特許第6306568号(P6306568)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6306568
(24)【登録日】2018年3月16日
(45)【発行日】2018年4月4日
(54)【発明の名称】積層体及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/60 20060101AFI20180326BHJP
   H01L 23/12 20060101ALI20180326BHJP
   H01L 25/065 20060101ALI20180326BHJP
   H01L 25/07 20060101ALI20180326BHJP
   H01L 25/18 20060101ALI20180326BHJP
【FI】
   H01L21/60 311Q
   H01L23/12 F
   H01L23/12 501B
   H01L25/08 B
【請求項の数】15
【全頁数】28
(21)【出願番号】特願2015-504070(P2015-504070)
(86)(22)【出願日】2013年3月7日
(86)【国際出願番号】JP2013056330
(87)【国際公開番号】WO2014136241
(87)【国際公開日】20140912
【審査請求日】2015年10月8日
(73)【特許権者】
【識別番号】313003358
【氏名又は名称】東北マイクロテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108914
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 壯兵衞
(72)【発明者】
【氏名】元吉 真
【審査官】 工藤 一光
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2011/0215466(US,A1)
【文献】 国際公開第2006/077739(WO,A1)
【文献】 特開2011−192663(JP,A)
【文献】 特開2010−40884(JP,A)
【文献】 特開2005−340738(JP,A)
【文献】 特開2008−21751(JP,A)
【文献】 特開2000−252413(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L21/60−21/607
H01L23/12−23/15
H01L23/48−23/498
H01L25/00−25/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の電気配線用ランド、及び、前記複数の電気配線用ランドが配列された基準面から測った高さが前記複数の電気配線用ランドのそれぞれの高さよりも高く、前記複数の電気配線用ランドが配列された箇所以外の位置にそれぞれ配置され、それぞれ底部を囲む凹部の側壁を有する複数の壁パターンを有する下側チップと、
前記複数の電気配線用ランドの位置にそれぞれ対応して配置され、熱圧着により先端において面接触をなして前記電気配線用ランドに電気的に接続される錐状の複数の電気配線用バンプ、及び、前記複数の壁パターンの位置に対応して配列され、前記凹部の側壁にガイドされることにより前記底部の一点に接する頂点をそれぞれ有する錐状の複数のコーンバンプを有する上側チップと、
を備えることを特徴とする積層体。
【請求項2】
前記複数の壁パターンが、前記複数の電気配線用ランドの配列の外側の位置にそれぞれ配置されていることを特徴とする請求項1に記載の積層体。
【請求項3】
前記複数の壁パターンのうちの少なくとも一部が、前記複数の電気配線用ランドの配列の内側の位置にそれぞれ配置されていることを特徴とする請求項1に記載の積層体。
【請求項4】
前記複数の壁パターンと前記複数のコーンバンプとがそれぞれ互いに接触し、該接触が電気的接続として用いられることを特徴とする請求項1に記載の積層体。
【請求項5】
前記複数の電気配線用ランド、前記複数の電気配線用バンプ、前記複数のコーンバンプがそれぞれ金若しくは金を80%以上含む合金を材料とすることを特徴とする請求項1に記載の積層体。
【請求項6】
複数の電気配線用ランド及び前記複数の壁パターンの配列を囲むように前記下側チップの周辺に第1の疎水膜が設けられ、前記複数の電気配線用バンプ及び前記複数のコーンバンプ配列を囲むように前記上側チップの周辺に第2の疎水膜が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の積層体。
【請求項7】
複数の電気配線用ランド、及び、前記複数の電気配線用ランドが配列された基準面から測った高さが前記複数の電気配線用ランドのそれぞれの高さよりも高く、前記複数の電気配線用ランドが配列された箇所以外の位置にそれぞれ配置され、それぞれ底部を囲む凹部の側壁を有する複数の壁パターンを有するインターポーザと、
前記複数の電気配線用ランドの位置にそれぞれ対応して配置され、熱圧着により先端において面接触をなして前記電気配線用ランドに電気的に接続される錐状の複数の電気配線用バンプ、及び、前記複数の壁パターンの位置に対応して配列され、前記凹部の側壁にガイドされることにより前記底部の一点に接する頂点をそれぞれ有する錐状の複数のコーンバンプを有するICチップと、
を備えることを特徴とする積層体。
【請求項8】
前記複数の壁パターンが、前記複数の電気配線用ランドの配列の外側の位置にそれぞれ配置されていることを特徴とする請求項7に記載の積層体。
【請求項9】
前記複数の壁パターンのうちの少なくとも一部が、前記複数の電気配線用ランドの配列の内側の位置にそれぞれ配置されていることを特徴とする請求項7に記載の積層体。
【請求項10】
前記複数の壁パターンと前記複数のコーンバンプとがそれぞれ互いに接触し、該接触が電気的接続として用いられることを特徴とする請求項7に記載の積層体。
【請求項11】
前記複数の電気配線用ランド、前記複数の電気配線用バンプ、前記複数のコーンバンプがそれぞれ金若しくは金を80%以上含む合金を材料とすることを特徴とする請求項7に記載の積層体。
【請求項12】
複数の電気配線用ランド及び前記複数の壁パターンの配列を囲むように前記インターポーザの表面の一部に選択的に第1の疎水膜が設けられ、前記複数の電気配線用バンプ及び前記複数のコーンバンプ配列を囲むように前記上側チップの周辺に第2の疎水膜が設けられていることを特徴とする請求項7に記載の積層体。
【請求項13】
複数の電気配線用ランド及び前記複数の壁パターンの配列がグループ分けされ、該グループ分けされた配列をそれぞれ囲むように前記インターポーザの表面の一部に第1の疎水膜が選択的に設けられ、
前記複数の電気配線用バンプ及び前記複数のコーンバンプの配列を囲むように第2の疎水膜が設けられた複数の前記上側チップが、前記インターポーザの上に搭載されていることを特徴とする請求項7に記載の積層体。
【請求項14】
複数の電気配線用ランド、及び、前記複数の電気配線用ランドが配列された基準面から測った高さが前記複数の電気配線用ランドのそれぞれの高さよりも高く、前記複数の電気配線用ランドが配列された箇所以外の位置にそれぞれ配置され、それぞれ斜面を有する複数の壁パターンを有する下側チップと、
前記複数の電気配線用ランドの位置にそれぞれ対応して配置され、熱圧着により先端において面接触をなして前記電気配線用ランドに電気的に接続される錐状の複数の電気配線用バンプ、及び、前記複数の壁パターンの位置に対応して配列され、前記斜面の下端に接触しない頂点及び前記斜面の上端に一部が接触する錐面をそれぞれ有する錐状の複数のコーンバンプを有する上側チップと、
を備えることを特徴とする積層体。
【請求項15】
複数の電気配線用ランド、及び、前記複数の電気配線用ランドが配列された基準面から測った高さが前記複数の電気配線用ランドのそれぞれの高さよりも高く、前記複数の電気配線用ランドが配列された箇所以外の位置にそれぞれ配置され、それぞれ斜面を有する複数の壁パターンを有するインターポーザと、
前記複数の電気配線用ランドの位置にそれぞれ対応して配置され、熱圧着により先端において面接触をなして前記電気配線用ランドに電気的に接続される錐状の複数の電気配線用バンプ、及び、前記複数の壁パターンの位置に対応して配列され、前記斜面の下端に接触しない頂点及び前記斜面の上端に一部が接触する錐面をそれぞれ有する錐状の複数のコーンバンプを有するICチップと、
を備えることを特徴とする積層体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は半導体集積回路(IC)の積層体に係り、特に半導体チップを積層した三次元集積回路等の積層体及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体集積回路の集積度は、微細加工技術の進歩とともに向上し続けているが、微細加工技術の進歩にも限界が来るといわれている。このような、微細加工技術の進歩の困難性に伴い、ICチップを積層した三次元集積回路が注目されている。三次元集積回路を実現するための技術のうちでも、微細な素子を形成したICチップをチップレベルで積層する技術が期待されてはいるが、下層のICチップの上に上層のICチップを積層するにあたり、互いの位置決めする必要があるので、スループットをあまり高くすることはできない。しかも、機械的にチップを位置決めしたのでは、位置決め精度は高々1μm程度であるので、位置決め精度もあまり高くすることができない。
【0003】
斯かる事情に鑑み、転写用基板に形成された複数の仮接着領域に液体を塗布する工程と、複数の仮接着領域毎に分離された複数の液滴上に複数のICチップを解放し、液体の表面張力を利用して各チップを各仮接着領域に位置決めする工程と、各ICチップと各仮接着領域との間の液体を蒸発させることによって、各ICチップを各仮接着する三次元集積回路の製造方法が提案されている(特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−225803号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載された液体の表面張力のみに依存した自己整合方法では位置合わせの精度に限界があり、更に、下層のICチップの上に上層のICチップを積層した後の接合作業が複雑であるという不具合があった。
本発明は、液体の表面張力のみに依存した精度を遙かに上回る、0.2μm以下の高精度な位置合わせが容易に実現でき、積層した後の接合作業も簡単である積層体及びこの積層体の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明の第1の態様は、(a)複数の電気配線用ランド、複数の電気配線用ランドが配列された基準面から測った高さが複数の電気配線用ランドのそれぞれの高さよりも高く、複数の電気配線用ランドが配列された箇所以外の位置にそれぞれ配置され、それぞれ斜面を有する複数の壁パターンを有する下側チップと、(b)複数の電気配線用ランドの位置にそれぞれ対応して配置された複数の電気配線用バンプ、複数の壁パターンの位置に対応して配列された錐状の複数のコーンバンプを有する上側チップとを備える積層体であることを要旨とする。
【0007】
本発明の第2の態様は、(a)複数の電気配線用ランド、複数の電気配線用ランドが配列された基準面から測った高さが複数の電気配線用ランドのそれぞれの高さよりも高く、複数の電気配線用ランドが配列された箇所以外の位置にそれぞれ配置され、それぞれ斜面を有する複数の壁パターンを有するインターポーザと、(b)複数の電気配線用ランドの位置にそれぞれ対応して配置された複数の電気配線用バンプ、複数の壁パターンの位置に対応して配列された錐状の複数のコーンバンプを有するICチップとを備える積層体であることを要旨とする。
【0008】
本発明の第3の態様は、(a)複数の電気配線用ランドと、複数の電気配線用ランドの配列された箇所以外の位置にそれぞれ配置され、それぞれ斜面を有する複数の壁パターンとを有する下側チップ上に液体を選択的に塗布する工程と、(b)液体の液滴を介して、複数の電気配線用ランドの位置にそれぞれ対応して配置された複数の電気配線用バンプ、複数の壁パターンの位置に対応して配列された錐状の複数のコーンバンプを有する上側チップを、複数の電気配線用バンプが複数の電気配線用ランドにそれぞれ対向させる工程と、(c)液体の表面張力により、複数の電気配線用ランドの位置に複数の電気配線用バンプを、複数の壁パターンに複数のコーンバンプを自己整合させる工程と、(d)自己整合した状態で、上側チップを下側チップに対して加圧し、複数の電気配線用ランドのそれぞれに複数の電気配線用バンプの先端が接触させ、複数の壁パターンの斜面のそれぞれに複数のコーンバンプを接触させる工程と、(e)液体を蒸発させる工程とを含む積層体の製造方法であることを要旨とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、0.2μm以下の高精度な位置合わせが容易に実現でき、積層した後の接合作業も簡単である積層体及びこの積層体の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の第1の実施の形態に係る積層体の主要部の概略を説明する模式的な断面図である。
図2】第1の実施の形態に係る積層体の製造方法の概略を説明する模式的な工程断面図である。
図3図2に示した工程の次の段階の工程を説明する、第1の実施の形態に係る積層体の製造方法の模式的な工程断面図である。
図4図3に示した工程の次の段階の工程を説明する、第1の実施の形態に係る積層体の製造方法の模式的な工程断面図である。
図5図4に示した工程の次の段階の工程を説明する、第1の実施の形態に係る積層体の製造方法の模式的な工程断面図である。
図6図5の左側のA部を拡大して示す断面図である。
図7図5に示した工程の次の段階の工程を説明する、第1の実施の形態に係る積層体の製造方法の模式的な工程断面図である。
図8】第1の実施の形態に係る積層体の電気配線用ランド、電気配線用バンプ、壁パターン及びコーンバンプのそれぞれの高さの関係を説明すする模式的な断面図である。
図9】第1の実施の形態に係る積層体に用いられる下側チップの製造方法の概略を説明する模式的な工程断面図である。
図10図9に示した工程の次の段階の工程を説明する、第1の実施の形態に係る積層体に用いられる下側チップの製造方法の模式的な工程断面図である。
図11】第1の実施の形態に係る積層体に用いられる上側チップの製造方法の概略を説明する模式的な工程断面図である。
図12図9に示した工程の次の段階の工程を説明する、第1の実施の形態に係る積層体に用いられる上側チップの製造方法の模式的な工程断面図である。
図13図13(a)は、第1の実施の形態に係る積層体に用いる壁パターンの構造の一例を説明する模式的な上面図で、図13(b)は、図13(a)のXIII−XIII方向から見た断面図である。
図14図14(a)は、第1の実施の形態に係る積層体に用いるコーンバンプの構造の一例を説明する模式的な上面図で、図14(b)は、図14(a)のXIV−XIV方向から見た断面図である。
図15図15(a)は、第1の実施の形態に係る積層体に用いるコーンバンプの構造の他の一例を説明する模式的な上面図で、図15(b)は、図15(a)のXV−XV方向から見た断面図である。
図16】本発明の第2の実施の形態に係る積層体の主要部の概略を説明する模式的な断面図である。
図17】本発明の第3の実施の形態に係る積層体の主要部の概略を説明する模式的な断面図である。
図18図18(a)は、その他の実施の形態に係る積層体に用いる壁パターンの構造の一例を説明する模式的な上面図で、図18(b)は、図18(a)のXVI−XVI方向から見た断面図である。
図19図19(a)は、図18に示した壁パターンに対応して用いられるコーンバンプの構造の一例を説明する模式的な上面図で、図19(b)は、図19(a)のXVII−XVII方向から見た断面図である。
図20図20(a)は、図18に示した壁パターンに対応して用いられるコーンバンプの構造の他の一例を説明する模式的な上面図で、図20(b)は、図20(a)のXVIII−XVIII方向から見た断面図である。
図21図21(a)は、壁パターンの構造の他の一例を説明する模式的な上面図で、図21(b)は、図21(a)の手前側から見た側面図である。
図22】壁パターンの構造の更に他の一例を説明する模式的な上面図である。
図23】壁パターンの構造の更に他の一例を説明する模式的な上面図である。
図24】壁パターンの構造の更に他の一例を説明する模式的な上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
次に、図面を参照して、本発明の第1〜第3の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。又、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
又、以下に示す第1〜第3の実施の形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
【0012】
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態に係る積層体は、図1に示すように、半導体集積回路(IC)チップである下側チップLC上に、同じくICチップである上側チップUCが搭載されている。下側チップLCは、複数の電気配線用ランド55a,55b,55c,55d、この複数の電気配線用ランド55a,55b,55c,55dの配列の外側の位置にそれぞれ配置された、それぞれ斜面を有する複数の壁パターン53a,53bを有する。一方、上側チップUCは、複数の電気配線用ランド55a,55b,55c,55dの位置にそれぞれ対応して配置された複数の電気配線用バンプ35a,35b,35c,35d、複数の壁パターン53a,53bの位置に対応して配列された、先端がチップ側より細く、チップの基準面から測った高さが、複数の電気配線用バンプ35a,35b,35c,35dの複数のチップの基準面から測った高さよりも高い、複数のコーンバンプ33a,33bを有する。なお、図1では、壁パターン53a,53bが、電気配線用ランド55a,55b,55c,55dの配列の外側の位置にそれぞれ配置された場合を例示しているが、図1に示す配置に限定されるものではない。例えば、第1の実施の形態に係る積層体において、壁パターン53a,53bの少なくとも一方が、電気配線用ランド55a,55b,55c,55dの配列の内部に存在しても構わない。即ち、壁パターン53a,53bは電気配線用ランド55a,55b,55c,55dが配列された箇所以外の位置にそれぞれ配置されていればよい。
【0013】
詳細に説明すれば、下側チップLCは、図1に示すように、半導体チップ51の上に層間絶縁膜52が配置されている。層間絶縁膜52の内部には、アルミニウム(Al)、アルミニウム−銅合金(Al−Cu合金)或いは銅(Cu)ダマシン等の金属層からなる下層配線58a,58b,58c,58d、この下層配線58a,58b,58c,58dの上に層間絶縁膜52を介して配線された中間層配線57a,57b,57c,57d、この中間層配線57a,57b,57c,57dの上に層間絶縁膜52を介して配線された上層配線56a,56b,56c,56dが埋め込まれている。よって、層間絶縁膜52は図1に示す模式的な簡略表現ではあたかも単層の膜のように表現されてはいるが、実際には3層又は4層の絶縁層からなる多層の絶縁層である。多層構造の層間絶縁膜52には、例えば、シリコン酸化膜(SiO2膜)、シリコン窒化膜(Si34膜)、燐珪酸ガラス膜(PSG膜)、フッ素含有酸化膜(SiOF膜)、炭素含有酸化膜(SiOC膜)等の無機系絶縁層の他、メチル含有ポリシロキサン(SiCOH)、水素含有ポリシロキサン(HSQ)、ポーラスメチルシルセスキオキサン膜やポリアリレン膜等の有機系絶縁層が使用可能で、これらの種々の絶縁膜層を組み合わせて積層して、多様な多層配線構造で層間絶縁膜52を構成することが可能である。
【0014】
図1では、簡略化のために3層の配線層を例示しているが、実際には、設計仕様に応じて、4〜12層、或いは13層以上の多層の配線層が採用される。又、下層配線58a,58b,58c,58d、中間層配線57a,57b,57c,57d、上層配線56a,56b,56c,56dは、上述したAl−Cu合金等の金属の単層の配線ではなく、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、マンガン(Mn)、ルテニウム(Ru)等の金属からなるバリア層を上下に設けた積層構造であってもよい。例えば、TiN/Tiのバリア層を上下に設けて、TiN/Ti/Al−Cu合金/TiN/Ti等の5層の積層構造を下層配線58a,58b,58c,58d、中間層配線57a,57b,57c,57d、上層配線56a,56b,56c,56dのそれぞれの具体的な配線層の構造として採用可能である。
【0015】
下層配線58a,58b,58c,58dを第1層の配線層であると仮定して説明すると、この第1層の配線層である下層配線58a,58b,58c,58dのそれぞれと、半導体チップ51の内部(表面部分)に設けられた不純物拡散領域との間は、層間絶縁膜52を貫通するビアプラグ(図示省略)で、それぞれ接続されている。下層配線58a,58b,58c,58dが第1層の配線層であると仮定した場合、下層配線58a,58b,58c,58dは不純物を添加した多結晶シリコン層や、この多結晶シリコン層とタンタル(Ta)、チタン(Ti)、タングステン(W)或いは、バナジウム(V)等の高融点金属とのシリサイド膜との複合構造でもよい。ビアプラグ(コンタクトプラグ)は、Ta、Ti、W、V等の高融点金属で構成すればよい。例えば、Wでビアプラグを構成した場合は、ビアプラグが設けられるビアホール(コンタクトホール)の側壁及び半導体チップ51の不純物拡散領域の表面に、TiN/Ti等のバリア層を設けてもよい。同様に、中間層配線57a,57b,57c,57dのそれぞれと対応する下層配線58a,58b,58c,58dのそれぞれの間もビアプラグ(図示省略)で接続され、更に、上層配線56a,56b,56c,56dのそれぞれと対応する中間層配線57a,57b,57c,57dのそれぞれの間もビアプラグ(図示省略)で接続されている。中間層配線57a,57b,57c,57dと下層配線58a,58b,58c,58dとを接続するビアプラグや、上層配線56a,56b,56c,56dと中間層配線57a,57b,57c,57dとを接続するビアプラグには、高融点金属の他Cuを用いてもよい。
【0016】
図1では、上層配線56a,56b,56c,56dが下側チップLCの最上層の電極層として示されているが、この上層配線56a,56b,56c,56dのそれぞれに、電気配線用ランド55a,55b,55c,55dが接合されている。電気配線用ランド55a,55b,55c,55dは金(Au)又はAuを80%以上含むAu−シリコン(Si),Au−ゲルマニウム(Ge),Au−アンチモン(Sb),Au−錫(Sn)等の合金で形成することが可能であり、下地にニッケル(Ni)等の金属層を用いた多層構造でも構わない。例えば、Au−Geの状態図では、Geが12.5wt%程度が共晶組成近傍となるが、溶融点や硬度を考慮する場合は、共晶組成から外れた組成の合金としてもよい。そして、下側チップLCの電気配線用ランド55a,55b,55c,55dの配列を挟むように、壁パターン53a,53bが配置されている。壁パターン53a,53bの更に外側の下側チップLCの上面の周辺部には疎水膜54のパターンが形成されている。図示を省略しているが、壁パターン53a,53bを上層配線等の層間絶縁膜52に埋め込まれたいずれかの配線層に電気的に接続して、壁パターン53a,53bを下側チップLCの電気配線用として用いても良い。壁パターン53a,53bも、Au又はAuを80%以上含む合金で製造することが可能であるが、エポキシ系樹脂等を用いて熱インプリント成型で形成すれば微細加工が容易である。エポキシ系樹脂等を用いて壁パターン53a,53bを成形した場合において、壁パターン53a,53bを電気配線用に併用する場合は、壁パターン53a,53bの表面に金属薄膜等により配線層を設ければよい。
【0017】
一方、上側チップUCは、図1に示す半導体チップ31の下に層間絶縁膜32が配置されている。層間絶縁膜32の内部には、Al、Al−Cu合金或いはCuダマシン等の金属層からなる下層配線38a,38b,38c,38d、この下層配線38a,38b,38c,38dの下に層間絶縁膜32を介して配線された中間層配線37a,37b,37c,37d、この中間層配線37a,37b,37c,37dの下に層間絶縁膜32を介して配線された上層配線36a,36b,36c,36dが埋め込まれている。なお、図1では、上層配線36a,36b,36c,36dが中間層配線37a,37b,37c,37dの下に、中間層配線37a,37b,37c,37dが、下層配線38a,38b,38c,38dの下に配置されているが、多層配線構造では、半導体チップ31に近い方が下層になるので、上記のような上下が逆の定義になっている。
【0018】
下側チップLCの場合と同様に、層間絶縁膜32は図1に示す模式的な簡略表現では、あたかも単層の膜のように表現されてはいるが、実際には3層又は4層の絶縁層からなる多層の絶縁層である。多層構造の層間絶縁膜32には、例えば、SiO2膜、Si34膜、PSG膜、SiOF膜、SiOC膜等の無機系絶縁層の他、SiCOH、HSQ、ポーラスメチルシルセスキオキサン膜やポリアリレン膜等の有機系絶縁層が使用可能で、これらの種々の絶縁膜層を組み合わせて積層して、多様な多層配線構造で層間絶縁膜32を構成することが可能である。又、図1では、簡略化のために3層の配線層を例示しているが、実際には、設計仕様に応じて、4〜12層、或いは13層以上の多層の配線層が採用される。更に、下側チップLCの場合と同様に、下層配線38a,38b,38c,38d、中間層配線37a,37b,37c,37d、上層配線36a,36b,36c,36dは、上述したAl−Cu合金等の金属の単層の配線ではなく、Ti、Ta、Mn、Ru等の金属からなるバリア層を上下に設けた積層構造であってもよい。
【0019】
下層配線38a,38b,38c,38dが上側チップUCの半導体チップ31に最も近い第1層の配線層であるとすると、この第1層の配線層である下層配線38a,38b,38c,38dのそれぞれと、半導体チップ31の内部(表面部分)に設けられた不純物拡散領域との間は、層間絶縁膜32を貫通するビアプラグ(図示省略)で、それぞれ接続されている。下層配線38a,38b,38c,38dが第1層の配線層であると仮定した場合、下層配線38a,38b,38c,38dは不純物を添加した多結晶シリコン層や、この多結晶シリコン層とTa、Ti、W或いはV等の高融点金属とのシリサイド膜との複合構造でもよい。ビアプラグ(コンタクトプラグ)も、Ta、Ti、W、V等の高融点金属で構成すればよい。例えば、Wでビアプラグを構成した場合は、ビアプラグが設けられるビアホール(コンタクトホール)の側壁及び半導体チップ31の不純物拡散領域の表面に、TiN/Ti等のバリア層を設けてもよい。同様に、中間層配線37a,37b,37c,37dのそれぞれと対応する下層配線38a,38b,38c,38dのそれぞれの間もビアプラグ(図示省略)で接続され、更に、上層配線36a,36b,36c,36dのそれぞれと対応する中間層配線37a,37b,37c,37dのそれぞれの間もビアプラグ(図示省略)で接続されている。中間層配線37a,37b,37c,37dと下層配線38a,38b,38c,38dとを接続するビアプラグや、上層配線36a,36b,36c,36dと中間層配線37a,37b,37c,37dとを接続するビアプラグには、高融点金属の他Cuを用いてもよい。
【0020】
図1では、上層配線36a,36b,36c,36dが上側チップUCの最上層の電極層として示されているが、この上層配線36a,36b,36c,36dのそれぞれに、電気配線用バンプ35a,35b,35c,35dが接合されている。そして、上側チップUCの電気配線用バンプ35a,35b,35c,35dの配列を挟むように、コーンバンプ33a,33bが配置されている。電気配線用バンプ35a,35b,35c,35d及びコーンバンプ33a,33bは、Au又はAuを80%以上含むAu−Sb,Au−Sn等の合金で形成すれば、硬度及び接触抵抗の点で好適である。コーンバンプ33a,33bの更に外側の上側チップUCの下面の周辺部には疎水膜34のパターンが形成されている。コーンバンプ33a,33bは、図14に示すコーンバンプ33p1及び図19に示すコーンバンプ33q1のように角錐型形状、若しくは、図15に示すコーンバンプ33p2及び図20に示すコーンバンプ33q2のように円錐型形状をなし、先端がチップ側より細い凸部(雄型)を構成している。下側チップLCの壁パターン53a,53bが下側チップLCの上層配線等に電気的に接続されている場合は、コーンバンプ33a,33bを上側チップUCの上層配線等に電気的に接続することにより、コーンバンプ33aと壁パターン53aとの物理的な接触、或いは、コーンバンプ33bと壁パターン53bとの物理的な接触を電気的な接続に利用することができる。
【0021】
一方、壁パターン53a,53bは、図13に示すような中央に凹部を有する切頭角錐(角錐台)の形状をなしている。図13に示す壁パターン53pの中央には、コーンバンプ33p1及び33p2の凸部形状に対応した凹部が設けられているが、その凹部の形状は、コーンバンプ33p1及び33p2の形状の完全な逆パターン(反転パターン)として構成されてはいない。このため、コーンバンプ33p1及び33p2の側壁が壁パターン53pの側壁に完全に密着しない態様となり、コーンバンプ33p1及び33p2の側壁と壁パターン53pの側壁との間の一部には隙間が発生して、互いに噛み合っている。
【0022】
例えば、図13に示す壁パターン53pの中央には、図13のXIII−XIII方向から見た断面で定義される頂角α1の角錐形状の凹部が設けられているが、頂角α1の大きさは図14に示す角錐状のコーンバンプ33p1の、図14のXIV−XIV方向から見た断面で定義される頂角α2よりも大きく(α1≧α2)構成されている。このため、コーンバンプ33p1と壁パターン53pとが互いに噛み合い、コーンバンプ33p1の頂点が、角錐状の壁パターン53pの中央の凹部の底となる角錐の頂点に到達するので、点と点を合わせる高精度な位置合わせが実現する。このとき、α1≧α2の条件に設定されているため、コーンバンプ33p1の頂点が、壁パターン53pの頂点に合わされた最終的な状態においては、壁パターン53pの凹部の側壁はコーンバンプ33p1の側壁には接してはいないが、壁パターン53pの凹部の側壁をガイドとして、壁パターン53pの頂点にコーンバンプ33p1の頂点が導かれることにより、容易に0.2μm以下の精度での自己整合ができる。
【0023】
同様に、壁パターン53pの頂角α1の大きさは図15に示す円錐状のコーンバンプ33p2の、図15のXV−XV方向から見た断面で定義される頂角α2よりも大きく(α1≧α2)構成されている。したがって、コーンバンプ33p2と壁パターン53pとが互いに噛み合う結果、最終的に、コーンバンプ33p2の頂点が、壁パターン53pの中央の凹部の底となる角錐の頂点に到達するので、点と点を合わせる高精度な位置合わせが実現する。コーンバンプ33p2の頂点が、壁パターン53pの頂点に合わされた最終的な状態においては、α1≧α2の条件によって、壁パターン53pの凹部の側壁はコーンバンプ33p2の側壁には接しない。しかしながら、壁パターン53pの凹部の側壁をガイドとして、壁パターン53pの頂点にコーンバンプ33p2の頂点が導かれることにより、容易に0.2μm以下の精度での自己整合ができる。
【0024】
図8に示すように、コーンバンプ33b(33a)の上側チップUCの基準面から測った高さB1は、電気配線用バンプ35a,35b,35c,35dの基準面から測った高さA1よりも高い。図8では、高さA1が、電気配線用バンプ35a,35b,35c,35dが設けられている上層配線36a,36b,36c,36dの厚さを含んで定義されているが、図1に示した構成とは異なり、上層配線36a,36b,36c,36dが層間絶縁膜32の内部に埋め込まれている場合には、高さA1は、層間絶縁膜32の下面(表面)から測られる。
【0025】
図8に示すように、壁パターン53b(53a)の下側チップLCの基準面から測った高さB2は、電気配線用ランド55a,55b,55c,55dの下側チップLCの基準面から測った厚さA2よりも高い。そして、第1の実施の形態に係る積層体では

1+A2<B1+B2 ……(1)

の関係を満足するようにして、コーンバンプ33b(33a)の頂点と壁パターン53b(53a)の凹部の頂点とを自己整合で合わせる工程を容易にしている。即ち、(1)式の関係を満足するように設定しておくことにより、図14に示す角錐状のコーンバンプ33p1の頂点、或いは図15に示す円錐状のコーンバンプ33p2の頂点が、図13に示す壁パターン53pの中央の角錐の頂点に到達して、点と点を合わせる位置合わせが自己整合が実現され、0.2μm以下の高精度な位置合わせが実現する。
【0026】
図2図7を用いて、本発明の第1の実施の形態に係る積層体の製造方法(組み立て方法)を説明する。なお、以下の説明で用いる上側チップUCと下側チップLCの製造方法は、図9図12を用いて後述する。又、以下に述べる積層体の製造方法は、一例であり、特許請求の範囲に記載した趣旨の範囲内であれば、この変形例を含めて、これ以外の種々の製造方法により、実現可能であることは勿論である。
【0027】
(a)先ず、図2に示すように、複数の電気配線用ランド55a,55b,55c,55d、この複数の電気配線用ランド55a,55b,55c,55dの配列の外側の位置にそれぞれ配置された複数の壁パターン53a,53bを有する下側チップLC、及び、複数の電気配線用ランド55a,55b,55c,55dの位置にそれぞれ対応して配置された複数の電気配線用バンプ35a,35b,35c,35d、複数の壁パターン53a,53bの位置に対応して配列された複数のコーンバンプ33a,33bを有する上側チップUCを用意する。図2において、壁パターン53a,53bの外側の領域となる下側チップLCの上面の周辺部には疎水膜54のパターンを形成し、同様に、コーンバンプ33a,33bの外側の領域となる上側チップUCの下面の周辺部に疎水膜34のパターンを形成しておく。
【0028】
(b)次に、下側チップLC上に、液体7を直接接触、又はノズルを用いて液体7を噴霧すると、下側チップLCの疎水膜54により、液体7の液滴が、疎水膜54の内側の領域に貯まり、疎水膜54の内側の領域に液体7が選択的に塗布される。液体7を下側チップLCに直接接触させるには、容器に溜められた液体7中に下側チップLCを浸漬させた後、下側チップLCを容器から取り出す方法、容器に溜められた液体7に下側チップLCを下向きにして接触させ、下側チップLCを引き上げたりする方法、下側チップLC上に液体7を流したり滴下する方法が採用可能である。液体7を下側チップLCに噴霧する方法としては、下側チップLCに対向するノズルを設け、ノズルから下側チップLCに向かって液体7を噴霧する方法が代表的である。多数のノズルから下側チップLCの全面に液体7を噴霧してもよいし、疎水膜34のパターンの内側の領域に対応して配置されたノズルから液体7を選択的に噴霧してもよい。その際、疎水膜34のパターンの内側の領域の面積に応じて噴霧する液体7の量をコントロールしてもよい。液体7には、水若しくは他の無機の液体、又は種々の有機の液体を使用することが可能である。例えば、液体7には、グリセリン、アセトン、アルコール、ハイドロフルオロエーテル、スピン・オン・グラス(SOG)等を用いることができる。SOGとしては、燐ドープシリケート系SOG、メチルシロキサン系SOG等が使用可能である。その後、この液体7を介して、図3に示すように、上側チップUCの複数の電気配線用バンプ35a,35b,35c,35dを、下側チップLC複数の電気配線用ランド55a,55b,55c,55dにそれぞれ対向させ、上側チップUCと下側チップLCとの粗位置合わせをする。
【0029】
(c)上側チップUCの下面には、疎水膜34のパターンがあるので、液体7の表面張力により、図4に示すように、複数の電気配線用ランド55a,55b,55c,55dの位置に複数の電気配線用バンプ35a,35b,35c,35dが自己整合により仮位置合わせが達成される。このとき、同時に、複数の壁パターン53a,53bに複数のコーンバンプ33a,33bが自己整合により仮位置合わせされ、上側チップUCと下側チップLCとがほぼ所望の位置関係に設定される。
【0030】
(d)図4に示すように、液体7の表面張力による自己整合によって、仮位置合わせが達成された状態で、更に図5に示すように、上側チップUCを下側チップLCに対して加圧すれば、下側チップLCの周辺部に配置された壁パターン53a,53bの斜面のそれぞれに、上側チップUCの周辺部に配置されたコーンバンプ33a,33bが接触して、微細な精度での位置合わせが進行する。図5の左側に示した一点鎖線で囲んだA部の拡大図を図6に示すが、液体7を介しているため、下側チップLCの壁パターン53aと上側チップUCのコーンバンプ33aとは、互いの側壁が液体7により潤滑作用を受けて、噛み合う。このように、液体7により潤滑作用を受けて、壁パターン53aとコーンバンプ33aとが噛み合い、同様に、壁パターン53bとコーンバンプ33bとが噛み合うことにより、微細な精度での位置合わせが進行する。
【0031】
(e)図5に示した状態から、上側チップUCの下側チップLCに対する加圧を加熱しなが更に継続すれば、微細な精度での位置合わせが進行し、図7に示すように、下側チップLCの電気配線用ランド55a,55b,55c,55dのそれぞれに、上側チップUCの電気配線用バンプ35a,35b,35c,35dの先端が接触し、電気配線用ランド55a,55b,55c,55dのそれぞれと対応する電気配線用バンプ35a,35b,35c,35dとが熱圧着される。このとき、式(1)で示す関係にコーンバンプ33a,33bの高さと電気配線用バンプ35a,35b,35c,35dの高さが調整されているので、コーンバンプ33a,33bの先端が、壁パターン53a,53bの中央部の凹部の斜面に接触しながら下降し、最終的に、壁パターン53a,53bの凹部の底部に到達する。これにより、図7に示す状態では、0.2μm以下の高精度で、上側チップUCと下側チップLCとが位置合わせされて堅固に接合する。
【0032】
(f)図5に示した状態から図7に示す状態までの上側チップUCの下側チップLCに対する加圧工程を、減圧チャンバー(真空チャンバー)若しくは高温槽の内部で行うことにより、減圧若しくは加温の処理を付加すれば、図7に示す高精度な位置合わせが達成された状態では、液体7が蒸発するので、最終的に、図1に示すような積層体が完成する。以下において、上記の説明で用いた上側チップUCと下側チップLCの製造方法の一例を、図9図12を用いて説明する。
【0033】
<下側チップLCの用意>
(a)図9(a)に示すように、半導体チップ51の上に層間絶縁膜52が配置され、層間絶縁膜52の内部には、下層配線58a,58b,58c,58d、中間層配線57a,57b,57c,57d、上層配線56a,56b,56c,56dが埋め込まれたICチップを用意する。図9(a)では、簡略化のために3層の多層配線構造を例示しているが、実際には、設計仕様に応じて、4〜12層、或いは13層以上の多層配線構造でもよいことは前述したとおりである。又、図示を省略しているが、第1層の配線層である下層配線58a,58b,58c,58dのそれぞれと、半導体チップ51の内部(表面部分)に設けられた不純物拡散領域との間、中間層配線57a,57b,57c,57dのそれぞれと対応する下層配線58a,58b,58c,58dのそれぞれとの間、上層配線56a,56b,56c,56dのそれぞれと対応する中間層配線57a,57b,57c,57dのそれぞれとの間はビアプラグで接続されている。
【0034】
(b)次に、層間絶縁膜52の上面に、プラズマ重合によりフロロカーボン膜を堆積する。更に、このフロロカーボン膜の上にフォトレジスト膜を塗布し、フォトリソグラフィー技術により、周辺部のみにフォトレジスト膜を残すようにパターニングする。そして、このフォトレジスト膜をマスクとして、フロロカーボン膜を選択的に除去する。更に、酸素(O2)プラズマで選択エッチングのマスクとして用いたフォトレジスト膜をアッシングすれば、図9(b)に示すような疎水膜54のパターンが、下側チップLCの層間絶縁膜52の上面の周辺部に形成される。或いは、層間絶縁膜52の上面に、パレリン膜を塗布して、このパレリン膜の上にフォトレジスト膜を塗布し、フォトリソグラフィー技術により、周辺部のみにフォトレジスト膜を残すようにパターニングする。そして、このフォトレジスト膜をマスクとして、パレリン膜を選択的に除去し、酸素(O2)プラズマで選択エッチングのマスクとして用いたフォトレジスト膜をアッシングすれば、図9(b)に示すような疎水膜54のパターンが、下側チップLCの層間絶縁膜52の上面の周辺部に形成される。
【0035】
(c)次に、疎水膜54のパターンの内側に位置する領域であって、疎水膜54のパターンに近い場所に、図10(c)に示すように、壁パターン53a,53bを形成する。壁パターン53a,53bは、エポキシ系紫外線硬化樹脂に対し、熱インプリント成型で形成すればよい。例えば、先ずパターニングしようとする壁パターン53a,53bのレプリカとなる金型をニッケル電鋳等により用意する。そして、硬化前の柔らかい状態のエポキシ系紫外線硬化樹脂に対し、レプリカとなる金型を押しつけ、金型の形状を転写し、その後、紫外線をエポキシ系紫外線硬化樹脂に照射してポストベークを行い、転写成形されたエポキシ系紫外線硬化樹脂を完全に硬化させれば、壁パターン53a,53bのパターンの形状が実現できる。
【0036】
(d)更に、下側チップLCの層間絶縁膜52の上面の全面にフォトレジスト膜61を塗布し、フォトリソグラフィー技術により、上層配線56a,56b,56c,56dのパターンの上面の一部が露出するように、フォトレジスト膜に61窓部を開口する。そして、この窓部に露出した上層配線56a,56b,56c,56dの上に、電解メッキ又は無電解メッキによ下地層としてニッケル(Ni)層を形成し、更にこのNi層の上に電解メッキ又は無電解メッキにより金(Au)層を形成して、図10(d)に示すように、Ni/Auの2層構造からなる電気配線用ランド55a,55b,55c,55dのパターンを形成する。
【0037】
(e)その後、Ni/Auの選択メッキに用いたフォトレジスト膜61を除去すれば、図10(e)に示すような下側チップLCが完成する。
【0038】
<上側チップUCの用意>
(a)図11(a)に示すように、半導体チップ31の上に層間絶縁膜32が配置され、層間絶縁膜32の内部に下層配線38a,38b,38c,38d、中間層配線37a,37b,37c,37d、上層配線36a,36b,36c,36dが埋め込まれたICチップを用意する。第1層の配線層である下層配線38a,38b,38c,38dのそれぞれと、半導体チップ31の内部(表面部分)に設けられた不純物拡散領域との間は、中間層配線37a,37b,37c,37dのそれぞれと対応する下層配線38a,38b,38c,38dのそれぞれとの間、上層配線36a,36b,36c,36dのそれぞれと対応する中間層配線37a,37b,37c,37dのそれぞれとの間には、図示を省略したビアプラグが設けられている。図11(a)では、簡略化のために3層の多層配線構造を例示しているが、実際には、設計仕様に応じて、4〜12層、或いは13層以上の多層配線構造でもよいことは下側チップLCと同様である。
【0039】
(b)次に、層間絶縁膜32の上面に、プラズマ重合によりフロロカーボン膜を堆積する。更に、このフロロカーボン膜の上にフォトレジスト膜を塗布し、フォトリソグラフィー技術により、周辺部のみにフォトレジスト膜を残すようにパターニングする。そして、このフォトレジスト膜をマスクとして、フロロカーボン膜を選択的に除去する。更に、酸素(O2)プラズマで選択エッチングのマスクとして用いたフォトレジスト膜をアッシングすれば、図11(b)に示すような疎水膜34のパターンが、上側チップUCの層間絶縁膜32の上面の周辺部に形成される。或いは、層間絶縁膜32の上面に、パレリン膜を塗布し、このパレリン膜の上にフォトレジスト膜を塗布し、フォトリソグラフィー技術により、周辺部のみにフォトレジスト膜を残すようにパターニングする。そして、このフォトレジスト膜をマスクとして、パレリン膜を選択的に除去し、酸素(O2)プラズマで選択エッチングのマスクとして用いたフォトレジスト膜をアッシングすれば、図11(b)に示すような疎水膜34のパターンが、上側チップUCの層間絶縁膜32の上面の周辺部に形成される。
【0040】
(c)更に、上側チップUCの層間絶縁膜32の上面の全面にフォトレジスト膜62を塗布し、フォトリソグラフィー技術により、図12(c)に示すように、上層配線36a,36b,36c,36dのパターンの上面の一部、及びこの上層配線36a,36b,36c,36dのパターンの配列の外側の層間絶縁膜32の上面の一部が露出するように、フォトレジスト膜62に窓部を開口する。このとき、上層配線36a,36b,36c,36dのパターンの上面の一部を開口する窓の幅bを、上層配線36a,36b,36c,36dのパターンの配列の外側の層間絶縁膜32の上面の一部を露出するように開口する窓の幅aよりも小さく(a>b)開口する。
【0041】
(d)そして、フォトレジスト膜62をマスクとして用いて、フォトレジスト膜62の窓部に露出した上層配線36a,36b,36c,36dの上、及び上層配線36a,36b,36c,36dのパターンの配列の外側に露出した層間絶縁膜32の上面の上に、ガスデポジション法を用いて金属ナノ粒子を、ヘリウム(He)等の不活性ガスと共に吹き付ける。ここでは金属ナノ粒子として金(Au)又はAuを80%以上含む合金のナノ粒子が採用可能である。フォトレジスト膜62の上からガスデポジション法により、高温のるつぼから蒸発したナノ寸法の金属粒子を、不活性ガスと共に減圧条件下で吹き付けることにより、フォトレジスト膜62に開口された窓内に金属の堆積が生じる。図12(d)に示すように、ガスデポジション法では、このとき同時に窓部の周囲からも金属63の堆積が発生し、窓部に覆いかぶさる庇(オーバーハング)を生じる。庇が生じることにより、窓部の開口径が縮小し、窓部内には自己整合により錐形を持つ金属突起状の電気配線用バンプ35a,35b,35c,35d及びコーンバンプ33a,33bが形成される。フォトレジストの窓部が自己完結的に閉じるため、上層配線36a,36b,36c,36dのパターンの上面の一部を開口する窓の幅bを、上層配線36a,36b,36c,36dのパターンの配列の外側の層間絶縁膜32の上面の一部を露出するように開口する窓の幅aよりも小さくしておくことにより、電気配線用バンプ35a,35b,35c,35dの高さの方が、コーンバンプ33a,33bの高さよりも低くなる。ナノ金属粒子を吹き付ける吹き付けノズルの寸法が窓部径より大きい場合、作成されるバンプは等方的になり、窓部の形が四角形であれば四角錐、円であれば円錐形になり、バンプとなる突起は窓部の中心に形成される。
【0042】
(e)その後、フォトレジスト膜62を除去すれば、図12(e)に示すように、Au又はAu合金からなる電気配線用バンプ35a,35b,35c,35d、及びこれらの電気配線用バンプ35a,35b,35c,35dの配列の外側の領域に配置された、Au又はAu合金からなるコーンバンプ33a,33bのパターンを有する上側チップUCのパターンが完成する。
【0043】
以上のように、本発明の第1の実施の形態に係る積層体の製造方法によれば、0.2μm以下の合わせ精度で、上側チップUCを下側チップLCに位置合わせして積層するとともに、下側チップLCの電気配線用ランド55a,55b,55c,55dのそれぞれと、上側チップUCの対応する電気配線用バンプ35a,35b,35c,35dの先端が自動的に熱圧着により堅固に電気的に接続され、下側チップLC上に上側チップUCを接合した積層体が簡単な作業内容で実現できる。
【0044】
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態に係る積層体は、図16に示すように、インターポーザ2上にk個の半導体集積回路(IC)チップ、即ち、第1のICチップC1、第2のICチップC2、……、第kのICチップCkが搭載されている(図16を考慮すると、kは3以上の正の整数であるが、より一般にはk=1又は2でも構わない。)。インターポーザ2は、シリコン基板12と、このシリコン基板12の表面に設けられたシリコン酸化膜等の表面絶縁膜11と、シリコン基板12の裏面に設けられたシリコン酸化膜等の裏面絶縁膜13とを備え、表面絶縁膜11の上面に、複数の電気配線用ランド71a〜71oがICチップの大きさを考慮して、グループ分けして配列されている。第1グループの電気配線用ランド71a,71b,71c,71dの配列の外側の位置には壁パターン75a,75bが配置され、第2グループの電気配線用ランド71e,71f,71g,71hの配列の外側の位置には壁パターン75c,75dが配置され、……、第kグループの電気配線用ランド71i,71j,71k,……,71oの配列の外側の位置には壁パターン75e,75fが配置されている。壁パターン75a,75b;75c,75d;75e,75fは、それぞれ、第1の実施の形態に係る積層体の壁パターン53a,53bと同様な斜面を有する。図8に示したのと同様に、第2の実施の形態に係る積層体においても、壁パターン75a,75b;75c,75d;75e,75fのインターポーザ2の基準面から測った高さは、電気配線用ランド71a〜71oのインターポーザ2の基準面から測った厚さよりも高い。
【0045】
又、図16では、壁パターン75a,75bが第1グループの電気配線用ランド71a,71b,71c,71dの配列の外側の位置に配置され、壁パターン75c,75dが第2グループの電気配線用ランド71e,71f,71g,71hの配列の外側の位置に配置され、……、壁パターン75e,75fが第kグループの電気配線用ランド71i,71j,71k,……,71oの配列の外側の位置に配置された場合を例示しているが、第2の実施の形態に係る積層体において、壁パターン75a,75bの少なくとも一方が第1グループの電気配線用ランド71a,71b,71c,71dの配列の内部に存在し、壁パターン75c,75dの少なくとも一方が第2グループの電気配線用ランド71e,71f,71g,71hの配列の内部に存在し、……、壁パターン75e,75fの少なくとも一方が第kグループの電気配線用ランド71i,71j,71k,……,71oの配列の内部に存在しても構わない。即ち、壁パターン75a,75b;75c,75d;75e,75fは電気配線用ランド71a〜71oが配列された箇所以外の位置にそれぞれ配置されていればよい。
【0046】
電気配線用ランド71a〜71oは、Au又はAuを80%以上含む合金で形成すれば、硬度及び接触抵抗の点で好適である。更に、図16に示すように、第1グループの電気配線用ランド71a,71b,71c,71d及び壁パターン75a,75bの配置された領域を眼鏡の片目側のレンズとして矩形に周辺を囲み、第2グループの電気配線用ランド71e,71f,71g,71h及び壁パターン75c,75dの配置された領域を他方のレンズとして囲む、眼鏡のレンズ縁(リム)状の疎水膜15aのパターンが設けられている。第kグループの電気配線用ランド71i,71j,71k,……,71o及び壁パターン75e,75fの配置された領域は、矩形の額縁状の疎水膜15bのパターンで囲まれている。図16では、疎水膜15aのパターンと疎水膜15bのパターンとは独立したパターンとして、便宜上図示されているが、実際には、疎水膜15aのパターンと疎水膜15bのパターンとが連続した梯子状のパターンでも構わない。
【0047】
裏面絶縁膜13の下面には裏面配線72a,72b,……,72gが設けられ、裏面配線72aは、表面絶縁膜11、シリコン基板12及び裏面絶縁膜13を貫通するシリコン貫通ビアTSV1により、インターポーザ2の上面側の電気配線用ランド71aに電気的に接続されている。同様に、裏面配線72bは、表面絶縁膜11、シリコン基板12及び裏面絶縁膜13を貫通するシリコン貫通ビアTSV2により、インターポーザ2の上面側の電気配線用ランド71dに電気的に接続され、裏面配線72cは、表面絶縁膜11、シリコン基板12及び裏面絶縁膜13を貫通するシリコン貫通ビアTSV3により、インターポーザ2の上面側の電気配線用ランド71eに電気的に接続され、裏面配線72dは、表面絶縁膜11、シリコン基板12及び裏面絶縁膜13を貫通するシリコン貫通ビアTSV4により、インターポーザ2の上面側の電気配線用ランド71hに電気的に接続されている。更に、裏面配線72eは、表面絶縁膜11、シリコン基板12及び裏面絶縁膜13を貫通するシリコン貫通ビアTSV(m-2)により、インターポーザ2の上面側の電気配線用ランド71iに電気的に接続され、裏面配線72fは、表面絶縁膜11、シリコン基板12及び裏面絶縁膜13を貫通するシリコン貫通ビアTSV(m-1)により、インターポーザ2の上面側の電気配線用ランド71iに電気的に接続され、裏面配線72gは、表面絶縁膜11、シリコン基板12及び裏面絶縁膜13を貫通するシリコン貫通ビアTSVmにより、インターポーザ2の上面側の電気配線用ランド71oに電気的に接続されている。
【0048】
裏面絶縁膜13の下面には、裏面配線72a,72b,……,72gを埋め込むように、ソルダーレジスト14が設けられ、ソルダーレジスト14には、裏面配線72a,72b,……,72gの下面の一部をそれぞれ露出する窓部が開口されている。ソルダーレジスト14の窓部を介して、裏面配線72a,72b,……,72gのそれぞれ接合する半田バンプB1,B2,……,Bnが設けられている。
【0049】
図16に示すように、第1のICチップC1は、電気配線用ランド71a,71b,71c,71dの位置にそれぞれ対応して配置された電気配線用バンプ35a,35b,35c,35d、壁パターン75a,75bの位置に対応して配列された、先端がチップ側より細く、チップの基準面から測った高さが電気配線用バンプ35a,35b,35c,35dのチップの基準面から測った高さよりも高いコーンバンプ33a,33bを有する。そして、電気配線用バンプ35a,35b,35c,35d及びコーンバンプ33a,33bの配置された領域は、その外側に設けられた矩形の額縁状の疎水膜34aのパターンで囲まれている。
【0050】
同様に、第2のICチップC2は、電気配線用ランド71e,71f,71g,71hの位置にそれぞれ対応して配置された電気配線用バンプ35e,35f,35g,35h、壁パターン75c,75dの位置に対応して配列された、先端がチップ側より細く、チップの基準面から測った高さが電気配線用バンプ35e,35f,35g,35hのチップの基準面から測った高さよりも高いコーンバンプ33c,33dを有する。そして、第1のICチップC1と同様に、電気配線用バンプ35e,35f,35g,35h及びコーンバンプ33c,33dの配置された領域は、その外側に設けられた矩形の額縁状の疎水膜34bのパターンで囲まれている。
【0051】
更に同様に、第kのICチップCkは、電気配線用ランド71i,71j,71k,……,71oの位置にそれぞれ対応して配置された電気配線用バンプ35i,35j,35k,……,35o、壁パターン75e,75fの位置に対応して配列された、先端がチップ側より細く、チップの基準面から測った高さが電気配線用バンプ35i,35j,35k,……,35oのチップの基準面から測った高さよりも高いコーンバンプ33e,33fを有する。そして、第1のICチップC1及び第2のICチップC2と同様に、電気配線用バンプ35i,35j,35k,……,35o及びコーンバンプ33e,33fの配置された領域は、その外側に設けられた矩形の額縁状の疎水膜34aのパターンで囲まれている。電気配線用バンプ35a〜35o及びコーンバンプ33a,33b;33c,33d;33e,33fは、Au又はAuを80%以上含む合金で形成すれば、硬度及び接触抵抗の点で好適である。
【0052】
疎水膜15aのパターン及び疎水膜15bのパターンで囲まれた非疎水の領域のそれぞれの内部に液体7a,7b,7cを選択的に塗布することにより、液体7a,7b,7cの表面張力により、図16に示すように、第1のICチップC1の電気配線用バンプ35a,35b,35c,35dが、それぞれインターポーザ2の電気配線用ランド71a,71b,71c,71dの位置に精密に位置合わせされ、コーンバンプ33a,33bが、それぞれインターポーザ2の壁パターン75a,75bの位置に精密に位置合わせされる。同様に、第2のICチップC2の電気配線用バンプ35e,35f,35g,35h、がそれぞれインターポーザ2の電気配線用ランド71e,71f,71g,71hの位置に精密に位置合わせされ、コーンバンプ33c,33dが、それぞれインターポーザ2の壁パターン75c,75dの位置に精密に位置合わせされ、第kのICチップCkの電気配線用バンプ35i,35j,35k,……,35oが、それぞれインターポーザ2の電気配線用ランド71i,71j,71k,……,71oの位置に精密に位置合わせされ、コーンバンプ33e,33fが、それぞれインターポーザ2の壁パターン75e,75fの位置に精密に位置合わせされる。インターポーザ2上への第1のICチップC1、第2のICチップC2、……、第kのICチップCkの加圧の作業を、加熱しながら実施することにより、第1のICチップC1の電気配線用バンプ35a,35b,35c,35dはそれぞれインターポーザ2の電気配線用ランド71a,71b,71c,71dに熱圧着され、第2のICチップC2の電気配線用バンプ35e,35f,35g,35hは、それぞれインターポーザ2の電気配線用ランド71e,71f,71g,71hに熱圧着され、……、第kのICチップCkの電気配線用バンプ35i,35j,35k,……,35oは、それぞれインターポーザ2の電気配線用ランド71i,71j,71k,……,71oに熱圧着される。
【0053】
以上のように、第2の実施の形態に係る積層体によれば0.2μm以下の合わせ精度を達成しながら、インターポーザ2上への第1のICチップC1、第2のICチップC2、……、第kのICチップCkの接合を簡単に実施できる。なお、図示を省略しているが、インターポーザ2の壁パターン75a,75b;75c,75d;75e,75fをインターポーザ2の表面絶縁膜11の上に設けられた電気配線層等に電気的に接続しておき、コーンバンプ33a,33bを第1のICチップC1の電気配線層のいずれかに電気的に接続し、コーンバンプ33c,33dを第2のICチップC2の電気配線層のいずれかに電気的に接続し、コーンバンプ33e,33fを第kのICチップCkの電気配線層のいずれかに電気的に接続しておくことにより、コーンバンプ33a,33b;33c,33d;33e,33fのいずれかと、対応する壁パターン75a,75b;75c,75d;75e,75fとの物理的な接触を、電気的な接続に利用することができる。この場合、壁パターン75a,75b;75c,75d;75e,75の全体を導電性材料で構成するか、表面に電気配線層を設ければよい。
【0054】
(第3の実施の形態)
本発明の第3の実施の形態に係る積層体は、図17に示すように、インターポーザ3上にp個の半導体集積回路(IC)チップ、即ち、第1のICチップC1、第2のICチップC2、……、第pのICチップCkが搭載されている(図17を考慮すると、pは3以上の正の整数であるが、より一般にはp=1又は2でも構わない。)。インターポーザ3は、フレキシブルな樹脂基板16をベースとして構成され、樹脂基板16の内部には、図17に示すように、下層内部配線II2,II(j-2),II(j+1)と、この下層内部配線II2,II(j-2),II(j+1)の上に樹脂基板16を介して配線された上層内部配線II1,II3,II4,II5,II(j-1),IIjが埋め込まれている。樹脂基板16は図17に示す模式的な簡略表現ではあたかも単層の膜のように表現されてはいるが、実際には3層又は4層の絶縁層からなる多層の絶縁層である。又、図17では、簡略化のために2層の内部配線層を例示しているが、実際には、インターポーザ3の設計仕様に応じて、3層以上の多層の内部配線層を採用してもよい。
【0055】
インターポーザ3の上面には、図17に示すように、複数の電気配線用ランド73a〜73nがICチップの大きさを考慮して、グループ分けして配列されている。第1グループの電気配線用ランド73a,73b,73c,73dの配列の外側の位置には壁パターン76a,76bが配置され、第2グループの電気配線用ランド73e,73f,73g,73hの配列の外側の位置には壁パターン76c,76dが配置され、……、第pグループの電気配線用ランド73i,73j,73k,……,73nの配列の外側の位置には壁パターン76e,76fが配置されている。壁パターン76a,76b;76c,76d;76e,76fは、それぞれ、第1の実施の形態に係る積層体の壁パターン53a,53bと同様な斜面を有する。なお、第3の実施の形態に係る積層体において、壁パターン76a,76bの少なくとも一方が第1グループの電気配線用ランド73a,73b,73c,73dの配列の内部に存在し、壁パターン76c,76dの少なくとも一方が第2グループの電気配線用ランド73e,73f,73g,73hの配列の内部に存在し、……、壁パターン76e,76fの少なくとも一方が第pグループの電気配線用ランド73i,73j,73k,……,73nの配列の内部に存在しても構わない。即ち、壁パターン76a,76b;76c,76d;76e,76fは電気配線用ランド73a〜73nが配列された箇所以外の位置にそれぞれ配置されていればよい。
【0056】
第1及び第2の実施の形態で説明したのと同様に、第3の実施の形態に係る積層体においても、壁パターン76a,76b;76c,76d;76e,76fのインターポーザ3の基準面から測った高さは、電気配線用ランド73a〜73nのインターポーザ3の基準面から測った厚さよりも高い。上層内部配線II1,II3,II4,II5,II(j-1),IIjのそれぞれと対応する下層内部配線II2,II(j-2),II(j+1)のそれぞれの間は、ビアプラグV2,3,6,(q-2),(q+1)で接続されている。そして、インターポーザ3の上面に設けられた電気配線用ランド73aと上層内部配線II3の間は、ビアプラグV4で電気的に接続されている。同様に、電気配線用ランド73dと上層内部配線II4の間は、ビアプラグV5で電気的に接続され、電気配線用ランド73eと上層内部配線II4の間は、ビアプラグV7で電気的に接続され、電気配線用ランド73hと上層内部配線II5の間は、ビアプラグV8で電気的に接続されている。更に、電気配線用ランド73iと上層内部配線II(j-1)の間は、ビアプラグV(q-2)で電気的に接続され、電気配線用ランド73lと上層内部配線II(j-1)の間は、ビアプラグV(q-1)で電気的に接続され、電気配線用ランド73nと上層内部配線IIjの間は、ビアプラグVqで電気的に接続されている。
【0057】
更に、図17に示すように、第1グループの電気配線用ランド73a,73b,73c,73d及び壁パターン76a,76bの配置された領域を眼鏡の片目側のレンズとして矩形に周辺を囲み、第2グループの電気配線用ランド73e,73f,73g,73h及び壁パターン76c,76dの配置された領域を他方のレンズとして囲む、眼鏡のレンズ縁(リム)状の疎水膜17aのパターンが設けられている。第pグループの電気配線用ランド73i,73j,73k,……,73n及び壁パターン76e,76fの配置された領域は、矩形の額縁状の疎水膜17bのパターンで囲まれている。図17では、疎水膜17aのパターンと疎水膜17bのパターンとは独立したパターンとして、便宜上図示されているが、実際には、疎水膜17aのパターンと疎水膜17bのパターンとが連続した梯子状のパターンでも構わない。
【0058】
図17に示すように、第1のICチップC1は、電気配線用ランド73a,73b,73c,73dの位置にそれぞれ対応して配置された電気配線用バンプ35a,35b,35c,35d、壁パターン76a,76bの位置に対応して配列された、先端がチップ側より細く、チップの基準面から測った高さが電気配線用バンプ35a,35b,35c,35dのチップの基準面から測った高さよりも高いコーンバンプ33a,33bを有する。そして、電気配線用バンプ35a,35b,35c,35d及びコーンバンプ33a,33bの配置された領域は、その外側に設けられた矩形の額縁状の疎水膜34aのパターンで囲まれている。
【0059】
同様に、第2のICチップC2は、電気配線用ランド73e,73f,73g,73hの位置にそれぞれ対応して配置された電気配線用バンプ35e,35f,35g,35h、壁パターン76c,76dの位置に対応して配列された、先端がチップ側より細く、チップの基準面から測った高さが電気配線用バンプ35e,35f,35g,35hのチップの基準面から測った高さよりも高いコーンバンプ33c,33dを有する。そして、第1のICチップC1と同様に、電気配線用バンプ35e,35f,35g,35h及びコーンバンプ33c,33dの配置された領域は、その外側に設けられた矩形の額縁状の疎水膜34bのパターンで囲まれている。
【0060】
更に同様に、第pのICチップCkは、電気配線用ランド73i,73j,73k,……,73nの位置にそれぞれ対応して配置された電気配線用バンプ35i,35j,35k,……,35n、壁パターン76e,76fの位置に対応して配列された、先端がチップ側より細く、チップの基準面から測った高さが電気配線用バンプ35i,35j,35k,……,35nのチップの基準面から測った高さよりも高いコーンバンプ33e,33fを有する。そして、第1のICチップC1及び第2のICチップC2と同様に、電気配線用バンプ35i,35j,35k,……,35n及びコーンバンプ33e,33fの配置された領域は、その外側に設けられた矩形の額縁状の疎水膜34aのパターンで囲まれている。電気配線用バンプ35a〜35n,コーンバンプ33a,33b;33c,33d;33e,33f及び電気配線用ランド73a〜73nは、Au又はAuを80%以上含む合金で形成すれば、硬度及び接触抵抗の点で好適である。
【0061】
疎水膜17aのパターン及び疎水膜17bのパターンで囲まれた非疎水の領域のそれぞれの内部に液体7a,7b,7cを選択的に塗布することにより、液体7a,7b,7cの表面張力により、図17に示すように、第1のICチップC1の電気配線用バンプ35a,35b,35c,35dが、それぞれインターポーザ3の電気配線用ランド73a,73b,73c,73dの位置に精密に位置合わせされ、コーンバンプ33a,33bが、それぞれインターポーザ3の壁パターン76a,76bの位置に精密に位置合わせされる。同様に、第2のICチップC2の電気配線用バンプ35e,35f,35g,35h、がそれぞれインターポーザ3の電気配線用ランド73e,73f,73g,73hの位置に精密に位置合わせされ、コーンバンプ33c,33dが、それぞれインターポーザ3の壁パターン76c,76dの位置に精密に位置合わせされ、第pのICチップCkの電気配線用バンプ35i,35j,35k,……,35nが、それぞれインターポーザ3の電気配線用ランド73i,73j,73k,……,73nの位置に精密に位置合わせされ、コーンバンプ33e,33fが、それぞれインターポーザ3の壁パターン76e,76fの位置に精密に位置合わせされる。インターポーザ3上への第1のICチップC1、第2のICチップC2、……、第pのICチップCkの加圧の作業を、加熱しながら実施することにより、第1のICチップC1の電気配線用バンプ35a,35b,35c,35dはそれぞれインターポーザ3の電気配線用ランド73a,73b,73c,73dに熱圧着され、第2のICチップC2の電気配線用バンプ35e,35f,35g,35hは、それぞれインターポーザ3の電気配線用ランド73e,73f,73g,73hに熱圧着され、……、第pのICチップCkの電気配線用バンプ35i,35j,35k,……,35nは、それぞれインターポーザ3の電気配線用ランド73i,73j,73k,……,73nに熱圧着される。
【0062】
以上のように、第3の実施の形態に係る積層体によれば、0.2μm以下の合わせ精度を達成しながら、インターポーザ3上への第1のICチップC1、第2のICチップC2、……、第pのICチップCkの接合を簡単に実施できる。なお、図示を省略しているが、インターポーザ3の壁パターン76a,76b;76c,76d;76e,76fをインターポーザ3の上層内部配線又は下層内部配線等に電気的に接続しておき、コーンバンプ33a,33bを第1のICチップC1の電気配線層のいずれかに電気的に接続し、コーンバンプ33c,33dを第2のICチップC2の電気配線層のいずれかに電気的に接続し、コーンバンプ33e,33fを第kのICチップCkの電気配線層のいずれかに電気的に接続しておくことにより、コーンバンプ33a,33b;33c,33d;33e,33fのいずれかと、対応する壁パターン76a,76b;76c,76d;76e,76fとの物理的な接触を、電気的な接続に利用することができることは、第1及び第2の実施の形態に係る積層体と同様である。
【0063】
(その他の実施の形態)
上記のように、本発明は第1〜第3の実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面は本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
【0064】
例えば、既に述べた第1〜第3の実施の形態の説明においては、図13に示すような角錐台形状(切頭角錐形状)の壁パターン53pの中央には、図13のXIII−XIII方向から見た断面で定義される頂角α1の角錐形状の凹部が設けられ、頂角α1の大きさが図14に示す角錐状のコーンバンプ33p1の、図14のXIV−XIV方向から見た断面で定義される頂角α2よりも大きく(α1≧α2)なるように設定されている場合について、コーンバンプと壁パターンとの噛み合わせについて説明した。しかしながら、図18に示すように、角錐台形状の壁パターン53qを設け、この壁パターン53qの中央には、図18のXVI−XVI方向から見た断面で定義される垂線方向に対する側壁の傾斜角β1 /2の角錐台形状の凹部が設け、凹部の底部が平坦な場合において、側壁の傾斜角β1 /2の大きさが、図19に示す角錐状のコーンバンプ33q1の、図19のXVII−XVII方向から見た断面で定義される頂角β2よりも小さく(β1≦β2)設定されている場合であっても、自己整合による精密な位置合わせが可能である。
【0065】
図18及び図19に示すβ1≦β2の頂角の関係の場合は、コーンバンプ33q1の頂点が、壁パターン53qの中央の凹部をなす角錐台の底部には到達しないが、コーンバンプ33q1の上端の開口部の内側の縁となる4辺のそれぞれに、コーンバンプ33q1の4つの斜面が同時に接するようにして互いに噛み合うことにより、コーンバンプ33q1の中心と壁パターン53qの中心が位置合わせされる自己整合がなされる。そして、この自己整合により、0.2μm以下の精度での精密な位置合わせが可能である。
【0066】
同様に、図18に示す壁パターン53qの側壁の傾斜角β1 /2の大きさを、図20に示す円錐状のコーンバンプ33q2の、図20のXVIII−XVIII方向から見た断面で定義される頂角β2よりも小さく(β1≦β2)設定した場合についても、コーンバンプ33q2の頂点が、壁パターン53qの中央の凹部をなす角錐台の底部には到達しないが、コーンバンプ33q2の上端の開口部の内側の縁となる4辺のそれぞれに、コーンバンプ33q2の円周上の4点が同時に接するようにして互いに噛み合い、0.2μm以下の精度での精密な位置合わせが、自己整合で実現可能である。
【0067】
更に、図18に示す角錐台形状を対角線方向で分割した図21に示すようなL字型の壁パターン53rによっても、壁パターン53rの上端の内側の2辺のそれぞれに、角錐状又は円錐状のコーンバンプ33rの斜面の一部が同時に接するようにして互いに噛み合うようにして、自己整合による精密な位置合わせが可能である。図21に示すようなL字型の壁パターン53rの場合は矩形額縁状の疎水膜のパターンの内側の領域の4角等、非疎水領域の4つ以上の箇所にそれぞれ配置することにより、0.2μm以下の精度の位置合わせ精度が達成できる。
【0068】
更に、図21に示すようなL字型の壁パターン53rを拡張・一般化して、図22に示す上面図としては直線状をなす角錐台の壁パターン53sであっても、壁パターン53sの上端の内側の辺に角錐状又は円錐状のコーンバンプ33sの斜面の一部が接するようにして自己整合ができる。この場合は、矩形額縁状の疎水膜のパターンの内側の非疎水領域の4つ以上の箇所に上面図としては直線状をなす角錐台の壁パターン53rをそれぞれ配置することにより、角錐状又は円錐状のコーンバンプ33sの1つの斜面、又は円周上の1点が、4つ以上の箇所で同時に接するようにすることにより、自己整合による精密な位置合わせが可能である。即ち、図22に示すような角錐台の壁パターン53sの場合も、4つ以上の箇所にそれぞれ配置することにより、0.2μm以下の精度の位置合わせ精度が達成できる。
【0069】
図21に示すようなL字型の壁パターン53rの他の拡張・一般化したトポロジーの例として、図23に示すような、上面図としては、長手方向が互いに直交する2つの直線状のパターンとなる角錐台形状の壁パターン53t1,53t2であってもよい。疎水膜のパターンの内側の非疎水領域の4つ以上の箇所に、コーンバンプ33tのチップ側の太い部分の寸法よりも小さな距離に2つの壁パターン53t1,53t2を対にして、互いに近接配置することにより、角錐状又は円錐状のコーンバンプ33tの2つの斜面、又は円周上の2点が、4つ以上の箇所で同時に接するようにすることにより、自己整合による精密な位置合わせが可能である。即ち、図23に示すような2つの角錐台の壁パターン53t1,53t2の場合であっても、互いに近接配置された2つの壁パターン53t1,53t2のペアを、それぞれ4つ以上の箇所に配置することにより、0.2μm以下の精度の位置合わせ精度が達成できる。
【0070】
図23に示すような壁パターン53t1,53t2の更なる拡張・一般化したトポロジーの例として、図24に示すような2つの円錐台状の壁パターン53u1,53u2を対にして互いに近接配置しても、図23に示すトポロジーと等価な効果を達成可能である。図24に示すトポロジーでは、コーンバンプ33uのチップ側の太い部分の寸法よりも小さな距離に互いに近接配置された2つの円錐台状の壁パターン53u1,53u2がペアとして、それぞれ疎水膜のパターンの内側の非疎水領域の4つ以上の箇所に配置されている。このトポロジーによっても、コーンバンプ33uの2つの斜面、又は円周上の2点が、4つ以上の箇所で同時に接するようにすることにより、自己整合による精密な位置合わせが可能である。即ち、図23に示すような互いに近接配置された2つの円錐台状の壁パターン53u1,53u2の場合であっても、ペアを、それぞれ4つ以上の箇所に配置することにより、0.2μm以下の精度の位置合わせ精度が達成できる。
【0071】
このように、本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
【産業上の利用可能性】
【0072】
本発明はシステムLSI等の高集積密度の要求される電子装置に係る産業分野に利用可能である。
【符号の説明】
【0073】
2,3…インターポーザ
7,7a,7b,7c…液体
11…表面絶縁膜
12…シリコン基板
13…裏面絶縁膜
14…ソルダーレジスト
15a,15b,17a,17b,34,34a,34b,54…疎水膜
16…樹脂基板
31…半導体チップ
32…層間絶縁膜
33a〜33f,33p1,33p2,33q1,33q2,33r〜33u…コーンバンプ
35a〜35i…電気配線用バンプ
36a,36b,36c,36d…上層配線
37a,37b,37c,37d…中間層配線
38a,38b,38c,38d…下層配線
51…半導体チップ
52…層間絶縁膜
53a,53b,53p〜53s,53t1,53t2,53u1,53u2,75a〜75f…壁パターン
55a〜55d,71a〜71o,73a〜73n…電気配線用ランド
56a〜56d…上層配線
57a〜57d…中間層配線
58a〜58d…下層配線
61,62…フォトレジスト膜
63…金属
72a〜72g…裏面配線
1〜B4,B(n-1),Bn…半田バンプ
1…第1のICチップ
2…第2のICチップ
k…第kのICチップ
p…第pのICチップ
II1〜II5,II(j-2)〜II(j+1)…上層内部配線
LC…下側チップ
UC…上側チップ
TSV1〜TSV4,TSV(m-2)〜TSVm…シリコン貫通ビア
1〜V8,V(q-2)〜Vq…ビアプラグ
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