(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記所定の表示領域において、前記内部計測情報の表示領域の少なくとも一部に、異なる時点において、前記生体情報に関する情報の表示領域が重なる、請求項1のウォッチ。
前記内部計測情報は、時刻、時間、歩数、単位時間当たりの歩数、歩行または走行時の加速度、歩行または走行した距離、歩行または走行によって消費した消費エネルギーの少なくとも一部を含む、
ことを特徴とする請求項3に記載のウォッチ。
前記判定部は、前記生体信号が前記所定の期間内に少なくとも一回取得した場合、または、前記生体信号が前記所定の期間内において所定の周期で継続して取得した場合、前記生体信号を取得していると判定する
ことを特徴とする請求項5に記載のウォッチ。
前記生体信号取得部を動作させる設定と停止させる設定との切替を行う信号取得制御部を具備することを特徴とする請求項1から7のうちいずれか一項に記載のウォッチ。
前記表示制御部は、前記判定部が前記生体信号を取得していると判定した場合には、前記生体信号の示す前記生体情報に関する情報を表示する複数の表示パターン間で前記表示部の表示の切替を行い、前記判定部が前記生体信号を取得していないと判定した場合には、前記内部計測部が出力した内部計測情報に関する情報を表示する複数の表示パターン間で前記表示部の表示の切替を行うことを特徴とする請求項3から7のうちいずれか一項に記載のウォッチ。
前記表示制御部は、前記判定部が前記生体信号を取得していると判定した場合には前記生体信号の示す前記生体情報に関する情報を表示する複数の表示パターン間で前記表示部の表示の切替を直ちに行うか、又は、前記判定部が前記生体信号を取得していると判定し、且つさらに前記生体信号の示す前記生体情報に関する情報が所定の閾値の範囲内に含まれると判定した場合には前記生体信号の示す前記生体情報に関する情報を表示する複数の表示パターン間で前記表示部の表示の切替を直ちに行う、
ことを特徴とする請求項11に記載のウォッチ。
前記表示制御部は、前記判定部が前記生体信号を取得していると判定した状態から、前記生体信号を取得していないと判定した状態に変わった場合、所定の時間待機した後、前記内部計測部が測定した前記内部計測情報を表示する複数の表示パターンの間で前記表示部の表示の切替を行うことを特徴とする請求項3から7のうちいずれか一項に記載のウォッチ。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ユーザが電子機器を使用する目的や状況に応じて、ユーザの見たい情報が異なる場合がある。例えば、ユーザがランニングウォッチを使用する場合でも、心拍計として使用する場合は心拍数を見たいのに対し、ストップウォッチとして使用する場合は、ラップタイムやスプリットタイムなどを見たいことが考えられる。
ここで、見たい情報に応じて表示を切り替える操作は、ユーザにとって手間である。例えば、ランニングなど運動の開始時や運動中に、ラップタイム、スプリットタイムあるいは心拍数など所望の情報を表示させるためにボタンを押して表示切替を行うことは、ユーザにとって手間である。
【0008】
これに対し、特許文献1に記載の方法は、表示モードを順次切り替える際に、不使用の機能に対応する表示モードの表示をスキップするものであり、表示切替のためのユーザ操作は必要である。
また、特許文献2に記載の携帯用脈波計測装置や、特許文献3に記載の脈波計測装置において、表示切替操作を行うユーザの手間を低減させることができれば、さらに利便性が高まる。
【0009】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、表示切替操作を行うユーザの手間を低減させることのできる電子機器、表示制御方法およびプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この発明は上述した課題を解決するためになされたもので、本発明の一態様による電子機器は、情報を表示する表示部と、生体情報を測定する測定装置からの、生体情報の測定結果を示す生体信号を取得する生体信号取得部と、自装置の内部で計測された内部計測情報を出力する内部計測部と、前記生体信号取得部が前記生体信号を取得しているか否かを判定し、前記判定の結果に基づいて、前記内部計測部が出力した内部計測情報と、前記生体信号の示す前記生体情報に関する情報とのいずれを前記表示部に表示させるかの切替を行う表示制御部と、を具備することを特徴とする。
【0011】
また、本発明の一態様による電子機器は、上述の電子機器であって、前記生体信号取得部が前記生体信号を取得しているか否かを判定する判定部を具備し、前記表示制御部は、前記判定部によって前記判定された結果に基づいて、前記内部計測部が出力した内部計測情報と、前記生体信号の示す前記生体情報に関する情報とのいずれを前記表示部に表示させるかの切替を行う、ことを特徴とする。
【0012】
また、本発明の一態様による電子機器は、上述の電子機器であって、前記内部計測情報は、時刻、時間、歩数、走行時の加速度、歩数に基づく距離、歩数に基づく消費カロリーの少なくとも一部を含む、ことを特徴とする。
【0013】
また、本発明の一態様による電子機器は、上述の電子機器であって、前記判定部は、前記生体信号を所定の期間内に受信したか否かに基づいて、前記判定を行う、ことを特徴とする。
【0014】
また、本発明の一態様による電子機器は、上述の電子機器であって、前記判定部は、前記生体信号取得部が取得した生体信号が、所定の閾値の範囲内か否かを判定し、前記表示制御部は、前記判定部による所定の閾値の範囲内か否かの判定の結果に基づいて、前記内部計測部が出力した内部計測情報と、前記生体信号の示す前記生体情報に関する情報とのいずれを前記表示部に表示させるかの切替を行う、ことを特徴とする。
【0015】
また、本発明の一態様による電子機器は、上述の電子機器であって、前記生体信号取得部を動作させる設定と停止させる設定との切替を行う信号取得制御部を具備することを特徴とする。
【0016】
また、本発明の一態様による電子機器は、上述の電子機器であって、前記表示制御部は、当該生体信号取得部を動作させる設定か停止させる設定かの表示を前記表示部に行わせることを特徴とする。
【0017】
また、本発明の一態様による電子機器は、上述の電子機器であって、所定のモードへの遷移が行われると前記生体信号取得部の動作を開始させる生体信号取得部を具備することを特徴とする。
【0018】
また、本発明の一態様による電子機器は、上述の電子機器であって、前記表示制御部は、前記生体信号取得部が前記生体信号を取得している場合には、前記生体信号の示す前記生体情報に関する情報を表示する複数の表示パターン間で前記表示部の表示の切替を行い、前記生体信号取得部が前記生体信号を取得していない場合には、前記内部計測部が出力した内部計測情報に関する情報を表示する複数の表示パターン間で前記表示部の表示の切替を行うことを特徴とする。
【0019】
また、本発明の一態様による電子機器は、上述の電子機器であって、前記表示制御部は、前記生体信号取得部が前記生体信号を取得していると判定した状態から、前記生体信号を取得していないと判定した状態になった場合、所定の時間待機した後、前記内部計測部が測定した前記内部計測情報を表示する複数の表示パターンの間で前記表示部の表示の切替を行うことを特徴とする。
【0020】
また、本発明の一態様による電子機器は、上述の電子機器であって、前記表示制御部は、モード毎に異なる表示パターンにて前記表示部に情報の表示を行わせ、所定のモードにおいて前記切替を行うことを特徴とする。
【0021】
また、本発明の一態様による表示制御方法は、情報を表示する表示部と、生体情報を測定する測定装置からの、生体情報の測定結果を示す生体信号を取得する生体信号取得部と、自装置の内部で計測された内部計測情報を出力する内部計測部と、を具備する電子機器の表示制御方法であって、前記生体信号取得部が前記生体信号を取得しているか否かを判定し、前記判定の結果に基づいて、前記内部計測部が出力した内部計測情報と、前記生体信号の示す前記生体情報に関する情報とのいずれを前記表示部に表示させるかの切替を行う表示制御ステップと、を具備することを特徴とする。
【0022】
また、本発明の一態様によるプログラムは、情報を表示する表示部と、生体情報を測定する測定装置からの、生体情報の測定結果を示す生体信号を取得する生体信号取得部と、自装置の内部で計測された内部計測情報を出力する内部計測部と、を具備する電子機器を制御するコンピュータに、前記生体信号取得部が前記生体信号を取得しているか否かを判定し、前記判定の結果に基づいて、前記内部計測部が出力した内部計測情報と、前記生体信号の示す前記生体情報に関する情報とのいずれを前記表示部に表示させるかの切替を行う表示制御ステップ、を実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、表示切替操作を行うユーザの手間を低減させることができる。
【発明を実施するための形態】
【0025】
<第1の実施形態>
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態におけるランニングウォッチシステムの装置構成を示す概略構成図である。同図において、ランニングウォッチシステム1は、チェストストラップ100と、ランニングウォッチ200とを具備する。
ランニングウォッチシステム1は、ランニングなどスポーツを行うユーザに対して心拍数(1分あたりの心拍数)やラップタイム等の情報を提供する。
【0026】
チェストストラップ100は、ユーザの胸部に装着され、ユーザの心拍を検出して心拍信号をランニングウォッチ200に無線送信する。チェストストラップ100は、本発明における測定装置の一例に該当する。
ランニングウォッチ200は、心拍数やラップタイム等の情報を表示することで、これらの情報をユーザに提供する。ランニングウォッチ200は、本発明における電子機器の一例に該当する。
【0027】
具体的には、ランニングウォッチ200は、チェストストラップ100からの心拍信号を計数して心拍数を算出し、算出した心拍数を表示画面に表示する。この心拍数は、本発明における生体情報の一例に該当する。ここでいう生体情報は、生体を測定することで取得可能な情報である。チェストストラップ100が検出する心拍も、本発明における生体情報の一例に該当する。また、チェストストラップ100が送信する心拍信号は、本発明における生体信号の一例に該当する。
【0028】
また、ランニングウォッチ200は、時刻やラップタイムやスプリットタイムを表示画面に表示する。この時刻やラップタイムやスプリットタイムは、本発明における時間に関する情報の一例に該当する。ここでいう時間に関する情報は、時間を測定することで取得可能な情報である。例えば、現在時刻は、基準となる時点におけるに、当該時刻からの経過時間を加算することで取得できる。以下では、時刻とラップタイムとスプリットタイムを総称して、時間情報と表記する。
ここで、ランニングウォッチ200は、心拍数と時間情報とを切り替えて表示する。これにより、ランニングウォッチ200は、表示可能な情報の量が限られた表示領域を有効に用いて、ユーザの所望する情報を表示し得る。
【0029】
但し、本発明の適用範囲は、ランニングウォッチシステムに限らない。限られた表示領域に生体情報と時間に関する情報とを表示する様々な電子機器に本発明を適用可能である。例えば、表示画面の限られた領域に心拍数と時刻等とを切り替えて表示するルームランナーに本発明を適用してもよい。
【0030】
また、本発明における生体情報は、心拍数に限らず、呼吸数や消費エネルギーなど、様々な生体情報とし得る。
また、本発明において測定装置が電子機器に生体信号を伝達する形態は、無線通信に限らず有線通信であってもよい。また、測定装置が電子機器に内蔵されていてもよい。
【0031】
図2は、ランニングウォッチシステム1の機能構成を示す概略ブロック図である。同図において、ランニングウォッチシステム1は、チェストストラップ100と、ランニングウォッチ200とを具備する。チェストストラップ100は、センサ部110と、送信部120とを具備する。ランニングウォッチ200は、受信部210と、表示情報処理部220と、表示制御部230と、表示部240と、操作入力部250と、信号取得制御部260とを具備する。表示情報処理部220は、時間測定部221を具備する。
【0032】
センサ部110は、心拍センサを有し、ユーザの心拍を検出する毎に心拍信号を送信部120へ出力する。
送信部120は、センサ部110が出力した心拍信号を無線にて送信する。
【0033】
受信部210は、本発明における生体信号取得部の一例に該当し、生体情報を測定する測定装置からの、生体情報の測定結果を示す生体信号を取得する。具体的には、受信部210は、チェストストラップ100(送信部120)からの心拍信号を受信して表示情報処理部220へ出力する。
【0034】
表示情報処理部220は、受信部210が受信した心拍信号に基づいて心拍数を算出する。また、表示情報処理部220は、時間測定部221にて時間情報を測定する。また、表示情報処理部220は、算出した心拍数や、測定した時間情報を、ユーザ操作に応じて記憶する。そして、表示情報処理部220は、操作入力部250が検出したユーザ操作に応じて、表示部240に表示させる情報を表示制御部230へ出力する。
時間測定部221は、クロック信号を生成する発振器を有し、クロック信号を用いて時間の測定を行うことで、時間情報を測定する。
【0035】
操作入力部250は押ボタンを有し、当該押ボタンを押下するユーザ操作を検出する。
信号取得制御部260は、操作入力部250が検出するユーザ操作に基づいて、受信部210を動作させる設定と停止させる設定との切替を行う。信号取得制御部260が当該切替を行うことで、心拍数の測定を行わないときの消費電力を低減させることができる。
例えば、ユーザがレースに参加する際、チェストストラップ100を装着せずにランニングウォッチ200のスプリットタイム表示機能等を用いることが考えられる。かかる場合、操作入力部250が受信部210の停止設定のユーザ操作を受け付け、当該ユーザ操作に従って信号取得制御部260が受信部210を停止させることで、受信部210の消費電力を抑制することができる。
【0036】
表示部240は表示画面を有し、表示制御部230の制御に従って、心拍数や時間情報など、表示情報処理部220が出力した情報を表示する。
表示制御部230は、表示部240を制御して各種情報を表示させる。特に、表示制御部230は、受信部210が心拍信号を受信しているか否かに基づいて、時間情報と心拍数とのいずれを表示部240に表示させるかの切替を行う。さらに、表示制御部230は、モード毎に異なる表示パターンにて表示部240に情報の表示を行わせ、所定のモードにおいて、時間情報と心拍数とのいずれを表示部240に表示させるかの切替を行う。さらに、表示制御部230は、受信部210が心拍信号を取得している場合には、心拍数を表示する複数の表示パターン間で表示部240の表示の切替を行う。一方、受信部210が心拍信号を取得していない場合、表示制御部230は、時間情報を表示する複数の表示パターン間で表示部240の表示の切替を行う。表示制御部230が行う表示の切替の具定例については後述する。
また、表示制御部230は、信号取得制御部260が設定する、受信部210を動作させる設定か停止させる設定かの表示を表示部240に行わせる。当該表示の具体例については後述する。
【0037】
図3は、ランニングウォッチ200の本体部分の外形の概略を示す外形図である。同図において、表示部240の表示画面と、操作入力部250の押ボタンとが示されている。
表示部240の表示画面は、表示可能な情報量が限られている。具体的には、表示部240は、同図に例示するように上段と下段とにそれぞれ1項目ずつの情報を表示する。そこで、表示部240は、表示制御部230の制御に従って表示項目を切り替えて情報の表示を行う。
また、操作入力部250は、同図に示す押ボタンの押下にて、モード切替や、モード内での表示パターンの切替や、受信部210の動作/停止の設定切替や、ラップタイムないしスプリットタイムの記録や、時刻合わせなどのユーザ操作を受け付ける。
【0038】
次に、
図4〜
図10を参照して、ランニングウォッチ200のモードおよび各モードにおける表示について説明する。
図4は、ランニングウォッチ200におけるモード遷移を示す説明図である。同図に示すように、ランニングウォッチ200(表示情報処理部220)は、操作入力部250がモード切替のユーザ操作を検出する毎に、時刻表示モード、クロノグラフモード、リコールモード、タイマモード、アラームモードの順に遷移する。そして、アラームモードにおいて、操作入力部250がモード切替のユーザ操作を検出すると、ランニングウォッチ200(表示情報処理部220)は時刻表示モードに戻る。
【0039】
図5は、時刻表示モードにおける表示部240の表示例を示す説明図である。同図に示すように、時刻表示モードにおいて表示部240は、上段に現在の日付を年月日および曜日にて表示し、下段に現在時刻を表示する。
【0040】
図6は、クロノグラフモードにおける表示部240の表示例を示す説明図である。ランニングウォッチ200(表示部240)は、クロノグラフモードにて、ラップタイムやスプリットタイムの表示を行う。
同図に示すように、クロノグラフモードにおいて表示部240は、受信部210が心拍信号を受信しているか否かに応じて表示パターンを切り替える。また、表示部240は、操作入力部250が表示パターン切替のユーザ操作を検出する毎に表示パターンを切り替える。
【0041】
なお、表示部240が表示パターンを切り替えるタイミングは、操作入力部250が表示パターン切替のユーザ操作を検出したタイミングに限らない。例えば、表示部240が、表示制御部230の制御に従って、一定時間毎に表示パターンを切り替えて表示を行うようにしてもよい。
【0042】
心拍信号非受信時において表示部240は、現在時刻と、ラップタイムと、スプリットタイムとを切り替えて表示する。このように、表示部240は、上段、下段共に時間情報を表示する。ここで、上段と下段とでは下段のほうが文字が大きくユーザが見易い。そこで、表示部240は、スプリットタイムとラップタイムとの表示において、上段と下段とを入れ替えて表示している。例えば、表示例D11では、表示部240は、上段にスプリットタイムを表示し、下段にラップタイムを表示しているのに対し、表示例D12では、表示部240は、上段にラップタイムを表示し、下段にスプリットタイムを表示している。
【0043】
一方、心拍信号受信時において表示部240は、上段に心拍数を表示し、下段にラップタイムと、スプリットタイムと、現在時刻とを切り替えて表示する。
このように、表示部240は、上段において、心拍信号受信時と非受信時とで心拍数と時間情報とを切り替えて表示する。
【0044】
心拍信号の受信/非受信の判定は、例えば表示情報処理部220が行う。表示情報処理部220は、受信部210からの心拍信号の出力の有無に応じて、一定時間(例えば1分)以上心拍信号の出力が無い場合は、心拍信号非受信と判定し、それ以外の場合(すなわち、一定時間以内に心拍信号の出力があった場合)は、心拍信号受信と判定する。そして、表示情報処理部220は、判定結果に応じて、表示部240の表示を切り替える。
【0045】
表示制御部230は、心拍数と時間情報との切替を行う際、例えば、下段の表示の変化しない表示パターンを選択する。例えば、上段にスプリットタイムを表示し、下段にラップタイムを表示している心拍信号非受信時の表示(表示例D11)から心拍信号受信時の表示への切替にて、表示制御部230は、表示部240を制御して上段に心拍数を表示させ、下段には引き続きラップタイムを表示させる。
心拍数受信時の表示から心拍数非受信時の表示への切替の場合も、表示制御部230は、下段の表示の変化しない表示パターンを選択して表示部240に表示を行わせる。
【0046】
なお、心拍信号受信時の心拍数の表示位置は、
図6の例に示される上段固定に限らない。表示部240が、下段に心拍数を表示するようにしてもよいし、上段と下段とを切り替えて表示するようにしてもよい(すなわち、心拍数を上段に表示する表示パターンと下段に表示する表示パターンとが混在していてもよい)。あるいは、ユーザが、上段固定と、下段固定と、上段・下段切替とのいずれかを選択できるようにしてもよい。
【0047】
表示部240が心拍数の表示を上段または下段のいずれかに固定することで、すなわち、表示部240が同じ位置に心拍数を表示することで、ユーザは、より容易に心拍数の表示を把握し得る。
一方、表示部240が心拍数の表示位置の上段/下段を切り替えることで、ユーザは、優先的に見たい情報に応じて表示位置を設定できる。具体的には、心拍数を優先的に見たい場合、ユーザは、心拍数を下段に表示させることで心拍数を見易くすることができる。
一方、時間情報を優先的に見たい場合、ユーザは、心拍数を上段に表示させることで、下段に表示される時間情報を見易くすることができる。
【0048】
ここで、受信部210が心拍信号非受信となる場合として、受信部210を停止させる設定になっている場合と、受信部210を動作させる設定になっているが、チェストストラップ100(送信部120)が心拍信号を送信していない、あるいは、送信していても受信部210が検出できない場合とが考えられる。そこで、受信部210が心拍信号非受信となっている場合、表示部240は、表示制御部230の制御に従って、受信部210を動作させる設定か停止させる設定かの表示を行う。
【0049】
図7は、受信部210を動作させる設定か停止させる設定かの表示の例を示す説明図である。同図の表示例D11は、
図6の場合と同様、上段にスプリットタイムを表示し、下段にラップタイムを表示した表示例である。この表示例D11は、受信部210を停止させる設定となっている場合の表示例である。一方、表示例D21は、受信部210を動作させる設定となっている場合の表示例である。
【0050】
表示部240は、表示例D21において、白抜きのハートマークを表示することで、受信部210を動作させる設定となっていることを示している。一方、表示例D11では、表示部240はハートマークを表示しておらず、これにより受信部210を停止させる設定となっていることを示している。
【0051】
このように、表示部240が受信部210の動作/停止の設定を表示することで、ユーザは、心拍数を表示させたい場合に適切な対応を行うことができる。具体的には、受信部210を停止させる設定となっている場合、ユーザは、受信部210を動作させる設定とするユーザ操作を行う。一方、受信部210を動作させる設定となっているにもかかわらず、心拍数が表示されていない場合、例えばチェストストラップを正しく装着していないなどの原因が考えられる。そこで、ユーザはチェストストラップを正しく装着するなどの対策を行う。
【0052】
なお、
図7では、
図6に例示した心拍信号非受信時の各表示パターンのうち、上段にスプリットタイムを表示し下段にラップタイムを表示した表示パターン(表示例D11)についてのみ表示例を示しているが、他の表示パターンについても同様である。すなわち、表示部240は、
図6に例示した心拍信号非受信時の表示パターンのいずれについても、白抜きのハートマークを表示するか否かで、受信部210の動作/停止の設定を示す。
【0053】
図8は、リコールモードにおける表示部240の表示例を示す説明図である。ランニングウォッチ200(表示部240)は、リコールモードにて、表示情報処理部220が記憶している情報の表示を行う。
同図の表示例D31は、リコールモードにおける初期画面の表示例である。表示部240は、この初期画面において、上段に、測定を行った日付を年月日および曜日にて表示し、下段に、総測定時間を表示している。
【0054】
表示部240が初期画面を表示している状態において、操作入力部250が表示切替のユーザ操作を検出すると、表示部240は、表示情報処理部220が1番目に記憶した情報を表示する。
表示例D32は、表示情報処理部220が1番目に記憶した情報の表示例である。この表示例D32において、表示部240は、情報保存のユーザ操作に応じて表示情報処理部220が1番目に記憶した情報として、上段に心拍数を表示し、下段にラップタイムを表示している。
【0055】
表示情報処理部220が1番目に記憶した情報を表示部240が表示している状態において、操作入力部250が表示切替のユーザ操作を検出すると、表示部240は、表示情報処理部220が2番目に記憶した情報を表示する。
表示例D33は、表示情報処理部220が2番目に記憶した情報の表示例である。この表示例D33において、表示部240は、情報保存のユーザ操作に応じて表示情報処理部220が2番目に記憶した情報として、上段に心拍数を表示し、下段にラップタイムを表示している。
【0056】
このように、操作入力部250が表示切替のユーザ操作を検出する毎に、表示部240は、表示情報処理部220が記憶した順に情報を表示する。表示情報処理部220が最後に記憶した情報を表示した状態で、操作入力部250が表示切替のユーザ操作を検出すると、表示例D31に例示される初期画面の表示へ戻る。
【0057】
図9は、タイマモードにおける表示部240の表示例を示す説明図である。時間測定部221は、タイマ2つ分(タイマ1およびタイマ2)のタイマ機能を有しており、表示部240は、上段にタイマ2の残り時間を表示し、下段にタイマ1の残り時間を表示している。
【0058】
なお、クロノグラフモードに加えて、あるいは、クロノグラフモードに代えて、タイマモードにおいて表示部240が心拍数を表示するようにしてもよい。例えば、ユーザがインターバルトレーニングなど時間を決めてトレーニングを行う際、表示部240がタイマと心拍数とを表示することで、ユーザは、表示切替操作を行う必要無しに、心拍数を確認しながらトレーニングを行うことができる。
【0059】
タイマモードにおける心拍数表示でも、
図6を参照して説明したクロノグラフモードの場合と同様、表示制御部230は、心拍信号受信の有無に応じて心拍数の表示の有無を切り替える。また、
図7を参照して説明したのと同様、表示部240が、表示制御部230の制御に従って、受信部210の動作/停止の設定を表示するようにしてもよい。
【0060】
また、クロノグラフモードの場合と同様、タイマモードにおいても、表示部240が上段に心拍数を表示するようにしてもよいし、下段に心拍数を表示するようにしてもよいし、上段と下段とを切り替えて表示するようにしてもよい。例えば、表示部240が、上段または下段の何れか動作していないタイマの表示と切り替えて心拍数を表示するようにしてもよい。
あるいは、ユーザが、心拍数の表示位置について上段固定と、下段固定と、上段・下段切替とのいずれかを選択できるようにしてもよい。
【0061】
図10は、アラームモードにおける表示部240の表示例を示す説明図である。ランニングウォッチ200(表示情報処理部220)は、アラームモードにて、アラーム時刻の設定を行う。
同図に示すように、アラームモードにおいて表示部240は、上段に現在時刻を表示し、下段にアラーム時刻を表示する。そして、操作入力部250が検出するアラーム時刻設定のユーザ操作に基づいてアラーム時刻を設定する。
【0062】
次に、
図11を参照して、受信部210における消費電力の抑制について説明する。
図11は、受信部210を動作させる設定となっている場合における、受信部210への電力供給の停止の例を示す説明図である。信号取得制御部260は、受信部210を動作させる設定となっていても心拍信号を受信していない場合、受信部210を一時的に停止させて受信部210における消費電力を抑制する。
【0063】
図11の例では、時刻T11において、ランニングウォッチ200のモードが時刻表示モードからクロノグラフモードへ遷移している。このように、クロノグラフモードへの遷移が行われると、信号取得制御部260は受信部210の動作を開始させ、所定の時間A(例えば1分)の間、心拍信号を待ち受ける。受信部210を停止させる設定から動作させる設定への切替が行われた場合も同様である。
【0064】
ここで、時間Aの間に受信部210が心拍信号を検出した場合、信号取得制御部260は、受信部210を動作させる状態を維持する。一方、受信部210が心拍信号を検出しなかった場合、信号取得制御部260は、所定の時間B(例えば2分)の間、受信部210を一時的に停止させて消費電力を低減させる。
図11の例では、受信部210は時間Aの間に心拍信号を検出しておらず、時間Bの間、受信部210を停止させている。
【0065】
時間Bが経過すると、信号取得制御部260は再び受信部210を動作させ、所定の時間C(例えば1分)の間、心拍信号を待ち受ける。時間Cの間に受信部210が心拍信号を検出した場合、信号取得制御部260は、受信部210を動作させる状態を維持する。
一方、受信部210が心拍信号を検出しなかった場合、信号取得制御部260は、受信部210を一時的に停止させ、時間Bが経過する毎に受信部210を動作させて、時間Cの間、心拍信号を待ち受ける処理を繰り返す。
【0066】
図11の例では、時刻T12において受信部210が心拍信号を検出しており、以後、信号取得制御部260は、受信部210を動作させる状態を維持している。
受信部210を動作させている状態で、所定の時間D(例えば2分)の間、受信部210が心拍信号を検出しなかった場合も、信号取得制御部260は、受信部210を一時的に停止させて消費電力を低減させる。そして、信号取得制御部260は、時間Bが経過する毎に受信部210を動作させて、時間Cの間、心拍信号を待ち受ける処理を繰り返す。
【0067】
以上のように、表示制御部230は、受信部210が心拍信号を取得しているか否かに基づいて、時間情報と心拍数とのいずれを表示部240に表示させるかの切替を行う。
これにより、ユーザは、心拍数を見たい場合はチェストストラップを装着して心拍信号を送信させることで、ランニングウォッチ200(表示部240)に心拍数を表示させることができる。一方、心拍数を見る必要が無い場合、ユーザは、チェストストラップを装着しないことで、ランニングウォッチ200(表示部240)に心拍数に代えて時間情報を表示させることができる。従って、ユーザは、時間情報の表示と心拍数の表示とを切り替えるためのユーザ操作を行う必要が無い。この点において、ランニングウォッチシステム1(ランニングウォッチ200)では、表示切替操作を行うユーザの手間を低減させることができる。
【0068】
また、信号取得制御部260は、受信部210を動作させる設定と停止させる設定との切替を行う。
これにより、心拍数の表示が不要の場合、信号取得制御部260が受信部210を停止させて消費電力を低減させることができる。また、受信部210を停止させることで、心拍数を取得していない状態となり、表示制御部230は、表示部240に心拍数に代えて時間情報を表示させる。従って、ユーザは、時間情報の表示と心拍数の表示とを切り替えるためのユーザ操作を行う必要無しに、表示部240に時間情報を表示させることができる。
【0069】
また、信号取得制御部260は、所定のモード(クロノグラフモード)への遷移が行われると受信部210の生体信号取得動作を開始させる。
これにより、信号取得制御部は、ユーザのモード切替操作に応じて生体信号の取得が必要なタイミングで受信部210に生体信号を取得させることができ、また、生体信号の取得が不要なときは受信部210を停止させて消費電力を低減させることができる。
【0070】
また、表示制御部230は、受信部210を動作させる設定か停止させる設定かの表示を表示部240に行わせる。
これにより、ユーザは、ランニングウォッチ200(表示部240)に心拍数を表示させたい場合に、適切な対応を行うことができる。
【0071】
また、表示制御部230は、受信部210が心拍信号を受信している場合には、心拍数を表示する複数の表示パターン間で表示部240の表示の切替を行う。一方、受信部210が心拍信号を取得していない場合、表示制御部230は、時間情報を表示する複数の表示パターン間で表示部240の表示の切替を行う。
これにより、表示制御部230は、ユーザが心拍数の表示を所望するか否かに応じて心拍数と時間情報との表示を切り替えた状態で、時間情報を切り替えて表示する。この点において、表示制御部230が、ユーザの所望する情報を、より適切に表示部240に表示させ得る。
【0072】
また、表示制御部230は、モード毎に異なる表示パターンにて表示部240に情報の表示を行わせ、所定のモード(クロノグラフモード)において、時間情報と心拍数とのいずれを表示部240に表示させるかの切替を行う。
これにより、表示制御部230は、心拍数の表示が必要となり得るモード(機能)と、不要なモードとを区別することができる。この点において、表示制御部230は、ユーザが心拍数の表示を所望しているか否かに応じて、表示部240により適切な表示を行わせ得る。
【0073】
<第2の実施形態>
以下、第2の実施形態について詳細に説明する。
図12は、第2の実施形態におけるランニングウォッチシステム1の機能構成を示す概略ブロック図である。同図において、第1の実施形態と共通する構成については、
図2で示したものと同じ符号を用いて、説明を省略する。ランニングウォッチシステム1は、チェストストラップ100と、ランニングウォッチ200とを具備する。チェストストラップ100は、センサ部110と、送信部120とを具備する。ランニングウォッチ200は、受信部210と、表示情報処理部220aと、表示制御部230aと、表示部240と、操作入力部250と、信号取得制御部260とを具備する。表示情報処理部220aは、内部計測部221aと、受信判定部222とを具備する。
【0074】
第2の実施形態におけるランニングウォッチ200は、受信部210の生体信号の受信/非受信の判定を、表示情報処理部220が行うのに代えて、後述する受信判定部222が行う。なお、生体信号は、例えば、心拍信号であるが、これに限られず、脈拍の信号や、血圧を表す信号など、生体を測定することで得られる情報のうちいずれか又はそれらの組み合わせであってもよい。また、第2の実施形態におけるランニングウォッチ200は、時間測定部221が時間情報を測定するのに代えて、後述する内部計測部221aが、内部計測情報を測定する。内部計測情報は、ランニングウォッチ200の内部で計測された情報や、その計測された情報に基づいて算出された情報を含む。具体的には、内部計測情報は、時刻、時間、歩数、単位時間当たりの歩数(SPM:Steps Per Minutes)、歩行または走行時の加速度、歩行または走行した距離、歩行または走行によって消費した消費エネルギーなどの少なくとも一部を含む情報である。
【0075】
表示情報処理部220aは、内部計測部221aと、受信判定部222とを含む。表示情報処理部220aは、受信部210が受信した生体信号に基づいて生体情報を算出する。生体情報とは、例えば、心拍数や、脈拍数、血圧の変化量などの生体信号から算出される情報であって、それらの情報のうちのいずれか又はそれらの組み合わせである。例えば、生体信号が心拍信号だった場合、表示情報処理部220aは、心拍信号の時間間隔ΔT
[s]に基づいて、生体情報である心拍数を、以下の式より算出する。
(心拍数)=60/ΔT[bpm] ・・・(1)
【0076】
また、表示情報処理部220aは、内部計測部221aにて、内部計測情報を計測する。また、表示情報処理部220aは、後述する受信判定部222にて、受信部210が生体信号を受信したか否かを判定する。さらに、表示情報処理部220aは、受信判定部222が生体信号を受信していると判定した場合、受信した生体信号に基づいて算出された生体情報が所定の閾値の範囲内に含まれているか否かを判定する。具体的には、生体信号が心拍信号だった場合、表示情報処理部220aは、例えば、上記(1)式から算出された心拍数が、20〜250[bpm]の範囲内か否かを判定する。この判定によって、表示情報処理部220aは、受信部210が受信する生体信号にノイズが混入した場合の異常受信状態で生体信号を測定し続けることを防止することができる。そして、表示情報処理部220aは、これらの判定結果に応じて、表示部240に表示させる情報を表示制御部230aへ出力する。また、表示情報処理部220aは、算出した心拍数や、内部計測部221aが測定した内部計測情報を、ユーザ操作に応じて記憶する記憶部を備える。そして、表示情報処理部220aは、操作入力部250が検出したユーザ操作に応じて、表示部240に表示させる情報を表示制御部230aへ出力する。
【0077】
ここで、表示制御部230aによる表示部240の表示の切替について、より詳細に説明する。表示制御部230aは、第1の実施形態における表示制御部230による表示部240の表示の切替動作に加えて、以下の表示の切替動作を行う。表示制御部230aは、表示情報処理部220aに含まれる受信判定部222が生体信号を受信していない状態から、受信している状態になったと判定した場合、直前まで表示していた内部計測情報の表示から、生体情報の表示に切替を、直ちに行う。直ちに行うとは、タイマによる時間の経過を判定せずに行う、あるいは、極短時間に行うことを意味する。これによって、ランニングウォッチ200は、ユーザに対して生体信号を受信したことを直ぐに知らせることができる。または、表示制御部230aは、受信判定部222が生体信号を受信している状態であると判定し、さらに、表示情報処理部220aが、生体信号から算出した生体情報が所定の閾値の範囲内に含まれていると判定した場合、直前まで表示していた各種情報の表示から、生体情報の表示に切替を、直ちに行う。
【0078】
また、表示制御部230aは、受信判定部222が生体信号を受信している状態から、受信していない状態になったと判定した場合、判定後、所定時間T1経過したときに、直前まで表示していた生体情報の表示から、内部計測情報の表示に切替を行う。所定時間T1は、例えば、1分程度の時間である。さらに、表示制御部230aは、受信判定部222が、生体信号に関する情報が所定の閾値の範囲内に含まれていないと判定した場合、判定後、所定時間T1経過したとき、直前まで表示していた生体情報の表示から、内部計測情報の表示に切替を行う。これらによって、ランニングウォッチ200は、生体情報表示を所定時間T1維持することができるので、チェストストラップ100からの受信信号が安定しないような場合であっても、頻繁に表示が切り替わるのを防ぐことができる。なお、表示制御部230aは、表示部240に表示する生体情報が複数存在する場合、表示部240の表示領域に複数の生体情報を同時に表示させてもよいし、操作入力部250からのユーザ操作に応じて周期的に表示させる生体情報を切り替えてもよいし、所定時間T2経過するごとに周期的に表示させる生体情報を切り替えてもよい。所定時間T2は、例えば、5秒程度の時間である。
【0079】
内部計測部221aは、本発明における内部計測部の一例に該当し、内部計測情報を計測する。具体的には、内部計測部221aは、クロック信号を生成する発振器を有し、クロック信号を用いて時間の測定を行うことで、時刻情報や時間情報を計測し、内部計測情報として出力する。また、内部計測部221aは、加速度センサを有し、ランニングウォッチ200の加速度の計測し、計測した加速度に基づいて歩数を計測し、内部計測情報として出力してもよい。また、内部計測部221aは、算出した歩数に基づいて、例えば、ユーザの歩いた距離、ユーザの走行した距離、ユーザの消費カロリーなどを計測し、内部計測情報として出力してもよい。
【0080】
受信判定部222は、受信部210からの生体信号の出力の有無に応じて、一定時間(例えば1分)以上、生体信号の出力が無い場合は、生体信号非受信と判定し、それ以外の場合(すなわち、一定時間以内に単発でも生体信号の出力があった場合)は、生体信号受信と判定する。なお、受信判定部222は、生体信号を、一定時間内に、所定の周期で継続的に受信したか否かによって、上記の判定を行ってもよい。ここで、上述した表示情報処理部220a、及びこれに含まれる受信判定部222は本発明の判定部の一例に該当する。
【0081】
図13は、表示情報処理部220aの動作の流れの一例を説明するフローチャートである。まず、表示情報処理部220aに含まれる受信判定部222は、受信部210が生体信号を受信している状態であるか否かを判定する(ステップS100)。受信判定部222は、生体信号を受信していない状態であると判定した場合(ステップS100−No)、生体情報の算出が停止した時刻(すなわち、生体信号を受信しないと判定され始めた時刻)から、所定時間T1が経過したか否かを判定する(ステップS150)。表示情報処理部220aは、受信判定部222が生体信号を受信している状態であると判定した場合(ステップS100−Yes)、受信した生体信号に基づいて、生体情報を算出する(ステップS110)。次に、表示情報処理部220aは、ステップS110で算出した生体情報が、所定の閾値の範囲内に含まれているか否かを判定する(ステップS120)。表示情報処理部220aは、生体情報が所定の閾値の範囲内に含まれていないと判定した場合(ステップS120−No)、ステップS150に遷移する。表示情報処理部220aは、生体情報が所定の閾値の範囲内に含まれていると判定した場合(ステップS120−Yes)、表示制御部230aに生体情報を出力する。そして、表示制御部230aは、表示部240の表示を生体情報に切り替えさせる(ステップS130)。
【0082】
次に、表示情報処理部220aは、ユーザから測定終了の入力があったか否かを判定する(ステップS140)。表示情報処理部220aは、ユーザから測定終了の入力がなかった場合(ステップS140−No)、ステップS100に戻る。表示情報処理部220aは、ユーザから測定終了の入力があった場合(ステップS140−Yes)、処理を終了する。
【0083】
ステップS150で、生体情報の算出が停止した時刻から所定時間T1が経過していないと判定された場合(ステップS150−No)、表示情報処理部220aは、ステップS100に戻る。ステップS150で、生体情報の算出が停止した時刻から所定時間T1が経過していると判定された場合(ステップS150−Yes)、表示情報処理部220aは、内部計測情報を出力する(ステップS160)。次に、表示情報処理部220aは、表示制御部230に内部計測情報を出力する。そして、表示制御部230aは、表示部240の表示を内部計測情報に切り替えさせる(ステップS170)、ステップS140に遷移する。
【0084】
このように、第2の実施形態におけるランニングウォッチ200は、表示情報処理部220に含まれる受信判定部222がチェストストラップ100からの生体信号の受信/非受信を判定することで、第1の実施形態におけるランニングウォッチシステム1と同様の効果が得ることができる。さらに、ランニングウォッチ200は、表示部240に、内部計測情報として、時刻、時間、歩数、単位時間当たりの歩数、歩行または走行時の加速度、歩行または走行した距離、歩行または走行によって消費した消費エネルギーなどの少なくとも一部を含む情報を表示する。これによって、ランニングウォッチ200は、時計などの小さい限られた表示領域で、ユーザに操作せることなく、複数の情報を表示することができる。
【0085】
また、ランニングウォッチ200は、受信判定部222が、生体信号を受信していない状態から、受信している状態になったと判定した場合、直ちに、直前まで表示していた内部計測情報の表示から、生体情報の表示に切替を行う。これによって、ランニングウォッチ200は、ユーザに対して生体信号を受信したことを直ぐに知らせることができる。
【0086】
また、ランニングウォッチ200は、受信判定部222が、生体信号を受信している状態から、受信していない状態になったと判定した場合、判定後、所定時間T1経過した後、直前まで表示していた生体情報の表示から、内部計測情報の表示に切替を行う。または、ランニングウォッチ200は、表示情報処理部220aによって算出された生体情報が所定の閾値の範囲内に含まれていないと判定した場合、判定後、所定時間T1経過した後、直前まで表示していた生体情報の表示から、内部計測情報の表示に切替を行う。これらによって、ランニングウォッチ200は、チェストストラップ100からの受信信号が安定しないような場合であっても、頻繁に表示が切り替わるのを防ぐことができる。さらに、ランニングウォッチ200は、生体情報が所定の閾値の範囲内に含まれているか否かを判定することで、受信した生体信号にノイズが入った場合の異常受信状態で生体信号を測定し続けることを防止することができる。
【0087】
なお、表示情報処理部220と、表示情報処理部220aと、表示制御部230と、表示制御部230aと、信号取得制御部260との全部または一部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより各部の処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
【0088】
以上、上述した実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。