特許第6306064号(P6306064)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6306064LTEにおけるビームフォーミングを用いた改善されたランダムアクセスプロシージャ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6306064
(24)【登録日】2018年3月16日
(45)【発行日】2018年4月4日
(54)【発明の名称】LTEにおけるビームフォーミングを用いた改善されたランダムアクセスプロシージャ
(51)【国際特許分類】
   H04W 74/08 20090101AFI20180326BHJP
   H04W 16/28 20090101ALI20180326BHJP
【FI】
   H04W74/08
   H04W16/28
【請求項の数】7
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2015-561895(P2015-561895)
(86)(22)【出願日】2013年3月15日
(65)【公表番号】特表2016-510197(P2016-510197A)
(43)【公表日】2016年4月4日
(86)【国際出願番号】CN2013072758
(87)【国際公開番号】WO2014139174
(87)【国際公開日】20140918
【審査請求日】2016年2月18日
(73)【特許権者】
【識別番号】595020643
【氏名又は名称】クゥアルコム・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100109830
【弁理士】
【氏名又は名称】福原 淑弘
(74)【代理人】
【識別番号】100158805
【弁理士】
【氏名又は名称】井関 守三
(74)【代理人】
【識別番号】100194814
【弁理士】
【氏名又は名称】奥村 元宏
(72)【発明者】
【氏名】ホウ、ジレイ
(72)【発明者】
【氏名】ワン、ネン
(72)【発明者】
【氏名】ウェイ、チャオ
【審査官】 青木 健
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2012/0147813(US,A1)
【文献】 国際公開第2013/024852(WO,A1)
【文献】 特開2009−159214(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0320874(US,A1)
【文献】 特開2004−072539(JP,A)
【文献】 特開2011−120304(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0045837(US,A1)
【文献】 CATT,Support of multiple timing advances in LTE-A Rel-11 with CA[online],3GPP TSG-RAN WG1#68b R1-121083,<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_68b/Docs/R1-121083.zip>,2012年 3月26日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24− 7/26
H04W 4/00−99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
UEによる改善されたランダムアクセスプロシージャのための方法であって、
共通CSI−RSを測定することと、
固定ビームのセットから最良水平/垂直ビームを選択することと、
前記選択された水平/垂直ビームにマッピングされたプリアンブルを決定することと、
前記プリアンブルを送信することと、
ランダムアクセス応答を受信することと
を備え、前記ランダムアクセス応答は、前記水平/垂直ビームに対応するUE固有探索空間にマッピングされ、前記ランダムアクセス応答をマッピングすることは、拡張RA−RNTIを使用することを備え、前記拡張RA−RNTIは、PDCCH許可のCRCスクランブルのために使用され、新しいプリアンブルは、各水平/垂直ビームについて定義される、方法。
【請求項2】
前記プリアンブルは、ランダムアクセスプロシージャの一部としてeNBに送信される、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記選択された水平/垂直ビームへの前記プリアンブルの前記マッピングは、事前構成される、
請求項1に記載の方法。
【請求項4】
eNBによる改善されたランダムアクセスプロシージャのための方法であって、
共通CSI−RSをブロードキャストすることと、
UEからプリアンブルを受信することと、
前記受信されたプリアンブルに基づいて前記UEのための選択された水平/垂直ビームを決定することと、
前記選択された水平/垂直ビームを含む拡張RA−RNTIを使用してRARのPDCCHをUE固有探索空間にマッピングすることと、
前記選択された水平/垂直ビームを使用して前記RARを前記UEに送信することと
を備え、前記拡張RA−RNTIは、PDCCH許可のCRCスクランブルのために使用され、新しいプリアンブルは、各水平/垂直ビームについて定義される、方法。
【請求項5】
前記プリアンブルは、ランダムアクセスプロシージャの一部として受信される、
請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記選択された水平/垂直ビームへの前記プリアンブルの前記マッピングは、事前構成される、
請求項4に記載の方法。
【請求項7】
すべてのプリアンブルは、いくつかのグループにグループ化され、各グループは、1つの水平/垂直ビームに対応する、
請求項4に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本開示は、一般にワイヤレス通信システムに関する。より詳細には、本開示は、LTEにおけるビームフォーミングを用いた改善されたランダムアクセスプロシージャのためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
[0002]ワイヤレス通信システムは、音声、ビデオ、データなど、様々なタイプの通信コンテンツを提供するために広く展開されている。これらのシステムは、1つまたは複数の基地局との複数の端末の同時通信をサポートすることが可能な多元接続システムであり得る。
【0003】
[0003]すべての通信システムにおいて対処されなければならない問題は、フェージングまたは他の干渉である。受信された信号を復号することに関する問題があり得る。これらの問題に対処する1つの方法は、ビームフォーミングを利用することである。ビームフォーミングでは、空間ストリームを送信するために各送信アンテナを使用するのではなく、送信アンテナ各々は、空間ストリームの線形結合を送信し、この結合は、受信機における応答を最適化するように選定される。
【0004】
[0004]スマートアンテナは、アンテナ要素のアレイであり、それらの各々は、所定の位相オフセットおよび相対利得を用いて送信されるべき信号を受信する。アレイの正味効果は、(送信または受信)ビームを所定の方向に導くことである。ビームは、アレイの要素を励起する信号の位相および利得関係を制御することによってステアリングされる。したがって、スマートアンテナは、従来のアンテナが一般に行うように、エネルギーを所定のカバレージエリア(たとえば、120°)内のすべてのモバイルユニットに放射することとは対照的に、ビームを各個のモバイルユニット(または複数のモバイルユニット)に導く。スマートアンテナは、各モバイルユニットにおいて導かれたビームの幅を減少させ、それによってモバイルユニット間の干渉を減少させることによって、システム容量を増加させる。干渉のそのような低減により、信号対干渉比および信号対雑音比が増加し、それにより性能および/または容量が改善された。また、電力制御システムでは、各モバイルユニットにおいて狭いビーム信号を導くことにより、所与のレベルの性能を与えるために必要とされる送信電力が低減する。
【0005】
[0005]ワイヤレス通信システムは、システム全体に及ぶ利得を与えるためにビームフォーミングを使用し得る。ビームフォーミングでは、送信機上の複数のアンテナが、送信の方向を受信機上の複数のアンテナに向けてステアリングし得る。ビームフォーミングは信号対雑音比(SNR)を低減し得る。ビームフォーミングはまた、近隣セル中の端末によって受信される干渉の量を減少させ得る。改善されたビームフォーミング技法を提供することによって利益が実現され得る。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】ワイヤレス通信システムを示す図。
図2】ワイヤレス通信システムにおける垂直セクタ化を示すブロック図。
図3】RARウィンドウのタイミングを示すブロック図。
図4】UEとeNBとの間の競合ベースランダムアクセスプロシージャを示すブロック図。
図5】LTEにおけるビームフォーミングを用いた改善されたランダムアクセスプロシージャのための方法のフローチャート。
図6】LTEにおけるビームフォーミングを用いた改善されたランダムアクセスプロシージャのための別の方法のフローチャート。
図7】2Dアンテナアレイを示すブロック図。
図8】多入力多出力(MIMO)システムにおける送信機および受信機のブロック図。
図9】基地局内に含まれ得るいくつかの構成要素を示す図。
図10】ワイヤレス通信デバイス内に含まれ得るいくつかの構成要素を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
[0016]以下の説明では、簡潔および明快の理由で、国際電気通信連合(ITU:International Telecommunication Union)によって第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)の下で公表されたロングタームエボリューション(LTE)規格に関連する用語を使用する。本発明は、符号分割多元接続(CDMA)、時分割多元接続(TDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、直交周波数分割多元接続(OFDMA)などに関係する技術およびその関連規格など、他の技術にも適用可能であることに留意されたい。異なる技術に関連する用語は異なることがある。たとえば、考察する技術に応じて、ワイヤレスデバイスは、ほんのいくつかの例を挙げれば、ユーザ機器、移動局、モバイル端末、加入者ユニット、アクセス端末などと時々呼ばれることがある。同様に、基地局は、アクセスポイント、ノードB、発展型ノードBなどと時々呼ばれることがある。適用可能なとき、異なる用語が異なる技術に適用されることに留意されたい。
【0008】
[0017] 図1に、ワイヤレス通信システムを示す。ワイヤレス通信システムは、音声、データなど、様々なタイプの通信コンテンツを提供するために広く展開されている。ワイヤレス通信システムは複数のワイヤレスデバイスを含み得る。ワイヤレスデバイスはeNBまたはUEであり得る。eNBとUEの両方は、大きい2Dアレイを用いたシステムのための共通チャネルカバレージおよび/またはRRM測定信頼性を改善するように構成され得る。3D−MIMO技術は、eNBにおける多数のアンテナをもつ2次元アンテナアレイを使用することによってシステム容量を大幅に改善し得る。eNBは、次いで、2Dアンテナアレイを使用することによって水平セクタ化および/または垂直セクタ化を採用し得る。さらなる詳細は付録Aにおいて見つけられ得る。
【0009】
[0018]基地局は、1つまたは複数のワイヤレス通信デバイスと通信する局である。基地局は、アクセスポイント、ブロードキャスト送信機、ノードB、発展型ノードB(eNB)などと呼ばれることもあり、それらの機能の一部または全部を含み得る。本明細書では「eNB」という用語を使用する。各eNBは特定の地理的エリアに通信カバレージを与える。eNBは1つまたは複数のUEに通信カバレージを与え得る。「セル」という用語は、この用語が使用されるコンテキストに応じて、eNBおよび/またはこのカバレージエリアを指すことがある。
【0010】
[0019]ワイヤレスシステム(たとえば、多元接続システム)における通信は、ワイヤレスリンクを介した送信によって達成され得る。そのような通信リンクは、単入力単出力(SISO)、多入力単出力(MISO)または多入力多出力(MIMO)システムを介して確立され得る。MIMOシステムは、それぞれ、データ伝送のための複数(NT)個の送信アンテナと複数(NR)個の受信アンテナとを装備した、(1つまたは複数の)送信機と(1つまたは複数の)受信機とを含む。SISOシステムおよびMISOシステムはMIMOシステムの特定の事例である。複数の送信アンテナおよび受信アンテナによって生成された追加の次元数が利用された場合、MIMOシステムは、改善された性能(たとえば、より高いスループット、より大きい容量または改善された信頼性)を与えることができる。
【0011】
[0020]ワイヤレス通信システムはMIMOを利用し得る。MIMOシステムは、時分割複信(TDD)システムと周波数分割複信(FDD)システムの両方をサポートし得る。TDDシステムでは、アップリンク送信とダウンリンク送信とが同じ周波数領域中で行われるので、相反原理によりアップリンクチャネルからのダウンリンクチャネルの推定が可能である。これにより、送信ワイヤレスデバイスは、その送信ワイヤレスデバイスが受信した通信から送信ビームフォーミング利得を抽出することが可能になる。
【0012】
[0021]ワイヤレス通信システムは、利用可能なシステムリソース(たとえば、帯域幅および送信電力)を共有することによって複数のUEとの通信をサポートすることが可能な多元接続システムであり得る。そのような多元接続システムの例としては、符号分割多元接続(CDMA)システム、広帯域符号分割多元接続(W−CDMA(登録商標))システム、時分割多元接続(TDMA)システム、周波数分割多元接続(FDMA)システム、直交周波数分割多元接続(OFDMA)システム、シングルキャリア周波数分割多元接続(SC−FDMA)システム、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)ロングタームエボリューション(LTE)システム、および空間分割多元接続(SDMA)システムがある。
【0013】
[0022]「ネットワーク」および「システム」という用語は、しばしば互換的に使用される。CDMAネットワークは、ユニバーサルテレストリアルラジオアクセス(UTRA)、cdma2000などの無線技術を実装し得る。UTRAは、W−CDMAと低チップレート(LCR)とを含み、cdma2000は、IS−2000、IS−95およびIS−856規格をカバーする。TDMAネットワークは、グローバルシステムフォーモバイル通信(GSM(登録商標))などの無線技術を実装し得る。OFDMAネットワークは、発展型UTRA(E−UTRA)、IEEE802.11、IEEE802.16、IEEE802.20、Flash−OFDMAなどの無線技術を実装し得る。UTRA、E−UTRAおよびGSMは、ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションシステム(UMTS)の一部である。ロングタームエボリューション(LTE)は、E−UTRAを使用するUMTSのリリースである。UTRA、E−UTRA、GSM、UMTSおよびロングタームエボリューション(LTE)は、「第3世代パートナーシッププロジェクト」(3GPP)と称する団体からの文書に記載されている。cdma2000は、「第3世代パートナーシッププロジェクト2」(3GPP2)と称する団体からの文書に記載されている。
【0014】
[0023]第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)は、グローバルに適用可能な第3世代(3G)モバイルフォン仕様を定義することを目的とする電気通信協会のグループ間のコラボレーションである。3GPPロングタームエボリューション(LTE)は、ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションズシステム(UMTS)モバイルフォン規格を改善することを目的とした3GPPプロジェクトである。3GPPは、次世代のモバイルネットワーク、モバイルシステムおよびモバイルデバイスのための仕様を定義し得る。
【0015】
[0024]3GPPロングタームエボリューション(LTE)では、ワイヤレス通信デバイスは「ユーザ機器」(UE)と呼ばれることがある。ワイヤレス通信デバイスは、端末、アクセス端末、加入者ユニット、局などと呼ばれることもあり、それらの機能の一部または全部を含み得る。UEは、セルラーフォン、携帯情報端末(PDA)、ワイヤレスデバイス、ワイヤレスモデム、ハンドヘルドデバイス、ラップトップコンピュータなどであり得る。
【0016】
[0025]UEは、所与の瞬間において、ダウンリンクおよび/またはアップリンク上の0、1つ、または複数のeNBと通信し得る。ダウンリンク(または順方向リンク)はeNBからUEへの通信リンクを指し、アップリンク(または逆方向リンク)はUEからeNBへの通信リンクを指す。UEは、初期ネットワークアクセスのために、ランダムアクセスチャネル(RACH)プロセスを開始し、物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)プリアンブルシグネチャを送信し得る。UEはまた、UEが、アップリンク同期していないが、新しいアップリンクデータまたは制御情報を送ることを必要としているとき、RACHを開始し、PRACHプリアンブルシグネチャを送信し得る。正常なPRACHプリアンブル試行に応答して、eNBは、UEに初期アップリンク帯域幅割当てを搬送するランダムアクセス応答(RAR)を送信する必要がある。
【0017】
[0026]LTEにおけるRAR送信を改善するために、ダウンリンクにおいて水平/垂直ビームフォーミングが適用され得る。関連するPDDCH許可がUE固有探索空間にマッピングされ得る。第1のeNB(すなわち、サービングeNB)は、すべてのUEに共通CSI−RSをブロードキャストし得る。これにより、UEは、固定ビームのセットから最良水平/垂直ビームを選択することが可能になる。各水平/垂直ビームはプリアンブルにマッピングされ得る。固定水平/垂直ビームへのプリアンブルのマッピングは、水平/垂直ビームを選択した後にUEがプリアンブルを知るようにあらかじめ定義され得る。
【0018】
[0027]eNBはまた、プリアンブルと、選択された水平/垂直ビームとの間のマッピングを知り得る。したがって、eNBがUEからプリアンブルを受信したとき、eNBは、受信されたプリアンブルに基づいて、選択された水平/垂直ビームを決定し得る。eNBは、次いで、選択された水平/垂直ビームを使用してUEにランダムアクセス応答(RAR)を送信し、UEがRARを受信する確率が高くなり得る。
【0019】
[0028]図2は、ワイヤレス通信システムにおける垂直セクタ化を示すブロック図である。ワイヤレス通信システムは、第1のeNB eNB−Aと第2のeNB eNB−Bとを含み得る。ワイヤレス通信システムはまた、第1のeNB eNB−Aと通信する第1のUE UE−A1と第2のUE UE−A2とを含み得る。ワイヤレス通信システムは、第2のeNB eNB−Bと通信する第3のUE UE−B1と第4のUE UE−B2とをさらに含み得る。
【0020】
[0029]第1のUE UE−A1は第1のeNB eNB−Aのセル内部内に位置し得るが、第2のUE UE−A2は第1のeNB eNB−Aのセルエッジ上に位置する。同様に、第3のUE UE−B1は第2のeNB eNB−Bのセル内部内に位置し得るが、第4のUE UE−B2は第2のeNB eNB−Bのセルエッジ上に位置する。2Dアンテナアレイを使用した垂直セクタ化は、第1のeNB eNB−Aが、1つの方位角セクタではなく、2つの垂直セクタ、ビームLとビームHとを生成することを可能にする。同様に、第2のeNB eNB−Bも、2つの垂直セクタ、ビームLとビームHとを生成し得る。2Dアンテナアレイを使用して、水平セクタ化も実行され得る。
【0021】
[0030]図3は、RARウィンドウのタイミングを示すブロック図である。RARは、ランダムアクセス無線ネットワークテンポラリアイデンティティ(RA−RNTI:random access radio network temporary identity)によってスクランブルされ、共通探索空間にマッピングされた巡回冗長検査(CRC)を用いた、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)上のメッセージと、物理ダウンリンク制御チャネル(PDDCH)上の関連するダウンリンク割振りメッセージGとを含む。RA−RNTIは、UEによるPRACHプリアンブルの送信タイミング(サブフレーム)によって決定され、RA-RNTI = 1 + t_id + f_idとして計算され、上式で、t_idは、指定されたPRACHの第1のサブフレームのインデックス(0≦t_id<10)であり、f_idは、周波数領域の昇順で、そのサブフレーム内の指定されたPRACHのインデックス(0≦f_id<6)である。RARは、時間ウィンドウ内で送信され、ここで、時間ウィンドウの開始および終了はeNBによって構成され、RACHプリアンブルの終了とRACH応答との間の最大時間差は、12個のサブフレーム(12ms)のみであり、これは厳しいタイミング要件である。UEが、構成された時間ウィンドウ内でRARを受信しない場合、UEはプリアンブルを再送信する。
【0022】
[0031]RARは、一般に、セル全体中でブロードキャストされるので、プリアンブルを送るUEは、強いセル間干渉がある場合、RARを正常に復号しないことがある。RARメッセージのための許可PDCCHは、ダウンリンク制御情報(DCI)フォーマット1Aを使用して制御チャネル要素(CCE)0〜15に対応する、共通探索空間にマッピングされ得る。異なる時間および周波数リソースにおいて送信された複数のプリアンブルに応答して送信された複数のRARがある(時分割複信(TDD)では、1つの送信時間間隔(TTI)において最大6つの物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)がある)場合、複数のRARが異なるダウンリンクサブフレームにおいて送信され得る。RARが、DCIフォーマット1Aをもつ他のブロードキャストメッセージと衝突する場合、RARのうちのいくつかが延期され得る。これにより、ランダムアクセス応答時間ウィンドウ中の利用不可能なPDCCHリソースによりランダムアクセス遅延が増加し、RARが低下する。
【0023】
[0032]図4は、UEとeNBとの間の競合ベースランダムアクセスプロシージャを示すブロック図である。図示されている競合ベースランダムアクセスプロシージャでは、水平/垂直ビーム情報は、UEによってeNBに送信されるプリアンブル中に含まれる。eNBはUEに共通チャネル状態情報基準信号(CSI−RS)を送り得る。UEは、水平/垂直ビームと、関係するプリアンブル(すなわち、選択された水平/垂直ビームにマッピングされたプリアンブル)とを取得するために、共通CSI−RSを測定し得る。
【0024】
[0033]UEは、次いで、プリアンブルをeNBに送信し得る。RARの水平/垂直ビームフォーミングをサポートするためのプリアンブルの設計は、2つのオプションのうちの1つを使用して達成され得る。第1のオプションでは、合計64個のプリアンブルがいくつかのグループにグループ化され得、各グループは1つの水平/垂直ビームに対応する。第2のオプションでは、新しいプリアンブルが各水平/垂直ビームについて定義され得る(たとえば、垂直ビームごとに64個のプリアンブル)。すべてのプリアンブルシーケンスが、連続する論理インデックスをもつルートシーケンスから生成され得る。第2のオプションにより、eNBが探索しなければならないより多数のプリアンブルによりeNBの複雑さが増加し得る。
【0025】
[0034]プリアンブルを受信すると、eNBは、プリアンブルにマッピングされる、選択された水平/垂直ビームを決定することができる。eNBは、次いで、水平/垂直ビームフォーミングを用いたRARをUEに送信することができる。RARは、タイミング調整、セル無線ネットワークテンポラリアイデンティティ(テンポラリC−RNTI)、L2/L3メッセージのためのアップリンク許可などを含み得る。RARは、RA−RNTIを用いて対処され得る。水平/垂直ビームフォーミングでは、拡張RA−RNTI(すなわち、E−RA−RNTI)が、水平/垂直ビームを含むように定義され得る。E−RA−RNTIは、RARのPDCCH許可をUE固有探索空間にマッピングするために使用され得、たとえば、E-RA-RNTI = 1 + t_id + 10 * f_id + 64 * beam_idである。RARを受信すると、UEは、eNBに、RRC接続要求(MSG3)など、L2/L3メッセージを送信することができる。eNBは、次いで、UEに競合解消メッセージ(たとえば、RRC接続セットアップ(MSG4))を送信することができる。
【0026】
[0035]RARは、同じ水平/垂直ビームを報告するUEにマルチキャストされ、それにより、受信されたRARのためのSINRが改善され得る。E−RA−RNTIは、PDCCH許可のCRCスクランブルのために、またUE固有探索空間マッピングのために使用され得る。MSG4はまた、ビームフォーミング利得および多数の送信アンテナの利益を達成するために、同じ水平/垂直ビームを用いて送信され得る。本明細書で使用する水平/垂直は、水平のみ、垂直のみおよび/またはジョイント水平および垂直ビームフォーミングを指す。
【0027】
[0036]本明細書の方法の利益は、カバレージを改善し、衝突を低減するためにUE固有水平/垂直ビームフォーミングのためのランダムアクセスプロシージャを改善することを含み得る。これは、ビームフォーミング利得による受信されたSINRの改善と、ランダムアクセス遅延の低減とを含み得る。さらに、RARのためのPDCCH許可がUE固有探索空間にマッピングされるので、他のブロードキャストメッセージとのRAR衝突は低減され得る。水平/垂直ビームへのプリアンブルのマッピングを達成するために、E−RA−RNTIの仕様の変更を含む変更が必要とされ得る。
【0028】
[0037]図5は、LTEにおけるビームフォーミングを用いた改善されたランダムアクセスプロシージャのための方法のフローチャートである。本方法はUEによって実行され得る。UEは共通CSI−RSを測定する。UEは、固定ビームのセットから最良水平/垂直ビームを選択する。UEは、選択された水平/垂直ビームにマッピングされたプリアンブルを決定する。UEは、次いで、プリアンブルをeNBに送信する。
【0029】
[0038]図6は、LTEにおけるビームフォーミングを用いた改善されたランダムアクセスプロシージャのための別の方法のフローチャートである。本方法はeNBによって実行され得る。eNBは共通CSI−RSをブロードキャストする。eNBは、次いで、UEからプリアンブルを受信する。eNBは、受信されたプリアンブルに基づいてUEのための選択された水平/垂直ビームを決定する。eNBは、水平/垂直ビームを含む拡張RA−RNTIを使用してRARのPDCCH許可をUE固有探索空間にマッピングする。eNBは、次いで、選択された水平/垂直ビームを使用してRARをUEに送信する。
【0030】
[0039]図7は、2Dアンテナアレイを示すブロック図である。図示されている2Dアンテナアレイは、均一なアンテナをもつ8×8アレイである。方位角要素と仰角要素の両方が個々の送信機および電力増幅器とともにアクティブであり得る。
【0031】
[0040]図8は、多入力多出力(MIMO)システム1000における送信機1050および受信機1051のブロック図である。送信機1050では、いくつかのデータストリームのトラフィックデータがデータソース1052から送信(Tx)データプロセッサ1053に与えられる。各データストリームは、次いで、それぞれの送信アンテナ1056a〜tを介して送信され得る。送信(Tx)データプロセッサ1053は、コード化データを与えるために、各データストリームのためのトラフィックデータを、そのデータストリームのために選択された特定のコーディング方式に基づいてフォーマットし、コーディングし、インターリーブし得る。
【0032】
[0041]各データストリームのコード化データは、OFDM技法を使用してパイロットデータと多重化され得る。パイロットデータは、既知の方法で処理され、チャネル応答を推定するために受信機1051において使用される既知のデータパターンであり得る。各ストリームの多重化されたパイロットデータおよびコード化データは、次いで、変調シンボルを与えるために、そのデータストリームのために選択された特定の変調方式(たとえば、BPSK、QPSK、M−PSK、またはM−QAM)に基づいて変調(すなわち、シンボルマッピング)される。各データストリームのためのデータレート、コーディング、および変調は、プロセッサによって実行される命令によって決定され得る。
【0033】
[0042]すべてのデータストリームのための変調シンボルが送信(TX)多入力多出力(MIMO)プロセッサ1054に与えられ得、送信(TX)多入力多出力(MIMO)プロセッサ1054はさらに(たとえば、OFDMのために)その変調シンボルを処理し得る。送信(TX)多入力多出力(MIMO)プロセッサ1054は、次いで、NT個の変調シンボルストリームをNT個の送信機(TMTR)1055a〜1055tに与える。送信(TX)多入力多出力(MIMO)プロセッサ1054は、データストリームのシンボルと、シンボルがそこから送信されているアンテナ1056とにビームフォーミング重みを適用し得る。
【0034】
[0043]各送信機1055は、それぞれのシンボルストリームを受信し、処理して、1つまたは複数のアナログ信号を与え、さらに、それらのアナログ信号を調整(たとえば、増幅、フィルタ処理、およびアップコンバート)して、MIMOチャネルを介して送信するのに適した被変調信号を与え得る。送信機1055a〜1055tからのNT個の被変調信号は、次いで、それぞれNT個のアンテナ1056a〜1056tから送信される。
【0035】
[0044]受信機1051において、送信された被変調信号はNR個のアンテナ1061a〜1061rによって受信され、各アンテナ1061からの受信信号は、それぞれの受信機(RCVR)1062a〜1062rに与えられる。各受信機1062は、それぞれの受信信号を調整(たとえば、フィルタ処理、増幅、およびダウンコンバート)し、調整された信号をデジタル化して、サンプルを与え、さらにそれらのサンプルを処理して、対応する「受信」シンボルストリームを与え得る。
【0036】
[0045]RXデータプロセッサ1063が、次いで、NR個の受信機1062からNR個の受信シンボルストリームを受信し、特定の受信機処理技法に基づいて処理して、NT個の「検出」シンボルストリームを与える。RXデータプロセッサ1063は、次いで、各検出シンボルストリームを復調し、デインターリーブし、復号して、データストリームのトラフィックデータを復元する。RXデータプロセッサ1063による処理は、送信機システム1050におけるTX MIMOプロセッサ1054およびTXデータプロセッサ1053によって実行される処理と相補的なものである。
【0037】
[0046]プロセッサ1064は、どのプリコーディング行列を使用すべきかを周期的に決定し得る。プロセッサ1064は、メモリ1065上に情報を記憶し、メモリ1065から情報を取り出し得る。プロセッサ1064は、行列インデックス部分とランク値部分とを備える逆方向リンクメッセージを作成する。逆方向リンクメッセージはチャネル状態情報(CSI)と呼ばれることがある。逆方向リンクメッセージは、通信リンクおよび/または受信データストリームに関する様々なタイプの情報を備え得る。逆方向リンクメッセージは、次いで、データソース1068からいくつかのデータストリームのためのトラフィックデータをも受信するTXデータプロセッサ1067によって処理され、変調器1066によって変調され、送信機1062a〜1062rによって調整され、送信機1050に返信される。
【0038】
[0047]送信機1050において、受信機からの被変調信号は、アンテナ1056によって受信され、受信機1055によって調整され、復調器1058によって復調され、受信機システム1051によって送信された逆方向リンクメッセージを抽出するためにRXデータプロセッサ1059によって処理される。プロセッサ1060は、RXデータプロセッサ1059からチャネル状態情報(CSI)を受信し得る。プロセッサ1060は、メモリ1057上に情報を記憶し、メモリ1057から情報を取り出し得る。プロセッサ1060は、ビームフォーミング重みを決定するためにどのプリコーディング行列を使用すべきかを決定し、次いで、抽出されたメッセージを処理し得る。
【0039】
[0048]図9に、基地局1135内に含まれ得るいくつかの構成要素を示す。基地局1135は、アクセスポイント、ブロードキャスト送信機、ノードB、発展型ノードBなどと呼ばれることもあり、それらの機能の一部または全部を含み得る。基地局1135はプロセッサ1103を含む。プロセッサ1103は、汎用シングルまたはマルチチップマイクロプロセッサ(たとえば、ARM)、専用マイクロプロセッサ(たとえば、デジタル信号プロセッサ(DSP))、マイクロコントローラ、プログラマブルゲートアレイなどであり得る。プロセッサ1103は中央処理ユニット(CPU)と呼ばれることがある。図9の基地局1135には単一のプロセッサ1103のみが示されているが、代替構成では、プロセッサの組合せ(たとえば、ARMとDSP)が使用され得る。
【0040】
[0049]基地局1135はメモリ1105をも含む。メモリ1105は、電子情報を記憶することが可能な任意の電子的構成要素であり得る。メモリ1105は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、磁気ディスク記憶媒体、光記憶媒体、RAM中のフラッシュメモリデバイス、プロセッサに含まれるオンボードメモリ、EPROMメモリ、EEPROM(登録商標)メモリ、レジスタなど、およびそれらの組合せとして実施され得る。
【0041】
[0050]データ1107および命令1109はメモリ1105に記憶され得る。命令1109は、本明細書で開示する方法を実装するためにプロセッサ1103によって実行可能であり得る。命令1109を実行することは、メモリ1105に記憶されたデータ1107の使用を含み得る。プロセッサ1103が命令1109を実行すると、命令1109aの様々な部分がプロセッサ1103上にロードされ得、様々ないくつかのデータ1107aがプロセッサ1103上にロードされ得る。
【0042】
[0051]基地局1135はまた、基地局1135との間での信号の送信および受信を可能にするために、送信機1111と受信機1113とを含み得る。送信機1111と受信機1113とはトランシーバ1115と総称されることがある。第1のアンテナ1117aと第2のアンテナ1117bとがトランシーバ1115に電気的に結合され得る。基地局1135は、複数の送信機、複数の受信機、複数のトランシーバおよび/または追加のアンテナをも含み得る(図示せず)。
【0043】
[0052]基地局1135の様々な構成要素は、電力バス、制御信号バス、ステータス信号バス、データバスなどを含み得る、1つまたは複数のバスによって互いに結合され得る。明快のために、図9では様々なバスはバスシステム1119として示されている。
【0044】
[0053]図10に、ワイヤレス通信デバイス1201内に含まれ得るいくつかの構成要素を示す。ワイヤレス通信デバイス1201は、アクセス端末、移動局、ユーザ機器(UE)などであり得る。ワイヤレス通信デバイス1201はプロセッサ1203を含む。プロセッサ1203は、汎用シングルまたはマルチチップマイクロプロセッサ(たとえば、ARM)、専用マイクロプロセッサ(たとえば、デジタル信号プロセッサ(DSP))、マイクロコントローラ、プログラマブルゲートアレイなどであり得る。プロセッサ1203は中央処理ユニット(CPU)と呼ばれることがある。図10のワイヤレス通信デバイス1201には単一のプロセッサ1203のみが示されているが、代替構成では、プロセッサの組合せ(たとえば、ARMとDSP)が使用され得る。
【0045】
[0054]ワイヤレス通信デバイス1201はメモリ1205をも含む。メモリ1205は、電子情報を記憶することが可能な任意の電子的構成要素であり得る。メモリ1205は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、磁気ディスク記憶媒体、光記憶媒体、RAM中のフラッシュメモリデバイス、プロセッサに含まれるオンボードメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタなど、およびそれらの組合せとして実施され得る。
【0046】
[0055]データ1207および命令1209はメモリ1205に記憶され得る。命令1209は、本明細書で開示する方法を実装するためにプロセッサ1203によって実行可能であり得る。命令1209を実行することは、メモリ1205に記憶されたデータ1207の使用を含み得る。プロセッサ1203が命令1209を実行すると、命令1209aの様々な部分がプロセッサ1203上にロードされ得、様々ないくつかのデータ1207aがプロセッサ1203上にロードされ得る。
【0047】
[0056]ワイヤレス通信デバイス1201はまた、ワイヤレス通信デバイス1201との間での信号の送信および受信を可能にするために、送信機1211と受信機1213とを含み得る。送信機1211と受信機1213とはトランシーバ1215と総称されることがある。第1のアンテナ1217aと第2のアンテナ1217bとがトランシーバ1215に電気的に結合され得る。ワイヤレス通信デバイス1201は、複数の送信機、複数の受信機、複数のトランシーバおよび/または追加のアンテナをも含み得る(図示せず)。
【0048】
[0057]ワイヤレス通信デバイス1201の様々な構成要素は、電力バス、制御信号バス、ステータス信号バス、データバスなどを含み得る、1つまたは複数のバスによって互いに結合され得る。明快のために、図10では様々なバスはバスシステム1219として示されている。
【0049】
[0058]「決定」という用語は、多種多様なアクションを包含し、したがって、「決定」は、計算(calculating)、計算(computing)、処理、導出、調査、ルックアップ(たとえば、テーブル、データベースまたは別のデータ構造でのルックアップ)、確認などを含むことができる。また、「決定」は、受信(たとえば、情報を受信すること)、アクセス(たとえば、メモリ中のデータにアクセスすること)などを含むことができる。また、「決定」は、解決、選択、選定、確立などを含むことができる。
【0050】
[0059]「に基づいて」という句は、別段に明示されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という句は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を表す。
【0051】
[0060]いかなるクレーム要素も、その要素が「手段」という語句を使用して明確に具陳されていない限り、または方法クレームの場合には、その要素が「ステップ」という語句を使用して具陳されていない限り、米国特許法第112条第6項の規定の下で解釈されるべきではない。
【0052】
[0061]「プロセッサ」という用語は、汎用プロセッサ、中央処理ユニット(CPU)、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、コントローラ、マイクロコントローラ、状態機械などを包含するものと広く解釈されたい。いくつかの状況下では、「プロセッサ」は、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブル論理デバイス(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)などを指すことがある。「プロセッサ」という用語は、処理デバイスの組合せ、たとえば、DSPとマイクロプロセッサとの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、あるいは他のそのような構成を指すことがある。
【0053】
[0062]「メモリ」という用語は、電子情報を記憶することが可能な任意の電子的構成要素を包含するものと広く解釈されたい。メモリという用語は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、不揮発性ランダムアクセスメモリ(NVRAM)、プログラマブル読取り専用メモリ(PROM)、消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EPROM)、電気的消去可能PROM(EEPROM)、フラッシュメモリ、磁気または光学データストレージ、レジスタなど、様々なタイプのプロセッサ可読媒体を指すことがある。プロセッサがメモリから情報を読み取り、および/または情報をメモリに書き込むことができる場合、メモリはプロセッサと電子通信していると言われる。プロセッサに一体化されたメモリは、プロセッサと電子通信している。
【0054】
[0063]「命令」および「コード」という用語は、任意のタイプの(1つまたは複数の)コンピュータ可読ステートメントを含むものと広く解釈されたい。たとえば、「命令」および「コード」という用語は、1つまたは複数のプログラム、ルーチン、サブルーチン、関数、プロシージャなどを指すことがある。「命令」および「コード」は、単一のコンピュータ可読ステートメントまたは多くのコンピュータ可読ステートメントを備え得る。
【0055】
[0064]本明細書で説明した機能は、ハードウェアによって実行されているソフトウェアまたはファームウェアで実装され得る。機能は、1つまたは複数の命令としてコンピュータ可読媒体上に記憶され得る。「コンピュータ可読媒体」または「コンピュータプログラム製品」という用語は、コンピュータまたはプロセッサによってアクセスされ得る任意の有形記憶媒体を指す。限定ではなく例として、コンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROMまたは他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージまたは他の磁気ストレージデバイス、あるいは命令またはデータ構造の形態の所望のプログラムコードを搬送または記憶するために使用され得、コンピュータによってアクセスされ得る、任意の他の媒体を含み得る。本明細書で使用するディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(disc)(CD)、レーザーディスク(登録商標)(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク(disk)およびBlu−ray(登録商標)ディスク(disc)を含み、ディスク(disk)は、通常、データを磁気的に再生し、ディスク(disc)は、データをレーザーで光学的に再生する。コンピュータ可読媒体は有形で非一時的であり得ることに留意されたい。「コンピュータプログラム製品」という用語は、コンピューティングデバイスまたはプロセッサによって実行、処理または計算され得るコードまたは命令(たとえば、「プログラム」)と組み合わせたコンピューティングデバイスまたはプロセッサを指す。本明細書で使用する「コード」という用語は、コンピューティングデバイスまたはプロセッサによって実行可能であるソフトウェア、命令、コードまたはデータを指すことがある。
【0056】
[0065]ソフトウェアまたは命令はまた、伝送媒体を介して送信され得る。たとえば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、または他のリモートソースから送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、DSL、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術は、伝送媒体の定義に含まれる。
【0057】
[0066]本明細書で開示する方法は、説明した方法を達成するための1つまたは複数のステップまたはアクションを備える。本方法のステップおよび/またはアクションは、特許請求の範囲から逸脱することなく互いに交換され得る。言い換えれば、本明細書で説明した方法の適切な動作のためにステップまたはアクションの特定の順序が必要とされない限り、特定のステップおよび/またはアクションの順序および/または使用は、特許請求の範囲を逸脱することなく修正され得る。
【0058】
[0067]さらに、図5図6によって示されたものなど、本明細書で説明した方法および技術を実行するためのモジュールおよび/または他の適切な手段は、デバイスによってダウンロードおよび/または他の方法で取得され得ることを諒解されたい。たとえば、デバイスは、本明細書で説明した方法を実行するための手段の転送を可能にするために、サーバに結合され得る。代替的に、本明細書で説明した様々な方法は、記憶手段をデバイスに結合するかまたは与えるときにデバイスが様々な方法を獲得し得るように、記憶手段(たとえば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、コンパクトディスク(disc)(CD)またはフロッピーディスク(disk)などの物理的記憶媒体など)によって提供され得る。その上、本明細書で説明した方法および技法をデバイスに提供するための任意の他の好適な技法が利用され得る。
【0059】
[0068]特許請求の範囲は、上記で示した厳密な構成および構成要素に限定されないことを理解されたい。特許請求の範囲から逸脱することなく、本明細書で説明したシステム、方法、および装置の動作および詳細において、様々な修正、変更および変形が行われ得る。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10