特許第6309628号(P6309628)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6309628無線プログラマブルデバイスを使用したサービス要求
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6309628
(24)【登録日】2018年3月23日
(45)【発行日】2018年4月11日
(54)【発明の名称】無線プログラマブルデバイスを使用したサービス要求
(51)【国際特許分類】
   B66B 1/14 20060101AFI20180402BHJP
   B66B 3/00 20060101ALI20180402BHJP
【FI】
   B66B1/14 L
   B66B3/00 K
【請求項の数】15
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2016-536622(P2016-536622)
(86)(22)【出願日】2013年12月6日
(65)【公表番号】特表2016-540708(P2016-540708A)
(43)【公表日】2016年12月28日
(86)【国際出願番号】US2013073586
(87)【国際公開番号】WO2015084396
(87)【国際公開日】20150611
【審査請求日】2016年7月6日
(73)【特許権者】
【識別番号】591020353
【氏名又は名称】オーチス エレベータ カンパニー
【氏名又は名称原語表記】OTIS ELEVATOR COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】100086232
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 博通
(74)【代理人】
【識別番号】100092613
【弁理士】
【氏名又は名称】富岡 潔
(72)【発明者】
【氏名】シムチック,ポール エー.
(72)【発明者】
【氏名】カレノ,ルイス シー.エンシナス
(72)【発明者】
【氏名】ピーターソン,エリック シー.
【審査官】 有賀 信
(56)【参考文献】
【文献】 再公表特許第2005/100222(JP,A1)
【文献】 特開2005−280906(JP,A)
【文献】 特開2003−212446(JP,A)
【文献】 特開2006−232412(JP,A)
【文献】 特表2010−500533(JP,A)
【文献】 特開2007−302364(JP,A)
【文献】 特開2002−114456(JP,A)
【文献】 特表2008−504193(JP,A)
【文献】 特開2008−056377(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B66B 1/00─ 1/52
B66B 3/00─ 3/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを含むコンピューティングデバイスにより、エレベータシステムと関連した少なくとも1つのサービスに対する要求を携帯デバイスからセルラーネットワークを介して受信することと、
前記携帯デバイスの特定された位置に基づいて前記要求を検証することと、
前記検証により前記要求が承認されたことに基づいて、前記少なくとも1つのサービスと関連した少なくとも1つのリソースをスケジューリングすることを含み、
サービスに対する前記要求が能動的な操作を要しない受動的なやり方で入力され、前記要求の前記検証が、前記携帯デバイスのユーザ履歴にアクセスして前記少なくとも1つのリソースが前記携帯デバイスのユーザにより特定の瞬間に使用される確率が閾値よりも高いことを判定することを含む、方法。
【請求項2】
前記コンピューティングデバイスがサーバを含み、前記方法がさらに、
前記サーバにより、前記エレベータシステムと関連するとともに前記サーバに接続された少なくとも1つのコントローラに前記要求を送信することを含み、前記コントローラが、前記少なくとも1つのリソースをスケジューリングするように構成される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記少なくとも1つのコントローラがモデム及びゲートウェイのうちの少なくとも1つに接続され、前記モデム及び前記ゲートウェイのうちの前記少なくとも1つが前記サーバに接続され、前記方法がさらに、
前記サーバにより、モデム及びゲートウェイのうちの前記少なくとも1つを介して前記少なくとも1つのコントローラに前記要求を送信することを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記携帯デバイスの前記位置が、三角測量技法及び全地球測位システム(GPS)技法のうちの少なくとも1つに基づいて特定される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記要求が、伝送制御プロトコル(TCP)及びユーザデータグラムプロトコル(UDP)のうちの少なくとも1つに従って受信される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記要求の前記検証が、前記少なくとも1つのサービスと関連したサービスプロバイダの登録に基づく、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記少なくとも1つのリソースが、前記携帯デバイス及び前記携帯デバイスと関連したユーザのうちの少なくとも1つと関連したプロファイルに基づいて選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
少なくとも1つのプロセッサと、
記憶された命令を有するメモリと、を含む装置であって、当該命令が、前記少なくとも1つのプロセッサにより実行されると、前記装置に、
エレベータシステムと関連した少なくとも1つのサービスに対する要求を携帯デバイスからセルラーネットワークを介して受信させ、
前記携帯デバイスの特定された位置に基づいて前記要求を検証させ、
前記検証により前記要求が承認されたことに基づいて、前記少なくとも1つのサービスと関連した少なくとも1つのリソースをスケジューリングさせ、
サービスに対する前記要求が能動的な操作を要しない受動的なやり方で入力され、前記要求の前記検証が、前記携帯デバイスのユーザ履歴にアクセスして前記少なくとも1つのリソースが前記携帯デバイスのユーザにより特定の瞬間に使用される確率が閾値よりも高いことを判定することを含む、装置。
【請求項9】
前記携帯デバイスの前記位置が、三角測量技法及び全地球測位システム(GPS)技法のうちの少なくとも1つに基づいて特定される、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記要求が伝送制御プロトコル(TCP)及びユーザデータグラムプロトコル(UDP)のうちの少なくとも1つに従って前記装置によって受信される、請求項8に記載の装置。
【請求項11】
前記命令が、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、前記装置に、
前記少なくとも1つのサービスに対して料金が支払われたという判定に基づいて、前記少なくとも1つのリソースをスケジューリングさせる、請求項8に記載の装置。
【請求項12】
前記要求が、前記携帯デバイス及び前記携帯デバイスと関連したユーザのうちの少なくとも1つの識別を含み、前記装置が、前記識別に基づいて前記要求を検証するように構成される、請求項8に記載の装置。
【請求項13】
前記少なくとも1つのリソースの前記スケジューリングが、エレベータかご呼びの登録を含む、請求項8に記載の装置。
【請求項14】
搬送システムであって、
前記搬送システムのリソースをスケジューリングするように構成される少なくとも1つのコントローラと、サーバと、を含み、
前記サーバは、
前記搬送システムと関連した少なくとも1つのサービスに対する要求を携帯デバイスからセルラーネットワークを介して受信し、
前記携帯デバイスの特定された位置に基づいて前記要求を検証するとともに、
前記要求の承認に基づいて、前記少なくとも1つのコントローラに前記要求を送信するように構成され、
サービスに対する前記要求が能動的な操作を要しない受動的なやり方で入力され、前記要求の前記検証が、前記携帯デバイスのユーザ履歴にアクセスして前記搬送システムのリソースが前記携帯デバイスのユーザにより特定の瞬間に使用される確率が閾値よりも高いことを判定することを含む、搬送システム。
【請求項15】
エレベータ、ダムウェーター、エスカレータ、動く歩道、車椅子リフトのうちの少なくとも1つを含む、請求項14に記載の搬送システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線プログラマブルデバイスを使用して、サービスを要求することに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、エレベータシステムは、サービスに対する要望または要求に応答するために、エレベータを使用しようとする個人のユーザの存在を認識する。ボタン、キーパッドデバイス、及びタッチスクリーンデバイスが、エレベータサービスに対する要求を入力するために使用できる。例えば、エレベータシステムは、エレベータシステム内での移動の方向が要求される、2つのボタン(例えば、上または下ボタン)構成を利用できる。エレベータシステムは、サービスに対する要求の一部としてユーザが行きたい階または乗場をユーザが指定できるように、行先を指令するキーパッド及び/またはタッチスクリーンデバイスを利用できる。いずれの場合/構成においても、ユーザ/乗客は、エレベータシステムが設置されている建物または施設で利用可能なデバイスを使用することにより、エレベータサービスを要求する積極的な動作に関与する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
実施形態は、プロセッサを含むコンピューティングデバイスにより、エレベータシステムと関連した少なくとも1つのサービスに対する要求を携帯デバイスからセルラーネットワークを介して受信することと、携帯デバイスの特定された位置に基づいて要求を検証することと、検証により要求が承認されたことに基づいて、少なくとも1つのサービスと関連した少なくとも1つのリソースをスケジューリングすること、を含む方法に関する。
【0004】
実施形態は、少なくとも1つのプロセッサと、記憶された命令を有するメモリとを含む装置であって、当該命令が、少なくとも1つのプロセッサにより実行されると、装置に、エレベータシステムと関連した少なくとも1つのサービスに対する要求を携帯デバイスからセルラーネットワークを介して受信させ、携帯デバイスの特定された位置に基づいて要求を検証させ、検証により要求が承認されたことに基づいて、少なくとも1つのサービスと関連した少なくとも1つのリソースをスケジューリングさせる、装置に関する。
【0005】
実施形態は、搬送システムのリソースをスケジューリングするように構成される少なくとも1つのコントローラと、搬送システムと関連した少なくとも1つのサービスに対する要求を携帯デバイスからセルラーネットワークを介して受信し、携帯デバイスの特定された位置に基づいて要求を検証するとともに、要求の承認に基づいて、少なくとも1つのコントローラに要求を送信するように構成されるサーバと、を含む搬送システムに関する。
【0006】
追加の実施形態が以下で説明される。
【0007】
本開示は、実施例として示され、添付の図面に限定されない。図面において、同様の参照数字は類似の要素を指す。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】例示的なコンピューティングシステムを示す概略ブロック図である。
図2】例示的なエレベータシステムのブロック図を示す説明図である。
図3】例示的な方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
様々な接続が、以下の説明及び図面(それらの内容は参照により本開示に含まれる)における要素間で示されることに留意されたい。これらの接続は、概して、また特に断りのない限り、直接的または間接的なものとすることができ、本明細書は、この点において限定的であることを意図しないことに留意されたい。この点において、エンティティ間の接続は、直接的な接続または間接的な接続のいずれかを指すことができる。
【0010】
エレベータサービスに対する要求などのサービスに対する要求を実現するための装置、システム及び方法の例示的な実施形態が説明される。いくつかの実施形態において、エレベータサービスに対する要求は、1つまたは複数の回線、結線、または、1つまたは複数のセルラーネットワークなどのネットワークを介して伝達できる。サービスに対する要求は、ユーザと関連した携帯デバイスにより受動的または能動的なやり方で開始できる。いくつかの実施形態において、携帯デバイスは、伝送制御プロトコル(TCP)及び/またはユーザデータグラムプロトコル(UDP)と共に動作できる。いくつかの実施形態において、サービスに対する要求は、携帯デバイスの位置に基づいて認証または検証できる。いくつかの実施形態において、サービスに対する要求は、1つまたは複数のユーザまたは携帯デバイスのプロファイルなどの1つまたは複数のプロファイルに従って実現できる。いくつかの実施形態において、プロファイルは、登録プロセスの一部として登録できる。いくつかの実施形態において、エレベータシステムはサービスプロバイダに登録できる。
【0011】
図1を参照すると、例示的なコンピューティングシステム100が示されている。システム100は、メモリ102を含むものとして示されている。メモリ102は実行可能な命令を記憶できる。実行可能な命令は、例えば1つまたは複数のアプリケーション、プロセス、ルーチン、手順、方法等に関して、任意のやり方及び任意の抽象度で記憶または構成できる。実施例として、少なくとも一部の命令は、第1のプログラム104a及び第2のプログラム104bに関するものとして図1に示されている
メモリ102はデータ106を記憶できる。データ106は、プロファイルまたは登録データ、エレベータかごデータ、デバイス識別名、または任意の他のタイプのデータを含むことができる。
【0012】
メモリ102に記憶される命令は、プロセッサ108などの1つまたは複数のプロセッサにより実行できる。プロセッサ108は、データ106に関して動作できる。
【0013】
プロセッサ108は、1つまたは複数の入力/出力(I/O)デバイス110に接続できる。いくつかの実施形態において、I/Oデバイス110(複数可)は、キーボードまたはキーパッド、タッチスクリーンまたはタッチパネル、表示画面、マイク、スピーカ、マウス、ボタン、リモコン、ジョイスティック、プリンタ、電話機または携帯デバイス(例えば、スマートフォン)、センサ等のうちの1つまたは複数を含むことができる。I/Oデバイス110は、ユーザがシステム100と対話するのを可能とするために、インターフェースを提供するように構成できる。例えば、I/Oデバイスは、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)及び/または音声をテキストに変換する機能に対応できる。
【0014】
次に図2を参照すると、1つまたは複数の実施形態に従った例示的なシステム200が示されている。システム200は、1つまたは複数の構成要素、デバイス、または他のシステム(例えば、システム100)に関して実施できる。システム200は、エレベータシステムと関連し得る。システム200は、エレベータサービスに対する要求を処理または実現するのに使用できる。
【0015】
システム200は、電話機、ラップトップ、タブレット等などの1つまたは複数の携帯デバイス202を含むことができる。携帯デバイス202のうちの1つまたは複数は、特定のユーザ204と関連し得る(例えば、特定のユーザ204により所有され得る)。ユーザ204は、エレベータサービスなどのサービスを要求するために、自身の携帯デバイス202(複数可)を使用できる。
【0016】
ユーザ204/携帯デバイス202は、積極的または能動的なやり方でサービスを要求できる。例えば、ユーザ204は、携帯デバイス202のI/Oインターフェース(例えば、I/Oデバイス110)を使用して、エレベータサービスに対する明示的要求を入力できる。
【0017】
ユーザ204/携帯デバイス202は、受動的なやり方でサービスを要求してもよい。例えば、プロファイルは、例えばサービスプロバイダへの登録プロセスの一部として任意に、ユーザ204または携帯デバイス202のために設定できる。プロファイルは、ユーザ204がどこへ訪問または移動したか、ユーザ204の嗜好、または、ユーザ204に適用可能とできる任意の他のデータ(ユーザ204が課すことのできる任意のプライバシー規制、または、法律、条令もしくは規則により施行されるプライバシー規制を受ける)などの、ユーザ204の履歴または行動のログを含むことができる。プロファイルは、ユーザ204が特定の瞬間(例えば、特定の日、または時刻)にサービス(例えば、エレベータサービス)を要求する可能性または確率を判定するためにアクセスまたは分析できる。要求されるサービスの確率、または、サービスと関連したリソースの使用頻度もしくは利用が閾値よりも大きい場合、リソースが、要求を実現するために供給または割当てられ得る(例えば、エレベータかご呼びが登録できる)。
【0018】
サービスに対する要求は、携帯デバイス202から1つまたは複数のネットワークへ伝達または送信できる。例えば、サービスに対する要求は、インターネット206及び/またはセルラーネットワーク208へ送信できる。ネットワーク(複数可)は、クラウドコンピューティングを促進するように構成できる基礎構造を含んでもよい。例えば、クラウド210は、プライマリメッセージサーバ、バックアップメッセージサーバ及びデバイスコミッショニングメッセージサーバなどの1つまたは複数のサーバを含むことができる。
【0019】
いくつかの実施形態において、サービスに対する要求は、詳細または抽象の任意の度合いで、要求されるサービスのタイプを特定できる。例えば、サービスに対する第1の要求は、エレベータサービスが要求されたことを特定でき、サービスに対する第2の要求は、出発階もしくは乗場及び/または行先階もしくは乗場のうちの1つまたは複数を特定でき、サービスに対する第3の要求は、エレベータサービスが、閾値よりも低い量で、いくらかの他のユーザまたは乗客と共に重量物(例えば、貨物または積荷)を収容するように所望されることを特定できる。いくつかの実施形態において、携帯デバイス202から送信される、サービスに対する要求は、例えばサーバ210がユーザ204とデバイス202とを区別するのを可能にするために、ユーザ204または携帯デバイス203と関連した識別名を含むことができる。
【0020】
サーバは、携帯デバイス202から受信されるサービスに対する要求を処理するように構成できる。処理の一部として、サーバは、場合によってはユーザ204または携帯デバイス202と関連した識別名に基づいて、携帯デバイス202及び/またはユーザ204を検証または認証できる。検証は、ユーザ204または携帯デバイス202の位置に基づくものとすることができる。位置は、三角測量、全地球測位システム(GPS)等などの1つまたは複数の位置ベースのサービスまたは技法に基づいて特定できる。いくつかの実施形態において、サービス要求が承認されるために、ユーザは、要求されるサービス(例えば、エレベータサービス)が提供される位置(例えば、建物)の閾値距離内にいることを必要とできる。このような検証または条件付き承認は、位置への迷惑呼びを最小にするために、または、意図的なサービス攻撃(例えば、ハッキング)を防止するために使用できる。ユーザ204または携帯デバイス202のためのプロファイルは、ユーザ204/デバイス202のためのサービス要求が承認された回数のログまたはカウント、及び/または、ユーザ204/デバイス202のためのサービス要求が承認されなかった回数のカウントを保持できる。不承認の数(または不承認対承認の比率)が閾値を超える場合、ユーザ204/デバイス202からのサービスに対する今後の要求は、不正な操作/要求を最小にするのを助けるために拒否できる。
【0021】
サービス要求が、例えばサーバ210により検証または承認される場合、サービス要求は、サーバ210から、1つまたは複数のエレベータコントローラなどの1つまたは複数のコントローラ222へ送信できる。サービス要求は、ゲートウェイまたはモデムなどのデバイス228を介して伝送できる。デバイス228は、サービス要求を監視するように構成できる。デバイス228は、電話回線、ケーブル、光ファイバー回線等などの1つまたは複数の媒体を介して、サーバ210及び/またはネットワーク206、208に接続できる。
【0022】
コントローラ222は、サービス要求を実現するために、コンピューティングデバイス228と、及び/または互いに通信するように構成できる。この点において、サービス要求はサーバ210から発生するだけでなく、その場所で(例えば、コントローラ222を設置できる、または要求されるサービス(複数可)を提供できる建物236内で)発生する場合があることに留意すべきである。コントローラ222は、電力消費/効率、サービスの質(例えば、ユーザまたは乗客が行先階または乗場に到着するまでの待ち時間の減少)等などの、場合によっては1つまたは複数の検討事項に基づいて、サービス要求を実現するのに適したリソース(例えば、エレベータシステムまたはエレベータかご)を選択できる。いくつかの実施形態において、サーバ210は、サービス要求を実現するようにリソースを選択でき、このような選択は、サーバ210により、コントローラ222のうちの1つまたは複数へ送信できる。
【0023】
いくつかの実施形態において、コントローラ222及び/またはデバイス228のうちの1つまたは複数は、例えばサービスプロバイダに登録できる。サービスプロバイダは、サービス要求を受諾及び処理すること(例えば、検証または承認/不承認)ならびに(承認された)サービス要求を適切なエンティティ(例えば、1つまたは複数のコントローラ222)へ伝送をすることに責任を負うものとすることができる。
【0024】
システム100及び200は、説明的なものである。いくつかの実施形態において、エンティティのうちの1つまた複数が省略可能とされてもよい。いくつかの実施形態において、図示しない追加のエンティティが含まれてもよい。例えば、いくつかの実施形態において、システム100及び/または200は、1つまたは複数のコンピュータまたは電話ネットワークなどの1つまたは複数のネットワークと関連し得る。いくつかの実施形態において、エンティティは、図1図2に示されたものとは異なるやり方で構成または組織されてもよい。
【0025】
次に図3を参照すると、本明細書において説明されるような1つまたは複数のエンティティ、デバイスまたはシステムに関して使用できる方法300のフローチャートが示されている。方法300は、携帯デバイスから1つまたは複数のネットワークを介して受信されるサービスに対する要求などの、サービスに対する要求を実現するのに使用できる。
【0026】
ブロック302において、プロファイル情報が取得できる。プロファイル情報は、登録プロセスの一部として取得できる。プロファイル情報は、携帯デバイスと関連した識別名、携帯デバイスまたは携帯デバイスのユーザと関連したニックネーム、携帯デバイスのユーザと関連した嗜好、サービスまたはシステム(例えば、エレベータシステム)の使用のパターン等のうちの1つまたは複数を含むことができる。ブロック302の一部として、登録事項またはプロファイルが、サービスまたはシステムそれ自体のために受信されてもよい。
【0027】
ブロック304において、サービスに対する要求が受信できる。
【0028】
ブロック306において、要求が検証できる。検証の一部として、要求は、承認されてよく、部分的に承認されてよく、拒否/否認されてよく、または、対案が要求者または要求するデバイスに送信されて、要求されるサービスのうちの1つまたは複数の条件を修正してもよい。ブロック306の一部として、状況メッセージまたはその他同様のものが携帯またはユーザデバイスに送信されて、検証の状況を報告できる。
【0029】
ブロック308において、サービスに対する承認された(または部分的に承認された)要求は、場合によっては処理を受け、例えば1つまたは複数のコントローラに送信または転送できる。
【0030】
ブロック310において、コントローラ(複数可)は、ブロック308のサービス要求を実現するようにリソース(複数可)をスケジューリングできる。例えば、エレベータシステムの状況において、エレベータのバンクまたはエレベータかご呼びが、ユーザまたは乗客を乗せるために、特定の階または乗場にエレベータかごを呼ぶように成されてもよい。
【0031】
方法300は説明的なものである。いくつかの実施形態において、ブロックまたは動作(またはその一部)の1つまたは複数は、省略可能とすることができる。いくつかの実施形態において、図示しない追加の動作が含まれてもよい。いくつかの実施形態において、動作は、示されたものとは異なる順序または並びで実行されてもよい。
【0032】
いくつかの実施形態において、携帯無線プログラマブルデバイスのユーザは、建物または施設の内部または外部でサービスを要求できる。
【0033】
いくつかの実施形態において、ユーザが1つまたは複数のサービスを要求することを可能とするように、フレキシブルインターフェースが提供される。インターフェースの外観と操作法は、ユーザにより選択できる。いくつかの実施形態において、インターフェースの外観と操作法は、サービスプロバイダにより、またはユーザに提供されるサービスの発注者もしくは操作者により選択できる。この点において、第1及び第2の操作者(例えば、それぞれホテルブランド/チェーン及び空港当局)により提供される同一のサービス(例えば、エレベータサービス)は、第1及び第2の位置(例えば、それぞれホテル及び空港)でユーザが要求するサービスを区別可能なものとすることができる。
【0034】
いくつかの実施形態において、サービスに対する要求は、必要に応じて予めスケジューリングされてもよい。このやり方で、サービスはより効率的に提供できる(例えば、サービス要求を実現するための待ち時間が削減または最小化できる)。
【0035】
いくつかの実施形態において、サービスに対する要求は、携帯デバイスなどのユーザデバイス上で入力できる。それゆえ、ユーザが建物または施設内に設置される公共のデバイスにタッチする必要はなくてもよく、これにより、健康/衛生が増進される。
【0036】
プロファイルがユーザまたはユーザデバイスのために保持される実施形態などのいくつかの実施形態において、カスタマイズされた、またはオーダーメードのサービスが提供されてもよい。例えば、重要人物(VIP)は、自身専用のエレベータかごを自身の選択の行先階または乗場に移動するなどの、アップグレードされたサービスを受けることができる。
【0037】
上述のように、UDP及び/またはTCPプロトコルが使用されてもよい。このようなプロトコルは、エレベータ群に接続する携帯デバイスの動作の間接費の低下を提供できる。より一般的には、本開示の態様は既存の基礎構造に関して実施でき、これにより、費用が削減され、また、新規または既存の施設または建物への効率的な設置が可能となる。これは、無線デバイスベースのサービスに適応させるために、サービスのアップグレードまたは向上の機会を可能にする。
【0038】
いくつかの実施形態において、1つまたは複数の料金が、特定のサービスを有効にする、または提供するように請求されてもよい。いくつかの実施形態において、サービスは、特定の期間または時間で提供されてもよい。ユーザが、特定の期間/時間を超えてサービスの使用を望む場合、ユーザは、このような延長されるサービスの機会に料金を支払うように要求されてもよい。
【0039】
いくつかの実施形態において、プロトコルまたは通信経路は、任意のタイプのデータまたは情報を伝達または転送するのに使用できる。このようなデータ/情報は、ファイル、映像、写真、ボイスオーバーインターネットプロトコル(VoIP)データ等を含むことができる。
【0040】
いくつかの実施形態において、サービスは、例えば、セキュリティ、清掃、管理等の、エレベータ保守点検及び施設スタッフを対象とできる。
【0041】
本開示の態様は、1つまたは複数のデータマイニングアプリケーションに関して使用されてもよい。例えば、エレベータ使用のパターンが、ユーザがエレベータリソースを使用できる他の時間を提案するために分析できる。広告の機会が利用可能とされてもよい。例えば、ユーザプロファイルが、ユーザがコーヒーを飲むのが好きなことを示す場合、オフピークの時間または期間の間にエレベータを利用するインセンティブとして、無料コーヒーのクーポンがユーザに提供されてもよい。
【0042】
本明細書において説明される実施例のうちのいくつかは、エレベータシステムに関連するものであったが、本開示の態様は、小型エレベータ、エスカレータ、動く歩道、車椅子リフト等などの他のタイプの搬送デバイス及びシステムに関して適用されてもよい。
【0043】
本明細書において説明されるように、いくつかの実施形態において、様々な機能または行為が、一定の位置で、及び/または、1つまたは複数の装置、システムまたはデバイスの動作に関して実施できる。例えば、いくつかの実施形態において、一部の一定の機能または行為が第1のデバイスまたは位置で実行でき、残りの機能または行為が1つまたは複数の追加のデバイスまたは位置で実行できる。
【0044】
実施形態は、1つまたは複数の技法を使用して実施できる。いくつかの実施形態において、装置またはシステムは、1つまたは複数のプロセッサと、命令を記憶するメモリとを含むことができ、当該命令は、1つまたは複数のプロセッサにより実行されると、装置またはシステムに、本明細書において説明される1つまたは複数の方法論的行為を実行させる。当業者に知られた様々な機械的な構成要素が、いくつかの実施形態において使用されてもよい。
【0045】
実施形態は、1つまたは複数の装置、システム及び/または方法として実施できる。いくつかの実施形態において、命令は、1つまたは複数のコンピュータプログラム製品、または、一時的及び/または非一時的なコンピュータ可読媒体などのコンピュータ可読媒体に記憶できる。命令は、実行されると、エンティティ(例えば、装置またはシステム)に、本明細書において説明される1つまたは複数の方法論的行為を実行させることができる。
【0046】
本開示の態様が、その説明的な実施形態の観点から説明された。添付の特許請求の範囲及び趣旨内で多数の他の実施形態、修正形態及び変形形態が、本開示の検討から当業者に見い出されるであろう。例えば、当業者は、説明的な図面と共に説明されたステップが、列挙された順番以外で実行でき、示された1つまたは複数のステップが省略可能とできることを理解するであろう。
図1
図2
図3