(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明を説明するに当たって、関連した公知機能または構成に対する具体的な説明が本発明の要旨を曖昧にすることができると判断される場合には、その詳細な説明を省略する。そして、後述する用語は本発明での機能を考慮して定義された用語であって、これは使用者、運用者の意図または慣例などによって変わることができる。したがって、本発明は本明細書の全般に亘る内容に基づいて定義されるべきである。
【0015】
以下、本発明の実施形態に対して添付した図面を参照して説明する。
【0016】
図1は、本発明の一実施形態に従う無線電力転送システムを示す。
【0017】
図1を参照すると、無線電力転送システムは、電力ソース10、電力送信部20、電力受信部30、整流回路40、及び負荷50を含む。
【0018】
電力ソース10で生成された電力は電力送信部20に伝えられ、共振現象により電力送信部20と共振をなす、即ち共振周波数値が同一な電力受信部30に伝えられる。電力受信部30に伝えられた電力は整流回路40を経て負荷50に伝えられる。この際、上記負荷50は充電池またはその他の電力を必要とする任意の装置でありうる。
【0019】
より具体的に、電力ソース10は所定の周波数を有する交流電力を提供する交流電力ソースである。
【0020】
電力送信部20は送信コイル部21と送信共振コイル部22とで構成される。送信コイル部21は電力ソース10と連結され、交流電流が流れるようになる。送信コイル部21に交流電流が流れれば、電磁気誘導により物理的に離隔している送信共振コイル部22にも交流電流が誘導される。送信共振コイル部22に伝えられた電力は共振により電力送信部20と共振回路をなす電力受信部30に伝えられる。
【0021】
共振による電力転送はインピーダンスがマッチングされた2つのLC回路の間に電力が転送される現象であって、電磁気誘導による電力転送より遠い距離まで高い効率で電力を伝達することができる。
【0022】
電力受信部30は受信共振コイル部31と受信コイル部32とで構成される。送信共振コイル部22により送信された電力は、受信共振コイル部31により受信されて受信共振コイル部31に交流電流が流れるようになる。受信共振コイル部31に伝えられた電力は電磁気誘導により受信コイル部32に伝えられる。受信コイル部32に伝えられた電力は整流回路40を通じて整流されて負荷50に伝えられる。
【0023】
図2は、本発明の一実施形態に従う送信コイル部21の等価回路である。
図2に示すように、送信コイル部21はインダクタL1とキャパシタC1とで構成され、これらにより適切なインダクタンスとキャパシタンス値を有する回路を構成するようになる。
【0024】
上記キャパシタC1はキャパシタンス値が固定された固定キャパシタまたはキャパシタンス値が可変できる可変キャパシタでありうる。上記キャパシタC1が可変キャパシタの場合、電力送信部20は可変キャパシタを調節してインピーダンスマッチングを遂行することができる。一方、送信共振コイル部22、受信共振コイル部31、受信コイル部32の等価回路も
図2に図示したものと同一である。
【0025】
図3は、本発明の一実施形態に従う電力ソース10と電力送信部20の等価回路である。
図3に示すように、送信コイル部21と送信共振コイル部22は各々所定のインダクタンス値とキャパシタンス値を有するインダクタL1、L2とキャパシタC1、C2とで構成される。
【0026】
特に、送信共振コイル部22のキャパシタC2は可変キャパシタであることがあり、電力送信部20は上記可変キャパシタを調節して共振のための共振周波数値を調節することができる。
【0027】
図4は、本発明の一実施形態に従う受信共振コイル部31、受信コイル部32、整流回路40、及び負荷50の等価回路である。
図4に示すように、受信共振コイル部31と受信コイル部32は各々所定のインダクタンス値とキャパシタンス値を有するインダクタL3、L4とキャパシタC3、C4とで構成される。
【0028】
整流回路40はダイオードD1と平滑キャパシタC5とで構成され、交流電力を直流電力に変換して出力する。負荷50は1.3Vの直流電源で表示されているが、直流電力を必要とする任意の充電池または装置でありうる。
【0029】
一方、以下、本発明の実施形態では、無線電力受信装置の位置に対応する送信共振部を通じてエネルギーを転送する無線電力送信装置100及びその方法について説明する。
【0030】
図5は、本発明の一実施形態に従う無線電力送信装置100の構成を示す。
【0031】
図5を参照すると、無線電力送信装置100は、電力供給部11、検出電力印加部12、電流測定部13、スイッチ部14、制御部15、及び複数の送信共振部20、パッド25を含むことができる。一実施形態における複数の送信共振部20は、パッド25の上に2次元的に配列できる。一実施形態における複数の送信共振部20は、パッド25の上に2次元的に配列されて行列形態を有することができる。
【0032】
一方、
図5で各送信共振部20は、
図1の電力送信部20に対応することができ、上記送信共振部20を除外した残りの構成要素は
図1の電力ソース10に含まれることができる。
【0033】
複数の送信共振部20は複数の共振周波数に対応する。複数の送信共振部20は同一な共振周波数を有することもでき、各々が互いに異なる共振周波数を有することもできる。
【0034】
また、複数の送信共振部20のうちの一部送信共振部20は、第1共振周波数を有することができ、残りの送信共振部20は第2共振周波数を有することができる。ここで、第1共振周波数と第2共振周波数とは異なることがある。
【0035】
パッド25は四角形態に形成できるが、これに限定される必要はない。
【0036】
パッド25の上に無線電力受信装置60が位置するようになれば、無線電力送信装置100はパッド25の内の複数の送信共振部20のうち、特定送信共振部を通じて無線電力受信装置60にエネルギーを転送することができる。ここで、無線電力受信装置60は
図1で説明した電力受信部30、整流回路40、及び負荷50を含むことができ、携帯用端末機などの電子機器に取り付けられることができる。
【0037】
電力供給部11は、エネルギー転送のための特定周波数の交流電力を発生し、上記発生した交流電力をスイッチ部14を通じて複数の送信共振部20に伝達することができる。
【0038】
検出電力印加部12は、無線電力受信装置60の位置を検出するための検出電力を生成し、生成された検出電力をスイッチ部14に提供することができる。一実施形態における検出電力はパッド25の上に位置した無線電力受信装置60を検出するための微小電力でありうる。ここで、検出電力は複数の送信共振部20が同一な共振周波数を有する場合、上記共振周波数と同一な周波数を有する交流電力でありうる。
【0039】
電流測定部13は印加された検出電力により無線電力送信装置100の内部に発生する電流を測定し、測定された電流を制御部15に提供することができる。すると、制御部15は測定された電流に基づいて無線電力受信装置60の位置を検出することができる。
【0040】
この際、制御部15が測定された電流に基づいて無線電力受信装置60の位置を検出する原理は、次の通りである。
【0041】
この際、各送信共振部20に含まれた送信共振コイル部22は並列に連結されたインダクタ及びキャパシタ成分により自体共振周波数f1を有し、各送信共振部は互いに同一な自体共振周波数f1を有することを仮定して説明する。
【0042】
上記共振周波数f1を有する検出電力を各送信共振部20に印加するようになれば、無線電力送信装置100の内で測定される電流は最小となる。なぜならば、各送信共振部20のインダクタ及びキャパシタは自体共振周波数f1で開放(open)状態に見えてインピーダンスが最大となるためである。
【0043】
仮に、複数の送信共振部20に無線電力受信装置60が近接するようになれば、送信共振部のインダクタL1成分と受信装置のインダクタL2成分とが互いにカップリングされて相互間に相互インダクタンス成分が発生するようになる。この際、上記相互インダクタンス成分は以下の<数式1>のように定義される。
【0044】
【数1】
ここで、kは結合係数(coupling coefficient)、L1は無線電力受信装置60の位置に対応する送信共振部20の磁気インダクタンス、L2は無線電力受信装置60の磁気インダクタンスである。
【0045】
無線電力受信装置60の位置に対応する送信共振部20と無線電力受信装置60との間に発生した相互インダクタンス成分Mは送信共振部20及び無線電力受信装置60の自体共振周波数f1を変化させ、上記変化された共振周波数を相互変更共振周波数f2と指称する。
【0046】
即ち、相互変更共振周波数f2は複数の送信共振部20のうち、特定の送信共振部の上に無線電力受信装置60が位置する場合、相互間の相互インダクタンス成分により変換された共振周波数を意味する。
【0047】
このような相互変更共振周波数f2で、無線電力受信装置60の位置に対応する送信共振部20のインダクタ及びキャパシタは最大インピーダンス値を有しない。したがって、無線電力受信装置60が近接した送信共振部20に自体共振周波数f1を有する検出電力を印加するようになれば、無線電力送信装置100の内で測定される電流は増加する。
【0048】
そして、無線電力受信装置60が特定送信共振部20に徐々に近く近接するほど、相互変更共振周波数f2または上記無線電力送信装置100の内で測定される電流は徐々に増加する。このような相互変更共振周波数f2または電流の変化を通じて、制御部15は特定送信共振部20に無線電力受信装置60が近接するか否かを判断できるようになる。
【0049】
スイッチ部14は、検出電力印加部12から提供された検出電力を複数の送信共振部20に順次に提供するためにスイッチングする役割を遂行する。即ち、スイッチ部14は制御部15の制御によって複数の送信共振部20に順次に検出電力を提供して、無線電力受信装置60の位置を検出することができる。
【0050】
また、スイッチ部14は電力供給部11で発生した電力を複数の送信共振部20のうち、特定の送信共振部20に提供するためにスイッチングする役割を遂行する。即ち、スイッチ部14は無線電力受信装置60の位置に対応する送信共振部20に電力が提供されるようにスイッチングし、残りの送信共振部20には電力が提供されないようにスイッチングする。
【0051】
複数の送信共振部20はパッド25の内部に格子形態またはマトリックス形態に配列できる。即ち、上記複数の送信共振部20はパッド25の領域を複数個の均等な領域に区分するように形成される。
【0052】
また、複数の送信共振部20は同一なサイズと形態を有するように構成できるが、これに限定される必要はない。一方、本実施形態において、複数の送信共振部20は総12個の送信共振部20が格子形態に配列されたことを例示しているが、これに限定される必要はない。
【0053】
また、複数の送信共振部20は各々送信コイル部21及び送信共振コイル部22を含む。
【0054】
送信コイル部21は上記スイッチ部14と連結され、その内部に交流電流が流れて磁場を発生する。そして、上記送信コイル部21は電磁気誘導現象を通じて物理的に離隔している送信共振コイル部22に磁場を転送する。
【0055】
送信共振コイル部22が送信コイル部21から磁場を受信すれば、その内部に交流電流が誘導される。そして、送信共振コイル部22は共振現象を用いて内部に格納されたエネルギーを無線電力受信装置60に提供する。この際、共振による無線電力転送のために、送信共振コイル部22の自体共振周波数と無線電力受信装置60に備えられた受信共振コイル部(図示せず)の自体共振周波数は互いに一致しなければならない。
【0056】
送信共振コイル部22はキャパシタ22aを含み、上記キャパシタ22aはキャパシタンス値が固定された固定キャパシタまたはキャパシタンス値が可変できる可変キャパシタでありうる。
【0057】
送信共振コイル部22のキャパシタ22aが可変キャパシタの場合、制御部15は送信共振コイル部22のキャパシタ22aのキャパシタンス値を変更させて共振周波数を調節することができる。
【0058】
仮に、無線電力受信装置60が固定された自体共振周波数を有すると仮定すれば、無線電力送信装置100は無線電力受信装置60の共振周波数と同一な共振周波数を有するように送信共振コイル部22の可変キャパシタ22aのキャパシタンスを調節することができる。この際、制御部15は無線電力受信装置60の共振周波数に対する情報を予め格納していることができる。
【0059】
一方、送信共振コイル部22のキャパシタ22aが固定キャパシタの場合、キャパシタ22aは送信共振コイル部22の共振周波数が無線電力受信装置60の共振周波数と同一であるように予め設定される。
【0060】
制御部15は、無線電力送信装置100の全般的な動作を制御することができる。
【0061】
制御部15は、パッド25の上に存在する無線電力受信装置60の位置に対応する特定送信共振部20を通じて無線電力受信装置60に電力を転送するように制御することができる。
【0062】
仮に、
図5に示すように、複数の送信共振部20が3行4列の行列形態に配置され、無線電力受信装置60が2行1列、2行2列、3行1列、及び3行2列の送信共振部20の上に位置すると仮定する。
【0063】
この際、制御部15はスイッチ部14を制御して2行1列、2行2列、3行1列、及び3行2列の送信共振部20を通じてのみ無線電力受信装置60に電力を転送するように制御することができる。
【0064】
また、上記制御部15は無線電力受信装置60と最も多く重畳される2行2列の送信共振部20のみを通じて電力を転送するように制御することができる。
【0065】
このような過程を通じて、無線電力送信装置100は無線電力受信装置60の位置に対応する送信共振部20を通じて上記無線電力受信装置60にエネルギー転送を集中できるようになって、不要な電力浪費が防止できる。
【0066】
一方、制御部15は測定された電流に従う相互変更共振周波数値をルックアップテーブル形態に予め格納することができる。このようなルックアップテーブルを通じて、制御部15は電流測定部13で検出された電流に基づいて相互変更共振周波数f2を把握することができ、相互変更共振周波数f2を有する交流電力を生成するように電力供給部11を制御することができる。
【0067】
また、制御部15は複数の送信共振部20を順次に制御しながら、上記電流測定部13で提供された電流に対する情報をモニターリングする。そして、上記制御部15は上記電流に対する情報に基づいてパッド25の上のどの領域に無線電力受信装置が位置するかを検出することができる。
【0068】
仮に、制御部15はスイッチ部14の制御を通じて1列1行の送信共振部20に自体共振周波数f1を有する検出電力を印加する。次に、上記電流測定部13から電流に対する情報を受信するようになれば、制御部15は1列1行の送信共振部20の上に無線電力受信装置60の存否を認知するようになる。
【0069】
制御部15はこのような過程を各送信共振部20に対して順次に実施して該当送信共振部20が位置するパッド25の領域上に無線電力受信装置60の存否を認知するようになる。
【0070】
また、上記制御部15は複数の送信共振部20に対応する複数の領域のうち、どの領域に無線電力受信装置が位置するかを判断するためのしきい値を予め設定する必要がある。なぜならば、無線電力受信装置60が複数の領域の上に重畳して位置する場合、該当領域に亘っている複数の送信共振部20の全てで電流量変化が検出されるためである。
【0071】
このようなしきい値設定を通じて、上記制御部15は無線電力受信装置と最も多く重畳される領域に位置する送信コイル部を決めることができる。したがって、制御部15は電流測定部13から受信した電流が予め設定されたしきい値を超過する場合のみに該当送信共振部20の上に無線電力受信装置60が位置していることを判断することができる。
【0072】
無線電力受信装置60の位置に対する検出が完了すれば、上記制御部15は無線電力受信装置60の位置に対応する送信共振部20を通じてエネルギーを転送するようになる。即ち、制御部15はスイッチ部14の制御を通じて該当送信共振部20に上記電力供給部11で発生した交流電力を提供する。
【0073】
無線電力送信装置100は電力供給部11を通じて相互変更共振周波数f2を有する交流電力を発生して、無線電力受信装置60の位置に対応する送信共振部20を通じてエネルギーを転送するようになる。即ち、実際エネルギー転送は自体共振周波数f1でない相互変更共振周波数f2からなる。この際、上記制御部15は相互変更共振周波数f2を有する交流電力を発生するように上記電力供給部11を制御することができる。
【0074】
一方、本実施形態において、無線電力送信装置100は電流量変化を通じて無線電力受信装置60の位置を検出する方法を例示しているが、これに限定される必要はない。即ち、上記無線電力送信装置100は電流量変化を用いた検出方法でない、パッド25の上に位置した圧力センサーを用いた検出方法などを使用することもできる。
【0075】
前述した通り、本発明の実施形態に従う無線電力送信装置100はパッド25の上に存在する無線電力受信装置60の位置に対応する特定送信共振部20を通じてエネルギーを転送することによって、上記無線電力受信装置へのエネルギー転送効率を向上させることができる。
【0076】
図6は、本発明の一実施形態に従う無線電力送信装置100の電力転送方法のフローチャートを説明するための図である。
【0077】
以下、本発明の一実施形態に従う無線電力送信装置100の電力転送方法を
図5の内容と結付させて説明する。
【0078】
図6を参照すると、まず、無線電力送信装置100は複数の送信共振部20に検出電力を順次に印加する(S101)。一実施形態において、無線電力送信装置100はスイッチ部14を制御して複数の送信共振部20に順次に検出電力を印加する。一実施形態において、検出電力は送信共振部20の自体共振周波数f1に該当する周波数を有する交流電力を意味する。
【0079】
その後、無線電力送信装置100は検出電力を用いて内部に流れる電流を測定する(S103)。一実施形態において、無線電力送信装置100の内部に流れる電流は電力供給部11から出力される電流であるが、これに限定される必要はない。
【0080】
測定された電流は送信共振部20のインピーダンス特性によって可変できる。具体的に、上記共振周波数f1に該当する周波数の検出電力が送信共振部20に印加されれば、無線電力送信装置100のインピーダンスが最も大きくなって、測定された電流は最小となり、上記共振周波数f1と相異する周波数の検出電力が送信共振部20に印加されれば、無線電力送信装置100のインピーダンスが低くなって、測定された電流が大きくなる。
【0081】
その後、無線電力送信装置100は測定された電流がしきい値以上か否かを確認する(S105)。一実施形態において、しきい値は複数の送信共振部20の上に位置した無線電力受信装置が検出されるために必要な最小限の電流を意味する。即ち、測定された電流がしきい値以上の場合、無線電力受信装置60が特定送信共振部20の上に位置したことと把握できる。
【0082】
仮に、測定された電流がしきい値以上の場合、無線電力送信装置100は無線電力受信装置60が特定送信共振部20の上に位置したことと確認する(S107)。即ち、無線電力受信装置60が特定送信共振部20に位置するようになれば、無線電力受信装置の位置に対応する送信共振部20の共振周波数は相互インダクタンス成分により
図5で説明した相互変更共振周波数f2に変更され、無線電力受信装置60の位置に対応する送信共振部20には上記共振周波数f1と相異する周波数の検出電力が印加されているので、測定された電流がしきい値以上の電流になることができる。
【0083】
その後、無線電力送信装置100は検出された無線電力受信装置60の位置に対応する送信共振部20を電力転送のための送信共振部として決める(S109)。一実施形態において、無線電力送信装置100は複数の送信共振部20のうち、無線電力受信装置60の位置に対応する送信共振部20を決めることができる。仮に、
図5に示すように、無線電力受信装置60が2行1列、2行2列、3行1列、及び3行2列の送信共振部20の上に位置する場合、無線電力送信装置100は無線電力受信装置60が2行1列、2行2列、3行1列、及び3行2列の送信共振部20のみを電力転送のための送信共振部20として決めることができる。
【0084】
他の実施形態において、無線電力送信装置100は上記無線電力受信装置60と最も多く重畳する2行2列の送信共振部20のみを電力転送のための送信共振部20として決めることができる。
【0085】
その後、無線電力送信装置100は複数の送信共振部20のうち、決まった送信共振部20を通じて電力を転送する(S111)。一実施形態において、無線電力送信装置100はスイッチ部14を制御して決まった送信共振部20を通じて無線電力受信装置60に電力を転送することができる。
【0086】
このように、本発明の実施形態に従う無線電力送信装置100は、無線電力受信装置60の位置に対応する送信共振部20を通じてエネルギーを転送することによって、電力転送効率を向上させることができる。
【0087】
また、無線電力送信装置100は特定送信共振部20を通じてエネルギー転送を集中することによって、エネルギー浪費を減少させ、人体に有害な磁場の発生を減少させることができる。
【0088】
一方、以上では本発明の具体的な実施形態に関して説明したが、本発明の範囲から外れない限度内で多様な変形が可能であることは勿論である。したがって、本発明の範囲は説明された実施形態に限定されず、後述する特許請求範囲だけでなく、この特許請求範囲と均等物により定まるべきである。