(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
内部に長さ方向に沿って延長されるように形成される中孔及び前記中孔を外部で開放するように長さ方向に沿う両端にそれぞれ形成される開口を含むハウジング、汚廃水を前記中孔に流入させるように前記中孔と連通される流入口が形成され、前記ハウジングの一端に形成された開口をカバーするように前記ハウジングの一端に結合する流入口ヘッダー、及び前記中孔を通過した汚廃水を外部に流出させるように前記中孔と連通される流出口が形成され、前記ハウジングの他端に形成された開口をカバーするように前記ハウジングの他端に結合する流出口ヘッダーを含む反応器と、
前記ハウジングの長さ方向に沿って延長されるように形成され、前記ハウジングの内部に配置されるように前記反応器に設置される石英管と、
前記中孔に紫外線光を照射するように前記石英管の内部に挿入される紫外線ランプと、
前記ハウジングの長さ方向に離隔された複数の位置から前記中孔に過酸化水素を分散して供給するように前記反応器に設置される過酸化水素供給部とを含む、光酸化反応装置。
前記過酸化水素供給部は、前記中孔と連通され、前記ハウジングの長さ方向に沿って互いに離隔されるように配置される複数の過酸化水素供給口を含む請求項1または2に記載の光酸化反応装置。
出口から排出された前記汚廃水の温度及びpHを調節して前記追加反応器の流入口に供給するように前記反応器の流出口と前記追加反応器の流入口との間に設置される温度調節器及びpH調節器をさらに含む請求項10に記載の光酸化反応装置。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本出願で用いた用語は単に特定の実施例を説明するために用いられたもので、本発明を限定しようとする意図ではない。単数の表現は文脈上明らかに違うように意味しない限り、複数の表現を含む。
【0023】
本出願においてある部分がある構成要素を「含む」とする時、これは特別に反対される記載がない限り他の構成要素を除くのではなく他の構成要素をさらに含むことができることを意味する。また、明細書全体において、「上に」というのは対象部分の上または下に位することを意味し、必ずしも重力方向を基準として上側に位置することを意味するのではない。
【0024】
また、結合というのは、各構成要素の間の接触関係において、各構成要素の間に物理的に直接接触される場合のみを意味するのではなく、他の構成が各構成要素の間に介在されて、その他の構成に構成要素がそれぞれ接触されている場合まで包括する概念で使うようにする。
【0025】
また、以下で用いられる第1、第2のような用語は同一または相応する構成要素を区別するための識別記号に過ぎず、同一または相応する構成要素が第1、第2の用語によって限定されるのではない。
【0026】
図面で示した各構成の大きさ及び厚さは説明の便宜のために任意に示してあり、本発明が必ず図示したところに限定されない。
【0027】
以下、本発明による光酸化反応装置の実施例を添付図面を参照して詳しく説明する。添付図面を参照して説明するにおいて、同一または対応する構成要素は同じ図面番号を付与し、これに対する繰り返し説明は省略する。
【0028】
図1は本発明の第1実施例による光酸化反応装置を示す図面で、
図2は
図1に示した光酸化反応装置の内部を示す図面である。
【0029】
図1及び
図2によれば、本発明の第1実施例による光酸化反応装置(1000)は反応器(100)、石英管(200)、紫外線ランプ(300)及び過酸化水素供給部(400)を含む。
【0030】
図3は
図1に示した光酸化反応装置の反応器を示す図面である。
【0031】
図3によれば、本実施例による光酸化反応装置(1000)の反応器(100)は装置の全体的な見掛けを成す部分で、ハウジング(110)、流入口ヘッダー(120)及び流出口ヘッダー(130)を含む。
【0032】
ハウジング(110)は内部に長さ方向(L)に沿って延長されるように形成される中孔(111)、及び中孔(111)を外部に開放するようにハウジング(110)の長さ方向(L)に沿う両端にそれぞれ形成される開口(112、113)を含む。
【0033】
ハウジング(110)は長さ方向(L)と半径方向(R)を有する円柱形状に形成されることができ、ハウジング(110)の内部に形成される中孔(111)は円形の断面を有するように形成されることができる。
【0034】
中孔(111)の断面形状が円形に形成される場合、後述する紫外線ランプ(300、
図2参照)から放射状に照射される紫外線光が中孔(111)の内周面まで均一に到逹することができるので、紫外線光が到逹しない死角領域をとり除くことができる。この時、中孔(111)断面の直径は紫外線ランプ(300)の出力または紫外線ランプ(300)から照射される紫外線光の波長などに対応して設計されることができる。
【0035】
流入口ヘッダー(120)は汚廃水をハウジング(110)の内部に形成された中孔(111)に流入させるようにハウジング(110)の中孔(111)と連通される流入口(122)が形成される部分であり、ハウジング(110)の一端に形成された開口(112)をカバーするようにハウジング(110)の一端に結合される。この時、ハウジング(110)の一端と結合する流入口ヘッダー(120)の結合面にはハウジング(110)の開口(112)と対応する開口部が形成されることができる。
【0036】
流出口ヘッダー(130)はハウジング(110)の内部に形成された中孔(111)を通過した汚廃水を外部に流出させるようにハウジング(110)の中孔(111)と連通される流出口(132)が形成される部分であり、ハウジング(110)の他端に形成される開口(113)をカバーするようにハウジング(110)の他端に結合される。この時、ハウジング(110)の他端と結合する流出口ヘッダー(130)の結合面にはハウジング(110)の開口(113)と対応する開口部が形成されることができる。
【0037】
流入口ヘッダー(120)は流入口(122)と連通されると同時にハウジング(110)の中孔(111)と連通される第1ヘッダー空間(124)を含むことができる。これと類似して、流出口ヘッダー(130)は流出口(132)と連通されると同時にハウジング(110)の中孔(111)と連通される第2ヘッダー空間(134)を含むことができる。
【0038】
流入口ヘッダー(120)の流入口(122)と流出口ヘッダー(130)の流出口(132)はそれぞれ一端で外部に開放されるように形成され、他端でそれぞれ第1ヘッダー空間(124)及び第2ヘッダー空間(134)と連通され、第1ヘッダー空間(124)と第2ヘッダー空間(134)はハウジング(110)の中孔(111)と連通されるので、流入口(122)を通じて外部から流入された汚廃水はハウジング(110)の長さ方向(L)に沿って中孔(111)を過ぎて流出口(132)を通じて再び外部に排出されることができる。
【0039】
一方、反応器(100)に含まれるハウジング(110)、流入口ヘッダー(120)及び流出口ヘッダー(130)はいずれも一体に形成されて単一のボディーを構成することもできるが、
図3に示すようにそれぞれ単独のボディーに形成されて溶接またはボルトとナットなどの機械的締結方式を通じて結合されることもできる。この時、流入口ヘッダー(120)とハウジング(110)との間及び流出口ヘッダー(130)とハウジング(110)との間には結合のためのフランジがそれぞれ形成されることができる。
【0040】
再び
図1及び
図2によれば、石英管(200)はハウジング(110)の長さ方向(L)に沿って延長されるように形成され、ハウジング(110)の内部に配置されるように反応器(100)に設置される。石英管(200)は中孔(111)の大部分の領域にかけて配置されるように中孔(111)の延長の長さと相応したり、中孔(111)の延長の長さよりやや短く形成されることができる。
【0041】
石英管(200)は反応器(100)の内部特に中孔(111)に配置されて、反応器(100)の内部で石英管(200)の移動を制限するように石英管(200)の一端は長さ方向(L)に沿う反応器(100)の一端部と結合されることができる。
【0042】
例えば、石英管(200)の一端は流出口ヘッダー(130)を貫通して反応器(100)の外部に突出して結合されることができ、反応器(100)の外部に突出された石英管(200)の一端をカバーすると同時に石英管(200)を固定するように石英管固定部(210)が反応器(100)の外部に結合されることができる。
【0043】
紫外線ランプ(300)は石英管(200)の内部に挿入されて中孔(150)に紫外線光を照射する。紫外線ランプ(300)は長い棒状のランプで構成されることができ、石英管(200)の内部には紫外線ランプ(300)を収容するための収容空間が設けられ、紫外線ランプ(300)は石英管(200)の収容空間に挿入されることができる。
【0044】
石英管(200)及びここに挿入される紫外線ランプ(300)はハウジング(110)の長さ方向(L)に延長されるように形成されて中孔(111)の大部分の領域にかけて設置されるので、紫外線ランプ(300)から照射される紫外線光は長さ方向(L)に沿う中孔(150)の全体領域に到逹することができる。
【0045】
石英管(200)は中孔(111)に流入される汚廃水(及び後述する過酸化水素)から紫外線ランプ(300)を保護するために紫外線ランプ(300)が挿入される内部収容空間を密閉するように形成され、紫外線ランプ(300)から照射される紫外線光を透過させて中孔(111)に紫外線光が到逹するように紫外線透過率の高い材質を含んで形成されることができる。
【0046】
紫外線ランプ(300)は水銀ランプ、アマルガムランプまたはゼノンランプの中の一つであることができ、上述したように、紫外線ランプ(300)によって照射される光量の範囲によって中孔(111)の断面直径が決まることができる。
【0047】
過酸化水素供給部(400)はハウジング(100)の長さ方向(L)に離隔された複数の位置で中孔(111)に過酸化水素を分散して供給するように反応器(100)に設置される。過酸化水素供給部(400)は反応器(100)の内部つまり、中孔(111)及び/または第1ヘッダー空間(124、
図3参照)に過酸化水素を供給するが、互いに違う位置で過酸化水素を分散して供給することができる。
【0048】
本実施例による光酸化反応装置(1000)は反応器(100)の内部つまり、中孔(111)に流入された汚廃水に含まれた各種汚染物質を酸化分解する水処理装置である。つまり、流入口ヘッダー(120)の流入口(122)を通じて中孔(111)に流入された廃水はハウジング(100)の長さ方向(L)と平行する流動方向を有し、流動方向に沿って中孔(111)を通過しながら水処理されて流出口ヘッダー(130)の流出口(132)を通じて外部に排出される。
【0049】
具体的に、過酸化水素供給部(400)によってハウジング(110)の中孔(111)に供給された過酸化水素はハウジング(110)の内部に配置された紫外線ランプ(300)から照射される紫外線光によって分解されて強力な酸化力を有するOH−ラジカル(hydroxyl radical)を生成する。過酸化水素が分解して生成されたOH−ラジカルはハウジング(110)の中孔(111)からハウジング(110)の長さ方向(L)に流動する汚廃水と反応し、このような反応の結果汚廃水に含有された汚染物質は酸化分解されることができる。
【0050】
一方、紫外線光によって分解されないまま未反応状態で中孔(111)に残留する過酸化水素は生成されたOH−ラジカルと反応してOH−ラジカルを消耗する副反応を起こすことができ、それによって過酸化水素が分解されて生成されたOH−ラジカルの一部は汚染物質を酸化分解する反応に参与することができなくなるため、装置の水処理効率が低下されることができる。
【0051】
上記のような現象つまり、未反応過酸化水素によってOH−ラジカルが消耗される現象は中孔(111)に分布される過酸化水素の長さ方向(L)に沿う濃度差が大きいほど頻繁に発生することができる。即ち、反応器(100)の流入口(122)だけで過酸化水素が供給される場合、反応器(100)の流入口(122)近くの中孔(111)の内部には過酸化水素の濃度が高く現われる一方、反応器(100)の流入口(122)から遠く離れた中孔(111)の内部には過酸化水素の濃度が低く現われることができる。
【0052】
本実施例による光酸化反応装置(1000)はハウジング(110)の長さ方向(L)に離隔された複数の位置で中孔(111)に過酸化水素を分散して供給する過酸化水素供給部(400)を含むので、中孔(111)に分布される過酸化水素の長さ方向(L)に沿う濃度を均一に保持することができる。結果的に本実施例による光酸化反応装置(1000)は未反応過酸化水素によるOH−ラジカルの消耗反応を制限することができて水処理効率を向上することができる。
【0053】
図1及び
図2に示すように、過酸化水素供給部(400)はハウジング(110)の内部に形成される中孔(111)と連通され、ハウジング(110)の長さ方向(L)に沿って互いに離隔されるように配置される複数の過酸化水素供給口(410、411、412)を含むことができる。
【0054】
図1及び
図2は互いに離隔されるように配置された三つの過酸化水素供給口(410、411、412)が設置された光酸化反応装置(1000)を図示しているが、過酸化水素供給口(410、411、412)の個数、形成位置及び離隔間隔は反応器(100)またはハウジング(110)の全体長さ、中孔(111)に流入される汚廃水の流量、廃水の流速または紫外線ランプ(300)の出力などによって適切に加減されることができる。
【0055】
一方、過酸化水素供給部(400)が複数の過酸化水素供給口(410、411、412)を含む場合、複数の過酸化水素供給口(410、411、412)は反応器(100)の流入口ヘッダー(120)に形成された流入口(122)を含むことができる。即ち、流入口ヘッダー(120)に形成された流入口(122)は汚廃水を流入させるための入口として利用されるとともに過酸化水素供給口(410)としても利用されることができる。
【0056】
この時、本実施例による光酸化反応装置(1000)は過酸化水素と汚廃水を混合して流入口ヘッダー(120)の流入口(122)に吐出する混合器(500)をさらに含むことができ、混合器(500)は汚廃水流入ポンプ(10)及び過酸化水素供給ポンプ(20)と連結されて、各ポンプから汚廃水及び過酸化水素を供給して受けて混合させた後、流入口(122)に吐出することができる。
【0057】
図1及び
図2に示す光酸化反応装置(1000)は複数の過酸化水素供給口(410、411、412)を通じてハウジング(110)の長さ方向(L)に沿って離隔された複数の位置で反応器(100)の内部つまり、ハウジング(110)の中孔(111)に過酸化水素を供給することができ、複数の過酸化水素供給口(410、411、412)には過酸化水素供給ポンプ(20)と連結された複数の配管がそれぞれ設置されることができる。
【0058】
汚廃水及び/または過酸化水素は流入口ヘッダー(120)の流入口(122)を通じてハウジング(110)の中孔(111)に流入及び/または供給されて中孔(111)の内部をハウジング(110)の長さ方向(L)に流動して、本実施例による光酸化反応装置(1000)は複数の位置で過酸化水素を分散して供給するので、汚廃水の流動方向によって過酸化水素の濃度が均一に保持される状態で汚廃水に含有された汚染物質が酸化分解されることができる。
【0059】
図4は
図1に示す光酸化反応装置で過酸化水素供給部の変形例を示す図面で、
図5は
図1に示す光酸化反応装置で過酸化水素供給部の他の変形例を示す図面である。
【0060】
一方、
図4及び
図5に示す光酸化反応装置(1000)は過酸化水素供給部(400)を除き
図1〜
図3を参照して説明した光酸化反応装置と同一または類似する構成を含む。即ち、反応器(100)、石英管(200)及び紫外線ランプ(300)を含み、これは前述した光酸化反応装置の構成と類似するので、以下では過酸化水素供給部(400)の構成を中心に説明する。
【0061】
過酸化水素供給部(400)はハウジング(110)の長さ方向に離隔された複数の位置でハウジング(110)の中孔(111)に過酸化水素を分散して供給するように反応器(100)に設置されれば十分であるので、過酸化水素供給部(400)の具体的な構造及び配置は多様に変更されることができる。
【0062】
図4及び
図5によれば、過酸化水素供給部(400)は反応器(100)の外部に露出されるように配置される開放された一端を通じて内部に流入された過酸化水素をハウジング(110)の中孔(111)に分散して供給するように多数の貫通孔(425、435)が形成されて中孔(111)に設置される過酸化水素供給管(420、430)を含むことができる。
【0063】
過酸化水素供給管(420、430)は反応器(100)の外部に配置される開放された一端を通じて流入された過酸化水素の流路を提供し、過酸化水素の流動方向に沿って内外部を貫通するように形成される多数の貫通孔(425、435)を含む。過酸化水素供給管(420、430)の内部を流れる過酸化水素は多数の貫通孔(425、435)を通じて過酸化水素供給管(420、430)の内部でハウジング(110)の中孔(111)に排出されることができる。
【0064】
過酸化水素供給管(420、430)に形成される多数の貫通孔(425、435)は過酸化水素の流動方向に沿って離隔されるように形成され、過酸化水素供給管(420、430)はハウジング(110)の長さ方向に沿って中孔(111)に配置されるので、ハウジング(110)の長さ方向に離隔された複数の位置で中孔(111)に過酸化水素を分散して供給することができる。
【0065】
過酸化水素供給管(420、430)は多様な形状に形成されることができ、
図4に示すように、過酸化水素供給管(420)はハウジング(110)の内部に配置される石英管(200)の外周面を囲むように配置される螺旋形に形成されることができる。または、
図5に示すように、過酸化水素供給管(430)は石英管(200)の外周面を少なくとも1回囲むように配置される形状リング状に形成されることもできる。
【0066】
図5に示す過酸化水素供給管(430)は石英管(200)の延長方向に沿って長く形成される直線部と石英管(200)を中心に石英管(200)外周面の周りを加工ように形成されるリング部を含むことができ、多数の貫通孔(435)はリング部に形成されることができる。直線部とリング部は複数に形成されてそれぞれ連結されることができる。
【0067】
図6は
図1に示す光酸化反応装置でハウジングの変形例を示す図面で、
図7は
図6に示す光酸化反応装置の内部を示す図面である。
【0068】
図6及び
図7に示す光酸化反応装置(1000)は、
図1及び
図2によれば、上述した光酸化反応装置と同様に、反応器(100)、石英管(200)、紫外線ランプ(300)及び過酸化水素供給部(400)を含む。ただ、
図6及び
図7に示す光酸化反応装置(1000)は
図1及び
図2に示す光酸化反応装置の構成の中でハウジング(110)の変形例を図示しているので、このような差異を中心に説明する。
【0069】
図6及び
図7に示す光酸化反応装置(1000)のハウジングは長さ方向(L)に沿うそれぞれの一端に流入口ヘッダー(120)及び流出口ヘッダー(130)が結合される第1分割ハウジング(116)と第2分割ハウジング(117)に分割形成され、第1分割ハウジング(116)と第2分割ハウジング(117)はそれぞれの中孔(114、115)が分離されるように連結され、それぞれの他端には補助流出口(118)及び補助流入口(119)がそれぞれ形成されることができる。
【0070】
具体的に第1分割ハウジング(116)は長さ方向に沿う一端に流入口ヘッダー(120)が結合され、他端には補助流出口(118)が形成され、流入口ヘッダー(120)の流入口(122)及び補助流出口(118)と連通されるように内部に長さ方向に沿って延長されるように形成される第1中孔(114)を含む。
【0071】
また、第2分割ハウジング(117)は長さ方向に沿う一端に流出口ヘッダー(130)が結合され、他端には補助流入口(119)が形成され、流出口ヘッダー(130)の流出口(132)及び補助流入口(119)と連通されるように内部に長さ方向に沿って延長されるように形成される第2中孔(115)を含む。
【0072】
第1分割ハウジング(116)と第2分割ハウジング(117)は内部に形成されたそれぞれの中孔(114、115)が分離するように連結される。即ち、第1分割ハウジング(116)の第1中孔(114)と第2分割ハウジング(117)の第2中孔(115)は互いに分離してそれぞれ別途の空間を形成し、第1分割ハウジング(116)の第1中孔(114)に収容された汚廃水は第2分割ハウジング(117)の第2中孔(115)に流入されることができない。
【0073】
第1分割ハウジング(116)の一端に結合された流入口ヘッダー(120)の流入口(122)を通じて第1分割ハウジング(116)の第1中孔(114)に流入された汚廃水は第1分割ハウジング(116)に形成された補助流出口(118)を通じて第1分割ハウジング(116)の外部に排出され、第2分割ハウジング(117)に形成された補助流入口(119)を通じて第2分割ハウジング(117)の第2中孔(115)に流入された汚廃水は第2分割ハウジング(117)の一端に結合された流出口ヘッダー(130)の流出口(132)を通じて第2分割ハウジング(117)の外部に排出される。
【0074】
ここで、過酸化水素供給部(400)は流入口ヘッダー(120)の流入口(122)と第2分割ハウジング(117)の補助流入口(119)とを含む。即ち、流入口ヘッダー(120)の流入口(122)を通じて第1分割ハウジング(116)の内部に汚廃水及び過酸化水素が流入され、第2分割ハウジング(117)の補助流入口(119)を通じて第2分割ハウジング(117)の内部に汚廃水及び過酸化水素が流入されることができる。
【0075】
この時、
図6及び
図7に示す光酸化反応装置(1000)は過酸化水素と汚廃水を混合して第1分割ハウジング(116)の一端に結合された流入口ヘッダー(120)の流入口(122)及び第2分割ハウジング(117)の補助流入口(119)にそれぞれ吐出する混合器(510、520)をさらに含むことができる。
【0076】
図6及び
図7に示す光酸化反応装置(1000)は、
図1〜
図5によれば、上述した光酸化反応装置と違って、反応器のハウジングが分割形成されるので、構造的な側面で長さ方向に沿う過酸化水素の濃度差を減らすことができる。即ち、汚廃水が流動する中孔の長さが短くなるので長さ方向に沿う過酸化水素の濃度差を減少させることができる。
【0077】
一方、第1分割ハウジング(116)と第2分割ハウジング(117)は石英管(200)及び石英管(200)の内部に挿入される紫外線ランプ(300)を共有することができる。即ち、石英管(200)は分離された第1分割ハウジング(116)の第1中孔(114)と第2分割ハウジング(117)の第2中孔(115)に同時に配置されることができ、この時、第1分割ハウジング(116)と第2分割ハウジング(117)はそれぞれの中孔(114、115)が分離するように連結され、連結部分に石英管(200)が貫通される孔が形成されることができる。孔は石英管(200)の直径と相応することができる。
【0078】
図6及び
図7に示す光酸化反応装置(1000)は第1分割ハウジング(116)と第2分割ハウジング(117)を結合するクランプ(600)及び第1分割ハウジング(116)と第2分割ハウジング(117)との間に介在されるシーリング部材(図示しない)をさらに含むことができる。シーリング部材は第1分割ハウジング(116)の第1中孔(114)と第2分割ハウジング(117)の第2中孔(115)を遮断するように配置されることができる。
【0079】
図8は本発明の第2実施例による光酸化反応装置を示す図面である。
【0080】
図8によれば、本発明の第2実施例による光酸化反応装置(2000)は反応器(2100)、石英管(図示しない)、紫外線ランプ(図示しない)及び過酸化水素供給部(2122、2410)を含み、反応器(2100)はハウジング(2110)、流入口ヘッダー(2120)及び流出口ヘッダー(2130)を含む。一方、本実施例による光酸化反応装置(2000)を説明するにおいて、
図1及び
図2を参照して説明した光酸化反応装置(1000)と重複される説明は省略する。
【0081】
図8は光酸化反応装置(2000)の過酸化水素供給部が複数の過酸化水素供給口(2122、2410)を含む場合を例として図示しているが、これは一例として例示したものに過ぎなく、過酸化水素供給部は、
図4及び
図5によれば、上述した過酸化水素供給管を含むこともできる。以下では過酸化水素供給部が複数の過酸化水素供給口(2122、2410)を含む場合を例に挙げて説明する。
【0082】
本実施例による光酸化反応装置(2000)のハウジング(2110)は複数設置され、流入口ヘッダー(2120)は複数のハウジング(2110)の一端に形成されたそれぞれの開口を一体にカバーするように複数のハウジング(2110)の一端に結合され、流出口ヘッダー(2130)は複数のハウジング(2110)の他端に形成されたそれぞれの開口を一体にカバーするように複数のハウジング(2110)の他端に結合される。
【0083】
本実施例による光酸化反応装置(2000)は複数設置されるハウジング(2110)を含むので、一時に処理できる汚廃水の容量を増大させることができる。
【0084】
一方、ハウジングの内部に形成される中孔の断面積と長さを増加させることによりハウジングの内部に収容して処理可能な汚廃水の量を増大させることもできるが、中孔の断面積を増加させるのは紫外線ランプで照射される紫外線光の透過範囲が制限的であるため、装置の効率を低下させることができ、中孔の長さを増加させることは中孔の長さによる過酸化水素の濃度差を深化させて、これも装置の効率を低下させることができる。従って、ハウジングを複数設置することで装置の水処理効率を保持すると同時に処理可能な汚廃水の容量を増大させることができる。
【0085】
流入口ヘッダー(2120)及び流出口ヘッダー(2130)は複数のハウジング(2110)の長さ方向に沿う両端を一体にカバーし、この時、複数のハウジング(2110)の両端とそれぞれ結合される流入口ヘッダー(2120)と流出口ヘッダー(2130)の各結合面には複数のハウジング(2110)のそれぞれの開口と対応する開口部が複数に形成されることができる。
【0086】
汚廃水及び過酸化水素の流入のための配管は複数のハウジング(2110)の一端を一体にカバーするように結合される流入口ヘッダー(2120)の流入口(2122)に連結され、流入口(2122)を通じて流入口ヘッダー(2120)のヘッダー空間に流入された汚廃水及び過酸化水素は各ハウジング(2110)の開口を通じて各ハウジング(2110)の中孔に流入されることができる。
【0087】
一方、
図8は四つのハウジング(2110)を含む反応器(2100)を図示しているが、ハウジング(2110)の個数は一時に処理を要求される汚廃水の容量、紫外線ランプの出力などによって適切に加減されることができる。また、複数のハウジング(2110)は一列に配置又は交差して配置するなどの方式を通じて多様に配置することができ、好ましくは複数のハウジング(2110)を一体にカバーする流入口ヘッダー(2120)と流出口ヘッダー(2130)の大きさを最小化する方法で配置されることができる。
【0088】
図9は本発明の第3実施例による光酸化反応装置を示す図面である。
【0089】
図9によれば、本実施例による光酸化反応装置(3000)は複数設置される反応器(3100)を含み、複数の反応器(3100)はそれぞれの流入口(3122)に汚廃水が流入されるように配置される。一方、以下でも
図1及び
図2を参照して上述した光酸化反応装置(1000)と重複される説明は省略する。
【0090】
本実施例による光酸化反応装置(3000)の反応器(3100)は複数設置されるので、
図8に示す本発明の第2実施例による光酸化反応装置(2000)と同様に、一時に処理することができる汚廃水の容量を増大させることができる。
【0091】
ただ、本発明の第2実施例による光酸化反応装置(2000)は反応器(2100)の構成の中でハウジング(2110)が複数設置される反面、本発明の第3実施例による光酸化反応装置(3000)は反応器(3100)自体を複数設置する点で相違する。
【0092】
図9に示すように、反応器(3100)が複数設置され、複数の反応器(3100)がそれぞれの流入口(3122)に汚廃水が流入されるように配置される場合、一時に処理可能な廃水の容量を増大させるとともに状況によって選択的運用ができる。即ち、複数の反応器(3100)の中の一部のみを稼動することで処理される汚廃水の容量を調節することができる。
【0093】
この時、複数の反応器(3100)のそれぞれの流入口(3122)には汚廃水の流入及び過酸化水素の供給のための複数の配管がそれぞれ連結されることができ、複数の配管は廃水流入ポンプ(10)に連結された配管から分枝されて形成されることができる。
【0094】
図10は本発明の第4実施例による光酸化反応装置を示す図面である。
【0095】
図10によれば、本実施例による光酸化反応装置(4000)は反応器(4100)の流出口(4132)から流出された汚廃水を再処理するように設置される追加反応器(4700)をさらに含み、追加反応器(4700)は反応器(4100)の流出口(4132)から流出された汚廃水が追加反応器(4700)の流入口(4722)に流入されるように配置される。
【0096】
一方、本実施例による光酸化反応装置(4000)に含まれる反応器(4100)及び追加反応器(4700)は
図1〜
図3を参照して上述した反応器と実質的に同じ構成を含むので、重複される説明は略する。
【0097】
汚廃水は反応器(4100)を通過することで、1次水処理工程を経た後、追加反応器(4700)を再通過することで2次水処理工程を経ることができる。このように、数回に経た水処理工程を実施することで装置の水処理性能を向上することができる。
【0098】
水処理工程は必要によって3回以上実施されることもあり、
図10は3回の水処理工程が実施される光酸化反応装置(4000)を示しているが、水処理工程の実施回数及びそれによって配置される追加反応器の個数は要求される汚廃水の水処理の程度によって加減されることがある。
【0099】
1次水処理工程が実施される反応器(4100)の流出口(4132)と2次水処理工程が実施される追加反応器(4700)の流入口(4722)との間には汚廃水の流出及び流入のための連結配管が設置されることができる。
【0100】
また、反応器(4100)に設置される過酸化水素供給口(4410、4122)と追加反応器(4700)に設置される過酸化水素供給口(4420、4722)には過酸化水素の供給のための配管が連結されることができる。
【0101】
また、本実施例による光酸化反応装置(4000)は1次水処理工程が実施される反応器(4100)の流出口(4132)から排出された汚廃水の温度及びpHを調節して2次水処理工程が実施される追加反応器(4700)の流入口(4722)に供給するように反応器(4100)の流出口(4132)と追加反応器(4700)の流入口(4722)との間に設置される温度調節器及びpH調節器(4800)をさらに含むことができる。
【0102】
反応器(4100)及び追加反応器(4700)の内部で水処理反応の効率を高めるために、温度調節器(4800)は紫外線ランプの発熱によって変化する汚廃水の温度を調節するように設置され、pH調節器(4800)は廃水に含有された汚染物質を酸化分解する過程で生成される中間生成物によって変化する汚廃水の酸度を調節するように設置される。
【0103】
例えば、汚廃水の温度は4℃〜40℃を保持するように調節されることができ、汚廃水の酸度は6pH〜10pHを保持するように調節されることができる。
【0104】
図11は本発明の第5実施例による光酸化反応装置を示す図面である。
【0105】
図11によれば、本実施例による光酸化反応装置(5000)は
図8に示す光酸化反応装置(2000)と
図10に示す光酸化反応装置(4000)を組み合わせたもので、本実施例による光酸化反応装置(5000)は複数のハウジング(5110)を含む反応器(5100)及び複数のハウジング(5710)を含む追加反応器(5700)を含む。
【0106】
本実施例による光酸化反応装置(5000)は複数のハウジング(5110)を含む反応器(5100)を含むので一時に処理することができる汚廃水の容量を増大させることができ、複数のハウジング(5710)を含む追加反応器(5700)を含むので、装置の水処理性能を向上することができる。
【0107】
図12は本発明の第6実施例による光酸化反応装置(6000)を示す図面である。
【0108】
図12によれば、本実施例による光酸化反応装置(6000)は
図9に示した光酸化反応装置(3000)と
図10に示した光酸化反応装置(4000)を組み合わせたもので、本実施例による光酸化反応装置(6000)は1次水処理工程が実施される複数の反応器(6100)を含み、2次水処理工程が実施される複数の追加反応器(6700)を含む。
【0109】
本実施例による光酸化反応装置(6000)は1次水処理工程が実施される複数の反応器(6100)を含むので、一時に処理可能な汚廃水の容量を増大させるとともに複数の反応器(6100)の中の一部のみを選択的に運用することができるので、装置運用の効率性を確保することができる。
【0110】
また、本実施例による光酸化反応装置(6000)は2次水処理工程が実施される複数の追加反応器(6700)を含むので、装置の水処理性能を向上することができる。
【0111】
以上、本発明の一実施例について説明したが、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求範囲に記載された本発明の思想から逸脱しない範囲内で、構成要素の付加、変更、削除または追加などによって本発明を多様に修正及び変更することができ、これも本発明の権利範囲内に含まれるものとすべきである。