【文献】
ROTHE, Romy et al.,Characterization of the Cell-penetrating Properties of the Epstein-Barr Virus ZEBRA trans-Activator,The Journal of Biological Chemistry,2010年 6月25日,Vol.285, No.26,pp.20224-20233
【文献】
WANG, Pu et al.,A Redox-Sensitive Cysteine in Zta Is required for Epstein-Barr Virus Lytic Cycle DNA Replication,Journal of Virology,2005年11月,Vol.79, No.21,pp.13298-13309
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
請求項1に記載の細胞透過性ペプチドを調製する方法であって、前記細胞透過性ペプチドをコードする核酸を含んでなるベクターを含む宿主細胞を培地中で培養すること、および前記ペプチドを培地からかまたは宿主細胞溶解後の宿主細胞溶解物から分離することを含んでなる、方法。
【発明を実施するための形態】
【0018】
「細胞透過性ペプチド」(「CPP」)という用語は、細胞膜を横断して種々のタイプのカーゴ分子を輸送することができ、したがって、多様な分子カーゴ(ナノサイズ粒子から低分子化学物質、巨大分子、およびDNAの大きなフラグメントまで)の細胞取り込みを促進することができる短ペプチドを示すのに一般に用いられる。「カーゴ」分子は、共有結合を介する化学結合かまたは非共有相互作用のいずれかによって、細胞透過性ペプチドと結合している。細胞透過性ペプチドは、典型的には、リジンまたはアルギニンなどの正電荷アミノ酸を高い相対存在量で含むか、または極性/荷電アミノ酸と非極性(疎水性)アミノ酸の交互パターンを含む配列を有するかのいずれかのアミノ酸組成を有する。これらの2つのタイプの構造はそれぞれ、ポリカチオンまたは両親媒性と呼ばれる。細胞透過性ペプチドは、異なるサイズ、アミノ酸配列および電荷であっても、全てのCPPは、細胞膜を移行することができ、多様な分子カーゴの細胞質または細胞小器官への送達を促進することができるという共通の特性を有する。現在のところ、CPP移行の理論は、膜への直接浸透、エンドサイトーシスを介する侵入、および一過性構造の形成による移行の、3つの主要な侵入機構に分類されている。CPP形質導入は、進行中の研究分野である。細胞透過性ペプチドは、癌を含む種々の疾患の治療における薬物送達剤およびウイルス阻害剤のような医薬において、ならびに細胞標識およびイメージングのための造影剤において、多くの用途が見出されている。
【0019】
「カーゴ分子」は、本明細書では、共有または非共有結合によって細胞透過性ペプチドに結合している分子を示し、前記細胞透過性ペプチドの存在によって、その細胞内部移行が促進されるかまたは可能になる。本発明において、「カーゴ分子」には、ペプチド、タンパク質、多糖、脂質、それらの組み合わせ(リポタンパク質および糖脂質など)、核酸(例えば、DNA、siRNA、shRNA、アンチセンスオリゴヌクレオチド、デコイDNA、プラスミド)、低分子薬物(例えば、シクロスポリンA、パクリタキセル、ドキソルビシン、メトトレキサート、5−アミノレブリン酸)、イメージング剤(例えば、フルオロフォア、量子ドット(QD)、放射性トレーサー、ガドリニウム(Gd3+)低分子量キレートなどの金属キレート、超常磁性酸化鉄(SPIO))が含まれる。カーゴ分子がペプチド、ポリペプチドまたはタンパク質である場合、1つ以上のペプチド、ポリペプチドまたはタンパク質を結合して含み得ると理解される。また、カーゴ分子が核酸である場合、前記核酸は、各々の核酸が1つのペプチドまたはポリペプチドをコードしている、1つ以上の核酸を含み得る。カーゴ分子はまた、リポタンパク質および糖脂質などの、タンパク質、脂質、および/または多糖の組み合わせであってもよい。
【0020】
「ペプチド」、「ポリペプチド」、「タンパク質」という用語およびこれらの用語の変形は、融合タンパク質を含めたペプチド、オリゴペプチド、オリゴマーまたはタンパク質をいい、これらはそれぞれ少なくとも2つのアミノ酸を含んでなり、通常のペプチド結合によって互いに連結された、または、例えば等配電子体ペプチドの場合、修飾されたペプチド結合によって互いに連結されたものをいう。これらの用語には、本明細書では、非ペプチド構造要素を含むペプチドアナログと定義される「ペプチド模倣薬」も含まれ、これらのペプチドは、天然の親ペプチドの生物学的作用を模倣するか、またはその作用と拮抗することができる。ペプチド模倣薬は、酵素的に切断できるペプチド結合などの古典的ペプチド特性を有しない。ペプチドまたはポリペプチドは、遺伝コードにより定義される20種のアミノ酸以外のアミノ酸から構成されていてもよい。ペプチドまたはポリペプチドは、L−アミノ酸および/またはD−アミノ酸から構成されていてもよい。ペプチドまたはポリペプチドは同様に、当業者に周知の、例えば翻訳後成熟過程などの天然過程によるか、または化学過程によって修飾されたアミノ酸から構成されていてもよい。これらの修飾は、文献に十分詳細に記載されている。これらの修飾は、ポリペプチド中のどこにでも、すなわち、ペプチド骨格中、アミノ酸鎖中、あるいはカルボキシ末端またはアミノ末端でさえも、出現し得る。ペプチドまたはポリペプチドは、ユビキチン化を受けて分岐状になっていても、あるいは分枝の有無にかかわらず環状であってもよい。このタイプの修飾は、当業者に周知の天然または合成の翻訳後過程の結果であってもよい。例えば、ペプチドまたはポリペプチドの修飾としては、アセチル化、アシル化、ADPリボシル化、アミド化、ヌクレオチドまたはヌクレオチド誘導体の共有結合的固定、脂質または脂質誘導体の共有結合的固定、ホスファチジルイノシトールの共有結合的固定、共有結合的または非共有結合的架橋、環化、ジスルフィド結合形成、脱メチル化、ペグ化を含むグリコシル化、ヒドロキシル化、ヨード化、メチル化、ミリストイル化、酸化、タンパク質分解過程、リン酸化、プレニル化、ラセミ化、セネロイル化(seneloylation)、硫酸化(sulfatation)、アミノ酸付加、例えばアルギニル化(arginylation)もしくはユビキチン化が挙げられ得る。これらの修飾は、文献(Proteins Structure and Molecular Properties(1993)2nd Ed.,T.E.Creighton,New York;Post−translational Covalent Modifications of Proteins(1983)B.C.Johnson,Ed.,Academic Press,New York;Seifter et al.(1990)Analysis for protein modifications and nonprotein cofactors,Meth.Enzymol.182:626〜646 and Rattan et al.,(1992)Protein Synthesis:Post−translational Modifications and Aging,Ann NY Acad Sci,663:48〜62)に十分詳細に記載されている。
【0021】
細胞透過性ペプチドに連結されたカーゴ分子の「細胞内部移行」という用語は、一般に、細胞膜を横断するカーゴ分子の輸送を意味し、したがって細胞内へのカーゴ分子の侵入を意味する。個々の場合に応じて、カーゴ分子はその後、細胞質中に遊離され、細胞内小器官に向うか、またはさらに細胞表面に提示されてもよい。
【0022】
「ZEBRA」という用語(別名、Zta、Z、EB1、またはBZLF1)は、一般に、エプスタイン・バーウイルス(EBV)の塩基性ロイシンジッパー(bZIP)転写活性化因子を意味する。細胞透過能を示すZEBRAの最小領域は、ZEBRAの残基170から残基220までであると特定されている。ZEBRAのアミノ酸配列は、NCBI受託番号YP_401673に開示され、配列番号23に示す245アミノ酸を含む。
【0023】
「エピトープ」という用語(別名、「抗原決定基」)は、免疫システムによって、具体的には抗体、B細胞、またはT細胞によって認識される、抗原の部分である。本明細書にあって、「エピトープ」という用語は、主に、主要組織適合遺伝子複合体(MHC)に結合して抗原提示細胞の表面に提示される、T細胞エピトープを指すのに用いられる。MHCクラスI分子によって提示されるT細胞エピトープは、限定されないが、典型的には8〜11アミノ酸長の間のペプチドであり、一方、MHCクラスII分子は、限定されないが、一般に12〜25アミノ酸長の間のより長いペプチドを提示する。
【0024】
「CD4
+エピトープ」または「CD4
+拘束性エピトープ」という用語は、本明細書では、CD4
+T細胞によって認識されるエピトープであって、MHCクラスII分子の溝に位置する抗原フラグメントからなるエピトープを指す。
【0025】
「CD8
+エピトープ」または「CD8
+拘束性エピトープ」という用語は、本明細書では、CD8
+T細胞によって認識されるエピトープであって、MHCクラスI分子の溝に位置する抗原フラグメントからなるエピトープを指す。
【0026】
「MHCクラスIと関連してのエピトープ提示」という用語は、細胞の表面でMHCクラスI分子の溝に位置するCD8
+エピトープをいう。
【0027】
「MHCクラスIIと関連してのエピトープ提示」という用語は、細胞の表面でMHCクラスII分子の溝に位置するCD4
+エピトープをいう。
【0028】
「CDIとの関連でのエピトープ提示」という用語は、細胞の表面で分化抗原群1分子の溝に位置する脂質エピトープをいう。
【0029】
「MHCクラスI」は、主要組織適合遺伝子複合体分子の2つの主要なクラスの1つを指す。MHCクラスI(別名、「MHCI」)分子は、体のあらゆる有核細胞上で見いだされる。MHCクラスIの機能は、細胞傷害性細胞(CTL)にエピトープを表示することである。ヒトにおいて、MHCクラスI分子は、α−およびβ2−ミクログロブリン(b2m)の2つのペプチド鎖からなる。α鎖のみが多型性であり、HLA遺伝子によってコードされるが、b2mサブユニットは多型性ではなく、β2ミクログロブリン遺伝子によってコードされる。
【0030】
「MHCクラスII」は、主要組織適合遺伝子複合体分子の他方の主要なクラスを指す。MHCクラスII(別名、「MHCII」)分子は、マクロファージ、樹状細胞およびB細胞を含めた、少数の特殊な細胞型でのみ見いだされ、これらはすべて専門の抗原提示細胞(APC)である。
【0031】
「腫瘍エピトープ」とは、本明細書では、腫瘍関連抗原由来または腫瘍特異的抗原由来のエピトープを意味する。例えば、腫瘍エピトープにはグリオーマエピトープが含まれる。
【0032】
「病原体エピトープ」とは、本明細書では、ウイルス、細菌、真菌、原生動物および多細胞寄生虫などの病原体に由来する抗原性タンパク質、抗原性多糖、抗原性脂質、抗原性リポタンパク質または抗原性糖脂質由来のエピトープを意味する。病原体に由来する抗原性タンパク質、多糖、脂質、リポタンパク質または糖脂質としては、本明細書では、例えばアメーバ症、炭疽、ブルーリ潰瘍(マイコバクテリウム・ウルセランス)、カリシウイルス関連下痢症、カンピロバクター下痢症、子宮頸癌(ヒトパピローマウイルス)、クラミジア・トラコマチス関連生殖器疾患、コレラ、クリミア・コンゴ出血熱、デング熱、ジフテリア、エボラ出血熱、毒素原性大腸菌(ETEC)下痢症、胃癌(ヘリコバクター・ピロリ)、淋病、A群ストレプトコッカス関連疾患、B群ストレプトコッカス関連疾患、ヘモフィルスインフルエンザB菌による肺炎および侵襲性疾患、A型肝炎、B型肝炎、C型肝炎、E型肝炎下痢症、単純ヘルペス2型外陰部潰瘍、HIV/AIDS、鉤虫症、インフルエンザ、日本脳炎、ラッサ熱、リーシュマニア症、レプトスピラ症、肝癌(B型肝炎)、肝癌(C型肝炎)、ライム病、マラリア、マールブルグ出血熱、麻疹、流行性耳下腺炎、上咽頭癌(エプスタイン・バーウイルス)、髄膜炎菌髄膜炎、パラインフルエンザ関連肺炎、百日咳、ペスト、灰白髄炎、狂犬病、呼吸器合胞体ウイルス(RSV)肺炎、リフトバレー熱、ロタウイルス下痢症、風疹、住血吸虫症、重症急性呼吸器症候群(SARS)、細菌性赤痢、天然痘、黄色ブドウ球菌関連疾患、胃癌(ヘリコバクター・ピロリ)、肺炎球菌および侵襲性疾患、破傷風、ダニ媒介脳炎、トラコーマ、結核、野兎病、腸チフス、ウエストナイルウイルス関連疾患、黄熱を含めた、ワクチン接種の標的になり得る疾患の原因である病原体に由来する、それぞれタンパク質、多糖、脂質、リポタンパク質または糖脂質が挙げられる。
【0033】
「低分子干渉核酸」(siNA)という用語は、それらの核酸のアンチセンス作用に基づいてmRNA認識およびその下方制御を標的とするストラテジーに用いられる、短鎖核酸をいう。この用語には、アンチセンスオリゴヌクレオチド、リボザイムおよびデオキシリボザイムなどの触媒核酸、ならびに低分子干渉RNA(siRNA)が含まれる。
【0034】
「siRNA」という用語は、標的遺伝子由来の標的mRNAをノックダウンまたはサイレンシングすることができる一本鎖または二本鎖RNA(約19〜23ヌクレオチド)である、低分子干渉RNAをいう。人工siRNAは、オリゴヌクレオチドとして化学合成されてもよく、あるいは、短鎖ヘアピンRNA(shRNA)としてプラスミドまたはウイルスベクター(アデノウイルス、レトロウイルスまたはレンチウイルス)中にクローニングされて、任意の細胞型で一過性または安定なトランスフェクションを生じてもよい(Martin et al.,2007,Ann.Rev.Genomics Hum.Genet.,8:81〜108;Kolfschoten et al.,2007,Nat.Clin.Pract.Endocrinol.Metab.,3(12):827〜34; Huang et al.,2008,Expert.Opin.Ther.Targets,12(5),637〜645)。
【0035】
本明細書で使用する場合、「治療」および「治療する」並びにそれに類する語は、所望の薬理学的および生理学的効果を得ることを一般に意味する。その効果は、疾患、その症状または状態を予防するかまたは部分的に予防するという観点から、予防的なものであってもよく、および/または、疾患、状態、症状、またはその疾患に起因する有害作用の部分的な治癒または完全な治癒という観点から、治療的なものであってもよい。「治療」という用語は、本明細書で使用する場合、哺乳類(特にヒト)における疾患の任意の治療を含み、かつ、(a)疾患に罹患しやすいがまだ罹患していると診断されていない被験体において、疾患を発症しないように予防すること(例えば、予防的早期無症候性介入);(b)疾患を抑制すること、すなわち、その進行を止めること;あるいは、疾患を軽減すること、すなわち、疾患および/またはその症状もしくは状態を退縮させること(例えば、損傷の改善または治療)を含む。詳細には、本発明による方法、使用、製剤および組成物は、癌または感染症の治療に有用であり、かつ/あるいは、初期癌患者における癌の進行期または転移期への移行を阻止し、それによって癌の進行度診断を改善するのに有用である。癌に適用される場合、疾患または障害の予防には、例えば個人の身内に癌の既往歴があることに起因して、その癌になる危険性があると同定された個人における、その癌の発生または進行の予防、ならびに、腫瘍促進病原体、例えばエプスタイン・バーウイルス(EBV)、ヒトパピローマウイルス(HPV)、B型肝炎ウイルス(HBV)、C型肝炎ウイルス(HCV)、ヒトヘルペスウイルス8(HHV8)、ヒトT細胞白血病ウイルス1型(HTLV−1)、メルケル細胞ポリオーマウイルス(MCV)およびヘリコバクター・ピロリなどによる感染の予防が含まれる。また癌の「予防/治療」という用語には、個人において既に診断された癌の安定化も含まれる。「安定化」とは、初期癌患者における癌の進行期または転移期への移行の阻止を意味する。
【0036】
「被験体」という用語は、本明細書で使用する場合、哺乳類をいう。例えば、本発明で意図する哺乳類には、ヒト、霊長類、家畜動物、例えばウシ、ヒツジ、ブタ、ウマ、実験用げっ歯類などが含まれる。
【0037】
「有効量」という用語は、本明細書で使用する場合、探求対象の組織、系、動物またはヒトにおいて生物学的応答もしくは医薬品応答を誘発する、少なくとも1つの細胞透過性ペプチド、前記細胞透過性ペプチドおよびカーゴ分子を含む複合体、前記複合体をロードした細胞、本発明によるそれらの組成物または医薬製剤の量をいう。一実施形態において、有効量は、治療を受ける疾患または状態の症状を緩和するための「治療有効量」である。別の実施形態において、有効量は、予防を受ける疾患または状態の症状を予防するための「予防有効量」である。この用語には、本明細書では、疾患の進行を減少させるために、特に、腫瘍増殖または感染を減少もしくは抑制し、それによって探求対象の応答(詳細には、このような応答は、カーゴ分子に含まれるエピトープに対する免疫応答であってもよい)を誘発するために十分な活性ポリペプチドの量(すなわち、「抑制有効量」)も含まれる。
【0038】
本発明による治療の「有効性」という用語は、本発明による使用または方法に応答して生じる、疾患の経過における変化に基づいて測定され得る。例えば、癌治療の有効性は、腫瘍体積の減少、および/または無増悪生存期間の増加、および/または原発癌切除後再発の危険性の減少によって測定され得る。より具体的には、免疫療法によって治療される癌に関して、有効性の評価は、固形がんの治療効果判定のためのガイドライン(RECIST)および世界保健機関(WHO)基準に沿った、新しい免疫関連応答判断基準(irRC)により、免疫療法剤に対する抗腫瘍応答の臨床パターンの分布によってなされ得る(J.Natl.Cancer Inst.2010,102(18):1388〜1397)。感染症予防の有効性は、ヒト個体群における疫学調査によって最終的に評価され、これは、血清中の中和抗体力価および病原体特異的な多機能T細胞応答の誘導とよく相関する。前臨床評価は、感染性病原体に曝露後の感染への耐性を含んでもよい。感染症の治療は、病原体特異的な抗体および/またはT細胞免疫応答と相関する、病原体増殖の抑制または病原体の排除(したがって、病原体の不検出)によって測定され得る。
【0039】
「医薬製剤」という用語は、活性成分の生物活性が明白に有効になるような形態であり、かつ、前記製剤が投与される被験体にとって有毒である追加成分を含まない、調製物をいう。
【0040】
本発明による細胞透過性ペプチドおよび複合体
本発明の第一の態様は、
細胞透過性ペプチドであって、
a)前記ペプチドのアミノ酸配列の全長が、15〜30アミノ酸の間、例えば15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、または30アミノ酸の間にあり、かつ
b)前記ペプチドが、ZEBRA(配列番号23)の残基170から残基220にわたる、ZEBRAの最小ドメインのフラグメントを含むアミノ酸配列を有し、場合により1、2、3、4、または5アミノ酸が、前記ペプチドの細胞透過能を失うことなく置換、欠失、および/または付加されていてもよいこと
を特徴とする細胞透過性ペプチド、および
前記ペプチドのアミノ酸配列と比較して、少なくとも1つの保存的に置換されたアミノ酸を有するアミノ酸配列を含む、前記ペプチドの変異体に関する。
【0041】
本発明による細胞透過性ペプチドまたは前記細胞透過性ペプチドを含む複合体の細胞透過能(すなわち内部移行)は、生細胞もしくは固定細胞のフローサイトメトリーまたは蛍光顕微鏡観察、前記ペプチドまたは複合体で形質導入された細胞の免疫細胞化学、およびウエスタンブロットなどの、当業者に公知の標準方法によって確認され得る。
【0042】
有利な実施形態において、本発明による細胞透過性ペプチドの変異体またはフラグメントは、MHCクラスIおよび/またはMHCクラスII分子との関連で、抗原提示細胞のような細胞の表面に、エピトープのようなタンパク質性カーゴ分子を提示する前記ペプチドの能力をさらに保持している。
【0043】
MHCクラスIおよび/またはMHCクラスII分子との関連で、細胞の表面にエピトープのようなタンパク質性カーゴ分子を提示する、細胞透過性ペプチドまたは前記細胞透過性ペプチドを含む複合体の能力は、増殖を刺激する能力および/またはこれらのエピトープに特異性を有するMHC拘束性CD4
+もしくはCD8
+T細胞の機能などの、当業者に公知の標準方法によって確認され得る。
【0044】
特定の実施形態において、本発明による細胞透過性ペプチドは、配列番号13ではない。
【0045】
特定の実施形態において、本発明による細胞透過性ペプチドは、配列番号14ではない。
【0046】
別の特定の実施形態において、本発明による細胞透過性ペプチドは、配列番号23のZEBRAアミノ酸配列と比較して、189番に相当するSer(S)の位置に置換されたCys(C)を含む。
【0047】
一つの実施形態において、本発明は、
細胞透過性ペプチドであって、
a)前記ペプチドが、少なくとも15アミノ酸長であり、かつ最大で30アミノ酸長のアミノ酸配列を有し、かつ
b)前記ペプチドが、
(i)配列番号1、または
(ii)1、2、3、4、もしくは5アミノ酸が、前記ペプチドの細胞透過能を失うことなく置換、欠失、および/または付加されている以外は、配列番号1と同一であるアミノ酸配列
を含むアミノ酸配列を有することを特徴とする、細胞透過性ペプチド、または
前記ペプチドのアミノ酸配列と比較して、少なくとも1つの保存的に置換されたアミノ酸を有するアミノ酸配列を含んでなる、前記ペプチドの変異体に関する。
【0048】
本発明の一態様によれば、細胞透過性ペプチドは、参照される配列と比較して、少なくとも1つの保存的に置換されたアミノ酸を有するアミノ酸配列を含んでなる(所定のアミノ酸残基が、類似の生理化学特性を有する残基で置換されることを意味する)。
【0049】
一般に、参照アミノ酸配列中に存在する1つ以上のアミノ酸の置換は、保存的に行われるべきである。保存的置換の例としては、1つの脂肪族残基の別の残基での置換、例えばIle、VaI、Leu、またはAlaの相互の置換、あるいは1つの極性残基の別の残基への置換、例えばLysおよびArg間;GluおよびAsp間;またはGlnおよびAsn間の置換が挙げられる。他のこのような保存的置換、例えば、類似の疎水性特性を有する領域全体の置換が周知である(Kyte and Doolittle,1982,J.Mol.Biol.157(1):105〜132)。1つ以上のL−アミノ酸の1つ以上のD−アミノ酸での置換は、本発明に関して保存的置換とみなされる。例示的なアミノ酸置換を、以下の表1に示す。
【表1】
【0050】
したがって、別の態様において、本発明による細胞透過性ペプチドは、以下であることを特徴とする:
a)前記ペプチドが、少なくとも15アミノ酸長であり、かつ最大で30アミノ酸長であるアミノ酸配列を有し、かつ
b)前記ペプチドは、0、1、2、3、4、もしくは5アミノ酸が、前記ペプチドの細胞透過能を失うことなく置換、欠失、および/または付加されている配列番号6を含むアミノ酸配列を有し、配列中、
X
1は、K、R、またはHであり、
X
2は、R、K、またはHであり、
X
3は、Y、W、またはFであり、
X
4は、K、R、またはHであり、
X
5は、NまたはQであり、
X
6は、R、K、またはHであり、
X
7は、V、I、M、L、F、またはAであり、
X
8は、A、V、L、I、またはGであり、
X
9は、SまたはTであり、
X
10は、R、K、またはHであり、
X
11は、K、R、またはHであり、
X
13は、R、K、またはHであり、
X
14は、A、V、L、I、またはGであり、
X
15は、K、R、またはHであり、
X
16は、F、L、V、I、Y、W、またはMであり、
X
17は、K、R、またはHであるものである。
【0051】
特定の実施形態において、本発明による細胞透過性ペプチドは、配列番号6を参照して上記で一般的に定義されるとおりであり、配列中、X
1はKである。
【0052】
特定の実施形態において、本発明による細胞透過性ペプチドは、配列番号6を参照して上記で一般的に定義されるとおりであり、配列中、X
2はRである。
【0053】
特定の実施形態において、本発明による細胞透過性ペプチドは、配列番号6を参照して上記で一般的に定義されるとおりであり、配列中、X
3はYである。
【0054】
特定の実施形態において、本発明による細胞透過性ペプチドは、配列番号6を参照して上記で一般的に定義されるとおりであり、配列中、X
4はKである。
【0055】
特定の実施形態において、本発明による細胞透過性ペプチドは、配列番号6を参照して上記で一般的に定義されるとおりであり、配列中、X
5はNである。
【0056】
特定の実施形態において、本発明による細胞透過性ペプチドは、配列番号6を参照して上記で一般的に定義されるとおりであり、配列中、X
6はRである。
【0057】
特定の実施形態において、本発明による細胞透過性ペプチドは、配列番号6を参照して上記で一般的に定義されるとおりであり、配列中、X
7はVである。
【0058】
特定の実施形態において、本発明による細胞透過性ペプチドは、配列番号6を参照して上記で一般的に定義されるとおりであり、配列中、X
8はAである。
【0059】
特定の実施形態において、本発明による細胞透過性ペプチドは、配列番号6を参照して上記で一般的に定義されるとおりであり、配列中、X
9はSである。
【0060】
特定の実施形態において、本発明による細胞透過性ペプチドは、配列番号6を参照して上記で一般的に定義されるとおりであり、配列中、X
10はRである。
【0061】
特定の実施形態において、本発明による細胞透過性ペプチドは、配列番号6を参照して上記で一般的に定義されるとおりであり、配列中、X
11はKである。
【0062】
特定の実施形態において、本発明による細胞透過性ペプチドは、配列番号6を参照して上記で一般的に定義されるとおりであり、配列中、X
13はRである。
【0063】
特定の実施形態において、本発明による細胞透過性ペプチドは、配列番号6を参照して上記で一般的に定義されるとおりであり、配列中、X
14はAである。
【0064】
特定の実施形態において、本発明による細胞透過性ペプチドは、配列番号6を参照して上記で一般的に定義されるとおりであり、配列中、X
15はKである。
【0065】
特定の実施形態において、本発明による細胞透過性ペプチドは、配列番号6を参照して上記で一般的に定義されるとおりであり、配列中、X
16はFである。
【0066】
特定の実施形態において、本発明による細胞透過性ペプチドは、配列番号6を参照して上記で一般的に定義されるとおりであり、配列中、X
17はKである。
【0067】
特定の実施形態において、本発明による細胞透過性ペプチドは、配列番号6を参照して上記で一般的に定義されるとおりであり、配列中、配列番号6と比較して12位に相当する位置のアミノ酸は、Ser(S)である。
【0068】
より具体的な態様において、前記細胞透過性ペプチドは、配列番号7を含むアミノ酸配列を含み、配列中、
X
1は、KまたはRであり、
X
2は、RまたはKであり、
X
3は、Y、W、またはFであり、
X
4は、KまたはRであり、
X
5は、NまたはQであり、
X
6は、RまたはKであり、
X
7は、V、I、MまたはLであり、
X
8は、AまたはGであり、
X
9は、SまたはTであり、
X
10は、RまたはKであり、
X
11は、KまたはRであり、
X
13は、RまたはKであり、
X
14は、AまたはGであり、
X
15は、KまたはRであり、
X
16は、F、Y、またはWであり、
X
17は、KまたはRであるものである。
【0069】
詳細には、本発明による細胞透過性ペプチドは、配列番号1もしくは配列番号2を含むか、または配列番号1もしくは配列番号2からなる、アミノ酸配列を有する。
【0070】
別の実施形態において、本発明による細胞透過性ペプチドは、配列番号1を含むか、または配列番号1からなる、アミノ酸配列を有する。
【0071】
別の実施形態において、本発明は、アミノ酸配列の配列番号8を含むか、またはアミノ酸配列の配列番号8からなる、細胞透過性ペプチドに関する。
【0072】
別の実施形態において、前記細胞透過性ペプチドは、アミノ酸配列の配列番号9を含むか、またはアミノ酸配列の配列番号9からなる。
【0073】
別の実施形態において、本発明は、アミノ酸配列の配列番号10を含むか、またはアミノ酸配列の配列番号10からなる、細胞透過性ペプチドに関する。
【0074】
本発明の細胞透過性ペプチドの一次アミノ酸配列はさらに、本発明から逸脱することなく、例えばグリコシル化またはリン酸化などによって翻訳後修飾されてもよいことは、当業者に理解されるであろう。
【0075】
さらなる実施形態において、本発明による細胞透過性ペプチドは、上記のような細胞透過性ペプチドのアミノ酸配列に加えて、以下のうちのいずれか1つまたは任意の組み合わせを場合によりさらに含んでいてもよい:
(i)核移行シグナル(NLS)。このようなシグナルは、当業者に周知であり、Nair et al.(2003,Nucleic Acids Res.31(1):397〜399)に記載されている。
(ii)Kapoor et al.(2012,PLoS ONE 7(4):e35187)に記載され、http://crdd.osdd.net/raghava/tumorhope/general.php?に収載されているような腫瘍ホーミングペプチドを含めた、標的ペプチド。
【0076】
別の実施形態において、本発明による細胞透過性ペプチドは、カーゴ分子に連結されて、前記カーゴ分子の細胞内部移行を促進する。
【0077】
したがって、本発明の別の態様は、本発明による細胞透過性ペプチドおよびカーゴ分子を含む、複合体に関する。
【0078】
カーゴ分子は、本発明による細胞透過性ペプチドのC末端部分またはN末端部分のいずれかに連結され得る。
【0079】
特定の実施形態において、本発明による細胞透過性ペプチドに連結されているか、または本発明による複合体に含まれているカーゴ分子は、(i)ペプチド、ポリペプチドまたはタンパク質、(ii)多糖、(iii)脂質、(iv)リポタンパク質、(v)糖脂質、(vi)核酸、(vii)低分子薬物または毒素、および(viii)イメージング剤またはコントラスト剤からなる群から選択され得る。
【0080】
カーゴ分子は、2つ以上のペプチド、ポリペプチド、またはタンパク質、2つ以上の多糖、2つ以上の脂質、2つ以上のリポタンパク質、2つ以上の糖脂質、2つ以上の核酸、2つ以上の低分子薬物または毒素、2つ以上のイメージング剤または造影剤、またはそれらの組み合わせを含み得ると理解されている。
【0081】
さらなる実施形態において、本発明による細胞透過性ペプチドに連結されているか、または本発明による複合体に含まれているカーゴ分子は、病原体エピトープおよび/または腫瘍エピトープから選択される。
【0082】
一実施形態は、本発明による細胞透過性ペプチドおよびカーゴ分子を含む複合体に関し、前記カーゴ分子は、ペプチド、ポリペプチド、またはタンパク質である。
【0083】
本発明に有用なペプチド性、ポリペプチド性、またはタンパク質性カーゴ分子の例としては、エピトープ、抗体、抗体フラグメント、治療的タンパク質、転写因子、トランス活性化因子およびデコイペプチドが挙げられる。例えば、カーゴ分子は、腫瘍関連抗原、腫瘍特異的抗原、または病原体由来抗原タンパク質の抗原決定基に相当する、CD4
+エピトープおよび/またはCD8
+エピトープを含み得る。本発明のポリペプチド中に含まれるCD4
+エピトープは、一般に、かつ好ましくは、約12〜25アミノ酸からなる。これらはまた、約8〜25アミノ酸または約6〜100アミノ酸からなっていてもよい。本発明のポリペプチド中に含まれるCD8
+エピトープは、一般に、かつ好ましくは、約8〜11アミノ酸からなる。これらはまた、約8〜15アミノ酸または約6〜100アミノ酸からなっていてもよい。
【0084】
具体的な実施形態において、本発明による複合体は、エピトープ、抗体、抗体フラグメント、治療的タンパク質、転写因子、トランス活性化因子およびデコイペプチドから選択されるカーゴ分子を含む。
【0085】
より具体的な実施形態において、本発明による複合体は、1つ以上のエピトープ(本明細書で定義されるような腫瘍エピトープおよび/または病原体エピトープであってよい)を含むカーゴ分子を含む。
【0086】
具体的な実施形態において、本発明による複合体は、腫瘍関連抗原、腫瘍特異的抗原、および/または病原体由来抗原タンパク質(ウイルス性、細菌性、真菌性、原生動物性および多細胞寄生虫性抗原タンパク質など)に由来するエピトープを含むカーゴ分子を含む。
【0087】
本発明の特定の例において、前記エピトープは、MHCクラスIおよび/またはMHCクラスIIと関連して、細胞表面に提示される。
【0088】
ペプチド、ポリペプチドまたはタンパク質のカテゴリーに含まれるカーゴ分子の例としては、Novellino et al.(2005,Cancer Immunol Immunother,54(3):187〜207)、Vigneron et al.(2013,Cancer Immun.13:15)に記載されるような複数のグリオーマエピトープの組み合わせが挙げられる。
【0089】
本発明の別の態様において、前記グリオーマエピトープはすべて、同一の細胞透過性ペプチドに連結されて単一の本発明による複合体を形成するようなことはなく、個々に、または少なくとも2つのエピトープの群によってのいずれかで、別個の本発明による細胞透過性ペプチドに連結されて、少なくとも2つの別個の本発明による複合体を形成する。
【0090】
有利な実施形態において、本発明による複合体は、細胞透過性ペプチドおよびエピトープを含み、MHCクラスIおよびMHCクラスIIと関連して、抗原提示細胞の細胞表面に前記エピトープを輸送および提示することができるため、ワクチン接種および免疫療法に有用である。
【0091】
特定の態様において、本発明による複合体は、細胞透過性ペプチドとカーゴ分子を連結している、および/または、ペプチド性、ポリペプチド性もしくはタンパク質性カーゴ分子に含まれる連続的エピトープを連結している、および/または、連続的カーゴ分子を連結している、および/または、カーゴ分子のC末端部分に配置される、非免疫性の切断可能部分であるスペーサーもしくはリンカーを含む。
【0092】
前記スペーサーは、ペプチド性でも非ペプチド性でもよく、本発明による複合体の2つの成分間の連結は、共有結合でも非共有結合でもよい。
【0093】
ペプチド性スペーサーは、例えば、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10アミノ酸からなっていてもよい。ペプチド性スペーサーのアミノ酸配列は、カーゴ分子のN末端もしくはC末端隣接領域のアミノ酸配列、または前記カーゴ分子のエピトープのアミノ酸配列と同一であってもよい。あるいは、ペプチド性スペーサーは、前記天然隣接領域の保存的アミノ酸置換によって生じるアミノ酸配列のような非天然アミノ酸配列からなっていてもよく、または公知のプロテアーゼ切断部位の配列、例えばエンテロキナーゼ標的部位(アミノ酸配列DDDK、配列番号15)、第Xa因子標的部位(アミノ酸配列IEDGR、配列番号16)、トロンビン標的部位(アミノ酸配列LVPRGS、配列番号17)、TEVプロテアーゼ標的部位(アミノ酸配列ENLYFQG、配列番号18)、PreScissionプロテアーゼ標的部位(アミノ酸配列LEVLFQGP、配列番号19)、ポリカチオン性アミノ酸(例えば、ポリK)、フューリン標的部位(アミノ酸配列RX(R/K)R、配列番号20)からなっていてもよい。特定の実施形態において、ペプチド性スペーサーは、Cys(C)残基を全く含まない。
【0094】
非ペプチド性スペーサーは、エステル、チオエステルまたはジスルフィドを含み得る。
【0095】
特定の態様において、本発明による複合体は、細胞透過性ペプチド配列と、ペプチド性、ポリペプチド性、もしくはタンパク質性カーゴとの間に配置される、スペーサーまたはリンカー、特にペプチド性スペーサーを含む。このペプチド性スペーサーは、一旦、細胞透過性ペプチドおよびカーゴ分子を含む複合体が内部移行されると、細胞内機構によって切断され得る(従って、細胞透過性ペプチドを含まないカーゴを、細胞内、細胞小器官内、または細胞表面に遊離する)ように、当業者によって選択され得る。
【0096】
より詳細な態様において、細胞透過性ペプチドを、ペプチド性、ポリペプチド性、もしくはタンパク質性カーゴ分子と、またはペプチド性、ポリペプチド性、もしくはタンパク質性カーゴ分子に由来する隣接エピトープと連結している前記スペーサーは、前記カーゴ分子または隣接エピトープに隣接する領域の約1、2、3、4、もしくは5アミノ酸に相当する、約1、2、3、4、もしくは5アミノ酸からなっていてもよい。
【0097】
カーゴ分子が数個のエピトープを含む場合、本発明の複合体中に含まれる各エピトープは、互いに直接連結され得るか、または、少数のアミノ酸からなるペプチド性スペーサーのようなスペーサーもしくはリンカーを介して連結され得るということが、当業者には明らかであろう。あるいは、カーゴ分子が数個のエピトープを含む場合、本発明の複合体中に含まれるいくつかのエピトープは、互いに直接連結され、かつ、他のいくつかのエピトープは、少数のアミノ酸からなるペプチド性スペーサーのようなスペーサーもしくはリンカーを介して連結されるということも可能である。
【0098】
本発明の具体的な態様において、本発明のペプチド性、ポリペプチド性、もしくはタンパク質性カーゴ分子中に含まれる、2個の連続したエピトープは、前記エピトープの天然隣接領域からなるスペーサーによって、互いに連結される。一実施形態によれば、第1エピトープと第2エピトープの連結に用いられるスペーサーは、第1エピトープのN末端もしくはC末端隣接領域の約4個を超えるアミノ酸とそれに続く第2エピトープのN末端もしくはC末端隣接領域の約4個を超えるアミノ酸に相当する、約8個を超えるアミノ酸からなる。本発明の例において、第1エピトープ(「エピトープ1」)と第2エピトープ(「エピトープ2」)の連結に用いられるスペーサーは、エピトープ1の0個の隣接アミノ酸およびエピトープ2の8個の隣接アミノ酸から、エピトープ1の8個の隣接アミノ酸およびエピトープ2の0個の隣接アミノ酸までに及ぶ、任意の可能な組み合わせ(すなわち、エピトープ1の1個の隣接アミノ酸およびエピトープ2の7個の隣接アミノ酸、エピトープ1の2個の隣接アミノ酸およびエピトープ2の6個の隣接アミノ酸、エピトープ1の3個の隣接アミノ酸およびエピトープ2の5個の隣接アミノ酸、エピトープ1の4個の隣接アミノ酸およびエピトープ2の4個の隣接アミノ酸、エピトープ1の5個の隣接アミノ酸およびエピトープ2の3個の隣接アミノ酸、エピトープ1の6個の隣接アミノ酸およびエピトープ2の2個の隣接アミノ酸、エピトープ1の7個の隣接アミノ酸およびエピトープ2の1個の隣接アミノ酸、エピトープ1の8個の隣接アミノ酸およびエピトープ2の0個の隣接アミノ酸など)に相当する、約8個のアミノ酸からなる。2個の連続エピトープを連結するスペーサーを構成する合計8個のアミノ酸は、絶対値ではなく、またそのスペーサーは、合計、例えば3個のアミノ酸、4個のアミノ酸、5個のアミノ酸、6個のアミノ酸、7個のアミノ酸、9個のアミノ酸または10個のアミノ酸から構成されてもよいことが理解されるであろう。同様に、スペーサーが8個より少ないかまたは多いアミノ酸を有する場合において、上記と同等の組み合わせも、この状況における本発明の例である。
【0099】
本発明の別の特定の例において、第1エピトープ(「エピトープ1」)と第2エピトープ(「エピトープ2」)の連結に用いられるスペーサーは、約4個のアミノ酸、例えば、1、2、3、4、または5個のアミノ酸からなる。より詳細には、前記スペーサーのアミノ酸配列は、エピトープ1またはエピトープ2のN末端もしくはC末端隣接領域の4個のアミノ酸に相当し得る。
【0100】
上記のようなスペーサーはまた、カーゴ分子中に含まれる最後のエピトープのC末端部分に配置されてもよい。
【0101】
ペプチド性スペーサーの例としては、例えばアミノ酸配列EQLE(配列番号11)またはTEWT(配列番号12)、あるいはその任意の保存的置換体が挙げられる。
【0102】
別の実施形態は、本発明による細胞透過性ペプチドおよびカーゴ分子を含む複合体に関し、前記カーゴ分子は、多糖、脂質、リポタンパク質、および/または糖脂質、詳細には、多糖性、脂質性、リポタンパク質性、および/または糖脂質性エピトープであり、本明細書で定義されるような病原体エピトープであってもよい。
【0103】
特定の例において、本発明による複合体は、病原体由来の抗原(ウイルス性、細菌性、真菌性、原生動物性および多細胞寄生虫性抗原など)に由来する、多糖性、脂質性、リポタンパク質性、および/または糖脂質性エピトープを含むカーゴ分子を含む。
【0104】
本発明の特定の例において、前記エピトープは、MHCクラスIおよび/またはMHCクラスIIとの関連で、細胞表面に提示される。
【0105】
本発明の別の例において、前記脂質性エピトープは、CD1(分化抗原群1)との関連で、細胞表面に提示される。
【0106】
別の実施形態は、本発明による細胞透過性ペプチドおよびカーゴ分子を含む複合体を提供し、前記カーゴ分子は、低分子薬物または毒素である。
【0107】
本発明に有用な分子薬物または毒素のカテゴリーに含まれるカーゴ分子の例としては、シクロスポリンA、パクリタキセル、ドキソルビシン、メトトレキサート、5−アミノレブリン酸、ジフテリア毒素、スニチニブ、およびDe wit Amer(2010,Neuro Oncol,12(3):304〜16)に概説されるような分子が挙げられる。
【0108】
さらに別の実施形態は、本発明による細胞透過性ペプチドおよびカーゴ分子を含む複合体を提供し、前記カーゴ分子は、イメージング剤またはコントラスト剤である。
【0109】
本発明に有用なイメージング剤またはコントラスト剤のカテゴリーに含まれるカーゴ分子の例としては、フルオロフォア、量子ドット(QD)、ガドリニウム(Gd
3+)低分子量キレートなどの金属キレートおよび超常磁性酸化鉄(SPIO)、放射性トレーサーが挙げられる。
【0110】
別の実施形態は、本発明による細胞透過性ペプチドおよびカーゴ分子を含む複合体を提供し、前記カーゴ分子は核酸である。
【0111】
本発明に有用な核酸カーゴ分子の例としては、DNA、RNA、siRNA、shRNA、アンチセンスオリゴヌクレオチド、デコイDNA、プラスミド、マイクロRNAが挙げられる。
【0112】
別の実施形態は、本発明による細胞透過性ペプチドおよびカーゴ分子を含む複合体を提供し、前記カーゴ分子は、ペプチド、ポリペプチド、またはタンパク質をコードする(詳細には、エピトープを含むペプチド、ポリペプチド、またはタンパク質をコードする)核酸である。
【0113】
核酸のカテゴリーに含まれるカーゴ分子の例としては、本発明によるペプチド性、ポリペプチド性またはタンパク質性カーゴ分子をコードする核酸が挙げられる。詳細な例は、本発明によるペプチド性、ポリペプチド性またはタンパク質性カーゴ分子中に含まれるエピトープをコードする核酸である。別の例は、Reardon et al(2013,Expert Rev Vaccines,12(6):597〜615)に記載されるような複数のグリオーマエピトープの組み合わせをコードする核酸である。
【0114】
別の有利な実施形態において、本発明による複合体は、細胞透過性ペプチド、およびエピトープをコードする核酸を含み、これにより、細胞内での前記核酸の輸送が可能になる。形質導入された核酸は次に、細胞内で前記エピトープを生成するために転写および翻訳され得、これらのエピトープは次いで、MHCクラスIおよびMHCクラスIIとの関連で、抗原提示細胞の細胞表面に提示される。したがって、そのような複合体は、ワクチン接種および免疫療法に有用である。
【0115】
本発明の一実施形態において、カーゴ分子は、本明細書に記載されるようなペプチド性スペーサーによるなどで、本発明による細胞透過性ペプチドと共有的または非共有的に結合され得る。
【0116】
本発明による細胞透過性ペプチドとカーゴ分子を連結する技術は、文献に十分詳細に記載され、カーゴ分子の性質によって左右され得る。例えば、カーゴ分子と細胞透過性ペプチドとの間の結合は、全段階的固相合成または液相もしくは固相フラグメントカップリングによる切断可能ジスルフィド結合、安定なアミド、チアゾリジン、オキシムおよびヒドラジン結合、ジスルフィド結合、安定なチオマレイミド結合、ペプチド結合(融合タンパク質のアミノ酸間のペプチド結合を含む)、または静電気的もしくは疎水性相互作用によって達成され得る。
【0117】
本発明によるペプチドおよびタンパク質複合体をコードするポリヌクレオチド
本発明の別の態様は、本発明による細胞透過性ペプチドをコードするか、または本発明によるペプチド性、ポリペプチド性、またはタンパク質性カーゴ分子を含んでなる複合体をコードする、ポリヌクレオチドに関する。
【0118】
一つの実施形態において、本発明は、本発明による細胞透過性ペプチドをコードするか、または、場合により本明細書に記載されるようなペプチド性スペーサーを用いて、ペプチド、ポリペプチドまたはタンパク質カーゴ分子に共有結合している前記細胞透過性ペプチドを含んでなる複合体をコードする、核酸に関する。
【0119】
さらなる実施形態において、本発明は、本発明による細胞透過性ペプチドをコードするか、または、場合により本明細書に記載されるようなペプチド性スペーサーを用いて、少なくとも1つのエピトープを含むペプチド、ポリペプチドまたはタンパク質カーゴ分子に共有結合している前記細胞透過性ペプチドを含んでなる複合体をコードする、核酸に関する。
【0120】
またさらなる実施形態において、本発明は、少なくとも1つのエピトープを含んでなる、本発明によるペプチド、ポリペプチドまたはタンパク質カーゴ分子をコードする、核酸に関する。
【0121】
本発明による細胞透過性ペプチドおよび複合体の生成ならびに精製
本発明の別の態様によれば、本発明によるポリヌクレオチドを含んでなる組換えベクターが提供される。
【0122】
これらに限定されるものではないが、染色体、エピソーム、および派生ウイルスなどの多数の発現系が使用され得る。より詳細には、使用される組換えベクターは、細菌プラスミド、トランスポゾン、酵母エピソーム、挿入因子、酵母染色体要素、ウイルス、例えばバキュロウイルス、パピローマウイルス、例えばSV40、ワクシニアウイルス、アデノウイルス、キツネポックスウイルス、仮性狂犬病ウイルス、レトロウイルスに由来するものであってもよい。
【0123】
これらの組換えベクターは同様に、コスミドまたはファージミド派生体であってもよい。ヌクレオチド配列は、当業者に周知の方法、例えばMOLECULAR CLONING:A LABORATORY MANUAL,Sambrook et al.,4th Ed.,Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,N.Y.,2001に記載の方法によって、組換え発現ベクターに挿入され得る。
【0124】
組換えベクターは、ポリヌクレオチド発現の調節を制御するヌクレオチド配列、ならびに本発明のポリヌクレオチドの発現および転写ならびに本発明のポリペプチドの翻訳を可能にするヌクレオチド配列を含んでもよく、これらの配列は、使用される宿主細胞に従い選択される。
【0125】
したがって、例えば、適切な分泌シグナルが組換えベクターに組み込まれてもよく、その結果、本発明のポリヌクレオチドによってコードされるポリペプチドは、小胞体の内腔へ、細胞膜周辺腔へ、膜上に、または細胞外環境へと導かれる。適切な分泌シグナルの選択により、その後のタンパク質精製が促進され得る。
【0126】
さらなる実施形態において、本発明による組換えベクターを含む宿主細胞が提供される。
【0127】
宿主細胞への組換えベクターの導入は、当業者に周知の方法、例えばBASIC METHODS IN MOLECULAR BIOLOGY,Davis et al.,2nd ed.,McGraw−Hill Professional Publishing,1995、およびMOLECULAR CLONING:A LABORATORY MANUAL(前出)に記載の方法、例えばリン酸カルシウムによるトランスフェクション、DEAEデキストランによるトランスフェクション、トランスフェクション、マイクロインジェクション、カチオン性脂質によるトランスフェクション、エレクトロポレーション、形質導入または感染によって行われ得る。
【0128】
宿主細胞は、例えば、E.coliのような細菌細胞、酵母細胞およびAspergillus、Streptomycesの細胞のような真菌の細胞、昆虫細胞、チャイニーズハムスター卵巣細胞(CHO)、C127マウス細胞株、シリアンハムスター細胞のBHK細胞株、ヒト胎児由来腎臓293(HEK293)細胞であってもよい。
【0129】
宿主細胞を用いて、例えば、本発明のポリペプチドを発現し得る。標準方法による精製の後、本発明のポリペプチドは、後述の方法に使用され得る。
【0130】
本発明のさらなる実施形態は、本発明による細胞透過性ペプチド、またはペプチド、ポリペプチドもしくはタンパク質カーゴ分子に共有結合している前記細胞透過性ペプチドを含んでなる本発明による複合体を調製する方法を提供し、その方法は、培地中で上記のような宿主細胞を培養すること、および培地から前記細胞透過性ペプチドもしくは複合体を分離すること、または宿主細胞溶解後に宿主細胞溶解物から前記細胞透過性ペプチドもしくは複合体を分離することを含んでなる。
【0131】
別の実施形態において、本発明による細胞透過性ペプチドおよび複合体は、合成化学的方法、例えば固相ペプチド合成によって調製され得る。これらのペプチドの精製は、タンパク質/ペプチド精製の技術分野で公知の任意の技術を用いて行われ得る。例示的な技術としては、イオン交換クロマトグラフィー、疎水性相互作用クロマトグラフィー、およびイムノアフィニティー法が挙げられる。
【0132】
本発明のさらなる実施形態は、本発明による細胞透過性ペプチドを調製する方法を提供し、その方法は、前記ペプチドを化学的に合成および精製することを含んでなる。
【0133】
本発明の別の実施形態は、本明細書で定義されるような、ペプチド、ポリペプチドもしくはタンパク質カーゴ分子に共有結合している細胞透過性ペプチドを含む、本発明による複合体を調製する方法を提供し、その方法は、前記細胞透過性ペプチドのアミノ酸配列および前記ペプチド、ポリペプチドもしくはタンパク質カーゴ分子のアミノ酸配列を含むアミノ酸配列を有するポリペプチドを、化学的に合成および精製することを含んでなる。
【0134】
別の実施形態において、本発明による方法は、細胞透過性ペプチドおよびカーゴ分子を別々に合成すること、ならびにその精製されたペプチドおよびカーゴ分子を混合するかまたは前記ペプチドおよびカーゴ分子を共有結合させることを含んでなる。
【0135】
本発明による複合体をロードした細胞
本発明の別の態様は、本発明による複合体をロードした細胞に関する。特定の実施形態において、その細胞は、治療されるべき患者に由来する。
【0136】
さらなる実施形態において、その細胞は、抗原提示細胞のような免疫系の細胞であるか、または神経幹細胞のような幹細胞である。
【0137】
一つの実施形態において、本発明による複合体をロードした抗原提示細胞が提供される。
【0138】
具体的な実施形態において、その抗原提示細胞は、樹状細胞、マクロファージおよびB細胞から選択される。樹状細胞、特に、治療されるべき患者に由来する樹状細胞(従来型および形質細胞様)が好ましい。
【0139】
抗原提示細胞、特に樹状細胞を患者から採取する方法は、当業者に公知である。それらの方法は、骨髄、臍帯血、または末梢血から、単球もしくは造血幹細胞を収集することを含む。それらの方法はまた、胚性幹(ES)細胞および誘導多能性幹細胞(iPS)の使用も含む。抗原提示細胞、特に樹状細胞またはその前駆体は、水簸および磁性ビーズベースの分離を含む方法によって濃縮され得、これはCD14
+前駆細胞の濃縮を含み得る。
【0140】
本発明の複合体を細胞内に、特に上記の抗原提示細胞内にロードし、そのような細胞を患者に投与する前にさらに調製する方法は、当業者に公知である。樹状細胞の調製には、GM−CSFおよびIL−4などのサイトカインを用いた樹状細胞の培養または分化が含まれ得る。樹状細胞株を使用してもよい。細胞内への、特に樹状細胞内への本発明の複合体のロードには、本発明の細胞透過性ペプチドの固有特性(すなわち、その内部移行能力)を利用した、本発明の複合体と培養細胞とのコインキュベーションが含まれ得る。このようにロードされた樹状細胞の効率的な成熟を誘導するためのさらなる培養には、サイトカイン、例えばIL−1β、IL−6、TNFα、PGE2、IFNα、ならびにアジュバント、例えばポリIC、ポリICLC(すなわち、カルボキシメチルセルロース、ポリイノシン酸−ポリシチジル酸、およびポリ−L−リジン二本鎖RNAの合成複合体)、および他のTLR(Toll様受容体)およびNLR(ヌクレオチド結合オリゴマー化ドメイン様受容体)アゴニストの添加が含まれ得る。
【0141】
さらなる態様は、カーゴ分子がイメージング剤である本発明による複合体をロードした、細胞療法に用いられる細胞、例えば幹細胞、樹状細胞、T細胞またはナチュラルキラー細胞をイメージングすることに関する。
【0142】
上記のように本発明による複合体をロードした細胞、特に抗原提示細胞を調製する方法を提供することも、本発明の目的であり、この方法は、前記細胞を本発明の複合体で形質導入すること、前記細胞を培地中で培養すること、および前記細胞を培地から分離することを含んでなる。
【0143】
特定の実施形態において、その細胞は、カーゴ分子を含む複合体がロードされ、前記カーゴ分子は、(i)ペプチド、ポリペプチドもしくはタンパク質、または(ii)核酸から選択される。
【0144】
本発明の別の実施形態において、本発明によるエピトープを含む複合体をロードした細胞は、MHCクラスIおよびMHCクラスIIとの関連で、細胞表面に前記エピトープを提示する。
【0145】
本発明による組成物およびキット
本発明は、以下から選択される少なくとも1つの成分を含む組成物を提供する:
(i)本発明の細胞透過性ペプチド、
(ii)本発明の複合体、
(iii)本発明の核酸、
(iv)本発明のベクター、
(v)本発明の宿主細胞、および
(vi)本発明による複合体をロードした細胞。
【0146】
特定の実施形態において、本発明の組成物は、2つ以上の(i)〜(vi)の成分を含む。
【0147】
本発明の例において、その組成物は、少なくとも2つの異なる(i)のペプチド、少なくとも2つの異なる(ii)の複合体、少なくとも2つの異なる(iii)の核酸、少なくとも2つの異なる(iv)のベクター、少なくとも2つの異なる(v)の宿主細胞、および/または少なくとも2つの異なる(vi)の細胞を含んでなる。
【0148】
別の例において、本発明の組成物は、本発明による少なくとも2つの異なる複合体および/または少なくとも2つの異なる核酸を含んでなる。
【0149】
詳細には、本発明による組成物は、2つ以上の本発明による複合体、例えば、各複合体が1つ以上のカーゴ分子を含み、かつ前記カーゴ分子が複合体間で異なるような、少なくとも2つの複合体を含み得る。
【0150】
一つの例において、本発明の組成物は、各複合体が1つ以上のエピトープを含み、かつ前記エピトープが複合体間で異なるような、少なくとも2つの複合体を含んでなる。
【0151】
別の例において、本発明の組成物は、各複合体が1つ以上のエピトープをコードする1つ以上の核酸を含み、かつ前記核酸が複合体間で異なるような、少なくとも2つの複合体を含んでなる。
【0152】
本発明は、医薬、特にワクチンとして使用するための、本明細書に記載されるような複合体または前記複合体をロードした細胞もまた提供する。
【0153】
特定の実施形態において、本発明は、癌、感染症、自己免疫疾患および移植片拒絶を含む疾患または障害の治療に使用するために、本明細書に記載されるような複合体または前記複合体をロードした細胞を提供する。
【0154】
別の実施形態において、本発明は、イメージング組成物または診断組成物として使用するために、本明細書に記載されるような複合体または前記複合体をロードした細胞を提供する。
【0155】
本発明はまた、本明細書に記載されるような、本発明による複合体または前記複合体をロードした細胞を含む、イメージング組成物または診断組成物も提供する。
【0156】
本発明は、医薬組成物、特にワクチン組成物、ならびに被験体を、好ましくは哺乳類被験体を、そして最も好ましくは、内科的障害、特に免疫療法によって治療され得る障害、例えば癌、感染症、自己免疫疾患および移植片拒絶などに罹患しやすいか、または罹患しているヒト患者を治療する方法を提供する。
【0157】
本発明による医薬組成物、特にワクチン組成物、または製剤は、本明細書に記載される任意の形態で本発明による細胞透過性ペプチドもしくは複合体を含み得る、医薬製剤として投与され得る。
【0158】
本発明による医薬組成物、特にワクチン組成物、または製剤はまた、本明細書に記載される任意の形態で本発明による複合体をロードした抗原提示細胞を含み得る、医薬製剤として投与されてもよい。
【0159】
本発明による組成物は、通常使用されるアジュバント、免疫調節物質、キャリア、希釈剤または賦形剤と共に、医薬組成物およびその単位用量の形態中に収められ得、そしてそのような形態で、固体、例えば錠剤もしくは充填カプセル剤、または液体、例えば溶液、懸濁液、乳濁液、エリキシル剤、もしくはそれらを充填したカプセル剤(すべて経口用)として使用され得るか、あるいは、注射もしくは持続点滴によって非経口(皮下および皮内を含む)用の滅菌注射用溶液の形態で使用され得る。注射用組成物は、典型的には、注射用滅菌生理食塩水またはリン酸緩衝生理食塩水または当該分野で公知の他の注射用キャリアを基剤とする。このような医薬組成物およびその単位用量形態は、追加の活性化合物または成分の有無にかかわらず、成分を従来の比率で含み得、このような単位用量形態は、使用される目的の1日用量範囲に相応する任意の適切な有効量の活性成分を含み得る。
【0160】
適切なアジュバントおよび/または免疫調節物質の例としては、MPL(登録商標)(Corixa)、アルミニウム化合物を含むアルミニウムベースのミネラル(一般的にAlumと呼ばれる)、ASO1−4、MF59、リン酸カルシウム、リポソーム、イスコム、ポリイノシン・ポリシチジン酸(ポリ−IC)(その安定化形態であるポリ−ICLC(Hiltonol)を含む)、CpGオリゴデオキシヌクレオチド、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)、リポ多糖(LPS)、モンタニド、乳酸・グリコール酸共重合体(PLG)、フラジェリン、シャボンノキ(Soap Bark tree)サポニン(QS21)、アミノアルキルグルコサミド(amino alkyl glucosamide)化合物(例えば、RC529)、合成オリゴデオキシヌクレオチドを含む二成分抗菌ペプチド(例えば、IC31)、イミキモド、レシキモド、免疫刺激配列(ISS)、モノホスホリルリピドA(MPLA)、線維芽細胞刺激リポペプチド(FSL1)、および抗CD40抗体が挙げられる。
【0161】
本発明の組成物は、これらに限定されないが、水性または油性懸濁液、溶液、乳濁液、シロップ、およびエリキシル剤などの液体製剤であってよい。これらの組成物はまた、使用前に水または他の適切なビヒクルを用いて再構成される乾燥製品として製剤化されてもよい。このような液体調製物は、限定されないが、懸濁化剤、乳化剤、非水性ビヒクルおよび保存料などの添加物を含み得る。懸濁化剤としては、限定されないが、ソルビトールシロップ、メチルセルロース、グルコース/糖シロップ、ゼラチン、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ステアリン酸アルミニウムゲル、および硬化食用脂が挙げられる。乳化剤としては、限定されないが、レシチン、ソルビタンモノオレエート、およびアラビアゴムが挙げられる。保存料としては、限定されないが、p−ヒドロキシ安息香酸メチルまたはプロピルおよびソルビン酸が挙げられる。分散剤または湿潤剤としては、限定されないが、ポリ(エチレングリコール)、グリセロール、ウシ血清アルブミン、Tween(登録商標)、Span(登録商標)が挙げられる。
【0162】
本発明による組成物は、また、移植によるかまたは筋肉内注射によって投与され得る、デポー調製物として製剤化されてもよい。
【0163】
本発明による固体組成物は、従来の方法で製剤化された錠剤またはロゼンジの形態であってよい。例えば、経口投与のための錠剤およびカプセル剤は、これらに限定されないが、結合剤、充填剤、潤滑剤、崩壊剤および湿潤剤などの従来の賦形剤を含み得る。結合剤としては、これらに限定されないが、シロップ、アラビアゴム、ゼラチン、ソルビトール、トラガント、デンプンの粘液およびポリビニルピロリドンが挙げられる。充填剤としては、これらに限定されないが、ラクトース、糖、結晶セルロース、トウモロコシデンプン、リン酸カルシウム、およびソルビトールが挙げられる。潤滑剤としては、これらに限定されないが、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、タルク、ポリエチレングリコール、およびシリカが挙げられる。崩壊剤としては、これらに限定されないが、ジャガイモデンプンおよびデンプングリコール酸ナトリウム(sodium starch glycollate)が挙げられる。湿潤剤としては、これらに限定されないが、ラウリル硫酸ナトリウムが挙げられる。錠剤は、当該分野で周知の方法によってコーティングされ得る。
【0164】
本発明の化合物はまた、徐放形態でまたは徐放薬物送達系から投与され得る。
【0165】
特定の実施形態によれば、本発明による組成物は、皮下用である。
【0166】
別の特定の態様によれば、本発明による組成物は、反復投与による送達に適している。
【0167】
さらなる材料および製剤加工技術などは、Part 5 of Remington’s“The Science and Practice of Pharmacy”,22
nd Edition,2012,University of the Sciences in Philadelphia,Lippincott Williams & Wilkinsに記載されており、これは引用することにより本明細書の開示の一部とされる。
【0168】
本発明の別の態様は、本発明による細胞透過性ペプチドもしくは複合体、または本発明による複合体をロードした細胞、特に抗原提示細胞と、医薬的に許容されるキャリアを混合する工程を含む、本発明による医薬組成物を調製する方法を提供することである。
【0169】
本発明による複合体、本発明による複合体をロードした細胞、特に抗原提示細胞、本発明による組成物、それらの製剤、または本発明による方法は、疾患または障害、特に免疫療法によって治療または予防され得るもの、例えば癌および感染症の予防および/または治療に有用である。
【0170】
別の態様において、本発明は、イメージング組成物または診断用組成物を提供する。さらに他の態様は、イメージング剤を送達する方法、および、被験体において、好ましくは哺乳類被験体において、そして最も好ましくは、内科的障害、特に癌、感染症、自己免疫疾患および移植片拒絶に罹患している疑いがあるヒト患者において、疾患または障害を診断する方法に関する。
【0171】
医薬組成物のための本明細書に記載される製剤および投与様式はまた、本発明によるイメージング組成物または診断組成物に適したものであってもよい。
【0172】
さらなる態様において、本発明はまた、以下の少なくとも1つを含むパーツキットにも関する:
(a)本発明による細胞透過性ペプチド
(b)本発明による複合体
(c)本発明による核酸
(d)本発明によるベクター
(e)本発明による宿主細胞
(f)本発明による複合体をロードした細胞
【0173】
特定の実施形態において、本発明のパーツキットは、2つ以上の(a)〜(f)の成分を含む。
【0174】
本発明の一つの例において、そのパーツキットは、少なくとも2つの異なる(a)のペプチド、少なくとも2つの異なる(b)の複合体、少なくとも2つの異なる(c)の核酸、少なくとも2つの異なる(d)のベクター、少なくとも2つの異なる(e)の宿主細胞、および/または少なくとも2つの異なる(f)の細胞を含んでなる。
【0175】
別の例において、本発明のパーツキットは、本発明による少なくとも2つの異なる複合体および/または少なくとも2つの異なる核酸を含んでなる。
【0176】
詳細には、本発明のパーツキットは、2つ以上の本発明による複合体、例えば、各複合体が1つ以上のカーゴ分子を含み、かつ前記カーゴ分子が複合体間で異なるような、少なくとも2つの複合体を含み得る。
【0177】
一つの例において、本発明のパーツキットは、各複合体が1つ以上のエピトープを含み、かつ前記エピトープが複合体間で異なるような、少なくとも2つの複合体を含んでなる。
【0178】
別の例において、本発明のパーツキットは、各複合体が1つ以上のエピトープをコードする1つ以上の核酸を含み、かつ前記核酸が複合体間で異なるような、少なくとも2つの複合体を含んでなる。
【0179】
パーツキットの多様な成分は、1つ以上の容器にパッケージングされ得る。上記成分は、凍結乾燥形態もしくは乾燥形態で、または適切な緩衝液中に溶解されて提供され得る。このキットはまた、例えば保存料、増殖培地、および/または上記成分の貯蔵および/または再構成のための緩衝液、洗浄溶液などの追加の試薬も含み得る。別の実施形態において、本発明によるパーツキットはまた、使用説明書も含む。
【0180】
本発明の別の態様は、本発明による医薬組成物および前記医薬組成物の使用説明書を含む、癌または感染症を治療、予防または安定化するためのワクチン接種キットである。
【0181】
特定の実施形態において、本発明による組成物および/またはパーツキットは、イメージング技術用である。
【0182】
別の実施形態において、本発明による組成物および/またはパーツキットは、本願に沿って記載されるような疾患または障害の診断用である。
【0183】
本発明による使用および方法
本発明の一つの態様は、インビトロで細胞内へカーゴ分子を送達する方法を提供し、この方法は、前記細胞を、本発明による細胞透過性ペプチドおよび前記カーゴ分子と接触させる工程を含んでなる。
【0184】
特定の態様において、インビトロで細胞内へカーゴ分子を送達する本発明の方法は、以下の工程を含む:
a)本発明による細胞透過性ペプチドと細胞内に送達されるべきカーゴ分子との複合体を形成する工程、および
b)前記細胞を、工程a)で形成された複合体と接触させる工程。
【0185】
本発明の別の態様は、MHCクラスIおよび/またはMHCクラスIIと関連して、細胞の表面にカーゴ分子由来のエピトープを送達および提示するインビトロ方法を提供し、この方法は、前記細胞を、本発明による細胞透過性ペプチドおよび前記カーゴ分子と接触させる工程を含んでなる。
【0186】
別の態様において、本発明は、癌、感染症、自己免疫疾患および移植片拒絶などの、免疫療法によって治療され得るような疾患または障害の予防、治療または安定化のための医薬を調製するために、以下のいずれか1つの使用を提供する:(i)本発明の複合体、(ii)本発明の複合体をロードした細胞、例えば抗原提示細胞。
【0187】
本発明の有利な実施形態において、細胞透過性ペプチドおよびエピトープを含み、MHCクラスIおよび/またはMHCクラスIIと関連して抗原提示細胞の細胞表面に前記エピトープを輸送および提示することができる、ワクチン接種および免疫療法に使用するための本発明による複合体が提供される。
【0188】
別の態様によれば、本発明は、癌、感染症、自己免疫疾患および移植片拒絶などの、免疫療法によって治療され得るような疾患または障害を予防、治療または抑制する方法を提供し、前記方法は、以下のうちのいずれか1つを前記被験体に投与することを含む:(i)本発明の複合体、(ii)本発明の複合体をロードした細胞、例えば抗原提示細胞、または(iii)(i)〜(ii)の医薬製剤。
【0189】
別の実施形態によれば、被験体において、CD4
+ヘルパーT細胞および/またはCD8
+細胞傷害性T細胞に依存する1つまたは複数のエピトープに対する免疫応答を誘発または改善する方法が提供され、前記方法は、以下のうちのいずれか1つを前記被験体に投与することを含む:(i)1つまたは複数のエピトープを含むカーゴ分子を含む本発明の複合体、(ii)前記複合体をロードした細胞、例えば抗原提示細胞、または(iii)(i)〜(ii)の医薬製剤。
【0190】
CD4
+および/またはCD8
+応答に依存する免疫応答は、本発明の化合物の投与前のレベルと比較して、IFN−γ、TNF−αおよびIL−2のmRNAまたはタンパク質の1つ以上の発現量が増加するなどの炎症反応(炎症性サイトカイン反応)を評価することによって決定され得る。また、HLA−ペプチド多量体染色、ELISPOTアッセイ、および遅延型過敏症試験によって測定される、本発明の化合物の投与後の抗原特異的T細胞の頻度または絶対数の増加によっても測定され得る。また、抗原特異的Tヘルパー細胞に依存する抗原特異的血清抗体の増加によっても、間接的に測定され得る。
【0191】
別の実施形態によれば、被験体において、複数のMHCクラスI分子および/または複数のMHCクラスII分子によって拘束される1つまたは複数のエピトープに対する免疫応答を誘発または改善する方法が提供され、前記方法は、以下のうちのいずれか1つを前記被験体に投与することを含む:(i)1つまたは複数のエピトープを含むカーゴ分子を含む本発明の複合体、(ii)前記複合体をロードした細胞、例えば抗原提示細胞、または(iii)(i)〜(ii)の医薬製剤。
【0192】
被験体において、複数のMHCクラスI分子および/または複数のMHCクラスII分子によって拘束される複数のエピトープに対する免疫応答を誘発または改善する方法は、抗原提示細胞上の別々のMHCクラスIおよびクラスII分子に結合している個々のペプチドによるT細胞のインビトロ刺激の後、本発明の化合物の投与前のレベルと比較して、IFN−γ、TNF−αおよびIL−2のmRNAまたはタンパク質の1つ以上の発現量が増加するなどのサイトカイン反応を評価することによって決定され得る。異なるMHC分子への拘束はまた、異なるMHC分子を発現している抗原提示細胞を使用することによって、またはMHC阻止抗体を用いることによっても検証され得る。また、異なるMHC分子で構築された多量体を用いるHLA−ペプチド多量体染色によって測定される、本発明の化合物の投与後の抗原特異的T細胞の頻度または絶対数の増加によっても測定され得る。
【0193】
本発明による1つまたは複数のエピトープに対する免疫応答を誘発または改善する方法の好ましい態様において、その免疫応答は、例えば、Novellino et al.(2005,Cancer Immunol Immunother,54(3):187〜207)およびVigneron et al.(2013,Cancer Immun.13:15)に記載されるようなグリオーマエピトープの組み合わせのように、腫瘍関連抗原もしくは腫瘍特異的抗原の1つまたは複数のエピトープに対するものである。
【0194】
別の好ましい態様において、その免疫応答は、病原体由来の抗原タンパク質の複数のエピトープに対するものである。
【0195】
本発明による方法の特定の態様において、前記方法は、MHCクラスI分子および/またはMHCクラスII分子によって拘束される1つまたは複数のエピトープに対する免疫応答を、被験体において誘発または改善するためのものである。
【0196】
別の態様において、本発明は、イメージング技術用のイメージング組成物の調製のため、または、疾患もしくは障害の診断用の診断組成物の調製のためのそれぞれの目的で、以下のうちのいずれか1つの使用を提供する:(i)本発明の複合体、(ii)本発明の複合体をロードした細胞、例えば抗原提示細胞。本発明を用いて診断され得る疾患または障害としては、免疫療法によって治療され得るもの、例えば癌、感染症、自己免疫疾患および移植片拒絶が挙げられる。
【0197】
別の態様によれば、本発明はイメージング方法を提供し、前記方法は、以下のうちのいずれか1つを、インビトロ、エクスビボまたはインビボで用いることを含む:(i)本発明の複合体、(ii)本発明の複合体をロードした細胞、例えば抗原提示細胞、または(iii)(i)〜(ii)の医薬製剤。
【0198】
さらなる態様によれば、本発明は、被験体における疾患または障害を診断する方法を提供し、前記方法は、前記被験体に、またはエクスビボで前記被験体のサンプルに、以下のうちのいずれか1つを投与することを含む:(i)本発明の複合体、(ii)本発明の複合体をロードした細胞、例えば抗原提示細胞、または(iii)(i)〜(ii)の医薬製剤。
【0199】
特定の実施形態において、本発明の使用および方法は、本発明による複合体の投与を含む。
【0200】
別の特定の実施形態において、本発明の使用および方法は、本発明による2つ以上の複合体、細胞、または医薬製剤の投与を含む。
【0201】
本発明の使用および方法の例において、各複合体が1つ以上のカーゴ分子を含み、かつ前記カーゴ分子が複合体間で異なるような、少なくとも2つの複合体が使用されるかまたは投与される。
【0202】
本発明の使用および方法の別の例において、各複合体が1つ以上のエピトープを含み、かつ前記エピトープが複合体間で異なるような、少なくとも2つの複合体が使用されるかまたは投与される。
【0203】
本発明の使用および方法のなおさらなる例において、各複合体が1つ以上のエピトープをコードする1つ以上の核酸を含み、かつ前記核酸が複合体間で異なるような、少なくとも2つの複合体が使用されるかまたは投与される。
【0204】
本発明の使用および方法のための癌の例としては、脳癌、前立腺癌、乳癌、卵巣癌、食道癌、肺癌、肝癌、腎癌、メラノーマ、消化管癌、肺癌、頭頸部扁平上皮癌、慢性骨髄性白血病、結腸直腸癌、胃癌、子宮内膜癌、骨髄性白血病、肺扁平上皮癌、急性リンパ性白血病、急性骨髄性白血病、膀胱腫瘍、前骨髄球性白血病、非小細胞肺癌、肉腫が挙げられる。
【0205】
癌は、固形腫瘍、血液癌、またはリンパ性癌であってもよい。癌は、良性であっても転移性であってもよい。
【0206】
本発明の使用および方法のための感染症の例としては、ウイルス、細菌、真菌、原生動物および多細胞寄生虫によって引き起こされる疾患が挙げられる。これらとしては、例えば、アメーバ症、炭疽、ブルーリ潰瘍(マイコバクテリウム・ウルセランス)、カリシウイルス関連下痢症、カンピロバクター下痢症、子宮頸癌(ヒトパピローマウイルス)、クラミジア・トラコマチス関連生殖器疾患、コレラ、クリミア・コンゴ出血熱、デング熱、ジフテリア、エボラ出血熱、毒素原性大腸菌(ETEC)下痢症、胃癌(ヘリコバクター・ピロリ)、淋病、A群ストレプトコッカス関連疾患、B群ストレプトコッカス関連疾患、ヘモフィルスインフルエンザB菌による肺炎および侵襲性疾患、A型肝炎、B型肝炎、C型肝炎、E型肝炎下痢症、単純ヘルペス2型外陰部潰瘍、HIV/AIDS、鉤虫症、インフルエンザ、日本脳炎、ラッサ熱、リーシュマニア症、レプトスピラ症、肝癌(B型肝炎)、肝癌(C型肝炎)、ライム病、マラリア、マールブルグ出血熱、麻疹、流行性耳下腺炎、上咽頭癌(エプスタイン・バーウイルス)、髄膜炎菌髄膜炎、パラインフルエンザ関連肺炎、百日咳、ペスト、灰白髄炎、狂犬病、呼吸器合胞体ウイルス(RSV)肺炎、リフトバレー熱、ロタウイルス下痢症、風疹、住血吸虫症、重症急性呼吸器症候群(SARS)、細菌性赤痢、天然痘、黄色ブドウ球菌関連疾患、胃癌(ヘリコバクター・ピロリ)、肺炎球菌および侵襲性疾患、破傷風、ダニ媒介脳炎、トラコーマ、結核、野兎病、腸チフス、ウエストナイルウイルス関連疾患、黄熱が挙げられる。
【0207】
本発明による使用および方法の別の実施形態において、本発明による細胞は、抗原提示細胞、特に樹状細胞、より詳細には治療されるべき被験体由来の樹状細胞である。
【0208】
典型的には、癌治療の場合、本発明によるポリペプチドの治療有効量は、注射1回あたり約0.1mg〜2mg、または注射1回あたり約マイクロモル〜1ミリモルである。
【0209】
典型的には、癌治療の場合、本発明によるポリペプチドをロードした抗原提示細胞の治療有効量は、注射1回あたり約20万細胞〜200万細胞である。
【0210】
単回投与または複数回投与として個体に投与される投薬量は、薬物動態学的特性、患者の状態および特徴(性別、年齢、体重、健康、サイズ)、症状の程度、併用治療、治療の頻度ならびに所望の効果などを含む、様々な要因によって変化する。
【0211】
投与様式
本発明による化合物、組成物、特にワクチン組成物、およびそれらの製剤は、経口、非経口、静脈内、直腸内、またはそれらの組み合わせを含む、任意の様式で投与され得る。非経口投与としては、静脈内、動脈内、腹膜内、皮下、皮内および筋肉内が挙げられるが、これらに限定されない。本発明の組成物はまた、局所、腫瘍内、鼻腔内、または筋内経路によっても投与され得る。本発明の組成物はまた、組成物の徐放および緩徐制御静脈内注入を可能にする移植片の形態でも投与され得る。
【0212】
好ましくは、本発明による化合物、組成物、特にワクチン組成物、およびそれらの製剤は、皮下に投与される。
【0213】
本発明の一つの実施形態において、本発明の複合体、抗原提示細胞および組成物の投与は、複数回連続注射を必要とする。したがって、一次免疫注射として1回、その後、追加免疫注射というように、少なくとも2回反復投与され得る。
【0214】
本発明の特定の実施形態において、ワクチン組成物は、反復または連続して投与され得る。ワクチン組成物は、少なくとも1、2、3、または4週間;2、3、4、5、6、8、10、または12ヶ月間;あるいは2、3、4、または5年間、反復または連続して投与され得る。
【0215】
別の実施形態において、本発明による複合体を構成する細胞透過性ペプチドおよびカーゴ分子は、別個の組成物中に含まれ、これらの組成物は、投与直前に混合されるか、またはそれらを必要とする被験体に同時に投与される。
【0216】
組み合わせ
さらなる実施形態によれば、本発明による方法および使用における医薬組成物の投与は、単独で実施されても、あるいは治療または抑制されるべき疾患または障害の治療および/または安定化に有用な補助剤と組み合わせて実施されてもよい。
【0217】
例えば、癌の治療、予防、または安定化の場合、本発明による方法および使用における医薬組成物の投与は、固形腫瘍に対するものであって転移定着の制御のために従来の化学療法に使用される物質、またはプログラム細胞死を引き起こすことによって作用する任意の他の分子、例えば、限定されないが、Fasリガンドおよび腫瘍壊死因子(TNF)関連アポトーシス誘導(TRAIL)リガンドなどの腫瘍壊死ファミリーメンバーから選択される補助剤と組み合わせて実施され得る。さらなる実施形態によれば、本発明による方法および使用における医薬組成物の投与は、放射線療法と平行して実施され得る。
【0218】
本発明は、本発明の複合体、本発明の複合体をロードした細胞、または本発明によるその医薬組成物の投与を包含し、癌の治療および/または安定化および/または再発癌の予防に有用な他の治療計画または補助剤(例えば、複数の投薬計画)の前に、同時に、あるいは連続して、治療有効量で被験体に投与される。前記補助剤と同時に投与される前記複合体、細胞、または医薬組成物は、同一または別個の組成物中で、かつ、同一または別個の投与経路によって投与され得る。
【0219】
前記他の治療計画または補助剤は、放射線療法、化学療法、手術、標的療法(低分子、ペプチドおよびモノクローナル抗体を含む)、および抗血管新生療法からなる群から選択され得る。抗血管新生療法は、腫瘍関連脈管構造を直接的または間接的に標的とする薬剤の投与として本明細書で定義される。
【0220】
一つの実施形態によれば、本発明の複合体または本発明の細胞、特に本発明の抗原提示細胞を含む医薬製剤が、癌の治療および/または安定化および/または再発癌の予防に有用な少なくとも1つの補助剤、ならびに少なくとも1つの医薬的に許容されるキャリアと組み合わせて提供される。
【0221】
本発明の別の実施形態によれば、本発明による化合物およびその医薬製剤は、再発および/または転移に対する予防として、固形腫瘍を除去する手術の後に投与され得る。
【0222】
さらなる実施形態によれば、本発明による方法および使用におけるイメージング組成物または診断組成物の投与は、単独で実施されても、あるいは疑われる疾患または障害をイメージングおよび/または診断するのに有用な補助剤と組み合わせて実施されてもよい。
【0223】
患者
カーゴ分子の治療効果に応じて、本発明は、前記カーゴ分子の作用によって予防、治療、または軽減され得る任意の疾患または障害に罹患しやすいか、または罹患している任意の患者に適用され得る。カーゴ分子がエピトープを含む場合、前記カーゴ分子の治療効果は、前記エピトープに対する免疫応答、特に、CD4
+ヘルパーT細胞および/またはCD8
+細胞傷害性T細胞に依存し、かつ/あるいはMHCクラスI分子および/またはMHCクラスII分子によって拘束される応答を誘発することであってもよい。
【0224】
一つの実施形態において、本発明による患者は、癌に、例えば脳、結腸、頭部もしくは頸部の癌に、または子宮頸癌に罹患しやすいか、または罹患している患者である。
【0225】
特定の実施形態において、本発明による患者は、グリオーマなどの脳癌に罹患している患者である。
【0226】
特定の実施形態において、本発明による患者は、腫瘍の外科的除去を受けている。
【0227】
別の実施形態において、本発明による患者は、感染症に罹患しやすいか、または罹患している患者である。
【0228】
本明細書中に引用される参考文献は、その全体が、参考として援用される。本発明は、本明細書に記載される特定の実施形態によって範囲が限定されるものではなく、これらの実施形態は、本発明の個々の態様の1つの説明であることが意図されており、機能的に等価な方法および組成物が本発明の範囲内にある。実際に、本発明の種々の変更が、本明細書に示されかつ記載されるものに加えて、上述の記載および添付図面から当業者に明らかになるであろう。このような変更は、添付の特許請求の範囲の範囲内にあることが意図されている。
【0229】
本発明を記載してきたが、以下の実施例は、例として示すものであり、本発明はこれらに限定されない。
【実施例】
【0230】
以下の実施例は、細胞内へのペプチドおよびタンパク質の送達ならびにインビボでの免疫応答の誘導のための細胞透過性ペプチドとしてのZEBRAのいくつかのフラグメントの有効性を支持するために行った。
【0231】
以下の略語は、それぞれ以下の意味を示す:
aa(アミノ酸)、h(時間)、μl(マイクロリットル)、μM(マイクロモル濃度)、mM(ミリモル濃度)、mg(ミリグラム)、min(分)、CFSE(カルボキシフルオセインサクシニミジルエステル)、DC(樹状細胞)。
【0232】
実施例1:本発明のCPP1またはCPP2およびオボアルブミンペプチドカーゴを含む融合ポリペプチドの調製
2つのCPP、ならびに構築物1および2に相当する2つの融合ポリペプチド(これらの融合ポリペプチドは、それぞれ、ZEBRA由来の2つのCPPのうちの1つおよびオボアルブミン由来の免疫優性CD8
+T細胞エピトープを含む)を化学的に合成した。
【0233】
これらのCPPおよび融合ポリペプチドのアミノ酸配列は、以下のとおりである:
CPP1:(全17個のアミノ酸)
配列番号1:KRYKNRVASRKSRAKFK
CPP2:(全30個のアミノ酸)
配列番号2:KRYKNRVASRKSRAKFKQLLQHYREVAAAK
オボアルブミンCD8エピトープ(全8個のアミノ酸)
配列番号3:SIINFEKL
複合体1:構築物1:オボアルブミンCD8エピトープに融合されたCPP1を含む(全33個のアミノ酸)
配列番号4:KRYKNRVASRKSRAKFKEQLESIINFEKLTEWT
複合体2:構築物2:オボアルブミンCD8エピトープに融合されたCPP2を含む(全46個のアミノ酸)
配列番号5:
KRYKNRVASRKSRAKFKQLLQHYREVAAAKEQLESIINFEKLTEWT
【0234】
実施例2:本発明によるCPP1−OVAまたはCPP2−OVA融合ポリペプチドを樹状細胞内にロードした後の送達およびMHCクラスI拘束性提示
抗原提示細胞によって取り込まれるCPP1およびCPP2の能力を、オボアルブミンエピトープのプロセシングおよび提示を用いて、最初にインビトロで試験した。構築物1および2の各々を、骨髄由来樹状細胞の培養物に添加し、これらの細胞を続いてリポ多糖(LPS)で一晩成熟させた。次いで、MHCクラスI分子上でのオボアルブミンエピトープのプロセシングおよび提示を、樹状細胞とOT1トランスジェニックマウスの脾臓由来のオボアルブミン特異的CD8
+T細胞との共培養により、機能アッセイで検出した。OT1CD8
+T細胞は、蛍光色素CFSE(細胞分裂毎に希釈されるので、抗原特異的増殖の指標としての役割を果たす)で予め標識した。CD8
+OT1T細胞と、構築物1および2の各々をロードした樹状細胞との5日間の共培養後、フローサイトメトリーによって増殖を評価した(
図1)。
【0235】
構築物1および2に相当するポリペプチドは、OT1T細胞の増殖を同等に誘導することができた(CFSE希釈に基づき、93〜96%のT細胞が増殖した)。さらに、培養物中の細胞の生存率も類似していた(69〜75%)。最小T細胞エピトープに相当する合成ペプチド(SIINFEKL)を添加した陽性コントロール培養物に対して、この増殖は類似しており、生存率はより優れていた(
図1C、1D)。また、OT1T細胞の単独培養または抗原を持たない樹状細胞との共培養の後に、生存OT1T細胞がほとんど検出されなかったので、増殖はオボアルブミン特異的でもあった(
図1A、1B)。
【0236】
実施例3:本発明のCPP1−OVAまたはCPP2−OVA融合ポリペプチドを使用したマウスのワクチン接種
よりストリンジェントな条件で抗原特異的CD8
+T細胞を刺激する構築物1および2に相当するポリペプチドの能力を試験するために、これらをワクチン接種プロトコルにおいてインビボで試験した(
図2)。インビボ応答を誘発するためには、このポリペプチドワクチンは、注射された動物に天然に存在する抗原提示細胞によって取り込まれなければならず、かつ、オボアルブミン特異的T細胞がエクスビボで検出されることになっている場合、ポリクローナルT細胞の刺激は高効率でなければならない。これらの実験についての読み取りは、オボアルブミン特異的CD8
+T細胞を検出するためにMHC−ペプチド多量体を使用した、脾細胞のフローサイトメトリーで行った。
【0237】
2回のみのワクチン接種にもかかわらず、オボアルブミン特異的CD8
+T細胞の比率の上昇が、2つのワクチン接種群について検出された(PBSでワクチン接種したマウス(陰性コントロール)の場合の0.18%と比較して、0.37〜1.14%のCD8
+T細胞が多量体陽性であった)。構築物2に相当するペプチドは、1%を超えるオボアルブミン特異的CD8
+T細胞を誘発したので、インビボで特に有効であった。
【0238】
結論:全般的にこれらのデータは、細胞透過性ペプチドとしてのCPP1および2の機能性を確証するものである。これらのデータはまた、構築物1および2に相当するポリペプチド(それぞれが、これらの2つのCPPの各々およびオボアルブミンT細胞エピトープを含む)が樹状細胞に取り込まれ得ること、かつ、カーゴ分子(すなわち、構築物中に含まれるT細胞エピトープ)がインビトロでおよびインビボワクチン接種との関連で、CD8
+T細胞に交差提示されることを確証するものでもある。
【0239】
実施例4:本発明の異なるCPP−OVA融合ポリペプチドを使用したインビトロ形質導入実験
細胞内への形質導入を、CPP1、CPP2、CPP8、またはCPP10を含む異なるCPP−OVA融合ポリペプチドを用いてモニタリングした。オボアルブミン由来の免疫優性CD8
+T細胞エピトープと融合したこれらのCPPの各々を化学合成し、フルオレセインで標識した。5×10
5細胞を、0.9μMの異なる融合ポリペプチドとともに、37℃で2時間インキュベートした。試験した細胞は、ヒトリンパ球系細胞K562、マウスリンパ球系細胞EL4、ヒト星状細胞腫細胞U251およびマウス星状細胞腫細胞GL261であった。これらの細胞を酸緩衝液で洗浄して、膜に結合したペプチドをすべて除去し、生存率についてLive−Dead Yellowを用いて染色した。フローサイトメトリーによって分析を行った。蛍光の指標は、細胞の天然自己蛍光を超える蛍光のレベルを示す。これは、細胞単独とCPP−OVA融合ポリペプチドをロードした細胞との間の、フローサイトメトリーによって測定される平均蛍光指標の比である。
【0240】
結果は表2に示される通りであった。
【表2】
【0241】
全般的に、CPP−OVA融合ポリペプチドの毒性作用は観察されなかった。さらに、これらの結果は、試験したすべてのCPPが、ヒトまたはマウス起源の細胞を類似の効率で透過できることを実証している。
【0242】
実施例5:本発明の異なるCPP−OVA融合ポリペプチドを使用したマウスのインビボワクチン接種
この実験は、実施例3に記載されるように行った。
【0243】
オボアルブミンCD8
+エピトープ(配列番号3)に、そのCD8
+エピトープのN末端およびC末端部分にそれぞれ配列番号11および配列番号12のスペーサーを介して隣接して、表2に示すCPPの1つが融合されて含まれている、10nmolの融合ポリペプチドを用いて、一群あたり4〜8匹のマウスを、14日間隔で2回皮下にワクチン接種した。各CPP−OVA融合ポリペプチドを、PBS中100μgの抗CD40と共に注射した。50μgのポリ−ICを、2回目のワクチン接種の7日後に筋肉内注射した。五量体染色後のフローサイトメトリー分析によって、血液中の免疫応答をモニタリングした。
【0244】
これらの結果は、配列番号22のCPP14を含む参照のCPP−OVA融合ポリペプチドに対する増加倍数として、表3に示されるとおりであった。表2から分かるように、試験したすべてのCPP−OVA融合ポリペプチドは、CPP14を含む参照融合ポリペプチドよりも高い免疫原性を有していた(ただし、陰性コントロールを構成し、かつ、CPP14を含む参照融合ポリペプチドよりも低い免疫原性を有していた、配列番号21のCPP7を含む別の参照融合ポリペプチドを除いて)。
【表3】
【0245】
CPP7は、Zebraの178〜185位にわたる、Zebraの8アミノ酸長フラグメントである。
【0246】
CPP14は、Zebraの178〜219位にわたる、Zebraの42アミノ酸長フラグメントである。
【0247】
結論:総合すれば、実施例4および5の結果は、本発明の様々なCPPが、ヒトまたはマウス起源の細胞を透過できること、ならびにそのようなCPPによって運ばれたカーゴ分子が、CD8
+T細胞に交差提示される(すなわち、輸送されたカーゴ分子に特異的な免疫応答を誘導する)ので、ワクチン接種および免疫療法に有用性があることを示している。
【0248】
配列表
CPP1:(全17個のアミノ酸)
配列番号1:KRYKNRVASRKSRAKFK
CPP2:(全30個のアミノ酸)
配列番号2:KRYKNRVASRKSRAKFKQLLQHYREVAAAK
オボアルブミンCD8エピトープ(全8個のアミノ酸)
配列番号3:SIINFEKL
CPP−OVA融合ポリペプチド:
構築物1:オボアルブミンCD8エピトープに融合されたCPP1を含む(全33個のアミノ酸)
配列番号4:KRYKNRVASRKSRAKFKEQLESIINFEKLTEWT
構築物2:オボアルブミンCD8エピトープに融合されたCPP2を含む(全46個のアミノ酸)
配列番号5:
KRYKNRVASRKSRAKFKQLLQHYREVAAAKEQLESIINFEKLTEWT
人工配列
配列番号6:X
1X
2X
3X
4X
5X
6X
7X
8X
9X
10X
11SX
13X
14X
15X
16X
17
X
1は、K、R、またはHであり
X
2は、R、K、またはHであり
X
3は、Y、W、またはFであり
X
4は、K、R、またはHであり
X
5は、NまたはQであり
X
6は、R、K、またはHであり
X
7は、V、I、M、L、F、またはAであり
X
8は、A、V、L、I、またはGであり
X
9は、SまたはTであり
X
10は、R、K、またはHであり
X
11は、K、R、またはHであり
X
13は、R、K、またはHであり
X
14は、A、V、L、I、またはGであり
X
15は、K、R、またはHであり
X
16は、F、L、V、I、Y、W、またはMであり
X
17は、K、R、またはHである。
人工配列
配列番号7:X
1X
2X
3X
4X
5X
6X
7X
8X
9X
10X
11SX
13X
14X
15X
16X
17
X
1は、KまたはRであり
X
2は、RまたはKであり
X
3は、Y、W、またはFであり
X
4は、KまたはRであり
X
5は、NまたはQであり
X
6は、RまたはKであり
X
7は、V、I、MまたはLであり
X
8は、AまたはGであり
X
9は、SまたはTであり
X
10は、RまたはKであり
X
11は、KまたはRであり
X
13は、RまたはKであり
X
14は、AまたはGであり
X
15は、KまたはRであり
X
16は、F、Y、またはWであり
X
17は、KまたはRである。
CPP8:(全15個のアミノ酸)
配列番号8:QHYREVAAAKSSEND
CPP10:(全19個のアミノ酸)
配列番号9:REVAAAKSSENDRLRLLLK
CPP11:(全25個のアミノ酸)
配列番号10:QLLQHYREVAAAKSSENDRLRLLLK
スペーサー(人工配列)
配列番号11:EQLE
配列番号12:TEWT
人工配列(全21個のアミノ酸)
配列番号13:LEIKRYKNRVASRKCRAKFKQ
人工配列(全21個のアミノ酸)
配列番号14:SELEIKRYKNRVASRKCRAKF
エンテロキナーゼ標的部位
配列番号15:DDDK
第Xa因子標的部位
配列番号16:IEDGR
トロンビン標的部位
配列番号17:LVPRGS
プロテアーゼTEV標的部位
配列番号18:ENLYFQG
PreScissionプロテアーゼ標的部位
配列番号19:LEVLFQGP
フューリン標的部位
配列番号20:RX
2X
3R
X
2は、任意のアミノ酸であり
X
3は、RまたはKである。
CPP7(全8個のアミノ酸)
配列番号21:KRYKNRVA
CPP14(全42個のアミノ酸)
配列番号22:KRYKNRVASRKCRAKFKQLLQHYREVAAAKSSENDRLRLLLK
ZEBRAアミノ酸配列(エプスタイン・バーウイルス(EBV)由来の天然配列) (YP_401673)
配列番号23:
MMDPNSTSEDVKFTPDPYQVPFVQAFDQATRVYQDLGGPSQAPLPCVLWPVLPEPLPQGQLTAYHVSTAPTGSWFSAPQPAPENAYQAYAAPQLFPVSDITQNQQTNQAGGEAPQPGDNSTVQTAAAVVFACPGANQGQQLADIGVPQPAPVAAPARRTRKPQQPESLEECDSELEIKRYKNRVASRKCRAKFKQLLQHYREVAAAKSSENDRLRLLLKQMCPSLDVDSIIPRTPDVLHEDLLNF