(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6304987
(24)【登録日】2018年3月16日
(45)【発行日】2018年4月4日
(54)【発明の名称】ナースコールシステム
(51)【国際特許分類】
H04M 9/00 20060101AFI20180326BHJP
H04Q 3/58 20060101ALI20180326BHJP
【FI】
H04M9/00 D
H04Q3/58 101
【請求項の数】3
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2013-194359(P2013-194359)
(22)【出願日】2013年9月19日
(65)【公開番号】特開2015-61226(P2015-61226A)
(43)【公開日】2015年3月30日
【審査請求日】2016年8月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】000100908
【氏名又は名称】アイホン株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121142
【弁理士】
【氏名又は名称】上田 恭一
(72)【発明者】
【氏名】楠 浩和
(72)【発明者】
【氏名】清水 秀幸
(72)【発明者】
【氏名】新海 貴
(72)【発明者】
【氏名】小嶋 義弘
(72)【発明者】
【氏名】寺崎 浩
(72)【発明者】
【氏名】宇都田 賢一
【審査官】
山岸 登
(56)【参考文献】
【文献】
特開2010−104595(JP,A)
【文献】
特開2005−287569(JP,A)
【文献】
特開2006−186498(JP,A)
【文献】
特開2009−033559(JP,A)
【文献】
特開2010−162151(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61G 9/00−15/12
99/00
H04M 1/00
1/24− 3/00
3/16− 3/20
3/38− 3/58
7/00−11/10
99/00
H04Q 3/58− 3/62
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者が看護師を呼び出すためにベッド毎に設置されたナースコール子機と、患者からの呼び出しに応答するためにナースステーションに設置されたナースコール親機と、患者からの呼び出しに応答するために看護師が携行する携帯端末と、前記ナースコール子機、前記ナースコール親機、前記携帯端末の間の通信を制御する制御機とを有するナースコールシステムであって、
前記携帯端末に看護師IDを入力するログイン機能を設けると共に、前記携帯端末のログインを認証する認証サーバを設け、
前記認証サーバは、看護師ID及び前記携帯端末毎に設定された端末IDを登録したID情報記憶部と、看護師IDと内線番号とを関連付けた内線番号テーブル記憶部と、前記携帯端末のログイン操作により送信された前記看護師ID及び携帯端末IDを受けて、前記ID情報記憶部に登録されたIDであればログイン認証して看護師IDに関連付けられた内線番号を前記携帯端末に割り当てると共に、端末IDと内線番号及び看護師IDとを関連付けたログイン認証情報を前記制御機に送信する認証制御部とを備える一方、
前記制御機は、患者と複数の看護師を関連付けた担当看護師記憶部と、前記ナースコール子機と患者を関連付けた患者テーブル記憶部と、前記認証サーバから取得した前記ログイン認証情報を記憶する認証情報記憶部と、患者と前記携帯端末を関連付けた情報を記憶する患者・端末情報記憶部と、呼び出し/応答履歴を保存する履歴保存部と、前記ナースコール子機から呼出信号が送信されると、前記ナースコール親機を呼び出すと共に、前記ログイン認証情報或いは前記患者・端末情報により、前記ナースコール子機に関連付けられている全ての前記携帯端末に対して呼出信号を送信し、応答した前記携帯端末がログイン認証された携帯端末である場合は、ログイン認証情報を基に応答した看護師情報を加えて応答履歴を保存する通話制御部とを備え、
前記通話制御部は、前記認証サーバから取得した前記ログイン認証情報を基に内線番号がある場合には内線番号で呼び出しを実施し、ログインされていない前記携帯端末に対しては前記患者・端末情報を基に端末IDを使用して呼び出しを実施することを特徴とするナースコールシステム。
【請求項2】
前記通話制御部は、前記ナースコール子機から送信された呼出信号を受信して前記ナースコール子機に関連付けられている前記携帯端末に対して呼出信号を送信する際、
前記ログイン認証情報を基に、先ずログイン認証された前記携帯端末に対して呼出信号を送信し、所定時間が経過しても応答が無ければ前記患者・端末情報を基に前記ナースコール子機に関連付けられている他の前記携帯端末に呼出信号を送信することを特徴とする請求項1記載のナースコールシステム。
【請求項3】
前記認証情報記憶部の情報は、前記制御機が前記携帯端末のログイン情報を前記認証サーバから定期的に入手して、或いは前記認証サーバからの定期的な送信を受けて更新されることを特徴とする請求項1又は2記載のナースコールシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はナースコールシステムに関し、詳しくは患者からの呼び出しに対してナースステーションに居ない看護師が応答できる携帯端末を備えたナースコールシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
病室のベッド毎に設けられたナースコール子機による呼び出しを受けて、看護師が携行する携帯端末に呼び出しが通知され、呼び出しを受けた看護師がナースステーションに居なくても携帯端末を使用して応答できるナースコールシステムが普及している。
このようなナースコールシステムにおいて使用される携帯端末は、看護師が日勤、夜勤等で交代するため、交代時に看護師と携帯端末を関連付けたテーブルを差し替えることで、同一の携帯端末を使用可能としていた(例えば、特許文献1参照)。
一方で、携帯端末にログイン機能を設けて、携帯端末を携行する看護師IDを入力してサーバ等に登録することで、任意の携帯端末を携行できるよう構成したナースコールシステムがある(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−57189号公報
【特許文献2】特開2005−287569号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記看護師毎に携行する携帯端末毎が固定された形態は、日勤、夜勤等で看護師が変わっても使用される携帯端末は同一であるため、携行する携帯端末を間違えた場合は、患者からの呼び出しに対して担当でない看護師が応答する場合が発生した。また、充電が不十分であったり故障等で携行できない状況が発生した場合は、他の携帯端末に変更する操作が発生し、運用上容易ではなかった。
また、ログインにより任意の携帯端末を所持できる形態においては、ログインした携帯端末しか呼び出すことができず、ログインした携帯端末が少ない場合は応答が遅れて患者が待たされる問題があった。
【0005】
そこで、本発明はこのような問題点に鑑み、任意の携帯端末をログイン操作により看護師に割り当てられたものとして使用でき、且つログインしない携帯端末であっても呼出動作するナースコールシステムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決する為に、請求項1の発明は、患者が看護師を呼び出すためにベッド毎に設置されたナースコール子機と、患者からの呼び出しに応答するためにナースステーションに設置されたナースコール親機と、患者からの呼び出しに応答するために看護師が携行する携帯端末と、ナースコール子機、ナースコール親機、携帯端末の間の通信を制御する制御機とを有するナースコールシステムであって、携帯端末に看護師IDを入力するログイン機能を設けると共に、携帯端末のログインを認証する認証サーバを設け、認証サーバは、看護師ID及び携帯端末毎に設定された端末IDを登録したID情報記憶部と、看護師IDと内線番号とを関連付けた内線番号テーブル記憶部と、携帯端末のログイン操作により送信された看護師ID及び携帯端末IDを受けて、ID情報記憶部に登録されたIDであればログイン認証して看護師IDに関連付けられた内線番号を携帯端末に割り当てると共に、端末IDと内線番号及び看護師IDとを関連付けたログイン認証情報を制御機に送信する認証制御部とを備える一方、制御機は、患者と複数の看護師を関連付けた担当看護師記憶部と、ナースコール子機と患者を関連付けた患者テーブル記憶部と、認証サーバから取得したログイン認証情報を記憶する認証情報記憶部と、患者と携帯端末を関連付けた情報を記憶する患者・端末情報記憶部と、呼び出し/応答履歴を保存する履歴保存部と、ナースコール子機から呼出信号が送信されると、ナースコール親機を呼び出すと共に、ログイン認証情報或いは患者・端末情報により、ナースコール子機に関連付けられている全ての携帯端末に対して呼出信号を送信し、応答した携帯端末がログイン認証された携帯端末である場合は、ログイン認証情報を基に応答した看護師情報を加えて応答履歴を保存する通話制御部とを備
え、通話制御部は、認証サーバから取得したログイン認証情報を基に内線番号がある場合には内線番号で呼び出しを実施し、ログインされていない携帯端末に対しては患者・端末情報を基に端末IDを使用して呼び出しを実施することを特徴とする。
この構成によれば、看護師は携帯端末をログイン認証操作することで自身を携帯端末に関連付けして登録できるため、登録された携帯端末であれば任意の携帯端末を自身に割り当てられたものとして所持できる。よって、故障中や未充電の携帯端末を携帯対象から容易に外すことが可能となる。
また、ログインしない携帯端末も呼び出すため、ログインした携帯端末が少なくても呼び出しに対して応答のない状態を防止できるし、ログインすることで通話履歴に通話した看護師情報を記録するため、患者の通話履歴や処置を確認し易い。
【0007】
加えて、ログイン認証された携帯端末は、携行する看護師に割り当てられている内線番号で動作するため、他の看護師が内線通話する場合等看護師に割り当てられている内線番号により呼び出しでき便利である。
【0008】
請求項
2の発明は、請求項
1に記載の構成において、通話制御部は、ナースコール子機から送信された呼出信号を受信してナースコール子機に関連付けられている携帯端末に対して呼出信号を送信する際、ログイン認証情報を基に、先ずログイン認証された携帯端末に対して呼出信号を送信し、所定時間が経過しても応答が無ければ患者・端末情報を基にナースコール子機に関連付けられている他の携帯端末に呼出信号を送信することを特徴とする。
この構成によれば、ログイン認証されていない携帯端末は充電中等で携行されていない可能性がある。そのため、最初から呼出動作しても誰も応答しない場合があるため、最初はログイン認証された携帯端末を呼び出すことで、無駄な呼び出しをすることなく、速やかな応答操作を実現できる。
【0009】
請求項
3の発明は、請求項1
又は2に記載の構成において、認証情報記憶部の情報は、制御機が携帯端末のログイン情報を認証サーバから定期的に入手して、或いは認証サーバからの定期的な送信を受けて更新されることを特徴とする。
この構成によれば、定期的に更新することで認証サーバに保存されたログイン認証情報を漏れなく入手できるし、通信エラーの発生等でアンマッチとなったデータが発生しても、正しい情報に自然に修正できる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、看護師は携帯端末をログイン認証操作することで自身を携帯端末に関連付けして登録できるため、登録された携帯端末であれば任意の携帯端末を自身に割り当てられたものとして所持できる。よって、故障中や未充電の携帯端末を携帯対象から容易に外すことが可能となる。
また、ログインしない端末も呼び出すためログインした携帯端末が少なくても呼び出しに対して応答のない状態を防止できるし、ログインすることで通話履歴に通話した看護師情報を記録するため、患者の通話履歴や処置を確認し易い。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明に係るナースコールシステムの一例を示す構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明を具体化した実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明に係るナースコールシステムの一例を示す構成図であり、1は患者が看護師を呼び出すためにベッド毎に設置されたナースコール子機、2はナースコール子機1による呼び出し発生を報知するために病室毎に設置された廊下灯、3は患者からの呼び出しに応答するためにナースステーションに設置されたナースコール親機、4は患者からの呼び出しに応答するために看護師が携行する携帯端末、5はナースコール子機1、ナースコール親機3、携帯端末4の間の通話/通信を制御する制御機、6は患者情報を蓄積したナースコールサーバ、7は携帯端末4のログイン操作を認証する認証サーバ、8は携帯端末4の通信を管理する交換機、9は携帯端末4と通信を行うアクセスポイントである。
【0013】
廊下灯2、ナースコール親機3、制御機5、ナースコールサーバ6、認証サーバ7はLAN10を介して接続され、ナースコール子機1は病室毎に廊下灯2に伝送線Lを介して接続されている。尚、11はルータである。
【0014】
ナースコール子機1は、呼出握りボタン1aと、通話するためのマイク及びスピーカを備えたプレート子機1bとで構成され、病室毎に廊下灯2に接続されている。
【0015】
廊下灯2は、病棟毎に設置され、呼び出しが発生したら点滅して報知動作する通知灯2a、病室の患者情報を表示する患者情報表示部2bを有し、ナースコール子機1から送出された呼出信号をLAN10を介して制御機5等に送信する。
【0016】
ナースコール親機3は、呼び出しに応答するためのハンドセット31を備えた卓上型親機3aと、パーソナルコンピュータから成り患者情報の入力や表示を行うPC親機3bとで構成されている。
【0017】
携帯端末4は、操作部としてのタッチパネルを備えた表示部4a、図示しない通話部を有し、アクセスポイント9を介してナースコール子機1を介して患者と通話したり、ナースコール親機3或いは他の携帯端末4を介して看護師と内線通話を実施できる。また、制御機5等から各種情報を入手して表示部4aに表示でき、使用する看護師を登録するログイン認証機能を備えている。この携帯端末4としては、所謂スマートフォンが好適に使用できる。
【0018】
図2は制御機5の要部ブロック図を示している。
図2に示すように、制御機5は患者と複数の看護師を関連付けた担当看護師記憶部51、ナースコール子機1と患者を関連付けた患者テーブル記憶部52、認証サーバ7から取得したログイン認証情報を基に携帯端末4と内線番号を関連付けた認証情報記憶部53、患者毎に複数の携帯端末4を関連付けた患者・端末情報記憶部57、呼び出し/応答履歴を保存する履歴保存部54、制御機5を制御する制御機CPU55、LAN10に接続するための制御機IF56等を備えている。
【0019】
図3は認証サーバ7の要部ブロック図を示している。
図3に示すように認証サーバ7は、看護師ID及び携帯端末のID(以下、「端末IDと称する。)を登録したID情報記憶部71、看護師IDと携帯端末4の内線番号を関連付けた内線番号テーブル記憶部72、ログイン情報を記憶するログイン認証情報記憶部73、認証サーバ7を制御する認証サーバCPU74、LAN10に接続するための認証サーバIF75等を備え、携帯端末4のログイン操作を受けて端末IDと内線番号を関連付けてログイン認証を実施する。
【0020】
交換機8は、インターネットプロトコルに基づいて動作するIP交換機であり、ナースコール子機1からの呼び出しの携帯端末4への通知及び応答、またナースコールシステム内の携帯端末4による内線通話の相互接続を行う。
【0021】
このように構成されたナースコールシステムの動作、特に携帯端末4の動作は以下のようである。尚、
図1において、C1〜C3は携帯端末4のログイン認証動作の流れを示している。
まず、看護師により複数の携帯端末4の中から任意の携帯端末4が取り上げられてログイン操作が実施される。具体的に、所定の操作で看護師ID(例えば[1259])が入力される。このログイン操作が完了すると、入力された看護師ID[1259]に加えて端末ID(例えば[001])が認証サーバ7に送信される(C1)。尚、携帯端末4と認証サーバ7との通信は、アクセスポイント9、LAN10を介して行われる。
【0022】
端末ID及び看護師IDを受信した認証サーバ7は、看護師ID[1259]に割り当てられている内線番号を内線番号テーブル記憶部72から読み取り、読み取った内線番号(例えば[1001])を携帯端末4に送信し、ログインした携帯端末4の内線番号を設定してログイン認証する。また、端末ID[001]と内線番号[1001]及び看護師ID「1259」とを関連付けた情報をログイン認証情報としてログイン認証情報記憶部73に記憶する(C2)。
更に、端末IDと内線番号及び看護師IDとを関連付けしたログイン認証情報は、ログイン完了と同時に制御機5に送信され(C3)、制御機5の認証情報記憶部53でも保存される。
また、認証サーバCPU74は定期的な通知動作を実施し、制御機5に定期的に認証情報が送信される。尚、この定期的な通知は、制御機5からの要求により実施しても良い。
【0023】
このように、看護師は携帯端末4をログイン認証操作することで自身を携帯端末4に関連付けして登録できるため、システムに登録された携帯端末4であれば任意の携帯端末4を自身に割り当てられたものとして所持できる。よって、故障中や未充電の携帯端末4を携帯対象から容易に外すことが可能となるし、誤呼び出しも防止できる。
また、定期的に制御機5の認証情報記憶部53は更新されるため、認証サーバ7に保存されたログイン認証情報を漏れなく制御機5が保持できるし、通信エラーの発生等でアンマッチとなったデータが発生しても、正しい情報に自然に修正できる。
【0024】
こうしてログイン認証された携帯端末4を携行する看護師に、ナースコール子機1による呼び出しが発生すると、次のように動作する。ナースコール子機1から送信された呼出信号は、廊下灯2を介して制御機5に送信される。呼出信号を受信した制御機5は、患者テーブル記憶部52から患者を特定し、担当看護師記憶部51から患者を担当する看護師を特定する。そして、特定した看護師が携行している携帯端末4を認証情報記憶部53から特定する。
ここでは、特定された携帯端末4がID[001]であり、この内線番号が認証情報記憶部53から[1001]であることを認識し、内線番号[1001]で呼び出しを行う。即ち、ID[1259]の携帯端末4に対して呼出信号が送信される。
尚、担当する複数の看護師がそれぞれ携帯端末4を携行している場合は、それら複数の携帯端末4に呼出信号が送信される。
【0025】
この呼出信号を受信して鳴動する携帯端末4から看護師が応答操作すると、制御機5が携帯端末4と呼出元のナースコール子機1の間の通話路を形成し、看護師と患者の間で通話が可能となる。その後、通話が終了したら通話履歴が履歴保存部54に保存される。この時、応答した看護師がログイン認証により認識されるため、応答した看護師情報も併せて保存される。
【0026】
このように、ログインすることで履歴保存部54に応答した看護師情報を含む応答履歴を保存するため、患者の通話内容や処置を把握し易い。また、ログイン認証された携帯端末4は、携行する看護師に割り当てられている内線番号で動作するため、他の看護師が内線通話する場合等看護師に割り当てられている内線番号により呼び出しでき、看護師が何れの携帯端末を携行してもスムーズに呼び出しでき便利である。
【0027】
次に、ログイン認証されていない携帯端末4の動作を説明する。ナースコール子機1による呼び出しがあった場合、制御機5では担当の看護師が特定されるが、担当看護師が携帯端末4のログインを行っていない場合、内線番号による呼出ができない。
この場合、制御機CPU55は端末IDを内線番号と見立てて、患者テーブル記憶部52及び患者・端末情報記憶部57からナースコール子機1に対応する端末IDを特定して呼び出しを実施する。但し、ログイン認証された携帯端末4が1台でもある場合は、先ずその携帯端末4に対して呼出信号が送信され、その後所定時間が経過しても応答が無い場合にログインされてない携帯端末4に対しても呼出信号が送信される。
尚、呼出音の鳴動を受けてログインしてない携帯端末4で応答した場合は、端末IDや時間情報等が通話履歴に保存されるが、看護師情報は保存されない。
【0028】
このように、ログインしない携帯端末4も呼び出すため、ログインした携帯端末4が少なくても呼び出しに対して応答のない状態を防止できるし、ログインすることで通話した看護師情報を通話履歴に記録するため、患者の通話内容や処置を確認し易い。
また、ログイン認証されていない携帯端末4は充電中等で携行されていない可能性があるため、最初から呼出動作しても誰も応答しないことが考えられる。そのため、最初はログイン認証された携帯端末4を呼び出すことで、無駄な呼び出しをすることなく速やかな応答操作を実現できる。
【0029】
尚、上記実施形態では、認証サーバ7を独立させて設置しているが、ナースコール親機3、制御機5、ナースコールサーバ6、交換機8の何れかと一体としても良い。
【符号の説明】
【0030】
1・・ナースコール子機、3・・ナースコール親機、4・・携帯端末、5・・制御機、7・・認証サーバ、10・・LAN、51・・担当看護師記憶部、52・・患者テーブル記憶部、53・・認証情報記憶部、54・・履歴保存部、55・・制御機CPU(通話制御部)、57・・患者・端末情報記憶部、71・・ID情報記憶部、72・・内線番号テーブル記憶部、74・・認証サーバCPU(認証制御部)。