特許第6305503号(P6305503)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6305503アクティブ層、薄膜トランジスタアレイ基板及び表示装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6305503
(24)【登録日】2018年3月16日
(45)【発行日】2018年4月4日
(54)【発明の名称】アクティブ層、薄膜トランジスタアレイ基板及び表示装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 29/786 20060101AFI20180326BHJP
   H01L 51/05 20060101ALI20180326BHJP
   H01L 51/30 20060101ALI20180326BHJP
   C01B 32/05 20170101ALI20180326BHJP
   C01B 32/15 20170101ALI20180326BHJP
   G09F 9/30 20060101ALI20180326BHJP
   G09F 9/40 20060101ALI20180326BHJP
   H01L 51/50 20060101ALI20180326BHJP
   G02F 1/1368 20060101ALI20180326BHJP
   G02F 1/1343 20060101ALI20180326BHJP
【FI】
   H01L29/78 618B
   H01L29/28 100A
   H01L29/28 220A
   H01L29/28 250E
   C01B32/05
   C01B32/15
   G09F9/30 338
   G09F9/30 365
   G09F9/40 301
   G09F9/30 309
   H05B33/14 A
   G02F1/1368
   G02F1/1343
【請求項の数】12
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2016-243583(P2016-243583)
(22)【出願日】2016年12月15日
(65)【公開番号】特開2017-120894(P2017-120894A)
(43)【公開日】2017年7月6日
【審査請求日】2016年12月15日
(31)【優先権主張番号】10-2015-0187704
(32)【優先日】2015年12月28日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】501426046
【氏名又は名称】エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【弁理士】
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【弁理士】
【氏名又は名称】梶並 順
(74)【代理人】
【識別番号】100122437
【弁理士】
【氏名又は名称】大宅 一宏
(74)【代理人】
【識別番号】100161115
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 智史
(72)【発明者】
【氏名】チヨン・カン
(72)【発明者】
【氏名】チャングム・キム
(72)【発明者】
【氏名】チョングン・ベク
(72)【発明者】
【氏名】サンジン・キム
【審査官】 竹口 泰裕
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−266272(JP,A)
【文献】 特開2011−082517(JP,A)
【文献】 中国特許出願公開第104538453(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L21/336、29/786
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体物質及び複数の炭素同素体を含み、
前記半導体物質は、セラミック半導体またはIGZOであり、
前記炭素同素体は、還元グラフェンオキサイド(rGO)、非酸化グラフェン、またはグラフェンナノリボンのうちのいずれか1つまたはこれらの混合物であり、
前記炭素同素体は、前記半導体物質100重量%に対して0.05〜1重量%で含まれるアクティブ層。
【請求項2】
前記炭素同素体は、前記半導体物質内に分散されており、複数のドメインをなす請求項1に記載のアクティブ層。
【請求項3】
前記ドメインは、前記複数の炭素同素体の炭素間化学的結合によって1つのドメインをなす請求項2に記載のアクティブ層。
【請求項4】
前記炭素同素体は、1次元または2次元構造を有する請求項1〜3のいずれか一項に記載のアクティブ層。
【請求項5】
基板と、
前記基板上のゲート電極と、
前記ゲート電極上のゲート絶縁膜と、
前記ゲート絶縁膜上に位置し、半導体物質及び複数の炭素同素体で構成されたアクティブ層と、
前記アクティブ層に各々接触するソース電極及びドレイン電極と、
を備え
前記半導体物質は、セラミック半導体またはIGZOであり、
前記炭素同素体は、還元グラフェンオキサイド(rGO)、非酸化グラフェン、またはグラフェンナノリボンのうちのいずれか1つまたはこれらの混合物であり、
前記炭素同素体は、前記半導体物質100重量%に対して0.05〜1重量%で含まれる薄膜トランジスタアレイ基板。
【請求項6】
前記炭素同素体は、前記半導体物質内に分散されており、複数のドメインをなす請求項に記載の薄膜トランジスタアレイ基板。
【請求項7】
前記複数のドメインは、前記アクティブ層のチャネルに位置する請求項に記載の薄膜トランジスタアレイ基板。
【請求項8】
前記ドメインは、前記複数の炭素同素体の炭素間化学的結合によって1つのドメインをなす請求項に記載の薄膜トランジスタアレイ基板。
【請求項9】
前記炭素同素体は、1次元または2次元構造を有する請求項のいずれか一項に記載の薄膜トランジスタアレイ基板。
【請求項10】
請求項のいずれか一項による薄膜トランジスタアレイ基板と、
前記薄膜トランジスタアレイ基板上の有機絶縁膜と、
前記有機絶縁膜上の画素電極と、
を備える表示装置。
【請求項11】
前記画素電極と電気的に連結された有機発光ダイオードと、
前記有機発光ダイオード上の封止層と、
前記封止層上のカバーウィンドウと、
をさらに備える請求項10に記載の表示装置。
【請求項12】
前記画素電極と同一平面上または下部で離間して位置する共通電極と、
前記共通電極上の液晶層と、
をさらに備える請求項10または11に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アクティブ層、アクティブ層を含む薄膜トランジスタアレイ基板、及び薄膜トランジスタアレイ基板を含む表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、表示装置(FPD:Flat Panel Display)は、マルチメディアの発達とともに、その重要性が増大している。これに伴い、液晶表示装置(Liquid Crystal Display:LCD)、プラズマディスプレイパネル(Plasma Display Panel:PDP)、電界放出表示装置(Field Emission Display:FED)、有機電界発光表示装置(Organic Light Emitting Device)などの種々のディスプレイが実用化されている。
【0003】
表示装置を駆動する方式には、パッシブマトリックス(passive matrix)方式と、薄膜トランジスタ(thin film transistor)を用いたアクティブマトリックス(active matrix)方式とがある。パッシブマトリックス方式は、正極と負極とを直交するように形成し、ラインを選択して駆動させるのに対して、アクティブマトリックス方式は、薄膜トランジスタを各画素電極に連結してオン/オフスイッチングすることで駆動させる方式である。
【0004】
薄膜トランジスタにおいては、電子移動度、漏れ電流などの基本的な薄膜トランジスタの特性だけでなく、長い寿命を維持できる耐久性及び電気的信頼性が極めて重要である。ここで、薄膜トランジスタのアクティブ層は、主に、非晶質シリコン、多結晶シリコン、または酸化物半導体で形成することができる。しかし、非晶質シリコンは、成膜工程が簡単であり、且つ製造コストが少ないという長所があるけれども、電子移動度が0.5cm/Vsであって、低いという短所がある。酸化物半導体は、オン/オフ比が約10程度であり、且つ漏れ電流が低いけれども、電子移動度が10cm/Vsであって、多結晶シリコンに比べて低いという短所がある。多結晶シリコンは、電子移動度が100cm/Vs程度で速いけれども、酸化物半導体に比べてオン/オフ比が低く、大面積に適用すると、コストが増大するという短所がある。したがって、薄膜トランジスタの電子移動度、漏れ電流、オン/オフ比などの特性を向上させるための研究が継続して行われている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、炭素同素体を含むアクティブ層を形成して素子の特性を向上させることができるアクティブ層、該アクティブ層を含む薄膜トランジスタアレイ基板、及び該薄膜トランジスタアレイ基板を含む表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、炭素同素体を含むアクティブ層を形成して素子の特性を向上させることができるアクティブ層、該アクティブ層を含む薄膜トランジスタアレイ基板、及び該薄膜トランジスタアレイ基板を含む表示装置である。
【0007】
すなわち、本発明は、半導体物質及び複数の炭素同素体を含むアクティブ層である。
【0008】
また、本発明は、基板と、
前記基板上のゲート電極と、
前記ゲート電極上のゲート絶縁膜と、
前記ゲート絶縁膜上に位置し、半導体物質及び複数の炭素同素体で構成されたアクティブ層と、
前記アクティブ層に各々接触するソース電極及びドレイン電極と、
を備える薄膜トランジスタアレイ基板である。
【0009】
さらに、本発明は、前記薄膜トランジスタアレイ基板と、
前記薄膜トランジスタアレイ基板上の有機絶縁膜と、
前記有機絶縁膜上の画素電極と、
を備える表示装置である。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、半導体物質内に炭素同素体が複数のドメインを形成するアクティブ層を形成することにより、アクティブ層の電荷移動度を向上させることができる。また、複数のドメインが分散されたアクティブ層を形成することにより、炭素同素体が互いに連結されて電荷が移動される通路が形成されることを防止できる。よって、薄膜トランジスタのオン/オフ比が低下することを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の炭素同素体−半導体組成物を製造する工程を示した図である。
図2】本発明の炭素同素体−半導体組成物を製造する工程を示した図である。
図3】本発明の実施形態に係る薄膜トランジスタアレイ基板を示した断面図である。
図4】本発明の実施形態に係るアクティブ層を示した平面図である。
図5】本発明の実施形態に係る薄膜トランジスタの電子及び正孔の移動を示した模式図である。
図6】本発明の実施形態に係る表示装置を示した断面図である。
図7】本発明の実施形態に係る表示装置を示した断面図である。
図8】本発明のアクティブ層のAFM分析イメージである。
図9図8のA領域を測定したXPSグラフである。
図10図8のB領域を測定したXPSグラフである。
図11】実施例と比較例とによって製造された薄膜トランジスタの電流−電圧カーブを示したグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、添付された図面を参照して本発明の好ましい実施形態を説明する。
なお、明細書全体にわたって同じ参照符号は、実質的に同じ構成要素を意味する。以下の説明において、本発明と関連した公知技術あるいは構成に対する具体的な説明が本発明の要旨を不要に濁すと判断される場合、その詳細な説明を省略する。また、以下の説明において使用される構成要素の名称は、明細書作成の容易さを考慮して選択されたものに過ぎず、実際、製品の部品名称とは相違することがあり得る。
【0013】
下記において開示する本発明に係る表示装置は、有機発光表示装置、液晶表示装置、電気泳動表示装置などであり得る。本発明では、液晶表示装置を例として説明する。液晶表示装置は、薄膜トランジスタ上に画素電極及び共通電極が形成された薄膜トランジスタアレイ基板と、カラーフィルタ基板と、この2つの基板間に介在された液晶層とからなるが、このような液晶表示装置では、共通電極と画素電極とで垂直または水平にかかる電界によって液晶を駆動する。また、本発明に係る表示装置は、有機発光表示装置にも使用可能である。例えば、有機発光表示装置は、薄膜トランジスタに連結された第1の電極、第2の電極、及びこれらの間に有機物からなる発光層を備える。したがって、第1の電極から供給を受ける正孔と第2の電極から供給を受ける電子とが発光層内で結合して正孔−電子対である励起子(exciton)を形成し、励起子が底状態に戻りながら発生するエネルギーによって発光する。後述する本発明の炭素同素体を含むアクティブ層は、前述した表示装置の薄膜トランジスタに使用することができる。
【0014】
以下、添付した図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。
本発明は、炭素同素体と半導体物質とを含む薄膜トランジスタを開示し、具体的に、炭素同素体と半導体物質とを含むアクティブ層が形成された薄膜トランジスタを開示する。薄膜トランジスタは、表示装置のスイッチング素子または駆動素子として使用される。
【0015】
<炭素同素体>
本発明において開示する炭素同素体は、互いに共有結合された炭素原子の多環芳香族分子を表す。共有結合された炭素原子は、繰り返し単位として6個の構成要素からなる環を形成でき、また、5個の構成要素からなる環及び7個の構成要素からなる環のうちの1つ以上を含むこともできる。炭素同素体は、単一層であり得るし、または炭素同素体の他の層上に積層された複数の炭素同素体層を備えることもできる。炭素同素体は、1次元または2次元構造を有する。炭素同素体は、約100nmの最大厚みを有し、具体的に、約10nm〜約90nm、より具体的には、約20nm〜約80nmの厚みを有する。
【0016】
炭素同素体の製造方法は、物理的剥離法、化学気相蒸着法、化学的剥離法、またはエピタキシャル合成法など、大きく4つがある。物理的剥離法は、グラファイト試料にスコッチテープを貼った後、これを剥がすことにより、スコッチテープ表面にグラファイトから離れた炭素同素体シートを得る方式である。化学気相蒸着法は、炭素同素体を成長させようとする基板表面に高い運動エネルギーを有した気体または蒸気形態の炭素前駆体を吸着、分解させて炭素原子に分離させ、当該炭素原子が互いに原子間結合をなすようにして、結晶質の炭素同素体を成長させる方式である。化学的剥離法は、黒鉛の酸化、還元特性を利用したものであって、まず、黒鉛を硫酸と硝酸との混合物に入れて、炭素同素体板の縁にカルボキシル化合物を貼る。塩化チオニルによって酸塩化物に変わり、再度、オクタデシルアミンを用いて炭素同素体アミドを作る。これをテトラヒドロフランのような溶液を用いて還収すれば、粉砕が起こり、個別の炭素同素体シートを得る方式である。エピタキシャル合成法は、シリコンカーバイド(SiC)を1,500℃の高温で加熱することにより、シリコン(Si)が除去され、残っているカーボン(C)によって炭素同素体を得る方式である。
【0017】
本発明の炭素同素体は、還元グラフェンオキサイド(rGO)、非酸化グラフェン、またはグラフェンナノリボンを使用できる。還元グラフェンオキサイドは、グラフェンオキサイド(GO)を還元させたものであって、黒鉛に強酸を加えて酸化させ、化学的に小さな粒子状態で形成してグラフェンオキサイドを製造し、グラフェンオキサイドを還元させて製造される。非酸化グラフェンは、前述した炭素同素体の製造方法のうち、酸化−還元工程を除いた方法で製造された炭素同素体をいう。グラフェンナノリボンは、グラフェンを幅がナノメータ(nm)であるリボン形態で切り出したものであって、幅によって一定エネルギーバンドギャップを有する。グラフェンナノリボンは、炭素同素体を含むモノマから合成するか、炭素ナノチューブを切って平面に広げて製造することができる。前述した炭素同素体の種類の他にも、本発明の炭素同素体は、グラフェンナノメッシュなどの公知となった炭素同素体構造を適用できる。
【0018】
本発明の炭素同素体は、フレーク(flake)形態で使用される。炭素同素体フレークは、炭素同素体が溶媒に分散された分散液を用いて基板上に分散液をコーティングし、溶媒を乾燥した後、物理的な力を加えて製造することができる。物理的な力を加える方法では、ボールミル、ビーズミル、超音波均質器などの方法を利用して炭素同素体フレークを得ることができる。
【0019】
<半導体物質>
本発明の半導体物質は、セラミック半導体または有機半導体物質であって、溶液でコーティングが可能な材料を使用することができる。
セラミック半導体は、セラミックの電気的な性質を用いたものであって、セラミックは、電子があるイオンや原子に束縛されているため、自由に動くことができず、電気をほとんど通さないが、外部から電界が加えられれば、これに反応して束縛された電子が再配列を起こして状態が変わりながら電子が動くようになる。セラミック半導体は、シリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、セレニウム(Se)、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)などの金属元素が酸素(O)、炭素(C)、窒素(N)などと結合して作られた酸化物、炭化物、窒化物からなる。代表的なセラミック半導体では、チタン酸バリウム(BaTiO)を挙げることができる。
【0020】
有機半導体は、半導体特性を有した有機化合物であって、高分子有機半導体または低分子有機半導体を挙げることができる。高分子有機半導体としては、F8T2(ポリ[(9,9−ジオクチルフルオレニル−2,7−ジイル)−コ−ビチオフェン])、PBDTBOTPDO(ポリ[(5,6−ジヒドロ−5−オクチル−4,6−ジオキソ−4H−チエノ[3,4−C]ピロール−1,3−ジイル){4,8−ビス[(2−ブチロオクチル)オキシ]ベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェン−2,6−ジイル}])、PBDT−TPD(ポリ[[5−(2−エチルヘキシル)−5,6−ジヒドロ−4,6−ジオキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−1,3−ジイル][4,8−ビス[(2−エチルヘキシル)オキシ]ベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェン−2,6−ジイル]])、PBDTTT−CF(ポリ[1−(6−{4,8−ビス[(2−エチルヘキシル)オキシ]−6−メチルベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェン−2−イル}−3−フルオロ−4−メチルチエノ[3,4−b]チオフェン−2−イル)−1−オクタノン])、PCDTBT(ポリ[N−9’−ヘプタデカニル−2,7−カルバゾール−alt−5,5−(4’,7’−ジ−2−チエニル−2’,1’,3’−ベンゾチアジアゾール)]、ポリ[[9−(1−オクチルノニル)−9H−カルバゾール−2,7−ジイル]−2,5−チオフェンジイル−2,1,3−ベンゾチアジアゾール−4、7−ジイル−2,5−チオフェンジイル])、PCPDTBT(ポリ[2,6−(4,4−ビス−(2−エチルヘキシル)−4H−シクロペンタ[2,1−b;3,4−b’]ジチオフェン)−alt−4,7(2,1,3−ベンゾチアジアゾール)])、PFO−DBT(ポリ[2,7−(9,9−ジオクチルフルオレン)−alt−4,7−ビス(チオフェン−2−イル)ベンゾ−2,1,3−チアジアゾール])、PTAA(ポリ[ビス(4−フェニル)(2,4,6−トリメチルフェニル)アミン])、ポリ[(5,6−ジヒドロ−5−オクチル−4,6−ジオキソ−4H−チエノ[3,4−c]ピロール−1、3−ジイル)[4,8−ビス[(2−エチルヘキシル)オキソ]ベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェン−2,6−ジイル]]、F8BT(ポリ[(9,9−ジ−n−オクチルフルオレニル−2,7−ジイル)−alt−(ベンゾ[2,1,3]チアジアゾール−4,8−ジイル)])、P3DDT(ポリ(3−ドデシルチオフェン−2,5−ジイル))、P3HT(ポリ(3−ヘキシルチオフェン−2,5−ジイル))、MDMOPPV(ポリ[2−メトキシ−5−(3’,7’−ジメチルオクチルオキシ)−1,4−フェニレンビニレン])、MEH−PPV(ポリ[2−メトキシ−5−(2−エチルヘキシルオキシ)−1,4−フェニレンビニレン])、P3OT(ポリ(3−オクチルチオフェン−2,5−ジイル))、PTB7(ポリ({4,8−ビス[(2−エチルヘキシル)オキシ]ベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェン−2,6−ジイル}{3−フルオロ−2−[(2−エチルヘキシル)カルボニル]チエノ[3,4−b]チオフェンジイル}))などを挙げることができる。
【0021】
低分子有機半導体としては、例えば、TIPS−ペンタセン(6,13−ビス(トリイソプロピルシリルエチニル)ペンタセン)、TESペンタセン(6,13−ビス((トリエチルシリル)エチニル)ペンタセン)、DH−FTTF(5,5’−ビス(7−ヘキシル−9H−フルオレン−2−イル)−2,2’−ビチオフェン)、diF−TES−ADT(2,8−ジフルオロ−5,11−ビス(トリエチルシリルエチニル)アントラジチオフェン)、DH2T(5,5’−ジヘキシル−2,2’−ビチオフェン)、DH4T(3,3’’’−ジヘキシル−2,2’:5’,2’’:5’’,2’’’−クウォータチオフェン)、DH6T(5,5’’’’’−ジヘキシル−2,2’:5’,2’’:5’’,2’’’:5’’’,2’’’’:5’’’’,2’’’’’−セキシチオフェン)、DTS(PTTh2)2(4,4’−[4,4−ビス(2−エチルヘキシル)−4H−シロロ[3,2−b:4,5−b’]ジチオフェン−2,6−ジイル]ビス[7−(5’−ヘキシル−[2,2’−ビチオフェン]−5−イル)−[1,2,5]チアジアゾロ[3,4−c]ピリジン]、5,5’−ビス{[4−(7−ヘキシルチオフェン−2−イル)チオフェン−2−イル]−[1,2,5]チアジアゾロ[3,4−c]ピリジン}−3,3’−ジ−2−エチルヘキシルシリレン−2,2’−ビチオフェン)、SMDPPEH(2,5−ジ−(2−エチルヘキシル)−3,6−ビス−(5’’−n−ヘキシル−[2,2’,5’,2’’]ターチオフェン−5−イル)−ピローロ[3,4−c]ピロール−1,4−ジオン)、TES−ADT(5,11−ビス(トリエチルシリルチニル)アントラジチオフェン)などを挙げることができる。
【0022】
前述した有機半導体は、高分子有機半導体及び低分子有機半導体のうちの2種類以上を使用するか、互いに異なる高分子有機半導体を使用することができ、互いに異なる低分子有機半導体を使用することもできる。
【0023】
<炭素同素体−半導体組成物>
図1及び図2は、本発明の炭素同素体−半導体組成物を製造する工程を示した図である。
本発明は、炭素同素体と半導体物質とを混合して炭素同素体−半導体組成物を製造できる。より詳細には、図1に示すように、炭素同素体フレークと半導体物質とを用意する。炭素同素体フレークと半導体物質とは粉末形態で用意することができる。炭素同素体フレークと半導体物質とを溶媒に入れて混合して炭素同素体−半導体組成物を製造する。前述したこととは異なり、図2に示すように、本発明の炭素同素体−半導体組成物は、半導体物質が含まれた半導体溶液に炭素同素体が分散された炭素同素体分散液を混合して製造されることができる。
【0024】
このとき、溶媒は、水;エタノール、メタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、2−エチルヘキシルアルコール、メトキシペンタノール、ブトキシエタノール、エトキシエトキシエタノール、ボトキシエトキシエタノール、メトキシプロポキシプロパノール、テキサノール(texanol)、ターピネオール、及びこれらの組み合わせから選択されるアルコール類;テトラハイドロフラン(THF);グリセロール、エチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ジヘキシレングリコール、或いはこれらのアルキルエーテル;グリセリン、N−メチルピロリドン(N−methyl−2−pyrrolidinone、NMP)、2−ピロリドン、アセチルアセトン、1,3−ジメチルイミダゾリノン、チオジグリコール、ジメチルスルホキシド(dimethyl sulfoxid、DMSO)、N,N−ジメチルアセトアミド(N,N−dimethyl acetamide、DMAc))、ジメチルホルムアミド(dimethylformamide、DMF))、スルホラン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、及びこれらの組み合わせから選択されるいずれか1つ以上を使用できる。
【0025】
炭素同素体を良好に分散させるために、炭素同素体−半導体組成物に超音波を照射することができる。このとき、超音波を数回分割して照射することが好ましい。例えば、炭素同素体と半導体物質とを混合し、超音波破砕機で強い超音波(約250W)を約30分間照射する。このような工程を繰り返すことにより、炭素同素体が良好に分散された炭素同素体−半導体組成物を製造できる。
【0026】
本発明の炭素同素体−半導体組成物に使用される炭素同素体の量は、半導体物質の全体100重量%に対して0.05〜0.1重量%で含まれることができる。ここで、炭素同素体が半導体物質の全体100重量%に対して0.05重量%以上であれば、電荷移動度が向上した効果を得ることができ、炭素同素体が半導体物質の全体100重量%に対して1重量%以下であれば、オンオフ比の低下を防止する効果を得ることができる。
【0027】
以下、前述した炭素同素体−半導体組成物を用いてアクティブ層を含む薄膜トランジスタ及び表示装置について説明する。
図3は、本発明の実施形態に係る薄膜トランジスタアレイ基板を示した断面図であり、図4は、本発明の実施形態に係るアクティブ層を示した平面図であり、図5は、本発明の実施形態に係る薄膜トランジスタの電子及び正孔の移動を示した模式図であり、図6は、本発明の実施形態に係る表示装置を示した断面図である。
【0028】
<薄膜トランジスタアレイ基板>
本発明において開示する薄膜トランジスタアレイ基板は、アクティブ層下部にゲート電極が位置するボトムゲート型(bottom−gate type)薄膜トランジスタを例として説明する。しかし、本発明は、これに限定されず、アクティブ層上部にゲート電極が位置するトップゲート型(top−gate type)薄膜トランジスタも適用可能である。
【0029】
図3に示すように、基板110上にゲート電極120が位置する。基板110は、透明であるか、不透明なガラス、プラスチック、または金属からなる。ゲート電極120は、銅(Cu)、モリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、クロム(Cr)、金(Au)、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、ネオジム(Nd)、タンタル(Ta)、及びタングステン(W)からなる群より選択されたいずれか1つまたはこれらの合金の単層や多層からなる。ゲート電極120上にゲート電極120を絶縁させるゲート絶縁膜125が位置する。ゲート絶縁膜125は、シリコン酸化膜(SiOx)、シリコン窒化膜(SiNx)、またはこれらの多層からなる。
【0030】
ゲート電極120上にアクティブ層130が位置する。アクティブ層130は、前述した本発明の炭素同素体−半導体組成物で形成される。より詳細には、ゲート絶縁膜125が形成された基板110上に前述した炭素同素体−半導体組成物をコーティングして炭素同素体−半導体薄膜を形成する。炭素同素体−半導体組成物をコーティングする方法としては、スピンコーティング(spin coating)、スリットコーティング(slit coating)、スクリーン印刷(screen printing)、インクジェット印刷(ink−jet printing)などの方法を使用することができ、溶液をコーティングする方法であれば、いかなる方法も適用可能である。炭素同素体−半導体薄膜に250℃で2時間の間、熱処理を行って溶媒を除去する。そして、炭素同素体−半導体薄膜をフォトリソグラフィ法でパターニングすることにより、本発明のアクティブ層130が製造され得る。
【0031】
アクティブ層130上にアクティブ層130の一側に接触するソース電極135aと、アクティブ層130の他側に接触するドレイン電極135bとが位置する。ソース電極135a及びドレイン電極135bは、単一層または多層からなることができ、単一層である場合には、モリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、クロム(Cr)、金(Au)、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、ネオジム(Nd)、及び銅(Cu)からなる群より選択されたいずれか1つまたはこれらの合金からなることができる。また、ソース電極135a及びドレイン電極135bが多層である場合には、モリブデン/アルミニウム−ネオジム、モリブデン/アルミニウム、またはチタン/アルミニウムの二重層であるか、モリブデン/アルミニウム−ネオジム/モリブデン、モリブデン/アルミニウム/モリブデン、またはチタン/アルミニウム/チタンの三重層からなることができる。
【0032】
本発明のアクティブ層130は、ソース電極135aとドレイン電極135bとがコンタクトする領域間でチャネル(channel、CH)が形成される。チャネル(CH)は、アクティブ層130内でソース電極135aとドレイン電極135bとの間に電子及び正孔が移動する通路である。
【0033】
図4及び図5に示すように、アクティブ層130は、半導体物質SC内に炭素同素体が複数のドメインDOをなしている。複数のドメインDOは、半導体物質SCから互いに離間して分散配置される。各ドメインDOは、炭素同素体等の末端の炭素が化学的に結合されて1つのドメインをなす。複数のドメインDOの化学的結合はランダムになされ、分散された配置もランダムになされる。
【0034】
本発明は、半導体物質からなるアクティブ層130内に炭素同素体を分散させる。ソース電極135aとドレイン電極135bとに電圧がかかると、アクティブ層130のチャネルに電子及び正孔が移動する。このとき、アクティブ層130のチャネルに炭素同素体が分散されているので、電子及び正孔が半導体物質で半導体物質の電荷移動度に沿って移動する途中、導体に近い炭素同素体で極めて速く移動するようになる。電子及び正孔は、半導体及び炭素同素体に沿って移動して、電荷移動度が極めて向上し得る。
【0035】
特に、半導体物質は、電子移動の際に発生する散乱現象であるスキャッタリングのため、電子の移動度が減少する特性があるけれども、炭素同素体は、炭素同素体内部で発生するスキャッタリング現象がほとんどなく、電子の移動度が減少する恐れを除去できる。
【0036】
また、本発明のアクティブ層130は、炭素同素体が少量含まれるので、炭素同素体が互いに接触(または、化学的結合)することにより、キャリアが移動する通路がほとんど形成されない。したがって、アクティブ層130の半導体特性が低下してオフ電流が増加することを防止できる。
【0037】
以下、図6及び図7を参照して、本発明の薄膜トランジスタアレイ基板を含む表示装置について説明する。下記では、前述した薄膜トランジスタアレイ基板と重複する説明を省略する。
【0038】
<表示装置>
図6に示すように、ソース電極135a及びドレイン電極135bの上に有機絶縁膜140が位置する。有機絶縁膜140は、下部の段差を平坦化するものであって、フォトアクリル(photo acryl)、ポリイミド(polyimide)、ベンゾシクロブテン系樹脂(benzocyclobutene resin)、アクリレート系樹脂(acrylate)などの有機物からなることができる。有機絶縁膜140は、ドレイン電極135bを露出するビアホ―ル145を備える。図示していないが、ソース電極135a及びドレイン電極135bの上にシリコン酸化物(SiOx)、シリコン窒化物(SiNx)、またはこれらの多層からなるパッシベーション膜が位置することもできる。
【0039】
有機絶縁膜140上に画素電極150及び共通電極155が位置する。画素電極150は、有機絶縁膜140に形成されたビアホ―ル145を介してドレイン電極135bと連結される。画素電極150は、ITO(Indium Tin Oxide)またはIZO(Indium Zinc Oxide)のような透明であり、かつ導電性を有した物質からなる。共通電極155は、画素電極150と同じ物質からなる。画素電極150と共通電極155とは互いに交互に配置され、画素電極150と共通電極155との間に水平電界を形成する。
【0040】
本発明の実施形態では、画素電極と共通電極とが同一平面上に位置するIPS(in−plane switching)液晶表示装置を例として説明した。しかし、本発明は、これに限定されず、画素電極下部に共通電極が位置することができ、共通電極が薄膜トランジスタアレイ基板と対向するカラーフィルタアレイ基板に位置することもできる。
【0041】
一方、図7に示すように、本発明の表示装置は、有機発光ダイオードを含む有機発光表示装置であり得る。より詳細には、ソース電極135a及びドレイン電極135bの上に有機絶縁膜140が位置する。有機絶縁膜140は、ドレイン電極135bを露出するビアホ―ル145を備える。
【0042】
有機絶縁膜140上に画素電極150が位置する。画素電極150は、有機絶縁膜140に形成されたビアホ―ル145を介してドレイン電極135bと連結される。画素電極150上にバンク層160が位置する。バンク層160は、画素電極150の一部を露出して画素を仕切る画素仕切膜であり得る。バンク層160及び露出した画素電極150上に有機膜層165が位置する。有機膜層165は、電子と正孔とが結合して発光する発光層を備え、正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層、または電子注入層を備えることができる。有機膜層165が形成された基板110上に対向電極170が位置する。対向電極170は、カソード電極であって、仕事関数が低いマグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、またはこれらの合金からなることができる。したがって、画素電極150、有機膜層165、及び対向電極170を備える有機発光ダイオードOLEDが構成される。
【0043】
有機発光ダイオードOLEDが形成された基板110上に封止層180が位置する。封止層180は、下部の有機発光ダイオードOLEDを含む基板110を封止するものであって、無機膜、有機膜、またはこれらの多層構造からなることができる。封止層180上にカバーウィンドウ190が位置して有機発光表示装置を構成する。
【実施例】
【0044】
以下、本発明の実施形態によって炭素同素体−半導体組成物にて製造されたアクティブ層に対する実験例を開示する。下記では、半導体物質としてIGZOを使用した。
【0045】
(実験1:アクティブ層の評価)
図8は、本発明のアクティブ層のAFM分析イメージであり、図9は、図8のA領域を測定したXPSグラフであり、図10は、図8のB領域を測定したXPSグラフである。
図8に示すように、アクティブ層のAFM(Atomic Force Microscope)分析イメージをみると、炭素同素体が互いに結合して多くのドメインを形成していることが観察される。特に、位相(phase)差を介して炭素同素体が形成されている位置と炭素同素体が形成されていない位置とに対する差を確認できる。
【0046】
図9は、炭素同素体のドメイン領域のXPS(X−ray Photoelectron Spectroscopy)分析グラフであり、図10は、炭素同素体のドメインが形成されていない領域のXPS分析グラフである。図9に示すように、炭素同素体を構成する元素である炭素(C)1sピーク(Peak)と酸素(O)1sピーク(Peak)とが確認された。図10に示すように、炭素同素体のドメインが形成されていない領域では、メインピーク(Peak)がインジウム(In)、ガリウム(Ga)、亜鉛(Zn)、酸素(O)であり、炭素同素体ドメイン領域に比べて炭素(C)1sピーク(Peak)が顕著に低く確認された。
この結果により、本発明の炭素同素体−半導体組成物によって製造されたアクティブ層は、炭素同素体がドメインをなしていることが確認できた。
【0047】
(実験2:薄膜トランジスタの評価)
<実施例>
前述した図2に示されたように、ボトムゲート型薄膜トランジスタに炭素同素体と半導体とを含むアクティブ層を形成して薄膜トランジスタを製造した。ここで、半導体物質は、IGZOで形成した。
<比較例>
アクティブ層を純粋IGZOのみで形成したこと以外は、前述した実施例と同様にして薄膜トランジスタを製造した。
前述した実施例と比較例とによって製造された薄膜トランジスタの電流−電圧カーブを測定して図11に示し、しきい電圧とオン電流とを下記の表1に示した。
【0048】
【表1】
【0049】
前記表1及び図11に示すように、IGZOのみからなるアクティブ層を備えた比較例は、しきい電圧が−25Vに表れ、オン電流が4×10−6Aに表れた。それに対し、IGZOの半導体と炭素同素体とを含むアクティブ層を備えた実施例は、しきい電圧が−20Vに表れ、オン電流が8×10−6Aに表れた。
この結果により、IGZOのみからなるアクティブ層を含む薄膜トランジスタに比べて、IGZOの半導体と炭素同素体とからなるアクティブ層を含む薄膜トランジスタのしきい電圧とオン電流特性とが優れていることを確認できた。
【0050】
したがって、本発明は、半導体物質内に炭素同素体が複数のドメインを形成するアクティブ層を形成することにより、アクティブ層の電荷移動度を向上させることができる。また、複数のドメインが分散されたアクティブ層を形成することにより、炭素同素体が互いに連結されて電荷が移動する通路が形成されることを防止できる。よって、薄膜トランジスタのオン/オフ比が低下することを防止できる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11