(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記内部スペーサは、前記ベースと隣り合う前記蓄電素子の前記第二方向における他方の端部と当接することによって該蓄電素子を前記一端側規制部との間に挟み込む他端側規制部であって、前記ベースから前記第一方向の両側にそれぞれ延びる他端側規制部を有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の蓄電装置。
前記他端側規制部は、第二方向において前記第一対向部の対向面と対向し、且つ前記第一対向部との間に前記蓄電素子を挟み込む挟持面を、第一方向における前記ベースの両側にそれぞれ有し、
前記内部スペーサは、弾性変形可能に構成されると共に、前記蓄電素子が前記挟持面と前記第一対向部との間に挟み込まれていない状態では、第二方向における前記挟持面から前記突条の突出方向における先端までの間隔が第二方向における前記蓄電素子の長さより小さい、請求項4又は5に記載の蓄電装置。
前記ベースは、第三方向の両側において、該ベースの端縁が前記第二対向部における前記蓄電素子との対向面と同じ位置又は前記第二対向部の前記対向面より外側の位置までそれぞれ延びている、請求項4〜6のいずれか1項に記載の蓄電装置。
前記蓄電素子を挟んで隣り合う前記内部スペーサの前記一端側規制部の前記第一方向における先端同士は、当接している、請求項1〜8のいずれか1項に記載の蓄電装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで、本発明は、耐振性を向上させることができる蓄電装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る蓄電素子は、
角形の蓄電素子であって第一方向に整列する蓄電素子と、
前記蓄電素子間に配置される内部スペーサと、を備え、
前記内部スペーサは、前記第一方向と直交する方向に拡がるベースであって、前記第一方向の両側に前記蓄電素子が配置されているベースと、前記第一方向と直交する第二方向における前記蓄電素子の一方の端面と当接して前記ベースに対する該蓄電素子の位置ずれを抑える規制部であって、前記ベースから前記第一方向の両側にそれぞれ延びる一端側規制部と、を有し、
前記一端側規制部は、
前記蓄電素子の前記一方の端面と対向する対向面を有する第一対向部と、
前記蓄電素子の前記一方の端面を含む端部を、第一方向及び第二方向と直交する第三方向において挟み込む一対の第二対向部と、
前記対向面から前記蓄電素子の前記一方側の端面に向けて突出し、且つ前記第三方向に延びる突条と、を備える。
【0009】
かかる構成によれば、内部スペーサが、一端側規制部によって、該内部スペーサと第一方向の両側に隣接する蓄電素子の第二方向における一方の端部を保持する(即ち、第一対向部によって蓄電素子の第二方向の一方側への位置ずれを規制すると共に、一対の第二対向部によって前記一方の端部を挟み込むことで該一方の端部の第二方向への位置ずれを規制する)ため、蓄電装置において隣接する内部スペーサと蓄電素子とがしっかりと係合して蓄電装置全体としての剛性が向上する。その結果、該蓄電装置の耐振性が向上する。
【0010】
しかも、突条が蓄電素子と当接することによって第一対向部と蓄電素子との第一方向における接触面積が抑えられ、これにより、第一方向における内部スペーサと蓄電素子との嵌め合せが容易になる。
【0011】
前記第一対向部と前記第二対向部とは、前記蓄電素子の前記端部にある二つの角部においてそれぞれ接続されていてもよい。
【0012】
かかる構成によれば、内部スペーサ自体の剛性が向上し、且つ蓄電素子の前記一方の端部全体が一端側規制部によって保持されることで隣接する内部スペーサと蓄電素子とがより強固に係合するため、蓄電装置全体としての剛性がより向上する。
【0013】
前記蓄電装置では、
前記突条は、前記二つの角部のうちの一方の角部から他方の角部まで連続して延びることが好ましい。
【0014】
かかる構成によれば、一端側規制部と蓄電素子との第一方向における接触面積を抑えつつ、第三方向(一方の角部から他方の角部に向かう方向)における接触面積を十分に確保することができるため、組み立て時における内部スペーサと蓄電素子との第一方向における嵌め合せの容易性を維持しつつ、組上がった状態での蓄電装置全体の剛性を向上させることができる。
【0015】
前記蓄電装置では、
前記内部スペーサは、前記ベースと隣り合う前記蓄電素子の前記第二方向における他方の端部と当接することによって該蓄電素子を前記一端側規制部との間に挟み込む他端側規制部であって、前記ベースから前記第一方向の両側にそれぞれ延びる他端側規制部を有してもよい。
【0016】
かかる構成によれば、内部スペーサに隣接する蓄電素子の該内部スペーサに対する第二方向の位置ずれを抑制することができる。
【0017】
この場合、
前記突条の断面は、三角形状であってもよい。
【0018】
かかる構成によれば、蓄電素子の他方の端部を他端側規制部に当接させ、且つ該蓄電素子の一方の端部を突条の傾斜面(三角形状の断面における斜辺)に当接させた状態で該蓄電素子をベースに向けて押し込むことで、前記一方の端部が前記傾斜面に沿って突条の峰(突出方向の先端)に案内され、突条と他端側規制部との間に蓄電素子が嵌り込む。このため、蓄電素子と内部スペーサとの嵌め合わせを容易に行うことができる。
【0019】
前記蓄電装置では、
前記他端側規制部は、第二方向において前記第一対向部の対向面と対向し、且つ前記第一対向部との間に前記蓄電素子を挟み込む挟持面を、第一方向における前記ベースの両側にそれぞれ有し、
前記内部スペーサは、弾性変形可能に構成されると共に、前記蓄電素子が前記挟持面と前記第一対向部との間に挟み込まれていない状態では、第二方向における前記挟持面から前記突条の突出方向における先端までの間隔が第二方向における前記蓄電素子の長さより小さくてもよい。
【0020】
かかる構成によれば、蓄電素子が該内部スペーサに嵌め込まれた状態では、挟持面と突条との間隔が押し広げられている(内部スペーサが弾性変形している)ため、内部スペーサの弾性復帰力(弾性変形前の状態の戻ろうとする力)によって蓄電素子が第二方向において挟持面と突条とによって挟持される。これにより、内部スペーサと蓄電素子とがより強固に係合し、その結果、蓄電装置の剛性がより向上する。
【0021】
前記蓄電装置では、
前記ベースは、第三方向の両側において、該ベースの端縁が前記第二対向部における前記蓄電素子との対向面と同じ位置又は前記第二対向部の前記対向面より外側の位置までそれぞれ延びていてもよい。
【0022】
かかる構成によれば、第三方向の両側においてベースの端縁が第二対向部の前記対向面より内側に入り込んだ構成に比べ、ベースの剛性(即ち、内部スペーサの剛性)が向上するため、蓄電装置全体の剛性も向上する。
【0023】
前記蓄電装置では、
前記他端側規制部は、第二方向における前記蓄電素子の他方の端部を第三方向において挟み込む一対の第三対向部を有し、
前記ベースは、第三方向の両側において、該ベースの端縁が前記第三対向部における前記蓄電素子との対向面と同じ位置又は前記第三対向部の前記対向面より外側の位置までそれぞれ延びていてもよい。
【0024】
かかる構成によれば、第三方向の両側においてベースの端縁が第三対向部の前記対向面より内側に入り込んだ構成に比べ、ベースの剛性(即ち、内部スペーサの剛性)が向上するため、蓄電装置全体の剛性も向上する。
【0025】
前記蓄電装置では、
前記蓄電素子を挟んで隣り合う前記内部スペーサの前記一端側規制部の前記第一方向における先端同士は、当接していてもよい。
【0026】
かかる構成によれば、蓄電素子の一方の端部における端面全体が該蓄電素子の両側に配置される内部スペーサの一端側規制部によって覆われるため、第一方向に整列する蓄電素子における一方の端部同士が短絡し難くなる、即ち、絶縁性能が向上する。
【発明の効果】
【0027】
以上より、本発明によれば、耐振性を向上させることができる蓄電装置を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明の一実施形態について、
図1〜
図8を参照しつつ説明する。尚、本実施形態の各構成部材(各構成要素)の名称は、本実施形態におけるものであり、背景技術における各構成部材(各構成要素)の名称と異なる場合がある。
【0030】
蓄電装置は、
図1〜
図3に示すように、蓄電素子1と、該蓄電素子1に隣り合うスペーサ2と、蓄電素子1及びスペーサ2をひとまとめに保持する保持部材3とを備える。保持部材3は、導電材料により成形される。これに伴い、蓄電装置は、蓄電素子1と保持部材3との間に配置されるインシュレータ4を備える。
【0031】
蓄電素子1は、
図4及び
図5に示すように、正極及び負極を含む図略の電極体と、前記電極体を収容するケース10と、ケース10の外面上に配置された一対の外部端子11とを備える。本実施形態の蓄電素子1は、いわゆる角形の蓄電素子である。
【0032】
ケース10は、開口を有するケース本体100と、ケース本体100の開口を閉じる蓋板101であって、外面上に一対の外部端子11が配置される蓋板101とを有する。
【0033】
ケース本体100は、閉塞部100aと(
図3参照)、該閉塞部100aを取り囲むように、該閉塞部100aの周縁に接続された筒状の胴部100bとを備える。
【0034】
胴部100bは、間隔をあけて互いに対向する一対の第一壁100cと、一対の第一壁100cを挟んで互いに対向する一対の第二壁100dとを備える。
【0035】
第一壁100c及び第二壁100dのそれぞれは、矩形状に形成される。即ち、第一壁100c及び第二壁100dのそれぞれの表面は、四角形状の平坦面である。第一壁100c及び第二壁100dは、互いの端縁を突き合わせた状態で隣り合って配置される。隣り合う第一壁100cの端縁及び第二壁100dの端縁同士は、全長に亘って接続される。これにより、胴部100bは、角筒状に形成されている。胴部100bの一端は、閉塞部100aによって閉塞されている。これに対し、ケース本体100における胴部100bの他端は、開口している。この開口は、蓋板101によって閉塞される。本実施形態において、第一壁100cの表面積は、第二壁100dの表面積よりも広くなっている。このため、胴部100bは、扁平な角筒状である。
【0036】
本実施形態に係る蓄電装置は、複数の蓄電素子1を備える。複数の蓄電素子1のそれぞれは、一方向(第一方向)に整列する。本実施形態において、複数の蓄電素子1のそれぞれは、ケース10の第一壁100cを一方向(第一方向)に向けて整列している。蓄電装置は、隣り合う二つの蓄電素子1の外部端子11同士を電気的に接続する図略のバスバーを備える。
【0037】
尚、以下の説明において、便宜上、蓄電素子1の整列する方向(第一方向)をX軸方向という。また、三軸が互いに直交する座標系(直交座標系)において、蓄電素子1の整列する方向(X軸方向)と直交する二軸方向のうちの一つの方向(第三方向)をY軸方向といい、残りの一つの方向(第二方向)をZ軸方向ということとする。これに伴い、各図面には、X軸方向、Y軸方向、及びZ軸方向のそれぞれに対応する直交三軸(座標軸)が補助的に図示されている。
【0038】
スペーサ2は、絶縁性を有する。スペーサ2は、蓄電素子1(詳しくは、ケース10、より詳しくは、胴部100bの第一壁100c)と隣り合うベースと、該ベースに隣り合う蓄電素子1の位置ずれを防止する規制部とを有する。
【0039】
スペーサ2について、より具体的に説明する。蓄電装置は、上述のように、複数の蓄電素子1を備える。これに伴い、蓄電装置は、
図2及び
図3に示すように、2種類のスペーサ2(2A,2B)を備える。即ち、蓄電装置は、二つの蓄電素子1間に配置されるスペーサ(以下、内部スペーサという)2Aと、複数の蓄電素子1のうちの最も端にある蓄電素子1に隣り合うスペーサ(以下、外部スペーサという)2Bとを備える。
【0040】
まず、内部スペーサ2Aについて、
図6及び
図7も参照しつつ説明する。内部スペーサ2Aは、蓄電素子1(ケース本体100の第一壁100c)に隣り合うベース20Aと、ベース20Aと隣り合う蓄電素子1の該ベース20Aに対する位置ずれを抑える規制部21Aと、を有する。また、内部スペーサ2Aは、ベース20Aから突出した弁カバー部22Aであって、蓄電素子1の蓋板101(ガス排出弁101a)上に配置される弁カバー部22Aを有する。
【0041】
内部スペーサ2Aのベース20A(以下、単に「ベース20A」と称する。)は、二つの蓄電素子1に挟み込まれる。即ち、ベース20AのX軸方向の両側に蓄電素子1がそれぞれ配置されている。このベース20Aは、X軸方向と直交する方向に拡がる。また、ベース20Aは、隣り合う二つの蓄電素子1のうちの一方の蓄電素子1と対向する第一面と、該第一面とは反対側の第二面であって、二つの蓄電素子1のうちの他方の蓄電素子1と対向する第二面とを有する。
【0042】
ベース20Aは、蓄電素子1の蓋板101に対応する位置に配置される第一端と、該第一端とは反対側の第二端であって、蓄電素子1の閉塞部100aに対応する位置に配置される第二端とを有する。また、ベース20Aは、蓄電素子1の一方の第二壁100dに対応する位置に配置される第三端と、該第三端とは反対側の第四端であって、蓄電素子1の他方の第二壁100dに対応する位置に配置される第四端とを有する。
【0043】
ベース20Aは、該ベース20Aの第一端と第三端とが接続される部分である第一角部と、第一端と第四端とが接続される部分である第二角部とを有する。また、ベース20Aは、第二端と第三端とが接続される部分である第三角部と、第二端と第四端とのそれぞれが接続される部分である第四角部とを有する。
【0044】
尚、ベース20Aの第一端及び第二端は、Y軸方向に延びる。そして、ベース20Aの第三端及び第四端は、Z軸方向に延びる。そのため、ベース20Aは、X軸方向視において、略矩形状である。また、ベース20Aは、蓄電素子1の第一壁100cと略同等の(対応する)大きさである。
【0045】
本実施形態に係る蓄電装置において、ベース20Aの第一面と蓄電素子1との間及びベース20Aの第二面と蓄電素子1との間の少なくとも何れか一方には、流体(冷却用の流体)を通過させるための通風路が形成される。
【0046】
本実施形態のベース20Aの断面は、矩形波形状である。より具体的に説明する。ベース20Aは、隣り合う二つの蓄電素子1のうちの一方の蓄電素子1のみに当接する第一当接部200Aと、隣り合う二つの蓄電素子1のうちの他方の蓄電素子1のみに当接する第二当接部200Bと、第一当接部200Aと第二当接部200Bとを繋げる連接部200Cと、を有する。第一当接部200Aは、Y軸方向に長い。第二当接部200Bは、Y軸方向に長い。
【0047】
本実施形態のベース20Aは、複数の第一当接部200Aと、複数の第二当接部200Bとを有する。各第一当接部200Aと各第二当接部200Bとは、Z軸方向において、交互に配置される。
【0048】
これにより、蓄電装置では、第一当接部200Aにおける蓄電素子1と当接する面とは反対側の面と、該第一当接部200Aに繋がる一対の連接部200Cとによって、通風路が形成される。また、蓄電装置では、第二当接部200Bにおける蓄電素子1と当接する面とは反対側の面と、該第二当接部200Bに繋がる一対の連接部200Cとによって、通風路が形成される。
【0049】
規制部21Aは、X軸方向の両側にある蓄電素子1の内部スペーサ2A(ベース20A)に対するY−Z平面(Y軸とZ軸を含む平面)方向の位置ずれを抑える(規制する)。これにより、規制部21Aは、内部スペーサ2Aに隣り合う二つの蓄電素子1同士の相対移動を規制できる。具体的に、規制部21Aは、ベース20からX軸方向の両側にそれぞれ延びる。即ち、規制部21Aは、内部スペーサ2Aのベース20Aの第一面に隣り合う蓄電素子1に向かってベース20Aから延びると共に、内部スペーサ2Aのベース20Aの第二面に隣り合う蓄電素子1とに向かってベース20Aから延びる。
【0050】
より具体的に説明する。規制部21Aは、ベース20Aの周縁部に形成される。本実施形態の規制部21Aは、蓄電素子1の蓋板101側の端部(他方の端部)に当接する第一規制部(他端側規制部)210Aと、蓄電素子1の閉塞部100a側の端部(一方の端部)に当接する第二規制部(一端側規制部)211Aと、を有する。
【0051】
第二規制部211Aは、内部スペーサ2Aのベース20Aの第一面に隣り合う蓄電素子1と、内部スペーサ2Aのベース20Aの第二面に隣り合う蓄電素子1とに向かって延びる。この第二規制部211Aは、内部スペーサ2Aのベース20Aの両側に配置される蓄電素子1のそれぞれの閉塞部100aと、胴部100bの一方の第二壁100dとに当接する。
【0052】
具体的に、第二規制部211Aは、ベース20AのX軸方向における両側において、蓄電素子1の閉塞部100aの表面(一方の端面)と対向する対向面2111Aを有する第一対向部2111と、蓄電素子1の閉塞部100a側の端部をY軸方向において挟み込む一対の第二対向部2112と、第一対向部2111の対向面2111Aから蓄電素子1の閉塞部100aに向けて突出し、且つY軸方向に延びる突条2114と、をそれぞれ備える。第一対向部2111は、ベース20AからX軸方向に延び、且つ、Y軸方向に延びる。第二対向部2112は、ベース20AからX軸方向に延び、且つ、Z軸方向に延びる。第一対向部2111の両端と、一対の第二対向部2112のそれぞれとは、ベース20Bの第三角部と第四角部とにおいて(換言すると、蓄電素子1の閉塞部100a側の端部にある二つの角部において)、それぞれ接続されている。
【0053】
また、第二規制部211Aは、第一対向部2111における蓄電素子1と対向する対向面2111Aと、第二対向部2112における蓄電素子1と対向する対向面2112Aと、を含む対向面2113Aを有する。この第二規制部211Aの対向面2113Aは、X軸方向におけるベース20Aの両側のそれぞれにおいて、蓄電素子1の閉塞部100a側の端部における二つの角部のうちの一方の角部(例えば、ベース20Aの第三角部に対応する位置の角部)から他方の角部(例えば、ベース20Aの第二角部に対応する位置の角部)まで蓄電素子1の閉塞部100aと対向するように連続して延び、且つ両端部が前記二つの角部に沿ってそれぞれ屈曲している。尚、一対の第二対向部2112における蓄電素子1との対向面2112Aは、平面でもよく、蓄電素子1との当接状態に合わせて凹凸、突条等が形成されてもよい。
【0054】
第二規制部211Aは、Y軸方向に延び、且つ第二規制部211Aの対向面2113Aから蓄電素子1の閉塞部100aに向けて突出する突条2114を、X軸方向の両側にそれぞれ有する(
図7参照)。本実施形態の突条2114は、Y軸方向において、蓄電素子1の閉塞部100a側の端部における前記一方の角部から前記他方の角部まで連続して延びている。また、突条2114のY軸方向における各位置での断面(X−Z平面方向の断面)は、三角形状である。
【0055】
第一規制部210Aは、内部スペーサ2Aのベース20Aの第一面に隣り合う蓄電素子(一方の蓄電素子)1と、内部スペーサ2Aのベース20Aの第二面に隣り合う蓄電素子(他方の蓄電素子)1とに向かって延びる。この第一規制部210Aは、ベース20Aと隣り合う蓄電素子1の蓋板101側の端部と当接することによって、該蓄電素子1を第二規制部211Aとの間に挟み込む。
【0056】
具体的に、第一規制部210Aは、ベース20AのX軸方向における両側において、蓄電素子1の蓋板101側の端部をY軸方向に挟む一対の第三対向部2101をそれぞれ有する。また、本実施形態の第一規制部210Aは、べース20AのX軸方向における両側において、第一対向部2111の対向面2111Aと対向し、且つ第一対向部2111との間に蓄電素子1を挟み込む挟持面2102Aを備える一対の第四対向部2102をそれぞれ有する。一対の第四対向部2102は、Y軸方向に間隔を空け、蓄電素子1の蓋板101側の端部にある二つの角部と対応する位置に設けられる。一対の第三対向部2101のうちの一方の第三対向部2101と、一対の第四対向部2102のうちの一方の第四対向部2102とは、ベース20Aの第一角部において接続される。また、一対の第三対向部2101のうちの他方の第三対向部2101と、一対の第四対向部2102のうちの他方の第四対向部2102とは、ベース20Aの第二角部において接続されている。第一規制部210Aは、ベース20AのX軸方向における両側において、蓄電素子1の蓋板101側の端部におけるY軸方向の両端の各角部を保持する。即ち、蓄電素子1の蓋板101側の端部における二つの角部が第一規制部210Aに当接することにより、蓄電素子1における蓋板101側の端部のベース20Aに対するY−Z平面方向の位置ずれが規制される。尚、一対の挟持面2102Aは、平面でもよく、蓄電素子1との当接状態に合わせて凹凸、突条等が形成されてもよい。また、第三対向部2101における蓄電素子1との対向面2101Aも、平面でもよく、蓄電素子1との当接状態に合わせて凹凸、突条等が形成されてもよい。
【0057】
以上のように構成される内部スペーサ2Aでは、蓄電素子1が第一対向部2111と第四対向部2102との間に挟み込まれていない状態(蓄電素子1と内部スペーサ2Aとが嵌め合わされていない状態)では、Z軸方向における第四対向部2102の挟持面2102Aから、突条2114の峰(突出方向の先端)までの間隔が、Z軸方向における蓄電素子1の長さより小さい。尚、本実施形態の内部スペーサ2Aは、樹脂製である。このため、内部スペーサ2Aは、弾性変形可能である。このため、本実施形態の内部スペーサ2Aでは、第一対向部2111(詳しくは突条2114)と第四対向部2102(詳しくは挟持面2102A)との間に、蓄電素子1を嵌め込む(挟み込ませる)ことができる。
【0058】
また、本実施形態の内部スペーサ2Aでは、蓄電素子1が第一対向部2111と第四対向部2102との間に挟み込まれていない状態では、Z軸方向における第四対向部2102の挟持面2102Aから、第一対向部2111の対向面2111Aまでの間隔が、Z軸方向における蓄電素子1の長さより大きい。
【0059】
本実施形態に係る蓄電装置は、上述のように、複数の蓄電素子1を備えるため、内部スペーサ2Aは、隣り合う蓄電素子1の間のそれぞれに配置されている。即ち、蓄電装置は、複数の内部スペーサ2Aを備える。そして、蓄電素子1を挟んで隣り合う内部スペーサ2Aの第二規制部211AのX軸方向における先端同士は、当接している。即ち、本実施形態の蓄電装置では、各蓄電素子1の閉塞部100aが、第二規制部211A(詳しくは、第一対向部2111)によって覆われている。
【0060】
次に、
図2及び
図3に戻り、外部スペーサ2Bについて説明する。外部スペーサ2Bは、蓄電素子1に並ぶように配置されるベース20Bと、該ベース20Bに隣り合う蓄電素子1の該ベース20Bに対する位置ずれを抑える規制部21Bと、を有する。ベース20Bは、蓄電素子1(詳しくは、ケース本体100の第一壁100c)に沿って拡がる。このベース20Bは、蓄電素子1(詳しくは、ケース本体100の第一壁100c)と対向する第一面、及び該第一面とは反対側の第二面を有する。
【0061】
本実施形態に係る外部スペーサ2Bは、ベース20Bと保持部材3の後述する終端部材30とが対向する。即ち、本実施形態の外部スペーサ2Bは、蓄電素子1と終端部材30との間に配置される。これに伴い、外部スペーサ2Bは、ベース20Bの終端部材30と対向する位置に、終端部材30と嵌合する嵌合部22Bを有する。即ち、外部スペーサ2Bは、ベース20Bに対する終端部材30の位置を決定するための嵌合部22Bであって、ベース20Bの第二面に形成される嵌合部22Bを有する。また、外部スペーサ2Bは、ベース20Bに対する終端部材30の位置を決定するための軸部23Bであって、ベース20Bの第二面から突出した軸部23Bを有する。
【0062】
外部スペーサ2Bは、ベース20Bの第二面から終端部材30に向けて突出する第一突出部24Bであって、終端部材30に当接する第一突出部(以下、外部接触部という)24Bを有する。外部接触部24Bは、外部スペーサ2Bのベース20Bから終端部材30に向けて突出し、終端部材30に当接している。そのため、蓄電装置では、外部スペーサ2Bと、終端部材30との間に隙間が形成されている。また、本実施形態の外部スペーサ2Bは、ベース20Bの第一面から蓄電素子1に向けて突出する第二突出部201Bであって、該蓄電素子1に当接する第二突出部(以下、内部接触部という)201Bを有する。
【0063】
外部スペーサ2Bのベース20Bは、Y−Z平面方向に広がっている。即ち、ベース20Bは、プレート状に形成される。ベース20Bは、X軸方向視において、略矩形状である。また、ベース20Bは、蓄電素子1の第一壁100cと略同等の(対応する)大きさである。
【0064】
ベース20Bの第一面と蓄電素子1との間には、流体を通過させるための通風路が形成される。より具体的に説明すると、ベース20Bは、当該ベース20Bの第一面から蓄電素子1のケース10(詳しくは、ケース本体100の第一壁100c)に向かって延びる内部接触部201Bを有する。
【0065】
内部接触部201Bは、Y軸方向に延びる。本実施形態に係るベース20Bは、複数の内部接触部201Bを有する。そして、複数の内部接触部201Bのそれぞれは、Z軸方向(長手方向と直交する方向)に互いに間隔をあけて配置される。これにより、外部スペーサ2Bのベース20Bと蓄電素子1との間に、複数の通風路(採番しない)が形成される。
【0066】
規制部21Bは、外部スペーサ2Bの第一面に隣り合う蓄電素子1のベース20Bに対する位置ずれ(相対移動)を規制する。この規制部21Bは、ベース20Bから、該ベース20Bの第一面と隣り合う蓄電素子1に向かって延びる。規制部21Bは、蓄電素子1の蓋板101側の端部にある二つの角部(蓋板101と第二壁100dとの接合部)において蓋板101のY軸方向の端部及び第二壁100dのZ軸方向の端部と当接する一対の第一対向面213Bを有する。また、規制部21Bは、第二対向面214Bを有する。具体的に、第二対向面214Bは、蓄電素子1の閉塞部100a側の端部における二つの角部のうちの一方の角部から他方の角部まで蓄電素子1の閉塞部100aと対向するように連続して延び、且つ両端部が前記二つの角部に沿ってそれぞれ屈曲している。また、規制部21Bは、Y軸方向に延び、且つ第二対向面214Bから蓄電素子1の閉塞部100aに向けて突出する突条217Bを有する。本実施形態の突条217Bは、Y軸方向において、蓄電素子1の閉塞部100a側の端部における前記一方の角部から前記他方の角部まで連続して延びている。また、突条217BのY軸方向における各位置での断面(X−Z平面方向の断面)は、三角形状である。
【0067】
以上の第二対向面214B及び一対の第一対向面213Bによって蓄電素子1のY軸方向の両端部が保持されることにより、蓄電素子1のベース20Bに対するY−Z平面方向の位置ずれが規制される。
【0068】
本実施形態の蓄電装置は、以上のように構成される外部スペーサ2Bを一対備える。外部スペーサ2Bは、複数の蓄電素子1のうちの最も端にある蓄電素子1に隣り合う。即ち、外部スペーサ2Bは、整列する複数の蓄電素子1をX軸方向において挟み込むように一対設けられる。
【0069】
保持部材3は、
図1及び
図2に示すように、各外部スペーサ2Bと隣り合う位置のそれぞれに配置される一対の終端部材30と、該一対の終端部材30のそれぞれを接続するフレーム31とを備える。
【0070】
一対の終端部材30のそれぞれは、蓄電素子1(詳しくは、第一壁100c)に沿って拡がる。終端部材30は、外部スペーサ2Bと対向する第一面と、該第一面とは反対側の第二面とを有する。本実施形態の終端部材30は、各角部のそれぞれに形成される複数(本実施形態では、四つ)の貫通穴300bを有する。また、終端部材30は、外部スペーサ2Bのベース20Bから延びる外部接触部24Bに当接する圧接部300を有する。圧接部300は、外部スペーサ2Bの軸部23Bに対応する位置に形成される挿込穴300aを有する。
【0071】
フレーム31は、一対の終端部材30間に亘って延びる複数の接続部を有する。本実施形態のフレーム31は、蓄電素子1の蓋板101と対応する位置に配置される一対の第一接続部310と、蓄電素子1の閉塞部100aと対応する位置に配置される一対の第二接続部311とを有する。また、フレーム31は、終端部材30と連結される固定部313を有する。
【0072】
一対の第一接続部310のそれぞれは、長手をなす方向に第一端と該第一端とは反対側の第二端とを有する。また、一対の第二接続部311のそれぞれは、長手をなす方向に第一端と該第一端とは反対側の第二端とを有する。
【0073】
固定部313は、一対の第一接続部310のそれぞれの第一端と第二端とに形成される一対の第一固定部313aと、一対の第二接続部311のそれぞれの第一端と第二端とに形成される一対の第二固定部313bとを有する。
【0074】
一方の第一固定部313aは、一方の終端部材30における貫通穴300bの周縁部分とX軸方向において対向する。他方の第一固定部313aは、他方の終端部材30における貫通穴300bの周縁部分とX軸方向において対向する。そして、一対の第一固定部313aのそれぞれは、貫通穴300bと対応する位置に第一穴部313cが形成されている。第一接続部310は、終端部材30の貫通穴300bと、第一固定部313aの第一穴部313cとに挿通したボルトにナットを螺号させることによって該終端部材30に連結される。
【0075】
一方の第二固定部313bは、一方の終端部材30における貫通穴300bの周縁部分とX軸方向において対向する。他方の第二固定部313bは、他方の終端部材30における貫通穴300bの周縁部分とX軸方向において対向する。そして、一対の第二固定部313bのそれぞれは、貫通穴300bと対応する位置に第二穴部313dが形成されている。第二接続部311は、終端部材30の貫通穴300bと、第二固定部313bの第二穴部313dとに挿通したボルトにナットを螺号させることによって該終端部材30に連結される。
【0076】
インシュレータ4は、絶縁性を有する材料で構成されている。そして、インシュレータ4は、一対の第一接続部310のそれぞれと、蓄電素子1との間に配置される一対の第一絶縁部40と、一対の第二接続部311のそれぞれと蓄電素子1との間に配置される一対の第二絶縁部41とを有する。
【0077】
以上の蓄電装置によれば、内部スペーサ2Aが、第二規制部211Aによって、該内部スペーサ2AとX軸方向の両側に隣接する蓄電素子1における閉塞部100a側の端部を保持する(即ち、第一対向部2111によって蓄電素子1のZ軸方向における一方側への位置ずれを規制すると共に、一対の第二対向部2112によって前記閉塞部100a側の端部を挟み込むことで該閉塞部100a側の端部のY軸方向への位置ずれを規制する)ため、蓄電装置において隣接する内部スペーサ2Aと蓄電素子1とがしっかりと係合して蓄電装置全体としての剛性が向上する。その結果、該蓄電装置の耐振性が向上する。
【0078】
しかも、本実施形態の蓄電装置では、第二規制部211AにおいてY軸方向に延びる突条2114が蓄電素子1と当接することによって第一対向部2111と蓄電素子1とのX軸方向(第一方向)における接触面積が抑えられる。これにより、X軸方向における内部スペーサ2Aと蓄電素子1との嵌め合せが容易になる。
【0079】
本実施形態の蓄電装置では、第一対向部2111と第二対向部2112とが、蓄電素子1の閉塞部100a側の端部にある二つの角部においてそれぞれ接続されている。これにより、内部スペーサ2A自体の剛性が向上し、且つ蓄電素子1の閉塞部100a側の端部全体が第二規制部211Aによって保持されることで隣接する内部スペーサ2Aと蓄電素子1とがより強固に係合するため、蓄電装置全体としての剛性がより向上する。
【0080】
本実施形態の蓄電装置では、突条2114が、蓄電素子1の閉塞部100a側の端部における一方の角部から他方の角部まで連続して延びている。このため、第二規制部211Aと蓄電素子1とのX軸方向における接触面積を抑えつつ、Y軸方向(第三方向)における接触面積を十分に確保することができる。これにより、組み立て時における内部スペーサ2Aと蓄電素子1との嵌め合せの容易性を維持しつつ、組上がった状態での蓄電装置全体の剛性を向上させることができる。
【0081】
本実施形態の蓄電装置では、内部スペーサ2Aが第一規制部210Aを有しているため、隣接する蓄電素子1の該内部スペーサ2Aに対するZ軸方向における他方側への位置ずれを抑制することができる。即ち、内部スペーサ2Aは、第一規制部210A及び第二規制部211Aによって、隣接する蓄電素子1の該内部スペーサ2Aに対するZ軸方向への位置ずれを規制(抑制)できる。
【0082】
本実施形態の蓄電装置では、第二規制部211Aに設けられた突条2114の断面は、三角形状である。このため、蓄電素子1の蓋板101側の端部を第一規制部210A(詳しくは、挟持面2102A)に当接させ、且つ該蓄電素子1の閉塞部100a側の端部を突条2114の傾斜面(三角形状の断面における斜辺)に当接させた状態で該蓄電素子1をベースに向けて押し込むことで、前記閉塞部100a側の端部が前記傾斜面に沿って突条2114の峰(突出方向の先端)に案内される。これにより、突条2114と第一規制部210Aとの間に蓄電素子1が嵌り込む。このように、本実施形態の蓄電装置によれば、蓄電素子1と内部スペーサ2Aとの嵌め合わせを容易に行うことができる。
【0083】
本実施形態の蓄電装置では、記内部スペーサ2Aが、弾性変形可能に構成されると共に、蓄電素子1が挟持面2102Aと第一対向部2111との間に挟み込まれていない状態では、Z軸方向における挟持面2102Aから突条2114の突出方向における先端までの間隔がZ軸方向における蓄電素子1の長さより小さい。
【0084】
そして、蓄電素子1が該内部スペーサ2Aに嵌め込まれた状態では、挟持面2102Aと突条2114との間隔が押し広げられている(内部スペーサが弾性変形している)。このため、内部スペーサ2Aの弾性復帰力(弾性変形前の状態の戻ろうとする力)によって蓄電素子1がZ軸方向において挟持面2102Aと突条2114とによって挟持される。これにより、内部スペーサ2Aと蓄電素子1とがより強固に係合し、その結果、蓄電装置の剛性がより向上する。
【0085】
本実施形態における内部スペーサ2Aのベース20Aでは、Y軸方向の両側において、該ベース20Aの端縁(第三端及び第四端)が第二対向部2112の対向面2112Aと同じ位置である。このため、例えば、
図8に示すようなY軸方向の両側において内部スペーサ2Aのベース20Aの端縁2115の少なくとも一部が第二対向部2112の対向面2112Aより内側に入り込んだ構成に比べ、ベース20Aの剛性(即ち、内部スペーサ2Aの剛性)が向上する。よって、蓄電装置全体の剛性も向上する。
【0086】
また、本実施形態における内部スペーサ2Aのベース20Aでは、Y軸方向の両側において、該ベース20Aの端縁(第三端及び第四端)が第三対向部2101の対向面2101Aと同じ位置である。このため、例えば、
図8に示すようなY軸方向の両側において内部スペーサ2Aのベース20Aの端縁2115の少なくとも一部が第三対向部2101の対向面2101Aより内側に入り込んだ構成に比べ、ベース20Aの剛性(即ち、内部スペーサ2Aの剛性)が向上する。よって、蓄電装置全体の剛性も向上する。
【0087】
本実施形態の蓄電装置では、蓄電素子1を挟んで隣り合う内部スペーサ2Aの第二規制部211AのX軸方向における先端同士が、当接している。これにより、蓄電素子1の閉塞部100a側の端部における端面全体が該蓄電素子1の両側に配置される内部スペーサ2Aの第二規制部211Aによって覆われるため、X軸方向に整列する蓄電素子1における閉塞部100a側の端部同士が短絡し難くなる、即ち、絶縁性能が向上する。
【0088】
尚、本発明に係る蓄電装置は、上記一実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変更を行うことは勿論である。
【0089】
上記実施形態の第二規制部211Aには、突条2114が設けられているが、この構成に限定されない。例えば、第二規制部211Aは、第一対向部2111の対向面2111A及び一対の第二対向部2112の対向面2112Aを有していれば、突条2114を有していなくてもよい。かかる構成によっても、内部スペーサ2Aが、該内部スペーサ2AとX軸方向の両側に隣接する蓄電素子1における閉塞部100a側の端部全体を、第一対向部2111の対向面2111A及び一対の第二対向部2112の対向面2112Aによって保持する。このため、蓄電装置において互いに隣り合う内部スペーサ2Aと蓄電素子1とがしっかりと係合して蓄電装置全体としての剛性が向上するため、該蓄電装置の耐振性が向上する。
【0090】
上記実施形態の蓄電装置では、突条2114は、Y軸方向において、蓄電素子1の閉塞部100a側の端部における一方の角部から他方の角部まで連続しているが、この構成に限定されない。第二規制部211Aにおける突条2114は、Y軸方向に断続に延びていてもよい。かかる構成によっても、第二規制部211Aと蓄電素子1とのX軸方向における接触面積が抑えられる。
【0091】
上記実施形態の蓄電装置では、第二規制部211Aの第二対向部2112は、Z軸方向において、蓄電素子1の第二壁100dにおける閉塞部100a側の端部のみを覆っているが、この構成に限定されない。例えば、第二対向部2112は、Z軸方向において、蓄電素子1の閉塞部100aの位置から、第二壁100dの中央部までを覆っていてもよく、第二壁100d全体を覆ってもよい。第一対向部2111のY軸方向における両端に、第二対向部2112がそれぞれ接続されていればよい。
【0092】
上記実施形態における内部スペーサ2Aのベース20Aでは、Y軸方向の両側において、該ベース20Aの端縁(第三端及び第四端)が第二対向部2112の対向面2112Aと同じ位置であるが、この構成に限定されない。例えば、
図9に示すように、内部スペーサ2Aのベース20AのY軸方向の端縁2116は、第二対向部2112の対向面2112Aより外側にあってもよい。かかる構成によっても、
図8に示すようなY軸方向の両側において内部スペーサ2Aのベース20Aの端縁2115の少なくとも一部が第二対向部2112の対向面2112Aより内側に入り込んだ構成に比べ、ベース20Aの剛性(即ち、内部スペーサ2Aの剛性)が向上する。
【0093】
また、上記実施形態における内部スペーサ2Aのベース20Aでは、Y軸方向の両側において、該ベース20Aの端縁(第三端及び第四端)が第三対向部2101の対向面2101Aと同じ位置であるが、この構成にも限定されない。例えば、
図9に示すように、内部スペーサ2Aのベース20AのY軸方向の端縁2116は、第三対向部2101の対向面2101Aより外側にあってもよい。かかる構成によっても、
図8に示すようなY軸方向の両側において内部スペーサ2Aのベース20Aの端縁2115の少なくとも一部が第三対向部2101の対向面2101Aより内側に入り込んだ構成に比べ、ベース20Aの剛性(即ち、内部スペーサ2Aの剛性)が向上する。よって、蓄電装置全体の剛性も向上する。
【0094】
上記実施形態において、内部スペーサ2Aのベース20Aは、略矩形状であり、また、蓄電素子1の第一壁100cと略同等の大きさになっている。しかしながら、内部スペーサ2Aのベース20Aは、隣り合う二つの蓄電素子1のそれぞれの姿勢を対応させることができれば、略矩形状であるものに限定されず、また、蓄電素子1の第一壁100cと略同等の大きさであるものにも限定されない。
【0095】
上記実施形態において、内部スペーサ2Aのベース20Aは、矩形波形状にすることによって、該ベース20Aと蓄電素子1との間に通風路を形成している。しかしながら、内部スペーサ2Aのベース20Aは、第一面と蓄電素子1との間(第二面と蓄電素子1との間)に流体を通過させることができれば、ベース20Aの形状が矩形波形状であるものに限定されない。また、内部スペーサ2Aのベース20Aと蓄電素子1との間に通風路を形成する必要がない場合、内部スペーサ2Aのベース20Aは、平板状に形成されていてもよい。