特許第6307364号(P6307364)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6307364
(24)【登録日】2018年3月16日
(45)【発行日】2018年4月4日
(54)【発明の名称】ストロボ装置
(51)【国際特許分類】
   G03B 15/05 20060101AFI20180326BHJP
   G03B 15/03 20060101ALI20180326BHJP
   H05B 41/32 20060101ALI20180326BHJP
【FI】
   G03B15/05
   G03B15/03 X
   H05B41/32
【請求項の数】5
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-127902(P2014-127902)
(22)【出願日】2014年6月23日
(65)【公開番号】特開2016-8996(P2016-8996A)
(43)【公開日】2016年1月18日
【審査請求日】2017年4月27日
(73)【特許権者】
【識別番号】000002303
【氏名又は名称】スタンレー電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100100011
【弁理士】
【氏名又は名称】五十嵐 省三
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼城 英誌
(72)【発明者】
【氏名】大橋 弘明
【審査官】 井亀 諭
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−198194(JP,A)
【文献】 特開昭53−73884(JP,A)
【文献】 特開2003−084342(JP,A)
【文献】 実開昭58−059027(JP,U)
【文献】 特開平08−292463(JP,A)
【文献】 特開2005−134850(JP,A)
【文献】 特開昭62−078533(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03B 15/05
G03B 15/03
H05B 41/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
閃光放電管と、
前記閃光放電管に接続され、該閃光放電管を発光させるための発光回路と、
前記発光回路に接続され、発光指令信号を受信して該発光回路を活性化させるスイッチング素子と、
前記発光指令信号を受信して所定時間幅の発光確認期間信号を発生する発光確認期間信号発生回路と、
前記発光回路に接続され、該発光回路が活性化されたときに該発光回路内の電位立下りを検出して発光検出信号を発生する発光検出回路と、
前記発光確認期間発生回路及び前記発光検出回路に接続され、前記発光確認期間信号と前記発光検出信号との論理積に応じて前記閃光放電管の劣化信号を発生する閃光放電管劣化検出回路と
を具備するストロボ装置。
【請求項2】
前記閃光管劣化検出回路は、
前記発光確認期間信号と前記発光検出信号との論理積を実行する論理回路と、
前記論理回路の出力変化によってセットされるラッチ回路と
を具備する請求項1に記載のストロボ装置。
【請求項3】
複数の閃光放電管と、
前記各閃光放電管に接続され、該各閃光放電管を発光させるための複数の発光回路と、
前記各発光回路に接続され、発光指令信号を受信して該各発光回路を活性化させる複数のスイッチング素子と、
前記発光指令信号を受信して所定時間幅の発光確認期間信号を発生する発光確認期間信号発生回路と、
前記各発光回路に接続され、該各発光回路が活性化されたときに該各発光回路内の電位立下りを検出して発光検出信号を発生する複数の発光検出回路と、
前記発光検出回路の発光検出信号の論理積を実行する第1の論理回路と、
前記発光確認期間発生回路及び前記第1の論理回路に接続され、前記発光確認期間信号と前記第1の論理回路の出力信号との論理積に応じて前記閃光放電管の少なくとも1つの劣化信号を発生する閃光放電管劣化検出回路と
を具備するストロボ装置。
【請求項4】
前記閃光管劣化検出回路は、
前記発光確認期間信号と前記第1の論理回路の出力信号との論理積を実行するための第2の論理回路と、
前記第2の論理回路の出力変化によってセットされるラッチ回路と
を具備する請求項3に記載のストロボ装置。
【請求項5】
前記発光確認期間発生回路は、
前記発光指令信号を積分する積分器と、
前記積分器の出力信号が所定値より大きいか否かを判別する判別器と、
前記判別器に接続され、前記積分器の出力信号が前記所定値より大きくなったときに所定時間幅の前記発光確認時間信号を発生するワンショット回路と
を具備する請求項1もしくは3に記載のストロボ装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、閃光放電管を備えたストロボ装置、特に、その閃光放電管の不灯を含む劣化の判定に関する。
【背景技術】
【0002】
スマートフォン、携帯電話等においては、閃光放電管たとえばキセノン管を用いたストロボ装置が内蔵されている。この場合、閃光放電管が経時変化して劣化し、最悪の場合、不灯となると、ストロボ装置の光度が上昇せずもしくは0となり、良好な撮像が得られない。
【0003】
閃光放電管の劣化を検出するために、従来のストロボ装置は、閃光放電管の光度を測定する光センサと、光センサの出力を積分する積分器と、積分器の出力が設定値以下か否かを判定する判別器とを備えており、これにより、積分器の出力が設定値以下のときに、閃光放電管が劣化したと判定する(参照:特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平7−159232号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述の従来のストロボ装置においては、閃光放電管の光量のばらつきにより閃光放電管が劣化してもその閃光放電管の劣化を確実には判定できない可能性があるという課題がある。特に、複数の閃光放電管が存在する場合には、1個の閃光放電管が劣化して光量が低下しても、他の正常な閃光放電管の光量のばらつきにより当該閃光放電管の劣化を確実には判定できないという課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述の課題を解決するために、本発明に係るストロボ装置は、閃光放電管と、閃光放電管に接続され、閃光放電管を発光させるための発光回路と、発光回路に接続され、発光指令信号を受信して発光回路を活性化させるスイッチング素子と、発光指令信号を受信して所定時間幅の発光確認期間信号を発生する発光確認期間信号発生回路と、発光回路に接続され、発光回路が活性化されたときに発光回路内の電位立下りを検出して発光検出信号を発生する発光検出回路と、発光確認期間発生回路及び発光検出回路に接続され、発光確認期間信号と発光検出信号との論理積に応じて閃光放電管の劣化信号を発生する閃光放電管劣化検出回路とを具備するものである。また、閃光放電管が複数の場合には、発光回路、スイッチング素子及び発光検出回路も複数となり、各発光検出回路の発光検出信号の論理積を実行するための論理回路が付加される。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、閃光放電管の劣化を、その光量ではなく、発光確認期間信号及び閃光放電管の発光回路内の発光検出信号との論理演算に基づいて判定しているので、閃光放電管の劣化を確実に判定できる。特に、複数の閃光放電管を備えている場合に、1個の閃光放電管の劣化を、他の正常な閃光放電管の影響がなく、確実に判定できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明に係るストロボ装置に用いられるキセノン管ユニットを示す写真である。
図2図1のキセノン管ユニットを含む本発明に係るストロボ装置の実施の形態を示す回路図である。
図3図2のストロボ装置のキセノン管正常時の動作を説明するためのタイミング図である。
図4図2のストロボ装置のキセノン管劣化時の動作を説明するためのタイミング図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1は本発明に係るストロボ装置に用いられるキセノン管ユニットを示す写真である。
【0010】
図1に示すように、大光量の閃光を発光するためのキセノン管ユニット1は3つのキセノン管1−1、1−2、1−3よりなる。この場合、キセノン管1−1、1−2、1−3は異なる方向に同時に閃光を発光させる。
【0011】
図2図1のキセノン管ユニット1を含む本発明に係るストロボ装置の実施の形態を示す回路図、図3図2のストロボ装置のキセノン管正常時の動作を説明するためのタイミング図である。
【0012】
においては、図示しない制御ユニットたとえばスマートフォン本体は、充電指令信号S0を発信すると共に、発光指令信号S1を発信し、キセノン管1−1、1−2、1−3のいずれかが劣化もしくは不灯となったことを示すキセノン管劣化信号S5を受信する。

【0013】
充電指令信号S0は発光指令信号S1の発信直前に発信されて昇圧回路2−1を動作させ、ダイオード2−2を介して大容量の電解コンデンサ(あるいは電気二重層コンデンサ)3を所定の発光電圧以上の高電圧VPP(たとえば300V)で充電する。尚、電解コンデンサ3は高電圧VPPが供給される高電源線LPPと接地線LGNDとの間に接続されている。
【0014】
発光指令信号S1は発光確認期間発生回路4に供給されると共に、スイッチング素子たとえば絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)5−1、5−2、5−3のゲートに供給される。IGBT5−1、5−2、5−3はキセノン管1−1、1−2、1−3を発光させるための発光回路6−1、6−2、6−3を活性化させるためのものである。
【0015】
発光確認期間発生回路4は、キセノン管1−1、1−2、1−3及び発光回路6−1、6−2、6−3の特性に合わせて、キセノン管1−1、1−2、1−3の光度が確実に立上ると期待される発光確認期間Tの発光確認期間信号S2を発生する。発光確認期間発生回路4は図3の(A)に示す発光指令信号S1を積分し遅延器として作用する積分器4−1、積分器4−1の出力が所定値より大きくなったことを判別するインバータよりなる判別器4−2、及び積分器4−1の出力が所定値より大きくなったことによる判別器4−2の出力信号のハイレベルからローレベルへの反転に応じて図3の(B)に示す所定時間幅Tの発光確認期間信号S2を発生するワンショット回路4−3よりなる。この場合、積分器4−1の遅延時間tは抵抗411及びコンデンサ412の時定数によって定まり、また、発光確認期間Tはワンショット回路4−3のコンデンサ431及び抵抗432の時定数によって定まる。また、ワンショット回路4−3はインバータ433を含む。この発光確認期間信号S2の発光確認期間Tはキセノン管1−1、1−2、1−3の発光の誤検出を防止するために導入したものである。
【0016】
キセノン管1−1を発光させるための発光回路6−1及び発光回路6−1を活性化させるIGBT5−1は高電源線LPPと接地線LGNDとの間に接続されている。また、キセノン管1−2を発光させるための発光回路6−2及び発光回路6−2を活性化させるIGBT5−2は高電源線LPPと接地線LGNDとの間に接続されている。さらに、キセノン管1−3を発光させるための発光回路6−3及び発光回路6−3を活性化させるIGBT5−3は高電源線LPPと接地線LGNDとの間に接続されている。
【0017】
発光回路6−1、6−2、6−3は同一構成であり、発光指令信号S1がオンのときに動作する共振用コイル611、621、631及び共振用コンデンサ612、622、632、及び発光指令信号S1がオンのときにトリガ電圧を発生するトリガコンデンサ613a、623a、633a及び1次コイル613b、623b、633b及び2次コイル613c、623c、633cを有する。また、発光回路6−1、6−2、6−3は、発光指令信号S1がオフのときに共振用コイル611、621、631に蓄積された励磁エネルギーをリセットするダイオード614、624、634及び共振用コンデンサ612、622、632に蓄積された静電エネルギーをリセットするダイオード615、625、635を有する。さらに、発光回路6−1、6−2、6−3は、発光指令信号S1がオフのときにトリガコンデンサ613a、623a、633aの電位をプルアップさせる抵抗616、626、636及び共振用コンデンサ612、622、632の電位をプルダウンさせる抵抗617、627、637を有する。
【0018】
発光指令信号S1によってIGBT5−1、5−2、5−3がオンとされると、トリガコンデンサ613a、623a、633a及び1次コイル613b、623b、633bの直列LC共振回路が動作する。従って、その共振による誘導電流が2次コイル613c、623c、633cに流れることによって高電圧たとえば4000V〜5000Vがキセノン管1−1、1−2、1−3のトリガ電極Tに発生し、この結果、キセノン管1−1、1−2、1−3内に封入されたキセノンガスがイオン化されて絶縁が破壊される。また、この状態で、共振用コイル611、621、631及び共振用コンデンサ612、622、632の直列LC共振回路が動作してキセノン管1−1、1−2、1−3の陽極A、陰極C間に放電電流が流れる。この結果、キセノン管1−1、1−2、1−3は発光することになる。このとき、放電電流は急激に増加し、急激に減少し、従って、光量も急激に増加し、急激に減少する。この場合、正常なキセノン管1−1、1−2、1−3であれば、光量が立上ると期待される時間帯が存在し、本発明においては、これを発光確認期間Tと定義する。
【0019】
発光回路6−1、6−2、6−3つまり直列LC共振回路が動作してキセノン管1−1、1−2、1−3が正常に発光すると、光量の増加に伴い、発光回路6−1、6−2、6−3のノードN1、N2、N3の電位は、図3の(C)、(D)、(E)の点線に示すごとく、立下る。このノードN1、N2、N3の電位立下りは発光検出回路7−1、7−2、7−3によって検出される。つまり、発光検出回路7−1、7−2、7−3は図3の(C)、(D)、(E)の実線に示すハイレベル時間T31、T32、T33の発光検出信号S31、S32、S33を発生する。この場合、
T31≒T32≒T33>T
である。
【0020】
発光検出回路7−1、7−2、7−3は同一構成であり、低電圧VCCたとえば5Vが供給される低電源線LCCと接地線LGNDとの間に接続され、ノードN1、N2、N3の電位立下りを検出するコンデンサ711、721、731及びダイオード712、722、732、ノードN1、N2、N3の電位立下りによって得られた電位でオン動作するpnp型トランジスタ713、723、733、及びpnp型トランジスタの入力抵抗714、715;724、725;734、735、出力抵抗716、726、736よりなる。つまり、ノードN1、N2、N3の電位が立下ると、pnp型トランジスタ713、723、733はオンとなり、その出力信号S31、S32、S33はローレベルからハイレベルとなる。尚、ノードN1、N2、N3の電位立上りは発光検出回路7−1、7−2、7−3によって検出されない。
【0021】
ナンド回路8は発光検出回路7−1、7−2、7−3の発光信号S31、S32、S33を受信し、これらの論理積の反転信号である出力信号S3を発生する。たとえば、発光信号S31、S32、S33が、図3の(C)、(D)、(E)に示すごとく、正常である場合には、ナンド回路8の出力信号S3は、図3の(F)に示すごとく、時間T3のローレベルとなる。尚、この場合、
T3>T
である。
【0022】
キセノン管劣化検出回路9はナンド回路9−1及びラッチ回路9−2により構成されている。
【0023】
ナンド回路9−1は発光確認期間発生回路4の発光確認期間信号S2及びナンド回路8の信号S3を受信し、これらの論理積の反転信号である出力信号S4を発生する。たとえば、ナンド回路8の出力信号S3が、図3の(F)に示すごとく、正常である場合には、ナンド回路9−1の出力信号S4は、図3の(G)に示すごとく、ハイレベルを維持する。
【0024】
ラッチ回路9−2はナンド回路9−1の出力信号S4の立下りによってセットされる。尚、この場合、ラッチ回路9−2は、D型フリップフロップにおいて、そのCK、D端子を接地し、CL端子を電圧VCCのパワーオンでクリアし、プリセット/PR端子によってナンド回路9−1の出力信号S4を受信するように構成することによって実現しているが、これに限るものでない。従って、ナンド回路9−1の出力信号S4が、図3の(G)に示すごとく、正常である場合には、ラッチ回路9−2はセットされず、その出力信号S5つまりキセノン管劣化信号S5はローレベルを維持し、キセノン管1−1、1−2、1−3のいずれも劣化していない正常状態を表す。
【0025】
このように、発光回路6−1、6−2、6−3の直列LC共振回路が動作してキセノン管1−1、1−2、1−3が正常に発光すると、発光検出回路7−1、7−2、7−3の出力信号S31、S32、S33はいずれもハイレベルとなり、そのハイレベル時間T31、T32、T33つまりナンド回路8の出力信号S3のローレベル時間は発光確認時間T内に収まる。この結果、ナンド回路9−1の出力信号S4はハイレベルを維持するので、ラッチ回路9−2はセットされず、そのキセノン管劣化信号S5はローレベル(キセノン管正常状態)を維持することになる。
【0026】
次に、キセノン管たとえば1−3が経時劣化してその光度が低下した場合の図2のストロボ装置の動作を図4を参照して説明する。
【0027】
この場合にも、発光確認期間発生回路4は図4の(A)に示す発光指令信号S1に基づいて図4の(B)に示す発光確認期間信号S2を発生する。
【0028】
他方、キセノン管1−1、1−2は正常に発光してノードN1、N2の電位は立下るが、キセノン管1−3は劣化しているので、ノードN3の電位立下りは、不灯の場合、ほとんどない、もしくは、劣化の場合、小さい。従って、発光検出回路7−1、7−2、7−3は図4の(C)、(D)に示す長いハイレベル時間T31、T32(>T)の発光検出信号S31、S32を発生する。しかし、ノードN3の電位立下りがほとんどない場合には、図4の(E)の実線に示すごとく、発光検出回路7−3の発光検出信号S33はローレベルを維持し、また、ノードN3の電位立下りが小さい場合には、図4の(E)の点線に示すごとく、発光検出回路7−3は短いハイレベル時間T33’(<T)の発光検出信号S33を発生する。従って、図4の(F)に示すごとく、ナンド回路8の出力信号S3はハイレベルを維持するかもしくは短い時間T33’のローレベルとなる。この結果、図4の(G)に示すごとく、ナンド回路9−1の出力信号S4は発光確認期間Tと同一のハイレベルもしくは発光確認期間T内の短い時間T33’のハイレベルとなる。
【0029】
上述の図4の(G)の実線及び点線のいずれの場合でも、ラッチ回路9−2はナンド回路9−1の出力信号S4の立上りによってセットされ、図4の(H)に示すごとく、不灯を含むキセノン管劣化状態を示すハイレベルのキセノン管劣化信号S5を発生することになる。
【0030】
このように、発生回路6−1、6−2、6−3の直列LC共振回路が動作しても、1つのキセノン管が経年劣化して発光しなくなる(不灯となる)もしくは発光が不充分となると、発光検出回路の7−1、7−2、7−3の出力信号S31、S32、S33の1つはローレベルを維持もしくは短い時間(<T)のハイレベルとなる。従って、ナンド回路8の出力信号S3はハイレベルを維持もしくは短い時間(<T)のローレベルとなる。この結果、ナンド回路9−1の出力信号S4は発生確認時間信号S2の反転信号もしくは短い時間の(<T)のハイレベルを発生し、この信号S4の立上りによってラッチ回路9−2はセットされてそのキセノン管劣化信号S5はハイレベル(不灯を含む劣化状態)となる。
【0031】
上述の実施の形態においては、キセノン管の数は3であるが、本発明は、2もしくは4以上のキセノン管の場合にも、また、キセノン管が1つでの場合にも適用できる。尚、キセノン管が1つの場合には図2のナンド回路8はインバータに置換される。さらに、本発明はキセノン管以外の閃光放電管にも適用できる。さらにまた、IGBTの代わりに、他のスイッチング素子を用いることもできる。
【0032】
尚、本発明は上述の実施の形態の目的の範囲内のいかなる変更にも適用し得る。
【符号の説明】
【0033】
1:キセノン管ユニット
1−1、1−2、1−3:キセノン管
2−1:昇圧回路
2−2:ダイオード
3:電解コンデンサ
4:発光確認期間発生回路
4−1:積分器
4−2:判別器
4−3:ワンショット回路
5−1、5−2、5−3:IGBT
6−1、6−2、6−3:発光回路
611、621、631:共振用コイル
612、622、632:共振用コンデンサ
613a、623a、633a:トリガコンデンサ
613b、623b、633b:1次コイル
613c、623c、633c:2次コイル
614、624、634:ダイオード
615、625、635:ダイオード
616、626、636:抵抗
617、627、637:抵抗
8:ナンド回路(第1の論理回路)
9:キセノン管劣化検出回路
9−1:ナンド回路(第2の論理回路)
9−2:ラッチ回路
S0:充電指令信号
S1:発光指令信号
S31、S32、S33:発光検出信号
S5:キセノン管劣化信号
図1
図2
図3
図4