特許第6309114号(P6309114)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許6309114-適応周波数LED灯駆動回路 図000002
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6309114
(24)【登録日】2018年3月23日
(45)【発行日】2018年4月11日
(54)【発明の名称】適応周波数LED灯駆動回路
(51)【国際特許分類】
   H05B 37/02 20060101AFI20180402BHJP
【FI】
   H05B37/02 J
【請求項の数】9
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2016-570842(P2016-570842)
(86)(22)【出願日】2016年4月19日
(65)【公表番号】特表2017-536642(P2017-536642A)
(43)【公表日】2017年12月7日
(86)【国際出願番号】CN2016079652
(87)【国際公開番号】WO2017067144
(87)【国際公開日】20170427
【審査請求日】2016年11月29日
(31)【優先権主張番号】201510684658.3
(32)【優先日】2015年10月20日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】516358956
【氏名又は名称】シーエイチ ライトニング テクノロジー カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】特許業務法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジャオ ゴソン
【審査官】 田中 友章
(56)【参考文献】
【文献】 中国特許出願公開第104470086(CN,A)
【文献】 特開2015−179651(JP,A)
【文献】 特開2010−086943(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 37/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
源とLEDとの間に設置され、低周波数に適用する第一駆動部と、
前記電源と前記LEDとの間に設置され、高周波数に適用する第二駆動部と、
前記電源と前記第一駆動部との間に設置された第一接点と、
前記電源と前記第二駆動部との間に設置された第二接点と、
前記電源に接続され、電源周波数に応じて前記第一接点及び前記第二接点の状態を変化させる電源周波数検査用周波数検査回路と、を備え、
前記第二駆動部は、CR降圧限流駆動回路であり、
前記第一接点は常時開路接点であり、
前記第二接点は常時閉路接点であることを特徴とする適応周波数LED灯駆動回路
【請求項2】
請求項1に記載の適応周波数LED灯駆動回路において、
前記第一駆動部は、AC/DC定電流駆動回路であり、
前記CR降圧限流駆動回路は、
前記電源と前記LEDとの間に設置された第二駆動部・整流回路と、
前記電源と前記第二駆動部・整流回路との間に設けられたコンデンサと、を備えることを特徴とする適応周波数LED灯駆動回路。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の適応周波数LED灯駆動回路において、
前記電源周波数検査用周波数検査回路は、
前記電源周波数が低周波であるときに前記第一接点を導通させ、前記第二接点を導通させず、
前記電源周波数が高周波であるときに前記第二接点を導通させ、前記第一接点を導通させないことを特徴とする適応周波数LED灯駆動回路
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか1項記載の適応周波数LED灯駆動回路において、
前記電源周波数検査用周波数検査回路は前記電源とつながる整流回路、整流回路出力端とつながる分圧サンプリング回路及び当該分圧サンプリング回路からの信号を受け取り、周波数を検査する検査回路を含むことを特徴とする適応周波数LED灯駆動回路
【請求項5】
請求項記載の適応周波数LED灯駆動回路において、
前記電源と前記整流回路の間に阻止コンデンサが設置されていることを特徴とする適応周波数LED灯駆動回路
【請求項6】
請求項4又は請求項5記載の適応周波数LED灯駆動回路において、
前記整流回路の出力端が前記電源周波数検査用周波数検査回路の給電端とつながり、検査回路給電端に安定化回路も設置されていることを特徴とする適応周波数LED灯駆動回路
【請求項7】
請求項記載の適応周波数LED灯駆動回路において、
前記安定化回路が検査回路給電端とアースの間に並列される緩衝コンデンサとツェナーダイオードであることを特徴とする適応周波数LED灯駆動回路
【請求項8】
請求項1から請求項7のいずれか1項記載の適応周波数LED灯駆動回路において、
前記第一接点及び前記第二接点は、それぞれ又は集積的に設置されるリレーに含まれており、
前記第一接点及び前記第二接点は、前記リレーの制御コイルを通して状態が変化することを特徴とする適応周波数LED灯駆動回路
【請求項9】
請求項記載の適応周波数LED灯駆動回路において、前記制御コイルに保護回路が並列接続されていることを特徴とする適応周波数LED灯駆動回路
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は照明分野に関わる。特にLEDの駆動回路に関わる。
【背景技術】
【0002】
現在、LED蛍光灯の応用が段々多くなっている。実際のランプ取付工程に二つの状況がある。一つは新規ユーザのため、直接電力90-305VACをLED蛍光灯の両端に接続させる。;もう一つは、以前は一般蛍光灯を使ったユーザであるため、電子安定器の後ろにランプが接続され、電子安定器の正常作動時に80〜200V,20KHZ以上の高周波数電圧が発生する。
【0003】
中国特許申請201210248617.6が蛍光灯安定器を互換するLED蛍光灯電源を公開し、整流モジュール、蛍光灯安定器識別モジュールとパワー因数校正と定電流制御モジュールを含む。前記整流モジュール、前記蛍光灯安定器識別モジュールと前記パワー因数校正と定電流制御モジュールが順次に接続される。前記整流モジュールは交流電力を直流に変換してから、前記直流電気を前記蛍光灯安定器識別モジュールに出力し、前記蛍光灯安定器識別モジュールが接続される蛍光灯安定器を識別し、前記直流電気を前記パワー因数校正と定電流制御モジュールに出力し、前記パワー因数校正と定電流制御モジュールがパワー因数を校正し、安定化直流電気を出力する。
【0004】
中国特許申請201410432721.Xが電子安定器のLED電源負荷検査回路を公開し、電子安定器、電子安定器から出力される交流電圧を直流電圧に変換する二次整流フィルターモジュール、LED光源負荷を提供するLED照明モジュール、LED照明モジュールから出力される電流を電圧に変換し、増幅するLED電流制御モジュール、LED光源負荷電流検査結果を表示するLED電流検査指示モジュールを含む。;前記電子安定器、二次整流フィルターモジュール、LED 照明モジュール、LED電流制御モジュール及びLED電流検査指示モジュールが順次に接続される。家庭における回路を改造する必要がない。既存電子安定器回路を改造しない場合、省エネルギー灯がLED光源負荷で代替されるなら、LED照明製品の必要な出力電流は当該検査回路が検出できる。;型式によって電子安定器が必要とする代替LED照明製品の電流を検出できる。
【0005】
中国特許申請201020049883.2は各種直管灯ランプ掛けに適用できるLED灯管を公開し、ランプ掛け灯とLED 灯照明分野に属される。LED 灯管と直管灯ランプ掛けにある各種安定器と電源間(市電電源間)のマッチと互換性問題を解決するために、電子安定器出力特性に適する受動回路網、電源周波数サンプリング識別回路と駆動回路を設置し、LED灯板に流れる電流を蛍光灯管の定格稼働電流と同じにし、LED灯板両端の電圧降下を蛍光灯管の定格稼働管圧の三分の一と三分の二の間にする。以上の方法を通して、LED 灯管が各種の直管灯ランプ掛けに適用される。
【0006】
以上の技術でLEDが既存回路の適用性を向上している。LED蛍光灯に関連識別機能を備えなければ、顧客の以前のやりかたとしては、二種類の電源を使用し、手動スイッチの切り換えでそれぞれ高周波数入力と低周波数電力入力を対応する。高周波数電圧を入力する場合、CR降圧回路でLEDランプを点灯する。;低周波数電力を入力する場合、AC/DC定電流電源でLEDランプを点灯する。しかし、このやり方では、ある程度のリスクがある。もし、作業者の操作が不適当であれば、ランプの破損、更に感電による人身傷害事故を起こす可能性がある。
【発明の概要】
【0007】
本発明は適応周波数LED灯駆動回路を提供し、周波数の検査で、入力端電圧の周波数を検測することにより、相応する給電電源を自動的に切り換えられる。
【0008】
適応周波数LED灯駆動回路であり、電源とLEDの間に設置される低周波数に適用する第一駆動部(第一駆動支路)、及び高周波数に適用する第二駆動部(第二駆動支路)を含む。前記第一駆動部と第二駆動部には切換スイッチが設置され、電源周波数検査用周波数検査回路が設置されている。前記周波数検査回路は切換スイッチの制御端とつながる信号出力端を備える。
【0009】
相対的にいうと、本発明は低周波数と高周波数に分けられる。一般的には、電力が低周波数と見なされ、電子安定器で出力されるのは高周波数と見なされる。周波数によって、本発明は自動的に低周波数に適用する第一駆動部若しくは高周波数に適用する第二駆動部を選択してLED灯を駆動できる。第一駆動部及び第二駆動部は全部既存技術を採用できる。
【0010】
例えば、前記第一駆動部がAC/DC低電流駆動回路であり、前記第二駆動部がCR降圧限流駆動回路である。
【0011】
望ましくは、前記第一駆動部と第二駆動部にある切換スイッチがそれぞれ若しくは集積的設置されるリレーである。;ここで、リレーの常時閉路接点が第二駆動部に接続され、リレーの常時開路接点が第一駆動部に接続される。
【0012】
第二駆動部が高周波数に適用されるために、それをリレーの常時閉路接点に接続させ、初期給電時にLEDを保護できる。そのあと、周波数検査結果により、切換スイッチを駆動して相応作動を発生させる。
【0013】
前記周波数検査回路は電源とつながる整流回路、整流回路出力端とつながる分圧サンプリング回路及び分圧サンプリング回路信号を受け取り、周波数検査を実施する検査回路を含む。
【0014】
例えば、高域又は低域通過フィルター回路で周波数を定性判断し、切換スイッチに相応する制御信号を出力できる。周波数検査は定期的に実施される。遅延回路を設置しているため、連続的に若干サイクルの判定結論が同じである限り、切換スイッチに相応する制御信号を出力できるため、ノイズ信号の影響で頻繁的に若しくは不適当に切り換えることを避ける。
【0015】
回路の検査周波数が1KHz以上であるかを検査する。1KHz以上の場合、0として記される。1KHz以下の場合、1として記される。しかし、連続的に四つの立ち上がりエッジがある場合、切換スイッチをトリガする。望ましくは、前記電源と整流回路の間に阻止コンデンサが設置されている。
【0016】
望ましくは、前記整流回路出力端が検査回路給電端と接続され、検査回路給電端にも安定化回路が接続されている。
【0017】
前記安定化回路は検査回路給電端とアースの間に並列される緩衝コンデンサとツェナーダイオードである。
【0018】
望ましくは、前記第一駆動部と第二駆動部にある切換スイッチが集積的設置されるリレーであり、リレーの制御コイルに周波数検査回路信号出力端に制御されるスイッチが直列されている。
【0019】
つまり、同じリレーで第一駆動部と第二駆動部を連動的に切り換え、制御線路を簡素化し、信頼性を高める。
【0020】
望ましくは、前記リレーの制御コイルに保護回路が並列されている。
【0021】
前記保護回路はリレーの制御コイルと並列するツェナーダイオードとコンデンサを含む。
【0022】
本発明である適応周波数LED灯駆動回路は、周波数検査で、入力端電圧の周波数を検査することにより、自動的に相応する給電電源を切り換えられる。如何なる周波数に対応するモードでも、正常に作動できる。生産メーカにとっては、一つの仕様を生産すれば良い。また、取り付けるために人工識別が要らないため、安全信頼を確保できる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明に係るLED灯駆動回路の見取り図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1を参考する。本発明の実施例では、適応周波数LED灯駆動回路は電源L、NとLEDの間に設置される低周波数に適用する第一駆動部A、及び高周波数に適用する第二駆動部Bを含む。第一駆動部A及び第二駆動部Bの出力端がそれぞれLEDとつながる。
【0025】
周波数検査回路Cは電源の周波数を検査する。切換スイッチはリレーを採用する。ここで、常時開路接点K1が第一駆動部Aに接続され、常時閉路接点K2が第二駆動部Bに接続される。リレーの制御コイルKにスイッチ管Q1が直列され、周波数検査回路Cに制御される。制御コイルKにもツェナーダイオードZD1及びコンデンサーC2を保護として並列されている。
【0026】
第一駆動部AはAC/DC定電流駆動回路(駆動チップIC2内蔵)を採用し、第二駆動部BはCR降圧限流駆動回路(コンデンサC4で実現)を採用する。両方も整流機能を備えている。
【0027】
周波数検査回路Cは電源とつながる阻止コンデンサC1及び整流回路を含む。整流回路の出力端とアースの間に分圧サンプリング回路R1と分圧サンプリング回路R2が直列されている。分圧サンプリング回路R1と分圧サンプリング回路R2の間にはサンプリング箇所が検査チップIC1の入力端(FQ脚)と接続する。当該検査チップIC1は接地するGND脚及び出力とされるGATE脚も備える。
【0028】
整流回路出力端はダイオード一つを通して検査チップIC1の給電端(VCC脚)とつながり、検査チップIC1給電端とアースの間に安定化回路もつながっている。安定化回路は並列される緩衝コンデンサC3とツェナーダイオードZD2である。
【0029】
本発明に係る適応周波数LED灯駆動回路の作動プロセスは下記とする。
【0030】
通電時、常時閉路接点K2が導通するため、第二駆動部Bが導通され、当時に周波数検査回路Cの整流回路が導通して検査チップIC1へ給電する。
【0031】
検査チップIC1はサンプリング箇所でサンプリングしてから周波数の判断を行う。検査チップIC1に遅延設置が内蔵されているため、連続的に若干サイクルの判定結論が同じである限り、切換スイッチに相応する制御信号を出力できる。
【0032】
判定結果が高周波数モードである場合、リレーの状態をそのまま保持し、第二駆動部Bを通して継続的にLEDへ給電する。
【0033】
判定結果が低周波数モードである場合、スイッチ管Q1をトリガし、制御コイルKを通して常時開路接点K1と常時閉路接点K2の状態を変化させ、この時、第一駆動部Aが導通され、LEDへ給電する。
図1