(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1は、20〜25%のずれを特徴とする段階1の脊椎すべり症を有する機能的脊椎単位の側面図である。
【0016】
使用する際に、本発明の装置は、横方向手法からの融合による改良され、制御された脊椎すべり症矯正を達成する。本発明の横方向ケージ装置はまた、対象とされる椎間板腔と隣接する椎体端板へのケージ形状の適合性を高めるために手術中の試行及び選択を提供する。本発明の融合装置は、対向する椎体の横方向の態様への上部及び下部ケージの直接の取り付けを提供する。
【0017】
横方向手法からの融合で脊椎すべり症を矯正するためのいくつかの装置及び方法が開示される。全てが、対応する椎体に固定的に取り付けられる上部及び下部融合ケージを組み込む。固着された取り付けは、予め取り付けられたプレートを使用することによって、又は内部ねじ(例えば、STALIF手法)及び/又は横方向竜骨を組み込むことによって、達成され得る。移植の後に、上部及び下部ケージは、更に後述する様々な作動手段によって原位置で配列され、次いで定位置に係止される。
【0018】
装置内取り付けをもたらすケージの内部の接触する表面は、上部及び下部椎体へのケージの単独の固定取り付けの後でサジタル平面内の脊椎の制御された手術中の操作を可能にする配列及び固定特徴を含む。これらの特徴としては、歯、とげ、及び蟻継ぎを挙げられることができるが、これらに限定されない。
【0019】
上部及び下部ケージの両方は、椎体端板への固定を高めることができるそれらの外表面上の特徴を含み得る。これらの特徴としては、フィン、とげ、歯、骨伝導表面形態(多孔性)、及び被覆(HA及びTCP等)が挙げられる。上部及び下部ケージはまた、機能的脊椎単位の2つの椎体の長期融合を容易にするために移植片保持窓及びポケットを含むことができる。
【0020】
ケージの内側接触面は、相対的ケージ位置の増分線状調節を可能にするために平らであり得る。あるいは、これらの表面は、屈曲/拡張平面内の中心位置への(即ち、回転の中心への)椎体の正確な調節を可能にするためにドーム型であり得る。
【0021】
上部及び下部ケージの外形は、平ら又は前弯性であり得、椎体端板への適合性を高めるために、かつ脊椎変形及び/又は脊柱側弯に対処するために、様々な平面内にドーム型であり得又は角度を成し得る。
【0022】
椎体への固定取り付け後、上部及び下部ケージは、以下を含むいくつかの手段によって配列されてよい。
【0023】
図2a〜2b及び3は、装置のケージ501、502が椎間板腔内に移植され、共に接合され、次いで係止プレート503で定位置に係止される、本発明の融合装置の第1の実施形態の移植を開示する。
図4a〜4dは、本発明の椎間融合装置の様々な図を示す。
図4e〜4fは、係止プレートで係止される本発明の椎間融合装置のケージの様々な図を示す。
【0024】
図2a及び
図2bはそれぞれ、配列前及び後の固定されたケージの相対的位置を示す。
図2bの位置において、ケージは、椎体を適切に配列し、それによって、脊椎すべり症を矯正した。上部及び下部ケージはまた、圧縮器へのケージの連結をもたらす又は高める特徴を有することができる。これらの特徴は、ケージはめ込み器上に位置する嵌合特徴を受容する2つのケージの近位壁上に位置する(及び任意にそれらを貫通して延在する)、凹み、パイロット孔、及びねじ山を含む。これらの特徴は、ケージの配列にも役立ち得る。最後に、上部ケージの近位壁の上部及び下部ケージの近位壁の下部はそれぞれ、それぞれのケージの前壁及び後壁を超えて延在し、それぞれが横断貫通孔を有する。固定ねじは、これらの孔を通じて、かつ対応する椎体の側壁の中に延在し、これらの椎体へのケージの即時固定をもたらし得る。そのようなねじ係止特徴は、当該技術分野において周知である。
【0025】
図4a、4b、及び4dに示すように、上部及び下部ケージは共に、取り付けられたケージの直線的な前後方向の相対的移動を可能にして、椎体の所望の配列をもたらすための、蟻継ぎ継手(又は拡大する凹みを有する他の継手)を形成することが好ましい。上部及び下部ケージの接触面はまた、
図4dのように、相対的ケージ位置の増分調節、及び圧縮の後に短期ケージ間の固定をもたらす、整合するラチェット歯を有し得る。
【0026】
図4e及びfに示すように、上部及び下部ケージが共に配列された時点で、この所望の位置は、単一の係止プレートをそれぞれのケージの近位端に取り付けることによって固定され得る。この係止プレートは、平面内の孔を通じて、かつ上部プレートの近位壁の下部及び下部プレートの近位壁の上部の対応する孔の中にねじを通すことによって、ケージに取り付けられ得る。
【0027】
次に
図4a〜4fを参照すると、患者の脊椎すべり症を矯正するための椎間融合装置であって、
a)前壁3と、後壁5と、前壁及び後壁を連結する近位壁7及び遠位壁9と、上部椎体と接触するための上面11と、下面13とを有する上部ケージ1と、
b)前壁17と、後壁19と、前壁及び後壁を連結する近位壁21及び遠位壁23と、下部椎体と接触するための下面25と、上面27とを有する下部ケージ15と、を備え、
上部ケージの下面は、下部ケージの上面と摺動的に嵌合する、装置が提供される(請求項1)。
【0028】
いくつかの実施形態では、上部プレートの下面及び下部ケージの上面は、さねはぎ特徴を含む。好ましくは、さねはぎ特徴は、前壁の辺りから後壁の辺りに及ぶ。好ましくは、さねはぎ特徴は、拡大する凹み29を備え、より好ましくは蟻継ぎ31を備える。
【0029】
いくつかの実施形態では、上部ケージの下面及び下部ケージの上面は、近位遠位方向に及ぶ隆起及び陥凹特徴33を含む。
【0030】
いくつかの実施形態では、上部ケージの近位壁は、高さHu−pを有し、上部ケージの前壁は、高さHu−aを有し、上部ケージの近位壁の高さは、上部ケージの前壁の高さを超える。
【0031】
いくつかの実施形態では、上部ケージの近位壁は、前壁の上に位置し、かつ骨ねじを受容するように適合された上部貫通孔37を有する上部35を有する。
【0032】
いくつかの実施形態では、下部ケージの近位壁は、高さHl−pを有し、下部ケージの前壁は、高さHl−aを有し、下部ケージの近位壁の高さは、下部ケージの前壁の高さを超える。
【0033】
いくつかの実施形態では、下部ケージの近位壁は、前壁の下に位置し、かつ骨ねじを受容するように適合された下部貫通孔41を有する下部39を有する。
【0034】
いくつかの係止プレートの実施形態では、上部ケージの近位壁は、上部ケージの前壁の下に位置し、かつねじを受容するように適合された、下部貫通孔45を有する下部43を有する。同様に、下部ケージの近位壁は、下部ケージの前壁の上に位置し、かつねじ等の骨締結具を受容するように適合された上部貫通孔49を有する上部47を有する。本装置は、
c)第1及び第2の貫通孔53を有する係止プレート51と、
d)第1及び第2の骨締結具(ねじ等)55と、を更に備え、
係止プレートは、係止プレートの第1の貫通孔を通じて上部ケージの下部貫通孔の中に第1の骨締結具を通すことによって、かつ係止プレートの第2の貫通孔を通じて下部ケージの上部貫通孔の中に第2の骨締結具を通すことによって、上部及び下部ケージの近位壁に固定される。
【0035】
融合を促進するいくつかの実施形態では、上部ケージは、下面13と、上面から下面に及ぶ貫通孔59とを更に備える。融合を促進するいくつかの実施形態では、下部ケージは、上面と、上面から下面に及ぶ貫通孔とを更に備える。同様に、
前壁は、それを貫通する貫通孔61を更に備える。これらの貫通孔は、融合を促進するように適合された寸法である。
【0036】
いくつかの実施形態では、上部及び下部ケージのそれぞれの遠位端壁は、挿入を容易にするためのテーパ63を有する。
【0037】
第1の実施形態では、ここで
図5a〜7bを参照すると、配列手段は、圧縮作動させられる。この好ましい実施形態では、圧縮計器を使用し、下部及び上部ケージの前壁及び後壁を配列させ、それによって脊椎すべり症を矯正する。
【0038】
図5a〜bは、遠位ピン67を有する本発明の圧縮を目的としたはめ込み器65、及びこのはめ込み器による本発明のケージの挿入を開示する。
図5c〜dは、遠位ブレード71を有する本発明の圧縮を目的としたはめ込み器69、及びこのはめ込み器による本発明のケージの挿入を開示する。
図6a〜7bは、作動された際に、入れ子ブレード72、73を有する本発明の圧縮を目的としたはめ込み器が本発明のケージを配列する様子を開示する。
【0039】
次に
図5a〜dを参照すると、圧縮器器具は、圧縮によってケージの前壁及び後壁を配列するように作動する、ブレード71(
図5c)又はピン67(
図5a)等の遠位拡張を有することができる。
図5cのブレードは、互いに向かってケージの前壁及び後壁を単純に押し、それによっていくらかの重なりを取り除き、これらのケージの前壁及び後壁を垂直配列させる。
図6a〜7bは、器具の遠位ピン(図示せず)を配列させることを可能にするピン留めされた圧縮器器具の遠位部の入れ子の詳細を開示する。
【0040】
したがって、本発明によれば、患者の脊椎すべり症を矯正するための方法であって、
a)上部ケージ及び下部ケージを備える融合装置を選択する工程と、
b)上部ケージを患者の上部椎体に、かつ下部ケージを患者の下部椎体に固定する工程と、
c)脊椎すべり症を矯正するために、下部ケージに対して上部ケージを移動させる工程と、を含む、方法が提供される(請求項16)。
【0041】
好ましくは、本方法は、d)上部ケージを下部ケージに係止する工程を更に含む。
【0042】
いくつかの実施形態では、係止する工程は、係止プレートによって達成される。いくつかの実施形態では、移動させる工程は、圧縮を目的としたはめ込み器で達成される。
【0043】
いくつかの実施形態では、移動させる工程は、回転スプレッダで達成される。
【0044】
第2の実施形態では、ここで
図8a〜8dを参照すると、配列手段は、回転スプレッダ作動させられる。
図8a〜8dは、本発明の一実施形態のケージが回転スプレッダによって配列され、特定の係止プレートによって係止される様子を開示する。修正されたスプレッダ又はシェーバは、配列されていない装置の近位端壁内に形成される空隙に挿入され得る。スプレッダを回転させることによって、下部ケージに対して上部ケージの相対的前後動作がケージの配列を可能にさせ、それによって脊椎症とされた機能的脊椎単位(FSU)の手術中の調節を可能にさせる。
【0045】
ここで
図8bを参照すると、任意の係止プレートは、脊椎すべり症が矯正された後に装置を固定するために利用され得る。これらのプレートは好ましくは、配列されたケージの界面にわたって延在する両面の配列された長手方向の凹みに挿入され、ケージ間係止をもたらす。いくつかの実施形態では、これらのプレートは、
図8dに示すように、スナップ式の係止機構によって定位置に係止される。
【0046】
いくつかの実施形態では、ここで
図8aを参照すると、下部ケージの上面及び下部ケージの下面は、隣接する椎体の自然な相対的弓形動作を模倣するため、整合するドームで構成され得る。
【0047】
ここで
図8a〜8dを参照すると、患者の脊椎すべり症を矯正するための椎間融合装置であって、
a)前壁77と、後壁79と、前壁及び後壁を連結する近位壁81及び遠位壁83と、上部椎体と接触するための上面85と、内部に第1の溝89を有する下面87とを有する、上部ケージ75と、
b)前壁93と、後壁95と、前壁及び後壁を連結する近位壁97及び遠位壁99と、下部椎体と接触するための下面101と、内部に第2の溝104を有する上面103とを有する、下部ケージ91と、
c)一対の係止プレート105と、を備え、
第1及び第2の溝が近位壁から遠位壁の辺りに及ぶ第1の貫通孔107を形成するように、上部ケージの下面は、下部ケージの上面と接触し、
係止プレートは、第1の貫通孔の中に配設される、装置が提供される(請求項21)。
【0048】
いくつかの実施形態では、第1の溝は、上部ケージの前壁の下面上に存在し、第2の溝は、下部ケージの前壁の上面上に存在する。他の実施形態では、第1の溝は、上部ケージの後壁の下面上に存在し、第2の溝は、下部ケージの後壁の上面上に存在する。
【0049】
いくつかの実施形態では、第2の実施形態の装置は、前壁と後壁との間の上部ケージの下面上に存在する第3の溝109と、前壁と後壁との間の下部ケージの上面上に存在する第4の溝111とを更に備え、第3及び第4の溝が、近位壁から遠位壁の辺りに及び、内部にスプレッダを挿入するように適合された第2の貫通孔113を形成するように、上部ケージの下面は、下部プレートの上面と接触する。
【0050】
第3の実施形態では、ここで
図9a〜9gを参照すると、取り付け手段は、結合部により作動させられる。
図9a〜9gは、本発明の二重結合部の実施形態の様々な図を開示する。一重又は二重結合部は、作動前状態(
図9a)から作動後状態(
図9b)にこのケージを移動させることによって脊椎すべり症を矯正するために使用され得る。いくつかの結合部の実施形態では、ケージの前壁及び後壁はまた、下壁に対して上壁の相対的前後動作を可能にし、それによって脊椎すべり症矯正を可能にする、上壁構成要素及び下壁構成要素の両方との旋回連結をもたす、結合バーとして機能する。
【0051】
いくつかの実施形態では、ここで
図9c〜9dを参照すると、上壁の上部及び下壁の下部は、外側に延在し、これらの部分の横断孔は、上壁又は下壁を椎体のそれぞれの側壁に固定する手段を提供する。
【0052】
いくつかの実施形態では、ここで
図9dを参照すると、上壁及び下壁は、装置の内部に形成されるチャンバに延在する横断貫通孔を有する。これらの貫通孔及びこのチャンバは、装置によって対向する椎体の融合を容易にする。また、
図9dを参照すると、前壁及び後壁は同様に、装置の内部に形成されるチャンバに延在する横断貫通孔を有することによって、装置によって対向する椎体の融合を容易にし得る。
【0053】
ここで
図9e〜9gを参照すると、任意の係止プレートは、脊椎すべり症矯正の後に装置を固定するために利用され得る。これらのプレートは好ましくは、上壁から下壁に延在する両面の配列された長手方向の凹みに挿入され、ケージ間係止をもたらす。いくつかの実施形態では、これらのプレートは、
図9eに示すように、スナップ式の係止機構によって定位置に係止される。
【0054】
ここで
図9a〜9gを参照すると、患者の脊椎すべり症を矯正するための椎間融合装置であって、
a)前壁117と、後壁119と、前壁及び後壁を連結する第1側壁としての近位壁121及び第2側壁としての遠位壁123と、上部椎体と接触するための上面125と、下面127とを有する、上部端板としての上部ケージ115と、
b)前壁133と、後壁135と、前壁及び後壁を連結する第1側壁としての近位壁137及び第2側壁としての遠位壁139と、下部椎体と接触するための下面141と、上面143とを有する、下部端板としての下部ケージ131と、を備え、
前壁は、第1の二重結合部145によって近位壁に、かつ第2の二重結合部(図示せず)によって遠位壁に連結され、
後壁は、第3の二重結合部149によって近位壁に、かつ第4の二重結合部(図示せず)によって遠位壁に連結され、
芯部材としての結合部は、上部プレートを近位壁の平面内で下部プレートに対して旋回させることを可能にする、装置が提供される(請求項31)。
【0055】
この第3の実施形態のいくつかの態様では、上部ケージの近位壁は、高さを有し、上部ケージの前壁は、高さを有し、上部ケージの近位壁の高さは、上部ケージの前壁の高さを超える。いくつかのその実施形態では、上部ケージの近位壁は、前壁の上に位置し、かつ骨ねじを受容するように適合された上部貫通孔155を有する上部153を有する。
【0056】
この第3の実施形態の他の態様では、下部ケージの近位壁は、高さを有し、下部ケージの前壁は、高さを有し、下部ケージの近位壁の高さは、下部ケージの前壁の高さを超える。いくつかのその実施形態では、下部ケージの近位壁は、前壁の下に位置し、かつ骨ねじを受容するように適合された下部貫通孔159を有する下部157を有する。
【0057】
いくつかの実施形態では、上部ケージは、上面から下面に及ぶ貫通孔161を有する。この貫通孔は、融合を促進するように適合される。
【0058】
第4の実施形態では、配列手段は、ラックアンドピニオンを含む。上壁と下壁との間に位置し、かつ横方向に延在するピニオンは、前後方向に延在するラックを移動させるように回転させられ、それによって脊椎すべり症を整復することができる。
図10a〜dは、本発明のラックアンドピニオンの実施形態の全体及び部分図、椎間板腔に挿入される一部を開示する。
図11a〜11eは、本発明のラックアンドピニオンの実施形態の様々な図を開示する。
【0059】
ここで
図10a〜11eを参照すると、患者の脊椎すべり症を矯正するための椎間融合装置であって、
a)上部椎体と接触するように適合された上面173と、内表面175とを有する上壁171と、
b)下部椎体と接触するように適合された下面179と、内表面181とを有する下壁177と、
c)上壁と下壁との間に延在する近位壁183及び遠位壁185と、
d)上壁と下壁との間に延在する前壁187及び後壁189と、
e)上壁及び下壁の内表面間に位置するラックアンドピニオン機構と、を備え、
ピニオン191は、遠位壁から該近位壁に実質的に延在し、
ラック193は、前壁から後壁に実質的に延在し、
そのため、ピニオンの回転は、前後方向における上壁及び下壁の相対的動作をもたらす、装置が提供される(請求項41)。
【0060】
第4の実施形態のいくつかの態様では、装置の長さは、装置の高さの少なくとも3倍である。
【0061】
いくつかの実施形態では、上壁及び下壁はそれぞれ、その中を通る少なくとも1つの孔195を有し、装置を介した融合を容易にする。他の実施形態では、前壁及び後壁はそれぞれ、その中を通る少なくとも1つの孔197を有し、装置を介した融合を容易にする。
【0062】
いくつかの実施形態では、ラックは、上壁の内表面から延在する。他の実施形態では、ラックは、下壁の内表面から延在する。
【0063】
いくつかの実施形態では、ピニオンは、回転工具を受容するための特徴201を有する近位端199を備える。
【0064】
いくつかの実施形態では、前壁及び後壁のうちの少なくとも1つは、上壁及び下壁のうちの少なくとも1つと一体である。
【0065】
いくつかの実施形態では、前壁及び後壁のうちの少なくとも1つは、取り外し可能である。
【0066】
本発明の実施形態は任意に、本発明の装置及び椎体の両方に取り付ける固定プレートを有してよい。この固定プレートは、装置の位置を固定し、補助的安定化をもたらす。
【0067】
概して、本発明の装置は、実質的に横方向に椎間板腔に挿入することに適している。いくつかの実施形態では、ケージは、前外側挿入角度によって挿入される。
【0068】
ここで
図4a及び4cを参照すると、装置の長さLは、遠位壁から近位壁への距離と特徴付けられる。装置の幅Wは、前壁から後壁への距離と特徴付けられる。装置の高さHは、下面から上面への距離と特徴付けられ(前壁を超えて延在する上部及び下部を除く)、椎間板腔の高さに概して対応する。概して、本発明の横方向装置の長さは典型的に、装置の幅の少なくとも2倍、多くの場合3倍である。概して、本発明の横方向装置の長さは典型的に、装置の高さの少なくとも2倍、多くの場合3倍である。典型的に、装置の幅は、装置の高さを超える。
【0069】
いくつかの実施形態では、
図11bのように、ケージの前壁は、凸曲線203を有し、椎間板腔の前部の凸形状を模倣し得る。
【0070】
本発明の横方向脊椎すべり症整復融合装置は、単一の材料又は複数の材料から製造され得る。これらの材料としては、金属(Ti、ニチノール等のTi合金、ステンレス鋼、及びコバルトクロムなど)、ポリマー材料(PEEK、PEAK、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、超高分子量ポリエチレンを含む)、生物学的材料(同種移植片、ヒドロキシアパタイト、TCP、及びCaPO
4を含む)、並びに窒化ケイ素及びジルコニア含有セラミックスを含むセラミック材料が挙げられる。プレート、締結具、又は係止機構は、強化された耐久性のために金属又はポリマーから製造され得る。
【0071】
加えて、この概念の修正版は、前方、前側面、又は後方手法から挿入される上部及び下部ケージを有する脊椎すべり症を矯正するように設計され得る。
【0072】
本発明のケージは好ましくは、右側面又は左側面手法のいずれかから挿入される。
【0073】
標準投与及び椎間板調製手順の後に、上部及び下部ケージが挿入され、ねじ又は骨締結具で対向した椎体に固定される。脊椎すべり症矯正は次に、開示した圧縮器又は回転工具で行われる。任意に、係止部材は次に、上部及び下部ケージに適用され、断片の配向を固定する。
【0074】
また、本発明によれば、椎間装置を対向した椎体間に移植する方法であって、
i)椎間装置を選択する工程であって、その椎間装置が、
a.前壁と、後壁と、前壁及び後壁を連結する2つの側壁とを有する上半分の構成要素と、
b.前壁と、後壁と、前壁及び後壁を連結する2つの側壁とを有する下半分の構成要素と、を備える、工程と、
ii)装置を対向した椎体間に挿入することによって、前壁が一直線にならない工程と、
iii)前壁が実質的に一直線になるように、構成要素のうちの1つをもう一方の構成要素に対して(好ましくは旋回させることによって)移動させる工程と、
iv)装置を対向した椎体に固定する工程と、を含む、方法が提供される。
【0075】
本発明のいくつかの実施形態では、融合装置は、脊柱前弯症又は脊柱後弯症のいずれかをもたらすように角度を成している。脊柱前弯症が所望される実施形態では、前壁の高さは、後壁の高さを超える。そのような脊柱前弯症のインプラントの例を
図4cに示す。脊柱後弯症が所望される実施形態では、前壁の高さは、後壁の高さ未満である。
【0076】
本明細書で開示した装置が椎体の面に連結するフランジを有する第1の椎間装置であるように見えることが本発明者らによって考えられる。したがって、本発明によれば、融合装置を対向した椎体間に挿入する方法であって、
a)前壁と、後壁と、前壁及び後壁を連結する一対の側壁とを有する椎間装置を選択する工程であって、側壁のうちの少なくとも1つは、前壁及び後壁を超えて軸方向に延在するフランジを有し、フランジは、貫通孔を有する、工程と、
b)装置を対向した椎体間に挿入する工程と、
c)貫通孔を通じて固定装置を挿入し、対向した椎体のうちの1つの面に装置を固定する工程と、を含む、方法が提供される。
【0077】
本発明のケージは対向した椎体の面に取り付けるための椎間板腔を超えて延在するフランジを有するとして開示されるが、本発明のケージがゼロプロファイルの貫通孔によって対向した椎体に取り付けられ得ることも想到される。これらのゼロプロファイルの貫通孔は、a)上半分の構成要素の近位側壁の上縁部で、b)下半分の構成要素の近位側壁の下縁部での両方で提供される。
【0078】
したがって、本発明によれば、患者の脊椎すべり症を矯正するための椎間融合装置であって、
a)前壁と、後壁と、前壁及び後壁を連結する近位壁及び遠位壁と、骨固定装置を受容するための近位壁の上縁部に存在する貫通孔とを有する上部ケージと、
b)前壁と、後壁と、前壁及び後壁を連結する近位壁及び遠位壁と、下部椎体と接触するための下面と、上面と、骨固定装置を受容するための近位壁の下縁部に存在する貫通孔とを有する下部ケージと、を備え、
上部ケージの下面は、下部ケージの上面と摺動的に嵌合する、装置が提供される。
【0079】
上記説明は、脊椎すべり症を矯正する移植可能な装置を製造及び使用する方法を開示するが、同様に脊椎すべり症を矯正する器具としてこれらの装置を使用することは本発明の範囲内である。したがって、本発明によれば、患者の脊椎すべり症を矯正するための方法であって、
a)上部ケージ及び下部ケージを備える器具を選択する工程であって、それぞれのケージは、ハンドルに取り付けられる、工程と、
b)上部ケージを患者の上部椎体に、かつ下部ケージを患者の下部椎体に(好ましくはカスパーピン(caspar pin)で)取り付ける工程と、
c)脊椎すべり症を矯正するために、下部ケージに対して上部ケージを(好ましくはカスパーピンを係合するディストラクタ(distractor)で)移動させる工程と、
d)患者から器具を取り除く工程と、を含む、方法が提供される。
【0080】
上記の説明は、脊椎すべり症を矯正することとの関連において装置を製造及び使用する方法を開示するが、同様に脊椎すべり症を矯正する類似の装置を使用することは本発明の範囲内である。
【0081】
図12は、傾斜したねじ孔301を有する本発明の横方向ケージを開示する。
【0082】
図13は、本発明のはめ込み器303を開示する。
図13は、近位ハンドル部305及び2つの椎体係合ビーム307を備える脊椎すべり症整復工具の第2の種類の上面図である。それぞれの上部及び下部椎体のための骨係合特徴309がビームの遠位端上にある。ビームの近位端では、下部ビームがハンドル内に固定され、上部ビームは、その遠位端が下部ビームに対して後方及び前方に移動することができるように、旋回軸で固着される。逆に、下部ビームもまた、両方のビームがはさみ様式において見られるように移動することができるように、旋回する様式で固定され得る。この意図された動作は、脊椎すべり症を整復するために上部椎体の後方横断平面動作に対応する。係合前にハンドルを少し回転させるか、又は工具を傾けることによって、サジタル平面構成要素は、整復動作(その物体を後方に移動させるとき、1つの物体の高さがもう一方に対して増加することが有益であり得る)を導入される。
【0083】
ビームの断面は、それらを横断面内の曲げに対して耐性にして、前後方向に十分に広い。ハンドル内の機構は、ビームを旋回することである。これは、上部ビームをそれぞれの圧搾ごとにクリック1回移動させるラチェット及び歯止め結合部、それらを互いに一致させるビームに沿って遠位に前進させる摺動カラー、上部ビームの縁部に沿って前進させるくさび/ローラー若しくは2つのビームを配列する棒及び角度を成したスロット機構、又はハンドルの全動作がビームの小さな角変化に対応するように、ギア付きのはさみ機構でなされ得る。互いに対してビームの制御された動作は、執刀医が概して手術のために所定の量の整復を考えているときに有利である。この量は、放射線写真によって又は手術間的に決定され得る。例えば、合計6mmの整復が所望の場合、ハンドルは、6mmの値が到達するまでの時間で1mm徐々に上げられ得る。
【0084】
したがって、脊椎すべり症整復工具であって、
a)近位ハンドル部と、
b)第1及び第2の椎体係合ビームであって、長手方向軸と、近位端部と、遠位端部とを有し、それぞれのビームの遠位端部は、骨係合特徴を形成する、第1及び第2の椎体係合ビームと、を備え、
第1のビームの近位端部は、ハンドル部に固定的に取り付けられ、
第2のビームの近位端部は、ハンドル部に枢動可能に取り付けられ、
そのため、第2のビームは、第1のビームの長手方向軸に対して横方向に移動することができる、工具が提供される。
【0085】
好ましくは、ハンドル部は、第2のビームを枢動可能に移動するように適合されたトリガ311を備える。
【0086】
〔実施の態様〕
(1) 患者の脊椎すべり症を矯正するための椎間融合装置であって、
a)前壁と、後壁と、前記前壁及び後壁を連結する近位壁及び遠位壁と、上部椎体と接触するための上面と、下面とを有する上部ケージと、
b)前壁と、後壁と、前記前壁及び後壁を連結する近位壁及び遠位壁と、下部椎体と接触するための下面と、上面とを有する下部ケージと、を備え、
前記上部ケージの前記下面が、前記下部ケージの上面と摺動的に嵌合する、装置。
(2) 前記上部プレートの前記下面及び前記下部ケージの前記上面が、さねはぎ特徴を含む、実施態様1に記載の装置。
(3) 前記さねはぎ特徴が、前記前壁の辺りから前記後壁の辺りに及ぶ、実施態様2に記載の装置。
(4) 前記前壁の合わせた高さが、前記後壁の前記合わせた高さを超える、実施態様3に記載の装置。
(5) 前記上部ケージの前記下面及び前記下部ケージの前記上面が、近位遠位方向に及ぶ隆起及び陥凹特徴を含む、実施態様1に記載の装置。
【0087】
(6) 前記上部ケージの前記近位壁が、高さを有し、前記上部ケージの前記前壁が、高さを有し、前記上部ケージの前記近位壁の前記高さが、前記上部ケージの前記前壁の前記高さを超える、実施態様1に記載の装置。
(7) 前記上部ケージの前記近位壁が、前記前壁の上に位置し、かつ骨ねじを受容するように適合された上部貫通孔を有する上部を有する、実施態様6に記載の装置。
(8) 前記下部ケージの前記近位壁が、高さを有し、前記下部ケージの前記前壁が、高さを有し、前記下部ケージの前記近位壁の前記高さが、前記下部ケージの前記前壁の前記高さを超える、実施態様7に記載の装置。
(9) 前記下部ケージの前記近位壁が、前記前壁の下に位置し、かつ骨締結具を受容するように適合された下部貫通孔を有する下部を有する、実施態様8に記載の装置。
(10) 前記上部ケージの前記近位壁が、前記上部ケージの前記前壁の下に位置し、かつ骨締結具を受容するように適合された下部貫通孔を有する下部を有する、実施態様1に記載の装置。
【0088】
(11) 前記下部ケージの前記近位壁が、前記下部ケージの前記前壁の上に位置し、かつ骨締結具を受容するように適合された上部貫通孔を有する上部を有する、実施態様10に記載の装置。
(12) c)第1及び第2の貫通孔を有する係止プレートと、
d)第1及び第2の骨締結具と、を更に備え、
前記係止プレートが、前記係止プレートの前記第1の貫通孔を通じて前記上部ケージの前記下部貫通孔の中に前記第1の骨締結具を通すことによって、かつ前記係止プレートの前記第2の貫通孔を通じて前記下部ケージの前記上部貫通孔の中に前記第2の骨締結具を通すことによって、前記上部及び下部ケージの前記近位壁に固定される、実施態様11に記載の装置。
(13) 前記上部ケージが、下面と、前記上面から前記下面に及ぶ貫通孔とを更に備える、実施態様1に記載の装置。
(14) 前記前壁が、それを貫通する貫通孔を更に備える、実施態様1に記載の装置。
(15) 前記上部及び下部ケージのそれぞれの前記遠位端壁が、挿入を容易にするためのテーパを有する、実施態様1に記載の装置。
【0089】
(16) 患者の脊椎すべり症を矯正するための方法であって、
a)上部ケージ及び下部ケージを備える融合装置を選択する工程と、
b)前記上部ケージを前記患者の上部椎体に、かつ前記下部ケージを前記患者の下部椎体に固定する工程と、
c)前記脊椎すべり症を矯正するために、前記下部ケージに対して前記上部ケージを移動させる工程と、を含む、方法。
(17) d)前記上部ケージを前記下部ケージに係止する工程を更に含む、実施態様16に記載の方法。
(18) 前記係止する工程が、係止プレートによって達成される、実施態様17に記載の方法。
(19) 前記移動させる工程が、圧縮を目的としたはめ込み器で達成される、実施態様16に記載の方法。
(20) 前記移動させる工程が、回転スプレッダで達成される、実施態様16に記載の方法。
【0090】
(21) 患者の脊椎すべり症を矯正するための椎間融合装置であって、
a)前壁と、後壁と、前記前壁及び後壁を連結する近位壁及び遠位壁と、上部椎体と接触するための上面と、内部に第1の溝を有する下面とを有する上部ケージと、
b)前壁と、後壁と、前記前壁及び後壁を連結する近位壁及び遠位壁と、下部椎体と接触するための下面と、内部に第2の溝を有する上面とを有する下部ケージと、
c)係止プレートと、を備え、
前記第1及び第2の溝が前記近位壁から前記遠位壁の辺りに及ぶ第1の貫通孔を形成するように、前記上部ケージの前記下面が、前記下部ケージの前記上面と接触し、
前記係止プレートが、前記第1の貫通孔の中に配設される、装置。
(22) 前記第1の溝が、前記上部ケージの前記前壁の前記下面上に存在し、前記第2の溝が、前記下部ケージの前記前壁の前記上面上に存在する、実施態様21に記載の装置。
(23) 前記第1の溝が、前記上部ケージの前記後壁の前記下面上に存在し、前記第2の溝が、前記下部ケージの前記後壁の前記上面上に存在する、実施態様21に記載の装置。
(24) 前記前壁と前記後壁との間の前記上部ケージの前記下面上に存在する第3の溝と、前記前壁と前記後壁との間の前記下部ケージの前記上面上に存在する第4の溝とを更に備え、前記第3及び第4の溝が、前記近位壁から前記遠位壁の辺りに及ぶ、内部にスプレッダを挿入するよう適合された第2の貫通孔を形成するように、前記上部ケージの前記下面が、前記下部プレートの前記上面と接触する、実施態様21に記載の装置。
(25) 患者の脊椎すべり症を矯正するための椎間融合装置であって、
a)前壁と、後壁と、前記前壁及び後壁を連結する近位壁及び遠位壁と、上部椎体と接触するための上面と、下面とを有する上部ケージと、
b)前壁と、後壁と、前記前壁及び後壁を連結する近位壁及び遠位壁と、下部椎体と接触するための下面と、上面とを有する下部ケージと、を備え、
前記前壁が、第1の二重結合部によって前記近位壁に、かつ第2の二重結合部によって前記遠位壁に連結され、
前記後壁が、第3の二重結合部によって前記近位壁に、かつ第4の二重結合部によって前記遠位壁に連結され、
前記結合部が、前記上部プレートを前記近位壁の前記平面内で前記下部プレートに対して旋回させることを可能にする、装置。
【0091】
(26) 前記上部ケージの前記近位壁が、高さを有し、前記上部ケージの前記前壁が、高さを有し、前記上部ケージの前記近位壁の前記高さが、前記上部ケージの前記前壁の前記高さを超える、実施態様25に記載の装置。
(27) 前記上部ケージの前記近位壁が、前記前壁の上に位置し、かつ骨ねじを受容するように適合された上部貫通孔を有する上部を有する、実施態様26に記載の装置。
(28) 前記下部ケージの前記近位壁が、高さを有し、前記下部ケージの前記前壁が、高さを有し、前記下部ケージの前記近位壁の前記高さが、前記下部ケージの前記前壁の前記高さを超える、実施態様27に記載の装置。
(29) 前記下部ケージの前記近位壁が、前記前壁の下に位置し、かつ骨ねじを受容するように適合された下部貫通孔を有する下部を有する、実施態様28に記載の装置。
(30) 前記上部ケージが、前記上面から前記下面に及ぶ貫通孔を有する、実施態様25に記載の装置。
【0092】
(31) 融合装置を対向した椎体間に挿入する方法であって、
a)前壁と、後壁と、前記前壁及び後壁を連結する一対の側壁とを有する椎間装置を選択する工程であって、前記側壁のうちの少なくとも1つが、前記前壁を超えて軸方向に延在するフランジを有し、前記フランジが、貫通孔を有する、工程と、
b)前記装置を前記対向した椎体間に挿入する工程と、
c)前記貫通孔を通じて固定装置を挿入し、前記対向した椎体のうちの1つの面に前記装置を固定する工程と、を含む、方法。
(32) 前記装置が、融合装置である、実施態様31に記載の方法。
(33) 前記装置が、上半分の構成要素及び下半分の構成要素を有する、実施態様31に記載の方法。
(34) 前記装置が、実質的に横方向手法によって挿入される、実施態様31に記載の方法。
(35) 患者の脊椎すべり症を矯正するための椎間融合装置であって、
a)上部椎体と接触するように適合された上面と、内表面とを有する上壁と、
b)下部椎体と接触するように適合された下面と、内表面とを有する下壁と、
c)前記上壁と前記下壁との間に延在する近位壁及び遠位壁と、
d)前記上壁と前記下壁との間に延在する前壁及び後壁と、
e)前記上壁及び下壁の前記内表面間に位置するラックアンドピニオン機構と、を備え、
前記ピニオンが、前記遠位壁から前記近位壁に実質的に延在し、
前記ラックが、前記前壁から前記後壁に実質的に延在し、
そのため、前記ピニオンの回転が、前後方向における前記上壁及び下壁の相対的動作をもたらす、装置。
【0093】
(36) 前記装置の前記長さが、前記装置の前記高さの少なくとも3倍である、実施態様35に記載の装置。
(37) 前記上壁及び下壁がそれぞれ、その中を通る少なくとも1つの孔を有し、前記装置を介した融合を容易にする、実施態様35に記載の装置。
(38) 前記前壁及び後壁がそれぞれ、その中を通る少なくとも1つの孔を有し、前記装置を介した融合を容易にする、実施態様35に記載の装置。
(39) 前記ラックが、前記上壁の前記内表面から延在する、実施態様35に記載の装置。
(40) 前記ラックが、前記下壁の前記内表面から延在する、実施態様35に記載の装置。
【0094】
(41) 前記ピニオンが、工具を受容するための特徴を有する近位端を備える、実施態様35に記載の装置。
(42) 前記前壁及び後壁のうちの少なくとも1つが、前記上壁及び下壁のうちの少なくとも1つと一体である、実施態様35に記載の装置。
(43) 前記前壁及び後壁のうちの少なくとも1つが、取り外し可能である、実施態様35に記載の装置。
(44) 患者の脊椎すべり症を矯正するための方法であって、
a)上部ケージ及び下部ケージを備える器具を選択する工程であって、それぞれのケージが、ハンドルに取り付けられる、工程と、
b)前記上部ケージを前記患者の上部椎体に、かつ前記下部ケージを前記患者の下部椎体に取り付ける工程と、
c)前記脊椎すべり症を矯正するために、前記下部ケージに対して前記上部ケージを移動させる工程と、
d)前記患者から前記器具を取り除く工程と、を含む、方法。
(45) 椎間装置を対向した椎体間に移植する方法であって、
i)椎間装置を選択する工程であって、前記椎間装置が、
a.前壁と、後壁と、前記前壁及び後壁を連結する2つの側壁とを有する上半分の構成要素と、
b.前壁と、後壁と、前記前壁及び後壁を連結する2つの側壁とを有する下半分の構成要素と、を備える、工程と、
ii)前記装置を対向した椎体間に挿入することによって、前記前壁が一直線にならない工程と、
iii)前記前壁が実質的に一直線になるように、前記構成要素のうちの1つをもう一方の構成要素に対して移動させる工程と、
iv)前記装置を前記対向した椎体に固定する工程と、を含む、方法。
【0095】
(46) 前記移動させる工程が、前記構成要素のうちの1つをもう一方の構成要素に対して旋回させることによって達成される、実施態様45に記載の方法。
(47) 患者の脊椎すべり症を矯正するための椎間融合装置であって、
a)前壁と、後壁と、前記前壁及び後壁を連結する近位壁及び遠位壁と、骨固定装置を受容するための前記近位壁の前記上縁部に存在する貫通孔とを有する上部ケージと、
b)前壁と、後壁と、前記前壁及び後壁を連結する近位壁及び遠位壁と、下部椎体と接触するための下面と、上面と、骨固定装置を受容するための前記近位壁の前記下縁部に存在する貫通孔とを有する、下部ケージと、を備え、
前記上部ケージの前記下面が、前記下部ケージの上面と摺動的に嵌合する、装置。
(48) 脊椎すべり症整復工具であって、
a)近位ハンドル部と、
b)第1及び第2の椎体係合ビームであって、長手方向軸と、近位端部と、遠位端部とを有し、それぞれのビームの前記遠位端部が、骨係合特徴を形成する、第1及び第2の椎体係合ビームと、を備え、
前記第1のビームの前記近位端部が、前記ハンドル部に固定的に取り付けられ、
前記第2のビームの前記近位端部が、前記ハンドル部に枢動可能に取り付けられ、
そのため、前記第2のビームが、前記第1のビームの前記長手方向軸に対して横方向に移動することができる、工具。
(49) 前記ハンドル部が、前記第2のビームを枢動可能に移動させるように適合されたトリガを備える、実施態様48に記載の工具。