特許第6305512号(P6305512)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6305512
(24)【登録日】2018年3月16日
(45)【発行日】2018年4月4日
(54)【発明の名称】容積式ピペットシステムの排出機能
(51)【国際特許分類】
   B01L 3/02 20060101AFI20180326BHJP
   G01N 1/00 20060101ALI20180326BHJP
【FI】
   B01L3/02 D
   G01N1/00 101K
【請求項の数】15
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2016-504596(P2016-504596)
(86)(22)【出願日】2014年3月21日
(65)【公表番号】特表2016-520416(P2016-520416A)
(43)【公表日】2016年7月14日
(86)【国際出願番号】EP2014055769
(87)【国際公開番号】WO2014154594
(87)【国際公開日】20141002
【審査請求日】2017年3月6日
(31)【優先権主張番号】1352660
(32)【優先日】2013年3月25日
(33)【優先権主張国】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】513016471
【氏名又は名称】ジルソン エスアーエス
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】クロード・ヴォワイエ
(72)【発明者】
【氏名】ステファーヌ・ギシャードン
【審査官】 中村 泰三
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭53−131895(JP,A)
【文献】 特開昭56−104247(JP,A)
【文献】 特開平04−225844(JP,A)
【文献】 米国特許第04261205(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01L 3/02
G01N 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
容積式ピペットシステム(1)の下部部品(4)であって、該下部部品は、毛細管ピストンアセンブリ(84)に属するピストン(82)の上端部(86)を把持するためのデバイス(20)を摺動可能に収容する本体(19)を含み、前記毛細管ピストンアセンブリの毛細管は、前記本体の端部取付具(6)に取り付けられるよう意図され、
排出のために前記毛細管と協同することができるように、前記本体(19)に対して外側に配置され、かつ前記ピペットシステムの長軸(10)に沿って前記本体に対して摺動可能に取り付けられた、前記毛細管ピストンアセンブリを排出するための手段(46)を備え、および
前記ピペットシステムの前記長軸(10)回りの前記排出手段(46)および前記把持デバイス(20)の相対的な回転が、前記ピストン(82)の前記上端部(86)を解放することができる開形態から前記端部を保持することができる閉形態に、および/または前記閉形態から前記開形態に前記把持デバイスを移行させるように、前記下部部品が設計されていることを特徴とする、容積式ピペットシステム(1)の下部部品(4)。
【請求項2】
前記把持デバイス(20)が前記デバイス(20)を前記閉形態にする第1位置と、前記デバイスを前記開形態にする第2位置との間で移動するあご部(26)を有し、前記移動あご部(26)が前記本体(19)を通過する第1ピン(54)および前記第1ピンと協同する第1傾斜路(58)の2つの要素の一方を備え、前記2つの要素の他方は、前記排出手段(46)に設けられ、および
前記移動あご(26)部の前記第1位置から前記第2位置へ、およびその逆の移行が前記第1傾斜路(58)に沿った前記第1ピン(54)の相対的な移動によって生じることを特徴とする、請求項1に記載のピペットシステムの下部部品。
【請求項3】
前記把持デバイス(20)には、前記移動あご部(26)を前記第1位置、または前記第2位置に戻す弾性復帰手段(32)が設けられていることを特徴とする、請求項2に記載のピペットシステムの下部部品。
【請求項4】
前記把持デバイス(20)は、前記本体(19)を通る第2ピン(60)および前記第2ピンと協同する第2傾斜路(62)の2つの要素の一方を備え、前記2つの要素の他方は、前記排出手段(46)に設けられており、かつ
前記把持デバイス(20)の下方移動の間、前記第2傾斜路(62)に沿った前記第2ピン(60)の前記相対的な移動によって生じる前記排出手段(46)および前記把持デバイス(20)の相対的な回転によって、前記把持デバイスが前記開形態から前記閉形態へ移行するように、前記ピペットシステムの前記下部部品が設計されていることを特徴とする、請求項に記載のピペットシステムの下部部品。
【請求項5】
前記把持デバイス(20)が前記閉形態に移行した後で、前記把持デバイスが上昇する間この閉形態が維持されるように前記第2傾斜路(62)が設計されていることを特徴とする、請求項4に記載のピペットシステムの下部部品。
【請求項6】
前記本体(19)が第3ピン(68)および前記第3ピンと協同する第3傾斜路(70)の2つの要素の一方を備え、前記2つの要素の他方は、前記排出手段(46)に設けられており、かつ
前記排出手段(46)の下方移動の間、前記第3傾斜路(70)に沿った前記第3ピン(68)の相対的な移動によって生じる前記本体(19)に対する前記排出手段(46)の回転によって、前記把持デバイス(20)が前記閉形態から前記開形態となるように、前記ピペットシステムの前記下部部品が設計されていることを特徴とする、請求項に記載のピペットシステムの下部部品。
【請求項7】
前記把持デバイス(20)が前記開形態に移行した後で、前記排出手段(46)が上昇する間この開形態が維持されるように前記第3傾斜路(70)が設計されていることを特徴とする、請求項6に記載のピペットシステムの下部部品。
【請求項8】
前記第1,第2および第3傾斜路(58,62,70)が前記排出手段(46)の内面に設けられていることを特徴とする、請求項に記載のピペットシステムの下部部品。
【請求項9】
前記排出手段(46)が、リング(47)を含み、該リングは、本体(19)を囲み、かつ前記本体(19)を囲む排出外筒(49)を回転可能に支承することを特徴とする、請求項に記載のピペットシステムの下部部品。
【請求項10】
請求項に記載の下部部品(4)を含む容積式ピペットシステム(1)。
【請求項11】
前記排出手段(46)に接続された排出ボタン(48)が設けられたハンドル形上部(2)を備える手動または電動のピペット(1)であることを特徴とする、請求項10に記載のピペットシステム。
【請求項12】
前記排出ボタン(48)は、前記ピストン(82)の移動を制御するためのボタン(12)とは別個であることを特徴とする、請求項11に記載のピペットシステム。
【請求項13】
自動システムであることを特徴とする、請求項10に記載のピペットシステム。
【請求項14】
請求項10に記載の容積式ピペットシステム(1)を用いたピペッティング方法であって、
(a)前記毛細管ピストンアセンブリ(84)の前記毛細管(80)を前記ピペットシステムの前記端部取付具に取り付けるステップ、および前記把持デバイスが下側位置に移動する間に前記アセンブリの前記ピストンの前記上端部(86)を前記把持デバイス(20)に挿入するステップであって、前記ピストンの前記上端部を保持するように前記把持デバイスを前記開形態から前記閉形態にするために、挿入の間に、前記排出手段(46)および前記把持デバイス(20)の相対的な回転が行われる、ステップと、
(b)前記把持デバイスに接続された制御棒(8)の操作によって試料を収集し、かつ分配するステップと、
(c)前記毛細管を押す前記排出手段(46)の下方移動によって前記毛細管ピストンアセンブリ(84)を排出するステップであって、前記ピストンの前記上端部を解放するよう前記把持デバイスを前記閉形態から前記開形態にするために、排出の間、前記排出手段(46)および前記把持デバイス(20)の相対的な回転が行われるステップと、
の連続するステップを含む、ピペッティング方法。
【請求項15】
ステップ(a)のために、前記把持デバイス(20)が下降している間、前記排出手段(46)および前記把持デバイス(20)の前記相対的な回転が自動的に行われ、および
ステップ(c)のために、前記排出手段(46)が下降している間、前記排出手段(46)および前記把持デバイス(20)の前記相対的な回転が自動的に行われることを特徴とする、請求項14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容積式ピペットの分野に関連する。
【0002】
このようなシステムは、毛細管ピストンタイプの消耗部品と協働するよう意図されており、ピストンは、排出または再利用される前に収集される試料に直接接触するよう意図されている。したがって、容積式システムは、ピストンがシステムの一体部分である従来の空気置換式システムのものとは異なる設計である。
【0003】
本発明は、より具体的には毛細管ピストンアセンブリの排出機能に関連する。これは、全ての異なるタイプのサンプリングシステム、すなわち特定のピペット、手動または電動、および自動システムに適用される。
【背景技術】
【0004】
容積式ピペットは、通常粘性、揮発性または汚染液体をサンプリングすることに使用される。「毛細管ピストン」タイプの消耗部品との関連により、ピペットの汚染を回避することができる。同じ原理による自動システム運用にも同じことが言える。
【0005】
このような容積式ピペットは、特許文献1から知られている。
【0006】
従来技術から知られる容積式ピペットには、制御棒が設けられ、その下端部は、ピペットと協働するよう意図された毛細管ピストンアセンブリに属しているピストンの上端部の把持デバイスの移動を制御する。この把持デバイスはまた、「クランプ」と呼ばれる。
【0007】
ピペットは、上端部に配置された制御ボタンを介して制御棒によって2回連続の下方ストロークを生じさせることができるように設計される。制御棒の第1ストロークは、収集された試料を分配するためのストロークに対応する。これは、第1バネの復帰力、好ましくは圧縮力に対向することによって行われる。制御棒の第2ストロークは、ピストンの把持クランプの提示および開口に対応する。第2バネの復帰力、好ましくは圧縮力に対向することによって行われ、該第2バネは、第1バネと同じ方向に配置され、かつ明らかに大きい剛性を有する。
【0008】
より具体的には、この第2ストロークの結果により、クランプの1または複数のあごアセンブリがそれらの周りの外筒から抽出される。一旦あご部がそれらの外筒から解放される場合、消耗部品をピペットに設置する間に、ピストン上端部の挿入を容易に許容し、同時にピペットの端部取付具への毛細管の取り付けを許容する。
【0009】
第2バネの復帰力効果の下で制御棒が上がる第1段階は、あご部によって保持されたピストンの上端部が締め付け位置にある状態であご部をクランプの外筒の中に後退させる。より小さい剛性の第1バネの復帰力効果の下で制御棒が上がる第2段階は、トップ位置に到達するまでピペット本体に対して前記棒およびピストンを保持するクランプを移動させる。
【0010】
試料収集を行うために、作業者は、ピストンがその底部収集点までくるよう第1バネが完全に圧縮されるまで取り付けられたピストンで制御棒の第1ストロークを再度実行しなければならない。この段階におけるストロークの連続、つまり第2バネに対する第2ストロークの偶発的な開始は、ピストンの過度の下方移動の原因となることがあり、収集される試料の量の誤りを導くことがある。ピストンの過度のオーバーストロークは、周りの外筒によるクランプのあご部の解放および毛細管における前記あご部の支持により、ピストンおよび毛細管の偶発的な排出さえも導くことがある。このような排出は、生産性に関しての問題があるばかりでなく、また毛細管ピストンアセンブリが液体容器に落ちた場合に、液体スプレーの無視できない危険を引き起こす。
【0011】
ピストンが第1ストロークの最後で底点に到達した場合、消耗部品は、収集される液体に浸される。収集するために、作業者は、彼または彼女の親指によって制御ボタンに加えられた圧力を徐々にゆるめ、第1バネの復帰力効果によって制御棒およびピストンが上がることを可能にする。この上昇の間、ピストンの下端部に接触する液体が毛細管に挿入される。
【0012】
分配のために、作業者は、彼または彼女の親指で制御ボタンを押すことによって制御棒の第1ストロークを再度行い、液体を受け入れるよう意図された容器に毛細管を配置する。再度、ピストンのオーバーストロークが起こる場合は、毛細管が偶発的に排出される危険があり、このため液体の偶発的なスプレーの危険性が再び生じる。
【0013】
最後に、一旦液体の分配操作が完了すると、作業者は、毛細管ピストン消耗部品の所望の排出を生じさせるために制御棒の第2ストロークを行うことができる。しかしながら、この排出操作は、第2バネの復帰力に抗して作業者の1本の親指によって行われ、これは第1バネの復帰力と比較して相当な力が必要であり、したがって第1ストロークの最後で作業者に感覚信号を送る機能を確実にすることが可能である。したがって、ピストン挿入前にクランプを開く上述の操作の間にこの欠点が特にまた発生するため、第2バネの高い剛性は、人間工学に関してピペットを完全なものにすることができる。
【0014】
上記の少なくともいくつかの欠点は、現在の自動容積式ピペットシステムにおける同じまたは類似の方法において見出される。
【0015】
さらに、現在知られている容積式ピペットに設けられた排出システムの別の欠点は、従来の空気置換式ピペットの排出システムから既に取り除かれた設計に基づいている。作業者は、一般的にこのような空気置換式ピペットを使用することに慣れているため、容積式ピペットの排出システムの設計を調和させることが必要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0016】
【特許文献1】仏国特許出願公開第2 446 672号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
したがって、本発明は、従来技術の実施形態に含まれる上述の欠点を少なくとも 部分的に 克服することを意図している。
【課題を解決するための手段】
【0018】
この目的を達成するために、本発明は、毛細管ピストンアセンブリに属するピストンの上端部の把持デバイスを摺動可能に収容する本体を含む容積式ピペットシステムの下部部品に関連し、毛細管は、本体の端部取付具に取り付けられるように意図されている。本発明によれば、下部部品はまた、前記毛細管を排出するために毛細管と協同することができるように、前記本体の外側に配置され、かつピペットシステムの長軸に沿って本体に対して摺動可能に取り付けられた、毛細管ピストンアセンブリを排出するための手段を備える。さらに、ピペットシステムの長軸回りの排出手段および把持デバイスの相対的な回転が、ピストンの上端部を解放することができる開形態から前記端部を保持することができる閉形態へおよび/または閉形態から開形態へ把持デバイスを移行させるように、下部部品が設計されている。
【0019】
本発明は、ピペットの制御機能を確実にする要素を毛細管ピストン消耗部品の排出を確実にする要素から分離することができる設計に基づいているという点で特徴的である。より具体的には、本発明によれば、消耗部品の排出は、空気置換式ピペットに見られるものと類似の排出手段と同じように、下部部品の本体を囲む専用の排出手段によって行われる。結果として、排出手段が制御棒に統合された従来技術の実施形態とは異なり、前記同じ制御棒による消耗部品の偶発的な排出の危機性が好都合にゼロに低減される。
【0020】
したがって、ピペットの取り扱い中、作業者は、このような損失の危機性を考慮することなく制御棒を作動することができ、それにより一般的に人間工学、収集の再現性、および生産性を概ね向上させることが可能となる。これはまた本発明が自動容積式サンプリングシステムに適用する場合にもあてはまる。
【0021】
さらに、作業者のために感覚信号を提供するためにバネ剛性の大きい差の設ける必要がもはやないため、消耗部品の排出を確実にするためにかける力は、高い剛性のバネの復帰力に抗するために従来必要な力よりも小さくすることができる。さらに、ピペットの端部取付具から毛細管を切り離すために必要な低い押し出し力は、毛細管ピストン消耗部品の偶発的な損失の危険性に与える影響はない。ピストン毛細管アセンブリの排出中に把持デバイスを開形態にすることができるため、この力はまた小さい。したがって、空気置換式ピペットにおける従来の排出のように、排出中、ピストン上端部およびクランプの間の摩擦力に抗する必要はない。この結果、作業者のためのより良い人間工学となっている。
【0022】
排出手段および把持デバイスの相対的な回転は、異なる方法で行われることができる。排出手段を手動で回転させるような構成の解決策を想定することができるが、この動きの自動化が好ましい。この自動化は、以下の例に説明されるような機械的な移動変換手段によって好ましく実行される。傾斜路/ピンタイプのこの機械的な連結は、好ましくは、本発明によるピペットシステムの下部部品に組み込まれている。
【0023】
好ましくは、把持デバイスは、デバイスを閉形態にする第1位置とデバイスを開形態にする第2位置の間を移動するあご部を有し、あご部は、前記本体を通る第1ピンおよび第1ピンと協同する第1傾斜路の2つの要素の一方を備え、2つの要素の他方は、前記排出手段に設けられる。さらに、あご部の第1位置から第2位置へ、およびその逆の移行は、前記第1傾斜路に沿った第1ピンの相対的な移動によって行われる。
【0024】
好ましくは、前記把持デバイスには、移動あご部を第1位置、または第2位置に戻す弾性復帰手段が設けられる。
【0025】
好ましくは、把持デバイスは、前記本体を通る第2ピンおよび第2ピンと協同する第2傾斜路の2つの要素の一方を備え、2つの要素の他方は、前記排出手段に設けられる。さらに、把持デバイスの下方移動の間、前記第2傾斜路に沿った第2ピンの相対的な移動によって生じる排出手段および把持デバイスの相対的な回転によって把持デバイスが開形態から閉形態に移行するように、ピペットシステムの下部部品が設計される。好ましくは、この相対的な回転が前記あごを第1位置から第2位置へ移行させる。
【0026】
好ましくは、把持デバイスの閉形態に移行した後で、把持デバイスが上昇する間この閉形態が維持されるように、第2傾斜路が設計される。Aピペッティングシーケンスは、従来のピペット制御手段を用いて実行することができる。
【0027】
好ましくは、前記本体は、第3ピンおよび第3ピンと協同する第3傾斜路の2つの要素の一方を備え、2つの要素の他方は、前記排出手段に設けられる。さらに、排出手段の下方移動の間、前記第3傾斜路に沿った第3ピンの相対的な移動によって生じる前記本体に対する排出手段の回転によって前記把持デバイスが閉形態から開形態となるように、ピペットシステムの下部部品が設計される。さらに、これは、単純な下方移動を適用することによって排出手段のらせん移動を得ることが可能となる。したがって完全に最適化された人間工学のために毛細管の押し出しおよびピストンの解放が同時に行われる。
【0028】
好ましくは、把持デバイスの開形態に移行した後で、排出手段が上昇する間この開形態が維持されるように第3傾斜路が設計される。結果として、把持デバイスは、好都合に開形態のままとなり、新しい毛細管ピストンアセンブリと協働する準備ができる。
【0029】
好ましくは、第1,第2および第3傾斜路が排出手段の内面に設けられる。あるいは、それらは、少なくとも1つの本体および/または把持デバイスに配置される。
【0030】
好ましくは、前記排出手段は、本体を囲み、かつ本体を囲む排出外筒を回転可能に支承するリングを含む。したがって、把持デバイスを開または閉形態にするために、前記外筒は、把持デバイスに対して枢動できるよう意図されている。この点において、前記同じ軸回りの把持デバイスの回転をロックしつつ、ピペットシステムの長軸回りの排出手段の回転によって前述の相対的な回転が好ましく行われることが示される。しかし、本発明の範囲を逸脱することなく、逆の技術的な解決策が想定される。同様に、排出手段および把持デバイスが逆方向に回転する混合の解決策が可能である。
【0031】
本発明はまた、上述の下部部品を含む容積式ピペットシステムに関連する。
【0032】
好ましくは、手動または電動のピペットは、前記排出手段に接続された排出ボタンが設けられたハンドルを形成する上部を備える。この場合、前記排出ボタンは、好ましくピストンを移動するための制御ボタンと異なるものである。
【0033】
あるいは、ピペットシステムは、自動システムとすることができる。
【0034】
本発明はまた、上述のような容積式ピペットシステムを用いたピペッティング方法に関連し、以下の連続するステップを含む。
(a)毛細管ピストンアセンブリの毛細管をピペットシステムの端部取付具に取り付けるステップと、下側位置に移動する間にアセンブリのピストンの上端部を把持デバイスに挿入するステップであって、挿入する間、ピストン上端部を保持するように把持デバイスを開形態から閉形態にするために、前記排出手段および把持デバイスの相対的な回転が行われる、ステップと、
(b)把持デバイスに接続された制御棒の操作によって試料を収集および分配するステップと、
(c)毛細管を押し出す前記排出手段の下方移動によって毛細管ピストンアセンブリを排出するステップであって、排出の間、ピストンの上端部を解放するよう把持デバイスを閉形態から開形態にするために前記排出手段および把持デバイスの相対的な回転が行われる、ステップ。
【0035】
好ましくは、ステップ(a)のために、把持デバイスが下降する間、前記排出手段および把持デバイスの前記相対的な回転が自動的に行われ、かつステップ(c)のために、排出手段が下降する間、前記排出手段および把持デバイスの前記相対的な回転が自動的に行われる。上述のように、所望の自動化が、当業者によって適切であると考えられる任意の形をとることができる場合、それは傾斜路/ピンタイプ等の機械的な連結などの機械的な移動変換手段によって好ましく実行される。
【0036】
本発明の他の利点および特徴は、以下の非限定的な詳細な説明によって明確になるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0037】
図1】本発明の好ましい実施形態による容積式サンプリングピペットの斜視図を示す。
図2】ピペットが毛細管ピストンアセンブリがない構成であり、かつ制御ボタンがトップ位置にある状態の、前の図に示されたピペットの下部部品の断面図を示す。
図3】本発明に特有の傾斜路/ピン連結の横断面図を示す。
図4】本発明に特有の傾斜路/ピン連結を示す、排出手段の概略側面図である。
図5a図2図4に基づくピペッティングサイクル中の異なる構成のピペットを示す。
図5b図2図4に基づくピペッティングサイクル中の異なる構成のピペットを示す。
図5c図2図4に基づくピペッティングサイクル中の異なる構成のピペットを示す。
図5d図2図4に基づくピペッティングサイクル中の異なる構成のピペットを示す。
図6a図2図4に基づくピペッティングサイクル中の異なる構成のピペットを示す。
図6b図2図4に基づくピペッティングサイクル中の異なる構成のピペットを示す。
図6c図2図4に基づくピペッティングサイクル中の異なる構成のピペットを示す。
図6d図2図4に基づくピペッティングサイクル中の異なる構成のピペットを示す。
図7a図2図4に基づくピペッティングサイクル中の異なる構成のピペットを示す。
図7b図2図4に基づくピペッティングサイクル中の異なる構成のピペットを示す。
図7c図2図4に基づくピペッティングサイクル中の異なる構成のピペットを示す。
図7d図2図4に基づくピペッティングサイクル中の異なる構成のピペットを示す。
図8a図2図4に基づくピペッティングサイクル中の異なる構成のピペットを示す。
図8b図2図4に基づくピペッティングサイクル中の異なる構成のピペットを示す。
図8c図2図4に基づくピペッティングサイクル中の異なる構成のピペットを示す。
図8d図2図4に基づくピペッティングサイクル中の異なる構成のピペットを示す。
【発明を実施するための形態】
【0038】
第1に図1を参照すると、本発明の好ましい実施形態による容積式サンプリングピペット1が示されている。
【0039】
以下の記述を通して、「上部」および「下部」との語句は、ピペット位置、またはこれに近い位置において垂直に保持されたピペットにおけるものと考えられるべきである。
【0040】
ピペット1は、外装体を有し、その上部は、作業者のためのハンドル2を形成し、かつ下部部品4は、より狭く、端部取付具6を有する下部に向かって終端し、該端部取付具には、毛細管が取り付けられるよう意図されている。組み立てを容易にするように、下部部品4は、好ましくはネジ付きリング5によってハンドル形本体2にねじ込まれる。
【0041】
ピペットは、ピペットの外装体内部に摺動可能に収容された制御棒8を統合する。棒8は、ピペットの長軸10にしたがって配置されている。その上端部は、ハンドル形本体2から上方に突出するとともに、片手で本体2を保持する作業者の親指によって作動されるよう意図された制御ボタン12を有する。棒8は、サンプル量の調整のためにネジを通り摺動可能に収容されている(図示せず)。図2に部分的に示されるように、棒8は、作業者によって行われる棒移動操作を容易にするためにストローク低減ボックス11を含むことができる。
【0042】
既知の方法において、ボタン12による制御棒8の回転は、軸10にしたがってピペットの外装体に対して調整ネジが移動することを可能にし、それにより収集される試料の量が変更される。
【0043】
制御棒8の下端部は、クランプ20の形の把持デバイスに対して軸方向に支承され、その下端部において端部取付具6と一体化する下部部品の中空本体19の穿孔18内に摺動可能に載置されている。
【0044】
図2に示すように、クランプ20は、制御棒の下端部16と接触する本体24を有し、あごアセンブリとも呼ばれる1または複数の固定あご部によって下方に延伸している。示される例のように、固定あご部25は、クランプ本体24を有する単一部品として設けられ、例えば前記固定あご部は、270°またはそれ以上のオーダーの扇形で延在する。さらにクランプ20は、軸10に直交する軸27にしたがって本体24に枢動可能に取り付けられた移動あご部26を備える。以下に詳細に記載されるように、前記軸27に沿った枢動によって、移動あご部26は、クランプを閉形態にする第1位置と、図2に示すようなクランプを開形態にする第2位置をとることができる。
【0045】
弾性復帰手段32により、移動あご部26は第1位置に戻ることができ、クランプ20を確実に把持する。このために、弾性復帰手段は、好ましくは、同じあごアセンブリを囲むことによって、あご部/あごアセンブリ25,26を半径方向に内向きに強制する。したがってこれらは略環状形のバネ32とすることができ、半径方向に外向きに力がかかるとその直径は大きくなる。図2に示す例において、バネ32は、あご25,26の外面を締め付ける渦巻きバネの形をとる。
【0046】
さらに、以下に説明されるようにピストンの挿入を容易にするために、各あご部25,26は、面取り端部を有する。
【0047】
さらに、クランプ本体24は、端部取付具6近くの下部部品4に形成された肩部40の反対側に離間した、下向きの第1肩部38を有する。復帰バネ42は、前記2つの肩部38,40の間で接触する状態で収容され、伸長状態では前記クランプ20およびそれに接触する制御棒のトップ位置において復帰バネを形成する。前記圧縮バネ42による復帰力は、効果的に制御棒8が外装体に対してトップ位置をとるようにし、通常上側停止部(図示せず)がこの目的のために同じ外装体に設けられる。
【0048】
クランプ20はまた、肩部40と反対側に離間した下向きの第2肩部44を備える。第2肩部44は、第1肩部38に対してさらに下方に、半径方向内部に配置される。したがって第2肩部はバネ42によって囲まれている。以下に説明されるように、第2肩部はクランプ20および前記同じクランプに接触する制御棒8のための下側停止部を形成するよう意図されている。図2に示す上部位置において、クランプ20は、端部取付具6の外側で、端部取付具から上方に離間した位置にある。
【0049】
本発明の特定の特徴の1つは、中空本体19の外周に取り付けられ、かつ軸10の方向に中空本体に対して摺動する毛細管ピストンアセンブリの排出手段46の存在にある。
【0050】
これらの手段46は、下部部品の中空本体19を囲む中間リング47を備え、前記リングは、前記本体19を囲む排出外筒49を下に向かって回転可能に動かす。外筒は、端部取付具6近くに配置された下端部51を有し、該下端部は、毛細管を排出するために、取り付けられた毛細管を押し出すよう意図されている、
【0051】
中間リング47は、上部アーム52によって支承され、該上部アームは、ハンドル2のオリフィス54を任意に通過して、排出ボタン48に取り付けられる上端部まで上方に延在する。前記ボタン48は、主制御ボタン12の近くではあるが、主制御ボタンとは別個にピペットの上部に配置されている。ボタンはまた、片手で本体2を保持する作業者の親指によって簡単に作動するよう意図されている。
【0052】
図2および図4の両方を参照すると、本発明に特有の異なる要素が示されている。第1に、移動あご部26は、上方に延在し、中空本体19に形成されたスロット56を通過する第1半径方向外向ピン54を有する。ピン54は、外筒49の内面に設けられた第1傾斜路58に支承される。傾斜路58は、周状の傾斜路であり、かつそのピン受容面54は、軸10対して漸進的な半径方向間隔を有する。実際、図3に最も良く表されるように、傾斜路58は、特に、軸10に近い領域58a、前記同じ軸から離れた領域58b、および領域58aおよび58bの間の移行領域58cを有する。これらの領域58a,58c,58bは、互いに円周方向に続いている。
【0053】
ピン54が図2および図3に示す第2位置にある場合、ピンは、傾斜路58の閉領域58aと接触して、あご26の下端部を固定あご部25から遠くに位置させるため、クランプが開形態に配置され、該開形態においては、毛細管ピストンアセンブリのピストンを容易に挿入することができる。移動あご部26がこの第2位置をとることは、あごアセンブリを囲むバネ32の変形によって許容されている。
【0054】
ピン54および傾斜路58によって形成された機械的な連結は、ピンが離れた領域58bに向かって傾斜路に対して移動する場合、バネ32の復帰力の作用によって軸27に沿った移動あご部26の枢動を生じさせる。したがって移動あご部26は、傾斜路58に沿ったピン54の相対移動によって第2位置から第1位置に移動し、かつ戻る。以下に説明される第1位置において、互いに近いあご部25,26は、クランプ20を閉形態に配置して、摩擦によってクランプにおけるピストンの保持を確実にする。
【0055】
さらに、クランプ本体24から半径方向外向きに突出し、かつ中空本体19に形成されたスロット64を通過する第2ピン60を含む別の機械的な連結が設けられる。第2傾斜路62は、ピン60に関連する。ピン60は、外筒49の内面に設けられた前記第2傾斜路62に支承される。
【0056】
傾斜路62は、図4を参照して詳細に説明されるように複雑な形を有する。第1に、傾斜路62は、軸10に平行に配置された第1フランク62aを伴う略U形を有し、かつ中空本体19の厚みに形成されている。下部部品において、第1フランク62aは、軸方向および円周方向両方に傾斜した作動領域62bに続いている。それは、らせん傾斜路部に類似した領域である。任意に、この作動領域62bの出口において、傾斜路62は、軸方向に下方に延在する保持領域62cを含み、かつピン60の幅に実質的に一致する幅を有する。そして、第1フランクに平行な第2軸方向フランク62dが設けられる。
【0057】
図2図4に示すようにクランプ20が開形態にあるように、制御ボタンがトップ位置にある場合、ピン60は、第1フランク62aの上部に支承される。
【0058】
さらに、中空本体19から半径方向外向きに突出する第3ピン68を含む別の機械的な連結が設けられる。第3傾斜路70は、ピン68に関連する。ピン68は、外筒49の内面にまた設けられた前記第3傾斜路70に支承される。
【0059】
傾斜路70は、図4を参照して詳細に説明されるように複雑な形を有する。第1に、傾斜路70は、軸10に平行に配置された第1フランク70aを伴う略U形を有し、かつ中空本体19の厚みに形成される。下部部品において、第1フランク70aは、軸10に直交する平面に横向きに配置された基部70bに接続される。第1フランク70aの反対は、軸方向および円周方向両方に傾斜している下部作動部分70cを有する第2フランクである。その円周傾斜は、第2傾斜路の作動領域62bの傾斜と反対方向に作られる。この場合これはまた、らせん傾斜路部に類似した領域である。そして第2フランクは、ピペットの横平面に対して作動領域70cと対称なデッドゾーン70dを伴って延在する。デッドゾーンは、ピペットを組み立てる間ピン68の挿入を容易にすることができる。
【0060】
ここで図5a〜図8dを参照してピペット1の操作を説明する。
【0061】
第1に、図5a〜図5dを参照すると、ハンドル2によってピペットを保持する作業者は、「ラック」とも呼ばれる箱に好ましく配置された毛細管ピストンアセンブリ84の毛細管80に端部取付具6を係合する。垂直下向き圧力をピペットにかけることにより、毛細管または従来のコーンを従来の空気置換式ピペットの端部取付具に取り付けるように、毛細管80は、端部取付具6に取り付けられる。
【0062】
そして、制御棒8およびクランプ20が下側位置に向かうように、作業者が制御ボタン12を押す。この移動は、第2傾斜路62の第1フランク62aに沿った前記第1フランクの底に向かう第2ピン60の移動を生じる。クランプのこの第1下降段階の間、本体19およびクランプ20に対する外筒49の角度位置は保持される。したがって移動あご部26は、枢動軸27に沿った任意の移動を受けず、その第2位置は、第1傾斜路58の閉領域58aにピン54が支承されることによって拘束される。傾斜路70上の第3ピン68の相対的な位置は、変わらないままであり、すなわち、ピン68は、基部70bおよび第1フランク70aに当接している。バネ42の圧縮によって許容されたクランプのこの第1下降段階の間、ピストン82の上端部86は、離間したあご部25,26の間へ挿入し始める。
【0063】
棒8およびクランプ20の移動がなおもバネ42に抗して下方に続けられると、第2ピン60は、図6a〜図6dに示すように第2傾斜路62の作動領域62bに支承される。傾斜領域62bに沿ったピン60の相対移動によって生じる支持は、図6bの矢印77の方向へ回転するように外筒49を押す。また、クランプ20へのピストン82の上端部86の挿入が終了されるクランプ20のこの第2下降段階の間、軸10回りの外筒49の回転が自動的に生じ、これがクランプを閉形態にさせる。実際、外筒49の前記回転の間、クランプ20は、軸10回りの回転は固定されたままであるが、ピン54は、バネ32の効果の下、軸27にしたがって枢動しながら離れた領域58bに到達するように傾斜路58に沿って動く。なおも軸方向に固定されたままである、外筒のこの自動回転の間、第3ピン68は、作動領域70cの底に接触するまで傾斜路の基部70bに沿って移動する。
【0064】
図6a〜図6dに示すストローク終点位置において、ピストン82を保持する閉じたクランプ20は、肩部44,40の間が接触することにより下部本体19に下で当接する。
【0065】
このステップの終わりにおいて、ピストンは、毛細管における下側停止位置に配置される。したがって、サンプリング工程を簡素化するために、制御棒8は、試料が収集されるまで好ましく下側位置に保持され、試料が収集される間、制御棒は、液体を吸引するためにピストンと共に上昇する。
【0066】
図式的に図7a〜図7dに示されるピストンおよびクランプのこの上昇の間、摩擦によってピストンを保持するために、前記クランプ20の閉形態は当然維持される。上昇の間、第2ピン60は、傾斜路62の第2フランク62dに沿って移動するが、第3ピン68および第3傾斜路70の相対的な位置は変わらないままである。したがって外筒49およびクランプ20または本体19の間の相対的な回転移動はなされない。
【0067】
そして、ピストンの把持のために行われたのと同じ方法で収集された液体の分配が行われるが、移動あご部26は、ピストンを締め付ける第1位置に保持された状態である。実際、ストロークは、同じであり、肩部44,40の間が接触するまで制御棒8を下側位置にもっていく。
【0068】
最後に、排出ボタン48によって作動する排出手段46を用いて消耗部品84全体の排出が行われる。この排出ステップは、図式的に図8a〜図8dに示される。
【0069】
排出ボタン48の軸方向の動きにより、リング47および外筒49が軸10にしたがって下方に摺動する。しかし排出手段のこの下降の間、第3傾斜路70の作動領域70cに沿ったピン68の相対移動によって生じる挙動は、外筒49を押して、図8bの矢印79の方向に、つまり、毛細管ピストンアセンブリがピペットに配置される場合の図6bに示す方向と逆に回転させる。また排出手段のこの下降段階の間、軸10回りの外筒49の回転は、自動的になされ、これが、クランプを開形態にさせる。実際、軸10によるらせん移動を受ける外筒49のこの回転の間、クランプ20および本体19は、軸10回りの回転が固定されたままであるが、ピン54は、バネ32の復帰力に抗して軸27で枢動しながら、第1傾斜路の閉領域58aに到達するように傾斜路58に沿って移動する。また外筒49のこの下方移動の間、排出のためにその下端部51で毛細管80を押し出し、第2ピン60は、その上部において第1フランク62aに再度到達するように円周方向に移動する。
【0070】
言い換えれば、外筒49のらせん移動の間、外筒の下端部51を介する毛細管の押出しと、ピストン82の上端部86を解放するクランプ20の開口が生じる。したがってアセンブリ84は、本発明に特有の革新的な方法で容易に排出されることができる。
【0071】
最後に、排出手段が上昇すると、後で使用するためにピペットを準備しておくために、クランプ20の開形態は当然抑制されることが示される。この上昇の間、作動領域70cの上端部および第1フランク70aの間の狭い幅により、第3ピン68は、排出操作の終了時に既に接触している第1フランク70aに沿って移動する。一旦、排出手段がトップ位置に戻ると、ピン68は再度フランク70aおよび基部70bの接合部にくる。さらに、排出手段46上昇の間、第2ピン60および第2傾斜路62の相対的な位置は、変わらないままである。したがって外筒49およびクランプ20または本体19の間の相対的な回転移動は生じない。
【0072】
もちろん、当業者によって、単なる非限定的な例としての上述の本発明に様々な改良を行うことができる。
【符号の説明】
【0073】
1 容積式ピペットシステム
2 ハンドル形上部
4 下部部品
5 リング
6 端部取付具
8 制御棒
10 長軸
12 主制御ボタン
19 中空本体
20 把持デバイス
24 クランプ本体
25 固定あご部
26 移動あご部
27 枢動軸
32 弾性復帰手段
38 第1肩部
42 バネ
44 第2肩部
46 排出手段
47 中間リング
48 排出ボタン
49 排出外筒
54 第1ピン
58 第1傾斜路
60 第2ピン
62 第2傾斜路
68 第3ピン
70 第3傾斜路
80 毛細管
82 ピストン
84 毛細管ピストンアセンブリ
図1
図2
図3
図4
図5a
図5b
図5C
図5d
図6a
図6b
図6C
図6d
図7a
図7b
図7c
図7d
図8a
図8b
図8c
図8d