(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記マッピング装置は前記マッピング装置を通って延びる少なくとも一つのマーキング開口を備え、前記マーカーは少なくとも一つの前記マーキング開口を介して前記患者に取り付けられる、請求項1または2に記載のシステム。
植込み型装置は、前記植込み型装置を通って延びる少なくとも一つの整合開口を備え、かつ前記マーカーおよび少なくとも一つの前記整合開口によって前記圧受容器領域上に整合される、請求項1〜4のいずれか一項に記載のシステム。
前記マーカーは、前記マーカーを前記患者に取り付けるためのピン形状、フックおよび縫合糸のうちの少なくとも一つと、前記患者における前記マーカーの挿入距離を調節するための停止具とを備える、請求項1〜6のいずれか一項に記載のシステム。
前記マーカーは、前記マッピング装置が前記患者の前記圧受容器領域から除去されるときに、前記患者に取り付けられた状態を維持する、請求項10または11に記載のシステム。
前記マーカーを用いて前記圧受容器領域上に整合される少なくとも一つの植込み型電極を含む植込み型装置を備える、請求項10〜12のいずれか一項に記載のシステム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
多くの場合、外科医は、植込み処置中に領域をマッピングするために、一つ以上の電極を圧受容器領域上の様々な位置において手動で保持する。圧受容器領域のマッピングは、手動で電極を一部位に配置し、その部位において圧受容器領域を刺激し、血圧の変化を待ち、血圧の変化を測定し、電極を次の部位に配置する前に血圧を安定したレベルに戻し、該プロセスを繰り返すといった困難があるため、かなりの時間と労力とを要する。処置時間が長くなるほど、患者の危険性は増大し、医師の疲労および不満にも繋がる。さらに、この手動の処置は、圧受容器の機械的な活性化をもたらし得る。これは、電気刺激による血圧変化の評価の妨げとなる。結果として、圧受容器領域の完全なマッピングが得られないことが多く、準最適な植込み位置、準最適な刺激治療、そして経時的に治療価値の喪失をもたらし得る。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施例1は、マッピング装置と、刺激装置と、マーカーとを備えたシステムである。マッピング装置は、圧受容器領域において圧受容器をマッピングするために、患者の圧受容器領域上に位置付けられる複数の電極を備える。刺激装置は、複数の電極のうちの選択された電極を刺激して、選択された電極の刺激に応答して患者から生理的反応を得るものである。マーカーは、患者からの生理的反応の分析に基づいて、選択された電極のうちの少なくとも一つの位置をマーキングするために、患者に取り付けられるものである。マーカーは、マッピング装置が患者から除去されるときに、患者上におけるその位置を維持するものである。
【0006】
実施例2では、実施例1のシステムは、マーカーを用いて圧受容器領域上に整合される少なくとも一つの植込み型電極を含む植込み型装置を備える。
実施例3では、実施例1または2のシステムにおいて、マッピング装置はマッピング装置を通って延びる少なくとも一つのマーキング開口を備え、マーカーは少なくとも一つのマーキング開口を介して患者に取り付けられる。
【0007】
実施例4では、実施例1〜3のいずれかのシステムにおいて、複数の電極のうちの少なくとも一つは
マッピング電極形状を有し、
マッピング電極形状は
マッピング電極形状の内部領域を通って延びるマーキング開口を備える。
【0008】
実施例5では、実施例1〜4のいずれかのシステムにおいて、植込み型装置は、植込み型装置を通って延びる少なくとも一つの整合開口を備え、かつマーカーおよび少なくとも一つの整合開口によって圧受容器領域上に整合される。
【0009】
実施例6では、実施例1〜5のいずれかのシステムにおいて、植込み型装置は、
植込み型電極形状と、
植込み型電極形状の内部領域を通って延びる整合開口とを有する植込み型電極を備えることによって、マーカーおよび整合開口によって圧受容器領域上に整合される。
【0010】
実施例7では、実施例1〜6のいずれかのシステムにおいて、マーカーは、マーカーを患者に取り付けるためのピン形状、フックおよび縫合糸のうちの少なくとも一つと、患者におけるマーカーの挿入距離を調節するための停止具とを備える。
【0011】
実施例8では、実施例1〜7のいずれかのシステムにおいて、マッピング装置は、患者にマッピング装置を固定する自己カーリング(self−curling)シートを備える。
【0012】
実施例9では、実施例1〜8のいずれかのシステムは、生理的反応を感知し、かつ患者からの生理的反応を示す信号を提供するセンサを備え、刺激装置は、信号を受信し、信号を分析して、マーカーによってマーキングされる選択された電極のうちの少なくとも一つの位置を判定する。
【0013】
実施例10は、患者の圧受容器領域において圧受容器をマッピングおよびマーキングするためのシステムである。システムはマッピング装置と、センサと、制御装置と、マーカーとを備える。マッピング装置は、患者の圧受容器領域上に位置付けられる複数の電極を備える。センサは、生理的パラメータを感知し、生理的パラメータを示す信号を提供するものである。制御装置は、センサから信号を受信し、信号を分析して、複数の電極のうちの電極の刺激に対する生理的反応を得るものである。また、制御装置は、刺激された電極および対応する生理的反応に関するデータを圧受容器領域のマップに格納するものである。マーカーは、圧受容器領域のマップの分析に基づいて、刺激されたときに有効な生理的反応を提供する電極のうちの少なくとも一つの位置をマーキングするために、患者に取り付けられるものである。
【0014】
実施例11では、実施例10のシステムにおいて、制御装置は、圧受容器領域のマップを分析して、電極のうちの少なくとも一つの位置を特定する。
実施例12では、実施例10または11のシステムにおいて、マーカーは、マッピング装置が患者の圧受容器領域から除去されるときに、患者に取り付けられた状態を維持する。
【0015】
実施例13では、実施例10〜12のいずれかのシステムは、マーカーを用いて圧受容器領域上に整合される少なくとも一つの植込み型電極を含む植込み型装置を備える。
実施例14は、自己カーリングマッピング装置を製造する方法である。方法は、自己カーリングシートを平面に広げて留める工程と、自己カーリングシートの内側カーリング部分の少なくとも一部に接着剤の層を塗布する工程と、接着剤によってマッピング装置を自己カーリングシートに積層し、積層アセンブリを提供する工程と、接着剤をカーリングされた状態で硬化させるために、積層アセンブリをマンドレルの周りにカーリングさせる工程と、自己カーリングマッピング装置を伸ばす工程とを含む。
【0016】
実施例15では、実施例14の方法において、自己カーリングシートは、自己カーリングシリコーンシートと、シリコーン接着剤の層を含む接着剤の層とを備える。
実施例16は、マッピング装置と、刺激装置と、マーカーとを備えたシステムである。マッピング装置は、患者の圧受容器領域上に位置付けられる複数の電極を備える。刺激装置は、複数の電極のうちの選択された電極を刺激して、選択された電極の刺激に応答して患者から生理的反応を得るものである。マーカーは、患者からの生理的反応の分析に基づいて、選択された電極のうちの少なくとも一つの位置をマーキングするために、患者に取り付けられるものである。
【0017】
実施例17では、実施例16のシステムは、マーカーによって圧受容器領域上に整合され、圧受容器領域上の位置に縫合される少なくとも一つの植込み型電極を備えた植込み型装置を含む。
【0018】
実施例18では、実施例16または17のシステムにおいて、マッピング装置はマッピング装置を通って延びる少なくとも一つのマーキング開口を備え、植込み型装置は植込み型装置を通って延びる少なくとも一つの整合開口を備え、マーカーは少なくとも一つのマーキング開口を介して患者に取り付けられるものであり、植込み型装置は少なくとも一つの整合開口およびマーカーによって、圧受容器領域上に整合されるものである。
【0019】
実施例19では、実施例16〜18のいずれかのシステムにおいて、マッピング装置はマッピング装置を通って延びる少なくとも一つの開口を備え、マーカーは少なくとも一つの開口を介して患者に取り付けられるものである。
【0020】
実施例20では、実施例16〜19のいずれかのシステムにおいて、マッピング装置は、マッピング装置を通って延び、かつ複数の電極のうちの少なくとも一つの電極に隣接する少なくとも一つの開口を備える。
【0021】
実施例21では、実施例16〜20のいずれかのシステムにおいて、電極のうちの少なくとも一つは
電極形状を有し、マッピング装置はマッピング装置と、
電極形状の内部領域とを通って延びる少なくとも一つの開口を備える。
【0022】
実施例22では、実施例16〜21のいずれかのシステムにおいて、マーカーは、ピン形状、糸、フックのうちの少なくとも一つと、患者におけるマーカーの挿入距離を調節するための停止具とを備え、かつマッピング装置内の貫通孔開口を通って患者に取り付けられるものである。
【0023】
実施例23では、実施例16〜22のいずれかのシステムにおいて、マッピング装置は、患者にマッピング装置を固定する自己カーリングシートを備える。
実施例24では、実施例16〜23のいずれかのシステムにおいて、生理的反応を感知し、患者からの生理的反応を示す信号を提供するためのセンサを備え、刺激装置は、信号を受信し、信号を分析して、マーカーによってマーキングされる選択された電極のうちの少なくとも一つの位置を判定する。
【0024】
実施例25は、患者の圧受容器領域上において複数の電極を含むマッピング装置を維持する工程と、刺激装置によって複数の電極のうちの選択された電極を刺激し、選択された電極の刺激に応答して患者から生理的反応を得る工程と、患者からの生理的反応の分析に基づいて、患者の圧受容器領域上において選択された電極のうちの少なくとも一つの位置をマーカーによってマーキングする工程と、患者からマッピング装置を除去する工程と、患者の圧受容器領域上における選択された電極のうちの少なくとも一つの位置においてマーカーを維持する工程とを含む方法。
【0025】
実施例26では、実施例25の方法において、位置をマーキングする工程は、マッピング装置を通って延びる少なくとも一つのマーキング開口を介してマーカーを患者に取り付けることを含む。
【0026】
実施例27では、実施例25または26のいずれかの方法において、位置をマークする工程は、マッピング装置を通って延びる少なくとも一つのマーキング開口を介して患者にピンを穿刺することと、マッピング装置を通って延びる少なくとも一つのマーキング開口を介して患者に糸を縫合することとのうちの少なくとも一方を含む。
【0027】
実施例28では、実施例25〜27のいずれかの方法は、植込み型装置を圧受容器領域上のマーカーと整合させることと、圧受容器領域上のマーカーに整合された植込み型装置を患者に固定することとを含む。
【0028】
実施例29では、実施例25〜28のいずれかの方法は、植込み型装置を通って延びる少なくとも一つの整合開口を介してマーカーを配置することにより、植込み型装置を圧受容器領域上に整合させることを含む。
【0029】
実施例30では、実施例25〜29のいずれかの方法において、マーカーは、ピンおよび縫合された糸のうちの一方であり、植込み型装置を通って延びる少なくとも一つの整合開口を介してマーカーを配置することにより、植込み型装置を圧受容器領域上に整合させることを含む。
【0030】
実施例31では、実施例25〜30のいずれかの方法において、マッピング装置を維持する工程は、自己カーリングマッピング装置を患者の身体の少なくとも一部の周りに巻き付けることを含む。
【0031】
実施例32では、実施例25〜31のいずれかの方法は、センサによって患者からの生理的反応を感知することと、患者からの生理的反応を示す信号を提供することと、刺激装置において信号を受信することと、刺激装置によって信号を分析して、マーカーによってマーキングされる患者の圧受容器領域上における選択された電極のうちの少なくとも一つの位置を判定することとを含む。
【0032】
実施例33は、自己カーリングマッピング装置を製造する方法である。方法は、自己カーリングシートを平面に広げて留める工程と、自己カーリングシートの内側カーリング部分の少なくとも一部に接着剤の層を塗布する工程と、接着剤によってマッピング装置を自己カーリングシートに積層し、積層アセンブリを提供する工程と、接着剤をカーリングされた状態で硬化させるために、積層アセンブリをマンドレルの周りにカーリングさせる工程と、自己カーリングマッピング装置を伸ばす工程とを含む。
【0033】
実施例34では、実施例33の方法において、自己カーリングシートは自己カーリングシリコーンシートを含む。
実施例35では、実施例33または34の方法において、接着剤の層はシリコーン接着剤の層を含む。
【0034】
複数の実施形態が開示されているが、本発明の例示的な実施形態を示して記載している以下の詳細な説明から、本発明のさらに別の実施形態が当業者に明らかとなるであろう。従って、図面および詳細な説明は本質的に例示的なものであり、限定的なものではないとみなされるべきである。
【発明を実施するための形態】
【0036】
本発明について様々な修正形態および代替形態が可能であるが、特定の実施形態が例として図面に示され、以下に詳細に説明されている。しかしながら、本発明は記載された特定の実施形態に限定されるものではない。むしろ、本発明は、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲に含まれるすべての修正形態、均等形態、および代替形態を包含することを意図している。
【0037】
本願には、マッピング装置を用いて圧受容器領域をマッピングし、そのマッピングの結果に基づいて圧受容器領域上の位置をマーキングし、圧受容器領域からマッピング装置を除去した後に、圧受容器領域上における該位置に植込み型装置を配置するためのシステム、装置および方法が開示されている。
【0038】
自律神経系(autonomic nervous system:ANS)は、呼吸器、消化器、血管および心臓のような不髄意器官を調節する。ANSは皮膚、眼、胃、腸および膀胱における腺および筋肉を調節し、心筋および血管の周囲の筋肉を調節するように、不随意かつ反射的に機能し得る。ANSは交感神経系および副交感神経系を含む。交感神経系は、ストレスおよび「闘争・逃走反応(fight or flight response)」に関連する。他の作用の中でもとりわけ、「闘争・逃走反応」は、血圧および心拍数を上昇させて骨格筋血流を増大させ、かつ消化を減退させて闘争または逃走するためのエネルギーを提供する。副交感神経系は、リラックスおよび「休息・消化反応(rest and digest response)」に関連しており、他の作用の中でもとりわけ、血圧および心拍数を低下させ、消化を増進させる。心拍数および心臓の力は、交感神経系が刺激されると増大し、交感神経系が抑制され、かつ副交感神経系が刺激されると減少する。
【0039】
圧受容器領域(baroreceptor region)とも称される圧受容領域(pressoreceptive region)は、血圧の変化のような圧力の変化を感知する。圧受容器領域の圧受容器は、血圧の上昇による血管壁の伸張を感知する。圧受容器は、圧反射と称される中枢性反射機構の受容体として機能する。活性化された圧受容器は、ネガティブフィードバックループとして機能する圧反射を引き起こして、血圧を低下させる。圧反射の作用において、血圧の上昇は血管を伸張させ、これは次に血管壁の圧受容器を活性化させる。圧受容器の活性化は交感神経系を抑制し、副交感神経系を刺激する。これは末梢血管抵抗を低下させるとともに、心拍数および収縮性を低下させ、血圧を低下させる。
【0040】
圧受容器を電気的に刺激して圧反射を誘発することができ、本願では、圧受容器の電気刺激とは、圧受容器を神経支配する神経終末を含む神経組織を刺激することを含む。圧受容器付近の神経組織の刺激により、神経信号が中枢神経系に送出され、圧反射が誘発される。圧反射を誘発する圧受容器の電気刺激は、高血圧症治療、心不全治療および不整脈治療を含む様々な治療に対して提案されてきた。圧受容器の電気刺激は、単極刺激であってもよいし、双極刺激であってもよい。しかしながら、モデル化により、最も大量のエネルギーを受けるのはカソード直下の組織であることが示唆されており、そのため、カソードは圧受容器領域をマッピングするために圧受容器領域に位置付けられ、それほど重要ではないと考えられるアノードは、圧受容器領域から離れたところに配置することができる。
【0041】
圧受容器は、大動脈弓、および左右内頸動脈の頸動脈洞を含む全身に位置する。圧受容器の分布は人によって異なり得る。しかしながら、圧受容器は、総頸動脈(common carotid artery:CCA)から内頸動脈(interior carotid artery:ICA)および外頸動脈(external carotid artery:ECA)の分岐部付近により集中していると考えられる。
【0042】
図1は、本願に記載するいくつかの実施形態に従った、患者の圧受容器領域において圧受容器をマッピングおよびマーキングするシステム20を示す図である。システム20は、マッピング装置22と、刺激装置24と、マーカー26とを備える。システム20は、ICAの頸動脈洞、ECAの頸動脈洞、ICAおよびECAの分岐部付近の領域、大動脈弓等の圧受容器領域において圧受容器をマッピングおよびマーキングするために用いることができる。
【0043】
マッピング装置22は、圧受容器領域上に位置付けられる複数のマッピング電極28を備える。マッピング電極28は、圧受容器領域に電気刺激を送達するために用いられる。マッピング装置22は、圧受容器領域上に適合し、かつマッピング電極28を圧受容器領域上において保持するような形状に形成されている。
図1では、マッピング装置22は矩形状であり、動脈30上に位置する。いくつかの実施形態において、マッピング装置22は、動脈30の周りに完全に巻き付いて、マッピング電極28を圧受容器領域上の位置に保持するように構成される。いくつかの実施形態において、マッピング装置22は、動脈30の周りに部分的に巻き付いて、マッピング電極28を圧受容器領域上の位置に保持するように構成される。いくつかの実施形態において、マッピング装置22は、動脈30に押し付けられて、マッピング電極28を圧受容器領域上の位置に保持するように構成される。いくつかの実施形態において、マッピング装置22は、圧受容器領域が患者の身体のどこにあろうとも、マッピング電極28を圧受容器領域上の位置に保持するように構成される。
【0044】
複数のマッピング電極28を備えたマッピング装置22は、マッピング装置ケーブル32および再使用可能なコネクタケーブル34によって、刺激装置24に電気的に接続される。いくつかの実施形態において、マッピング電極28の各々は、ケーブル32内の別個のリードに電気的に接続され、別個のリードの各々は、再使用可能なコネクタケーブル34によって刺激装置24に電気的に接続される。いくつかの実施形態において、ケーブル32は、刺激装置24に直接電気的に接続される。
【0045】
刺激装置24は、マッピング電極28のうちの一つ以上を選択し、選択されたマッピング電極を刺激して、患者から一つ以上の生理的反応を得る。いくつかの実施形態において、刺激装置24は、マッピング電極28によって、単極電気刺激または双極電気刺激を圧受容器領域の組織に送達することができる。いくつかの実施形態において、一つ以上の生理的反応は、患者の血圧の変化を含む。いくつかの実施形態において、一つ以上の生理的反応は、患者の心拍数の変化を含む。いくつかの実施形態において、一つ以上の生理的反応は、患者の組織インピーダンスの変化を含む。
【0046】
生理的反応は患者から手動で得ることもできるし、または、少なくとも必要に応じて、いくつかの実施形態において、センサ36のような一つ以上のセンサを用いて患者から自動的に得ることもできる。センサ36は患者と通信可能であるか、または患者に取り付けられており、通信路38によって刺激装置24に通信可能に接続される。センサ36は、対象となる少なくとも一つの生理的パラメータを感知し、感知された生理的パラメータを示す信号を提供する。対象となる少なくとも一つの生理的パラメータとしては、患者の血圧、患者の心拍数、および患者の組織インピーダンスが挙げられる。いくつかの実施形態において、センサ36は直圧センサを含み得る。いくつかの実施形態において、センサ36は心拍数センサを含み得る。いくつかの実施形態において、センサ36は組織インピーダンスセンサを含み得る。
【0047】
刺激装置24はセンサ36から信号を受信し、信号を分析して生理的反応を得て、刺激された電極および対応する生理的反応を示すデータを圧受容器領域のマップに格納する。このプロセスは、圧受容器領域をマッピングするために、複数のマッピング電極28のうちの少なくともいくつかについて繰り返される。
【0048】
圧受容器領域のマップは、刺激されたときに有効な生理的反応を提供するマッピング電極28のうちの少なくとも一つの位置を得るために分析される。該位置は、本願では、圧受容器領域上の特定有効位置と称される。有効な生理的反応は、対象となる生理的パラメータのうちの一つ以上の変化の閾値レベルに合致するか、またはそれを超える変化のレベルであり得る。いくつかの実施形態において、刺激装置24は、圧受容器領域のマップを分析して、有効な生理的反応を提供するマッピング電極28のうちの少なくとも一つの圧受容器領域上における位置を得る。
【0049】
一例において、刺激装置24はマッピング電極28のうちの一つを選択し、患者を刺激するために、刺激装置24は選択されたマッピング電極28を介して電流を流す。患者の血圧は選択されたマッピング電極28を介した電流に応答して変化し、患者の血圧は電気刺激が開始した後に変化し始め、通常、電気刺激の開始から1分以内に終了する。いくつかの実施形態において、刺激装置24は、患者を刺激するために、マッピング電極28を介して2〜5ミリアンペア(mA)の電流を流す。いくつかの実施形態において、刺激装置24は、患者を刺激するために、マッピング電極28を介して2.9〜4.1mAの電流を流す。いくつかの実施形態において、刺激装置24は、5秒未満の期間にわたって電流を流す。いくつかの実施形態において、患者の血圧は、電気刺激の開始の5秒以内に変化し始め、血圧変化の測定は、刺激を開始した後1分以内に終了する。
【0050】
さらにこの例について、センサ36は、患者の血圧を示す信号を提供する圧力センサを含む。刺激装置24は信号を受信し、信号を分析して、患者の血圧の変化を得る。刺激装置24は、刺激された電極および対応する血圧の変化を示すデータを圧受容器領域のマップに格納する。このプロセスは、圧受容器領域をマッピングするために、複数のマッピング電極28の少なくとも一つの他の電極について繰り返される。刺激装置24は、圧受容器領域のマップを分析して、この例では有効な生理的反応である患者の血圧の最大低下を1分以内に提供する圧受容器領域の位置を選択する。マップを分析して位置を選択するために、刺激装置24は、異なる電極位置について血圧変化の大きさを比較し、血圧の低下である最大の血圧変化、および対応する電極位置を選択する。いくつかの実施形態において、血圧の低下は、電極のうちの一つによる3mAの刺激に応答して、10mmHgを超えていてもよい。
【0051】
いくつかの実施形態において、刺激装置24は刺激制御装置40と、刺激パルス発生器42と、スイッチ44とを備える。制御装置40は、通信路46によってパルス発生器42に通信可能に接続され、かつ通信路48によってスイッチ44に通信可能に接続される。パルス発生器42は導電路50によってスイッチ44に電気的に接続され、またスイッチ44は、導電路52によって再使用可能なコネクタケーブル34と、ケーブル32と、複数のマッピング電極28とに電気的に接続される。いくつかの実施形態において、制御装置40は、通信路38,54によってセンサ36に通信可能に接続される。
【0052】
制御装置40は、本願に記載するシステムおよび方法を刺激装置24に提供させるコンピュータによって実行可能な命令を実行する。いくつかの実施形態において、制御装置40は少なくとも一つのプロセッサである。いくつかの実施形態において、刺激装置24は、その上で具現化されるコンピュータによって実行可能な命令を有する一つ以上の非一時的コンピュータ可読記憶媒体を含むメモリを備える。該命令が制御装置40によって実行されると、本願に記載するシステムおよび方法が刺激装置24によって提供される。
【0053】
制御装置40は、マッピング電極28のうちの一つ以上をパルス発生器42に選択的に接続するようにスイッチ44を制御する。いくつかの実施形態において、制御装置40は、マッピング電極28のうちの一つ以上を一つ以上のカソードとしてパルス発生器42に接続するようにスイッチ44を制御する。いくつかの実施形態において、制御装置40は、マッピング電極28のうちの一つ以上を一つ以上のアノードとしてパルス発生器42に接続するようにスイッチ44を制御する。
【0054】
制御装置40は、接続されたマッピング電極28を刺激するようにパルス発生器42を制御する。いくつかの実施形態において、パルス発生器42は、マッピング電極28を介して、圧受容器領域の組織に単極電気刺激または双極電気刺激を提供することができる。いくつかの実施形態において、制御装置40は、双極刺激のために、マッピング電極28のうちの二つ以上、すなわち、少なくとも一つのカソード電極と少なくとも一つのアノード電極とをパルス発生器42に接続するようにスイッチ44を制御する。いくつかの実施形態において、制御装置40は、単極刺激のために、マッピング電極28のうちの一つ以上をパルス発生器42に接続するようにスイッチ44を制御する。
【0055】
いくつかの実施形態において、制御装置40は、センサ36から信号を受信し、信号を分析して患者から生理的反応を得る。制御装置40は、刺激された電極および対応する生理的反応を示すデータを圧受容器領域のマップに格納する。いくつかの実施形態において、制御装置40は、圧受容器領域のマップを分析して、刺激されたときに有効な生理的反応を提供するマッピング電極28のうちの少なくとも一つの位置を得る。該位置は、本願において圧受容器領域における特定有効位置と称される。
【0056】
マーカー26は、患者からの生理的反応の分析に基づいて、マッピング電極28のうちの少なくとも一つの圧受容器領域における位置をマーキングするために、患者に取り付けられるものである。マーカー26は、マッピング装置22および刺激装置24が圧受容器領域をマッピングし、マップが分析されて、刺激されたときに有効な生理的反応を提供する電極位置を特定した後に、患者に取り付けることができる。マーカー26は、圧受容器領域上における特定有効位置を示し、それを追跡するために、特定電極位置に関連して患者に取り付けられる。マーカー26は、マッピング装置22が患者から除去される間、およびマッピング装置22が患者から除去された後において、患者上におけるその位置を維持する。
【0057】
植込み型電極を備えた植込み型装置(
図1には図示せず)は、マーカー26を用いて圧受容器領域上に整合され、植込み型電極は特定有効位置上に位置付けられる。植込み型装置は圧受容器領域上の位置に縫合され、植込み型電極は特定有効位置で圧受容器を刺激することで、高血圧症を緩和するために用いられる。植込み型装置が患者に取り付けられた後、マーカー26は患者から除去される。いくつかの実施形態では、複数のマーカーを用いて、圧受容器領域上における特定有効位置を追跡することができる。いくつかの実施形態において、マーカー26はピンを備える。いくつかの実施形態において、マーカー26は所定の位置に縫合される糸を含む。
【0058】
一例において、制御装置40は、マッピング電極28のうちの二つをパルス発生器42に選択的に接続するようにスイッチ44を制御する。制御装置40は、該マッピング電極28のうちの一方をカソードとしてパルス発生器42に接続し、該マッピング電極28のうちの他方をアノードとしてパルス発生器42に接続するようにスイッチ44を制御する。制御装置40は、接続されたマッピング電極28を刺激するようにパルス発生器42を制御し、マッピング電極28によって圧受容器領域の組織に双極電気刺激を提供する。患者は、主としてカソード下の組織の刺激に応答して、血圧の変化および心拍数の変化のような生理的反応を示す。いくつかの実施形態において、パルス発生器42は、患者を刺激するために、マッピング電極28を介して2〜5ミリアンペア(mA)の電流を流す。いくつかの実施形態において、パルス発生器42は、患者を刺激するために、マッピング電極28を介して2.9〜4.1mAの電流を流す。いくつかの実施形態において、パルス発生器42は、5秒未満の期間にわたって電流を流す。いくつかの実施形態において、患者の血圧および心拍数は、電気刺激の開始の5秒以内に変化し始め、それらの変化の測定は、刺激を開始した後1分以内に終了する。
【0059】
さらにこの例について、制御装置40は患者の血圧および心拍数を示すセンサ36からの信号を受信し、制御装置40は信号を分析して、患者の血圧および心拍数の低下を得る。制御装置40は、刺激されたカソード電極および対応する生理的反応を示すデータを圧受容器領域のマップに格納する。圧受容器領域のマップを分析するために、制御装置40は、一つのカソード電極における血圧および心拍数の低下の大きさを別のカソード電極における低下の大きさと比較する。制御装置40は、刺激されたときに有効な生理的反応を提供する一つのマッピング電極28の位置を得るために、最大の変化を提供するカソード電極を選択する。いくつかの実施形態において、制御装置40は、最大の心拍数の低下を提供するカソード電極に対して最大の血圧の低下を提供するカソード電極を選択するというような「タイブレークスキーム(tie breaking scheme)」を含むことができる。
【0060】
さらに、この例では、マーカー26は、選択されたマッピング電極28の位置をマーキングして、圧受容器領域上における特定有効位置を追跡するために、患者に取り付けられる。マーカー26は、マッピング装置22が患者から除去される間、およびマッピング装置22が患者から除去された後において、患者上におけるその位置を維持する。次に、植込み型電極を備えた植込み型装置は、マーカー26を用いて圧受容器領域上に整合され、植込み型電極は特定有効位置上に位置付けられる。植込み型装置は圧受容器領域上の位置に縫合され、植込み型電極は特定有効位置において圧受容器を刺激することで、高血圧症を緩和するために用いられる。植込み型装置が患者に取り付けられた後、マーカー26は患者から除去される。
【0061】
図2は、本願に記載するいくつかの実施形態に従った、動脈104上に位置するマッピング装置100およびマーカー102を示す図である。マッピング装置100およびマーカー102は、動脈104に取り付けることができる。いくつかの実施形態において、マッピング装置100はマッピング装置22(
図1に図示)に類似している。いくつかの実施形態において、マーカー102はマーカー26(
図1に図示)に類似している。
【0062】
マッピング装置100は、動脈104の圧受容器領域をマッピングするために動脈104に取り付けることができる。マッピング装置100は、動脈104に面する第一側面と、第一側面に対向し、動脈104とは反対向きの第二側面とを有する。いくつかの実施形態において、マッピング装置100は、マッピング装置100を動脈104上の位置に保持するために、動脈104の周りにカーリングされるか、または巻き付けられる。いくつかの実施形態において、マッピング装置100は、マッピング装置100を動脈104の周りにカーリングさせて、マッピング装置100を圧受容器領域に固定する自己カーリングシートを備える。いくつかの実施形態において、マッピング装置100の裏側は、マッピング装置100を動脈104の周りにカーリングさせて、マッピング装置100を圧受容器領域に固定するように形成される。
【0063】
マッピング装置100は、基材108上に形成された複数のマッピング電極106を備える。マッピング電極106は、マッピング電極106のアレイの形態で配列することができる。基材108はマッピング装置100の第一側面上に少なくとも一つの絶縁層を備え、マッピング電極106は基材108の絶縁層上に形成される。マッピング電極106は基材108の第一側面上に位置し、動脈104に対向して、圧受容器領域の組織に接触する。いくつかの実施形態において、基材108は、動脈104の周りにマッピング装置100をカーリングさせ、マッピング装置100を圧受容器領域に固定するように形成される。いくつかの実施形態において、マッピング装置100は、動脈104の周りに完全に巻き付いて、マッピング電極106を圧受容器領域上の位置に保持するように構成される。いくつかの実施形態において、マッピング装置100は、動脈104の周りに部分的に巻き付いて、マッピング電極106を圧受容器領域上の位置に保持するように構成される。いくつかの実施形態において、マッピング装置100は、動脈104に押し付けられて、マッピング電極106を圧受容器領域上の位置に保持するように構成される。
【0064】
マッピング電極106は導電性材料から製造され、マッピング装置ケーブル110に電気的に接続される。マッピング装置ケーブル110は刺激装置24(
図1に図示)のような刺激装置に電気的に接続される。いくつかの実施形態において、マッピング電極106は金属を含む。いくつかの実施形態において、マッピング電極106は銅を含む。いくつかの実施形態において、マッピング電極106の各々は、基材108上の他のマッピング電極106から電気的に絶縁される。いくつかの実施形態において、マッピング装置100はプリント回路基板技術を用いて形成される。
【0065】
マーカー102は、圧受容器領域を刺激し、患者から所望の生理的反応を得るために圧受容器領域における特定有効位置を示し、それを追跡するために、動脈104に取り付けられる。マーカー102は、マッピング装置100に関連して動脈104に取り付けられる。いくつかの実施形態において、マーカー102のような複数のマーカーは、圧受容器領域における特定有効位置を示し、それを追跡するために、マッピング装置100に関連して動脈104に取り付けることができる。
【0066】
マーカー102は、マッピング装置100のマーキング開口を介して、またはマッピング装置100に隣接した一つ以上の位置において、動脈104の組織に取り付けることができる。マーキング開口は、マッピング装置100の第一側面からマッピング装置100の第二側面までマッピング装置100を完全に貫通して延びるマッピング装置100内の貫通孔開口であってもよい。いくつかの実施形態において、マッピング装置100は、複数のマッピング電極106の各々を通る貫通孔開口を備え、マーカー102はこれらの貫通孔開口のうちの一つを介して動脈104に取り付けられる。いくつかの実施形態において、マッピング装置100は、複数の電極106の各々に隣接した貫通孔開口を備え、マーカー102はこれらの貫通孔開口のうちの一つを介して動脈104に取り付けられる。いくつかの実施形態において、マッピング装置100は、複数のマッピング電極106の外側のマッピング装置100の周囲において一つ以上の貫通孔開口を備え、マーカー102のような一つ以上のマーカーは、これらの貫通孔開口を介して動脈104に取り付けられる。
【0067】
図3は、本願に記載するいくつかの実施形態に従った、マッピング電極領域122と、破線によって示すマッピング電極領域122の外側の周囲領域124とを含むマッピング装置120を示す図である。いくつかの実施形態において、マッピング装置120はマッピング装置100に類似している。
【0068】
マッピング電極領域122はマッピング電極128を備え、周囲領域124はマッピング装置120を通って延びる貫通孔開口126を備える。マーカー102のようなマーカーは、圧受容器領域における特定有効位置を示し、それを追跡するために、周囲領域124の貫通孔開口126を介して、圧受容器領域の組織に取り付けることができる。いくつかの実施形態において、マッピング電極128はマッピング電極106に類似している。
【0069】
図4は、本願に記載するいくつかの実施形態に従った、マッピング装置130およびマーカー132を示す図である。マッピング装置130は導電性材料から製造されたマッピング電極134を備え、マッピング装置ケーブル110のようなマッピング装置ケーブルに電気的に接続可能な導電リード136を備える。いくつかの実施形態において、マッピング装置130はマッピング装置100に類似している。いくつかの実施形態において、マーカー132はマーカー102に類似している。いくつかの実施形態において、マッピング電極134はマッピング電極106のうちの少なくとも一つに類似している。いくつかの実施形態において、マッピング電極134はマッピング電極106の各々すべてに類似している。
【0070】
マッピング電極134は、圧受容器領域の組織に刺激を提供するような形状に形成されている。マッピング電極134は円形形状を有しており、マッピング装置130はマッピング電極134の内部領域140を介して延びる貫通孔開口138を備える。これによって、マッピング電極134は
円形形状またはドーナツ形状を有することとなり、その場合、マッピング電極134の内部領域140は、マッピング電極134の導電性材料によって取り囲まれた貫通孔開口138を備える。マーカー132は、貫通孔開口138を介して圧受容器領域の組織に取り付けることができる。いくつかの実施形態において、マッピング電極134は、
矩形形状または
六角形形状のような異なる
形状を有する。いくつかの実施形態において、貫通孔開口138は、マッピング電極134の内部領域140を通るのではなく、マッピング電極134に隣接してマッピング装置130を通って延びる。
【0071】
図5は、本願に記載するいくつかの実施形態に従った、マッピング装置150がマッピング電極154に隣接してマッピング装置150を通って延びる貫通孔開口158を備える、マッピング装置150およびマーカー152を示す図である。マッピング装置150は、導電性材料から製造されたマッピング電極154を備え、かつマッピング装置ケーブル110のようなマッピング装置ケーブルに電気的に接続可能な導電リード156を備える。いくつかの実施形態において、マッピング装置150はマッピング装置100に類似している。いくつかの実施形態において、マーカー152はマーカー102に類似している。いくつかの実施形態において、マッピング電極154はマッピング電極106のうちの少なくとも一つに類似している。いくつかの実施形態において、マッピング電極154はマッピング電極106の各々すべてに類似している。
【0072】
マッピング電極154は、圧受容器領域の組織に刺激を提供するような形状に形成される。マッピング電極154は円形形状を有しており、マッピング装置150はマッピング電極154に隣接して位置する貫通孔開口158を備える。マーカー152は、貫通孔開口158を介して、圧受容器領域の組織に取り付けることができる。いくつかの実施形態において、マッピング電極154は、矩形または六角形のような異なる形状を有する。
【0073】
図6A〜6Fは、本願に記載するいくつかの実施形態に従った、圧受容器領域における特定有効位置を示し、それを追跡するために患者の組織に取り付けることのできる様々なマーカー170,172,174,176,178,180を示す図である。
【0074】
図6Aは、本願に記載するいくつかの実施形態に従った、平行ピン形状を有するマーカー170を示す図である。マーカー170は、患者の組織に穿刺される端部170aを備える。いくつかの実施形態において、マーカー170は硬質ピンである。いくつかの実施形態において、マーカー170は金属を含む硬質ピンである。
【0075】
図6Bは、本願に記載するいくつかの実施形態に従った、平行ピン形状を有し、かつ挿入停止具172aを備えるマーカー172を示す図である。マーカー172は、患者の組織内に挿入される端部172bと、マーカー172の患者へのさらなる挿入を防止または停止する挿入停止具172aとを備える。いくつかの実施形態において、挿入停止具172aを含むマーカー172は硬質である。いくつかの実施形態において、少なくとも挿入停止具172aは可撓性である。いくつかの実施形態において、マーカー172は金属を含む。
【0076】
図6Cは、いくつかの実施形態に従った、マーカー174の一端174bにおいてフック174aを有するマーカー174を示す図である。フック174aは、マーカー174を患者に取り付けるために、患者の組織に掛止される。いくつかの実施形態において、マーカー174は硬質である。いくつかの実施形態において、マーカー174は金属を含む。
【0077】
図6Dは、いくつかの実施形態に従った、一端176bにおいてフック176aを有し、かつ挿入停止具176cを備えるマーカー176を示す図である。フック176aはマーカー176を患者に取り付けるために患者の組織に掛止され、挿入停止具176cはマーカー176の患者へのさらなる挿入を防止または停止する。いくつかの実施形態において、挿入停止具176cを含むマーカー176は硬質である。いくつかの実施形態において、少なくとも挿入停止具176cは可撓性である。いくつかの実施形態において、マーカー176は金属を含む。
【0078】
図6Eは、いくつかの実施形態に従った、マーカー178の一端178bにおいてらせん体178aを有するマーカー178を示す図である。らせん体178aは、マーカー178を患者に取り付けるために、患者の組織内にねじ込まれる。いくつかの実施形態において、マーカー178は硬質である。いくつかの実施形態において、マーカー178は金属を含む。
【0079】
図6Fは、いくつかの実施形態に従った、一端180bにおいてらせん体180aを有し、かつ挿入停止具180cを備えるマーカー180を示す図である。らせん体180aは、マーカー180を患者に取り付けるために患者の組織内にねじ込まれ、挿入停止具180cはマーカー180の患者へのさらなる挿入を防止または停止する。いくつかの実施形態において、挿入停止具180cを含むマーカー180は硬質である。いくつかの実施形態において、少なくとも挿入停止具180cは可撓性である。いくつかの実施形態において、マーカー180は金属を含む。
【0080】
図7Aおよび
図7Bは、本願に記載するいくつかの実施形態に従った、マッピング装置が動脈204,206から除去された後の動脈204,206にそれぞれ取り付けられたマーカー200,202を示す図である。いくつかの実施形態において、マーカー200,202はマーカー26(
図1に図示)に類似している。いくつかの実施形態において、マーカー200,202はマーカー102(
図2に図示)に類似している。
【0081】
前述したように、マッピング装置22およびマッピング装置100のようなマッピング装置は患者の圧受容器領域をマッピングするために用いられ、該マップは、刺激されたときに、どのマッピング電極が有効な生理的反応を提供するかを判定するために分析される。この圧受容器領域上におけるマッピング電極の位置は、圧受容器領域における特定有効位置と称される。マーカー26およびマーカー102のような少なくとも一つのマーカーは、圧受容器領域における特定有効位置を示し、それを追跡するために患者に取り付けられる。マーカーは、刺激されたときに、有効な生理的反応を提供したマッピング装置およびマッピング電極に関連して患者に取り付けられる。マーカーは、圧受容器領域における特定有効位置を示し、それを追跡する。マーカーは、マッピング装置が除去されるとき、およびマッピング装置が患者から除去された後に、患者上におけるその位置を維持する。
【0082】
図7Aは、いくつかの実施形態に従った、マッピング装置が動脈204から除去された後の動脈204に取り付けられたマーカー200を示す図である。マーカー200は、マーカー170,172,174,176のうちの一つとしてもよい。
【0083】
いくつかの実施形態において、マーカー200は、マッピング電極134を通って延びる貫通孔開口138のような貫通孔開口を通って動脈204の組織に取り付けられたものである(
図4に図示)。マッピング電極134は、刺激されたときに、最も有効な生理的反応を提供するマッピング電極として識別されたものであるとしてもよく、マーカー200は、患者の圧受容器領域の特定有効位置において圧受容器領域に取り付けられている。
【0084】
いくつかの実施形態において、マーカー200は、マッピング電極154に隣接した貫通孔開口158のような貫通孔開口を介して、動脈204の組織に取り付けられたものである(
図5に図示)。マッピング電極154は、刺激されたときに、最も有効な生理的反応を提供するマッピング電極として識別されたものであるとしてもよく、マーカー200は、患者の圧受容器領域における特定有効位置の真上の圧受容器領域に取り付けられている。
【0085】
図7Bは、いくつかの実施形態に従った、マッピング装置が動脈206から除去された後の動脈206に取り付けられたマーカー202を示す図である。マーカー202は、動脈206の組織に縫合された糸である。
【0086】
いくつかの実施形態において、マーカー202は、マッピング電極134を通って延びる貫通孔開口138のような貫通孔開口を通って動脈206の組織に取り付けられたものである(
図4に図示)。マッピング電極134は、刺激されたときに、最も有効な生理的反応を提供するマッピング電極として識別されたものであるとしてもよく、マーカー202は、患者の圧受容器領域における特定有効位置において圧受容器領域に取り付けられている。
【0087】
いくつかの実施形態において、マーカー202は、マッピング電極154に隣接した貫通孔開口158のような貫通孔開口を介して、動脈206の組織に取り付けられたものである(
図5に図示)。マッピング電極154は、刺激されたときに、最も有効な生理的反応を提供するマッピング電極であると識別されたものであるとしてもよく、マーカー202は、患者の圧受容器領域における特定有効位置の真上の圧受容器領域に取り付けられている。
【0088】
いくつかの実施形態において、マーカー200およびマーカー202のような一つ以上のマーカーは、マッピング装置の一つ以上の貫通孔開口を介して動脈204,206の組織に取り付けられる。いくつかの実施形態において、マーカー200およびマーカー202のような一つ以上のマーカーは、マッピング装置の周囲の一つ以上の貫通孔開口を介して動脈204,206の組織に取り付けられる。いくつかの実施形態において、マーカー200およびマーカー202のような一つ以上のマーカーは、マッピング装置に隣接して動脈204,206の組織に取り付けられる。
【0089】
図8は、本願に記載するいくつかの実施形態に従った、動脈224に取り付けられた植込み型装置220およびマーカー222を示す図である。植込み型装置220は、圧受容器領域における特定有効位置において、圧受容器の長期的な刺激を提供するために、動脈224上に縫合することができる。いくつかの実施形態において、植込み型医療装置は、患者に電気刺激を提供するために、植込み型装置220に電気的に接続される。
【0090】
マーカー222は、圧受容器領域における特定有効位置を示し、それを追跡するために、動脈224に取り付けられる。いくつかの実施形態において、マーカー222のような複数のマーカーを、圧受容器領域における特定有効位置を示し、それを追跡するために、動脈224に取り付けることができる。いくつかの実施形態において、マーカー222は、マーカー26,102,132,152,170,172,174,176,200,202を含む、本願に記載するマーカーの一つ以上に類似している。
【0091】
植込み型装置220は、動脈224に面する第一側面と、第一側面に対向し、動脈224とは反対向きの第二側面とを有する。植込み型装置220は、基材228上に形成された一つ以上の植込み型電極226を備える。基材228は植込み型装置220の第一側面上に少なくとも一つの絶縁層を備え、植込み型電極226は基材228の絶縁層上に形成される。植込み型電極226は第一側面上に位置し、動脈224に対向して、圧受容器領域の組織に接触する。いくつかの実施形態において、植込み型電極226の各々は、基材228上の他の植込み型電極226から電気的に絶縁される。いくつかの実施形態において、植込み型装置220はプリント回路基板技術を用いて形成される。
【0092】
植込み型電極226は導電性材料から製造され、植込み型装置ケーブル230に電気的に接続され、植込み型装置ケーブル230は植込み型医療装置内の刺激装置のような刺激装置に電気的に接続することができる。いくつかの実施形態において、植込み型電極226は金属を含む。いくつかの実施形態において、植込み型電極226は銅を含む。
【0093】
植込み型装置220はマーカー222を用いて動脈224上に整合され、植込み型電極226のうちの一つは特定有効位置上に位置付けられる。植込み型装置220は縫合糸232によって動脈224上の位置に縫合され、植込み型電極226は圧受容器領域における特定有効位置において圧受容器の刺激を提供するために用いられる。植込み型装置220が患者に取り付けられた後、マーカー222は患者から除去される。いくつかの実施形態において、圧受容器領域上の特定有効位置を追跡するために複数のマーカーを用いることができ、植込み型装置220が患者に取り付けられた後にそれらのマーカーを除去することができる。
【0094】
いくつかの実施形態において、植込み型装置220は、患者に取り付けられたマーカー222上で摺動される整合開口を備える。マーカー222は、植込み型装置220および植込み型電極226のうちの一つを圧受容器領域における特定有効位置上に整合させるために、整合開口を通って摺動される。マーキング開口は、植込み型装置220の第一側面から植込み型装置220の第二側面まで、植込み型装置220を完全に貫通して延びる植込み型装置220内の貫通孔開口であってもよい。いくつかの実施形態において、植込み型装置220は植込み型電極226の各々を通る貫通孔開口を備え、マーカー224は植込み型装置220を動脈224上に整合させるために、これらの貫通孔開口のうちの一つを通って摺動される。いくつかの実施形態において、植込み型装置220は植込み型電極226の各々に隣接した貫通孔開口を備え、マーカー222は植込み型装置220を動脈224上に整合させるために、これらの貫通孔開口のうちの一つを通って摺動される。いくつかの実施形態において、植込み型装置220は、植込み型電極226の外側の植込み型装置220の周囲に一つ以上の貫通孔開口を備え、マーカー222のような一つ以上のマーカーは、植込み型装置220を動脈224上に整合させるために、これらの貫通孔開口のうちの一つ以上を通って摺動される。
【0095】
図9は、本願に記載するいくつかの実施形態に従った、植込み型電極領域242と、破線によって示す植込み型電極領域242の外側にある周囲領域244とを含む植込み型装置240を示す図である。いくつかの実施形態において、植込み型装置240は植込み型装置220に類似している。
【0096】
植込み型電極領域242は、植込み型電極226のような植込み型電極を備え、周囲領域244は、植込み型装置240を通って延びる貫通孔開口246を備える。マーカー222のようなマーカーは、植込み型装置240を患者上に整合させるために、貫通孔開口246のうちの一つ以上を介して摺動することができる。
【0097】
図10は本願に記載するいくつかの実施形態に従った、植込み型装置250およびマーカー252を示す図である。植込み型装置250は導電性材料から製造された植込み型電極254を備え、植込み型装置ケーブル230のような植込み型装置ケーブルに電気的に接続可能な導電リード256を備える。いくつかの実施形態において、植込み型装置250は植込み型装置220に類似している。いくつかの実施形態において、マーカー252はマーカー222に類似している。いくつかの実施形態において、植込み型電極254は植込み型電極226のうちの少なくとも一つに類似している。いくつかの実施形態において、植込み型電極254は植込み型電極226の各々すべてに類似している。
【0098】
植込み型電極254は、圧受容器領域の組織に刺激を提供するような形状に形成されている。植込み型電極254は円形形状を有し、植込み型装置250は、植込み型電極254の内部領域260を通って延びる貫通孔開口258を備える。これによって、植込み型電極254は
円形形状またはドーナツ形状を有することとなり、その場合、植込み型電極254の内部領域260は、植込み型電極254の導電性材料によって取り囲まれた貫通孔開口258を備える。マーカー252は、植込み型装置250および植込み型電極256を圧受容器領域の特定有効位置上に整合させるために、貫通孔開口258を通って摺動される。いくつかの実施形態において、植込み型電極254は、
矩形形状または
六角形形状のような異なる
形状を有する。いくつかの実施形態において、貫通孔開口258は、植込み型電極254の内部領域260を通るのではなく、植込み型電極254に隣接して植込み型装置250を通って延びる。
【0099】
図11は、本願に記載するいくつかの実施形態に従った、植込み型装置270が植込み型電極274に隣接して植込み型装置270を通って延びる貫通孔開口278を備える、植込み型装置270およびマーカー272を示す図である。植込み型装置270は導電性材料から製造された植込み型電極274を備え、植込み型装置ケーブル230のような植込み型装置ケーブルに電気的に接続可能な導電リード276を備える。いくつかの実施形態において、植込み型装置270は植込み型装置220に類似している。いくつかの実施形態において、マーカー272はマーカー222に類似している。いくつかの実施形態において、植込み型電極274は植込み型電極226のうちの少なくとも一つに類似している。いくつかの実施形態において、植込み型電極274は植込み型電極226の各々すべてに類似している。
【0100】
植込み型電極274は、圧受容器領域の組織に刺激を提供するような形状に形成されている。植込み型電極274は円形形状を有し、植込み型装置270は植込み型電極274に隣接して位置する貫通孔開口278を備える。マーカー272は、植込み型装置270および植込み型電極276を圧受容器領域における特定有効位置上に整合させるために、貫通孔開口278を通って摺動される。いくつかの実施形態において、植込み型電極274は、矩形または六角形のような異なる形状を有する。
【0101】
図12は、本願に記載するいくつかの実施形態に従った、患者の圧受容器領域の特定有効位置における圧受容器の長期的な刺激のために、植込み型装置302に接続された植込み型システム300の一例を示す図である。植込み型システム300は、圧受容器領域の圧受容器に電気刺激を提供するために、植込み型装置220,240,250,270を含む本願に記載する植込み型装置のうちのいずれかに電気的に接続することができる。植込み型システム300は、ICAの頸動脈洞、ECAの頸動脈洞、ICAおよびECAの分岐部付近の領域、大動脈弓等の圧受容器領域における圧受容器に電気刺激を提供するために用いることができる。
【0102】
植込み型システム300は、植込み型装置302と、植込み型医療装置(IMD)刺激装置304と、センサ306とを備える。植込み型装置302は、植込み型装置220,240,250,270のうちの一つ以上に類似しており、植込み型装置ケーブル308によってIMD刺激装置304に電気的に接続される。
【0103】
IMD刺激装置304は、IMD制御装置310と、IMDパルス発生器312と、IMDスイッチ314とを備える。制御装置310は通信路316によってパルス発生器312に通信可能に接続され、かつ通信路318によってスイッチ314に通信可能に接続される。パルス発生器312は導電路320によってスイッチ314に電気的に接続され、スイッチ314は導電路322およびケーブル308によって植込み型装置302に電気的に接続される。また、制御装置310は、通信路324によってセンサ306に通信可能に接続される。
【0104】
制御装置310は、センサ306から患者の生理的状態を示す信号を受信する。制御装置310は信号を分析して、患者が植込み型装置302による電気刺激を必要としているか否かと、必要としている場合には、振幅、パルス幅、パルス周波数、連発パルスのバースト期間、バーストサイクル期間およびデューティサイクルのうちの一つ以上を含む電気刺激のパラメータとを判定する。いくつかの実施形態において、制御装置310は、センサ306によって患者から得られた生理的データを格納する。
【0105】
制御装置310は、植込み型装置302内の一つ以上の植込み型電極をパルス発生器312に選択的に接続するようにスイッチ314を制御する。制御装置310は、接続された植込み型電極を刺激するようにパルス発生器312を制御する。いくつかの実施形態において、制御装置310は、植込み型電極のうちの一つ以上をカソードとしてパルス発生器312に接続するか、植込み型電極のうちの一つ以上をアノードとして接続するか、またはその両方を実行するようにスイッチ314を制御する。いくつかの実施形態において、パルス発生器312は、双極刺激のために、植込み型電極のうちの二つ以上、すなわち少なくとも一つのカソード電極および少なくとも一つのアノード電極をパルス発生器312に接続するようにスイッチ314を制御する。いくつかの実施形態において、制御装置310は、単極刺激のために、一つの植込み型電極をパルス発生器312に接続するようにスイッチ314を制御する。
【0106】
図13は、本願に記載するいくつかの実施形態に従った、圧受容器領域をマッピングし、圧受容器領域において特定有効位置をマーキングし、特定有効位置において圧受容器領域上に植込み型装置を取り付ける方法を示すフローチャート図である。
【0107】
該方法は、340において、マッピング装置を圧受容器領域上において維持する工程を含む。マッピング装置は、圧受容器領域上に位置する複数のマッピング電極を備える。いくつかの実施形態において、マッピング装置は、マッピング装置22,100,120,130,150,404のうちの一つ以上に類似している。いくつかの実施形態において、マッピング装置は、マッピング装置およびマッピング電極を圧受容器領域上において維持するために、動脈のような患者の少なくとも一部の周りに巻き付く自己カーリングマッピング装置である。いくつかの実施形態において、マッピング装置の裏側は、マッピング装置を動脈のような患者の少なくとも一部の周りにカーリングさせて、マッピング装置およびマッピング電極を圧受容器領域上において維持するように形成される。いくつかの実施形態において、基材は、マッピング装置を動脈のような患者の少なくとも一部の周りにカーリングさせて、マッピング装置およびマッピング電極を圧受容器領域上において維持するように形成される。いくつかの実施において、マッピング装置は、マッピング装置を動脈のような患者の少なくとも一部の周りにカーリングさせて、マッピング装置およびマッピング電極を圧受容器領域上において維持する、自己カーリングシートを備える。
【0108】
342において、該方法は、刺激装置24のような刺激装置によって圧受容器領域上にある複数のマッピング電極のうちの選択されたマッピング電極を刺激して、患者から生理的反応を得る工程を含む。生理的反応は、刺激されたマッピング電極下の圧受容器領域における圧受容器の電気刺激に応答したものである。
【0109】
いくつかの実施形態において、センサ36のようなセンサは、患者の少なくとも一つの生理的パラメータを感知し、感知された生理的パラメータを示す信号を提供する。刺激装置はこれらの信号を受信し、信号を分析して、刺激されたマッピング電極下の圧受容器領域における圧受容器の電気刺激による患者の生理的反応を得る。刺激装置は、刺激されたマッピング電極および生理的反応の情報を圧受容器領域のマップに格納する。いくつかの実施形態において、刺激装置は、圧受容器領域のマップを分析して、刺激されたときに有効な生理的反応を提供する選択された電極のうちの少なくとも一つの位置を特定する。
【0110】
344において、該方法は、患者からの生理的反応の分析に基づいて、マーカーを用いて患者の圧受容器領域上において選択されたマッピング電極のうちの少なくとも一つの位置をマーキングする工程を含む。マーカーは、マッピング装置、および刺激されたときに有効な生理的反応を提供する少なくとも一つのマッピング電極の位置に関連して、患者に取り付けられる。いくつかの実施形態において、マーカーは、マッピング装置を通って延びる少なくとも一つのマーキング開口を介して患者に取り付けられる。いくつかの実施形態において、位置をマーキングすることは、マッピング装置を通って延びる少なくとも一つのマーキング開口を介して患者にピンを穿刺することを含む。いくつかの実施形態において、位置をマーキングすることは、マッピング装置を通って延びる少なくとも一つのマーキング開口を介して患者に糸を縫合することを含む。
【0111】
次に、該方法は、346において、患者からマッピング装置を除去する工程を含み、348において、患者の圧受容器領域上において少なくとも一つのマッピング電極の位置をマーキングするために、マーカーを患者上において維持する工程を含む。いくつかの実施形態において、マーカーは、マーカーの一端のフックによって患者上に維持される。
【0112】
350において、該方法は、取り付けられたマーカーを用いて、植込み型装置を圧受容器領域上に整合させる工程を含む。いくつかの実施形態において、植込み型装置を圧受容器領域上に整合させることは、植込み型装置を通って延びる少なくとも一つの整合開口を介してマーカーを配置することを含む。いくつかの実施形態において、マーカーはピンであり、植込み型装置を圧受容器領域上に整合させることは、植込み型装置を通って延びる少なくとも一つの整合開口を介してピンを配置することを含む。いくつかの実施形態において、マーカーは縫合された糸であり、植込み型装置を圧受容器領域上に整合させることは、植込み型装置を通って延びる少なくとも一つの整合開口を介して糸を配置することを含む。
【0113】
352において、該方法は、圧受容器領域上においてマーカーと整合された植込み型装置を患者に固定する工程を含む。ここで、いくつかの実施形態において、植込み型装置を患者に固定することは、植込み型装置を患者に縫合することを含む。354において、該方法は、患者からマーカーを除去する工程を含む。
【0114】
図14〜
図18は、本願に記載するいくつかの実施形態に従った、マッピング装置400を自己カーリングシリコーンシート402に取り付けて、自己カーリングマッピング装置404を製造する方法を示す図である。自己カーリングマッピング装置404は、マッピング電極406を圧受容器領域上に保持するために、動脈のような身体の一部の周りに巻き付けられるか、またはカーリングさせることができる。いくつかの実施形態において、自己カーリングマッピング装置404は、マッピング装置22,100,120,130,150を含む本願に記載するマッピング装置のうちの一つ以上に類似している。
【0115】
図14は、いくつかの実施形態に従った、自己カーリングシリコーンシート402を取り付ける前のマッピング装置400を示す図である。マッピング装置400は、マッピング装置ケーブル408に電気的に接続されたマッピング電極406を備える。
【0116】
図15は、いくつかの実施形態に従った、自己カーリングシリコーンシート402を示す図である。自己カーリングシリコーンシート402は平面に広げられ、鋲410によって留められるか、または支えられる。マッピング装置400を取り付けるために、自己カーリングシリコーンシート402の内側カーリング部分の少なくとも一部に、シリコーン接着剤の層412が塗布される。
【0117】
図16は、いくつかの実施形態に従った、シリコーン接着剤412によって、自己カーリングシリコーンシート402に取り付けられたマッピング装置400を示す図である。マッピング装置400は、シリコーン接着剤412によって、平坦にされた自己カーリングシリコーンシート402上に積層される。いくつかの実施形態では、次に、未硬化のシリコーン接着剤412をカーリングされた状態で硬化させるために、積層されたアセンブリをマンドレルの周りにカーリングさせ、それによりマッピング装置400を適切に取り付け、そのカールを恒久的なものとして固定する。硬化後、自己カーリングマッピング装置404は伸ばされて、自己カーリングシリコーンシート402の周囲は患者の身体の一部の上に最良に適合するか、またはこれを把持するように切り取られる。
【0118】
図17は、いくつかの実施形態に従った、過剰な自己カーリングシリコーンシート402が切り取られた状態の、平坦にされた自己カーリングマッピング装置404を示す図である。
【0119】
図18は、いくつかの実施形態に従った、カーリングされた自己カーリングマッピング装置404を示す図である。自己カーリングマッピング装置404は手術中に伸ばされて、動脈のような身体の一部の周りに再度カーリングされることにより、動脈上への機械的固定または把持を確立する。
【0120】
図19は、本願に記載するいくつかの実施形態に従った、自己カーリングマッピング装置404を製造する方法を示すフローチャート図である。
420において、該方法は、自己カーリングシリコーンシート402を平面に広げて留める工程を含む。自己カーリングシリコーンシート402は、鋲410によって平面に留めることができる。422において、マッピング装置400を取り付けるために、自己カーリングシリコーンシート402の内側カーリング部分の少なくとも一部に、シリコーン接着剤の層412が塗布される。
【0121】
424において、該方法は、マッピング装置400を平坦にされた自己カーリングシリコーンシート402上に、シリコーン接着剤412によって積層または接着する工程を含む。426において、該方法は、積層されたアセンブリをマンドレルの周りにカーリングさせて、未硬化のシリコーン接着剤412がカーリングされた状態で硬化するようにし、それによりマッピング装置400を適切に取り付けて、そのカールを恒久的なものとして固定する工程を含む。
【0122】
428において、該方法は、自己カーリングマッピング装置404を伸ばして、過剰な自己カーリングシリコーンシート402を切り取る工程を含む。自己カーリングマッピング装置404は手術中に伸ばされ、動脈のような患者の身体の一部の周りに再度カーリングされることにより、動脈上への機械的固定または把持を確立する。
【0123】
あるいは、いくつかの実施形態において、マッピング装置の裏側は、動脈のような患者の少なくとも一部の周りにカーリングされるか、または巻き付いて、マッピング装置およびマッピング電極を圧受容器領域上に維持することができる自己カーリングマッピング装置を提供するように形成される。いくつかの実施形態において、基材108のようなマッピング装置の基材は、マッピング装置を動脈のような患者の少なくとも一部の周りにカーリングさせるか、または巻き付けて、マッピング装置およびマッピング電極を圧受容器領域上に維持することができる自己カーリングマッピング装置を提供するように形成される。
【0124】
自己カーリングマッピング装置404のような自己カーリングマッピング装置のいくつかの利点には、マッピング処理中に、マッピング装置を所定の位置に手で保持する必要なく、自己カーリングマッピング装置を患者上に固定する方法を提供し、マッピング処理中に、縫合糸を使用することなく、自己カーリングマッピング装置を所定の位置に固定する方法を提供し、患者上の位置において安定していることにより、マッピング処理中に自己カーリングマッピング装置の移動に起因する電気的ノイズを低減または排除する自己カーリングマッピング装置を提供し、患者上における好適な再配置を可能にする把持方法を提供するということが含まれる。
【0125】
図20〜
図25は、患者の圧受容器領域において圧受容器をマッピングするためのアルゴリズムを示す図である。マッピングは、刺激装置24(
図1に図示)のような刺激装置を用いて行うことができる。
【0126】
図20は、いくつかの実施形態に従った、対象の圧受容器領域をマッピングするために用いられるマッピング装置500を示す図である。マッピング装置500は、マッピング装置ケーブル504によって、刺激装置24に電気的に接続される複数のマッピング電極502を備える。いくつかの実施形態において、マッピング装置500は、マッピング装置22,100,120,130,150,404を含む本願に記載するマッピング装置の一つ以上に類似している。
【0127】
この例においては、刺激装置24は、刺激制御装置40と、刺激パルス発生器42と、スイッチ44とを備える。制御装置40は、マッピング電極502のうちの一つ以上を一つ以上のカソードとしてパルス発生器42に選択的に接続するか、マッピング電極502のうちの一つ以上を一つ以上のアノードとしてパルス発生器42に選択的に接続するか、またはその両方を実行するようにスイッチ44を制御する。また、制御装置40は、接続されたマッピング電極502によって圧受容器領域を刺激するようにパルス発生器42を制御し、その場合、刺激パラメータは、振幅、パルス幅、パルス周波数、連発パルスのバースト期間、バーストサイクル期間およびデューティサイクルのうちの一つ以上を含んでもよい。制御装置40は、マッピング電極502によって圧受容器領域の組織に単極電気刺激を提供するか、またはマッピング電極502によって圧受容器領域の組織に双極電気刺激を提供するように、パルス発生器42を制御する。
【0128】
いくつかの実施形態において、単極刺激を提供するために、制御装置40は、マッピング電極502のうちの一つをカソードとしてパルス発生器42に選択的に接続するようにスイッチ44を制御し、かつ制御装置40は、接続されたマッピング電極によって圧受容器領域を刺激するようにパルス発生器42を制御する。回路経路は、患者の任意の適切な位置まで患者の身体を通って実現される。
【0129】
いくつかの実施形態において、双極刺激を提供するために、制御装置40は、マッピング電極502のうちの一つをカソードとしてパルス発生器42に選択的に接続し、マッピング電極502のうちの他の一つをアノードとしてパルス発生器42に接続するようにスイッチ44を制御する。制御装置40は、接続されたマッピング電極502によって、圧受容器領域に双極刺激を提供するようにパルス発生器42を制御し、その場合、回路経路はアノードからカソードまで、またはカソードからアノードまで延びて実現される。
【0130】
この例では、制御装置40はセンサ36から信号を受信し、信号を分析して患者から生理的反応を得る。制御装置40は、マッピング電極502のうちの刺激されたマッピング電極および対応する生理的反応を示すデータを圧受容器領域のマップに格納する。さらに、制御装置40は、圧受容器領域のマップを分析して、マッピング電極502のどのゾーンが、刺激されたときに有効な生理的反応を提供するマッピング電極502のうちのマッピング電極を含む可能性が最も高いかを判定する。このマッピング電極の位置は、本願では圧受容器領域における特定有効位置と称される。
【0131】
初めに、刺激装置24は、マッピング装置500をマッピング電極502の二つのゾーン、すなわち、破線に従って、506で示すゾーン1と508で示すゾーン2とに分割する。506で示すゾーン1はマッピング装置500の上半分にあるマッピング電極502を含み、508で示すゾーン2はマッピング装置500の下半分にあるマッピング電極502を含む。次に、506で示すゾーン1内のマッピング電極502の下の圧受容器領域をマッピングするために、制御装置40は、506で示すゾーン1内のマッピング電極502のうちの一つをカソードとしてパルス発生器42に接続し、508で示すゾーン2内のマッピング電極のうちの一つ以上をアノードとして接続するようにスイッチ44を制御する。制御装置40は、接続されたマッピング電極502によって、圧受容器領域に双極刺激を提供するようにパルス発生器42を制御する。あるいは、いくつかの実施形態では、制御装置40およびパルス発生器42は、カソードとして接続されたマッピング電極502のうちの一つに単極刺激を提供する。
【0132】
制御装置40はセンサ36から信号を受信し、信号を分析して、カソードとして接続されたマッピング電極下の圧受容器領域の刺激に応答した患者からの生理的反応を得る。制御装置40は、カソードとして接続されて刺激されたマッピング電極および対応する生理的反応を示すデータを圧受容器領域のマップに格納する。このプロセスは、506で示すゾーン1内のマッピング電極502の下の圧受容器領域のマップを完成するために、506で示すゾーン1内の各マッピング電極について繰り返すことができる。いくつかの実施形態では、このプロセスは、506で示すゾーン1内のマッピング電極502の下の圧受容器領域のマップを完成するために、506で示すゾーン1内の二つまたは三つのマッピング電極のような選択された数のマッピング電極について繰り返すことができる。
【0133】
次に、508で示すゾーン2内のマッピング電極502の下の圧受容器領域をマッピングするために、制御装置40は、508で示すゾーン2内のマッピング電極502のうちの一つをカソードとしてパルス発生器42に接続し、506で示すゾーン1内のマッピング電極のうちの一つ以上をアノードとして接続するようにスイッチ44を制御する。制御装置40は、接続されたマッピング電極502によって、圧受容器領域に双極刺激を提供するようにパルス発生器42を制御する。あるいは、いくつかの実施形態では、制御装置40およびパルス発生器42は、カソードとして接続されたマッピング電極502のうちの一つに単極刺激を提供する。
【0134】
制御装置40はセンサ36から信号を受信し、信号を分析して、カソードとして接続されたマッピング電極下の圧受容器領域の刺激に応答した患者からの生理的反応を得る。制御装置40は、カソードとして接続されて刺激されたマッピング電極および対応する生理的反応を示すデータを圧受容器領域のマップに格納する。このプロセスは、508で示すゾーン2内のマッピング電極502の下の圧受容器領域のマップを完成するために、508で示すゾーン2の各マッピング電極について繰り返すことができる。いくつかの実施形態では、このプロセスは、508で示すゾーン2内のマッピング電極502の下の圧受容器領域のマップを完成するために、508で示すゾーン2内の二つまたは三つのマッピング電極のような選択された数のマッピング電極について繰り返すことができる。
【0135】
次に、制御装置40は、圧受容器領域のマップを分析して、506で示すゾーン1および508で示すゾーン2のうちのどちらのゾーンが、刺激されたときに有効な生理的反応を提供する少なくとも一つのマッピング電極を含む可能性がより高いかを判定する。このマッピング電極を含む可能性がより高いゾーンが選択されて、該プロセスは継続する。いくつかの実施形態において、有効な生理的反応は患者の血圧の最大低下である。いくつかの実施形態において、有効な生理的反応は患者の心拍数の最大低下である。いくつかの実施形態において、有効な生理的反応は患者の組織インピーダンスの最大変化である。
【0136】
いくつかの実施形態において、制御装置40は圧受容器領域のマップを表示し、ユーザは圧受容器領域のマップを見た後に、二つのゾーンのうちの一つを選択する。いくつかの実施形態において、制御装置40は、刺激されたときに有効な生理的反応を提供する少なくとも一つのマッピング電極を含む可能性が最も高いゾーンを選択する。いくつかの実施形態において、制御装置40は、一ゾーンにおける個々の生理的反応値を他のゾーンにおける個々の生理的反応値と比較し、最も大きい生理的反応値を有するゾーンを選択することによって、ゾーンを選択する。いくつかの実施形態において、制御装置40は、一ゾーンにおける生理的反応値を平均化し、他のゾーンにおける生理的反応値を平均化し、最も大きい生理的反応値の平均値を提供するゾーンを選択することによって、ゾーンを選択する。いくつかの実施形態において、制御装置40は、一ゾーンにおける生理的反応値を合計し、他のゾーンにおける生理的反応値を合計し、最も大きい合計値を提供するゾーンを選択することによって、ゾーンを選択する。
【0137】
図21は、本願に記載するいくつかの実施形態に従った、506で示すゾーン1の選択と、506で示すゾーン1の510で示すゾーン3および512で示すゾーン4への分割とを破線によって示す図である。510で示すゾーン3は506で示すゾーン1の左側のマッピング電極502を含み、512で示すゾーン4は506で示すゾーン1の右側のマッピング電極502を含む。次に、510で示すゾーン3内のマッピング電極502の下の圧受容器領域をマッピングするために、制御装置40は、510で示すゾーン3内のマッピング電極502のうちの一つをカソードとしてパルス発生器42に接続し、512で示すゾーン4内のマッピング電極のうちの一つ以上をアノードとして接続するようにスイッチ44を制御する。制御装置40は、接続されたマッピング電極502によって、圧受容器領域に双極刺激を提供するようにパルス発生器42を制御する。あるいは、いくつかの実施形態では、制御装置40およびパルス発生器42は、カソードとして接続されたマッピング電極502のうちの一つに単極刺激を提供する。
【0138】
制御装置40はセンサ36から信号を受信し、信号を分析して、カソードとして接続されたマッピング電極下の圧受容器領域の刺激に応答した患者からの生理的反応を得る。制御装置40は、カソードとして接続されて刺激されたマッピング電極および対応する生理的反応を示すデータを圧受容器領域のマップに格納する。このプロセスは、510で示すゾーン3内のマッピング電極502の下の圧受容器領域のマップを完成するために、510で示すゾーン3内の各マッピング電極について繰り返すことができる。いくつかの実施形態では、このプロセスは、510で示すゾーン3内のマッピング電極502の下の圧受容器領域のマップを完成するために、510で示すゾーン3内の二つまたは三つのマッピング電極のような選択された数のマッピング電極について繰り返すことができる。
【0139】
次に、512で示すゾーン4内のマッピング電極502の下の圧受容器領域をマッピングするために、制御装置40は、512で示すゾーン4内のマッピング電極502のうちの一つをカソードとしてパルス発生器42に接続し、510で示すゾーン3内のマッピング電極のうちの一つ以上をアノードとして接続するようにスイッチ44を制御する。制御装置40は、接続されたマッピング電極502によって、圧受容器領域に双極刺激を提供するようにパルス発生器42を制御する。あるいは、いくつかの実施形態では、制御装置40およびパルス発生器42は、カソードとして接続されたマッピング電極502のうちの一つに単極刺激を提供する。
【0140】
制御装置40はセンサ36から信号を受信し、信号を分析して、カソードとして接続されたマッピング電極下の圧受容器領域の刺激に応答した患者からの生理的反応を得る。制御装置40は、カソードとして接続されて刺激されたマッピング電極および対応する生理的反応を示すデータを圧受容器領域のマップに格納する。このプロセスは、512で示すゾーン4内のマッピング電極502の下の圧受容器領域のマップを完成するために、512で示すゾーン4内の各マッピング電極について繰り返すことができる。いくつかの実施形態では、このプロセスは、512で示すゾーン4内のマッピング電極502の下の圧受容器領域のマップを完成するために、512で示すゾーン4内の二つまたは三つのマッピング電極のような選択された数のマッピング電極について繰り返すことができる。
【0141】
次に、制御装置40は、圧受容器領域のマップを分析して、510で示すゾーン3および512で示すゾーン4のどちらのゾーンが、刺激されたときに有効な生理的反応を提供する少なくとも一つのマッピング電極を含む可能性がより高いかを判定する。このマッピング電極を含む可能性がより高いゾーンが選択されて、該プロセスは継続する。いくつかの実施形態において、有効な生理的反応は患者の血圧の最大低下である。いくつかの実施形態において、有効な生理的反応は患者の心拍数の最大低下である。いくつかの実施形態において、有効な生理的反応は患者の組織インピーダンスの最大変化である。
【0142】
いくつかの実施形態において、制御装置40は圧受容器領域のマップを表示し、ユーザは圧受容器領域のマップを見た後に、二つのゾーンのうちの一つを選択する。いくつかの実施形態において、制御装置40は、刺激されたときに有効な生理的反応を提供する少なくとも一つのマッピング電極を含む可能性が最も高いゾーンを選択する。いくつかの実施形態において、制御装置40は、一ゾーンにおける個々の生理的反応値を他のゾーンにおける個々の生理的反応値と比較し、最も大きい生理的反応値を有するゾーンを選択することによって、ゾーンを選択する。いくつかの実施形態において、制御装置40は、一ゾーンにおける生理的反応値を平均化し、他のゾーンにおける生理的反応値を平均化し、最も大きい生理的反応値の平均値を提供するゾーンを選択することによって、ゾーンを選択する。いくつかの実施形態において、制御装置40は、一ゾーンにおける生理的反応値を合計し、他のゾーンにおける生理的反応値を合計し、最も大きい合計値を提供するゾーンを選択することによって、ゾーンを選択する。
【0143】
図22は、本願に記載するいくつかの実施形態に従った、512で示すゾーン4の選択と、512で示すゾーン4の514で示すゾーン5および516で示すゾーン6への分割とを破線によって示す図である。514で示すゾーン5は512で示すゾーン4の上半分にあるマッピング電極502を含み、516で示すゾーン6は512で示すゾーン4の下半分にあるマッピング電極502を含む。
【0144】
次に、制御装置40は、上述したように、スイッチ44およびパルス発生器42を制御し、センサ36から信号を受信し、信号を分析して、514で示すゾーン5内および516で示すゾーン6内のマッピング電極502の下の圧受容器領域をマッピングする。いくつかの実施形態では、制御装置40は、514で示すゾーン5内のマッピング電極502の下の圧受容器領域のマップを完成するために、514で示すゾーン5内の二つまたは三つのマッピング電極のような選択された数のマッピング電極を選択し、516で示すゾーン6内のマッピング電極502の下の圧受容器領域のマップを完成するために、516で示すゾーン6内の二つまたは三つのマッピング電極のような選択された数のマッピング電極を選択する。
【0145】
さらに、制御装置40は、圧受容器領域のマップを分析して、514で示すゾーン5および516で示すゾーン6のどちらのゾーンが、刺激されたときに有効な生理的反応を提供する少なくとも一つのマッピング電極を含む可能性がより高いかを判定する。このマッピング電極を含む可能性がより高いゾーンが選択されて、該プロセスは継続する。いくつかの実施形態において、有効な生理的反応は患者の血圧の最大低下である。いくつかの実施形態において、有効な生理的反応は患者の心拍数の最大低下である。いくつかの実施形態において、有効な生理的反応は患者の組織インピーダンスの最大変化である。
【0146】
いくつかの実施形態において、制御装置40は圧受容器領域のマップを表示し、ユーザは圧受容器領域のマップを見た後に、二つのゾーンのうちの一つを選択する。いくつかの実施形態において、制御装置40は、刺激されたときに有効な生理的反応を提供する少なくとも一つのマッピング電極を含む可能性が最も高いゾーンを選択する。いくつかの実施形態において、制御装置40は、一ゾーンにおける個々の生理的反応値を他のゾーンにおける個々の生理的反応値と比較し、最も大きい生理的反応値を有するゾーンを選択することによって、ゾーンを選択する。いくつかの実施形態において、制御装置40は、一ゾーンにおける生理的反応値を平均化し、他のゾーンにおける生理的反応値を平均化し、最も大きい生理的反応値の平均値を提供するゾーンを選択することによって、ゾーンを選択する。いくつかの実施形態において、制御装置40は、一ゾーンにおける生理的反応値を合計し、他のゾーンにおける生理的反応値を合計し、最も大きい合計値を提供するゾーンを選択することによって、ゾーンを選択する。
【0147】
図23は、本願に記載するいくつかの実施形態に従った、516で示すゾーン6の選択と、516で示すゾーン6の518で示すゾーン7および520で示すゾーン8への分割とを破線によって示す図である。518で示すゾーン7は、516で示すゾーン6の左側のマッピング電極502を含み、520で示すゾーン8は516で示すゾーン6の右側のマッピング電極502を含む。
【0148】
次に、制御装置40は、上述したように、スイッチ44およびパルス発生器42を制御し、センサ36から信号を受信し、信号を分析して、518で示すゾーン7内および520で示すゾーン8内のマッピング電極502の下の圧受容器領域をマッピングする。いくつかの実施形態では、制御装置40は、518で示すゾーン7内のマッピング電極502の下の圧受容器領域のマップを完成するために、518で示すゾーン7内の一つのマッピング電極を選択し、520で示すゾーン8内のマッピング電極502の下の圧受容器領域のマップを完成するために、520で示すゾーン8内の一つのマッピング電極を選択する。
【0149】
さらに、制御装置40は、圧受容器領域のマップを分析して、518で示すゾーン7および520で示すゾーン8のどちらのゾーンが、刺激されたときに、より大きいか、または最も大きい生理的反応であり得る有効な生理的反応を提供するマッピング電極を含む可能性がより高いかを判定する。このマッピング電極を含む可能性がより高いゾーンが選択されて、該プロセスは継続する。いくつかの実施形態において、有効な生理的反応は患者の血圧の最大低下である。いくつかの実施形態において、有効な生理的反応は患者の心拍数の最大低下である。いくつかの実施形態において、有効な生理的反応は患者の組織インピーダンスの最大変化である。
【0150】
いくつかの実施形態において、制御装置40は圧受容器領域のマップを表示し、ユーザは圧受容器領域のマップを見た後に、二つのゾーンのうちの一つを選択する。いくつかの実施形態において、制御装置40は、刺激されたときに有効な生理的反応を提供する少なくとも一つのマッピング電極を含む可能性が最も高いゾーンを選択する。いくつかの実施形態において、制御装置40は、一ゾーンにおける個々の生理的反応値を他のゾーンにおける個々の生理的反応値と比較し、最も大きい生理的反応値を有するゾーンを選択することによって、ゾーンを選択する。いくつかの実施形態において、制御装置40は、一ゾーンにおける生理的反応値を平均化し、他のゾーンにおける生理的反応値を平均化し、最も大きい生理的反応値の平均値を提供するゾーンを選択することによって、ゾーンを選択する。いくつかの実施形態において、制御装置40は、一ゾーンにおける生理的反応値を合計し、他のゾーンにおける生理的反応値を合計し、最も大きい合計値を提供するゾーンを選択することによって、ゾーンを選択する。
【0151】
図24は、本願に記載するいくつかの実施形態に従った、518で示すゾーン7の選択と、518で示すゾーン7の522で示すゾーン9および524で示すゾーン10への分割とを破線によって示す図である。522で示すゾーン9は518で示すゾーン7の上半分にある一つのマッピング電極502を含み、524で示すゾーン10は518で示すゾーン7の下半分にある他の一つのマッピング電極502を含む。
【0152】
次に、制御装置40は、上述したように、スイッチ44およびパルス発生器42を制御し、センサ36から信号を受信し、信号を分析して、522で示すゾーン9内および524で示すゾーン10内のマッピング電極502の下の圧受容器領域をマッピングする。さらに、制御装置40は、圧受容器領域のマップを分析して、522で示すゾーン9および524で示すゾーン10のどちらのマッピング電極が、刺激されたときに有効な生理的反応を提供するマッピング電極であるかを判定する。このマッピング電極が選択されて、植込み型装置のマーキングおよび配置プロセスが継続する。いくつかの実施形態において、有効な生理的反応は患者の血圧の最大低下である。いくつかの実施形態において、有効な生理的反応は患者の心拍数の最大低下である。いくつかの実施形態において、有効な生理的反応は患者の組織インピーダンスの最大変化である。
【0153】
図25は、本願に記載するいくつかの実施形態に従った、ゾーン1〜10のすべてを示し、
図20〜
図24の絞り込みプロセスについて選択されたゾーンを異なるクロスハッチングで示す図である。506で示すゾーン1が508で示すゾーン2に対して選択され、512で示すゾーン4が510で示すゾーン3に対して選択された。また、516で示すゾーン6が514で示すゾーン5に対して選択され、518で示すゾーン7が520で示すゾーン8に対して選択された。一つのマッピング電極まで絞り込むために、522で示すゾーン9または524で示すゾーン10のいずれかが選択される。
【0154】
いくつかの実施形態において、
図20〜
図25に関して上述したマッピングプロセスは、該プロセス中の任意の時点において中断することができ、ユーザはユーザが所望する通りにマッピング電極502について刺激および選択の少なくとも一方を行うことができる。
【0155】
一例において、制御装置40は、選択されたマッピング電極502を刺激するようにパルス発生器42を制御する。制御装置40はセンサ36から患者の血圧を示す信号を受信し、制御装置40は信号を分析して、患者の血圧の低下量を得る。制御装置40は、刺激されたカソード電極および対応する血圧低下量を示すデータを圧受容器領域のマップに格納する。制御装置40は、一ゾーンにおける血圧低下量の第一平均値と、他のゾーンにおける血圧低下量の第二平均値とを求める。制御装置40は、最大または最高の血圧低下量の平均値を有するゾーンを選択する。
【0156】
一例において、制御装置40は、接続されたマッピング電極502を刺激するようにパルス発生器42を制御する。制御装置40はセンサ36から患者の心拍数を示す信号を受信し、制御装置40は信号を分析して、患者の心拍数の低下量を得る。刺激装置40は、刺激されたカソード電極および対応する心拍数の低下量を示すデータを圧受容器領域のマップに格納する。制御装置40は、一ゾーンにおける心拍数の低下量の第一平均値と、他のゾーンにおける心拍数の低下量の第二平均値とを求める。制御装置40は、最大または最高の心拍数低下量の平均値を有するゾーンを選択する。
【0157】
一例において、制御装置40は、接続されたマッピング電極502を刺激するようにパルス発生器42を制御する。制御装置40はセンサ36から患者の血圧を示す信号を受信し、制御装置40は信号を分析して、患者の血圧の低下量を得る。刺激装置40は、刺激されたカソード電極および対応する血圧低下量を示すデータを圧受容器領域のマップに格納する。制御装置40は、一ゾーンにおける血圧低下量の第一平均値と、他のゾーンにおける血圧低下量の第二平均値とを求める。ユーザは、最大または最高の血圧低下量の平均値を有するゾーンを選択する。
【0158】
一例において、制御装置40は、接続されたマッピング電極502を刺激するようにパルス発生器42を制御する。制御装置40はセンサ36から患者の心拍数を示す信号を受信し、制御装置40は信号を分析して、患者の心拍数の低下量を得る。刺激装置40は、刺激されたカソード電極および対応する心拍数の低下量を示すデータを圧受容器領域のマップに格納する。制御装置40は、一ゾーンにおける心拍数の低下量の第一平均値と、他のゾーンにおける心拍数の低下量の第二平均値とを求める。ユーザは、最大または最高の心拍数低下量の平均値を有するゾーンを選択する。
【0159】
一例において、制御装置40は、接続されたマッピング電極502を刺激するようにパルス発生器42を制御する。制御装置40はセンサ36から患者の血圧を示す信号を受信し、制御装置40は信号を分析して、患者の血圧の低下量を得る。刺激装置40は、刺激されたカソード電極および対応する血圧低下量を示すデータを圧受容器領域のマップに格納する。制御装置40は、一ゾーンにおける血圧低下量を他のゾーンにおける血圧低下量と比較し、最大または最高の血圧低下量を含むゾーンを選択する。
【0160】
一例において、制御装置40は、接続されたマッピング電極502を刺激するようにパルス発生器42を制御する。制御装置40はセンサ36から患者の心拍数を示す信号を受信し、制御装置40は信号を分析して、患者の心拍数の低下量を得る。刺激装置40は、刺激されたカソード電極および対応する心拍数の低下量を示すデータを圧受容器領域のマップに格納する。制御装置40は、一ゾーンにおける心拍数の低下量を他のゾーンにおける心拍数の低下量と比較し、最大または最高の心拍数の低下量を含むゾーンを選択する。
【0161】
一例において、制御装置40は、接続されたマッピング電極502を刺激するようにパルス発生器42を制御する。制御装置40はセンサ36から患者の血圧を示す信号を受信し、制御装置40は信号を分析して、患者の血圧の低下量を得る。刺激装置40は、刺激されたカソード電極および対応する血圧低下量を示すデータを圧受容器領域のマップに格納する。ユーザは、一ゾーンにおける血圧低下量を他のゾーンにおける血圧低下量と比較し、最大または最高の血圧低下量を含むゾーンを選択する。
【0162】
一例において、制御装置40は、接続されたマッピング電極502を刺激するようにパルス発生器42を制御する。制御装置40はセンサ36から患者の心拍数を示す信号を受信し、制御装置40は信号を分析して、患者の心拍数の低下量を得る。刺激装置40は、刺激されたカソード電極および対応する心拍数の低下量を示すデータを圧受容器領域のマップに格納する。ユーザは、一ゾーンにおける心拍数の低下量を他のゾーンにおける心拍数の低下量と比較し、最大または最高の心拍数の低下量を含むゾーンを選択する。
【0163】
図26A〜
図26Cは、本願に記載するいくつかの実施形態に従った、圧受容器領域をマッピングするためのマッピングアルゴリズムを示すフローチャート図である。マッピング装置22,100,120,130,150,404のうちの一つのようなマッピング装置は、患者の圧受容器領域をマッピングするために患者の上に配置される。刺激装置24のような刺激装置は、マッピングアルゴリズムを提供する。
【0164】
540において、刺激装置はマッピング装置をマッピング電極の二つのゾーンに分割する。542において、刺激装置は、一方のゾーンのマッピング電極のうちの一つをカソードとしてパルス発生器42のようなパルス発生器に接続する。544において、刺激装置は、他方のゾーンのマッピング電極のうちの一つ以上をアノードとしてパルス発生器に接続する。刺激装置は、他方のゾーンのマッピング電極のうちのいずれか一つ、または他方のゾーンのマッピング電極の任意の組み合わせをアノードとして接続することができる。いくつかの実施形態において、患者の皮膚上に表面パッチが配置され、刺激装置は表面パッチをアノードとして接続する。いくつかの実施形態において、刺激装置は、マッピング装置の一部であるか、または別個のプローブからのものであり得る独立した電極をアノードとして接続する。
【0165】
546において、刺激装置は、カソードとして接続されたマッピング電極およびアノードとして接続されたマッピング電極によって、カソードとして接続されたマッピング電極下の圧受容器領域に双極電気刺激を提供するようにパルス発生器を制御する。あるいは、いくつかの実施形態では、刺激装置は、カソードとして接続されたマッピング電極を用いて、カソードとして接続されたマッピング電極下の圧受容器領域に単極電気刺激を提供するようにパルス発生器を制御する。
【0166】
548において、カソードとして接続されたマッピング電極下の圧受容器領域の電気刺激に関連した生理的反応が患者から得られる。この生理的反応は、ユーザによって手動で得られるか、または刺激装置および取り付けられたセンサによって自動的に得られる。また、550において、カソードとして接続されたマッピング電極のアイデンティティ、および関連する生理的反応の情報は、ユーザによって手動で、または刺激装置によって自動的に、圧受容器領域のマップに格納される。
【0167】
552において、一方のゾーンのマッピング電極のうちの一つ以上がカソードとしてまだ接続されていない場合には、刺激装置は続けて、554において一方のゾーンのマッピング電極のうちの異なる一つをカソードとして接続し、546における電気刺激を提供する工程、548における関連した生理的反応を得る工程、および550におけるカソードとして接続されて刺激されたマッピング電極のアイデンティティおよび関連する生理的反応を格納する工程を通じて、該プロセスを繰り返す。
【0168】
552において、一方のゾーンのマッピング電極のすべて、または選択された数のマッピング電極のすべてが刺激され、マッピングされた場合には、刺激装置は続いて、556において他方のゾーンのマッピング電極のうちの一つをカソードとしてパルス発生器に接続し、558において、刺激装置は(マッピングされたばかりの)一方のゾーンのマッピング電極のうちの一つ以上をアノードとしてパルス発生器に接続する。刺激装置は、マッピングされたばかりのゾーンのマッピング電極のうちのいずれか一つ、またはマッピングされたばかりのゾーンのマッピング電極の任意の組み合わせをアノードとして接続することができる。いくつかの実施形態において、刺激装置は、表面パッチをアノードとして患者の皮膚上に接続することができる。いくつかの実施形態において、刺激装置は、マッピング装置の一部であるか、または別個のプローブからのものであり得る独立した電極をアノードとして接続することができる。
【0169】
560において、刺激装置は、カソードとして接続されたマッピング電極およびアノードとして接続されたマッピング電極によって、カソードとして接続されたマッピング電極下の圧受容器領域に双極電気刺激を提供するように、パルス発生器を制御する。あるいは、いくつかの実施形態では、刺激装置は、カソードとして接続されたマッピング電極を用いて、カソードとして接続されたマッピング電極下の圧受容器領域に単極電気刺激を提供するようにパルス発生器を制御する。
【0170】
562において、カソードとして接続されたマッピング電極下の圧受容器領域の電気刺激に関連した生理的反応が、患者から、ユーザによって手動で得られるか、または刺激装置および取り付けられたセンサによって自動的に得られる。また、564において、カソードとして接続されたマッピング電極のアイデンティティ、および関連する生理的反応の情報は、ユーザによって手動で、または刺激装置によって自動的に、圧受容器領域のマップに格納される。
【0171】
566において、他方のゾーンのマッピング電極のうちの一つ以上がカソードとしてまだ接続されていない場合には、刺激装置は続けて、568において他方のゾーンのマッピング電極のうちの異なる一つをカソードとして接続し、560における電気刺激を提供する工程、562における関連した生理的反応を得る工程、および564におけるカソードとして接続されて刺激されたマッピング電極のアイデンティティおよび関連する生理的反応を格納する工程を通じて、該プロセスを繰り返す。
【0172】
566において、他方のゾーンのマッピング電極のすべて、または選択された数のマッピング電極のすべてが刺激され、マッピングされた場合には、該プロセスは、570において圧受容器領域のマップの分析を続け、572において圧受容器領域における圧受容器の長期的な刺激のために最も適切な位置を含むものとして、一方のゾーンまたは他方のゾーンを選択する。いくつかの実施形態では、570における圧受容器領域のマップの分析は手動で行うことができる。いくつかの実施形態では、570における圧受容器領域のマップの分析は刺激装置によって自動的に行うことができる。
【0173】
いくつかの実施形態において、植込み型装置220,240,250,270の各々のような恒久的植込み型装置は、マッピング電極のうちの一つより大きい植込み型装置電極を有する。いくつかの実施形態において、恒久的植込み型装置は、複数のマッピング電極の組み合わせと同じか、またはそれよりも大きな植込み型装置電極を有し、そのため、植込み型装置電極は圧受容器領域上において複数のマッピング電極と同じ領域を覆う。植込み型装置電極がマッピング電極の一つより大きいか、または複数のマッピング電極と同じ領域を覆う場合には、選択された最終ゾーンは複数のマッピング電極を含み、システムの要求を満たすことができる。
【0174】
574において、選択されたゾーンがシステムの要求を満たすための数より多くのマッピング電極を含む場合、刺激装置は576において選択されたゾーンを二つのゾーンに分割し、542において一方のゾーンのマッピング電極をカソードとしてパルス発生器に接続する工程から該プロセスを繰り返す。いくつかの実施形態において、あるゾーンが選択され、542において一方のゾーンのマッピング電極をカソードとしてパルス発生器に接続する工程から該プロセスを繰り返すと、該ゾーンのマッピング電極について二つ以上の生理的反応が得られる。
【0175】
574において、選択されたゾーンがシステムの要求を満たすための数のマッピング電極、またはそれよりも少ない数のマッピング電極を含む場合、578において示されるように、ゾーンの位置は、圧受容器領域の圧受容器の特定有効位置の良好な候補である。該プロセスは、580において該位置のマーキングを続ける。いくつかの実施形態において、
図26A〜
図26Cに関して上述したマッピングプロセスは、
図13の方法の一部である。いくつかの実施形態において、
図26A〜
図26Cに関して上述したマッピングプロセスは、該プロセスの任意の工程において中断することができ、ユーザは、マッピング電極のいずれか一つ、または二つ以上を、圧受容器領域上の特定有効位置にあるものとして、刺激および選択の少なくとも一方を行うことができる。
【0176】
記載された例示的な実施形態に対して、本発明の範囲から逸脱することなく、様々な変更および追加を行うことができる。例えば、上記実施形態は特定の特徴について言及しているが、本発明の範囲はまた、特徴の異なる組み合わせを有する実施形態、および記載された特徴のすべては含んでいない実施形態をも包含する。従って、本発明の範囲は、特許請求の範囲に含まれるすべての代替形態、変更形態およびバリエーションを、それらのすべての均等形態とともに包含することを企図している。