特許第6309600号(P6309600)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6309600
(24)【登録日】2018年3月23日
(45)【発行日】2018年4月11日
(54)【発明の名称】手持型機器
(51)【国際特許分類】
   A45D 20/10 20060101AFI20180402BHJP
【FI】
   A45D20/10 104
   A45D20/10 102
   A45D20/10 Z
【請求項の数】9
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2016-239176(P2016-239176)
(22)【出願日】2016年12月9日
(65)【公開番号】特開2017-104554(P2017-104554A)
(43)【公開日】2017年6月15日
【審査請求日】2016年12月9日
(31)【優先権主張番号】1521694.8
(32)【優先日】2015年12月9日
(33)【優先権主張国】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】508032310
【氏名又は名称】ダイソン テクノロジー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【弁理士】
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100095898
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 満
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100168871
【弁理士】
【氏名又は名称】岩上 健
(72)【発明者】
【氏名】ピエルパオロ ラヴェニ
(72)【発明者】
【氏名】レンツォ レ
(72)【発明者】
【氏名】ジェームズ リチャード ウォーレン ヒューイット
(72)【発明者】
【氏名】ロバート マーク ブレット コールトン
【審査官】 大宮 功次
(56)【参考文献】
【文献】 特開平05−293010(JP,A)
【文献】 国際公開第2004/019726(WO,A1)
【文献】 特開平07−213330(JP,A)
【文献】 特開平03−111002(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2007/0119069(US,A1)
【文献】 米国特許第02514528(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45D 20/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヘアケア機器であって、
本体と、
前記ヘアケア機器内への流体入口から、前記本体からの流体出口に延びる流体流路と、 前記ヘアケア機器内に設けられ、前記流体流路に流体流を発生させるファン及びモータと、
前記流体流路内の流体を加熱する加熱要素を含むヒータと、
前記流体流路において前記ヒータの上流に位置し、前記ヒータにヒータ回路を介して電気的に接続される予熱器と、
前記流体流路において前記予熱器と前記ヒータとの間に位置し、前記ヒータに前記ヒータ回路を介して電気的に接続され、所定の流体温度に達すると前記ヒータ回路を断線させる熱的安全装置と、
前記加熱要素の外周の周囲に延びる壁部と、
を備え
前記予熱器は、前記熱的安全装置のために前記ヒータの温度をシミュレートすることを特徴とするヘアケア機器。
【請求項2】
前記予熱器は、抵抗素子を含む、
請求項1に記載のヘアケア機器。
【請求項3】
前記ヘアケア機器の作動時に、前記流体入口から、前記予熱器、前記熱的安全装置、前記ヒータの順に通って前記流体出口に流体が流れる、
請求項1又は2に記載のヘアケア機器。
【請求項4】
前記本体は、第1の端部と、第2の端部と、前記第1の端部から前記第2の端部に延びる長手方向軸A−Aとを含み、前記本体内における前記流体流路は、前記長手方向軸A−Aに沿って延びる、請求項1からのいずれか1項に記載のヘアケア機器。
【請求項5】
前記熱的安全装置は、前記本体の前記長手方向軸A−Aに直交して延びる、
請求項に記載のヘアケア機器。
【請求項6】
前記予熱器は、前記本体の前記長手方向軸A−Aに直交して延びる、
請求項又はに記載のヘアケア機器。
【請求項7】
前記予熱器は、前記熱的安全装置の長さ全体にわたって延びる、
請求項からのいずれか1項に記載のヘアケア機器。
【請求項8】
前記壁部は、前記予熱器の外周の周囲にさらに延びる、
請求項1からのいずれか1項に記載のヘアケア機器。
【請求項9】
前記ヘアケア機器は、ヘアドライヤである、
請求項1からのいずれか1項に記載のヘアケア機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、手持型機器に関し、特にヘアドライヤなどのヘアケア機器に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的には、本体に流体を吸い込むモータ及びファンが設けられ、流体は本体から出る前に加熱され得る。モータは、ほこり又は毛髪などの異物によって損傷を受け易く、従って通常はブロワへの流体入口にフィルタが設けられる。ファン及びヒータは、機能するために電力を必要とし、この電力は、商用電源ケーブル又は機器に取り付けられたバッテリのいずれかから内部配線を介して供給される。
【0003】
従来のヘアドライヤは、ヘアドライヤから出る流体の流量及び温度の一方又は両方を変更できる制御ボタンを有する。しかしながら、流量を増やした場合には、一般にヘアドライヤから出る流体の温度が、ユーザが知覚できるほどに低下してしまう。
【0004】
ヘアドライヤから出る流体の温度は、他の要因によっても影響を受ける。何らかの電気的故障が生じることも、或いは加熱要素内に埃及びごみが引き込まれることもあり、これらの埃及びごみは、蓄積すると燃焼し、ヘアドライヤから出る流体の温度上昇を引き起こすことがある。当然ながら、過度の温度上昇を防ぐために、温度ヒューズ又はバイメタル板などの温度過昇防止器の形の熱保護が提供されるが、このような保護は、ヘアドライヤを一時的又は恒久的に動作不能にしてしまう。
【0005】
バイメタル板は、一時的温度過昇防止器であり、流体流路内で加熱流体中に配置された場合にのみ効果を発する。例えば、特開昭60−78826号に開示されるように、このような安全装置をヒータの下流に位置付けることが知られている。これに関する1つの問題点は、安全装置を収容するために製品の長さが増してしまう点である。
【0006】
他の解決策として、イタリア国特許第255589号に開示されるようにヒータの巻線内に安全装置を配置することや、或いはヒータの半径方向外部にバイメタル板を位置付けることが行われてきたが、前者では、ヒータの製造に複雑性が加わり、後者では、安全装置を収容するためにハウジングの直径を増す必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開昭60−78826号公報
【特許文献2】イタリア国特許第255589号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、熱的安全装置を収容するために製品のサイズを増大させず、加熱要素の巻線の局所的変更を必要としない別の解決策を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
第1の態様によれば、本発明は、ヘアケア機器であって、本体と、ヘアケア機器への流体入口から、本体からの流体出口に延びる流体流路と、流体流路内の流体を加熱する加熱要素を含むヒータと、ヒータの上流に位置する予熱器と、予熱器とヒータとの間に位置する熱的安全装置とを含むヘアケア機器を提供する。
【0010】
予熱器は、バイメタル板のためにヒータの温度を模倣又はシミュレートする。従って、たとえヒータによって加熱された流体がバイメタル板の周囲及び上方に流れなくても、バイメタル板には、ヒータによって加熱された流体を予熱器が模倣又はシミュレートしたものが伝わる。
【0011】
予熱器は、抵抗素子を含むことが好ましい。
【0012】
好ましい実施形態では、予熱器が、ヒータ回路を介してヒータに電気的に接続される。
【0013】
熱的安全装置は、ヒータ回路を介してヒータに電気的に接続されることが好ましい。
【0014】
1つの実施形態では、熱的安全装置がヒータの手前のヒータ回路内に位置し、従って熱的安全装置が作動した場合、ヒータに電流が達しなくなる。熱的安全装置は、ヒータとオン/オフスイッチとの間に位置する。
【0015】
予熱器も、ヒータの手前のヒータ回路内に位置することができる。従って、一次流体入口が塞がった場合には、ヒータの上流の予熱器が、ヒータの手前の流れが減少したことに応答して、ヘアケア機器内の温度がヒータによって大幅に上昇する前に熱的安全装置を始動又は作動させる。
【0016】
好ましい実施形態では、ヘアケア機器の作動時に、流体入口から、予熱器、熱的安全装置、ヒータの順に通って流体出口に流体が流れる。この結果、予熱器は、ヒータの手前の一次流体流路内の流れが減少したことに応答して、ヘアケア機器内の温度がヒータによって大幅に上昇する前に熱的安全装置を始動又は作動させる。
【0017】
本体は、第1の端部と、第2の端部と、第1の端部から第2の端部に延びる長手方向軸A−Aとを含み、流体流路は、長手方向軸A−Aに沿って延びることが好ましい。
【0018】
好ましい実施形態では、熱的安全装置が、本体の長手方向軸A−Aに直交して延びる。これにより、一次流体流路内を流れる流体に対するバイメタル板の露出が最大になるので有利である。仮に熱的安全装置を一次流体流路に沿って位置付けた場合には、流動流体のわずかな体積しか熱的安全装置の近くを通過せず、流れを横切って位置付けることにより、大きな円弧状の流動流体が直接熱的安全装置を通り過ぎるようになる。
【0019】
予熱器は、本体の長手方向軸A−Aに直交して延びることが好ましい。
【0020】
好ましい実施形態では、予熱器は、熱的安全装置の長さ全体にわたって延びる。これにより、この安全機構の有効性が最大になる。
【0021】
ヒータは、加熱要素と、加熱要素の外周の周囲に延びる壁部とを含むことが好ましい。
【0022】
好ましい実施形態では、壁部が予熱器の外周の周囲にさらに延びる。
【0023】
ヘアケア機器は、ヘアドライヤであることが好ましい。
【0024】
以下、添付図面を参照しながら本発明をほんの一例として説明する。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明によるサーミスタを使用できるヘアドライヤを示す図である。
図2図1のヘアドライヤの断面図である。
図3】本発明によるヒータアセンブリの等角図である。
図4a図3のヒータアセンブリのさらなる等角図である。
図4b図4aの予熱器の分解等角図である。
図5図3のヒータアセンブリの上面図である。
図6】ヒータ回路の部品の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
図1及び図2に、本発明によるサーミスタとの使用に適した、ハンドル20及び本体30を備えたヘアドライヤ10の例を示す。ハンドルは、本体30に接続された第1の端部22と、本体30からの遠位側に存在する、一次流体入口40を含む第2の端部24とを有する。ヘアドライヤ10には、ケーブル50を介して電力が供給される。ケーブル50のヘアドライヤ10からの遠位端には、例えば主電源又はバッテリパックへの電気的接続をもたらすプラグ(図示せず)が設けられる。
【0027】
ハンドル20は、本体30からハンドルの遠位端24に向かって延びる外壁200を有する。ハンドルの遠位端24では、外壁200を横切って端壁210が広がる。ケーブル50は、この端壁210を通じてヘアドライヤに入り込む。ハンドル20の一次流体入口40は、ハンドル20の遠位端24から延びる一連の行及び/又は列の形でハンドルの外壁200に沿ってその周囲に広がる第1の開口部42と、ハンドル20の端壁210を貫いてその全体に広がる第2の開口部46とを有する。第1及び第2の開口部は、一次流体入口の初期フィルタを形成し、毛髪及びその他の異物が入り込むのを防ぐ役に立つ。さらに細かい第2のフィルタ44を設けることが理想的である。ケーブル50は、端壁210のほぼ中央に位置し、従ってハンドル20の中心から延びる。ハンドル20は、長手方向軸X−Xを有し、外壁200は、この軸に沿って本体30から遠位端24に向かって延びる。
【0028】
一次流体入口40の上流には、ファンユニット70が設けられる。ファンユニット70は、ファン及びモータを含む。ファンユニット70は、一次流体入口40から本体30内に延びる一次流体流路400を通じて、一次流体入口40から本体30に向けて流体を吸い込み、ハンドル20と本体30は接合部90において接合される。本体30は、第1の端部32及び第2の端部34を有し、一次流体流路400は、本体30内を本体の第2の端部34に向かい、ヒータ80の周囲を通って一次流体出口440まで続き、ファンユニットによって吸い込まれた流体は、ここで一次流体流路400から出る。一次流体流路400は直線ではなく、ハンドル20内では第1の方向に進み、本体30内では第1の方向と直交する第2の方向に進む。
【0029】
本体30は、外壁360及び内側ダクト310を含む。一次流体流路400は、ハンドル20と本体30との接合部90から本体30に沿って、外壁360と内側ダクト310の間を本体30の第2の端部34における一次流体出口440に向かって延びる。
【0030】
外壁360内には内壁260が延びる。内壁260は、少なくとも部分的に一次流体出口440を定め、本体30の第2の端部34から内側ダクト310と外壁360との間に延びる。
【0031】
本体30内には別の流体流路も設けられ、この流れはファンユニット70又はヒータ80によって直接処理されないが、ヘアドライヤ内の一次流を形成するファンユニット70の作用によってヘアドライヤに吸い込まれる。この流体流は、一次流体流路400内を流れる流体によってヘアドライヤ内に取り込まれる。
【0032】
本体30の第1の端部32は、流体入口320を含み、本体30の第2の端部34は、流体出口340を含む。流体入口320及び流体出口340は、本体30内を本体30に沿って延びる、本体30の内壁である内側ダクト310によって少なくとも部分的に定められる。流体流路300は、内側ダクト310内を流体入口320から流体出口340に延びる。本体30の第1の端部32では、外壁360と内側ダクト310との間に側壁350が広がる。この側壁350は、少なくとも部分的に流体入口320を定める。一次流体出口440は環状であり、流体流路300を取り囲む。
【0033】
本体30内の側壁350及び流体入口320の近くには、ヘアドライヤの制御電子回路を含むPCB(Printed Circuit Board)75が存在する。PCB75はリング状であり、内側ダクト310と外壁360との間で内側ダクト310の周囲に延びる。PCB75は、一次流体流路400と流体連通する。PCB75は、流体流路300の周囲に延び、内側ダクト310によって流体流路300から分離される。
【0034】
PCB75は、ヒータ80の温度及びファンユニット70の回転速度などのパラメータを制御する。PCB75は、内部配線(図示せず)によってヒータ80、ファンユニット70及びケーブル50に電気的に接続される。PCB75には、例えばユーザが様々な温度設定及び流速から選択を行えるように設けられた制御ボタン62、64が接続される。
【0035】
PCB75の下流にはヒータ80が存在し、PCB75とヒータ80との間にはPCBバッフル700が設けられる。PCBバッフル700は、とりわけヒータ80がオンになった時にPCB75の熱保護を行う。
【0036】
使用時には、ファンユニット70の作用によって流体が一次流体流路400内に吸い込まれ、任意にヒータ80によって加熱されて一次流体出口440から排出される。この処理流により、流体入口320において流体流路300内に流体が取り込まれるようになる。この流体は、本体30の第2の端部34において処理流と合流する。図2に示す例では、この処理流が、流体出口340を通じてヘアドライヤから出る取り込み流を取り囲む環状流として一次流体出口440及びヘアドライヤから排出される。従って、ファンユニット70及びヒータ80によって処理された流体は、取り込み流によって増大する。
【0037】
本体30は、その長さに沿って延びる長手方向軸A−Aを中心に概ね対称である。ダクト310と外壁360は、ダクト310と外壁360との間に位置するヒータ80と同様に同心である。
【0038】
次に、図3図6を具体的に参照すると、ヒータ80は、加熱要素82を取り囲んで加熱要素82の外周の周囲に延びることによってヘアドライヤ10の本体30の外壁360に対する何らかの熱保護を行う壁部180を有する。加熱要素82は、内側管84と、内側管84と壁部180との間で半径方向に延びて周囲に加熱要素82が巻き付けられた複数の支持ストラット86とで構成された骨格によって支持される。
【0039】
例えば、一次流体入口40が塞がれた場合などに加熱要素82を過熱から防ぐために、熱的安全装置が設けられる。この実施形態では、熱的安全装置がバイメタル板280である。バイメタル板280は、所定の流体温度に達すると曲がって電気接点とヒータ回路88とを断線させる。バイメタル板280の周囲の流体が十分に冷えると、電気接点が復旧し、ヒータ回路88が完結して、再びヒータ80が機能できるようになる。
【0040】
バイメタル板280はヒータ80の上流に存在し、従って加熱流体中に存在しない。従って、バイメタル板280が効果的に機能できるように予熱器290を設ける。予熱器290は、ヒータ回路88の一部を形成し、流体的にバイメタル板280の上流に位置する。予熱器290は、加熱要素82と同じ電流及び流体流を受けてバイメタル板280がヒータ80内に存在することをシミュレートするように設計された抵抗素子292を有する。
【0041】
加熱要素82を取り囲んで加熱要素82の外周の周囲に延びる壁部180は、予熱器290を覆ってさらに延びて、ヘアドライヤ10の本体30の外壁360を予熱器290によって生じた熱から熱保護する。この実施形態では、予熱器290の周囲に壁部延長部182が局在する。
【0042】
オン/オフボタン62を用いてヘアドライヤをオンにすると、ヒータ回路88を電流が流れる。この実施形態では、ヘアドライヤの熱的安全機構の一部として一対の温度ヒューズ250が設けられる。温度ヒューズ250は、内部のヒューズワイヤが溶けた場合、機器を恒久的に動作不能にする。温度ヒューズ250は、ヒータ回路88の送電線188内の、オン/オフボタン62の後ではあるがヒータ80及びモータ70の手前に位置しているので、ヘアドライヤへの電力供給源にヒューズを作動させるような問題がある場合、ヒータ80及びモータ70はオンにならない。ヒータ回路88内の次にはバイメタル板280が存在し、従ってバイメタル板280が曲がって回路を断線させた場合にも、所定の低温に達するまでヒータ80への電力が止まる。ヒータ回路88内では、バイメタル板280の次に予熱器290が存在し、その次にヒータ80が存在する。送電線188は、PCB75及びモータ70へと続く。
【0043】
この実施形態では、2つの加熱要素82a、82b、及び温度設定ボタン64が存在する。各加熱要素82a、82bは、中性線164を介してヒータボタン64に接続される。PCB75上のトライアック(図示せず)は、ユーザが温度設定ボタン64を押したことに応答し、加熱要素82a、82bを通る電力を調整してヘアドライヤの様々な異なる温度設定を行う。
【0044】
バイメタル板280は、本体30内の流体流に直交して配置され、従って本体の長手方向軸A−Aに直交する。これにより、一次流体流路400を流れる流体に対するバイメタル板280の露出が最大になるので有利である。予熱器290も、抵抗素子292が流体流に直交するように配置され、抵抗素子292は、この安全機構の有効性が最大になるという理由で、バイメタル板280の全体を横切って広がることが理想的である。
【0045】
予熱器290は、一次流体流路400の周囲に部分的に延びる波形に曲げられた単列ワイヤである抵抗素子292を有する。別の態様として、ワイヤをコイル状に形成することもできる。抵抗素子292は、流路の周囲全体に延びるリングを形成することもできる。本質的特徴は、抵抗素子292の形状によって決まるものではなく、バイメタル板280が、実際にヒータ80内に存在する場合と同等の温度を受け、或いは、予熱器290とバイメタル板280とが同調して共にヒータ温度に関連することにある。従って、予熱器290及びバイメタル板280は、ヒータ80の温度と異なる温度で機能することができる。
【0046】
ヘアドライヤに関して本発明を詳細に説明したが、本発明は、流体を吸い込んでこの流体を機器から流出させるように導くあらゆる機器に適用可能である。
【0047】
一般に、機器内を流れる流体は空気であるが、数種類又は一種類の気体の異なる組み合わせであってもよく、機器の性能、或いは出力が向けられる毛髪などの物体及びそのスタイリングに機器が与える影響を改善する添加物を含むこともできる。
【0048】
本発明は、上述した詳細な説明に限定されるものではない。当業者には、変形例が明らかであろう。具体的には、ヒータは、十字形に形成されたフレームに巻き回された従来の台形のヒータとすることもできる。ヒータは、本明細書で説明したよりも多くの又は少ない加熱要素を含むことができる。
【符号の説明】
【0049】
80 ヒータ
82 加熱要素
82a 加熱要素
82a 加熱要素
84 内側管
86 支持ストラット
250 温度ヒューズ
280 バイメタル板
290 予熱器
292 抵抗素子
図1
図2
図3
図4a
図4b
図5
図6