特許第6305507号(P6305507)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6305507容器アセンブリ、消火器、及び容器アセンブリの製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6305507
(24)【登録日】2018年3月16日
(45)【発行日】2018年4月4日
(54)【発明の名称】容器アセンブリ、消火器、及び容器アセンブリの製造方法
(51)【国際特許分類】
   B65D 25/20 20060101AFI20180326BHJP
   A62C 13/76 20060101ALI20180326BHJP
【FI】
   B65D25/20 A
   A62C13/76 B
   B65D25/20 W
【請求項の数】4
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2016-256443(P2016-256443)
(22)【出願日】2016年12月28日
(65)【公開番号】特開2017-121968(P2017-121968A)
(43)【公開日】2017年7月13日
【審査請求日】2016年12月28日
(31)【優先権主張番号】105100236
(32)【優先日】2016年1月6日
(33)【優先権主張国】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】515346123
【氏名又は名称】沛倫設計有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110000796
【氏名又は名称】特許業務法人三枝国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】宋沛倫
【審査官】 家城 雅美
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭59−026742(JP,U)
【文献】 特開2013−244432(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3144546(JP,U)
【文献】 登録実用新案第3163026(JP,U)
【文献】 登録実用新案第3182970(JP,U)
【文献】 実開昭57−180681(JP,U)
【文献】 特開2011−050516(JP,A)
【文献】 特開2006−333892(JP,A)
【文献】 特開昭59−164072(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2007/0209809(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D23/00−25/56
A62C13/76
B65D77/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
凸柱を有するコア型の該凸柱に、磁性体を含有する金属材料で構成されている金属筒を嵌めた上で、前記凸柱がキャビティ型のキャビティに挿入されるように前記コア型と前記キャビティ型とを閉じ合わせて前記キャビティを密閉する工程と、
ポリマー材料を前記キャビティ内に注入し、前記ポリマー材料を前記金属筒と前記キャビティ型との隙間に充填させる工程と、
前記キャビティ内に注入されたポリマー材料が固化してから、離型し、前記金属筒で構成される内壁部と、固化した前記ポリマー材料で構成されて前記内壁部の外周面を覆う外壁部とを有する外容器を得る工程と、
前記外容器の前記内壁部の内部空間に缶状の内容器を設置する工程と、を含むことを特徴とする容器アセンブリの製造方法。
【請求項2】
前記内部空間が封止されるように前記外容器の両端にそれぞれキャップを取り付ける工程を更に含む、請求項に記載の容器アセンブリの製造方法。
【請求項3】
各前記キャップとして射出成形により得られたものを用いる、請求項に記載の容器アセンブリの製造方法。
【請求項4】
前記キャップの内の1つとして、磁性体を含有する金属材料を含むように形成したものを用いる、請求項に記載の容器アセンブリの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器に関し、詳しくは磁石により吸引固定できる容器に関する。
【背景技術】
【0002】
図1及び図2には、従来の消火器が示されている。ここで、図1は消火器の一部を示す分解斜視図であり、図2は概略上視図である。該消火器は消火器本体1とその固定具2を有する。消火器本体1は、消火剤を装填できるよう全体が金属で筒状に形成された容器を有する。固定具2は、消火器本体1をその設置環境に固定するためのものであって、建築物の壁面等に固定される背板21と、背板21の上側端から、背板21と直交する方向へフォーク状に伸びる2本のアーム22と、ベルト状であって一端が上述した上端側と相対する下端部で背板21に連結されると共に、他端が自由端となっている固定ベルト23とを有する。消火器本体1を設置する際には、消火器本体1の窄まったネック部を2本のアーム22の間に入れてから、固定ベルト23を消火器本体1の胴部に回した上で固定ベルト23の他端を背板21に固定することで、消火器本体1が固定具2に固定される(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】台湾登録実用新案第M255036号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来の消火器では、消火器本体の設置の際に、消火器本体の他の部分が固定具のアームと干渉しないように、消火器本体を特定の角度で固定具の2本のアームの間に入れなくてはならず使い勝手が悪い上に、消火器本体を据え付けまたは取り外すたびに固定ベルトを撓めたり伸ばしたりするので、繰り返しの使用によって固定ベルトが劣化して切れてしまうこともある。
【0005】
そこで、本発明の目的は、従来の固定用のアームやベルトを用いなくともその設置環境に容易に固定されることができ、且つ据え付けや取り外しを繰り返してもその固定具を損じにくい容器アセンブリを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するための手段として、本発明は、以下の容器アセンブリを提供する。
【0007】
即ち、筒状の外壁部と、前記外壁部と同軸の筒状に形成されて前記外壁部の内側に設けられていると共にその内部に内部空間を画成している内壁部とを有し、前記外壁部がポリマー材料で構成されていて、前記内壁部が磁性体を含有する金属材料で構成されている外容器と、前記外容器の前記内部空間に設置されている内容器と、を具えることを特徴とする容器アセンブリを提供する。
【0008】
また、上記手段を提供するための方法として、本発明は、以下の方法を提供する。
【0009】
即ち、凸柱を有するコア型の該凸柱に、磁性体を含有する金属材料で構成されている金属筒を嵌めた上で、前記凸柱がキャビティ型のキャビティに挿入されるように前記コア型と前記キャビティ型とを閉じ合わせて前記キャビティを密閉する工程と、
ポリマー材料を前記キャビティ内に注入し、前記ポリマー材料を前記金属筒と前記キャビティ型との隙間に充填させる工程と、
前記キャビティ内に注入されたポリマー材料が固化してから、離型し、前記金属筒で構成される内壁部と、固化した前記ポリマー材料で構成されて前記内壁部の外周面を覆う外壁部とを有する外容器を得る工程と、
前記外容器の前記内壁部の内部空間に缶状の内容器を設置する工程と、を含むことを特徴とする容器アセンブリの製造方法を提供する。
【発明の効果】
【0010】
上記手段によれば、外容器の外壁部がポリマー材料で構成されていることで、外観の変更が容易である上に、外容器の内壁部が磁石で吸引できるように構成されていることで、例えば設置場所に固定した固定具としての磁石ユニットと組み合わせて用いれば、外容器及び内容器からなる容器を自由な角度で設置場所に着脱自在に固定できるようになるので使い勝手が向上する上に、着脱を繰り返し行っても固定具の劣化が生じない。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】従来の容器の例として挙げる消火器の一部を示す分解斜視図である。
図2】上記従来の消火器を示す概略上視図である。
図3】本発明に係る容器アセンブリの一実施形態を示す分解斜視図である。
図4】上記実施形態を示す組立斜視図である。
図5】上記実施形態を示す組立断面図である。
図6】本発明に係る容器アセンブリの製造方法の一実施例を示すフローチャートである。
図7】本発明に係る容器アセンブリの製造方法の一実施例において用いるコア型、キャビティ型、及び金属筒を示す説明図である。
図8】本発明に係る容器アセンブリの製造方法の一実施例においてキャビティにポリマー材料を注入する工程を示す説明図である。
図9】本発明に係る容器アセンブリの製造方法の一実施例において外容器内に内容器を設置する工程を示す説明図である。
図10】本発明に係る容器アセンブリの製造方法の一実施例において外容器の両端にキャップを取り付ける工程を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照しながら本発明の具体的な実施形態を説明する。
(容器アセンブリ)
図3図5には、本発明に係る容器アセンブリの一実施形態が示されており、その内、図3は分解された状態における斜視図、図4は組み立てられた状態における斜視図、図5は組み立てられた状態における断面図である。
【0013】
本実施形態において、容器アセンブリは、外容器4と、外容器4の内部に設けられている内容器5と、外容器4を吸引固定するための磁石ユニット6とを具える。
【0014】
外容器4は、軸線Lに沿って筒状に形成された外壁部41と、外壁部41と同軸の筒状に形成され外壁部41の内側に設けられていると共にその内部に内部空間421(図5参照)を画成している内壁部42と、外壁部41の上端に着脱可能に取り付けられて外壁部41の上端側を封止できる上端側キャップ43と、外壁部41の下端に着脱可能に取り付けられて外壁部41の下端側を封止できる下端側キャップ44とを有する。
【0015】
材質として、外壁部41はポリマー材料で構成されており、一方、内壁部42は磁性体を含有する金属材料で構成されている。外壁部41がポリマー材料で構成されていることにより、外壁部41は設計自由度が高く、色彩、外郭、質感の設計変更が容易となる。また、内壁部42が磁性体を含有する金属材料で構成されていることにより、後述するように磁石ユニット6により吸引されることができる。
【0016】
外壁部41は、軸線Lを囲うように軸線Lに沿って延伸する筒状の周壁412と、周壁412の上端から内向きに延伸して軸線Lを囲う開口413を画成するように形成された内フランジ壁411とを有し、開口413は上記内部空間421と連通している。また、図3に示されているように、周壁412の内フランジ壁411が設けられている上端側の外周面には軸線Lを囲うように窪むスナップ溝415が形成されており、一方、周壁412の下端側の内周面には複数(図示のように本実施形態では3つ)の係合突起416が軸線Lを囲うように等間隔で形成されている。
【0017】
内壁部42は、外径が外壁部41の内径とほぼ同じであり、外壁部41の周壁412の内周面と密接するように設けられている。
【0018】
上端側キャップ43は、椀状になっていて、その開放端である下端側の内周面には、図3に示されているように外壁部41のスナップ溝415に対応して互いに着脱できるように形成された複数(本実施形態では4つ)のスナップ突起431が設けられている。これらスナップ突起431とスナップ溝415との着脱によって、上端側キャップ43が外壁部41に対して着脱可能となっている。
【0019】
下端側キャップ44は、椀状の本体440と、磁性体を含有する金属材料で構成されていて本体440の底部に固定されているベースブロック441とを有する。本体440の外周面には、外壁部41の各係合突起416にそれぞれ対応して互いに着脱できるように形成された複数(本実施形態では3つ)の係合溝442が設けられている。本実施形態においては、係合溝442は、本体440の上端から下向きに延伸してから屈曲して左右方向に、即ち軸線Lを囲むよう延伸するように切り欠かれたL字状の溝であり、各係合突起416を本体440の上端から係合溝442に入れて下端に当接させてから、外壁部41を下端側キャップ44に対して回すと、各係合突起416が係合溝442に嵌まり込み係止される。このように、係合突起416と係合溝442との着脱によって、下端側キャップ44が外壁部41に対して着脱可能となっている。
【0020】
内容器5は、内容物を装填できるように形成された缶体51と、内容物を噴出することができるように缶体51の軸線L上の上端に形成され、図5に示すように径が内壁部42よりも短いヘッド部52と、ヘッド部52の缶体51に対する付け根部分を囲うように缶体51の外周面から外向きに突き出て形成された外フランジ部53とを有する。更に、缶体51の外表面の形状は、断面視において、径が窄まったネック部(図5においてはフランジ部53の真下)から下端側キャップ44側へ向かうにつれて徐々に径が拡開するように形成され、内壁部42とほぼ同じ長さとなった後に、下端側キャップ44に延伸する。
【0021】
図5に示されるように、内容器5は、外容器4に対して、缶体51が外容器4の内部空間421に配置されると共にヘッド部52が外容器4の内フランジ壁411に形成された開口413から外側に突き出るように設置されている。また、本実施形態では、内容器5が外容器4内に設置されると、上述のように径が短く形成された缶体51の外表面の上端部分が内フランジ壁411の開口413を形成する端部に対して下方から突き当たると共に、外フランジ部53が開口413に嵌まるように構成されており、このように構成すると、内容器5が外容器4内に設置された際の設置安定性が向上する。
【0022】
磁石ユニット6は、建物の壁面に固定できる第1の磁石部材61と、建物の床面に固定できる第2の磁石部材62とを有する。
【0023】
第1の磁石部材61は、外容器4に対して、ポリマー材料で構成されている外壁部41を介してその内側にあって上述のように磁性体を含有する金属材料で構成されている内壁部42を磁力により吸引することで、外容器4を吸引固定する。また、第1の磁石部材61の、外容器4に面する側の面は、円筒状である外容器4の外壁部41の外周面に対応する弧面となっている(図3参照)。このように構成されることで、第1の磁石部材61と外壁部41とが密接できるようになるので、第1の磁石部材61による外容器4の固定がより安定する。なお、上記弧面の弧の角度が90度以下となるように第1の磁石部材61を形成すれば、外容器4を固定した際に第1の磁石部材61が外容器4で隠れるようになるので、設置環境の美観の向上を図ることができる。
【0024】
第2の磁石部材62は、外容器4が第1の磁石部材61によって吸引されて例えば建物の壁面に固定された場合に、外容器4の下端側キャップ44のベースブロック441を吸引固定できるように構成されている。
【0025】
本実施形態によれば、外容器4は、内壁部42が磁石で吸引できるように構成されていると共に、外壁部41がポリマー材料で構成されているので、外観、例えば色彩、形状、質感の変更が容易である上に、設置場所に固定した磁石ユニット6と組み合わせて用いれば、容器を自由な角度で設置場所に着脱自在に固定できるので使い勝手が向上する上に、着脱を繰り返し行っても固定具(磁石ユニット6)の劣化が生じない。
【0026】
なお、上記実施形態での容器アセンブリは、例えば消火器として用いることができる。以下にその応用例を説明する。
(消火器としての応用例)
容器アセンブリの内容器5に、内容物として消火剤を装填すると共に、内容器5の内圧を大気圧よりも高くなるように構成すれば、本発明に係る容器アセンブリを、消火器として利用することができる。ここで消火剤としては、例えば消火作用を有するエアゾールを用いることができ、ヘッド部52を操作することで缶体51に装填されたエアゾールをヘッド部52から噴出させることができる。
【0027】
また、建物における消火器の設置箇所に、磁石ユニット6を設置しておけば、本発明に係る容器アセンブリを利用した消火器を、当該設置箇所に固定設置することができ、また必要時には固定具を取り外すなどの操作を何ら必要とせず、磁石ユニット6の磁力に抗して消火器を引き上げるだけで、消火器を容易に取り外すことができる。よって、設置箇所に任意の角度で置くだけで固定できる上に固定を解除する際にも特別な操作を必要とせず、且つ繰り返しの使用でも固定具の劣化が起きないので使い勝手がよい。また、装填物の交換の際には、内容器5を外容器4から取り外して作業を行えるので便利であり、また内容器5ごと新しいものに交換することも可能である。
(製造方法)
以下、図6図10を参照して、本発明に係る容器アセンブリを製造する方法の一実施例を説明する。
【0028】
図6にフローチャートで示されているように、当該製造方法は、大まかに、外容器4を製造するための型を用意する工程S100と、型内に材料を注入する工程S200と、離型して外容器4を得る工程S300と、外容器4に内容器5を設置する工程S400と、キャップを取り付ける工程S500とを含む。以下各工程を説明する。
【0029】
工程S100では、図7に示されているように、凸柱81を有するコア型8と、凸柱81に対応したキャビティ91を有するキャビティ型9とを用意し、コア型8の凸柱81に、磁性体を含有する金属材料で構成されている金属筒7を嵌めた上で、金属筒7が嵌められた凸柱81がキャビティ型9のキャビティ91に挿入されるように、コア型8とキャビティ型9とを閉じ合わせてキャビティ91を密閉する。なお、キャビティ91は金属筒7よりも一回り大きく形成されているので、密閉されたキャビティ91において金属筒7とキャビティ型9との間には隙間80(図8参照)が存在する。また、キャビティ型9は、キャビティ91における底面中央から円盤状に突き出た突起92を有し、キャビティ型9とコア型8が閉じ合わされた際には、凸柱81の端部が突起92に突き当たるように構成されている(図8参照)。
【0030】
工程S200では、図8に示されているように、ポリマー材料をキャビティ91内に注入して上記隙間80に充填させる。これにより、金属筒7の外周面がポリマー材料に被覆される。なお、本実施例において、隙間80は、金属筒7の周面とキャビティ型9との間に画成される第1の隙間801と、突起92の存在によって凸柱81及び金属筒7の端面とキャビティ型9との間に画成されると共に第1の隙間801と連通する第2の隙間802とを含む。
【0031】
工程S300では、キャビティ91内に注入されたポリマー材料が固化してから、離型する。これにより、金属筒7で構成される内壁部42と、固化したポリマー材料で構成されて内壁部42の外周面を覆う外壁部41とを有する外容器4が得られる。なお、本実施例において外壁部41は、第1の隙間801におけるポリマー材料が固化してなった周壁412と、第2の隙間802におけるポリマー材料が固化してなった内フランジ壁411とを有するようになる(図9参照)。
【0032】
工程S400では、図9に示されるように、外容器4の上記内壁部42の内部空間421に、缶状に形成された内容器5を挿入して設置する。
【0033】
工程S500では、図10に示されるように、外容器4の上記内部空間421が封止されるように、即ち内容器5の両端が覆われるように、外容器4の両端にそれぞれ上端側キャップ43と下端側キャップ44を取り付ける。ここで、これらキャップ43、44としてはそれぞれ射出成形により製造されたものを用いる。また、下端側キャップ44としては、磁性体を含有する金属材料で構成されたベースブロック441を含むように構成されたものを用いる。
【0034】
上記各製造工程を経ることにより、本発明に係る製造方法によれば、上述の本発明に係る容器アセンブリにおける外容器4及び内容器5を製造することが可能となる。
【0035】
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0036】
なお、本発明の実施に際して、例えば外容器4と内容器5とで構成される容器は、該容器の固定具である磁石ユニット6と常に一緒に販売される必要はなく、該容器を単独で販売することもでき、または他の磁石を用いた固定具と共に用いられてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明に係る容器アセンブリは、例えばスプレー缶式の消火具を構成するためのものとして応用できる。
【符号の説明】
【0038】
4 外容器
41 外壁部
411 内フランジ壁
412 周壁
413 開口
415 スナップ溝
416 係合突起
42 内壁部
421 内部空間
43 上端側キャップ
431 スナップ突起
44 下端側キャップ
440 本体
441 ベースブロック
442 係合溝
5 内容器
51 缶体
52 ヘッド部
53 外フランジ部
6 磁石ユニット
61 第1の磁石部材
62 第2の磁石部材
7 金属筒
8 コア型
80 隙間
801 第1の隙間
802 第2の隙間
81 突柱
9 キャビティ型
91 キャビティ
92 突起
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10