が示す属性に限定するという条件であり、
各項目に対応する内容情報が数値を示す情報である場合には、当該内容情報に対応する条件は、当該内容情報が示す数値を基準にした数値条件である、
ゲーム制御装置。
複数のオブジェクトの各オブジェクトと、複数の項目のそれぞれに対応する複数の内容情報と、が対応付けて記憶された記憶装置にアクセス可能なゲーム制御装置であって、前記内容情報は、対応する項目の内容を示す情報であり、
前記ゲーム制御装置は、
2以上の条件をユーザに提示する提示手段と、
前記提示手段により提示された前記2以上の条件のうち少なくともいずれかの条件に対する前記ユーザの選択結果を取得する取得手段と、
前記提示手段により提示された前記2以上の条件のうち、前記取得手段により取得された選択結果が示す条件を変更する変更手段と、
前記変更手段によって変更された条件を含む抽選条件を、前記ユーザの抽選条件として設定する設定手段と、
前記複数のオブジェクトのうち、前記設定手段によって設定された抽選条件を満たすオブジェクトの中からいずれかのオブジェクトを抽選により決定する抽選処理を実行する抽選手段と、
前記抽選手段により決定されたオブジェクトを前記ユーザに対応付ける対応付け手段と、
前記対応付け手段によってオブジェクトが前記ユーザに対応付けられた場合、前記設定手段によって設定された抽選条件を解除する解除手段と、
を備え、
前記提示手段によって提示される前記2以上の条件は、前記複数のオブジェクトのいずれかのオブジェクトに対応付けられた複数の項目のうち2以上の項目のそれぞれに対応する内容情報に基づいて規定される2以上の条件であって、
各項目に対応する内容情報が複数の属性のいずれかの属性を示す情報である場合には、当該内容情報に基づいて規定される条件とは、当該内容情報が示す属性に限定するという条件であり、
各項目に対応する内容情報が数値を示す情報である場合には、当該内容情報に対応する条件は、当該内容情報が示す数値を基準にした数値条件である、
ゲーム制御装置。
前記抽選手段は、前記設定手段が複数の抽選条件を設定した場合、前記複数の抽選条件をすべて満たすオブジェクトの中からいずれかのオブジェクトを抽選により決定する、
請求項1または2に記載されたゲーム制御装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来のソーシャルゲームの中には、例えばゲーム上のキャラクタやアイテム等の抽選機能が設けられているものがある。この抽選機能では、キャラクタやアイテム等の抽選対象が複数含まれる抽選の母集団は一定であり、ユーザが何度抽選を行ったとしても、同一の母集団の中から無作為に抽選が行われる。抽選の母集団を限定することも従来行われており、例えば、ゲーム上で希少価値が高いレアアイテム(レア度が高いアイテム)の抽選については、レアアイテムを抽選の母集団として抽選が行われるが、母集団そのものがユーザの抽選行為によって変化することはない。そのため、定められた抽選対象の母集団の中から、ユーザが所望の抽選対象を得ることができる確率は、基本的に一定である。
上述した従来の抽選機能では、ユーザが何度抽選を実行してもユーザ所望のキャラクタやアイテム等の抽選対象を得られないことがあり、ユーザが抽選機能を実行することに面白みを感じられない場合があった。
【0006】
そこで、本発明は、抽選機能においてユーザの所望の抽選対象を得られやすくしたゲーム制御装置、ゲーム制御方法、プログラム、ゲームシステム、抽選装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の観点は、
複数の抽選対象であって、各抽選対象には複数の項目について各項目の情報である項目情報が対応付けられている前記複数の抽選対象を、記憶装置に記憶させる記憶手段(51)と、
前記複数の抽選対象の中からいずれかの抽選対象を抽選により決定する第1抽選手段(53)と、
前記第1抽選手段(53)により決定された抽選対象に対応付けられた複数の項目情報のうち、一部又はすべての項目情報をユーザに提示する提示手段(54)と、
前記提示手段(54)により提示された項目情報のうち少なくともいずれかの項目情報に基づく条件に対する前記ユーザの選択結果を取得する取得手段(55)と、
前記選択結果が示す条件を満たすように、前記複数の抽選対象の中からいずれかの抽選対象を抽選により決定する第2抽選手段(56)と、
を備えた、ゲーム制御装置である。
【0008】
このゲーム制御装置において「抽選対象」は、抽選により決定される対象となり得るものであれば如何なるものでもよく、例えばゲーム上のアイテムやキャラクタを含んでもよい。この場合、キャラクタとは、例えばゲーム上の仮想的な人物や生物、若しくはモンスター等であり、それらがカードに表示されているものをも含む。また、魔法や技についてのカードであってもよい。
このゲーム制御装置において「項目」は、複数の抽選対象を比較可能とするための指標であればよく、例えば、抽選対象をキャラクタとする場合には、キャラクタの項目は、属性や能力値であってもよい。
このゲーム制御装置において「項目情報」は、項目についての画像情報、音声情報、テキスト情報、アイコン、コードなど、任意の形式の情報であってもよい。
「項目情報に基づく条件」は、条件が項目情報に基づいている限り如何なる条件であってもよい。例えば、項目が属性であり、項目情報として属性Cが設けられている場合には、「属性がCであること」は、「項目情報に基づく条件」の一例である。例えば、項目が能力値であり、項目情報が数値情報として200である場合には、「能力値が200以上であること」、「能力値が200未満であること」などは「項目情報に基づく条件」の一例である。
このゲーム制御装置において「項目情報をユーザに提示すること」は、項目情報をユーザが視覚的あるいは聴覚的に認識することが可能である限り、様々な提示態様を含む。
このゲーム制御装置において、「条件に対するユーザの選択」とは、テキスト情報等、条件自体を直接的に示す情報を選択することは勿論、条件に対応付けられた情報(例えば、識別コード、バーコード、メニュー等)を選択することをも含む。
【0009】
このゲーム制御装置では、1回目の抽選により決定された抽選対象に対応付けられた複数の項目情報のうち、一部又はすべての項目情報がユーザに提示される。ユーザは、提示された項目情報のうち少なくともいずれかの項目情報に基づく条件を選択する。ユーザによって選択された条件を満たすように、いずれかの抽選対象が2回目の抽選により決定される。つまり、ユーザによって選択された条件に基づいて、2回目の抽選における抽選対象の母集団が絞り込まれるようになる。そのため、2回目の抽選において、項目情報についてのユーザの嗜好が抽選結果に反映されることになり、ユーザの所望の抽選対象を得られやすくすることができる。
【0010】
上記ゲーム制御装置において、前記提示手段(54)は、前記第2抽選手段(56)により決定された抽選対象に対応付けられた複数の項目情報のうち、一部又はすべての項目情報をユーザに提示し、前記第2抽選手段(56)は、抽選対象を複数回決定する場合には、N回目(N:2以上の整数)の抽選対象の決定において、当該決定までの選択結果が示す1又は複数の条件を満たすように、前記複数の抽選対象の中からいずれかの抽選対象を抽選により決定してもよい。
この構成では、第2抽選手段(56)による抽選が連続して複数回行われ、その都度ユーザに対して項目情報が提示される。ユーザは、抽選対象が決定される度に、提示された項目情報のうち少なくともいずれかの項目情報に基づく条件を選択する。そのため、N−1回目までの抽選の各々においてユーザによって選択された条件を満たすように、いずれかの抽選対象がN回目の抽選により決定される。つまり、ユーザによってN−1回目までに選択された1又は複数の条件に基づいて、N回目の抽選における抽選対象の母集団が絞り込まれるようになる。そのため、複数回の抽選において、項目情報についてのユーザの嗜好が抽選を行う都度に絞り込まれていくことになり、ユーザは、自らの所望の抽選対象を精度良く得ることができるようになる。
【0011】
上記ゲーム制御装置において、前記ユーザの入力情報に基づいて、前記第1抽選手段(53)、又は前記第2抽選手段(56)により決定された抽選対象を前記ユーザに対応付ける対応付け手段(57)、を備え、前記第2抽選手段(56)は、前記対応付け手段(57)によって抽選対象が前記ユーザに対応付けられた場合、前記1又は複数の条件を解除してもよい。
抽選対象をユーザに対応付けることは、例えば、ゲーム上で抽選対象としてのキャラクタやアイテムをユーザの保有キャラクタや保有アイテムとすることであってもよい。抽選対象をユーザに対応付けた場合には抽選に当たっての条件を解除し、その対応付けの後に新たな条件に基づいて抽選を行うようにすることで、ユーザに抽選対象が対応付けられる時点を区切りとした条件付きの抽選が連続的に行われる仕組みとすることができる。
【0012】
上記ゲーム制御装置において、前記取得手段(55)は、前記ユーザの選択可能回数又は選択可能期間を制限してもよい。かかる構成により、ユーザは、自らの嗜好を抽選に当たっての条件に反映させる機会が制限されるため、項目情報に基づく条件に対する選択を注意深く行うようになり、興趣性のある抽選機能を実現できる。
【0013】
上記ゲーム制御装置において、前記取得手段(55)は、前記ユーザの選択可能回数又は選択可能期間を項目毎に制限してもよい。例えば、項目毎の選択可能回数又は選択可能期間の設定は、任意に行うことができる。例えば抽選条件の選択可能回数を項目毎に制限する場合、特定の項目の項目情報に基づく抽選条件を追加する回数を制限する制限方法と、特定の項目の項目情報に基づく抽選条件が設定されている回数を制限する制限方法の2つの制限方法のいずれかを採ってもよい。
この構成では、項目に応じて抽選機能を適切に調整することが可能となる。例えば、ゲームの進行に対して比較的影響が高い項目については選択可能回数を少なく、又は選択可能期間を短くし、ゲームの進行に対して比較的影響が低い項目については選択可能回数を多く、又は選択可能期間を長くしてもよい。これによって、ゲームの進行に影響が高い抽選対象が出現することを抑制しつつ、ユーザの嗜好性に関連する抽選対象を出現させやすくなり、ゲームの設定をバランス良く調整できる。
【0014】
上記ゲーム制御装置において、前記提示手段(54)は、前記第1抽選手段(53)、又は前記第2抽選手段(56)により決定された抽選対象に対応付けられた複数の項目情報の中から、ユーザに提示する項目情報を無作為に、又は所定の規則に従って決定してもよい。
この構成では、抽選対象に対応付けられた複数の項目情報の中からユーザに提示する項目情報が第1、又は第2抽選手段(56)による抽選の度に変動し、それによってユーザが選択可能な、項目情報に基づく条件が変動する。そのため、第2抽選手段(56)における抽選の条件を、ユーザの所望の項目情報に基づいて常に設定されるとは限らないため、興趣性の高い抽選を実現することができる。特に、ユーザの選択可能回数又は選択可能期間が制限されている場合には、ユーザは、提示される項目情報、つまり選択可能な項目情報に対してより注目するようになり、抽選の興趣性をさらに高めることができる。
【0015】
本発明の第2の観点は、ゲーム制御方法であって、
複数の抽選対象であって、各抽選対象には複数の項目について各項目の情報である項目情報が対応付けられている前記複数の抽選対象を、記憶装置に記憶させる記憶ステップと、
前記複数の抽選対象の中からいずれかの抽選対象を抽選により決定する第1抽選ステップと、
前記第1抽選ステップにおいて決定された抽選対象に対応付けられた複数の項目情報のうち、一部又はすべての項目情報をユーザに提示する提示ステップと、
前記提示ステップにおいて提示された項目情報のうち少なくともいずれかの項目情報に基づく条件に対する前記ユーザの選択結果を取得する取得ステップと、
前記選択結果が示す条件を満たすように、前記複数の抽選対象の中からいずれかの抽選対象を抽選により決定する第2抽選ステップと、
を含む。
【0016】
本発明の第4の観点は、コンピュータに、
複数の抽選対象であって、各抽選対象には複数の項目について各項目の情報である項目情報が対応付けられている前記複数の抽選対象を、記憶装置に記憶させる記憶機能、
前記複数の抽選対象の中からいずれかの抽選対象を抽選により決定する第1抽選機能、
前記第1抽選機能により決定された抽選対象に対応付けられた複数の項目情報のうち、一部又はすべての項目情報をユーザに提示する提示機能、
前記提示機能により提示された項目情報のうち少なくともいずれかの項目情報に基づく条件に対する前記ユーザの選択結果を取得する取得機能、及び、
前記選択結果が示す条件を満たすように、前記複数の抽選対象の中からいずれかの抽選対象を抽選により決定する第2抽選機能、
を実現させるためのプログラムである。
【0017】
コンピュータは、例えばネットワークサーバ、大型計算機等であってよい。また、このプログラムは、DVD−ROMやCD−ROM等のコンピュータが読み取り可能な情報記憶媒体に格納されてもよい。
【0018】
本発明の第5の観点は、通信端末(10)と、当該通信端末からアクセス可能に構成されるサーバ(20)と、を含むゲームシステムである。
このゲームシステムは、
通信端末と、当該通信端末からアクセスされるサーバとを含むゲームシステムであって、
複数の抽選対象であって、各抽選対象には複数の項目について各項目の情報である項目情報が対応付けられている前記複数の抽選対象を、記憶装置に記憶させる記憶手段(51)、
前記複数の抽選対象の中からいずれかの抽選対象を抽選により決定する第1抽選手段(53)と、
前記第1抽選手段(53)により決定された抽選対象に対応付けられた複数の項目情報のうち、一部又はすべての項目情報をユーザに提示する提示手段(54)、
前記提示手段(54)により提示された項目情報のうち少なくともいずれかの項目情報に基づく条件に対する前記ユーザの選択結果を取得する取得手段(55)、及び、
前記選択結果が示す条件を満たすように、前記複数の抽選対象の中からいずれかの抽選対象を抽選により決定する第2抽選手段(56)、
の各手段を、前記通信端末又は前記サーバのいずれか一方が備える。
【0019】
本発明の第6の観点は、抽選装置であって、
複数の抽選対象であって、各抽選対象には複数の項目について各項目の情報である項目情報が対応付けられている前記複数の抽選対象を、記憶装置に記憶させる記憶手段(51)と、
前記複数の抽選対象の中からいずれかの抽選対象を抽選により決定する第1抽選手段(53)と、
前記第1抽選手段(53)により決定された抽選対象に対応付けられた複数の項目情報のうち、一部又はすべての項目情報をユーザに提示する提示手段(54)と、
前記提示手段(54)により提示された項目情報のうち少なくともいずれかの項目情報に基づく条件に対する前記ユーザの選択結果を取得する取得手段(55)と、
前記選択結果が示す条件を満たすように、前記複数の抽選対象の中からいずれかの抽選対象を抽選により決定する第2抽選手段(56)と、
を備える。
なお、上記では、本発明の理解を容易にするため、適宜、図面に記載の符号を括弧書きで記載しているが、これにより本発明に係るゲーム制御装置等が図示の態様に限定されるものではない。
【発明の効果】
【0020】
本発明のゲーム制御装置、ゲーム制御方法、プログラム、ゲームシステム、抽選装置によれば、抽選機能においてユーザの所望の抽選対象を得られやすくすることができる。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、本実施形態の説明において、恐竜キャラクタはオブジェクトの一例である。
【0023】
(1)ゲームシステムの構成
図1は、実施形態のゲームシステムのシステム構成例を示している。
図1に示すように、このゲームシステムは、例えばインターネットなどの通信網NW(ネットワーク)に接続可能な通信端末10a,10b,10c,…と、通信網NWに接続されているゲームサーバ20と、データベースサーバ30とによって構成されている。各通信端末10a,10b,10c,…はそれぞれ、個々のユーザによって操作される端末であり、例えば、携帯端末、スマートフォン、PDA(Personal Digital Assistant)、パーソナルコンピュータ、双方向の通信機能を備えたテレビジョン受像機(いわゆる多機能型のスマートテレビも含む。)などの通信端末である。なお、以下の説明において、各通信端末10a,10b,10c,…に共通して言及するときには、通信端末10と表記する。
このゲームシステムにおいて、ゲームサーバ20は、クライアントである通信端末10と通信可能に構成されており、通信端末10に対してゲーミングサービスを提供する。ゲームサーバ20には、ゲーム用アプリケーションとしてウェブブラウザ上で動作可能なアプリケーションが実装されている。データベースサーバ30は、ゲームを実行する上での後述する様々な情報を格納しており、それらの情報の読み書きのためにゲームサーバ20と有線又は無線で接続される。なお、ゲームサーバ20とデータベースサーバ30は、通信網NWを介して接続しても良い。
通信端末10は、ゲームサーバ20によって提供されるウェブページを表示可能なウェブブラウザを備えており、ユーザは、通信端末10をウェブページ上で操作してゲームを実行する。
【0024】
また、
図1には図示していないが、ゲームサーバ20とは別に各通信端末10のユーザを認証するための認証サーバを設けてもよい。また、多くの通信端末10からのアクセスを受け入れるために複数のゲームサーバ20を設ける場合は、その複数のゲームサーバ20間の負荷を調整するためのロードバランサを設けてもよい。また、ゲームサーバ20は単一のサーバ装置として構成してもよいが、機能を分散させた複数のサーバ装置として構成してもよい。
【0025】
(2)通信端末の構成
図2及び
図3を参照して通信端末10について説明する。
図2は、通信端末10の外観の例を示す図であって、(a)は、例えば折り畳み式の携帯端末(携帯電話機)などの釦入力方式の通信端末を例示したものであり、(b)は、例えばスマートフォンなどのタッチパネル入力方式の通信端末を例示したものである。
図3は、通信端末10の内部構成を示すブロック図である。
図3に示すように、通信端末10は、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、画像処理部14、指示入力部15、表示部16、及び、信号送受信部としての通信インタフェース部17を備えており、各部間の制御信号あるいはデータ信号を伝送するためのバス18が設けられている。
【0026】
CPU11は、ROM12内のウェブブラウザをRAM23にロードして実行する。そして、CPU11は、指示入力部15等によってユーザに入力されるURL(Uniform Resource Locator)の適切な指定に基づき、通信インタフェース部17を介して、ゲームサーバ20からウェブページを表示するためのデータ、すなわち、HTML(HyperText Markup Language)文書や当該文書と関連付けられた画像などのオブジェクトのデータ(以下、総称して適宜「HTMLデータ」と表記する。)を通信インタフェース部17を介して取得し、そのHTMLデータを解釈する。なお、通信端末10には、ウェブブラウザのブラウザ機能を拡張するための様々なプラグインが実装されていてよい。そのようなプラグインの一例は、アドビシステムズ社(米国)によるフラッシュプレイヤである。あるいは、本実施形態でのHTMLデータを、動画及び音声の再生機能を備えたHTML5形式としてもよい。
なお、HTMLデータの取得に当たって、CPU11は、予め登録されたユーザID(ユーザ識別情報)、あるいは指示入力部15を介して入力されるユーザIDを含むアクセス要求メッセージを、通信インタフェース部17を介してゲームサーバ20へ通知する。
【0027】
ウェブブラウザは、ゲームサーバ20とHTTP(HyperText Transfer Protocol)に従った通信を行う。ウェブブラウザは、ゲームサーバ20から取得したHTMLデータを解釈して、画像処理部14を介してウェブページを表示部16に表示する。また、ウェブブラウザは、ユーザが指示入力部15の操作によってウェブページ上のハイパーリンク(Hyperlink)またはメニューが選択されると、ウェブページの更新のために、その選択結果に応じたHTTPリクエストをゲームサーバ20に送信する。
【0028】
画像処理部14は、HTMLデータの解析結果としてCPU11から与えられる表示用画像データに基づいて、表示部16にウェブページを表示する。表示部16は、例えば、マトリクス状に画素単位で配置された薄膜トランジスタを含むLCD(Liquid Cristal Display)モニタであり、表示用画像データに基づいて薄膜トランジスタを駆動することでウェブページの画像を表示画面16aに表示する。
【0029】
通信端末10が釦入力方式の通信端末(
図2(a))である場合、指示入力部15は、ユーザの操作入力を受け入れるための方向指示釦と決定釦などの複数の指示入力釦を含む釦群15a、及び、テンキーなどの複数の指示入力釦を含む釦群15bを備え、各釦の押下(操作)入力を認識してCPU11へ出力するためのインタフェース回路を含む。例えば、方向指示釦は、表示部16に表示されているウェブページをスクロールして表示することをCPU11へ指示するために設けられる。また、決定釦は、例えばウェブページ上で複数のハイパーリンクまたはメニューが表示されるときに、アクティブ表示(例えば強調表示)されている1つのハイパーリンクまたはメニューをユーザが選択することをCPU11へ指示するために設けられる。なお、通信端末10を小型の携帯端末によって構成する場合には、これらの釦は、ユーザが通信端末10を片手で保持したままその親指で操作(クリック)しやすいように、通信端末10の前面に配置されていることが好ましい。
図2(a)に示す例では、釦群15bは、釦群15aの下方に配置され、「0」〜「9」、「*」、「#」(テンキー)が表記された複数の指示入力釦を含む。
【0030】
通信端末10がタッチパネル入力方式の通信端末(
図2(b))である場合、指示入力部15は、主として表示画面16aに指先あるいはペンで触れることによるタッチパネル方式の入力を受け付ける。タッチパネル入力方式は、静電容量方式などの公知の方式でよい。なお、
図2(b)に示すように、通信端末10がタッチパネル入力方式の場合であっても釦群15aが設けられる場合もある。
【0031】
通信端末10に表示されるウェブページ上のメニューの選択操作は、例えば通信端末10が携帯端末である場合には、方向指示釦の押下操作によってメニューを選択し、決定釦の押下操作によって、選択したメニューを確定することによって行われる。また、選択操作は、例えば通信端末10がタッチパネル入力方式の場合には、ウェブページが表示されている表示画面16a上のメニューの位置を指あるいはペンで指示(タッチ操作)することによって行われる。
【0032】
(3)ゲームサーバの構成
図4を参照してゲームサーバ20の構成について説明する。
ゲームサーバ20は、例えば階層構造の複数のウェブページからなるゲームのウェブサイトを管理しており、通信端末10に対してゲームのウェブサービスを提供する。
図3に示すように、ゲームサーバ20は、CPU21、ROM22、RAM23、データベース(DB)アクセス部24、及び、通信インタフェース部25を備えており、各部間の制御信号あるいはデータ信号を伝送するためのバス26が設けられている。なお、ゲームサーバ20は、ハードウエアに関しては汎用のウェブサーバと同一の構成をとることができる。
【0033】
ROM22には、クライアントである通信端末10のウェブブラウザに対してHTML文書や画像などのオブジェクトの表示(ウェブページの表示)のサービスを提供するアプリケーションプログラムが格納されている。ROM22には、アプリケーションプログラム以外にもCPU21によって参照される各種データが格納されている。
CPU21は、ROM22内のゲームプログラムをRAM23にロードして実行し、通信インタフェース部25を介して、各種の処理を行う。
【0034】
例えば、CPU21は、通信インタフェース部25を介して、ゲームサーバ20のウェブブラウザとの間でHTTPに従った通信を行う。例えば、CPU21は、通信インタフェース部25を介して、通信端末10から受信したHTTPリクエスト(例えば、ウェブページ上でのユーザのハイパーリンクまたはメニューの選択結果を含む。)に基づいて所定のデータ処理や、演算処理を行い、その処理結果を含むHTTPレスポンスをゲームサーバ20のウェブブラウザに返す。HTTPレスポンスには、ウェブページを更新するためのHTMLデータが含まれる。また、ゲームサーバ20が通信端末10のユーザの認証処理を行う場合には、CPU21はその認証処理を行う。
データベースアクセス部24は、CPU21がデータベースサーバ30に対してデータの読み書きを行うときのインタフェースである。
【0035】
(4)データベースサーバの構成
データベースサーバ30(記憶装置)は、大容量のハードディスク装置やRAID(Redundant Arrays of Inexpensive Disks)等の形態の装置等、汎用ストレージで実現できる。データベースサーバ30内の各データベースは、ゲームサーバ20のデータベースアクセス部24を介してCPU21からのデータの読み書きが可能となるように構成されている。
図5に、データベースサーバ30の構成の一例を示す。
図5に示すように、データベースサーバ30は、ユーザデータベース31と、ゲームデータベース32とを備える。
【0036】
本実施形態のゲームのタイプは特に限定されるものではないが、以下では、実施形態の説明の便宜上、本実施形態のゲームの一例として、恐竜カードを用いたデジタルカードゲーム(以下適宜、単に「ゲーム」あるいは「本実施形態のゲーム」という。)を採り上げる。本実施形態のゲームは、ユーザがエリアを探索することによって恐竜のカード(恐竜カード)を取得するクエスト処理(後述する)と、ユーザ間で恐竜カードを用いたバトルを行うバトル処理とを含む。
【0037】
図6に、本実施形態のゲームにおいて適用されるユーザデータベース31の一例を示す。この例では、ユーザデータベース31は、ユーザID(ユーザ識別情報)ごとに、ユーザ名/表示画像、進行レベル、体力ポイント、恐竜数、所持コイン、仲間のユーザID、及び保有カードのデータの各項目についての情報を含む。ユーザデータベース31に含まれる情報は、ゲームサーバ20によって逐次更新されうる。
【0038】
以下の説明では、ユーザデータベース31に含まれるユーザID、あるいはユーザを特定するユーザ名(後述する)ごとのデータを総称してユーザデータという。ユーザデータを構成する各項目のデータは、以下のとおりである。
・ユーザ名/表示画像
ゲームの実行時に通信端末10にユーザを特定するために表示されるユーザ名及び表示画像である。ユーザ名はユーザによって予め指定される所定長以下のテキストであり、表示画像は例えばユーザによって予め選択されるアバタ画像である。ユーザ名は、ゲームサーバ20によって提供されるネットワーク環境(あるいはゲームコミュニティ)上でユーザを特定する名称である。
・進行レベル
ゲーム上のユーザの進行レベルを示すデータである。例えばLv1(レベル1)からLv100(レベル100)までの範囲のレベル値である。
・体力ポイント
本実施形態のゲームにおいて、クエスト処理を実行する上で必要となるポイントである。体力ポイントは、クエスト処理において探索を行うことで例えば一定量減少し、所定の時間が経過する毎に回復(増加)する値である。
・恐竜数
ユーザが保有する恐竜カードの数である。
・所持コイン
ユーザIDに対応するユーザがゲーム上で有料機能を利用するときに必要となるゲーム上の仮想通貨(コイン)の所持額である。所持コインは、ユーザがゲーム上で有料機能を利用したときに消費(低減)し、ユーザが、サービス提供者等に所定の方法で実際の金銭を支払うことでその支払額に応じて増加する。
・仲間のユーザID
対象となるユーザIDと関係付けられた他のユーザIDのデータである。
・保有カードのデータ
ユーザが保有する恐竜カードのカードIDのデータである。
【0039】
図5に戻り、ゲームデータベース32は、ゲームサーバ20からのアクセスに基づき、ゲームサーバ20によって実行されたゲームの進行に関する情報を記憶、更新する。ゲームの進行に関する情報は、ゲームの性質によって多様な情報を含みうる。本実施形態のゲームの場合を例に挙げれば、ゲームの進行に関する情報は、クエスト処理の進行状況を示す情報や、他のユーザとのバトル結果についての情報などを含む。
また、後述するように、本実施形態のゲームでは、ゲームの実行中に恐竜カードの抽選(抽選処理)が行われ、ユーザの操作入力に応じて抽選によって決定された恐竜カードがユーザに付与される仕組みとなっている。そのため、ゲームデータベース32には、恐竜カードデータベース、及び抽選条件データが記憶されている。
【0040】
恐竜カードデータベースは、本実施形態のゲームで用意される恐竜カードとそのデータが記述されているデータベースである。
図7は、恐竜カードデータベースのデータ構成の一例を示す図である。
図7に例示する恐竜カードデータベースは、恐竜カードのカードID(D1,D2,…)ごとに、画像、属性、体長、体重、能力値の各項目のデータを含む。恐竜カードデータベースは、本実施形態のゲームの抽選処理において恐竜カードの母集団を構成する。画像、属性、体長、体重、能力値の各項目についての具体的な情報(例えば、項目が属性である場合、属性A〜Cのいずれか)は、項目情報の例である。
恐竜カードの「画像」とは、恐竜カードに表示される恐竜キャラクタの画像である。恐竜カードの「体長」とは、恐竜カードに表示される恐竜キャラクタの体長をメートル表示で表した値である。恐竜カードの「体重」とは、恐竜カードに表示される恐竜キャラクタの体重をトン表示で表した値である。恐竜カードの「属性」とは、恐竜カードに表示される恐竜キャラクタのタイプ(例えば、恐竜の類、目等)であり、本実施形態ではA〜Cのいずれかである。恐竜カードの「能力値」とは、ユーザ間の恐竜カードを用いたバトル処理において参照される値であり、恐竜カードの攻撃力及び防御力を示す値である。
【0041】
抽選条件データは、ユーザ毎に抽選を行うときの条件が記述されているデータである。
図8は、抽選条件データのデータ構成の一例を示す図である。
図8に例示する抽選条件データでは、抽選条件は、恐竜カードについての各項目(属性、体長、体重、能力値)の項目情報(属性であればC等)に基づく条件となっている。例えば、ユーザID:000001のユーザKNMの場合、
図8に示す抽選条件は、属性がCであり、かつ体長が19m以上である。後述するように、抽選条件データは、項目情報に基づく抽選条件に対するユーザの選択結果に基づいて更新される。
【0042】
(5)本実施形態のゲーム
以下、本実施形態のゲームの内容について、
図9〜12を参照しながら説明する。
図9〜12はそれぞれ、クエスト処理が実行されるときの通信端末10上に表示されるウェブページの表示例を示す図である。
なお、以下の説明において、通信端末10に表示されるウェブページ上で表示されるメニュー、マーク等はウェブページ上で所望の位置に配置されるものであって、通信端末10で視認されるメニュー、マーク等の表示画面上の位置は、ユーザの方向指示釦あるいはタッチパネル操作によるウェブページのスクロール操作によって変化しうる。
【0043】
図9のトップページP0は、ユーザデータ表示領域、恐竜画像表示領域、メニュー表示領域を含む。トップページP0は処理対象のユーザ毎に構成されるが、
図9のトップページP0は、処理対象のユーザがユーザKNMである場合の例である。
ユーザデータ表示領域は、処理対象となるユーザのユーザデータに含まれる、進行レベル、体力ポイント、恐竜数、仲間の各項目のデータ(
図6参照)が表示される領域である。なお、
図9において、恐竜数の一例として「40/60」と表記されているが、これは、ユーザが保有する恐竜カードが40枚であり、最大で保有可能な恐竜カードの枚数が60枚であることを示す。恐竜画像表示領域は、処理対象となるユーザのユーザデータに含まれる複数の恐竜カードのうちユーザによって予め指定された恐竜カードの画像が表示される領域である。メニュー表示領域には、本実施形態のゲームに設けられる処理(クエスト処理、バトル処理)にそれぞれ対応するメニューm1(「クエスト」)及びメニューm2(「バトル」)とが含まれる。
このトップページP0上で、メニューm1又はm2が選択操作されることで、ゲームの実行が開始される。
【0044】
図9のトップページP0上でメニューm1が選択操作されると、クエスト処理の実行が開始され、P1に示すようにウェブページが更新される。ウェブページP1においては、表示領域100において、複数の地域(エリア)に分けられた日本地図が、探索の対象となるエリアが強調表示された状態で表示される。
クエスト処理では、ユーザは、探索の対象となるエリア(
図9の例では、エリア9(サブエリア9−1,9−2,…))ごとに設けられる「探索する」と表記されたメニューm5を選択操作する。この操作を契機として、探索の対象となるエリアについての探索が行われ、後述する抽選処理によりユーザが恐竜カードを取得した場合に、表示領域102にその恐竜の恐竜カードが表示される仕組みになっている。このとき、メニューm5が選択操作されて探索が行われる度に、表示領域101に表示されている「進行度」(%)の値がランダムな増加量で増加する。また、表示領域101には、1回の探索に要する体力ポイントの値(
図9の例では「−5」と表示されており、体力ポイントが5だけ消費されることを意味する。)が表示される。1回の探索につき、表示されている体力ポイントの値だけユーザの体力ポイントが減少し、一定時間経過する度に所定量ずつ体力ポイントが回復(増加)するように構成されている。表示領域101には、1回の探索で獲得することができる経験値(
図9の例では、「+8」と表示されており、経験値が8だけ獲得できることを意味する。)が表示される。経験値が所定値(例えば、100)に達すると、進行レベルが1増加するとともに経験値がリセットされる(つまり、ゼロになる)。
【0045】
クエスト処理では、ユーザによるメニューm5に対する選択操作が繰返し行われ、例えば、
図12においてサブエリア9−1,9−2,…のすべてのエリアの進行度が100%に達すると、エリア9についての探索は終了し、探索対象は次のエリア(例えば、エリア10)に移る。
【0046】
ユーザがクエスト処理を実行している途中では、定期的に、あるいは無作為なタイミングで、ユーザに恐竜カードを付与するための抽選処理が行われる。例えば、所定回数のメニューm5の選択操作の度に、あるいはメニューm5の選択操作の度にランダムな確率で、抽選処理が行うことが決定される。抽選処理では、抽選によりユーザに対する付与対象となる恐竜カードが決定され、例えば
図10のP2に示すようにウェブページが更新されて、ユーザに対して付与対象となる恐竜カードのカードID(
図10の例では、D18)とその画像が提示される。このとき、恐竜カードの属性、体長、体重、能力値の各項目についての項目情報が表示されてもよい。
ウェブページP2には、恐竜カードに対応付けて、メニューm10(「取得する」)、m11(「抽選条件を追加する」)、及びm12(「取得しない」)のメニュー群が表示される。
【0047】
図10において、ウェブページP2上のメニューm10(「取得する」)が選択操作されると、P3に示すようにウェブページが更新され、恐竜カードD18がユーザに付与されたことがユーザに通知される。ウェブページP3には、メニューm40(「クエストに戻る」)が表示される。メニューm40が選択操作されると、
図9のP1に示すクエスト用のウェブページに戻り、ユーザはクエスト処理を継続することができる。
図10において、ウェブページP2上のメニューm12(「取得しない」)が選択操作されると、
図9のP1に示すクエスト用のウェブページに戻り、ユーザはクエスト処理を継続することができる。ウェブページP2に表示される恐竜カードD18の項目情報を見たユーザは、その項目情報に基づく抽選条件が、ユーザが希望する抽選条件ではないと考えられる場合には、ユーザが希望する抽選条件を追加可能な項目情報を備えた恐竜カードが出現するまで待つ、という選択肢を採ることができる。
【0048】
図11において、ウェブページP2上のメニューm11(「抽選条件を追加する」)が選択操作されると、P4に示すようにウェブページが更新される。ウェブページP4には、例えば、「現在の抽選条件」の一覧と、「追加する抽選条件」の入力メニューとが、それぞれ恐竜カードの項目と対応付けられた形で表示される。ウェブページP4の例は、現在の抽選条件がすべての項目に亘って何もない場合(条件なしの場合)である。追加する抽選条件には、ウェブページP2で表示された恐竜カードの各項目の項目情報に基づく抽選条件が用意され、追加可能に構成されている。
【0049】
ウェブページP4に示す例では、属性に関連して、メニューm30(「追加」)を選択操作することで、ウェブページP2で提示された恐竜カードD18の属性Cを条件として追加可能である。
ウェブページP4に示す例では、体長に関連して、メニューm31(「追加」)を選択操作することで、ウェブページP2で提示された恐竜カードD18の体長(8m)に基づく条件として、体長が「8m以上」又は「8m未満」のいずれかの抽選条件を追加可能である。体長が「8m以上」又は「8m未満」のいずれかの条件は、プルダウンメニューm21を操作することで選択できる。
ウェブページP4に示す例では、体重に関連して、メニューm32(「追加」)を選択操作することで、ウェブページP2で提示された恐竜カードD18の体重(58t)に基づく条件として、体重が「58t以上」又は「58t未満」のいずれかの抽選条件を追加可能である。体重が「58t以上」又は「58t未満」のいずれかの条件は、プルダウンメニューm22を操作することで選択できる。
ウェブページP4に示す例では、能力値に関連して、メニューm33(「追加」)を選択操作することで、ウェブページP2で提示された恐竜カードD18の能力値(350)に基づく条件として、能力値が「350以上」又は「350未満」のいずれかの抽選条件を追加可能である。能力値が「350以上」又は「350未満」のいずれかの条件は、プルダウンメニューm23を操作することで選択できる。
ウェブページP4には、メニューm40(「クエストに戻る」)が表示される。抽選条件を追加する必要がなければ、ユーザはメニューm40を選択操作してもよい。それによって、
図9のP1に示すクエスト用のウェブページに戻り、ユーザはクエスト処理を継続することができる。
【0050】
ウェブページP4において、例えば属性に対応するメニューm30(「追加」)が選択操作されると、P5に示すようにウェブページが更新され、現在の抽選条件に属性Cが追加されたことが通知される。次の抽選処理では、ウェブページP5に示す「現在の抽選条件」に基づいて抽選が行われる。
【0051】
図12のウェブページP6は、
図11のウェブページP5に示したようにウェブページが更新された後に、抽選処理が行われて恐竜カードD1がユーザに提示された場合のウェブページの一例である。
図11のウェブページP5に示す現在の抽選条件が属性Cであるため、ウェブページP6においても、抽選により属性Cの恐竜カードが提示される。
ウェブページP6上のメニューm11(「抽選条件を追加する」)が選択操作されると、P7に示すようにウェブページが更新される。ウェブページP7の「現在の抽選条件」として、
図11のウェブページP5に通知されたものと同一の抽選条件が表示される。つまり、属性Cが既に抽選条件として設定されているため、ウェブページP7では、追加する抽選条件として、属性に関連する抽選条件の入力メニューが表示されない。
【0052】
ウェブページP7に示す例では、体長に関連して、メニューm31(「追加」)を選択操作することで、ウェブページP6で提示された恐竜カードD1の体長(19m)に基づく条件として、体長が「19m以上」又は「19m未満」のいずれかの抽選条件を追加可能である。体長が「19m以上」又は「19m未満」のいずれかの条件は、プルダウンメニューm21を操作することで選択できる。
ウェブページP7に示す例では、体重に関連して、メニューm32(「追加」)を選択操作することで、ウェブページP6で提示された恐竜カードD1の体重(65t)に基づく条件として、体重が「65t以上」又は「65t未満」のいずれかの抽選条件を追加可能である。体重が「65t以上」又は「65t未満」のいずれかの条件は、プルダウンメニューm22を操作することで選択できる。
ウェブページP7に示す例では、能力値に関連して、メニューm33(「追加」)を選択操作することで、ウェブページP6で提示された恐竜カードD1の能力値(530)に基づく条件として、能力値が「530以上」又は「530未満」のいずれかの抽選条件を追加可能である。能力値が「530以上」又は「530未満」のいずれかの条件は、プルダウンメニューm23を操作することで選択できる。
【0053】
ウェブページP7において、例えばプルダウンメニューm21として「19m以上」が選択された状態でメニューm31(「追加」)が選択操作されると、P8に示すようにウェブページが更新され、現在の抽選条件に「19m以上」が追加されたことが通知される。つまり、現在の抽選条件は、「属性Cであって、かつ体長が19m以上」である。次の抽選処理では、ウェブページP8に示す「現在の抽選条件」に基づいて抽選が行われる。
【0054】
以上説明したように、この抽選処理では、ユーザに恐竜カードが提示される度に、ユーザが、提示された恐竜カードの項目情報に基づく抽選条件を追加することで、抽選処理においてユーザに提示される恐竜カードを絞り込むことができる仕組みとなっている。
【0055】
(6)ゲーム制御装置における各処理の概要
次に、上述した本実施形態のゲームを実現するためゲーム制御装置における各処理について説明する。
本実施形態では、ゲームサーバ20及びデータベースサーバ30によってゲーム制御装置が構成されている。以下では、上述した本実施形態のゲームが適用される場合を例として、本実施形態のゲーム制御装置で実現される機能について、
図13を参照して説明する。
図13は、本実施形態のゲーム制御装置で主要な役割を果たす機能を説明するための機能ブロック図である。なお、本発明のゲーム制御装置において、ゲーム実行手段52及び対応付け手段57は、必須の構成要素ではない。
【0056】
記憶手段51は、複数の恐竜カード(抽選対象)についての恐竜カードデータベースをゲームデータベース32(記憶装置)に記憶させる機能を備える。各恐竜カードには、複数の項目(本実施形態の例では、画像、属性、体長、体重、能力値の各項目)の各々についての項目情報が対応付けられている。
記憶手段51の機能を実現するために、ゲームサーバ20のCPU21は、恐竜カードのカードIDごとに、各項目の項目情報を恐竜カードデータベースに書き込んで記憶させる。CPU21は、必要に応じて項目情報の少なくともいずれか(例えば、能力値)を更新してもよい。
【0057】
ゲーム実行手段52は、通信端末10に対するユーザのウェブページ上の選択操作に応じてHTTPリクエストを受信し、通信端末10に表示されるウェブページを逐次更新するためのHTMLデータ(つまり、HTTPレスポンス)を送信することで、ウェブサービスにより本実施形態のゲームを実行する機能を備える。本実施形態のゲームは、ユーザの実行対象となる以下の処理を含む。
・クエスト処理:ユーザがエリアを探索することによって恐竜カードを取得する処理
・バトル処理:ユーザ間で恐竜カードを用いたバトル(対戦)を行うバトル処理
なお、バトル処理については、ここでは詳しく述べないが、例えばユーザがバトルで使用する恐竜カードの能力値の大小に応じて、バトルの結果が決定されるように構成される。例えば、能力値の大きい恐竜カードをバトルに使用したユーザが、それより小さい能力値の恐竜カードをバトルに使用した他のユーザに対して勝利する可能性が高くなるように設定してもよい。
【0058】
ゲーム実行手段52がクエスト処理を実行する機能は、以下のようにして実現される。
ゲームサーバ20のCPU21は、探索を行うメニューm5(「探索する」)の選択操作結果を含むHTTPリクエストを受信すると、以下の一連の処理を行う。すなわち、CPU21は、ユーザデータベース31にアクセスし、対象となるユーザIDの体力ポイントの値を更新する(減少させる)。CPU21は、ユーザの経験値と進行度の値をそれぞれ所定量だけ増加させる。CPU21は、ユーザの経験値が所定値に達したと判断した場合には、進行レベルを1だけ増加させるとともに経験値をリセットする(つまり、ゼロにする)。CPU21は、例えば、更新した進行度の値を含むHTMLデータを生成して、ユーザの通信端末10へ送信する。このとき、CPU21は、進行度の値が100%に達したと判断した場合には、探索対象を次のエリアに移行するように、HTMLデータを生成する。
クエスト処理では、探索対象となるエリアごとに、1回の探索に要する体力ポイントが異なってもよい。つまり、探索対象となるエリアごとに、1回の探索で減少する(消費される)体力ポイントの量が異なってもよい。例えば、ユーザの進行レベルが上がるごとに、消費される体力ポイントの量を多くしてもよい。
【0059】
第1抽選手段53は、恐竜カードデータベース内の複数の恐竜カード(抽選対象)の中からいずれかの恐竜カードを抽選により決定する機能を備える。なお、以下では、第1抽選手段53による抽選を「1回目の抽選」という。
第1抽選手段53の機能は、以下のようにして実現することができる。ゲームサーバ20のCPU21は、クエスト処理中において、例えば、所定回数のメニューm5(「探索する」)の選択操作の度に、あるいはメニューm5の選択操作の度にランダムな確率で、抽選処理が行うことを決定する。次いで、CPU21は、恐竜カードデータベースに含まれる恐竜カードを母集団として抽選によりいずれかの恐竜カードを決定する。
【0060】
提示手段54は、第1抽選手段53の1回目の抽選により決定された恐竜カード(抽選対象)に対応付けられた複数の項目情報のうち、一部又はすべての項目情報をユーザに提示する機能を備える。なお、本実施形態では、提示手段54によって提示される項目情報は、追加する抽選条件に含まれる形で提示される。例えばウェブページP4(
図11)では、恐竜カードD18の体長についての項目情報(8m)は、抽選条件である「8m以上」又は「8m未満」に含まれる形式で提示される。
取得手段55は、提示手段54により提示された項目情報のうち少なくともいずれかの項目情報に基づく抽選条件に対するユーザの選択結果を取得する機能を備える。
【0061】
提示手段54及び取得手段55の機能は、以下のようにして実現することができる。ゲームサーバ20のCPU21は、例えば
図11のメニューm11(「抽選条件を決定する」)の選択操作結果を含むHTTPリクエストを受信すると、1回目の抽選で決定されてユーザに提示された恐竜カード(
図11の例では、恐竜カードD18)の項目情報を恐竜カードデータベースから読み出し、読み出した項目情報を基に、抽選条件を追加可能とする形式でHTMLデータを生成し、処理対象のユーザの通信端末10へ送信する。例えば、能力値の項目について読み出した項目情報が「350」である場合には、CPU21は、この項目情報に基づき、能力値についての追加可能な抽選条件として「350以上」及び「350未満」を対応付けてHTMLデータを生成する。CPU21は、提示した恐竜カードの項目情報に基づいて追加可能な抽選条件の中からいずれかの抽選条件に対するユーザの選択結果を含むHTTPレスポンスを受信すると、抽選条件データにアクセスして、HTTPレスポンスに含まれる選択結果が示す抽選条件を、処理対象のユーザの抽選条件に書き込む処理を行う。例えば、
図11に例示したように、抽選条件として属性Cが追加された場合には、
図8の抽選条件データが示すように、ユーザID:000001のユーザ(ユーザKNM)の抽選条件のうち、属性の欄に「属性C」が追加される。
【0062】
第2抽選手段56は、取得手段55が取得した選択結果が示す抽選条件を満たすように、恐竜カードデータベース内の複数の恐竜カード(抽選対象)の中からいずれかの恐竜カードを抽選により決定する機能を備える。なお、抽選条件がない場合もありうる。つまり、取得手段55がユーザの選択結果を取得していない場合には、抽選条件が設定されていない場合がある。以下では、第2抽選手段56による抽選を「2回目の抽選」という。
第2抽選手段56の機能は、以下のようにして実現することができる。ゲームサーバ20のCPU21は、クエスト処理中において、例えば、所定回数のメニューm5(「探索する」)の選択操作の度に、あるいはメニューm5の選択操作の度にランダムな確率で、抽選処理が行うことを決定する。CPU21は、2回目の抽選での抽選処理の場合には、処理対象のユーザの抽選条件データを参照して抽選処理を行う。例えば抽選条件データにおいて属性の欄に「属性C」が設定されている場合には、CPU21は、2回目の抽選での抽選処理において、恐竜カードデータベースに含まれる属性Cの恐竜カードを母集団として抽選によりいずれかの恐竜カードを決定する。
【0063】
対応付け手段57は、ユーザの入力情報に基づいて、第1抽選手段53、又は第2抽選手段56により決定された恐竜カード(抽選対象)をユーザに対応付ける機能を備える。
対応付け手段57の機能を実現するために、ゲームサーバ20のCPU21は、ユーザの入力情報として、例えば
図11及び
図12のメニューm10(「取得する」)の選択操作結果を含むHTTPリクエストを受信すると、処理対象のユーザに提示された恐竜カードのカードIDを、ユーザデータの保有カードのデータの欄に書き込む処理を行う。これによって、クエスト処理中にユーザに提示された恐竜カードが、ユーザの保有カードとして対応付けられる。
【0064】
以上、
図13に示した各手段について、2回の抽選が行われる場合について説明したが、第2抽選手段56による抽選は複数回行われるようにしてもよい。つまり、第2抽選手段56により、3回目の抽選、4回目の抽選、…が順次行われるようにしてもよい。その場合、提示手段54は、第2抽選手段56により決定された恐竜カード(抽選対象)に対応付けられた複数の項目情報のうち、一部又はすべての項目情報をユーザに提示する機能を備える。そして、第2抽選手段56は、N回目(N:2以上の整数)の恐竜カードの決定において、当該決定までの選択結果が示す1又は複数の抽選条件を満たすように、恐竜カードデータベース内の複数の恐竜カードの中からいずれかの恐竜カードを抽選により決定する機能を備える。
【0065】
第2抽選手段56による抽選が複数回行われる場合の提示手段54及び第2抽選手段56の機能は、以下のようにして実現できる。ゲームサーバ20のCPU21は、恐竜カードをユーザに提示し、例えばメニューm11(「抽選条件を決定する」)の選択操作結果を含むHTTPリクエストを受信する度に、ユーザに提示した恐竜カードの項目情報を恐竜カードデータベースから読み出し、読み出した項目情報を基に、抽選条件を追加可能とする形式でHTMLデータを生成し、処理対象のユーザの通信端末10へ送信する。CPU21は、提示した恐竜カードの項目情報に基づいて追加可能な抽選条件の中からいずれかの抽選条件に対するユーザの選択結果を含むHTTPレスポンスを受信すると、抽選条件データにアクセスして、HTTPレスポンスに含まれる選択結果が示す抽選条件を、処理対象のユーザの抽選条件に書き込む処理を行う。これにより、複数回の抽選処理を行う場合、N回目の恐竜カードの抽選処理を行う時点では、その時点までのユーザの選択結果が示す1又は複数の抽選条件が累積的に抽選条件データに設定されることになる。そして、CPU21は、N回目の抽選での抽選処理において、抽選条件データに設定されている1又は複数の抽選条件に基づいて抽選により恐竜データベースの中のいずれかの恐竜カードを決定する。
【0066】
(7)本実施形態のゲーム制御装置の主要な処理のフロー
次に、本実施形態のゲーム制御装置により行われる主要な処理のフローの一例について、
図14及び
図15のフローチャートを参照して説明する。
図14は、本実施形態のゲームにおいてクエスト処理を行うときのフローチャートである。
図15は、本実施形態のゲームにおいて抽選処理を行うときのフローチャートである。
なお、
図14及び
図15のフローチャートにおける各処理の実行に伴って適宜、ウェブページP1〜P8の各ウェブページを表示するためのHTMLデータがゲームサーバ20から通信端末10宛に送信されるが、煩雑とならないようにHTMLデータの送信処理をフローチャートには記載しない場合もある。フローチャート上で、ウェブページP1〜P8が表示されるタイミングは、P1〜P8の符号で示してある。
【0067】
先ず
図14のフローチャートにおいて、トップページP0(
図9)でクエスト処理の実行を指示するメニューm1が選択操作されたことを認識すると、ゲームサーバ20のCPU21は、
図9のP1に示すようにウェブページを更新するためのHTMLデータを生成して処理対象のユーザの通信端末10へ送信する。ここでメニューm5(「探索する」)の選択操作結果を含むHTTPリクエストを受信すると(ステップS10:YES)、CPU21は、所定回数のメニューm5(「探索する」)の選択操作の度に、あるいはメニューm5の選択操作の度にランダムな確率で、抽選処理が行うか否か決定する。抽選処理を行うことを決定した場合には(ステップS12:YES)、CPU21は、抽選処理を実行する(ステップS14)。抽選処理の詳細については、後述する。抽選処理を行わないことを決定した場合には(ステップS12:NO)、CPU21は、処理対象のユーザについて、ユーザデータ、例えば進行度、体力ポイント、及び経験値等を更新する(ステップS16)。なお、CPU21は、ユーザの経験値が所定値に達したと判断した場合には、進行レベルを1だけ増加させるとともに経験値をリセットする(つまり、ゼロにする)。CPU21は、例えば、更新した進行度の値を含むHTMLデータを生成して、ユーザの通信端末10へ送信する。これによって、ユーザの通信端末10に表示されるウェブページP1が更新される。なお、CPU21は、進行度の値が100%に達したと判断した場合には、探索対象を次のエリアに移行するように、HTMLデータを生成する。
メニューm5(「探索する」)の選択操作結果を含むHTTPリクエストを受信しない場合には(ステップS10:NO)、終了する。
なお、ステップS12において抽選処理を行う条件は、上述したように所定回数のメニューm5の選択操作の度に、あるいはメニューm5の選択操作の度にランダムな確率で決定する場合に限られない。選択操作におけるクエスト処理の結果が所定の条件を満たす場合に抽選処理を行うようにしてもよい。例えば、クエスト処理が所定のエリアを周回するように構成されている場合には、1周進む度に抽選処理を行うようにしてもよい。
【0068】
図14のフローチャートの抽選処理(ステップS14)では、
図15の各処理が行われる。
先ず、ゲームサーバ20のCPU21は、抽選条件データを読み出し(ステップS100)、読み出した抽選条件データが示す抽選条件に基づいて、恐竜カードデータベースに含まれる恐竜カードを母集団として抽選によりいずれかの恐竜カードを決定する(ステップS110)。CPU21は、決定した恐竜カードを含むHTMLデータを生成して、ユーザの通信端末10へ送信する(ステップS120)。これにより、例えば、
図11及び
図12に例示したウェブページP2,P6が通信端末10に表示され、抽選により決定した恐竜カードがユーザに提示される。
【0069】
次いで、CPU21は、通信端末10からメニューの選択操作結果(m10〜m12のいずれか)を含むHTTPリクエストを受信すると、メニューの選択操作結果に応じた処理を行う。メニューm10(「取得する」)が選択操作されたと判断した場合には(ステップS130:m10)、処理対象のユーザに提示された恐竜カードのカードIDを、ユーザデータの保有カードのデータの欄に書き込むことで、ユーザデータを更新する(ステップS140)。これによって、抽選の結果としてユーザに提示された恐竜カードが、ユーザの保有カードとして対応付けられる。CPU21は、ユーザ提示された恐竜カードをユーザが取得したことを通知するウェブページ(例えば
図10のウェブページP3)を表示するためのHTMLデータを生成して、ユーザの通信端末10へ送信する(ステップS150)。その後、メニューm40(「クエストに戻る」)の選択操作を待機し、選択操作された場合には(ステップS200:YES)、
図14のフローに戻る。
【0070】
ステップS130においてメニューm11(「抽選条件を追加する」)が選択操作されたと判断した場合には(ステップS130:m11)、CPU21は、抽選条件が追加されたか否かを判断する(ステップS160)。この判断は、例えば以下のように行われる。つまり、CPU21は、例えば
図11のメニューm11(「抽選条件を決定する」)の選択操作結果を含むHTTPリクエストを受信すると、ステップS110で決定されてユーザに提示された恐竜カードの項目情報を恐竜カードデータベースから読み出し、読み出した項目情報を基に、抽選条件を追加可能とする形式でHTMLデータを生成し、処理対象のユーザの通信端末10へ送信する。CPU21は、提示した恐竜カードの項目情報に基づいて追加可能な抽選条件の中からいずれかの抽選条件に対するユーザの選択結果を含むHTTPレスポンスを受信すると、その選択結果に基づいて抽選条件が追加されたか否かを判断する。
【0071】
抽選条件が追加されたと判断した場合には(ステップS160:YES)、CPU21は、抽選条件データにアクセスして、HTTPレスポンスに含まれる選択結果が示す抽選条件を、処理対象のユーザの抽選条件に書き込むことで抽選条件データを更新し(ステップS170)、更新後の抽選条件データである現在の抽選条件を含むHTMLデータを生成して、ユーザの通信端末10へ送信する(ステップS180)。これにより、例えば、
図11及び
図12に例示したウェブページP5,P8が通信端末10に表示され、現在の抽選条件がユーザに通知される。その後、メニューm40(「クエストに戻る」)の選択操作を待機し、選択操作された場合には(ステップS200:YES)、
図14のフローに戻る。
なお、ステップS160において抽選条件が追加されていないと判断した場合(ステップS160:NO)、例えばウェブページP4(
図11),P7(
図12)においてメニューm40(「クエストに戻る」)が選択操作された場合には(ステップS190:YES)、
図14のフローに戻り、メニューm40が選択操作されていない場合には(ステップS190:NO)、ステップS160へ戻る。
【0072】
ステップS130においてメニューm12(「取得しない」)が選択操作されたと判断した場合には(ステップS130:m12)、CPU21は
図14のフローに戻る。
【0073】
図15を参照して説明した抽選処理が1回目である場合、その抽選処理の結果、ユーザの選択結果に基づいて抽選条件が追加された場合には、それによってユーザの抽選条件データが更新される。そして、上記抽選処理を2回目に行う場合には、1回目で追加された抽選条件が、ステップS100で抽選条件として読み出され、1回目で選択された抽選条件に基づいて抽選が行われる。すなわち、1回目の抽選でユーザに提示された恐竜カードの項目情報に基づく抽選条件の選択結果に基づいて、2回目の抽選における抽選対象の母集団が絞り込まれるようになる。そのため、2回目の抽選において、項目情報についてのユーザの嗜好が抽選結果に反映されることになり、ユーザの所望の恐竜カード(抽選対象)を得られやすくすることができる。
【0074】
クエスト処理の継続的な実行に伴って、
図14のステップS14の抽選処理は3回以上の複数回行われてもよい。この場合、抽選が連続して複数回行われ、CPU21は、その都度ユーザの通信端末10に対して、抽選により決定された恐竜カードとその項目情報を含むHTMLデータを送信する。これによって、恐竜カードとその項目情報がユーザに提示される。CPU21は、恐竜カードが決定されてユーザに提示される度に、提示された項目情報のうち少なくともいずれかの項目情報に基づく抽選条件についてのユーザの選択結果に基づいて、抽選条件データを更新する。そしてCPU21は、N回目の抽選処理では、N−1回目までの抽選の各々においてユーザによって選択された項目情報に基づく条件を満たすように、いずれかの恐竜カードをN回目の抽選により決定する。つまり、ユーザによってN−1回目までに選択された抽選条件に基づいて、N回目の抽選における恐竜カードの母集団が絞り込まれるようになる。そのため、複数回の抽選において、項目情報についてのユーザの嗜好が抽選を行う都度に絞り込まれていくことになり、ユーザは、自らの所望の恐竜カードを精度良く得ることができるようになる。
なお、ステップS160、及び
図11、
図12では、ユーザが追加可能な抽選条件が1つである場合について説明したが、これに限られない。1度に複数の抽選条件を選択できるように構成してもよい。その場合には、例えばウェブページP4上で「追加する抽選条件」の欄において、項目情報に対応するプルダウンメニューm21〜m23にはそれぞれ、「設定しない」という選択肢を含ませるようにし、「追加」と表記された単一のメニューを表示するようにする。その「追加」と表記された単一のメニューを選択操作したときの、各プルダウンメニューとして選択された(つまり、「設定しない」以外の選択肢が選択された)1又は複数の抽選条件が追加される。
図15のステップS160では、その1又は複数の抽選条件が抽選条件データに書き込まれる。
【0075】
なお、本実施形態のゲーム制御装置では、第2抽選手段56は、対応付け手段57によって恐竜カード(抽選対象)がユーザに対応付けられた場合、抽選条件データに設定されているユーザに選択された抽選条件(1又は複数の抽選条件)を解除してもよい。つまり、抽選処理においてユーザに提示された恐竜カードをユーザが取得する場合には、その時点で抽選条件データに設定されている当該ユーザの抽選条件を解除してもよい。抽選条件を解除し、その後に新たに設定される抽選条件に基づいて抽選処理を行うようにすることで、ユーザが恐竜カードを取得した時点を区切りとした条件付きの抽選が連続的に行われる仕組みとすることができる。
抽選条件を解除する場合のフローチャートを
図16に示す。
図16のフローチャートは、
図15と比較すると、ステップS145が追加された点で異なる。つまり、ゲームサーバ20のCPU21は、メニューm10(「取得する」)が選択操作されたと判断した場合には(ステップS130:m10)、ユーザデータを更新した後に(ステップS140)、抽選条件データに記述されている処理対象のユーザに選択された抽選条件を解除する処理を行う(ステップS145)。
【0076】
(8)変形例
上述した実施形態では、抽選対象が恐竜カードである場合を例として説明したが、抽選対象はこれに限られない。抽選対象は、抽選により決定される対象となり得るものであれば如何なるものでもよく、例えばゲーム上のアイテムやキャラクタを含んでもよい。この場合、キャラクタとは、例えばゲーム上の仮想的な人物や生物、若しくはモンスター等であり、本実施形態のように、それらがカードに表示されているものをも含む。また、魔法や技についてのカードであってもよい。
上述した実施形態では、抽選対象である恐竜カードの項目の例として、画像、属性、体長、体重、能力値の各項目を例として挙げたが、項目はこれらに限られない。項目は、複数の抽選対象を比較可能とするための指標であればよく、抽選対象に応じて適宜設定することができる。
上述した実施形態では、項目情報が画像情報や数値情報である場合を例として挙げたが、項目情報の種別はこれらに限られない。項目情報は、項目についての画像情報、音声情報、テキスト情報、アイコン、コードなど、任意の形式の情報であってもよい。
【0077】
上述した実施形態では、「項目情報をユーザに提示すること」は、項目情報をウェブページに表示させて視覚的に項目情報をユーザに認識させる方法で行われる場合を例として挙げたが、これに限られない。例えば、項目情報の音声信号を出力させる等の、聴覚的に認識させる方法で行われてもよい。
上述した実施形態において、「条件に対するユーザの選択」の対象は、テキスト情報等、抽選条件自体を直接的に示す情報を選択することは勿論、抽選条件に対応付けられた情報(例えば、識別コード、バーコード、メニュー等)であってもよい。
【0078】
上述した実施形態では、クエスト処理を実行中に抽選処理が行われて抽選により決定された恐竜カードが提示される場合を例示したが、提示されるタイミングはこれに限られない。例えば、クエスト処理ではなく、ゲーム上の所定の入力情報が受け付けられたタイミング(例えば、バトル処理の選択操作が所定回数なされたときのタイミングや、所定回数のログインが行われたタイミング等)において一定の確率で、あるいはランダムに恐竜カードを提示してもよい。
さらに以下において、上述した実施形態の変形例を説明する。
【0079】
(8−1)変形例1
上述した実施形態において、取得手段55は、項目情報に基づく抽選条件に対するユーザの選択結果を取得するに当たって、ユーザの選択可能回数又は選択可能期間を制限してもよい。かかる構成により、ユーザは、自らの嗜好を抽選条件に反映させる機会が制限されるため、項目情報に基づく抽選条件に対する選択を注意深く行うようになり、興趣性のある抽選機能を実現できる。
項目情報に基づく抽選条件に対するユーザの選択が制限され、抽選条件の追加ができなくなった場合のウェブページの表示例を
図17に示す。
図17に示すウェブページP9は、
図11のウェブページP2、
図12のウェブページP6と同様に、抽選処理においてユーザに対して恐竜カードが提示されるときのウェブページであるが、ウェブページP2,P6とは異なり、メニューm11(「抽選条件を追加する」)が表示されず、抽選条件の追加ができないことをユーザに通知するテキストが表示される。
【0080】
項目情報に基づく抽選条件に対するユーザの選択が所定回数に制限される場合のフローチャートを
図18A,18Bに示す。
図18A,18Bのフローチャートは、
図15と比較すると、ステップS95,S115,S135,S137,S147,S175が追加された点で異なる。以下、
図18A,18Bのフローチャートについて、
図15のフローチャートから追加された点について説明する。
図18A,18Bにおいて、ユーザ毎に、条件設定回数Nが管理される。条件設定回数Nは、1回目の抽選処理、あるいは抽選条件が解除された後の最初の抽選処理においてゼロとなっており、抽選条件を追加する度にインクリメントされる値である。条件設定回数Nは、例えば、ユーザデータ内に記憶されている。
【0081】
図18Aにおいて先ず、ゲームサーバ20のCPU21は、抽選処理の開始に当たって、条件設定回数Nを読み出す(ステップS95)。抽選処理によって1つの恐竜カードが決定されると、条件設定回数Nが所定回数N
th(選択可能回数)以上であるか判定する(ステップS115)。N≧N
thを満たさないと判断した場合(ステップS115:NO)、CPU21は、
図15のステップS120以降と同様の処理を行うが、以下の点が異なる。つまり、CPU21は、ユーザが提示された恐竜カードを取得する場合には、条件設定回数Nをリセットし(ステップS147)、抽選条件が追加された場合には、条件設定回数Nをインクリメントする(ステップS175)。
【0082】
一方、CPU21は、N≧N
thを満たすと判断した場合(ステップS115:YES)、CPU21は、メニューm10(「取得する」)及びメニューm12(「取得しない」)と、抽選条件の追加ができないことを示すテキストとを含むHTMLデータを生成して、ユーザの通信端末10へ送信する(ステップS135)。これによって、ユーザの通信端末10には、例えばウェブページP9(
図17)が表示される。ウェブページP9において、メニューm10が選択操作されたとき、つまりユーザが提示された恐竜カードを取得する場合の処理は、条件設定回数Nをリセットする点(ステップS147)で
図15のフローチャートと異なる。メニューm12が選択操作されたときの処理は、
図15のフローチャートと同じである。
図18A,18Bのフローチャートでは、ユーザが抽選条件を追加する度に条件設定回数Nが増加し、所定値(選択可能回数)に達すると、抽選条件の追加ができなくなる。その後、ユーザが提示された恐竜カードを取得すると、条件設定回数Nがリセットされて抽選条件の追加ができるようになる。
【0083】
図示しないが、項目情報に基づく抽選条件に対するユーザの選択が所定期間に制限される場合には、以下のように処理すればよい。例えば、1回目の抽選処理、あるいは抽選条件が解除された後の最初の抽選処理が行われたときの時刻を抽選開始時刻T
0とする。CPU21は、
図18AにおいてステップS115の代わりに、抽選開始時刻T
0から現在時刻(T
pとする。)までの経過期間(|T
p−T
0|)が所定期間T
th(選択可能期間)以上であるか否か、つまり|T
p−T
0|≧T
thを満たすか否かを判定する。|T
p−T
0|≧T
thを満たす場合にはステップS135へ進み、|T
p−T
0|≧T
thを満たさない場合にはステップS120へ進む。なお、提示された恐竜カードをユーザが取得した場合には、その後に初めて抽選処理を行う時点で抽選開始時刻T
0を新たに設定して、抽選条件を追加できるようにしてもよい。
【0084】
(8−2)変形例2
上述した実施形態において、取得手段55は、項目情報に基づく抽選条件に対するユーザの選択結果を取得するに当たって、ユーザの選択可能回数又は選択可能期間を、項目毎に制限してもよい。例えば、項目毎の選択可能回数又は選択可能期間の設定は、任意に行うことができる。この構成では、項目に応じて抽選処理を適切に調整することが可能となる。例えば、例えば能力値等、ゲームの進行(例えばバトル)に対して比較的影響が高い項目については選択可能回数を少なく、又は選択可能期間を短くし、例えば体重、体長等、ゲームの進行に対して比較的影響が低い項目については選択可能回数を多く、又は選択可能期間を長くしてもよい。これによって、ゲームの進行に影響が高い恐竜カードが出現することを抑制しつつ、ユーザの嗜好性に関連する恐竜カードを出現させやすくなり、ゲームの設定をバランス良く調整できる。
【0085】
抽選条件の選択可能回数を項目毎に制限する場合、特定の項目の項目情報に基づく抽選条件を追加する回数を制限する制限方法と、特定の項目の項目情報に基づく抽選条件が設定されている回数を制限する制限方法の2つの制限方法が考えられる。この2つの制限方法について、
図19を参照して具体的に説明する。
図19は、ユーザに提示される項目情報が制限される場合の制限方法を説明するための図である。
図19において、(a)は特定の項目の項目情報に基づく抽選条件を追加する回数を制限する制限方法の具体例であり、(b)は特定の項目の項目情報に基づく抽選条件が設定されている回数を制限する制限方法の具体例である。
図19では、ユーザが1枚目のカード、2枚目カード、…の順に恐竜カードを取得する場合において、各カードを取得するまでの複数の抽選の各々における抽選条件を例示したものである。ここでは、ユーザが恐竜カードを取得した時点で、抽選条件が解除される場合を示している。
【0086】
図19(a)では、一例として、特定の項目の項目情報に基づく抽選条件である属性Cを追加する回数が、3回までに制限される例である。この例では、1枚目の恐竜カードを取得するときに2回目の抽選において「属性C」の抽選条件が追加され、2枚目の恐竜カードを取得するときに3回目の抽選において「属性C」の抽選条件が追加され、3枚目の恐竜カードを取得するときに2回目の抽選において「属性C」の抽選条件が追加されている。つまり、属性についての項目情報(属性C)に基づく抽選条件が3回追加されている。そのため、4枚目以降の恐竜カードを取得する場合には、「属性C」の抽選条件を追加することが禁止される。
なお、恐竜カードが提示される度に同一の項目に対する項目情報に基づく抽選条件を変更できるように構成してもよい。その場合、以下のように抽選条件の追加を制限することもできる。すなわち、
図19(a)に示した例では、属性についての同一の項目情報(「属性C」)に基づき抽選条件としたが、項目が共通で項目情報に基づく抽選条件が異なる場合であっても回数をカウントし、所定の回数以上になった場合に当該項目についての項目情報に基づく抽選条件を追加されることが制限されても良い。例えば、
図19(a)において、カード取得の1枚目の抽選条件が属性A、2枚目の抽選条件が属性B、3枚目の抽選条件が属性Cであった場合、属性の項目情報に基づく抽選条件が3回選択されたとして、4枚目の時点で属性に関する項目情報を抽選条件として追加することを制限しても良い。
【0087】
図19(b)では、一例として、特定の項目の項目情報である属性Cに基づく抽選条件が設定されている回数が、3回までに制限される例である。この例では、1枚目の恐竜カードを取得するときに、2回目の抽選において「属性C」の抽選条件が追加され、3回目及び4回目の抽選で提示された恐竜カードの取得が行われずに「属性C」の抽選条件が継続して設定されたままとなっている。つまり、2〜4回目の3回分の抽選で、「属性C」の抽選条件が設定されている。そのため、5回目の抽選では「属性C」の抽選条件が解除される。
なお、特定の項目の項目情報に基づく抽選条件が設定されている回数のカウントは、ユーザが恐竜カードを取得した時点でリセットしてもよいし、その取得後も継続してもよい。
【0088】
図19(a),(b)はそれぞれ抽選条件の選択可能回数を項目毎に制限する場合の例であるが、抽選条件の選択可能期間を項目毎に制限する場合には、例えば、項目毎に、項目情報に基づく抽選条件が追加された時刻を、抽選開始時刻T
0として記憶しておく。そして、項目毎に、項目情報に基づく抽選条件を追加可能な期間、又は、項目情報に基づく抽選条件が継続して設定されている期間を制限する。
【0089】
項目毎の選択可能回数の設定は、変形例1の条件設定回数N、及び所定回数N
th(選択可能回数)を項目毎に設定することによって実現できる。
特定の項目の項目情報に基づく抽選条件を追加する回数を制限する制限方法を採る場合には、ゲームサーバ20のCPU21は、条件設定回数Nを項目毎に、項目情報に基づく抽選条件が追加されたことを条件としてカウントアップする。
特定の項目の項目情報に基づく抽選条件が設定されている回数を制限する制限方法を採る場合には、ゲームサーバ20のCPU21は、いったん特定の項目の項目情報に基づく抽選条件が追加された後には、その項目の条件設定回数Nを、他の項目の項目情報に基づく抽選条件が追加された場合でもカウントアップする。
【0090】
また、項目毎の選択可能期間の設定は、変形例1の所定期間T
th(選択可能期間)を項目毎に設定することによって実現できる。このとき、項目毎に、抽選開始時刻T
0と、項目情報に基づく抽選条件を追加された時刻との間の期間、又は、抽選開始時刻T
0と、項目情報に基づく抽選条件が設定されている期間のいずれかが、項目毎に所定期間T
th(選択可能期間)と比較される。
【0091】
(8−3)変形例3
上述した実施形態において、提示手段54は、第1抽選手段53、又は第2抽選手段56により決定された恐竜カード(抽選対象)に対応付けられた複数の項目情報の中から、ユーザに提示する項目情報を無作為に、又は所定の規則に従って決定してもよい。
この構成では、恐竜カード(抽選対象)に対応付けられた複数の項目情報の中からユーザに提示する項目情報が抽選の度に変動し、それによってユーザが選択可能な、項目情報に基づく抽選条件が変動する。そのため、第2抽選手段56における抽選条件を、ユーザの所望の項目情報に基づく抽選条件に基づいて常に設定されるとは限らないため、興趣性の高い抽選を実現することができる。特に、変形例1で述べたように、ユーザの選択可能回数又は選択可能期間が制限されている場合には、ユーザは、項目情報に基づく選択可能な抽選条件に対してより注目するようになり、抽選の興趣性をさらに高めることができる。
【0092】
本変形例によるウェブページの表示例を
図20に示す。
図20(a),(b)はそれぞれ、
図11のウェブページP4の変形例である。
図20(a)では、
図11のウェブページP4で提示された恐竜カードD18の項目情報のうち属性及び体長についての項目情報に基づく抽選条件のみが提示される場合が例示される。
図20(b)では、
図11のウェブページP4で提示された恐竜カードD18の項目情報のうち属性及び能力値についての項目情報に基づく抽選条件のみが提示される場合が例示される。
本変形例を実現するために、ゲームサーバ20のCPU21は、例えばメニューm11(「抽選条件を追加する」)の選択操作結果を含むHTTPリクエストを受信すると、ユーザが選択可能な抽選条件を無作為に、又は所定の規則に従って決定し、その決定に基づいて、ウェブページP4を表示するためのHTMLデータを生成する。
抽選条件の基礎となる項目情報を所定の規則に従って決定する場合、所定の規則については適宜設定しておくことができる。例えば、「属性、体長」→「体重、能力値」→「属性、体長」→…といった具合に、提示される項目情報を、抽選処理の都度に順に入れ替えてもよい。
【0093】
本実施形態のゲームにおいて、ユーザが取得したい恐竜カードを予め登録しておく登録機能(以下、「希望カード登録機能」という。)を設け、上記所定の規則を、希望カード登録機能でユーザが登録済みの恐竜カードの項目情報に基づいて決定してもよい。例えば、希望カード登録機能でユーザが登録済みの恐竜カードの属性がAであり、抽選処理でユーザに提示された恐竜カードの属性もAである場合には、ユーザが抽選条件として属性Aを追加できるように、ユーザに提示する項目情報に少なくとも属性Aが含まれるようにする。これによって、その後の抽選処理において、ユーザが登録済みの恐竜カードが出現してユーザが取得できる可能性を高めることができる。また、希望カード登録機能でユーザが登録済みの恐竜カードの能力値が800であり、抽選処理でユーザに提示された恐竜カードの能力値が800には満たないものの800に近い値(例えば、700)である場合には、ユーザが抽選条件として能力値が「700以上」を追加できるように、ユーザに提示する項目情報に少なくとも能力値(700)が含まれるようにする。これによって、その後の抽選処理において、ユーザが登録済みの恐竜カードが出現してユーザが取得できる可能性を高めることができる。
【0094】
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されない。また、各実施形態は、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよいのは勿論である。上記実施形態及び各変形例に記載された技術的事項は適宜組合せて適用してもよい。
【0095】
上述した実施形態では、ソーシャルゲームに適用される場合を例として説明したが、これに限られない。例えば、ネットワーク上に置かれたサーバ装置と家庭用オンラインゲーム機とを接続した、いわゆるオンラインゲームシステムにおいても、上述した実施形態と同様に、各ユーザによるゲームの進行を制御できることは言うまでもない。
【0096】
上述した実施形態では、ユーザによる通信端末に対する所定の操作入力は、ユーザの通信端末に対する所定の操作釦の押下操作の入力や、タッチパネル機能を備えた通信端末に対する表示画面上のタッチ操作の入力であるとしたが、操作入力はこれに限られない。操作入力は、加速度センサを備えた通信端末を振ることによる操作入力、あるいはジェスチャによる操作入力(ジェスチャ入力)であってもよい。ジェスチャ入力では、撮像機能を備えた通信端末に対する所定のジェスチャを行うことで通信端末がそのジェスチャを画像認識し、予めジェスチャに対応付けられた操作入力を認識する。また、音声認識プログラムを実行可能な通信端末の場合には、操作入力は、音声を入力することにより行われてもよい。
【0097】
上述した実施形態では、ネットワーク上のゲームサーバ20及びデータベースサーバ30によって、例えば
図13に示した各手段の機能を実現する構成としたが、この構成に限られない。これらのすべての手段を通信端末10によって実現する構成としてもよいし、少なくとも一部の手段を通信端末10によって実現する構成としてもよい。通信端末10とゲームサーバ20とでは実質的に同一のハードウエア構成を採ることができるため、上記実施形態に記載したようにして通信端末10によっても各機能を実現できる。例えば、
図21(a),(b)には、
図13に示した機能ブロック図の各機能について、通信端末10と、ゲームサーバ20及びデータベースサーバ30との機能分担の例を示す。なお、上述した実施形態では、恐竜カードの抽選における母集団である恐竜カードデータベースをデータベースサーバ30(ゲームデータベース32)が記憶している構成としたが、通信端末10内の記憶装置に記憶させてもよい。その場合には、記憶装置は、通信端末10内のRAM23や図示しないHDD(Hard Disk Drive)などの大容量記憶装置であってよい。また、ゲームの開始とともにデータベースサーバ30からゲームサーバ20を介して恐竜カードデータベースを通信端末10内のHDDへダウンロードするようにしてもよい。
【0098】
一例として、恐竜カードデータベースを記憶する記憶装置をデータベースサーバ30とし、実質的な処理を通信端末10内で行う場合、以下のように処理が行われよい。通信端末10は、ゲームの実行開始時に、ゲームサーバ20あるいはデータベースサーバ30から、恐竜カードの抽選の母集団である恐竜カードデータベースを受信してHDD等に格納しておく。そして通信端末10のCPU11がクエスト処理を実行し、適切なタイミングで抽選処理を実行する。抽選処理を実行するときには、HDD等に格納しておいた恐竜カードデータベースを参照する。ゲームの終了時には、通信端末10は、抽選によってユーザが取得した恐竜カードのカードIDをゲームサーバ20へ送信し、ゲームサーバ20は、受信したカードIDをユーザデータの保有カードのデータの欄に書き込むことで、ユーザデータを更新する。
【0099】
上述した実施形態では、例えば
図13に示した各手段の機能をゲーム制御装置において実現する場合について説明したが、各手段の機能は、ゲーム制御装置に限られず、くじ引きに用いられる汎用的な抽選装置において実現することもできる。