(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記駆動機構は、前記スライダが固定され、前記ギアの回転により前記スライダの移動方向に移動するベルトを有することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の高さ調整装置。
前記ホルダは、前記スライダの移動方向に延びるガイド面を有し、該ガイド面を前記スライダに当接して前記スライダの移動をガイドすることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載の高さ調整装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、ボトムレールが上下動することで開閉される横型ブラインドの高さ調整装置及びこの高さ調整装置を備える横型ブラインドを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、ボトムレールが上下動することで開閉される横型ブラインドの高さ調整装置であって、ボトムレールに固定されるホルダと、ボトムレールを支持するラダーテープを係合又は係止して、ホルダ内に移動可能に設けられるスライダと、ホルダ外から操作可能な回転ギアを有し、この回転ギアの回転によりスライダを駆動する駆動機構と、を備える高さ調整装置である。
【0008】
これによれば、回転ギアを操作して回転することで、駆動機構によりスライダがホルダ内で駆動され、それによりスライダが係止するラダーテープがホルダ内に引き込まれる又はホルダ外に繰り出されることで、ラダーテープの長さが調整される。
【0009】
本発明の高さ調整装置は、回転ギア及びスライダは、それぞれ、互いに係合するギア及びラックを有することを特徴とする。
【0010】
これによれば、互いに係合するギアとラックにより、回転ギアの回転がスライダの移動方向への駆動に変換される。
【0011】
本発明の高さ調整装置は、ホルダは、スライダの移動方向の一側に第1スリットを有し、ラダーテープは、第1スリットに挿入されてスライダに係止されることを特徴とする。
【0012】
これによれば、スライダの移動によりそれに係止されたラダーテープがホルダ内に引き込まれる又はホルダ外に繰り出されることで、ラダーテープの長さが調整される。
【0013】
本発明の高さ調整装置は、ホルダは、スライダの移動方向の一側に設けられた第1スリット及び第1軸体と、スライダの移動方向の他側に設けられた第2スリットと、を有し、ラダーテープは、ボトムレールを移動方向の一側及び他側からそれぞれ支持する第1及び第2テープを有し、第1テープは第1スリットを通ってスライダに係止され、第2テープは第2スリットを通り且つ第1軸体により折り返されてスライダに係止されることを特徴とする。
【0014】
これによれば、ラダーテープがホルダ内に収容されるとともに、スライダの移動によりホルダ内に引き込まれる又はホルダ外に繰り出されることでその長さが調整される。
【0015】
本発明の高さ調整装置は、駆動機構は、スライダが固定され、ギアの回転によりスライダの移動方向に移動するベルトを有することを特徴とする。
【0016】
これによれば、スライダの移動方向に移動するベルトにより、回転ギアの回転がスライダの移動方向への駆動力に変換される。
【0017】
本発明の高さ調整装置は、スライダは、ラダーテープを周回させる第2及び第3軸体を有し、ラダーテープは、ボトムレールをスライダの移動方向の一側及び他側からそれぞれ支持する第1及び第2テープを有し、第1及び第2テープは、それぞれ第2及び第3軸体を周回して、スライダ外に固定されることを特徴とする。
【0018】
これによれば、スライダの移動距離に対してその2倍の長さのラダーテープがホルダ内に引き込まれる又はホルダ外に繰り出される。
【0019】
本発明の高さ調整装置は、スライダとホルダは、それぞれ、互いに対向する第1及び第2面を有し、第1及び第2面の一方に凸部が、第1及び第2面の他方に凸部が嵌合する凹部がスライダの移動方向に複数設けられることを特徴とする。
【0020】
これによれば、スライダの第1面とホルダの第2面との一方に設けられた凸部が他方に設けられた凹部のいずれかに嵌合することで、ホルダに対してスライダが位置決めされる。
【0021】
本発明の高さ調整装置は、凹部は、移動方向に等間隔で3以上設けられることを特徴とする。
【0022】
これによれば、ホルダに対するスライダの位置決め位置が等間隔に設けられ、それによりラダーテープの長さ調整が容易になる。
【0023】
本発明の高さ調整装置は、ホルダは、スライダの移動方向に延びるガイド面を有し、このガイド面をスライダに当接してスライダの移動をガイドすることを特徴とする。
【0024】
これによれば、スライダがガイド面上を摺動することで移動方向に移動することができる。
【0025】
本発明は、ボトムレールが上下動することで開閉される横型ブラインドであって、ボトムレールと、ボトムレールを支持するラダーテープと、本発明の高さ調整装置と、を備える横型ブラインドである。
【0026】
これによれば、高さ調整装置によりラダーテープの長さを調整することでボトムレールの高さを調整することができる。
【発明の効果】
【0027】
本発明の高さ調整装置によれば、ボトムレールを支持するラダーテープの長さを効率よく調整することが可能となる。
【0028】
また、本発明の横型ブラインドによれば、高さ調整装置によりラダーテープの長さを調整することでボトムレールの高さを調整することが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0030】
《第1の実施形態》
以下、第1の実施形態に係る横型ブラインド2について説明する。
【0031】
図1の正面図及び
図2の側面図に、横型ブラインド2の構成を示す。横型ブラインド2は、ヘッドボックス7、複数のスラット13、ラダーテープ10(テープ片10a,10b)、操作棒16、ボトムレール12、昇降コード31、及び高さ調節装置(テープホルダ)20から構成される。
【0032】
ヘッドボックス7は、幅方向に延びる金属製の筺体であり、その内部に、所定の間隔で配置された支持部材5により幅方向に延びる角度調節軸8が支持されている。支持部材5には、ドラム6が回転可能に支持されている。ドラム6に、後述する帯状のラダーテープ10が固定されている。
【0033】
複数のスラット13は、幅方向に延びる金属製の遮光板であり、
図2よりわかるように、そりを設けることで一定の強度が確保されている。
図3よりわかるように、各スラット13にはその短手方向に延びるコード孔13hが形成されている。
【0034】
ラダーテープ10は、例えば布製のテープ片であり、
図2より分かるように、複数のスラット13の前側及び後側にそれぞれ垂下するテープ片10a,10bを有する。テープ片10a,10bの下端が、後述する高さ調節装置20により、ボトムレール12の下側で連結される。ラダーテープ10は、複数のスラット13及びボトムレール12を支持する。
【0035】
図3に示すように、テープ片10a,10bは複数のスラット13を挟んで一面(対向面)を対向している。テープ片10a,10bのそれぞれの対向面の間に、上下方向に一定の間隔で幅方向に離間して各2つの挟持糸15が架けられている。挟持糸15は、2つの糸が束ねられて成形されている。各2つの挟持糸15上にスラット13が配置され、それにより複数のスラット13がラダーテープ10に支持される。
【0036】
操作棒16は、ヘッドボックス7の右端から吊り下げられている。操作棒16を操作して回転することにより、ヘッドボックス7内に配設されるギヤ機構(不図示)を介して角度調節軸8が回転し、それによりドラム6が回転して、ラダーテープ10を構成するテープ片10a,10bの一方(他方)がヘッドボックス7内に巻き取られる(ヘッドボックス7外に巻き出される)。それにより、テープ片10a,10bの間に架けられた挟持糸15が傾斜することで、複数のスラット13の角度が調節される。
【0037】
ボトムレール12は、幅方向に延びる金属製の板状部材であり、ラダーテープ10により、複数のスラット13の最下段のスラットのさらに下段に吊り下げ支持される。ボトムレール12の重量は、複数のスラット13のそれより大きく、錘の役割を果たす。それにより、横型ブラインド2が鉛直方向に垂下される。
【0038】
昇降コード31は、その一端がヘッドボックス7から降り、複数のスラット13のそれぞれに形成されたコード孔13hに挿通され、ボトムレール12に固定される。他端は、支持部材5を介してヘッドボックス7内を案内され、その右側の開口から垂下される。ここで、昇降コード31(の他端)を下方へ引くことで、ボトムレール12が複数のスラット13を積み重ねつつ上昇する。昇降コード31の引きを止めることで、自重降下防止装置(不図示)が作動して、複数のスラット13が任意の位置に吊下支持される(横型ブラインド2が任意の高さに開けられる)。再び昇降コード31を下方へ引くことで、自重降下防止装置が解除され、ボトムレール12及び複数のスラット13はその自重により下降する(横型ブラインド2が閉められる)。
【0039】
図4に、高さ調節装置(テープホルダと呼ぶ)20の外観構成を示す。テープホルダ20は、樹脂性の筺体を有し、その長手を前後方向に向けてボトムレール12の下面にねじ等の固定具(不図示)を用いて固定されている。筺体の下面から、後述する回転ギア22を回転操作するギア頭部が突出している。
【0040】
テープホルダ20の筺体には、その前側の側面に幅方向を長手とする矩形状のスリット20aが設けられている。ラダーテープ10を構成するテープ片10aの端部がボトムレール12及び筺体の前側から、テープ片10bの端部がボトムレール12及び筺体の後側から筺体下を周って、それぞれスリット20aを通って、テープホルダ20内に引き込まれている。なお、テープ片10a,10bの端部は、テープホルダ20内で後述するスライダ21に係止される。それにより、ラダーテープ10(テープ片10a,10b)が、その長さを調節可能にボトムレール12に固定される。
【0041】
図5(A)の平面図及び
図5(B)の断面図に、テープホルダ20の内部構成を示す。なお、
図5(B)は、
図5(A)における基準線Bに関する断面図である。テープホルダ20は、筺体、スライダ21、及び回転ギア22から構成される。
【0042】
筺体は、上面が開いた箱体であり、その長手方向の幅はボトムレール12の短手方向の幅にほぼ等しく、短手方向の幅はラダーテープ10の幅より十分に大きく、厚さ(高さ)は数mmである。先述の通り、筺体の前側の側面に、ラダーテープ10が通るスリット20aが形成されている。より正確には、スリット20aの上側が開いた凹部として形成されている。筺体の上面には、幅方向の一側に、スライダ21の枠部に対向する幅細の対向面20cが設けられている。
【0043】
スライダ21は、矩形状の枠体であり、その長さ(
図5(A)における左右方向の長さ)はテープホルダ20の長さの約2分の1、幅(
図5(A)における上下方向の長さ)はテープホルダ20の幅より十分小さく、ラダーテープ10の幅より大きい。枠体の図面右側の枠部には、スリット20aを介してテープホルダ20内に引き込まれたラダーテープ10(テープ片10a,10bの端部)が係止されている。また、枠体の図面下側の側面には、
図5(B)に示すように、回転ギア22(のギア部)と係合するラック21aが左右方向に延設されている。
【0044】
枠体の図面上側の側面は、テープホルダ20の左右方向に延びる内面(図面上側の内面)に当接(面接触)する。テープホルダ20の内面は、スライダ21の左右方向へのスライドをガイドするガイド面20bとして機能する。枠体の側面がガイド面20bを摺動することで、
図5(C)に示すように、スライダ21が右側から左側(或いは左側から右側)にスライドする。なお、枠体が内面から受ける力により、より正確には内面と後述するギア胴部22aとによる挟圧により、ギア22とラック21aとの間に摺動抵抗が発生し、スライダ21がテープホルダ20内に保持される。なお、後述のようにスライダ21とテープホルダ20との間のスナップによる保持も可能である。
【0045】
回転ギア22は、軸状のギア胴部22aとこれより大径のギア頭部とから構成され、テープホルダ20の図面左右方向のほぼ中央、図面上下方向の下側に、ギア頭部をテープホルダ20の底面から外側に突出して回転可能に固定されている。ギア胴部22aの周囲にはギアが形成され、スライダ21の側面に形成されたラック21aと係合する。
【0046】
図6(A)に、テープホルダ20内でスライダ21がスライドする原理を示す。テープホルダ20の外から回転ギア22(ギア頭部)を操作してギア胴部22aを矢印Rの方向に回転すると、ギア胴部22aの回転が互いに係合するギア胴部22a(ギア)とラック21aにより矢印Sの方向への駆動に変換され、
図5(C)に示すように、スライダ21が内面(ガイド面)20bに沿って図面右側から左側にスライドする。それにより、スライダ21の移動距離に等しい長さのラダーテープ10がテープホルダ20内に引き込まれる。ギア胴部22aを逆方向に回転すると、スライダ21が内面(ガイド面)20bに沿って図面左側から右側にスライドする。それにより、スライダ21の移動距離に等しい長さのラダーテープ10がテープホルダ20外に繰り出される。
【0047】
図6(B)に、スライダ21を位置決めする原理を示す。スライダ21の枠体は、テープホルダ20の筺体底面と対向面(幅細の上面)20cとに僅かな間隙を介して挟まれている。対向面20cには、スライダ21の移動方向に沿って複数(ここでは一例として6)の凹部20d2が等間隔に形成されている。対向面20cに対向するスライダ21の上面には1つの凸部20d1が形成されている。なお、1つに限らず複数形成してもよい。これらの凸部20d1と凹部20d2とより、スナップ20dが構成される。
【0048】
なお、対向面20cに凸部20d1を形成し、スライダ21の上面にスライダ21の移動方向に沿って複数の凹部20d2を形成して、スナップ20dを構成してもよい。
【0049】
テープホルダ20にスナップ20dを設けることで、スライダ21が図面左右方向に移動すると、凸部20d1が複数の凹部20d2のいずれかに嵌合して、スライダ21が位置決めされる。ここで、凹部20d2はスライダ21の移動方向に3以上、等間隔で設けられている。それにより、スライダ21の位置決め位置が等間隔に定まるため、スライダ21の移動距離、すなわちラダーテープ10の引き込み長さの調整が容易になる。また、凸部20d1が凹部20d2に嵌合する際に発生する音、或いは振動等の感触を通して、スライダ21の位置決め位置を検知することができる。
【0050】
なお、スナップ20dにより、すなわちテープホルダ20の筺体底面と対向面(幅細の上面)20cとによる挟圧により、スライダ21がテープホルダ20内に保持されてもいる。
【0051】
上述の構成のテープホルダ20を用いてボトムレール12の高さを調節する場合、テープホルダ20の下面から突出するギア頭部を操作して、回転ギア22(ギア胴部22a)を回転する。ギア胴部22aと係合するラック21aにより、回転ギア22の回転がスライダ21に伝わり、スライダ21がテープホルダ20内で前後方向にスライドする。スライダ21がスライドすることで、それに係止されたラダーテープ10がテープホルダ20内に引き込まれる又はテープホルダ20外へ繰り出される。それにより、ラダーテープ10の長さが調整される。
【0052】
このとき、テープホルダ20に設けられたスナップ20dにより、凸部20d1が凹部20d2のいずれかに嵌合することでスライダ21が位置決めされる。そのため、凹部20d2の設置位置に応じてスライダ21の移動距離、すなわちスライダ21に係止されたラダーテープ10(テープ片10a,10b)のテープホルダ20内への引き込み長さ、テープホルダ20外への繰り出し長さが定まっている。
【0053】
横型ブラインド2では、複数のラダーテープ10を用いてボトムレール12を吊り下げ支持している。そこで、複数のラダーテープ10のそれぞれを留めるテープホルダ20のそれぞれについて同様の操作をして、すべてのラダーテープ10の長さを等しく調整する。このようにラダーテープ10の長さを統一することで、ボトムレール12を水平に維持してその高さを調整することができる。
【0054】
以上詳細に説明したように、第1の実施形態に係る横型ブラインド2によれば、ボトムレール12に固定されるテープホルダ20と、ボトムレール12を支持するラダーテープ10を係止して、テープホルダ20内に移動可能に設けられるスライダ21と、テープホルダ20外から操作可能な回転ギア22を有し、この回転ギア22の回転によりスライダ21を駆動する駆動機構と、から高さ調整装置(テープホルダ)20が構成される。それにより、回転ギア22を操作して回転することで、駆動機構によりスライダ21がテープホルダ20内で駆動され、それによりスライダ21が係止するラダーテープ10がテープホルダ20内に引き込まれる又はテープホルダ20外に繰り出されることで、ラダーテープ10の長さが調整される。すなわち、ラダーテープ10が吊り下げ支持するボトムレール12の高さが調整される。
【0055】
《第2の実施形態》
以下、第2の実施形態に係る横型ブラインド2について説明する。ここで、先述の第1の実施形態と同一の構成部分には同一の符号を用いるとともに、詳細説明を省略する。
【0056】
図7に、第2の実施形態に係る高さ調節装置(テープホルダと呼ぶ)20の内部構成を示す。テープホルダ20は、筺体、スライダ21、及び回転ギア22から構成される。
【0057】
筺体は、上面が開いた箱体である。筺体の前側(図面手前)の側面に、ラダーテープ10(それぞれテープ片10a,10b及びテープ片10bのみ)が通る2つのスリット20a1,20a2が形成されている。また、スリット20a1,20a2間にターン軸部20eが形成される。筺体の後側(図面奥)の側面に、ラダーテープ10(テープ片10b)が通るスリット20a3が形成されている。
【0058】
スライダ21は、矩形状の枠体である。枠体の前側及び後側の枠部には、それぞれ、ラダーテープ10(テープ片10a,10b)が通るスリット21b,21cが形成されている。
【0059】
図7(B)に示すように、ラダーテープ10を構成する一方のテープ片10aは、ボトムレール12及び筺体の前側(図面右側)から、スリット20a1を通って、テープホルダ20内に引き込まれている。他方のテープ片10bは、ボトムレール12及び筺体の後ろ(図面左側)から、スリット20a3を通って、テープホルダ20内に引き込まれている。引き込まれたテープ片10bは、順にスライダ21に形成されたスリット21b,21c1、筺体に形成されたスリット20a2を通り、ターン軸部20eを周回し、スリット20a1を通ってテープ片10aと束ねられる。束ねられたテープ片10a,10bは、スリット21c2を通り、スライダ21の後側の枠部外に設けられた固定部材21dにより係止される。それにより、ラダーテープ10、特にテープ片10bがテープホルダ20内に収容される。
【0060】
以上詳細に説明したように、第2の実施形態に係る横型ブラインド2によれば、テープホルダ20は、前側に設けられたスリット20a1及びターン軸部20eと後側に設けられたスリット20a3とを有し、ラダーテープ10を構成するテープ片10aはスリット20a1を通ってスライダ21に係止され、テープ片10bはスリット20a3(及びスライダに形成されたスリット21b,21c)を通り且つターン軸部20eにより折り返されてスライダ21に係止される。それにより、ラダーテープ10がテープホルダ20内に収容されるとともに、第1の実施形態に係る横型ブラインド2と同様の効果が得られる。
【0061】
《第3の実施形態》
以下、第3の実施形態に係る横型ブラインド2について説明する。ここで、先述の第1及び第2の実施形態と同一の構成部分には同一の符号を用いるとともに、詳細説明を省略する。
【0062】
図8に、第3の実施形態に係る高さ調節装置(テープホルダと呼ぶ)20の内部構成を示す。テープホルダ20は、筺体、スライダ21、2つの回転ギア22、及びベルト23から構成される。なお、筺体は、第1の実施形態におけるそれと同様に構成されている。
【0063】
スライダ21は、図面上下方向を長手とする軸体であり、その幅(
図8(A)における左右方向の幅)はテープホルダ20の長さより十分小さく、幅(
図8(A)における上下方向の長さ)はテープホルダ20の幅より十分小さく、ラダーテープ10の幅より大きい。軸体には、スリット20aを介してテープホルダ20内に引き込まれたラダーテープ10(テープ片10a,10bの端部)が係止されている。軸体の端部の一方に、テープホルダ20の内面(ガイド面)20bに当接する一面が形成されている。他方の端部は、後述するベルト23に固定されている。
【0064】
回転ギア22は、軸状の胴部とこれより大径のギア頭部とから構成される。胴部の周囲にはギアが形成されている。一方の回転ギア22は、テープホルダ20の前側に、ギア頭部をテープホルダ20の底面から外側に突出して回転可能に固定されている。他方の回転ギア22は、テープホルダ20の後側に回転可能に固定されている。なお、他方の回転ギア22を、或いは2つの回転ギア22の両方を、テープホルダ20の外から回転可能に固定してもよい。
【0065】
ベルト23は、一例としてゴム製であり、2つの回転ギア22の胴部間に架けられている。ベルト23に、スライダ21の一端部が固定されている。一方の回転ギア22を回転することで、ベルト23がスライダ21の移動方向に回転する。ベルト23により、回転ギア22の回転がスライダ21の移動方向への駆動力に変換される。
【0066】
テープホルダ20の外から操作して回転ギア22を回転すると、その回転がベルト23に伝わり、ベルト23を介して他方の回転ギア22も回転する。それにより、ベルト23が反時計周りに回転すると、
図8(A)に示す状態から
図8(B)に示す状態に、スライダ21が後方にスライドする。逆にベルト23が時計周りに回転すると、
図8(B)に示す状態から
図8(A)に示す状態に、スライダ21が前方にスライドする。
【0067】
スライダ21の幅が小さいことで、テープホルダ20内でのスライダ21の移動距離が大きくなる。すなわち、ラダーテープ10の引き込み長さ又は繰り出し長さが長くなる。
【0068】
以上詳細に説明したように、第3の実施形態に係る横型ブラインド2によれば、テープホルダ20は、2つの回転ギア22と、それらの間に架けられたベルト23と、を有し、回転ギア22の少なくとも一方を回転してベルト23を回転することで、ベルト23に固定されたスライド21をその移動方向にスライドすることができる。それにより、スライダ21がその移動方向に関して小さく構成され、スライダ21の移動距離が大きくなる、すなわちラダーテープ10の引き込み長さ又は繰り出し長さが長くなる。それとともに、第1の実施形態に係る横型ブラインド2と同様の効果が得られる。
【0069】
《第4の実施形態》
以下、第4の実施形態に係る横型ブラインド2について説明する。ここで、先述の第1〜第3の実施形態と同一の構成部分には同一の符号を用いるとともに、詳細説明を省略する。
【0070】
図9に、第4の実施形態に係る高さ調節装置(テープホルダと呼ぶ)20の内部構成を示す。テープホルダ20は、筺体、スライダ21、及び回転ギア22から構成される。なお、回転ギア22及びラック21aは、第1の実施形態におけるそれと同様に構成されている。
【0071】
筺体は、上面及び前面が開いた箱体である。筺体の前側(図面右側)に、テープ片10bを周回する2つのターン軸部20eが設けられている。筺体の後側(図面左側)の側面に、ラダーテープ10(テープ片10b)が通るスリット(不図示)が形成されている。筺体の下部には溝部24bが形成されている(
図9(C)参照)。
【0072】
スライダ21は、矩形状の枠体である。枠体の後側及び前側の枠部には、それぞれ、テープ片10bが通るスリット21b,21cが形成されている。スリット21c内には、テープ片10a,10bをそれぞれ周回する2つのターン軸部21eが設けられている。
【0073】
図9(B)に示すように、ラダーテープ10を構成する一方のテープ片10aは、ボトムレール12及び筺体の前側(図面右側)からテープホルダ20内に引き込まれ、スライダ21に設けられた2つのターン軸部21eの一方(上側)を下から上に周回して、ボトムレール12の前面に固定具24aを用いて固定されている。
【0074】
他方のテープ片10bは、ボトムレール12及び筺体の後ろ(図面左側)からスリット(不図示)を通って、テープホルダ20内に引き込まれている。引き込まれたテープ片10bは、順にスライダ21に形成されたスリット21b,21cを通り、順にターン軸部20e,21e,20eを周回して、テープホルダ20下部に引き出される。テープホルダ20下部に形成された溝部24bには、それより大きい幅を有する板ばね24cが湾曲して配置されている。板ばね24cと溝部24bの壁面との間に挟むことで、引き出されたテープ片10bがテープホルダ20に固定される。
【0075】
テープ片10a,10bの端部がそれぞれボトムレール12及びテープホルダ20に固定され、それぞれの中間部分がスライダ21のターン軸部21eに係止されている。スライダ21がその前後方向(移動方向)に移動することで、その移動距離の2倍の長さのラダーテープ10(テープ片10a,10b)がテープホルダ20内に引き込まれる又はテープホルダ20外に繰り出され、より広い範囲でボトムレール12の高さを調整することができる。
【0076】
以上詳細に説明したように、第4の実施形態に係る横型ブラインド2によれば、テープホルダ20にはラダーテープ10(テープ片10a,10b)を周回させるターン軸部20eが設けられ、スライダ21にはテープ片10bを周回させるターン軸部21eが設けられている。ラダーテープ10を構成するテープ片10aは、スライダ21に設けられた2つのターン軸部21eの一方(上側)を下から上に周回して、ボトムレール12の前面に固定具24aを用いて固定されている。他方のテープ片10bは、順にターン軸部20e,21e,20eを周回してテープホルダ20下部に引き出され、溝部24b内で板ばね24cを用いて固定される。それにより、スライダ21のスライダの移動距離に対してその2倍の長さのラダーテープ10がテープホルダ20内に引き込まれる又はテープホルダ20外に繰り出される。それとともに、第1の実施形態に係る横型ブラインド2と同様の効果が得られる。