(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6308571
(24)【登録日】2018年3月23日
(45)【発行日】2018年4月11日
(54)【発明の名称】画像取込モジュール
(51)【国際特許分類】
G03B 11/04 20060101AFI20180402BHJP
G03B 11/00 20060101ALI20180402BHJP
G03B 17/56 20060101ALI20180402BHJP
【FI】
G03B11/04 C
G03B11/00
G03B17/56 H
【請求項の数】22
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2016-550734(P2016-550734)
(86)(22)【出願日】2014年12月4日
(65)【公表番号】特表2017-506364(P2017-506364A)
(43)【公表日】2017年3月2日
(86)【国際出願番号】CN2014092991
(87)【国際公開番号】WO2016086378
(87)【国際公開日】20160609
【審査請求日】2016年8月18日
【早期審査対象出願】
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】513068816
【氏名又は名称】エスゼット ディージェイアイ テクノロジー カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SZ DJI TECHNOLOGY CO.,LTD
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】タン、イン
(72)【発明者】
【氏名】ヤン、フェイフ
(72)【発明者】
【氏名】キウ、フアリアン
【審査官】
高橋 雅明
(56)【参考文献】
【文献】
特開2008−205973(JP,A)
【文献】
特開2006−145955(JP,A)
【文献】
特開平04−301628(JP,A)
【文献】
特開2013−217979(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03B 11/04
G03B 11/00
G03B 17/56
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケース、レンズ組立体及びフードを含み、前記フードは前記レンズ組立体のレンズに正対して設置される画像取込モジュールであって、
前記フードは薄板状であり、
前記レンズに近接する第1底面、及び前記第1底面と反対側に設置され且つ前記レンズから離れる第2底面と、
前記フードの外側面に設置され、前記ケースと係合して、前記フードを前記画像取込モジュールに連結するための係合部と、
前記フードを貫通し、外部光線を通過させ前記レンズ内に入射させるための入光経路と、
を含み、
前記入光経路は第1底面で第1入光口を形成し、前記入光経路は第2底面で第2入光口を形成し、第2入光口のサイズは第1入光口のサイズより大きく、
前記レンズに近接する前記フードの底面には前記底面に直交して設置される環形の阻止壁が設けられ、前記阻止壁と前記レンズは互いに適合して、前記レンズの位置を制限し、
前記ケースにはフードを収容するための開口が設けられ、前記開口には前記係合部と適合する適合部が設けられ、前記係合部と前記適合部は互いに適合して、前記フードを画像取込モジュールに固定し、
前記ケースは、上ケースと、下ケースとを含み、
前記レンズ組立体は、前記上ケースと前記下ケースとの間に形成される収容室内に収容され、
前記係合部は前記適合部と適合することで、前記フードを前記上ケースと前記下ケースと互いに固定する、画像取込モジュール。
【請求項2】
前記フードは円盤形の薄板状である、請求項1に記載の画像取込モジュール。
【請求項3】
前記第2入光口は矩形又は円形である、請求項1又は2に記載の画像取込モジュール。
【請求項4】
前記第1入光口は円形又はレーストラック形状である、請求項1から3の何れか1つに記載の画像取込モジュール。
【請求項5】
前記入光経路の側壁は傾斜面である、請求項1から4の何れか1つに記載の画像取込モジュール。
【請求項6】
前記第2入光口は矩形であり、前記矩形の第2入光口の4つの側辺から第1入光口に向かって伸びることにより、4つの前記傾斜面を形成する、請求項5に記載の画像取込モジュール。
【請求項7】
前記レンズは円筒状であり、前記阻止壁は前記レンズに対応する円環形であり、前記阻止壁が囲む空間の形状及びサイズは、前記レンズの形状及びサイズと互いに適合する、請求項1から6の何れか1つに記載の画像取込モジュール。
【請求項8】
前記フードはフード本体及び底蓋を含み、前記底蓋はフード本体におけるレンズに近接する側と連結され、入光経路は前記フード本体と底蓋を貫通し、レンズに近接する前記底蓋の底面は前記第1底面であり、レンズから離れる前記フード本体の底面は前記第2底面である、請求項1から7の何れか1つに記載の画像取込モジュール。
【請求項9】
前記フードは中空のケースであり、レンズに近接する前記フード本体の他の底面には開孔が設けられ、前記開孔のサイズは前記第2入光口のサイズより大きい、請求項8に記載の画像取込モジュール。
【請求項10】
前記底蓋の形状及びサイズは前記開孔の形状及びサイズと互いに適合し、
前記フード本体の開孔には少なくとも1つの第1位置決め部と少なくとも1つの第1留め具が設けられ、
前記底蓋には前記第1位置決め部と適合する少なくとも1つの第2位置決め部、及び前記第1留め具と適合する少なくとも1つの第2留め具が設けられ、
ここで、前記第1位置決め部と第2位置決め部は互いに適合して、底蓋の位置を決め、前記第1留め具と第2留め具は互いに適合して、底蓋をフード本体と連結させる、請求項9に記載の画像取込モジュール。
【請求項11】
前記第1留め具は前記フード本体の側壁における前記開孔に近接する位置から突出する弾性アームであり、前記第2留め具は前記底蓋の外側壁に形成され、かつ前記弾性アームと互いに適合する係合溝又は段差面である、請求項10に記載の画像取込モジュール。
【請求項12】
前記第1位置決め部はフード本体の開孔に設置される切欠部であり、前記第2位置決め部は前記底蓋の外側壁から突出し、かつ前記切欠部と互いに適合する凸部である、請求項10又は11に記載の画像取込モジュール。
【請求項13】
前記フード本体には少なくとも1つの第1留め具が設けられ、前記底蓋には前記第1留め具と適合する少なくとも1つの第2留め具が設けられ、前記第1留め具と第2留め具は互いに適合して、底蓋をフード本体に連結させる、請求項8に記載の画像取込モジュール。
【請求項14】
前記第1留め具は前記フード本体の側壁から突出する弾性アームであり、前記第2留め具は前記底蓋の外側壁に形成され、かつ前記弾性アームと互いに適合する係合溝又は段差面である、請求項13に記載の画像取込モジュール。
【請求項15】
前記フード本体には少なくとも1つの第1位置決め部が設けられ、前記底蓋には前記第1位置決め部と適合する少なくとも1つの第2位置決め部が設けられ、前記第1位置決め部と第2位置決め部は互いに適合して、底蓋の位置を決める、請求項13又は14に記載の画像取込モジュール。
【請求項16】
前記第1位置決め部はフード本体に設置される切欠部であり、前記第2位置決め部は前記底蓋の外側壁から突出し、かつ前記切欠部と互いに適合する凸部である、請求項15に記載の画像取込モジュール。
【請求項17】
前記係合部は係合溝であり、前記適合部は前記開口に設けられ且つ前記開口の底面から突出するリブであり、前記リブと係合溝は互いに適合して、フードを画像取込モジュールに固定しており、
又は
前記係合部はリブであり、前記適合部は前記開口の底面に設けられる係合溝であり、前記リブと係合溝は互いに適合して、フードを画像取込モジュールに固定する、請求項1から16の何れか1つに記載の画像取込モジュール。
【請求項18】
前記リブと前記係合溝との間に設けられる弾性ワッシャをさらに含む、請求項17に記載の画像取込モジュール。
【請求項19】
フィルター組立体を更に含み、前記フィルター組立体は前記フードに連結される、請求項1から18の何れか1つに記載の画像取込モジュール。
【請求項20】
前記フィルター組立体は前記フードにおけるレンズから離れる側に着脱可能に連結され、前記フィルター組立体は前記フードと連結する、請求項19に記載の画像取込モジュール。
【請求項21】
前記フィルター組立体はネジ留めにより前記フードと連結する、請求項20に記載の画像取込モジュール。
【請求項22】
前記阻止壁と前記レンズの外側面の間に設けられる弾性ワッシャを更に含む、請求項1から21の何れか1つに記載の画像取込モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は画像取込モジュール及びそのフードに関する。
【背景技術】
【0002】
フードは、撮影レンズ、デジタルカメラ及びビデオカメラなどの画像取込モジュールのレンズの前端に実装され、有害光をカットする装置である。フードの種類は、材料により、金属フード、硬質プラスチックフード及びソフトプラスチックフードに分類でき、形状により、円筒形フード、花弁状フード及び方形フードに分類できる。
【0003】
通常のフードは画像取込モジュールの前端に外付けされて、画像取込モジュールのレンズの長さを増加させ、直径を増大させる。このような従来のフードは普通のデジタルカメラやビデオカメラに応用され、迷光干渉の問題をある程度解決することができる。
【0004】
しかし、運動型撮影レンズ又は無人機(Unmanned Aerial Vehicle、UAV)に搭載され空撮するための小型撮影機器にとって、従来のフードは大きく且つ実装が複雑であるため、この種の小型撮影機器に適用できない。また、無人機(Unmanned Aerial Vehicle、UAV)に搭載され空撮するための小型撮影機器にとって、撮影機器の前端にフードを外付けすることは撮影機器の重心を変化させ、UAVのバランスに影響を与えるとともに、多軸雲台の安定性にも影響を与える。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、本発明はフード及びフードを内蔵する画像取込モジュールを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
画像取込モジュールのレンズの前方にロック可能なフードであって、
前記フードは、薄板状であり、
前記レンズに近接する第1底面、及びこの第1底面と反対側に設置され且つ前記レンズから離れる第2底面と、
前記画像取込モジュールと係合するための係合部と、
前記フードを貫通し、外部光線を通過させ前記レンズ内に入射させるための入光経路と、
を含み、
前記入光経路は第1底面で第1入光口を形成し、前記入光経路は第2底面で第2入光口を形成し、第2入光口のサイズは第1入光口のサイズより大きい。
【0007】
更に、このフードは円盤形の薄板状である。
【0008】
更に、前記第2入光口は矩形又は円形である。
【0009】
更に、前記第1入光口は円形又はレーストラック形である。
【0010】
更に、前記入光経路の側壁は傾斜面である。
【0011】
更に、前記第2入光口は矩形であり、この矩形の第2入光口の4つの側辺から第1入光口に向かって伸びることにより、4つの前記傾斜面を形成する。
【0012】
更に、前記フードはフード本体及び底蓋を含み、この底蓋はフード本体におけるレンズに近接する側と連結され、入光経路は前記フード本体と底蓋を貫通し、レンズに近接するこの底蓋の底面は前記第1底面であり、レンズから離れるこのフード本体の底面は前記第2底面である。
【0013】
更に、前記フードは中空のケースであり、レンズに近接する前記フード本体の他の底面には開孔が設けられ、この開孔のサイズは前記第2入光口のサイズより大きい。
【0014】
更に、前記底蓋の形状及びサイズは前記開孔の形状及びサイズと互いに適合する。
前記フード本体の開孔には少なくとも1つの第1位置決め部と少なくとも1つの第1留め具が設けられる。
前記底蓋には前記第1位置決め部と適合する少なくとも1つの第2位置決め部、及び前記第1留め具と適合する少なくとも1つの第2留め具が設けられる。
ここで、この第1位置決め部と第2位置決め部は互いに適合して、底蓋の位置を決める。前記第1留め具と第2留め具は互いに適合して、底蓋をフード本体に連結させる。
【0015】
更に、前記第1留め具は前記フード本体の側壁における前記開孔に近接する位置から突出する弾性アームであり、前記第2留め具は前記底蓋の外側壁に形成され、かつ前記弾性アームと互いに適合する係合溝又は段差面である。
【0016】
更に、前記第1位置決め部はフード本体の開孔に設置される切欠部であり、前記第2位置決め部は前記底蓋の外側壁から突出して前記切欠部と互いに適合する凸部である。
【0017】
更に、前記フード本体には少なくとも1つの第1留め具が設けられ、前記底蓋には前記第1留め具と適合する少なくとも1つの第2留め具が設けられる。前記第1留め具と第2留め具は互いに適合して、底蓋をフード本体に連結させる。
【0018】
更に、前記第1留め具は前記フード本体の側壁から突出する弾性アームであり、前記第2留め具は前記底蓋の外側壁に形成され、かつ前記弾性アームと互いに適合する係合溝又は段差面である。
【0019】
更に、前記フード本体には少なくとも1つの第1位置決め部が設けられ、前記底蓋には前記第1位置決め部と適合する少なくとも1つの第2位置決め部が設けられる。この第1位置決め部と第2位置決め部は互いに適合して、底蓋の位置を決める。
【0020】
更に、前記第1位置決め部はフード本体に設置される切欠部であり、前記第2位置決め部は前記底蓋の外側壁から突出して前記切欠部と互いに適合する凸部である。
【0021】
画像取込モジュールであって、ケース、レンズ組立体、及び上述のフードを含み、
前記フードは前記レンズ組立体のレンズに正対して設置され、このフードの係合部と前記ケースは係合して、フードをこの画像取込モジュールに連結する。
【0022】
更に、前記ケースにはフードを収容するための開口が設けられ、この開口には前記係合部と適合する適合部が設けられ、前記係合部とこの適合部は互いに適合して、フードを画像取込モジュールに固定する。
【0023】
更に、前記係合部は係合溝であり、前記適合部は前記開口に設けられ且つこの開口の底面から突出するリブであり、このリブと係合溝は互いに適合して、フードを画像取込モジュールに固定する。
又は
前記係合部はリブであり、前記適合部は前記開口の底面に設けられる係合溝であり、このリブと係合溝は互いに適合して、フードを画像取込モジュールに固定する。
【0024】
更に、フィルター組立体を更に含み、このフィルター組立体は前記フードに連結される。
【0025】
更に、このフィルター組立体は前記フードにおけるレンズから離れる側に着脱可能に連結され、このフィルター組立体はネジ留めにより前記フードと連結する。
【発明の効果】
【0026】
本発明のフードを用いる画像取込モジュールは、フードがこの画像取込モジュールの内部に設置され、且つ画像取込モジュールのレンズに近接して設置され、小型であり、構造が簡単であり、遮光機能が良好である。本発明は運動型カメラ機器、及び無人機に搭載され空撮する小型カメラに適用する。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】
図1は、本発明の第1実施形態に係る画像取込モジュールの構造を示す図である。
【
図2】
図2は、
図1における画像取込モジュールの分解構造を示す図である。
【
図3】
図3は、
図2における画像取込モジュールの箇所IIIの拡大図である。
【
図4】
図4は、
図1におけるIV−IVに沿った断面の構造を示す図である。
【
図5】
図5は、本発明の第2実施形態に係る画像取込モジュールの構造を示す図である。
【
図6】
図6は、
図5における画像取込モジュールの分解構造を示す図である。
【
図7】
図7は、
図5における画像取込モジュールのフードの分解構造を示す図である。
【
図8】
図8は、
図5における画像取込モジュールのフードとフィルター組立体の取付構造を示す図である。
【
図9】
図9は、
図8におけるIX−IXに沿った断面の構造を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について詳細に説明する。
【0029】
図1は、本発明の第1実施形態における画像取込モジュール100の構造を示す図である。この画像取込モジュール100は、無人機に搭載されて空撮するための小型カメラであってもよく、運動型のカメラ、又は他のデジタルカメラ、撮像装置の画像取込モジュールであってもよい。
【0030】
図1と
図2に示すように、本実施形態において、この画像取込モジュール100は全体的に略球状である。他の実施形態において、この画像取込モジュール100の形状は立方体又は直方体などの他の形状であってもよい。
【0031】
この画像取込モジュール100は、上ケース11、下ケース12、レンズ組立体20、フード30及びフィルター組立体40を含む。ここで、前記レンズ組立体20は上ケース11と下ケース12の間に形成する収容室(図示せず)内に収容される。前記フィルター組立体40はフィルターガラス41とフィルターリング42を含む。前記レンズ組立体20はレンズ21を含み、光線がこのレンズ21を通過して前記レンズ組立体20内に入射し結像する。フード30は前記レンズ組立体20のレンズ21とフィルター組立体40の間に設置される。
【0032】
この上ケース11と下ケース12はいずれも略半球状の中空ケースであり、上ケース11と下ケース12はネジ、スナップ留め又は粘着などの手段により互いに固定されることができる。レンズ組立体20は上ケース11と下ケース12の間に形成する収容室内に固設される。前記レンズ組立体20は上ケース11と互いに固定されてもよく、下ケース12と互いに固定されてもよく、又は同時に上ケース11及び下ケース12と互いに固定されてもよい。
【0033】
本実施形態において、前記上ケース11、下ケース12及びレンズ組立体20にはそれぞれ対応のネジ穴が設けられ、ネジ固定により上ケース11、レンズ組立体20及び下ケース12を互いに固定する。実装の際には、まずレンズ組立体20を下ケース12にロックし、次に上ケース11、下ケース12及びレンズ組立体20を互いに固定することで、上ケース11、下ケース12及びレンズ組立体20の実装を完了する。具体的に、この下ケース12には少なくとも1つの第1ネジ穴121と少なくとも1つの第3ネジ穴123が設けられ、レンズ組立体20には前記第1ネジ穴121と一対一に対応する少なくとも1つの第2ネジ穴201及び前記第3ネジ穴123と対応する少なくとも1つの第4ネジ穴202が設けられ、前記上ケース11には前記第1ネジ穴121と対応する少なくとも1つの第五ネジ穴(図示せず)が設けられる。実装の際には、まず、ネジ70にレンズ組立体20における第4ネジ穴202及び下ケース12における第3ネジ穴123を順に通過させて、このレンズ組立体20と下ケース12を一緒に固定する。次に、ネジ50に前記下ケース12における第1ネジ穴121、レンズ組立体20における第2ネジ穴201、及び上ケース11における第五ネジ穴を通過させて、この上ケース11、レンズ組立体20及び下ケース12を一緒に固定する。
【0034】
前記上ケース11には更に略半円形の第1開口部112が設けられ、前記下ケース12には前記第1開口部112と対応する第2開口部122が設けられ、前記上ケース11と下ケース12が互いに連結される場合、この第1開口部112と第2開口部122は円形の開口(図示せず)を構成し、この開口は前記上ケース11と下ケース12の間に形成する収容室に連通し、且つ前記レンズ組立体20のレンズ21に正対して設置される。他の実施形態において、この第1開口部112と第2開口部122は長方形又は矩形であってもよく、これにより、異なる開口の形状を構成する。
【0035】
前記上ケース11におけるこの第1開口部112に位置する箇所には適合部13が設けられ、前記下ケース12におけるこの第2開口部122に位置する箇所にも前記適合部13が設けられる。本実施形態において、前記適合部13は前記第1開口部112と第2開口部122の底面から突出する半円弧形のリブである。
【0036】
図3を併せて参照すると、前記フード30の形状は、前記上ケース11と下ケース12が一緒に固定されるとき、第1開口部112と第2開口部122の間に構成された開口の形状とサイズと互いに適合する。このフード30の直径は開口の直径と比べて僅かに小さく又は等しい。
【0037】
本実施形態において、このフード30は円盤状である。このフード30は前記レンズ21と対面する第1底面31、この第1底面31と反対側に設置される第2底面32、及び外側面33を含む。他の実施形態において、このフード30は方形の薄板状又は他の形状の薄板状であってもよい。
【0038】
前記フード30は更に第1底面31と第2底面32を貫通する入光経路34を含み、この入光経路34は前記レンズ21に近接する第1入光口341及び前記レンズ21から離れる第2入光口342を含む。この第2入光口342のサイズは前記第1入光口341のサイズより大きい。本実施形態において、第1入光口341は略レーストラック形状であり、即ちこの第1入光口341は1つの矩形ブロックとこの矩形ブロックの両側に位置する半円形ブロック又は弓形ブロックからなる。前記第2入光口342は矩形であり、この第2入光口342は第2入光口を構成する。光線は第2入光口342により、入光経路34に入射し且つ第1入光口341から出射して、前記レンズ21内に入射して結像する。本実施形態において、この入光経路34の内側壁343は傾斜面である。具体的に、この矩形の第2入光口342は4つの側辺から第1入光口341に向かって伸びることにより、4つの前記傾斜面を形成する。
【0039】
他の実施形態において、この第1入光口341と第2入光口342の形状は他の形状であってもよく、例えば、いずれも円形などであってもよい。第2入光口342のサイズは前記第1入光口341のサイズより大きくするように保証すればよい。
【0040】
図3と
図4に示すように、このフード30は前記外側面33に設置される係合部35を更に含み、この係合部35は前記適合部13と適合することで、フード30を上ケース11と下ケース12と互いに固定する。本実施形態において、この係合部35はフード30の外側面33に形成する係合溝であり、この係合溝は前記第1開口部112と第2開口部122の底面から突出する半円弧形のリブと互いに適合する。前記リブが前記第1開口部112と第2開口部122の底面から突出するため、上ケース11と下ケース12が互いに固定する場合、前記リブは係合溝内に挿入され、且つこのリブは前記開口からのフード30の脱出を阻止することができ、フード30と上ケース11及び下ケース12との固定を実現するようにする。
【0041】
本実施形態において、画像取込モジュール100の密閉性を向上させ、ダストや水分がフード30と上ケース11及び下ケース12との間の間隙から画像取込モジュール100内に入ることを防止するために、前記リブと係合溝の間には更に弾性ワッシャ60が設けられる。
【0042】
図2〜4に示すように、このフード30は前記外側面33における第2底面32に近接する位置に設置される第1連結部36を更に含む。前記フィルター組立体40のフィルターリングにはこの第1連結部36と対応する第2連結部43が設けられ、この第1連結部36と第2連結部43が互いに適合して、前記フィルター組立体40をフード30に実装する。本実施形態において、前記第1連結部36は雄ネジであり、この第2連結部43は相応の雌ネジである。他の実施形態において、前記フィルター組立体40は係合又は粘着の手段によりこのフード30に着脱可能に固定される。
【0043】
前記画像取込モジュール100を実装するとき、まずレンズ組立体20と下ケース12を互いに固定し、次にフード30における係合部35と下ケース12における適合部13の適合により、フード30の位置を予備的に決め、次いで上ケース11と下ケース12を互いに固定し、同時に上ケース11における適合部13と下ケース12における適合部13は一緒に前記フード30の位置を制限し、最後にフィルター組立体40とフード30を互いに固定して、実装を完了する。
【0044】
他の実施形態において、前記適合部13は前記第1開口部112と第2開口部122の底面から内側へ向って凹陥形成される半円弧形の係合溝であり、前記係合部35はフード30の外側面33から突出する環状のリブである。前記適合部13と係合部35の係合方式は前述のリブと係合溝の固定方式に限定されず、弾性スナップ留め、又は弾性復帰部材と係合溝などの他の着脱可能な固定方式であってもよい。前記フード30と上ケース11及び下ケース12との間には粘着ネジ留めなどの他の固定方式が用いられてもよい。
【0045】
図4に示すように、前記フード30の第1底面31には前記レンズ組立体20のレンズ21と互いに適合するための環形の阻止壁37が更に設けられ、この阻止壁37はこの第1底面31に直交して設置される。阻止壁37が囲む空間(図示せず)の形状及びサイズは前記レンズ21の形状及びサイズと互いに適合する。本実施形態において、前記レンズ21は円筒状であり、この阻止壁37は対応して円環形であり、阻止壁37が囲む空間の直径は前記レンズ21の直径と比べて等しく又は僅かに大きい。実装のとき、前記レンズ組立体20のレンズ21は前記阻止壁37が囲む空間内に進入し、阻止壁37はこのレンズ21の位置を制限することに用いられる。本実施形態において、前記阻止壁37とレンズ21の外側面の間にはゴム材質又は他の弾性材質の弾性ワッシャ80が更に設けられる。
【0046】
図5と
図6は、本発明の第2実施形態における画像取込モジュール200の構造を示す図である。この画像取込モジュール200の構造は第1実施形態における画像取込モジュール100の構造と類似であり、画像取込モジュール200も上ケース211、下ケース212、レンズ組立体220、フード230及びフィルター組立体240を含む。ここで、前記レンズ組立体220と上ケース211及び下ケース212との間の固定方式は第1実施形態と同じであるため、詳細に再説明しない。前記フィルター組立体240はフィルターガラス2041とフィルターリング2042を含む。前記レンズ組立体220はレンズ221を含み、光線がこのレンズ221を通過して前記レンズ組立体220内に入射し結像する。フード230は前記レンズ組立体220のレンズ221とフィルター組立体240の間に設置される。
【0047】
前記上ケース211にも第1開口部2112が含まれ、下ケース12には前記第1開口部2112と対応する第2開口部2122が設けられ、前記上ケース211と下ケース212が一緒に固定される場合、この第1開口部2112と第2開口部2121は前記レンズ組立体220のレンズ221に正対する開口(符号なし)を構成する。同様に、前記上ケース211におけるこの第1開口部2112に位置する箇所には適合部213が設けられ、前記下ケース212におけるこの第2開口部2121に位置する箇所にも前記適合部213が設けられる。本実施形態において、前記適合部213も前記第1開口部2112と第2開口部2121の底面から突出する半円弧形のリブである。
【0048】
フード230の形状は、第1開口部2112と第2開口部2121が構成する開口の形状とサイズと互いに適合する。このフード230の直径は開口の直径と比べて僅かに小さく又は等しい。
【0049】
図7と
図8に示すように、画像取込モジュール200と第1実施形態における画像取込モジュール100の相違点は、第2実施形態において、フード230はフード本体23と底蓋24を含むことである。
【0050】
この底蓋24はフード本体23に対面する第3底面241、この第3底面241と反対側に設置され且つ前記レンズ221に対面する第4底面242、及び外側壁243を含む。前記フード本体23は略円盤状であり、このフード本体23は前記レンズ221と対面する第1底面231、この第1底面231と反対側に設置される第2底面232、及び外側面233を含む。
【0051】
前記フード30は前記フード本体23と底蓋24を貫通する入光経路234を更に含む。この入光経路234は底蓋24の第4底面242で第1入光口2341を形成し、この入光経路234はフード本体23の第2底面232で第2入光口2342を形成し、この第1入光口2341と第2入光口2342はいずれも前記入光経路234と互いに連通する。本実施形態において、この第2入光口2342は矩形であり、第1入光口2341は円形であり、第2入光口342のサイズは前記第1入光口341のサイズより大きい。
【0052】
具体的に、この底蓋24にはこの第3底面241と第4底面242を貫通する貫通孔246が更に設けられ、この底蓋24の貫通孔246は前記レンズ221に正対して設置される。この貫通孔246は第4底面242で前記第1入光口2341を形成する。前記フード本体23は中空の円盤状ケースであり、入光経路234は第2底面232で前記第2入光口2342を形成し、このフード本体23の第1底面231には開孔239が更に設けられ、この開孔239のサイズは前記第2入光口2342のサイズより大きく、この開孔239は前記第2入光口2342と互いに連通する。前記フード本体23は中空の円盤状ケースであるため、前記開孔239と第2入光口2342の間は中空にして、空間237を形成する。この空間237と底蓋24における貫通孔246は一緒に前記入光経路234を構成する。
【0053】
前記底蓋24の形状及びサイズはそれぞれ開孔239の形状及びサイズと適合し、この底蓋24は前記フード本体23の第1入光口2341と着脱可能に連結される。
【0054】
前記フード本体23の内側壁2343には少なくとも1つの第1位置決め部25が設けられ、前記底蓋24の外側壁243には前記第1位置決め部25と適合する少なくとも1つの第2位置決め部244が設けられる。本実施形態において、前記第1位置決め部25は切欠部であり、前記開孔239と互いに連通する。前記第2位置決め部244は底蓋24の外側壁243から突出する凸部である。他の実施形態において、前記第1位置決め部25と第2位置決め部244の間の位置決め方式は上述の位置決め方式に限定されず、例えば、前記第1位置決め部25はフード本体23から前記開孔239に近接する位置に設置される凸部であり、前記第2位置決め部244は切欠部である。
【0055】
前記フード本体23の内側壁2343における前記開孔239に近接する位置には内側壁2343から突出する少なくとも1つの第1留め具238が設けられ、この底蓋24の外側壁243には前記第1留め具238と係合する少なくとも1つの第2留め具245が設けられる。
【0056】
前記レンズ221と対面する前記底蓋24における第4底面242にはこの第4底面242に直交して設置される環形の阻止壁247が更に設けられ、この阻止壁247は前記レンズ組立体220のレンズ221と互いに適合することに用いられる。阻止壁247が囲む空間248の形状及びサイズは前記レンズ221の形状及びサイズと互いに適合する。本実施形態において、前記レンズ221は円筒状であり、この阻止壁247は対応して円環形であり、阻止壁247が囲む空間の直径は前記レンズ221の直径と比べて等しく又は僅かに大きい。
【0057】
図7、
図8及び
図9に示すように、前記フード230が実装されるとき、まず底蓋24の外側壁243における第2位置決め部244とフード本体23の開孔239で設置される第1位置決め部25の位置を合わせ、底蓋24をフード本体23の側へ向かって押圧して、底蓋24の一部を開孔239内に挿入させ、且つ前記第1留め具238と第2留め具245は互いに係合して、フード本体23と底蓋24を連結する。
【0058】
本実施形態において、前記フード本体23と底蓋24はいずれもプラスチック材料を用い、自身は一定の弾性を有する。前記第1留め具238は前記フード本体23の内側壁2343における前記開孔239に近接する位置から突出する弾性アームであり、前記第2留め具245は底蓋24の外側壁243から内側へ向って凹陥形成される段差面である。実装中、前記底蓋24は底蓋24に近接する側から前記第1留め具238を押圧し、この第1留め具238は弾性変形して、第2留め具245を第1留め具238の底蓋24から離れる側まで移動させると、外力が除去され、第1留め具238と第2留め具245の位置制限の作用によって、底蓋24はフード本体23に固定される。実装のとき、前記レンズ組立体220のレンズ221は前記阻止壁247が囲む空間内に進入し、阻止壁247はこのレンズ221の位置を制限することに用いられる。本実施形態において、前記阻止壁247とレンズ221の外側面の間にはゴム材質又は他の弾性材質の弾性ワッシャ280が更に設けられる。
【0059】
他の実施形態において、前記第1留め具238と第2留め具245は他の係合方式、例えば弾性アームなどの弾性復帰部材と係合溝の係合方式を用いてもよい。
【0060】
他の実施形態において、前記底蓋24はフード本体23の第1底面231の側に係合されればよく、前記開孔239内に挿入する必要がない。
【0061】
図6〜10に示すように、第1実施形態と類似して、このフード本体23は前記外側面233に設置される係合部235を更に含み、この係合部235は前記適合部213と適合することで、フード本体230を上ケース211と下ケース212と互いに固定する。このフード本体23は前記外側面233における第2底面232に近接する位置に設置される第1連結部236を更に含む。前記フィルター組立体240のフィルターリング2042にはこの第1連結部36と対応する第2連結部(符号なし)が設けられ、この第1連結部36と第2連結部が互いに適合して、前記フィルター組立体240をフード本体23に実装する。
【0062】
第1実施形態におけるフード30又は第2実施形態におけるフード230を用いる画像取込モジュールは、フードがこの画像取込モジュールの内部に設置され、且つ画像取込モジュールのレンズに近接して設置され、小型であり、構造が簡単であり、遮光機能が良好である。本発明は運動型カメラ機器、及び無人機に搭載され空撮する小型カメラに適用する。
【0063】
フード30/230の遮光効果を向上させるために、このフード30/230の表面は光反射を防止するように、マット、つや消し又はシボマットブラック効果を施してもよい。同時に、更に光反射を低減させるように、前記レンズと対面するフード30/230の表面に植毛してもよい。
【0064】
当業者は、上述の実施形態が単に本発明の例示に過ぎず、本発明を限定しようとするものではなく、本発明の実質的な趣旨の範囲において、上述の実施例に対する適切な変更や変形が、本発明が請求する保護範囲内に含まれていることを理解すべきである。
【符号の説明】
【0065】
100、200 画像取込モジュール
11、211 上ケース
112、2112 第1開口部
12、212 下ケース
121 第1ネジ穴
122、2122 第2開口部
123 第3ネジ穴
13、213 適合部
20、220 レンズ組立体
21、221 レンズ
201 第2ネジ穴
202 第4ネジ穴
30、230 フード
31、231 第1底面
32、232 第2底面
33、233 外側面
34、234 入光経路
341、2341 第1入光口
342、2342 第2入光口
343、2343 内側壁
35、235 係合部
36、236 第1連結部
237 空間
238 第1留め具
239 開孔
23 フード本体
24 底蓋
241 第3底面
242 第4底面
243 外側壁
244 第2位置決め部
245 第2留め具
246 貫通孔
25 第1位置決め部
40、240 フィルター組立体
41、2041 フィルターガラス
42、2042 フィルターリング
43 第2連結部
50、70 ネジ
60、80、280 弾性ワッシャ