特許第6304611号(P6304611)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6304611
(24)【登録日】2018年3月16日
(45)【発行日】2018年4月4日
(54)【発明の名称】吊上げ台
(51)【国際特許分類】
   B66F 9/12 20060101AFI20180326BHJP
   B66F 9/18 20060101ALI20180326BHJP
   B66C 1/62 20060101ALN20180326BHJP
【FI】
   B66F9/12 U
   B66F9/18 F
   !B66C1/62 B
【請求項の数】1
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2016-171853(P2016-171853)
(22)【出願日】2016年9月2日
(62)【分割の表示】特願2012-237665(P2012-237665)の分割
【原出願日】2012年10月29日
(65)【公開番号】特開2016-196377(P2016-196377A)
(43)【公開日】2016年11月24日
【審査請求日】2016年9月2日
(73)【特許権者】
【識別番号】591099773
【氏名又は名称】株式会社大阪タイユー
(74)【代理人】
【識別番号】100066728
【弁理士】
【氏名又は名称】丸山 敏之
(74)【代理人】
【識別番号】100141841
【弁理士】
【氏名又は名称】久徳 高寛
(74)【代理人】
【識別番号】100119596
【弁理士】
【氏名又は名称】長塚 俊也
(74)【代理人】
【識別番号】100100099
【弁理士】
【氏名又は名称】宮野 孝雄
(72)【発明者】
【氏名】田林 義一
(72)【発明者】
【氏名】小林 毅
【審査官】 有賀 信
(56)【参考文献】
【文献】 実公昭47−000447(JP,Y1)
【文献】 実用新案登録第2597354(JP,Y2)
【文献】 特開2000−238998(JP,A)
【文献】 特開平08−333097(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B66F 9/00─ 9/24
B66C 1/00─ 3/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
フォークリフトのフォーク100の挿入を受けるフォーク挿入空間を有する鞘体2と、該鞘体2上方に配置され容器200の上縁を掴むクランプ部4と、容器200の胴部を支える当り部12を有し、前記鞘体2に前記フォーク100を挿入し、前記クランプ部4によって容器の上縁を掴むと共に、前記フォーク100の上昇により容器を吊り上げる吊上げ台1であって、
前記フォーク挿入空間は、フォーク抜き出し側の上面に形成されたガイド面53とフォーク上面によって形成される楔空間に入り込むローラ6を具えたロック手段5を有し、
前記鞘体2の開口側の内側上面に、前記吊上げ台1を前傾させる支点部材94を具えることを特徴とする吊上げ台。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フォークリフトのフォークに装着し、ドラム缶等の大型容器を吊り上げるための吊上げ台に関するものである。
【背景技術】
【0002】
フォークリフト用の吊上げ台は鞘体を具えており、該鞘体にフォークリフトのフォークを挿入して容器の吊り上げに使用するものであるが、走行中の急制動や後退急発進等により、吊上げ台がフォークから抜け落ちる虞があった。
そこで、出願人は、フォークを鞘体に差し込み、フォークを上昇させるだけで楔効果によってフォークを確実に鞘体にロックでき、且つフォークを下降させて吊上げ台を接地させるだけで、自動的にロック状態を解除できる吊上げ台を以前提案した(特許文献1)。
【0003】
該吊上げ台1’は、図14に示すようにフォーク100の挿入・抜出しをする鞘体2’の開口側の下側にロック手段5’を配備している。ロック手段5’は、鞘体2’の両側から下方に向けて延出した一対のベース51’を具え、該ベース51’間に、垂直面内で揺動可能な接地レバー8’を配置している。接地レバー8’には、接地レバー8’の回動と連動するローラ6’を具え、該ローラ6’は、ベース51’間のフォーク挿入空間の下方に配置されフォークの抜出し側に向かって上昇するガイド面53’に沿って往復移行可能となっている。
【0004】
然して、吊上げ台1’が接地状態では接地レバー8’の回動によりローラ6’は引き戻されて待機位置へ下降し、鞘体2’へのフォークの挿入と抜出しを許容するが、吊上げ台1’が上昇しているときは、接地レバー8’の回動によりローラ6’はガイド面53’に沿って上昇し、フォーク100の下面を押し上げてロックする。
【0005】
鞘部2’の先端側には支柱3’が立設されており、容器200’を吊り上げるためのクランプ部4’は支柱3’の上端に取り付けられており、鞘部2’の先端には、容器200’の胴部を受ける当り部12’が鞘部2’間に設けられている。
容器200’を吊り上げるには、クランプ部4’で容器200’の上縁を掴むと共に、当り部12’を缶の胴部に当てて、容器200’が真直ぐな姿勢を保つようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第3068592号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ロック手段5’は鞘体2’の開口側端部から下向きに突出しているから、鞘体2’を水平に保つために、鞘体2’の先端側には補助脚14’を下向きに突設する必要がある。その結果、鞘体2’は、床面から離れた位置に形成されることとなる。
さらに、吊上げ台1’をフォーク100にロックし、ロック状態を維持するためには、吊上げ台1’を持ち上げて、図14に示すように接地レバー8’の一端がベース51’から大きく突出するよう回動させて、ローラ6’をフォーク100の下面に当接させる必要がある。
【0008】
従って、吊上げ台1’は、床面からロック手段5’の高さ分と接地レバー8’の下方突出分を合わせた高さ以上に持ち上げて使用しなければならない。
このため、支柱3’は、吊上げ台1’を持ち上げた状態で、クランプ部4’が容器200’の上縁に届くように、図14に示すように、容器200’の高さの約半分程度と短くせざるを得ない。
【0009】
支柱3’を短くせざるを得ないため、クランプ部4’で容器200’を掴んだときに、当り部12’は、容器200’の胴部の中程(図14では容器200’の上縁からL’の位置)に当接し、該胴部に反力F’を加えることとなる。容器200’の胴部は、上蓋、下蓋に塞がれる上縁近傍及び下縁近傍に比して凹みやすいから、当り部12’からの反力F’により胴部が変形してしまうことがある。
【0010】
容器200’を吊り上げる際に、当り部12’から容器胴部に作用する反力を小さくするには、クランプ部4’から当り部12’までの距離L’を長く採り、距離に反比例する反力F’を小さくする必要がある。しかし、上述のとおり、鞘体2’の下方にはロック手段5’と補助脚14’が突出しており、また、クランプ部4’を容器200’の上縁に接近させたときに、接地レバー8’が床面と干渉し、ロックが解除されてしまうため、単に支柱3’を長くする構造は、特許文献1の吊上げ台1’では採用できない。
【0011】
また別の問題として、ローラ6’はフォーク100の下面を押し上げてロックを行なうが、フォーク100の先端には、下面側にテーパが付いている。このテーパ部分がローラ6’と当接した場合には、ロック効果は十分ではない。
【0012】
本発明の目的は、鞘体をできるだけ低い位置としたまま容器を掴むことができ、また、フォークからの抜け落ちを防止することのできる吊上げ台を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明に係る吊上げ台1は、
フォークリフトのフォーク100の挿入を受けるフォーク挿入空間を有する鞘体2と、該鞘体2上方に配置され容器200の上縁を掴むクランプ部4と、容器200の胴部を支える当り部12を有し、前記鞘体2に前記フォーク100を挿入し、前記クランプ部4によって容器の上縁を掴むと共に、前記フォーク100の上昇により容器を吊り上げる吊上げ台1に於いて、
該吊上げ台1は、前記鞘体2に挿入した前記フォーク100に対するロック手段5を前記鞘体2のフォーク抜出し側に具え、
前記ロック手段5は、
前記フォーク挿入空間の上方に配備されフォークの抜出側が低く傾斜したガイド面53と、
該ガイド面53に沿って移行し前記フォーク100の上面を押し下げ可能なローラ6と、
一端が前記ローラ6に連繋され、他端が床面へ接地可能となるよう下方へ突出し、中間部は垂直面内で回動可能に支持され、前記ローラ6を押し下げ方向に押し込む方向に付勢する接地レバー8と、
を具え、
前記吊上げ台1の上昇位置では、前記接地レバー8が回動して前記ローラ6が前記フォーク100の上面と前記ガイド面53との間の楔空間を進行して前記フォーク100の上面を押し下げてロックし、前記吊上げ台1が下降して前記接地レバー8の下端が接地すると前記接地レバー8は逆向きに回動して、前記接地レバー8に連繋している前記ローラ6は前記ガイド面53に沿って上昇し、前記フォーク100の上面に対するロックを解除する。
【発明の効果】
【0014】
ローラ6は、吊り上げの際、水平且つ平坦なフォーク100の上面を押し下げてフォーク100をロックするから、フォーク100の下面を押し上げる従来の場合に較べて、ロック効果は高まる。
特に、フォーク100とのロックが十分でない状態でも、後述する実施形態にて説明するとおり、吊上げ台1に振動が加わったり、容器を掴む又は自重等により前傾となったり、さらには、吊上げ台1がフォーク100から抜ける方向に相対移動した場合には、ローラ6はガイド面53とフォーク100の上面によって形成されている楔空間へ入り込んで楔作用は強まり、十分なロック状態とすることができる。
【0015】
また、本発明によれば、吊上げ台1は、床面に載置した状態では鞘体2よりも下方へ突出する物はない。従って、支柱を長くして、クランプ部4を鞘体2から高い位置に形成でき、クランプ部4と当り部12との距離Lを大きく採ることができるから、クランプ部4で容器200の上縁を掴んだときに、当り部12は容器200の下縁近傍に当接させることができる。このため、当り部12から容器200の胴部に加わる反力Fを小さくすることができ、容器200の変形等を抑えてフォークリフトによる容器200の搬送を行なうことができる。また、容器200は、胴部の中央よりも、上蓋、下蓋に塞がれる上縁近傍及び下縁近傍の方が変形し難いから、距離Lを大きく採ることで、さらに容器200の変形等を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1図1は、接地時の吊上げ台の右側面図である。
図2図2は、容器吊り上げ時の吊上げ台の右側面図である。
図3図3は、吊上げ台の平面図である。
図4図4は、図3A−A線に沿って破断した、ロック手段の接地時の断面図である。
図5図5は、図4の丸囲み部分αの拡大図である。
図6図6は、図3A−A線に沿って破断した、ロック手段の容器吊り上げ時の断面である。
図7図7は、容器吊り上げ時のロック手段の分解斜視図である。
図8図8は、ロックが不十分な状態からロック作用が発揮される状態を示すロック手段の断面図である。
図9図9は、ロックが不十分な状態で吊上げ台がフォークから脱落する方向に移動したときのロック動作の説明図である。
図10図10は、接地レバーを回動付勢する手段の他の実施例を示すロック手段の接地時の断面図である。
図11図11は、図10の第2実施例におけるロック手段の容器吊り上げ時の断面図である。
図12図12は、支点部材により前傾させてロックを行なう吊上げ台の断面図である。
図13図13は、支点部材により前傾してロックされた吊上げ台の断面図である。
図14図14は、出願人が以前提案した従来例(特許文献1)の右側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1図3に示す如く、吊上げ台1は平行に配置された2つの鞘体2,2の前後を2本の繋ぎ杆10,11で連結し、前側の繋ぎ杆10の中央に支柱3を立設している。ここで吊上げ台1の前側とは、鞘体2にフォークリフトのフォーク100を差し込む容器側、後側とは鞘体2からフォーク100を抜き出すフォークリフト側である。図1は、吊上げ台1を右側から見た図である。
支柱3の上端近傍には、容器200の上縁を把持するクランプ部4が設けられている。支柱3はその上端と各鞘体2の後部側との間に斜めに設けた補強杆13によって補強されている。
【0018】
クランプ部4は、図示の実施例では、上爪と下爪を具え、下爪を容器の上縁に当てつつ持ち上げることで、容器の重量により上爪を下爪に向けて接近するよう回動させて両爪で缶縁を把持する構造である。なお、クランプ部4は、下爪或いは上爪をネジ締めして、上下の爪で缶縁を把持するもの、容器の缶縁を開閉可能に把持できるもの等、様々な構成とすることができる。
【0019】
両鞘体2,2の前端には、吊上げた容器200の胴部に当てて、容器の傾きを防止する当り部12,12が設けられている。
【0020】
1又は両方の鞘体2の後部には、フォーク100に対するロック手段5が設けられている。ロック手段5は、鞘体2と一体に連結し前後面が開口した箱状のベース51と、該ベース51の側板52,52間に中間部が枢支され前後方向に沿う垂直面内で回動する接地レバー8と、ベース51中のフォーク挿入空間の上方に形成され後方が低く傾斜したガイド面53と、該ガイド面53上を移行するローラ6と、前記接地レバー8の端部とローラ6とを枢支連結する連結杆7と、接地レバー8に連繋されローラが後方へ進行する方向へ接地レバー8を回動付勢する手段9とによって構成される。ベース51の後板には、フォークの挿入と抜き出し用の開口56が開設され、該開口56の下部には、受け板55が前方へ向けて突設され、該開口56の上方に前記ガイド面53は位置している。
【0021】
接地レバー8は、一対の同形状のレバー板81,81を繋ぎ板82、繋ぎ軸83にて連結し、接地レバー8のほぼ中央下部を側板52間に架設した軸84によってベース51に回動自由に支持されている。軸84の一端には回止め片86が取り付けられており、該回止め片を側板52にボルト止めしている。接地レバー8は付勢手段9によって回動付勢され、図2図6に示す如く吊上げ台1が上昇位置にあるときは、接地レバー8上端はベース51の側板52,52間に侵入し、下端はベース51の下方へ臨出している。
【0022】
ガイド面53は、実施例ではベース51の両側板52,52に跨ってフォークの挿入空間の上方へ、傾斜角度約10度で後方が低く傾斜する様に案内板を配備して形成する。両側板52,52の内面には下記のローラ6端部を受ける支持板54を互いに対向してそれぞれ固定している。支持板54はガイド面53と平行に又はガイド面53に対し後方へ向けてガイド面53よりも大きく下向き傾斜し、ローラの移行を円滑にしている。
【0023】
ローラ6は、フォークと接触するローラ部62にローレット加工を施し、ローラ部62の両端部は平滑面とし、平滑面端部をそれぞれ支持板54,54に載せて支持されている。ローラ6の両端面には、稍小径の軸61を突設して、連結杆7の一端を回転自由に嵌めている。
【0024】
各連結杆7の他端は前記接地レバー板81,81の先端に突設した繋ぎ軸83に回転自由に嵌まって、接地レバー8とローラ6を連結している。
【0025】
付勢手段9は、図1乃至図7の実施例では、接地レバー8の先端に配備したロッド85の中央部とベース51上面に突設した突軸57との間にバネ91を張設しており、接地レバー8をローラ6をガイド面53に沿って後方へ移行させ下降させる方向、即ち右側から吊上げ台1を見たときに時計方向となる向きに付勢している。吊上げ台1が床面GLに置かれた状態で(図1図4)、バネ91の付勢力に抗してレバー8は床面GLに押されて反時計方向に回動し、連結杆7を介しローラ6を引き戻すから、ローラ6はガイド面53に沿って上昇して、ベース51の開口56は大きく解放し、フォークの挿入・抜き出しは自由となる。
【0026】
支柱3は、クランプ部4が容器200の上縁と対向し、当り部12が容器の下縁に対向する長さLを確保することができる。より詳細には、長さLは、最大で吊上げ台1がフォーク100を完全にロックし、床面GLから僅かなクリアランスで離れた状態で、クランプ部4の下爪が容器200の上縁に引っ掛かり可能な位置と当り部12までの差とすることができる。
【0027】
上記構成の吊上げ台1について、フォーク100へのロック、容器200の運搬、ロック解除操作について説明する。
【0028】
吊上げ台1を床面GLに載置している状態では、図4に示すようにレバー8は床面に押されて反時計方向に回動しており、連結杆7を介しローラ6がガイド面53に沿って上昇しているから、ベース51の開口56は大きく解放し、フォークの挿入・抜き出しは自由となる。
【0029】
この状態で、開口56から鞘体2にフォーク100を挿入し、フォーク100を上昇させる。フォーク100を鞘体2に挿入した状態では未だローラ6はレバー8に引っ張られて支持板54に沿って上昇しているから、図4の丸囲み部αの拡大図である図5に示すように、ローラ6とフォーク100との間には隙間W1が存在している。
【0030】
フォーク100を上昇させると、吊上げ台1も伴って上昇し、レバー8の突出下端に対する床面GLからの加圧が開放されると共に、バネ91の付勢力によりレバー8が図6に示すように時計方向に回動する。これにより、ローラ6はガイド面53に沿って低位側に押し込まれ、ローラ6はフォーク100の上面にあって、フォーク100の上面を下圧する。即ち、ローラ6はガイド面53とフォーク上面との間に形成されている楔状空間に押し込まれてフォーク100をロックする。
【0031】
また、この状態でクランプ部4の下爪と上爪とによって容器の上縁を把持するまでフォーク100を上昇させると(図2図6)、クランプ部4により容器200の上縁が掴まれ、容器200も上昇し、当り部12が容器200の胴部に当接する。
【0032】
このとき、図2に示すように、クランプ部4により容器200を掴むと、クランプ部4が下がるから、当り部12が容器200を支える位置は相対的に上方にずれるが、それでも当り部12は容器200の下部を支持しており、クランプ部4と当り部12との間の長さLは、従来の長さL’よりも大きくすることができる。従って、容器200に加えられる反力Fは、距離Lの増加に反比例して、軽減され、容器200の変形等を抑えることができる。また、容器200は、胴部の中央よりも上蓋、下蓋によって塞がれる上縁近傍及び下縁近傍の方が変形し難いから、距離Lを大きく採ることで、さらに容器の変形等を抑えることができる。
【0033】
この状態で、クランプ部4で容器200の上縁を把持し、吊上げ台1を上昇させることで容器200を吊り上げ、所定位置まで運ぶことができる。
【0034】
容器200を搬送した後、吊上げ台1を下降させると、容器200の底が床面GLに当たり、クランプ部4は容器200の把持を開放する。
【0035】
さらにフォーク100を下降させると、吊上げ台1が接地する直前に接地レバー8が床面GLに当たって、吊上げ台1の重量により、バネ91の付勢力に抗して接地レバー8は反時計方向に回動し、連結杆7を介してローラ6をガイド面53の上昇側へ引っ張る。これによって、図4の拡大図に示すように、ローラ6はフォーク100から離れてフォーク100のロックは解除され、フォークリフトを後退させることで、フォーク100を鞘体2から抜くことができる。
【0036】
なお、吊上げ台1にフォーク100を挿入して、フォーク100を上昇させるだけで吊上げ台1はフォーク100をロックするが、このロックが不十分な場合であっても、フォーク100に鞘体2から抜き出す方向の動きが生じたときには、ローラ6はフォーク100との摩擦によりガイド面53に沿って滑り降りる方向に転動し、ローラ6がフォーク100に押し付けられるから、楔効果はさらに高まり、フォーク100の抜出しを確実に防止できる。
【0037】
また、図4に示す如く、クランプ部4が容器を把持していない空荷状態でフォーク100を鞘体2に挿入し、フォーク100を上昇させると、接地レバー8が床面GLから外れることによる接地レバー8の自重と、付勢手段9による時計方向への引張り力によって、ローラ6はフォーク100の上面に押し付けられ、ロックが行なわれる。
【0038】
たとえ、図8(付勢手段9は図示省略している)に示すように、吊上げ台1の重みにより接地レバー8の時計回りの回動が阻止されて、フォーク100の上面全体が鞘体2の上部内面に当接したままとなったとしても、図8の矢印Bで示すように、鞘体2がフォーク100から抜け出る方向に動けば、ローラ6はフォーク100上を擦りながら反時計方向に転動し(矢印C)、フォーク100を下方向に押さえ付けて、ガイド面53とフォーク上面との間に形成される楔空間に入り込むから(矢印D)、フォーク100に対してロック作用を発揮する。これに伴い接地レバー8も下方に突出するよう矢印E方向に回動する。図9は、鞘体2がフォーク100に対して抜け出る方向に移動した状態でのロック状態(部分断面)を示している。図9を参照すると、鞘体2の先端とフォーク100の先端との間に隙間W2が空いているが、フォーク100は、先端が鞘体2の上面に当たると共に、下面が鞘体2の受け板55に当たり、さらに、ローラ6によって下圧されることで、吊上げ台1にロックされている。
【0039】
また、同様に、図8に示すように、ロックが不十分な状態で、例えば、フォークリフトの急停車や後方急発進など、鞘体2がフォークから脱落する方向に相対移動した場合には、その衝撃によって吊上げ台1は前傾する(図8中矢印F)。この前傾により、フォーク100の下面が鞘体2の受け板55に押し付けられる方向に傾き、鞘体2の開口側上部内面からフォーク100が離れることで、ローラ6はガイド面53とフォーク上面によって形成されている楔空間へ入り込むから(矢印D)、楔作用は強まり、ロック作用を発揮させることができる。なお、これに伴い接地レバー8も下方に突出するよう矢印E方向に回動する。
【0040】
また、ロックが不十分な状態で、クランプ部4により容器200を把持した場合には、吊上げ台1と容器200との合成重心G1は、容器200の重量にも依るが、フォーク100の先端よりも前方にくるから(図2参照)、フォーク100を上昇させると吊上げ台1は前傾する(図8中矢印F)。この前傾により、フォーク100の下面が鞘体2の受け板55に押し付けられる方向に傾き、鞘体2の開口側上部内面からフォーク100が離れることで、ローラ6はガイド面53とフォーク上面によって形成されている楔空間へ入り込むから(矢印D)、楔作用は強まり、ロック作用を発揮させることができる。なお、これに伴い接地レバー8も下方に突出するよう矢印E方向に回動する。
【0041】
フォーク100を振動させた場合も同様に、フォーク100が鞘体2の内部で上下に動き、フォーク100の上面が鞘体2の上部内面から離れたときに、ローラ6が楔空間へ入り込むから(矢印D)、楔作用は強まり、ロック作用を発揮させることができる。なお、これに伴い接地レバー8も下方に突出するよう矢印E方向に回動する。
【0042】
さらに、フォーク100を鞘体2に完全に差し込んでいない状態でフォーク100を上昇させた場合であっても、吊上げ台1の重心Gは支柱3の近傍にあってフォーク100の先端よりも前方にくるから、フォーク100を上昇させると吊上げ台1が重心Gの偏りにより前傾する。このため、フォーク100の下面が鞘体2の受け板55に押し付けられる方向に傾くから、ローラ6はガイド面53とフォーク上面によって形成されている楔空間へ入り込んで(図8の矢印D)、楔作用は強まり、ロック作用を発揮させることができる。なお、これに伴い接地レバー8も下方に突出するよう図8の矢印E方向に回動する。
【0043】
上記実施例ではローラ6を付勢するバネ9は、レバー8に連繋したが、ローラ6に直接連繋することができるのは勿論である。
【0044】
<異なる実施例>
図10及び図11は、吊上げ台1の接地レバー8を回動付勢する手段の他の実施例である。付勢手段9aは前実施例のバネ91に代えて、繋ぎ板82上に重量のあるバランスウエイト92を配備している。
吊上げ台1が上昇して、接地レバー8が床面GLから離れると(図11)、バランスウエイト92の回転モーメントによって接地レバー8を時計方向に回転させる。ローラ6はガイド面53に沿って楔空間へ移行し、フォークの上面を押し下げてフォークをロックする。
【0045】
吊上げ台1が下降して、接地レバー8が再び床面GLに接すると(図10)、接地レバー8はバランスウエイト92によるモーメントに逆らって反時計方向に回転し、ローラ6を上昇する方向に移行させ、フォーク上面に対するロックを解放して、フォークの抜出し又は挿入を可能にする。
【0046】
<さらに異なる実施例>
上記何れの実施例においても、接地レバー8を回動付勢する手段を具備しているが、回動付勢する手段を具備しない構成により、本発明を実現することもできる。なお、この場合、無負荷の状態で、接地レバー8はローラ6をガイド面53に沿って低位側に押し込む重量バランスとする。
【0047】
例えば、容器200を掴んでいない状態の吊上げ台1について、鞘体2にフォーク100を挿入してフォーク100を上昇させたときに、吊上げ台1を前傾する構成とすることで、接地レバー8の回動付勢する手段を省略できる利点がある。吊上げ台1が前傾すると、前述の図8中矢印Fで示すようにフォーク100の下面が鞘体2の受け板55に押し付けられる方向に傾き、鞘体2の開口側上部内面からフォーク100が離れ、ローラ6はガイド面53とフォーク上面によって形成されている楔空間へ入り込むから(矢印D)、楔作用は強まり、ロック作用を発揮させることができる。
【0048】
吊上げ台1を前傾させるために、吊上げ台1の重心Gとフォーク100との位置関係を調整する構成を例示できる。具体的には、吊上げ台1の鞘体2の先端に錘などの重量物を載せて吊上げ台1の重心Gを前方に移動する、鞘体2の全長を長くして吊上げ台1の重心Gが挿入されるフォーク100の先端近傍又は先端よりも前方に位置するようにする、フォーク100の挿入長さを吊上げ台1の重心Gよりも後方までとする、などを挙げることができる。
【0049】
また、図12及び図13の部分断面図に示すように、鞘体2の内側上面について、開口56側よりも先端側が高くなるように構成することもできる。図示の実施例では、鞘体2の開口側の内側上面に板状の支点部材94を装着している。支点部材94は、吊上げ台1の重心近傍又は重心Gよりも後方までの長さとする。図示では、支点部材94は、後方側開口側から約1/3程度の長さとしている。また、支点部材94の厚さは、フォーク100を鞘体2に挿入し、フォーク100の先端側上面が鞘体2の先端側の内側上面に当たり、フォーク100の基端側下面が鞘体2の開口側下面に当たり、さらには、支点部材94の先端が支点となってフォーク100の上面と当たることができる厚さとすることが望ましい。
【0050】
上記構成の吊上げ台1において、図12に示すように、フォーク100を支点部材94と鞘体2の内側下面との間に挿入する。
【0051】
フォーク100を上昇させると、フォーク100の上面は支点部材94に当接する。吊上げ台1の重心Gは、図12に示すように、支点部材94よりも前方位置にあるから、この状態からさらにフォーク100を上昇させると、吊上げ台1は、図13に示すように、支点部材94の先端を支点として図中矢印Hの如く前傾する。その結果、フォーク100の先端側上面が鞘体2の先端側の内側上面に当たり、また、フォーク100の基端側下面が鞘体2の開口側下面に当たる。
【0052】
吊上げ台1の前傾により、鞘体2の開口側上部内面からフォーク100が離れ、接地レバー8が矢印I方向に回転し、ローラ6はガイド面53とフォーク上面によって形成されている楔空間へ入り込むから、楔作用は強まり、ロック作用を発揮させることができる。
【0053】
なお、支点部材94は板状体に限らず、突条とすることもできるし、1又は複数の突起から構成することもできる。
【0054】
また、支点部材94と接地レバー8を回動付勢する手段の両方を具備する構成とすることもできる。
【0055】
本発明は、上記実施例の構成に限定されることはなく、特許請求の範囲に記載の範囲で種々の変形が可能である
【0056】
例えば、何れの実施例においても、鞘体2は2本に限らず、1本又は3本以上の複数本でもよく、相手フォークリフトのフォークに対応させればよい。鞘体2が複数の場合でも、ロック手段5は1つの鞘体2に設けるだけでよい。
【符号の説明】
【0057】
1 吊上げ台
2 鞘体
5 ロック手段
53 ガイド面
6 ローラ
7 連結杆
8 接地レバー
9 バネ付勢手段
91 バネ
92 バランスウエイト
94 支点部材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
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