【文献】
Liebigs Ann. Chem.,1983年,pp.1116-1132
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
式(IV):
【化1】
[式中、
R1は、
フェニル(ここで、前記フェニルは、非置換であるか、またはハロゲン、ニトロ、シアノ、トリフルオロメチル、C
1−8アルキルおよびC
1−8アルコキシからなる群から選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換されている)、および
N、OおよびSからなる群から選択される1、2または3個のヘテロ原子を有する5または6員芳香族複素環(ここで、前記5または6員芳香族複素環は、非置換であるか、またはハロゲン、ニトロ、シアノ、トリフルオロメチル、C
1−8アルキルおよびC
1−8アルコキシから選択される1、2または3個の置換基で置換されている)
からなる群から選択され;
R2は、
C
1−12アルキル(ここで、前記C
1−12アルキルは、非置換であるか、またはフェニル、もしくはN、OおよびSからなる群から選択される1、2もしくは3個のヘテロ原子を有する5もしくは6員芳香族複素環からなる群から選択される1、2もしくは3個の置換基で置換されている)、
C
3−6シクロアルキル、
フェニル(ここで、前記フェニルは、非置換であるか、またはハロゲン、ニトロ、シアノ、トリフルオロメチル、C
1−8アルキルおよびC
1−8アルコキシからなる群から選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換されている)、および
N、OおよびSからなる群から選択される1、2または3個のヘテロ原子を有する5または6員芳香族複素環(ここで、前記5または6員芳香族複素環は、非置換であるか、またはハロゲン、ニトロ、シアノ、トリフルオロメチル、C
1−8アルキルおよびC
1−8アルコキシから選択される1、2または3個の置換基で置換されている)
からなる群から選択される]
の化合物の調製方法であって、
前記方法は、工程ST1、工程ST2、工程ST3、および工程ST4の4つの工程を含み;
ST1は、式(I):
【化2】
[式中、R1は上記に定義された通りである]
の化合物とSOCl
2との反応REAC1を含み、
REAC1は反応生成物REACPROD1を生じ;
ST2は、REACPROD1とR2−NH
2との反応REAC2を含み、前記R2は上記に定義された通りであり、
REAC2は、式(II):
【化3】
[式中、R1およびR2は、上記に定義された通りである]
の化合物を生じ;
ST3は、ST2において調製された式(II)の化合物と化合物COMPREAC3との反応REAC3を含み、
COMPREAC3は、塩化チオニル、COCl
2、ジホスゲン、トリホスゲン、POCl
3、PCl
3、PCl
5、POBr
3、PBr
3、PBr
5、S
2Cl
2、SCl
2、塩化ピバロイル、塩化メチル、臭化メチル、ヨウ化メチル、塩化エチル、臭化エチル、ヨウ化エチル、塩化ベンジル、臭化ベンジル、硫酸ジメチル、硫酸ジエチル、リン酸トリメチル、リン酸トリエチル、メタンスルホン酸メチル、ベンゼンスルホン酸メチル、トシル酸メチル、メタンスルホン酸エチル、ベンゼンスルホン酸エチル、トシル酸エチル、過酸化水素、C
1−4アルキルヒドロペルオキシド、C
1−6アルカロイルペルオキシド、過安息香酸、3−クロロ過安息香酸、過硫酸アルカリ金属塩、Cl
2、Br
2およびI
2からなる群から選択され、
REAC3は、式(III):
【化4】
[式中、
R1およびR2は、上記に定義された通りであり、
X1は、Cl、Br、S−CH
3、S−CH
2−CH
3、S−CH
2−フェニル、S−C(O)−C(CH
3)
3およびSO
3Hからなる群から選択される]
の化合物を生じ;
ST4は、ST3において調製された式(III)の化合物と化合物AZIDとの反応REAC4を含み、
AZIDは、アルカリ金属アジド、アルカリ土類金属アジド、[N(R10)(R11)(R12)R13]
+[N
3]
−およびグアニジニウムアジドからなる群から選択され、
R10、R11、R12およびR13は、同一であるかまたは異なり、互いに独立して、HおよびC
1−8アルキルからなる群から選択され、
REAC4は、式(IV)の化合物を生じる;前記方法。
REAC4が、溶媒SOLV4中で行われ;SOLV4は、水、アセトン、アセトニトリル、エタノール、メタノール、エチレングリコール、ベンゼン、トルエン、クロロベンゼン、N,N−ジメチルホルムアミド、NMP、THF、ジオキサン、酢酸エチル、酢酸ブチルおよびそれらの混合物からなる群から選択される、請求項1から6のいずれか一項に記載の式(IV)の化合物の調製方法。
式(VII)の化合物の調製方法であって、
【化5】
前記方法は、請求項1から11の
いずれか一項に定義された4つの工程ST1、ST2、ST3およびST4を含み;
R1およびR2は、請求項1から3のいずれか一項に定義された通りであり;
R31は、直鎖状、分岐状および環状のC
1−10アルキルならびに直鎖状、分岐状および環状C
1−10アルコキシからなる群から選択され、前記の直鎖状、分岐状および環状のC
1−10アルキルならびに前記の直鎖状、分岐状および環状C
1−10アルコキシは、非置換であるか、またはF、Cl、Br、C
1−4アルコキシ、置換されたC
1−4アルコキシ(ここで、前記C
1−4アルコキシは、F、Cl、ジフルオロ、ジクロロ、ブロモもしくはジブロモで置換されている)、カルボメトキシ、カルボエトキシおよびOHからなる群から選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく;
R32は、F、Cl、Br、CN、NO
2、OH、SH、C(O)H、COOH、N(R50)R51、
直鎖状、分枝状および環状C
1−10アルキル(ここで、前記の直鎖状、分枝状および環状C
1−10アルキルは非置換であるか、またはF、Cl、Br、C
1−4アルコキシ、置換されたC
1−4アルコキシ(ここで、前記C
1−4アルコキシは、F、Cl、ジフルオロ、ジクロロ、ブロモもしくはジブロモで置換されている)、カルボメトキシ、カルボエトキシおよびOHからなる群から選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよい)、
フェニル、ナフチル(ここで、前記フェニルおよびナフチルは、非置換であるか、またはC
1−4アルキル、F、Cl、トリフルオロメチル、C
1−4アルコキシ、フェノキシおよびトリフルオロメトキシからなる群から選択される1、2または3個の置換基で置換されている)、
ピリジニル、ピリジル、ピラゾリル、イミダゾリル、ピロリジノ(ここで、前記ピリジニルおよびピリジルおよびピラゾリルおよびイミダゾリルおよびピロリジノは、非置換であるか、またはC
1−4アルキル、F、Cl、トリフルオロメチル、C
1−4アルコキシおよびトリフルオロメトキシからなる群から選択される1、2または3個の置換基で置換されている)、
C
1−4アルコキシ(ここで、前記C
1−4アルコキシは、非置換であるか、またはC
1−2アルコキシ、FおよびClからなる群から選択される1、2または3個の置換基で置換されている)、
フェノキシ、
S(O)
m2R41、C(O)R41およびCO
2R41
からなる群から選択され;
R41は、
N(R50)R51、
直鎖状、分枝状および環状C
1−10アルキル(ここで、前記の直鎖状、分枝状および環状C
1−10アルキルは、非置換であるか、またはF、Cl、Br、C
1−4アルコキシ、置換されたC
1−4アルコキシ(ここで、前記C
1−4アルコキシは、F、Cl、ジフルオロ、ジクロロ、ブロモもしくはジブロモで置換されている)、カルボメトキシ、カルボエトキシおよびOHからなる群から選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよい)、
フェニル、ナフチル(ここで、前記フェニルおよびナフチルは、非置換であるか、またはC
1−4アルキル、F、Cl、トリフルオロメチル、C
1−4アルコキシ、フェノキシおよびトリフルオロメトキシからなる群から選択される1、2または3個の置換基で置換されている)、
ピリジニル、ピリジル、ピラゾリル、イミダゾリル、ピロリジノ(ここで、前記ピリジニルおよびピリジルおよびピラゾリルおよびイミダゾリルおよびピロリジノは、非置換であるか、またはC
1−4アルキル、F、Cl、トリフルオロメチル、C
1−4アルコキシおよびトリフルオロメトキシからなる群から選択される1、2または3個の置換基で置換されている)
からなる群から選択され、
m2は0、1または2であり;
R50およびR51は、同一であるかまたは異なり、H、C
1−2アルキル、C
1−4アルコキシカルボニルおよびベンゾイルからなる群から選択され;
m1は0、1、2または3であり;
m1が2または3のとき、置換基R32は互いに同一であっても異なっていてもよい、前記方法。
【背景技術】
【0002】
CAS 500207−04−5を有するピカルブトラゾクスは、植物保護剤として有用な殺菌剤である。ピカルブトラゾクスの調製のための重要な中間体は、1−メチル−5−ベンゾイルテトラゾールである。EP2546236A1号は、1−メチル−5−ベンゾイルテトラゾールからピカルブトラゾクスまでの工程を開示する。
【0003】
EP2407461A1号は、N−メチル−2−オキソ−2−フェニルアセトアミドを塩化イミドイルに中間転化することを介して、メチル2−オキソ−2−フェニルアセテートから1−メチル−5−ベンゾイルテトラゾールを調製する方法を開示する。しかし、メチル2−オキソ−2−フェニルアセテートは高価な中間体である。また、アミドは非反応性化合物であり、アミドの塩化イミドイルへの変換は、通常、高温の反応温度を必要とし、副生成物の生成および必要な塩化イミドイルの低収率を引き起こす。EP2407461A1号に開示された反応時間はかなり長い。反応温度はかなり高い。
【0004】
WO2011/110651A1号は、塩化ベンゾイルから出発する1−メチル−5−ベンゾイルテトラゾールの調製方法を開示する。この方法はメチルイソシアニドを使用する。メチルイソシアニドは、その高い毒性、高い揮発性および高い反応性のために大量生産に使用するのに問題のある物質である。メチルイソシアニドの製造は、通常、大量のリン含有廃棄物の形成を引き起こし、これは処分するには費用がかさむ。
【0005】
G.Adiwidjajaら、Liebigs Ann. Chem.1983,1116−1132は、ケトンと塩化チオニルとの反応、さらにアミンの添加によるα−ケトチオアミドの調製方法を開示する。
【0006】
メチルイソシアニドまたはメチル2−オキソ−2−フェニルアセテートを使用しない方法が必要であった。
【0007】
予期せぬことに、特定のチオアセトアミドから出発して特定の1,5二置換テトラゾールの調製方法が見出され、これは、アセトフェノンおよび類似の化合物のような容易に入手可能な化合物からのこれらの特定の1,5二置換テトラゾールの調製を最終的に可能にする。
【0008】
この方法はメチルイソシアニドまたはメチル2−オキソ−2−フェニルアセテートを使用しない。
【0009】
アミドをチオアミドに変換するためにアミドの反応性を高めることは、一般的な戦略ではない。チオアミドはアミドとは全く異なる反応性を有する。例えば、チオアミドは硫黄原子において容易にアルキル化され、様々な異なる生成物に容易に酸化される。R.N.Hurdら、Chem. Rev.1961,61,45−86には、対応するアミドには利用できない種々のチオアミドのそのような反応が開示されている。具体的には、78頁の段落4に、例えば、 チオベンズアミドは塩化チオニルで処理すると二量化し、チオベンズアニリドの場合には二分子が酸化的二量化によって連結される。チオアセトアミドは、異なる方法で再び反応し、即ち、縮合生成物は見出されなかった。アセトアミド、硫黄、二酸化硫黄、塩化水素等の分解生成物のみが単離された。
【0010】
さらに、ケトチオアミドのアシルテトラゾールへの変換の例は文献に報告されていない。従って、ケトチオアミドが標的のテトラゾールに変換され得るということは従来技術からは予想できず、期待もされなかった。
【0011】
さらに、チオアミドがアミドから調製される場合、例えば、P
4S
10では、この変換は追加の合成工程、追加のコストを伴い、および追加の無駄が生じる。従って、そのような余分な工程は、合成の全体的なコストを大幅に増加させることになる。さらに、アミドのチオアミドへの変換は、例えば、P
4S
10では、他のカルボニル基と相溶しない。従って、EP2407461A1号において目的テトラゾールの調製に使用されるケトアミドメチル2−オキソ−2−フェニルアセテート:Ph−CO−C(O)−N(H)−Meは、それぞれのケトチオアミド:Ph−CO−C(S)−N(H)−Meに容易には変換できない。当業者にとって、ケトチオアミド:Ph−CO−C(S)−N(H)−Meはこの理由から、自動的に合成同等物であると考えられるケトアミド:Ph−CO−C(O)−N(H)−Meの明らかな活性化形態ではなく、従って、専門家は、ケトアミド:Ph−CO−C(O)−N(H)−Meの明確な活性形態として、ケトチオアミド:Ph−CO−C(S)−N(H)−Meを明確にはまたは自動的には同定しなかった。
【0012】
これらの事実は、この場合に当業者が、ケトチオアミドがケトアミドと非常に類似した化学的性質を有するであろうこと、またはこれら2つの化合物が化合物の残りの特徴に影響を与えずに、特に処理に影響を与えないで互換できることを期待または想定しないであろうことを示す。実際、当業者は、カルボニル基中で酸素原子を硫黄原子で置換することは、一般的にまたは通常使用される代替ではなく、同じ結果をもたらすと自動的には期待できないか、または同じ処理を使用することを可能にするであろうことを知っている。
【0013】
(1)ケトチオアミド:Ph−CO−C(S)−N(H)−Meをケトアミド:Ph−CO−C(O)−N(H)−Meの代わりに使用することができること、即ち、ケトチオアミドがケトアミドと類似の方法で塩化チオニルと実際に反応するであろうこと、および(2)ケトチオアミドがアセトフェノンから入手可能であり、Sに対してOを交換することによりケトアミドから調製する必要がなかったので、ケトアミドからは入手できなかったが、費用対効果の高い代替物を表すであろうこと気づくには創意工夫のある技術が必要であった。さらに、ポイント(3)として、当業者は、問題があったことを知る必要があり、即ち、改善の可能性があり、メチル2−オキソ−2−フェニルアセテートの安価な代替物があり、より低温で且つより短い反応時間で行うことができる方法に到達する可能性があったことを理解する必要があった。
【0014】
以下の文章では、特に断らない限り、
周囲圧力は、天気に依存して、通常1バールを意味し、
ハロゲン化物はF
−、Cl
−、Br
−またはI
−、好ましくはCl
−、Br
−またはI
−、より好ましくはCl
−またはBr
−を意味し、
ハロゲンは、F、Cl、BrまたはI、好ましくはCl、BrまたはIを意味する。
【発明を実施するための形態】
【0022】
好ましくは、R1は、フェニル(フェニルは、非置換であるか、またはハロゲン、ニトロ、シアノ、トリフルオロメチル、C
1−6アルキルおよびC
1−6アルコキシからなる群から選択される1、2または3個の置換基で置換されている)および
N、OおよびSからなる群から選択される1、2または3個のヘテロ原子を有する5または6員芳香族複素環(5または6員芳香族複素環は、非置換であるか、またはハロゲン、ニトロ、シアノ、トリフルオロメチル、C
1−6アルキルおよびC
1−6アルコキシから選択される1、2または3個の置換基で置換されている)からなる群から選択され、
より好ましくは、R1は、フェニル(フェニルは、非置換であるか、またはハロゲン、ニトロ、トリフルオロメチル、C
1−6アルキルおよびメトキシからなる群から選択される1、2または3個の置換基で置換されている)および
N、OおよびSからなる群から選択される1、2または3個のヘテロ原子を有する5または6員芳香族複素環(5または6員芳香族複素環は、非置換であるか、またはハロゲン、ニトロ、トリフルオロメチル、C
1−6アルキルおよびメトキシから選択される1、2または3個の置換基で置換されている)からなる群から選択され、
さらにより好ましくは、R1は、フェニル(フェニルは、非置換であるか、またはハロゲン、ニトロ、トリフルオロメチル、C
1−6アルキルおよびメトキシからなる群から選択される1または2個の置換基で置換されている)および
NおよびSからなる群から選択される1、2または3個のヘテロ原子を有する5または6員芳香族複素環(5または6員芳香族複素環は、非置換であるか、またはハロゲン、ニトロ、トリフルオロメチル、C
1−6アルキルおよびメトキシから選択される1または2個の置換基で置換されている)からなる群から選択される。
【0023】
好ましくは、R2は、
C
1−6アルキル(C
1−6アルキルは、非置換であるか、またはフェニル、もしくはN、OおよびSからなる群から選択される1、2もしくは3個のヘテロ原子を有する5もしくは6員芳香族複素環からなる群から選択される1個の置換基で置換されている)、
C
3−6シクロアルキル、
フェニル(フェニルは、非置換であるか、またはハロゲン、ニトロ、シアノ、トリフルオロメチル、C
1−6アルキルおよびC
1−6アルコキシからなる群から選択される1、2または3個の置換基で置換されている)ならびに
N、OおよびSからなる群から選択される1、2または3個のヘテロ原子を有する5または6員芳香族複素環(5または6員芳香族複素環は、非置換であるか、またはハロゲン、ニトロ、シアノ、トリフルオロメチル、C
1−6アルキルおよびC
1−6アルコキシから選択される1、2または3個の置換基で置換されている)からなる群から選択され、
より好ましくは、R2は、
メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、ブチルおよびペンチル(メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、ブチルおよびペンチルは非置換であるか、またはフェニル、もしくはN、OおよびSからなる群から選択される1、2もしくは3個のヘテロ原子を有する5もしくは6員芳香族複素環からなる群から選択される1個の置換基で置換されている)、
C
5−6シクロアルキル、
フェニル(フェニルは、非置換であるか、またはハロゲン、ニトロ、トリフルオロメチル、C
1−6アルキルおよびメトキシからなる群から選択される1、2または3個の置換基で置換されている)ならびに
N、OおよびSからなる群から選択される1、2または3個のヘテロ原子を有する5または6員芳香族複素環(5または6員芳香族複素環は、非置換であるか、またはハロゲン、ニトロ、トリフルオロメチル、C
1−6アルキルおよびメトキシから選択される1、2または3個の置換基で置換されている)からなる群から選択され、
さらにより好ましくは、R2は、
メチル、エチル、n−プロピルおよびイソプロピル(メチル、エチル、n−プロピルおよびイソプロピルは非置換であるか、またはフェニル、もしくはN、OおよびSからなる群から選択される1、2もしくは3個のヘテロ原子を有する5もしくは6員芳香族複素環からなる群から選択される1個の置換基で置換されている)、
C
5−6シクロアルキル、
フェニル(フェニルは、非置換であるか、またはハロゲン、ニトロ、トリフルオロメチル、C
1−6アルキルおよびメトキシからなる群から選択される1または2個の置換基で置換されている)ならびに
N、OおよびSからなる群から選択される1、2または3個のヘテロ原子を有する5または6員芳香族複素環(5または6員芳香族複素環は、非置換であるか、またはハロゲン、ニトロ、トリフルオロメチル、C
1−6アルキルおよびメトキシから選択される1または2個の置換基で置換されている)からなる群から選択され、
好ましくは、AZIDは、アルカリ金属アジド、および[N(R10)(R11)(R12)R13]
+[N
3]
−からなる群から選択され、
より好ましくは、AZIDは、アルカリ金属アジド、および[N(R10)(R11)(R12)R13]
+[N
3]
−からなる群から選択され、
R10はC
1−4アルキルであり、
R11、R12およびR13は、同一であるかまたは異なり、互いに独立してHおよびC
1−4アルキルからなる群から選択される。
【0024】
さらにより好ましくは、AZIDは、アジ化ナトリウム、テトラブチルアンモニウムアジドおよびトリエチルアンモニウムアジドからなる群から選択される。
【0025】
好ましくは、AZIDのモル量は、式(III)の化合物のモル量に基づいて、1から20倍、より好ましくは1から15倍、さらにより好ましくは1から10倍である。
【0026】
好ましくは、REAC4は、−60℃から100℃、より好ましくは−30℃から60℃、さらにより好ましくは−10℃から40℃の温度で行われる。
【0027】
好ましくは、REAC4は、周囲圧力から10バール、より好ましくは周囲圧力から5バール、さらにより好ましくは周囲圧力から2バールの圧力で行われる。
【0028】
好ましくは、REAC4の反応時間は5分から24時間、より好ましくは15分から12時間、さらにより好ましくは30分から8時間である。
【0029】
好ましくは、REAC4は溶媒SOLV4中で行われる。SOLV4は、水、アセトン、アセトニトリル、エタノール、メタノール、エチレングリコール、ベンゼン、トルエン、クロロベンゼン、N,N−ジメチルホルムアミド、NMP、THF、ジオキサン、酢酸エチル、酢酸ブチルおよびそれらの混合物からなる群から選択され、
より好ましくは、SOLV4は、水、アセトン、エタノール、メタノール、ベンゼン、トルエン、クロロベンゼン、THF、ジオキサン、酢酸エチル、酢酸ブチルおよびそれらの混合物からなる群から選択され、
さらにより好ましくは、SOLV4は、水、ベンゼン、トルエン、クロロベンゼン、酢酸エチル、酢酸ブチル、およびそれらの混合物からなる群から選択される。
【0030】
好ましくは、SOLV4の重量は、式(III)の化合物の重量の0.01から50倍、より好ましくは0.05から30倍、さらにより好ましくは0.1から20倍である。
【0031】
REAC4は化合物PTCS4の存在下で行うことができ、PTCS4は式[PTCS4]の化合物である。
[N(R20)(R21)(R22)R23]
+[X2]
− [PTCS4]
R20、R21、R22およびR23は、同一であるかまたは異なり、互いに独立して、H、C
1−20アルキル、フェニルおよびベンジルからなる群から選択され、
[X2]
−は、ハロゲン化物および硫酸水素塩からなる群から選択される。
【0032】
より好ましくは、PTCS4は、テトラブチルアンモニウムハライド、テトラブチルアンモニウムハイドロジェンサルフェート、セチルトリメチルアンモニウムクロライドおよびブロマイド、およびベンジルトリブチルアンモニウムクロライドおよびブロマイドからなる群から選択され、
さらにより好ましくは、PTCS4は、テトラブチルアンモニウムクロライドおよびブロマイド、テトラブチルアンモニウムハイドロジェンサルフェート、セチルトリメチルアンモニウムクロライドおよびベンジルトリブチルアンモニウムクロライドからなる群から選択される。
【0033】
好ましくは、PTCS4のモル量は、式(III)の化合物のモル量に基づいて、0.001から1.0倍、より好ましくは0.005から0.8倍、さらにより好ましくは0.01から0.5倍である。
【0034】
1つの考えられる実施形態では、REAC4は、SOLV4に溶解した式(III)の化合物、水以外のSOLV4を、水に溶解したAZIDと混合することによって行われ、それによりREAC4の反応混合物は2つの液相を有する。この実施形態では、PTCS4を使用することができる。
【0035】
別の実施形態では、REAC4は、SOLV4に溶解した式(III)の化合物、水以外のSOLV4を固体形態のAZIDと混合することによって行われる。この実施形態においても、PTCS4を使用することができる。
【0036】
本発明の方法は、PTCS4の使用を可能にするが、PTCS4を使用しなくても機能する。
【0037】
従って、一実施形態では、REAC4にPTCS4は使用されない。
【0038】
別の実施形態では、Bu
3N−CH
2−Phまたはその塩化物は使用されない。
【0039】
別の実施形態では、PTCS4およびBu
3N−CH
2−PhおよびBu
3N−CH
2−Phの塩化物は使用されない。
【0040】
別の実施形態では、相間移動触媒はREAC4には使用されない。
【0041】
REAC4が水相の存在下で行われる場合、該水相のpHは、緩衝液の添加によって調整され得る。好ましくは、REAC4の水相のpHは、0から14の間、より好ましくは2から10の間、さらにより好ましくは3から8の間である。
【0042】
好ましくは、緩衝液がREAC4において使用される場合、緩衝液BUFF4が使用され、BUFF4は、酢酸塩緩衝液、リン酸塩緩衝液、炭酸塩緩衝液、硫酸塩緩衝液、およびそれらの混合物からなる群から選択され、
より好ましくは、BUFF4は、酢酸塩緩衝液、リン酸塩緩衝液および硫酸塩緩衝液からなる群から選択される。
【0043】
好ましくは、BUFF4のモル量は、式(III)の化合物のモル量に基づいて、0.01から20倍、より好ましくは0.05から6倍、さらにより好ましくは0.1から3倍である。
【0044】
式(IV)の化合物は、REAC4の後に、任意の従来の方法、例えば、抽出および結晶化によって単離することができる。好ましくは、あらゆる揮発性副生成物を留去し、残渣を精製し、またはさらに精製することなく使用する。
【0045】
好ましくは、COMPREAC3は、塩化チオニル、COCl
2、ジホスゲン、トリホスゲン、POCl
3、PCl
3、PCl
5、S
2Cl
2、SCl
2、塩化ピバロイル、塩化メチル、臭化メチル、ヨウ化メチル、塩化エチル、臭化エチル、ヨウ化エチル、塩化ベンジル、臭化ベンジル、硫酸ジメチル、硫酸ジエチル、リン酸トリメチル、リン酸トリエチル、メタンスルホン酸メチル、ベンゼンスルホン酸メチル、トシル酸メチル、メタンスルホン酸エチル、ベンゼンスルホン酸エチル、トシル酸エチル、過酸化水素、C
1−4アルキルヒドロペルオキシド、C
1−6アルカロイルペルオキシド、過安息香酸、3−クロロ過安息香酸、過硫酸ナトリウム塩、過硫酸カリウム塩、Cl
2、Br
2およびI
2からなる群から選択され、
より好ましくは、COMPREAC3は、塩化チオニル、COCl
2、トリホスゲン、POCl
3、PCl
3、PCl
5、S
2Cl
2、塩化メチル、臭化メチル、ヨウ化メチル、硫酸ジメチル、リン酸トリメチル、メタンスルホン酸メチル、ベンゼンスルホン酸メチル、トシル酸メチル、過酸化水素、C
1−4アルキルヒドロペルオキシド、C
1−6アルカロイルペルオキシド、過安息香酸、3−クロロ過安息香酸、過硫酸カリウム塩、Cl
2、Br
2およびI
2からなる群から選択され、
さらにより好ましくは、COMPREAC3は、塩化チオニル、COCl
2、トリホスゲン、POCl
3、S
2Cl
2、塩化メチル、硫酸ジメチル、リン酸トリメチル、ベンゼンスルホン酸メチル、トシル酸メチル、過酸化水素、tert−ブチルヒドロペルオキシド、過酢酸、3−クロロ過安息香酸、過硫酸カリウム塩、Cl
2およびBr
2からなる群から選択され、
特に、COMPREAC3は塩化チオニルである。
【0046】
好ましくは、X1は、Cl、S−CH
3、S−CH
2−CH
3、S−CH
2−フェニル、S−C(O)−C(CH
3)
3およびSO
3Hからなる群から選択され、
より好ましくは、X1は、Cl、S−CH
3およびSO
3Hからなる群から選択され、
さらにより好ましくは、X1はClである。
【0047】
好ましくは、COMPREAC3のモル量は、式(II)の化合物のモル量に基づいて、1から50倍、より好ましくは1から30倍、さらにより好ましくは1から20倍である。
【0048】
好ましくは、REAC3は、−30℃から120℃、より好ましくは−10℃から90℃、さらにより好ましくは0℃から60℃、特に0℃から50℃、より特別には0℃から40℃、さらにより特別には0℃から30℃の温度で行われる。
【0049】
好ましくは、REAC3は、周囲圧力から10バール、より好ましくは周囲圧力から5バール、さらにより好ましくは周囲圧力から2バールの圧力で行われる。
【0050】
好ましくは、REAC3の反応時間は、5分から24時間、より好ましくは10分から12時間、さらにより好ましくは30分から10時間、特に30分から8時間、より特別には30分から7時間、さらにより特別には30分から6時間、特に30分から5時間、より特には30分から4時間、さらにより特には30分から3時間である。
【0051】
REAC3は無溶媒でまたは溶媒中で行うことができる。
【0052】
REAC3を溶媒中で行う場合には、それは好ましくは溶媒SOLV3中で行われ、SOLV3は、水、ピリジン、3−ピコリン、アセトン、アセトニトリル、ベンゼン、トルエン、クロロベンゼン、N,N−ジメチルホルムアミド、NMP、THF、ジオキサン、酢酸エチル、酢酸ブチルおよびそれらの混合物からなる群から選択され、
より好ましくは、SOLV3は、水、ピリジン、3−ピコリン、アセトン、ベンゼン、トルエン、クロロベンゼン、THF、ジオキサン、酢酸エチル、酢酸ブチルおよびそれらの混合物からなる群から選択され、
さらにより好ましくは、SOLV3は、水、ピリジン、3−ピコリン、ベンゼン、トルエン、クロロベンゼン、THF、ジオキサンおよびそれらの混合物からなる群から選択される。
【0053】
好ましくは、SOLV3の重量は、式(II)の化合物の重量の0.01から50倍、より好ましくは0.05から30倍、さらにより好ましくは0.1から20倍である。
【0054】
特定の実施形態では、
COMPREAC3は塩化チオニルであり、
X1はClである。
【0055】
特に、
R1はフェニルであり、
R2はメチルであり、
より特別には、
COMPREAC3は、塩化チオニル、COCl
2、過酸化水素、S
2Cl
2およびCl
2からなる群から選択され、
X1はClまたはSO
3Hであり、
AZIDはアジ化ナトリウムであり、
R1はフェニルであり、
R2はメチルであり、
さらにより特別には、
COMPREAC3は塩化チオニルであり、
X1はClであり、
AZIDはアジ化ナトリウムであり、
R1はフェニルであり、
R2はメチルである。
【0056】
式(III)の化合物は、REAC3の後に、任意の従来の方法、例えば、抽出、減圧蒸留、または結晶化によって単離することができる。好ましくは、あらゆる揮発性副生成物を留去し、残渣をさらに精製することなく使用する。
【0057】
好ましくは、REAC2におけるR2−NH
2のモル量は、式(I)の化合物のモル量に基づいて、1から20倍、より好ましくは1から15倍、さらにより好ましくは1から12倍である。
【0058】
好ましくは、REAC2は、−40℃から100℃、より好ましくは−20℃から80℃、さらにより好ましくは−10℃から50℃の温度で行われる。
【0059】
好ましくは、REAC2は、周囲圧力から10バール、より好ましくは周囲圧力から5バール、さらにより好ましくは周囲圧力から2バールの圧力で行われる。
【0060】
好ましくは、REAC2の反応時間は5分から48時間、より好ましくは20分から24時間、さらにより好ましくは30分から18時間、特に30分から10時間である。
【0061】
REAC2は無溶媒でまたは溶媒中で行うことができる。
【0062】
REAC2が溶媒中で行われる場合、それは溶媒SOLV2中で行うことが好ましく、SOLV2は、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、ピリジン、3−ピコリン、2−メチル−5−エチルピリジン、クロロホルム、ジクロロメタン、THF、水、およびそれらの混合物からなる群から選択され、
より好ましくは、SOLV2は、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、ピリジン、3−ピコリン、2−メチル−5−エチルピリジン、ジクロロメタン、THF、水およびそれらの混合物からなる群から選択される。
【0063】
好ましくは、SOLV2の重量は、式(I)の化合物の重量の0.01から50倍、より好ましくは0.05から20倍、さらにより好ましくは0.1から10倍である。
【0064】
REAC2は、塩基の存在下で行うことができる。REAC2が塩基の存在下で行われる場合、塩基は化合物BAS2であり、BAS2は、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウムおよびそれらの混合物からなる群から選択され、
より好ましくは、BAS2は、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、およびそれらの混合物からなる群から選択される。
【0065】
BAS2のモル量は、式(I)の化合物のモル量に基づいて、1から10倍、より好ましくは1から5倍、さらにより好ましくは1から3倍である。
【0066】
式(II)の化合物は、REAC2の後に、任意の従来の方法、例えば抽出、減圧蒸留、または結晶化によって単離することができる。好ましくは、あらゆる揮発性副生成物を留去し、残渣を結晶化により精製するか、またはさらに精製することなく使用する。
【0067】
好ましくは、REAC1におけるSOCl
2のモル量は、式(I)の化合物のモル量に基づいて、2から40倍、より好ましくは2から20倍、さらにより好ましくは2から15倍である。
【0068】
好ましくは、REAC1は、−20℃から80℃、より好ましくは−10℃から60℃、さらにより好ましくは0℃から40℃の温度で行われる。
【0069】
好ましくは、REAC1は、周囲圧力から10バール、より好ましくは周囲圧力から5バール、さらにより好ましくは周囲圧力から2バールの圧力で行われる。
【0070】
好ましくは、REAC1の反応時間は10分から72時間、より好ましくは30分から48時間、さらにより好ましくは1時間から24時間である。
【0071】
REAC1は無溶媒でまたは溶媒中で行うことができる。
【0072】
REAC1が溶媒中で行われる場合、それは好ましくは溶媒SOLV1中で行われ、SOLV1はベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、ニトロベンゼン、アニソール、ジクロロベンゼン、ジクロロエタン、トリクロロエタン、ジクロロメタン、クロロホルム、アセトニトリルおよびそれらの混合物からなる群から選択され、
より好ましくは、SOLV1は、ベンゼン、クロロベンゼン、トルエン、ジクロロメタン、クロロホルム、アセトニトリルおよびそれらの混合物からなる群から選択され、
さらにより好ましくは、SOLV1は、ベンゼン、クロロベンゼン、トルエン、ジクロロメタン、クロロホルムおよびそれらの混合物からなる群から選択される。
【0073】
好ましくは、SOLV1の重量は、式(I)の化合物の重量の0.01から20倍、より好ましくは0.05から10倍、さらにより好ましくは0.1から5倍である。
【0074】
REAC1は触媒の存在下で行うことができる。REAC1が触媒の存在下で行われる場合、触媒は、好ましくは、化合物CAT1またはCAT1の塩であり、
CAT1は、ピリジン、ピコリン、エチルメチルピリジン、4−(ジメチルアミノ)ピリジン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、N(R10)(R11)R12、N−メチルモルホリン、N−エチルジイソプロピルアミン、Phe−N(R20)R21、およびそれらの混合物からなる群から選択され、
R10、R11およびR12は、同一であるかまたは異なり、互いに独立してC
1−8アルキルであり、
R20およびR21は、同一であるかまたは異なり、互いに独立してC
1−8アルキルであり、
CAT1の塩は、塩酸塩、臭化水素酸塩、酢酸塩およびトリフルオロ酢酸塩からなる群から選択される。
【0075】
好ましくは、R10、R11およびR12は、同一であるかまたは異なり、互いに独立してC
1−4アルキルであり、
R20およびR21は、同一であるかまたは異なり、互いに独立してC
1−2アルキルである。
【0076】
より好ましくは、CAT1は、ピリジン、2−ピコリン、3−ピコリン、4−ピコリン、5−エチル−2−メチルピリジン、4−(ジメチルアミノ)ピリジン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、N−メチルモルホリン、N−エチルジイソプロピルアミン、N,N−ジメチルアニリンおよびそれらの混合物からなる群から選択され、
さらにより好ましくは、CAT1は、ピリジン、3−ピコリン、5−エチル−2−メチルピリジン、4−(ジメチルアミノ)ピリジン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、N−メチルモルホリン、N−エチルジイソプロピルアミン、N,N−ジメチルアニリンおよびそれらの混合物からなる群から選択され、
特に、CAT1は、ピリジン、3−ピコリン、5−エチル−2−メチルピリジン、4−(ジメチルアミノ)ピリジン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、N,N−ジメチルアニリンおよびそれらの混合物からなる群から選択され、
より特別には、CAT1は、ピリジン、3−ピコリン、5−エチル−2−メチルピリジン、N,N−ジメチルアニリンおよびそれらの混合物からなる群から選択される。
【0077】
好ましくは、CAT1の塩は、塩酸塩、酢酸塩およびトリフルオロ酢酸塩からなる群から選択され、
より好ましくは、CAT1の塩は、塩酸塩および酢酸塩からなる群から選択される。
【0078】
好ましくは、CAT1のモル量は、式(I)の化合物のモル量に基づいて、0.0001から0.6倍、より好ましくは0.0001から0.4倍、さらにより好ましくは0.0001から0.2倍である。
【0079】
REACPROD1は、REAC1の後に、任意の従来の方法、例えば、抽出、減圧蒸留、または結晶化によって単離することができる。好ましくは、あらゆる揮発性副生成物を留去し、残渣をさらに精製することなく使用する。
【0080】
式(I)の化合物、式(II)の化合物、式(III)の化合物および式(IV)の化合物の好ましい実施形態は、式(I−1)の化合物、式(II−1)の化合物、式(III−1)の化合物および式(IV−1)の化合物である。
【0082】
本発明のさらなる主題は、式(VII)の化合物を調製する方法であり、
【0083】
【化6】
方法は、2つの工程ST3およびST4を含み、
R31は、直鎖状、分岐状および環状のC
1−10アルキルならびに直鎖状、分岐状および環状C
1−10アルコキシからなる群から選択され、直鎖状、分岐状および環状のC
1−10アルキルならびに直鎖状、分岐状および環状C
1−10アルコキシは、非置換であるか、またはF、Cl、Br、C
1−4アルコキシ、F、Cl、ジフルオロ、ジクロロ、ブロモもしくはジブロモで置換されたC
1−4アルコキシ、カルボメトキシ、カルボエトキシおよびOHからなる群から選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、
R32は、F、Cl、Br、CN、NO
2、OH、SH、C(O)H、COOH、N(R50)R51、
直鎖状、分枝状および環状C
1−10アルキル(直鎖状、分枝状および環状C
1−10アルキルは非置換であるか、またはF、Cl、Br、C
1−4アルコキシ、F、Cl、ジフルオロ、ジクロロ、ブロモもしくはジブロモで置換されたC
1−4アルコキシ、カルボメトキシ、カルボエトキシおよびOHからなる群から選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよい)、
フェニル、ナフチル(フェニルおよびナフチルは、非置換であるか、またはC
1−4アルキル、F、Cl、トリフルオロメチル、C
1−4アルコキシ、フェノキシおよびトリフルオロメトキシからなる群から選択される1、2または3個の置換基で置換されている)、
ピリジニル、ピリジル、ピラゾリル、イミダゾリル、ピロリジノ(ピリジニルおよびピリジルおよびピラゾリルおよびイミダゾリルおよびピロリジノは、非置換であるか、またはC
1−4アルキル、F、Cl、トリフルオロメチル、C
1−4アルコキシおよびトリフルオロメトキシからなる群から選択される1、2または3個の置換基で置換されている)、
C
1−4アルコキシ(C
1−4アルコキシは、非置換であるか、またはC
1−2アルコキシ、FおよびClからなる群から選択される1、2または3個の置換基で置換されている)、
フェノキシ、
S(O)
m2R41、C(O)R41およびCO
2R41からなる群から選択され、
R41は、
N(R50)R51、
直鎖状、分枝状および環状C
1−10アルキル(直鎖状、分枝状および環状C
1−10アルキルは非置換であるか、またはF、Cl、Br、C
1−4アルコキシ、F、Cl、ジフルオロ、ジクロロ、ブロモもしくはジブロモで置換されたC
1−4アルコキシ、カルボメトキシ、カルボエトキシおよびOHからなる群から選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよい)、
フェニル、ナフチル(フェニルおよびナフチルは、非置換であるか、またはC
1−4アルキル、F、Cl、トリフルオロメチル、C
1−4アルコキシ、フェノキシおよびトリフルオロメトキシからなる群から選択される1、2または3個の置換基で置換されている)、
ピリジニル、ピリジル、ピラゾリル、イミダゾリル、ピロリジノ(ピリジニルおよびピリジルおよびピラゾリルおよびイミダゾリルおよびピロリジノは、非置換であるか、またはC
1−4アルキル、F、Cl、トリフルオロメチル、C
1−4アルコキシおよびトリフルオロメトキシからなる群から選択される1、2または3個の置換基で置換されている)からなる群から選択され、
m2は0、1または2であり、
R50およびR51は、同一であるかまたは異なり、H、C
1−2アルキル、C
1−4アルコキシカルボニルおよびベンゾイルからなる群から選択され、
m1は0、1、2または3であり、
m1が2または3のとき、置換基R32は互いに同一であっても異なっていてもよく、
ST3、ST4、R1およびR2は本明細書に定義されている通りであり、それらの全ての実施形態も同様であり、
本発明のさらなる主題は、式(VII)の化合物を調製するための方法であって、
方法は2つの工程ST3およびST4を含み、2つの工程ST1およびST2を含み、
ST1およびST2は本明細書に定義されている通りであり、それらの実施形態、任意の個々の実施形態または2つ以上の実施形態の任意の組み合わせ(実施形態はこれらの工程のいずれかについて本明細書に記載された通りである)も同様であり、
特に、
R1はフェニルであり、
R2はメチルであり、
R31はtert−ブトキシであり、
m1は0であり、即ち、置換基R32は存在しない方法である。
【0084】
好ましくは、式(IV)の化合物から出発する式(VII)の化合物の調製は、3つの工程、即ち、工程ST5、工程ST6および工程ST7を有し、これらの3つの工程の詳細はEP2546236A1に開示されている。
【0085】
ST5は反応REAC5を含み、REAC5において式(IV)の化合物をNH
2OHと反応させる。REAC5の反応生成物は、式(V)の化合物である。
【0086】
【化7】
R1およびR2は上記に定義されている通りであり、それらの全ての実施形態も同様である。
【0087】
ST6は反応REAC6を含み、REAC6において式(V)の化合物を式(HETLIG)の化合物と反応させ、
【0088】
【化8】
R30は、H−C(O)およびR40−C(O)からなる群から選択され、
R40は、C
1−8アルキル、C
1−6アルコキシ、フェニル、フェニルオキシおよびピリジルからなる群から選択され、
R40は、非置換であるか、またはCN、NO
2、F、Cl、Br、C
1−2アルキルおよびC
1−2アルコキシからなる群から選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよく、
X3はF、Cl、BrまたはIであり、
R31、R32およびm1は本明細書に定義されている通りであり、それらの全ての実施形態も同様である。
【0089】
好ましくは、
R30は、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、n−プロポキシカルボニル、n−ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニル、sec−ブトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、ホルミル、アセチル、n−プロピルカルボニル、イソプロピルカルボニル、n−ブチルカルボニル、イソブチルカルボニル、sec−ブチルカルボニル、ピバロイル、オクタノイル、ベンゾイル、2,6−ジメトキシベンゾイル、3,5−ニトロベンゾイル、2,4,6−トリクロロベンゾイル、4−クロロベンゾイルおよび2−ピリジルカルボニルからなる群から選択され、
R31は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、n−オクチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、2,2−ジメチルシクロプロピル、メンチル、クロロメチル、フルオロメチル、トリフルオロメチル、メトキシメチル、エトキシメチル、メトキシエチル、メトキシプロピル、エトキシブチル、メトキシブチル、メトキシヘキシル、プロポキシオクチル、2−メトキシ−1,1−ジメチルエチル、1−エトキシ−1−メチルエチル、カルボメトキシメチル、1−カルボエトキシ−2,2−ジメチル−3−シクロプロピル、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、1−ヒドロキシプロピル、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、n−ペンチルオキシ、n−ヘキシルオキシ、n−デシルオキシ、シクロプロピルオキシ、シクロブチルオキシ、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシ、メンチルオキシ、クロロメトキシ、フルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、メトキシメトキシ、エトキシメトキシ、メトキシエトキシ、3−エトキシプロポキシ、2−エトキシブトキシ、4−ブトキシブトキシ、1−ブトキシペントキシ、フルオロメトキシメトキシ、ジクロロメトキシメトキシ、1,2−ジブロモ−3−メトキシプロポキシおよび3−イソプロポキシ−2−メチルプロポキシからなる群から選択され、
R32はF、Cl、Br、CN、NO
2、OH、SH、C(O)H、COOH、NH
2、メチルアミノ、ジメチルアミノ、メチルエチルアミノ、ジエチルアミノ、tert−ブトキシカルボニルメチルアミノ、tert−ブトキシカルボニルアミノ、アセチルメチルアミノ、アセチルエチルアミノ、ベンゾイルメチルアミノ、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、n−オクチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、2,2−ジメチルシクロプロピル、メンチル、クロロメチル、フルオロメチル、トリフルオロメチル、メトキシメチル、エトキシメチル、メトキシエチル、メトキシプロピル、エトキシブチル、メトキシブチル、メトキシヘキシル、プロポキシオクチル、2−メトキシ−1,1−ジメチルエチル、1−エトキシ−1−メチルエチル、カルボメトキシメチル、1−カルボキシエトキシ−2,2−ジメチル−3−シクロプロピル、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、1−ヒドロキシプロピル、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、6−メチルフェニル、4−メチルフェニル、4−フルオロフェニル、4−クロロフェニル、2,4−ジクロロフェニル、3,4−ジクロロフェニル、3,5−ジクロロフェニル、2,6−ジフルオロフェニル、4−トリフルオロメチルフェニル、4−メトキシフェニル、3,4−ジメトキシフェニル、3−フェノキシフェニル、4−トリフルオロメトキシフェニル、4−メトキシ−1−ナフチル、ピリジニル、ピリジル、ピラゾリル、イミダゾリル、ピロリジノ、3−トリフルオロメチルピリジン−2−イル、4−トリフルオロメトキシ−2−ピリジル、3−メチル−1−ピラゾリル、4−トリフルオロメチル−1−イミダゾリル、3,4−ジフルオロピロリジノ、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、sec−ブトキシ、イソブトキシ、tert−ブトキシ、メトキシメトキシ、エトキシメトキシ、メトキシエトキシ、エトキシエトキシ、フェノキシ、トリクロロメトキシ、トリフルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、2,2,2−トリフルオロエトキシおよび2−フルオロエトキシからなる群から選択され、
S(O)
m2R41、C(O)R41およびCO
2R41、
R41は、NH
2、メチルアミノ、ジメチルアミノ、メチルエチルアミノ、ジエチルアミノ、tert−ブトキシカルボニルメチルアミノ、tert−ブトキシカルボニルアミノ、アセチルメチルアミノ、アセチルエチルアミノ、ベンゾイルメチルアミノ、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、n−オクチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、2,2−ジメチルシクロプロピル、メンチル、クロロメチル、フルオロメチル、トリフルオロメチル、メトキシメチル、エトキシメチル、メトキシエチル、メトキシプロピル、エトキシブチル、メトキシブチル、メトキシヘキシル、プロポキシオクチル、2−メトキシ−1,1−ジメチルエチル、1−エトキシ−1−メチルエチル、カルボメトキシメチル、1−カルボエトキシ−2,2−ジメチル−3−シクロプロピル、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、1−ヒドロキシプロピル、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、6−メチルフェニル、4−メチルフェニル、4−フルオロフェニル、4−クロロフェニル、2,4−ジクロロフェニル、3,4−ジクロロフェニル、3,5−ジクロロフェニル、2,6−ジフルオロフェニル、4−トリフルオロメチルフェニル、4−メトキシフェニル、3,4−ジメトキシフェニル、3−フェノキシフェニル、4−トリフルオロフェニル、4−メトキシ−1−ナフチル、ピリジニル、ピリジル、ピラゾリル、イミダゾリル、ピロリジノ、3−トリフルオロメチルピリジン−2−イル、4−トリフルオロメトキシ−2−ピリジル、3−メチル−1−ピラゾリル、4−トリフルオロメチル−1−イミダゾリルおよび3,4−ジフルオロピロリジノからなる群から選択され、
m2は0、1または2であり、
m1は0、1または2であり、
X3はF、ClまたはBrである。
【0090】
より好ましくは、
R30は、ベンゾイル、2,6−ジメトキシベンゾイル、3,5−ニトロベンゾイル、2,4,6−トリクロロベンゾイルおよび4−クロロベンゾイルからなる群から選択され、
R31はtert−ブトキシであり、
m1は0であり、
X3はClまたはBrである。
【0091】
REAC6の反応生成物は、式(VI)の化合物である。
【0093】
ST7は反応REAC7を含み、REAC7では式(VI)の化合物を塩基BAS7と反応させる。
【0094】
好ましくは、BAS7は、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の炭酸塩、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の水素化物、アルカリ金属またはアルカリ土類金属のC
1−2アルコキシド、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、N,N−ジメチルアミノピリジン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、4−(ジメチルアミノ)ピリジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エンおよびそれらの混合物からなる群から選択され、
より好ましくは、BAS7は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、水素化ナトリウム、水素化カルシウム、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、マグネシウムメトキシド、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、N,N−ジメチルアミノピリジン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、4−(ジメチルアミノ)ピリジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エンおよびそれらの混合物から選択され、
さらにより好ましくは、BAS7は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、マグネシウムメトキシド、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、N,N−ジメチルアミノピリジン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、4−(ジメチルアミノ)ピリジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エンおよびそれらの混合物から選択され、
特に、BAS7は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、N,N−ジメチルアミノピリジン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、4−(ジメチルアミノ)ピリジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エンおよびそれらの混合物から選択され、
より特別には、BAS7は水酸化ナトリウムである。
【0095】
REAC7の反応生成物は、式(VII)の化合物である。
【実施例】
【0096】
方法
特記しない限り、内部標準としてトリイソブチルホスフェートを用いて
1H NMRを行った。
【0097】
[実施例1]
N−メチル2−オキソフェニルチオアセトアミド
塩化チオニル(0.725ml、10.0mmol)に式(I−1)の化合物(0.117ml、1.00mmol)およびピリジン(0.008ml、0.1mmol)を加え、得られた混合物を室温で18時間撹拌した。過剰の塩化チオニルを蒸発させ(40mbar)、残渣をトルエン(1.0ml)に再溶解した。得られた溶液を、水中のメチルアミン(40重量%、0.9ml、10.4mmol)の撹拌溶液に10℃で滴下した。室温で1時間15分撹拌後、混合物を1N HCl水溶液(10ml)で希釈し、酢酸エチル(3ml)で抽出した。減圧下で濃縮して、式(II−1)の化合物を油として得た。
【0098】
1H NMRは収率が61%であることを示した。
【0099】
1H NMR(d6−DMSO、400MHz)δ、11.11(s、br、1H)、7.91(d、br、J=8Hz、2H)、7.68(t、br、J=8Hz、1H)、7.55(t、br、J=8Hz、2H)、3.18(d、J=3Hz、3H)。
【0100】
[実施例2]
N−メチル2−オキソフェニルチオアセトアミド
15℃の塩化チオニル(4.35ml、60.0mmol)に、ピリジン(0.04ml、0.50mmol)、次いで式(I−1)の化合物(1.16ml、10.0mmol)を加え、得られた混合物を室温で19時間撹拌した。過剰の塩化チオニルを蒸発させ(7mbar)、残渣をトルエン(10.0ml)に再溶解した。得られた溶液を、水中のメチルアミン(40重量%、1.30ml、15mmol)、水(5.0ml)および炭酸カリウム(2.37g、17mmol)の撹拌混合物に少しずつ添加した。0℃で5.5時間撹拌後、混合物を冷たい1N HCl水溶液(60ml)で希釈し、酢酸エチル(15mlで3回)で抽出した。合わせた抽出物をブラインで1回洗浄し、乾燥させた(MgSO
4)。減圧下で濃縮して、式(II−1)の化合物を油として得た。
1H NMRは収率が74%であることを示した。
【0101】
[実施例3]
1−メチル−5−ベンゾイルテトラゾール
実施例2に従って調製した式(II−1)の化合物(90mg、0.40mmol、80%が式(II−1)の化合物である)に塩化チオニル(0.50ml、6.9mmol)を加えた。混合物を室温で撹拌した。2時間後の
1H NMRによる分析は、式(III−1)の化合物に90%超、変換していることを示した。
【0102】
さらに40分間攪拌した後、過剰の塩化チオニルを蒸発させた。残渣をトルエン(1.0ml)に再溶解し、得られた溶液を、水(0.5ml)中のアジ化ナトリウム(0.19g、3.0mmol)の溶液に0℃で滴下して加えた。得られた混合物を0℃で3時間、次いで室温で1時間20分攪拌した。次いで、混合物をブライン(10ml)で希釈し、生成物を酢酸エチルで抽出した。
1H NMRによる収率の決定により、式(IV−1)の化合物の収率69%が示された。
【0103】
1H NMR(d6−DMSO、400MHz)δ、8.29(d、br、J=8Hz、2H)、7.80(t、br、J=8Hz、1H)、7.65(t、br、J=8Hz、2H)、4.31(s、3H)。
【0104】
[実施例4]
1−メチル−5−ベンゾイルテトラゾール
実施例2に従って調製した式(II−1)の化合物(90mg、0.40mmol、80%が式(II−1)の化合物である)にトルエン(0.8ml)を加え、次いで塩化チオニル(0.109ml、1.51mmol)を加えた。混合物を室温で2時間40分撹拌し、過剰の塩化チオニルを蒸発させた。残渣をトルエン(1.0ml)に再溶解し、得られた溶液を水(0.5ml)中のアジ化ナトリウム(0.19g、3.0mmol)の溶液に0℃で滴下して加えた。得られた混合物を0℃で3時間、次いで室温で1時間20分攪拌した。次いで、混合物をブライン(10ml)で希釈し、生成物を酢酸エチルで抽出した。
1H NMRによる収率の決定により、式(IV−1)の化合物の収率76%が示された。