特許第6309491号(P6309491)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6309491光電ガラス基板を高精度に即時識別する装置及びその方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6309491
(24)【登録日】2018年3月23日
(45)【発行日】2018年4月11日
(54)【発明の名称】光電ガラス基板を高精度に即時識別する装置及びその方法
(51)【国際特許分類】
   G01B 11/06 20060101AFI20180402BHJP
【FI】
   G01B11/06 H
【請求項の数】10
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2015-150883(P2015-150883)
(22)【出願日】2015年7月30日
(65)【公開番号】特開2017-15675(P2017-15675A)
(43)【公開日】2017年1月19日
【審査請求日】2016年6月16日
(31)【優先権主張番号】104121499
(32)【優先日】2015年7月2日
(33)【優先権主張国】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】515209334
【氏名又は名称】郭 達仁
(74)【代理人】
【識別番号】110000419
【氏名又は名称】特許業務法人太田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】郭 達仁
(72)【発明者】
【氏名】蔡 栄華
【審査官】 岡田 卓弥
(56)【参考文献】
【文献】 特表2008−527380(JP,A)
【文献】 米国特許第7345698(US,B2)
【文献】 特開2000−221009(JP,A)
【文献】 特開昭52−104256(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01B11/00−11/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーザ光を発射するレーザ装置と、
第1表面及び第2表面を有し、該レーザ光を受け、且つ該第1表面に第1レーザビーム点を発生し、該第2表面に第2レーザビーム点を発生し、そのうち、該レーザ光は、該第1レーザビーム点に第1反射ビーム及び該第2レーザビーム点に第2反射ビームを発生するガラス基板と、
該第1反射ビーム及び該第2反射ビームを受ける電荷結合素子カメラ検出装置と、
を含み、
そのうち、該第1レーザビーム点に第1点面積を有し、該第2レーザビーム点に第2面積を有し、該電荷結合素子カメラ検出装置は、前記第1レーザビーム点を前記第2レーザビーム点に向けて移動させて該第1反射ビーム及び該第2反射ビームにより該第1点面積及び該第2点面積の位置が相対しているかを判断し、該第1点面積及び該第2点面積の位置が相対していない場合、前記第1レーザビーム点を前記第2レーザビーム点に向けて移動させた結果として該第1点面積及び該第2点面積相対した後に前記第1レーザビーム点が移動した移動距離であるガラス距離数を発生し、該電荷結合素子カメラ検出装置は、解析度値及び該ガラス距離数により該ガラス基板の厚さ値を獲得する光電ガラス基板を高精度に即時識別する装置。
【請求項2】
前記解析度値は、2.5〜2.7μmである請求項1に記載の光電ガラス基板を高精度に即時識別する装置。
【請求項3】
前記電荷結合素子カメラ検出装置は、デジタル信号処理方法によって該解析度値及び該ガラス距離数の乗算を計算する請求項1に記載の光電ガラス基板を高精度に即時識別する装置。
【請求項4】
前記レーザ光は、高単色性、高方向性、高強度及び高干渉性の特性を有する請求項1に記載の光電ガラス基板を高精度に即時識別する装置。
【請求項5】
前記第1点面積、該第2点面積及び該ガラス距離数の単位がピクセルである請求項1に記載の光電ガラス基板を高精度に即時識別する装置。
【請求項6】
以下の工程を含む光電ガラス基板を高精度に即時識別する方法:
第1工程:レーザ装置によりレーザ光をガラス基板に発射し;
第2工程:該ガラス基板は、該レーザ光を受け、且つ該ガラス基板の第1表面に第1レーザビーム点を発生し、該ガラス基板の第2表面に第2レーザビーム点を発生し、該レーザ光は、該第1レーザビーム点に第1反射ビームを発生し、該第2レーザビーム点に第2反射ビームを発生し;
第3工程:電荷結合素子カメラ検出装置により該第1反射ビーム及び該第2反射ビームを受け、そのうち、該第1レーザビーム点は、第1点面積及び該第2レーザビーム点は、第2点面積を有し;
第4工程:該電荷結合素子カメラ検出装置は、前記第1レーザビーム点を前記第2レーザビーム点に向けて移動させて該第1反射ビーム及び該第2反射ビームにより該第1点面積及び該第2点面積の位置が相対しているかを判断し;
第5工程:該第1点面積及び該第2点面積の位置が相対してない場合、前記第1レーザビーム点を前記第2レーザビーム点に向けて移動させた結果として該第1点面積及び該第2点面積が相対した後に前記第1レーザビーム点が移動した移動距離であるガラス距離数を発生し、該電荷結合素子カメラ検出装置は、解析度値及び該ガラス距離数により、該ガラス基板の厚さ値を獲得する。
【請求項7】
前記第5工程において、該解析度値は、2.5〜2.7μmである請求項6に記載の光電ガラス基板を高精度に即時識別する方法。
【請求項8】
前記第4工程において、該電荷結合素子カメラ検出装置は、デジタル信号処理方法によって該解析度値及び該ガラス距離数の乗算を計算する請求項6に記載の光電ガラス基板を高精度に即時識別する方法。
【請求項9】
前記第1工程において、該レーザ光は、高単色性、高方向性、高強度及び高干渉性の特性を有する請求項6に記載の光電ガラス基板を高精度に即時識別する方法。
【請求項10】
前記第4工程及び前記第5工程において、該第1点面積、該第2点面積及び該ガラス距離数の単位がピクセルである請求項6に記載の光電ガラス基板を高精度に即時識別する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光電ガラス基板を高精度に即時識別する装置及びその方法に関し、特に、デジタル信号処理(Digital Signal Process,DSP)方法により光電ガラス基板を高精度に即時識別する装置及びその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、液晶ディスプレイ(liquid-crystal device,LCD)、プラズマディスプレイパネル(plasma display panel,PDP)、有機発光ダイオード(organic light-emitting diode,OLED)、デジタルカメラ、スマートフォン等のディスプレイパネルを用いる産業では、ガラスを使用し、各種ディスプレイの基板とし、且つ各種ガラスは、比較的薄い基板の形態で製造技術中に広く利用されている。また、シリコンチップの接着(bonding)、MEMS(micro electro mechanical systems)、光ファイバー装置(fiber optics device)の微小電気機械システム、生物製薬(Bio-medical)分野、マイクロミラー(micro mirror)、偏光ビームスプリッタ(polarized beam splitter)、ダイクロイックフィルタ(dichroic filter)の基板、マイクロガラスブロック(micro glass-block)とレンズ、DVD、継続的データ保護(continuous data protection,CDP)等の読み取りヘッド(pick-up)プリズム等の分野においても、各種規格のガラス基板を使用している。
【0003】
また、上記各種半導体プロセス装置、精密機械、ディスプレイ装置のハイテク産業において、何れも微小化、精密化及びナノミクロンオーダーの方向へ前進しているので、精密機械分野の測定機器、製造技術、整合技術の発展において、ガラス基板の厚さ検出関連技術は、非常に重要である。
【0004】
現在のガラス基板の厚さ検出技術において、光の波長を利用してガラスの厚さを求め、精密機械分野の測定要求を達成している。但し、波長を使用してガラスの厚さの従来技術においては、設置が困難であり、且つ必要な精密機器のコストが高く、故に依然として唯一の最良技術ではない。
【0005】
一方で、レーザ光は、高い強度、高い方向性等の特性を有し、現在もレーザ装置を利用してガラスの厚さを測定する技術があるが、該技術は、通常、複数組のレーザ光源、複数組のガラス基板及び複数組の電荷結合素子(charge-coupled device,CCD)カメラ検出装置を利用して測定を行っており、高コストの問題を有し、且つ即時検出の目的を達成することができない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−282046号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従って、ガラス基板の厚さ検出技術にとって、構造が精巧で簡潔なレーザ光を使用したガラス基板の厚さ検出装置及びその方法を提供することができれば、検出装置のコストを大幅に低減することができ、且つ即時測定の目的を達成することができ、これが解決すべき問題となっている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記従来技術の欠陥に鑑み、本発明が提供する光電ガラス基板を高精度に即時識別する装置は、レーザ光を発射するレーザ装置と、第1表面及び第2表面を有し、該レーザ光を受け、且つ該第1表面に第1レーザビーム点を発生し、該第2表面に第2レーザビーム点を発生し、そのうち、該レーザ光は、該第1レーザビーム点に第1反射ビーム及び該第2レーザビーム点に第2反射ビームを発生するガラス基板と、該第1反射ビーム及び該第2反射ビームを受ける電荷結合素子カメラ検出装置と、を含み、そのうち、該第1レーザビーム点に第1点面積を有し、該第2レーザビーム点に第2面積を有し、該電荷結合素子カメラ検出装置は、該第1反射ビーム及び該第2反射ビームにより該第1点面積及び該第2点面積の位置が相対しているかを判断し、該第1点面積及び該第2点面積の位置が相対していない場合、該第1点面積及び該第2点面積の相対後にガラス距離数を発生し、該電荷結合素子カメラ検出装置は、解析度値及び該ガラス距離数により該ガラス基板の厚さ値を獲得する。
【0009】
好ましくは、該解析度値は、2.5〜2.7μmである。
【0010】
好ましくは、該電荷結合素子カメラ検出装置は、デジタル信号処理方法によって該解析度値及び該ガラス距離数の乗算を計算する。
【0011】
好ましくは、該レーザ光は、高単色性、高方向性、高強度及び高干渉性の特性を有する。
【0012】
好ましくは、該第1点面積、該第2点面積及び該ガラス距離数の単位がピクセルである。
【0013】
また、本発明は、以下の工程を含む光電ガラス基板を高精度に即時識別する方法も提供する。
第1工程:レーザ装置によりレーザ光をガラス基板に発射し;
第2工程:該ガラス基板は、該レーザ光を受け、且つ該ガラス基板の第1表面に第1レーザビーム点を発生し、該ガラス基板の第2表面に第2レーザビーム点を発生し、該レーザ光は、該第1レーザビーム点に第1反射ビームを発生し、該第2レーザビーム点に第2反射ビームを発生し;
第3工程:電荷結合素子カメラ検出装置により該第1反射ビーム及び該第2反射ビームを受け、そのうち、該第1レーザビーム点は、第1点面積及び該第2レーザビーム点は、第2点面積を有し;
第4工程:該電荷結合素子カメラ検出装置は、該第1反射ビーム及び該第2反射ビームにより該第1点面積及び該第2点面積の位置が相対しているかを判断し;
第5工程:該第1点面積及び該第2点面積の位置が相対してない場合、該第1点面積及び該第2点面積が相対した後にガラス距離数を発生し、該電荷結合素子カメラ検出装置は、解析度値及び該ガラス距離数により、該ガラス基板の厚さ値を獲得する。
【0014】
好ましくは、該解析度値は、2.5〜2.7μmである。
【0015】
好ましくは、第4工程において、該電荷結合素子カメラ検出装置は、デジタル信号処理方法によって該解析度値及び該ガラス距離数の乗算を計算する。
【0016】
好ましくは、第1工程において、該レーザ光は、高単色性、高方向性、高強度及び高干渉性の特性を有する。
【0017】
好ましくは、第4工程及び第5工程において、該第1点面積、該第2点面積及び該ガラス距離数の単位がピクセルである。
【発明の効果】
【0018】
本発明の光電ガラス基板を高精度に即時識別する方法の電荷結合素子カメラ検出装置は、解析度値及びガラス距離数により該ガラス基板の厚さ値を得ることができる。言い換えれば、本発明は、結構が比較的精巧で簡潔且つ高精度なレーザ光を使用したガラス基板厚さ検出装置を提供することができ、検出機器のコストを大幅に低減し、検出速度を大幅に加速させ、且つ即時測定の目的を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の光電ガラス基板を高精度に即時識別する装置の構造図である。
図2】本発明の第1レーザビーム点P1及び第2レーザビーム点P2の間の関係の説明図である。
図3】本発明のビーム変位とレーザビーム面積との間の関係のX−Y軸曲線図である。
図4】本発明の光電ガラス基板を高精度に即時識別する方向のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明のその他の目的、利点及び特徴は、以下の本発明の詳細範例に図面を併せて理解することができる。
【0021】
各図を併せて閲覧する時、本発明の好適な範例の要約及び詳細な説明を更に理解することができる。本発明の説明の目的を達成する為、各図に好適な各範例を示すが、本発明は、示される精確な配置方式及び設備装置に限定するものではない。
【0022】
本発明の図面が示す範例を詳細に参照する。全ての図面は、できる限り同一の部材符号により同一又は類似の部分を表す。注意すべき点として、図面は、簡易化して形式的に示され、精確な比率で製図されるものではない。
【0023】
図1は、装置の構造図であり、本発明の光電ガラス基板を高精度に即時識別する装置を説明することに用いる。図1を参照し、本発明の光電ガラス基板を高精度に即時識別する装置は、レーザ装置1と、ガラス基板2と、電荷結合素子カメラ検出装置3と、を含む。レーザ装置1は、レーザ光L1を発し、レーザ光L1は、高単色性を有し、高方向性、高強度及び高干渉性の特性を有する。ガラス基板2は、第1表面S1及び第2表面S2を有し、ガラス基板2は、レーザ光L1を有し、第1表面S1に第1レーザビーム点P1を発生し、第2表面S2に第2レーザビーム点P2を発生し、そのうち、レーザ光L1は、第1レーザビーム点P1に第1反射ビームR1を発生し、第2レーザビーム点P2に第2反射ビームR2を発生する。電荷結合素子カメラ検出装置3は、第1反射ビームR1を受け、第2反射ビームR2を受ける。そのうち、第1レーザビーム点P1及び第2レーザビーム点P2は、任意の2点であり、特に指定しない。本発明は、第1レーザビーム点P1、第2レーザビーム点P2、第1反射ビームR1及び第2反射ビームR2にデジタル信号処理(DSP)の方法を合わせることによって、第1レーザビーム点P1、第2レーザビーム点P2の2点の信号の間のガラス距離数を測定し、更に、測定したガラス距離数及び解析度値によりガラスの厚さ値Tを算出する。
【0024】
図2は、説明図であり、本発明の第1レーザビーム点P1及び第2レーザビーム点P2の間の関係を説明することに用いる。図1及び図2を同時に参照し、レーザ装置1は、レーザ光L1を発し、第1表面S1に第1レーザビーム点P1を発生し、第2表面S2に第2レーザビーム点P2を発生した後、ガラス基板2の上方からX軸方向に沿って俯瞰する時、第1レーザビーム点P1及び第2レーザビーム点P2を見出すことができ、且つ第1レーザビーム点P1は、第2レーザビーム点P2の下方に位置する。本発明の光電ガラス基板を高精度に即時識別する装置において、第1レーザビーム点P1は、第1点面積A1を有し、第2レーザビーム点P2は、第2点面積A2を有し、本発明の実施例において、第1点面積A1は、2400ピクセル(pixels)であり、且つ第1点面積A1は、第2点面積A2より大きい。
【0025】
本発明において、第1レーザビーム点P1をX軸方向に沿って移動し、第1レーザビーム点P1と第2レーザビーム点P2は、第1表面S1及び第2表面S2において相対し、移動の過程において、電荷結合素子カメラ検出装置3は、第1反射ビームR1及び第2反射ビームR2により第1点面積A1及び第2点面積A2の位置が相対しているかを判断し、第1点面積A1及び第2点面積A2の位置は、相対していない場合、第1点面積A1及び第2点面積A2が相対した後にガラス距離数D1を発生し、電荷結合素子カメラ検出装置3は、解析度値及びガラス距離数D1により該ガラス基板の厚さ値Tを獲得する。本発明の実施例において、該解析度値は、2.7μmであり、本発明のもう1つの実施例において、該解析度値は、2.5〜2.7μmの間の任意の1つの数値である。同時に、本発明の実施例において、電荷結合素子カメラ検出装置3は、デジタル信号処理(DSP)方法により該解析度値にガラス距離数D1を乗算して該ガラス基板の該厚さ値Tを獲得し、即時(Real-time)処理の目的を達成し、もう1つの実施例において、電荷結合素子カメラを単独使用することができ、電荷結合素子カメラを別途処理終端に接続し、該処理終端にデジタル信号処理(DSP)方法を介して該解析度値及びガラス距離数D1を処理させ、該ガラス基板の該厚さ値Tを獲得し、即時(Real-time)処理の目的を達成する。
【0026】
本発明が解析度値とガラス距離数D1によりガラス基板の厚さ値Tを得ることができることを証明する為、本発明は、2組のデータにより解析度値とガラス距離数D1の間の関係を説明する。本項の実験は、DSP方法を用いて即時(Real-time)のガラス基板測定厚さの計算を実現する。この実験過程で用いる2枚のガラスは、それぞれ先に測定したそれらの厚さが1.00mmと1.01mmであり、そのガラスの厚さの差は、10μmである。本発明の実験1は、ガラス基板の厚さが1.00mmである方に対して測定を行う。実験2は、ガラス基板の厚さが1.01mmである方に対して測定を行う。
【0027】
図3は、X−Y軸曲線図であり、本発明のビーム変位とレーザビーム面積の間の関係を説明することに用いる。図1図2図3を同時に参照し、実験を行う過程において、電荷結合素子カメラ検出装置3は、第1レーザビーム点P1、第2レーザビーム点P2、第1反射ビームR1及び第2反射ビームR2にDSPを組み合わせて第1レーザビーム点P1と第2レーザビーム点P2の面積差を計算し、最後に、計算結果をレーザビーム面積-ビーム変位X−Y軸曲線図に変換し、図3に示すように、そのうち、第1点面積A1は、2400ピクセル(pixels)である。本発明の実験において、第1レーザビーム点P1の第1点面積A1は、第2レーザビーム点P2の第2点面積A2と相対する為に徐々に上へ移動する時、第1レーザビーム点P1が第2レーザビーム点P2と重なり合っていないので、電荷結合素子カメラ検出装置3が重なり合った後の面積をまだ計算することができず、この時、第1レーザビーム点P1の曲線の変化は、2400ピクセル( pixels)を維持する。第1レーザビーム点P1がガラス距離数D1だけ移動した後、第1レーザビーム点P1の第1点面積A1は、第2レーザビーム点P2の第2点面積A2と相対し、この時、曲線は、変化し、且つ変位が377ピクセル(pixels)の位置に位置し、図3の曲線の変化の状況のようになり、従って、ガラス距離数D1が377ピクセル(pixels)であることを得ることができる。
【0028】
本発明の実験1と実験2が上記の繰り返し実施を経た後に、表1のデータを得ることができ、以下のとおりである。
【0029】
【表1】
【0030】
表1から分かるように、ガラス基板の厚さが1.00mmである時(実験1)、第1レーザビーム点P1の第1点面積A1は、377 ピクセル(pixels)移動して初めて第2レーザビーム点P2の第2点面積A2と相対することができ、ガラス基板の厚さが1.01mmである時(実験2)、第1レーザビーム点P1の第1点面積A1が373ピクセル(pixels)移動して初めて第2レーザビーム点P2の第2点面積A2と相対することができる。上記データを得た後、本発明は、データに対して処理を行い、実験1において、計算各ピクセルが対応するガラス基板の厚さを計算すると、(1.00・1000)/377=2.68(μm/pixel)である。同様に、実験2において、各ピクセルが対応するガラス基板の厚さを計算すると、(1.01・1000)/373=2.707(μm/pixel)であり、従って、最後に本発明の解析度値が2.7μmであることを得ることができる。また、表1中の実験1と実験2の結果からガラスの厚さの差が4ピクセル(pixels)であることを観察することができ、この実験結果は、変更されることができるものであり、これは、なぜならば、電荷結合素子カメラ検出装置3は、調整されることができ、更にDSPを変更してレーザビームのピクセル(pixel)数を計算することができるからである。
【0031】
上記実験1、2から証明できるように、本発明の光電ガラス基板を高精度に即時識別する装置の電荷結合素子カメラ検出装置3は、解析度値とガラス距離数D1により該ガラス基板の厚さ値Tを得ることができる。言い換えれば、本発明は、構造が精巧で簡潔であり、高精度なレーザ光を使用したガラス基板厚さ検出装置を提供することができ、検出機器のコストを大幅に低減し、検出速度を大幅に加速させ、且つ即時測定の目的を達成することができる。
【0032】
一方で、本発明は、光電ガラス基板を高精度に即時識別する方法を提供し、図4は、フロー図であり、本発明の光電ガラス基板を高精度に即時識別する方法を説明することに用いる。図4を参照し、本発明の光電ガラス基板を高精度に即時識別する方法は、工程41〜45を含み、それぞれ以下である。工程41:レーザ装置によりレーザ光をガラス基板に発射する。工程42:該ガラス基板が該レーザ光を受け、且つ於該ガラス基板の第1表面に第1レーザビーム点を発生し、該ガラス基板の第2表面に第2レーザビーム点を発生し、該レーザ光は、該第1レーザビーム点に第1反射ビームを発生し、該第2レーザビーム点に第2反射ビームを発生する。工程43:電荷結合素子カメラ検出装置により該第1反射ビーム及び該第2反射ビームを受け、そのうち、該第1レーザビーム点に第1点面積を有し、該第2レーザビーム点に第2点面積を有する。工程44:該電荷結合素子カメラ検出装置は、該第1反射ビーム及び該第2反射ビームにより該第1点面積及び該第2点面積の位置が相対しているかを判断する。工程45:該第1点面積及び該第2点面積の位置が相対していない場合、該第1点面積と該第2点面積が相対した後にガラス距離数を発生し、該電荷結合素子カメラ検出装置は、解析度値及び該ガラス距離数により該ガラス基板の厚さ値を得る。
【0033】
同様に、上記光電ガラス基板を高精度に即時識別する方法から分かるように、本発明の光電ガラス基板を高精度に即時識別する方法の電荷結合素子カメラ検出装置は、解析度値及びガラス距離数により該ガラス基板の厚さ値を得ることができる。言い換えれば、本発明は、結構が比較的精巧で簡潔且つ高精度なレーザ光を使用したガラス基板厚さ検出装置を提供することができ、検出機器のコストを大幅に低減し、検出速度を大幅に加速させ、且つ即時測定の目的を達成することができる。
【0034】
本発明の代表的範例を説明する時、本明細書は、本発明の該方法及び/又はプログラムを特定順序の工程として操作することを既に提示している。但し、某種程度において、該方法又はプログラムは、ここで提示する特定順序の工程に依存するものではなく、該方法又はプログラムは、前記特定の工程順序に制限するものではない。当業者であれば、その他の工程順序も行うことができることを理解することができる。従って、本明細書で提示する特定順序の工程は、特許請求の範囲に対する制限としてみなされるべきではない。また、本発明の方法及び/又はプログラムの特許請求範囲は、提示する順序中の工程の効能に限定されるべきではなく、当業者は、該順序が変更可能であり、且つ依然として本発明の精神及び範囲内に維持されることを即座に理解することができる。
【符号の説明】
【0035】
1 レーザ装置
2 ガラス基板
3 電荷結合素子カメラ検出装置
41〜45 工程
A1 第1点面積
A2 第2点面積
D1 ガラス距離数
L1 レーザ光
P1 第1レーザビーム点
P2 第2レーザビーム点
R1 第1反射ビーム
R2 第2反射ビーム
S1 第1表面
S2 第2表面
T 厚さ値
図1
図2
図3
図4