特許第6309189号(P6309189)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6309189
(24)【登録日】2018年3月23日
(45)【発行日】2018年4月11日
(54)【発明の名称】タッチ感知システム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/041 20060101AFI20180402BHJP
【FI】
   G06F3/041 550
   G06F3/041 510
【請求項の数】14
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2012-274769(P2012-274769)
(22)【出願日】2012年12月17日
(65)【公開番号】特開2014-81908(P2014-81908A)
(43)【公開日】2014年5月8日
【審査請求日】2015年12月15日
(31)【優先権主張番号】10-2012-0114222
(32)【優先日】2012年10月15日
(33)【優先権主張国】KR
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】512187343
【氏名又は名称】三星ディスプレイ株式會社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Display Co.,Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】110000408
【氏名又は名称】特許業務法人高橋・林アンドパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】安 淳 晟
(72)【発明者】
【氏名】張 亨 旭
【審査官】 ▲高▼橋 徳浩
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−172028(JP,A)
【文献】 特開2009−009249(JP,A)
【文献】 特開2012−141690(JP,A)
【文献】 特開2010−108303(JP,A)
【文献】 特開平07−044318(JP,A)
【文献】 特開平07−334308(JP,A)
【文献】 特開平09−237158(JP,A)
【文献】 特開2010−072743(JP,A)
【文献】 特開2010−282471(JP,A)
【文献】 特開2011−238240(JP,A)
【文献】 特開2012−174261(JP,A)
【文献】 実開昭60−192033(JP,U)
【文献】 国際公開第2012/077576(WO,A1)
【文献】 国際公開第2010/135072(WO,A2)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0216017(US,A1)
【文献】 登録実用新案第3173195(JP,U)
【文献】 特開2004−245608(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F3/03−G06F3/047
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
センシングのための複数の電極を含む第1タッチセンサおよびセンシングのための複数の電極を含む第2タッチセンサと、
少なくとも前記第1タッチセンサおよび前記第2タッチセンサに共有されるピンを有し、前記第1タッチセンサおよび前記第2タッチセンサを制御する制御ICと、
を含み、
前記制御ICは、前記第1タッチセンサと前記第2タッチセンサとが共に接続される複数の第1ピンと、前記第1タッチセンサに接続される複数の第2ピンと、前記第2タッチセンサに接続される複数の第3ピンとを含み、
前記複数の第1ピンに接続される信号線のそれぞれは、前記第1タッチセンサに含まれる前記複数の電極のいずれか及び前記第2タッチセンサに含まれる前記複数の電極のいずれかに接続され、
前記第1タッチセンサと前記第2タッチセンサは、異種の方式のタッチセンサであることを特徴とするタッチ感知システム。
【請求項2】
前記制御ICは、
前記第1ピンに駆動信号を出力する駆動信号発生部を含むことを特徴とする請求項1に記載のタッチ感知システム。
【請求項3】
前記制御ICは、
前記第1タッチセンサの出力信号を、前記第2ピンを介して受ける第1センシング回路と、前記第2タッチセンサの出力信号を、前記第3ピンを介して受ける第2センシング回路とをさらに含むことを特徴とする請求項に記載のタッチ感知システム。
【請求項4】
前記制御ICは、
前記第1センシング回路に伝達された出力信号を用いて、前記第1タッチセンサでのタッチ位置を判断し、前記第2センシング回路に伝達された出力信号を用いて、前記第2タッチセンサでのタッチ位置を判断するプロセッサをさらに含むことを特徴とする請求項に記載のタッチ感知システム。
【請求項5】
前記第1タッチセンサは、前記第1ピンから出力される前記駆動信号を受信し、前記第2ピンに前記出力信号を出力し、
前記第2タッチセンサは、前記第1ピンから出力される前記駆動信号を受信し、前記第3ピンに前記出力信号を出力することを特徴とする請求項に記載のタッチ感知システム。
【請求項6】
前記制御ICは、
前記第2ピンおよび前記第3ピンが共に接続されるマルチプレクサと、前記マルチプレクサに接続されるセンシング回路とをさらに含むことを特徴とする請求項に記載のタッチ感知システム。
【請求項7】
前記マルチプレクサは、
前記第2ピンを介して伝達される前記第1タッチセンサの出力信号と、前記第3ピンを介して伝達される前記第2タッチセンサの出力信号とを選択的に前記センシング回路に伝達することを特徴とする請求項に記載のタッチ感知システム。
【請求項8】
前記マルチプレクサは、
第1期間に前記第2ピンを介して伝達される前記第1タッチセンサの出力信号を前記センシング回路に伝達し、第2期間に前記第3ピンを介して伝達される前記第2タッチセンサの出力信号を前記センシング回路に伝達することを特徴とする請求項に記載のタッチ感知システム。
【請求項9】
前記制御ICは、
前記第1期間に前記センシング回路に伝達される前記第1タッチセンサの出力信号を用いて、前記第1タッチセンサでのタッチ位置を判断し、前記第2期間に前記センシング回路に伝達される前記第2タッチセンサの出力信号を用いて、前記第2タッチセンサでのタッチ位置を判断するプロセッサをさらに含むことを特徴とする請求項に記載のタッチ感知システム。
【請求項10】
前記第1タッチセンサは、前記第1ピンから出力される前記駆動信号を受信し、前記第2ピンに前記出力信号を出力し、
前記第2タッチセンサは、前記第1ピンから出力される前記駆動信号を受信し、前記第3ピンに前記出力信号を出力することを特徴とする請求項に記載のタッチ感知システム。
【請求項11】
前記制御ICは、
前記第2ピンに駆動信号を出力する第1駆動信号発生部と、前記第3ピンに駆動信号を出力する第2駆動信号発生部とを含むことを特徴とする請求項に記載のタッチ感知システム。
【請求項12】
前記制御ICは、
前記第1ピンを介して伝達される前記第1タッチセンサの出力信号と前記第2タッチセンサの出力信号とを受けるセンシング回路をさらに含むことを特徴とする請求項11に記載のタッチ感知システム。
【請求項13】
前記制御ICは、
前記センシング回路に伝達された出力信号を用いて、前記第1タッチセンサおよび前記第2タッチセンサでのタッチ位置を判断するプロセッサをさらに含むことを特徴とする請求項12に記載のタッチ感知システム。
【請求項14】
前記第1タッチセンサは、前記第2ピンから出力される前記駆動信号を受信し、前記第1ピンに前記出力信号を出力し、
前記第2タッチセンサは、前記第3ピンから出力される前記駆動信号を受信し、前記第1ピンに前記出力信号を出力することを特徴とする請求項12に記載のタッチ感知システム。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タッチ感知システムに関するものであり、より詳細には、複数のタッチセンサが1つの制御ICを共有することにより、費用節減、回路面積およびピン数の減少を達成することができるタッチ感知システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
タッチセンサは、使用者の手または物体の接触を認識することができるセンサであって、キーボードやマウスといった別の入力装置を代替できるため、多様な電子機器において広く用いられている。
【0003】
また、最近では、1つのタッチセンサを用いる方式を脱し、図1のように、複数のタッチセンサを用いる方式も提案されている。
【0004】
図1に示された従来のタッチ感知システム10をみると、2つのタッチセンサ21、22と、これをそれぞれ制御する2つの制御IC31、32とを含んでいる。
【0005】
すなわち、第1タッチセンサ21は、第1制御IC31によって個別制御され、第2タッチセンサ22も、第2制御IC32によって個別制御される。
【0006】
しかし、このように、複数のタッチセンサ21、22に対してそれぞれ個別の制御IC31、32を用いる場合、駆動信号発生部51、61、センシング回路52、62、プロセッサ53、63などのようなリソースが制御IC31、32内でそれぞれ使用されなければならないため、コスト上昇の懸念があり、タッチセンサ21、22に接続されるピンP1、P2、P3、P4の個数が増加する問題があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述した問題を解決するためになされた本発明の目的は、複数のタッチセンサが1つの制御ICを共有することにより、費用節減、回路面積およびピン数の減少を達成することができるタッチ感知システムを提供するためのものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記のような目的を達成するための本発明の特徴によれば、本発明は、第1タッチセンサおよび第2タッチセンサと、少なくとも前記第1タッチセンサおよび前記第2タッチセンサに共有されるピンを有し、前記第1タッチセンサおよび前記第2タッチセンサを制御する制御ICとを含む。
【0009】
また、前記制御ICは、前記第1タッチセンサと前記第2タッチセンサとが共に接続される複数の第1ピンと、前記第1タッチセンサに接続される複数の第2ピンと、前記第2タッチセンサに接続される複数の第3ピンとを含むことを特徴とする。
【0010】
また、前記制御ICは、前記第1ピンに駆動信号を出力する駆動信号発生部を含むことを特徴とする。
【0011】
また、前記制御ICは、前記第1タッチセンサの出力信号を、前記第2ピンを介して受ける第1センシング回路と、前記第2タッチセンサの出力信号を、前記第3ピンを介して受ける第2センシング回路とをさらに含むことを特徴とする。
【0012】
さらに、前記制御ICは、前記第1センシング回路に伝達された出力信号を用いて、前記第1タッチセンサでのタッチ位置を判断し、前記第2センシング回路に伝達された出力信号を用いて、前記第2タッチセンサでのタッチ位置を判断するプロセッサをさらに含むことを特徴とする。
【0013】
また、前記第1タッチセンサは、前記第1ピンから出力される前記駆動信号を受信し、前記第2ピンに前記出力信号を出力し、前記第2タッチセンサは、前記第1ピンから出力される前記駆動信号を受信し、前記第3ピンに前記出力信号を出力することを特徴とする。
【0014】
また、前記制御ICは、前記第2ピンおよび前記第3ピンが共に接続されるマルチプレクサと、前記マルチプレクサに接続されるセンシング回路とをさらに含むことを特徴とする。
【0015】
また、前記マルチプレクサは、前記第2ピンを介して伝達される前記第1タッチセンサの出力信号と、前記第3ピンを介して伝達される前記第2タッチセンサの出力信号とを選択的に前記センシング回路に伝達することを特徴とする。
【0016】
さらに、前記マルチプレクサは、第1期間に前記第2ピンを介して伝達される前記第1タッチセンサの出力信号を前記センシング回路に伝達し、第2期間に前記第3ピンを介して伝達される前記第2タッチセンサの出力信号を前記センシング回路に伝達することを特徴とする。
【0017】
また、前記制御ICは、前記第1期間に前記センシング回路に伝達される前記第1タッチセンサの出力信号を用いて、前記第1タッチセンサでのタッチ位置を判断し、前記第2期間に前記センシング回路に伝達される前記第2タッチセンサの出力信号を用いて、前記第2タッチセンサでのタッチ位置を判断するプロセッサをさらに含むことを特徴とする。
【0018】
また、前記第1タッチセンサは、前記第1ピンから出力される前記駆動信号を受信し、前記第2ピンに前記出力信号を出力し、前記第2タッチセンサは、前記第1ピンから出力される前記駆動信号を受信し、前記第3ピンに前記出力信号を出力することを特徴とする。
【0019】
また、前記制御ICは、前記第2ピンに駆動信号を出力する第1駆動信号発生部と、前記第3ピンに駆動信号を出力する第2駆動信号発生部とを含むことを特徴とする。
【0020】
また、前記制御ICは、前記第1ピンを介して伝達される前記第1タッチセンサの出力信号と前記第2タッチセンサの出力信号とを受けるセンシング回路をさらに含むことを特徴とする。
【0021】
さらに、前記制御ICは、前記センシング回路に伝達された出力信号を用いて、前記第1タッチセンサおよび前記第2タッチセンサでのタッチ位置を判断するプロセッサをさらに含むことを特徴とする。
【0022】
また、前記第1タッチセンサは、前記第2ピンから出力される前記駆動信号を受信し、前記第1ピンに前記出力信号を出力し、前記第2タッチセンサは、前記第3ピンから出力される前記駆動信号を受信し、前記第1ピンに前記出力信号を出力することを特徴とする。
【0023】
また、前記第1タッチセンサと前記第2タッチセンサは、水平または垂直方向に沿って配置されることを特徴とする。
【0024】
さらに、前記第1タッチセンサと前記第2タッチセンサは、同種または異種のタッチセンサであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0025】
以上のような本発明によれば、複数のタッチセンサが1つの制御ICを共有することにより、費用節減、回路面積およびピン数の減少を達成することができるタッチ感知システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】従来のタッチ感知システムを示す図である。
図2】本発明の第1実施形態にかかるタッチ感知システムを示す図である。
図3図2に示された駆動信号発生部の動作を示す図である。
図4】本発明の第2実施形態にかかるタッチ感知システムを示す図である。
図5図4に示された駆動信号発生部の動作を示す図である。
図6】本発明の第3実施形態にかかるタッチ感知システムを示す図である。
図7】第1タッチセンサと第2タッチセンサの配置形態を示す図である。
図8】第1タッチセンサと第2タッチセンサの配置形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
その他実施形態の具体的な事項は詳細な説明および図面に含まれている。
【0028】
本発明の利点および特徴、そして、それらを達成する方法は、添付した図面と共に詳細に後述する実施形態を参照すれば明確になるはずである。しかし、本発明は、以下に開示される実施形態に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態で実現可能であり、以下の説明において、ある部分が他の部分に接続されているとするとき、これは、直接的に接続されている場合のみならず、その中間に別の素子を挟んで電気的に接続されている場合も含む。また、図面において、本発明と関係のない部分は本発明の説明を明確にするために省略し、明細書全体にわたり、類似の部分については同一の図面符号を付した。
【0029】
以下、本発明の実施形態およびこれを説明するための図面を参考にして、本発明の実施形態にかかるタッチ感知システムについて説明する。
【0030】
図2は、本発明の第1実施形態にかかるタッチ感知システムを示す図であり、図3は、図2に示された駆動信号発生部の動作を示す図である。
【0031】
図2を参照すれば、本発明の第1実施形態にかかるタッチ感知システム100は、第1タッチセンサ110と、第2タッチセンサ120と、制御IC130とを含む。
【0032】
第1タッチセンサ110は、物体の接触または近接状態を検出することにより、外部からの命令を受信することができる。
【0033】
この時、第1タッチセンサ110は、多様なセンサで実現可能である。例えば、静電容量方式のタッチセンサ(capacitive type touch sensor)、抵抗膜方式のタッチセンサ(resistive type touch sensor)、光タッチセンサ(opto touch sensor)、圧力センサ(pressure sensor)などで実現可能である。
【0034】
また、第1タッチセンサ110は、前述したタッチセンサ以外にも、すでに公知の多様な方式のセンサで実現可能である。
【0035】
第1タッチセンサ110は、制御IC130から供給される駆動信号T1〜Txに対応して駆動され、接触位置の検出のための出力信号R1〜Rxを制御IC130に出力することができる。
【0036】
第2タッチセンサ120は、第1タッチセンサ110と同種のタッチセンサで実現可能である。
【0037】
例えば、第1タッチセンサ110と第2タッチセンサ120は、いずれも静電容量方式のタッチセンサで実現可能である。
【0038】
また、第2タッチセンサ120は、第1タッチセンサ110と異種のタッチセンサであっても実現可能である。
【0039】
例えば、第1タッチセンサ110が静電容量方式のタッチセンサで実現される場合、第2タッチセンサ120は、それとは異なる抵抗膜方式のタッチセンサで実現可能である。
【0040】
第2タッチセンサ120は、制御IC130から供給される駆動信号T1〜Txに対応して駆動され、接触位置の検出のための出力信号S1〜Sxを制御IC130に出力することができる。
【0041】
制御IC130は、第1タッチセンサ110と第2タッチセンサ120の制御を行う。
【0042】
また、制御IC130は、第1タッチセンサ110および第2タッチセンサ120との接続のための複数の第1ピンP1と、複数の第2ピンP2と、複数の第3ピンP3とを備える。
【0043】
本発明における制御IC130は、従来とは異なり、各タッチセンサ110、120に個別に設けられず、1つのみが設けられて各タッチセンサ110、120を統合的に管理する。
【0044】
このために、第1タッチセンサ110と第2タッチセンサ120は、第1ピンP1を共有できるように第1ピンP1に共に接続される。
【0045】
また、第1タッチセンサ110は、第2ピンP2に追加的に接続され、第2タッチセンサ120は、追加的に第3ピンP3に接続される。
【0046】
本発明の第1実施形態にかかるタッチ感知システム100において、制御IC130は、駆動信号発生部150と、第1センシング回路160と、第2センシング回路170と、プロセッサ180とを含むことができる。
【0047】
駆動信号発生部150は、各タッチセンサ110、120の駆動のための駆動信号T1〜Txを生成し、生成された駆動信号T1〜Txを第1ピンP1に出力することができる。このために、駆動信号発生部150は、前記第1ピンP1に接続される。
【0048】
これにより、駆動信号T1〜Txは、第1ピンP1を介して第1タッチセンサ110と第2タッチセンサ120に同時に供給される。
【0049】
そのため、第1タッチセンサ110と第2タッチセンサ120は同時に駆動される。
【0050】
また、駆動信号発生部150は、図3に示されるように、第1ピンP1を介して駆動信号T1〜Txを順次に各タッチセンサ110、120に供給することができる。
【0051】
第1センシング回路160は、第2ピンP2に接続されることにより、第1タッチセンサ110から出力される出力信号R1〜Rxを、第2ピンP2を介して受けることができる。
【0052】
第2センシング回路170は、第3ピンP3に接続されることにより、第2タッチセンサ120から出力される出力信号S1〜Sxを、第3ピンP3を介して受けることができる。
【0053】
プロセッサ180は、第1センシング回路160に受信された出力信号R1〜Rxと、第2センシング回路170に受信された出力信号S1〜Sxとを用いて、各タッチセンサ110、120での接触位置を検出することができる。
【0054】
このように、第1タッチセンサ110と第2タッチセンサ120が第1ピンP1を共有することにより、従来のタッチ感知システム10に存在していた第3ピンP3を備える必要がなくなる。これにより、制御IC130の全体のピン数は、従来技術に比べて減少する。
【0055】
また、従来のタッチ感知システム10に比べて、駆動信号発生部とプロセッサをそれぞれ1つずつ減少させることができる。
【0056】
図4は、本発明の第2実施形態にかかるタッチ感知システムを示す図であり、図5は、図4に示された駆動信号発生部の動作を示す図である。
【0057】
図4を参照すれば、本発明の第2実施形態にかかるタッチ感知システム200は、第1タッチセンサ210と、第2タッチセンサ220と、制御IC230とを含む。
【0058】
第1タッチセンサ210は、物体の接触または近接状態を検出することにより、外部からの命令を受信することができる。
【0059】
第1タッチセンサ210は、多様なセンサで実現可能である。例えば、静電容量方式のタッチセンサ(capacitive type touch sensor)、抵抗膜方式のタッチセンサ(resistive type touch sensor)、光タッチセンサ(opto touch sensor)、圧力センサ(pressure sensor)などで実現可能である。
【0060】
また、第1タッチセンサ210は、前述したタッチセンサ以外にも、すでに公知の多様な方式のセンサで実現可能である。
【0061】
第1タッチセンサ210は、制御IC230から供給される駆動信号T1〜Txに対応して駆動され、接触位置の検出のための出力信号R1〜Rxを制御IC230に出力することができる。
【0062】
第2タッチセンサ220は、第1タッチセンサ210と同種のタッチセンサで実現可能である。
【0063】
例えば、第1タッチセンサ210と第2タッチセンサ220は、いずれも静電容量方式のタッチセンサで実現可能である。
【0064】
また、第2タッチセンサ220は、第1タッチセンサ210と異種のタッチセンサであっても実現可能である。
【0065】
例えば、第1タッチセンサ210が静電容量方式のタッチセンサで実現される場合、第2タッチセンサ220は、それとは異なる抵抗膜方式のタッチセンサで実現可能である。
【0066】
第2タッチセンサ220は、制御IC230から供給される駆動信号T1〜Txに対応して駆動され、接触位置の検出のための出力信号S1〜Sxを制御IC230に出力することができる。
【0067】
制御IC230は、第1タッチセンサ210と第2タッチセンサ220の制御を行う。
【0068】
また、制御IC230は、第1タッチセンサ210および第2タッチセンサ220との接続のための複数の第1ピンP1と、複数の第2ピンP2と、複数の第3ピンP3とを備える。
【0069】
本発明における制御IC230は、従来とは異なり、各タッチセンサ210、220に個別に設けられず、1つのみが設けられて各タッチセンサ210、220を統合的に管理する。
【0070】
このために、第1タッチセンサ210と第2タッチセンサ220は、第1ピンP1を共有できるように第1ピンP1に共に接続される。
【0071】
また、第1タッチセンサ210は、第2ピンP2に追加的に接続され、第2タッチセンサ220は、第3ピンP3に追加的に接続される。
【0072】
本発明の第2実施形態にかかるタッチ感知システム200において、制御IC230は、駆動信号発生部250と、センシング回路260と、マルチプレクサ(MUX)270と、プロセッサ280とを含むことができる。
【0073】
駆動信号発生部250は、各タッチセンサ210、220の駆動のための駆動信号T1〜Txを生成し、生成された駆動信号T1〜Txを第1ピンP1に出力することができる。このために、駆動信号発生部250は、前記第1ピンP1に接続される。
【0074】
これにより、駆動信号T1〜Txは、第1ピンP1を介して第1タッチセンサ210と第2タッチセンサ220に同時に供給される。
【0075】
そのため、第1タッチセンサ210と第2タッチセンサ220は同時に駆動される。
【0076】
また、駆動信号発生部250は、図5に示されるように、各期間Pe1、Pe2に第1ピンP1を介して駆動信号T1〜Txを順次に各タッチセンサ210、220に供給することができる。
【0077】
マルチプレクサ270は、第2ピンP2と第3ピンP3に接続されることにより、前記第2ピンP2と第3ピンP3を介して入力される信号を受信することができる。
【0078】
また、マルチプレクサ270は、第2ピンP2を介して入力される第1タッチセンサ210の出力信号R1〜Rxと、第3ピンP3を介して入力される第2タッチセンサ220の出力信号S1〜Sxとを選択的にセンシング回路260に伝達することができる。
【0079】
例えば、第1期間Pe1には、第2ピンP2を介して伝達される出力信号R1〜Rxをセンシング回路260に伝達し、第2期間Pe2には、第3ピンP3を介して伝達される出力信号S1〜Sxをセンシング回路260に伝達することができる。
【0080】
センシング回路260は、マルチプレクサ270に接続されることにより、マルチプレクサ270から出力される信号を受信することができる。
【0081】
プロセッサ280は、センシング回路260に受信された出力信号R1〜Rx、S1〜Sxを用いて、各タッチセンサ210、220の接触位置を検出することができる。
【0082】
例えば、第1期間Pe1には、第1タッチセンサ210の出力信号R1〜Rxがセンシング回路260に伝達されるため、第1タッチセンサ210の接触位置を検出することができ、第2期間Pe2には、第2タッチセンサ220の出力信号S1〜Sxがセンシング回路260に伝達されるため、第2タッチセンサ220の接触位置を検出することができる。
【0083】
このように、第1タッチセンサ210と第2タッチセンサ220が第1ピンP1を共有することにより、従来のタッチ感知システム10に存在していた第3ピンP3を備える必要がなくなる。これにより、制御IC230の全体のピン数は、従来技術に比べて減少する。
【0084】
また、従来のタッチ感知システム10に比べて、駆動信号発生部、センシング回路およびプロセッサをそれぞれ1つずつ減少させることができる。
【0085】
そして、マルチプレクサ270を活用した時分割的駆動により、前述した本発明の第1実施形態に比べてセンシング回路の個数を1つ減少させることができる。
【0086】
図6は、本発明の第3実施形態にかかるタッチ感知システムを示す図である。
【0087】
図6を参照すれば、本発明の第3実施形態にかかるタッチ感知システム300は、第1タッチセンサ310と、第2タッチセンサ320と、制御IC330とを含む。
【0088】
第1タッチセンサ310は、物体の接触または近接状態を検出することにより、外部からの命令を受信することができる。
【0089】
第1タッチセンサ310は、多様なセンサで実現可能である。例えば、静電容量方式のタッチセンサ(capacitive type touch sensor)、抵抗膜方式のタッチセンサ(resistive type touch sensor)、光タッチセンサ(opto touch sensor)、圧力センサ(pressure sensor)などで実現可能である。
【0090】
また、第1タッチセンサ310は、前述したタッチセンサ以外にも、すでに公知の多様な方式のセンサで実現可能である。
【0091】
第1タッチセンサ310は、制御IC330から供給される駆動信号T1〜Txに対応して駆動され、接触位置の検出のための出力信号R1〜Rxを制御IC330に出力することができる。
【0092】
第2タッチセンサ320は、第1タッチセンサ310と同種のタッチセンサで実現可能である。
【0093】
例えば、第1タッチセンサ310と第2タッチセンサ320は、いずれも静電容量方式のタッチセンサで実現可能である。
【0094】
また、第2タッチセンサ320は、第1タッチセンサ310と異種のタッチセンサであっても実現可能である。
【0095】
例えば、第1タッチセンサ310が静電容量方式のタッチセンサで実現される場合、第2タッチセンサ320は、それとは異なる抵抗膜方式のタッチセンサで実現可能である。
【0096】
第2タッチセンサ320は、制御IC330から供給される駆動信号U1〜Uxに対応して駆動され、接触位置の検出のための出力信号S1〜Sxを制御IC330に出力することができる。
【0097】
制御IC330は、第1タッチセンサ310と第2タッチセンサ320の制御を行う。
【0098】
また、制御IC330は、第1タッチセンサ310および第2タッチセンサ320との接続のための複数の第1ピンP1と、複数の第2ピンP2と、複数の第3ピンP3とを備える。
【0099】
本発明における制御IC330は、従来とは異なり、各タッチセンサ310、320に個別に設けられず、1つのみが設けられて各タッチセンサ310、320を統合的に管理する。
【0100】
このために、第1タッチセンサ310と第2タッチセンサ320は、第1ピンP1を共有できるように第1ピンP1に共に接続される。
【0101】
また、第1タッチセンサ310は、第2ピンP2に追加的に接続され、第2タッチセンサ320は、第3ピンP3に追加的に接続される。
【0102】
本発明の第3実施形態にかかるタッチ感知システム300において、制御IC330は、第1駆動信号発生部350と、第2駆動信号発生部360と、センシング回路370と、プロセッサ380とを含むことができる。
【0103】
第1駆動信号発生部350は、第1タッチセンサ310の駆動のための駆動信号T1〜Txを生成し、生成された駆動信号T1〜Txを第2ピンP2に出力することができる。このために、第1駆動信号発生部350は、前記第2ピンP2に接続される。
【0104】
これにより、第1駆動信号発生部350から出力される駆動信号T1〜Txは、第1タッチセンサ310に供給される。
【0105】
第2駆動信号発生部360は、第2タッチセンサ320の駆動のための駆動信号U1〜Uxを生成し、生成された駆動信号U1〜Uxを第3ピンP3に出力することができる。このために、第2駆動信号発生部360は、前記第3ピンP3に接続される。
【0106】
これにより、第2駆動信号発生部360から出力される駆動信号U1〜Uxは、第2タッチセンサ320に供給される。
【0107】
この時、制御IC330は、第1駆動信号発生部350と第2駆動信号発生部360を備えることにより、第1タッチセンサ310と第2タッチセンサ320を個別に駆動させるか、同時に駆動させることができる。
【0108】
センシング回路370は、第1ピンP1に接続されることにより、第1ピンP1に入力される信号を受信することができる。
【0109】
すなわち、センシング回路370は、第1ピンP1を介して入力される第1タッチセンサ310の出力信号R1〜Rxと、第1ピンP1を介して入力される第2タッチセンサ320の出力信号S1〜Sxとを受信することができる。
【0110】
プロセッサ380は、センシング回路370に受信された出力信号R1〜Rx、S1〜Sxを用いて、各タッチセンサ310、320の接触位置を検出することができる。
【0111】
例えば、第2駆動信号発生部360が動作を中止した状態で第1駆動信号発生部350のみが動作する場合、第1タッチセンサ310のみが駆動されるため、第1タッチセンサ310の出力信号R1〜Rxのみが第1ピンP1を介してセンシング回路370に入力される。
【0112】
この時、プロセッサ380は、センシング回路370に受信された第1タッチセンサ310の出力信号R1〜Rxを用いて、第1タッチセンサ310の接触位置を検出することができる。
【0113】
また、第1駆動信号発生部350が動作を中止した状態で第2駆動信号発生部360のみが動作する場合、第2タッチセンサ320のみが駆動されるため、第2タッチセンサ320の出力信号S1〜Sxのみが第1ピンP1を介してセンシング回路370に入力される。
【0114】
この時、プロセッサ380は、センシング回路370に受信された第2タッチセンサ320の出力信号S1〜Sxを用いて、第2タッチセンサ320の接触位置を検出することができる。
【0115】
第1駆動信号発生部350と第2駆動信号発生部360が共に動作する場合には、第1タッチセンサ310と第2タッチセンサ320がすべて駆動できる。
【0116】
そのため、第1タッチセンサ310の出力信号R1〜Rxと第2タッチセンサ320の出力信号S1〜Sxとが、同時に第1ピンP1を介してセンシング回路370に入力できる。
【0117】
この場合、第1タッチセンサ310の出力信号R1〜Rxと第2タッチセンサ320の出力信号S1〜Sxとの間の干渉を低減するため、第1駆動信号発生部350の駆動信号T1〜Txと第2駆動信号発生部360の駆動信号U1〜Uxとが互いに直交性(orthogonality)を有するように設定されることが好ましい。
【0118】
このような直交性を確保するために、ウォルシュコード(walsh code)または周波数変調などが活用できる。
【0119】
したがって、センシング回路370は、アナログまたはデジタルフィルタ(図示せず)を備えることにより、第1タッチセンサ310の出力信号R1〜Rxと第2タッチセンサ320の出力信号S1〜Sxとを容易に分離することができる。
【0120】
このように、第1タッチセンサ310と第2タッチセンサ320が第1ピンP1を共有することにより、従来のタッチ感知システム10に存在していた第4ピンP4を備える必要がなくなる。これにより、制御IC330の全体のピン数は、従来技術に比べて減少する。
【0121】
また、従来のタッチ感知システム10に比べて、センシング回路とプロセッサをそれぞれ1つずつ減少させることができる。
【0122】
図7および図8は、第1タッチセンサと第2タッチセンサの配置形態を示す図である。
【0123】
図7に示されるように、本発明の第1タッチセンサ110、210、310と第2タッチセンサ120、220、320は、水平方向に配置できる。
【0124】
また、本発明の第1タッチセンサ110、210、310と第2タッチセンサ120、220、320は、その使用目的に応じて、図8に示されるように垂直方向にも配置できる。
【0125】
本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者は、本発明がその技術的思想や必須の特徴を変更することなく他の具体的な形態で実施可能であることを理解することができる。そのため、以上に述べた実施形態は、すべての面で例示的なものであって、限定的ではないと理解しなければならない。本発明の範囲は、上記の詳細な説明よりは後述する特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲の意味および範囲、そして、その均等概念から導き出されるすべての変更または変形された形態が本発明の範囲に含まれると解釈されなければならない。
【符号の説明】
【0126】
100、200、300:タッチ感知システム
110、210、310:第1タッチセンサ
120、220、320:第2タッチセンサ
130、230、330:制御IC
P1:第1ピン
P2:第2ピン
P3:第3ピン
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8