(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6305414
(24)【登録日】2018年3月16日
(45)【発行日】2018年4月4日
(54)【発明の名称】カロテノイドを含むビードレット
(51)【国際特許分類】
B01J 2/30 20060101AFI20180326BHJP
B01J 2/04 20060101ALI20180326BHJP
A61K 9/50 20060101ALI20180326BHJP
A61K 47/06 20060101ALI20180326BHJP
A61K 47/14 20060101ALI20180326BHJP
A61K 47/08 20060101ALI20180326BHJP
A61K 47/44 20170101ALI20180326BHJP
A61K 47/12 20060101ALI20180326BHJP
A61K 47/22 20060101ALI20180326BHJP
A61K 47/10 20060101ALI20180326BHJP
A61K 8/11 20060101ALI20180326BHJP
A61K 8/67 20060101ALI20180326BHJP
A61K 8/92 20060101ALI20180326BHJP
A23L 2/00 20060101ALI20180326BHJP
A23D 7/00 20060101ALI20180326BHJP
A23K 20/174 20160101ALI20180326BHJP
【FI】
B01J2/30
B01J2/04
A61K9/50
A61K47/06
A61K47/14
A61K47/08
A61K47/44
A61K47/12
A61K47/22
A61K47/10
A61K8/11
A61K8/67
A61K8/92
A23L2/00 A
A23D7/00 500
A23K20/174
【請求項の数】18
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2015-537273(P2015-537273)
(86)(22)【出願日】2013年10月18日
(65)【公表番号】特表2016-500025(P2016-500025A)
(43)【公表日】2016年1月7日
(86)【国際出願番号】EP2013071809
(87)【国際公開番号】WO2014060566
(87)【国際公開日】20140424
【審査請求日】2016年9月9日
(31)【優先権主張番号】12189045.3
(32)【優先日】2012年10月18日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】503220392
【氏名又は名称】ディーエスエム アイピー アセッツ ビー.ブイ.
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100128381
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 義憲
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(72)【発明者】
【氏名】バドラート ベーニッシュ, ガブリエラ
(72)【発明者】
【氏名】シュレーゲル, ベルント
【審査官】
森井 隆信
(56)【参考文献】
【文献】
英国特許第00681931(GB,B)
【文献】
英国特許第00681930(GB,B)
【文献】
特許第5072355(JP,B2)
【文献】
特表2005−500075(JP,A)
【文献】
特表2011−521658(JP,A)
【文献】
特表2004−538351(JP,A)
【文献】
特公昭36−022895(JP,B1)
【文献】
特開2010−260005(JP,A)
【文献】
国際公開第2007/072908(WO,A1)
【文献】
米国特許第02777798(US,A)
【文献】
国際公開第2012/143492(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01J2/00
A23L5/00,29/00,35/00
A23D7/00−9/00
A61K8/00,9/00,47/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
直径50μm〜1000μmの平均粒径を有するビードレットであって、
(i)前記ビードレットの全重量に対して25wt−%〜45wt−%の少なくとも一種のカロテノイド、ならびに
(ii)前記ビードレットの前記全重量に対して55wt−%〜75wt−%の少なくとも一種の、不飽和(水素化されていない)、部分飽和(部分的に水素化された)もしくは完全飽和(完全に水素化された)のワックスおよび/または脂肪を含むマトリックス材料
を含むビードレットにおいて、
前記マトリックス材料が40〜85℃の融点を有し、
前記ビードレット内部に存在する前記カロテノイドの粒径(d0.9)が30μm未満であることを特徴とするビードレット。
【請求項2】
前記ビードレットの前記全重量に対して25〜40wt−%の少なくとも一種のカロテノイドを含む請求項1に記載のビードレット。
【請求項3】
前記ビードレットの前記全重量に対して25〜35wt−%の少なくとも一種のカロテノイドを含む請求項1に記載のビードレット。
【請求項4】
前記マトリックス材料の前記融点が45〜80℃である請求項1〜3のいずれか一項に記載のビードレット。
【請求項5】
前記カロテノイドが、α−またはβ−カロテン、8’−アポ−β−カロテナール、8’−アポ−β−カロテン酸エステル(エチルエステルなど)、カンタキサンチン、アスタキサンチン、リコペン、ルテイン、ゼアキサンチンおよびクロセチンからなる群から選択される請求項1〜4のいずれか一項に記載のビードレット。
【請求項6】
前記カロテノイドが、β−カロテンである請求項1〜5のいずれか一項に記載のビードレット。
【請求項7】
前記ワックスおよび/または脂肪が、グリセリンモノステアレート、キャンデリラワックス、パルミチン酸、ステアリン酸、グリセリントリステアレート、グリセリンモノ−、ジ−、トリベヘネート、ベヘン酸、ポリクリセリルパルミトステアレート、Revel A(登録商標)(パーム油から作られた水素化精製植物性脂肪)、Revel C(登録商標)(パーム油から作られた分留非水素化精製植物性脂肪)、および水素化ナタネ油(水素化セイヨウアブラナ油)からなる群から選択される請求項1〜6のいずれか一項に記載のビードレット。
【請求項8】
少なくとも一種の他の補助剤を含む請求項1〜7のいずれか一項に記載のビードレット。
【請求項9】
前記補助剤が抗酸化剤(または、抗酸化剤の混合物)である請求項8に記載のビードレット。
【請求項10】
前記抗酸化剤が、ビタミンE(トコフェロール)、ビタミンC、アスコルビルパルミテート、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、ブチルヒドロキシアニソールおよびエトキシクインからなる群から選択される請求項9に記載のビードレット。
【請求項11】
前記ビードレットの前記全重量に対して0wt−%〜5wt−%の少なくとも一種の他の補助剤を含む請求項8に記載のビードレット。
【請求項12】
噴霧冷却法すなわちスプレークーリング法を使用することにより請求項1〜11のいずれか一項に記載のビードレットを製造する方法であって、
1)全成分(ワックスおよび/または脂肪を含む)を混合する工程、ならびに
2)チャンバー内へ噴霧し、十分に低温の空気流と接触させて液滴を固化させる工程
を含む方法。
【請求項13】
噴霧する前に前記成分の前記混合物を粉砕する請求項12に記載の方法。
【請求項14】
食品、飼料およびパーソナルケア製品の製造方法であって、請求項1〜11のいずれか一項に記載のビードレットを使用する方法。
【請求項15】
前記食品、飼料およびパーソナルケア製品中の前記少なくとも一種のカロテノイドの量が1〜12ppmである請求項14に記載の方法。
【請求項16】
食品製品を製造する請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記食品製品がソフトドリンクである請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記食品製品がマーガリンである請求項16に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は、少なくとも一種のカロテノイドとマトリックス材料とを含むビードレットであって、40〜85℃の融点を有するワックスおよび/または脂肪を含むビードレット、ならびにそのようなビードレットの製造およびそのようなビードレットの組成物における使用に関する。今日、カロテノイドを含む製剤には、利用可能な多くの形態がある。固体、液体またはペースト様の製剤が知られている。これらの製剤には欠点がある。液体製剤は、不均一になる傾向を有するため、それを避けるために定期的に振盪しなければならない。
【0002】
固体製剤の問題は、例えば、
i)粉塵が発生すること(取り扱いが容易でなく、爆発の危険性)、
ii)粒子が互いに付着すること
である。
【0003】
本発明の目的は、製造が容易で、また取り扱いも良好かつ安全な製剤の形態を見出すことであった。
【0004】
少なくとも一種のカロテノイドとマトリックス(特定の、かつ明確に定義された特性を有するワックスおよび/または脂肪)を含むビードレット形態の製剤が製造されれば、上記の欠点のない製剤が得られることがわかった。
【0005】
そしてさらに、そのようなビードレットは、穏やかな製造法である噴霧冷却法(spray chilled process)の使用により製造することができる。この方法の原理は広く知られている。
【0006】
本発明のビードレットの主な利点は、次のとおりである。
(i)油(相)への良好かつ迅速な分散、
(ii)良好な流動性(非粘着性、非粉塵性、易投与性);この特性により、物質が一つの容器から別の容器に移されるときに損失することが実質的になくなり、ビードレットを保管していた容器を容易にきれいにすることができる;および
(iii)最終市場製品((食料雑貨)店で販売される消費者製品)におけるビードレットの色の彩度および色の安定性が良好である(例えば、殺菌などの熱処理後でも)。
【0007】
したがって、本発明は、ビードレット(I)であって、
(i)ビードレットの全重量に対して25重量%(wt−%)〜45wt−%の少なくとも一種のカロテノイド、ならびに
(ii)ビードレットの全重量に対して55wt−%〜75wt−%の少なくとも一種の、不飽和(水素化されていない)、部分飽和(部分的に水素化された)または完全飽和(完全に水素化された)のワックスおよび/もしくは脂肪を含むマトリックス材料
を含むビードレット(I)において、
マトリックス材料が40〜85℃の融点を有することを特徴とするビードレット(I)に関する。
【0008】
パーセントの合計が常に100%になることは明らかである。この要件は全ての組成物に適用される。
【0009】
(i)ビードレットの全重量に対して33wt−%〜34wt−%のβ−カロテン、および
(ii)ビードレットの全重量に対して66wt−%〜67wt−%のグリセリンモノステアレート
を含むビードレットが、特許請求の範囲から除外されることを条件とするビードレット(I)であるビードレット(Ia)がさらに好ましい。
【0010】
ビードレット(脂溶性物質を含む)およびその製造方法は、先行技術、例えば、米国特許出願公開第2006/0115534号明細書および米国特許第4,670,247号明細書により知られている。これらのビードレットは、通常、良好な保存安定性を有するが、そのようなビードレット中の脂溶性物質の濃度は低い。通常、含有率は、ビードレットの全重量に対して5〜15wt−%である。
【0011】
本発明によれば、冷間の噴霧乾燥造粒技術を使用して非粘着性、非粉塵性のビードレットを形成することができた。さらに、これらのビードレットは、ビードレットの全重量に対して45wt−%までの少なくとも一種のカロテノイドを含むことができる。本発明のビードレット中の少なくとも一種のカロテノイドの好ましい量は、25wt−%〜40wt−%および25wt−%〜35wt−%(全て、ビードレットの全重量に対して)である。
【0012】
その結果、不飽和(水素化されていない)、部分飽和(部分的に水素化された)もしくは完全飽和(完全に水素化された)の少なくとも一種のワックスおよび/または脂肪を含むマトリックス材料において、40〜85℃の融点を有することを特徴とするマトリックス材料の好ましい量は、60wt−%〜75wt−%および65wt−%〜75wt−%(全て、ビードレットの全重量に対して)である。
【0013】
したがって、本発明の好ましい実施形態は、ビードレット(II)であって、
(i)ビードレットの全重量に対して25wt−%〜40wt−%の少なくとも一種のカロテノイド、ならびに
(ii)ビードレットの全重量に対して60〜75wt−%の少なくとも一種の、不飽和(水素化されていない)、部分飽和(部分的に水素化された)もしくは完全飽和(完全に水素化された)のワックスおよび/または脂肪を含む少なくとも一種を含むマトリックス材料
を含むビードレット(II)において、マトリックス材料が40〜85℃の融点を有することを特徴とするビードレット(II)である。
【0014】
(i)ビードレットの全重量に対して33wt−%〜34wt−%のβ−カロテン、および
(ii)ビードレットの全重量に対して66wt−%〜67wt−%のグリセリンモノステアレート
を含むビードレットが、特許請求の範囲から除外されることを条件とするビードレット(II)であるビードレット(IIa)がさらに好ましい。
【0015】
したがって、本発明の好ましい実施形態はまた、ビードレット(III)であって
(i)ビードレットの全重量に対して25wt−%〜35wt−%の少なくとも一種のカロテノイド、ならびに
(ii)ビードレットの全重量に対して65wt−%〜75wt−%の少なくとも一種の、不飽和(水素化されていない)、部分飽和(部分的に水素化された)もしくは完全飽和(完全に水素化された)のワックスおよび/または脂肪を含む少なくとも一種を含むマトリックス材料
を含むビードレット(III)において、マトリックス材料が40〜85℃の融点を有することを特徴とするビードレット(III)である。
【0016】
(i)ビードレットの全重量に対して33wt−%〜34wt−%のβ−カロテン、および
(ii)ビードレットの全重量に対して66wt−%〜67wt−%のグリセリンモノステアレート
を含むビードレットが、特許請求の範囲から除外されることを条件とするビードレット(III)であるビードレット(IIIa)がさらに好ましい。
【0017】
用語「ビードレット」は、本明細書で使用する場合、直径50μm〜1000μm(好ましくは、250μm〜850μm)の中間(平均)粒径を有する微小分散粒子をいう。粒径はこれより小さくても大きくてもよい。ビードレットの粒径は、(走査型)電子顕微鏡またはレーザー回折などの良く知られた方法により測定することができる。本特許出願における全てのビードレットの粒径(=粒度分布(PSD))は、レーザー回折」により測定した。PSDは、Malvern Mastersizer 2000分析装置とScirocco2000サンプラーを用いて行った。試験法としては、「一般目的」、「通常感度」、「空気圧力なし」、「減衰率5〜10%」の設定で、フラウンホーファー(Fraunhofer)の計算モデルを用いる。ビードレットは、通常、ほぼ球形である。ビードレットは、一種以上の活性成分をカプセル形態で含む。
【0018】
したがって、本発明のさらに別の実施形態は、ビードレット(I)、(Ia)、(II)、(IIa)、(III)および/または(IIIa)であって、直径50μm〜1000μm(好ましくは、250μm〜850μm)の中間(平均)粒径を有するビードレット(IV)に関する。
【0019】
本発明のビードレットは、少なくとも一種のカロテノイドを含む。用語「カロテノイド」は、本明細書で使用する場合、カロテンまたは構造的に関連するポリエン化合物であって、食品、飲料、動物用飼料、化粧料または薬剤用の着色料として使用できるポリエン化合物を含む。そのようなカロテノイドの例としては、α−またはβ−カロテン、8’−アポ−β−カロテナール、8’−アポ−β−カロテン酸エステル(エチルエステルなど)、カンタキサンチン、アスタキサンチン、リコペン、ルテイン、ゼアキサンチンもしくはクロセチン、またはこれらの混合物が挙げられる。好ましいカロテノイドはβ−カロテンである。
【0020】
したがって、本発明の好ましい実施形態は、ビードレット(I)、(Ia)、(II)、(IIa)、(III)、(IIIa)および/または(IV)であって、少なくとも一種のカロテノイドが、α−またはβ−カロテン、8’−アポ−β−カロテナール、8’−アポ−β−カロテン酸エステル(エチルエステルなど)、カンタキサンチン、アスタキサンチン、リコペン、ルテイン、ゼアキサンチンおよびクロセチンからなる群から選択されるビードレット(V)に関する。
【0021】
本発明のより好ましい実施形態は、ビードレット(I)、(Ia)、(II)、(IIa)、(III)、(IIIa)、(IV)、(V)および/または(VI)であって、カロテノイドがβ−カロテンであるビードレット(V’)に関する。
【0022】
パーセントの合計が常に100%になることは明らかである。
【0023】
本発明のビードレットは、融点が40〜85℃、好ましくは45〜80℃の、少なくとも一種の、不飽和(水素化されていない)、部分飽和(部分水素化された)もしくは完全飽和(完全に水素化された)のワックスおよび/または不飽和(水素化されていない)、部分飽和(部分水素化された)もしくは完全飽和(完全に水素化された)の脂肪を含む。
【0024】
本発明に関係するワックスは、長いアルキル鎖からなることを特徴とする有機化合物である。天然ワックス(植物性、動物性)は、通常、脂肪酸と高級アルコールとのエステルである。合成ワックスは、官能基を含まない長鎖炭化水素である。
【0025】
脂肪は、一般に有機溶剤に可溶で、大部分は水に不溶の広範な化合物群からなる。本発明に関係する水素化(または飽和脂肪)は、一般に、グリセロールと脂肪酸のトリエステルである。脂肪酸は、一方の端にカルボン酸基を有する、炭素原子と水素原子の鎖である。そのような脂肪は、天然由来でも、または合成由来でもよい。(ポリ)不飽和脂肪を水素化して水素化(飽和)脂肪を得ることができる。
【0026】
少なくとも一種のワックスおよび/または脂肪を含むマトリックスは、40〜85℃(好ましくは、45〜80℃)の融点を有する。本発明に関係するワックス/脂肪の融点は、通常、シャープな点を示さない。それは、大部分の脂肪/ワックスは異なる鎖長の混合物であるという事実のために、より広い範囲となる。融点の測定は標準規格ISO 6321:2002に記載されているようにして行われる。
【0027】
本発明に適した、不飽和(水素化されていない)、部分飽和(部分的に水素化された)または完全飽和(完全に水素化された)の脂肪およびワックスの好ましい例としては、グリセリンモノステアレート、カルナバワックス、キャンデリラワックス、パルミチン酸、ステアリン酸(すなわち、Merck Milipore製のParteck LUB STA 50(登録商標))、グリセリントリステアレート、グリセリンモノ−、ジ−、トリベヘネート、ベヘン酸、ポリクリセリルパルミトステアレート、Revel A(登録商標)(Loders Croklaan製の、パーム油から作られた水素化精製植物性脂肪)、Revel C(登録商標)(パーム油から作られた分留非水素化精製植物性脂肪、Loders Croklaan製)、および水素化ナタネ油(水素化セイヨウアブラナ油)が挙げられる。これらの化合物はそのままで、または混合物として使用することができる。特に好ましくは、グリセリンモノステアレート、Revel A(登録商標)、Revel C(登録商標)、水素化ナタネ油、パルミチン酸である。ここに挙げたこれらのマトリックス材料の殆どは、商業的に入手可能である。
【0028】
したがって、本発明の好ましい実施形態は、ビードレット((I)、(Ia)、(II)、(IIa)、(III)、(IIIa)、(IV)、(V)、(VI)、(VII)、(VIII)、(IX)、(X)、(XI)、(XII)および/または(XII’)であって、融点が40〜85℃(好ましくは45〜80℃)の、少なくとも一種のワックスおよび/または脂肪がグリセリンモノステアレート、キャンデリラワックス、パルミチン酸、ステアリン酸、グリセリントリステアレート、グリセリンモノ−、ジ−、トリベヘネート、ベヘン酸、ポリクリセリルパルミトステアレート、Revel A(登録商標)(パーム油から作られた水素化精製植物性脂肪)、Revel C(登録商標)(パーム油から作られた分留非水素化精製植物性脂肪)および水素化ナタネ油(水素化セイヨウアブラナ油)からなる群から選択されるビードレット(XIII)に関する。
【0029】
ビードレットはさらに補助剤(助剤)を含むことができる。ビードレットを使用する用途に応じて、補助剤は変わり得る。これらの補助剤は、製剤の物理的安定性、貯蔵安定性、見栄えなどの特性をさらに改善するため、製剤には有用であり得る。助剤はまた、食品または飼料製品への適用でも、これらの組成物の特性、物理的安定性、貯蔵安定性、見栄え、胃腸管内での徐放性、pH制御、耐酸化性などの改善で有用であり得る。これらの助剤の濃度は、これらの助剤の用途に応じて変わり得る。通常、これらの補助剤は、ビードレットの全重量に対して、0wt−%〜5wt−%の量で含まれる。
【0030】
ビードレットは、任意選択により、例えば抗酸化剤を含むことができる。
【0031】
抗酸化剤は、活性成分の酸化を抑制し、したがって、生物学的活性、色彩および/または色彩強度などの、活性体の所望の特性を保持させる。典型的な抗酸化剤は、ビタミンE(トコフェロール)、ビタミンC、アスコルビルパルミテート、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール(ブチルヒドロキシトルエン、すなわちBHT)、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、エトキシクイン(EMQ)およびその他である。これらの化合物は、そのままで、または混合物として使用することができる。本発明のビードレットは、ビードレットの全重量に対して、0〜5wt−%の少なくとも一種の抗酸化剤を含む。したがって、本発明の好ましい実施形態は、ビードレット(I)、(Ia)、(II)、(IIa)、(III)、(IIIa)、(IV)、(V)、(VI)、(VII)、(VIII)、(IX)、(X)、(XI)、(XII)、(XII’)および/または(XIII)であって、ビードレットの全重量に対して、0wt−%〜5wt−%の少なくとも一種の助剤を含むビードレット(XIV)に関する。
【0032】
本発明のより好ましい実施形態は、ビードレット(XIV)であって、ビードレットの全重量に対して、0wt−%〜5wt−%の少なくとも一種の抗酸化剤を含むビードレット(XIV’)に関する。
【0033】
本発明のより一層好ましい実施形態は、ビードレット(XIV)であって、ビードレットの全重量に対して、0wt−%〜5wt−%の、ビタミンE(トコフェロール)、ビタミンC、アスコルビルパルミテート、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール(ブチルヒドロキシトルエン、すなわちBHT)、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)およびエトキシクイン(EMQ)からなる群から選択される少なくとも一種の抗酸化剤を含むビードレット(XIV’’)に関する。
【0034】
本発明の特に好ましい実施形態は、ビードレット(XIV)であって、ビードレットの全重量に対して、0wt−%〜5wt−%の、ビタミンE(トコフェロール)である少なくとも一種の抗酸化剤を含むビードレット(XIV’’’)に関する。
【0035】
ビードレットは、通常、噴霧冷却技術すなわちスプレークーリング(spray cooling)技術を使用して製造される。この技術は分野噴霧乾燥では広く知られている。この技術は、例えば、Food Science&Technology 15(2004),330〜347の動向の中に記載されている。
【0036】
噴霧冷却すなわちスプレークーリング技術(法)の工程は、
1)全成分(ワックスおよび/または脂肪を含む)を混合する工程、および
2)チャンバー内へ噴霧し、十分に低温の空気流と接触させて液滴を固化させる工程
である。
【0037】
噴霧する前に混合物を粉砕しておくこともまた好ましい。粉砕工程は、各種のミル、すなわちコロイドミルまたはボールミルにより行うことができる。
【0038】
本発明はまた、噴霧冷却法すなわちスプレークーリング法を使用することによる、ビードレット(I)、(Ia)、(II)、(IIa)、(III)、(IIIa)、(IV)、(V)、(VI)、(VII)、(VIII)、(IX)、(X)、(XI)、(XII)、(XII’)、(XIII)、(XIV)、(XIV’)、(XIV’’)および/または(XIV’’’)の製造に関する。
【0039】
本発明はまた、噴霧冷却法すなわちスプレークーリング法を使用することによる、ビードレット(I)、(Ia)、(II)、(IIa)、(III)、(IIIa)、(IV)、(V)、(VI)、(VII)、(VIII)、(IX)、(X)、(XI)、(XII)、(XII’)、(XIII)、(XIV)、(XIV’)、(XIV’’)および/または(XIV’’’)の製造であって、噴霧冷却法が、
1)全成分(ワックスおよび/または脂肪を含む)を混合する工程、および
2)チャンバー内へ噴霧し、十分に低温の空気流と接触させて液滴を固化させる工程
を含むビードレットの製造に関する。
【0040】
好ましくは、本発明はまた、噴霧冷却法すなわちスプレークーリング法を使用することによる、ビードレット(I)、(Ia)、(II)、(IIa)、(III)、(IIIa)、(IV)、(V)、(VI)、(VII)、(VIII)、(IX)、(X)、(XI)、(XII)、(XII’)、(XIII)、(XIV)、(XIV’)、(XIV’’)および/または(XIV’’’)の製造であって、噴霧冷却法が、
1)全成分(ワックスおよび/または脂肪を含む)を混合する工程、
2)成分の混合物を粉砕する(好ましくは、コロイドミルまたはボールミルにより)工程、および
3)チャンバー内へ噴霧し、十分に低温の空気流と接触させて液滴を固化させる工程
を含むビードレットの製造に関する。
【0041】
カロテノイド粒子(ビードレット内部の)は、通常、30μm未満の粒径(d0.9)を有する
【0042】
ボールミルを使用すると、カロテノイド粒子は、通常、未満の粒径(d0.9)を有する。
【0043】
ビードレット内のカロテンの粒度分布(PSD)は、レーザー回折」により測定した。PSDは、Malvern Mastersizer 2000分析装置とHydro 2000Sサンプラーを用いて行った。試験法には、「赤色レーザーのみ」「一般目的」、「通常感度」、「不規則形状」、「減衰率10〜15%」の設定で、フラウンホーファーの計算モデルを用いる。試料を測定する前に、高温油(すなわち、コーン油)中に原液を1wt%含む溶液を調製しなければならない。油の温度は、ビードレットが含むワックスまたは脂肪の融点より10〜15℃高くする。マトリックスに混合物を使用するときは、油の温度は最も高い融点を有するワックスまたは脂肪により定義される。被覆物質が溶解し、ベータカロテンが放出された後、この懸濁液をHydro 2000Sに、減衰率に到達し減衰率が安定したままになるまで加える。
【0044】
したがって、本発明はまた、ビードレット(I)、(Ia)、(II)、(IIa)、(III)、(IIIa)、(IV)、(V)、(VI)、(VII)、(VIII)、(IX)、(X)、(XI)、(XII)、(XII’)、(XIII)、(XIV)、(XIV’)、(XIV’’)および/または(XIV’’’)であって、カロテノイド粒子(ビードレット内部の)が30μm未満の粒径(d0.9)を有するビードレット(XV)に関する。
【0045】
したがって、本発明はまた、ビードレット(I)、(Ia)、(II)、(IIa)、(III)、(IIIa)、(IV)、(V)、(VI)、(VII)、(VIII)、(IX)、(X)、(XI)、(XII)、(XII’)、(XIII)、(XIV)、(XIV’)、(XIV’’)および/または(XIV’’’)であって、カロテノイド粒子(ビードレット内部の)が15μm未満の粒径(d0.9)を有するビードレット(XV’)に関する。
【0046】
本発明のビードレットは、多くの適用分野で使用することができる。それは、食品、飼料およびパーソナルケア製品に使用することができる。好ましくは食品製品における使用であり、非常に好ましくは、上記のように、マーガリンおよび飲料(ソフトドリンクなど)におけるビードレットの使用である。そのような製品で使用する量は、製品および所望する色合いに強く依存する。
【0047】
ビードレット(I)、(Ia)、(II)、(IIa)、(III)、(IIIa)、(IV)、(V)、(VI)、(VII)、(VIII)、(IX)、(X)、(XI)、(XII)、(XII’)、(XIII)、(XIV)、(XIV’)、(XIV’’)、(XIV’’’)、(XV)および/または(XV’)は、食品、飼料およびパーソナルケア製品の製造に使用され、好ましくは食品の製造に使用され、より好ましくは(ソフト)ドリンクおよびマーガリンの製造に使用される。
【0048】
食品、飼料およびパーソナルケア製品の製造用として広く知られている他の全ての成分もまた本方法に使用されることは明らかである。
【0049】
したがって、本発明はまた、ビードレット(I)、(Ia)、(II)、(IIa)、(III)、(IIIa)、(IV)、(V)、(VI)、(VII)、(VIII)、(IX)、(X)、(XI)、(XII)、(XII’)、(XIII)、(XIV)、(XIV’)、(XIV’’)、(XIV’’’)、(XV)および/または(XV’)を使用する、食品、飼料およびパーソナルケア製品の製造方法に関する。
【0050】
既に上で記載したように、食品、飼料およびパーソナルケア製品の製造に使用されるビードレット(I)、(Ia)、(II)、(IIa)、(III)、(IIIa)、(IV)、(V)、(VI)、(VII)、(VIII)、(IX)、(X)、(XI)、(XII)、(XII’)、(XIII)、(XIV)、(XIV’)、(XIV’’)、(XIV’’’)、(XV)および/または(XV’)の量は、製品に依存する。通常、食品、飼料およびパーソナルケア製品中の少なくとも一種のカロテノイドの量は、1〜12ppm(=製品1kg当たりのmgカロテノイド)である。
【0051】
ソフトドリンク中では、少なくとも一種のカロテノイドの量は、1〜12ppmである。
【0052】
マーガリン中では、少なくとも一種のカロテノイドの量は、1〜12ppmである。
【0053】
したがって、本発明はまた、食品、飼料およびパーソナルケア製品の製造方法であって、ビードレット(I)、(Ia)、(II)、(IIa)、(III)、(IIIa)、(IV)、(V)、(VI)、(VII)、(VIII)、(IX)、(X)、(XI)、(XII)、(XII’)、(XIII)、(XIV)、(XIV’)、(XIV’’)、(XIV’’’)、(XV)および/または(XV’)を使用し、かつ食品、飼料およびパーソナルケア製品中の少なくとも一種のカロテノイドの量が1ppm〜12ppmである製造方法に関する。
【0054】
現在のさらに別の実施形態は、上記方法で得られる食品、飼料およびパーソナルケア製品に関する。
【0055】
上述したように、ビードレットの利点はまた、良好な色の彩度および良好な色の安定性(貯蔵時)を有する最終市場製品(すなわち(食料雑貨)店で販売される消費者製品)の製造を可能にすることである。
【0056】
以下の実施例により、本発明を説明する。全ての温度は℃で示され、全ての部およびパーセントは重量に関するものである。
【0057】
[実施例1]
161kgのRevel C(パーム油から作られた、58〜62℃の融点を有する、水素化精製植物性脂肪)を容器に入れ、不活性ガス中で85℃まで加熱した。1.6kgのdl−α−トコフェロールを、溶融した「Revel C」に攪拌しながら加えた。その後、80kgの結晶β−カロテンを反応混合物に加えた。混合物を攪拌し、その後、85℃でコロイドミルを使用して粉砕する。第2の粉砕工程で、0.7mmのイットリウム安定化ジルコニウムビーズを満たした攪拌ボールミル(Netzsch、LMZ 2)を使用してβ−カロテンの粒径をさらに細かくした。その後、最終の懸濁液を温度90℃で噴霧した。塔で使用した主空気(底の空気)は温度5℃であった。噴霧工程の安定化のために、少量の85℃の熱風を塔の頂上から噴霧ノズルに加えた。(d0.1)267μm、(d0.5)373μm、(d0.9)520μmの粒径を有する非粘着性で、かつ非粉塵性のビードレットが得られた。カロテノイド粒子(ビードレット内)の粒径は、(d0.1)1μm、(d0.5)3μm、(d0.9)9μmであった。
【0058】
[実施例2]
150kgのParteck LUB STA 50(68〜70℃の範囲の融点を有するステアリン酸50の植物グレード)を容器に入れ、不活性ガス中で85℃まで加熱した。1.5kgのdl−α−トコフェロールを、溶融したParteck LUB STA 50に攪拌しながら加えた。その後、75kgの結晶β−カロテンを反応混合物に加えた。混合物を攪拌し、その後、85℃でコロイドミルを使用して粉砕する。第2の粉砕工程で、0.7mmのイットリウム安定化ジルコニウムビーズを満たした攪拌ボールミル(Netzsch、LMZ 2)を使用してβ−カロテンの粒径をさらに細かくした。その後、最終の懸濁液を温度90℃で噴霧した。噴霧冷却技術を使用して反応混合物を噴霧乾燥させた。塔で使用した主空気(底の空気)は温度5℃であった。噴霧工程の安定化のために、少量の85℃の熱風を塔の頂上から噴霧ノズルに加えた。(d0.1)302μm、(d0.5)414μm、(d0.9)565μmの粒径を有する非粘着性で、かつ非粉塵性のビードレットが得られた。カロテノイド粒子(ビードレット内)の粒径は、(d0.1)1μm、(d0.5)4μm、(d0.9)10μmであった。
【0059】
[実施例3]
30.14kgのRevel A(パーム油から作られた、58〜62℃の融点を有する、分留非水素化精製植物性脂肪)を容器に入れ、不活性ガス中で85℃まで加熱した。0.32kgのdl−α−トコフェロールを、溶融したRevel Aに攪拌しながら加えた。その後、15kgの結晶β−カロテンを反応混合物に加えた。混合物を攪拌し、その後、85℃でコロイドミルを使用して粉砕する。その後、懸濁液を温度90℃で噴霧した。噴霧冷却技術を使用して反応混合物を噴霧乾燥させた。塔で使用した主空気(底の空気)は温度5℃であった。噴霧工程の安定化のために、少量の85℃の熱風を塔の頂上から噴霧ノズルに加えた。(d0.1)263μm、(d0.5)361μm、(d0.9)495μmの粒径を有する非粘着性で、かつ非粉塵性のビードレットが得られた。カロテノイド粒子(ビードレット内)の粒径は、(d0.1)2μm、(d0.5)6μm、(d0.9)22μmであった。
【0060】
[実施例4]
25.1kgのRemi A−212(パーム油から作られ、61〜63℃の融点を有する、分留非水素化精製植物性脂肪)を容器に入れ、不活性ガス中で85℃まで加熱した。0.3kgのdl−α−トコフェロールを、溶融した水素化大豆油に攪拌しながら加えた。その後、12.5kgの結晶β−カロテンを反応混合物に加えた。混合物を攪拌し、その後、85℃でコロイドミルを使用して粉砕する。その後、懸濁液を温度90℃で噴霧した。噴霧冷却技術を使用して反応混合物を噴霧乾燥させた。塔で使用した主空気(底の空気)は温度5℃であった。噴霧工程の安定化のために、少量の85℃の熱風を塔の頂上から噴霧ノズルに加えた。(d0.1)333μm、(d0.5)480μm、(d0.9)688μmの粒径を有する非粘着性で、かつ非粉塵性のビードレットが得られた。カロテノイド粒子(ビードレット内)の粒径は、(d0.1)2μm、(d0.5)8μm、(d0.9)29μmであった。
【0061】
[実施例5]
30kgのSojaoel Hydriert Ph.Eur.7.0(68〜72℃の範囲の融点を有する、水素化大豆油)を容器に入れ、不活性ガス中で85℃まで加熱した。0.46kgのdl−α−トコフェロールを、溶融した水素化大豆油に攪拌しながら加えた。その後、15kgの結晶β−カロテンを反応混合物に加えた。混合物を攪拌し、その後、85℃でコロイドミルを使用して粉砕する。その後、懸濁液を温度90℃で噴霧した。噴霧冷却技術を使用して反応混合物を噴霧乾燥させた。塔で使用した主空気(底の空気)は温度5℃であった。噴霧工程の安定化のために、少量の85℃の熱風を塔の頂上から噴霧ノズルに加えた。(d0.1)353μm、(d0.5)562μm、(d0.9)883μmの粒径を有する非粘着性で、かつ非粉塵性のビードレットが得られた。カロテノイド粒子(ビードレット内)の粒径は、(d0.1)1μm、(d0.5)4μm、(d0.9)23μmであった。
【0062】
[実施例6]
12.55kgのRemi A−212(パーム油から作られた、61〜63℃の融点を有する、分留非水素化植物性脂肪)、および12.55kgのRemi ST−296(パーム油から作られた、52〜56℃の融点を有する、分留非水素化植物性脂肪)を容器に入れ、不活性ガス中で85℃まで加熱した。0.3kgのdl−α−トコフェロールを、溶融物に攪拌しながら加えた。その後、12.5kgの結晶β−カロテンを反応混合物に加えた。混合物を攪拌し、その後、85℃でコロイドミルを使用して粉砕する。その後、懸濁液を温度90℃で噴霧した。噴霧冷却技術を使用して反応混合物を噴霧乾燥させた。塔で使用した主空気(底の空気)は温度5℃であった。噴霧工程の安定化のために、少量の90℃の熱風を塔の頂上から噴霧ノズルに加えた。(d0.1)301μm、(d0.5)414μm、(d0.9)567μmの粒径を有する非粘着性で、かつ非粉塵性のビードレットが得られた。カロテノイド粒子(ビードレット内)の粒径は、(d0.1)2μm、(d0.5)8μm、(d0.9)28μmであった。
【0063】
[実施例7]
30kgのRueboel H70(70〜74℃の融点を有する、水素化ナタネ油)を容器に入れ、不活性ガス中で90℃まで加熱した。0.46kgのdl−α−トコフェロールを、溶融したRueboel H70に攪拌しながら加えた。その後、15kgの結晶β−カロテンを反応混合物に加えた。混合物を攪拌し、その後、90℃でコロイドミルを使用して粉砕する。その後、懸濁液を温度90℃で噴霧した。噴霧冷却技術を使用して反応混合物を噴霧乾燥させた。塔で使用した主空気(底の空気)は温度5℃であった。噴霧工程の安定化のために、少量の90℃の熱風を塔の頂上から噴霧ノズルに加えた。(d0.1)387μm、(d0.5)607μm、(d0.9)954μmの粒径を有する非粘着性で、かつ非粉塵性のビードレットが得られた。カロテノイド粒子(ビードレット内)の粒径は、(d0.1)1μm、(d0.5)4μm、(d0.9)21μmであった。
【0064】
実施例1〜7のビードレットは、食品、飼料およびパーソナルケア製品に添加することができる(通常、そのような製品中のカロテノイド含有率が1〜12ppmとなるような量で)。それらをソフトドリンクまたはマーガリンに使用することが好ましい。