(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記表示処理部は、前記穿刺針が抜かれる過程で前記算出手段により求められた前記針先の位置を、前記スケール及び前記医用画像と共に表示させることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の医用画像診断装置。
前記表示処理部は、前記所定の間隔で設けられた複数の位置に付す印を認識可能な異なる態様で、前記焼灼が可能である旨の表示と、前記焼灼が完了した旨の表示とをさせることを特徴とする請求項8に記載の医用画像診断装置。
前記表示処理部は、前記医用画像を拡大/縮小表示させるとき、その拡大/縮小の率に応じて前記スケールを拡大/縮小表示させることを特徴とする請求項1から請求項10のいずれかに記載の医用画像診断装置。
【発明を実施するための形態】
【0011】
穿刺針が抜かれる過程で、穿刺針の移動距離を容易に判断するために、実施形態の医用画像診断装置の構成は、(1)拡散防止処置において少焼灼を行うために移動させる所定の距離を所定の間隔とし、所定の間隔を示すスケールを記憶部に記憶させておく。(2)穿刺針における針先とは反対側に位置センサを設ける。(3)穿刺術の前に、位置測定システムによりセンサが設けられた位置、及び、穿刺針の傾斜角を測定する。(4)センサが設けられた位置から針先の位置までの長さである針長を取得する。(5)取得した針長、本焼灼時に測定されたセンサが設けられた位置、穿刺針の傾斜角に基づいて、本焼灼時の針先の位置を求める。(6)スケールを本焼灼時の針先の位置及び穿刺針の傾斜角に合わせ、医用画像と共に表示させる。
【0012】
ここで、「センサが設けられた位置から針先の位置までの長さである針長を取得する」には、術者による入力部21(後述する)の操作により、針長を入力する方法(これを「手入力方法」という)、及び、針先の位置を測定し、測定された針先の位置及びセンサが設けられた位置に基づいて、針長を求める方法(これを「自動入力方法」という)の両方が含まれる。
【0013】
さらに、「スケールを本焼灼時の針先の位置に合わせる」とは、スケールを本焼灼時の針先を含む穿刺針の基準位置に合わせる」ことをいう。基準位置は、穿刺針の種類(例えば、モノポーラ型、バイポーラ型)に対応して異なる。モノポーラ型では基準位置は針先の位置となる。バイポーラ型では、基準位置は、穿刺針の先端から所定長さ離れた位置となる。以下の実施形態では、基準位置を針先の位置として説明する。
【0014】
自動入力方法においては、穿刺針以外の医用画像診断装置の部位(これを「撮影手段」という)にセンサを設け、さらに、撮影手段において、センサが設けられた位置と予め定められた位置関係を有する位置(後述する「第3の位置」をいう)を設け、その位置に針先を合わせることで、針長を測定する。
【0015】
以下の第1実施形態では、自動入力方法により穿刺術の前に取得した針長、本焼灼時に測定したセンサ(ここでは、磁力センサ)が設けられた位置、及び、穿刺針の傾斜角に基づいて、本焼灼時の針先の位置を求め、求めた本焼灼時の針先の位置及び穿刺針の傾斜角にスケールを合わせて、医用画像と共に表示させることについて説明する。なお、穿刺針に磁力センサが設けられた位置を「第1の位置」、撮影手段に磁力センサが設けられた位置を「第2の位置」、第2の位置と予め定められた位置関係を有する位置を「第3の位置」として説明する。また、第1実施形態では、スケールに加えて、本焼灼時の針先の位置から第1の位置を結び、さらに第1の位置から針先の位置とは反対の方向に所定長さ延ばされた直線である針ガイドラインを表示させることについて説明する。
【0016】
さらに、第2の実施形態では、スケールに追加して、スケールの複製を設け、穿刺針が抜かれる過程で移動する針先の位置に伴って、スケールの複製を移動するように表示させることについて説明する。
【0017】
さらに、第3の実施形態では、メガネのレンズがある位置にディスプレイが搭載されたメガネ型のデバイスを用いて、スケールを表示させることについて説明する。
【0018】
<第1実施形態>
次に、医用画像診断装置の第1実施形態について各図を参照して説明する。
図1は、第1実施形態に係る医用画像診断装置の構成ブロック図である。この実施形態では、医用画像診断装置として超音波診断装置を説明する。
【0019】
図1は、超音波診断装置の構成ブロック図である。
図1に示すように、超音波診断装置は、超音波プローブ20、位置測定システム300、算出手段100、刺入位置算出手段14、記憶部16、表示処理部18、強度算出手段19、入力部21、及び、表示部40を有する。超音波プローブ20が「撮影手段」の一例である。また、位置測定システム300が「測定手段」の一例である。
【0020】
[穿刺術前に針長を求めるための手段]
(位置測定システム300)
位置測定システム300は、磁界発生源(トランスミッタ)30と、磁界の変化を受ける磁力センサ31、32と、それらを制御するコントロールユニット34とを有する。なお、位置測定システム300による測定は、ユーザが手動により、針先(穿刺針の先端)を第3の位置に当接させて、入力部21の操作により、測定を指示したときに実行される。針長は、測定された結果に基づいて求められる。
【0021】
磁界発生源30は超音波診断装置の周辺に設けられる。磁界発生源30が設けられた位置がXYZ座標の原点位置となる。磁界発生源30は、3方向の直交コイルを有する。磁力センサ31、32は、3方向の直交コイルを有する。磁界発生源30の3つのコイルを順に励磁すると、磁力センサ31、32の3つのコイルに順次起電力が発生する。磁力センサ31はアダプタ(図示しない)を介して穿刺針の第1の位置に設けられる。磁界発生源30による磁界の変化を受けた磁力センサ31からの信号(前述の起電力)を基に、第1の位置のXYZ座標(x
1、y
1、z
1)、及び、穿刺針の傾斜角(λ、μ、ω)が測定される。ここで、λ、μ、ωは、X軸、Y軸、Z軸に対する穿刺針の傾斜角である。
【0022】
磁力センサ32は超音波プローブ20の第2の位置に設けられる。磁界発生源30による磁界の変化を受けた磁力センサ32からの信号(前述の起電力)を基に、第2の位置のXYZ座標(x
2、y
2、z
2)、及び、超音波プローブ20の傾き角度(θ、δ、φ)が測定される。超音波プローブ20で第2の位置を原点とする座標をUVW座標とする。ここで、超音波プローブ20の傾き角度とは、XYZ座標に対するUVW座標の傾きをいう。なお、UVW座標をXYZ座標に合わせるためには、UVW座標をU軸、V軸、W軸回りにそれぞれθ、δ、φ回転させるものとする。「撮影手段の傾き角度」の一例が「超音波プローブ20の傾き角度」である。
【0023】
以上のように、位置測定システム300により、穿刺針の第1の位置、及び、傾斜角、並びに、超音波プローブ20の第2の位置、及び、傾き角度が測定される。超音波プローブ20には、第2の位置と予め定められた位置関係を有する第3の位置が設けられる。
【0024】
記憶部16には、第2の位置と第3の位置との位置関係が記憶される。ここで、位置関係は、第2の位置と第3の位置とを結ぶ直線の傾き角度(α、β、γ)、直線の長さR
1である。ここで、α、β、γは、UVW座標系におけるU軸、V軸、W軸に対する直線の傾き角度である。さらに記憶部16には、所定の間隔(例えば、1cm)を示すスケールが記憶される。
【0025】
さらに、記憶部16には、穿刺術中における針先の位置、穿刺針の傾斜角が逐次記憶される。さらに、記憶部16には、拡散防止処置において少焼灼の都度、針先の位置を移動すべき所定の距離が記憶される。ここで、所定の距離は所定の間隔(スケールが示す間隔)と同じであり、例えば、1cmである。さらに、記憶部16には、穿刺針が刺入された皮膚の位置から本焼灼時の針先の位置までの距離Dと少焼灼時の強度(例えば、電流値I)との対応関係が記憶される。
【0026】
〔算出手段100〕
次に、算出手段100について
図2を参照して説明する。
図2は算出手段100の構成ブロック図である。
図2に示すように、算出手段100は、第1の算出手段11、第2の算出手段12、第3の算出手段13、及び、判断部17を有する。算出手段100は、位置測定システム300に測定の指示をし、位置測定システム300から測定値(第1の位置のXYZ座標、穿刺針の傾斜角、第2の位置のXYZ座標、超音波プローブ20の傾き角度)を取得する。
【0027】
(第1の算出手段11)
次に第1の算出手段11の一例について説明する。第1の算出手段11は、磁力センサ32が設けられた第2の位置のXYZ座標(x
2、y
2、z
2)、及び、第2の位置と第3の位置とを結ぶ直線の傾き角度(α、β、γ)、この直線の長さR
1を次の式(1)に代入することにより、第3の位置のXYZ座標(x
3、y
3、z
3)を求める。
【0028】
【数1】
ここで、θ、δ、φは、UVW座標をXYZ座標に合わせるように、UVW座標をU軸、V軸、W軸回りにそれぞれ回転させたときの回転角度(撮影手段の傾き角度)である。
【0029】
(第2の算出手段12)
次に第2の算出手段12の一例について説明する。第2の算出手段12は、求められた第3の位置の3次元座標(x
3、y
3、z
3)、及び、測定された第1の位置の3次元座標(x
1、y
1、z
1)により、次の式(2)に代入することにより、穿刺針の先端から第2の測定対象までの距離である針長Lを求める。
【0030】
【数2】
以上のように、位置測定システム300による測定は、針先が第3の位置に当接されたときに実行される。針長Lは、測定された結果に基づいて求められる。
【0031】
[穿刺術のために針先の位置を求めるための手段]
(第3の算出手段13)
針先の位置を求めるための手段として、前述した位置測定システム300、及び、第3の算出手段13が用いられる。
【0032】
次に第3の算出手段13の一例について説明する。針長Lは穿刺術の前に求められる。次に、穿刺術のために、針先は第3の位置から外され、被検体に刺入され、その焼灼対象に到達する。到達後、焼灼対象が焼灼され(本焼灼)、その後、穿刺針が抜かれる過程で、少焼灼が繰り返される拡散防止処置がされる。穿刺術中、つまり、穿刺針による刺入が開始されてから焼灼対象の焼灼を経て、拡散防止処置が終了するまでの間、位置測定システム300により、針長Lを求めるとき第1の位置を求めたときと同一手法で第1の位置のXYZ座標、穿刺針の傾斜角が測定される。
【0033】
第3の算出手段13は、穿刺術中に位置測定システム300により測定された第1の位置のXYZ座標(x
11、y
11、z
11)、X軸、Y軸、Z軸に対する穿刺針の傾斜角λ、μ、ω、及び、針長Lを次の式(3)に代入することにより、針先の位置(x
4、y
4、z
4)を求める。
【0035】
〔表示処理部18〕
表示処理部18は、描画用のソフトウェアを有し、穿刺術中、描画用のソフトウェアを継続的に実行し、第1の位置のXYZ座標(x
11、y
11、z
11)、穿刺針の傾斜角(λ、μ、ω)、針長L、及び、前記式(3)で表された関数を用いて求められた穿刺術中の針先の位置を用いて、針先の位置から第1の位置を結び、さらに第1の位置から針先の位置とは反対の方向に所定長さ延ばされた直線である穿刺術中の針ガイドラインを求め、穿刺術中の針ガイドラインの画像を、撮影手段により取得されたエコー画像に重ねて表示部40に表示させる。穿刺術中の針ガイドラインの先端の位置が穿刺術中の第3の算出手段13で算出された「針先の位置」(x
4、y
4、z
4)に相当する。
【0036】
図3は、撮影手段により取得されたエコー画像EGに重ねて表示された本焼灼時の針ガイドラインNLを示す図である。
図3において、エコー画像EGの中に描出された穿刺針の画像を白抜きの部分で示し、エコー画像EGに重ねて表示された針ガイドラインNLを一点鎖線で示す。表示処理部18は、針ガイドラインNLをエコー画像EGに重ねて表示部40に表示させる。それにより、穿刺針を焼灼対象に刺入したかどうかを正確かつ容易に視認することが可能となる。
【0037】
表示処理部18は、本焼灼後、拡散防止処置が開始される前に、術者による入力部21の操作を受けて、また、本焼灼の終了の情報を受けて、描画用のソフトウェアを起動し、記憶部16から読み出された、所定の間隔を示すスケールを、穿刺針が焼灼対象まで到達したときに求められた本焼灼時の位置、及び、穿刺針が到達したときに測定された本焼灼時の穿刺針の傾斜角に合わせて、撮影手段により取得されたエコー画像に重ねて表示部40に表示させる。
【0038】
図4は、本焼灼時の位置及び穿刺針の傾斜角に合わせられたスケールの一例を示す図である。
図4に示すように、スケールは、所定の間隔(例えば、1cm)で設けられた複数の位置に付された印MKを有する。複数の位置の個数は、例えば7個であり、予め定められる。7個としたのは、被検体の皮膚から焼灼対象に穿刺針が到達したときの針先の位置までの予め定められた最大距離が6cm(=(7−1)個×1cm/個)であるためである。印MKの一例は、目盛りである。
【0039】
表示処理部18は、複数の位置のうちの一端の位置を本焼灼時の位置に合わせることにより、スケールを針先の位置に合わせる。その結果、一端の位置に付された印MKが、針先の位置に配置される。さらに、表示処理部18は、複数の位置が設けられた方向を本焼灼時の穿刺針の傾斜角に合わせることにより、スケールを穿刺針の傾斜角に合わせる。その結果、複数の位置(及び、それに付された印)が針ガイドラインNLに沿って配置される。
【0040】
説明の都合上、複数の位置に対し、そのうちの一端の位置から順に、0番〜7番を付したとき、表示処理部18が0番の位置を、本焼灼時の針先の位置に合わせる。その結果、1番〜6番の各位置が、術者の操作による少焼灼時の各位置に合わせられる。針先の位置が0番の位置にあるとき、術者の操作により本焼灼される。本焼灼後の拡散防止処置において術者の操作により穿刺針が抜かれるとき、針先の位置を、1番〜6番の各位置の順に移動させ、各位置で少焼灼すればよいため、拡散防止処置を容易に行うことができる。
【0041】
図5は、0番〜7番のうちの1番目の位置に針ガイドラインNLの先端が移動されたことを示す図である。
図5に示すように、拡散防止処置における最初の少焼灼のとき、術者の操作により針先の位置を1番目の位置に移動させればよい。以後の少焼灼のときは、術者の操作により針先の位置を2番目以降の位置に順に移動させればよい。
【0042】
(スケールの一例)
図6は、所定の間隔で設けられた複数の位置に印が付されたスケールの一例を示す図である。スケールは、所定の間隔(例えば、1cm)を示すものであればよく、その形態を問わない。
図6に示すように、所定の間隔で設けられた複数の位置に印MKとして単に点(ドット)が付されたスケールであってもよい。表示処理部18は、本焼灼時の針先の位置にスケールにおける複数の位置のうちの端の位置を合わせ、スケールを本焼灼時の穿刺針の傾斜角に合わせるようにして、スケールを表示させる。それにより、複数の位置のうちの端の位置を示す点(ドット)が本焼灼時の位置を表わし、複数の位置のうちの他の位置を示す点(ドット)が少焼灼時の位置を表わすこととなる。
【0043】
(スケールの変形例)
図7は、第1実施形態に係るスケールの変形例であって、本焼灼時の針先の位置を中心とする同心円のスケールを示す図である。
図7に示すように、表示処理部18は、半径が所定の間隔(例えば、1cm)ずつ異なる同心円の中心を、本焼灼時の針先の位置に合わせて、スケールを表示させる。拡散防止処置において、針先の位置を移動させるとき、針先の位置が同心円の中心から徐々に離れていくように見えるため、針先の位置移動が認識し易い。
【0044】
図8は、第1実施形態に係るスケールの変形例であって、一つの線種で描かれた円と他の線種で描かれた円とが組み合わされた同心円のスケールを示す図である。
図8に示すように、拡散防止処置において、針先の位置が同心円の中心から徐々に離れていくとき、実線の円や破線の円を横切るようになり、針先の位置移動が認識し易い。
【0045】
図9は、第1実施形態に係るスケールの変形例であって、焼灼対象に達した針先の位置からの距離を表す文字が付されたスケールを示す図である。
図9に示すように、スケールに文字が付されているため、針先の位置の移動距離が把握し易い。なお、0cm、1cmの文字に代えて、A、Bのアルファベットを用いてもよい。
【0046】
図10は、第1実施形態に係るスケールの変形例であって、グリッド形状を有するスケールを示す図である。
図10に示すように、グリッドの線種は破線であるが、どのようなものであっても、例えば、実線であってもよい。拡散防止処置において、針先の位置が移動するとき、グリッドの線を横切るようになり、針先の位置移動が認識し易い。
【0047】
以上のように、スケールの一例及び変形例を示したが、表示処理部18は、これらの二以上を組み合わせて表示部40に表示させてもよい。
【0048】
図4及び
図5に示す0番〜7番の位置のうち0番の位置が本焼灼時の位置であり、1番〜4番の位置が少焼灼時の位置であり、5番及び6番の位置は少焼灼がされない非少焼灼時の位置である(この判断は、後述する強度算出手段19で判断される)。拡散防止処置を容易に行うためには、次のようにすればよい。1)少焼灼時の位置と非少焼灼時の位置とを識別可能に表示させる。さらに、2)少焼灼時の位置において、少焼灼済みであるかどうかを識別可能に表示させる。さらに、3)少焼灼可能状態と、少焼灼不可状態とを視認可能に表示させる。少焼灼時の位置と非少焼灼時の位置とを識別可能に表示させるためには、本焼灼時の針先の位置から皮膚に穿刺針が刺入された位置までの距離を所定の距離で除すことにより、拡散防止処置において少焼灼が必要となる回数を算出する。
【0049】
表示処理部18は、拡散防止処置が開始される前に、1番〜4番の少焼灼時の位置を示す印を第1の態様(焼灼が可能であるが未少焼灼状態の態様)で表示させる。表示処理部18は、少焼灼済みの情報を受けて、少焼灼済みの位置を示す印を第1の態様から第2の態様(焼灼が完了した少焼灼済みの状態の態様)に変更して表示させる。
【0050】
図11は、未少焼灼状態を表わす第1の態様、及び、少焼灼済み状態を表わす第2の態様の一例を示す図である。なお、表示処理部18は、焼灼済み情報及び焼灼済みの回数を判断部17から受ける。
図11に示すように、表示処理部18は、少焼灼済みの回数の“1”を受けて、その回数に相当する1番の位置を示す印MKを第1の態様から第2の態様に変更して表示させる。第1の態様の一例は、“○”で表わされた一重丸であり、第2の態様の一例は、“◎”で表わされた二重丸である。
【0051】
(刺入位置算出手段14)
前述したように、散防止処置において少焼灼が必要となる回数を算出するために、穿刺針が皮膚に刺入された位置を求める必要がある。穿刺針が皮膚に刺入された位置を求めるために、拡散防止処置前において、撮影手段により取得された医用画像(ここでは、エコー画像)の画素値に基づいて、被検体の皮膚のラインが抽出される。刺入位置算出手段14は、抽出された皮膚のラインと、本焼灼時の針ガイドラインNLとに基づいて、穿刺針が皮膚に刺入された位置を求め、記憶部16に記憶させる。
【0052】
(強度算出手段19)
少焼灼時の強度(例えば、電流値)は、一定であってもよいが、少焼灼時の位置が皮膚に近いほど、少焼灼時に発生する熱が皮膚まで伝わって、被検体に熱さを感じさせる。熱さを感じさせなくするためには、少焼灼時の位置が皮膚に近いとき、少焼灼時の強度を落とせばよい。そのために、強度算出手段19は、穿刺針が皮膚に刺入された位置を記憶部16から取得し、現時点の針先の位置を記憶部16から取得し、穿刺針が皮膚に刺入された位置から現時点の針先の位置までの距離D1を算出する。さらに、強度算出手段19は、求めた距離D1に基づいて、記憶部16から読み出した対応関係を参照して、少焼灼時の強度を求める。
【0053】
対応関係の一例としては、少焼灼時の強度を、距離D1が所定値を超える時より距離D1が所定値以下の時の方を低くする。強度を低い一定の値にしてもよく、徐々に低い値にしてもよい。また、拡散防止処置に要する少焼灼の回数をNとしたとき、少焼灼時の強度を、1〜k(2≦k≦(N−1))回までより、(k+1)〜N回の方を低くする。強度を低い一定の値にしてもよく、徐々に低い値にしてもよい。
【0054】
少焼灼の回数Nを求めるために、強度算出手段19は、拡散防止処置中に、第3の算出手段13により求められた本焼灼時の針先の位置と、刺入位置算出手段14により求められた、穿刺針が皮膚に刺入された位置とにより、両者間の距離D(≧D1)を求め、記憶部16に記憶させる。さらに、強度算出手段19は、求めた距離Dを、拡散防止処置において少焼灼の都度移動する針先の移動量である所定の距離により除算することにより、拡散防止処置に要する少焼灼の回数Nを求め、記憶部16に記憶させる。
【0055】
(判断部17)
拡散防止処置において、少焼灼の都度、針先の位置を所定の距離(例えば、1cm)ずつ移動させるとき、医用画像と共に表示された、所定の間隔(所定の距離と同じ、例えば、1cm)を示すスケールを目印にする。それにより、拡散防止処置を容易に行うことができる。
【0056】
さらに、拡散防止処置を容易にするために、判断部17は、拡散防止処置中に、第3の算出手段13により求められた直前の少焼灼時の針先の位置と、現時点の針先の位置とに基づいて、両者間の距離を求め、求めた距離が所定の距離(記憶部16に記憶される)を超えたかどうかを判断する。表示処理部18は、判断結果に基づいて、現時点の針先の位置が少焼灼時の針先の位置に達したかどうか、かつ、達した少焼灼時の針先の位置が少焼灼済の位置であるかどうかを識別可能に表示部40に表示させる。
【0057】
[動作]
次に、針長を取得し、さらに、穿刺術中における針先の位置等を求めるときの一連の動作について
図12及び
図13を参照して説明する。
図12は、針長を取得するときの一連の流れを示すフローチャートである。
【0058】
図12に示すように、先ず、針先を第3の位置に当接させる(ステップS101)。このとき、一方の手で超音波プローブ20を持ち、他方の手で穿刺針を持ち、超音波プローブ20と穿刺針とを相互に近づけながら、第3の位置に針先を当接させればよいので、当接させる作業が容易となる。次に、位置測定システム300が第1の位置、第2の位置、及び、超音波プローブ20(撮影手段)の傾き角度を測定する(ステップS102)。
【0059】
以上の第1の位置、第2の位置、超音波プローブ20の傾き角度の測定は、その順番を問わない。これらが測定された後に、針先を第3の位置から外してもよく、超音波プローブ20の傾き角度を変えてもよい。
【0060】
次に、第1の算出手段11が第2の位置に対する第3の位置の位置関係を、記憶部16から取得する(ステップS103)。次に、第1の算出手段11が第2の位置、及び、超音波プローブ20の傾き角度を取得する(ステップS104)。
【0061】
次に、第1の算出手段11が、第2の位置に対する第3の位置の位置関係、第2の位置、及び、超音波プローブ20の傾き角度を前記式(1)に代入して、第3の位置を求める(ステップS105)。
【0062】
次に、第2の算出手段12が、第1の位置を取得する(ステップS106)。次に、第2の算出手段12が、第2の位置及び第3の位置を前記式(2)に代入して、針長を求める(ステップS107)。
【0063】
針長を求める穿刺術前では、針先を第3の位置に当接させ、位置測定システム300により第1の位置、第2の位置、超音波プローブ20の傾き角度が測定され、測定結果に基づいて、針長を求めた。しかし、穿刺術では、針先は第3の位置から外される。穿刺術では、位置測定システム300により、第1の位置、穿刺針の傾斜角が測定され、測定結果に基づいて、針先の位置が求められ、表示処理部18によりスケール及び針ガイドラインが表示部40に表示される。
【0064】
次に、針長が算出されたときから針先の位置等を求めるまでの一連の動作について
図13を参照して説明する。
図13は、針長が算出されてから針先の位置等を求めるまでの一連の流れを示すフローチャートである。
図13に示すように、針長が算出され(ステップS201)、その後に、位置測定システム300が第1の位置のXYZ座標、及び、穿刺針の傾斜角を測定する(ステップS202)。算出手段100は、測定された穿刺術中の穿刺針の傾斜角を、記憶部16に逐次記憶させる。
【0065】
次に、第3の算出手段13は、針長、第1の位置のXYZ座標、及び、穿刺針の傾斜角を前記式(3)に代入することで、針先の位置を求める(ステップS203)。算出手段100は、求められた穿刺術中の針先の位置を、記憶部16に逐次記憶させる。次に、刺入位置算出手段14は、求められた針先の位置、及び、第1の位置のXYZ座標に基づいて、針ガイドラインを求め、求めた針ガイドラインと、医用画像の画素値により求められた皮膚のラインとに基づいて、穿刺針が皮膚に刺入された位置を求める(ステップS204)。
【0066】
次に、強度算出手段19は、穿刺針が皮膚に刺入された位置から本焼灼時の位置までの距離Dを記憶部16から取得し、距離Dを所定の距離により除算することで、拡散防止処置において少焼灼が必要な回数Nを求める(ステップS205)。算出手段100は、少焼灼に要する回数Nを、記憶部16に記憶させる。
【0067】
次に、拡散防止処置の一連の動作について
図14〜
図16を参照して説明する。
図14は、第1実施形態に係る拡散防止処置の流れを示すフローチャートである。
図14に示すように、拡散防止処置は、本焼灼後に拡散防止処置の指示を受けてスケールを表示するまでの前処理(ステップS301)の後に、針先の移動情報の管理から少焼灼時の強度計算を経て、印の表示処理をするまでの後処理(ステップS302)がなされる。
【0068】
図15は、前処理の一連の流れを示すフローチャートである。
図15に示すように、先ず、算出手段100は、拡散防止処置の指示を受けたかどうかを判断する(ステップS401)。算出手段100は、記憶部16から本焼灼時の針先の位置を取得する(ステップS402)。次に、算出手段100は、記憶部16から本焼灼時の穿刺針の傾斜角を取得する(ステップS403)。次に、算出手段100は、記憶部16から少焼灼に要する回数Nを取得する(ステップS404)。なお、ステップS402〜ステップS404の順序は不同であり、これに限らない。
【0069】
表示処理部18は、所定の間隔で設けられた複数の位置(0番〜7番の位置)に印MKが付されたスケールを、本焼灼時の位置及び穿刺針の傾斜角に合わせ、医用画像と共に表示させる(ステップS405)。本焼灼後であり、少焼灼前であるとき、表示処理部18は、0番の本焼灼時の位置に付す印MKを第2の態様(二重丸“◎”)にし、1番からN番までの少焼灼時の位置に付する印MKを第1の態様(一重丸“○”)にする。次に、後処理ステップS302に移行する。
【0070】
次に、後処理について
図16から
図19を参照して説明する。
図16は、後処理の一連の流れを示すフローチャートである。
図16に示すように、0を変数iに代入する(ステップS501)。
【0071】
次に、判断部17は、拡散防止処置中に、針先の移動情報を管理する(ステップS502)。次に、強度算出手段19は、少焼灼時の強度を管理する(ステップ503)。次に、表示処理部18は、印MKの表示処理をする(ステップS504)。次に、判断部17は、全部の少焼灼の終了情報があるかどうかを判断する(ステップS505)。例えば、全部の少焼灼終了の信号を受け、また、i=Nの情報を受けて、全部の少焼灼の終了情報が有りと判断部17が判断したとき(ステップS505:Yes)、拡散防止処置は終了する。全部の少焼灼の終了情報が無いと判断部17が判断したとき(ステップS505:No)、針先の移動情報管理ステップS502に戻る。
【0072】
次に、針先の移動情報管理について
図17を参照して説明する。
図17は、針先の移動情報管理の一連の流れを示すフローチャートである。
図17に示すように、判断部17は、直前の少焼灼時の針先の位置を記憶部16から取得する(ステップS601)。次に、判断部17は、現時点の針先の位置を記憶部16から取得する(ステップS602)。次に、判断部17は、取得した直前の少焼灼時の針先の位置から現時点の針先の位置を減算した値と、所定の距離とを比較することで、針先の位置が所定の距離移動されたかどうかを判断する(ステップS603)。針先の位置が所定の距離移動されたと判断部17が判断したとき(ステップS603:Yes)、変数iに“1”を加算する(ステップS604)。針先の位置が所定の距離移動されないと判断部17が判断したとき(ステップS603:No)、現時点の針先の位置を記憶部16から取得するステップS602に戻る。
【0073】
次に、少焼灼時の強度管理について
図18を参照して説明する。
図18は、少焼灼時の強度管理の一連の流れを示すフローチャートである。
図18に示すように、強度算出手段19は、穿刺針が皮膚に刺入された位置を記憶部16から取得し、現時点の針先の位置を記憶部16から取得し、穿刺針が皮膚に刺入された位置から現時点の針先の位置までの距離D1を算出する(ステップS701)。次に、強度算出手段19は、距離D1と少焼灼時の強度との対応関係を記憶部16から取得する(ステップS702)。次に、強度算出手段19は、距離D1に基づき、対応関係を参照して、少焼灼時の強度を定める(ステップS703)。
【0074】
次に、印の表示処理について
図19を参照して説明する。
図19は、印表示処理の一連の流れを示すフローチャートである。
図19に示すように、表示処理部18は、少焼灼可能状態を表示部40に表示させる(ステップS801)。次に、表示処理部18は、少焼灼済みの情報を受けたかどうかを判断する(ステップS802)。少焼灼済みの情報を受けたと表示処理部18が判断したとき(ステップS802:Yes)、表示処理部18は、i番目の位置に付す印MKを第1の態様(
図11に示す一重丸)から第2の態様(
図11に示す二重丸)に変更して表示させる(ステップS803)。それにより、少焼灼済みの位置と未少焼灼位置とを識別可能に視認することができる。
【0075】
次に、表示処理部18は、少焼灼不可状態を表示部40に表示させる(ステップS804)。少焼灼済みの情報を受けないと表示処理部18が判断したとき(ステップS802:No)、表示処理部18は、拡散防止処置の終了指示を受けたかどうかを判断する(ステップS805)。拡散防止処置の終了指示を受けと表示処理部18が判断したとき(ステップS805:Yes)、拡散防止処置を終了する。拡散防止処置の終了指示を受けないと表示処理部18が判断したとき(ステップS805:No)、少焼灼済みの情報を受けたかどうかを表示処理部18が判断するステップS802に戻る。
【0076】
<第2実施形態>
次に、医用画像診断装置の第2実施形態について
図20及び
図21を参照して説明する。なお、第2実施形態において、第1実施形態と同じ構成については同一番号を付してその説明を省略し、異なる構成について主に説明する。
【0077】
第1実施形態においては、表示処理部18がスケールを本焼灼時の針先の位置及び穿刺針の傾斜角に合わせて表示部40に表示させるものを示した。拡散防止処置において、少焼灼の都度、針先の位置を所定の距離ずつ移動させるとき、所定の距離と同じ所定の間隔を示すスケールを目印にすることにより、拡散防止処置を容易に行うことができる。
【0078】
図20は、第2実施形態に係る表示処理部等の機能ブロック図である。
図20に示すように、第2実施形態では、拡散防止処置をさらに容易にするために、前記スケールの表示に加えて、表示処理部18が現時点の針先の位置及び本焼灼時の穿刺針の傾斜角を記憶部16から取得し、スケールの複製を現時点の針先の位置及び穿刺針の傾斜角に合わせて表示部40に表示させる。針先の位置と共に、スケールの複製が移動するので、針先の位置の移動がわかり易くなる。さらに、拡散防止処置において、針先の位置が所定の距離移動されたとき、スケールの印MKとスケールの複製の印MKとが一致するため、針先の位置の移動がさらにわかり易くなる。
【0079】
図21は、本焼灼時の針先の位置に合わせて表示されたスケール、及び、拡散防止処置時に移動する針先の位置に合わせて表示されたスケールの複製の一例を示す図。
図21に示すように、表示処理部18は、本焼灼時の位置に合わせてスケールを表示させ、さらに、針先(針ガイドラインNLの先端で示す)の位置と共に本焼灼時の位置から移動した、破線で表わされたスケールの複製を表示させる。
図21に、実線で表わされたスケールの印MKと破線で表わされたスケールの複製の印MKとが一致しないずれた状態を示す。ずれた状態が示されることで、針先の位置が所定の距離移動されないことが視認できるため、針先の位置の移動がさらにわかり易くなる。
【0080】
<第3実施形態>
次に、医用画像診断装置の第3実施形態について
図22を参照して説明する。なお、第3実施形態において、第1実施形態と同じ構成については同一番号を付してその説明を省略し、異なる構成について主に説明する。
【0081】
第1実施形態では、表示処理部18がスケールを本焼灼時の針先の位置及び穿刺針の傾斜角に合わせて、医用画像と共に表示部40に表示させるものを示した。
【0082】
スケールと医用画像とを表示させるのは、同じ表示部40であってもよく、別々の表示部であってもよい。
【0083】
第3実施形態では、表示部40が第1の表示部40Aと第2の表示部40Bとを有する。第1の表示部40Aは、一般的なディスプレイを有する。第2の表示部40Bは、メガネのレンズがある位置にディスプレイが搭載されたメガネ型のデバイスを有する。表示処理部18は、第1の表示部40Aに穿刺針の画像を含む医用画像を表示させ、第2の表示部40Bにスケール及び針ガイドラインNLを表示させる。しかし、穿刺術中においては、第1の表示部40Aに表示された、穿刺針の画像における針先の位置に、第2の表示部40Bに表示された、スケール及び針ガイドラインNLを合わせる必要がある。両者を合わせるために、位置関係測定部50は、第2の表示部40Bにおける視界と第1の表示部40Aの画面との位置関係を測定する。
【0084】
表示処理部18は、第2の表示部40Bにおける視界と第1の表示部40Aの画面とが一致したとの位置関係測定部50による測定結果に基づいて、医用画像が表示させるときの座標とスケール等が表示させるときの座標とを一致させて、第1の表示部40Aに穿刺針の画像を含む医用画像を表示させ、第2の表示部40Bにスケール及び針ガイドラインNLを表示させる。
【0085】
前記第3実施形態では、表示処理部18が医用画像を第1の表示部40Aに表示させ、第2の表示部40Bにスケール等を表示させた。これに限らず、メガネ型のデバイスのディスプレイに、スケール等を医用画像と共に表示させてもよい。
【0086】
なお、前記実施形態では、スケールを本焼灼時の針先の位置に合わせたが、スケールを合わせる位置は針先の位置に限らない。穿刺針における基準位置にスケールを合わせればよい。基準位置は、術者により指定される。さらに、スケールを本焼灼時の針先の位置に合わせた後は、スケールを固定したが、スケールの合わせる位置を本焼灼時の針先の位置からを所望の位置に変更してもよい。
【0087】
さらに、前記実施形態では、穿刺術において1本の穿刺針が用いられるとき、表示処理部18がスケールで表示させることで、拡散防止処置における少焼灼時の位置を術者に視認させることについて説明したが、穿刺術においては複数本の穿刺針が用いられるときがある。このとき、複数の穿刺針のうち入力部21の操作により選択された穿刺針について、表示処理部18がスケールを表示させることにより、選択に係る穿刺針について、拡散防止処置における少焼灼時の位置を術者に視認させるようにしてもよい。
【0088】
さらに、前記実施形態では、医用画像の2次元座標にスケールの2次元座標を合わせることにより、スケールを医用画像と共に表示させたが、これに限らない。例えば、撮影手段により医用画像の3次元座標が取得される。表示処理部18は、医用画像の3次元座標を回転させて表示させるとき、その医用画像の3次元座標にスケールの3次元座標を合わせることにより、スケールを医用画像と共に表示させてもよい。それにより、術者が現時点の針先の位置に近い印MKほど近くに感ずるように表示することが可能となる。
【0089】
さらに、表示処理部18は、医用画像を拡大/縮小表示させるとき、その拡大/縮小の率に応じて、スケールを拡大/縮小表示させてもよい。さらに、前記実施形態では、表示態様を第1の態様から第2の態様に異ならせることで、針先の位置が所定の距離移動されたかどうかを術者に報知するようにしたが、色の変化や音や振動により報知するようにしてもよい。さらに、術者が装着している別のデバイスを介して術者に報知するようにしてもよい。
【0090】
さらに、前記実施形態では、医用画像診断装置として超音波診断装置の例を示し、撮影手段として超音波プローブ20の例を示したが、これに限らない。例えば、医用画像診断装置の他の例としてX線CT装置がある。X線CT装置における撮影手段の例として、被検体が載置される寝台装置がある。このとき、寝台装置に、第2の位置及び第3の位置が設けられることになる。
【0091】
さらに、穿刺針に設けられた第1の位置、及び、超音波プローブ20に設けられた第2の位置を測定する測定手段の一例として、位置測定システム300を示したが、第1の位置及び第2の位置の3次元座標及び超音波プローブ20の傾き角度を測定可能なものであれば、どのようなものであってもよい。
【0092】
さらに、第2の位置と予め定められた位置関係を有する第3の位置に針先を当接させたが、第2の位置に針先を当接させてもよいことはいうまでもない。このとき、第3の位置は第2の位置と等しくなる。
【0093】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これら実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。