特許第6306380号(P6306380)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6306380
(24)【登録日】2018年3月16日
(45)【発行日】2018年4月4日
(54)【発明の名称】動力式ステープル留め装置
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/115 20060101AFI20180326BHJP
【FI】
   A61B17/115
【請求項の数】22
【外国語出願】
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2014-50370(P2014-50370)
(22)【出願日】2014年3月13日
(65)【公開番号】特開2014-176698(P2014-176698A)
(43)【公開日】2014年9月25日
【審査請求日】2017年2月2日
(31)【優先権主張番号】61/781,487
(32)【優先日】2013年3月14日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】14/197,817
(32)【優先日】2014年3月5日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】512269650
【氏名又は名称】コヴィディエン リミテッド パートナーシップ
(74)【代理人】
【識別番号】100107489
【弁理士】
【氏名又は名称】大塩 竹志
(72)【発明者】
【氏名】パトリック モズジェルズ
(72)【発明者】
【氏名】クリストファー ペナ
【審査官】 木村 立人
(56)【参考文献】
【文献】 特表平2−501273(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0015617(US,A1)
【文献】 国際公開第2012/148664(WO,A2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/03 ― 17/115
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ステープラーであって、該ステープラーは、
ハンドルアセンブリと、
該ハンドルアセンブリから遠位方向に延びているシャフトと、
該シャフトに選択的に連結するように構成されているツールアセンブリであって、該ツールアセンブリは、カートリッジアセンブリとアンビルアセンブリとを含み、該カートリッジアセンブリは、組織接触表面を規定するステープルガイドと、その中に複数のステープル保持スロットとを含む、ツールアセンブリと、
該カートリッジアセンブリ内に動作可能に位置決めされている弾性部材であって、該弾性部材は、該カートリッジアセンブリおよびアンビルが互いに対して接近させられる場合、該ステープルガイドを遠位方向に付勢して、組織に対して所定の圧縮力を提供するように構成されている、弾性部材と
を含む、ステープラー。
【請求項2】
前記弾性部材は、前記ステープルガイドの前記組織接触表面の下側に連結されている、請求項1に記載のステープラー。
【請求項3】
前記弾性部材は、波形ばねおよび圧縮ばねのうちの1つである、請求項1に記載のステープラー。
【請求項4】
前記弾性部材は、前記ステープルガイドの前記組織接触表面に相補的であるように形作られている、請求項1に記載のステープラー。
【請求項5】
前記カートリッジアセンブリおよびアンビルアセンブリのうちの少なくとも1つは、円形状である、請求項1に記載のステープラー。
【請求項6】
前記ステープルガイドは、前記ツールアセンブリを通って規定される長手方向軸に沿って、該ツールアセンブリに対して移動可能である、請求項1に記載のステープラー。
【請求項7】
マイクロコントローラーをさらに含み、該マイクロコントローラーは、モーター、および該モーターに電圧を加えるように構成されている電源と動作可能に通信するように構成されている、請求項1に記載のステープラー。
【請求項8】
前記マイクロコントローラーは、前記ハンドルアセンブリおよびシャフトのうちの少なくとも1つの中に動作可能に位置決めされている、請求項7に記載のステープラー。
【請求項9】
前記マイクロコントローラーは、前記カートリッジアセンブリと動作可能に通信し、前記弾性部材のばね定数を試験するように構成されている、請求項7に記載のステープラー。
【請求項10】
前記カートリッジアセンブリは、前記弾性部材の前記ばね定数を試験するために、試験行程を通して移動するように構成されている、請求項9に記載のステープラー。
【請求項11】
前記マイクロコントローラーは、試験されたばね定数を、メモリーに記憶されている公知のばね定数と比較するように構成され、該メモリーは、該マイクロコントローラーにアクセス可能である、請求項8に記載のステープラー。
【請求項12】
前記マイクロコントローラーは、前記弾性部材の前記試験されたばね定数に基づいて、前記モーターに供給される電流の量を制御する、請求項11に記載のステープラー。
【請求項13】
ハンドルアセンブリに選択的に連結するように適合されているツールアセンブリであって、該ツールアセンブリは、
カートリッジアセンブリおよびアンビルアセンブリであって、該カートリッジアセンブリは、組織接触表面を規定するステープルガイドと、その中に複数のステープル保持スロットとを含む、カートリッジアセンブリおよびアンビルアセンブリと、
該カートリッジアセンブリ内に動作可能に位置決めされている弾性部材であって、該弾性部材は、該カートリッジアセンブリおよびアンビルが該ハンドルアセンブリを介して互いに対して接近させられる場合、該ステープルガイドを遠位方向に付勢して、組織に対して所定の圧縮力を提供するように構成されている、弾性部材と
を含む、ツールアセンブリ。
【請求項14】
前記弾性部材は、前記ステープルガイドの前記組織接触表面の下側に連結されている、請求項13に記載のツールアセンブリ。
【請求項15】
前記弾性部材は、波形ばねおよび圧縮ばねのうちの1つである、請求項13に記載のツールアセンブリ。
【請求項16】
前記弾性部材は、前記ステープルガイドの前記組織接触表面に相補的であるように形作られている、請求項13に記載のツールアセンブリ。
【請求項17】
前記ステープルガイドは、前記ツールアセンブリを通って規定される長手方向軸に沿って、該ツールアセンブリに対して移動可能である、請求項13に記載のツールアセンブリ。
【請求項18】
組織をステープル留めするためのシステムであって、該システムは、
ハンドルアセンブリと、
該ハンドルアセンブリに動作可能に連結するように構成されているツールアセンブリであって、該ツールアセンブリは、カートリッジアセンブリと、アンビルアセンブリと、弾性部材とを含み、該弾性部材は、該カートリッジアセンブリ内に動作可能に位置決めされ、該カートリッジアセンブリのステープルガイドを遠位方向に付勢して、組織に対して所定の圧縮力を提供するように構成されており、該ツールアセンブリは、該ハンドルアセンブリに連結させられるように構成されている、ツールアセンブリ
を含み、
該カートリッジアセンブリは、該弾性部材のばね定数を試験するために、試験行程を通して移動するように構成されており、
該ハンドルアセンブリのモーターに供給される電流の量は、ばねの試験された該ばね定数に基づいて調整可能であり、
該カートリッジアセンブリおよびアンビルは、互いに対して接近させられるように構成されている、システム。
【請求項19】
前記弾性部材は、該弾性部材のための、波形ばねおよび圧縮ばねのうちの少なくとも1つである、請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
前記モーターおよび該モーターに電圧を加えるように構成されている電源と動作可能に通信するように構成されているマイクロコントローラーをさらに含む、請求項18に記載のシステム。
【請求項21】
前記マイクロコントローラーは、試験されたばね定数を、メモリーに記憶されている公知のばね定数と比較するように構成され、該メモリーは、該マイクロコントローラーにアクセス可能である、請求項20に記載のシステム。
【請求項22】
前記モーターは、前記ばね定数が所定の閾値よりも上である場合、より多くの電流が提供され、該ばね定数が所定の閾値よりも下である場合、より少ない電流が提供されるように構成されている、請求項21に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
本願は、2013年3月14日に出願された、米国仮特許出願第61/781,487号の利益および上記米国仮特許出願に対する優先権を主張し、その開示全体は、本明細書中で参考として援用される。
【背景技術】
【0002】
背景
技術分野
本開示は、動力式ステープル留め装置に関する。より詳しくは、本開示は、組織をステープル留めするために、一貫した特定の圧縮力を提供するように構成されているばね装填カートリッジアセンブリを含む動力式ステープル留め装置に関する。
【0003】
関連技術の記載
動力式ステープラーは、閉じた手順、すなわち、内視鏡手順、腹腔鏡手順、または本来の身体のオリフィスを通った手順におけるそれらの使用が公知である。動力式ステープラーは、ツールアセンブリを含み得、このツールアセンブリは、ハンドルアセンブリから延びている細長い本体の遠位端に動作可能に連結するように構成されている。ハンドルアセンブリは、再使用可能であり、ツールアセンブリは、代表的に使い捨てである。ツールアセンブリは、アンビルアセンブリと、カートリッジアセンブリとを含み得、このカートリッジアセンブリは、その中に1つ以上のステープルを収容する。使用において、アンビルアセンブリおよびカートリッジアセンブリは、互いに接近させられ、ステープル(複数可)は、カートリッジアセンブリからアンビルアセンブリへ射出させられて、組織においてステープル(複数可)を形成する。
【0004】
1つ以上の適切な電源(例えば、電池、コンセントなど)によって電力を供給されるモーターは、ステープル(複数可)を射出することを実施するために利用され得る。1つ以上の安全装置は、代表的に、モーターが電流を引き込み過ぎないことを確実にするために利用される。例えば、テープル(複数可)を射出する前に、マイクロコントローラーは、ハンドルアセンブリにおいて提供され得、モーターによって電源から引き込まれる電流の量を測定するために利用され得る。マイクロコントローラーは、モーターが過剰な量の電流を引き込んでいないことを確実にするために、この電流測定値を利用し、過剰な量の電流は、円形状ステープラーの1つ以上の構成要素に損傷を引き起こし得る。
【0005】
上で言及されるように、ハンドルアセンブリは、再使用可能であり得る。この点において、ハンドルは、滅菌され得、再使用され得る。認識され得るように、アンビルアセンブリおよびカートリッジアセンブリの移動を実施するために動作可能であるハンドルアセンブリおよび/またはそれと関連付けられる動作可能な構成要素(例えば、歯車、リンクなど)は、ハンドルアセンブリの滅菌プロセスおよび/または延長させられた使用の結果として、摩滅および/または欠陥を生じさせられ得、このことは、これらの構成要素が、意図されるような態様で機能しないことをもたらし得る。
【0006】
従来のマイクロコントローラーは、ハンドルアセンブリおよび/またはそれと関連付けられる動作可能な構成要素が、適切な作業順にあるかどうかを決定するために、ハンドルアセンブリおよび/もしくはそれと関連付けられる構成要素の増大もしくは減少した動作上の有効性を試験するように構成されてない場合があるか、またはそれを試験することができない場合がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
概要
認識され得るように、組織をステープル留めするために、一貫した特定の圧縮力を提供するように構成されているばね装填カートリッジアセンブリを含む動力式ステープル留め装置は、外科手術場面において、有用であるとわかり得る。
【0008】
本開示の実施形態は、類似の参照数字が同様の要素または同一の要素を識別する図面を参照して詳細に記載される。本明細書中で用いられる場合、用語「遠位」は、使用者からより遠いと記載されている部分を指し、用語「近位」は、使用者により近いと記載されている部分を指す。
【0009】
本開示の実施形態は、円形状ステープラーを提供する。円形状ステープラーは、ハンドルアセンブリを含み得る。シャフトは、ハンドルアセンブリから遠位方向に延び得る。ツールアセンブリは、シャフトに選択的に連結するように構成され得、カートリッジアセンブリとアンビルアセンブリとを含む。カートリッジアセンブリは、組織接触表面を規定するステープルガイドを含み得る。弾性部材は、カートリッジアセンブリ内に動作可能に位置決めされ得、ステープルガイドを遠位方向に付勢するように構成され得、これは、カートリッジアセンブリおよびアンビルが互いに対して接近させられる場合、組織に対して所定の圧縮力を提供する。
【0010】
弾性部材は、ステープルガイドの組織接触表面の下側に連結され得る。弾性部材は、波形ばねまたは圧縮ばねであり得る。弾性部材は、ステープルガイドの組織接触表面に相補的であるように形作られ得る。ステープルガイドは、ツールアセンブリを通って規定される長手方向軸に沿って、ツールアセンブリに対して移動可能であり得る。
【0011】
マイクロコントローラーは、例えば、ハンドルアセンブリ(またはシャフト)におけるモーター、およびモーターに電圧を加えるように構成されている電源と動作可能に通信するように構成され得る。マイクロコントローラーは、カートリッジアセンブリと動作可能に通信し得、弾性部材のばね定数を試験するように構成されている。
【0012】
カートリッジアセンブリは、弾性部材のばね定数を試験するために、試験行程を通して移動するように構成され得る。この例において、マイクロコントローラーは、試験されたばね定数を、データルックアップ表中にコンパイルされている公知のばね定数と比較するように構成され得、このデータルックアップ表は、メモリーに記憶され、マイクロコントローラーにアクセス可能である。さらに、マイクロコントローラーは、ばねの試験されたばね定数に基づいて、モーターに供給される電流の量を制御し得る。
【0013】
本開示の実施形態は、ハンドルアセンブリに選択的に連結するように適合されているツールアセンブリを提供する。ツールアセンブリは、カートリッジアセンブリとアンビルアセンブリとを含む。カートリッジアセンブリは、組織接触表面を規定するステープルガイドと、その中に複数のステープル保持スロットとを含む。カートリッジアセンブリ内に動作可能に位置決めされている弾性部材は、ステープルガイドを遠位方向に付勢するように構成されており、これは、カートリッジアセンブリおよびアンビルがハンドルアセンブリを介して互いに対して接近させられる場合、組織に対して所定の圧縮力を提供する。
【0014】
弾性部材は、ステープルガイドの組織接触表面の下側に連結され得る。弾性部材は、波形ばねまたは圧縮ばねであり得る。弾性部材は、ガイドの組織接触表面に相補的であるように形作られ得る。ステープルガイドは、ツールアセンブリを通って規定される長手方向軸に沿って、ツールアセンブリに対して移動可能であり得る。
【0015】
本開示の実施形態は、組織をステープル留めする方法を提供する。ハンドルアセンブリおよびツールアセンブリが提供される。ツールアセンブリは、ハンドルアセンブリに動作可能に連結するように構成され、カートリッジアセンブリと、アンビルアセンブリと、弾性部材とを含む。波形ばねまたは圧縮ばねは、弾性部材のために利用され得る。弾性部材は、カートリッジアセンブリ内に動作可能に位置決めされ、カートリッジアセンブリのステープルガイドを遠位方向に付勢して、組織に対して所定の圧縮力を提供するように構成されている。ツールアセンブリは、ハンドルアセンブリに連結されている。弾性部材のばね定数を試験するための試験行程が、次に実施される。この例において、ハンドルアセンブリのモーターに供給される電流の量は、ばねの試験されたばね定数に基づいて調整される。カートリッジアセンブリおよびアンビルは、次に、互いに対して接近させられ、組織がステープル留めされる。
【0016】
ハンドルアセンブリは、例えば、ハンドルアセンブリにおけるモーター、およびモーターに電圧を加えるように構成され得る電源と動作可能に通信するように構成されているマイクロコントローラーを備え得る。試験されたばね定数は、データルックアップ表中にコンパイルされている公知のばね定数と比較され得、このデータルックアップ表は、メモリーに記憶され、マイクロコントローラーにアクセス可能である。ばね定数が所定の閾値よりも上である場合、モーターに供給される電流の量は、増大させられ得る。そして、ばね定数が所定の閾値よりも下である場合、モーターへの電流の量は、減少させられ得る。
【0017】
例えば、本発明は、以下を提供する。
(項目1)
ステープラーであって、該ステープラーは、
ハンドルアセンブリと、
該ハンドルアセンブリから遠位方向に延びているシャフトと、
該シャフトに選択的に連結するように構成されているツールアセンブリであって、該ツールアセンブリは、カートリッジアセンブリとアンビルアセンブリとを含み、該カートリッジアセンブリは、組織接触表面を規定するステープルガイドと、その中に複数のステープル保持スロットとを含む、ツールアセンブリと、
該カートリッジアセンブリ内に動作可能に位置決めされている弾性部材であって、該弾性部材は、該カートリッジアセンブリおよびアンビルが互いに対して接近させられる場合、該ステープルガイドを遠位方向に付勢して、組織に対して所定の圧縮力を提供するように構成されている、弾性部材と
を含む、ステープラー。
(項目2)
上記弾性部材は、上記ステープルガイドの上記組織接触表面の下側に連結されている、上記項目に記載のステープラー。
(項目3)
上記弾性部材は、波形ばねおよび圧縮ばねのうちの1つである、上記項目のうちのいずれか一項に記載のステープラー。
(項目4)
上記弾性部材は、上記ステープルガイドの上記組織接触表面に相補的であるように形作られている、上記項目のうちのいずれか一項に記載のステープラー。
(項目5)
上記カートリッジアセンブリおよびアンビルアセンブリのうちの少なくとも1つは、円形状である、上記項目のうちのいずれか一項に記載のステープラー。
(項目6)
上記ステープルガイドは、上記ツールアセンブリを通って規定される長手方向軸に沿って、該ツールアセンブリに対して移動可能である、上記項目のうちのいずれか一項に記載のステープラー。
(項目7)
マイクロコントローラーをさらに含み、該マイクロコントローラーは、モーター、および該モーターに電圧を加えるように構成されている電源と動作可能に通信するように構成されている、上記項目のうちのいずれか一項に記載のステープラー。
(項目8)
上記マイクロコントローラーは、上記ハンドルアセンブリおよびシャフトのうちの少なくとも1つの中に動作可能に位置決めされている、上記項目のうちのいずれか一項に記載のステープラー。
(項目9)
上記マイクロコントローラーは、上記カートリッジアセンブリと動作可能に通信し、上記弾性部材のばね定数を試験するように構成されている、上記項目のうちのいずれか一項に記載のステープラー。
(項目10)
上記カートリッジアセンブリは、上記弾性部材の上記ばね定数を試験するために、試験行程を通して移動するように構成されている、上記項目のうちのいずれか一項に記載のステープラー。
(項目11)
上記マイクロコントローラーは、試験されたばね定数を、メモリーに記憶されている公知のばね定数と比較するように構成され、該メモリーは、該マイクロコントローラーにアクセス可能である、上記項目のうちのいずれか一項に記載のステープラー。
(項目12)
上記マイクロコントローラーは、上記弾性部材の上記試験されたばね定数に基づいて、上記モーターに供給される電流の量を制御する、上記項目のうちのいずれか一項に記載のステープラー。
(項目13)
ハンドルアセンブリに選択的に連結するように適合されているツールアセンブリであって、該ツールアセンブリは、
カートリッジアセンブリおよびアンビルアセンブリであって、該カートリッジアセンブリは、組織接触表面を規定するステープルガイドと、その中に複数のステープル保持スロットとを含む、カートリッジアセンブリおよびアンビルアセンブリと、
該カートリッジアセンブリ内に動作可能に位置決めされている弾性部材であって、該弾性部材は、該カートリッジアセンブリおよびアンビルが該ハンドルアセンブリを介して互いに対して接近させられる場合、該ステープルガイドを遠位方向に付勢して、組織に対して所定の圧縮力を提供するように構成されている、弾性部材と
を含む、ツールアセンブリ。
(項目14)
上記弾性部材は、上記ステープルガイドの上記組織接触表面の下側に連結されている、上記項目のうちのいずれか一項に記載のツールアセンブリ。
(項目15)
上記弾性部材は、波形ばねおよび圧縮ばねのうちの1つである、上記項目のうちのいずれか一項に記載のツールアセンブリ。
(項目16)
上記弾性部材は、上記ステープルガイドの上記組織接触表面に相補的であるように形作られている、上記項目のうちのいずれか一項に記載のツールアセンブリ。
(項目17)
上記ステープルガイドは、上記ツールアセンブリを通って規定される長手方向軸に沿って、該ツールアセンブリに対して移動可能である、上記項目のうちのいずれか一項に記載のツールアセンブリ。
(項目18)
組織をステープル留めするためのシステムであって、該システムは、
ハンドルアセンブリと、
該ハンドルアセンブリに動作可能に連結するように構成されているツールアセンブリであって、該ツールアセンブリは、カートリッジアセンブリと、アンビルアセンブリと、弾性部材とを含み、該弾性部材は、該カートリッジアセンブリ内に動作可能に位置決めされ、該カートリッジアセンブリのステープルガイドを遠位方向に付勢して、組織に対して所定の圧縮力を提供するように構成され、該ツールアセンブリは、該ハンドルアセンブリに連結させられるように構成されている、ツールアセンブリと、
該弾性部材のばね定数を試験するための試験行程と
を含み、
該ハンドルアセンブリのモーターに供給される電流の量は、ばねの試験された該ばね定数に基づいて調整可能であり、
該カートリッジアセンブリおよびアンビルは、互いに対して接近させられるように構成されている、システム。
(項目19)
上記弾性部材は、該弾性部材のための、波形ばねおよび圧縮ばねのうちの少なくとも1つである、上記項目のうちのいずれか一項に記載のシステム。
(項目20)
上記モーターおよび該モーターに電圧を加えるように構成されている電源と動作可能に通信するように構成されているマイクロコントローラーをさらに含む、上記項目のうちのいずれか一項に記載のシステム。
(項目21)
上記マイクロコントローラーは、試験されたばね定数を、メモリーに記憶されている公知のばね定数と比較するように構成され、該メモリーは、該マイクロコントローラーにアクセス可能である、上記項目のうちのいずれか一項に記載のシステム。
(項目22)
上記モーターは、上記ばね定数が所定の閾値よりも上である場合、より多くの電流が提供され、該ばね定数が所定の閾値よりも下である場合、より少ない電流が提供されるように構成されている、上記項目のうちのいずれか一項に記載のシステム。
(項目18A)
組織をステープル留めする方法であって、該方法は、
ハンドルアセンブリを提供するステップと、
該ハンドルアセンブリに動作可能に連結するように構成されているツールアセンブリを提供するステップであって、該ツールアセンブリは、カートリッジアセンブリと、アンビルアセンブリと、弾性部材とを含み、該弾性部材は、該カートリッジアセンブリ内に動作可能に位置決めされ、該カートリッジアセンブリのステープルガイドを遠位方向に付勢して、組織に対して所定の圧縮力を提供するように構成されている、ステップと、
該ツールアセンブリを該ハンドルアセンブリに連結するステップと、
該弾性部材のばね定数を試験するための試験行程を実施するステップと、
該ハンドルアセンブリのモーターに供給される電流の量を、ばねの試験された該ばね定数に基づいて調整するステップと、
該カートリッジアセンブリおよびアンビルを、互いに対して接近させるステップと、
組織をステープル留めするステップと
を含む、方法。
(項目19A)
上記弾性部材のための、波形ばねおよび圧縮ばねのうちの少なくとも1つを利用することを含む、上記項目のうちのいずれか一項に記載の方法。
(項目20A)
マイクロコントローラーを有する上記ハンドルアセンブリを提供するステップを含み、該マイクロコントローラーは、上記モーターおよび該モーターに電圧を加えるように構成されている電源と動作可能に通信するように構成されている、上記項目のうちのいずれか一項に記載の方法。
(項目21A)
試験されたばね定数を、メモリーに記憶され、該マイクロコントローラーによってアクセス可能である公知のばね定数と比較するステップを含む、上記項目のうちのいずれか一項に記載の方法。
(項目22A)
上記ばね定数が所定の閾値よりも上である場合、より多くの電流を上記モーターに提供し、該ばね定数が所定の閾値よりも下である場合、より少ない電流を該モーターに提供するステップを含む、上記項目のうちのいずれか一項に記載の方法。
【0018】
(摘要)
ステープラーが提供される。ステープラーは、ハンドルアセンブリと、ハンドルアセンブリから遠位方向に延びているシャフトとを含む。ツールアセンブリは、シャフトに選択的に連結するように構成され、カートリッジアセンブリとアンビルアセンブリとを含む。カートリッジアセンブリは、組織接触表面を規定するステープルガイドを含む。弾性部材は、カートリッジアセンブリ内に動作可能に位置決めされ、カートリッジアセンブリおよびアンビルが互いに対して接近させられる場合、ステープルガイドを遠位方向に付勢して、組織に対して所定の圧縮力を提供するように構成されている。
【0019】
本発明の前述の特徴は、添付の図面を参照して、以下の詳細な説明を参照することによって、より容易に理解される。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1図1は、本発明の実施形態に従う、円形状ツールアセンブリに連結されているハンドルアセンブリの斜視図であり、この円形状ツールアセンブリは、円形状吻合を実施するように構成されている。
図2図2は、本発明の実施形態に従う、図1の円形状ツールアセンブリの遠位端の、部品が分離された部分的な斜視図である。
図3図3は、本発明の実施形態に従う、円形状ツールアセンブリの遠位端の部分的な切り欠き図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
詳細な説明
本開示の詳細な実施形態が本明細書中に開示されるが、開示される実施形態は、単に本開示の例であり、様々な形態で具体化され得る。従って、本明細書中に開示される特定の構造上および機能上の詳細は、限定するものではなく、単に特許請求の範囲のための基礎として、および事実上任意の適切に詳述した構造で本開示を様々に用いるために、当業者に教示するための代表的な基礎として解釈されるべきである。
【0022】
本発明の実施形態に従って、図1は、動力式円形状ステープル留め装置、すなわち、ステープラーを例示し、全体的に参照数字2として示されている。ステープラー2は、ハウジングまたはハンドルアセンブリ4を含み、このハウジングまたはハンドルアセンブリ4は、アクチュエーター6と、ハンドルアセンブリ4から延びている細長い部材、例えば、シャフト8とを有する。ツールアセンブリ10(例えば、複数回使用ローディングユニット「MULU」)は、細長い部材8の遠位端に動作可能に連結するように構成されており、その遠位端にエンドエフェクター12を含む。エンドエフェクター12は、シェルアセンブリ14を含み、このシェルアセンブリ14は、カートリッジアセンブリ16(図1および図2)を支持するように構成されている。カートリッジアセンブリ16は、複数の締め具(示されない)と、対応する複数のプッシャー部材(示されない)とを含み、この対応する複数のプッシャー部材は、締め具(複数可)に動作可能に連結される。エンドエフェクター12は、アンビルアセンブリ18を含み、このアンビルアセンブリ18は、ツールアセンブリ10に解放可能に連結するように構成され、複数のステープル形成ポケットまたはくぼみ(示されない)を含み、複数のステープル形成ポケットまたはくぼみは、締め具(複数可)がカートリッジアセンブリ16から配備される場合、その中に対応する締め具(複数可)を受け取るように構成されている。
【0023】
2013年3月7日に出願された、発明の名称「CIRCULAR STAPLING DEVICE INCLUDING BUTTRESS RELEASE MECHANISM」の米国特許出願第61/774,071号、2013年1月11日に出願された、発明の名称「Circular Stapling Instrument」の米国特許出願第13/739,246号、および2010年11月15日に出願された、発明の名称「Adapters for Use Between Surgical Handle Assembly and Surgical End Effector」の米国特許出願第12/946,082号に対して参照がなされ、それらの各々の内容全体は、これにより、参考として援用される。
【0024】
図2を参照すると、カートリッジアセンブリ16は、ステープルガイド17を含み、このステープルガイド17は、組織接触表面22と、組織接触表面22に形成される複数のスロット19とを規定し、複数のスロット19は、その締め具(複数可)およびプッシャー(複数可)と整列させられる。スロット19は、アンビルアセンブリ18においてステープル形成ポケットと整列させられ、締め具(複数可)がカートリッジアセンブリ16から組織を通ってアンビルアセンブリ18のステープル形成ポケットへ配備されることを可能にするように構成されている。
【0025】
締め具(複数可)がアンビルアセンブリ18のステープル形成ポケットを係合する場合、締め具(複数可)は、形成されて、組織を留めて閉じるか、または組織を隣接する組織に留める。本発明の実施形態において、ステープルガイド17は、ツールアセンブリ10を通って規定される長手方向軸「A−A」に沿って、ツールアセンブリ10に対して移動可能である。
【0026】
図2および図3に見られるように、円形状リップまたはフランジ23が、底部周囲壁29において提供され得、この底部周囲壁29は、組織接触表面22の下に提供され、シェルアセンブリ14の内部壁27に沿って延びている円形状リップまたはフランジ25を係合するように構成されている。例示される実施形態において、ステープルガイド17は、シェルアセンブリ14に非取り外し可能に連結される。実施形態において、ステープルガイド17は、シェルアセンブリ14に取り外し可能に連結するように構成され得る。実施形態において、フランジ23は、1つ以上の比較的弾性のフィンガー(示されない)と交換され得、1つ以上の比較的弾性のフィンガーは、使用者が、ステープルガイド17を連結し、ステープルガイド17をシェルアセンブリ14から分離することを可能にするために、半径方向に内方に曲がるように構成されている。この連結された構成において、弾性フィンガー(複数可)は、使用者がフィンガー(複数可)を内方に押圧して、カートリッジアセンブリ16をシェル14から解放し得るように、使用者に対してアクセス可能であり得る。実施形態において、フランジ23は、1つ以上のタブまたは突出部(示されない)と交換され得、1つ以上のタブまたは突出部は、周囲壁29から半径方向に外方に延びている。実施形態において、円形状リップまたはフランジ25は、1つ以上のタブまたは突出部(示されない)と交換され得、1つ以上のタブまたは突出部は、シェルアセンブリ14の内部壁27から内方に延びている。
【0027】
図2図3を引き続き参照すると、カートリッジアセンブリ16は、弾性部材20、例えば、波形、圧縮、またはコイルばね21(以下、ばね21)を含む。弾性部材20が、圧力下、または力の下で変形し、その後、その形状またはその形状の一部を回復できる任意の材料であり得ることも想定される。特に、ばね21は、カートリッジアセンブリ16およびアンビルアセンブリ18が互いに対して接近させられる場合、組織に対して所定の圧縮力を提供するために、カートリッジアセンブリ16の組織ステープルガイド17を、外方または遠位方向に付勢するように構成されている。
【0028】
使用前、ハンドルアセンブリ4およびツールアセンブリ10は、カートリッジアセンブリ16およびアンビルアセンブリ18の必要とされる締め付け行程(例えば、組織がカートリッジアセンブリ16とアンビルアセンブリ18との間に位置決めされている状態)を確立するために、空の較正締め付け行程(例えば、組織がカートリッジアセンブリ16とアンビルアセンブリ18との間に位置決めされていない状態)を実施する。本開示に従って、この較正締め付け行程は、ばね21を完全に圧縮し、ステープラー2における、ステープラー2を発射させるために利用される構成要素(例えば、アダプター、歯車、モーターなど)の年数またはそのサイクルの数にかかわらず、ハンドルアセンブリ4が、電流を力に正確に関連付けることを可能にする。組織におけるステープラー2の締め付けの際、圧縮力が、ばね21のばね力を超える場合、ばね21は、部分的に、または完全に圧縮され得る。どちらの例においても、ステープラー2は、ステープルを送達するために、捕捉された組織の正確な標的圧縮を測定することができ、このステープルは、最適に圧縮された組織を含むように捲縮される。
【0029】
実施形態において、ばね21は、周囲壁29の周りに置かれ、組織接触表面22の下側34とシェル14の遠位面22との間に位置決めされている。組み立てられた構成において、ばね21は、図3に最も良好に見られるように、下側34および遠位面22に対して静止している。実施形態において、ばね21は、周囲壁29の周りに完全に延びている。実施形態において、ばね21は、周囲壁29の周りに部分的にのみ延びている。実施形態において、ばね21は、カートリッジアセンブリ16の組織接触表面22および周囲壁29の円形状の構成を補完するために、(例えば、ほぼ円形状または湾曲した構成を有して)形作られ得る。
【0030】
ばね21は、他の構成要素上に配置され得るか、または他の構成要素内に含まれ得、他の構成要素は、組織における圧縮負荷を確立するように構成されている。例えば、ばね21は、カートリッジアセンブリ16内に配置されていると本明細書中に記載されているが、ばね21は、アンビルアセンブリ18、ハンドルアセンブリ4、ツールアセンブリ10、および/またはステープラー2との使用のために構成されているアダプター(示されない)の上に配置され得るか、またはそれらの中に含まれ得る。
【0031】
図1を再び参照すると、マイクロコントローラー30(想像図で示される)は、ハンドルアセンブリ4のモーター31(想像図で示される)、およびモーター31に電圧を加えるように構成されている電源33と動作可能に通信するように構成されている。実施形態(例えば、例示される実施形態)において、マイクロコントローラー30は、ハンドルアセンブリ4内に収容され得る。実施形態において、マイクロコントローラー30は、細長い部材8の中に収容され得る。電源33は、任意の適切な電源であり得、それには、電池(再充電可能および/または再充電可能ではない)、またはAC壁付きコンセントが挙げられるが、これらに限定されない。
【0032】
ハンドルアセンブリ4およびツールアセンブリ10における伝動装置および/またはモーターは、モーター31の動力をトルクに変換する。上に言及されるように、従来のステープラーでは、多くの使用サイクルで、ハンドルアセンブリおよびツールアセンブリにおける伝動装置および/またはモーターが、「使用に耐え(wear in)」ると、トルクに対する増大した効率の電流をもたらし得る。サイクルが続くにつれて、伝動装置および/またはモーターのうちの1つ以上は、それらの性能が低下し始め得、効率の損失を示す。伝動装置の効率が変化する場合、圧力関係への電流、圧力の制御も変化し得る。
【0033】
認識され得るように、組織がステープル留めされる場合、組織における圧力をモニタリングし、制御することが、有利であることがわかり得る。それに従って、ばね21は、サイクルの数にかかわらず、一定の変化しない力曲線を表す。特に、ハンドルアセンブリ4は、モーター31への電流入力をモニタリングし、制御する。従って、カートリッジアセンブリ16およびアンビルアセンブリ18をばね21に対して較正することによって、マイクロコントローラー30は、ばね21の割り当てられた値であるばね定数の力に対応する電流の値に設定され得る。従って、ステープラー2が締め付けおよびステープル留め行程を通してサイクルさせられる場合、マイクロコントローラーが、読み取り、モニタリングし、制御する電流は、電流とは対照的に、力に関して制御され得る。
【0034】
マイクロコントローラー30は、カートリッジアセンブリ16と動作可能に通信し得、ばね21のばね定数を試験するように構成されている。特に、マイクロコントローラー30は、試験されたばね定数を、1つ以上のデータルックアップ表36中にコンパイルされ、メモリー35(想像図で示される)に記憶されている公知のばね定数と比較するように構成され得、このメモリー35は、マイクロコントローラー30によってアクセス可能である。公知のばね定数は、ある範囲の異なる弾性部材の測定値を通して取得され得、この弾性部材は、カートリッジアセンブリ16とともに利用され得る。
【0035】
実施形態において、マイクロコントローラー30によって実行可能であるアプリケーションソフトウェアは、所望の力を計算するために利用され得る。そのような実施形態において、ツールアセンブリ10は、マイクロコントローラー30と通信する識別チップまたは電気消去可能プログラマブル読出し専用メモリーデバイス(EEPROM)を含み得る。ツールアセンブリ10における情報は、例えば、ステープルサイズ、ツールアセンブリタイプなどを含み得、アプリケーションソフトウェアが、実際の力に対する電流の運転パラメーターを確立することを可能にするために、ばねタイプ/負荷は、ハンドルアセンブリ4に通信され得る。さらに、または代替的に、別個のばね装填デバイス(明らかには示されない)は、電流関係に対して必要な力を確立するために、ツールアセンブリ10のアンビルアセンブリ18とステープルガイドとの間に挿入するために使用され得る。
【0036】
実施形態において、メモリー35は、マイクロコントローラー30のモジュールまたは構成要素であり得る。メモリー35は、任意の適切なコンピューター読み取り可能媒体であり得、揮発性および/または非揮発性メモリー、ならびにデータ記憶構成要素の両方を含み得る。メモリー35としては、例えば、ランダムアクセスメモリー(RAM)、および/または読出し専用メモリー(ROM)が挙げられ得る。RAMとしては、例えば、スタティックランダムアクセスメモリー(SRAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリー(DRAM)、または磁気ランダムアクセスメモリー(MRAM)、および他のそのようなデバイスが挙げられ得る。ROMとしては、例えば、プログラマブル読出し専用メモリー(PROM)、消去可能プログラマブル読出し専用メモリー(EPROM)、EEPROMなどのメモリーデバイスが挙げられ得る。
【0037】
1つ以上のセンサー37(または他の適切なデバイス(複数可))は、ばね21に動作可能に連結され得、ばね21(図2)のばね定数を測定するように構成されている。センサー(複数可)37は、力変換器、加速度計、または他の適切なセンサーであり得る。実施形態において、ケーブル39(ワイヤーなど)は、ツールアセンブリ10を通って延び得、対応するケーブル41(図1)に連結するように構成され得る。ケーブル41は、細長いシャフト8を通って延び、マイクロコントローラー30との通信のために、マイクロコントローラー30に連結する。
【0038】
実施形態において、カートリッジアセンブリ16は、ばね21のばね定数を試験するための試験または較正の行程を通して移動するように構成されている。特に、マイクロコントローラー30は、ばね21の試験されたばね定数に基づいて、モーター31に供給される電流の量を制御する。より詳しくは、マイクロコントローラー30は、ばね定数が所定の閾値よりも上である場合、より多くの電流をモーター31に提供し、ばね定数が所定の閾値よりも下である場合、より少ない電流をモーターへ31に提供する。
【0039】
使用において、ツールアセンブリ10は、細長いシャフト8に連結され得る。その後、ばね21のばね定数を試験するための試験行程が実施され得る。試験行程中、アンビル18は、ばね21の付勢に対抗して、カートリッジアセンブリ16に向かって、所定の距離を接近させられる。その後、マイクロコントローラー30は、ばね21のばね定数を決定するために、1つ以上の適切な制御アルゴリズムを利用し得る。
【0040】
その後、マイクロコントローラー30は、メモリー33におけるデータルックアップ表36にアクセスし、決定されたばね定数をデータルックアップ表36の公知のばね定数と比較する。マイクロコントローラー30は、ばね定数が所定の閾値よりも上である場合、より多くの電流をモーター31に提供し、ばね定数が所定の閾値よりも下である場合、より少ない電流をモーター31に提供する。
【0041】
認識され得るように、カートリッジアセンブリ16に連結されているばね21のばね定数を決定するために、マイクロコントローラー30およびセンサー37を利用することは、従来の円形状吻合ステープラーに関連付けられ得る前述の欠点を克服する。特に、マイクロコントローラー30は、試験または較正の行程を通して、ハンドルアセンブリ4および/またはそれと関連付けられる動作可能な構成要素の低下を検出し得る。認識され得るように、このことは、ステープラー2および/またはツールアセンブリ10の動作可能な貯蔵寿命を延ばし得る。
【0042】
その後、組織は、カートリッジアセンブリ16の組織接触表面22とアンビルアセンブリ18との間に位置決めされ、次に、アンビルアセンブリ18は、カートリッジアセンブリ16の組織接触表面22に向かって接近させられ得る。アクチュエーター6は、次に、組織をステープル留めするために作動させられ得る。
【0043】
現在のステープル留めは、経験のある外科医に基づいてなされ、外科医は、設定されたステープルの高さを有するカートリッジを選ぶ。組織の厚さ対カートリッジ選択の不正確な判断により、出血および/または離開、ならびに漏れをもたらす不十分に圧縮された組織、または漿膜/粘膜を損傷し得、虚血組織という結果になりさえする可能性のある過度に圧縮された組織のいずれかがもたらされ得る。
【0044】
しかし、本開示に従って、特定の締め付け力を維持するためにステープルが発射される前に組織を適所に保持しているカートリッジアセンブリ16およびアンビルアセンブリ18の締め付け力を増大/減少させるために、所定の締め付け力が確立される。認識され得るように、外科医に締め付け情報および提案される範囲を提供することができることは、外科医がその情報を使用すること、および必要があれば、組織をステープル留めする前に、カートリッジアセンブリ16とアンビルアセンブリ18との間の圧縮を微調整することを可能にする。
【0045】
前述のものから、および様々な図面を参照して、当業者は、本開示に対してそれらの範囲から外れることなく、特定の改変がまた、なされ得ることを認識する。例えば、円形状ステープラー2との使用のために構成されているマイクロコントローラー30、ばね21、センサー37が本明細書中に記載されているが、マイクロコントローラー30、ばね21、およびセンサー37は、他のタイプのステープラー(例えば、線形ステープル留めデバイスなど)との使用のために構成され得る。
【0046】
本開示のいつくかの実施形態が図面に示されてきたが、本開示は当該分野が許容するのと同じほど範囲が広いこと、および本明細書は同様に読まれることが意図されるので、本開示はそれらの実施形態に限定されることが意図されない。従って、上の記載は、限定するものではなく、単に特定の実施形態の例証と解釈されるべきである。当業者は、ここに添付される特許請求の範囲の趣旨および範囲内の他の改変を想定する。
図1
図2
図3