特許第6309320号(P6309320)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ アルパイン株式会社の特許一覧

特許6309320情報処理装置、探索システム及びコンピュータプログラム
<>
  • 特許6309320-情報処理装置、探索システム及びコンピュータプログラム 図000002
  • 特許6309320-情報処理装置、探索システム及びコンピュータプログラム 図000003
  • 特許6309320-情報処理装置、探索システム及びコンピュータプログラム 図000004
  • 特許6309320-情報処理装置、探索システム及びコンピュータプログラム 図000005
  • 特許6309320-情報処理装置、探索システム及びコンピュータプログラム 図000006
  • 特許6309320-情報処理装置、探索システム及びコンピュータプログラム 図000007
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6309320
(24)【登録日】2018年3月23日
(45)【発行日】2018年4月11日
(54)【発明の名称】情報処理装置、探索システム及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04M 11/00 20060101AFI20180402BHJP
   H04W 4/48 20180101ALI20180402BHJP
   H04W 84/12 20090101ALI20180402BHJP
   H04W 84/10 20090101ALI20180402BHJP
   H04W 88/06 20090101ALI20180402BHJP
【FI】
   H04M11/00 301
   H04W4/04 115
   H04W84/12
   H04W84/10 110
   H04W88/06
【請求項の数】5
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2014-62910(P2014-62910)
(22)【出願日】2014年3月26日
(65)【公開番号】特開2015-186163(P2015-186163A)
(43)【公開日】2015年10月22日
【審査請求日】2016年9月21日
(73)【特許権者】
【識別番号】000101732
【氏名又は名称】アルパイン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100099748
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 克志
(72)【発明者】
【氏名】中山 高志
【審査官】 山岸 登
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−256986(JP,A)
【文献】 特開2006−211014(JP,A)
【文献】 特開2012−005048(JP,A)
【文献】 特開2005−277499(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0091939(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08B 19/00−21/24
H04B 7/24− 7/26
H04M 1/00
1/24− 3/00
3/16− 3/20
3/38− 3/58
7/00− 7/16
11/00−11/10
99/00
H04W 4/00− 8/24
8/26−16/32
24/00−28/00
28/02−72/02
72/04−74/02
74/04−74/06
74/08−84/10
84/12−88/06
88/08−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動体通信を行う移動体通信装置と、所定の無線通信規格によるローカルな無線通信を行う無線インタフェースとを備えた情報処理装置であって、
前記無線インタフェースが無線通信可能なエリア内に位置する、前記所定の無線通信規格で無線通信を行う機器を探索し、探索した機器の名称を取得する探索処理を行う探索手段と、
前記移動体通信装置を介して前記移動体通信によって送信された探索要求を受信した場合に、前記探索手段に前記探索処理を行わせ、当該探索処理で取得された名称を、前記移動体通信装置を介して前記移動体通信によって前記探索要求の送信元に送信する探索結果応答手段とを有し、
当該情報処理装置は、自動車に搭載された車載の装置であることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
移動体通信を行う移動体通信装置と、無線LANにアクセスする無線インタフェースとを備えた携帯型の情報処理装置であって、
前記無線インタフェースがアクセス可能な無線LANを探索し、探索した無線LANの名称を取得する探索処理を行う探索手段と、
前記移動体通信装置を介して前記移動体通信によって送信された探索要求を受信した場合に、前記探索手段に前記探索処理を行わせ、当該探索処理で取得された名称を、前記移動体通信装置を介して前記移動体通信によって前記探索要求の送信元に送信する探索結果応答手段とを有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項3】
請求項1または2記載の情報処理装置と、ユーザによって携帯されるモバイル装置とを備え、
前記モバイル装置は、
移動体通信を行う移動体通信部と、
前記移動体通信部を介して前記移動体通信によって前記情報処理装置に探索要求を送信する探索要求手段と、
当該情報処理装置から受信した名称を表示する探索結果表示手段とを有することを特徴とする探索システム。
【請求項4】
移動体通信を行う移動体通信装置と、所定の無線通信規格によるローカルな無線通信を行う無線インタフェースとを備えたコンピュータによって読み取られ実行されるコンピュータプログラムであって、
前記コンピュータは、自動車に搭載された車載のコンピュータであり、
当該コンピュータプログラムは、前記コンピュータに、
前記移動体通信装置を介して前記移動体通信によって送信された探索要求を受信した場合に、前記無線インタフェースが無線通信可能なエリア内に位置する、前記所定の無線通信規格で無線通信を行う機器を探索し、探索した機器の名称を取得する探索ステップと、
前記探索ステップで取得された名称を、前記移動体通信装置を介して前記移動体通信によって前記探索要求の送信元に送信する探索結果応答ステップとを実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項5】
移動体通信を行う移動体通信装置と、無線LANにアクセスする無線インタフェースとを備えた、携帯型のコンピュータによって読み取られ実行されるコンピュータプログラムであって、
前記コンピュータに、
前記移動体通信装置を介して前記移動体通信によって送信された探索要求を受信した場合に、前記無線インタフェースがアクセス可能な無線LANを探索し、探索した無線LANの名称を取得する探索ステップと、
前記探索ステップで取得された名称を、前記移動体通信装置を介して前記移動体通信によって前記探索要求の送信元に送信する探索結果応答ステップとを実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、置き忘れられたモバイル装置を探索する技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
置き忘れられたモバイル装置を探索する技術としては、自動車に搭載された車載装置において、近距離無線通信インタフェースを介した接続が確立している自動車内の移動電話機との接続が、自動車から搭乗者が降車した後も継続した場合に、近距離無線通信インタフェースを介した接続を介して移動電話機に所定の通話先に移動体通信網を介した通信を行わせて、当該移動電話機が自動車内に置き忘れられていることを通知する技術が知られている(特許文献1、2)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003-348659号公報
【特許文献2】特開2002-320269号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した移動電話機に所定の通話先に発信させて、当該移動電話機が自動車内に置き忘れられていることを通知する技術によれば、置き忘れられた移動電話機の検出や、移動電話機からの忘れられていることの通知を、当該移動電話機と車載装置と近距離無線通信インタフェースを介した接続を用いて行うので、自動車内に置き忘れられた移動電話機であっても、車載装置と近距離無線通信インタフェースを介した接続を確立できない移動電話機の探索には適用することができない。ここで、一般的に、車載装置との近距離無線通信インタフェースはセキュア化されているため、予め認証情報が登録された移動電話機しか近距離無線通信インタフェースを介した接続を車載装置との間で確立することはできない。そして、このために、たとえば、一時的なゲストとして自動車に搭乗したユーザの移動電話機は、自動車内にあっても近距離無線通信インタフェースを介した車載装置との間の接続は確立できない。
したがって、この技術によれば、探索できるモバイル装置が、予め特定のモバイル装置のみに制限されることになる。
【0005】
そこで、本発明は、より制限なく、置き忘れられたモバイル装置の探索を可能とすることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題達成のために、本発明は、移動体通信を行う移動体通信装置と、所定の無線通信規格によるローカルな無線通信を行う無線インタフェースとを備えた情報処理装置に、前記無線インタフェースが無線通信可能なエリア内に位置する、前記所定の無線通信規格で無線通信を行う機器を探索し、探索した機器の名称を取得する探索処理を行う探索手段と、前記移動体通信装置を介して前記移動体通信によって送信された探索要求を受信した場合に、前記探索手段に前記探索処理を行わせ、当該探索処理で取得された名称を、前記移動体通信装置を介して前記移動体通信によって前記探索要求の送信元に送信する探索結果応答手段とを備えたものである。
【0007】
ここで、このような情報処理装置は、自動車に搭載された車載の装置や、携帯型の装置であってもよい。
このような情報処理装置によれば、当該情報処理装置の近くに前記所定の無線通信規格で無線通信を行う機器が置き忘れられた可能性がある場合には、当該情報処理装置に移動体通信を介して探索要求を送信すれば、当該情報処理装置の近くにある機器の名称を知得することができるので、当該情報処理装置の近くに、当該機器が置き忘れられているかどうかを知ることができる。
【0008】
また、このような情報処理装置が携帯型の装置であって、当該情報処理装置が置き忘れられたときには、当該情報処理装置に移動体通信を介して探索要求を送信すれば、当該情報処理装置の近くにある機器の名称を知得することができるので、当該名称の機器の設置場所を特定できる場合には、当該情報処理装置が置き忘れられた場所を知ることができる。
【0009】
また、本発明は、前記課題達成のために、移動体通信を行う移動体通信装置と、無線LANにアクセスする無線インタフェースとを備えた携帯型の情報処理装置に、前記無線インタフェースがアクセス可能な無線LANを探索し、探索した無線LANの名称を取得する探索処理を行う探索手段と、前記移動体通信装置を介して前記移動体通信によって送信された探索要求を受信した場合に、前記探索手段に前記探索処理を行わせ、当該探索処理で取得された名称を、前記移動体通信装置を介して前記移動体通信によって前記探索要求の送信元に送信する探索結果応答手段とを備えたものである。
【0010】
このような情報処理装置によれば、当該情報処理装置が置き忘れられたときには、当該情報処理装置に移動体通信を介して探索要求を送信すれば、当該情報処理装置の近くにある無線LANの名称を知得することができるので、当該名称の無線LANの設置場所を特定できる場合には、当該情報処理装置が置き忘れられた場所を知ることができる。
【0011】
また、本発明は、以上のような情報処理装置と、ユーザによって携帯されるモバイル装置とをよりなる探索システムも提供する。但し、前記モバイル装置は、移動体通信を行う移動体通信部と、前記移動体通信部を介して前記移動体通信によって前記情報処理装置に探索要求を送信する探索要求手段と、当該情報処置装置から受信した名称を表示する探索結果表示手段とを備えたものである。
【発明の効果】
【0012】
以上のように、本発明によれば、より制限なく、置き忘れられたモバイル装置の探索を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本本発明の第1実施形態に係る検索システムの構成を示すブロック図である。
図2】本本発明の第1実施形態に係る車載装置と探索元モバイル装置の構成を示すブロック図である。
図3】本発明の第1実施形態に係るサーチ依処理を示す例を示すフローチャートである。
図4】本発明の第1実施形態に係るサーチサービス処理を示す例を示すフローチャートである。
図5】本発明の第1実施形態に係るモバイル装置の探索動作を示す図である。
図6】本発明の第2、第3実施形態に係るモバイル装置の探索動作を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態について説明する。
まず、第1の実施形態について説明する。
図1に、本第1実施形態に係る探索システムの構成を示す。
図示するように、本探索システムは、自動車に搭載された車載装置1と、探索元モバイル装置2とより構成され、探索元モバイル装置2から移動体通信網4を介して車載装置1にアクセスし、自動車の車内に置き忘れられたモバイル装置3を探索するものである。
【0015】
ここで、探索元モバイル装置2は、移動電話装置やスマートフォンやタブレット装置などの移動通信機能を備えた携帯型の装置であり、モバイル装置3は移動電話装置やスマートフォンやタブレット装置などの無線インタフェースを備えた携帯型の装置である。
【0016】
図2に、車載装置1と探索元モバイル装置2の構成を示す。
図示するように、車載装置1は、自動車に搭載される装置であり、図示するように、入力装置101、表示装置102、マイクやスピーカなどを備えた音声入出力装置103、Bluetooth(登録商標)規格に従った無線通信処理を行う無線インタフェース装置104、車載装置1のオペレーティングシステム105、オペレーティングシステム105上で稼働するアプリケーション、記憶装置106、移動体通信網4にアクセスするための移動通信装置107、GPS受信機や自動車の各種状態を検出するセンサなどの、その他の周辺装置108とを備えている。
【0017】
また、車載装置1は、上述したアプリケーションとして、サーチサービスアプリケーション111と、自動車の現在位置を算出したり目的地までのルートを設定し案内する処理を行うナビゲーションアプリケーション112などの、その他のアプリケーションとを備えている。
【0018】
なお、車載装置1は、ハードウエア的には、CPUやメモリなどを備えたコンピュータを用いて構成されるものであり、オペレーティングシステム105やアプリケーションなどは、当該コンピュータが、所定のコンピュータプログラムを実行することにより実現されるものである。
【0019】
次に、探索元モバイル装置2は、図示するように、操作部201、ディスプレイ202、マイクやスピーカなどを備えた音声入出力部203、Bluetooth(登録商標)規格に従った無線通信処理を行う無線インタフェース部204、スマートフォンのOSであるところのモバイルオペレーティングシステム205、モバイルオペレーティングシステム205上で稼働するアプリケーションであるモバイルアプリケーション、記憶部206、移動体通信網4にアクセスするための移動通信部207、その他の周辺デバイス208を備えている。
【0020】
ここで、探索元モバイル装置2は、モバイルアプリケーションとして、移動通信部207や音声入出力部203や操作部201を用いた移動電話機能を提供する移動電話アプリケーション211と、サーチクライアントアプリケーション212と、メールアプリケーションやWebブラウザアプリケーションなどの、その他のアプリケーションを備えている。
【0021】
なお、探索元モバイル装置2は、ハードウエア的には、CPUやメモリなどを備えたコンピュータを用いて構成されるものあり、モバイルオペレーティングシステム205やモバイルアプリケーションなどは、当該コンピュータが、所定のコンピュータプログラムを実行することにより実現されるものである。
【0022】
次に、モバイル装置3は、探索元モバイル装置2と同様な構成を備えている。ただし、モバイル装置3は、サーチクライアントアプリケーション212を備えていなくてよい。
【0023】
ここで、車載装置1は、無線インタフェース装置104を用いて、無線インタフェース装置104の無線通信可能エリア内にある、Bluetooth(登録商標)規格に従った無線インタフェースを備えた装置を探索し、探索によって発見した装置のBluetooth(登録商標)規格に従った無線インタフェース上の識別名であるBluetooth デバイス名を取得することができる。
【0024】
また、車載装置1は、無線インタフェース装置104を用いて、以上のような探索によって発見した装置との間で認証処理(ペアリング)を行い、認証処理が終了した装置と、Bluetooth(登録商標)規格に従って相互に接続し相互通信を行うことができる。ただし、当該認証処理にはユーザ操作(PINキーの入力等)の介在が必要となる。
【0025】
また、車載装置1は、無線インタフェース装置104の無線通信可能エリア内にあるBluetooth(登録商標)規格に従った無線インタフェースを備えた装置であって、過去に認証処理が完了している(ペアリング済みの)装置と、自動的にBluetooth(登録商標)規格に従って相互に接続し相互通信を行うことができる。
【0026】
なお、探索元モバイル装置2とモバイル装置3は、Bluetooth(登録商標)規格に従った無線インタフェースを備えた装置に該当する。
以下、このような探索システムにおいて、探索元モバイル装置2から移動体通信網4を介して車載装置1にアクセスし、自動車の車内に置き忘れられたモバイル装置3を探索する動作について説明する。
【0027】
ここで、当該自動車の車内に置き忘れられたモバイル装置3を探索する動作は、探索元モバイル装置2のサーチクライアントアプリケーション212が行うサーチ依頼処理と、車載装置1のサーチサービスアプリケーション111が行うサーチサービス処理によって実現される。
【0028】
まず、探索元モバイル装置2のサーチクライアントアプリケーション212が行うサーチ依頼処理について説明する。
図3に、このサーチ依頼処理の手順を示す。
図示するようにサーチ依頼処理において、探索元モバイル装置2のサーチクライアントアプリケーション212は、ユーザから、サーチ実行の指示を受け付けると(ステップ302)、移動通信部207を制御して、移動体通信網4を介した車載装置1との間のデータ通信路を確立する(ステップ304)。ここで、車載装置1とのデータ通信路の確立に必要な車載装置1の電話番号は、予め探索元モバイル装置2に設定しておいたものを使用するか、サーチ実行の指示とともにユーザから入力を受け付けて使用するようにする。
【0029】
そして、車載装置1のサーチサービスアプリケーション111に周辺装置108の探索要求を発行し(ステップ306)、車載装置1のサーチサービスアプリケーション111から探索結果を受信するのを待つ(ステップ308)。
【0030】
次に、探索結果をサーチサービスアプリケーション111から受信したならば(ステップ308)、探索結果で示されるBluetooth デバイス名の一覧をディスプレイ202に表示する(ステップ310)。
【0031】
そして、ユーザからの処理終了指示が発生したならば処理を終了する。
以上、探索元モバイル装置2のサーチクライアントアプリケーション212が行うサーチ依頼処理について説明した。
次に、車載装置1のサーチサービスアプリケーション111が行うサーチサービス処理について説明する。
図4に、このサーチサービス処理の手順を示す。
図示するようにサーチサービス処理において、車載装置1のサーチサービスアプリケーション111は、探索元モバイル装置2のサーチクライアントアプリケーション212から移動体通信網4で送信された周辺装置108の探索要求の移動通信装置107を介した受信を監視する(ステップ402)。
【0032】
そして、探索要求を受信したならば(ステップ402)、無線インタフェース装置104を用いて、無線インタフェース装置104の無線通信可能エリア内にあるBluetooth(登録商標)規格に従った無線インタフェースを備えた装置を探索し、探索によって発見した装置のBluetooth デバイス名を取得する(ステップ404)。
【0033】
そして、移動通信装置107を用いて、取得したBluetooth デバイス名の一覧を探索結果として探索要求発行元の探索元モバイル装置2のサーチクライアントアプリケーション212に移動体通信網4を介して送信し(ステップ406)、ステップ402に戻り、次の周辺装置108の探索要求の受信を待つ。
【0034】
以上、車載装置1のサーチサービスアプリケーション111が行うサーチサービス処理について説明した。
なお、このようなサーチサービス処理やサーチサービスアプリケーション111は、車載装置1における、探索元モバイル装置2のサーチクライアントアプリケーション212から移動体通信網4で送信された周辺装置108の探索要求の移動通信装置107を介した受信に応答して、オペレーティングシステム105によって起動されるものとしてもよい。
【0035】
以下、以上のような探索元モバイル装置2のサーチクライアントアプリケーション212が行うサーチ依頼処理と、車載装置1のサーチサービスアプリケーション111が行うサーチサービス処理によって実現される、自動車の車内に置き忘れられたモバイル装置3を探索する動作例を示す。
【0036】
いま、車載装置1が搭載された自動車と探索元モバイル装置2のユーザであるユーザAと、ユーザAの友人でモバイル装置3のユーザであるユーザBが、車載装置1が搭載された自動車で移動し、目的地に到着した後に、ユーザAとユーザBが自動車から降車して徒歩で他の場所に移動した後に、ユーザBがモバイル装置3をどこかに置き忘れたことに気づいたものとする。
【0037】
また、この時点において、図5aに示すように、ユーザAは、探索元モバイル装置2を携帯しており、ユーザBのモバイル装置3は車載装置1が搭載された自動車内に放置されているものとする。
【0038】
この場合、ユーザAが、探索元モバイル装置2のサーチクライアントアプリケーション212のサーチ依頼処理を起動し、周辺装置108のサーチ実行の指示を行うと、探索元モバイル装置2から車載装置1に移動体通信網4を介して周辺装置108の探索要求(501)が発行される。
【0039】
探索要求を受信した車載装置1は、サーチサービスアプリケーション111のサーチサービス処理において、無線インタフェース装置104を用いて、無線インタフェース装置104の無線通信可能エリア内にあるBluetooth(登録商標)規格に従った無線インタフェースを備えた装置を探索し(502)、探索によって発見した装置のBluetooth デバイス名を取得する。なお、上述のように、当該探索において、車載装置1とユーザBのモバイル装置3のBluetoothの認証処理(ペアリング)は必要ない。よって、ユーザBのモバイル装置3はBluetooth(登録商標)規格に従った無線インタフェースを備えた装置であれば任意の装置であってよい。
【0040】
ここでは、ユーザBのモバイル装置3が車内にあるので、車載装置1によってユーザBのモバイル装置3が発見され、ユーザBのモバイル装置3のBluetooth デバイス名「B'S MOBILE」が取得される。
【0041】
そして、次に、車載装置1は、取得したユーザBのモバイル装置3のBluetooth デバイス名を探索結果(503)としてユーザAの探索元モバイル装置2に応答する。
そして、探索結果を受け取った探索元モバイル装置2は、探索結果として受信したユーザBのモバイル装置3のBluetooth デバイス名「B'S MOBILE」を、たとえば、図5bのようにディスプレイ202に表示する。
【0042】
この結果、ユーザA、Bは、ユーザBのモバイル装置3がユーザAの自動車内に置き忘れられていることを認知することができる。
以上、本発明の第1の実施形態について説明した。
以下、本発明の第2の実施形態について説明する。
本第2実施形態は、上記第1実施形態において、サーチサービスアプリケーション111を車載装置1に設けずに、サーチサービスアプリケーション111をモバイルアプリケーションとしてモバイル装置3に設けたものである。
【0043】
本第2実施形態における自動車の車内に置き忘れられたモバイル装置3を探索する動作は、第1実施形態における車載装置1とモバイル装置3の動作が入れ替わったものとなる。ただし、探索元モバイル装置2のサーチクライアントアプリケーション212が行うサーチ依頼処理では、モバイル装置3のサーチサービスアプリケーション111とのデータ通信路の確立に必要な電話番号等の通信用アドレスは、サーチ実行の指示とともにユーザから入力を受け付けて使用するようにする。
【0044】
以下、本第2実施形態において、探索元モバイル装置2のサーチクライアントアプリケーション212が行うサーチ依頼処理と、モバイル装置3のサーチサービスアプリケーション111が行うサーチサービス処理によって実現される、自動車の車内に置き忘れられたモバイル装置3を探索する動作例を示す。
【0045】
いま、図6aに示すように、図5aと同様に、ユーザAとユーザBが車載装置1を搭載した自動車から離れた場所におり、かつ、ユーザAは、探索元モバイル装置2を携帯しており、ユーザBのモバイル装置3は車載装置1が搭載された自動車内に放置されているものとする。
【0046】
この場合、ユーザAが、探索元モバイル装置2のサーチクライアントアプリケーション212のサーチ依頼処理を起動し、モバイル装置3の電話番号等の通信用アドレスの入力と、周辺装置108のサーチ実行の指示を行うと、探索元モバイル装置2からモバイル装置3に移動体通信網4を介して周辺装置108の探索要求(601)が発行される。
【0047】
探索要求を受信したモバイル装置3は、サーチサービスアプリケーション111のサーチサービス処理において、無線インタフェース部204を用いて、無線インタフェース部204の無線通信可能エリア内にあるBluetooth(登録商標)規格に従った無線インタフェースを備えた装置を探索し(602)、探索によって発見した装置のBluetooth デバイス名を取得する。
【0048】
ここでは、ユーザBのモバイル装置3は車載装置1が搭載された自動車の車内にあるので、ユーザBのモバイル装置3によって車載装置1が発見され、車載装置1のBluetooth デバイス名が取得される。
【0049】
そして、次に、ユーザBのモバイル装置3は、取得した車載装置1のBluetooth デバイス名を探索結果(603)としてユーザAの探索元モバイル装置2に応答する。
そして、探索結果を受け取った探索元モバイル装置2は、探索結果として受信した車載装置1のBluetooth デバイス名をディスプレイ202に表示する。
この結果、表示された車載装置1のBluetooth デバイス名より、ユーザA、Bは、ユーザBのモバイル装置3がユーザAの自動車内に置き忘れられていることを認知することができる。
【0050】
以上、本発明の第2の実施形態について説明した。
以下、本発明の第3の実施形態について説明する。
本第3実施形態は、上述した第2実施形態において、モバイル装置3にBluetooth に従った無線通信処理を行う無線インタフェース部204に代えて、Wi-Fi(IEEE802.11規格)に従った無線通信処理を行う無線インタフェース部204を備えたものである。
【0051】
また、モバイル装置3のサーチサービス処理のステップ404では、無線インタフェース部204を用いて、無線インタフェース部204でアクセス可能な無線LANを探索し、探索によって発見した装置の無線LANのネットワーク名(SSID,ESSID)を取得するようにしたものである。
【0052】
いま、図6bに示すように、図5aと同様に、ユーザAとユーザBが共におり、かつ、ユーザAは、探索元モバイル装置2を携帯しており、ユーザBのモバイル装置3は無線LANのアクセスポイント5が設置された飲食店内Xに置き忘れられているものとする。
【0053】
この場合、ユーザAが、探索元モバイル装置2のサーチクライアントアプリケーション212のサーチ依頼処理を起動し、モバイル装置3の電話番号等の通信用アドレスの入力と、周辺装置108のサーチ実行の指示を行うと、探索元モバイル装置2からモバイル装置3に移動体通信網4を介して周辺装置108の探索要求(701)が発行される。
【0054】
探索要求を受信したモバイル装置3は、サーチサービスアプリケーション111のサーチサービス処理において、無線インタフェース部204を用いて、無線インタフェース部204で接続可能な無線LANを探索し(702)、探索によって発見した無線LANのネットワーク名(SSID,ESSID)を取得する。
【0055】
ここでは、ユーザBのモバイル装置3は、飲食店内X内にあるので、ユーザBのモバイル装置3によって飲食店内Xの無線LANが発見され、飲食店内Xの無線LANのネットワーク名(SSID,ESSID)が取得される。
【0056】
そして、次に、ユーザBのモバイル装置3は、取得した飲食店内Xの無線LANのネットワーク名(SSID,ESSID)を探索結果(703)としてユーザAの探索元モバイル装置2に応答する。
【0057】
そして、探索結果を受け取った探索元モバイル装置2は、探索結果として受信した飲食店内Xの無線LANのネットワーク名(SSID,ESSID)をディスプレイ202に表示する。
この結果、表示されたネットワーク名(SSID,ESSID)が飲食店Xを表すものである場合や、飲食店Xの無線LANのネットワーク名(SSID,ESSID)が既知である場合には、ユーザA、Bは、ユーザBのモバイル装置3が飲食店内Xに置き忘れられていることを認知することができる。
【0058】
以上、本発明の第3の実施形態について説明した。
以上、本発明の実施形態について説明した。
【符号の説明】
【0059】
1…車載装置、2…探索元モバイル装置、3…モバイル装置、4…移動体通信網、5…アクセスポイント、101…入力装置、102…表示装置、103…音声入出力装置、104…無線インタフェース装置、105…オペレーティングシステム、106…記憶装置、107…移動通信装置、108…周辺装置、111…サーチサービスアプリケーション、112…ナビゲーションアプリケーション、201…操作部、202…ディスプレイ、203…音声入出力部、204…無線インタフェース部、205…モバイルオペレーティングシステム、206…記憶部、207…移動通信部、208…周辺デバイス、211…移動電話アプリケーション、212…サーチクライアントアプリケーション。
図1
図2
図3
図4
図5
図6