特許第6308306号(P6308306)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6308306ウエアラブルデバイスの着用状態の処理方法及び装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6308306
(24)【登録日】2018年3月23日
(45)【発行日】2018年4月11日
(54)【発明の名称】ウエアラブルデバイスの着用状態の処理方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/01 20060101AFI20180402BHJP
【FI】
   G06F3/01 510
   G06F3/01 570
【請求項の数】12
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2016-559259(P2016-559259)
(86)(22)【出願日】2015年12月7日
(65)【公表番号】特表2017-513130(P2017-513130A)
(43)【公表日】2017年5月25日
(86)【国際出願番号】CN2015096536
(87)【国際公開番号】WO2016091131
(87)【国際公開日】20160616
【審査請求日】2016年10月6日
(31)【優先権主張番号】201410750858.X
(32)【優先日】2014年12月9日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】516284943
【氏名又は名称】ベイジン ギャラクシー ライタイ テクノロジー カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ウ、リンシャオ
(72)【発明者】
【氏名】ヤン、ウェンウェン
【審査官】 間野 裕一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−215323(JP,A)
【文献】 国際公開第2014/125809(WO,A1)
【文献】 国際公開第2012/033232(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/01
G06F 3/048− 3/0489
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザーが着用したウエアラブルデバイスの空間四元数パラメータを獲得し、
前記空間四元数パラメータに基づいて、前記ウエアラブルデバイスの姿勢角度を獲得し、
前記ウエアラブルデバイスの姿勢角度に基づいて、前記ウエアラブルデバイスの測定着用状態を獲得し、
前記ウエアラブルデバイスの姿勢角度に基づいて、前記ウエアラブルデバイスの測定着用状態を獲得することは、肘と手腕との間の距離、手腕が180°回転する時に肘が回転した角度と前記ウエアラブルデバイスの回転変化量に基づいて、前記ウエアラブルデバイスの着用部位の位置を獲得することを含む
ウエアラブルデバイスの着用状態の処理方法。
【請求項2】
前記ユーザーが着用したウエアラブルデバイスの空間四元数パラメータを獲得するには、
第一センサー装置で、ユーザーが着用したウエアラブルデバイスの空間四元数パラメータを獲得すること、または、
第二センサー装置で、ユーザーが着用したウエアラブルデバイスのセンスデータを獲得すること、
及び前記センスデータに基づいて、前記空間四元数パラメータを獲得することを含む
請求項1に記載のウエアラブルデバイスの着用状態の処理方法。
【請求項3】
前記ウエアラブルデバイスの姿勢角度はウエアラブルデバイスのロール角を含み、前記ウエアラブルデバイスの姿勢角度に基づいて、前記ウエアラブルデバイスの測定着用状態を獲得するには、
前記ウエアラブルデバイスが着用された体の部位で第一位置にある時のロール角に基づいて、前記ウエアラブルデバイスの着用角度を獲得することを含む
請求項1または2に記載のウエアラブルデバイスの着用状態の処理方法。
【請求項4】
前記ウエアラブルデバイスの姿勢角度に基づいて、前記ウエアラブルデバイスの測定着用状態を獲得するには、
前記ウエアラブルデバイスが着用された体の部位で前記第一位置にある時のロール角と前記ウエアラブルデバイスが着用された体の部位で第二位置にある時のロール角に基づいて、前記ウエアラブルデバイスの回転変化量を獲得し、
前記ウエアラブルデバイスの回転変化量に基づいて、前記ウエアラブルデバイスの回転方向を獲得し、
前記ウエアラブルデバイスの回転方向に基づいて、前記ウエアラブルデバイスの着用部位を獲得することを含む
請求項3に記載のウエアラブルデバイスの着用状態の処理方法。
【請求項5】
前記着用部位は左腕または右腕を含み、前記ウエアラブルデバイスが着用された体の部位で前記第一位置にある時のロール角と前記ウエアラブルデバイスが着用された体の部位で第二位置にある時のロール角に基づいて、前記ウエアラブルデバイスの回転変化量を獲得する
請求項4に記載のウエアラブルデバイスの着用状態の処理方法。
【請求項6】
前記ウエアラブルデバイスの姿勢角度に基づいて、前記ウエアラブルデバイスの測定着用状態を獲得してから、
前記ウエアラブルデバイスの基準着用状態を獲得し、
前記基準着用状態と前記測定着用状態に基づいて、着用調整指示を生成して、ユーザーに前記ウエアラブルデバイスを調整させ、また前記着用調整指示を出力させ、または
前記基準着用状態と前記測定着用状態に基づいて、データ調整指示を生成して、前記データ調整指示に基づいて、前記ウエアラブルデバイスが収集した測定データを調整させることを含む
請求項1〜5のいずれか一項に記載のウエアラブルデバイスの着用状態の処理方法。
【請求項7】
ユーザーが着用したウエアラブルデバイスの空間四元数パラメータを獲得する収集手段と、
前記空間四元数パラメータに基づいて、前記ウエアラブルデバイスの姿勢角度を獲得する転換手段と、
前記ウエアラブルデバイスの姿勢角度に基づいて、前記ウエアラブルデバイスの測定着用状態を獲得する処理手段とを含み、
前記処理手段は、
肘と手腕との間の距離、手腕が180°回転する時に肘が回転した角度と前記ウエアラブルデバイスの回転変化量に基づいて、前記ウエアラブルデバイスの着用部位の位置を獲得する
ウエアラブルデバイスの着用状態の処理装置。
【請求項8】
前記収集手段は、具体的に、
第一センサー装置で、ユーザーが着用したウエアラブルデバイスの空間四元数パラメータを獲得するために用いられ、または
第二センサー装置で、ユーザーが着用したウエアラブルデバイスのセンスデータを獲得するために、及び前記センスデータに基づいて、前記空間四元数パラメータを獲得するために用いられる
請求項7に記載のウエアラブルデバイスの着用状態の処理装置。
【請求項9】
前記ウエアラブルデバイスの姿勢角度はウエアラブルデバイスのロール角を含み、前記処理手段は、具体的に、
前記ウエアラブルデバイスが着用された体の部位で第一位置にある時のロール角に基づいて、前記ウエアラブルデバイスの着用角度を獲得するために用いられる
請求項7または8に記載のウエアラブルデバイスの着用状態の処理装置。
【請求項10】
前記処理手段は、さらに、
前記ウエアラブルデバイスが着用された体の部位で前記第一位置にある時のロール角と前記ウエアラブルデバイスが着用された体の部位で第二位置にある時のロール角に基づいて、前記ウエアラブルデバイスの回転変化量を獲得し、
前記ウエアラブルデバイスの回転変化量に基づいて、前記ウエアラブルデバイスの回転方向を獲得し、及び
前記ウエアラブルデバイスの回転方向に基づいて、前記ウエアラブルデバイスの着用部位を獲得するために用いられる
請求項9に記載のウエアラブルデバイスの着用状態の処理装置。
【請求項11】
前記着用部位は左腕または右腕を含む
請求項10に記載のウエアラブルデバイスの着用状態の処理装置。
【請求項12】
前記処理手段は、さらに、
前記ウエアラブルデバイスの基準着用状態を獲得し、
前記基準着用状態と前記測定着用状態に基づいて、着用調整指示を生成して、ユーザーに前記ウエアラブルデバイスを調整させ、また前記着用調整指示を出力させ、または、
前記基準着用状態と前記測定着用状態に基づいて、データ調整指示を生成して、前記データ調整指示に基づいて、前記ウエアラブルデバイスが収集した測定データを調整させるために用いられる
請求項7〜11のいずれか一項に記載のウエアラブルデバイスの着用状態の処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、出願日が2014年12月09日で、出願番号が201410750858.Xで、発明名称が「ウエアラブルデバイスの着用状態の処理方法及び装置」である中国特許出願の優先権を要求する。
【0002】
本発明は、通信技術に関し、特にウエアラブルデバイスの着用状態の処理方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0003】
ウエアラブルデバイスとは、直接に体に着る、またはユーザーの着物またはオーナメントに統合される携帯デバイスであり、例えば、スマートブレスレット、スマートウォッチ、スマートネックレス、スマート眼鏡、スマート指輪などがある。ウエアラブルデバイスは、ハードウェアデバイスだけではなく、さらにソフトウェアの支援及びデータエクスチェンジなどの技術によって強大な機能を実現し、人間の生活と認識に大きい変化を与えられる。
【0004】
しかし、ユーザーのウエアラブルデバイスを着用する自由性によって、ウエアラブルデバイスの実際の着用状態が理想的な着用状態と一致していなく、ウエアラブルデバイスの作動要求、例えば人体の特定部位のデータを採集する要求などを満足できなく、ウエアラブルデバイスの信頼性を低減させる。そのため、ウエアラブルデバイスの着用状態を獲得し、ウエアラブルデバイスの実際の着用状態が理想的な着用状態と一致しているかを確定する方法を提供する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の複数の方面は、ウエアラブルデバイスの着用状態を獲得するためのウエアラブルデバイスの着用状態の処理方法及び装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一方面で提供するウエアラブルデバイスの着用状態の処理方法は、
ユーザーが着用したウエアラブルデバイスの空間四元数パラメータを獲得し、
前記空間四元数パラメータに基づいて、前記ウエアラブルデバイスの姿勢角度を獲得し、
前記ウエアラブルデバイスの姿勢角度に基づいて、前記ウエアラブルデバイスの測定着用状態を獲得することを含む。
【0007】
前記の方面といずれの可能な実現方式は、さらに以下の実現方式を提供する。前記ユーザーが着用したウエアラブルデバイスの空間四元数パラメータを獲得するには、
第一センサー装置で、ユーザーが着用したウエアラブルデバイスの空間四元数パラメータを獲得すること、または、
第二センサー装置で、ユーザーが着用したウエアラブルデバイスのセンスデータを獲得すること、
及び前記センスデータに基づいて、前記空間四元数パラメータを獲得することを含む。
【0008】
前記の方面といずれの可能な実現方式は、さらに以下の実現方式を提供する。前記ウエアラブルデバイスの姿勢角度はウエアラブルデバイスのロール角を含み、前記ウエアラブルデバイスの姿勢角度に基づいて、前記ウエアラブルデバイスの測定着用状態を獲得するには、
前記ウエアラブルデバイスが着用された体の部位で第一位置にある時のロール角に基づいて、前記ウエアラブルデバイスの着用角度を獲得することを含む。
【0009】
前記の方面といずれの可能な実現方式は、さらに以下の実現方式を提供する。前記ウエアラブルデバイスの姿勢角度に基づいて、前記ウエアラブルデバイスの測定着用状態を獲得するには、
前記ウエアラブルデバイスが着用された体の部位で前記第一位置にある時のロール角と前記ウエアラブルデバイスが着用された体の部位で第二位置にある時のロール角に基づいて、前記ウエアラブルデバイスの回転変化量を獲得し、
前記ウエアラブルデバイスの回転変化量に基づいて、前記ウエアラブルデバイスの回転方向を獲得し、
前記ウエアラブルデバイスの回転方向に基づいて、前記ウエアラブルデバイスの着用部位を獲得することを含む。
【0010】
前記の方面といずれの可能な実現方式は、さらに以下の実現方式を提供する。前記着用部位は左腕または右腕を含み、前記ウエアラブルデバイスが着用された体の部位で前記第一位置にある時のロール角と前記ウエアラブルデバイスが着用された体の部位で第二位置にある時のロール角に基づいて、前記ウエアラブルデバイスの回転変化量を獲得してから、さらに、
肘と手腕との間の距離、手腕が180°回転する時に肘が回転した角度と前記ウエアラブルデバイスの回転変化量に基づいて、前記ウエアラブルデバイスの前記着用部位の位置を獲得することを含む。
【0011】
前記の方面といずれの可能な実現方式は、さらに以下の実現方式を提供する。前記ウエアラブルデバイスの姿勢角度に基づいて、前記ウエアラブルデバイスの測定着用状態を獲得してから、
前記ウエアラブルデバイスの基準着用状態を獲得し、
前記基準着用状態と前記測定着用状態に基づいて、着用調整指示を生成して、ユーザーに前記ウエアラブルデバイスを調整させ、また前記着用調整指示を出力させ、または
前記基準着用状態と前記測定着用状態に基づいて、データ調整指示を生成して、前記データ調整指示に基づいて、前記ウエアラブルデバイスが収集した測定データを調整させることを含む。
【0012】
本発明の他の一方面で提供するウエアラブルデバイスの着用状態の処理装置は、
ユーザーが着用したウエアラブルデバイスの空間四元数パラメータを獲得する収集手段と、
前記空間四元数パラメータに基づいて、前記ウエアラブルデバイスの姿勢角度を獲得する転換手段と、
前記ウエアラブルデバイスの姿勢角度に基づいて、前記ウエアラブルデバイスの測定着用状態を獲得する処理手段とを含む。
【0013】
前記の方面といずれの可能な実現方式は、さらに以下の実現方式を提供する。前記収集手段は、具体的に、
第一センサー装置で、ユーザーが着用したウエアラブルデバイスの空間四元数パラメータを獲得するために用いられ、または
第二センサー装置で、ユーザーが着用したウエアラブルデバイスのセンスデータを獲得するために、及び前記センスデータに基づいて、前記空間四元数パラメータを獲得するために用いられる。
【0014】
前記の方面といずれの可能な実現方式は、さらに以下の実現方式を提供する。前記ウエアラブルデバイスの姿勢角度はウエアラブルデバイスのロール角を含み、前記処理手段は、具体的に、
前記ウエアラブルデバイスが着用された体の部位で第一位置にある時のロール角に基づいて、前記ウエアラブルデバイスの着用角度を獲得するために用いられる。
【0015】
前記の方面といずれの可能な実現方式は、さらに以下の実現方式を提供する。前記処理手段は、さらに、
前記ウエアラブルデバイスが着用された体の部位で前記第一位置にある時のロール角と前記ウエアラブルデバイスが着用された体の部位で第二位置にある時のロール角に基づいて、前記ウエアラブルデバイスの回転変化量を獲得し、
前記ウエアラブルデバイスの回転変化量に基づいて、前記ウエアラブルデバイスの回転方向を獲得し、及び
前記ウエアラブルデバイスの回転方向に基づいて、前記ウエアラブルデバイスの着用部位を獲得するために用いられる。
【0016】
前記の方面といずれの可能な実現方式は、さらに以下の実現方式を提供する。前記着用部位は左腕または右腕を含み、前記処理手段は、さらに、
肘と手腕との間の距離、手腕が180°回転する時に肘が回転した角度と前記ウエアラブルデバイスの回転変化量に基づいて、前記ウエアラブルデバイスの前記着用部位の位置を獲得するために用いられる。
【0017】
前記の方面といずれの可能な実現方式は、さらに以下の実現方式を提供する。前記処理手段は、さらに、
前記ウエアラブルデバイスの基準着用状態を獲得し、
前記基準着用状態と前記測定着用状態に基づいて、着用調整指示を生成して、ユーザーに前記ウエアラブルデバイスを調整させ、また前記着用調整指示を出力させ、または、
前記基準着用状態と前記測定着用状態に基づいて、データ調整指示を生成して、前記データ調整指示に基づいて、前記ウエアラブルデバイスが収集した測定データを調整させるために用いられる。
【0018】
上記技術案によると、本発明の実施例は、ユーザーが着用したウエアラブルデバイスの空間四元数パラメータを獲得し、さらに前記空間四元数パラメータに基づいて、前記ウエアラブルデバイスの姿勢角度を獲得し、前記ウエアラブルデバイスの姿勢角度に基づいて、前記ウエアラブルデバイスの測定着用状態を獲得するようにして、ウエアラブルデバイスの実際着用状態を獲得するとの目的を実現する。
【0019】
また、本発明による技術案を利用して、ウエアラブルデバイスの測定着用状態を獲得してから、さらに前記ウエアラブルデバイスの基準着用状態を獲得し、さらに前記基準着用状態と前記測定着用状態に基づいて、着用調整指示を生成し出力して、ユーザーに前記ウエアラブルデバイスを調整することを指示し、これによって、ユーザーは着用調整指示に従って着用したウエアラブルデバイスを調整でき、従来技術でウエアラブルデバイスの実際着用状態と理想的な着用状態が一致していないことによって、ウエアラブルデバイスの動作要求を満足できなかった問題を回避でき、ウエアラブルデバイスの信頼性を有効に向上させることができる。
【0020】
また、本発明による技術案を利用して、ウエアラブルデバイスの測定着用状態を獲得してから、さらに前記ウエアラブルデバイスの基準着用状態を獲得してから、前記基準着用状態と前記測定着用状態とに基づいて、データ調整指示を生成し、前記データ調整指示に従って、前記ウエアラブルデバイスが収集した測定データを調整するようにする。これによって、データ調整指示に従ってウエアラブルデバイスが収集した測定データを調整でき、従来技術でウエアラブルデバイスの実際着用状態と理想的な着用状態が一致していないことによって、ウエアラブルデバイスの動作要求を満足できなかった問題を回避でき、ウエアラブルデバイスの信頼性を有効に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
本発明の実施例における技術案をより明瞭に説明するために、以下では、実施例又は従来の技術の記載に必要な図面を簡単に紹介し、以下に記載した図面は本発明の一部の実施例で、本分野の当業者であれば、創造的な労働をしなく、これらの図面によって他の図面を得られる。
【0022】
図1】本発明の一実施例によるウエアラブルデバイスの着用状態の処理方法のフローチャートである。
図2】本発明の他の一実施例によるウエアラブルデバイスの着用状態の処理装置の構造ブロック図である。
図3図1に対応する実施例におけるスマートブレスレットの着用概略図である。
図4図1に対応する実施例におけるウエアラブルデバイスの着用位置の算出概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明の実施例の目的、技術案及び利点をより明瞭にするために、以下では、本発明の実施例における図面を結合して、本発明の実施例における技術案を明瞭で、完全に記載し、ここで記載の実施例は本発明の一部の実施例で、全部の実施例ではないことは言うまでもない。本分野の当業者であれば、本発明の実施例に基づいて、創造的な労働をしなく得た全部の他の実施例は、何れも本願の保護しようとする範囲に属する。
【0024】
ここで、本発明の実施例における端末は、携帯電話、パーソナルデジタルアシステント(Personal Digital Assistant、PDA)、無線携帯デバイス、タブレットコンピューター(Tablet Computer)、パーソナルコンピューター(Personal Computer、PC)、MP3プレイヤー、MP4プレイヤー、ウエアラブルデバイス(例えば、スマート眼鏡、スマートウォッチ、スマートブレスレット等)等を含んでいるが、これらに限定されていない。
【0025】
また、本文で用語「と/または」は、ただ関連対象の関連関係を表示するもので、三つの関係が可能である。例えば、Aと/またはBは、ただAだけ存在する場合と、AとBが同時に存在する場合と、ただBだけ存在する場合の三つの可能性がある。また、本文で符号「/」は、一般的に前後関連対象が「または」の関係であることを示す。
【0026】
図1は、本発明の一実施例によるウエアラブルデバイスの着用状態の処理方法のフローチャートである。図1に示すように、以下のステップを備える。
【0027】
101、ユーザーが着用したウエアラブルデバイスの空間四元数パラメータを獲得する。
102、前記空間四元数パラメータに基づいて、前記ウエアラブルデバイスの姿勢角度を獲得する。
103、前記ウエアラブルデバイスの姿勢角度に基づいて、前記ウエアラブルデバイスの測定着用状態を獲得する。
【0028】
ここで、101〜103の実行主体の一部または全部は、ローカル端末にあるアプリであってもよく、またはローカル端末におけるアプリに設置したプラグインパッケージまたはソフトウェア開発キット(Software Development Kit、SDK)などの機能ユニットであってもよく、またはネットワーク側のサーバーにおける処理エンジンであってもよく、またはネットワーク側の分布式システムであってもよく、本実施例はこれを特別に限定しない。
【0029】
前記アプリは、端末にインストールしたローカルネイティブアプリ(nativeApp)であってもよく、または端末上のブラウザの一つのウェブアプリ(webApp)であってもよく、本実施例はこれを限定しない。
【0030】
このように、ユーザーが着用したウエアラブルデバイスの空間四元数パラメータを獲得し、さらに前記空間四元数パラメータに基づいて、前記ウエアラブルデバイスの姿勢角度を獲得し、前記ウエアラブルデバイスの姿勢角度に基づいて、前記ウエアラブルデバイスの測定着用状態を獲得する。これによって、ウエアラブルデバイスの実際着用状態を獲得するとの目的を実現する。
【0031】
好ましいのは、本実施例の一可能な実施形態において、101で、具体的にセンサー装置を利用して、ユーザーが着用したウエアラブルデバイスの空間四元数パラメータを獲得する。センサー装置は、ウエアラブルデバイスに固定して設置し、ウエアラブルデバイスとの相対位置が変化しないようにしてもよい。
【0032】
一具体的な実現過程で、前記センサー装置は、空間四元数の合成機能を有する慣性測定手段の第一センサー装置であってもよく、101で、具体的に第一センサー装置を利用して、ユーザーが着用したウエアラブルデバイスの空間四元数パラメータを獲得してもよい。
【0033】
その中で、前記第一センサー装置は、空間四元数の合成機能を有する慣性測定手段であって、三軸加速度センサー、三軸ジャイロ及び三軸磁気センサーにおける少なくとも一つのセンサーを含んでいてもよいが、これらに限定されない。当該慣性測定手段は、具体的に収集したセンスデータを利用して融合処理を行い、ウエアラブルデバイスの空間四元数パラメータを獲得できる。これに相応して、慣性測定手段が一つのみのタイプのセンサーを含んでいる場合、前記ウエアラブルデバイスのセンスデータは三軸センスデータであってもよく、慣性測定手段が二つのタイプのセンサーを含んでいる場合、前記ウエアラブルデバイスのセンスデータは六軸センスデータであってもよく、慣性測定手段が三つのタイプのセンサーを含んでいる場合は、前記ウエアラブルデバイスのセンスデータは九軸センスデータであってもよく、本実施例ではこれを特に限定しない。
【0034】
もう一つの具体的な実現過程で、前記センサー装置は、空間四元数の合成機能を有しない慣性測定手段の第二センサー装置であってもよく、101で、具体的に第二センサー装置を利用して、ユーザーが着用したウエアラブルデバイスのセンスデータを獲得し、前記センスデータを利用して前記空間四元数パラメータを獲得してもよい。具体的に、収集したセンスデータを利用して融合処理を行い、ウエアラブルデバイスの空間四元数パラメータを獲得してもよい。これに対する詳細な記載は、従来技術部分における関連記載を参照でき、ここでは重複に述べない。
【0035】
ここで、前記第二センサー装置は空間四元数の合成機能を有しない慣性測定手段で、三軸加速度センサー、三軸ジャイロ及び三軸磁気センサーにおける少なくとも一つのセンサーを含んでいてもよいが、これらに限定されていない。これに相応して、慣性測定手段が一つのみのタイプのセンサーを含んでいる場合、前記ウエアラブルデバイスのセンスデータは三軸センスデータであってもよく、慣性測定手段が二つのタイプのセンサーを含んでいる場合、前記ウエアラブルデバイスのセンスデータは六軸センスデータであってもよく、慣性測定手段が三つのタイプのセンサーを含んでいる場合は、前記ウエアラブルデバイスのセンスデータは九軸センスデータであってもよく、本実施例ではこれを特に限定しない。
【0036】
好ましいのは、本実施例の一可能な実施形態において、102で、獲得した前記ウエアラブルデバイスの姿勢角度は、向首角(heading)、ピッチ角(pitch)及びロール角(roll)における少なくとも一つを含んでいてもよい。
【0037】
いわゆるウエアラブルデバイスの姿勢角度とは、ウエアラブルデバイスのユーザーのある位置での放置状態を示すようにしてもよい。一般的に、ウエアラブルデバイスにおけるある参照位置、例えばセンサー装置の所在位置などを参照位置とし、当該参照位置の右、前、上の三つの方向で右手系を構成し、前へ向って軸を回る回転角がロール角で、右へ向かって軸を回る回転角がピッチ角で、上へ向かって軸を回る回転角が向首角である。ここで、右へ向かう軸をウエアラブルデバイスのx軸とし、前へ向かう軸をウエアラブルデバイスのy軸とし、上へ向かう軸をウエアラブルデバイスのz軸とする。そうすると、向首角は、ウエアラブルデバイスのy軸と真北方向との角度であって、その角度範囲は0〜360°であってもよく、ピッチ角は、ウエアラブルデバイスのy軸と水平面との角度であって、その角度範囲は−90°〜90°であってもよく、ロール角は、ウエアラブルデバイスのx軸と水平面との角度で、その角度範囲は−180°〜180°であってもよい。
【0038】
スマートブレスレットを例とすると、図3に示すように、スマートブレスレット上のセンサー装置を設置した位置を参照位置として定義し、当該参照位置の右、前、上の三つの方向で右手系を構成し、前へ向かう軸を回る回転角をロール角とし、右へ向かう軸を回る回転角をピッチ角とし、上へ向かう軸を回る回転角を向首角とする。ここで、右へ向かう軸をスマートブレスレットのx軸とし、前へ向かう軸をスマートブレスレットのy軸とし、上へ向かう軸をスマートブレスレットのz軸とする。そうすると、向首角は、スマートブレスレットのy軸と真北方向との角度であって、その角度範囲は0〜360°であってもよく、ピッチ角は、スマートブレスレットのy軸と水平面との角度であって、その角度範囲は−90°〜90°であってもよく、ロール角は、スマートブレスレットのx軸と水平面との角度であって、その角度範囲は−180°〜180°であってもよく、参照位置はスマートブレスレットを垂直方向で分割した一側は0〜180°で、他の一側は−180°〜0である。
【0039】
具体的な実現過程で、具体的に獲得したウエアラブルデバイスの空間四元数パラメータを
【数1】
で表現し、さらに、空間四元数パラメータに基づいて、デバイス座標系b(即ち、ちウエアラブルデバイスの座標系)から地理座標系Rへ回転する座標変換マトリクス
【数2】
を獲得し、即ち、
【数3】
を、
【数4】
と記載してもよく、R系からb系への回転過程で、座標系がずっと直角座標系を保持しているので、
【数5】
は直交マトリクスであり、
【数6】
と記載する。
【0040】
そして、また座標変換マトリクス
【数7】
とストラップダウン姿勢マトリクスとの関係に基づいて、ウエアラブルデバイスの姿勢角度を獲得する。
ウエアラブルデバイスのロール角θ、即ち、
【数8】
ウエアラブルデバイスの向首角Ψ、即ち、
【数9】
ウエアラブルデバイスのピッチ角φ、即ち、
【数10】
【0041】
好ましいのは、本実施例の一可能な実施形態において、前記ウエアラブルデバイスの姿勢角度は、ウエアラブルデバイスのロール角であってもよい。
【0042】
これに相応して、103で、具体的に前記ウエアラブルデバイスの着用した体の部位で第一位置にある時のロール角に基づいて、前記ウエアラブルデバイスの着用角度を獲得してもよい。
【0043】
一つの具体的な実現過程で、ユーザーがウエアラブルデバイスを着用してから、ウエアラブルデバイスの体の部位を第一位置に置いて、この位置で一定の時間保持する。この時間で、サンプリング頻度に基づいて、ユーザーが着用したウエアラブルデバイスの一シリーズの空間四元数パラメータを獲得し、これらの空間四元数パラメータに基づいて、それぞれ前記ウエアラブルデバイスの前記第一位置にある時のロール角を獲得する。このように、獲得した全部のウエアラブルデバイスの前記第一位置にある時のロール角に基づいて、一つの統計値、例えば、中間位置または平均値などを獲得し、そして、前記統計値を前記ウエアラブルデバイスの着用角度とする。
【0044】
スマートブレスレットを例とすると、ユーザーがスマートブレスレットを着用してから、スマートブレスレットを着用した腕を伸ばし、手のひらを地面に並行になるようにし、手のひらが地面に向かうようにし、この位置を位置Aとして一定時間例えば5秒間保持する。この時間内に、サンプリング頻度に基づいて、スマートブレスレットの位置Aでの一連のロール角を獲得する。このようにすると、獲得した全部のスマートブレスレットの位置Aでのロール角に基づいて、一つの統計値、例えば、中間位置または平均値などを獲得し、そして、前記統計値をスマートブレスレットの着用角度とする。
【0045】
他の一つの具体的な実現過程で、さらに予めに三軸加速度センサーのぐらつき閾値amaxを設置してもよく、当該ぐらつき閾値amaxは具体的に一つの経験値例えば0.2g(gは重力加速度である)であって、収集したセンスデータの安定性を保証する。ユーザーがウエアラブルデバイスを着用してから、ウエアラブルデバイスを着用した体の部位を第一位置とし、この位置を一定時間保持する。この一定時間内に、サンプリング頻度に基づいて、ユーザーが着用したウエアラブルデバイスの一連の空間四元数パラメータを獲得し、これらの空間四元数パラメータに基づいて、それぞれ前記ウエアラブルデバイスの前記第一位置にある時のロール角を獲得する。ウエアラブルデバイスのロール角を獲得する度に、前記ぐらつき閾値amaxを利用して、収集した三軸加速度センサーのセンスデータを判断する。収集した三軸加速度センサーのセンスデータが前記ぐらつき閾値amaxより小さいと、カウンターの数値が1増加し、収集した三軸加速度センサーのセンスデータが前記ぐらつき閾値amaxより大きい又は等しい場合は、カウンターの数値をリセット処理し、同時に獲得した全部のウエアラブルデバイスの前記第一位置にある時のロール角を削除処理する。カウンターの数値が所定の閾値sizeになると、獲得した全部のウエアラブルデバイスの前記第一位置にある時のロール角に基づいて、一つの統計値例えば中間位置または平均値等を獲得し、そして、前記統計値を前記ウエアラブルデバイスの着用角度とする。
【0046】
これに相応して、103で、さらに前記ウエアラブルデバイスの着用した体の部位が前記第一位置にある時のロール角と前記ウエアラブルデバイスが着用された体の部位で第二位置にある時のロール角に基づいて、前記ウエアラブルデバイスの回転変化量を獲得する。さらに、前記ウエアラブルデバイスの回転変化量に基づいて、前記ウエアラブルデバイスの回転方向を獲得する。最後に、前記ウエアラブルデバイスの回転方向に基づいて、前記ウエアラブルデバイスの着用部位を獲得する。
【0047】
一つの具体的な実現過程で、さらに指示情報例えば震動指示、音声指示または灯光指示等の形式の指示情報を出力して、ユーザーにウエアラブルデバイスを着用した体の部位を第二位置に置くように指示し、この位置を一定時間保持する。この一定の時間内に、サンプリング頻度に基づいて、ユーザーが着用したウエアラブルデバイスの一連の空間四元数パラメータを獲得し、さらにこれらの空間四元数パラメータに基づいて、それぞれ前記ウエアラブルデバイスが前記第二位置にある時のロール角を獲得する。このようにすると、獲得した全部のウエアラブルデバイスが前記第二位置にある時のロール角に基づいて、一つの統計値例えば中間位置または平均値等を獲得し、そして、前記統計値を前記ウエアラブルデバイスが回転してからの回転角度とする。その後、前記ウエアラブルデバイスが回転してからの回転角度と前記ウエアラブルデバイスの着用角度との差異値を前記ウエアラブルデバイスの回転変化量とする。
【0048】
スマートブレスレットを例とすると、ユーザーは指示情報を見てから、スマートブレスレットを着用した腕を伸ばし、手のひらを地面と平行させ、手のひらが地面に向かうようにし、腕を手のひらが空に向かうように回転させて、この位置を位置Bとして一定の時間例えば5秒間保持させる。この時間内に、サンプリング頻度に基づいて、スマートブレスレットの位置Bにある一連のロール角を獲得する。このようにすると、獲得した全部のスマートブレスレットが位置Bにある時のロール角に基づいて、一つの統計値例えば中間位置または平均値等を獲得し、そして、前記統計値をスマートブレスレット回転してからの回転角度とする。そして、スマートブレスレット回転してからの回転角度とスマートブレスレットの着用角度との差異値を、スマートブレスレットの回転変化量とする。
【0049】
スマートブレスレットの回転変化量を獲得した後の処理方式は、具体的に、スマートブレスレットの回転変化量を判断することでもよい。スマートブレスレットの回転変化量が0より小さいと、スマートブレスレットの回転方向が逆時計回りであり、前記ウエアラブルデバイスの着用部位が左腕であることが判る。スマートブレスレットの回転変化量が0より大きいと、スマートブレスレットの回転方向が時計回りであり、前記ウエアラブルデバイスの着用部位が右腕であることが判る。
【0050】
スマートブレスレットの回転変化量を獲得した後の他の処理方式は、さらに予めに変化閾値bmaxを設置し、該変化閾値bmaxは具体的に一つの経験値例えば40°であってもよく、当該変化閾値bmaxは、腕の微小な動作が産生したデータぐらつきによってスマートブレスレットの回転方向の判定を間違いにトリガーさせることを防止するために用いられる。具体的に、予めに設置した変化閾値を利用して、スマートブレスレットの回転変化量を判断する。スマートブレスレットの回転変化量が0より小さく、−bmaxより小さいまたは等しいと、スマートブレスレットの回転方向が逆時計回りであることが判り、そうすると、前記ウエアラブルデバイスの着用部位が左腕であり、スマートブレスレットの回転変化量が0より大きくて、bmaxより大きいまたは等しいと、スマートブレスレットの回転方向は時計回りであり、そうすると、前記ウエアラブルデバイスの着用部位が右腕であることが判る。そうしないと、スマートブレスレットの回転変化量が−bmaxより大きく、bmaxより小さいと、スマートブレスレットの回転変化量を再び計算する。
【0051】
他の具体的な実現過程で、ウエアラブルデバイスの着用部位は左腕または右腕を含んでいてもよく、これに相応して、103で、肘と手腕との間の距離、手腕が180°回転する時に肘が回転する角度と前記ウエアラブルデバイスの回転変化量に基づいて、前記ウエアラブルデバイスの前記着用部位での位置を得られる。
【0052】
ここで、肘と手腕との間の距離、手腕が180°回転する時に肘が回転した角度は予めに設置した経験値であってもよく、それぞれに児童、青年、男性、女性等の異なるユーザー主体に従って柔軟に設置してもよい。
【0053】
例えば、腕が縦方向回転動作を行って、即ちウエアラブルデバイスを着用した腕を伸ばし、手のひらを地面と平行にし、手のひらが地面へ向かうようにし、腕を回転させて手のひらが空に向かうようにすると、腕の縦方向軸に沿う点毎の軸歩行回転角度と縦方向位置これら二つのパラメータの間は所定の関係、例えば線形性関係、または三角関数などの非線形性関係等を満足させる。一般的に、手腕の回転角度は最大であり、肩に近寄る位置の回転角度は0に接近する。処理を簡単化するために、腕の縦方向軸の点毎の軸方向回転角度と縦方向位置との間の線形性関係を近似に三角関数関係として処理し、図4に示すように、具体的に以下の数式に従って、ウエアラブルデバイスの前記着用部位の位置を獲得する。
【0054】
【数11】
ここで、
dは、ウエアラブルデバイスの前記着用部位の位置から腕部までの距離であり、
は、肘と手腕との間の距離であり、
dθは、ウエアラブルデバイスの回転変化量であり、
θは、手腕が180°回転する時に肘が回転した角度であり、
Rは、三角関数関係の角度係数であり、予めに設置した経験値であってもよく、それぞれ児童、青年、男性、女性等の異なるユーザー主体に従って柔軟に設置してもよく、
tanRの値は、180°/肩と手腕との間の距離であってもよい。
【0055】
ここで、肩と手腕との間の距離、手腕が180°回転する時に肘が回転した角度は予めに設置した経験値であってもよく、それぞれに児童、青年、男性、女性等の異なるユーザー主体に従って柔軟に設置してもよい。
【0056】
以上の操作を実行することによって、ウエアラブルデバイスの測定着用状態、具体的に三つ次元のベクトル、即ち、<着用角度、着用部位、着用位置>に表示してもよい。
【0057】
好ましいのは、本実施例の一可能な実施形態において、103の後に、さらに前記ウエアラブルデバイスの基準着用状態を獲得してもよく、そして、前記基準着用状態と前記測定着用状態に基づいて、前記ウエアラブルデバイスの操作を最適化してもよい。
【0058】
一具体的な実現過程で、具体的に前記基準着用状態と前記測定着用状態に基づいて、着用調整指示を生成して、ユーザーに前記ウエアラブルデバイスを調整させ、前記着用調整指示、例えば震動指示、音声指示または灯光指示等の形式の指示情報を出力してもよい。
【0059】
このようにして、ユーザーは、着用調整指示に従って着用したウエアラブルデバイス、例えば、着用したウエアラブルデバイスの着用角度、着用部位、着用位置等を調整して、従来技術でウエアラブルデバイスの実際の着用状態が理想的な着用状態と一致しないのでウエアラブルデバイスの動作要求を満足できなかった問題を回避でき、ウエアラブルデバイスの信頼性を有効に向上させることができる。
【0060】
他の具体的な実現過程で、具体的に、前記基準着用状態と前記測定着用状態に基づいて、データ調整指示を生成して、前記データ調整指示に従って、前記ウエアラブルデバイスが収集した測定データを調整させる。
【0061】
このようにして、データ調整指示に従ってウエアラブルデバイス収集した測定データを調整でき、従来の技術においてウエアラブルデバイスの実際着用状態と理想着用状態が一致しないのでウエアラブルデバイスの動作要求を満足できなかった問題を回避でき、ウエアラブルデバイスの信頼性を有効に向上させることができる。
【0062】
本実施例で、ユーザーが着用したウエアラブルデバイスの空間四元数パラメータを獲得し、さらに、前記空間四元数パラメータに基づいて、前記ウエアラブルデバイスの姿勢角度を獲得し、前記ウエアラブルデバイスの姿勢角度に基づいて、前記ウエアラブルデバイスの測定着用状態を獲得するようにするこれによって、ウエアラブルデバイスの実際着用状態を得るとの目的を実現する。
【0063】
ここで、前述の各方法の実施例に対して、簡単に記述するために、それらを全部一連の動作組合として記載したが、本分野の当業者であれば、本発明は、前記の動作順序の限定を受けなく、本発明によると、あるステップは他の順序を利用でき、または同時に実行できることを了解できる。次に、本分野の当業者であれば、明細書に記載した実施例は全部好ましい実施例であり、関する動作及びモジュールは本発明に必ず無ければならないものではないことも可能であることを了解すべきである。
【0064】
前記実施例において、各実施例に対する記述はそれぞれ中心を持って述べており、ある実施例で詳細に記載しなかった部分は、他の実施例の関連記載を参照できる。
【0065】
図2は、本発明の他の一実施例によるウエアラブルデバイスの着用状態の処理装置の構造ブロック図である。図2に示すように、本実施例のウエアラブルデバイスの着用状態の処理装置は、収集手段21と、転換手段22と、処理手段23とを含む。ここで、収集手段21は、ユーザーが着用したウエアラブルデバイスの空間四元数パラメータを獲得するものであり、転換手段22は、前記空間四元数パラメータに基づいて、前記ウエアラブルデバイスの姿勢角度を獲得するものであり、処理手段23は、前記ウエアラブルデバイスの姿勢角度に基づいて、前記ウエアラブルデバイスの測定着用状態を獲得するものである。
【0066】
ここで、本実施例によるウエアラブルデバイスの着用状態の処理装置の一部または全部は、ローカル端末にあるアプリであってもよく、またはローカル端末にあるアプリにおけるプラグインパッケージまたはソフトウェア開発キット(Software Development Kit、SDK)等の機能手段であってもよく、またはネットワーク側のサーバーにおける処理エンジンであってもよく、またはネットワーク側の分布式システムであってもよく、本実施例はこれに対して特に限定していない。
【0067】
前記アプリは、端末にインストールしたネイティブアプリ(nativeApp)、または端末上のブラウザの一つのウェブアプリ(webApp)であってもよく、本実施例はこれに対して限定しない。
【0068】
好ましいのは、本実施例の一可能な実施形態において、前記収集手段21は、具体的に第一センサー装置を利用して、ユーザーが着用したウエアラブルデバイスの空間四元数パラメータを獲得するために用いられる。
【0069】
好ましいのは、本実施例の一可能な実施形態において、前記収集手段21は、具体的に第二センサー装置を利用して、ユーザーが着用したウエアラブルデバイスのセンスデータを獲得し、前記センスデータに基づいて、前記空間四元数パラメータを獲得するために用いられる。
【0070】
好ましいのは、本実施例の一可能な実施形態において、前記ウエアラブルデバイスの姿勢角度は、ウエアラブルデバイスのロール角を含んでいてもよく、これに相応して、前記処理手段23は、具体的に前記ウエアラブルデバイスが着用した体の部位で第一位置にある場合のロール角に基づいて、前記ウエアラブルデバイスの着用角度を獲得するために用いられる。
【0071】
一具体的な実現過程で、前記処理手段23は、さらに、前記ウエアラブルデバイスが着用された体の部位で前記第一位置にある時のロール角と、前記ウエアラブルデバイスが着用された体の部位で第二位置にある時のロール角に基づいて、前記ウエアラブルデバイスの回転変化量を獲得し、前記ウエアラブルデバイスの回転変化量に基づいて、前記ウエアラブルデバイスの回転方向を獲得し、前記ウエアラブルデバイスの回転方向に基づいて、前記ウエアラブルデバイスの着用部位を獲得するために用いられる。
【0072】
具体的に、前記着用部位は、左腕または右腕を含み、これに相応して、前記処理手段23は、さらに肘と手腕との間の距離、手腕が180°回転する時に肘が回転した角度と前記ウエアラブルデバイスの回転変化量に基づいて、前記ウエアラブルデバイスの前記着用部位の位置を獲得するために用いられる。
【0073】
好ましいのは、本実施例の一可能な実施形態において、前記処理手段23は、さらに、前記ウエアラブルデバイスの基準着用状態を獲得するために用いられ、前記基準着用状態と前記測定着用状態に基づいて、着用調整指示を生成し、ユーザーに前記ウエアラブルデバイスを調整することを指示し、前記着用調整指示を出力し、または前記基準着用状態と前記測定着用状態に基づいて、データ調整指示を生成して、前記データ調整指示に従って、前記ウエアラブルデバイスが収集した測定データを調整するようにする。
【0074】
ここで、図1に対応する実施例における方法は、本実施例によるウエアラブルデバイスの着用状態の処理装置によって実現できる。詳細の記載は、図1に対応する実施例における関連内容を参照でき、ここでは重複に述べない。
【0075】
本実施例で、ユーザーが着用したウエアラブルデバイスの空間四元数パラメータを獲得し、さらに前記空間四元数パラメータに基づいて、前記ウエアラブルデバイスの姿勢角度を獲得し、前記ウエアラブルデバイスの姿勢角度に基づいて、前記ウエアラブルデバイスの測定着用状態を獲得するようにし、これによって、ウエアラブルデバイスの実際着用状態を獲得するとの目的を実現する。
【0076】
また、本発明による技術案を利用して、ウエアラブルデバイスの測定着用状態を得た後、さらに前記ウエアラブルデバイスの基準着用状態を獲得してから、前記基準着用状態と前記測定着用状態に基づいて、着用調整指示を生成し出力して、ユーザーに前記ウエアラブルデバイスを調整することを指示する。これによって、ユーザーは着用調整指示に従って着用したウエアラブルデバイスを調整でき、従来技術でウエアラブルデバイスの実際着用状態と理想的な着用状態が一致していないことによって、ウエアラブルデバイスの動作要求を満足できなかった問題を回避でき、ウエアラブルデバイスの信頼性を有効に向上させることができる。
【0077】
また、本発明による技術案を利用して、ウエアラブルデバイスの測定着用状態を獲得してから、さらに前記ウエアラブルデバイスの基準着用状態を獲得してから、前記基準着用状態と前記測定着用状態とに基づいて、データ調整指示を生成し、前記データ調整指示に従って、前記ウエアラブルデバイスが収集した測定データを調整するようにする。これによって、データ調整指示に従ってウエアラブルデバイスが収集した測定データを調整でき、従来技術でウエアラブルデバイスの実際着用状態と理想的な着用状態が一致していないことによって、ウエアラブルデバイスの動作要求を満足できなかった問題を回避でき、ウエアラブルデバイスの信頼性を有効に向上させることができる。
【0078】
所属分野の当業者は、前記のシステム、装置及び手段の具体的な動作過程は、前記実施例における対応する過程を参照できることを明確に了解でき、記述の簡単化のために、ここでは重複に述べない。
【0079】
本発明によるいくらの実施例で掲示したシステム、装置及び方法は、他の方式によって実現できることは理解すべきである。例えば、前記の装置の実施例はただ例示的なもので、例えば、前記手段の分割はただロジック機能による分割で、実際に実現する時には他の分割方式、例えば、複数の手段またはモジュールは他の一つのシステムに結合または集積してもよく、またはある特徴は無視または実行しなくてもよい。また、前記に記載または検討した互いの結合または直接結合または通信接続はあるインターフェースを介して行い、装置または手段の間接的な結合または通信接続は、電気的、機械的または他の形式で実現してもよい。
【0080】
前記の分離部材として説明した手段は、物理的に分離しまたは分離ななくてもよく、手段として表示した部件は物理手段であってもよく物理手段でなくてもよいし、即ち、一つの部位にあってもよく、または複数のネットワークに分布してもよい。実際の要求に従って、その中の一部または全部の手段を選択して本実施例の方案の目的を実現してもよい。
【0081】
また、本発明の各実施例における各機能手段は一つの処理手段に集積してもよく、各手段が物理上で単独に存在してもよく、二つまたは二つ以上の手段が一つの手段に集積されてもよい。上記集積された手段はハードウェアの形式で実現してもよく、ハードウェアにソフトウェアの機能手段を結合する形式で実現してもよい。
【0082】
上記のソフトウェア機能手段の形式で実現した集積した手段は、一つのコンピューターがアクセスできる記憶媒体に記憶してもよい。上記ソフトウェア機能手段は一つの記憶媒体に記憶され、複数の命令を含んで、一つのコンピューターデバイス(パーソナルコンピューター、サーバー、またはネットワークデバイス等)またはプロセッサ−(processor)が本発明の各実施例の前記方法の一部のステップを実行させる。前述の記憶媒体は、Uディスク、ポータブルハードディスク、ROM(Read−Only Memory、ROM)、RAM(Random Access Memory、RAM)、磁気ディスクまたは光ディスク等のいろいろなプログラムコードを記憶できる媒体を含む。
【0083】
最後に、以上の実施例はただ本発明の技術案を説明するためのもので、本発明に対しての限定ではない。前記の実施例を参照して本発明を詳細に説明したが、本分野の当業者であれば、前記の各実施例に記載の技術案はまだ修正でき、又はそれの一部の技術特徴に対して均等的な置換を実施でき、これらの修正又は置換は、相応する技術案の主旨が本発明の各実施例に記載した技術案の主旨及び範囲を離脱するようにしないことを了解できる。
図1
図2
図3
図4