特許第6305011号(P6305011)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6305011
(24)【登録日】2018年3月16日
(45)【発行日】2018年4月4日
(54)【発明の名称】衛星信号追尾装置
(51)【国際特許分類】
   G01S 19/37 20100101AFI20180326BHJP
   G01S 19/29 20100101ALI20180326BHJP
   H04B 1/18 20060101ALI20180326BHJP
   H04B 1/16 20060101ALI20180326BHJP
【FI】
   G01S19/37
   G01S19/29
   H04B1/18 C
   H04B1/16 R
【請求項の数】1
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-222052(P2013-222052)
(22)【出願日】2013年10月25日
(65)【公開番号】特開2015-83935(P2015-83935A)
(43)【公開日】2015年4月30日
【審査請求日】2016年10月17日
(73)【特許権者】
【識別番号】000004330
【氏名又は名称】日本無線株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100126561
【弁理士】
【氏名又は名称】原嶋 成時郎
(72)【発明者】
【氏名】由井 勝男
【審査官】 安井 英己
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−111684(JP,A)
【文献】 特開2012−093106(JP,A)
【文献】 特開2001−272453(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0135367(US,A1)
【文献】 特表2008−522157(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01S 5/00− 5/14,
G01S 19/00−19/55,
H04B 1/16, 1/18,
H04L 27/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
高感度用のコヒーレント加算器と、
前記コヒーレント加算器から出力された相関値からPLL周波数を算出するコスタスループ演算器と、
周波数制御のために前記コスタスループ演算器に接続され、前記コスタスループ演算器によって算出したPLL周波数に基づいて最終周波数出力を算出する周波数変化量補正器と、
一定期間の間、複数の周波数候補に関して相関計算を行い、真の周波数ずれ量を求める周波数ずれ測定器と、
前記周波数ずれ測定器によって求めた周波数と、前記周波数変化量補正器によって算出した周波数を比較し、ずれが閾値以上であるか否かを判定する周波数補正判定器と、
前記周波数ずれ測定器によって求めた周波数を記憶し、前回の記憶値と今回の測定値の差から周波数変化量を算出すると共に、前記周波数補正判定器から周波数変化量を更新するよう指示された場合は、前記周波数変化量補正器に与える周波数変化量を算出した値に変更する周波数変化量計測器と、
を備え、
前記コスタスループ演算器は、前記周波数補正判定器から周波数を補正するように指示された時はその周波数にPLL周波数を置き換え、
前記周波数変化量補正器は、前記周波数変化量計測器から与えられる加速度状態における周波数変化量を加えて、コスタスループが行われる毎に最終周波数出力を算出し、
前記周波数補正判定器は、前記ずれが閾値以上であると判定した場合は、前記コスタスループ演算器に対して周波数変更指示を出すと共に、前記周波数変化量計測器に対して周波数変化量を更新するよう指示する、
ことを特徴とする衛星信号受信機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、高加速度で移動する移動体において、GPSを含む航法衛星からの衛星信号が弱い場合であっても、追尾可能な衛星信号追尾装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、カーナビゲーションシステムのようにGPS(Global Positioning System)を利用して、現在位置を取得するシステムの普及に伴って、屋内のように信号レベルが低い場所においても信号追尾ができる高感度の衛星信号追尾装置が求められている。
【0003】
高感度化するためには、コヒーレント加算時間を長くする必要があり、受信機内部の周波数発振器を安定化する必要がある。そのために、併設されている無線装置の周波数など、安定した周波数の外部レファランスを利用して周波数発振器の周波数を補正する基準発振器周波数補正システムに関する技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
また、外部に加速度計を併設して、衛星ごとの加速度を算出する無線周波数信号のトラッキング方法に関する技術が知られている(例えば、特許文献2参照。)。
【0005】
さらに、受信したGPS信号から算出した加速度に応じてPLL(Phase Locked Loop)帯域幅を増加して加速度応答をよくする技術や(例えば、特許文献3参照。)、高加速度に対応させるために高次PLLループを使う技術が知られている(例えば、特許文献4参照。)。
【0006】
さらにまた、屋内の窓際等信号レベルが極めて弱い場合にも信号追尾するための技術が知られている(例えば、特許文献5参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特表2008−522157号公報
【特許文献2】特表2007−535839号公報
【特許文献3】米国特許第5703597号明細書
【特許文献4】特表2002−500773号公報
【特許文献5】特開2008−111684号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1に記載の技術は、併設されている無線装置の周波数など、安定した周波数の外部レファランスが必要であり、特許文献2に記載の技術は、外部の加速度計が必要である。
【0009】
特許文献3に記載の技術は、信号レベルが強く正しく移動体加速度を算出できる場合には有効であるが、信号レベルが弱い場合には、PLL帯域幅を増加することは更に雑音に追従しやすくなってしまい、追従することができなくなる。
【0010】
特許文献4に記載の技術は、信号レベルが強く、PLLのコヒーレント加算時間が短くできる場合にしか適用できないものである。すなわち、信号レベルが弱い場合には、高次部分の方が雑音の影響を受けやすく、正しく追従することができない。
【0011】
特許文献5に記載の技術は、1信号の場合を例示しているが、追尾回路は追尾する衛星数分(例えば10衛星以上)含む構成となってしまう。
【0012】
ここで、図3は、従来の衛星信号追尾装置の構成を示したものである。信号レベルが高い場合は、N1msコヒーレント加算器102、第1のコスタスループ演算器103により、周知のPLL制御で信号レベルに追尾する。ここで、N1は、具体的には例えば、1ms、4ms、5msである。
【0013】
また、信号レベルが低い、例えば、−140dBm以下である場合は、N2msコヒーレント加算器104、第2のコスタスループ演算器105により、周知のPLL制御で信号レベルに追尾する。衛星信号には、送信時刻や詳細軌道情報等のデータによる信号反転が加えられているので、コヒーレント加算時間N2としてはそのデータ反転が起こらない期間、すなわち、GPS信号であれば20msが選択される。
【0014】
この場合、コヒーレント加算時間を延ばすことにより、高感度化を図ることができるが、加速度状態において急激に周波数が変化した場合には、追尾することができない。そのため、一定周期毎に、例えば、100ms毎、500ms毎に、追尾周波数の近傍の複数の周波数候補を比較するとともに、現時点での周波数ずれ量測定を実施して、周波数ずれが閾値以上である場合には、第2のコスタスループ演算器105の周波数を補正するようになっている。
【0015】
移動体が高加速度状態を維持する場合においては、図4において追尾周波数1に示すように、周波数補正判定器107で周波数ずれがあると判定されて、周波数が補正されたタイミングでは、真の周波数に一致するが、その他では、真の周波数と一致しない。また、追尾周波数2に示すように、周波数ずれ量計測範囲を超過してしまうと、追尾が出来なくなってしまう。
【0016】
そこでこの発明の目的は、前記の課題を解決し、高加速度で移動する移動体において、GPSを含む航法衛星からの衛星信号が弱い場合であっても、追尾可能な衛星信号追尾装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、高感度用のコヒーレント加算器と、前記コヒーレント加算器から出力された相関値からPLL周波数を算出するコスタスループ演算器と、周波数制御のために前記コスタスループ演算器に接続され、前記コスタスループ演算器によって算出したPLL周波数に基づいて最終周波数出力を算出する周波数変化量補正器と、一定期間の間、複数の周波数候補に関して相関計算を行い、真の周波数ずれ量を求める周波数ずれ測定器と、前記周波数ずれ測定器によって求めた周波数と、前記周波数変化量補正器によって算出した周波数を比較し、ずれが閾値以上であるか否かを判定する周波数補正判定器と、前記周波数ずれ測定器によって求めた周波数を記憶し、前回の記憶値と今回の測定値の差から周波数変化量を算出すると共に、前記周波数補正判定器から周波数変化量を更新するよう指示された場合は、前記周波数変化量補正器に与える周波数変化量を算出した値に変更する周波数変化量計測器と、を備え、前記コスタスループ演算器は、前記周波数補正判定器から周波数を補正するように指示された時はその周波数にPLL周波数を置き換え、前記周波数変化量補正器は、前記周波数変化量計測器から与えられる加速度状態における周波数変化量を加えて、コスタスループが行われる毎に最終周波数出力を算出し、前記周波数補正判定器は、前記ずれが閾値以上であると判定した場合は、前記コスタスループ演算器に対して周波数変更指示を出すと共に、前記周波数変化量計測器に対して周波数変化量を更新するよう指示する、ことを特徴とする衛星信号受信機である。
【0018】
この発明では、コスタスループ演算器によって、周波数補正判定器から周波数を補正するように指示された時はその周波数にPLL周波数が置き換えられ、周波数制御のために前記コスタスループ演算器に接続された周波数変化量補正器によって、周波数変化量計測器から与えられる加速度状態における周波数変化量を加えて、コスタスループが行われる毎に最終周波数出力が算出され、周波数補正判定器によって、ずれが閾値以上であると判定された場合は、コスタスループ演算器に対して周波数変更指示が出されると共に、周波数変化量計測器に対して周波数変化量を更新するよう指示される。
【発明の効果】
【0019】
請求項1に記載の発明によれば、高加速度で移動する移動体において、GPSを含む航法衛星からの衛星信号が弱い場合であっても、追尾可能である。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】この発明の実施の形態に係る衛星信号追尾装置を示す概略ブロック図である。
図2図1の衛星信号追尾装置における追尾周波数の変化と、真の周波数の変化を説明するための図である。である。
図3】従来の衛星信号追尾装置を示す概略ブロック図である。
図4図3の追尾回路における追尾周波数の変化と、真の周波数の変化を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、この発明を図示の実施の形態に基づいて説明する。
【0022】
図1図2はこの発明の実施の形態を示している。この実施の形態では、Global Positioning System(GPS)を含むGlobal Navigation Satellite System(GNSS)の衛星信号受信機における衛星信号追尾装置1を例として説明する。
【0023】
衛星信号追尾装置1は、例えば、レーシングカーのような高加速度状態が多い移動体に設置され、衛星信号を追尾するためのものである。衛星信号追尾装置1は、図1に示すように、主として、1ms相関回路10と、スイッチ11と、N1msコヒーレント加算器12と、第1のコスタスループ演算器13と、N2msコヒーレント加算器14と、第2のコスタスループ演算器15と、周波数変化量補正器16と、周波数ずれ測定器17と、周波数補正判定器18と、周波数変化量計測器19とを備えている。
【0024】
1ms相関回路10は、従来のGPS信号受信機で使用されているものと同様の機能を有するものであり、1ms間のI加算相関値、Q加算相関値を出力する。ここで、GPS衛星からアンテナ(図示略)を介して受信した衛星信号はデジタル信号に変換されて、受信信号として1ms相関回路10に入力される。
【0025】
スイッチ11は、信号レベルに応じて追尾回路を切り替えるためのスイッチであり、信号レベルが高い場合は、N1msコヒーレント加算器12、第1のコスタスループ演算器13によって、周知のPLL制御で信号レベルに追尾するように回路を切り替える。ここで、コヒーレント加算時間N1msは、具体的には例えば、1ms、4ms、5msと設定する。また、信号レベルが低い、例えば、−140dBm以下である場合は、N2msコヒーレント加算器14、第2のコスタスループ演算器15によって、周知のPLL制御で信号レベルに追尾するように回路を切り替える。ここで、衛星信号には送信時刻や詳細軌道情報等のデータによる信号反転が加えられているので、コヒーレント加算時間N2は、データ反転が起こらない期間、すなわち、GPS信号の場合には20msと設定する。
【0026】
N1msコヒーレント加算器12は、1ms相関回路10から1ms間のI加算相関値、Q加算相関値が出力される毎に、I加算相関値、Q加算相関値のコヒーレント加算を、N1ms、例えば、5ms間だけ行って、Iコヒーレント加算値、Qコヒーレント加算値を出力する。そして、Iコヒーレント加算値、Qコヒーレント加算値を出力し、その後の次回コヒーレント区間での積算のために内部加算結果をリセットする。
【0027】
N2msコヒーレント加算器14は、N1msコヒーレント加算器12と同様に、1ms相関回路10から1ms間のI加算相関値、Q加算相関値が出力される毎に、I加算相関値、Q加算相関値のコヒーレント加算を、衛星からの航法データの切替タイミング(エッジ情報)であるN2ms、例えば、20ms間だけ行って、Iコヒーレント加算値、Qコヒーレント加算値を出力する。N2msコヒーレント加算器12によって、I加算相関値、Q加算相関値をコヒーレント加算することによって、信号対雑音比(S/N比)が改善される。そして、Iコヒーレント加算値、Qコヒーレント加算値を出力し、その後の次回コヒーレント区間での積算のために内部加算結果をリセットする。
【0028】
このN2msコヒーレント加算器14には、実際の周波数変化の内、低周波成分しか現れない。例えば、コヒーレント加算時間N2msを20msとすると、周波数ずれ量が55Hzであったとしても、N2msコヒーレント加算器14では、50Hzの整数倍の周波数を引いた周波数ずれ量、すなわち、5Hzしか観測できないが、その低周波成分は正しく検出されるようになっている。
【0029】
第2のコスタスループ演算器15は、N2msコヒーレント加算器14からの相関値を元に、第1のコスタスループ演算器13と同様に高感度のPLL周波数を算出する。
【0030】
周波数変化量補正器16は、N2msコヒーレント加算器14では検出できない周波数変化量を、第2のコスタスループ演算器15からのPLL周波数に加えて最終周波数出力とする。これにより、1ms相関回路10での周波数差は、真の周波数と周波数変化量補正器16で補正された周波数変化量の差分である、低周波数成分のみとなり、N2msコヒーレント加算器14で周波数ずれが正しく検出され、結果として安定して周波数追尾をすることができるようになるものである。
【0031】
周波数ずれ測定器17は、一定期間の間、例えば、100ms毎、500ms毎、複数の周波数候補に関して相関計算を行い、真の周波数ずれ量を求める。
【0032】
周波数補正判定器18は、周波数ずれ測定器17から得られた周波数F1と、周波数変化量補正器16からの周波数Foutを比較し、そのずれが閾値、例えば、10Hz以上である場合は、第2のコスタスループ演算器15に周波数変更指示を出すと共に、後述の周波数変化量計測器19に周波数変化量を更新するよう指示する。
【0033】
周波数変化量計測器19は、周波数ずれ測定器17から得られる周波数F1を記憶して、前回の記憶値と今回の測定値との差から周波数変化量を算出する。周波数変化量計測器19は、周波数補正判定器18から周波数変化量の更新を指示された場合に、更新した周波数変化量を元に、コスタスループ系の制御周期分の値を求め、周波数変化量を周波数変化量補正器16に出力する。例えば、500ms毎に50Hzの変化が観測され、コスタスループが5ms毎に行なわれる場合は、コスタスループには0.5Hz/5msとなる値を設定する。
【0034】
次に、このような構成の衛星信号追尾装置1による衛星信号追尾方法および作用について説明する。
【0035】
まず、衛星信号受信装置及び衛星信号追尾装置1の電源がONされ、衛星信号受信装置のアンテナで受信している衛星信号がサーチされる。そして、サーチによって衛星信号を捕捉すると、捕捉した衛星信号を追尾するために、上述の通りに周波数追尾が行われる。このとき、スイッチ11によって、信号レベルが高い場合は、N1msコヒーレント加算器12、第1のコスタスループ演算器13によって、信号レベルが追尾され、信号レベルが低い、例えば、−140dBm以下である場合は、N2msコヒーレント加算器14、第2のコスタスループ演算器15によって、信号レベルが追尾される。
【0036】
以上のように、この衛星信号追尾装置1によれば、高加速度で移動する移動体において、GPSを含む航法衛星からの衛星信号が弱い場合であっても、追尾可能である。
【0037】
すなわち、1ms相関回路10での周波数差は、真の周波数と周波数変化量補正器16で補正された周波数変化量の差分である、低周波数成分のみとなり、N2msコヒーレント加算器14で周波数ずれが正しく検出され、結果として安定して周波数追尾をすることができるようになる。
【0038】
また、周波数変化量計測器19は、周波数補正判定器18から周波数変化量の更新を指示された場合に、更新した周波数変化量を元に、コスタスループ系の制御周期分の値を求め、周波数変化量を周波数変化量補正器16に出力するので、常に安定して周波数追尾をすることができるようになる。
【0039】
以上、この発明の実施の形態について説明したが、具体的な構成は、上記の実施の形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても、この発明に含まれる。例えば、上記の実施の形態では、周波数変化量計測器19は、周波数補正判定器18から指示された場合のみ変更するとしたが、常時変更しても、周波数変化量の変化が閾値以上の場合に変更してもよい。
【0040】
また、高感度用の周波数ずれ測定器17は1系統としたが、例えば100ms、500msの2系統用意して、信号レベルが比較的高い時は100ms系で周波数ずれ量計測範囲を広くして応答性をよくし、信号レベルが雑音レベルに近い場合は500ms系で周波数推定精度を上げる等、信号レベルに応じて選択するようにしてもよい。
【0041】
周波数変化量計測器19では、前回からの変化から周波数変化を求めたが、信号レベルが低い場合には計測値の信頼度が低いので、信号レベルに応じたLPFを追加、または信号レベルに応じた重み付け(適用する周波数変化量=(信号レベルに対応した重み量)*(今回の周波数変化量計測値)などを行なってもよい。
【0042】
周波数変化量は周波数ずれ測定器17の出力のみで求めているが、信号レベルが高く、N1msコヒーレント加算器12、第1のコスタスループ演算器13が使われている状態での周波数変化量を別途測定しておき、信号レベルが低くなった時に用いられる周波数変化量の初期値をその測定値としてもよい。
【0043】
周波数補正判定器18から第2のコスタスループ演算器15への周波数変更指示は、周波数ずれが閾値以上と複数回継続して判定された場合としてもよい。
【符号の説明】
【0044】
1 衛星信号追尾装置
10 1ms相関回路
12 N1msコヒーレント加算器
13 第1のコスタスループ演算器
14 N2msコヒーレント加算器
15 第2のコスタスループ演算器
16 周波数変化量補正器
17 周波数ずれ測定器
18 周波数補正判定器
19 周波数変化量計測器
図1
図2
図3
図4