【文献】
BlackBerry UK Limited,Solutions for TDD-FDD joint carrier aggregation[online], 3GPP TSG-RAN WG1#74b R1-134551,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_74b/Docs/R1-134551.zip>,2013年 9月28日,Pages 1-5
【文献】
NEC,CA-based aspects for FDD-TDD joint operation[online], 3GPP TSG-RAN WG1#74b R1-134253,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_74b/Docs/R1-134253.zip>,2013年 9月27日,Pages 1-4
【文献】
LG Electronics,HARQ timing for TDD-FDD carrier aggregation[online], 3GPP TSG-RAN WG1#74b R1-134396,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_74b/Docs/R1-134396.zip>,2013年 9月28日,Pages 1-6
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0015】
端末(User Equipment、UE)は、固定されてもよいし、移動性を有してもよく、MS(mobile station)、MT(mobile terminal)、UT(user terminal)、SS(subscriber station)、無線機器(wireless device)、PDA(personal digital assistant)、無線モデム(wireless modem)、携帯機器(handheld device)等、他の用語で呼ばれることもある。
【0016】
基地局は、一般的に端末と通信する固定局(fixed station)を意味し、eNB(evolved−NodeB)、BTS(Base Transceiver System)、アクセスポイント(Access Point)等、他の用語で呼ばれることもある。
【0017】
基地局から端末への通信をダウンリンク(downlink:DL)といい、端末から基地局への通信をアップリンク(uplink:UL)という。基地局及び端末を含む無線通信システムは、TDD(time division duplex)システムまたはFDD(frequency division duplex)システムである。TDDシステムは、同じ周波数帯域で互いに異なる時間を使用してアップリンク及びダウンリンク送受信を実行する無線通信システムである。FDDシステムは、互いに異なる周波数帯域を使用し、同時にアップリンク及びダウンリンク送受信が可能な無線通信システムである。無線通信システムは、無線フレームを使用して通信を実行することができる。
【0018】
図1は、FDD無線フレームの構造を示す。
【0019】
FDD無線フレーム(radio frame)は、10個のサブフレーム(subframe)を含み、一つのサブフレームは、2個の連続的なスロット(slot)を含む。無線フレーム内に含まれるスロットは、0〜19のインデックスが付けられる。一つのサブフレームの送信にかかる時間をTTI(transmission time interval)といい、TTIは、最小スケジューリング単位(minimum scheduling unit)である。例えば、一つのサブフレームの長さは1msであり、一つのスロットの長さは0.5msである。以下、FDD無線フレームをFDDフレームと略称する。
【0020】
図2は、TDD無線フレームの構造を示す。
【0021】
図2を参照すると、TDDで使用するTDD無線フレームにはDL(downlink)サブフレームとUL(Uplink)サブフレームが共存する。表1は、無線フレームのUL−DL設定(UL−DL configuration)の一例を示す。
【0023】
表1において、‘D’はDLサブフレームを示し、‘U’はULサブフレームを示し、‘S’はスペシャルサブフレーム(special subframe)を示す。基地局からUL−DL設定を受信すると、端末は、無線フレームで各サブフレームがDLサブフレームであるか、またはULサブフレームであるかを知ることができる。以下、UL−DL設定N(Nは、0〜6のうちいずれか一つ)は、前記表1を参照することができる。
【0024】
TDDフレームで、インデックス#1とインデックス#6を有するサブフレームは、スペシャルサブフレームであり、スペシャルサブフレームは、DwPTS(Downlink Pilot Time Slot)、GP(Guard Period)及びUpPTS(Uplink Pilot Time Slot)を含む。DwPTSは、端末での初期セル探索、同期化またはチャネル推定に使われる。UpPTSは、基地局でのチャネル推定と端末のアップリンク送信同期を合わせるのに使われる。GPは、アップリンクとダウンリンクとの間にダウンリンク信号の多重経路遅延によりアップリンクで発生する干渉を除去するための区間である。以下、TDD無線フレームをTDDフレームと略称する。
【0025】
図3は、一つのダウンリンクスロットに対するリソースグリッド(resource grid)の一例を示す。
【0026】
図3を参照すると、ダウンリンクスロットは、時間領域で複数のOFDM(orthogonal frequency division multiplexing)シンボルを含み、周波数領域でN
RB個のリソースブロック(RB;Resource Block)を含むことができる。リソースブロックは、リソース割当単位であり、時間領域で一つのスロットを含み、周波数領域で複数の連続する副搬送波(subcarrier)を含む。ダウンリンクスロットに含まれるリソースブロックの数N
RBは、セルで設定されるダウンリンク送信帯域幅(bandwidth)N
DLに従属する。例えば、LTEシステムにおいて、N
RBは、6〜110のうちいずれか一つである。アップリンクスロットの構造も前記ダウンリンクスロットの構造と同じである。
【0027】
リソースグリッド上の各要素(element)をリソース要素(resource element、RE)という。リソースグリッド上のリソース要素は、スロット内のインデックス対(pair)(k,l)により識別されることができる。ここで、k(k=0,...,N
RB×12−1)は、周波数領域内の副搬送波インデックスであり、l(l=0,...,6)は、時間領域内のOFDMシンボルインデックスである。
【0028】
図3において、一つのリソースブロックは、時間領域で7OFDMシンボルと、周波数領域で12副搬送波とで構成されることで、7×12リソース要素を含むと例示的に記述するが、リソースブロック内のOFDMシンボルの数と副搬送波の数は、これに制限されるものではない。OFDMシンボルの数と副搬送波の数は、CPの長さ、周波数間隔(frequency spacing)などによって多様に変更されることができる。一つのOFDMシンボルで、副搬送波の数は、128、256、512、1024、1536及び2048のうち一つを選定して使用することができる。
【0029】
図4は、ダウンリンクサブフレーム(DLサブフレーム)の構造を示す。
【0030】
図4を参照すると、DLサブフレームは、時間領域で制御領域(control region)とデータ領域(data region)とに分けられる。制御領域は、サブフレーム内の第1のスロットの前方部の最大3個(場合によって、最大4個)のOFDMシンボルを含むが、制御領域に含まれるOFDMシンボルの個数は変わることができる。制御領域には、PDCCH(physical downlink control channel)及び他の制御チャネルが割り当てられ、データ領域には、PDSCH(physical downlink shared channel)が割り当てられる。
【0031】
3GPP TS 36.211 V8.7.0に開示されているように、3GPP LTEにおいて、物理チャネルは、データチャネルであるPDSCH(Physical Downlink Shared Channel)とPUSCH(Physical Uplink Shared Channel)、及び制御チャネルであるPDCCH(Physical Downlink Control Channel)、PCFICH(Physical Control Format Indicator Channel)、PHICH(Physical Hybrid−ARQ Indicator Channel)、PUCCH(Physical Uplink Control Channel)に分けられる。
【0032】
サブフレームの1番目のOFDMシンボルで送信されるPCFICHは、サブフレーム内で制御チャネルの送信に使われるOFDMシンボルの数(即ち、制御領域の大きさ)に対するCFI(control format indicator)を伝送する。端末は、まず、PCFICH上にCFIを受信した後、PDCCHをモニタリングする。PDCCHと違って、PCFICHは、ブラインドデコーディング(blind decoding)を使用せずに、サブフレームの固定されたPCFICHリソースを介して送信される。
【0033】
PHICHは、アップリンクHARQ(hybrid automatic repeat request)のためのACK(acknowledgement)/NACK(not−acknowledgement)信号を伝送する。即ち、端末により送信されるPUSCH上のUL(uplink)データに対するACK/NACK信号は、PHICH上に基地局により送信される。
【0034】
PBCH(Physical Broadcast Channel)は、無線フレームの1番目のサブフレームの第2のスロットの前方部の4個のOFDMシンボルで送信される。PBCHは、端末が基地局と通信するときに必須なシステム情報を伝送し、PBCHを介して送信されるシステム情報をMIB(master information block)という。これと比較して、PDCCHにより指示されるPDSCH上に送信されるシステム情報をSIB(system information block)という。
【0035】
PDCCHを介して送信される制御情報をダウンリンク制御情報(downlink control information、DCI)という。DCIは、PDSCHのリソース割当(これをDLグラント(downlink grant)ともいう)、PUSCHのリソース割当(これをULグラント(uplink grant)ともいう)、任意のUEグループ内の個別UEに対する送信パワー制御命令の集合及び/またはVoIP(Voice over Internet Protocol)の活性化を含むことができる。DCIは、多様なフォーマット(format)を有し、これに対しては後述する。
【0036】
サブフレーム内の制御領域は、複数のCCE(control channel element)を含む。CCEは、無線チャネルの状態による符号化率をPDCCHに提供するために使われる論理的割当単位であって、複数のREG(resource element group)に対応される。REGは、複数のリソース要素(resource element)を含む。CCEの数とCCEにより提供される符号化率との連関関係によって、PDCCHのフォーマット及び可能なPDCCHのビット数が決定される。
【0037】
一つのREGは、4個のREを含み、一つのCCEは、9個のREGを含む。一つのPDCCHを構成するために{1,2,4,8}個のCCEを使用することができ、{1,2,4,8}の各々の要素をCCEアグリゲーションレベル(aggregation level)という。
【0038】
PDDCHの送信に使われるCCEの個数は、基地局がチャネル状態によって決定する。
【0039】
3GPP LTEでは、PDCCHの検出のためにブラインドデコーディング(blind decoding)を使用する。ブラインドデコーディングは、受信されるPDCCH(これをPDCCH候補(candidate)という)のCRC(cyclic redundancy check)に所望の識別子をデマスキング(de−masking)し、CRCエラーをチェックすることで該当PDCCHが自分の制御チャネルかどうかを確認する方式である。端末は、自分のPDCCHが制御領域内でどの位置でどんなCCEアグリゲーションレベルやDCIフォーマットを使用して送信されるかを知らない。
【0040】
一つのサブフレーム内で複数のPDCCHが送信されることができる。端末は、サブフレームごとに複数のPDCCHをモニタリングする。ここで、モニタリングとは、端末がモニタリングされるPDCCHフォーマットによってPDCCHのデコーディングを試みることである。
【0041】
3GPP LTEでは、ブラインドデコーディングによる負担を減らすために、検索空間(search space)を使用する。検索空間は、PDCCHのためのCCEのモニタリングセット(monitoring set)ということができる。端末は、該当する検索空間内でPDCCHをモニタリングする。
【0042】
検索空間は、共用検索空間(common search space:CSS)と端末特定検索空間(UE−specific search space:USS)とに分けられる。共用検索空間は、共用制御情報を有するPDCCHを検索する空間であって、CCEインデックス0〜15までの16個のCCEで構成され、{4,8}のCCEアグリゲーションレベルを有するPDCCHをサポートする。しかし、共用検索空間にも端末特定情報を伝送するPDCCH(DCIフォーマット0、1A)が送信されることもできる。端末特定検索空間は、{1,2,4,8}のCCEアグリゲーションレベルを有するPDCCHをサポートする。
【0043】
検索空間の開始点は、共用検索空間と端末特定検索空間が異なるように定義される。共用検索空間の開始点は、サブフレームに関係なく固定されているが、端末特定検索空間の開始点は、端末識別子(例えば、C−RNTI)、CCEアグリゲーションレベル及び/または無線フレーム内のスロット番号によってサブフレームごとに変わることができる。端末特定検索空間の開始点が共用検索空間内にある場合、端末特定検索空間と共用検索空間は、重複(overlap)されることができる。
【0044】
図5は、アップリンクサブフレームの構造を示す。
【0045】
図5を参照すると、アップリンクサブフレームは、周波数領域で、アップリンク制御情報を伝送するPUCCH(Physical Uplink Control Channel)が割り当てられる制御領域(control region)と、ユーザデータを伝送するPUSCH(Physical Uplink Shared Channel)が割り当てられるデータ領域(data region)と、に分けられる。
【0046】
PUCCHは、サブフレームでRB対(pair)で割り当てられる。RB対に属するRBは、第1のスロットと第2のスロットの各々で互いに異なる副搬送波を占める。RB対は、同じリソースブロックインデックスmを有する。
【0047】
3GPP TS 36.211 V8.7.0によると、PUCCHは、多重フォーマットをサポートする。PUCCHフォーマットに従属した変調方式(modulation scheme)によってサブフレーム当たり送信されるビットの数は変わることができる。
【0048】
以下の表2は、PUCCHフォーマットによる変調方式(Modulation Scheme)及びサブフレーム当たりビット数の例を示す。
【0050】
PUCCHフォーマット1はSR(Scheduling Request)の送信に使われ、PUCCHフォーマット1a/1bはHARQのためのACK/NACK信号の送信に使われ、PUCCHフォーマット2はCQIの送信に使われ、PUCCHフォーマット2a/2bはCQI及びACK/NACK信号の同時(simultaneous)送信に使われる。サブフレームで、ACK/NACK信号のみを送信する時、PUCCHフォーマット1a/1bが使われ、SRが単独に送信される時、PUCCHフォーマット1が使われる。SRとACK/NACKを同時に送信する時は、PUCCHフォーマット1が使われ、SRに割り当てられたリソースにACK/NACK信号を変調して送信する。
【0051】
全てのPUCCHフォーマットは、各OFDMシンボルでシーケンスの循環シフト(cyclic shift、CS)を使用する。循環シフトされたシーケンスは、基本シーケンス(base sequence)を特定CS量(cyclic shift amount)ほど循環シフトさせて生成される。特定CS量は、循環シフトインデックス(CS index)により指示される。
【0052】
基本シーケンスr
u(n)を定義した一例は、以下の数式1の通りである。
【0054】
ここで、uはルートインデックス(root index)であり、nは要素インデックスであり、0≦n≦N−1、Nは基本シーケンスの長さである。b(n)は、3GPP TS 36.211 V8.7.0の5.5節で定義されている。
【0055】
シーケンスの長さは、シーケンスに含まれる要素(element)の数と同じである。uは、セルID(identifier)、無線フレーム内のスロット番号などにより決められる。
【0056】
基本シーケンスが周波数領域で一つのリソースブロックにマッピング(mapping)されるとする時、一つのリソースブロックが12副搬送波を含むため、基本シーケンスの長さNは12になる。異なるルートインデックスによって異なる基本シーケンスが定義される。
【0057】
基本シーケンスr(n)を以下の数式2のように循環シフトさせ、循環シフトされたシーケンスr(n,I
cs)を生成することができる。
【0059】
ここで、I
csは、CS量を示す循環シフトインデックスである(0≦I
cs≦N−1)。
【0060】
基本シーケンスの可用(available)循環シフトインデックスは、CS間隔(CS interval)によって基本シーケンスから得る(derive)ことができる循環シフトインデックスを意味する。例えば、基本シーケンスの長さが12であり、CS間隔が1の場合、基本シーケンスの可用循環シフトインデックスの総個数は12になる。または、基本シーケンスの長さが12であり、CS間隔が2の場合、基本シーケンスの可用循環シフトインデックスの総数は6になる。
【0061】
図6は、ノーマルCPでPUCCHフォーマット1bのチャネル構造を示す。
【0062】
一つのスロットは7個のOFDMシンボルを含み、3個のOFDMシンボルは基準信号のためのRS(Reference Signal)OFDMシンボルになり、4個のOFDMシンボルはACK/NACK信号のためのデータOFDMシンボルになる。
【0063】
PUCCHフォーマット1bでは、エンコーディングされた2ビットACK/NACK信号をQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)変調して変調シンボルd(0)が生成される。
【0064】
循環シフトインデックスI
csは、無線フレーム内のスロット番号(n
s)及び/またはスロット内のシンボルインデックス(l)によって変わることができる。
【0065】
ノーマルCPで、一つのスロットにACK/NACK信号の送信のために4個のデータOFDMシンボルがあるため、各データOFDMシンボルで対応する循環シフトインデックスをI
cs0、I
cs1、I
cs2、I
cs3と仮定する。
【0066】
変調シンボルd(0)は、循環シフトされたシーケンスr(n,I
cs)に拡散される。スロットで(i+1)番目のOFDMシンボルに対応する1次元拡散されたシーケンスをm(i)とする時、
【0067】
{m(0),m(1),m(2),m(3)}={d(0)r(n,I
cs0),d(0)r(n,I
cs1),d(0)r(n,I
cs2),d(0)r(n,I
cs3)}で表すことができる。
【0068】
端末容量を増加させるために、1次元拡散されたシーケンスは、直交シーケンスを利用して拡散されることができる。拡散係数(spreading factor)K=4である直交シーケンスw
i(k)(iは、シーケンスインデックス、0≦k≦K−1)として、下記のようなシーケンスを使用する。
【0070】
拡散係数K=3である直交シーケンスw
i(k)(iは、シーケンスインデックス、0≦k≦K−1)として、下記のようなシーケンスを使用する。
【0072】
スロット毎に異なる拡散係数を使用することができる。
【0073】
したがって、任意の直交シーケンスインデックスiが与えられる時、2次元拡散されたシーケンス{s(0),s(1),s(2),s(3)}は、下記のように示すことができる。
【0074】
{s(0),s(1),s(2),s(3)}={w
i(0)m(0),w
i(1)m(1),w
i(2)m(2),w
i(3)m(3)}
【0075】
2次元拡散されたシーケンス{s(0),s(1),s(2),s(3)}は、IFFT(inverse fast Fourier transform)が実行された後、対応するOFDMシンボルで送信される。それによって、ACK/NACK信号がPUCCH上に送信される。
【0076】
PUCCHフォーマット1bの基準信号も基本シーケンスr(n)を循環シフトさせた後、直交シーケンスに拡散させて送信される。3個のRS OFDMシンボルに対応する循環シフトインデックスをI
cs4、I
cs5、I
cs6とする時、3個の循環シフトされたシーケンスr(n,I
cs4)、r(n,I
cs5)、r(n,I
cs6)を得ることができる。この3個の循環シフトされたシーケンスは、K=3である直交シーケンスw
RSi(k)に拡散される。
【0077】
直交シーケンスインデックスi、循環シフトインデックスI
cs及びリソースブロックインデックスmは、PUCCHを構成するために必要なパラメータであり、PUCCH(または、端末)を区分するときに使われるリソースである。可用循環シフトの個数が12であり、可用な直交シーケンスインデックスの個数が3の場合、総36個の端末に対するPUCCHが一つのリソースブロックに多重化されることができる。
【0078】
3GPP LTEでは、端末がPUCCHを構成するための前記3個のパラメータを取得するために、リソースインデックスn
(1)PUCCHが定義される。リソースインデックスn
(1)PUCCH=n
CCE+N
(1)PUCCHに定義され、n
CCEは、対応するPDCCH(即ち、ACK/NACK信号に対応するダウンリンクデータをスケジューリングするダウンリンクリソース割当(DCI)を含むPDCCH)の送信に使われる1番目のCCEの番号であり、N
(1)PUCCHは、基地局が端末に上位階層メッセージを介して知らせるパラメータである。
【0079】
ACK/NACK信号の送信に使われる時間、周波数、コードリソースをACK/NACKリソースまたはPUCCHリソースという。前述したように、ACK/NACK信号をPUCCH上に送信するために必要なACK/NACKリソースのインデックス(ACK/NACKリソースインデックスまたはPUCCHインデックスという)は、直交シーケンスインデックスi、循環シフトインデックスI
cs、リソースブロックインデックスm及び前記3個のインデックスを求めるためのインデックスのうち少なくともいずれか一つで表現されることができる。ACK/NACKリソースは、直交シーケンス、循環シフト、リソースブロック及びこれらの組合せのうち少なくともいずれか一つを含むことができる。
【0080】
図7は、ノーマルCPでPUCCHフォーマット2/2a/2bのチャネル構造を示す。
【0081】
図7を参照すると、ノーマルCPで、OFDMシンボル1及び5(即ち、2番目及び6番目のOFDMシンボル)は参照信号(RS)のために使われ、残りのOFDMシンボルはCQI送信のために使われる。拡張CPでは、OFDMシンボル3(4番目のシンボル)がRSのために使われる。
【0082】
10個のCQI情報ビットが、例えば、1/2コードレート(code rate)でチャネルコーディングされ、20個のコーディングされたビットになる。チャネルコーディングには、リードマラー(Reed−Muller)コードが使われることができる。また、スクランブリング(scrambling)された後、QPSKコンステレーションマッピング(constellation mapping)されることで、QPSK変調シンボルが生成される(スロット0で、d(0)乃至d(4))。各QPSK変調シンボルは、長さ12である基本RSシーケンス(r(n))の循環シフトに変調された後にIFFTされ、サブフレーム内の10個のSC−FDMAシンボルの各々で送信される。均一に離隔された12個の循環シフトは、12個の互いに異なる端末が同じPUCCHリソースブロックで直交に多重化されるようにする。OFDMシンボル1及び5に適用されるRSシーケンスは、長さ12である基本RSシーケンス(r(n))が使われることができる。
【0083】
図8は、PUCCHフォーマット3のチャネル構造を例示する。
【0084】
図8を参照すると、PUCCHフォーマット3は、ブロックスプレッディング(block spreading)技法を使用するPUCCHフォーマットである。ブロックスプレッディング技法は、ブロックスプレッディングコードを利用してマルチビットACK/NACKを変調したシンボルシーケンスを時間領域で拡散する方法を意味する。
【0085】
PUCCHフォーマット3では、シンボルシーケンス(例えば、ACK/NACKシンボルシーケンス)がブロックスプレッディングコードにより時間領域で拡散されて送信される。ブロックスプレッディングコードとして、直交カバーコード(orthogonal cover code:OCC)が使われることができる。ブロックスプレッディングコードにより複数の端末の制御信号が多重化されることができる。PUCCHフォーマット2では、各データシンボルで送信されるシンボル(例えば、
図7のd(0)、d(1)、d(2)、d(3)、d(4)等)が異なり、CAZAC(constant amplitude zero auto−correlation)シーケンスの循環シフトを利用して端末多重化を実行し、それに対し、PUCCHフォーマット3では、一つ以上のシンボルで構成されるシンボルシーケンスが各データシンボルの周波数領域にわたって送信され、ブロックスプレッディングコードにより時間領域で拡散されて端末多重化を実行するという点が異なる。
図8では、一つのスロットで2個のRSシンボルを使用する場合を例示したが、これに制限されるものではなく、3個のRSシンボルを使用し、スプレッディングファクタ(spreading factor)値として4を有する直交カバーコードを使用することもできる。RSシンボルは、特定循環シフトを有するCAZACシーケンスから生成されることができ、時間領域の複数のRSシンボルに特定直交カバーコードをかけた形態に送信されることができる。
【0086】
図9は、3GPP LTEにおいて、一つのセルで実行されるダウンリンクHARQを例示する。
【0087】
図9を参照すると、基地局は、端末にサブフレームnでPDCCH411上のダウンリンクリソース割当により指示されるPDSCH412上にダウンリンクデータ(例えば、ダウンリンクトランスポートブロック)を送信する。
【0088】
端末は、サブフレームn+4でPUCCH420上にACK/NACK信号を送る。一例として、ACK/NACK信号の送信に使われるPUCCH420のリソースは、PDCCH411のリソース(例えば、前記PDCCH411の送信に使われる1番目のCCEのインデックス)に基づいて決定されることができる。
【0089】
基地局は、端末からNACK信号を受信しても、アップリンクHARQと違って必ずサブフレームn+8で再送信するものではない。ここでは、n+9番目のサブフレームでPDCCH431上のダウンリンクリソース割当により指示されるPDSCH432上に再トランスポートブロックを送信する例を示している。
【0090】
端末は、n+13番目のサブフレームでPUCCH440上にACK/NACK信号を送る。
【0091】
アップリンクHARQは、基地局のULグラント送信、端末のPUSCH送信(前記ULグラントによりスケジューリングされた)、前記PUSCHに対するACK/NACKを前記基地局がPHICHを介して送信し、または新しいULグラントを送信する過程で構成される。アップリンクHARQは、ULグラントとPUSCHとの間及びPUSCHとPHICH(または、ULグラント)との間の間隔が予め4msに決められることができる。
【0092】
以下、キャリアアグリゲーション(carrier aggregation)システムに対して説明する。キャリアアグリゲーションシステムは、多重搬送波(multiple carrier)システムとも呼ばれる。
【0093】
3GPP LTEシステムは、ダウンリンク帯域幅とアップリンク帯域幅が異なるように設定される場合をサポートするが、これは一つのコンポーネントキャリア(component carrier、CC)を前提とする。3GPP LTEシステムは、最大20MHzをサポートし、アップリンク帯域幅とダウンリンク帯域幅は異なることがあるが、アップリンクとダウンリンクの各々に一つのCCのみをサポートする。
【0094】
キャリアアグリゲーション(carrier aggregation)(または、帯域幅アグリゲーション(bandwidth aggregation)、スペクトラムアグリゲーション(spectrum aggregation)とも呼ばれる)は、複数のCCをサポートする。例えば、20MHz帯域幅を有する搬送波単位のグラニュラリティ(granularity)として5個のCCが割り当てられる場合、最大100Mhzの帯域幅をサポートすることができる。
【0095】
図10は、単一搬送波システムとキャリアアグリゲーションシステムの比較例である。
【0096】
キャリアアグリゲーションシステム(
図10(b))は、DL CCとUL CCが各々3個ずつあるが、DL CCとUL CCの個数に制限があるものてはない。各DL CCでPDCCHとPDSCHが独立的に送信され、各UL CCでPUCCHとPUSCHが独立的に送信されることができる。または、PUCCHは、特定UL CCを介してのみ送信されることもできる。
【0097】
DL CC−UL CCの対が3個定義されるため、端末は、3個のサービングセルからサービスの提供を受けるということができる。
【0098】
端末は、複数のDL CCでPDCCHをモニタリングし、複数のDL CCを介して同時にDLトランスポートブロックを受信することができる。端末は、複数のUL CCを介して同時に複数のULトランスポートブロックを送信することができる。
【0099】
DL CC #A(DLコンポーネントキャリアA)とUL CC #A(ULコンポーネントキャリアA)の対が第1のサービングセルになり、DL CC #BとUL CC #Bの対が第2のサービングセルになり、DL CC #CとUL CC #Cが第3のサービングセルになることができる。各サービングセルは、セルインデックス(Cell index、CI)を介して識別されることができる。CIは、セル内で固有または端末−特定的である。
【0100】
サービングセルは、プライマリセル(primary cell)とセカンダリセル(secondary cell)に区分されることができる。プライマリセルは、端末が初期接続確立過程を実行し、または接続再確立過程を開始し、またはハンドオーバ過程でプライマリセルに指定されたセルである。プライマリセルは、基準セル(reference cell)ともいう。セカンダリセルは、RRC接続が確立された後に設定されることができ、追加的な無線リソースの提供に使われることができる。常に少なくとも一つのプライマリセルが設定され、セカンダリセルは上位階層シグナリング(例、RRCメッセージ)により追加/修正/解除されることができる。プライマリセルのCIは、固定されることができる。例えば、最も低いCIがプライマリセルのCIに指定されることができる。
【0101】
プライマリセルは、コンポーネントキャリア側面で、DL PCC(downlink primary compoenent carrier)とUL PCC(uplink primary component carrier)で構成される。セカンダリセルは、コンポーネントキャリア側面で、DL SCC(downlink secondary component carrier)のみで構成され、またはDL SCC及びUL SCC(uplink secondary component carrier)の対で構成されることができる。
【0102】
前述したように、キャリアアグリゲーションシステムでは単一搬送波システムと違って複数のコンポーネントキャリア(component carrier、CC)、即ち、複数のサービングセルをサポートすることができる。
【0103】
このようなキャリアアグリゲーションシステムは、交差搬送波スケジューリング(cross−carrier scheduling:CCS)をサポートすることができる。交差搬送波スケジューリングは、特定コンポーネントキャリアを介して送信されるPDCCHを介して他のコンポーネントキャリアを介して送信されるPDSCHのリソース割当及び/または前記特定コンポーネントキャリアと基本的にリンクされているコンポーネントキャリア以外の他のコンポーネントキャリアを介して送信されるPUSCHのリソース割当をすることができるスケジューリング方法である。即ち、PDCCHとPDSCHが互いに異なるDL CCを介して送信されることができ、ULグラントを含むPDCCHが送信されたDL CCとリンクされたUL CCではない他のUL CCを介してPUSCHが送信されることができる。このように交差搬送波スケジューリングをサポートするシステムでは、PDCCHが制御情報を提供するPDSCH/PUSCHがどのDL CC/UL CCを介して送信されるかを知らせる搬送波指示子が必要である。以下、このような搬送波指示子を含むフィールドを搬送波指示フィールド(carrier indication field、CIF)という。
【0104】
交差搬送波スケジューリングをサポートするキャリアアグリゲーションシステムは、搬送波指示子フィールド(CIF)を含むことができる。交差搬送波スケジューリングをサポートするシステム、例えば、LTE−Aシステムでは、既存のDCIフォーマット(即ち、LTEで使用するDCIフォーマット)にCIFが追加されるため、3ビットが拡張されることができ、PDCCH構造は、既存のコーディング方法、リソース割当方法(即ち、CCEベースのリソースマッピング)等を再使用することができる。
【0105】
基地局は、PDCCHモニタリングDL CC(モニタリングCC)集合を設定することができる。PDCCHモニタリングDL CC集合は、アグリゲーションされた全体DL CCのうち一部DL CCで構成され、交差搬送波スケジューリングが設定されると、端末は、PDCCHモニタリングDL CC集合に含まれているDL CCに対してのみPDCCHモニタリング/デコーディングを実行する。即ち、基地局は、PDCCHモニタリングDL CC集合に含まれているDL CCを介してのみ、スケジューリングしようとするPDSCH/PUSCHに対するPDCCHを送信する。PDCCHモニタリングDL CC集合は、端末特定的、端末グループ特定的、またはセル特定的に設定されることができる。
【0106】
非交差搬送波スケジューリング(non−cross carrier scheduling:NCCS)は、特定コンポーネントキャリアを介して送信されるPDCCHを介して前記特定コンポーネントキャリアを介して送信されるPDSCHのリソース割当及び/または前記特定コンポーネントキャリアと基本的にリンクされているコンポーネントキャリアを介して送信されるPUSCHのリソース割当をすることができるスケジューリング方法である。
【0107】
以下、3GPP LTE TDD(Time Division Duplex)でのHARQのためのACK/NACK送信に対して記述する。
【0108】
TDDは、FDD(Frequency Division Duplex)と違って、一つの無線フレームにDLサブフレームとULサブフレームが共存する。TDDフレームでは、UL−DL設定によって、ULサブフレームの個数がDLサブフレームの個数より少ない、または同じである。したがって、ACK/NACK信号を送信するためのULサブフレームが足りない場合に備え、複数のDLサブフレームで受信したDLトランスポートブロックまたはPDSCHに対する複数のACK/NACK信号を一つのULサブフレームで送信することをサポートしている。
【0109】
3GPP TS 36.213 V8.7.0(2009−05)の10.1節によると、ACK/NACKバンドリング(ACK/NACK bundling)とACK/NACK多重化(ACK/NACK multiplexing)の二つのACK/NACKモードが開示される。
【0110】
ACK/NACKバンドリングは、端末が受信したPDSCH(ダウンリンクトランスポートブロック)のデコーディングに全部成功する場合はACKを送信し、以外の場合はNACKを送信する。そのために、各PDSCHに対するACKまたはNACKを論理的AND演算(logical AND operation)を介して圧縮する。
【0111】
ACK/NACK多重化は、ACK/NACKチャネル選択(または、単にチャネル選択)ともいう。ACK/NACK多重化によると、端末は、複数のPUCCHリソースの中から一つのPUCCHリソースを選択してACK/NACKを送信する。
【0112】
以下の表は、3GPP LTEにおいて、UL−DL設定によるULサブフレームnと連結された(associated)DLサブフレームn−k、ここで、k∈K、Mは集合Kの要素の個数を示す(以下、Kはkを含む集合を示し、Mは集合Kの要素の個数を示す)。即ち、DLサブフレームn−kでデータを受信すると、ULサブフレームnで前記データに対するACK/NACKを送信し、表5は、各ULサブフレームnに対してk値を各々示す。表5は、一つのセル、例えば、端末にプライマリセルのみが設定された場合、データチャネルを受信するダウンリンクサブフレームと前記データチャネルに対するACK/NACKを送信するアップリンクサブフレームとの間の関係を示している。
【0114】
LTE−A Rel 10システムでは、一つの端末がアグリゲーションされた複数のセル(CC)を介してデータを送受信することができる。このとき、複数のセルをスケジューリング/制御するための制御信号は、特定セルのDL CCのみを介して送信され、または各セルのDL CCを介して送信されることができる。前者は、交差搬送波スケジューリングといい、後者は、非交差搬送波スケジューリングという。
【0115】
以下、制御信号が送信されるCCをスケジューリングCCといい、残りのCCをスケジューリングを受けるCCという。ダウンリンクで、非交差搬送波スケジューリングでは、スケジューリングCCとスケジューリングを受けるCCが同じCCであり、交差搬送波スケジューリングでは、スケジューリングCCとスケジューリングを受けるCCが互いに異なる。
【0116】
スケジューリングCCには代表的にプライマリCC(PCC)がある。PCCは、アップリンク制御信号を送信するCCとして使われる。PCCでないCCは、SCCという。以下、スケジューリングCCの代表的な例としてPCCを使用し、スケジューリングを受けるCCの代表的な例としてSCCを使用する。しかし、必ずこれに制限されるものではない。
【0117】
一方、LTE−A Rel 10で動作する端末は、同じフレーム構造を有するCCのみをアグリゲーションすることができた。また、複数のTDD CCをアグリゲーションする場合、UL−DL設定が同じなCCのみが使われることができた。そして、非交差搬送波スケジューリングが使われる場合、一つのCCで定義されたタイミング関係を複数のCCに単純拡大して適用した。
【0118】
しかし、将来の無線通信システムでは、アグリゲーションされるCCが互いに異なるフレーム構造を使用することができる。例えば、FDD CCとTDD CCがアグリゲーションされることができる。
【0119】
図11は、無線通信システムにおいて、複数のサービングセルが互いに異なるタイプの無線フレームを使用する一例を示す。
【0120】
図11を参照すると、端末にプライマリセル(PCell)、複数のセカンダリセル(SCell#1,...,SCell#N)が設定されることができる。このような場合、プライマリセルは、FDDで動作してFDDフレームを使用し、セカンダリセルは、TDDで動作してTDDフレームを使用することができる。複数のセカンダリセルには同じUL−DL設定が使われることができる。プライマリセルは、FDDセルであるため、ダウンリンクサブフレーム(Dで表示)とアップリンクサブフレーム(Uで表示)が1:1に存在するが、セカンダリセルは、TDDセルであるため、ダウンリンクサブフレームとアップリンクサブフレームが1:1でない割合で存在できる。
【0121】
図12は、無線通信システムにおいて、複数のサービングセルが互いに異なるタイプの無線フレームを使用する他の例を示す。
【0122】
図12を参照すると、端末にTDDフレームを使用するプライマリセル(PCell)に設定され、FDDフレームを使用するセカンダリセル(SCell)が設定されることができる。
【0124】
前述したように、キャリアアグリゲーションシステムでは、一つの端末が複数のセルを利用してデータ/制御情報を送受信することができる。端末は、初期接続した一つのセルをプライマリセルとして使用し、プライマリセルを介して追加設定されるセルをセカンダリセルとして使用する。
【0125】
プライマリセルは、基地局と端末との間の連結を維持するための動作に使われる。例えば、プライマリセルでは、RLM(radio link management)、RRM(radio resource management)、システム情報の受信、PRACH(physical random access channel)送信、アップリンク制御チャネル(PUCCH)送信などの動作が実行されることができる。それに対し、セカンダリセルは、主にデータチャネルに対するスケジューリング情報またはデータチャネルの送信のために使われる。
【0126】
プライマリセルとセカンダリセルは、端末特定的(UE−specific)である。システム上に複数のセルがある時、各セルは、プライマリセルまたはセカンダリセルとして使われることができ、各端末は、複数のセルのうち一つをプライマリセルとして使用するようになる。即ち、任意のセルがプライマリセルまたはセカンダリセルとして使われることができる。したがって、全てのセルは、プライマリセルの動作を実行することができるように構成される。
【0127】
即ち、全てのセルは、同期化信号の送信、ブロードキャストチャネルの送信、CRSの送信、PDCCH領域の設定などを全部具現するようになる。このようなセルを逆互換セル(backward compatible cell)または搬送波側面でLCT(Legacy carrier type)という。
【0128】
一方、将来の無線通信システムでは、セカンダリセルとして使われる場合、不要な情報の一部または全部を除去したセルの導入を考慮している。このようなセルは、逆互換性を有しないと表現することができ、LCTに対比してNCT(new carrier type or extension carrier)という。
【0129】
例えば、NCTでは、CRSをサブフレーム毎に送信せずに、一部時区間、周波数区間でのみ送信し、または既存のPDCCHのようなDL制御チャネル領域をなくし、または一部時区間、周波数区間に減らし、端末別に特化させたDL制御チャネル領域を新しく設定することができる。
【0130】
このようなNCTは、ダウンリンク送信のみが可能な搬送波である。以下、ダウンリンク送信のみが可能な搬送波を、便宜上、DL専用搬送波と略称する。
【0131】
DL専用搬送波は、多様な方法により構成されることができる。例えば、FDDで、DL専用搬送波は、DL CCのみが存在するセルである。即ち、FDDで、DL専用搬送波は、対応されるUL CCが存在しないDL CCである。または、SIB(system information block)によりリンクされたUL CCが存在するDL CCであるとしても、そのUL CCを使用せずにDL CCのみを使用するように設定してDL専用搬送波を構成することもできる。
【0132】
TDDで、DL専用搬送波は、表1のUL−DL設定を適用し、該当UL−DL設定によるDLサブフレームのみを使用するように設定して生成することができる。LCTは、UL−DL設定によって一つのフレームにULサブフレーム/DLサブフレーム時分割されて含まれるが、DL専用搬送波は、DLサブフレームのみが含まれるという点で異なる。しかし、このような方法は、UL−DL設定によると、ULサブフレームに設定されるサブフレームを使用しないことになってリソースの無駄遣いが発生する。
【0133】
したがって、TDDで、DL専用搬送波を使用する場合、フレーム内の全てのサブフレームがDLサブフレームのみで構成されるようにすることが好ましい。
【0134】
そのために、表6のような既存UL−DL設定に追加的なUL−DL設定を追加することができる。以下の表は、本発明によるUL−DL設定の例を示す。
【0136】
表6において、UL−DL設定0〜6は、既存UL−DL設定と同じであり、追加的にUL−DL設定7を追加した。UL−DL設定7は、フレーム内の全てのサブフレームがDLサブフレームに設定されることを示す。UL−DL設定7は、プライマリセルには使われずに、セカンダリセルにのみ使われると制限されることができる。即ち、DL専用搬送波は、周波数帯域間の干渉を避けることができるように、既存TDDプライマリセルと互いに異なる周波数帯域(セカンダリセル)に限って使われると制限されることができる。
【0137】
前記方法は、DL専用搬送波を設定するために、UL−DL設定7を定義し、これを直接端末に知らせる方法であるということができる。
【0138】
TDDのUL−DL設定によって動作するプライマリセルとFDDフレームを使用するFDDセル(または、DL専用搬送波を使用するFDDセル)のアグリゲーション時、アグリゲーションされるセルの同じサブフレームで送信方向が異なる。例えば、TDDプライマリセルのサブフレームNは、アップリンクサブフレームであって、送信方向がアップリンクであり、それに対し、FDDセカンダリセルのサブフレームNは、ダウンリンクサブフレームであって、送信方向がダウンリンクである。セカンダリセルでのPDSCH受信に対するACK/NACK送信がプライマリセルで実行される場合、プライマリセルのUL−DL設定によって決定されるHARQタイミングによってACK/NACKが送信されることができる。即ち、前記表5によってセカンダリセルで受信したPDSCHに対するプライマリセルでのACK/NACK応答タイミングが決定されることができる。
【0139】
しかし、FDDセカンダリセルのダウンリンクサブフレームのうち、TDDプライマリセルのダウンリンクサブフレームと同じ時間のダウンリンクサブフレームに対するACK/NACKは、前記TDDプライマリセルのHARQタイミングに従うが、TDDプライマリセルのアップリンクサブフレームと同じ時間のダウンリンクサブフレームに対するACK/NACKは、いつ送信されるかが不明確である。
【0140】
以下、セカンダリセルのDLサブフレーム(または、このDLサブフレームで受信したデータユニット)に対するACK/NACKをプライマリセルのULサブフレームで送信する場合に対するDL HARQタイミングを構成する方法を説明する。
【0141】
以下、プライマリセルがTDDセルであり、セカンダリセルがFDDセルである場合を仮定するが、FDDセルがプライマリセルとセカンダリセル両方とも、FDDセルが単独で使われる場合に適用されるHARQタイミングに従わない場合、前記方法が適用されることができる。
【0143】
セカンダリセルの全体DLサブフレームの各々に対して、データ受信後、ACK/NACKの送信に必要な最小時間(kmin=4)を満たす最も速いタイミングのプライマリセルのULサブフレームでACK/NACKを送信することができる。プライマリセルのUL−DL設定がUL−DL設定0、1、2、5の場合に限って前記方法を適用することができる。
【0144】
TDDプライマリセルが単独で使われる場合は、前記表5によるHARQタイミング(以下、第1のHARQタイミング)によってACK/NACKを送信し、FDDセカンダリセルがアグリゲーションされ、FDDセカンダリセルでデータを受信した場合は、前記第1のHARQタイミング以外に追加的にHARQタイミングが必要である。以下、この追加的なHARQタイミングを第2のHARQタイミングという。
【0145】
TDDプライマリセルのUL−DL設定別に前記第1のHARQタイミング及び前記第2のHARQタイミングは、以下の表のように示すことができる。以下の表7において、‘[ ]’で表示されたものが第2のHARQタイミングを示す。
【0148】
セカンダリセルの全体DLサブフレームの各々に対して、ACK/NACKを送信するULサブフレームに対応するDLサブフレームの個数ができるだけ均等になるようにHARQタイミングを設定することができる。プライマリセルの各ULサブフレームで送信するACK/NACKの個数が特定ULサブフレームに偏せずに全てのULサブフレームにできるだけ均等に配置(即ち、均等分配)されるようにする方法である。もちろん、セカンダリセルのDLサブフレームでデータを受信した後、ACK/NACKの送信に必要な最小時間であるk
min=4を満たす最も速いタイミングのプライマリセルのULサブフレームでACK/NACKを送信することを排除するものではない。
【0149】
均等分配を介して各ULサブフレームで送信すべきACK/NACKビット数をできるだけ均一にすることで負荷が分散される効果がある。
【0150】
均等分配の具体的な規則として、均等分配を考慮せずに最小必要時間(k
min)のみを考慮した最小間隔のPDSCH−ACK/NACKタイミングを設定した時、k値が最も大きいPDSCHを基準タイミングに定め、残りのPDSCHに対しては均等分配をし、また、先行するPDSCHに対するACK/NACKが後行するPDSCHに対するACK/NACK以後に位置しないようにする。
【0151】
プライマリセルのUL−DL設定がUL−DL設定0、1、2、5の場合、既存のTDD UL−DLタイミングは、維持された特徴がある。前記方法は、UL−DL設定6にのみ適用することもできる。UL−DL設定6に適用された場合、ACK/NACK遅延を減らすことができるという長所がある。
【0152】
第2の実施例による時、第1のHARQタイミング及び第2のHARQタイミングは、以下の表8のように示すことができる。以下の表において、‘[ ]’で表示されたものが第2のHARQタイミングを示す。
【0154】
または、第2の実施例による時、第1のHARQタイミング及び第2のHARQタイミングは、以下の表のように示すことができる。以下の表9において、‘[ ]’で表示されたものが第2のHARQタイミングを示す。
【0156】
図13乃至
図20は、前記第1の実施例によるHARQタイミングと第2の実施例によるHARQタイミングを示す。
【0157】
図13乃至
図20では、PUCCHを送信するプライマリセルのULサブフレームに整列されたセカンダリセルのHARQタイミング、既存HARQタイミング、既存HARQタイミングで変更されるHARQタイミングを示している。プライマリセルのULサブフレームに整列されたセカンダリセルのHARQタイミングは、第1の実施例によるものと第2の実施例によるものを共に示している。
【0158】
図21は、本発明の一実施例に係るACK/NACK送信方法を示す。
【0159】
図21を参照すると、端末は、データを受信するセカンダリセルのダウンリンクサブフレームと前記データに対するACK/NACKを送信するプライマリセルのアップリンクサブフレームとの間の時間区間を決定する(S151)。ダウンリンクサブフレームと前記アップリンクサブフレームとの間の時間区間は、第1のHARQタイミングまたは第2のHARQタイミングにより決定される。前述したように、第1のHARQタイミングは、前記プライマリセルが単独で使われる場合に適用されるHARQタイミングであって、表5で規定している。第2のHARQタイミングは、前記第1のHARQタイミングに追加されるHARQタイミングであって、前記表7、表8、表9等で説明した(以下の表10及び表11も一例になることができる)。
【0160】
端末は、決定された時間区間によるアップリンクサブフレームでACK/NACKを送信する(S152)。
【0161】
一方、プライマリセルのUL−DL設定がUL−DL設定6の場合、セカンダリセルで受信したPDSCHとプライマリセルで送信されるACK/NACKとの間の時間間隔が5ms以下になるようにしながら、均等分配方式を適用することができる。
【0162】
表5の第1のHARQタイミングに追加される第2のHARQタイミングは、以下の表10のように示すことができる。
【0164】
TDDプライマリセルにFDDセカンダリセルがアグリゲーションされる場合、第2のHARQタイミングは、第1のHARQタイミングに常に追加されることができる。
【0165】
または、第2のHARQタイミングの追加適用可否が基地局により端末にシグナリングされることができる。このシグナリングは、RRCやPDCCHを利用してL1、L2、L3に直接シグナリングされることができる。または、RRC設定と連結されて間接的にシグナリングされることができる。例えば、第2のHARQタイミングの適用可否は、PUCCHフォーマット3及びチャネル選択のうちいずれかが設定されるかによって決定されることができる。即ち、PUCCHフォーマット3が設定された場合にのみ、第2のHARQタイミングを追加適用し、チャネル選択が設定された場合は、第1のHARQタイミングのみを適用し、第2のHARQタイミングは追加適用しない。
【0166】
M>4であるアップリンクサブフレームが発生するUL−DL設定にのみ、第2のHARQタイミングを限定的に追加適用することができる。プライマリセルのUL−DL設定がUL−DL設定5の場合、常にPUCCHフォーマット3のみを使用することができるため、第2のHARQタイミングは常に追加されることができる。
【0167】
一方、プライマリセルのUL−DL設定がUL−DL設定3、4、6の場合、第1のPDSCHがセカンダリセルの第1のサブフレームで受信され、第2のPDSCHがセカンダリセルの第2のサブフレームで受信されると仮定する。ここで、第1のサブフレームが第2のサブフレームより先行するサブフレームである。この場合、前記第1のPDSCHに対するACK/NACKが第2のPDSCHに対するACK/NACKより後に送信されるACK/NACK逆転現象が発生できる。そのとき、基地局のスケジューリングの複雑度が増加することができるため、これを防止するために、均等分配をすることができなくてもACK/NACKの逆転現象を避ける方法を考慮することができる。この方法によると、より速いタイミングでのHARQ−ACK送信を可能にすることができる。
【0168】
TDDプライマリセルとFDDセカンダリセルがアグリゲーションされる場合、TDDプライマリセルのUL−DL設定がFDDセカンダリセルに対するDL基準UL−DL設定になる。即ち、FDDセカンダリセルのダウンリンクサブフレームで受信したデータ(PDSCHまたはトランスポートブロック)に対するACK/NACKは、TDDプライマリセルのアップリンクサブフレームを介して送信され、前記アップリンクサブフレームは、DL基準UL−DL設定によって決定される。このとき、前記DL基準UL−DL設定は、TDDプライマリセルのUL−DL設定という意味である。
【0169】
プライマリセルのUL−DL設定がUL−DL設定3、4、6の場合、表5のような第1のHARQタイミングに以下の表のような第2のHARQタイミングが追加されることができる。以下の表11では第1のHARQタイミングは示していない。
【0171】
もし、プライマリセルのUL−DL設定がUL−DL設定3、4、6の場合に対して、第1のHARQタイミングと第2のHARQタイミングを共に示すと、以下の通りである。
【0173】
一方、TDDセカンダリセルにHARQタイミングのための基準UL−DL設定が適用されることができる。基準UL−DL設定は、ACK/NACKを送信するために使われるUL−DL設定である。このとき、TDDセカンダリセルに適用される基準UL−DL設定に対して決定される集合KをK
Scellとし、TDDプライマリセルに適用されるUL−DL設定に対して決定される集合KをK
Pcellとすると、K
ScellはK
Pcellと異なることがある。
【0174】
交差搬送波スケジューリングが適用される場合、プライマリセルがセカンダリセルをスケジューリングすることができる。セカンダリセルのHARQタイミングは、集合K
Scellによって適用され、プライマリセルとセカンダリセルの同じULサブフレームでK
Pcellの要素(k
Pcellm)と同じ値を有するK
Scellの要素(k
Scelln)に対してはプライマリセルの黙示的PUCCHリソースマッピング時(例えば、基本アンテナポートの場合、n
(1,p)PUCCH=(M?m−1)・N
c+m・N
c+1+n
CCE,m+N
(1)PUCCH)、k
Pcellmのmを適用する。
【0175】
一例として、プライマリセルがUL−DL設定2を使用し、セカンダリセルの基準UL−DL設定がUL−DL設定1の場合、ULサブフレーム2でk
Scell0=7、k
Pcell1=7になってm=1が適用される。
【0176】
一方、既存のK
Pcellと別途のK′を構成して、新しく追加されるK′のk
m′が指示するDLサブフレームn−k
m′に対応するPUCCHフォーマット1a/1bの場合、既存集合K
Pcellが対応される黙示的PUCCHリソースの次から(帯域の中心側に)黙示的マッピングが対応されるように構成できる。即ち、m値の対応を既存値以後に設定することができる。この方法は、既存M
Pcell値に変化を与えない。
【0177】
既存K
Pcellに対応するリソースとK′に対応するリソースが衝突し得るため、これを避けるために黙示的リソースにオフセットを適用することができる。前記オフセットは、DCIの特定フィールド、例えば、ARO(ACK/NACK resource offset)フィールドでシグナリングされることができる。オフセットは、K
Pcellに対応するDCIとK′に対応するDCIの両方ともで送信され、またはK′に対応するDCIでのみ送信されることができる。
【0178】
一方、PUCCHフォーマット3を介してACK/NACKが送信される場合、ACK/NACKは、下記のような方法により配置されることができる。
【0179】
1.同じセル(または、同じセルインデックスを有するセル)に対するHARQプロセスの場合、K
Pcellに対応するACK/NACKをMSB(most significant bit)に先に配置し、K′に対応するACK/NACKを以後に配置する。K′に対応するタイミングが設定可能な場合に有用である。
【0180】
2.同じセル(または、同じセルインデックスを有するセル)に対するHARQプロセスの場合、K
PcellとK′に対応するACK/NACKの区分なく、サブフレームの時間順にMSBから配置する。
【0181】
3.同じセル(または、同じセルインデックスを有するセル)に対するHARQプロセスの場合、K
PcellとK′に対応するACK/NACKの区分なく、集合Kに定義された順序通りにMSBから配置する。
【0182】
図22は、本発明の実施例が具現される無線機器を示すブロック図である。
【0183】
基地局100は、プロセッサ(processor)110、メモリ(memory)120及びRF部(RF(radio frequency)unit)130を含む。プロセッサ110は、提案された機能、過程及び/または方法を具現する。例えば、プロセッサ110は、端末に互いに異なるフレーム構造を使用する複数のサービングセルを設定する。例えば、FDDフレームを使用するFDDセルを設定し、TDDフレームを使用するTDDセルを設定することができる。その後、FDDセルを介してデータを送信し、TDDセルを介して前記データに対するACK/NACKを受信することができる。データを送信するサブフレームとACK/NACKを受信するサブフレームとの間の時間関係は、第1のHARQタイミングまたは第2のHARQタイミングにより決定されることができる。メモリ120は、プロセッサ110と連結され、プロセッサ110を駆動するための多様な情報を格納する。RF部130は、プロセッサ110と連結され、無線信号を送信及び/または受信する。
【0184】
端末200は、プロセッサ210、メモリ220及びRF部230を含む。プロセッサ210は、提案された機能、過程及び/または方法を具現する。例えば、プロセッサ210は、FDDフレームを使用するFDDセルの設定を受け、TDDフレームを使用するTDDセルの設定を受けることができる。FDDセルを介してデータを受信し、TDDセルを介して前記データに対するACK/NACKを送信することができる。前記データを受信するサブフレームと前記ACK/NACKを送信するサブフレームとの間の時間関係は、第1のHARQタイミングまたは第2のHARQタイミングにより決定されることができる。メモリ220は、プロセッサ210と連結され、プロセッサ210を駆動するための多様な情報を格納する。RF部230は、プロセッサ210と連結され、無線信号を送信及び/または受信する。
【0185】
プロセッサ110、210は、ASIC(application−specific integrated circuit)、他のチップセット、論理回路、データ処理装置及び/またはベースバンド信号及び無線信号を相互変換する変換器を含むことができる。メモリ120、220は、ROM(read−only memory)、RAM(random access memory)、フラッシュメモリ、メモリカード、格納媒体及び/または他の格納装置を含むことができる。RF部130、230は、無線信号を送信及び/または受信する一つ以上のアンテナを含むことができる。実施例がソフトウェアで具現される時、前述した技法は、前述した機能を遂行するモジュール(過程、機能など)で具現されることができる。モジュールは、メモリ120、220に格納され、プロセッサ110、210により実行されることができる。メモリ120、220は、プロセッサ110、210の内部または外部にあり、よく知られた多様な手段によりプロセッサ110、210と連結されることができる。