(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
受電装置及び送電装置の少なくともいずれか一方が水中移動体に設けられると共に、前記受電装置のコイルを含む受電側パッドと前記送電装置のコイルを含む送電側パッドとが液体を介して対向し、これらのコイル間の磁気的な結合を用いて非接触給電を行う非接触給電システムであって、
前記受電側パッドと前記送電側パッドとの間に前記液体の流れを形成するための隙間を有するスペーサ部材が設けられている、非接触給電システム。
前記スペーサ部材は、前記液体流動装置による前記液体の流れ方向において、前記コイル同士が対向する対向領域よりも上流側では前記対向領域に向かって徐々に幅が狭くなる隙間を有する、請求項2〜4のいずれか一項に記載の非接触給電システム。
前記スペーサ部材は、前記水中移動体に設けられており、前記水中移動体の幅方向において、中央のフィンよりも両端のフィンの方が低い、請求項8に記載の非接触給電システム。
前記水中移動体に設けられた前記コイルの背後と、前記水中移動体の表面とを熱的に接続する伝熱板を有する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の非接触給電システム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
非接触給電システムでは、高調波電力を送受する送電コイルや受電コイルが発熱するため、その冷却が行われる。地上に設置される非接触給電システムでは空気への放熱により冷却が行われるが、水中は、空気と比べて単位体積あたりの熱容量が非常に大きい液体である水で満たされており、水へ放熱することにより効率の良い冷却が可能である。しかし、特許文献1に記載されているように受電装置と送電装置とが密着しており、かつ両者の位置関係を強固に固定してしまうと、受電コイルと送電コイルとの間に介在して熱を奪う液体の量が少なく、かつ液体が入れ替わらないため、液体の温度が上昇し易くなる。液体の温度が上昇すると、液体が受電コイルや送電コイルから熱を奪うことができず、受電コイルや送電コイルの冷却を妨げてしまうという問題がある。
【0005】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、水中において非接触給電により発熱したコイルを適切に冷却することのできる非接触給電システム、送電装置、受電装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、本発明は、受電装置及び送電装置の少なくともいずれか一方が水中移動体に設けられると共に、前記受電装置のコイルを含む受電側パッドと前記送電装置のコイルを含む送電側パッドとが液体を介して対向し、これらのコイル間の磁気的な結合を用いて非接触給電を行う非接触給電システムであって、前記受電側パッドと前記送電側パッドとの間に前記液体の流れを形成するための隙間を有するスペーサ部材が設けられている、という構成を採用する。
【0007】
また、本発明の非接触給電システムにおいては、前記液体に流れを付与する液体流動装置を有する、という構成を採用する。
【0008】
また、本発明の非接触給電システムにおいては、前記液体流動装置は、前記水中移動体に設けられたスラスタである、という構成を採用する。
【0009】
また、本発明の非接触給電システムにおいては、前記スラスタが前記液体に流れを付与する際に、前記水中移動体の移動を規制する移動規制部を有する、という構成を採用する。
【0010】
また、本発明の非接触給電システムにおいては、前記スペーサ部材は、前記液体流動装置による前記液体の流れ方向において、前記コイル同士が対向する対向領域よりも上流側では前記対向領域に向かって徐々に幅が狭くなる隙間を有する、という構成を採用する。
【0011】
また、本発明の非接触給電システムにおいては、前記受電側パッドと前記送電側パッドとの対向面は、水平面に対して傾いて設けられている、という構成を採用する。
【0012】
また、本発明の非接触給電システムにおいては、前記受電側パッドと前記送電側パッドとの対向面は、水平面に対して垂直に設けられている、という構成を採用する。
【0013】
また、本発明の非接触給電システムにおいては、前記スペーサ部材は、フィン状に設けられている、という構成を採用する。
【0014】
また、本発明の非接触給電システムにおいては、前記スペーサ部材は、前記水中移動体に設けられており、前記水中移動体の幅方向において、中央のフィンよりも両端のフィンの方が低い、という構成を採用する。
【0015】
また、本発明の非接触給電システムにおいては、前記水中移動体に設けられた前記コイルの背後と、前記水中移動体の表面とを熱的に接続する伝熱板を有する、という構成を採用する。
【0016】
また、本発明においては、コイルを含む送電側パッドを有し、受電装置のコイルを含む受電側パッドに、これらのコイル間の磁気的な結合を用いて非接触で送電する送電装置であって、前記送電側パッド上にスペーサ部材が設けられ、前記送電側パッドが前記受電側パッドに液体を介して対向する場合に前記受電側パッドと前記送電側パッドとの間に前記液体の流れを形成する隙間を、前記スペーサ部材は有する、という構成を採用する。
【0017】
また、本発明においては、コイルを含む受電側パッドを有し、送電装置のコイルを含む送電側パッドから、これらのコイル間の磁気的な結合を用いて非接触で受電する受電装置であって、前記受電側パッド上にスペーサ部材が設けられ、前記受電側パッドが前記送電側パッドに液体を介して対向する場合に前記受電側パッドと前記送電側パッドとの間に前記液体の流れを形成する隙間を、前記スペーサ部材は有する、という構成を採用する。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、受電側パッドと送電側パッドとの間に、隙間を有するスペーサ部材を設け、受電側パッドと送電側パッドとの間に液体の流れを形成する。受電側パッドと送電側パッドとの間に液体の流れが形成されると、コイルから熱を奪って温度が上昇した液体が受電側パッドと送電側パッドとの間から排除され、新たな液体が受電側パッドと送電側パッドとの間に導入される。このため、受電側パッドと送電側パッドとの間に介在する液体の温度を低く保ち、冷却効率の低下を抑えることができる。
したがって、本発明では、水中において非接触給電により発熱したコイルを適切に冷却することのできる非接触給電システム、送電装置、受電装置が得られる。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0021】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態における非接触給電システム1の全体構成図である。
図2は、
図1における矢視A図である。
図3は、本発明の第1実施形態における水中移動体2の平面図である。
非接触給電システム1は、
図1に示すように、受電装置10と送電装置20との間で、受電コイル11aと送電コイル21aのコイル対を用いた非接触給電を行うものである。
【0022】
この非接触給電システム1は、受電装置10及び送電装置20の少なくともいずれか一方が水中移動体2に設けられるものであり、本実施形態では、受電装置10が水中移動体2に設けられている。一方、送電装置20は、水中移動体2が帰還するプラットフォーム3に設けられている。水中移動体2は、プラットフォーム3に対して相対移動可能な構成となっている。
【0023】
本実施形態の水中移動体2は、水中を無軌道で航行できる自律型の無人水中航走体であり、例えば海中探査用のミッション用機器(不図示)を搭載している。ミッション用機器は、例えば海底面の地形を調査したり海底下の地層情報を取得するためのソナー、海水の温度を計測する温度計、光の吸収量から海水の特定の化学物質の分布情報を計測するセンサである。
【0024】
水中移動体2には、航行速度や航行方向を制御するために、例えば、後部にメインスラスタ4、後部上下にラダー5(上下舵ヒレ)、後部左右にエレベータ(左右舵ヒレ:不図示)等があり、前部に垂直スラスタ(不図示)、水平スラスタ(不図示)等がある。速度制御は、メインスラスタ4の回転速度を変化させることにより行う。左右角制御は、舵となるラダー5の左右角を制御することで行い、より小さな半径で旋回するときは水平スラスタを併用する。上下角制御は、舵となる左右エレベータの上下角を制御することで行い、より小さな半径で旋回するときは垂直スラスタを併用する。
【0025】
また、水中移動体2は、通信装置(不図示)を有し、プラットフォーム3と通信する。さらに、例えば、水中における水中移動体2の測位のために、超音波を用いた音響測位を行う。音響測位としては、例えばUSBL(Ultra-Short Base Line)方式を採用することができる。USBLでは、音波の往復時間と水中音速から目標(水中移動体2)までの距離を決定し、USBLの受波アレイ(複数の受波素子を並べたもの)での位相差から角度を決定し、USBLトランシーバ(送受波機)に対する三次元空間内での目標の相対位置を求めることができる。
【0026】
トランシーバを搭載したプラットフォーム3では、トランシーバの地球座標での位置(経度・緯度)と姿勢角(水平からの傾きと方位)に目標との相対位置を加えることで、目標の緯度・経度を得る。この位置を音響通信で水中移動体2に伝えることで、水中移動体2は現在位置を得ることができる。なお、水中の測位として、慣性航行法を採用してもよいし、航行精度を上げるため、当該音響測位と併用してもよい。
【0027】
慣性航法とは、水中移動体2の姿勢角(左右角、上下角、方位角)と水底に対する水中移動体2の三次元空間内での速度を水中移動体2に搭載されたセンサ(例えばジャイロとドップラー流速計等)で短い時間間隔で計測し、地球座標でどの方向にどれだけ動いたかを求め、それを加えていくものである。この慣性航法によれば、短い間隔で測位可能というメリットがあるが、時間と共に位置誤差が増加するため、当該慣性航法による測位位置を、時間と共に位置誤差が増加しない上記USBLの測位位置と、定期的に置き換えることで位置誤差の蓄積を防ぐことができる。
【0028】
この水中移動体2には、受電装置10の受電側パッド11が設けられている。受電側パッド11は、水中移動体2の略円筒状の胴体の上部に設けられている。受電側パッド11は、受電コイル11a(コイル)と、カバー部材11bと、を有する。カバー部材11bは、十分な耐水性・耐圧性を有し、且つ、非接触給電に使われる電磁界を通過させる非磁性且つ非導電性の材質(プラスチック、繊維強化プラスチック等)で構成されている。水中移動体2の表面の一部を形成するカバー部材11bは、その表面が滑らかに成型されており、航行の妨げとなる流体抵抗を小さくすることができる。なお、カバー部材11bの代わりに、受電コイル11aは、耐水性・耐圧性を有し非接触給電に使われる電磁界を通過させる非磁性且つ非導電性の樹脂(例えばエポキシ樹脂)で封止されていてもよい。
【0029】
受電コイル11aは、カバー部材11bの背後に設けられている。この受電コイル11aは、プラットフォーム3に設けられた送電コイル21aと磁気的に結合することによって交流電力を非接触で受電する。このような非接触給電においては、外部に露出する電極やコネクタが不要なので、水中の浮遊物がぶつかって電極やコネクタが壊れたり、電極が水中で錆びたりすることがない。なお、非接触給電が可能であれば、受電コイル11aや送電コイル21aの形状・大きさや方式(ソレノイド型、サーキュラ型等)はいずれであってもよく、受電コイル11aと送電コイル21aとの形状・大きさ・方式が異なっていてもよい。
【0030】
本実施形態の非接触給電システム1における送電コイル21aから受電コイル11aへの非接触給電は、磁界共鳴方式に基づいて行われる。すなわち、送電コイル21aと受電コイル11aとには各々に共振回路を構成するための共振用コンデンサ(不図示)が接続されている。また、例えば共振用コンデンサの静電容量は、送電コイル21aと共振用コンデンサとからなる送電側共振回路の共振周波数と受電コイル11aと共振用コンデンサとからなる受電側共振回路の共振周波数が、同一周波数となるように設定されている。ここで、「同一」とは、効率の高い非接触給電が可能であれば、若干の共振周波数の差は許容するものである。
【0031】
水中移動体2には、受電装置10として、受電側パッド11の他に、受電側電力変換回路12と、蓄電デバイス13と、が設けられている。また、水中移動体2には、インバータ14と、モータ15と、が設けられている。
受電側電力変換回路12は、送電コイル21aから受電コイル11aが非接触給電により受電した受電電力を直流電力に変換して蓄電デバイス13に供給する電力変換回路である。
【0032】
受電側電力変換回路12は、整流回路(例えばダイオードブリッジ)と平滑化回路(例えばリアクトルとキャパシタで構成されるπ型回路)のみであってもよいし、さらにDC/DCコンバータを含む構成であってもよい。
蓄電デバイス13は、水中移動体2の駆動動力源として十分な電力を蓄えることが可能なものであり、例えばリチウムイオン二次電池やニッケル水素二次電池や大容量の電気二重層キャパシタ等である。この蓄電デバイス13は、受電側電力変換回路12から供給される直流電力で充電されると共に、インバータ14に航行駆動用電力を供給する。
インバータ14は、供給された直流電力を交流電力に変換し、モータ15を駆動する。モータ15は、メインスラスタ4と接続されており、メインスラスタ4を回転させる。インバータ14とモータ15の組み合わせは、水中移動体2が航行できるようにメインスラスタ4の回転速度を変えることが可能であれば任意であり、たとえば、モータ15が三相誘導モータないし三相同期モータであればインバータ14は三相交流を供給するインバータであればよい。
【0033】
プラットフォーム3は、水中移動体2が帰還する水上の船舶や水中の基地である。プラットフォーム3には、送電装置20の送電側パッド21が設けられている。送電側パッド21は、送電コイル21a(コイル)と、カバー部材21bと、を有する。カバー部材21bは、十分な耐水性・耐圧性を有し、且つ、非接触給電に使われる電磁界を通過させる非磁性且つ非導電性の材質(プラスチック、繊維強化プラスチック等)で構成されている。送電コイル21aは、カバー部材21bの背後に設けられている。なお、カバー部材21bの代わりに、送電コイル21aは、耐水性・耐圧性を有し非接触給電に使われる電磁界を通過させる非磁性且つ非導電性の樹脂(たとえばエポキシ樹脂)で封止されていてもよい。
【0034】
プラットフォーム3には、送電装置20として、送電側パッド21の他に、送電側直流交流変換回路22と、送電側電力変換回路23と、が設けられている。また、プラットフォーム3には、電源24が設けられている。
送電側直流交流変換回路22は、送電側のインバータ回路であって、ハーフブリッジやフルブリッジ等の一般的に使用される回路を含み、送電側電力変換回路23から供給される直流電力を磁界共鳴方式の非接触給電に適した周波数の交流電力に変換して送電コイル21aに供給するものである。インバータ回路として、パワーMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)やIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)などの半導体電力素子のゲートをパルス信号で駆動し、パルス信号の周期や長さを変えてPWM(Pulse Width Modulation)変調する方式が一般に用いられる。
【0035】
送電側電力変換回路23は、電源24から供給される電力を直流電力に変換して送電側直流交流変換回路22に供給する電力変換回路である。なお、送電側電力変換回路23は、電源24から交流電力が供給される場合は、例えばダイオードブリッジで構成された整流回路と昇圧ないし降圧ないし昇降圧の機能を有するDC/DCコンバータを組み合わせた構成であり、さらにPFC(Power Factor Correction、すなわち力率改善)機能を有する構成であってもよい。また、送電側電力変換回路23は、電源24から直流電力が供給される場合は、昇圧ないし降圧ないし昇降圧の機能を有するDC/DCコンバータであってもよい。これらの構成の場合、DC/DCコンバータの出力電圧を変えることにより、送電側電力変換回路23の出力電力を変えることができる。なお、使用するコンバータは、非絶縁型(チョッパ等)と絶縁型(トランス使用等)のいずれでもよい。
電源24は、例えば商用電源、太陽電池、風力発電等であって、その電力を送電側電力変換回路23に供給するものである。
【0036】
上記構成のプラットフォーム3には、
図1に示すように、受電側パッド11と送電側パッド21との間に液体の流れを形成するための隙間31を有するスペーサ部材30が設けられている。スペーサ部材30は、受電側パッド11と送電側パッド21との対向面11A,21Aの密着を防止し、両者の間に液体を介在させるものである。なお、ここで言う液体とは海水であるが、水中移動体2の仕様によっては、淡水やプール水、その他の液体等があり得る。本実施形態のスペーサ部材30は、送電側パッド21の対向面21Aに対して垂直に立設し、その先端部が受電側パッド11の対向面11Aに対して当接する当て材から構成されている。
【0037】
スペーサ部材30は、送電側パッド21の対向面21Aに複数立設している。複数のスペーサ部材30は、受電コイル11aと送電コイル21aとが対向する対向領域Xの外側に配置されている。本実施形態では、
図3に示すように、複数のスペーサ部材30が対向領域Xを囲うように4箇所に配置されている。隣り合うスペーサ部材30の間には、隙間31が形成され、
図3において矢印で示すように、周囲の液体が入れ替わり自在とされている。なお、隙間31は、連続したスペーサ部材30に切れ目や穴を設けることでも形成することができる。
【0038】
スペーサ部材30は、
図2及び
図3に示すように、細長い直方体状に形成されている。この構成によれば、スペーサ部材30が受電側パッド11の対向面11Aへ当接する面積と、スペーサ部材30が送電側パッド21の対向面21Aを占有する面積とを小さくし、対向面11A,21Aが液体と触れる面積を大きく確保することができる。このスペーサ部材30は、非接触給電に使われる電磁界を通過させる非磁性且つ非導電性の材質で構成されている。本実施形態のスペーサ部材30は、受電側パッド11に当接するため、非磁性且つ非導電性のゴム等の緩衝材で構成されている。
【0039】
次に、このように構成された非接触給電システム1の動作及び作用について説明する。
【0040】
非接触給電システム1は、
図1に示すように、プラットフォーム3に帰還した水中移動体2に対して非接触給電を行うものである。水中移動体2は、蓄電デバイス13の蓄電残量に基づいて、プラットフォーム3に帰還すべきか否かを判定し、帰還すべきと判定した場合、プラットフォーム3に帰還する。そして、プラットフォーム3に帰還した水中移動体2は、
図1に示すように、受電側パッド11が送電側パッド21と対向する位置に移動する。
【0041】
具体的には、水中移動体2は、プラットフォーム3からの誘導乃至自律移動により、受電側パッド11が送電側パッド21の下方に位置するまで移動する。次に、水中移動体2は、浮き上がるように浮力を設定する(例えば、バラストが無い状態では水中移動体2が浮き上がるように予め浮力を設定しておき、水中移動体2のバラストを捨てる、若しくは水中移動体2の中のバラスト水を圧縮空気で排除することにより浮き上がる)、若しくは垂直スラスタの駆動によって上昇する。水中移動体2が上昇すると、受電側パッド11の対向面11Aがスペーサ部材30に押し当てられる。本実施形態のスペーサ部材30は、ゴム等の緩衝材で構成されているため、水中移動体2とプラットフォーム3との間の衝撃を緩和することができる。
【0042】
スペーサ部材30は、受電側パッド11と送電側パッド21との密着を防止し、受電側パッド11と送電側パッド21との間に液体を介在させる。非接触給電システム1は、受電側パッド11と送電側パッド21との間に液体が存在する状態で非接触給電を行う。非接触給電に関しては、受電コイル11aと送電コイル21aとの距離が離れ、液体が存在するため、本実施形態のように、効率よく給電できる距離が長い、磁界共鳴方式を採用すると大きな効果が得られる。ここで、受電コイル11aと送電コイル21aとの間に発生する非接触給電の電磁界は、カバー部材11b、スペーサ部材30、カバー部材21bを通過するが、これらは非磁性且つ非導電性の材料で形成されているため、電磁界に影響せず、これらが給電効率を低下させることはない。
【0043】
非接触給電を行うと、高周波電力を送受する送電コイル21aや受電コイル11aが発熱する。受電コイル11aで発生した熱は、受電側パッド11を構成するカバー部材11bを介して対向面11Aに伝わり、さらに対向面11Aに接する液体によって冷却される。また、送電コイル21aで発生した熱は、送電側パッド21を構成するカバー部材21bを介して対向面21Aに伝わり、さらに対向面21Aに接する液体によって冷却される。液体は、単位体積あたりの熱容量が大きいため、受電コイル11aや送電コイル21aで発生した熱を効率よく奪うことができる。ここで、受電側パッド11と送電側パッド21との間に介在し熱を奪う液体は、温度が上昇する。
【0044】
本実施形態のスペーサ部材30は、
図3に示すように、隙間31を有する。隙間31は、受電側パッド11と送電側パッド21との間に液体の流れを形成する。すなわち、隙間31によって、受電側パッド11の対向面11Aや送電側パッド21の対向面21Aで加熱された液体と、周囲の冷たい液体とを入れ替える流れを形成することができる(
図3において矢印で示す)。受電側パッド11と送電側パッド21との間に液体の流れが形成されると、受電コイル11aや送電コイル21aから熱を奪って温度が上昇した液体が受電側パッド11と送電側パッド21との間から排除され、新たな液体が受電側パッド11と送電側パッド21との間に導入される。このため、受電側パッド11と送電側パッド21との間に介在する液体の温度を低く保ち、冷却効率の低下を抑えることができる。
【0045】
このように、上述の本実施形態によれば、受電装置10が水中移動体2に設けられると共に、受電装置10の受電コイル11aを含む受電側パッド11と送電装置20の送電コイル21aを含む送電側パッド21とが液体を介して対向し、受電コイル11aと送電コイル21aとの間の磁気的な結合を用いて非接触給電を行う非接触給電システム1であって、受電側パッド11と送電側パッド21との間に液体の流れを形成するための隙間31を有するスペーサ部材30が設けられている、という構成を採用することによって、受電側パッド11と送電側パッド21との間に介在する液体の温度を低く保ち、水中において非接触給電により発熱した受電コイル11aや送電コイル21aを適切に冷却することができる。特に、本実施形態の態様において、例えば、受電側パッド11とプラットフォーム3とを接続する排熱用のパイプは設けられていないので、受電側パッド11およびそれが設けられた水中移動体2の移動は拘束されず、水中移動体2は移動可能である。本実施形態の態様は、非接触給電を行っていない時に受電側パッド11およびそれが設けられた水中移動体2の移動性を確保しつつ、非接触給電を行う時には受電コイル11aや送電コイル21aを冷却できるという点で優れたものである。
【0046】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図4は、本発明の第2実施形態における非接触給電システム1の全体構成図である。
図5は、本発明の第2実施形態における水中移動体2の平面図である。
【0047】
図4に示すように、第2実施形態のプラットフォーム3には、水中移動体2の少なくとも一部を隙間をあけて収容可能な凹部40が設けられている。第2実施形態の送電側パッド21は、この凹部40に設けられている。凹部40は、水中移動体2よりも一回り大きく開口する横穴である。凹部40は、水中移動体2の頭部と向かい合う壁部41を有する。本実施形態の壁部41は、椀状に形成されている。この壁部41の表面には、水中移動体2の頭部が衝突する衝撃を吸収するゴム等の弾力性のある衝撃吸収部材42が設けられている。壁部41及び衝撃吸収部材42は、非接触給電の電磁界が通過する領域にないため、必ずしも非磁性且つ非導電性の材料で形成する必要はない。
【0048】
第2実施形態の非接触給電システム1は、受電側パッド11と送電側パッド21との間に介在する液体の入れ替えを促進させるため、
図4に示すように、非接触給電中に、水中移動体2のメインスラスタ4(液体流動装置,スラスタ)を作動させ、液体に流れを付与するようになっている。メインスラスタ4は、非接触給電中に、常に回転させてもよいし、間欠的に回転させてもよい。本実施形態の非接触給電システム1では、所定時間(例えば1時間)おきに数十秒〜数分間、メインスラスタ4を回転させるようになっている。この構成によれば、常にメインスラスタ4を回転させるよりも、蓄電デバイス13の電力消費を抑え、充電時間を短縮することができる。なお、受電側パッド11に温度センサを設けて、該温度センサの計測結果が所定の閾値を超えたらメインスラスタ4を回転させるようにしてもよい。
【0049】
第2実施形態のスペーサ部材30Aは、水中移動体2に設けられている。スペーサ部材30Aは、受電側パッド11の対向面11Aに対して垂直に立設し、その先端部が送電側パッド21の対向面21Aに対して当接する当て材から構成されている。スペーサ部材30Aは、
図5に示すように、平面視で楕円状に形成されている。スペーサ部材30Aは、その平面視楕円状の長辺方向が、メインスラスタ4による液体の流れ方向に平行となる向きで設けられている。この構成によれば、スペーサ部材30Aが、メインスラスタ4による液体の流れの抵抗になり難くなる。また、水中移動体2の航行中においても、スペーサ部材30Aを備える水中移動体2が、水抵抗を受け難くなる。
【0050】
上記構成の第2実施形態によれば、
図4に示すように、非接触給電中、間欠的にメインスラスタ4が回転する。メインスラスタ4が回転すると、液体がメインスラスタ4に引き込まれ、水中移動体2の周囲に液体の流れが形成される(
図4において矢印で示す)。水中移動体2の周囲に形成された液体の流れは、
図5に示すように、スペーサ部材30Aの隙間31Aを介して受電側パッド11と送電側パッド21との間に導入され、受電コイル11aと送電コイル21aとの対向領域Xを通過する。この液体の流れにより、受電コイル11aや送電コイル21aから熱を奪って温度が上昇した液体を積極的に排除でき、受電側パッド11と送電側パッド21との間に介在する液体の入れ替えを促進させることができる。このため、第2実施形態によれば、受電側パッド11と送電側パッド21との間に介在する液体の温度を低く保ち、水中において非接触給電により発熱した受電コイル11aや送電コイル21aをより適切に冷却することができる。
【0051】
また、第2実施形態では、水中移動体2に設けられたメインスラスタ4を回転させることで、液体に流れを付与している。この構成によれば、水中移動体2のメインスラスタ4を利用するので、水中移動体2やプラットフォーム3に別途、スクリュー等の追加設備を設置する必要はない。また、
図4に示すように、第2実施形態のプラットフォーム3には、メインスラスタ4が液体に流れを付与する際に、水中移動体2の移動を規制する壁部41が設けられている。この構成によれば、水中移動体2の頭部が壁部41に押えられて、水中移動体2の前進が規制されるため、受電側パッド11と送電側パッド21との対向状態を維持し、給電効率の低下を抑制することができる。また、本実施形態のように壁部41を椀状に形成することにより、水中移動体2の頭部が壁部41に押し付けられた際に、水中移動体2の芯出しをすることができ、メインスラスタ4を回転させることによる受電側パッド11と送電側パッド21との相対的な位置ずれを確実に防止することができる。
【0052】
なお、第2実施形態は、上記構成に限定されるものではなく、例えば以下の変形例を採用し得る。
【0053】
図6は、本発明の第2実施形態の一変形例に係る水中移動体2の平面図である。
この変形例では、
図6に示すように、スペーサ部材30Bは、メインスラスタ4による液体の流れ方向において、受電コイル11aと送電コイル21aが対向する対向領域Xよりも上流側では、対向領域Xに向かって徐々に幅が狭くなる隙間31Bを有する。さらに、隙間31Bが対向領域Xにおいては幅が一定であり、対向領域Xより下流側では徐々に幅が広くなるように、スペーサ部材30Bは形成されている。なお、スペーサ部材30Bは、水中移動体2に設けると航行中の水抵抗が大きくなるため、プラットフォーム3に設けることが好ましい。
【0054】
この変形例によれば、非接触給電中、メインスラスタ4が回転すると、液体がスペーサ部材30Bの隙間31Bを介して受電側パッド11と送電側パッド21との間に導入される。隙間31Bは、対向領域Xに向かって徐々に幅が狭くなっており、液体の流路面積を絞ることで、対向領域Xにおける液体の流速を大きくする。また、対向領域Xより下流においては隙間31Bの幅が広がることにより、液体が抵抗を受けずに下流側に排出される。これにより、受電コイル11aや送電コイル21aから熱を奪って温度が上昇した液体を積極的に排除でき、受電側パッド11と送電側パッド21との間に介在する液体の入れ替えを促進させることができる。また、液体の流速が大きくなる分、メインスラスタ4の回転数を落とすことができ、蓄電デバイス13の電力消費を抑え、充電時間を短縮することができる。
【0055】
さらに別の変形例として、壁部41に水平方向の多数の貫通穴を設け、メインスラスタ4が回転するとき、液体が壁部41を貫通して流れるようにし、液体がより容易に流れるようにしてもよい。
【0056】
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図7は、本発明の第3実施形態における非接触給電システム1の全体構成図である。
【0057】
図7に示すように、第3実施形態では、受電側パッド11と送電側パッド21との対向面11A,21Aが、水平面に対して傾いて設けられている。受電側パッド11の対向面11Aは、水中移動体2の前方側が低く、水中移動体2の後方側が高くなるように傾いている。この構成によれば、受電側パッド11の対向面11Aが逆向きに傾く場合(水中移動体2の前方側が高く、水中移動体2の後方側が低い場合)と比べて、水中移動体2が航行中に受ける水抵抗を小さくすることができる。送電側パッド21の対向面21Aは、受電側パッド11の対向面11Aと平行となるように傾いている。
【0058】
対向面11Aの背後に設けられた受電コイル11aは、対向面11Aと同じく傾いている。また、対向面21Aの背後に設けられた送電コイル21aは、対向面21Aと同じく傾いている。この構成によれば、対向面11A,21Aを水平面に対して傾けても、受電コイル11aと送電コイル21aとの距離が離れないようにすることができるため、給電効率の低下を抑制することができる。第3実施形態のスペーサ部材30Cは、送電側パッド21の対向面21Aに複数立設している。スペーサ部材30Cは、例えば上述した第2実施形態の
図5に示す配置と同様に4箇所に配置されており、隣り合うスペーサ部材30Cの間に、隙間31Cが形成されている。
【0059】
上記構成の第3実施形態によれば、スペーサ部材30Cによって受電側パッド11と送電側パッド21とを密着させず非接触給電を行うと、受電側パッド11と送電側パッド21との間に介在する液体が、受電コイル11aや送電コイル21aで発生した熱を奪い、液体の温度が上昇する。液体の温度が上昇すると、密度の低下による浮力の発生により、
図7において矢印で示すように、上方への対流が発生する。第3実施形態の対向面11A,21Aは傾いているため、加熱された液体はこの対流で上昇し、冷たい液体が自然に下方から入ってくる。この液体の流れにより、受電コイル11aや送電コイル21aから熱を奪って温度が上昇した液体を積極的に排除でき、受電側パッド11と送電側パッド21との間に介在する液体の入れ替えを促進させることができる。このため、第3実施形態によれば、蓄電デバイス13の電力を消費することなく、受電側パッド11と送電側パッド21との間に介在する液体の温度を低く保ち、水中において非接触給電により発熱した受電コイル11aや送電コイル21aをより適切に冷却することができる。
【0060】
なお、第3実施形態は、上記構成に限定されるものではなく、例えば以下の変形例を採用し得る。
【0061】
図8は、本発明の第3実施形態の一変形例に係る水中移動体2の正面図である。
この変形例では、
図8に示すように、受電側パッド11と送電側パッド21との対向面11A,21Aは、水平面に対して垂直に設けられている。この変形例では、受電側パッド11が水中移動体2の側面に設けられ、側方から非接触給電を受ける構成となっている。送電側パッド21は、水中移動体2の幅方向において、受電側パッド11と対向するようにプラットフォーム3に設けられている。この変形例のスペーサ部材30Dは、送電側パッド21の対向面21Aに複数立設している。スペーサ部材30Cは、例えば上述した第1実施形態の
図3に示す配置と同様に4箇所に配置されており、隣り合うスペーサ部材30Dの間に、隙間31Dが形成されている。
【0062】
この変形例によれば、スペーサ部材30Dによって受電側パッド11と送電側パッド21とを密着させず非接触給電を行うと、受電側パッド11と送電側パッド21との間に介在する液体が、受電コイル11aや送電コイル21aで発生した熱を奪い、液体の温度が上昇する。液体の温度が上昇すると、密度の低下による浮力の発生により、
図8において矢印で示すように、鉛直上方への対流が発生する。対向面11A,21Aは鉛直方向に立っているため、加熱された液体はこの対流で上昇し、冷たい液体が自然に下方から入ってくる。この液体の流れにより、受電コイル11aや送電コイル21aから熱を奪って温度が上昇した液体を積極的に排除でき、受電側パッド11と送電側パッド21との間に介在する液体の入れ替えを促進させることができる。このため、第2実施形態のように蓄電デバイス13の電力を消費することなく、受電側パッド11と送電側パッド21との間に介在する液体の温度を低く保ち、水中において非接触給電により発熱した受電コイル11aや送電コイル21aをより適切に冷却することができる。
【0063】
以上、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
【0064】
例えば、本発明は、次のような構成を採用し得る。
【0065】
図9は、本発明の一別実施形態における水中移動体2の正面図である。
図9(a)に示す別実施形態では、フィン状(ひれ状)のスペーサ部材30Eが設けられている。スペーサ部材30Eは、受電側パッド11の対向面11Aに立設する複数のフィン32によって形成されている。このスペーサ部材30Eは、カバー部材11bに一体で形成することができる。複数のフィン32は、水中移動体2の幅方向に間隔をあけて配置されており、隣り合うフィン32の間に隙間31Eが形成される。フィン32は、水中移動体2の前後方向に延在して設けられており、水中移動体2が受ける水抵抗を低減させる。このように、フィン状のスペーサ部材30Eを設けることによって、液体との接触面積を増加させることができるため、液体による冷却効率を高めることができる。
【0066】
また、
図9(b)に示す別実施形態のように、水中移動体2の幅方向において、中央のフィン32aよりも両端のフィン32bの方が低くなったフィン状のスペーサ部材30Fを設けてもよい。このスペーサ部材30Fは、カバー部材11bに一体で形成することができ、隙間31Fを有する。スペーサ部材30Fは、中央のフィン32aが最も高く、両端のフィン32bに向かって徐々に低くなる形状を有する。この構成によれば、
図9(a)に示す別実施形態と同様に、液体との接触面積を増加させることができるため、液体による冷却効率を高めることができる。また、この構成によれば、両端のフィン32bが低いため、水中移動体2の航行中に、水中浮遊物(例えば流木や魚等)との衝突によるダメージを受けにくくすることができる。
【0067】
図10は、本発明の一別実施形態における受電側パッド11の構成図である。
図10(a)に示す別実施形態では、水中移動体2に設けられた受電コイル11aの背後と、水中移動体2の表面とを熱的に接続する伝熱板50Aを有する。伝熱板50Aは、受電コイル11aの背後から、水中移動体2の表面の一部を形成するカバー部材11bの背後まで延在している。この伝熱板50Aは、例えば伝熱性を有するアルミニウム等の金属材から形成されており、磁気的なシールドとしての機能を兼ねるようになっている。この構成によれば、受電コイル11aに発生した熱を、受電コイル11aの背後から伝熱板50Aで、液体に接する水中移動体2の表面(すなわち対向面11A)まで伝達させることができる。このため、非接触給電により発熱した受電コイル11aを効果的に冷却することができる。
【0068】
また、
図10(b)に示す別実施形態のように、水中移動体2の表面に露出するように伝熱板50Bを設けてもよい。この伝熱板50Bは、受電コイル11aの背後から延在し、水中移動体2の表面に露出している。この構成によれば、受電コイル11aに発生した熱を、受電コイル11aの背後から伝熱板50Bで、液体に接する水中移動体2の表面に直に伝達させることができる。このため、非接触給電により発熱した受電コイル11aをより効果的に冷却することができる。
【0069】
また、例えば、上記実施形態では、受電装置10が水中移動体2に設けられ、送電装置20がプラットフォーム3に設けられる構成について説明したが、本発明はこの構成に限定されるものではなく、送電装置20が水中移動体に設けられ、受電装置10がプラットフォーム3に設けられる構成であってもよい。
【0070】
また、例えば、上記実施形態では、水中移動体2が水中を無軌道で航行できる自律型の無人水中航走体であると説明したが、本発明はこの構成に限定されるものではなく、水中移動体2が有人潜水艦等であってもよい。
また、例えば、プラットフォーム3は、水上基地や水中基地であってもよいし、船舶であってもよい。また、本発明では、受電装置10と送電装置20とがそれぞれ水中移動体2に設けられ、受電装置10側の水中移動体2が航行中に、送電装置20側の水中移動体2が近接して並走して給電するといった構成を採用してもよい。
なお、説明をわかりやすくするために普及している「水中移動体」という用語を用いたが、水に限らず液体中を航行する移動体を意味している。
【0071】
また、例えば、上記第2実施形態では、液体に流れを付与する液体流動装置として、水中移動体2に設けられたメインスラスタ4を用いたが、本発明はこの構成に限定されるものではなく、液体流動装置として、例えば水中移動体2の垂直スラスタや水平スラスタを用いてもよい。
また、例えば、プラットフォーム3側にスクリューを設け、受電側パッド11と送電側パッド21との間に水流を送り込む構成であってもよい。
【0072】
また、例えば、本発明は大きな位置ずれを許容可能な磁界共鳴方式の非接触給電と組み合わせることにより特に効果を発揮するが、電磁誘導方式など他の方式の非接触給電と組み合わせてもよい。
【0073】
また、例えば、上記各実施形態の構成の置換、組み合わせは適宜可能である。