(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ケースには、前記家電製品の外部で発生した外部光源を前記ケースの内部に導入するための1つ以上のガイドホールが含まれる、請求項1に記載の可視光線用光触媒装置が備えられる家電製品。
前記可視光領域の波長を有する光源は、前記ケース内に設置された照明源を介して照射されることを特徴とする、請求項1に記載の可視光線用光触媒装置が備えられる家電製品。
前記照明源には、LED(Light Emitted Diode)または光ファイバーを利用したワイヤータイプの照明源が含まれる、請求項4に記載の可視光線用光触媒装置が備えられる家電製品。
【背景技術】
【0002】
最近の建物は、エネルギーを節減するために外部気体の導入を最小化し、気密化されることで、室内空気汚染がますます深刻化する傾向である。これによって、室内汚染物質に対する各種法的規制が次第に強化されている。
【0003】
最近の建物は、エネルギーを節減するために外部気体の導入を最小化し、気密化されることで、室内空気汚染がますます深刻化する傾向である。これによって、室内汚染物質に対する各種法的規制が次第に強化されている。
【0004】
一方、家庭または会社などに設置される家電製品が作動する過程で、室内汚染物質が家電製品内で発生して沈着されたり、家電製品から排出されることがある。このような室内汚染物質は、不快な臭いを誘発し、使用者の衛生に悪影響を与える虞がある。
【0005】
例えば、空気調和機、除湿機、空気清浄機、冷蔵庫または洗濯機のように、水分を含む空気または水を使用する家電製品の場合、家電製品の内部または外部にホコリや微生物などによる汚染が発生することがある。
【0006】
具体的に、前記室内汚染物質は、(1)微細ホコリ、石綿などのような粒子状汚染物質、(2)二酸化炭素、ホルムアルデヒド、揮発性有機化合物(VOC:volatile organic comopounds)などのような気体相汚染物質、および(3)ウイルス、カビ、バクテリアなどの生物学的汚染物質に区分することができる。このような空気中の室内汚染物質を分解するために、光触媒が用いられている。
【0007】
光触媒(photocatalyst)とは、光を受けて化学反応を促す物質をいい、このような光触媒による反応を光化学反応という。光触媒の例としては、金属酸化物、色素、葉緑素(クロロフィル)などがある。このうち、金属酸化物である二酸化チタン(TiO
2)が最も多く用いられ、これは、物理的、化学的に安定で人体に無害である長所を持っている。
【0008】
例えば、大韓民国特許登録第10−0615515号では、光触媒の固定化方法およびこれを利用した光触媒吸着剤を開示しており、具体的にアナターゼ(anatase)二酸化チタンを比表面積が広い活性炭、カーボンブラックなどのような吸着剤に担持させる方法を開示している。しかし、二酸化チタン(TiO
2)は、紫外線帯域(λ<385nm)で反応するので適用範囲が狭く、室内で多く使用されている蛍光灯を活用することが難しく、紫外線光源によって関連製品の劣化および機械的物性(例えば、強度)の低下が憂慮される。
【0009】
最近では、酸化チタン光触媒を可視光線帯域(λ>385nm)で反応できるように改質して使用する方案が提案されている。例えば、二酸化チタンに金属物質(Mn、Ag、Cuなど)または非金属物質を一定比率でドーピングする方案、二酸化チタン自体の表面を改質する方案、および半導体物質との複合体を形成する方案などが提案されている。
【0010】
具体的に、大韓民国特許登録第10-0935512号では、二酸化チタン光触媒の製造方法およびこれによって製造された二酸化チタン光触媒を開示しており、硫黄とジルコニウムがドーピングされた二酸化チタン光触媒は、可視光線においても触媒活性を示し、表面特性などが優れ触媒活性が向上すると開示している。
【0011】
大韓民国特許公開第10-2013-0019833号は、尿素(urea)を利用したN−ドーピングTiO
2およびN−ドーピングTiO
2複合可視光光触媒の製造方法に関するものであり、常温で合成した後、高温で焼成することで製造されたN−ドーピングTiO
2に金属酸化物をさらにドーピングすることで、可視光領域いおける触媒活性をさらに高めることができると開示している。
【0012】
しかし、上記特許文献に開示されているように、二酸化チタンを改質する場合、改質に多くの時間が必要とされて光触媒効率が低下する問題点がある。従って、可視光線帯域で使用可能で、かつ組成が容易な光触媒の開発が求められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明は、このような問題点を解決するために、汚染物質の発生を減らすことができる、可視光線用光触媒装置が備えられる家電製品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明に係る可視光線用光触媒装置が備えられる家電製品には、外観を形成するケースと、前記ケースの内部または外部に備えられ、可視光領域の波長を有する光源によって反応または活性化される光触媒部が含まれ、前記光触媒部には、リン酸銀(Ag
3PO
4)および二酸化チタン(TiO
2)が設定された重量部を有するように構成されることを特徴とする。
【0015】
また、前記ケースには、前記家電製品の外部で発生した外部光源を前記ケースの内部に導入するための1つ以上のガイドホールが含まれる。
【0016】
また、前記ケースには、前記家電製品の外部で発生した外部光源を前記ケースの内部にガイドするための光ガイド部が含まれ、前記光ガイド部は、光が透過可能な透明材質から構成されることを特徴とする。
【0017】
また、前記可視光領域の波長を有する光源は、前記ケース内に設置された照明源を介して照射されることを特徴とする。
【0018】
また、前記照明源には、LED(Light Emitted Diode)または光ファイバーを利用したワイヤータイプの照明源が含まれる。
【0019】
また、前記家電製品の外部で発生した外部光源を収集する光収集部と、前記光収集部で収集された光を前記照明源にガイドする光ケーブルがさらに含まれる。
【0020】
また、前記光触媒部は、前記ケースの外部表面または内部表面に備えられることを特徴とする。
【0021】
また、前記光触媒部は、前記リン酸銀(Ag
3PO
4)と二酸化チタン(TiO
2)が設定された溶媒によって分散し、溶液の形態でコーティングされて形成されることを特徴とする。
【0022】
また、前記家電製品は、熱交換器、ファン、フィルターおよびドレイン部を含む空気調和機であり、前記光触媒部は、前記熱交換器、ファン、フィルターおよびドレイン部の表面のうち少なくともいずれか1つに備えられることを特徴とする。
【0023】
また、前記家電製品は、熱交換器、ファンおよびドレイン部を含む除湿機であり、前記光触媒部は、前記熱交換器、ファン、フィルターおよびドレイン部の表面のうち少なくともいずれか1つに備えられることを特徴とする。
【0024】
また、前記家電製品は、前記ケースを構成するアウターケースおよびインナーケースと、食品を収納するための棚およびバスケットが含まれる冷蔵庫であり、前記光触媒部は、前記インナーケース、棚およびバスケットの表面のうち少なくともいずれか1つに備えられることを特徴とする。
【0025】
また、前記家電製品は、洗濯水が貯蔵されるタブおよび衣類が収納されるドラムが備えられる洗濯機であり、前記光触媒部は、前記タブおよびドラムの表面のうち少なくともいずれか1つに備えられることを特徴とする。
【0026】
また、前記家電製品は、食器の収納空間が形成されるタブおよび洗浄水が貯蔵されるサンプが含まれる食器洗浄機であり、前記光触媒部は、前記タブおよびサンプの表面のうち少なくともいずれか1つに備えられることを特徴とする。
【0027】
また、前記光触媒部には、ポリシリケート化合物を含む無機バインダーがさらに含まれる。
【0028】
また、前記光触媒部は、前記リン酸銀(Ag
3PO
4)は20〜50重量部、前記二酸化チタン(TiO
2)は5〜40重量部、前記無機バインダーは10〜40重量部を有するように構成されることを特徴とする。
【0029】
他の側面による可視光線用光触媒装置が備えられる家電製品には、ケースと、前記ケースの表面またはその内部に備えられる光触媒部が含まれ、前記光触媒部には、20〜50重量部のリン酸銀(Ag
3PO
4)、5〜40重量部の二酸化チタン(TiO
2)および10〜40重量部の無機バインダーから構成され、可視光線によって反応または活性化されることを特徴とする。
【0030】
また、前記ケース内部には、熱交換器、ファン、フィルターおよびドレイン部が含まれ、前記光触媒部は、前記熱交換器、ファン、フィルターおよびドレイン部の表面のうち少なくともいずれか1つに備えられることを特徴とする。
【0031】
また、前記ケースには、前記家電製品の外部で発生した外部光源を前記ケースの内部に導入するための1つ以上のガイド装置が含まれ、前記ガイド装置には、ガイド溝またはガイドホールが含まれる。
【0032】
また、前記ガイド溝には、透明材質のカバー部材が設置されることを特徴とする。
【0033】
また、前記ケースには、前記家電製品の外部で発生した外部光源を前記ケースの内部にガイドするための光ガイド部が含まれ、前記光ガイド部は、光が透過可能な透明材質から構成されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0034】
提案される実施例によれば、家電製品に親環境材料である可視光線に反応する光触媒部を備えることで、多様な有害物質を容易に分解し、坑菌および殺菌機能を発揮できる効果がある。
【0035】
特に、家電製品のケースの内部または外部、熱交換器、送風ファン、ドレーン装置など汚染物質の生成が多発する部品に光触媒部を備えることで、家電製品の汚染を防止することができる長所がある。
【0036】
また、前記光触媒部にリン酸銀(Ag
3PO
4)、二酸化チタンおよびバインダー(binder)が所定割合で混合構成されることで、可視光領域の波長帯で効率を極大化することができる。
【0037】
また、家電製品のケースに外部光源をガイドできるガイドホールを形成することで、自然光または室内建物に備えられる照明による光源(外部照明源)が家電製品の内部に導入されることで、光触媒反応のための別途の光源を設ける必要がない効果がある。
【0038】
また、家電製品のケースを透明材質で形成することで、自然光または外部照明源が前記ケースを介して家電製品の内部に導入されるので、光触媒部反応が容易に行われる長所がある。
【0039】
また、家電製品の内部に可視光領域の光を照射する照明源を設けることができるので、紫外線照明に比べて費用が安く寿命が相対的に長い長所がある。
【発明を実施するための形態】
【0041】
以下、図面を参照して、本発明の具体的な実施例を説明する。なお、本発明の思想は、以下に開示される実施例に制限されるものではなく、本発明の思想を理解する当業者であれば、同じ思想の範囲内で他の実施例を容易に提案できるはずである。
【0042】
図1および
図2は、本発明の第1実施例に係る光触媒部が備えられる家電製品の構成図ある。
【0043】
図1および
図2に示すように、本発明の第1実施例に係る家電製品には空気調和機100が含まれる。
【0044】
前記空気調和機100には、外観を形成し、内部に熱交換器140および送風ファン160が配置されるケース110と、前記ケース110の前方に結合され、空気調和機100の前面外観を形成する前面パネル120が含まれる。前記ケース110は、分離型空気調和機である場合、室内に配置される室内機ケースであり、一体型空気調和機である場合、空気調和機自体のケースである。そして、広い意味で、前記前面パネル120は、前記ケース110の一構成として理解することができる。
【0045】
前記ケース110には、室内空気が流入する吸入部111と、前記吸入部111を介して流入した空気が熱交換された後、室内空間に吐出されるようにする吐出部115が含まれる。前記吸入部111は、前記ケース110の上部で少なくとも一部分が開口されて形成され、前記吐出部115は、前記ケース110の下部で少なくとも一部分が開口されて形成される。そして、前記吸入部111には、異物の流入を防止するための吸入グリル112が形成され、前記吐出部115には、吐出グリル(図示されない)が形成される。
【0046】
前記吐出部115の一側には、前記吐出部115を開放または閉鎖するために動き可能に提供される吐出ベイン130が含まれる。前記吐出ベイン130が開放されると、前記ケース110内で調和された空気が室内空間に排出される。一例として、前記吐出ベイン130は、前記吐出ベイン130の下部が上方に回転して開放される。
【0047】
前記ケース110の内部には、前記吸入部111から吸入された空気と熱交換される熱交換器140が設置される。前記熱交換器140には、冷媒が流動する冷媒チューブと、前記冷媒チューブと結合されて熱交換面積を増大させる熱交換ピンが含まれる。前記熱交換器140は、ファン160の吸入側を取り取り囲むように配置される。一例として、前記熱交換器140には、折り曲げられた多数の熱交換部が含まれる。
【0048】
前記ファン160には、円周方向に吸入された空気を円周方向に吐出させる横流ファン160が含まれる。前記ファン160には、固定部材としてのファン本体161と、前記ファン本体161の一側に固定され、円周方向に離隔配置される多数のブレード165が含まれる。すなわち、前記ファン100は、円周方向に沿って多数のブレード165が配列された形態を有する。
【0049】
前記ケース110の内部には、前記ファン160の外周面近くに配置されて空気の流れをガイドする流路ガイド171、172が設置される。前記流路ガイド171、172には、リアガイド171およびスタビライザー172が含まれる。
【0050】
前記リアガイド171は、前記ケース110の後側から前記横流ファン100の吸入側に延長される。このようなリアガイド171は、前記ファン160が回転する時前記ファン160側に吸入空気が円滑にガイドされるようにする。また、前記リアガイド171は、前記ファン160によって流動する空気が前記ファン160から剥離する現象を防止することができる。
【0051】
前記スタビライザー172は、前記ファン160の吐出側に配置される。前記スタビライザー172は、前記ファン160の外周面と離隔するように設置され、前記ファン160から吐出された空気が前記熱交換器140側に逆流することを防止する。前記リアガイド171とスタビライザー172は、前記ファン160の長さ方向に沿って延長される。
【0052】
前記熱交換器140の下側には、空気と冷媒の熱交換過程で発生する凝縮水が貯蔵されるドレイン部180が提供される。
【0053】
前記ケース110の内部には、前記吸入部111を介して吸入された空気中の異物をフィルタリングするためのフィルター150が提供される。前記フィルター150は、前記吸入部111の内側で、前記熱交換器140を取り囲むように配置される。前記フィルター150でフィルタリングされた空気は、前記熱交換器140側に流動することができる。
【0054】
前記ケース110の内部または外部には、可視光によって反応または活性化される光触媒装置としての光触媒部190が提供される。
【0055】
前記光触媒部190には、前記ケース110の外部表面に提供される第1光触媒部191が含まれる。前記第1光触媒部191は、前記前面パネル120を含むケース110の外面に提供される。
【0056】
そして、前記光触媒部190には、前記ケース110の内部表面に提供される第2光触媒部192がさらに含まれる。前記第2光触媒部192は、前記ケース110の内部表面と、前記ケース110の内部に提供される部品の表面、一例として前記流路ガイド171、172または吐出ベイン130などの表面に提供される。
【0057】
前記ケース110には、ケース110の外部で発生した光源(以下、外部光源)を前記ケース110の内部に伝達するための「ガイド装置」として、ガイドホールまたはガイド溝118が形成される。前記ガイドホール118は、前記ケース110の少なくとも一部分が貫通するように形成される。前記ガイドホール118は、1つまたはそれ以上の数で提供される。前記ガイド溝には、外部光源を通過させることができる透明材質のカバー部材が設置される。
【0058】
前記外部光源には、前記空気調和機が設置される室内空間に存在する自然光または前記室内空間に設けられる照明源、一例として、建物の蛍光灯、白熱灯またはLEDなどが含まれる。前記外部の光源から照射される光は、前記ガイドホール118を介して前記ケース110の内部に誘導され、前記第2光触媒部192を活性化させることができる。もちろん、前記ケース110の外部表面に提供される第1光触媒部191は、前記外部光源によって直接反応または活性化される。
【0059】
以下、図面を参照して前記光触媒部190に対して説明する。
【0060】
図3は、本発明の第1実施例に係る光触媒部が所定表面にコーティングされた様子を見せる写真である。
【0061】
図3に示すように、本発明の第1実施例に係る光触媒部190には、多数の組成物が含まれる。具体的に、前記多数の組成物には、リン酸銀(Ag
3PO
4)、二酸化チタン(TiO
2)および無機バインダーが含まれる。一例として、前記リン酸銀(Ag
3PO
4)は20〜50重量部、前記二酸化チタン(TiO
2)は5〜40重量部、前記無機バインダーは10〜40重量部で組成される。
【0062】
前記光触媒部190は、前記多数の組成物が所定の溶媒と混合された溶液の形態で備えられ、前記ケース110の外部表面または内部表面などに結合される。前記光触媒部190は、コーティングによって前記ケース110に結合される。一例として、前記コーティングには、ディップコーティング、スプレーコーティング、スクリーン印刷などの方法を用いることができる。前記ディップコーティングの場合、乾燥温度はコーティング基材の特性によって異なり、例えば148〜152℃の範囲で9〜11分間実施することができる。
【0063】
このように、前記光触媒部190は、溶液の形態に製造されて前記ケース110にコーティングされ、これによって前記ケース110の表面に容易に結合することができる(結合力確保)。
【0064】
前記多数の組成物に対して具体的に説明する。
【0065】
(1)リン酸銀(Ag
3PO
4)
リン酸銀(Ag
3PO
4)は、可視光線領域で極めて高い酸化力を示す物質である。本発明のコーティング用組成物において、リン酸銀の含有量は20〜50重量部である。リン酸銀の含有量が20重量部より少ない場合、触媒活性が低く現れ、50重量部より多い場合、コストパフォーマンスが悪いだけでなく、分散性が低下して凝固・凝集(aggregation)が現れで、比表面積が減少する。
【0066】
前記リン酸銀は、硝酸銀(AgNO3)や塩化銀(AgCl)をリン酸ナトリウム(NaPO4)とイオン交換反応させて製造する。そして、前記リン酸銀は、光触媒に適用時比表面積を増加させるために、ナノメートルまたはマイクロメートル単位の大きさで形成される。
【0067】
一例として、前記リン酸銀は、平均粒径20〜50nmの粉末形態で用いることができ、または溶媒を利用して液相合成することで溶媒内に分散した形態で用いることができる。前記溶媒は、一般的にリン酸銀を溶解できるものであれば使用可能であるが、好ましくは水とエタノールの3:4の混合溶液を用いることができる。ここで、液相合成されたリン酸銀の平均粒子のサイズも20〜50nmの範囲に形成される。
【0068】
一方、前記リン酸銀の粒子のサイズは、均一で微細であるので、物質が持つ比表面積(単位、m
2/g)が増加するので、コーティング母材への付着力が高まり触媒活性が優れるものとなる。
【0069】
リン酸銀は、可視光線領域で極めて高い酸化力を発揮するので、一般的な光触媒(TiO
2、WO3、BiVO4等)に比べて、酸素発生量(単位、μmol)が高く、青色染料であるMB(methylene blue)の分解時間(単位、min)が優れる。そして、リン酸銀は、385nm以上、平均500nmの可視光線波長帯の光エネルギーを必要とするので、蛍光灯のような一般光源においても簡単に触媒活性反応を示す。
【0070】
前記リン酸銀は、その自体の坑菌(バクテリア、カビなど)性能と、リン酸銀による低エネルギー(可視光波長領域)で二酸化チタンとの同時活性によって有機物(微生物、悪臭成分)の分解効率のシナジー効果を有することができる。
【0071】
(2)二酸化チタン(TiO
2)
二酸化チタン(TiO
2)は、紫外線の照射下で高い活性を示し、酸、塩基、有機溶媒に浸食されない化学的な安定性を有する光触媒の代表的な物質である。
【0072】
前記多数の組成物において、二酸化チタンの含有量は5重量部〜40重量部の範囲に形成される。前記範囲より低く含まれる場合、リン酸銀の単独使用と類似する効果を示し十分な可視光触媒機能を発揮できず、全般的な触媒活性が低下する。反面、前記範囲より高い場合、触媒活性補助剤の役割をする二酸化チタンの比率が過大となるので、可視光領域での光活性度が不良となる。
【0073】
前記二酸化チタンは、TiCl
4を前駆体として合成することができ、この場合、二酸化チタンの結晶構造はアナターゼ(anatase)の形態を有することができる。
【0074】
前記二酸化チタンは、平均粒径20〜25nmの粉末形態、または、溶媒を利用して液相合成されて溶媒内に分散した形態で用いることができる。前記溶媒は、二酸化チタンを溶解できるものであれあ使用可能であるが、好ましくは水とエタノールの3:4の混合溶液を用いることができる。ここで、液相合成された二酸化チタンの平均粒子のサイズも20〜25nmの範囲に形成される。
【0075】
(3)無機バインダー
前記多数の組成物には、無機バインダーが含まれる。前記無機バインダーは、ポリシリケート化合物を含む。前記ポリシリケート化合物は、コロイダルシリカ(SiO
2)および金属アルコキシドからなることができる。
【0076】
前記コロイダルシリカは、略20nmの大きさを有することができる。そして、前記金属アルコキシドは、シリコンアルコキシド((C
2H
5O)
4Si、C
9H
20O
5Si)、チタニウムアルコキシド、ジルコニウムアルコキシド、アルミニウムアルコキシドおよびこれらの組合からなる群から選択されるものを用いることができる。
【0077】
前記無機バインダーは、溶媒として水(H
2O)およびエタノール(C
2H
5OH)の3:4混合物に分散した形態で用いることができる。
【0078】
前記無機バインダーにおいて、コロイダルシリカ(SiO
2)は10〜30重量部の範囲で用いることができる。前記範囲より低い場合、バインダーの役割を十分に発揮できないので、コーティング後他の組成物と基材の分離現象が発生し、前記範囲より高い場合、光触媒粒子がバインダーによって遮られで触媒活性が低下する。
【0079】
前記無機バインダーにおいて、金属アルコキシド((C
2H
5O)
4Si)と金属アルコキシド(C
9H
20O
5Si)は、それぞれ3〜10重量部と10〜30重量部の範囲で用いることができる。前記範囲を超える場合、コーティング母材に対する付着力が低下してコーティングをできなくなる。
【0080】
一方、無機バインダーには、その他成分がさらに含まれる。前記その他成分は、最終生成されるコーティング用組成物の特性を考慮して、当業者が選択することができる。例えば、安定化剤、酸触媒、硬化剤、金属添加剤などを含むことができる。
【0081】
安定化剤は、アセチルアセトン、アセト酢酸エチル、鉄アセチルアセトン、アルカノールアミンおよびこれらの組合からなる群から選択されるものを用いることができる。安定化剤は、無機バインダー内で、好ましくは0.1〜0.5重量部の範囲で用いることができる。
【0082】
酸触媒は、リン酸金属触媒、塩酸金属触媒、硝酸金属触媒、リン酸-塩酸複合金属触媒およびこれらの組合からなる群から選択されるものを用いることができる。酸触媒は、無機バインダー内で、好ましくは0.01〜0.5重量部の範囲で用いることができる。
【0083】
硬化剤は、脂肪族ポリアミン系、アクリロニトリル変成アミン、ポリアミド、アミドアミン、ジシアンジアミド、アミド樹脂、イソシアネート、メラミンおよびこれらの組合からなる群から選択されるものを用いることができる。硬化剤は、無機バインダー内で、好ましくは0.05〜1重量部の範囲で用いることができる。
【0084】
金属添加剤は、アルミニウム化合物を用いることができる。前記アルミニウム化合物は、アルミニウムイソプロポキシドと塩化アルミニウムを混合して用いることができる。前記金属添加剤は、無機バインダー内で、好ましくは0.05〜0.5重量部の範囲で用いることができる。
【0085】
このような構成を有する光触媒部190が前記ケース110の表面に備えられると、前記光触媒部190の触媒作用によって、水(H
2O)または酸素(O
2)などは活性酸素種(ROS:Reactive Oxygen Species)に転換される。前記活性酸素種には、ヒドロキシルラジカル(OH−)、過酸化水素(H
2O
2)などが含まれる。
【0086】
前記活性酸素種は、強力な殺菌(酸化)および脱臭作用をする。具体的に、前記活性酸素種は、有機物からなるバクテリアまたはカビなどの生物学的汚染物質だけでなく、トルエン、アンモニアなどのガス汚染物質を人体に無害な水と二酸化炭素に分解させることができる。
【0087】
すなわち、本実施例に係るケース110の内部および外部に光触媒部が備えられることで、空気または水分によって発生し得る汚染物質の生成、すなわちホコリの蓄積または微生物の繁殖などを防止できる。
【0088】
図4は本発明の第2実施例に係る家電製品の内部構成を示す図、
図5は本発明の第3実施例に係る家電製品の内部構成を示す図、
図6は本発明の第4実施例に係る家電製品の内部構成を示す図、
図7は本発明の第5実施例に係る家電製品の内部構成を示す図である。
【0089】
図4〜
図7を参照して、本発明の多様な実施例を説明する。第1実施例で説明された光触媒部は、ケース110の内部または外部表面だけでなく、前記ケース110の内部に備えられる多様な部品にも備えられる。
【0090】
具体的に、
図4に示すように、本発明の第2実施例に係るケース110の内部には、前記熱交換器140の表面に結合される第3光触媒部193が提供される。前記第3光触媒部193は、溶液の形態で備えられて前記熱交換器140の表面にコーティングされ、これによって設定レベル以上の結合力を確保することができる。
【0091】
前記熱交換器140の表面には、冷媒と空気の熱交換過程で発生する凝縮水によって、微生物のような汚染物質が生成する可能性があるが、前記第3光触媒部193が備えられることで、前記汚染物質の生成を抑制したり生成した汚染物質を除去できることになる。
【0092】
図5に示すように、本発明の第3実施例に係るケース110の内部には、前記ファン160の表面に結合される第4光触媒部194が提供される。前記第4光触媒部194は、前記ファン160のファン本体161およびブレード165の表面に備えられる。そして、前記第4光触媒部194は、溶液の形態で備えられて前記ファン160の表面にコーティングされ、これによって、設定レベル以上の結合力を確保することができる。
【0093】
前記ファン160の表面には、流動する空気中に含まれたホコリまたは空気中の水分によって発生する微生物のような汚染物質が生成する可能性があるが、前記第4光触媒部194が備えられることで、前記汚染物質の生成を抑制したり生成した汚染物質を除去できることになる。
【0094】
図6に示すように、本発明の第4実施例に係るケース110の内部には、前記ドレイン部180の表面に結合される第5光触媒部195が提供される。前記第5光触媒部195は、溶液の形態で備えられて前記ドレイン部180の表面にコーティングされ、これによって、設定レベル以上の結合力を確保することができる。
【0095】
前記ドレイン部180には、貯蔵された凝縮水によって発生する微生物のような汚染物質が生成する可能性があるが、前記第5光触媒部195が備えられることで、前記汚染物質の生成を抑制したり生成した汚染物質を除去できることになる。
【0096】
図7に示すように、本発明の第5実施例に係るケース110の内部には、前記フィルター150の表面に結合される第6光触媒部196が提供される。前記第6光触媒部195は、溶液の形態で備えられて前記フィルター150の表面にコーティングされ、これによって、設定レベル以上の結合力を確保することができる。
【0097】
前記フィルター150には、流動する空気中に含まれたホコリまたは空気中の水分によって発生する微生物のような汚染物質が生成する可能性があるが、前記第6光触媒部196が備えられることで、前記汚染物質の生成を抑制したり生成した汚染物質を除去できることになる。よって、フィルターにおける悪臭の発生を防止し、フィルターの再生効果または寿命延長効果を期待することができる。
【0098】
図8および
図9は、本発明の第6実施例に係る光触媒部が備えられる家電製品の構成図ある。
【0099】
図8および
図9に示すように、本発明の第6実施例に係る家電製品100には、前記ケース110の内部に備えられて可視光線を照射する照明装置210、212、215が含まれる。
【0100】
前記照明装置には、前記ケース110の内部の所定箇所に設置される基板(PCB)212および光源としての照明源215が含まれる。前記基板212および照明源215は、光源固定部210によって前記ケース110に支持される。前記照明源215は、前記光触媒部190に向かって可視光線を照射することができる。前記照明源215には、一例として可視光領域の波長を有する光を照射するLED(Light Emitted Diode)が含まれる。
【0101】
前記照明装置210、212、215は、多数個提供することができる。一例として、前記照明装置210、212、215は、前記ケース110の前面部、すなわち前記前面パネル120の内側と、前記ケース110の後面部内側に配置することができる。
【0102】
前記照明源215が可視光照明源として備えられることで、紫外線領域の波長を照射する光源に比べて、適用範囲が広く費用が安いという長所がある。そして、紫外線が前記ケース110の内部に繰返しまたは長期間照射される場合、ケース内部の部品に劣化が発生したり強度が弱くなる現象を防止することができる。
【0103】
他の例として、前記照明源215には、光ファイバーを利用したワイヤータイプの照明源が含まれる。
【0104】
図9では、前記第1光触媒部191および第2光触媒部192が備えられるケース110に前記照明装置が備えられる例が図示されたが、これとは異なり、第2〜第5実施例(
図4〜
図7)で説明されたケース110の構造に前記照明装置が備えられてもよい。
【0105】
図10は、本発明の第7実施例に係る家電製品の構成図ある。
【0106】
図10に示すように、本発明の第7実施例に係る空気調和機100には、前記ケース110の内部に設置される照明源225および外部光源220を前記照明源225にガイドするガイド装置222、224が含まれる。
図10には、外部光源220として建物または室内空間などに備えられる照明灯を一例として図示したが、前記外部光源220には自然光を含むこともできる。前記外部光源220は、可視光領域の光を照射する。
【0107】
前記ガイド装置222、224には、前記外部光源220の光(可視光線)を収集する光収集部222および前記光収集部222で収集された光を前記ケース110の内部、すなわち照明源225にガイドする光ケーブル224が含まれる。前記光収集部222は、前記ケース110または前記ケース110から離隔した所定箇所に設置することができる。前記光ケーブル224は、前記ケース110の内部に延長され、前記照明源225に結合される。
【0108】
前記照明源225は、前記光ケーブル224を介して伝達された可視光線を前記ケース110の内部に照射することができる。前記照明源225に関する説明は、
図9で説明した照明源に関する説明を援用する。一例として、前記照明源225には、LEDまたは光ファイバーを利用したワイヤータイプの照明源が含まれる。
【0109】
図11は、本発明の第8実施例に係る家電製品の構成図ある。
【0110】
図11に示すように、本発明の第8実施例に係る空気調和機100のケース110には、外部光源を前記ケース110の内部にガイドするための光ガイド部119が含まれる。
【0111】
前記光ガイド部119は、前記ケース110の一構成として、光を透過できる材質、一例として透明なプラスチック材質からなることができる。前記光ガイド部119は、前記ケース110の前面部または側面部に備えられる。
【0112】
前記ケース110の上部には、吸入部111が備えられて外部光源を前記ケース110の内部にガイドすることができる。このような意味で、前記吸入部111はまた他の「光ガイド部」として機能をすることができる。
【0113】
図12および
図13は、本発明の第9実施例に係る家電製品の構成図ある。
【0114】
図12および
図13に示すように、本発明の第9実施例に係る家電製品には、除湿機300が含まれる。
【0115】
前記除湿機300には、外形を形成するケース310が含まれる。前記ケース310は、空気を吸入するための吸入口321と、前記ケース310内で除湿された空気が吐出される多数の吐出口323、325が含まれる。
【0116】
前記多数の吐出口323、325は、第1吐出口323および第2吐出口325が含まれる。一例として、前記第1吐出口323は、前記ケース310の上部に位置され、前記第2吐出口325は、前記ケース310の後面部に位置される。
【0117】
前記ケース310には、前記第1吐出口323を開閉すると同時に前記第1吐出口323から吐出される除湿空気の吐出方向を調節するルーバー330がさらに含まれる。
【0118】
前記ケース310には、前記第2吐出口325を開閉するためのキャップ335がさらに含まれる。前記キャップ335は、前記ケース310に分離可能に連結され、一例として回転動作によって前記ケース310に結合または前記ケース310から分離することができる。前記第2吐出口325が開放された状態で、前記第2吐出口325には、所定のホースが連結される。前記ホースを介して排出される除湿空気は、靴を乾燥させるために用いることができる。
【0119】
前記ケース310には、湿空気を除湿するために、圧縮機351と、熱交換器としての凝縮機352および蒸発器354が含まれる。
【0120】
具体的に、前記蒸発器354と凝縮機352は並列に配置することができる。そして、前記吸入口321を通過した空気は、前記蒸発器354を通過する過程で除湿され、前記凝縮機352を通過する過程で加熱(乾燥)される。前記熱交換器352、354の下側には、熱交換器352、354から発生する凝縮水を貯蔵するためのドレイン部356が提供される。
【0121】
前記ケース310には、空気を流動させるためのファン370と、除湿された空気を吐出するための吐出ガイド360および除湿過程で発生した凝縮水を貯蔵する水タンク380がさらに含まれる。前記ファン370には、遠心ファンを含むことができる。具体的に、前記ファン370には、固定部材としてのファン本体371および回転可能に提供される多数のブレード375が含まれる。
【0122】
前記吐出ガイド360には、第1吐出流路361および第2吐出流路362が含まれる。前記第1吐出流路361は前記第1吐出口323と整列され、前記第2吐出流路362は前記第2吐出口325と整列される。
【0123】
前記ケース310には、除湿機を作動させるコマンドを入力するための操作部340がさらに含まれる。前記操作部340は、除湿モードを選択する選択部を含むことができる。
【0124】
前記ケース310には、少なくとも1つ以上の光触媒部390が含まれる。前記光触媒部390の構成に関する説明は、第1実施例で説明された光触媒部の構成に関する説明を援用する。
【0125】
前記光触媒部390には、前記ケース310の外部表面に備えられる第1光触媒部391と、前記ケース310の内部表面に備えられる第2光触媒部392と、熱交換器352、354の表面に備えられる第3光触媒部393と、前記ファン370の表面に備えられる第4光触媒部394および前記ドレイン部356の表面に備えられる第5光触媒部395のうち少なくとも1つ以上の光触媒部が含まれる。
【0126】
一方、前記ケース310には、外部光源を前記ケース310の内部に導入するためのガイドホール318が形成される。前記ガイドホール318は、前記ケース310の少なくとも一部分が貫通されて形成される。このように、湿空気または水分が流動される除湿機に光触媒部が備えられることで、汚染物質の生成または増殖を抑制することができる。
【0127】
他の実施例として、図示されないが、前記ケース310には、外部光源を導入するための光ガイド部(
図11の説明参照)が含まれる。
【0128】
図14は、本発明の第10実施例に係る家電製品の構成図ある。
【0129】
図14に示すように、本発明の第10実施例に係る除湿機300aのケース310内部には、可視光線を照射する照明装置210、212、215が含まれる。
【0130】
前記照明装置210、212、215には、前記ケース310の内部の所定箇所に設置される基板(PCB)212および照明源215が含まれる。前記基板212および照明源215は、光源固定部210によって前記ケース310に支持される。
【0131】
前記照明装置210、212、215は、多数個提供することができる。そして、前記照明源215には、可視光領域の波長を有する光を照射するLEDまたは光ファイバーを利用したワイヤータイプの照明源が含まれる。
【0132】
図15は、本発明の第11実施例に係る家電製品の構成図ある。
【0133】
図15に示すように、本発明の第11実施例に係る除湿機300には、前記ケース310の内部に設置される照明源225および外部光源220を前記照明源225にガイドするガイド装置222、224が含まれる。前記外部光源220は、可視光領域の光を照射(または含む)する。
【0134】
前記ガイド装置222、224には、前記外部光源220の光(可視光線)を収集する光収集部222および前記光収集部222で収集された光を前記ケース310の内部にガイドする光ケーブル224が含まれる。
【0135】
前記光収集部222は、前記ケース310に設置してもよく、前記ケース310から離隔した所定箇所に設置することもできる。そして、前記光ケーブル224は、前記ケース310の内部に延長され、照明源225に結合される。
【0136】
前記照明源225は、前記光ケーブル224を介して伝達された可視光線を前記ケース310の内部に照射することができる。一例として、前記照明源225には、LEDまたは光ファイバーを利用したワイヤータイプの照明源が含まれる。
【0137】
図16および
図17は、本発明の第12実施例に係る家電製品の構成図ある。
【0138】
図16および
図17に示すように、本発明の第12実施例に係る家電製品には、食品を冷蔵または冷凍保管するための冷蔵庫400が含まれる。
【0139】
前記冷蔵庫400には、貯蔵空間を形成するケース410および前記ケース410の前方に結合されるドア421、422が含まれる。前記貯蔵空間には、冷凍室401および冷蔵室402が含まれる。そして、前記冷凍室401と冷蔵室402は、隔壁403によって区画されてもよい。
【0140】
前記冷凍室401と冷蔵室402には、食品を収納できる棚430が備えられる。前記棚430は、多数個提供され、上下方向に離隔配置される。前記棚430によって、前記冷凍室401または冷蔵室402は、多数の空間に区画される。
【0141】
前記ケース410には、前記冷蔵庫400の外観を構成するアウターケース411および前記冷蔵庫400の内部外観を構成するインナーケース412が含まれる。前記アウターケース411とインナーケース412は、相互結合され、その間には断熱材(図示されない)が配置される。そして、前記ドア421、422の裏面には、食品を収納できるバスケット440が設置される。前記バスケット440は、多数個提供され、相互離隔するように配置される。
【0142】
前記ケース410の内部には、光触媒部490が備えられる。前記光触媒部490の構成に関する説明は、第1実施例の説明を援用する。前記光触媒部490は、前記インナーケース412、棚430およびバスケット440の少なくとも1つの表面に備えられる。
【0143】
前記ケース410の内部には、可視光領域の波長を有する光を照射できる照明源215が設置される。一例として、前記照明源215は、前記インナーケース412に設置することができる。そして、前記照明源215は、多数個提供され、相互離隔配置される。多数個の照明源215は、前記棚430によって区画された空間の一側にそれぞれ設置される。
【0144】
このように、冷蔵庫のケース内部に光触媒部が備えられ、前記光源は、前記光触媒部に向かって可視光線を照射できるので、冷蔵庫内部の湿っぽい条件下で発生または増殖する汚染物質を除去できる効果がある。
【0145】
図18は、本発明の第13実施例に係る家電製品の構成図ある。
【0146】
図18に示すように、本発明の第13実施例に係る冷蔵庫400aには、前記ケース410の内部に設置される照明源225および外部光源220を前記照明源225にガイドするガイド装置222、224が含まれる。
【0147】
前記ガイド装置222、224には、前記外部光源220の光(可視光線)を収集する光収集部222および前記光収集部222で収集された光を前記ケース410の内部にガイドする光ケーブル224が含まれる。
【0148】
前記光収集部222は、前記ケース410に設置してもよく、前記ケース110から離隔した所定箇所に設置することもできる。一例として、前記光収集部222は、前記ケース410の上面に設置される。
【0149】
前記光ケーブル224は、前記ケース410の内部に延長され、照明源225に結合される。前記照明源225は、前記光ケーブル224を介して伝達された可視光線を前記ケース410の内部に照射することができる。一例として、前記照明源225には、LEDまたは光ファイバーを利用したワイヤータイプの照明源が含まれる。
【0150】
以上の実施例では、家電製品を空気調和機、除湿機および冷蔵庫を一例として説明したが、他の実施例として、他の家電製品、例えば洗濯機または食器洗浄機にも同じ思想を適用することができる。
【0151】
前記洗濯機には、洗濯水が貯蔵されるタブおよび衣類が収納されるドラムが含まれる。前記タブおよびドラムは、前記洗濯機のケース内部に提供される。そして、前記食器洗浄機には、食器の収納空間が形成されるタブおよび洗浄水が貯蔵されるサンプが含まれる。前記タブおよびサンプは、前記食器洗浄機のケース内部に提供される。
【0152】
すなわち、洗濯機および食器洗浄機の内外部ケースの表面または内部部品(タブ、ドラムまたはサンプ)の表面に光触媒部を備え、前記光触媒部に向かって可視光線を照射することで光触媒を活性化させ、これによって、微生物の増殖を抑制して坑菌および脱臭効果を期待することができる。