特許第6308935号(P6308935)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6308935
(24)【登録日】2018年3月23日
(45)【発行日】2018年4月11日
(54)【発明の名称】エレベータの遠隔制御システム
(51)【国際特許分類】
   B66B 1/14 20060101AFI20180402BHJP
   B66B 3/00 20060101ALI20180402BHJP
【FI】
   B66B1/14 Z
   B66B3/00 Q
【請求項の数】2
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-253350(P2014-253350)
(22)【出願日】2014年12月15日
(65)【公開番号】特開2016-113257(P2016-113257A)
(43)【公開日】2016年6月23日
【審査請求日】2017年2月6日
(73)【特許権者】
【識別番号】000232955
【氏名又は名称】株式会社日立ビルシステム
(74)【代理人】
【識別番号】110000442
【氏名又は名称】特許業務法人 武和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】吉村 卓馬
(72)【発明者】
【氏名】熊倉 洋一
(72)【発明者】
【氏名】薛 祺
(72)【発明者】
【氏名】酒井 亮一
【審査官】 有賀 信
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−060152(JP,A)
【文献】 特開2007−308259(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B66B 1/00─ 1/52
B66B 3/00─ 3/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エレベータの運転制御を行うエレベータ制御装置と、このエレベータ制御装置に接続され、前記エレベータの状態を監視するとともに、前記エレベータ制御装置に対して運転制御の指令を送信可能なエレベータ監視装置と、所定の端末装置が接続可能で、前記エレベータ監視装置に対して運転制御に関係するデータの送受信が可能なエレベータ監視用サーバとを備えたエレベータの遠隔制御システムにおいて、
前記エレベータ監視装置は、
前記所定の端末装置による前記エレベータの運転制御の設定を受信した前記エレベータ監視用サーバからの指令により、前記エレベータ制御装置に運転制御の設定指令を送信するとともに、送信後の所定時間内の前記エレベータの運転状態を取得するエレベータ通信部と、
このエレベータ通信部を介して取得した運転状態が前記エレベータ監視用サーバの指令通りの運転制御による運転状態かどうかを判定する判定部と、
前記エレベータ通信部を介して行われた前記エレベータに対する運転制御指令と、取得した運転状態、及び前記判定部で判定された判定結果を記録する記録部と、
この記録部に記録された運転制御指令と、取得した運転状態、及び判定結果を前記エレベータ監視用サーバに送信するサーバ通信部とを有することを特徴とするエレベータの遠隔制御システム。
【請求項2】
請求項1に記載のエレベータの遠隔制御システムにおいて、
前記エレベータ監視装置は、前記エレベータ監視用サーバからの指令が、エレベータの運転制御の設定指令であるか、運転状態の監視指令であるかを判別する指令内容判別部を有することを特徴とするエレベータの遠隔制御システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エレベータの運転制御を遠隔的に設定変更可能なエレベータの遠隔制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
エレベータは通常、自動運転を中止する運転休止制御や基準階復帰制御と呼ばれる運転制御が実施される。運転休止制御は、休日などにエレベータの運転を取りやめて省エネを図ったり、豪雨の際にエレベータの冠水による故障を回避するためなどに実施される。また、基準階復帰制御は、多くの利用者の到着が見込まれる階に乗かごを予め移動させて待機させ、エレベータの利用効率を向上させるためなどに実施される。
【0003】
前述した運転休止制御や基準階復帰制御等のエレベータの運転制御の設定を変更するためには、専門の技術者がエレベータの乗場や機械室まで行き、エレベータの制御装置に対して直接に設定変更を行うことが必要であった。
【0004】
このような状況から、特許文献1に、携帯端末からインターネットを介して遠隔的にエレベータの運転制御の設定変更を行うとともに、現在のエレベータの運転状態を取得して携帯端末に表示させるようにしたエレベータの遠隔制御システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−114456号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に開示された従来技術は、インターネットを介して送信された携帯端末からの当該エレベータに対する運転制御の設定、あるいは運転状態の取得を、エレベータの遠隔制御システムに備えられるサーバが、当該エレベータのエレベータ制御装置と通信により行い、その結果をサーバから携帯端末に送信し、携帯端末において表示するシステムとなっている。
【0007】
しかしながら、この従来技術にあっては、運転制御の設定をした後に、運転状態の取得を行う場合に、携帯端末によって遠隔的に変更した運転制御が反映されているかどうか分からず、設定変更されていない運転状態を誤って取得してしまう懸念があった。
【0008】
本発明は、前述した従来技術における実情からなされたもので、その目的は、遠隔的に運転制御を変更可能なエレベータに対する設定変更後、その設定変更が誤りなく行われたかどうかを容易に確認することができるエレベータの遠隔制御システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記目的を達成するために、本発明に係るエレベータの遠隔制御システムは、エレベータの運転制御を行うエレベータ制御装置と、このエレベータ制御装置に接続され、前記エレベータの状態を監視するとともに、前記エレベータ制御装置に対して運転制御の指令を送信可能なエレベータ監視装置と、所定の端末装置が接続可能で、前記エレベータ監視装置に対して運転制御に関係するデータの送受信が可能なエレベータ監視用サーバとを備えたエレベータの遠隔制御システムにおいて、前記エレベータ監視装置は、前記所定の端末装置による前記エレベータの運転制御の設定を受信した前記エレベータ監視用サーバからの指令により、前記エレベータ制御装置に運転制御の設定指令を送信するとともに、送信後の所定時間内の前記エレベータの運転状態を取得するエレベータ通信部と、このエレベータ通信部を介して取得した運転状態が前記エレベータ監視用サーバの指令通りの運転制御による運転状態かどうかを判定する判定部と、前記エレベータ通信部を介して行われた前記エレベータに対する運転制御指令と、取得した運転状態、及び前記判定部で判定された判定結果を記録する記録部と、この記録部に記録された運転制御指令と、取得した運転状態、及び判定結果を前記エレベータ監視用サーバに送信するサーバ通信部とを有することを特徴としている。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係るエレベータの遠隔制御システムによれば、エレベータ監視装置は、エレベータ通信部を介してエレベータ制御装置に設定変更の指令を送信するとともに、送信後の所定の時間内のエレベータの運転状態の取得を行い、取得した運転状態に対する判定を判定部で行い、結果をサーバ通信部を介して所定の端末装置が接続されるエレベータ監視用サーバに送信するので、実際に設定変更されたかどうかを確認する際に、従来懸念されていたタイミングを誤ってまだ設定変更されていない運転状態を取得してしまう事態の発生を防ぐことができる。すなわち本発明は、遠隔的に運転制御を変更可能なエレベータに対する設定変更後、その設定変更が誤りなく行われたかどうかをエレベータ監視用サーバにおいて、また所定の端末装置において容易に確認することができ、従来に比べて情報取得精度を高めることができる。
【0011】
また本発明は、エレベータ監視装置が結果をエレベータ監視用サーバに送信するので、所定の端末装置を操作する利用者が設定変更されたかどうかを確認する際に、所定の端末装置を介してエレベータ監視用サーバにアクセスすればよく、エレベータ監視用サーバが再びエレベータ制御装置に問い合わせることがなく、この設定変更の所定の端末装置を介しての確認に要する時間を節減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明に係るエレベータの遠隔制御システムの一実施形態の全体構成を示す図である。
図2】本実施形態に備えられるエレベータ監視装置の記録部で記録される運転制御指令と運転状態取得の記録、及び判定部で判定された判定結果の記録の概要を説明する図である。
図3】エレベータ監視装置からエレベータ監視サーバに送信される記録情報を示す図で、運転制御が指令した設定通りになった場合の運転状態遷移図を含む図である。
図4】エレベータ監視装置からエレベータ監視サーバに送信される記録情報を示す図で、運転制御が指令した設定通りにならなかった場合の運転状態遷移図を含む図である。
図5】本実施形態に備えられるエレベータ監視装置における処理手順を示すフローチャートである。
図6】エレベータ監視装置からエレベータ監視サーバに送信される記録情報を示す図で、運転制御の指令がなされていない場合の図である。
図7】エレベータ監視装置からエレベータ監視サーバに送信される記録情報を示す図で、運転制御が指令され、所定時間が経過した後の図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明に係るエレベータの遠隔制御システムの実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0014】
図1は、本発明に係るエレベータの遠隔制御システムの一実施形態の全体構成を示す図である。
【0015】
この図1に示すように本実施形態に係るエレベータの遠隔制御システムは、図示しないエレベータの運転制御を行うエレベータ制御装置1と、このエレベータ制御装置1に接続され、エレベータの状態を監視するとともに、エレベータ制御装置1に対して運転制御の指令を送信可能なエレベータ監視装置2と、複数の現場に備え付けられたエレベータ監視装置2に指令の送信や運転状態の受信を行うとともに、パソコン、携帯電話、あるいはスマートフォン等の所定の端末装置、すなわち利用者端末6からの指令を受信し、結果を利用者端末6に送信可能なエレベータ監視用サーバ4とを備えている。
【0016】
エレベータ監視装置2とエレベータ監視用サーバ4とは、監視用通信網3で接続してあり、エレベータ監視用サーバ4と利用者端末6とは、インターネット網5で接続してある。
【0017】
また、エレベータ監視装置2は、エレベータ制御装置1に対する運転制御の設定や、運転状態の取得等の通信を行うエレベータ通信部21と、エレベータ監視用サーバ4からの指令を受信したり、結果を送信するサーバ通信部22と、エレベータ制御装置1へエレベータ監視用サーバ4からの指令を送信した後、所定時間内、例えば5分内のエレベータの運転状態を取得するために設けられた計測カウンタ23とを備えている。
【0018】
また、エレベータ監視装置2は、エレベータ通信部21を介して取得した運転状態がエレベータ監視用サーバ4の指令通りの運転制御による運転状態かどうかを判定する判定部25と、エレベータ通信部21を介してエレベータ制御装置1に送信されたエレベータに対する運転制御指令、エレベータ制御装置1から取得した運転状態、及び判定部25で判定された判定結果を記録する記録部24と、エレベータ監視用サーバ4からの指令が、エレベータの運転制御の設定であるか、運転状態の取得であるかを判別する指令内容判別部26を備えている。
【0019】
パソコン、携帯電話、及びスマートフォン等の利用者端末6は、端末ごとに利用可能なWEBブラウザによってエレベータ監視用サーバ4にアクセスすることにより、エレベータ監視用サーバ4が取得している当該エレベータの情報の閲覧や、当該エレベータの運転制御の設定や運転状態の取得、すなわち読み出しが可能となっている。
【0020】
図2は、本実施形態に備えられるエレベータ監視装置の記録部で記録される運転制御指令と運転状態取得の記録、及び判定部で判定された判定結果の記録の概要を説明する図である。
【0021】
この図2において、項番1は、エレベータ監視装置2に対するエレベータ監視用サーバ4からの指令が無い状態を示し、項番2は、エレベータ監視用サーバ4からエレベータ監視装置2へ運転制御の設定の指令が有り、エレベータ監視装置2からエレベータ制御装置1に対して運転制御の設定を指令した状態を示している。また項番3は、項番2から所定時間、すなわち5分経過し、エレベータ監視装置2が、エレベータの運転状態の取得を完了し、エレベータ監視用サーバ4に結果を送信した状態、すなわちエレベータの運転制御の設定が成功した状態を示し、項番4は、エレベータの運転状態が指令した設定通りにならずに所定時間、すなわち5分が経過し、エレベータ監視用サーバ4に結果を送信した状態、すなわちエレベータの運転制御の設定が失敗した状態を示している。
【0022】
図3は、エレベータ監視装置からエレベータ監視サーバに送信される記録情報を示す図で、運転制御が指令した設定通りになった場合の運転状態遷移図を含む図、図4は、エレベータ監視装置からエレベータ監視サーバに送信される記録情報を示す図で、運転制御が指令した設定通りにならなかった場合の運転状態遷移図を含む図、図5は、本実施形態に備えられるエレベータ監視装置における処理手順を示すフローチャート、図6は、エレベータ監視装置からエレベータ監視サーバに送信される記録情報を示す図で、運転制御の指令がなされていない場合の図、図7は、エレベータ監視装置からエレベータ監視サーバに送信される記録情報を示す図で、運転制御が指令され、所定時間が経過した後の図である。
【0023】
図5のフローチャートに基づいて、利用者がエレベータに対して運転制御の設定を送信した場合のエレベータ監視装置2の動作について説明する。
【0024】
ステップS1にて、エレベータ監視装置2は、エレベータ監視用サーバ4よりエレベータの運転制御の設定や、運転状態の取得の指令が有るまで待つ。
【0025】
利用者が、利用者端末6によりエレベータ監視用サーバ4にアクセスし、当該エレベータへの運転制御の設定、例えば運転休止制御の設定を送信すると、エレベータ監視用サーバ4は、当該エレベータ監視装置2のサーバ通信部22に対して利用者端末6からの指令を送信する。
【0026】
このとき、サーバ通信部22は、エレベータ監視用サーバ4からの指令を受信したため、ステップS2に進む(ステップS1でYes)。
【0027】
ステップS2では、指令内容判別部26により、エレベータ監視用サーバ4からの指令内容を判別する。ここでは、指令内容がエレベータの運転制御の設定であるため、ステップS3に進む(ステップS2でYes)。
【0028】
またこのとき、指令内容がエレベータの運転制御の設定ではない場合、例えばエレベータの運転状態の取得の場合は、以降の処理は行わず終了となる。
【0029】
ステップS3では、エレベータ通信部21からエレベータ制御装置1に運転制御の設定を、ここでは運転休止の設定を指令する。
【0030】
ステップS4では、計測カウンタ23により、エレベータの運転状態を取得する所定時間、すなわち5分の計時を開始する。
【0031】
ステップS5では、エレベータ通信部21により、エレベータ制御装置1から現在の運転状態を取得し、結果を記録部24に記録する。
【0032】
ステップS6では、判定部25において、既にエレベータの運転状態が指令した設定通りになっていることを判定済みであるかどうかを確認する。このとき、まだ指令した設定通りになっていない場合は、ステップS7に進む(ステップS6でNo)。
【0033】
ステップS7では、判定部25が、ステップS5で取得したエレベータの運転状態が指令した設定通りになっているかどうかを判定する。
【0034】
ステップS8では、ステップS7の判定結果が指令した設定通りではないと判断された場合には、ステップS10に進む(ステップS8でNo)。
【0035】
ステップS10では、計測カウンタ23が所定時間である5分間を経過したかどうか判断する。ここでは、まだ5分間を経過していないため、ステップS5に進み(S10で
No)、以降は5分間が経過するまで同様な処理が繰り返される。
【0036】
ここで所定時間である5分内にエレベータの運転状態が指令した設定通りになった場合、すなわちステップS8にてYesとなった場合、ステップS9に進む。
【0037】
ステップS9では、エレベータの運転状態が、指令した設定通りである判定結果、または設定とは異なる判定結果を記録部24に記録し、ステップS10に進む。なお、記録部24では、設定通りである場合には、例えば図3に示すように記憶され、設定通りでない場合には、例えば図4に示すように記録される。
【0038】
以降は、ステップS9にて判定結果を記録しているため、5分間が経過するまで、ステップS6は図中Yesを進む。
【0039】
ステップS10にて、所定時間5分間が経過したと判断されると、ステップS11に進む(ステップS10でYes)。
【0040】
ステップS11では、記録部24の記録結果、すなわち図3に示す記録、または図4に示す記録をサーバ通信部22を介してエレベータ監視用サーバ4に送信し、本処理を終了する。
【0041】
以上のように、利用者が利用者端末6によってエレベータ監視用サーバ4に運転制御の設定を送信することにより、エレベータ監視装置2は、エレベータ制御装置1への運転制御の設定、及び所定時間、すなわち5分内の運転状態の取得を行い、結果をエレベータ監視用サーバ4に送信するので、利用者は、利用端末6を用いてWEBブラウザによりエレベータ監視用サーバ4にアクセスすることによって、当該エレベータの運転状態を閲覧することが可能となる。
【0042】
すなわち、エレベータ監視装置2からエレベータ監視用サーバに、運転情報及び判定結果が送信された後には、利用者が利用者用端末6を操作してエレベータ監視用サーバ4にアクセスすることにより、エレベータ監視用サーバから該当する記録情報が送信されて利用者端末6に表示される。したがって利用者は、利用者端末6の表示を見ることにより、図3に示す成功か、図4に示す失敗かを確認することができる。
【0043】
このように利用者は、利用者端末6を用いてエレベータ監視用サーバ4にアクセスすることにより、エレベータの運転制御の設定を行うことができる。また再度、利用者は利用者用端末6を用いて、エレベータ監視用サーバ4にアクセスすることにより、エレベータの制御状態が現在どうなっているのかを、その経過情報も含めて容易に確認することができる。
【0044】
なお、運転制御の設定がなされていない状態では、図6に示す情報が利用者端末6に表示され、エレベータへの運転制御の設定後には、図7に示す情報、すなわち運転制御指令が実施済みと更新されて表示される。
【0045】
以上のように、本実施形態によれば、エレベータ監視装置2は、エレベータ通信部22を介してエレベータ制御装置1に設定変更の指令を送信するとともに、送信後の5分間内のエレベータの運転状態の取得を行い、取得した運転状態に対する判定を判定部25で行い、結果をサーバ通信部22を介して利用者端末6が接続されるエレベータ監視用サーバ4に送信するので、実際に設定変更されたかどうかを確認する際に、タイミングを誤ってまだ設定変更されていない運転状態を取得してしまう事態の発生を防ぐことができる。すなわち本実施形態は、遠隔的に運転制御を変更可能なエレベータに対する設定変更後、その設定変更が誤りなく行われたかどうかをエレベータ監視用サーバ4において、また利用者端末6において容易に確認することができ、情報取得精度を高めることができる。
【0046】
また本実施形態は、エレベータ監視装置2が結果をエレベータ監視用サーバ4に送信するので、利用者端末6を操作する利用者が設定変更されたかどうかを確認する際に、前述したように利用者端末6を介してエレベータ監視用サーバ4にアクセスすればよく、エレベータ監視用サーバ4が再びエレベータ制御装置1に問い合わせることがなく、この設定変更の利用者端末6を介しての確認に要する時間を節減させることができる。
【符号の説明】
【0047】
1 エレベータ制御装置
2 エレベータ監視装置
3 監視用通信網
4 エレベータ監視用サーバ
5 インターネット網
6 利用端末(所定の端末装置)
21 エレベータ通信部
22 サーバ通信部
23 計測カウンタ
24 記録部
25 判定部
26 指令内容判別部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7