(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
所定サービスに対応可能な制御機能をコンピュータに実現させる制御プログラムが第1装置に提供された後に、該第1装置と異なるユーザに関連付けられかつ該第1装置に対応付けて登録されている第2装置において該所定サービスに対応可能な制御機能が使用可能であるか否かを確認する確認手段と、
前記第2装置において前記所定サービスに対応可能な制御機能が使用可能であることが前記確認手段により確認された場合を除き、該所定サービスに対応可能な制御機能が使用可能になるよう該第2装置に所定データを提供する提供手段と、
要求元が所定権限を有する場合に限り実行要求に応じて前記所定サービスを構成する処理を実行する処理手段に対して該所定権限の判定結果を出力する認証手段からの照会に応じて、該要求元が該所定権限を有するか否かの判定に資する情報を応答する応答手段と、
を具備する管理システム。
前記認証手段が、前記第2装置の管理対象として登録されている前記第1装置が前記実行要求の要求元である場合に、該第2装置において前記所定サービスに対応可能な制御機能が使用可能であることを条件として該第1装置に前記所定権限があると判定し、
前記応答手段が、前記第2装置の管理対象として登録されている前記第1装置が前記実行要求の要求元である場合に、該第2装置において前記所定サービスに対応可能な制御機能が使用可能であるか否かを示す情報を応答する、
請求項1に記載の管理システム。
前記提供手段が、前記所定サービスに対応可能な制御機能を導入し使用可能にするインストール処理又はアップデート処理を自動的に実行させる所定コマンドを前記所定データとして前記第2装置に提供する、
請求項1又は請求項2に記載の管理システム。
前記制御機能は、他の装置の管理対象になっている装置において前記所定サービスが利用される場合に限り、該所定サービスが利用される度に前記所定権限が必要となるよう制御するとともに、該所定サービスが利用される度に前記確認データの供給を求める所定要求を外部に出力し、
前記確認手段が、前記第1装置から前記所定要求を受領する度に、前記第2装置において前記制御機能が使用可能であるか否かを確認する、
請求項6に記載の管理システム。
所定サービスに対応可能な制御機能をコンピュータに実現させる制御プログラムが第1装置に提供された後に、該第1装置と異なるユーザに関連付けられかつ該第1装置に対応付けて登録されている第2装置において該所定サービスに対応可能な制御機能が使用可能であるか否かを確認する確認手段と、
前記第2装置において前記所定サービスに対応可能な制御機能が使用可能であることが前記確認手段により確認された場合を除き、該第2装置が前記第1装置を管理対象として登録されているマスタ装置であれば該所定サービスに対応可能な制御機能を導入し使用可能にするインストール処理又はアップデート処理を該第2装置のユーザによる確認を待って実行させるマスタ用所定コマンドを該第2装置に提供し、該第2装置が前記第1装置の管理対象として登録されているスレーブ装置であれば前記インストール処理又は前記アップデート処理を該第2装置のユーザによる確認を待たずに自動的に実行させるスレーブ用所定コマンドを該第2装置に提供する提供手段と、
を具備する管理システム。
第1ユーザに対応し単数又は複数の装置が登録され得る第1アカウントと第2ユーザに対応し単数又は複数の装置が登録され得る第2アカウントとを対応付けて記憶手段に記憶させる手段をさらに具備し、
前記確認手段が、前記第1装置が前記第1アカウントに関連付けて登録されている場合に、前記記憶手段を参照して前記第2アカウントに関連付けて登録されている装置を前記第2装置として特定する、
請求項1から請求項12までのいずれか一項に記載の管理システム。
所定サービスに対応可能な制御機能をコンピュータに実現させる制御プログラムが第1装置に提供された後に、該第1装置と異なるユーザに関連付けられかつ該第1装置に対応付けて登録されている第2装置において該所定サービスに対応可能な制御機能が使用可能であるか否かを確認する確認処理と、
前記第2装置において前記所定サービスに対応可能な制御機能が使用可能であることが前記確認処理において確認された場合を除き、該所定サービスに対応可能な制御機能が使用可能になるよう該第2装置に所定データを提供する提供処理と、
要求元が所定権限を有する場合に限り実行要求に応じて前記所定サービスを構成する処理を実行する処理手段に対して該所定権限の判定結果を出力する認証手段からの照会に応じて、該要求元が該所定権限を有するか否かの判定に資する情報を応答する応答処理と、
を含む、管理システムによる管理方法。
所定サービスに対応可能な制御機能をコンピュータに実現させる制御プログラムが第1装置に提供された後に、該第1装置と異なるユーザに関連付けられかつ該第1装置に対応付けて登録されている第2装置において該所定サービスに対応可能な制御機能が使用可能であるか否かを確認する確認処理と、
前記第2装置において前記所定サービスに対応可能な制御機能が使用可能であることが前記確認処理において確認された場合を除き、該第2装置が前記第1装置を管理対象として登録されているマスタ装置であれば該所定サービスに対応可能な制御機能を導入し使用可能にするインストール処理又はアップデート処理を該第2装置のユーザによる確認を待って実行させるマスタ用所定コマンドを該第2装置に提供し、該第2装置が前記第1装置の管理対象として登録されているスレーブ装置であれば前記インストール処理又は前記アップデート処理を該第2装置のユーザによる確認を待たずに自動的に実行させるスレーブ用所定コマンドを該第2装置に提供する提供処理と、
を含む、管理システムによる管理方法。
所定サービスに対応可能な制御機能をコンピュータに実現させる制御プログラムが第1装置に提供された後に、該第1装置と異なるユーザに関連付けられかつ該第1装置に対応付けて登録されている第2装置において該所定サービスに対応可能な制御機能が使用可能であるか否かを確認する確認手段と、
前記第2装置において前記所定サービスに対応可能な制御機能が使用可能であることが前記確認手段により確認された場合を除き、該所定サービスに対応可能な制御機能が使用可能になるよう該第2装置に所定データを提供する提供手段と、
要求元が所定権限を有する場合に限り実行要求に応じて前記所定サービスを構成する処理を実行する処理手段に対して該所定権限の判定結果を出力する認証手段からの照会に応じて、該要求元が該所定権限を有するか否かの判定に資する情報を応答する応答手段と、
を具備する管理装置。
所定サービスに対応可能な制御機能をコンピュータに実現させる制御プログラムが第1装置に提供された後に、該第1装置と異なるユーザに関連付けられかつ該第1装置に対応付けて登録されている第2装置において該所定サービスに対応可能な制御機能が使用可能であるか否かを確認する確認ステップと、
前記第2装置において前記所定サービスに対応可能な制御機能が使用可能であることが前記確認ステップにおいて確認された場合を除き、該所定サービスに対応可能な制御機能が使用可能になるよう該第2装置に所定データを提供する提供ステップと、
要求元が所定権限を有する場合に限り実行要求に応じて前記所定サービスを構成する処理を実行する処理手段に対して該所定権限の判定結果を出力する認証手段からの照会に応じて、該要求元が該所定権限を有するか否かの判定に資する情報を応答する応答ステップと、
を含む、管理装置の制御方法。
所定サービスに対応可能な制御機能をコンピュータに実現させる制御プログラムが第1装置に提供された後に、該第1装置と異なるユーザに関連付けられかつ該第1装置に対応付けて登録されている第2装置において該所定サービスに対応可能な制御機能が使用可能であるか否かを確認する確認手段と、
前記第2装置において前記所定サービスに対応可能な制御機能が使用可能であることが前記確認手段により確認された場合を除き、該所定サービスに対応可能な制御機能が使用可能になるよう該第2装置に所定データを提供する提供手段と、
要求元が所定権限を有する場合に限り実行要求に応じて前記所定サービスを構成する処理を実行する処理手段に対して該所定権限の判定結果を出力する認証手段からの照会に応じて、該要求元が該所定権限を有するか否かの判定に資する情報を応答する応答手段と、
を管理装置のコンピュータに機能として実現させるためのプログラム。
所定サービスに対応可能な制御機能をコンピュータに実現させる制御プログラムが第1装置に提供された後に、該第1装置と異なるユーザに関連付けられかつ該第1装置に対応付けて登録されている第2装置において該所定サービスに対応可能な制御機能が使用可能であるか否かを確認する確認手段と、
前記第2装置において前記所定サービスに対応可能な制御機能が使用可能であることが前記確認手段により確認された場合を除き、該第2装置が前記第1装置を管理対象として登録されているマスタ装置であれば該所定サービスに対応可能な制御機能を導入し使用可能にするインストール処理又はアップデート処理を該第2装置のユーザによる確認を待って実行させるマスタ用所定コマンドを該第2装置に提供し、該第2装置が前記第1装置の管理対象として登録されているスレーブ装置であれば前記インストール処理又は前記アップデート処理を該第2装置のユーザによる確認を待たずに自動的に実行させるスレーブ用所定コマンドを該第2装置に提供する提供手段と、
を具備する管理装置。
所定サービスに対応可能な制御機能をコンピュータに実現させる制御プログラムが第1装置に提供された後に、該第1装置と異なるユーザに関連付けられかつ該第1装置に対応付けて登録されている第2装置において該所定サービスに対応可能な制御機能が使用可能であるか否かを確認する確認ステップと、
前記第2装置において前記所定サービスに対応可能な制御機能が使用可能であることが前記確認ステップにおいて確認された場合を除き、該第2装置が前記第1装置を管理対象として登録されているマスタ装置であれば該所定サービスに対応可能な制御機能を導入し使用可能にするインストール処理又はアップデート処理を該第2装置のユーザによる確認を待って実行させるマスタ用所定コマンドを該第2装置に提供し、該第2装置が前記第1装置の管理対象として登録されているスレーブ装置であれば前記インストール処理又は前記アップデート処理を該第2装置のユーザによる確認を待たずに自動的に実行させるスレーブ用所定コマンドを該第2装置に提供する提供ステップと、
を含む、管理装置の制御方法。
所定サービスに対応可能な制御機能をコンピュータに実現させる制御プログラムが第1装置に提供された後に、該第1装置と異なるユーザに関連付けられかつ該第1装置に対応付けて登録されている第2装置において該所定サービスに対応可能な制御機能が使用可能であるか否かを確認する確認手段と、
前記第2装置において前記所定サービスに対応可能な制御機能が使用可能であることが前記確認手段により確認された場合を除き、該第2装置が前記第1装置を管理対象として登録されているマスタ装置であれば該所定サービスに対応可能な制御機能を導入し使用可能にするインストール処理又はアップデート処理を該第2装置のユーザによる確認を待って実行させるマスタ用所定コマンドを該第2装置に提供し、該第2装置が前記第1装置の管理対象として登録されているスレーブ装置であれば前記インストール処理又は前記アップデート処理を該第2装置のユーザによる確認を待たずに自動的に実行させるスレーブ用所定コマンドを該第2装置に提供する提供手段と、
を管理装置のコンピュータに機能として実現させるためのプログラム。
【発明を実施するための形態】
【0015】
[1.実施形態の概要]
[1−1.マスタコントロールサービスの概要]
図1及び
図2を参照して、マスタコントロールサービスの概要を説明する。
本実施形態のシステムにより提供される「マスタコントロールサービス」は、管理者が使用するユーザ端末50a(「第2装置」の一例。)と被管理者が使用するユーザ端末50b(「第1装置」の一例。)とがマスタ端末・スレーブ端末として対応付けて権限管理システム20に登録されている状態において、マスタコントロールサービスを適正に運営するために必要な限度でマスタ端末及びスレーブ端末を含むシステムの整合を図るとともに(
図1参照)、マスタ端末の使用者(管理者)とスレーブ端末の使用者(被管理者)との間の連携を支援する(
図2参照)。
【0016】
ユーザ端末50aとユーザ端末50bとが対応付けて登録されるタイミングは、特に限定されない。すなわち、ユーザ端末50aやユーザ端末50bにアプリケーションプログラムがインストールされる前から登録されていてもよいし、ユーザ端末50aやユーザ端末50bにアプリケーションプログラムがインストールされた後で登録されてもよい。
また、ユーザ端末50aとユーザ端末50bの対応付け登録は、ユーザ端末50aやユーザ端末50bにアプリケーションプログラムがインストールされた後でユーザ端末50aにより変更されてもよいし、ユーザ端末50aやユーザ端末50b(特に、ユーザ端末50b)の動作ログ等により特定されるコンテキスト(状況)に基づいて動的に変更されてもよい。
【0017】
[1−1.(a)アプリケーションプログラムを部分的にかつ非対称に同期させる]
マスタ端末とスレーブ端末との間で、アプリケーションプログラムに組み込まれた特定のモジュール群を、所定の連携サービスを適正に運営するために必要な限度で同期させる(
図1参照)。
このとき、マスタ端末において機能構成が先に変動した場合には、この変動をスレーブ端末にも自動的に反映させる。一方、スレーブ端末において機能構成が先に変動した場合には、この変動をマスタ端末に反映させるか否かをマスタ端末のユーザに委ねる。
【0018】
例えば、ユーザ端末50aとユーザ端末50bがそれぞれマスタ・スレーブとして権限管理システムに登録されている前提において、配信管理システム10に登録されている「アプリケーションプログラム2」がマスタ端末に先にインストールされたときは、同じ「アプリケーションプログラム2」をスレーブ端末に自動的にインストールさせる。一方、「アプリケーションプログラム2」がスレーブ端末に先にインストールされた場合は、同じ「アプリケーションプログラム2」がマスタ端末にインストールされるよう促すとともに、マスタ端末にインストールされるまでスレーブ端末による使用を制限する。
その後、「アプリケーションプログラム2」に組み込まれた「制御モジュール群」がマスタ端末において先にアップデートされたときは、スレーブ端末において同じ「制御モジュール群」を自動的にアップデートさせる。一方、「アプリケーションプログラム2」に組み込まれた「制御モジュール群」がスレーブ端末において先にアップデートされた場合であってマスタ端末側の同じ「制御モジュール群」のバージョンが一定の条件を満たしていないときは、マスタ端末においてアップデートされるよう促すとともに、マスタ端末においてアップデートされるまでスレーブ端末による使用を制限する。
【0019】
[1−1.(b)スレーブ端末のみに一定の制限をかける]
アプリケーションプログラムを読み込んでデータ処理機能部51を備えたスレーブ端末が、権限管理システム20にスレーブ端末として登録されている限りにおいて、管理対象処理(以下の説明では、「特定処理」ともいう。)の実行を原則として自制する(
図2参照)。
このとき、スレーブ端末に対応付けて権限管理システム20に登録されているマスタ端末において管理対象処理を実行するための環境が整っていることを条件として、スレーブ端末が自制を一時的に解除して管理対象処理を実行する。
【0020】
マスタコントロールサービスにおいて管理対象とされる処理のうちスレーブ端末において実行が制限される処理の種類は、柔軟に設定することができるように構成するとよい。
例えば、金銭債務を発生させる決済処理の実行、外部との通信を伴わないデータ処理(例えば、オフライン状態でのゲームの進行処理など)の実行、所定の通信(例えば、移動体通信ネットワーク以外のネットワークを介してインターネットに接続される無線LANのアクセスポイントやルータを経由する通信、近距離無線通信、無線による端末間通信、GPS衛星から発信される信号の受信など)を伴うデータ処理の実行、などを制限するか否かを個別に設定できるように構成するとよい。
設定の主体としては、マスタ端末の使用者(管理者)の他、配信管理システム10を管理する事業者、ユーザ端末50aやユーザ端末50bのユーザに有線又は無線の通信サービスを提供する事業者、配信管理システム10からアプリケーションプログラムをダウンロードしてインストール可能なユーザ端末を製造販売する事業者、ユーザ端末にインストールされるOS(Operating System)を開発する事業者などが想定される。
【0021】
以下の説明では、属性に基づく権限に応じて管理対象処理(特定処理)の実行を自制する制御機能をユーザ端末50が保有する例を示す。当該制御機能は、アプリケーションプログラムに組み込まれる制御モジュール群がユーザ端末のコンピュータに読み込まれることにより実現される。
なお、属性に基づく権限に応じて管理対象処理(特定処理)の実行を制限する制御機能は、サーバ装置側(例えば、連携処理サーバ31や権限管理サーバ21)にあってもよい。特に、実質的な処理がサーバ側にて実行されるオンラインサービス(例えば、課金/決済サービス,連携サービスなど)では、制御機能をサーバ側に実装するのが好ましいこともある。さらに、金銭債務を発生させる決済処理の実行に際しては、その処理結果の重大性に鑑みて、管理者(マスタ端末の使用者)に都度承諾を得るように構成してもよい。
【0022】
[1−1.(c)データを共有させる]
アプリケーションプログラムを読み込んでデータ処理機能部51を備えたスレーブ端末の動作に起因して生成されるデータを、スレーブ端末に対応付けて権限管理システム20に登録され、かつ、同一のアプリケーションプログラムを読み込んで制御機能部52を備えたマスタ端末により閲覧可能とする(
図2)。
共有の対象とするデータとしては、例えば、オフラインあるいはオンラインで実行可能なゲームの進捗を示すデータなどが想定される。
【0023】
[1−1.(d)データを共用させる]
アプリケーションプログラムを読み込んでデータ処理機能部51を備えたスレーブ端末の動作に起因して獲得されるデータを、スレーブ端末に対応付けて権限管理システム20に登録され、かつ、同一のアプリケーションプログラムを読み込んで制御機能部52を備えたマスタ端末により利用可能とする(
図2)。
共用の対象とするデータとしては、例えば、アンケートへの回答により獲得される報酬(金銭的価値を有する電子クーポンやポイントなど)を示すデータなどが想定される。
【0024】
[1−2.実施形態の主要な特徴]
本実施形態のシステムでは、単一のアプリケーションプログラムを配信管理システム10に配信可能に登録し、ユーザ端末50aやユーザ端末50bからの要求に応じて共通のアプリケーションプログラムを各端末に提供し、インストールさせる。
アプリケーションプログラムは、マスタコントロールサービスにおける管理対象でない通常処理を少なくとも実行するデータ処理機能部51を実現させるデータ処理モジュール群を含む。また、アプリケーションプログラムには、マスタコントロールサービスにおける管理対象である特定処理の実行を制御する制御機能部52を実現させる制御モジュール群が組み込まれる。
【0025】
[1−2.(a)アプリケーションプログラムを提供するシステム等の構成]
本実施形態のシステムは、所定サービスに対応可能なバージョンの制御機能をコンピュータに実現させる制御プログラムがユーザ端末50b(「第1装置」の一例。)に提供された後に、ユーザ端末50bと異なるユーザに関連付けられかつユーザ端末50bに対応付けて登録されているユーザ端末50a(「第2装置」の一例。)において同じ所定サービスに対応可能なバージョンの制御機能が使用可能であるか否かを確認する確認手段と、ユーザ端末50aにおいて同じ所定サービスに対応可能なバージョンの制御機能が使用可能であることが確認手段により確認された場合を除き、同じオンラインサービスに対応可能な制御機能が使用可能になるようユーザ端末50aに所定データ(例えば、制御プログラムのインストールやアップデートを促す通知、制御プログラムのインストールやアップデートを実行させるコマンド)を提供する提供手段と、を具備する。
【0026】
この構成により、スレーブ端末において所定サービス(例えば、新機能が付加されたオンラインサービス)に対応可能なバージョンの制御機能が導入される場合に、そのことをトリガとして、スレーブ端末とともに所定サービスを利用する可能性の高いマスタ端末に同じサービスに対応可能な制御機能が導入されるよう促される。
この点において、所定のサービスを適正に運営するために必要な限度で(例えば、より少ない回数で、より少ない通信量で、より小さいコストで)システムの整合が図られている。
【0027】
[1−2.(b)アプリケーションプログラムに組み込まれる制御モジュール群の構成]
アプリケーションプログラムに組み込まれる制御モジュール群(制御プログラム)は、管理対象である特定処理を自ら実行しようとし又は他の機能部に実行させようとするデータ処理機能部51からの要求に応じてインストール先のユーザ端末(ユーザ端末50aやユーザ端末50b)に適用される権限を確認する機能と、確認される権限に応じて特定処理の実行を制限するか否かを決定する機能と、特定処理の実行を制限しないことが決定された場合に限り当該特定処理の実行に必要な必要データをデータ処理機能部51に提供する機能と、をそれぞれ実現させる単数又は複数のプログラムモジュールを含む。
【0028】
この構成により、特定処理の実行が制限されるか否かが、制御モジュール群が組み込まれたアプリケーションプログラムを読み込んで制御機能部52を備えたユーザ端末により、実行時に当該ユーザ端末自身に適用される権限に応じて動的に決定される。また、インストール先のユーザ端末(ユーザ端末50aやユーザ端末50b)に適用されるべき権限がアプリケーションプログラムのインストール後に変更された場合に、当該変更が略リアルタイムで反映される。
したがって、本実施形態の制御モジュール群をアプリケーションプログラムに組み込めば、当該アプリケーションプログラムがユーザ端末に実行させる処理の少なくとも一部を必要に応じて制限するに際し、専用プログラムをインストールする必要がない。
【0029】
[1−2.(c)アプリケーションプログラムに制御モジュール群を組み込む手順]
制御モジュール群がアプリケーションプログラムに組み込まれる態様・タイミングは限定されない。
例えば、制御モジュール群を含むアプリケーションプログラムをインストールするためのインストールプログラムを権限管理システム20がユーザ端末50aやユーザ端末50bに供給し、制御モジュール群が組み込まれたアプリケーションプログラムが新規にインストールされてもよい。また、例えば、制御モジュール群を含まないアプリケーションプログラムが既にインストールされているユーザ端末50aやユーザ端末50bに制御モジュール群を追加で組み込むためのアップデートプログラムを権限管理システム20が供給し、インストール済みのアプリケーションプログラムが制御モジュール群を組み込むように更新されてもよい。また、例えば、制御モジュール群が組み込まれたアプリケーションプログラムが既にインストールされているユーザ端末50aやユーザ端末50bにおいて制御モジュール群を更新するためのアップデートプログラムを権限管理システム20が供給し、制御モジュール群のバージョンが更新されてもよい。
【0030】
なお、制御モジュール群は、アプリケーションプログラムを開発する際に利用されるSDK(Software Development Kit)に含まれるライブラリ(library)として、例えばマスタコントロールサービスを提供する事業者により提供されるのが好適である。
マスタコントロールサービスを提供する事業者としては、例えば、配信管理システム10を管理する事業者、ユーザ端末50aやユーザ端末50bのユーザに有線又は無線の通信サービスを提供する事業者、配信管理システム10からアプリケーションプログラムをダウンロードしてインストール可能なユーザ端末を製造販売する事業者、ユーザ端末にインストールされるOS(Operating System)を開発する事業者などが想定される。
【0031】
ユーザ端末にインストールされるアプリケーションプログラムを開発する事業者は、本実施形態のシステムが提供するマスタコントロールサービスを利用可能なアプリケーションプログラムを、当該アプリケーションプログラムに制御モジュール群(ライブラリ)を組み込むだけで生成することができる。
そのため、本実施形態のシステムが提供するマスタコントロールサービスに相当するサービスを利用するための専用のプログラム(例えば、専用のアプリケーションプログラム、OSに組み込むミドルウェアモジュールなど)を独自に開発する必要がなくなり、他のアプリケーションプログラムとの差別化に寄与する機能モジュールの開発に特化することが可能になる。特に、過度な開発負担なくアプリケーションプログラムに制御モジュール群を事後的に組み込むことができるため、当初からオプション機能として提供したり、配信開始後のニーズに応じて追加機能として提供したりすることが可能である。
【0032】
[1−3.実施形態のシステムが奏する効果]
以上のように、本実施形態のシステムは、オンラインサービスを適正に運営するために必要な限度でシステムの整合を図る。したがって、不必要な処理や通信の発生が抑制され、ユーザによる端末の使用性を妨げず、かつ、サービス運営にかかるコストが抑えられる。
また、アプリケーションプログラムがユーザ端末に実行させる処理の少なくとも一部を必要に応じて制限する機能を当該ユーザ端末に実現させるためのプログラム(制御プログラム)を当該アプリケーションプログラムへの組込みが可能なプログラムモジュール(ライブラリ)として提供する。この点において、アプリケーションプログラムがユーザ端末に実行させる処理の少なくとも一部を必要に応じて制限する仕組みが当該ユーザ端末に導入されやすくなると言える。
なお、管理者向けの完全版と被管理者向けの機能制限版とを別個に開発する必要がなくなるため、アプリケーションプログラムの人気の度合いを示す指標の1つである「ダウンロード数」が単一のアプリケーションプログラムに集約されて注目を浴びやすくなるという副次的な効果も期待できる。
【0033】
[2.実施形態の詳細]
[2−1.実施形態のシステムのネットワーク構成例]
図3に、実施形態のシステムのネットワーク構成例を示す。
本実施形態のシステム(情報処理システム)は、配信管理システム10と、権限管理システム20と、連携処理システム30と、ユーザA及びユーザBがそれぞれ使用するユーザ端末50a及びユーザ端末50bと、を含む。
【0034】
配信管理システム10、権限管理システム20及び連携処理システム30とユーザ端末50a及びユーザ端末50bとは、通信ネットワーク40を介してそれぞれデータの授受が可能である。また、権限管理システム20と連携処理システム30とは、通信ネットワーク40、LAN又は専用回線を介してデータの授受が可能である。
通信ネットワーク40は、既存のネットワーク(例えば、インターネット(Internet),携帯電話網,無線WAN(Wireless Wide Area Network),無線LAN(Wireless Local Area Network),イーサネット(Ethernet)(登録商標)など)のうち少なくともいずれかを含んでいてよい。
【0035】
[2−1.(a)配信管理システム]
図3において、配信管理システム10は、主として、配信管理サーバ11と、データベース13にアクセス可能なDBサーバ12とにより構成される。
配信管理システム10は、ネットワーク上において、例えば、有償又は無償で配信されるアプリケーションプログラムを管理するアプリケーションストアとして存在する。アプリケーションストアの管理運営主体は、例えば、ユーザ端末50aやユーザ端末50bのユーザに有線又は無線の通信サービスを提供する事業者、配信管理システム10からアプリケーションプログラムをダウンロードしてインストール可能なユーザ端末を製造販売する事業者、ユーザ端末にインストールされるOS(Operating System)を開発する事業者などである。
【0036】
配信管理サーバ11は、Webサーバプログラム(HTTPデーモン(HyperText Transfer Protocol Daemon)ともいう。)がインストールされたサーバ装置(コンピュータ)である。
配信管理サーバ11は、例えば、アプリケーションプログラムを指定する所定の要求に応じて、指定されたアプリケーションプログラムをインストールするためのインストールプログラムや更新するためのアップデートプログラムをDBサーバ12を通じてデータベースから取得し、これを要求元に配信する機能を有する。
なお、複数のサーバ装置を連携させて配信サーバシステムを構成し、配信管理サーバ11の機能を分散させることも可能である。例えば、配信管理サーバ11が外部の配信サーバへのリンク情報を提供したり同配信サーバへ所定の要求を転送(リダイレクト)したりすることにより、指定されたアプリケーションプログラムのインストールプログラム又はアップデートプログラムを要求元に提供する処理を当該配信サーバに負担させてもよい。
【0037】
DBサーバ12は、DB(Database)サーバプログラムがインストールされたサーバ装置(コンピュータ)であり、内蔵する又は外部の接続可能なデータベース13とともにDBMS(Database Management System)を構成する。
DBサーバ12は、例えば、データの格納要求に応じて要求元から取得されるデータをデータベース13に格納する機能と、データの抽出要求に応じてデータベース13から抽出されるデータを要求元に応答する機能とを有する。
なお、複数のサーバ装置を連携させてDBサーバシステムを構成し、DBサーバ12の機能を分散させることも可能である。また、複数のデータベース13にデータを分散配置することも可能である。
【0038】
[2−1.(b)権限管理システム]
図3において、権限管理システム20は、主として、権限管理サーバ21(「管理装置」の一例。)と、データベース23(「記憶手段」の一例。)にアクセス可能なDBサーバ22とにより構成される。
権限管理サーバ21は、Webサーバプログラム(HTTPデーモン(HyperText Transfer Protocol Daemon)ともいう。)がインストールされたサーバ装置(コンピュータ)である。
権限管理サーバ21は、例えば、データを指定した所定の要求に応じて、指定されたデータをDBサーバ22を通じてデータベース23から取得し、要求元に提供する機能を有する。
なお、複数のサーバ装置を連携させて管理サーバシステムを構成し、権限管理サーバ21の機能を分散させることも可能である。
【0039】
DBサーバ22は、DB(Database)サーバプログラムがインストールされたサーバ装置(コンピュータ)であり、内蔵する又は外部の接続可能なデータベース23とともにDBMS(Database Management System)を構成する。
DBサーバ22は、例えば、データの格納要求に応じて要求元から取得されるデータをデータベース23に格納する機能と、データの抽出要求に応じてデータベース23から抽出されるデータを要求元に応答する機能とを有する。
なお、複数のサーバ装置を連携させてDBサーバシステムを構成し、DBサーバ22の機能を分散させることも可能である。また、複数のデータベース23にデータを分散配置することも可能である。
【0040】
図4(a)に、データベース23に格納される定義情報の主要な項目を例示する。
図4(a)に例示するように、定義情報は、「定義情報ID」(キー項目)と、「マスタ」とするユーザ端末を識別する「端末識別情報」と、「スレーブ」とするユーザ端末を識別する「端末識別情報」と、設定ページにおいて指定された制限事項を特定可能な「スレーブ区分」(属性の区分)とを含む。
「端末識別情報」は、例えば、ユーザ端末を識別する端末ID,SIMカード531を識別するカードID,ユーザ端末を使用するユーザに対応付けられたユーザID(「アカウント」の一例。)などを用いるとよい。なお、「端末識別情報」としてユーザIDを利用する場合は、1のユーザIDに複数のユーザ端末を関連付けて登録しておくことにより、1の「端末識別情報」により複数のユーザ端末をそれぞれ特定することができる。
【0041】
「スレーブ区分」は、所定の管理対象事項の数がnであるとして、10進数の0〜2
n−1の値とするとよい。
例えば、所定の管理対象事項の数が8である場合には、第1桁から第8桁までの8つの数値(各桁は0又は1のいずれかの値をとり、0が制限対象でないこと、1が制限対象であること、をそれぞれ表す)を8種類の管理対象事項にそれぞれ対応させ、指定された制限事項を特定可能な8桁の数値を2進数の値とみなし、この2進数の値を10進数の値に変換した変換後の値(10進数の0〜255)が「スレーブ区分」の値となるように定義する。
【0042】
他のユーザ端末との関係で「スレーブ」となっているユーザ端末は、「スレーブ区分」の値により特定される制限事項を管理対象とする。この設定は、初回起動時等にインストール先の「スレーブ区分」を確認することにより、アプリケーションプログラムごとに行われる。
なお、本実施形態では、他のユーザ端末との関係で「スレーブ」として登録されていても、同時に他のユーザ端末との関係で「マスタ」や「スレーブ」として登録されることができる。また、他のユーザ端末との関係で「マスタ」として登録されていても、同時に他のユーザ端末との関係で「マスタ」や「スレーブ」として登録されることができる。
【0043】
図4(b)に、データベース23に格納されるバージョン管理情報の主要な項目を例示する。
図4(b)に例示するように、バージョン管理情報は、「端末識別情報」と、アプリケーションプログラムを識別する「アプリケーションコード」と、当該アプリケーションプログラムに組み込まれた制御モジュール群の「バージョン」とを含む。「端末識別情報」と「アプリケーションコード」とが複合キーを形成する。
「バージョン管理情報」を参照することにより、ユーザ端末にインストールされているアプリケーションプログラムに組み込まれた制御モジュール群のバージョンを特定することができる。
【0044】
図4(c)に、データベース23に格納される機能管理情報の主要な項目を例示する。
図4(c)に例示するように、機能管理情報は、「定義情報ID」と、アプリケーションプログラムを識別する「アプリケーションコード」と、機能を識別する「機能コード」と、「ステータス」(本実施形態では、「未提供」/「有効」/「無効」の3値をとる。)とを含む。「定義情報ID」と「アプリケーションコード」と「機能コード」とが複合キーを形成する。
「機能管理情報」を参照することにより、スレーブ端末に対応付けられたマスタ端末における制御モジュール群が対応可能な単数又は複数の機能(オンラインサービスを利用するために必要な機能)の管理状態をそれぞれ特定することができる。すなわち、「有効」は使用可能であることを意味し、「未提供」や「無効」は使用不可能であることを意味する。
【0045】
[2−1.(c)連携処理システム]
図3において、連携処理システム30は、主として、連携処理サーバ31と、データベース33にアクセス可能なDBサーバ32とにより構成される。
連携処理サーバ31は、アプリケーションプログラムがインストールされたサーバ装置(コンピュータ)である。
連携処理サーバ31は、例えば、金銭債務を発生させる課金/決済機能、所定のデータを複数のユーザ端末において共有可能に管理するデータ共有管理機能、所定のデータが示す特典を複数のユーザ端末において共用可能に管理する特典共用管理機能のうち少なくともいずれかを有する。
なお、複数のサーバ装置を連携させて処理サーバシステムを構成し、連携処理サーバ31の機能を分散させることも可能である。
【0046】
DBサーバ32は、DB(Database)サーバプログラムがインストールされたサーバ装置(コンピュータ)であり、内蔵する又は外部の接続可能なデータベース33とともにDBMS(Database Management System)を構成する。
DBサーバ32は、例えば、データの格納要求に応じて要求元から取得されるデータをデータベース33に格納する機能と、データの抽出要求に応じてデータベース33から抽出されるデータを要求元に応答する機能とを有する。
なお、複数のサーバ装置を連携させてDBサーバシステムを構成し、DBサーバ32の機能を分散させることも可能である。また、複数のデータベース33にデータを分散配置することも可能である。
【0047】
[2−1.(d)ユーザ端末]
図3において、ユーザ端末50a及びユーザ端末50bは、所定のアプリケーションプログラムをインストールすることにより機能の拡張が可能な汎用の情報処理装置(コンピュータ)である。
ユーザ端末50a及びユーザ端末50bは、データ表示機能,データ通信機能などを有する。
本実施形態のシステムでは、スマートフォン(smartphone),タブレット(tablet)端末,タブレットPC(personal computer),小型のPC,ウェアラブルなPCなどの携帯装置がユーザ端末50a及びユーザ端末50bとして好適である。
【0048】
[2−2.サーバ装置のハードウェア構成例]
図5に、サーバ装置のハードウェア構成例を示す。
典型的なサーバ装置は、MPU(Micro-Processing Unit)やROM(Read Only Memory)を含む制御処理装置510と、RAM(Random Access Memory)を含む主記憶装置520と、HDD(Hard Disc Drive)を含む補助記憶装置530と、マウスやキーボードを含む入力装置540と、ディスプレイやスピーカを含む出力装置550と、ネットワークカード(Network Interface Card)を含む通信制御装置560と、を有する。
【0049】
主記憶装置520、補助記憶装置530、入力装置540、出力装置550及び通信制御装置560は、バスラインを介して制御処理装置510とそれぞれ接続される。
制御処理装置510は、(1)補助記憶装置530に記憶されたプログラムを主記憶装置520上に読み込み、(2)プログラムの指示に従って入力装置540と補助記憶装置530と通信制御装置560との少なくともいずれかからデータを受け取り、(3)取得したデータをプログラム通りに演算・加工した上で、(4)演算済み・加工済みのデータを補助記憶装置530と出力装置550と通信制御装置560との少なくともいずれかに送り出す。
【0050】
[2−3.ユーザ端末のハードウェア構成例]
図6に、ユーザ端末のハードウェア構成例を示す。
本実施形態のシステムでは、制御処理部を構成するMPU611と、主記憶部を構成するRAM621と、補助記憶部を構成するROM622及びEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)623と、独立したコンピュータシステムを構成するSIM(Subscriber Identity Module)カード631や汎用IC(Integrated Circuit)チップ632と、入力出力部を構成するタッチパネルディスプレイ641と、第1通信制御部を構成するNIC(Network Interface Controller)651と、第2通信制御部を構成する無線LAN(Local Area Network)チップ652と、近距離通信制御部を構成するNFC(Near Field Communication)チップ653と、複数の人工衛星からそれぞれ送出される所定の信号を用いて割り出した現在位置を示す位置情報を出力するGPSチップ654と、を少なくとも有する携帯装置(コンピュータ)をユーザ端末50a及びユーザ端末50bとして用いる。
【0051】
RAM621と、ROM622と、EEPROM623と、SIMカード631と、汎用ICチップ632と、タッチパネルディスプレイ641と、NIC651と、無線LANチップ652と、NFCチップ653と、GPSチップ654とは、バスラインを介してMPU611と接続される。
MPU611は、(1)EEPROM623に記憶されたプログラムをRAM621上に読み込み、(2)プログラムの指示に従ってタッチパネルディスプレイ641とEEPROM623とSIMカード631と汎用ICチップ632とNIC651と無線LANチップ652とNFCチップ653とGPSチップ654との少なくともいずれかからデータを受け取り、(3)取得したデータをプログラム通りに演算・加工した上で、(4)演算済み・加工済みのデータをEEPROM623とタッチパネルディスプレイ641とSIMカード631と汎用ICチップ632とNIC651と無線LANチップ652とNFCチップ653との少なくともいずれかに送り出す。
【0052】
[3.実施形態のシステムによる定義情報の登録手順]
図7に、本実施形態のシステムによる定義情報の登録手順を例示する。
本実施形態のシステムによる定義情報の登録は、権限管理システム20を構成する権限管理サーバ21及びDBサーバ22の制御処理装置と、ユーザ端末50aの制御処理部とが協働することにより、次の〔手順11〕〜〔手順15〕のように実行される。
なお、定義情報の削除(すなわち、マスタ/スレーブ登録の解除)も、同様の手順により行われる。
【0053】
〔手順11〕設定ページをユーザ端末50aが権限管理サーバ21に要求し(S705a)、当該要求を権限管理サーバ21が受領する(S705b)。
〔手順12〕「マスタ」(master)とする端末(ここでは、ユーザ端末50a)の端末識別情報と、これに対応付けて「スレーブ」(slave)とする端末(ここでは、ユーザ端末50b)の端末識別情報とをそれぞれ入力する複数の入力欄や、所定の管理対象事項の中から「スレーブ」とする端末による実行を制限させる制限事項をそれぞれ指定(選択)する複数の指定要素(プルダウン,ラジオボタンなど)を含む設定ページを権限管理サーバ21がユーザ端末50aに応答し(S710b)、当該応答をユーザ端末50aが受領する(S710a)。
【0054】
〔手順13〕ユーザ端末50aが、設定ページをタッチパネルディスプレイ641に表示し、タッチパネルディスプレイ641による入力を受け付ける(S715a)。
〔手順14〕設定ページにおいて入力又は指定されたデータをユーザ端末50aが権限管理サーバ21に送信し(S720a)、当該データを権限管理サーバ21が受信する(S720b)。
〔手順15〕権限管理サーバ21が、受信したデータに基づいて定義情報を生成し(S725b)、その格納又は更新をDBサーバ22に要求する(S730b)。要求を受領したDBサーバ22は(S730c)、データベース23に定義情報を格納すると(S735c)、定義情報の格納が完了した旨の完了通知を権限管理サーバ21に送信する(S740c)。完了通知を受信した権限管理サーバ21は(S740c)、定義情報の設定又は更新が完了した旨の完了通知をユーザ端末50aに送信し(S745b)、ユーザ端末50aは完了通知を受信する(S745a)。
【0055】
[4.実施形態のシステムによるアプリケーションプログラムの配信管理手順]
[4−1.マスタ端末の機能追加をスレーブ端末に反映させる(新規インストール)]
図8及び
図9を参照して、制御モジュール群を含むアプリケーションプログラムをインストールするためのインストールプログラムがユーザ端末50a(マスタ端末)に供給され新規にインストールされた後に、同一のインストールプログラムがユーザ端末50b(スレーブ端末)に自動的に供給され新規にインストールされるまでの手順を説明する。
本実施形態のシステムによるインストールプログラムの配信管理は、権限管理システム20を構成する権限管理サーバ21の制御処理装置と、ユーザ端末50a及びユーザ端末50bの制御処理部とがそれぞれ協働することにより、次の〔手順21〕〜〔手順27〕の手順により実行される。
【0056】
〔手順21〕ユーザ端末50aがインストールプログラムを配信サーバに要求し(S805a)、当該要求を受領した配信サーバからインストールプログラムを含む応答を受領する(S810a)。インストールプログラムは、
図9(a)に示すように、インストール処理をユーザ端末に実行させる「インストール処理モジュール」と、「メインモジュール」と、「データ処理モジュール群」と、「制御モジュール群」とを含む。
〔手順22〕ユーザ端末50aがインストールプログラムにより規定されるインストール処理を実行する(S815a)。ユーザ端末50aにインストールされたアプリケーションプログラムは、
図9(b)に示すように、「メインモジュール」と、「データ処理モジュール群」と、「制御モジュール群」とを含む。
【0057】
〔手順23〕インストールされたアプリケーションプログラムが起動され制御モジュール群を読み込んで制御機能部52を備えたユーザ端末50aは、インストールが完了した旨を権限管理サーバ21に通知する(S820a)。権限管理サーバ21は、ユーザ端末50aから通知(「有効通知」の一例。)を受領すると(S820b)、管理情報を更新する(S825b)。ここでは、ユーザ端末50aに新規にインストールされたアプリケーションプログラムに組み込まれた制御モジュール群のバージョンを示すバージョン管理情報と、ユーザ端末50aに新規に追加された制御モジュール群が対応可能な単数又は複数の機能の管理状態(ここでは、「有効」)を示す機能管理情報と、をそれぞれ生成し、データベース23に格納させる。
【0058】
〔手順24〕権限管理サーバ21は、ユーザ端末50aに新規にインストールされたアプリケーションプログラムがユーザ端末50bに未だインストールされていない場合(例えば、バージョン管理情報を参照することで特定される)、ユーザ端末50aやユーザ端末50bにインストールされているOSの提供元が運営する公知の通知サービス等を利用して、ユーザ端末50aの機能構成に変動があった旨をユーザ端末50bに通知する(S830b)。この通知には、同一のアプリケーションプログラムを自動的にインストールさせるためのコマンド(「所定データ」及び「所定コマンド」の一例。)が含まれるものとする。
〔手順25〕ユーザ端末50bは、通知を受領すると(S830c)、同一のインストールプログラムを配信サーバに自動的に要求し(S835c)、当該要求を受領した配信サーバからインストールプログラムを含む応答を受領する(S840c)。インストールプログラムは、同様に、インストール処理をユーザ端末に実行させる「インストール処理モジュール」と、「メインモジュール」と、「データ処理モジュール群」と、「制御モジュール群」とを含む(
図9(a))。
【0059】
〔手順26〕ユーザ端末50bがインストールプログラムに規定されるインストール処理を実行する(S845c)。ユーザ端末50bにインストールされたアプリケーションプログラムは、同様に、「メインモジュール」と、「データ処理モジュール群」と、「制御モジュール群」とを含む(
図9(b))。
〔手順27〕インストールされたアプリケーションプログラムが起動され制御モジュール群を読み込んで制御機能部52を備えたユーザ端末50bは、インストールが完了した旨を権限管理サーバ21に通知する(S850c)。権限管理サーバ21は、ユーザ端末50bから通知(「有効通知」の一例。)を受領すると(S850b)、管理情報を更新する(S855b)。ここでは、ユーザ端末50bに新規にインストールされたアプリケーションプログラムに組み込まれた制御モジュール群のバージョンを示すバージョン管理情報を生成し、データベース23に格納させる。
【0060】
[4−2.スレーブ端末の機能追加をマスタ端末に反映させる(新規インストール)]
図10及び
図9を参照して、制御モジュール群を含むアプリケーションプログラムをインストールするためのインストールプログラムがユーザ端末50b(スレーブ端末)に供給され新規にインストールされた後に、同一のインストールプログラムがユーザ端末50a(マスタ端末)にユーザA(管理者)の選択に応じて供給され新規にインストールされるまでの手順を説明する。
本実施形態のシステムによるインストールプログラムの配信管理は、権限管理システム20を構成する権限管理サーバ21の制御処理装置と、ユーザ端末50a及びユーザ端末50bの制御処理部とがそれぞれ協働することにより、次の〔手順31〕〜〔手順37〕の手順により実行される。
【0061】
〔手順31〕ユーザ端末50bがインストールプログラムを配信サーバに要求し(S1005c)、当該要求を受領した配信サーバからインストールプログラムを含む応答を受領する(S1010c)。インストールプログラムは、
図9(a)に示すように、インストール処理をユーザ端末に実行させる「インストール処理モジュール」と、「メインモジュール」と、「データ処理モジュール群」と、「制御モジュール群」とを含む。
〔手順32〕ユーザ端末50bがインストールプログラムにより規定されるインストール処理を実行する(S1015c)。ユーザ端末50bにインストールされたアプリケーションプログラムは、
図9(b)に示すように、「メインモジュール」と、「データ処理モジュール群」と、「制御モジュール群」とを含む。
【0062】
〔手順33〕インストールされたアプリケーションプログラムが起動され制御モジュール群を読み込んで制御機能部52を備えたユーザ端末50bは、インストールが完了した旨を権限管理サーバ21に通知する(S1020c)。権限管理サーバ21は、ユーザ端末50bから通知(「有効通知」の一例。)を受領すると(S1020b)、管理情報を更新する(S1025b)。ここでは、ユーザ端末50bに新規にインストールされたアプリケーションプログラムに組み込まれた制御モジュール群のバージョンを示すバージョン管理情報と、ユーザ端末50bに新規に追加された制御モジュール群が対応可能な機能のユーザ端末50aにおける管理状態(ここでは、「未提供」)を示す機能管理情報と、をそれぞれ生成し、データベース23に格納させる。
【0063】
〔手順34〕ユーザ端末50bに新規にインストールされたアプリケーションプログラムがユーザ端末50aに未だインストールされていない場合(例えば、バージョン管理情報を参照することで特定される)、権限管理サーバ21は、ユーザ端末50aやユーザ端末50bにインストールされているOSの提供元が運営する公知の通知サービス等を利用して、ユーザ端末50bの機能構成に変動があった旨をユーザ端末50aに通知する(S1030b)。なお、〔手順33〕の後に通知する態様に代えて、又はこの態様とともに、制御機能部52に対して管理状態が応答された後(
図16のS1620b)に通知するように構成してもよい。
〔手順35〕ユーザ端末50aは、通知(「所定データ」の一例。)を受領すると(S1030a)、ユーザAの選択に応じて同一のインストールプログラムを配信サーバに要求し(S1035a)、当該要求を受領した配信サーバからインストールプログラムを含む応答を受領する(S1040a)。インストールプログラムは、同様に、インストール処理をユーザ端末に実行させる「インストール処理モジュール」と、「メインモジュール」と、「データ処理モジュール群」と、「制御モジュール群」とを含む(
図9(a))。
【0064】
〔手順36〕ユーザ端末50aがインストールプログラムに規定されるインストール処理を実行する(S1045a)。ユーザ端末50aにインストールされたアプリケーションプログラムは、同様に、「メインモジュール」と、「データ処理モジュール群」と、「制御モジュール群」とを含む(
図9(b))。
〔手順37〕インストールされたアプリケーションプログラムが起動され制御モジュール群を読み込んで制御機能部52を備えたユーザ端末50aは、インストールが完了した旨を権限管理サーバ21に通知する(S1050a)。権限管理サーバ21は、ユーザ端末50aから通知(「有効通知」の一例。)を受領すると(S1050b)、管理情報を更新する(S1055b)。ここでは、ユーザ端末50aに新規にインストールされたアプリケーションプログラムに組み込まれた制御モジュール群のバージョンを示すバージョン管理情報を生成するとともに、ユーザ端末50aに新規に追加された制御モジュール群が対応可能な単数又は複数の機能の管理状態(ここでは、「有効」)を示すように機能管理情報を更新する。
【0065】
[4−3.マスタ端末の機能追加をスレーブ端末に反映させる(アップデート)]
図11及び
図12を参照して、インストール済みのアプリケーションプログラムに組み込まれた制御モジュール群をアップデートするためのアップデートプログラムがユーザ端末50a(マスタ端末)に供給されアップデートされた後に、同一のアップデートプログラムがユーザ端末50b(スレーブ端末)に自動的に供給されアップデートされるまでの手順を説明する。
本実施形態のシステムによるアップデートプログラムの配信管理は、権限管理システム20を構成する権限管理サーバ21の制御処理装置と、ユーザ端末50a及びユーザ端末50bの制御処理部とが協働することにより、次の〔手順41〕〜〔手順47〕の手順により実行される。
【0066】
〔手順41〕ユーザ端末50aがアップデートプログラムを配信サーバに要求し(S1105a)、当該要求を受領した配信サーバからアップデートプログラムを含む応答を受領する(S1110a)。アップデートプログラムは、
図12(a)に示すように、アップデート処理をユーザ端末に実行させる「アップデート処理モジュール」と、「メインモジュール」に必要な変更を加える「変更処理モジュール群」と、新バージョンの「制御モジュール群」とを含む。
〔手順42〕ユーザ端末50aがアップデートプログラムにより規定されるアップデート処理を実行する(S1115a)。ユーザ端末50aにおいてアップデートされる前のアプリケーションプログラムは、
図12(b)に示すように、「メインモジュール」と、「データ処理モジュール群」と、旧バージョンの「制御モジュール群」とを含む。また、ユーザ端末50aにおいてアップデートされた後のアプリケーションプログラムは、
図12(c)に示すように、「メインモジュール」と、「データ処理モジュール群」と、新バージョンの「制御モジュール群」とを含む。
【0067】
〔手順43〕アプリケーションプログラムが起動されアップデートされた制御モジュール群を読み込んで制御機能部52を備えたユーザ端末50aは、アップデートが完了した旨を権限管理サーバ21に通知する(S1120a)。権限管理サーバ21は、ユーザ端末50aから通知(「有効通知」の一例。)を受領すると(S1120b)、管理情報を更新する(S1125b)。ここでは、ユーザ端末50aにおいてアップデートされた制御モジュール群の新バージョンを示すようにバージョン管理情報を更新するとともに、ユーザ端末50aにおいてアップデートされた制御モジュール群が対応可能な単数又は複数の機能の管理状態(ここでは、「有効」)を示す機能管理情報を生成し、データベース23に格納させる。
【0068】
〔手順44〕権限管理サーバ21は、ユーザ端末50aにおいてアップデートされた制御モジュール群がユーザ端末50bにおいて未だアップデートされていない場合(例えば、バージョン管理情報を参照することで特定される)、ユーザ端末50aやユーザ端末50bにインストールされているOSの提供元が運営する公知の通知サービス等を利用して、ユーザ端末50aの機能構成に変動があった旨をユーザ端末50bに通知する(S1130b)。この通知には、制御モジュール群を自動的にアップデートさせるためのコマンド(「所定データ」及び「所定コマンド」の一例。)が含まれるものとする。
〔手順45〕ユーザ端末50bは、通知を受領すると(S1130c)、同一のアップデートプログラムを配信サーバに自動的に要求し(S1135c)、当該要求を受領した配信サーバからアップデートプログラムを含む応答を受領する(S1140c)。アップデートプログラムは、同様に、アップデート処理をユーザ端末に実行させる「アップデート処理モジュール」と、「メインモジュール」に必要な変更を加える「変更処理モジュール群」と、新バージョンの「制御モジュール群」とを含む(
図12(a))。
【0069】
〔手順46〕ユーザ端末50bがアップデートプログラムに規定されるアップデート処理を実行する(S1145c)。ユーザ端末50bにおいてアップデートされる前のアプリケーションプログラムは、同様に、「メインモジュール」と、「データ処理モジュール群」と、旧バージョンの「制御モジュール群」とを含む(
図12(b))。また、ユーザ端末50bにおいてアップデートされた後のアプリケーションプログラムは、同様に、「メインモジュール」と、「データ処理モジュール群」と、新バージョンの「制御モジュール群」とを含む(
図12(c))。
【0070】
〔手順47〕アプリケーションプログラムが起動されアップデートされた制御モジュール群を読み込んで制御機能部52を備えたユーザ端末50bは、アップデートが完了した旨を権限管理サーバ21に通知する(S1150c)。権限管理サーバ21は、ユーザ端末50bから通知(「有効通知」の一例。)を受領すると(S1150b)、管理情報を更新する(S1155b)。ここでは、ユーザ端末50bにおいてアップデートされた制御モジュール群のバージョンを示すようにバージョン管理情報を更新する。
【0071】
[4−4.スレーブ端末の機能追加をマスタ端末に反映させる(アップデート)]
図13及び
図12を参照して、インストール済みのアプリケーションプログラムに組み込まれた制御モジュール群をアップデートするためのアップデートプログラムがユーザ端末50b(スレーブ端末)に供給されアップデートされた後に、同一のアップデートプログラムがユーザ端末50a(マスタ端末)にユーザA(管理者)の選択に応じて供給されアップデートされるまでの手順を説明する。
本実施形態のシステムによるアップデートプログラムの配信管理は、権限管理システム20を構成する権限管理サーバ21の制御処理装置と、ユーザ端末50a及びユーザ端末50bの制御処理部とが協働することにより、次の〔手順51〕〜〔手順57〕の手順により実行される。
【0072】
〔手順51〕ユーザ端末50bがアップデートプログラムを配信サーバに要求し(S1305c)、当該要求を受領した配信サーバからアップデートプログラムを含む応答を受領する(S1310c)。アップデートプログラムは、
図12(a)に示すように、アップデート処理をユーザ端末に実行させる「アップデート処理モジュール」と、「メインモジュール」に必要な変更を加える「変更処理モジュール群」と、新バージョンの「制御モジュール群」とを含む。
〔手順52〕ユーザ端末50bがアップデートプログラムにより規定されるアップデート処理を実行する(S1315c)。ユーザ端末50cにおいてアップデートされる前のアプリケーションプログラムは、
図12(b)に示すように、「メインモジュール」と、「データ処理モジュール群」と、旧バージョンの「制御モジュール群」とを含む。また、ユーザ端末50bにおいてアップデートされた後のアプリケーションプログラムは、
図12(c)に示すように、「メインモジュール」と、「データ処理モジュール群」と、新バージョンの「制御モジュール群」とを含む。
【0073】
〔手順53〕アプリケーションプログラムが起動されアップデートされた制御モジュール群を読み込んで制御機能部52を備えたユーザ端末50bは、アップデートが完了した旨を権限管理サーバ21に通知する(S1320c)。権限管理サーバ21は、ユーザ端末50bから通知(「有効通知」の一例。)を受領すると(S1320b)、管理情報を更新する(S1325b)。ここでは、ユーザ端末50bにおいてアップデートされた制御モジュール群のバージョンを示すようにバージョン管理情報を更新するとともに、ユーザ端末50bにおいてアップデートされた制御モジュール群が対応可能な単数又は複数の機能のユーザ端末50aにおける管理状態(ここでは、「未提供」)を示す機能管理情報を生成し、データベース23に格納させる。
【0074】
〔手順54〕ユーザ端末50bにおいてアップデートされた制御モジュール群がユーザ端末50aにおいて未だアップデートされていない場合(例えば、バージョン管理情報を参照することで特定される)、権限管理サーバ21は、ユーザ端末50aやユーザ端末50bにインストールされているOSの提供元が運営する公知の通知サービス等を利用して、ユーザ端末50bの機能構成に変動があった旨をユーザ端末50aに通知する(S1330b)。なお、〔手順53〕の後に通知する態様に代えて、又はこの態様とともに、制御機能部52に対して管理状態が応答された後(
図16のS1620b)に通知するように構成してもよい。
〔手順55〕ユーザ端末50bは、通知を受領すると(S1330a)、ユーザAの選択に応じて同一のアップデートプログラムを配信サーバに要求し(S1335a)、当該要求を受領した配信サーバからアップデートプログラムを含む応答を受領する(S1340a)。アップデートプログラムは、同様に、アップデート処理をユーザ端末に実行させる「アップデート処理モジュール」と、「メインモジュール」に必要な変更を加える「変更処理モジュール群」と、新バージョンの「制御モジュール群」とを含む(
図12(a))。
【0075】
〔手順56〕ユーザ端末50aがアップデートプログラムに規定されるアップデート処理を実行する(S1345a)。ユーザ端末50aにおいてアップデートされる前のアプリケーションプログラムは、同様に、「メインモジュール」と、「データ処理モジュール群」と、旧バージョンの「制御モジュール群」とを含む(
図12(b))。また、ユーザ端末50bにおいてアップデートされた後のアプリケーションプログラムは、同様に、「メインモジュール」と、「データ処理モジュール群」と、新バージョンの「制御モジュール群」とを含む(
図12(c))。
【0076】
〔手順57〕アプリケーションプログラムが起動されアップデートされた制御モジュール群を読み込んで制御機能部52を備えたユーザ端末50aは、アップデートが完了した旨を権限管理サーバ21に通知する(S1350a)。権限管理サーバ21は、ユーザ端末50aから通知(「有効通知」の一例。)を受領すると(S1350b)、管理情報を更新する(S1355b)。ここでは、ユーザ端末50aにおいてアップデートされた制御モジュール群のバージョンを示すようにバージョン管理情報を更新するとともに、ユーザ端末50aにおいてアップデートされた制御モジュール群が対応可能な機能の管理状態(ここでは、「有効」)を更新する。
【0077】
[5.実施形態のシステムの機能]
図14に、権限管理システム、連携処理システム及びユーザ端末の機能構成例をそれぞれ示す。
権限管理システム20を構成するDBサーバ22の機能と、連携処理システム30を構成するDBサーバ32の機能は、サーバ装置向けOS(Operating System)と当該OS上で動作するDBサーバプログラムとがサーバ装置にそれぞれインストールされることにより実現される。
サーバ装置にインストールされるべきプログラムは、各種の記録媒体(例えば、CD(Compact Disc),DVD(Digital Versatile Disk),MOディスク(Magneto-Optical disk),フラッシュメモリ(flash memory)など)に記録された状態で配布され当該記録媒体からサーバ装置に読み込まれてもよいし、通信ネットワークを介し搬送波に重畳させてサーバ装置に供給されてもよい。
【0078】
権限管理システム20を構成する権限管理サーバ21の機能と、連携処理システム30を構成する連携処理サーバ31の機能は、サーバ装置向けOSと当該OS上で動作するアプリケーションプログラムとがサーバ装置にそれぞれインストールされることにより実現される。
サーバ装置にインストールされるべきプログラムは、各種の記録媒体(例えば、CD,DVD,MOディスク,フラッシュメモリなど)に記録された状態で配布され当該記録媒体からサーバ装置に読み込まれてもよいし、通信ネットワークを介し搬送波に重畳させてサーバ装置に供給されてもよい。
【0079】
ユーザ端末50の機能は、携帯装置向けOSと当該OS上で動作するアプリケーションプログラムとがユーザ端末50にそれぞれインストールされることにより実現される。
ユーザ端末50にインストールされるべきプログラムは、配信サーバから通信ネットワークを介し搬送波に重畳させてユーザ端末50に供給されるのが一般的である。なお、各種の記録媒体(例えば、CD,DVD,MOディスク,フラッシュメモリなど)に記録された状態で配布され当該記録媒体からユーザ端末50に読み込まれてもよい。
【0080】
[5−1.権限管理システムの機能]
図14に示すように、権限管理システム20を構成するDBサーバ22は、データ管理部221と、データ記憶部222とを具備する。
データ管理部221は、外部からの格納要求に応じてデータ記憶部222にデータを記憶させるとともに、外部からの抽出要求に応じてデータ記憶部222に記憶されるデータを提供する。
【0081】
図14に示すように、権限管理システム20を構成する権限管理サーバ21は、格納要求部211と、登録部212と、提供部213と、抽出要求部214と、供給部215と、応答部216と、確認部217とを具備する。
格納要求部211は、定義情報、バージョン管理情報又は機能管理情報を登録し又は更新するようDBサーバ22のデータ管理部221に要求する。
登録部212は、ユーザ端末50aからマスタ端末及びスレーブ端末とするユーザ端末の識別情報と、制限事項の指定データとを受領し、格納要求部211に出力する。また、登録部212は、ユーザ端末50aやユーザ端末50bから受領される通知(「有効通知」及び「無効通知」)に基づいて生成し又は更新したバージョン管理情報や機能管理情報を格納要求部211に出力する。
提供部213は、定義情報が更新される度に、ユーザ端末50bに更新通知を送信する。また、ユーザ端末50aとユーザ端末50bとのいずれか一方において機能に変動があった場合に、必要に応じてその旨を他方に通知する。この通知には、インストール処理やアップデート処理を自動的に実行させるためのコマンド(「所定コマンド」)が含まれていてもよい。
【0082】
抽出要求部214は、データの抽出をデータ管理部221に要求するとともに、データ管理部221から提供されるデータを出力する。
供給部215は、ユーザ端末50からの要求に応じて、定義情報(例えば、属性の区分)や管理情報(ステータス)を要求元に供給する。
応答部216は、連携処理サーバ31からの要求に応じて権限の有無を判定可能な情報(例えば、属性情報)を応答する。
確認部217は、ユーザ端末50aとユーザ端末50bとのいずれか一方において機能に変動(追加)があった後(例えば、インストール又はアップデートが完了した旨の通知を受けた際、管理状況の確認が要求された際など)に、管理情報(特に、バージョン管理情報)を参照し、他方において同様の機能が有効(使用可能)であるか否かを確認する。
【0083】
[5−2.処理システムの機能]
図14に示すように、連携処理システム30を構成するDBサーバ32は、データ管理部321と、データ記憶部322とを具備する。
データ管理部321は、外部からの格納要求に応じてデータ記憶部322にデータを記憶させるとともに、外部からの抽出要求に応じてデータ記憶部322に記憶されるデータを提供する。
【0084】
図14に示すように、連携処理システム30を構成する連携処理サーバ31は、抽出要求部311と、格納要求部312と、処理部313と、認証部314とを具備する。
抽出要求部311は、処理部313からの要求に応じて特定処理に用いるデータの抽出をDBサーバ32のデータ管理部321に要求するとともに、データ管理部321から提供されるデータを要求元に提供する。
格納要求部312は、処理部313からの要求に応じて特定処理により得られたデータの格納をDBサーバ32のデータ管理部321に要求する。
【0085】
処理部313は、ユーザ端末50の対象処理実行部524と連携して、マスタコントロールサービスにおける管理対象である特定処理を実行する。本実施形態では、例えば、課金/決済処理、データ共有処理、特典共用処理などが特定処理に該当する。
認証部314は、マスタコントロールサービスにおける管理対象である特定処理を開始しようとする処理部313からの要求に応じて、ユーザ端末50の端末識別情報を権限管理サーバ21に送信して権限管理サーバ21から定義情報を受領するとともに、受領した定義情報を用いてユーザ端末50の権限を保証する。
特に、「マスタ」であるユーザ端末50aから共有データの閲覧要求や共用データの利用要求を処理部313が受領した場合に、ユーザ端末50aがユーザ端末50bに対応付けて「マスタ」として登録されていることを認証部314が確認し保証するように構成するとよい。また、「スレーブ」であるユーザ端末50bから課金/決済の処理要求を処理部313が受領した場合に、「マスタ」であるユーザ端末50aに承諾するか否かを問い合わせるように構成してもよい。
【0086】
[5−3.ユーザ端末の機能]
図14に示すように、ユーザ端末50は、データ処理実行部511と、対象処理実行部512と、確認部521と、決定部522と、提供部523と、対象処理実行部524と、取得部525と、管理部526と、通知部527と、保持部531と、記憶部532とを具備する。
このうち、データ処理実行部511と対象処理実行部512とは、OSがインストールされたユーザ端末にアプリケーションプログラムに含まれるデータ処理モジュール群が読み込まれることにより実現されるデータ処理機能部51(仮想データ処理装置)を構成する。一方、確認部521と、決定部522と、提供部523と、対象処理実行部524と、取得部525と、管理部526と、通知部527とは、OSがインストールされたユーザ端末にアプリケーションプログラムに組み込まれた制御モジュール群が読み込まれることにより実現される制御機能部52(仮想制御装置)を構成する。また、保持部531と、記憶部532は、EEPROM523を含む補助記憶部により実現される。
【0087】
データ処理実行部511は、マスタコントロールサービスにおける管理対象でない通常処理を実行する。
対象処理実行部512は、データ処理実行部511からの要求に応じて、連携処理サーバ31と連携せずに、マスタコントロールサービスにおける管理対象である特定処理を実行する。
【0088】
確認部521は、特定処理を実行しようとし又は実行させようとするデータ処理実行部511からの要求に応じて、データ記憶部222に記憶される定義情報及び管理情報に基づきユーザ端末に適用される権限(例えば、属性区分、管理状態)を確認する。
決定部522は、確認部521により確認される権限に応じて特定処理の実行を制限するか否かを決定する。確認部521により権限が確認できなかった場合に、保持部531に保持される直近のキャッシュデータにより特定される権限に応じて特定処理の実行を制限するか否かを決定する。確認部521により権限が確認できなかった場合であって、かつ、有効なキャッシュデータが保持部531に保持されていない場合に、特定処理の実行を制限する旨を決定する。
提供部523は、決定部522により特定処理の実行を制限しないことが決定された場合に限り当該特定処理の実行に必要な必要データをデータ処理実行部511に提供する。
【0089】
対象処理実行部524は、データ処理実行部511からの要求に応じて、連携処理サーバ31と連携して、マスタコントロールサービスにおける管理対象である特定処理を実行する。
取得部525は、データ記憶部222に記憶される定義情報が更新されたことを示す更新通知を提供部213から受領した場合に、当該定義情報を取得する。
管理部526は、決定部522による決定の基礎となった権限を特定し得るキャッシュデータや、取得部525により取得される定義情報に基づく権限を特定し得るキャッシュデータを保持部531に保持させる。
【0090】
通知部527は、アプリケーションプログラムのインストール又はアップデートが完了した際に、端末識別情報とアプリケーションコードとバージョンとを含む通知(「有効通知」の一例。)を権限管理サーバ21に送信する。また、通知部527は、アプリケーションプログラムのインストール又はアップデートが削除される際に、端末識別情報とアプリケーションコードとを少なくとも含む通知(「無効通知」の一例。)を権限管理サーバ21に送信する。
【0091】
[6.実施形態のシステムによる権限管理処理]
図15及び
図16に、本実施形態のシステムによる権限管理処理の手順を例示する。
本実施形態のシステムによる権限管理処理は、権限管理サーバ21の制御処理装置と、DBサーバ22の制御処理装置と、ユーザ端末50の制御処理部とが協働することにより実行される。
なお、アプリケーションプログラムの起動を指示する所定の操作がユーザによりなされると、アプリケーションプログラムに含まれるデータ処理モジュール群とアプリケーションプログラムに組み込まれた制御モジュール群とがユーザ端末50の制御処理部に読み込まれる。その結果、ユーザ端末50の制御処理部には、データ処理モジュール群に由来するデータ処理機能部51(仮想データ処理装置)と、制御モジュール群に由来する制御機能部52(仮想制御装置)とが形成される。
【0092】
[6−1.権限の確認]
特定処理を実行しようとし又は実行させようとするデータ処理実行部511は、制御機能部52に権限の確認を要求する(S1505a)。
制御機能部52は、当該要求を受領すると(S1505b)、ユーザ端末50の端末識別情報を取得する(S1510b)。端末識別情報は、ROM622やSIMカード631から都度取得してもよいし、セットアップ時等に読み出して記憶部532にセキュアに記憶しておいたものを利用してもよい。
【0093】
続いて、制御機能部52の確認部521が、定義情報を権限管理サーバ21に要求する(S1515b)。この要求(「所定要求」の一例。)には、ユーザ端末50の端末識別情報が含まれるものとする。権限管理サーバ21の供給部215が、当該要求を受領する(S1515c)。
抽出要求部214は、供給部215からの要求に応じて、定義情報の抽出をDBサーバ22に要求する。この要求には、ユーザ端末50の端末識別情報が含まれるものとする。
【0094】
DBサーバ22のデータ管理部221は、当該要求を受領すると、端末識別情報により識別されるユーザ端末がデータ記憶部222に他のユーザ端末との関係で「スレーブ」として登録されている場合に、「スレーブ区分」の値(「確認データ」の一例。)を要求元に応答する。一方、抽出要求部214から取得した端末識別情報により識別されるユーザ端末がデータ記憶部222に他のユーザ端末との関係で「マスタ」として登録されている場合に、「スレーブ区分」の値として「0」(制限事項がないことを示す値)を要求元に応答する。
【0095】
抽出要求部214から「スレーブ区分」の値を受領すると、供給部215は、受領した値を制御機能部52に応答する(S1520c)。制御機能部52の確認部521がこの応答を受領する(S1520b)。
なお、通信の不調などに起因して権限管理サーバ21から「スレーブ区分」の値を取得できず属性が確認できなかった場合に(S1525b:No)、有効なキャッシュデータが保持部531に保持されていれば(S1535b:Yes)、確認部521は、当該キャッシュデータを用いて属性を特定する(S1540b)。有効なキャッシュデータが保持部531に保持されていなければ(S1535b:No)、確認部521は、属性が特定できないものとして処理を進める。
【0096】
「有効なキャッシュデータ」として扱うデータの範囲については、マスタコントロールサービスの運営者等が適宜にこれを設定することができる。例えば、ユーザ端末50の保持部531に保持された時期が権限管理サーバ21の提供部213から更新通知を受領した時期より後である場合に限り、有効なキャッシュデータとして扱うこととしてよい。
このように、「スレーブ区分」の値をユーザ端末50側に保持しておき有効な時期を限って活用することで、ユーザ端末50が権限管理サーバ21と通信できない状態にあっても(例えば、オフライン環境下にあっても)最低限の処理を進めることができる。
【0097】
権限管理サーバ21から取得された「スレーブ区分」の値に基づき属性が「マスタ」でないこと(すなわち、「スレーブ」であること)が確認された場合に(S1530b:No)、制御機能部52の確認部521は、データ記憶部222に記憶される管理情報(ここでは、機能管理情報)を権限管理サーバ21に要求する(S1605a)。この要求には、ユーザ端末50の端末識別情報と、アプリケーションプログラムを特定するアプリケーションコードと、特定処理を実行するための機能を特定する機能コードとが含まれるものとする。
【0098】
権限管理サーバ21の供給部215が当該要求を受領すると(S1605b)、抽出要求部214が機能管理情報をDBサーバ22に要求する(S1610b)。この要求には、端末識別情報、アプリケーションコード及び機能コードが含まれるものとする。
DBサーバ22のデータ管理部221は、当該要求を受領すると(S1610c)、データ記憶部222から機能管理情報を抽出し、権限管理サーバ21に応答する(S1615c)。
権限管理サーバ21の供給部215は、機能管理情報を受領すると(S1615b)、機能管理情報(マスタ端末における管理状態)を制御機能部52に応答する(S1620b)。制御機能部52の確認部521がこの応答を受領する(S1620a)。
【0099】
[6−2.制限要否の決定]
権限管理サーバ21から取得された「スレーブ区分」の値に基づき属性が「マスタ」であることが確認された場合(S1530b:Yes)、キャッシュデータを用いて属性を特定した場合(S1540b)、有効なキャッシュデータが保持部531に保持されていない場合(S1535b:No)、及び、権限管理サーバ21から機能管理情報を取得した場合(S1620a)に、決定部522は、特定処理の実行を制限するか否かを決定する(S1545b)。
【0100】
具体的には、下記(a)〜(d)のいずれかの場合には権限(「所定権限」の一例。)があるということで制限しない旨を決定し、その他の場合は制限する旨を決定する。
(a)定義情報に基づく属性が「マスタ」である場合。
(b)キャッシュデータにより特定される属性が「マスタ」である場合。
(c)定義情報に基づく属性が「スレーブ」であるが、対応するマスタ端末における特定処理を実行するための機能の管理状態が「有効」である(「未提供」・「無効」でない)場合。
(d)キャッシュデータにより特定される属性が「スレーブ」であるが、特定処理を実行するための機能が制限されない「スレーブ区分」である場合。
決定部522により決定がなされると、管理部526は、確認部521により確認され決定の基礎となった属性を特定し得るデータを保持部531に保持させる(S1550b)。
【0101】
[6−3.必要データの提供]
制御機能部52の提供部523は、上記の決定に基づくデータをデータ処理機能部51に応答する(S1155b)。データ処理機能部51のデータ処理実行部511が、当該応答を受領する(S1155a)。
具体的には、特定処理の実行を制限しないことが決定された場合には、当該特定処理の実行に必要な必要データを提供する。一方、特定処理の実行を制限することが決定された場合には、当該特定処理の実行が制限される旨を示す所定のエラーメッセージを提供する。
以上の手順により必要データを取得したデータ処理実行部511は、同じデータ処理機能部51を構成する対象処理実行部512に特定処理を実行させたり、制御機能部52を構成する対象処理実行部524に特定処理を実行させたりする。
【0102】
[6−4.マスタ端末への通知]
機能管理情報(マスタ端末における管理状態)が「未提供」である場合(S1625b:No、かつ、S1630:Yes)、権限管理サーバ21の提供部213は、ユーザ端末50aやユーザ端末50bにインストールされているOSの提供元が運営する公知の通知サービス等を利用して、ユーザ端末50b(スレーブ端末)の機能構成に変動があった旨をユーザ端末50a(マスタ端末)に通知する(
図10のS1030b)。以降の手順は
図10に示す通りである。
なお、機能管理情報(マスタ端末における管理状態)が「未提供」であるのは、対象となっている機能に対応可能な制御モジュール群がマスタ端末に未だインストールされていない場合である。
【0103】
一方、機能管理情報(マスタ端末における管理状態)が「有効」である場合(S1625b:No、かつ、S1630:No)、権限管理サーバ21の抽出要求部214が、スレーブ端末及びマスタ端末にそれぞれインストールされている制御モジュール群のバージョンを示すバージョン管理情報をDBサーバ22に要求する(S1635b)。この要求には、スレーブ端末の端末識別情報及びアプリケーションコードが含まれるものとする。
DBサーバ22のデータ管理部221は、当該要求を受領すると(S1635c)、データ記憶部222からバージョン管理情報を抽出し、権限管理サーバ21に応答する(S1640c)。
【0104】
権限管理サーバ21の確認部217は、バージョン管理情報を受領すると(S1640b)、スレーブ端末にインストールされている制御モジュール群のバージョンとマスタ端末にインストールされている制御モジュール群のバージョンとを比較する(S1645b)。
バージョンが一致しない場合(S1645b:No)、権限管理サーバ21の提供部213は、ユーザ端末50aやユーザ端末50bにインストールされているOSの提供元が運営する公知の通知サービス等を利用して、ユーザ端末50b(スレーブ端末)の機能構成に変動があった旨をユーザ端末50a(マスタ端末)に通知する(
図13のS1330b)。以降の手順は
図13に示す通りである。
なお、バージョンが一致しないのは、マスタ端末にインストールされている制御モジュール群が対意匠となっている機能に対応可能なバージョンに未だアップデートされていない場合である。
【0105】
機能管理情報(マスタ端末における管理状態)が「無効」である場合(S1625b:Yes)、及び、バージョンが一致する場合(S1645b:Yes)、処理を終了する。