(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記制御システムは、前記流量を第1のセットの流量から第2のセットの流量に変化させ、前記量論的制御モードと前記非量論的制御モードの間で移行するように構成されている、
請求項1に記載のシステム。
前記量論的制御モードにおける前記制御システムは、前記ほぼ化学量論的な比を維持しながら、前記流量を前記第1のセットの流量から前記第2のセットの流量に変化させるように構成されている、
請求項1に記載のシステム。
前記量論的制御モードにおける前記制御システムは、前記流量を前記第1のセットの流量から前記第2のセットの流量に変化させながら前記排気ガスのエミッションを1又は2以上の目標エミッション範囲内に維持するように構成され、
前記1又は2以上の目標エミッション範囲は、約50百万分の1体積(ppmv)未満の酸素範囲及び/又は約5000ppmv未満の一酸化炭素範囲、または、
前記1又は2以上の目標エミッション範囲は、約10百万分の1体積(ppmv)未満の酸素範囲及び/又は約1000ppmv未満の一酸化炭素範囲からなる、
請求項5に記載のシステム。
前記制御システムは、複数のセットの流量のうちの第1の流量のセットから前記複数のセットの流量のうちの第2の流量のセットに前記流量を漸次的に減少させ、複数のセットの電気出力のうちの第1の電気出力から前記複数のセットの電気出力のうちの第2の電気出力に前記電気出力を漸次的に減少させ、エミッションを1または2以上の目標レンジ内に維持した後に、前記量論的制御モードから前記非量論的制御モードに移行するように構成される、
請求項9に記載のシステム。
前記量論的制御モードから前記非量論的制御モードへの前記移行後に、前記制御システムは、該非量論的制御モードの燃料リッチ制御モード、または非量論的制御モードの燃料リーン制御モードで作動するように構成されている、
請求項10に記載のシステム。
前記制御システムは、排気抽出バルブ、抽出通気バルブ、前記排気ガス圧縮機又は酸化剤圧縮機の作動速度、前記排気ガス圧縮機の入口ガイドベーンの位置、前記排気ガス圧縮機の再利用バルブ、又はこれらの何れかの組み合わせのうちの少なくとも1つを調整することによって前記圧力を維持するように構成されている、
請求項12に記載のシステム。
前記タービン燃焼器は、第1の流体供給回路に結合された第1のセットの燃料ノズルと、第2の流体供給回路に結合された第2のセットの燃料ノズルとを含み、前記第1の拡散ノズルは、該第1又は第2のセットの燃料ノズルのどちらかの一部であり、前記制御システムは、該第1及び第2の流体供給回路を通して流体流を独立して制御するように構成されている、
請求項1に記載のシステム。
前記量論的制御モードで制御するステップは、前記ほぼ化学量論的な比を維持しながら前記流量を第1のセットの流量から第2のセットの流量に変化させるステップを含み、
前記量論的制御モードで制御するステップは、前記流量をそれぞれ前記第1のセットの流量から前記第2のセットの流量に変化させることによって前記タービンの電気出力を第1の電気出力から第2の電気出力に変化させるステップを含む、
請求項16に記載の方法。
前記量論的制御モードで制御するステップは、前記流量を前記第1のセットの流量から前記第2のセットの流量に変化させながら前記排気ガスのエミッションを変化させて1又は2以上の目標エミッション範囲内に維持するステップを含む、
請求項18に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の1又は2以上の特定の実施形態について、以下に説明する。これらの実施形態の簡潔な説明を行う取り組みの一環として、本明細書では、実際の実施構成の全ての特徴については説明しない場合がある。何れかの技術又は設計プロジェクトと同様に、このような何らかの実際の実施構成の開発において、システム及びビジネスに関連した制約への準拠など、実施構成毎に異なる可能性のある開発者の特定の目標を達成するために、多数の実装時固有の決定を行う必要がある点は理解されたい。その上、このような開発の取り組みは、複雑で多大な時間を必要とする場合があるが、本開示の利点を有する当業者にとっては、設計、製作、及び製造の日常的な業務である点を理解されたい。
【0011】
本発明の種々の実施形態の要素を導入する際に、単数形の記載は、要素の1又は2以上が存在することを意味するものとする。用語「備える」、「含む」、及び「有する」は、包括的なものであり、記載した要素以外の付加的な要素が存在し得ることを意味する。
【0012】
以下で詳細に検討されるように、開示される実施形態は、全体的に、排気ガス再循環(EGR)を備えたガスタービンシステムに関し、より詳細には、EGRを用いたガスタービンシステムの量論的作動に関する。例えば、ガスタービンシステムは、排気ガス再循環経路に沿って排気ガスを再循環させ、再循環された排気ガスの少なくとも一部と共に燃料及び酸化剤を量論的に燃焼させて、様々な目標システムにおいて使用するために排気ガスを取り込むよう構成することができる。量論的燃焼と共に排気ガスを再循環することは、排気ガス中の二酸化炭素(CO
2)の濃度レベルを上昇させるのに役立ち、種々の目標システムで使用するためにCO
2及び窒素(N
2)は、分離及び精製するように後処理することができる。ガスタービンシステムはまた、排気ガス再循環経路に沿って種々の排気ガスプロセス(例えば、熱回収、触媒反応、その他)を利用し、これによりCO
2の濃度レベルを上昇させ、他のエミッション(例えば、一酸化炭素、窒素酸化物、酸素、及び未燃炭化水素)の濃度レベルを低下させ、エネルギー回収(例えば、熱回収ユニットを用いて)を向上させることができる。更に、ガスタービンエンジンは、予混合火炎ではなく又はこれに加えて1又は2以上の拡散火炎で燃料及び酸化剤を燃焼させるように構成することができる。拡散火炎は、量論的燃焼に対して一定の限度内で安定性及び作動を維持するのに役立つ場合があり、これは、次いで、CO
2の生成を上昇させるのに役立つ。例えば、以下で説明するように、拡散火炎で作動するガスタービンシステムは、予混合火炎で作動するガスタービンシステムと比べてより大量のEGRを可能にすることができる。次いで、EGRの増量によりCO
2生成を増加させるのに役立つ。可能な目標システムは、原油二次回収(EOR)システムのようなパイプライン、貯蔵タンク、炭素隔離、及び炭化水素生成システムを含む。
【0013】
一般的状況として、予混合火炎(すなわち、予混合燃焼)対拡散火炎(すなわち、拡散燃焼)の間の差を検討することは注目に値する。燃焼(すなわち、予混合又は拡散燃焼)は、本質的には、空気、酸素、酸素富化空気、貧酸素空気、又は酸素及び窒素の混合気などの燃料と酸化剤との間の発熱化学反応(例えば、燃焼反応)である。燃料と酸化剤との間の発熱化学反応は、実質的に火炎の安定性(例えば、火炎表面の安定性)に影響を及ぼす(かつ制御する)場合があり、逆もまた同様である。例えば、発熱化学反応からの熱の放出は、火炎を持続するのに役立ち、従って、より高い火炎温度は、一般により大きな火炎安定性につながる。換言すると、発熱化学反応に関連するより高い温度は、火炎安定性を向上させるのに役立つ場合があるのに対して、発熱化学反応に関連するより低い温度は、火炎安定性を低下させる場合がある。火炎温度は、大部分は燃料/酸化剤比によって決まる場合がある。詳細には、火炎温度は、量論的燃料/酸化剤比で最大とすることができ、これは、以下で詳細に検討するように、一般に、燃料及び酸化剤の実質的に全てを消費する発熱化学反応を含み、これにより実質的に残留酸化剤又は未燃燃料をもたらさない。
【0014】
予混合燃焼によって、燃料及び酸化剤は、予混合火炎から上流側の1又は2以上の場所にて混合し、これは、本質的には燃料及び酸化剤のこの予混合気の燃焼である。一般的には、予混合火炎中の燃料及び酸化剤の発熱化学反応は、予混合の燃料/酸化剤比に制約され、これは、予混合火炎から上流側で達成される。多くの構成において(特に1又は2以上の希釈剤を燃料及び酸化剤と予混合する時)、予混合火炎で実質的に量論的な燃料/酸化剤比を維持することはより困難となる可能性があり、従って、火炎の安定性を最大にすることはより困難になる可能性がある。特定の構成において、予混合火炎は、燃料リーン燃料/酸化剤比で達成することができ、これは、火炎温度を低下させ、従って、窒素酸化物(NO
X)、例えば、一酸化窒素(NO)及び二酸化窒素(NO
2)のエミッションを低減するのを助ける。低減したNO
Xエミッションは、エミッション規制に関係しているが、低下した火炎温度はまた、火炎安定性の低下を引き起こす。開示される実施形態において、エミッションを制御(例えば、NO
Xエミッションの低減)の目的のために温度を低下させるように1又は2以上の希釈剤を使用しながら、システムを制御して、実質的に量論的な燃料/酸化剤比(例えば、火炎温度及び火炎安定性を向上させる)を提供することができる。詳細には、以下で検討するように、希釈剤は、燃料及び酸化剤とは別個に(例えば、燃焼ポイントの後及び/又は予混合火炎から下流側で)提供され、これにより、希釈剤を使用して温度及びエミッション(例えば、NO
Xエミッション)を制御しながら、燃料/酸化剤比のより正確な制御を可能にして量論的燃焼を達成することができる。換言すると、燃料及び酸化剤の流れ並びに希釈剤の流れは、互いに独立に制御され、これにより予混合火炎の場所に送出された予混合気に対してより正確に制御された燃料/酸化剤比を提供する。
【0015】
拡散燃焼によって、燃料及び酸化剤は、一般に、拡散火炎から上流側で混合しないが、むしろ燃料及び酸化剤は、直接火炎表面にて混合して反応し及び/又は火炎表面は、燃料と酸化剤との間で混合する場所に存在する。詳細には、燃料及び酸化剤は、火炎表面(又は拡散境界/界面) に別個に接近し、次いで、火炎表面(又は拡散境界/界面)に沿って拡散して(例えば、分子及び粘性拡散を介して)拡散火炎を発生する。燃料及び酸化剤は、この火炎表面(又は拡散境界/界面)に沿って実質的に量論比にあるものとすることができる点は注目すべきであり、その結果、この火炎表面に沿ってより高い火炎温度(例えば、ピーク火炎温度)を生じることができる。この場合も同様に、量論的燃料/酸化剤比は、一般に、燃料リーン又は燃料リッチ燃料/酸化剤比と比較してより高い火炎温度(例えば、ピーク火炎温度)をもたらす。結果として、拡散火炎は、予混合火炎よりも実質的により安定することができ、これは、燃料及び酸化剤の拡散が、火炎表面に沿った量論比(及びより高温)を維持するのを助けることに起因する。火炎温度がより高いほど、NOxエミッションのような排気エミッションをより多く生じる可能性があるが、開示の実施形態では、1又は2以上の希釈剤を用いて、燃料及び酸化剤のあらゆる予混合を依然として回避しながら温度及びエミッションを制御することができる。例えば、開示された実施形態は、燃料及び酸化剤とは別個に(例えば、燃焼ポイントの後及び/又は拡散火炎から下流側で)1又は2以上の希釈剤を導入することができ、これにより、温度を低下させ、拡散火炎により生じたエミッション(例えば、NOxエミッション)を低減するのを助けることができる。
【0016】
開示の実施形態では、排気ガス再循環(EGR)によって提供された排気ガスは、希釈剤のうちの少なくとも1つとして機能する。排気ガス(希釈剤のうちの1つとして)は、本質的に酸化剤及び燃料の流れから切り離され、これにより燃料、酸化剤、及び希釈剤(例えば、排気ガス)の流れの独立制御を可能にする。特定の実施形態において、排気ガスは、燃焼ポイントの後及び/又は火炎(例えば、予混合火炎及び/又は拡散火炎)から下流側でタービン燃焼器内に注入され、これにより、温度を低下させ、排気エミッション、例えば、NOxエミッションを低減するのを助けることができる。しかしながら、他の希釈剤(例えば、蒸気、窒素、又は他の不活性ガス)も、単独又は排気ガスと組み合わせて温度及び/又はエミッション制御のために使用することができる。予混合火炎と拡散火炎との間の差から判断すると、EGRの量は、予混合燃料ノズル対拡散燃料ノズルで作動するガスタービンシステムの間でかなり変化する場合がある。予混合火炎は、予混合火炎から上流側の予混合気(例えば、燃料及び酸化剤と希釈剤の混合を含む)に制約される場合があり、従って、予混合火炎は、EGRの一定のレベルを超える火炎安定性を維持することはできない。換言すると、ガスタービンシステムの予混合火炎構成において、燃料及び酸化剤と予混合する増加量の排気ガス(例えば、EGR)は、予混合火炎の温度及び火炎安定性をますます低下させる可能性があり、従って、EGRが過剰であることにより、予混合火炎を不安定にさせる可能性がある。しかしながら、ガスタービンシステムの拡散火炎構成において、ここでは、増加量の排気ガス(例えば、EGR)は、予混合火炎構成に関連する何れかの限界を十分超えた拡散火炎と共に使用することができると考えられる。例えば、実質的に量論的なEGRガスタービンシステムにおいて、拡散火炎構成で使用することができる排気ガス(EGR)の量は、予混合火炎構成で使用することができる排気ガス(例えば、EGR)の量よりも多い少なくとも約10、20、30、40、50、60、70、80、90、又は100パーセントとすることができる。別の実施例によれば、実質的に量論的なEGRガスタービンシステムにおいて、拡散火炎構成で使用することができる排気ガス(EGR)の量は、燃焼器及びタービンセクションを通る全流量に対して排気ガス(例えば、EGR)の約35、40、45、50、55、60、65、70、又は75容積パーセントよりも大きくすることができる。結果として、実質的に量論的なEGRガスタービンシステムと共に拡散火炎(例えば、拡散火炎ノズル)を使用することによって、CO
2生成の著しい改善を達成することができる。
【0017】
拡散燃料ノズルは、EGR及びCO
2生成の量を増加させる上で特に役立つ場合があるが、開示の実施形態は、システムが予混合火炎、拡散火炎、又はこれらの組み合わせで作動していても、種々の制御を使用して燃料/酸化剤比、火炎の安定性、排気エミッション、及び出力を制御するのに役立つ。例えば、開示の実施形態は、1又は2以上の拡散燃料ノズル及び予混合燃料ノズルを備えた燃焼器を含むことができ、これらは、異なる流体供給回路により独立に制御されて、予混合火炎構成及び拡散火炎構成の両方の利益を提供することができる。
【0018】
図1は、タービンベースのサービスシステム14に関連する炭化水素生成システム12を有するシステム10の1つの実施形態の概略図である。以下でより詳細に検討するように、タービンベースのサービスシステム14の種々の実施形態は、電力、機械出力、及び流体(例えば、排気ガス)などの種々のサービスを炭化水素生成システム12に提供し、オイル及び/又はガスの生成又は取り出しを促進するよう構成される。図示の実施形態において、炭化水素生成システム12は、オイル/ガス抽出システム16及び原油二次回収(EOR)システム18を含み、これらは、地下リザーバ20(例えば、オイル、ガス、又は炭化水素リザーバ)に結合される。オイル/ガス抽出システム16は、オイル/ガス井戸26に結合された様々な坑外設備(クリスマスツリー又は生成ツリー24など)を含む。更に、井戸26は、地中32にある掘削ボア30を通って地下リザーバ20まで延びる1又は2以上の管体28を含むことができる。ツリー24は、地下リザーバ20との間で圧力を調整し流れを制御する、1又は2以上のバルブ、チョーク、分離スリーブ、噴出防止装置、及び種々の流れ制御装置を含む。ツリー24は、一般に、地下リザーバ20の外への生産流体(例えば、オイル又はガス)の流れを制御するのに使用されるが、EORシステム18は、1又は2以上の流体を地下リザーバ20内に注入することによりオイル又はガスの生産を増大させることができる。
【0019】
従って、EORシステム18は、地中32にあるボア38を通って地下リザーバ20内に延びる1又は2以上の管体36を有する流体注入システム34を含むことができる。例えば、EORシステム18は、1又は2以上の流体40(ガス、蒸気、水、化学物質、又はこれらの何らかの組み合わせ)を流体注入システム34に送ることができる。例えば、以下でより詳細に検討するように、EORシステム18は、タービンベースのサービスシステム14に結合され、その結果、システム14は、排気ガス42(例えば、実質的に又は完全に酸素を伴わない)をEORシステム18に送り、注入流体40として用いることができるようになる。流体注入システム34は、矢印44で示されるように、流体40(例えば、排気ガス42)を1又は2以上の管体36を通って地下リザーバ20に送る。注入流体40は、オイル/ガス井戸26の管体28からオフセット距離46だけ離れた管体36を通って地下リザーバ20に流入する。従って、注入流体40は、地下リザーバ20内に配置されたオイル/ガス48を移動させ、矢印50で示されるように、オイル/ガス48を炭化水素生成システム12の1又は2以上の管体28を通って上方に送り出す。以下でより詳細に検討するように、注入流体40は、炭化水素生成システム12によって必要に応じて施設内で排気ガス42を発生させることができるタービンベースのサービスシステム14から生じた排気ガス42を含むことができる。換言すると、タービンベースのシステム14は、1又は2以上のサービス(例えば、電力、機械出力、蒸気、水(例えば、脱塩水)と、炭化水素生成システム12が使用する排気ガス(例えば、実質的に酸素を伴わない)とを同時に発生させ、これによりこのようなサービスの外部供給源への依存を低減又は排除することができる。
【0020】
図示の実施形態において、タービンベースのサービスシステム14は、量論的排気ガス再循環(SEGR)ガスタービンシステム52及び排気ガス(EG)処理システム54を含む。ガスタービンシステム52は、燃料リーン制御モード又は燃料リッチ制御モードのような、量論的燃焼運転モード(例えば、量論的制御モード)及び非量論的燃焼運転モード(例えば、非量論的制御モード)で作動するよう構成することができる。量論的制御モードにおいては、燃焼は、全体的に、燃料及び酸化剤の実質的に化学量論比で生じ、これにより実質的に量論的な燃焼を生じることになる。詳細には、量論的燃焼は、一般に、燃焼生成物が実質的に又は完全に未燃燃料及び酸化剤を含まないように、燃焼反応において燃料及び酸化剤の実質的に全てを消費することを伴う。量論的燃焼の1つの尺度は、当量比すなわちファイ(Φ)であり、量論的燃料/酸化剤比に対する実際の燃料/酸化剤比の割合である。1.0よりも大きい当量比は、燃料及び酸化剤の燃料リッチ燃焼をもたらし、他方、1.0よりも小さい当量比は、燃料及び酸化剤の燃料リーン燃焼をもたらす。対照的に、当量比1.0は、燃料リッチでもなく燃料リーンでもない燃焼をもたらし、従って、燃焼反応において燃料及び酸化剤の全てを実質的に消費する。開示された実施形態の文脈において、用語「量論的」又は「実質的に量論」とは、約0.95〜約1.05の当量比を指すことができる。しかしながら、開示された実施形態はまた、当量比1.0±0.01、0.02、0.03、0.04、0.05、又はそれ以上を含むことができる。この場合も同様に、タービンベースのサービスシステム14における燃料及び酸化剤の量論的燃焼は、残存する未燃燃料又は酸化剤が実質的に存在しない燃焼生成物又は排気ガス(例えば、42)をもたらすことができる。例えば、排気ガス42は、1、2、3、4、又は5容積パーセント未満の酸化剤(例えば、酸素)、未燃燃料又は炭化水素(例えば、HC)、窒素酸化物(例えば、NOx)、一酸化炭素(CO)、硫黄酸化物(例えば、SOx)、水素、及び他の不完全燃焼生成物を有することができる。別の実施例によれば、排気ガス42は、約10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、200、300、400、500、1000、2000、3000、4000、又は5000ppmv(百万分の1体積)未満の酸化剤(例えば、酸素)、未燃燃料又は炭化水素(例えば、HC)、窒素酸化物(例えば、NOx)、一酸化炭素(CO)、硫黄酸化物(例えば、SO
X)、水素、及び他の不完全燃焼生成物を有することができる。しかしながら、開示された実施形態はまた、排気ガス42中の他の範囲の残留燃料、酸化剤、及び他のエミッションレベルを生成する。本明細書で使用される場合、用語「エミッション」、「エミッションレベル」、及び「エミッション目標」は、特定の燃焼生成物(例えば、NOx、CO、SOx、O
2、N
2、H
2、HCs、その他)の濃度レベルを指すことができ、これらは、再循環されたガスストリーム、放出されたガスストリーム(例えば、大気中に排気された)、及び種々の目標システム(例えば、炭化水素生成システム12)において使用されるガスストリーム中に存在することができる。
【0021】
SEGRガスタービンシステム52及びEG処理システム54は、異なる実施形態において様々な構成要素を含むことができるが、図示のEG処理システム54は、熱回収蒸気発生器(HRSG)56及び排気ガス再循環(EGR)システム58を含み、これらは、SEGRガスタービンシステム52から生じた排気ガス60を受け取って処理する。HRSG56は、1又は2以上の熱交換器、凝縮器、及び種々の熱回収設備を含むことができ、これらは全体として、排気ガス60からの熱を水ストリームに伝達して蒸気62を発生させるよう機能する。蒸気62は、1又は2以上の蒸気タービン、EORシステム18、又は炭化水素生成システム12の他の何れかの部分において用いることができる。例えば、HRSG56は、低圧、中圧、及び/又は高圧の蒸気62を生成することができ、これらは、低圧、中圧、及び高圧蒸気タービン段又はEORシステム18の異なる用途に選択的に適用することができる。蒸気62に加えて、脱塩水のような処理水64は、HRSG56、EGRシステム58、及び/又はEG処理システム54又はSEGRガスタービンシステム52の別の部分によって生成することができる。処理水64(例えば、脱塩水)は、内陸又は砂漠地帯などの水不足の領域において特に有用とすることができる。処理水64は、SEGRガスタービンシステム52内で燃料の燃焼を生じる大量の空気によって少なくとも部分的に生成することができる。蒸気62及び水64の施設内での生成は、多くの用途(炭化水素生成システム12を含む)で有益であるが、排気ガス42、60の施設内での生成は、SEGRガスタービンシステム52から生成される低酸素含有、高圧及び熱に起因して、EORシステム18に特に有益とすることができる。従って、HRSG56、EGRシステム58、及び/又はEG処理システム54の別の部分は、排気ガス66をSEGRガスタービンシステム52に出力又は再循環できると同時に、排気ガス42を炭化水素生成システム12と共に使用するためにEORシステム18に送ることができる。同様に、排気ガス42は、炭化水素生成システム12のEORシステム18にて使用するためにSEGRガスタービンシステム52から直接(すなわち、EG処理システム54を通過することなく)抽出することができる。
【0022】
排気ガス再循環は、EG処理システム54のEGRシステム58により処理される。例えば、EGRシステム58は、1又は2以上の導管、バルブ、ブロア、排気ガス処理システム(例えば、フィルタ、粒子状物質除去ユニット、ガス分離ユニット、ガス精製ユニット、熱交換器、熱回収ユニット、除湿ユニット、触媒ユニット、化学物質注入ユニット、又はこれらの組み合わせ)、及び制御部を含み、排気ガス循環経路に沿ってSEGRガスタービンシステム52の出力(例えば、排出された排気ガス60)から入力(例えば、吸入された排気ガス66)まで排気ガスを再循環するようにする。図示の実施形態において、SEGRガスタービンシステム52は、1又は2以上の圧縮機を有する圧縮機セクションに排気ガス66を吸入させ、これにより排気ガス66を圧縮して、酸化剤68及び1又は2以上の燃料70の吸入と共に燃焼器セクションにおいて使用する。酸化剤68は、周囲空気、純酸素、酸素富化空気、貧酸素空気、酸素−窒素混合気、又は燃料70の燃焼を促進する何らかの好適な酸化剤を含むことができる。燃料70は、1又は2以上のガス燃料、液体燃料、又は何らかのこれらの組み合わせを含むことができる。例えば、燃料70は、天然ガス、液化天然ガス(LNG)、シンガス、メタン、エタン、プロパン、ブタン、ナフサ、ケロシン、ディーゼル燃料、エタノール、メタノール、バイオ燃料、又は何らかのこれらの組み合わせを含むことができる。
【0023】
SEGRガスタービンシステム52は、燃焼器セクションにおいて排気ガス66、酸化剤68、及び燃料70を混合して燃焼させ、これによりタービンセクションにおいて1又は2以上のタービン段を駆動する高温の燃焼ガス又は排気ガス60を発生する。特定の実施形態において、燃焼器セクションにおける各燃焼器は、1又は2以上の予混合燃料ノズル、1又は2以上の拡散燃料ノズル、又は何らかのこれらの組み合わせを含む。例えば、各予混合燃料ノズルは、燃料ノズルの内部で、及び/又は燃料ノズルの部分的に上流側で酸化剤68と燃料70を混合し、これにより予混合燃焼(例えば、予混合火炎)のため酸化剤−燃料混合気を燃料ノズルから燃焼ゾーンに注入するよう構成することができる。別の実施例によれば、各拡散燃料ノズルは、酸化剤68及び燃料70の流れを燃料ノズル内で分離し、これにより拡散燃焼(例えば、拡散火炎)のため酸化剤68及び燃料70を燃料ノズルから燃焼ゾーンに別々に注入するよう構成することができる。詳細には、拡散燃料ノズルによって提供される拡散燃焼は、初期燃焼のポイントすなわち火炎領域まで酸化剤68及び燃料70の混合を遅延させる。拡散燃料ノズルを利用する実施形態において、拡散火炎は、一般に酸化剤68及び燃料70の別個のストリームの間(すなわち、酸化剤68及び燃料70が混合されるときに)の化学量論ポイントにて形成されるので、火炎安定性を向上させることができる。特定の実施形態において、1又は2以上の希釈剤(例えば、排気ガス60、蒸気、窒素、又は別の不活性ガス)は、拡散燃料ノズル又は予混合燃料ノズルの何れかにおいて酸化剤68、燃料70、又は両方と予混合することができる。加えて、1又は2以上の希釈剤(例えば、排気ガス60、蒸気、窒素、又は別の不活性ガス)は、各燃焼器内での燃焼ポイントにて又はその下流側にて燃焼器内に注入することができる。これらの希釈剤を使用することにより、火炎(例えば、予混合火炎又は拡散火炎)の調質を助け、これにより一酸化窒素(NO)及び二酸化窒素(NO
2)などのNOxエミッションの低減を助けることができる。火炎のタイプに関係なく、燃焼は、高温の燃焼ガス又は排気ガス60を生成して、1又は2以上のタービン段を駆動する。各タービン段が排気ガス60によって駆動されると、SEGRガスタービンシステム52は、機械出力72及び/又は電気出力74(例えば、発電機を介して)を発生する。システム52はまた、排気ガス60を出力し、更に水64を出力することができる。この場合も同様に、水64は、脱塩水などの処理水とすることができ、これは、設備内又は設備外での様々な用途で有用とすることができる。
【0024】
排気ガスの抽出はまた、1又は2以上の抽出ポイント76を用いてSEGRガスタービンシステム52により提供される。例えば、図示の実施形態は、抽出ポイント76から排気ガス42を受け取り、該排気ガス42を処理して、次いで、種々の目標システムに排気ガス42を供給又は分配する排気ガス(EG)抽出システム80及び排気ガス(EG)処理システム82を有する排気ガス(EG)供給システム78を含む。目標システムは、EORシステム18、及び/又はパイプライン86、貯蔵タンク88、又は炭素隔離システム90などの他のシステムを含むことができる。EG抽出システム80は、1又は2以上の導管、バルブ、制御部、及び流れ分離装置を含むことができ、これらは、排気ガス42を酸化剤68、燃料70、及び他の汚染物質から隔離すると同時に、抽出した排気ガス42の温度、圧力、及び流量を制御するのを可能にする。EG処理システム82は、1又は2以上の熱交換器(例えば、熱回収蒸気発生器などの熱回収ユニット、凝縮器、冷却器、又はヒーター)、触媒システム(例えば、酸化触媒システム)、粒子状物質及び/又は水除去システム(例えば、ガス脱水ユニット、慣性力選別装置、凝集フィルタ、水不透過性フィルタ、及び他のフィルタ)、化学物質注入システム、溶剤ベース処理システム(例えば、吸収器、フラッシュタンク、その他)、炭素捕捉システム、ガス分離システム、ガス精製システム、及び/又は溶剤ベース処理システム、排気ガス圧縮機、これらの何れかの組み合わせを含むことができる。EG処理システム82のこれらのサブシステムにより、温度、圧力、流量、水分含有量(例えば、水分除去量)、粒子状物質含有量(例えば、粒子状物質除去量)、及びガス組成(例えば、CO
2、N
2、その他の割合)の制御が可能となる。
【0025】
抽出した排気ガス42は、目標システムに応じて、EG処理システム82の1又は2以上のサブシステムにより処理される。例えば、EG処理システム82は、炭素捕捉システム、ガス分離システム、ガス精製システム、及び/又は溶剤ベース処理システムを通じて排気ガス42の一部又は全てを配向することができ、種々の目標システムで使用するために炭素含有ガス(例えば、二酸化炭素)92及び/又は窒素(N
2)94を分離及び精製するよう制御される。例えば、EG処理システム82の実施形態は、ガス分離及び精製を実施し、第1のストリーム96、第2のストリーム97、及び第3のストリーム98のような排気ガス42の複数の異なるストリーム95を生成することができる。第1のストリーム96は、二酸化炭素リッチ及び/又は窒素リーン(例えば、CO
2リッチ・N
2リーンストリーム)である第1の組成を有することができる。第2のストリーム97は、二酸化炭素及び/又は窒素の中間濃度レベル(例えば、中間濃度CO
2・N
2ストリーム)である第2の組成を有することができる。第3のストリーム98は、二酸化炭素リーン及び/又は窒素リッチ(例えば、CO
2リーン・N
2リッチストリーム)である第3の組成を有することができる。各ストリーム95(例えば、96、97、及び98)は、目標システムへのストリーム95の送出を促進するために、ガス脱水ユニット、フィルタ、ガス圧縮機、又はこれらの何れかの組み合わせを含むことができる。特定の実施形態において、CO
2リッチ・N
2リーンストリーム96は、約70、75、80、85、90、95、96、97、98、又は99容積パーセントよりも大きいCO
2純度又は濃度レベルと、約1、2、3、4、5、10、15、20、25、又は30容積パーセントよりも小さいN
2純度又は濃度レベルとを有することができる。対照的に、CO
2リーン・N
2リッチストリーム98は、約1、2、3、4、5、10、15、20、25、又は30容積パーセントよりも小さいCO
2純度又は濃度レベルと、約70、75、80、85、90、95、96、97、98、又は99容積パーセントよりも大きいN
2純度又は濃度レベルとを有することができる。中間濃度CO
2・N
2ストリーム97は、約30〜70、35〜65、40〜60、又は45〜55容積パーセントのCO
2純度又は濃度レベル及び/又はN
2純度又は濃度レベルを有することができる。上述の範囲は、単に非限定的な実施例に過ぎず、CO
2リッチ・N
2リーンストリーム96及びCO
2リーン・N
2リッチストリーム98は、EORシステム18及び他のシステム84と共に使用するのに特に好適とすることができる。しかしながら、これらのリッチ、リーン、又は中間の濃度のCO
2ストリーム95の何れかは、単独で、又は様々な組み合わせでEORシステム18及び他のシステム84と共に使用することができる。例えば、EORシステム18及び他のシステム84(例えば、パイプライン86、貯蔵タンク88、及び炭素隔離システム90)は各々、1又は2以上のCO
2リッチ・N
2リーンストリーム96、1又は2以上のCO
2リーン・N
2リッチストリーム98、1又は2以上の中間濃度CO
2・N
2ストリーム97、及び1又は2以上の未処理排気ガス42ストリーム(すなわち、EG処理システム82をバイパスした)を受け取ることができる。
【0026】
EG抽出システム80は、圧縮機セクション、燃焼器セクション、及び/又はタービンセクションに沿った1又は2以上の抽出ポイント76にて排気ガス42を抽出し、排気ガス42が、好適な温度及び圧力でEORシステム18及び他のシステム84において使用できるようにする。EG抽出システム80及び/又はEG処理システム82はまた、EG処理システム54との間で流体流(例えば、排気ガス42)を循環させることができる。例えば、EG処理システム54を通過する排気ガス42の一部は、EORシステム18及び他のシステム84で使用するためにEG抽出システム80によって抽出することができる。特定の実施形態において、EG供給システム78及びEG処理システム54は、独立しているか、又は互いに一体化することができ、従って、独立したサブシステム又は共通のサブシステムを用いることができる。例えば、EG処理システム82は、EG供給システム78及びEG処理システム54両方によって用いることができる。EG処理システム54から抽出される排気ガス42は、EG処理システム54における1又は2以上のガス処理段及びその後に続くEG処理システム82における1又は2以上の追加のガス処理段のような、複数のガス処理段を受けることができる。
【0027】
各抽出ポイント76において、抽出した排気ガス42は、EG処理システム54において実質的に量論的な燃焼及び/又はガス処理に起因して、実質的に酸化剤68及び燃料70(例えば、未燃燃料又は炭化水素)が存在しない場合がある。更に、目標システムに応じて、抽出した排気ガス42は、EG供給システム78のEG処理システム82において更なる処理を受け、これにより何らかの残留する酸化剤68、燃料70、又は他の望ましくない燃焼生成物を更に低減することができる。例えば、EG処理システム82の処理の前又は後で、抽出した排気ガス42は、1、2、3、4、又は5容積パーセントよりも少ない酸化剤(例えば、酸素)、未燃燃料又は炭化水素(例えば、HC)、窒素酸化物(例えば、NOx)、一酸化炭素(CO)、硫黄酸化物(例えば、SOx)、水素、及び他の不完全燃焼生成物を有することができる。別の実施例によれば、EG処理システム82の処理の前又は後で、抽出した排気ガス42は、約10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、200、300、400、500、1000、2000、3000、4000、又は5000ppmv(百万分の1体積)よりも少ない酸化剤(例えば、酸素)、未燃燃料又は炭化水素(例えば、HC)、窒素酸化物(例えば、NOx)、一酸化炭素(CO)、硫黄酸化物(例えば、SOx)、水素、及び他の不完全燃焼生成物を有することができる。従って、排気ガス42は、EORシステム18と共に使用するのに特に好適である。
【0028】
タービンシステム52のEGR作動は、具体的には、複数の位置76での排気ガス抽出を可能にする。例えば、システム52の圧縮機セクションを用いて、どのような酸化剤68もなしで排気ガス66を圧縮する(すなわち、排気ガス66の圧縮のみ)ことができ、その結果、酸化剤68及び燃料70の流入前に圧縮機セクション及び/又は燃焼器セクションから実質的に酸素を含まない排気ガス42を抽出することができるようになる。抽出ポイント76は、隣接する圧縮機段の間の段間ポートにて、圧縮機排気ケーシングに沿ったポートにて、燃焼器セクションにおける各燃焼器に沿ったポートにて、又はこれらの組み合わせに位置付けることができる。特定の実施形態において、排気ガス66は、燃焼器セクションにおける各燃焼器のヘッド端部部分及び/又は燃料ノズルに達するまでは、酸化剤68及び燃料70と混合しないようにすることができる。更に、1又は2以上の流れ分離器(例えば、壁、仕切り、バッフル、又は同様のもの)を用いて、酸化剤68及び燃料70を抽出ポイント76から隔離することができる。これらの流れ分離器を用いると、抽出ポイント76は、燃焼器セクションにおける各燃焼器の壁に沿って直接配置することができる。
【0029】
排気ガス66、酸化剤68、及び燃料70がヘッド端部部分を通って(例えば、燃料ノズルを通って)各燃焼器の燃焼部(例えば、燃焼室)に流入すると、SEGRガスタービンシステム52は、排気ガス66、酸化剤68、及び燃料70の実質的に量論的な燃焼をもたらすよう制御される。例えば、システム52は、約0.95〜約1.05の当量比を維持することができる。結果として、各燃焼器における排気ガス66、酸化剤68、及び燃料70の混合気の燃焼生成物は、実質的に酸素及び未燃燃料を含まない。従って、燃焼生成物(又は排気ガス)は、EORシステム18に送られる排気ガス42として使用するためにSEGRガスタービンシステム52のタービンセクションから抽出することができる。タービンセクションに沿って、抽出ポイント76は、隣接するタービン段の間の段間ポートなどの何れかのタービン段に位置付けることができる。従って、上述の抽出ポイント76の何れかを用いて、タービンベースのサービスシステム14は、排気ガス42を生成及び抽出し、炭化水素生成システム12(例えば、EORシステム18)に送出して、地下リザーバ20からのオイル/ガス48の生成に用いることができる。
【0030】
図2は、タービンベースのサービスシステム14及び炭化水素生成システム12に結合された制御システム100を示した、
図1のシステム10の1つの実施形態の概略図である。図示の実施形態において、タービンベースのサービスシステム14は、コンバインドサイクルシステム102を含み、該コンバインドサイクルシステム102は、トッピングサイクルとしてSEGRガスタービンシステム52と、ボトミングサイクルとして蒸気タービン104と、排気ガス60から熱を回収して蒸気タービン104を駆動するための蒸気62を発生させるHRSG56とを含む。この場合も同様に、SEGRガスタービンシステム52は、排気ガス66、酸化剤68、及び燃料70を受け取って混合し、量論的燃焼(例えば、予混合及び/又は拡散火炎)をして、これにより排気ガス60、機械出力72、電気出力74、及び/又は水64を生成する。例えば、SEGRガスタービンシステム52は、発電機、酸化剤圧縮機(例えば、主空気圧縮機)、ギアボックス、ポンプ、炭化水素生成システム12の設備、又はこれらの組み合わせなどの1又は2以上の負荷又は機械装置106を駆動することができる。一部の実施形態において、機械装置106は、SEGRガスタービンシステム52と縦一列に配列された、発電機又は蒸気タービン(例えば、蒸気タービン104)などの他の駆動装置を含むことができる。従って、SEGRガスタービンシステム52(及び何らかの追加の駆動装置)によって駆動される機械装置106の出力は、機械出力72及び電気出力74を含むことができる。機械出力72及び/又は電気出力74は、炭化水素生成システム12に動力を供給するために施設内で用いることができ、電気出力74は、送電網又はこれらの組み合わせに配電することができる。機械装置106の出力はまた、SEGRガスタービンシステム52の燃焼セクションに吸入するため、圧縮酸化剤68(例えば、空気又は酸素)などの圧縮流体を含むことができる。これらの出力(例えば、排気ガス60、機械出力72、電気出力74、及び/又は水64)の各々は、タービンベースのサービスシステム14の1つのサービスとみなすことができる。
【0031】
SEGRガスタービンシステム52は、実質的に酸素を伴わない場合がある排気ガス42、60を生成し、該排気ガス42、60をEG処理システム54及び/又はEG供給システム78に送る。EG供給システム78は、排気ガス42(例えば、ストリーム95)を処理して炭化水素生成システム12及び/又は他のシステム84に送給することができる。上記で検討したように、EG処理システム54は、HRSG56及びEGRシステム58を含むことができる。HRSG56は、1又は2以上の熱交換器、凝縮器、及び種々の熱回収設備を含むことができ、これらを用いて排気ガス60から熱を回収して水108に伝達し、蒸気タービン104を駆動するための蒸気62を発生することができる。SEGRガスタービンシステム52と同様に、蒸気タービン104は、1又は2以上の負荷又は機械装置106を駆動し、これにより機械出力72及び電気出力74を生成することができる。図示の実施形態において、SEGRガスタービンシステム52及び蒸気タービン104は、縦一列の形態で配列されて、同じ機械装置106を駆動する。しかしながら、他の実施形態において、SEGRガスタービンシステム52及び蒸気タービン104は、異なる機械装置106を別個に駆動し、機械出力72及び/又は電気出力74を独立して生成することができる。蒸気タービン104がHRSG56からの蒸気62により駆動されると、蒸気62の温度及び圧力が漸次的に低下する。従って、蒸気タービン104は、使用した蒸気62及び/又は水108をHRSG56に戻すよう再循環し、排気ガス60からの熱回収を介して追加の蒸気を発生させる。蒸気発生に加えて、HRSG56、EGRシステム58、及び/又はEG処理システム54の別の部分は、水64、及び炭化水素生成システム12と共に用いるための排気ガス42、並びにSEGRガスタービンシステム52への入力として使用する排気ガス66を生成することができる。例えば、水64は、他の用途で使用するための脱塩水のような処理水64とすることができる。脱塩水は、水の利用性が低い領域で特に有用とすることができる。排気ガス60に関しては、EG処理システム54の実施形態は、排気ガス60をHRSG56に通過させるかどうかに関係なく、EGRシステム58を通じて排気ガス60を再循環するよう構成することができる。
【0032】
図示の実施形態において、SEGRガスタービンシステム52は、システム52の排気出口から排気入口まで延びる排気ガス再循環経路110を有する。排気ガス60は、経路110に沿って、図示の実施形態においてHRSG56及びEGRシステム58を含むEG処理システム54を通過する。EGRシステム58は、経路110に沿って直列及び/又は並列配列で、1又は2以上の導管、バルブ、ブロア、ガス処理システム(例えば、フィルタ、粒子状物質除去ユニット、ガス分離ユニット、ガス精製ユニット、熱交換器、熱回収蒸気発生器などの熱回収ユニット、除湿ユニット、触媒ユニット、化学物質注入ユニット、又はこれらの組み合わせ)を含むことができる。換言すると、EGRシステム58は、システム52の排気ガス出口と排気ガス入口との間の排気ガス再循環経路110に沿って、何れかの流れ制御構成要素、圧力制御構成要素、温度制御構成要素、湿度制御構成要素、及びガス組成制御構成要素を含むことができる。従って、経路110に沿ってHRSG56を備えた実施形態において、HRSG56は、EGRシステム58の1つの構成要素とみなすことができる。しかしながら、特定の実施形態において、HRSG56は、排気ガス再循環経路110とは独立して排気ガス経路に沿って配置することができる。HRSG56がEGRシステム58と別個の経路に沿っているか、又は共通の経路に沿っているかに関係なく、HRSG56及びEGRシステム58は、排気ガス60を吸入して、再循環される排気ガス60か、又はEG供給システム78(例えば、炭化水素生成システム12及び/又は他のシステム84のため)と共に使用するための排気ガス42か、或いは別の出力の排気ガスを出力する。この場合も同様に、SEGRガスタービンシステム52は、排気ガス66、酸化剤68、及び燃料70(例えば、予混合火炎及び/又は拡散火炎)を吸入して混合し、量論的燃焼して、EG処理システム54、炭化水素生成システム12、又は他のシステム84に分配するために実質的に酸素及び燃料を含まない排気ガス60を生成する。
【0033】
図1を参照しながら上述したように、炭化水素生成システム12は、地下リザーバ20からオイル/ガス井戸26を通るオイル/ガス48の回収又は生成を促進する様々な設備を含むことができる。例えば、炭化水素生成システム12は、流体注入システム34を有するEORシステム18を含むことができる。図示の実施形態において、流体注入システム34は、排気ガス注入EORシステム112及び蒸気注入EORシステム114を含む。流体注入システム34は、様々な供給源から流体を受け取ることができるが、図示の実施形態は、タービンベースのサービスシステム14から排気ガス42及び蒸気62を受け取ることができる。タービンベースのサービスシステム14により生成される排気ガス42及び/又は蒸気62はまた、他のオイル/ガスシステム116で使用するため炭化水素生成システム12に送ることができる。
【0034】
排気ガス42及び/又は蒸気62の量、品質、及び流れは、制御システム100により制御することができる。制御システム100は、タービンベースのサービスシステム14に完全に専用とすることができ、或いはまた、任意選択的に、炭化水素生成システム12及び/又は他のシステム84の制御を行うことができる。図示の実施形態において、制御システム100は、プロセッサ120、メモリ122、蒸気タービン制御部124、SEGRガスタービンシステム制御部126、及び機械制御部128を有するコントローラ118を含む。プロセッサ120は、タービンベースのサービスシステム14を制御するために単一のプロセッサか、又はトリプル冗長プロセッサのような2又はそれ以上の冗長プロセッサを含むことができる。メモリ122は、揮発性及び/又は不揮発性メモリを含むことができる。例えば、メモリ122は、1又は2以上のハードドライブ、フラッシュメモリ、リードオンリーメモリ、ランダムアクセスメモリ、又はこれらの組み合わせを含むことができる。制御部124、126、及び128は、ソフトウェア及び/又はハードウェア制御部を含むことができる。例えば、制御部124、126、及び128は、メモリ122上に格納されてプロセッサ120により実行可能な種々の命令又はコードを含むことができる。制御部124は、蒸気タービン104の作動を制御するよう構成され、SEGRガスタービンシステム制御部126は、システム52を制御するよう構成され、機械制御部128は、機械装置106を制御するよう構成される。従って、コントローラ118(例えば、制御部124、126、及び128)は、タービンベースのサービスシステム14の種々のサブシステムを協働させて、炭化水素生成システム12に排気ガス42の好適なストリームを提供するよう構成することができる。
【0035】
制御システム100の特定の実施形態において、図面において示され且つ本明細書で記載される各要素(例えば、システム、サブシステム、及び構成要素)は、(例えば、このような要素の直接内部に、上流側に、又は下流側に)センサ及び制御デバイスのような1又は2以上の工業用制御特徴要素を含み、これらは、コントローラ118と共に工業用制御ネットワークを介して互いに通信可能に結合される。例えば、各要素に関連する制御デバイスは、専用のデバイスコントローラ(例えば、プロセッサ、メモリ、及び制御命令を含む)、1又は2以上のアクチュエータ、バルブ、スイッチ、及び工業用制御機器を含むことができ、これらは、センサフィードバック130、コントローラ118からの制御信号、ユーザからの制御信号、又はこれらの組み合わせに基づいて制御を可能にする。従って、本明細書で記載される制御機能の何れも、コントローラ118、 各要素に関連する専用のデバイスコントローラ、又はこれらの組み合わせにより格納され及び/又は実行可能な制御命令を用いて実施することができる。
【0036】
このような制御機能を可能にするために、制御システム100は、種々の制御部(例えば、制御部124、126、及び128)の実行の際に使用するセンサフィードバック130を得るために、システム10全体にわたって配置された1又は2以上のセンサを含む。例えば、センサフィードバック130は、SEGRガスタービンシステム52、機械装置106、EG処理システム54、蒸気タービン104、炭化水素生成システム12、或いは、タービンベースのサービスシステム14又は炭化水素生成システム12にわたる他の何れかの構成要素にわたって配置されたセンサから取得することができる。例えば、センサフィードバック130は、温度フィードバック、圧力フィードバック、流量フィードバック、火炎温度フィードバック、燃焼ダイナミックスフィードバック、吸入酸化剤組成フィードバック、吸入燃料組成フィードバック、排気ガス組成フィードバック、機械出力72の出力レベル、電気出力74の出力レベル、排気ガス42、60の出力量、水64の出力量又は品質、或いはこれらの組み合わせを含むことができる。例えば、センサフィードバック130は、SEGRガスタービンシステム52において量論的燃焼を可能にする排気ガス42、60の組成を含むことができる。例えば、センサフィードバック130は、酸化剤68の酸化剤供給経路に沿った1又は2以上の吸入酸化剤センサ、燃料70の燃料供給経路に沿った1又は2以上の吸入燃料センサ、及び排気ガス再循環経路110に沿って配置され及び/又はSEGRガスタービンシステム52内部に配置された1又は2以上の排気エミッションセンサからのフィードバックを含むことができる。吸入酸化剤センサ、吸入燃料センサ、及び排気エミッションセンサは、温度センサ、圧力センサ、流量センサ、及び組成センサを含むことができる。エミッションセンサは、窒素酸化物(例えば、NOxセンサ)、炭素酸化物(例えば、COセンサ及びCO
2センサ)、硫黄酸化物(例えば、SOxセンサ)、水素(例えば、H
2センサ)、酸素(例えば、O
2センサ)、未燃炭化水素(例えば、HCセンサ)、又は他の不完全燃焼生成物、或いはこれらの組み合わせに対するセンサを含むことができる。
【0037】
このフィードバック130を用いて、制御システム100は、当量比を好適な範囲内、例えば、例えば、約0.95〜約1.05、約0.95〜約1.0、約1.0〜約1.05、又は実質的に1.0に維持するよう、(他の作動パラメータの中でも特に)SEGRガスタービンシステム52への排気ガス66、酸化剤68、及び/又は燃料70の吸入流を調整(例えば、増加、減少、又は維持)することができる。例えば、制御システム100は、フィードバック130を分析して、排気エミッション(例えば、窒素酸化物、CO及びCO
2などの炭素酸化物、硫黄酸化物、水素、酸素、未燃炭化水素、及び他の不完全燃焼生成物の濃度レベル)を監視し及び/又は当量比を決定し、次いで、1又は2以上の構成要素を制御して、排気エミッション(例えば、排気ガス42の濃度レベル)及び/又は当量比を調整することができる。制御される構成要素は、限定ではないが、酸化剤68、燃料70、及び排気ガス66のための供給経路に沿ったバルブ;EG処理システム54における酸化剤圧縮機、燃料ポンプ、又は何れかの構成要素;SEGRガスタービンシステム52の何れかの構成要素;又はこれらの組み合わせを含む、例示され図面を参照して説明された構成要素の何れかを含むことができる。制御される構成要素は、SEGRガスタービンシステム52内で燃焼をする酸化剤68、燃料70、及び排気ガス66の流量、温度、圧力、又はパーセンテージ(例えば、当量比)を調整(例えば、増加、減少、又は維持)することができる。制御される構成要素はまた、触媒ユニット(例えば、酸化触媒ユニット)、触媒ユニットのための供給源(例えば、酸化燃料、熱、電気、その他)、ガス精製及び/又は分離ユニット(例えば、溶剤ベース分離器、吸収器、フラッシュタンク、その他)、及び濾過ユニットなど、1又は2以上のガス処理システムを含むことができる。ガス処理システムは、排気ガス再循環経路110、通気経路(例えば、大気中に排気された)、又はEG供給システム78への抽出経路に沿った種々の排気エミッションの低減を助けることができる。
【0038】
特定の実施形態において、制御システム100は、フィードバック130を分析して、約10、20、30、40、50、100、200、300、400、500、1000、2000、3000、4000、5000、又は10000ppmv(百万分の1体積)未満のように、エミッションレベル(例えば、排気ガス42の濃度レベル、60、95)を目標範囲に維持又は低減するよう1又は2以上の構成要素を制御することができる。これらの目標範囲は、排気エミッション(例えば、窒素酸化物、一酸化炭素、硫黄酸化物、水素、酸素、未燃炭化水素、及び他の不完全燃焼生成物の濃度レベル)の各々に対して同じ又は異なることができる。例えば、当量比に応じて、制御システム100は、酸化剤(例えば、酸素)の排気エミッション(例えば、濃度レベル)を約10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、250、500、750、又は1000ppmv未満の目標範囲内に、一酸化炭素(CO)の排気エミッション(例えば、濃度レベル)を約20、50、100、200、500、1000、2500、又は5000ppmv未満の目標範囲内に、及び窒素酸化物(NOx)の排気エミッション(例えば、濃度レベル)を約50、100、200、300、400、又は500ppmv未満の目標範囲内に選択的に制御することができる。実質的に量論的当量比で作動する特定の実施形態において、制御システム100は、酸化剤(例えば、酸素)の排気エミッション(例えば、濃度レベル)を約10、20、30、40、50、60、70、80、90、又は100ppmv未満の目標範囲内に、及び一酸化炭素(CO)の排気エミッションを約500、1000、2000、3000、4000、又は5000ppmv未満の目標範囲内に選択的に制御することができる。燃料リーン当量比(例えば、約0.95〜1.0)で作動する特定の実施形態において、制御システム100は、酸化剤(例えば、酸素)の排気エミッション(例えば、濃度レベル)を約500、600、700、800、900、1000、1100、1200、1300、1400、又は1500ppmv未満の目標範囲内に、一酸化炭素(CO)の排気エミッションを約10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、150、又は200ppmvの目標範囲内に、及び窒素酸化物(例えば、NOx)の排気エミッションを約50、100、150、200、250、300、350、又は400ppmv未満の目標範囲内に選択的に制御することができる。上述の目標範囲は、単に実施例に過ぎず、開示された実施形態の範囲を限定するものではない。
【0039】
制御システム100はまた、ローカルインタフェース132及びリモートインタフェース134に結合することができる。例えば、ローカルインタフェース132は、タービンベースのサービスシステム14及び/又は炭化水素生成システム12にて施設内に配置されたコンピュータワークステーションを含むことができる。対照的に、リモートインタフェース134は、インターネット接続を通じてなど、タービンベースのサービスシステム14及び炭化水素生成システム12の施設外に配置されたコンピュータワークステーションを含むことができる。これらのインタフェース132及び134は、センサフィードバック130、作動パラメータ及びその他の1又は2以上のグラフィック表示を通じてなど、タービンベースのサービスシステム14の監視及び制御を可能にする。
【0040】
この場合も同様に、上述のように、コントローラ118は、タービンベースのサービスシステム14の制御を可能にする様々な制御部124、126、及び128を含む。蒸気タービン制御部124は、センサフィードバック130を受け取り、蒸気タービン104の作動を可能にする制御コマンドを出力することができる。例えば、蒸気タービン制御部124は、HRSG56、機械装置106、蒸気62の経路に沿った温度及び圧力センサ、水108の経路に沿った温度及び圧力センサ、及び機械出力72及び電気出力74を示す種々のセンサからセンサフィードバック130を受け取ることができる。同様に、SEGRガスタービンシステム制御部126は、SEGRガスタービンシステム52、機械装置106、EG処理システム54、又はこれらの組み合わせに沿って配置された1又は2以上のセンサからセンサフィードバック130を受け取ることができる。例えば、センサフィードバック130は、SEGRガスタービンシステム52の内部又は外部に配置された、温度センサ、圧力センサ、クリアランスセンサ、振動センサ、火炎センサ、燃料組成センサ、排気ガス組成センサ、又はこれらの組み合わせから得ることができる。最後に、機械制御部128は、機械出力72及び電気出力74に関連する種々のセンサ並びに機械装置106内に配置されたセンサからセンサフィードバック130を受け取ることができる。これら制御部124、126、及び128の各々は、センサフィードバック130を用いて、タービンベースのサービスシステム14の作動を改善する。
【0041】
図示の実施形態において、SEGRガスタービンシステム制御部126は、EG処理システム54、EG供給システム78、炭化水素生成システム12、及び/又は他のシステム84における排気ガス42、60、95の量及び品質を制御する命令を実行することができる。例えば、SEGRガスタービンシステム制御部126は、排気ガス60中の酸化剤(例えば、酸素)及び/又は未燃燃料のレベルを排気ガス注入EORシステム112と共に使用するのに好適な閾値未満に維持することができる。特定の実施形態において、この閾値レベルは、排気ガス42、60の容積で酸化剤(例えば、酸素)及び/又は未燃燃料が1、2、3、4、又は5パーセント未満とすることができ、或いは、酸化剤(例えば、酸素)及び/又は未燃燃料(及び他の排気エミッション)の閾値レベルが、排気ガス42、60中に約10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、200、300、400、500、1000、2000、3000、4000、又は5000ppmv(百万分の1体積)未満とすることができる。別の実施例によれば、酸化剤(例えば、酸素)及び/又は未燃燃料のこれらの低いレベルを達成するために、SEGRガスタービンシステム制御部126は、SEGRガスタービンシステム52における燃焼において約0.95〜約1.05の当量比を維持することができる。SEGRガスタービンシステム制御部126はまた、排気ガス42、60、95の温度、圧力、流量、及びガス組成を排気ガス注入EORシステム112、パイプライン86、貯蔵タンク88、及び炭素隔離システム90に好適な範囲内に維持するよう、EG抽出システム80及びEG処理システム82を制御することができる。上記で検討したように、EG処理システム82は、CO
2リッチ・N
2リーンストリーム96、中間濃度CO
2・N
2ストリーム97、及びCO
2リーン・N
2リッチストリーム98のような1又は2以上のガスストリーム95内への排気ガス42を精製及び/又は分離するよう制御することができる。排気ガス42、60、及び95の制御に加えて、制御部124、126、及び128は、機械出力72を好適な出力範囲内に維持し、又は電気出力74を好適な周波数及び出力範囲内に維持するよう1又は2以上の命令を実行することができる。
【0042】
図3は、炭化水素生成システム12及び/又は他のシステム84と共に使用するためのSEGRガスタービンシステム52の詳細を更に例示した、システム10の実施形態の概略図である。図示の実施形態において、SEGRガスタービンシステム52は、EG処理システム54に結合されたガスタービンエンジン150を含む。図示のガスタービンエンジン150は、圧縮機セクション152、燃焼器セクション154、及び膨張器セクション又はタービンセクション156を含む。圧縮機セクション152は、直列配列で配置された回転圧縮機ブレードの1〜20段のような1又は2以上の排気ガス圧縮機又は圧縮機段158を含む。同様に、燃焼器セクション154は、SEGRガスタービンシステム52の回転軸線162の周りで円周方向に配置された1〜20の燃焼器160のような1又は2以上の燃焼器160を含む。更に、各燃焼器160は、排気ガス66、酸化剤68、及び/又は燃料70を注入するよう構成された1又は2以上の燃料ノズル164を含むことができる。例えば、各燃焼器160のヘッド端部部分166は、1、2、3、4、5、6、又はそれ以上の燃料ノズル164を収容することができ、該燃料ノズルは、排気ガス66、酸化剤68、及び/又は燃料70のストリーム又は混合気を燃焼器160の燃焼部分168(例えば、燃焼室)に注入することができる。
【0043】
燃料ノズル164は、予混合燃料ノズル164(例えば、酸化剤/燃料予混合火炎の生成のため酸化剤68及び燃料70を予混合するよう構成された)及び/又は拡散燃料ノズル164(例えば、酸化剤/燃料拡散火炎の生成のため酸化剤68及び燃料70の別個の流れを注入するよう構成された)のあらゆる組み合わせを含むことができる。予混合燃料ノズル164の実施形態は、ノズル164内で酸化剤68及び燃料70を内部で混合するためのスワールベーン、混合チャンバ、又は他の特徴要素を含むことができる。予混合燃料ノズル164はまた、少なくとも一部が部分的に混合された酸化剤68及び燃料70を受け取ることができる。特定の実施形態において、各拡散燃料ノズル164は、注入ポイントまで酸化剤68及び燃料70の流れを隔離すると同時に、注入ポイントまで1又は2以上の希釈剤(例えば、排気ガス66、蒸気、窒素、又は別の不活性ガス)の流れも隔離することができる。他の実施形態において、各拡散燃料ノズル164は、注入ポイントまで酸化剤68及び燃料70の流れを隔離するが、注入ポイントの前に1又は2以上の希釈剤(例えば、排気ガス66、蒸気、窒素、又は別の不活性ガス)を酸化剤68及び/又は燃料70と部分的に混合することができる。加えて、1又は2以上の希釈剤(例えば、排気ガス66、蒸気、窒素、又は別の不活性ガス)は、燃焼ゾーンにて又はその下流側で燃焼器内(例えば、高温の燃焼生成物内)に注入され、これにより高温の燃焼生成物の温度を低下させ、NOx(例えば、NO及びNO
2)のエミッションを低減するのを助けることができる。燃料ノズル164のタイプに関係なく、SEGRガスタービンシステム52は、酸化剤68及び燃料70の実質的に量論的な燃焼を提供するよう制御することができる。
【0044】
作動時には、図示のように、圧縮機セクション152は、EG処理システム54からの排気ガス66を受け取って圧縮し、次いで、圧縮した排気ガス170を燃焼器セクション154における燃焼器160の各々に出力する。各燃焼器160内で燃料70、酸化剤68、及び排気ガス170が燃焼すると、追加の排気ガス又は燃焼生成物172(すなわち、燃焼ガス)がタービンセクション156に送られる。圧縮機セクション152と同様に、タービンセクション156は、一連の回転タービンブレードを有することができる1又は2以上のタービン又はタービン段174を含む。ここで、これらのタービンブレードは、燃焼器セクション154において発生した燃焼生成物172により駆動され、これにより機械装置106に結合されたシャフト176の回転を駆動する。この場合も同様に、機械装置106は、タービンセクション156に結合された機械装置106、178及び/又は圧縮機セクション152に結合された機械装置106、180など、SEGRガスタービンシステム52の何れかの端部に結合された様々な機器を含むことができる。特定の実施形態において、機械装置106、178、180は、1又は2以上の発電機、酸化剤68用の酸化剤圧縮機、燃料70用の燃料ポンプ、ギアボックス、又はSEGRガスタービンシステム52 に結合された追加の駆動装置(例えば、蒸気タービン104、電気モータ、その他)を含むことができる。図示のように、タービンセクション156は、排気ガス60を出力して、排気ガス再循環経路110に沿ってタービンセクション156の排気ガス出口182から排気ガス入口184に再循環して圧縮機セクション152内に入る。排気ガス再循環経路110に沿って、排気ガス60は、上記で詳細に検討したようにEG処理システム54(例えば、HRSG56及び/又はEGRシステム58)を通過する。
【0045】
この場合も同様に、燃焼器セクション154における各燃焼器160は、加圧排気ガス170、酸化剤68、及び燃料70を受け取って混合して、量論的に燃焼し、追加の排気ガス又は燃焼生成物172を生成して、タービンセクション156を駆動する。特定の実施形態において、酸化剤68は、主空気圧縮(MAC)システムのような酸化剤圧縮システム186により圧縮される。酸化剤圧縮システム186は、駆動装置190に結合された酸化剤圧縮機188を含む。例えば、駆動装置190は、電気モータ、燃焼エンジン、又はこれらの組み合わせを含むことができる。特定の実施形態において、駆動装置190は、ガスタービンエンジン150のようなタービンエンジンとすることができる。従って、酸化剤圧縮システム186は、機械装置106の一体化部分とすることができる。換言すると、圧縮機188は、ガスタービンエンジン150のシャフト176により供給される機械出力72によって直接的又は間接的に駆動することができる。このような実施形態においては、圧縮機188は、タービンエンジン150からの出力に依存するので、駆動装置190は除外してもよい。しかしながら、図示の実施形態において、酸化剤圧縮システム186は、機械装置106から分離されている。何れかの実施形態において、圧縮システム186は、酸化剤68を圧縮して燃料ノズル164及び燃焼器160に供給する。以下でより詳細に検討するように、酸化剤68及び燃料70は、加圧排気ガス170の品質を劣化させるいずれの酸化剤68又は燃料70もなしで加圧排気ガス170の分離及び抽出を可能にするように特別に選択された位置においてガスタービンエンジン150に供給することができる。
【0046】
図3に示すように、EG供給システム78は、ガスタービンエンジン150と目標システム(例えば、炭化水素生成システム12及び他のシステム84)との間に配置される。詳細には、EG供給システム78(例えば、EG抽出システム(EGES)80)は、圧縮機セクション152、燃焼器セクション154、及び/又はタービンセクション156に沿った1又は2以上の抽出ポイント76にてガスタービンエンジン150に結合することができる。例えば、抽出ポイント76は、圧縮機段の間の2、3、4、5、6、7、8、9、又は10の段間抽出ポイント76のように、隣接する圧縮機段の間に配置することができる。これらの段間抽出ポイント76の各々は、異なる温度及び圧力の抽出排気ガス42を提供する。同様に、抽出ポイント76は、タービン段の間の2、3、4、5、6、7、8、9、又は10の段間抽出ポイント76のように、隣接するタービン段の間に配置することができる。これらの段間抽出ポイント76の各々は、異なる温度及び圧力の抽出排気ガス42を提供する。別の実施例によれば、抽出ポイント76は、燃焼器セクション154全体にわたって多数の位置に配置することができ、これらは、異なる温度、圧力、流量、及びガス組成を提供することができる。これらの抽出ポイント76の各々は、EG抽出導管、1又は2以上のバルブ、センサ、及び制御部を含むことができ、これらは、EG供給システム78への抽出排気ガス42の流れを選択的に制御するのに用いることができる。
【0047】
EG供給システム78によって分配される抽出した排気ガス42は、目標システム(例えば、炭化水素生成システム12及び他のシステム84)に好適な制御された組成を有する。例えば、これらの抽出ポイント76の各々において、排気ガス170は、酸化剤68及び燃料70の注入ポイント(又は流れ)から実質的に隔離することができる。換言すると、EG供給システム78は、どのような酸化剤68又は燃料70の追加も無しに排気ガス170をガスタービンエンジン150から抽出するよう特別に設計することができる。更に、燃焼器160の各々における量論的燃焼の観点で、抽出した排気ガス42は、実質的に酸素及び燃料を含まないものとすることができる。EG供給システム78は、原油二次回収、炭素隔離、貯蔵、又は施設外の場所への輸送など、種々のプロセスで使用するために抽出した排気ガス42を炭化水素生成システム12及び/又は他のシステム84に直接的又は間接的に送ることができる。しかしながら、特定の実施形態において、EG供給システム78は、目標システムと共に使用する前に、排気ガス42を更に処理するためにEG処理システム(EGTS)82を含む。例えば、EG処理システム82は、CO
2リッチ・N
2リーンストリーム96、中間濃度CO
2・N
2ストリーム97、及びCO
2リーン・N
2リッチストリーム98などの1又は2以上のストリーム95への排気ガス42を精製及び/又は分離することができる。これらの処理された排気ガスストリーム95は、炭化水素生成システム12及び他のシステム84(例えば、パイプライン86、貯蔵タンク88、及び炭素隔離システム90)とは個別に又は何らかの組み合わせで用いることができる。
【0048】
EG供給システム78において実施された排気ガスの処理と同様に、EG処理システム54は、要素番号194、196、198、200、202、204、206、208、及び210により示されるような、複数の排気ガス(EG)処理構成要素192を含むことができる。これらのEG処理構成要素192(例えば、194〜210)は、1又は2以上の直列配列、並列配列、又は直列配列と並列配列の何らかの組み合わせで排気ガス再循環経路110に沿って配置することができる。例えば、EG処理構成要素192(例えば、194〜210)は、任意の順序で、1又は2以上の熱交換器(例えば、熱回収蒸気発生器などの熱回収ユニット、凝縮器、冷却器、又はヒーター)、触媒システム(例えば、酸化触媒システム)、粒子状物質及び/又は水除去システム(例えば、慣性力選別装置、凝集フィルタ、水不透過性フィルタ、及び他のフィルタ)、化学物質注入システム、溶剤ベース処理システム(例えば、吸収器、フラッシュタンク、その他)、炭素捕捉システム、ガス分離システム、ガス精製システム、及び/又は溶剤ベース処理システム、又はこれらの何れかの組み合わせを含むことができる。特定の実施形態において、触媒システムは、酸化触媒、一酸化炭素還元触媒、窒素酸化物還元触媒、アルミニウム酸化物、ジルコニウム酸化物、シリコーン酸化物、チタン酸化物、プラチナ酸化物、パラジウム酸化物、コバルト酸化物、又は混合金属酸化物、或いはこれらの組み合わせを含むことができる。開示された実施形態は、直列及び並列配列の上述の構成要素192のあらゆる並び換えを含むことを意図している。以下に示すように、表1は、排気ガス再循環経路110に沿った構成要素192の配列の幾つかの非限定的な実施例を示している。
【0050】
表1において上記で示したように、触媒ユニットはCUで表され、酸化触媒ユニットはOCUで表され、ブースタブロアはBBで表され、熱交換器はHXで表され、熱回収ユニットはHRUで表され、熱回収蒸気発生器はHRSGで表され、凝縮器はCONDで表され、蒸気タービンはSTで表され、粒子状物質除去ユニットはPRUで表され、除湿ユニットはMRUで表され、フィルタはFILで表され、凝集フィルタはCFILで表され、水不透過性フィルタはWFILで表され、慣性力選別装置はINERで表され、希釈剤供給システム(例えば、蒸気、窒素、又は他の不活性ガス)はDILで表される。表1は、タービンセクション156の排気ガス出口182から圧縮機セクション152の排気ガス入口184に向かって構成要素192を順次的に示しているが、図示の構成要素192の逆順も包含することを意図している。表1において、2又はそれ以上の構成要素を含むあらゆる欄(セル)は、構成要素を備えた一体的ユニット、構成要素の並列配列、又はこれらの組み合わせを包含することを意図している。更に、表1において、HRU、HRSG、及びCONDはHEの実施例であり、HRSGは、HRUの実施例であり、COND、WFIL、及びCFILはWRUの実施例であり、INER、FIL、WFIL、及びCFILはPRUの実施例であり、WFIL及びCFILは、FILの実施例である。この場合も同様に、表1は、構成要素192の図示していない何らかの並び換えを排除することを意図するものではない。特定の実施形態において、図示の構成要素192(例えば、194〜210)は、HRSG56、EGRシステム58、又はこれらの組み合わせ内で部分的に又は完全に一体化することができる。これらのEG処理構成要素192は、温度、圧力、流量及びガス組成のフィードバック制御を可能にすると同時に、排気ガス60から水分及び粒子状物質を除去することができる。更に、処理された排気ガス60は、EG供給システム78で使用するために1又は2以上の抽出ポイント76にて抽出され、及び/又は圧縮機セクション152の排気ガス入口184に再循環することができる。
【0051】
処理された再循環排気ガス66が圧縮機セクション152を通過すると、SEGRガスタービンシステム52は、1又は2以上の管路212(例えば、ブリード導管又はバイパス導管)に沿って加圧排気ガスの一部を抜き取ることができる。各管路212は、排気ガスを1又は2以上の熱交換器214(例えば、冷却ユニット)に送り、これによりSEGRガスタービンシステム52への再循環のために排気ガスを冷却することができる。例えば、熱交換器214を通過した後、冷却された排気ガスの一部は、タービンケーシング、タービンシュラウド、軸受、及び他の構成要素の冷却及び/又はシールのため管路212に沿ってタービンセクション156に送ることができる。このような実施形態において、SEGRガスタービンシステム52は、冷却及び/又はシール目的でタービンセクション156を通って何らかの酸化剤68(又は他の可能性のある汚染物質)を送らず、従って、冷却された排気ガスの何らかの漏洩が、タービンセクション156のタービン段を流動し駆動する高温の燃焼生成物(例えば、作動排気ガス)を汚染することはない。別の実施例によれば、熱交換器214を通過した後、冷却された排気ガスの一部は、管路216(例えば、戻り導管)に沿って圧縮機セクション152の上流側圧縮機段に送られ、これにより圧縮機セクション152による圧縮効率を向上させることができる。このような実施形態において、熱交換器214は、圧縮機セクション152における段間冷却ユニットとして構成することができる。このようにして、冷却された排気ガスは、SEGRガスタービンシステム52の作動効率を向上させるのを助けると同時に、排気ガスの純度(例えば、実質的に酸化剤及び燃料を含まない)を維持するのを助ける。
【0052】
図4は、
図1〜
図3に示したシステム10の動作プロセス220の1つの実施形態のフローチャートである。特定の実施形態において、プロセス220は、コンピュータに実装されたプロセスとすることができ、メモリ122上に格納された1又は2以上の命令にアクセスして、
図2に示すコントローラ118のプロセッサ120上で命令を実行する。例えば、プロセス220の各ステップは、
図2を参照して説明された制御システム100のコントローラ118によって実行可能な命令を含むことができる。
【0053】
プロセス220は、ブロック222で示されるように、
図1〜
図3のSEGRガスタービンシステム52の始動モードを開始するステップで始まることができる。例えば、始動モードは、熱勾配、振動、及びクリアランス(例えば、回転部品と固定部品間の)を許容可能閾値内に維持するよう、SEGRガスタービンシステム52の漸次的な立ち上がりを含むことができる。例えば、始動モード222の間、プロセス220は、ブロック224で示されるように、加圧された酸化剤68を燃焼器セクション154の燃焼器160及び燃料ノズル164に供給するのを開始することができる。特定の実施形態において、圧縮された酸化剤は、圧縮空気、酸素、酸素富化空気、貧酸素空気、酸素−窒素混合気、又はこれらの組み合わせを含むことができる。例えば、酸化剤68は、
図3に示す酸化剤圧縮システム186により圧縮することができる。プロセス220はまた、ブロック226で示されるように、始動モード222の間、燃料を燃焼器160及び燃料ノズル164に供給するのを開始することができる。始動モード222の間、プロセス220はまた、ブロック228で示されるように、排気ガス(利用可能な)を燃焼器160及び燃料ノズル164に供給するのを開始することができる。例えば、燃料ノズル164は、1又は2以上の拡散火炎、予混合火炎、又は拡散火炎と予混合火炎の組み合わせを生成することができる。始動モード222の間、ガスタービンエンジン156により生成される排気ガス60は、量及び/又は品質が不十分又は不安定になる可能性がある。従って、始動モードの間、プロセス220は、1又は2以上の貯蔵ユニット(例えば、貯蔵タンク88)、パイプライン86、他のSEGRガスタービンシステム52、又は他の排気ガス供給源から排気ガス66を供給することができる。
【0054】
次いで、プロセス220は、ブロック230で示されるように、燃焼器160中の圧縮された酸化剤、燃料、及び排気ガスの混合気を燃焼させて高温燃焼ガス172を生成することができる。詳細には、プロセス220は、燃焼器セクション154の燃焼器160において混合気の量論的燃焼(例えば、量論的拡散燃焼、予混合燃焼、又は両方)を可能にするよう、
図2の制御システム100により制御することができる。しかしながら、始動モード222の間、混合気の量論的燃焼を維持することが特に困難となる可能性がある(及びひいては低レベルの酸化剤及び未燃燃料が高温燃焼ガス172中に存在する可能性がある)。結果として、始動モード222において、高温燃焼ガス172は、以下で更に詳細に検討するように、定常状態モード中よりも多くの量の残留酸化剤68及び燃料70を有する可能性がある。このため、プロセス220は、始動モードの間に高温燃焼ガス172中の残留酸化剤68及び燃料70を低減又は排除するよう1又は2以上の制御命令を実行することができる。
【0055】
次いで、プロセス220は、ブロック232で示されるように、高温燃焼ガス172を用いてタービンセクション156を駆動する。例えば、高温燃焼ガス172は、タービンセクション156内に配置された1又は2以上のタービン段174を駆動することができる。タービンセクション156の下流側では、プロセス220は、ブロック234で示されるように、最終タービン段174からの排気ガス60を処理することができる。例えば、排気ガス処理ステップ234は、濾過、何らかの残留酸化剤68及び/又は燃料70の触媒反応、化学的処理、HRSG56を用いた熱回収、及びその他を含むことができる。プロセス220はまた、ブロック236で示されるように、SEGRガスタービンシステム52の圧縮機セクション152に排気ガス60の少なくとも一部を再循環することができる。例えば、排気ガスの再循環ステップ236は、
図1〜3に示すように、EG処理システム54を有する排気ガス再循環経路110の通過を含むことができる。
【0056】
次いで、再循環された排気ガス66は、ブロック238で示されるように、圧縮機セクション152において圧縮することができる。例えば、SEGRガスタービンシステム52は、圧縮機セクション152の1又は2以上の圧縮機段158において再循環された排気ガス66を順次的に圧縮することができる。続いて、加圧排気ガス170は、ブロック228で示されるように、燃焼器160及び燃料ノズル164に供給することができる。次いで、ブロック240で示されるように、プロセス220が最終的に定常状態モードに移行するまで、ステップ230、232、234、236、及び238を繰り返すことができる。移行ステップ240になると、プロセス220は、引き続きステップ224〜238を実施することができるが、更に、ブロック242で示されるように、EG供給システム78を介して排気ガス42の抽出を開始することができる。例えば、排気ガス42は、
図3に示すように、圧縮機セクション152、燃焼器セクション154、及びタービンセクション156に沿った1又は2以上の抽出ポイント76から抽出することができる。次いで、プロセス220は、ブロック244で示されるように、抽出した排気ガス42をEG供給システム78から炭化水素生成システム12に供給することができる。次に、炭化水素生成システム12は、ブロック246で示されるように、原油二次回収のために排気ガス42を地中32に注入することができる。例えば、抽出した排気ガス42は、
図1〜3に示されるEORシステム18の排気ガス注入EORシステム112によって用いることができる。
【0057】
図5は、
図1〜
図3に示すように、EG処理システム54の1つの実施形態のブロック概略図である。図示の実施形態において、EG処理システム54は、複数のガス処理システム300、バルブ302、及び排気ガス再循環経路110に沿って分配されたセンサ(S)に結合された制御システム100を有する。例えば、各サブシステム300及びその構成要素192は、それぞれのサブシステム300又は構成要素192の内部、上流側、及び/又は下流側に配置されたバルブ302及びセンサ304のうちの1又は2以上を含むことができる。
図5には示されていないが、1又は2以上のバルブ302は、各センサ304の位置に又はその近くに位置付けられ、これによりEG処理システム54を通じてより大きな流れ制御を行うことができる。作動中に、制御システム100は、センサ304からセンサフィードバック130を得て、EG処理システム54の制御のためにバルブ302、サブシステム300、及び構成要素192に制御信号306を提供することができる。センサフィードバック130はまた、SEGRガスタービンシステム52、EG供給システム78、及びタービンベースのサービスシステム14の他の構成要素から種々のセンサフィードバックを含むことができる。
【0058】
ガス処理サブシステム300の各々は、温度、圧力、ガス組成、水分含有量、粒子状物質含有量、又はこれらの何らかの組み合わせを制御する1又は2以上の構成要素を含むことができる。
図5に示すように、ガス処理サブシステム300は、触媒及び熱回収(CHR)システム308、除湿システム(MRS)310、及び粒子状物質除去システム(PRS)312を含む。ガス処理サブシステム300はまた、排気ガス再循環経路110に沿って排気ガス42の流れ及び圧力を強化するのを助ける1又は2以上のブースタブロア314を含む。CHR308、ブースタブロア314、MRS310、及びPRS310は、図示の実施形態において直列で配列されるが、他の実施形態は、他の直列及び/又は並列配置でこれらの構成要素を再配列することができる。
【0059】
CHRシステム308は、直列、並列、又は互いに一体化して配置された1又は2以上の触媒ユニット316及び熱交換器(HX)318を含む。例えば、CHRシステム308は、触媒ユニット320、322、324、326、及び328などの一連の触媒ユニット316を含むことができる。CHRシステム308はまた、熱交換器330及び332のような一連の熱交換器318を含むことができる。触媒ユニット316は、互いに同じか又は異なる場合がある。例えば、触媒ユニット316のうちの1又は2以上は、酸化触媒ユニット(OCU)334を含むことができ、この酸化触媒ユニット(OCU)334は、酸化剤燃料336を用いて酸化反応を駆動し、一酸化炭素(CO)及び未燃炭化水素(HC)を二酸化炭素(CO
2)及び水蒸気に変換する。触媒ユニット316のうちの1又は2以上はまた、窒素酸化物(NO
X)を二酸化炭素(CO
2)、窒素(N
2)、及び水に変換する還元反応を駆動することができる。図示の実施形態において、触媒ユニット320は、熱交換器330の上流側に配置され、触媒ユニット322は、熱交換器330内に一体化され、触媒ユニット324は、熱交換器330と熱交換器332との間に配置され、触媒ユニット326は、熱交換器332内に一体化され、触媒ユニット328は、熱交換器332から下流側に配置される。しかしながら、CHRシステム308の種々の実施形態は、触媒ユニット316の何れか1又は2以上を除外してもよいし又は含んでもよく、又は触媒ユニット316は、CHRシステム308内に他の配列で配置することができる。
【0060】
熱交換器318は、排気ガス42から離して熱を1又は2以上のガス、液体、又は水のような他の流体へ伝達するように構成される。図示の実施形態において、各熱交換器318は、熱回収ユニット(HRU)338を含み、熱回収ユニット(HRU)338は、1又は2以上の他の用途にて使用するために排気ガス42から熱を回収するように構成される。例えば、図示した熱回収ユニット338各々は、熱回収蒸気発生器(HRSG)340を含み、熱回収蒸気発生器(HRSG)340は、蒸気342の発生のために排気ガス42から熱を回収するように構成される。蒸気342は、EG処理システム54、EORシステム18内の様々なプロセスで、又はタービンベースのサービスシステム14内の他の場所で使用することができる。図示の実施形態において、各HRSG340は、1又は2以上の蒸気タービン(ST)344に蒸気342を供給し、蒸気タービン(ST)344は、1又は2以上の負荷346を駆動し、機械出力348及び/又は電気出力350を発生することができる。例えば、負荷346は、電気出力350の発生を可能にする発電機を含むことができる。CHRシステム308は、直列配列で触媒ユニット316及び熱交換器318を示すが、CHRシステム308の他の実施形態は、並列配列で触媒ユニット316及び熱交換器318の2又はそれ以上を配列することができる。排気ガス42がCHRシステム308を通過した後、排気ガス42は、次いで、除湿システム310及び特定の除去システム312を通過する前に1又は2以上のブースタブロア314を流動することができる。
【0061】
除湿システム(MRS)310は、MRU354及び356のような1又は2以上の除湿ユニット(MRU)352を含むことができる。図示の実施形態において、MRU354は熱交換器358を含み、熱交換器358は、排気ガス42から離して熱を別のガス、液体、又は他の流体へ伝達し、これにより除湿のため排気ガス42を冷却するように構成することができる。例えば、熱交換器358は、凝縮器360として含まれるか又は構成することができ、凝縮器360は、排気ガス42を十分に冷却し、排気ガス42中の水分を凝縮して水362として凝縮物を除去するように機能する。しかしながら、MRU354は、様々な冷却ユニット(例えば、2、3、4、又はそれよりも多くの凝縮器、冷却器、その他)を含み、排気ガス42からの水分を凝縮し、これにより水362を生成することができる。MRS310はまた、濾過ユニットのような他の水除去技術を含むことができる。例えば、MRU356は、水ガス分離器(WGS)366、水不透過性フィルタ(WFIL)368、及び凝集フィルタ(CFIL)370などの1又は2以上の除湿分離器又はフィルタ364を含むことができ、これらは、排気ガス42から水分を捕捉して除去し、水372の出力を生成することができる。MRS310は、MRU356から上流側にMRU354を示し、MRU310の他の実施形態は、MRU356をMRU354の上流側又はこれと並列に位置決めすることができる。更に、MRS310は、追加の除湿フィルタ364、熱交換器358、又は何れかの他の除湿構成要素を含むことができる。排気ガス42がMRS310により処理されて水分を除去した後、排気ガス42は、次いで、粒子状物質除去システム312を通過することができる。
【0062】
粒子状物質除去システム(PRS)312は、直列、並列、又はこれらの何れかの組み合わせで配列することができる1又は2以上の粒子状物質除去システム(PRU)374を含むことができる。例えば、PRS312は、直列配列で配置されたPRU376及びPRU378を含むことができる。PRU376は、慣性力選別装置380、重力選別装置382、又は何れかの他のタイプの分離ユニット、或いはこれらの何れかの組み合わせを含み、これにより粒子状物質384を排気ガス42の流れから分離することができる。例えば、慣性力選別装置380は、遠心分離器を含むことができ、遠心分離器は、遠心力を使用して、排気ガス42の流れから外へ粒子状物質384を駆動する。同様に、重力選別装置382は、重力を使用して、排気ガス42の流れから外へ粒子状物質384を駆動することができる。PRU378は、第1の段フィルタ388及び第2の段フィルタ390などの1又は2以上の粒子状物質除去フィルタ386を含むことができる。これらの段フィルタ388及び390は、漸次的に薄膜フィルタのようなより微細な濾過材を含むことができる。しかしながら、段フィルタ388及び390は、水不透過性フィルタ(WFIL)、凝集フィルタ(CFIL)、薄膜フィルタ、或いはこれらの何れかの組み合わせを含むことができる。排気ガス42が第1及び第2の段フィルタ388及び390を通過する時に、フィルタ386は、排気ガス42から粒子状物質392を捕捉又は除去する。図示のPRS312は、PRU378の上流側にPRU376を有するが、他の実施形態は、PRU378をPRU376の上流側又はこれと並列に位置決めすることができる。排気ガス42がPRS312により処理されると、次いで、排気ガス42は、矢印110により示されるように、再循環してSEGRガスタービンシステム52に戻ることができる。
【0063】
排気ガス再循環経路110に沿って、CHRシステム308、MRS310、PRS312、及びブースタブロア314は、制御システム100により制御され、流入してSEGRガスタービンシステム52に戻る前に、排気ガス42の温度、圧力、流量、水分レベル、粒子状物質レベル、及びガス組成を調整することができる。例えば、制御システム100は、排気ガス再循環経路110に沿って配置された種々のセンサ304からセンサフィードバック130を受け取り、これにより酸素、一酸化炭素、水素、窒素酸化物(NO
X)、未燃炭化水素(HC)、硫黄酸化物(SO
X)、水分、又はこれらの何れかの組み合わせのエミッション(例えば、濃度レベル)を示すフィードバックを行うことができる。センサフィードバック130に応答して、制御システム100は、燃焼のためSEGRガスタービンシステム52に送給される排気ガス66、酸化剤68、及び燃料70の圧力、温度、又は流量を調整(例えば、増加、減少、又は維持)することができる。例えば、制御システム100は、センサフィードバック130に応答して、排気ガス再循環経路110、ガスタービンエンジン150の圧縮機セクション152内の入口ガイドベーン、通気システム396につながる通気バルブ394、又はこれらの何れかの組み合わせに沿ってバルブ302を調整し、これによりガスタービンエンジン150の圧縮機セクション154への排気ガス42の流れを調整することができる。
【0064】
CHRシステム308では、制御システム100は、センサフィードバック130に応答して、触媒ユニット316の各々への酸化剤燃料336の流れを調整し、これにより各触媒ユニット316内の酸化反応を増大又は低減し、再循環してSEGRガスタービンシステム52に戻る排気ガス42のガス組成を変化させることができる。例えば、制御システム100は、酸化剤燃料336の流れを増加させて各UCU334内の酸化反応を増大させ、これにより一酸化炭素(CO)及び未燃炭化水素(HC)のレベルを低下させて二酸化炭素(CO
2)のレベルを上昇させることができる。制御システム100はまた、UCU334の各々への酸化剤燃料336の流れを減少させ、これにより二酸化炭素(CO
2)のレベルを低下させて一酸化炭素(CO)及び未燃炭化水素(HC)のレベルを上昇させることができる。制御システム100はまた、排気ガスの量を選択的に増加又は減少させ、触媒ユニット316の各々を流動し、触媒ユニット316の1又は2以上をバイパスするか、又はこれらの何れかの組み合わせとすることができる。制御システム100はまた、熱回収ユニット338のような熱交換器318の1又は2以上を部分的にバイパスし又は完全にバイパスすることにより、排気ガス42を選択的に送ることができる。このようにして、制御システム100は、排気ガス42の温度を上昇又は低下させると同時に、蒸気タービン344を駆動するために蒸気発生の量を増加又は減少させることができる。
【0065】
MRS310及びPRS312において、制御システム100は、センサフィードバック130に応答して水分及び粒子状物質の十分な除去を保証することができる。例えば、水分含有量を示すセンサフィードバック130に応答して、制御システム100は、MRS310内のMRU352を制御し、排気ガス42からの除湿を増大又は低下させることができる。粒子状物質含有量を示すセンサフィードバック130に応答して、制御システム100は、PRS312内のPRU374を調整し、これにより排気ガス42からの粒子状物質除去の量を増加又は減少させることができる。制御システム100によるこれらの制御動作の各々は、EG処理システム54、SEGRガスタービンシステム52内、又はタービンベースのサービスシステム14内の他の場所からのフィードバック130に基づくことができる。特定の実施形態において、制御システム100は、排気ガス再循環経路110に沿った排気ガス42の温度、圧力、及び/又は流量をCHRシステム308、MRS310、PRS312、又はこれらの構成要素の何れか(例えば、触媒ユニット316、熱交換器318、MRU352、PRU374、その他)などの各サブシステム及び/又は構成要素の内部、上流側、又は下流側のそれぞれの目標範囲(例えば、目標温度範囲、目標圧力範囲、及び目標流量範囲)内に維持するように構成される。制御システム100は、燃料ノズル164及び燃焼器160に対する酸化剤68、燃料70、及び希釈剤の流量の変化を含むSEGRガスタービンシステム52における様々な制御された変化の間でこのような目標範囲内に温度、圧力、及び/又は流量を維持するように構成することができる。
【0066】
図6は、排気ガスストリーム95を抽出し、処理して種々の目標システム422に送給するEG供給システム78を有するシステム420の1つの実施形態の概略図である。上記で検討したように、EG供給システム78は、排気ガス抽出システム80及びEG処理システム82を含む。排気ガス抽出システム80は、SEGRガスタービンシステム52、EG処理システム54、又はタービンベースのサービスシステム14内の何れかの他の位置に沿って1又は2以上の抽出ポイント76から排気ガス42を受け取る。次いで、EG処理システム82は、圧縮システム426、除湿/脱水システム428、粒子状物質除去/濾過システム430、ガス分離システム432、及びガス精製システム434などの複数の処理サブシステム424で抽出した排気ガス42を処理する。
【0067】
図示の処理サブシステム424は、直列、並列、又はこれらの何らかの組み合わせで配置することができる。圧縮システム426は、1又は2以上の圧縮段において1又は2以上の回転圧縮機、往復圧縮機、又はこれらの何らかの組み合わせを含むことができる。除湿/脱水システム428は、1又は2以上の熱交換器、熱回収蒸気発生器のような熱回収ユニット、凝縮器、遠心水ガス分離器、フィルタ、乾燥剤又は他の脱水媒体、又はこれらの何らかの組み合わせを含むことができる。粒子状物質除去/濾過システム430は、1又は2以上の慣性力選別装置、重力選別装置、フィルタ、又はこれらの何らかの組み合わせを含むことができる。例えば、フィルタは、薄膜フィルタ、水不透過性フィルタ、凝集フィルタ、又はこれらの何らかの組み合わせを含むことができる。ガス分離システム432は、1又は2以上の溶剤ベース分離システムを含むことができ、これらは、1又は2以上の吸収器、フラッシュタンク、又はこれらの何らかの組み合わせを含むことができる。例えば、ガス分離システム432は、排気ガス42から二酸化炭素(CO
2)及び/又は窒素(N
2)を分離するように構成することができる。別の実施例によれば、ガス分離システム432は、CO
2/N
2分離器及び/又は炭素捕捉システムを含むことができる。ガス精製システム432はまた、1又は2以上の溶剤ベースガス精製器を含むことができ、ガス分離システム432からの分離ガス(例えば、CO
2及び/又はN
2)内の不純物を更に減少させることができる。例えば、何れかの分離された二酸化炭素(CO
2)は、ガス精製システム434により更に精製され、これにより分離された二酸化炭素(CO
2)の純度レベルを上昇させることができる。同様に、ガス精製システム434は、分離された窒素(N
2)を更に精製し、これにより分離された窒素(N
2)中のあらゆる不純物を除去することができる。特定の実施形態において、分離された二酸化炭素及び分離された窒素は、少なくとも約70、80、90、95、96、97、98、99、又はそれ以上の容積パーセント純度の純度レベルを有することができる。特定の実施形態において、ガス分離システム432は、第1のストリーム96、第2のストリーム97、及び第3のストリーム98などの複数の排気ガスストリーム95を生成することができる。例えば、第1のストリーム96は、CO
2リッチストリーム436を含むことができ、第2のストリーム97は、中間濃度ストリーム438を含むことができ、第3のストリーム98は、CO
2リーンストリーム440を含むことができる。
【0068】
次いで、これらの排気ガスストリーム95の1又は2以上は、1又は2以上の二次ガス処理システム442及び/又はエネルギー回収システム444に移行することができる。例えば、第1のストリーム96は、二次ガス処理システム446に移行することができ、第2のストリーム97は、二次ガス処理システム448に移行することがで、第3のストリーム98は、二次ガス処理システム450に移行することができる。同様に、第1のストリーム96は、エネルギー回収システム452に移行することができ、第2のストリーム97は、エネルギー回収システム454に移行することがで、第3のストリーム98は、エネルギー回収システム456に移行することができる。二次ガス処理システム442の各々は、圧縮システム458、除湿/脱水システム460、又は何れかの他の好適な処理構成要素を含むことができる。この場合も同様に、圧縮システム458は、直列又は並列配列で配列された1又は2以上の回転圧縮機、往復圧縮機、又はこれらの何らかの組み合わせを含むことができる。除湿/脱水システム460は、水ガス分離器、凝縮器、フィルタ、又はこれらの何らかの組み合わせを含み、これにより圧縮システム458による圧縮後、ストリーム96、97、又は98中に残っているあらゆる水分を除去することができる。この場合も同様に、ストリーム96、97、及び98の各々は、それ自体の専用の二次ガス処理システム442を通過することができ、又はこれらのストリームの2又はそれ以上は、共通二次ガス処理システム442を共有することができる。システム442におけるこの二次処理の後、処理された排気ガスストリーム96、97、及び98は、次いで、炭化水素生成システム12、パイプライン86、貯蔵タンク88、及び/又は炭素隔離システム90などの1又は2以上の目標システム422に移行することができる。換言すると、個別のストリーム96、97、及び98の何れか1又は2以上は、独立して又は全体として目標システム422の1又は2以上により使用することができる。
【0069】
エネルギー回収システム444において、ストリーム96、97、及び98の各々は、次いで、1又は2以上の負荷464を駆動して機械出力466及び/又は電気出力468を作り出す1又は2以上のタービン又は膨張器462においてエネルギー回収が可能となる。例えば、負荷464は、電気出力468を生成する1又は2以上の発電機を含むことができる。この場合も同様に、ストリーム96、97、及び98の各1つは、それ自体の専用のエネルギー回収システム452、454、又は456においてそれ自体のタービン又は膨張器462を独立して又は全体として駆動することができる。この回収したエネルギーを用いて、タービンベースのサービスシステム14全体にわたって他の機器を駆動することができる。
【0070】
図7は、ガスタービンエンジン150の圧縮機セクション154の1つの実施形態の概略図である。図示のように、圧縮機セクション154は、1又は2以上の燃焼器160の周りに配置されたケーシング490を有し、これによりケーシング490と燃焼器160との間に圧縮機排気空洞492を定める。各燃焼器160は、ヘッド端部部分166及び燃焼部分168を含む。燃焼部分168は、チャンバ494、チャンバ494の周りに配置された第1の壁又はライナー496、及び第1の壁496の周りのオフセットに配置された第2の壁又はフロースリーブ498を含むことができる。例えば、第1及び第2の壁496及び498は、互いにほぼ同軸にあり、燃焼部分168からヘッド端部部分166につながる中空円周方向空間又は流れ通路500を定めることができる。第2の壁又はフロースリーブ498は、複数の開口部又は穿孔502を含むことができ、これらは、圧縮機セクション152からの加圧排気ガス170が流れ通路500に流入できるようにする。次いで、排気ガス170は、矢印504により示されるように、ヘッド端部部分166に向かってライナー496に沿って通路500を流動し、これにより排気ガス170が、チャンバ494への送給のためにヘッド端部部分166に向かって流れる時に(例えば、1又は2以上の燃料ノズル164を通して)ライナー496を冷却する。
【0071】
特定の実施形態において、ライナー496はまた、1又は2以上の開口部又は穿孔506を含み、これにより矢印508により示されるように、直接チャンバ494への排気ガス170の一部の注入を可能にすることができる。例えば、排気ガス注入508は、希釈剤注入として機能することができ、これは、チャンバ494内の温度、圧力、流量、ガス組成(例えば、エミッションレベル)、又はこれらの何らかの組み合わせを制御するように構成することができる。詳細には、排気ガス注入508は、窒素酸化物(NO
X)のエミッションが高温の燃焼生成物において実質的に減少することができるように、チャンバ494内の温度を制御するのを助けることができる。窒素、蒸気、他の不活性ガス、又は追加の排気ガスなどの1又は2以上の追加の希釈剤は、矢印512により示されるように、1又は2以上の希釈剤注入器510を通じて注入することができる。同時に、排気ガス注入508及び希釈剤注入512は、温度、エミッションの濃度レベル、又はチャンバ494を流動する高温の燃焼ガスの他の特性を調整するように制御することができる。
【0072】
ヘッド端部部分166において、1又は2以上の燃料ノズル164は、排気ガス170、酸化剤68、燃料70、及び1又は2以上の希釈剤514(例えば、排気ガス、蒸気、窒素、他の不活性ガス、又はこれらの何らかの組み合わせ)を燃焼のためチャンバ494に送ることができる。例えば、各燃焼器160は、拡散燃料ノズル及び/又は予混合燃料ノズルとして各々構成された1、2、3、4、5、6、7、8、又はそれよりも多くの燃料ノズル164を含むことができる。例えば、各燃料ノズル164は、予混合又は独立ストリームとして酸化剤68、燃料70、希釈剤514、及び/又は排気ガス170をチャンバ494へ送給し、これにより火炎516を生成することができる。酸化剤68及び燃料70の予混合ストリームは予混合火炎をもたらすと同時に、酸化剤68及び燃料70の別個のストリームは拡散火炎をもたらす。
【0073】
制御システム100は、1又は2以上の流体供給システム518に結合され、流体供給システム518は、圧力、温度、流量、及び/又は酸化剤68、燃料70、希釈剤514、及び/又は排気ガス170の混合気を制御する。例えば、制御システム100は、当量比、エミッションレベル(例えば、一酸化炭素、窒素酸化物、硫黄酸化物、未燃炭化水素、水素、及び/又は酸素)、出力、又はこれらの何らかの組み合わせを制御するために、酸化剤68、燃料70、希釈剤514、及び/又は排気ガス170の流れを独立に制御することができる。動作中に、制御システム100は、実質的に量論的な燃焼を維持しながら流体供給システム518を制御して酸化剤68及び燃料70の流れを増加させることができ、又は制御システム100は、実質的に量論的な燃焼を維持しながら流体供給システム518を制御して酸化剤68及び燃料70の流れを減少させることができる。制御システム100は、漸増ステップ(例えば、1、2、3、4、5、又はそれよりも多くのステップ)、連続的、又はこれらの何らかの組み合わせで酸化剤68及び燃料70の流量のこれらの増加又は減少の各々を実施することができる。更に、制御システム100は、酸化剤68及び燃料70の燃料リッチ混合気、燃料リーン混合気、又はあらゆる他の混合気をチャンバ494内に提供し、これにより低酸素濃度、高酸素濃度、又は何れかの他の好適な酸素濃度、未燃炭化水素、一酸化炭素、窒素酸化物、硫黄酸化物、及びその他で高温の燃焼生成物又は排気ガス520を作り出すために、流体供給システム518を制御して酸化剤68及び燃料70の流れを増加又は減少させることができる。酸化剤68及び燃料70の流れを制御しながら、制御システム100はまた、流体供給システム518を制御して希釈剤514(例えば、蒸気、排気ガス、窒素、又は何れかの他の不活性ガス)の流れを増加又は減少させ、これによりチャンバ494をタービンセクション156に向かって通過させる高温の燃焼生成物520の温度、圧力、流量、及び/又はガス組成(例えば、エミッションレベル)を制御するのを助けることができる。
【0074】
制御システム100はまた、EG抽出システム80及びEG処理システム82を含むEG供給システム78を制御することができる。例えば、制御システム100は、燃焼器セクション154とEG抽出システム80の間の抽出管路524に沿って配置された1又は2以上のバルブ522を選択的に開放又は閉鎖することができる。制御システム100は、これらのバルブ522を選択的に開放又は閉鎖して、EG抽出システム80への排気ガス42の流れを増加又は減少させると同時に、EG抽出システム80へ送給される排気ガスの異なる温度及び/又は圧力をもたらす異なる位置から排気ガスを選択的に抽出することもできる。制御システム100はまた、通気システム530につながる管路528に沿って配置された1又は2以上のバルブ526を制御することができる。例えば、制御システム100は、バルブ526を選択的に開放して、通気システム530を通じて大気内に排気ガスの一部を通気し、これによりEG供給システム78中の圧力を低下させることができる。
【0075】
上記で検討したように、圧縮機セクション154における各燃焼器160は、1又は2以上の燃料ノズル164を含むことができ、燃料ノズル164は、予混合燃料ノズル及び/又は拡散燃料ノズルとして構成することができる。例えば、
図8、9、及び10は、予混合火炎516、552を発生するように作動可能な予混合燃料ノズル550として構成された燃料ノズル164の実施形態を示すと同時に、
図11〜16は、拡散火炎516、556を発生するように作動可能な拡散燃料ノズル554として構成された燃料ノズル164の実施形態を示す。これらの燃料ノズル550及び554は、
図17を参照して以下により詳細に検討するように、燃焼器160の各々において単独又は互いにあらゆる組み合わせで使用することができる。例えば、各燃焼器160は、予混合燃料ノズル550のみ、拡散燃料ノズル554のみ、又は予混合燃料ノズル550及び拡散燃料ノズル554の両方のあらゆる組み合わせを含むことができる。
【0076】
予混合燃料ノズル550は、酸化剤68及び燃料70を完全に又は部分的に予混合するように様々な構成を有すると同時に、排気ガス170、蒸気、窒素、又は何れかの他の好適な不活性ガスなどの1又は2以上の希釈剤514を任意選択的に予混合することができる。
図8は、注入部分560に結合された混合部分558を有する予混合燃料ノズル550の1つの実施形態の概略図である。混合部分558は、少なくとも1つのエンクロージャ564により取り囲まれた少なくとも1つの混合チャンバ562を含むが、注入部分560は、少なくとも1つの導管568により取り囲まれた少なくとも1つの注入通路566を含む。例えば、混合部分558のエンクロージャ564は、1又は2以上の導管、注入孔、スワールベーン、流れの遮断、又は他の構造を含み、酸化剤68と燃料70との間の混合を促進することができる。混合部分558はまた、排気ガス170、蒸気、窒素、又は別の不活性ガスなどの希釈剤514の1又は2以上の流れを受け取り、これにより酸化剤68及び燃料70と共に希釈剤514を混合することができる。酸化剤68及び燃料70が混合チャンバ562内で十分に混合されると、予混合燃料ノズル550は、注入通路566を通して燃料酸化剤混合気を少なくとも1つの噴出出口570に送る。酸化剤68及び燃料70(及び任意選択的に1又は2以上の希釈剤514)から出た混合気は、次いで、予混合火炎552を作り出すように点火することができる。特定の実施形態において、制御システム100は、流体供給システム518を選択的に制御して、酸化剤68及び燃料70(及び任意選択的に1又は2以上の希釈剤514)の流れを増加又は減少させ、これにより当量比、予混合火炎552により生成されたエミッションレベル、ガスタービンエンジン150の出力、又はこれらの何らかの組み合わせを調整することができる。特定の実施形態において、図示の予混合燃料ノズル550は、酸化剤68及び燃料70と何れかの希釈剤を予混合するのでなく、むしろ1又は2以上の希釈剤(例えば、排気ガス、蒸気、窒素、又は別の不活性ガス)は、燃焼ポイントの後及び/又は予混合火炎552から下流側に設けることができる。このようにして、酸化剤68及び燃料70の流れを独立に制御し、燃料/酸化剤比のより精密な制御を提供し、これにより温度及びエミッション(例えば、NO
Xエミッション)の制御のために下流側の希釈剤をまた使用しながら、火炎安定性を改善するために量論的燃焼を達成するのを助けることができる。
【0077】
図9は、混合部分558の多段構成を有する予混合燃料ノズル550の1つの実施形態の概略図である。図示のように、混合部分558は、第1及び第2の混合チャンバ580及び582を含み、これらは、エンクロージャ564の第1及び第2のエンクロージャ部分584及び586によって定められる。第1及び第2の混合チャンバ580及び582は、直列配置で示されているが、混合部分558の他の実施形態は、並列配置で第1及び第2の混合チャンバ580及び582を配列することができる。混合部分558はまた、第1及び第2の混合チャンバ580及び582と組み合わせて追加の混合チャンバを含むことができる。例えば、混合部分558は、直列配置、並列配置、又はこれらの組み合わせで1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、又はそれよりも多くの混合チャンバを含むことができる。各混合チャンバ580及び582は、スワールベーン、流れの遮断、曲がりくねった経路、直径が増加又は減少した通路、又はこれらの何らかの組み合わせなどの1又は2以上の混合デバイスを含むことができる。動作中に、混合部分558は、流体供給システム518から酸化剤68、燃料70、及び1又は2以上の希釈剤514の1又は2以上の流れを受け取る。この場合も同様に、希釈剤514は、排気ガス170、蒸気、窒素、又は1又は2以上の他の不活性ガスを含むことができる。各混合チャンバ580582は、流体供給システム518から2又はそれ以上の異なる流体を受け取って混合することができる。例えば、第1の混合チャンバ580は、酸化剤68及び燃料70の1又は2以上のストリームを受け取って混合することができるが、第2の混合チャンバ582は、酸化剤68及び希釈剤514又は燃料70及び希釈剤514の1又は2以上のストリームを受け取って混合することができる。換言すると、第1及び第2の混合チャンバ580及び582は、流体供給システム518から同じ流体ストリームの2又はそれ以上、或いは2又はそれ以上の異なる流体ストリームを受け取って混合することができる。このようにして、第1及び第2の混合チャンバ580及び582は、流体供給システム518から種々の流体を順次混合し、次いで、燃焼器160のチャンバ494への送達のために混合気を注入通路566内に向けることができる。酸化剤68、燃料70、及び1又は2以上の希釈剤514の混合気が注入通路566の噴出出口570を流動すると、混合気は、予混合火炎552を点火して形成する。この場合も同様に、制御システム100は、流体供給システム518を選択的に制御して、酸化剤68、燃料70、及び1又は2以上の希釈剤514の流れを増加、減少、又は維持し、これにより当量比、エミッションレベル、ガスタービンエンジン150の出力、又はこれらの何らかの組み合わせを調整することができる。
【0078】
図10は、スワーリングセクション592と直列に並列混合セクション590を備えた段混合部分558を有する予混合燃料ノズル550の1つの実施形態の概略図である。並列混合セクション590は、
図9を参照して上記で検討したように、第1及び第2の混合チャンバ580及び582を含み、第1及び第2の混合チャンバ580及び582は、スワーリングセクション592から上流側に互いに並列に配置される。スワーリングセクション592は、内側導管又はハブ594、内側導管594の周りに配置された外側導管596、及び内側導管594と外側導管596との間に半径方向に延びる複数のスワールベーン598を含む。スワールベーン598の各々は、傾斜又は湾曲し、流体流を予混合燃料ノズル550の長手方向軸線602の周りで円周方向600に渦巻くようにすることができる。内側導管594は内側通路604を定め、外側導管596は外側通路606を定め、各スワールベーン598は半径方向通路608を定める。スワールベーン598の1又は2以上はまた、複数の注入部分610を含み、これらは、各スワールベーン598の後端部に又はこれから下流側に直接に配置することができる。
【0079】
図示の実施形態において、流体供給システム518は、酸化剤68及び希釈剤514の1又は2以上の流れを第1の混合チャンバ580に送ると同時に、同じく燃料70及び希釈剤514の1又は2以上の流れを第2の混合チャンバ582に送給する。第1の混合チャンバ580は、酸化剤68及び希釈剤514の流れを実質的に混合し、次いで、矢印612で示されるように、内側及び外側導管594及び596の間の外側通路606に混合気を送る。次いで、酸化剤68及び希釈剤514の混合気614は、スワーリングセクション592において複数のスワールベーン598に向かって流れ、ここでスワールベーン598は、矢印600で示されるように、混合気614を軸線602の周りで渦巻かせる。
【0080】
同時に、第2の混合チャンバ582は、矢印616で示されるように、燃料70及び希釈剤514の予混合流れを内側導管594によって定められた内側通路604へ送る。次いで、燃料70及び希釈剤514の混合気618は、内側通路604に沿って縦方向に流れ、次いで、矢印620で示されるように、複数のスワールベーン598になる。複数の注入ポート610に達すると、燃料70及び希釈剤514の混合気618は、次いで、矢印622で示されるように、注入部分610を通って外側通路606へ流れる。2つの混合気(すなわち、予混合酸化剤及び希釈剤の流れ614並びに予混合燃料及び希釈剤の流れ622)は、次いで、矢印624で示されるように、注入通路566内で更に混合する。酸化剤68、燃料70、及び希釈剤514の混合気624は、次いで、噴出出口570を通って予混合燃料ノズル550を出て、その後点火して予混合火炎552を形成する。この場合も同様に、制御システム100は、流体供給システム518を選択的に制御して酸化剤68、燃料70、及び希釈剤514の流れを独立に制御し、これによりガスタービンエンジン150の当量比、エミッションレベル、出力、又はこれらの何らかの組み合わせを増加、減少、又は維持することができる。
【0081】
図11は、燃焼器160のチャンバ494への酸化剤68及び燃料70の送給のため複数の独立通路640を有する拡散燃料ノズル554の1つの実施形態の概略図である。独立通路640は、複数の同心環状通路、複数の周辺通路により取り囲まれた中央通路、又はこれらの何らかの組み合わせを含むことができる。図示の実施形態において、独立通路640は、1又は2以上の燃料出路642及び1又は2以上の酸化剤通路644を含む。例えば、図示の燃料通路642は、内側導管646によって取り囲まれた中央燃料通路であるが、1又は2以上の酸化剤通路644は、内側導管646と外側導管又は構造体648との間に配置された外側酸化剤通路である。別の実施例によれば、酸化剤通路644は、内側及び外側導管646及び648の間の燃料通路642の周りで円周方向に配置された単一の環状酸化剤通路又は複数の離散的酸化剤通路を含むことができる。これらの実施形態において、酸化剤及び燃料通路642及び644は、拡散燃料ノズル554の全長に沿って互いに隔離されたままである。内側及び外側導管646及び648は、隔離壁として機能することができ、隔離壁は、酸化剤68と燃料70との間の分離を維持する。燃料通路642は燃料出口650で終端し、1又は2以上の酸化剤通路644は1又は2以上の酸化剤出口652で終端する。これらの燃料及び酸化剤出口650及び652は、拡散燃料ノズル554の共通平面又は下流端部654に沿って配置され、これにより燃焼器160の燃料ノズル554からチャンバ494への注入後まで酸化剤68及び燃料70の混合を遅延させることができる。
【0082】
酸化剤68及び燃料70が、チャンバ494において互いに混合又は拡散すると、拡散火炎556は、輪郭又は境界656で示されるように形成する。輪郭656は、拡散壁又は火炎壁を表すことができ、ここで酸化剤68及び燃料70は、実質的に量論的な方式(例えば、実質的に量論的な燃焼)で混合及び燃焼する。換言すると、輪郭又は境界656は、拡散火炎556の安定な火炎壁を表すことができ、当量比は、約1.0又は約0.95〜1.05である。
図8〜10を参照して上記で検討した予混合燃料ノズル550と同様に、拡散燃料ノズル554は、制御システム100により制御されてガスタービンエンジン150の当量比、排気エミッション、出力、又はこれらの何らかの組み合わせを変化させることができる。例えば、図示した制御システム100は、流体供給システム518を選択的に制御し、センサフィードバック130に応答して酸化剤68及び燃料70の流れを増加、減少、又は維持する。
【0083】
図12は、注入部分672及び混合部分674を備えた複数の独立通路670を有する拡散燃料ノズル554の1つの実施形態の概略図である。混合部分674は、1又は2以上の内側混合チャンバ676及び1又は2以上の外側混合チャンバ678を含むことができる。例えば、内側混合チャンバ676は、燃料/希釈剤混合チャンバとすることができ、これらは、燃料70及び希釈剤514の1又は2以上のストリームを混合するように構成される。外側混合チャンバ676は、1又は2以上の酸化剤/希釈剤混合チャンバを含むことができ、これらは、酸化剤68及び希釈剤514の1又は2以上のストリームを混合するように構成される。これらの混合チャンバの各々は、外側エンクロージャ又は導管のような周囲の構造体を含むことができる。例えば、混合チャンバ676は、内側導管又はエンクロージャ680により取り囲むことができるが、混合チャンバ678は、外側導管又はエンクロージャ682により取り囲むことができる。特定の実施形態において、混合チャンバ678は、内側及び外側導管680及び682の間に封入することができる。
【0084】
同様に、注入部分672は、1又は2以上の燃料−希釈剤通路684及び1又は2以上の酸化剤−希釈剤通路686を含む。各燃料−希釈剤通路684は、混合チャンバ678の1又は2以上に流体的に結合されるが、酸化剤−希釈剤通路686の各々は、混合チャンバ678の1又は2以上に流体的に結合される。燃料−希釈剤通路684は、内側導管688により取り囲むことができるが、1又は2以上の酸化剤−希釈剤通路686は、外側導管690により取り囲むことができる。例えば、図示の燃料−希釈剤通路684は、中央燃料−希釈剤通路684とすることができ、これは、1又は2以上の酸化剤−希釈剤通路686により取り囲まれる。例えば、内側及び外側導管688及び690は、同心環状導管とすることができ、これは、同軸上又は同心環状配列で通路684及び686を定める。しかしながら、燃料−希釈剤通路684は、内側導管688内に配置された単一中央通路又は複数の別個の通路を表すことができる。同様に、酸化剤−希釈剤通路686は、燃料−希釈剤通路684の周囲に円周方向に互いに間隔を置いて配置された単一環状通路又は複数の離散的通路を表すことができると同時に、内側及び外側導管688及び690により互いに隔離されたままとすることができる。特定の実施形態において、内側導管680及び688は、単一連続内側導管を形成し、外側導管682及び690は、単一連続外側導管を形成する。
【0085】
動作中に、制御システム100は、流体供給システム518を選択的に制御して混合チャンバ676への酸化剤68及び希釈剤514の流れを増加、減少、又は維持し、混合チャンバ676は、混合気を燃料−希釈剤通路684に貫流する前に燃料70及び希釈剤514を混合する。同様に、制御システム100は、流体供給システム518を選択的に制御して1又は2以上の混合チャンバ678への酸化剤68及び希釈剤514の流れを増加、減少、又は維持し、混合チャンバ678は、混合気を1又は2以上の酸化剤−希釈剤通路686に送給する前に酸化剤68及び希釈剤514を混合する。次いで、拡散燃料ノズル554は、通路684に沿って燃料−希釈剤混合気698を出口692に別個に流し、一方で同時に通路686に沿って酸化剤−希釈剤混合気700を1又は2以上の出口694に流す。
図11の実施形態と同様に、出口692及び694は、拡散燃料ノズル554の共通平面又は下流端部696に沿って配列され、これにより通路686の酸化剤−希釈剤混合気700と通路684の燃料―希釈剤混合気698との間に隔離を維持することができる。この隔離は、共通平面696の下流側まで酸化剤68と燃料70との間の混合を遅延させる。
【0086】
燃料―希釈剤混合気698及び酸化剤−希釈剤混合気700が、拡散燃料ノズル554から燃焼器160のチャンバ494へ流れ込むと、混合気698及び700は、一般に互いに拡散し、拡散火炎556の拡散壁又は火炎壁を定めることができる輪郭又は境界702に沿って燃焼する。この場合も同様に、制御システム100は、流体供給システム518を選択的に制御して混合チャンバ676及び678の各々に対して酸化剤68、燃料70、及び希釈剤514の流れを独立に制御し、これにより燃焼器160のチャンバ494内の拡散及び燃焼も制御しながら、混合チャンバ676及び678の各々の内部で混合を制御することができる。例えば、制御システム100は、流体供給システム518を選択的に制御して、燃料70に対する酸化剤68の比率、酸化剤68及び燃料70の複合流に対する希釈剤514の比率、1又は2以上の混合チャンバ678及び対応する通路686の各々における希釈剤514に対する酸化剤68の比率、並びに1又は2以上の混合チャンバ676及び対応する通路684の各々における希釈剤514に対する燃料70の比率を調整することができる。従って、制御システム100は、これらの比率、流量、温度、及び流体組成(例えば、酸化剤68、燃料70、及び希釈剤514の組成)の各々を調整して、ガスタービンエンジン150の当量比、排気エミッション、及び出力を調整することができる。
【0087】
図13は、複数の独立通路720を示す拡散燃料ノズル554の1つの実施形態の概略図である。図示の通路640は、流体A通路722、1又は2以上の流体B通路724、及び1又は2以上の流体C通路726を含む。流体A通路722は、導管又は構造体728により1又は2以上の流体B通路724から分離又は隔離することができ、1又は2以上の流体B通路724は、導管又は構造体730により1又は2以上の流体C通路726から分離することができ、1又は2以上の流体C通路726は、外側導管又は構造体732により取り囲まれ又は支持することができる。
【0088】
例えば、
図14に示すように、流体通路722、724、及び726は同心配列で配置することができ、導管728は、中央流体通路として流体A通路722を取り囲み、流体B通路724は、導管728及び730の間に配置され、流体C通路726は、導管730及び732の間に配置される。この場合も同様に、流体B通路724及び流体C通路726各々が連続環状通路を表すように、導管728、730、及び732は同心配列で配置することができる。
【0089】
しかしながら、拡散燃料ノズル554は、
図15に示すように、離散的通路のような他の配列で通路722、724、及び726を配列することができる。
図15の実施形態において、流体A通路722は中央流体通路を表すが、流体B通路724及び流体C通路726は、燃料ノズル554内に互いに間隔を置いて配置された複数の離散的通路を表す。例えば、流体B通路724は、中央流体A通路722の周りで円周方向に互いに間隔を置いて配置された2、3、4、5、6、7、8、又はそれよりも多くの離散的流体通路を含むことができる。同様に、流体C通路726は、流体B通路724の周りで円周方向に互いに間隔を置いて配置された複数の離散的通路を含むことができる。例えば、流体B通路724は、通路724の第1のリング又は円形パターンで配列することができるが、流体C通路726は、通路726の第2のリング又は円形パターンで配列することができる。
【0090】
これらの構成の何れにおいても、
図13の拡散燃料ノズル554は、流体A通路722を通って流体A734、1又は2以上の流体B通路724を通って流体B736、及び1又は2以上の流体C通路726を通して及び流体B738を別個に流すように構成される。これらの流体734、736、及び738の各々は、酸化剤68、燃料70、及び希釈剤714などの1又は2以上の流体を含むことができる。しかしながら、流体734、736、及び738は、拡散燃料ノズル554内で酸化剤68及び燃料70の何れも混合せず、これにより流体が燃焼器160の開口部740、742、及び744からチャンバ494内へ放出するまで、酸化剤68及び燃料70の間の混合を遅延させることができる。この場合も同様に、これらの開口部740、742、及び744は、拡散燃料ノズル554の共通平面又は下流端部746に沿って配置することができる。次いで、種々の流体は、上記で検討したように、拡散火炎556を形成するように混合及び燃焼する。以下の表示2は、流体A、B、及びCの一部の可能な非限定的な実施例を示し、これらは、
図13〜15の拡散燃料ノズル554で使用することができる。
【0092】
上記に示したように、拡散燃料ノズル554は、拡散火炎556の発生のために通路722、724、及び726を通して様々な組み合わせの流体(例えば、酸化剤68、燃料70、及び希釈剤514)を流すことができる。この場合も同様に、酸化剤68は、酸素、周囲空気、酸素富化空気、貧酸素空気、窒素及び酸素の混合気、又はこれらの何らかの組み合わせを含むことができる。燃料70は、液体燃料及び/又はガス燃料、天然ガス、シンガスのようなガス燃料、又は本明細書で説明するあらゆる他の燃料を含むことができる。希釈剤514は、排気ガス170、蒸気、窒素、又は別の不活性ガス、或いはこれらの何らかの組み合わせを含むことができる。表2は、流体の一部の可能な実施例を描いているが、流体のあらゆる組み合わせを
図13〜15の拡散燃料ノズル554で使用することができる。加えて、描いた実施形態は、何れの燃料70も拡散燃料ノズル554内の酸化剤68と混合しないが、他の実施形態は、少量(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10容積パーセント未満)の酸化剤68を燃料70と又は少量(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10容積パーセント未満)の燃料70を酸化剤68と混合することができる。
【0093】
図16は、燃焼器160内に配置された拡散燃料ノズル554のうちの1つを有する燃焼器セクション154の1つの実施形態の概略図である。
図13〜15に示す拡散燃料ノズル554と同様に、
図16の拡散燃料ノズル554は、導管728により取り囲まれた流体A通路722と、導管730により取り囲まれた流体B通路724と、導管732により取り囲まれた流体C通路726と、外側導管又は構造体762により取り囲まれた流体D通路760とを含む。流体D通路760は、流体供給システム518から流体D764を受け取り、流体D764を1又は2以上の出口766を通してチャンバ494へ送る。通路722、724、726、及び760は、拡散燃料ノズル554の共通平面又は下流端部746に沿って配置されたそれぞれの出口740、742、744、及び766を有し、これにより流体がチャンバ495に達するまで流体734、736、738、及び764の流れを隔離することができる。このようにして、拡散燃料ノズル554は、拡散火炎556の形成を促進する。流体734、736、738、及び764の各々は、酸化剤68、燃料70、及び排気ガス170、蒸気、窒素、及び/又は1又は2以上の他の不活性ガスなどの1又は2以上の希釈剤514を含むことができる。しかしながら、流体通路722、724、726、及び760は、拡散燃料ノズル554内の酸化剤68及び燃料70の何れとも混合することなく、これにより流体がチャンバ494に達するまで酸化剤68及び燃料70の隔離を促進することができる。酸化剤68及び燃料70は、希釈剤514の1又は2以上と別個に又は部分的に予混合された独立流体通路722、724、726、及び760の各々を流動することができる。前の実施形態と同様に、制御システム100は、流体供給システム518を選択的に制御して各流体734、736、738、及び764の流れを増加、減少、又は維持し、これによりガスタービンエンジン150の流体の流体流量比、当量比、エミッションレベル、出力、又はこれらの何らかの組み合わせを調整することができる。
【0094】
図16の図示の燃焼器160はまた、燃焼器160の燃焼部分168に沿って配置された希釈剤注入システム770を含み、その結果、1又は2以上の希釈剤(例えば、排気ガス170、蒸気、窒素、又は他の不活性ガス)は、チャンバ494内に注入されて、拡散火炎556によって形成された高温の燃焼生成物772の温度、圧力、流量、ガス組成(例えば、エミッションレベル)、又はこれらの何らかの組み合わせを制御することができるようになる。例えば、希釈剤注入システム770は、第1の壁又はライナー496に配置された穿孔506の開口部と、第1及び第2の壁496及び498を通って燃焼器160のチャンバ494まで延びる複数の希釈剤注入器510とを含むことができる。動作中に、開口部又は穿孔506には、矢印508で示されるように、排気ガス170のような流体E774を注入するように構成することができる。希釈剤注入器510は、矢印512で示されるように、流体F776及び/又は流体G778をチャンバ494に注入するように構成することができる。例えば、流体F776及び流体G778は、追加の排気ガス170、蒸気、窒素、1又は2以上の他の不活性ガス、又はこれらの何らかの組み合わせを含むことができる。これらの注入された希釈剤508及び512は、拡散火炎556から生じる高温の燃焼生成物772の温度、圧力、流量、ガス組成(例えば、エミッションレベル)、又はこれらの何らかの組み合わせを制御するように構成することができる。特定の実施形態において、制御システム100は、流体供給システム518を選択的に制御して種々の流体734、736、738、764、774、776、及び778の流れを増加、減少、又は維持し、これにより酸化剤68対燃料70の比率、酸化剤68及び燃料70に対する1又は2以上の希釈剤514の比率、又はこれらの何らかの組み合わせを制御することができる。次いで、流体のこれらの制御調整は、ガスタービンエンジン150の当量比、エミッションレベル、及び出力を変更することができる。以下の表3は、流体A、B、C、D、E、F、及びGの一部の可能な非限定的な実施例を示し、これらは、
図16の拡散燃料ノズル554及び燃焼器160で使用することができる。
【0096】
上記に示したように、拡散燃料ノズル554及び燃焼器160は、拡散火炎556の発生のために通路722、724、726、及び760、開口部506、及び希釈剤注入器510を通して様々な組み合わせの流体(例えば、酸化剤68、燃料70、及び希釈剤514)を流すことができる。この場合も同様に、酸化剤68は、酸素、周囲空気、酸素富化空気、貧酸素空気、窒素及び酸素の混合気、又はこれらの何らかの組み合わせを含むことができる。燃料70は、流体燃料及び/又は天然ガス、シンガスのようなガス燃料、又は本明細書で説明するあらゆる他の燃料を含むことができる。希釈剤514は、排気ガス170、蒸気、窒素、又は別の不活性ガス、又はこれらの何らかの組み合わせを含むことができる。表3は、流体の一部の可能な実施例を描いているが、流体のあらゆる組み合わせを
図16の拡散燃料ノズル554及び燃焼器160で使用することができる。加えて、描いた実施形態は、拡散燃料ノズル554内で何れの燃料70も酸化剤68と混合することはないが、他の実施形態は、少量(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10容積パーセント未満)の酸化剤68を燃料70と又は少量(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10容積パーセント未満)の燃料70を酸化剤68と混合することができる。
【0097】
図17は、燃料ノズル164の多重ノズル構成及び希釈剤注入器510の多重注入器配列を更に示す
図7の線17−17に沿った燃焼器160の概略断面図である。図示の燃料ノズル164は、燃料ノズルA790、燃料ノズルB792、燃料ノズルC794、燃料ノズルD796、燃料ノズルE798、燃料ノズルF800、及び燃料ノズルG802を含む。図示の実施形態において、ノズル790は中央燃料ノズルであり、中央燃料ノズルは、外側又は周辺燃料ノズルとして残存する燃料ノズル792、794、796、798、800及び802により取り囲まれる。図示の実施形態は、単一中央燃料ノズル164及び6つの外側燃料ノズル164を含むが、他の実施形態は、あらゆる数の中央及び外側燃料ノズルを含むことができる。図示の燃料ノズル164は、
図8〜16を参照して示されて説明されている予混合燃料ノズル550及び/又は拡散燃料ノズル554の1又は2以上を含むことができる。例えば、燃料ノズル164の全ては、予混合燃料ノズル550として構成することができ、燃料ノズル164の全ては、拡散燃料ノズル554として構成することができ、又は燃料ノズル164は、予混合燃料ノズル550及び拡散燃料ノズル554の両方の1又は2以上を含むことができる。燃料ノズル164への流体流は、各燃料ノズル164に対して独立に制御することができ、又は流体流は、燃料ノズル164のグループで制御することができる。例えば、中央燃料ノズル790は、外側燃料ノズル792、794、796、798、800、及び802の1又は2以上のグループから独立に制御することができる。別の実施例によれば、1又は2以上の予混合燃料ノズル550は、1又は2以上の拡散燃料ノズル554から独立に制御することができる。これらの異なる制御方式は、異なる動作モードを促進することができ、これらは、量論的燃焼を提供し、排気ガス42のエミッションを低減する上で有用とすることができる。
【0098】
図17で更に示すように、燃料ノズル164及び希釈剤注入器510は、1又は2以上の希釈剤供給回路812及び1又は2以上の燃料ノズル供給回路814などの複数の流体供給回路810を通して流体供給システム518に結合することができる。例えば、希釈剤供給回路812は、1、2、3、4、5、6、7、8、又はそれよりも多くの独立希釈剤供給回路812を含み、これにより希釈剤注入器510に対して様々な希釈剤注入モードを可能にすることができる。同様に、燃料ノズル供給回路814は、1、2、3、4、5、6、7、8、又はそれよりも多くの独立燃料ノズル供給回路814を含み、これにより燃料ノズル164に対して様々な流体供給モードを可能にすることができる。例えば、燃料ノズル供給回路814は、第1のノズル回路816、第2のノズル回路818、及び第3のノズル回路820を含むことができる。これらの燃料ノズル供給回路814(例えば、816、818、及び820)の各々は、1又は2以上の燃料管路、酸化剤管路、及び/又は希釈剤管路(例えば、抽出管路、蒸気管路、窒素管路、及び/又は他の不活性ガス管路)を含むことができ、これらは、少なくとも1つの燃料ノズル164に流体的に結合される。図示の実施形態において、第1のノズル回路816は、第1のセットの燃料ノズル164(例えば、中央燃料ノズル790)に結合され、第2のノズル回路818は、第2のセットの燃料ノズル164(例えば、外側燃料ノズル794、798、及び802)に結合され、第3のノズル回路820は、第3のセットの燃料ノズル164(例えば、外側燃料ノズル792、796、及び800)に結合される。一部の実施形態において、ノズル供給回路814のうちの1つの結合された各セットの燃料ノズル164は、完全拡散燃料ノズル、完全予混合燃料ノズル、又は拡散燃料ノズル及び周辺燃料ノズルの何らかの組み合わせとすることができる。しかしながら、あらゆる数又は組み合わせの燃料ノズル164を各燃料ノズル供給回路814に結合することができ、あらゆる数のノズル供給回路814を燃料ノズル164に結合することができる。この場合も同様に、燃料ノズル供給回路814は、流体供給システム518に結合され、流体供給システム518は、バルブ、流れ調整バルブ、及び他の流れ制御を含み、燃料ノズル164への流れの流量及び圧力を制御することができる。
【0099】
次いで、流体供給システム518は、制御システム100に結合され、制御システム100は、コントローラ118を使用し、センサフィードバック130を受け取り、制御信号306を流体供給システム518に提供して回路812及び814の作動を制御することができる。図示の実施形態において、システム100のコントローラ118は、量論的制御モード822及び非量論的制御モード824(に関連する例えばコンピュータ命令又はコード)を記憶して実行ことができ、これらは、燃料リーン制御モード826及び燃料リッチ制御モード828を更に含むことができる。システム100のコントローラ118はまた、第1の流体回路制御装置832、第2の流体回路制御装置834、及び第3の流体回路制御装置836を含む流体供給制御装置830(に関連する例えばコンピュータ命令又はコード)を記憶して実行ことができる。例えば、第1の流体回路制御装置832は、第1のノズル回路816への種々の流量(例えば、酸化剤68、燃料70、及び/又は希釈剤514)を制御するように構成することができ、第2の流体回路制御装置834は、第2のノズル回路818への種々の流量(例えば、酸化剤68、燃料70、及び/又は希釈剤514)を制御するように構成することができ、第3の流体回路制御装置836は、第3のノズル回路820への種々の流量(例えば、酸化剤68、燃料70、及び/又は希釈剤514)を制御するように構成することができる。
【0100】
特定の実施形態において、量論的制御モード822は、少なくとも1つの燃料70及び少なくとも1つの酸化剤68の流量を変化させ、燃料70の酸化剤68との実質的化学量論比を提供すると同時に、非量論的制御モード824は、流量を変化させ、燃料70の酸化剤68との非化学量論比を提供するように構成される。例えば、量論的制御モード822は、約1.0又は約0.95〜約1.05の当量比を用いて実質的化学量論比を提供するように構成することができる。対照的に、非量論的制御モード824は、約0.95よりも小さいか又は約1.05よりも大きい当量比を用いて非化学量論比を提供するように構成することができる。一部の実施形態において、制御システム100は、第1のセットの流量から第2のセットの流量に流量を変化させるように構成することができると同時に、第1及び第2の流量は、互いに異なる(例えば、互いにより大きいか又はより小さい)。流量の制御された変化はまた、量論的制御モード822と非量論的制御モード824との間の移行を伴うことができ、又は流量の制御された変化はまた、実質的化学量論比の維持を伴うことができる。流量の制御された変化はまた、第1の出力(又は第1の負荷)から第2の出力(又は第2の負荷)へのSEGRガスタービンシステム52の出力(又は負荷)の変化を伴うことができ、第1及び第2の出力(例えば、負荷)は、互いに異なる(例えば、互いにより小さいか又はより大きい)。例えば、出力の制御された変化は、タービン負荷の制御された変化、タービン定格負荷又は通常負荷(例えば、100パーセント)から部分負荷(例えば、50パーセント)への低下を伴う場合がある。流量の制御された変化はまた、1又は2以上の目標エミッション範囲内に排気ガスのエミッションを維持することを伴う場合があり、エミッションは、一酸化炭素、酸素、窒素酸化物、硫黄酸化物、未燃炭化水素、水素、又はこれらの何らかの組み合わせを含むことができる。特定の実施形態において、1又は2以上の目標エミッション範囲は、約50ppmv(百万分の1体積)未満の酸素範囲及び/又は約5000ppmv未満の一酸化炭素範囲を含むことができる。他の実施形態において、1又は2以上の目標エミッション範囲は、約10ppmv未満の酸素範囲及び/又は約1000ppmv未満の一酸化炭素範囲を含む。
【0101】
一部の実施形態において、量論的制御モード822の制御システム100は、複数のセットの流量の中でも流量(例えば、酸化剤68及び燃料70)を漸次的に減少させ、複数の出力(例えば、全負荷、第1の部分負荷、第2の部分負荷、その他)の中でもSEGRガスタービンシステム52の出力(例えば、負荷)を漸次的に減少させ、1又は2以上の目標エミッション範囲内に排気ガスのエミッションを維持しながら、実質的化学量論比を維持するように構成される。制御システム100はまた、流量を漸次的に減少させ、出力を漸次的に低下させ、エミッションを維持した後、量論的制御モード822から非量論的制御モード824に移行するように構成することができる。量論的制御モード822から非量論的制御モード824に移行した後、制御システム100はまた、非量論的制御モード824の燃料リッチ制御モード又は燃料リーン制御モードで作動するように構成することができる。制御システム100はまた、第1のセットの目標エミッション範囲(例えば、量論的制御モード822で作動しながら)及び第2のセットの目標エミッション範囲(例えば、非量論的制御モード824で作動しながら)内に排気ガスのエミッションを維持するように構成することができ、第1及び第2のセットの目標エミッション範囲は、互いに異なる。上述の実施例は、SEGRガスタービンエンジン52にいくつかの制御シナリオを提供するが、いくつかの制御シナリオは、拡散燃料ノズル、予混合燃料ノズル、又はこれらの何らかの組み合わせを用いる制御システム100により実行することができる点は理解されたい。
【0102】
図18は、拡散火炎作動性曲線844及び予混合火炎作動性曲線846を含むSEGRガスタービンシステム52に対する排気ガス再循環(EGR)流量及びガスタービン負荷840対燃料/酸化剤比842のグラフである。SEGRガスタービンシステム52によるEGR流量は、ガスタービンエンジン150にかかる負荷にほぼ比例的であり、従って、Y軸840は、全体的に、EGR流量及びガスタービン負荷の両方を示す。一般に、各曲線844及び846の上及びその左側の面積は、SEGRガスタービンシステム52の各火炎構成に対して不安定な領域を表す。拡散火炎作動性曲線844は、予混合火炎作動性曲線846を実質的に超えており、拡散燃焼で作動するSEGRガスタービンシステム52に対する実質的により大きなEGR流量及び負荷範囲を示す点は注目すべきである。
図18に示すように、拡散火炎作動性曲線844は、拡散燃料ノズル554を装備する燃焼器160に対応することができ、排気ガス(例えば、希釈剤)は、燃焼ポイントの後の拡散燃料ノズル554から下流側で及び/又はノズル554によって発生する拡散火炎556から下流側で注入される。このような拡散燃焼構成の1つの実施例は、
図16に示されている。対照的に、予混合火炎作動性曲線846は、予混合燃料ノズル550を装備した燃焼器160に対応することができ、酸化剤68、燃料70、及び希釈剤514(例えば、排気ガス)は、燃焼ポイントの前に(すなわち、予混合火炎552から蒸留側で)予混合される。この場合も同様に、拡散火炎作動性曲線844は、SEGRガスタービンシステム52を通るはるかに大きなEGR流量を示し、これはまた、目標システム422にて使用するためのより大きなCO
2の生成を意味する。上述の拡散燃焼構成で作動するSEGRガスタービンシステム52はまた、酸素及び一酸化炭素のエミッションを実質的に低減している場合がある。これらのエミッション低減は、酸化剤68、燃料70、及び希釈剤514(例えば、排気ガス)の流れの独立制御に少なくとも部分的に起因すると考えられる。拡散燃料ノズル554及び希釈剤注入(例えば、
図16の希釈剤注入システム770)の種々の構成は、炭化水素生成システム12のような目標システム422に使用するためにガスタービン負荷の作動可能範囲、排気ガスの処理能力、及び排気ガス42(例えば、ストリーム95)の出力を実質的に増加させることができると考えられている。
【0103】
(補足説明)
例証として、以下の条項は、本開示の更なる説明として提供されるものである。
【0104】
実施形態1. 拡散火炎を発生するように構成された第1の拡散燃料ノズルを含むタービン燃焼器と、タービン燃焼器において拡散火炎からの燃焼生成物によって駆動されるタービンと、排気ガスを圧縮してそれを排気ガス再循環経路に沿ってタービンからタービン燃焼器に送るように構成された排気ガス圧縮機と、流量を変化させて少なくとも1つの酸化剤との少なくとも1つの燃料のほぼ化学量論的な比を提供するように構成された量論的制御モードと流量を変化させて少なくとも1つの酸化剤との少なくとも1つの燃料の非化学量論的な比を提供するように構成された非量論的制御モードとでタービン燃焼器への少なくとも1つの酸化剤及び少なくとも1つの燃料の流量を制御するように構成された制御システムとを含むシステム。
【0105】
実施形態2. 量論的制御モードが、約1.0の当量比を用いてほぼ化学量論的な比を提供するように構成される実施形態1に記載のシステム。
【0106】
実施形態3. 量論的制御モードが、約0.95と約1.0の間の当量比を用いてほぼ化学量論的な比を提供するように構成される前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0107】
実施形態4. 非量論的制御モードが、約0.95未満又は約1.0よりも大きい当量比を用いて非化学量論比を提供するように構成される前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0108】
実施形態5. 制御システムが、流量を第1のセットの流量から第2のセットの流量に変化させ、量論的制御モードと非量論的制御モードの間で移行するように構成される前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0109】
実施形態6. 第2のセットの流量が、第1のセットの流量未満である前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0110】
実施形態7. 第2のセットの流量が、第1のセットの流量よりも大きい前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0111】
実施形態8. 量論的制御モードにおける制御システムが、ほぼ化学量論的な比を維持しながら、流量を第1のセットの流量から第2のセットの流量に変化させるように構成される前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0112】
実施形態9. 第2のセットの流量が、第1のセットの流量未満である前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0113】
実施形態10. 第2のセットの流量が、第1のセットの流量よりも大きい前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0114】
実施形態11. 量論的制御モードにおける制御システムが、流量をそれぞれ第1のセットの流量から第2のセットの流量に変化させることによって、タービンの電力出力を第1の電力出力から第2の電力出力に変化させるように構成される前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0115】
実施形態12. 第2のセットの流量が、第1のセットの流量未満であり、第2の電力出力が、第1の電力出力未満である前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0116】
実施形態13. 第2のセットの流量が、第1のセットの流量よりも大きく、第2の電力出力が、第1の電力出力よりも大きい前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0117】
実施形態14. 量論的制御モードにおける制御システムが、流量を第1のセットの流量から第2のセットの流量に変化させながら、排気ガスのエミッションを1又は2以上の目標エミッション範囲内に維持するように構成される前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0118】
実施形態15. エミッションが、一酸化炭素、酸素、窒素酸化物、硫黄酸化物、未燃炭化水素、水素、又はこれらの何れかの組み合わせを含む前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0119】
実施形態16. 1又は2以上の目標エミッション範囲が、約50ppmv(百万分の1体積)未満の酸素範囲及び/又は約5000ppmv未満の一酸化炭素範囲を含む前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0120】
実施形態17. 1又は2以上の目標エミッション範囲が、約10ppmv(百万分の1体積)未満の酸素範囲及び/又は約1000ppmv未満の一酸化炭素範囲を含む前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0121】
実施形態18. 量論的制御モードにおける制御システムが、ほぼ化学量論的な比を維持しながら、複数のセットの流量の中で流量を漸次的に変化させるように構成される前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0122】
実施形態19. 複数のセットの流量が、少なくとも3つのセットの流量を含む前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0123】
実施形態20. 複数のセットの流量が、少なくとも4つのセットの流量を含む前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0124】
実施形態21. 量論的制御モードにおける制御システムが、ほぼ化学量論的な比を維持するように構成されると同時に、複数のセットの流量の中で流量を漸次的に減少させ、複数の出力の中のタービンの電力出力を漸次的に減少させ、1又は2以上の目標エミッション範囲内に排気ガスのエミッションを維持する前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0125】
実施形態22. エミッションが、一酸化炭素、酸素、窒素酸化物、硫黄酸化物、未燃炭化水素、水素、又はこれらの何れかの組み合わせを含む前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0126】
実施形態23. 1又は2以上の目標エミッション範囲が、約50ppmv(百万分の1体積)未満の酸素範囲及び/又は約5000ppmv未満の一酸化炭素範囲を含む前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0127】
実施形態24. 1又は2以上の目標エミッション範囲が、約10ppmv(百万分の1体積)未満の酸素範囲及び/又は約1000ppmv未満の一酸化炭素範囲を含む前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0128】
実施形態25. 制御システムが、流量を漸次的に減少させ、電力出力を漸次的に減少させ、エミッションを維持した後、量論的制御モードから非量論的制御モードに移行するように構成される前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0129】
実施形態26. 量論的制御モードから非量論的制御モードへの移行後、制御システムが、非量論的制御モードの燃料リッチ制御モードで作動するように構成される前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0130】
実施形態27. 量論的制御モードから非量論的制御モードへの移行後、制御システムが、非量論的制御モードの燃料リーン制御モードで作動するように構成される前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0131】
実施形態28. 制御システムが、量論的制御モードで作動しながら、第1のセットの目標エミッション範囲内に排気ガスのエミッションを維持するように構成され、制御システムが、非量論的制御モードで作動しながら、第2のセットの目標エミッション範囲内に排気ガスのエミッションを維持するように構成され、第1及び第2のセットの目標エミッション範囲は互いに異なる前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0132】
実施形態29. 非量論的制御モードが、少なくとも約1000ppmv(百万分の1体積)未満の酸素エミッションの目標エミッション範囲を有する燃料リーン制御モードを含む前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0133】
実施形態30. 非量論的制御モードが、約100ppmv(百万分の1体積)未満の一酸化炭素エミッションの目標エミッション範囲を有する燃料リーン制御モードを含む前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0134】
実施形態31. 非量論的制御モードが、約20ppmv(百万分の1体積)未満の一酸化炭素エミッションの目標エミッション範囲を有する燃料リーン制御モードを含む前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0135】
実施形態32. 非量論的制御モードが、約200ppmv(百万分の1体積)未満の窒素酸化物エミッションの目標エミッション範囲を有する燃料リーン制御モードを含む、前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0136】
実施形態33. 非量論的制御モードが、約100ppmv(百万分の1体積)未満の窒素酸化物エミッションの目標エミッション範囲を有する燃料リーン制御モードを含む、前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0137】
実施形態34. 制御システムが、複数のセットの流量の中で流量を漸次的に変化させ、流量の変化に応答して、複数の電力出力の中のタービンの電力出力を漸次的に変化させ、流量の変化の前及び後に、1又は2以上の目標エミッション範囲内に排気ガスのエミッションを維持し、流量の変化の前及び後に、目標温度範囲内の排気ガス再循環経路に沿って排気ガスの温度を維持し、流量の変化の前及び後に、目標圧力範囲内に排気ガス再循環経路に沿って排気ガスの圧力を維持するように構成される前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0138】
実施形態35. 制御システムが、排気ガス再循環経路に沿って少なくとも1つの触媒ユニットから下流側で目標温度内に温度を維持するように構成される前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0139】
実施形態36. 制御システムが、排気抽出バルブ、抽出通気バルブ、排気ガス圧縮機又は酸化剤圧縮機の作動速度、排気ガス圧縮機の入口ガイドベーンの位置、排気ガス圧縮機の再利用バルブ、又はこれらの何れかの組み合わせのうちの少なくとも1つを調整することによって圧力を維持するように構成される前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0140】
実施形態37. タービン燃焼器が、第1の流体供給回路に結合された第1のセットの燃料ノズルと、第2の流体供給回路に結合された第2のセットの燃料ノズルとを含み、第1の拡散ノズルが、第1又は第2のセットの燃料ノズルのどちらかの一部であり、制御システムが、第1及び第2の流体供給回路を通して流体流を独立して制御するように構成される前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0141】
実施形態38. 第1のセットの燃料ノズルが、単一燃料ノズルを含み、第2のセットの燃料ノズルが、複数の燃料ノズルを含む前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0142】
実施形態39. 第1のセットの燃料ノズルが、第1の複数の燃料ノズルを含み、第2のセットの燃料ノズルが、第2の複数の燃料ノズルを含む前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0143】
実施形態40. タービン燃焼器が、第3の流体供給回路に結合された第3のセットの燃料ノズルを含み、制御システムが、第1、第2、及び第3の流体供給回路を通して流体流を独立して制御するように構成される前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0144】
実施形態41. 制御システムが、異なる割合で第1及び第2の流体供給回路を通して流体流を独立に変化させるように構成される前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0145】
実施形態42. 制御システムが、等しい割合で第1及び第2の流体供給回路を通して流体流を独立に変化させるように構成される前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0146】
実施形態43. 第1のセットの燃料ノズルが、少なくとも第1の拡散燃料ノズルを含み、第2のセットの燃料ノズルが、第2の拡散燃料ノズルを含む前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0147】
実施形態44. 第1のセットの燃料ノズルが、少なくとも第1の拡散燃料ノズルを含み、第2のセットの燃料ノズルが、第1の予混合燃料ノズルを含む前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0148】
実施形態45. 排気ガス再循環経路に沿って配置された第1の触媒ユニットを含む前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0149】
実施形態46. 第1の触媒ユニットが、排気ガスにおける酸素、一酸化炭素、二酸化炭素、窒素酸化物、未燃炭化水素、又は何れかの組み合わせの濃度レベルを制御するように構成される前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0150】
実施形態47. 第1の触媒ユニットが、酸化触媒、一酸化炭素還元触媒、窒素酸化物還元触媒、アルミニウム酸化物、ジルコニウム酸化物、シリコーン酸化物、チタン酸化物、プラチナ酸化物、パラジウム酸化物、コバルト酸化物、又は混合金属酸化物、又はこれらの組み合わせを含む前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0151】
実施形態48. 第1の触媒ユニットが、排気ガス及び酸化剤燃料による酸化反応を駆動するように構成される前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0152】
実施形態49. 制御システムが、酸化剤燃料の流れを調整して酸化反応を制御するように構成される前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0153】
実施形態50. 制御システムが、センサフィードバックに応答して酸化剤燃料の流れを調整するように構成され、センサフィードバックが、酸素、一酸化炭素、水素、窒素酸化物、未燃炭化水素、又はこれらの何れかの組み合わせを示すガス組成フィードバックを含む前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0154】
実施形態51. 排気ガス再循環経路に沿って配置された第1の熱回収ユニット、第2の熱回収ユニット、又はこれらの組み合わせを含む前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0155】
実施形態52. 排気ガス再循環経路に沿って配置された第1の触媒ユニット、第2の触媒ユニット、又はこれらの組み合わせを含む前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0156】
実施形態53. 第1又は第2の触媒ユニットが、第1又は第2の熱回収ユニットの上流側、下流側、又はこれと一体化して配置される前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0157】
実施形態54. 第1の熱回収蒸気発生器を有する第1の熱回収ユニットを含む前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0158】
実施形態55. 第1の熱回収蒸気発生器に結合された第1の蒸気タービンを含む前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0159】
実施形態56. 第2の熱回収蒸気発生器を有する第2の熱回収ユニットと、第1の熱回収蒸気発生器に結合された第1の蒸気タービンと、第2の熱回収蒸気発生器に結合された第2の蒸気タービンとを含む前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0160】
実施形態57. 排気ガス再循環経路に沿って配置された除湿システム及び/又は粒子状物質除去システムを含む前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0161】
実施形態58. 除湿システムが、熱交換器、凝縮器、水ガス分離器、第1のフィルタ、又はこれらの何れかの組み合わせを含み、粒子状物質除去システムが、慣性力選別装置、重力選別装置、第2のフィルタ、又はこれらの何れかの組み合わせを含む前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0162】
実施形態59. 排気ガス再循環経路に沿って配置されたブースタブロアを含む前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0163】
実施形態60. 排気ガス再循環経路に沿って配置された熱回収ユニット、ブースタブロア、除湿ユニット、及び粒子状物質除去ユニットを含む前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0164】
実施形態61. 第1の拡散燃料ノズルが、該第1の拡散燃料ノズルに沿って互いに隔離された第1の燃料通路及び第1の酸化剤通路を含む前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0165】
実施形態62. 第1の拡散燃料ノズルが、第1の希釈剤通路を含む前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0166】
実施形態63. 第1の希釈剤通路が、第1の拡散燃料ノズルを通して排気ガスの一部を流すように構成される前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0167】
実施形態64. 第1の希釈剤通路が、第1の拡散燃料ノズルを通して排気ガスの一部、蒸気、窒素、別の不活性ガス、又はこれらの組み合わせを流すように構成される前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0168】
実施形態65. タービン燃焼器が、第1の拡散燃料ノズルから下流側に配置された希釈剤注入システムを含む前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0169】
実施形態66. 希釈剤注入システムが、排気ガス、蒸気、窒素、又は別の不活性ガス、又はこれらの組み合の一部を第1の拡散燃料ノズルから下流側のタービン燃焼器のチャンバへ注入するように構成される前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0170】
実施形態67. 希釈剤注入システムが、タービン燃焼器のライナー内に複数の開口部を含み、複数の開口部が、タービン燃焼器のチャンバへ排気ガスの一部を注入するように構成される前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0171】
実施形態68. タービン燃焼器が、チャンバの周りに配置された第1の壁、第1の壁の周りに配置された第2の壁、及び第1及び第2の壁の間に配置された排気ガス通路を含み、希釈剤注入システムが、タービン燃焼器の第1及び第2の壁を通って延びる複数の希釈剤注入器を含む前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0172】
実施形態69. 複数の希釈剤注入器が、排気ガス、蒸気、窒素、又は別の不活性ガスの一部をタービン燃焼器のチャンバへ注入するように構成される前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0173】
実施形態70. 排気ガスの一部を抽出するように構成された排気ガス抽出システムを含む前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0174】
実施形態71. 排気ガスの一部を処理するように構成された排気ガス処理システムを含む前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0175】
実施形態72. 排気ガス処理システムが、排気ガスの一部を複数のガスストリームに分離するように構成されたガス分離システムを含む前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0176】
実施形態73. 複数のガスストリームが、二酸化炭素(CO
2)リッチである第1のストリームと二酸化炭素(CO
2)リーンである第2のストリームとを含む前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0177】
実施形態74. 排気ガス処理システムが、第1又は第2のストリームのうちの少なくとも一方を受け取るように構成されたガス圧縮システム、除湿システム、粒子状物質除去システム、又はこれらの組み合わせを含む前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0178】
実施形態75. 排気ガス処理システムが、複数のガスストリームのうちの少なくとも1つを精製するように構成されたガス精製システムを含む前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0179】
実施形態76. 複数のストリームのうちの少なくとも1つを受け取るように構成された目標システムを含み、目標システムが、炭化水素生成システム、地下リザーバ、炭素隔離システム、パイプライン、貯蔵タンク、又はこれらの何れかの組み合わせを含む前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0180】
実施形態77. 排気ガス処理システムが、排気ガスの一部を圧縮するように構成された圧縮システムを含む前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0181】
実施形態78. 排気ガス処理システムが、除湿システム及び/又は粒子状物質除去システムを含む前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0182】
実施形態79. センサフィードバックに応答して1又は2以上の作動パラメータを調整し、排気ガスの当量比又はエミッションレベルを制御する制御システムを含む前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0183】
実施形態80. 1又は2以上の作動パラメータが、タービン燃焼器への酸化剤流量及び/又は燃料流量を含む前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0184】
実施形態81. 制御システムが、約0.95〜1.05の当量比を維持するように構成される前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0185】
実施形態82. センサフィードバックが、酸素、一酸化炭素、水素、窒素酸化物、未燃炭化水素、又はこれらの何れかの組み合わせに関連するガス組成フィードバックを含む前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0186】
実施形態83. 制御システムが、センサフィードバックを得るように構成された複数のセンサに結合され、複数のセンサが、排気ガス再循環経路、タービン燃焼器、タービン、排気ガス圧縮機、又はこれらの組み合わせに沿って配置される前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0187】
実施形態84. 排気ガス圧縮機からタービンまでバイパス管路を含み、バイパス管路が、排気ガス圧縮機からタービンまで排気ガスのバイパス流れを冷却するように構成された熱交換器を含む前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0188】
実施形態85. タービン燃焼器、タービン、及び排気ガス圧縮機を有するガスタービンを含み、ガスタービンエンジンが、量論的排気ガス再循環(SEGR)ガスタービンエンジンである前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0189】
実施形態86. ガスタービンエンジンに結合された排気ガス抽出システム、排気ガス抽出システムに結合された排気ガス処理システム、及び排気ガス抽出システムに結合された炭化水素生成システムを含む前述の何れかの実施形態に記載のシステム。
【0190】
実施形態87. 拡散火炎として混合して燃焼し、燃焼生成物を生成する少なくとも1つの酸化剤及び少なくとも1つの燃料をタービン燃焼器のチャンバの中に注入する段階と、燃焼生成物でタービンを駆動する段階及び排気ガスを出力する段階と、排気ガスを排気ガス再循環経路に沿って排気ガス圧縮機まで再循環させる段階と、排気ガスを圧縮してそれをタービン燃焼器に送る段階と、流量を変化させて少なくとも1つの酸化剤との少なくとも1つの燃料のほぼ化学量論的な比を提供するように構成された量論的制御モードでタービン燃焼器への少なくとも1つの酸化剤及び少なくとも1つの燃料の流量を制御する段階と、流量を変化させて少なくとも1つの酸化剤との少なくとも1つの燃料の非化学量論的な比を提供するように構成された非量論的制御モードでタービン燃焼器への少なくとも1つの酸化剤及び少なくとも1つの燃料の流量を制御する段階とを含む方法。
【0191】
実施形態88. 量論的制御モードで制御する段階が、約1.0の当量比を用いてほぼ化学量論的な比を提供する段階を含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0192】
実施形態89. 量論的制御モードで制御する段階が、約0.95〜約1.05の当量比を用いてほぼ化学量論的な比を提供する段階を含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0193】
実施形態90. 非量論的制御モードで制御する段階が、約0.95未満又は約1.05よりも大きい当量比を用いて非化学量論比を提供する段階を含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0194】
実施形態91. 流量を第1のセットの流量から第2のセットの流量に変化させる段階と、量論的制御モードと非量論的制御モードの間で移行する段階とを含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0195】
実施形態92. 第2のセットの流量が、第1のセットの流量未満である前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0196】
実施形態93. 第2のセットの流量が、第1のセットの流量よりも大きい前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0197】
実施形態94. 量論的制御モードで制御する段階が、ほぼ化学量論的な比を維持しながら流量を第1のセットの流量から第2のセットの流量に変化させる段階を含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0198】
実施形態95. 第2のセットの流量が、第1のセットの流量未満である前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0199】
実施形態96. 第2のセットの流量が、第1のセットの流量よりも大きい前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0200】
実施形態97. 量論的制御モードで制御する段階が、流量をそれぞれ第1のセットの流量から第2のセットの流量に変化させることによって、タービンの電力出力を第1の電力出力から第2の電力出力に変化させる段階を含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0201】
実施形態98. 第2のセットの流量が、第1のセットの流量未満であり、第2の電力出力が、第1の電力出力未満である前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0202】
実施形態99. 第2のセットの流量が、第1のセットの流量よりも大きく、第2の電力出力が、第1の電力出力よりも大きい前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0203】
実施形態100. 量論的制御モードで制御する段階が、流量を第1のセットの流量から第2のセットの流量に変化させながら、排気ガスのエミッションを変化させて1又は2以上の目標エミッション範囲内に維持する段階を含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0204】
実施形態101. エミッションが、一酸化炭素、酸素、窒素酸化物、硫黄酸化物、未燃炭化水素、水素、又はこれらの何れかの組み合わせを含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0205】
実施形態102. 1又は2以上の目標エミッション範囲が、約50ppmv(百万分の1体積)未満の酸素範囲及び/又は約5000ppmv未満の一酸化炭素範囲を含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0206】
実施形態103. 1又は2以上の目標エミッション範囲が、約10ppmv(百万分の1体積)未満の酸素範囲及び/又は約1000ppmv未満の一酸化炭素範囲を含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0207】
実施形態104. 量論的制御モードで制御する段階が、ほぼ化学量論的な比を維持しながら、複数のセットの流量の中で流量を漸次的に変化させる段階を含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0208】
実施形態105. 複数のセットの流量が、少なくとも3つのセットの流量を含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0209】
実施形態106. 複数のセットの流量が、少なくとも4つのセットの流量を含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0210】
実施形態107. 量論的制御モードで制御する段階が、ほぼ化学量論的な比を維持する段階を含むと同時に、複数のセットの流量の中で流量を漸次的に減少させる段階と、複数の電力出力の中のタービンの電力出力を漸次的に減少させる段階と、1又は2以上の目標エミッション範囲内に排気ガスのエミッションを維持する段階とを含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0211】
実施形態108. エミッションが、一酸化炭素、酸素、窒素、硫黄酸化物、未燃炭化水素、水素、又はこれらの何れかの組み合わせを含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0212】
実施形態109. 1又は2以上の目標エミッション範囲が、約50ppmv(百万分の1体積)未満の酸素範囲及び/又は約5000ppmv未満の一酸化炭素範囲を含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0213】
実施形態110. 1又は2以上の目標エミッション範囲が、約10ppmv(百万分の1体積)未満の酸素範囲及び/又は約1000ppmv未満の一酸化炭素範囲を含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0214】
実施形態111. 流量を漸次的に減少させ、出力を漸次的に減少させ、かつエミッションを維持した後、量論的制御モードから非量論的制御モードに移行する段階を含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0215】
実施形態112. 量論的制御モードから非量論的制御モードへの移行後、非量論的制御モードで制御する段階が、燃料リッチ制御モードで作動する段階を含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0216】
実施形態113. 量論的制御モードから非量論的制御モードへの移行後、非量論的制御モードで制御する段階が、燃料リーン制御モードで作動する段階を含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0217】
実施形態114. 量論的制御モードで制御する段階が、第1のセットの目標エミッション範囲内に排気ガスのエミッションを維持する段階を含み、非量論的制御モードで制御する段階が、第2のセットの目標エミッション範囲内に排気ガスのエミッションを維持する段階を含み、第1及び第2のセットの目標エミッション範囲は互いに異なる前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0218】
実施形態115. 非量論的制御モードで制御する段階が、少なくとも約1000ppmv(百万分の1体積)未満の酸素エミッションの目標エミッション範囲を有する燃料リーン制御モードで作動する段階を含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0219】
実施形態116. 非量論的制御モードで制御する段階が、約100ppmv(百万分の1体積)未満の一酸化炭素エミッションの目標エミッション範囲を有する燃料リーン制御モードで作動する段階を含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0220】
実施形態117. 非量論的制御モードで制御する段階が、約20ppmv(百万分の1体積)未満の一酸化炭素エミッションの目標エミッション範囲を有する燃料リーン制御モードで作動する段階を含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0221】
実施形態118. 非量論的制御モードで制御する段階が、約200ppmv(百万分の1体積)未満の窒素酸化物エミッションの目標エミッション範囲を有する燃料リーン制御モードで作動する段階を含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0222】
実施形態119. 非量論的制御モードで制御する段階が、約100ppmv(百万分の1体積)未満の窒素酸化物エミッションの目標エミッション範囲を有する燃料リーン制御モードで作動する段階を含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0223】
実施形態120. 複数のセットの流量の中で流量を漸次的に変化させ、流量の変化に応答して、複数の電力出力の中のタービンの電力出力を漸次的に変化させ、流量の変化の前及び後に、1又は2以上の目標エミッション範囲内に排気ガスのエミッションを維持し、流量の変化の前及び後に、目標温度範囲内に排気ガス再循環経路に沿って排気ガスの温度を維持し、流量の変化の前及び後に、目標圧力範囲内に排気ガス再循環経路に沿って排気ガスの圧力を維持するために1又は2以上の作動パラメータを制御する段階を含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0224】
実施形態121. 制御する段階が、排気ガス再循環経路に沿って少なくとも1つの触媒ユニットから下流側で目標温度内に温度を維持する段階を含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0225】
実施形態122. 制御する段階が、排気抽出バルブ、抽出通気バルブ、排気ガス圧縮機又は酸化剤圧縮機の作動速度、排気ガス圧縮機の入口ガイドベーンの位置、排気ガス圧縮機の再利用バルブ、又はこれらの何れかの組み合わせのうちの少なくとも1つを調整することによって圧力を維持する段階を含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0226】
実施形態123. 第1及び第2の流体供給回路を通して流体流を独立して制御する段階を含み、タービン燃焼器が、第1の流体供給回路に結合された第1のセットの燃料ノズルと、第2の流体供給回路に結合された第2のセットの燃料ノズルとを含み、第1又は第2のセットの燃料ノズルのうちの少なくとも1つが、拡散火炎を発生するように構成された第1の拡散燃料ノズルを含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0227】
実施形態124. 第1のセットの燃料ノズルが、単一燃料ノズルを含み、第2のセットの燃料ノズルが、複数の燃料ノズルを含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0228】
実施形態125. 第1のセットの燃料ノズルが、第1の複数の燃料ノズルを含み、第2のセットの燃料ノズルが、第2の複数の燃料ノズルを含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0229】
実施形態126. 第1の流体供給回路、第2の流体供給回路、及び第3の流体供給回路を通して流体流を独立して制御する段階を含み、タービン燃焼器が、第3の流体供給回路に結合された第3のセットの燃料ノズルを含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0230】
実施形態127. 異なる割合で第1及び第2の流体供給回路を通して流体流を独立に変化させる段階を含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0231】
実施形態128. 等しい割合で第1及び第2の流体供給回路を通して流体流を独立に変化させる段階を含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0232】
実施形態129. 第1のセットの燃料ノズルが、少なくとも第1の拡散燃料ノズルを含み、第2のセットの燃料ノズルが、第2の拡散燃料ノズルを含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0233】
実施形態130. 第1のセットの燃料ノズルが、少なくとも第1の拡散燃料ノズルを含み、第2のセットの燃料ノズルが、第1の予混合燃料ノズルを含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0234】
実施形態131. 注入する段階が、少なくとも1つの酸化剤及び少なくとも1つの燃料を第1の拡散燃料ノズルに沿って互いに隔離されたそれぞれの第1及び第2の通路から別個に注入する段階を含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0235】
実施形態132. 第1及び第2の通路が、同心配列で配置される前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0236】
実施形態133. 第1の通路が、第2の通路の周囲に延びる前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0237】
実施形態134. 第2の通路が、第1の通路の周囲に延びる前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0238】
実施形態135. 少なくとも1つの希釈剤をチャンバ内に注入する段階を含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0239】
実施形態136. 少なくとも1つの希釈剤が、排気ガスの一部、蒸気、窒素、別の不活性ガス、又はこれらの組み合わせを含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0240】
実施形態137. 少なくとも1つの酸化剤及び少なくとも1つの燃料を第1の拡散燃料ノズルに沿って互いに隔離されたそれぞれの第1及び第2の通路から別個に注入する段階と、第1の拡散燃料ノズルを通して希釈剤の流れを送る段階とを含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0241】
実施形態138. 第1の拡散燃料ノズルから下流側のチャンバに希釈剤の流れを送る段階を含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0242】
実施形態139. 希釈剤の流れをタービン燃焼器のライナー内の複数の開口部を通して注入する段階を含み、希釈剤の流れが、排気ガスの一部を含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0243】
実施形態140. 希釈剤の流れをタービン燃焼器の少なくとも1つの壁を通って延びる複数の希釈剤注入器を通して注入する段階を含み、希釈剤の流れが、排気ガス、蒸気、窒素、又は別の不活性ガスの一部を含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0244】
実施形態141. 排気ガス再循環経路に沿って第1の触媒ユニットを用いて排気ガスを処理する段階を含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0245】
実施形態142. 処理する段階が、排気ガスにおける一酸化炭素、二酸化炭素、及び未燃炭化水素の濃度レベルを制御する段階を含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0246】
実施形態143. 処理する段階が、排気ガス及び酸化剤燃料による酸化反応を駆動する段階を含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0247】
実施形態144. 酸化反応を制御するように第1の触媒ユニットへの酸化剤燃料の流れを制御する段階を含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0248】
実施形態145. センサフィードバックに応答して酸化剤燃料の流れを制御する段階を含み、センサフィードバックが、酸素、一酸化炭素、水素、窒素酸化物、未燃炭化水素、又はこれらの何れかの組み合わせを示すガス組成フィードバックを含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0249】
実施形態146. 第1の熱回収ユニット、第2の熱回収ユニット、又はこれらの組み合わせを用いて排気ガス再循環経路に沿って排気ガスから熱を回収する段階を含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0250】
実施形態147. 第1又は第2の熱回収ユニット内、上流側、又は下流側で第1の触媒ユニットを用いて第1の触媒反応を駆動する段階を含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0251】
実施形態148. 第1又は第2の熱回収ユニット内、上流側、又は下流側で第2の触媒ユニットを用いて第2の触媒反応を駆動する段階を含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0252】
実施形態149. 第1の熱回収ユニットの第1の熱回収蒸気発生器を用いて第1の蒸気を発生させる段階、第2の熱回収ユニットの第2の第2の熱回収蒸気発生器を用いて第2の蒸気を発生させる段階、又はこれらの組み合わせを含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0253】
実施形態150. 第1の蒸気で第1の蒸気タービンを駆動する段階又は第2の蒸気で第2の蒸気タービンを駆動する段階を含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0254】
実施形態151. 排気ガス再循環経路に沿って配置された除湿システムを用いて排気ガスから水分を除去する段階を含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0255】
実施形態152. 除湿システムが、熱交換器、凝縮器、水ガス分離器、フィルタ、又はこれらの何れかの組み合わせを含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0256】
実施形態153. 排気ガス再循環経路に沿って配置された粒子状物質除去システムを用いて排気ガスから粒子状物質を除去する段階を含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0257】
実施形態154. 粒子状物質除去システムが、慣性力選別装置、重力選別装置、フィルタ、又はこれらの何れかの組み合わせを含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0258】
実施形態155. 排気ガス再循環経路に沿って配置されたブースタブロアを用いて排気ガスの流れを強化する段階を含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0259】
実施形態156. 排気ガス再循環経路に沿って配置された熱回収ユニット、ブースタブロア、除湿ユニット、及び粒子状物質除去ユニットを含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0260】
実施形態157. 排気ガス抽出システムを用いて排気ガスの一部を抽出する段階を含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0261】
実施形態158. 排気ガス処理システムを用いて排気ガスの一部を処理する段階を含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0262】
実施形態159. 排気ガスの一部を処理する段階が、排気ガスの一部を複数のガスストリームに分離する段階を含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0263】
実施形態160. 複数のガスストリームが、二酸化炭素(CO
2)リッチである第1のストリームと二酸化炭素(CO
2)リーンである第2のストリームとを含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0264】
実施形態161. 排気ガスの部分を処理する段階が、ガス圧縮システムを用いて排気ガスの一部、第1のストリーム、又は第2の蒸気を圧縮する段階を含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0265】
実施形態162. 排気ガスの一部を処理する段階が、除湿システムを用いて排気ガスの一部、第1のストリーム、又は第2の蒸気から水分を除去する段階を含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0266】
実施形態163. 排気ガスの一部を処理する段階が、粒子状物質除去システムを用いて排気ガスの一部、第1のストリーム、又は第2の蒸気から粒子状物質を除去する段階を含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0267】
実施形態164. 排気ガスの一部、第1のストリーム、又は第2の蒸気を目標システムに送る段階を含み、目標システムが、炭化水素生成システム、地下リザーバ、炭素隔離システム、パイプライン、貯蔵タンク、又はこれらの何れかの組み合わせを含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0268】
実施形態165. センサフィードバックに応答して1又は2以上の作動パラメータを調整し、排気ガスの当量比又はエミッションレベル制御する段階を含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0269】
実施形態166. 酸素、一酸化炭素、水素、窒素酸化物、未燃炭化水素、又はこれらの何れかの組み合わせに関連する排気ガスのガス組成を監視することによってセンサフィードバックを得る段階を含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0270】
実施形態167. センサフィードバックを得る段階が、排気ガス再循環経路、タービン燃焼器、タービン、排気ガス圧縮機、又はこれらの組み合わせに沿って配置された複数のセンサを監視する段階を含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0271】
実施形態168. 排気ガスのバイパス流れを排気ガス圧縮機からタービンにバイパス管路に沿って送る段階を含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0272】
実施形態169. バイパス管路に沿って排気ガスのバイパス流れを冷却する段階と排気ガスのバイパス流れを用いてタービンを冷却する段階とを含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0273】
実施形態170. タービン燃焼器、タービン、及び排気ガス圧縮機を有するガスタービンエンジンを作動して、量論的制御モード中にセンサフィードバックに基づいて実質的に量論的な燃焼を達成する段階を含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0274】
実施形態171. ガスタービンエンジンに結合された排気ガス抽出システムを用いて排気ガスの一部を抽出する段階と、排気ガスの一部を炭化水素生成システム、炭素隔離システム、パイプライン、貯蔵タンク、又はこれらの何れかの組み合わせに送る段階とを含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0275】
実施形態172. 酸化剤を少なくとも1つの酸化剤圧縮機に導入して圧縮酸化剤ストリームを生成する段階と、再循環された低酸素含有ガスストリームをガスタービンエンジンの圧縮機セクションに導入して圧縮低酸素含有ガスストリームを生成する段階と、ほぼ化学量論的な比で第1の圧縮酸化剤流量を有する圧縮酸化剤ストリーム及び第1の燃料流量を有する燃料ストリームの第1の部分を少なくとも1つのタービン燃焼器に導入する段階、燃焼ポイントにて圧縮酸化剤ストリーム及び燃料ストリームを混合する段階、及び圧縮酸化剤ストリーム及び燃料ストリームの混合気を燃焼させる段階と、低酸素含有ガス流量を有する圧縮低酸素含有ストリームの第1の部分を少なくとも1つのタービン燃焼器に導入する段階、それを燃焼ポイントの後圧縮酸化剤及び燃料の燃焼ストリームと混合する段階、及び高温高圧低酸素含有ストリームを生成する段階と、高温高圧低酸素含有ストリームをガスタービンエンジンの膨張器セクションに導入する段階、第1の機械出力と第1の再循環された低酸素含有ガス流量での再循環された低酸素含有ガスストリームとを生成するように高温高圧低酸素含有ストリームを膨張させる段階であって、再循環された低酸素含有ガスストリームが、第1の再循環された低酸素含有ガスエミッションレベルを含む膨張させる段階と、ガスタービンエンジンの圧縮機セクションを駆動するように第1の機械出力の第1の部分を使用する段階と、発電機、少なくとも1つの酸化剤圧縮機、又は少なくとも1つの他の機械デバイスのうちの少なくとも1つを駆動するように、第1の機械出力の第2の部分を使用する段階と、ガスタービンエンジンの膨張器セクションの出口から該圧縮機セクションの入口まで再循環ループで再循環された低酸素含有ガスストリームを再循環させる段階と、ガスタービンエンジンから圧縮低酸素含有ガスストリームの少なくとも第2の部分を抽出する段階、圧縮低酸素含有ガスストリームの少なくとも第2の部分を第1の少なくとも1つの酸化触媒ユニットに送給する段階、及び目標範囲内にある低酸素含有生成物エミッションレベルを含む低酸素含有生成物ストリームを生成する段階と、燃料ストリーム流量を第1の燃料ストリーム流量未満の第2の燃料ストリーム流量まで減少させる段階、ほぼ化学量論的な比を維持して圧縮酸化剤ストリーム流量の第1の部分を第1の圧縮酸化剤流量未満の第2の圧縮酸化剤流量まで減少させる段階、第1の機械出力未満の第2の機械出力を生成する段階、及び目標範囲内にある第2の低酸素含有生成物エミッションレベルを含む低酸素含有生成物ストリームを生成する段階と、第2の燃料ストリーム流量未満の第3の燃料ストリーム流量まで燃料ストリーム流量を減少させる段階、ほぼ化学量論的な比を維持して圧縮酸化剤ストリーム流量の第1の部分を第2の圧縮酸化剤流量未満の第3の圧縮酸化剤流量まで減少させる段階、第2の機械出力未満の第3の機械出力を生成する段階、及び目標範囲の限度にある第3の低酸素含有生成物エミッションレベルを含む低酸素含有生成物ストリームを生成する段階と、第3の燃料ストリーム流量未満の第4の燃料ストリーム流量まで燃料ストリーム流量を減少させる段階、ほぼ化学量論的な比を維持せずに燃料リーン燃焼を達成するように圧縮酸化剤ストリーム流量の第1の部分を第3の圧縮酸化剤流量未満の第4の圧縮酸化剤流量まで減少させる段階、第3の機械出力未満の第4の機械出力を生成する段階、及び高酸素含有生成物エミッションレベルを含む高酸素含有生成物ストリームを生成する段階と含む方法。
【0276】
実施形態173. 第1の再循環された低酸素含有ガスエミッションが、酸素、一酸化炭素、水素、窒素酸化物、未燃炭化水素又は不完全燃焼の類似の生成物のうちの少なくとも1つを含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0277】
実施形態174. 第1、第2及び第3の低酸素含有生成物エミッションが、酸素、一酸化炭素、水素、窒素酸化物、未燃炭化水素又は不完全燃焼の類似の生成物のうちの少なくとも1つを含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0278】
実施形態175. 高酸素含有生成物エミッションが、酸素、一酸化炭素、水素、窒素酸化物、未燃炭化水素又は不完全燃焼の類似の生成物のうちの少なくとも1つを含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0279】
実施形態176. 低酸素含有生成物エミッションレベルの限度が、50ppmv酸素及び5000ppmv一酸化炭素のうちの少なくとも1つである前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0280】
実施形態177. 低酸素含有生成物エミッションレベルの限度が、10ppmv酸素及び1000ppmv一酸化炭素のうちの少なくとも1つである前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0281】
実施形態178. 高酸素含有生成物エミッションレベルが、少なくとも1000ppmv酸素である前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0282】
実施形態179. 高酸素含有生成物エミッションレベルが、100ppmv未満の一酸化炭素を含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0283】
実施形態180. 高酸素含有生成物エミッションレベルが、20ppmv未満の一酸化炭素を含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0284】
実施形態181. 高酸素含有生成物エミッションレベルが、200ppmv未満の窒素酸化物を含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0285】
実施形態182. 高酸素含有生成物エミッションレベルが、100ppmv未満の窒素酸化物を含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0286】
実施形態183. 圧縮低酸素含有ガスストリームの第2の部分に含まれる一酸化炭素、水素、未燃炭化水素又は不完全燃焼の類似の生成物のうちの少なくとも1つの少なくとも一部を酸化するように、圧縮酸化剤ストリームの第2の部分を第1の少なくとも1つの酸化触媒ユニットに導入する段階を含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0287】
実施形態184. 酸化燃料を第1の少なくとも1つの酸化触媒ユニットに導入する段階と、圧縮低酸素含有ストリームの第2の部分に含まれる残留酸素の少なくとも一部を還元する段階とを含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0288】
実施形態185. 酸化剤が、本質的には周囲空気から成り、再循環された低酸素含有ガスストリームが、窒素を含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0289】
実施形態186. 当量比(ファイ、φ)が、(モル%燃料/モル%酸化剤)実際/(モル%燃料/モル%酸化剤)化学量論に等しい前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0290】
実施形態187. 約1の燃焼当量比を達成するように、圧縮酸化剤ストリームの第1の部分及び燃料ストリームのうちの少なくとも一方の流量を制御する段階と、圧縮酸化剤ストリームの第1の部分及び燃料ストリームのほぼ化学量論的な比を生成する段階とを含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0291】
実施形態188. 再循環ループに設置され、再循環された低酸素含有ストリーム内の成分を測定するセンサを含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0292】
実施形態189. 測定された成分が、酸素、一酸化炭素、水素、窒素酸化物、及び未燃炭化水素のうちの少なくとも1つである前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0293】
実施形態190. 成分測定値を解析することによって当量比を決定する段階を含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0294】
実施形態191. 第1の少なくとも1つの酸化触媒ユニットの上流側、第1の少なくとも1つの酸化触媒ユニットの下流側、又は両方に設置され、圧縮低酸素含有ガスストリームの抽出した第2の部分内の成分を測定する少なくとも1つのセンサを含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0295】
実施形態192. 測定された成分が、酸素、一酸化炭素、水素、窒素酸化物、及び未燃炭化水素のうちの少なくとも1つである前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0296】
実施形態193. 燃焼当量比、圧縮酸化剤ストリームの第2の部分の流量、又は酸化燃料の流量のうちの少なくとも1つを調節し、第1の少なくとも1つの酸化触媒ユニットの下流側で測定された成分のうちの少なくとも1つの望ましいレベルを達成する少なくとも1つのコントローラを含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0297】
実施形態194. 第1の少なくとも1つの酸化触媒ユニットの下流側に第1の熱回収ユニットを含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0298】
実施形態195. 第1の熱回収ユニットが、蒸気発生器を含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0299】
実施形態196. 少なくとも1つの蒸気タービンに送給された蒸気発生器により蒸気を発生させる段階と、電気を発生させる発電機又は別の機械デバイスのうちの少なくとも一方を駆動する段階とを含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0300】
実施形態197. 膨張器セクションの出口とガスタービンエンジンの圧縮機セクションの入口との間の再循環ループに第2の熱回収ユニットを含み、再循環された低酸素含有ガスストリームから熱を除去する前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0301】
実施形態198. 第2の熱回収ユニットが、蒸気発生器を含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0302】
実施形態199. 少なくとも1つの蒸気タービンに送給された蒸気発生器により蒸気を発生させる段階と、電気を発生させる発電機又は別の機械デバイスのうちの少なくとも一方を駆動する段階とを含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0303】
実施形態200. 圧縮低酸素含有ガスストリームの第3の部分をガスタービンエンジンの圧縮機セクションから第2の流れとしてタービンに送給し、タービンを冷却及び密封した後、圧縮低酸素含有ガスストリームの第3の部分を再循環ループへ送給する二次流路を含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0304】
実施形態201. 第2の熱回収ユニットの下流側の再循環された低酸素含有ガスストリームの圧力を増加させる再循環ループにブースタブロアを含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0305】
実施形態202. ガスタービンエンジンの圧縮機セクションの入口に流入する前に、再循環された低酸素含有ガスストリームを冷却するガスタービンエンジンの圧縮機セクションの上流側の再循環ループ内に熱交換器を含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0306】
実施形態203. 熱交換器で再循環された低酸素含有ガスストリームからの水を凝縮及び除去する段階を含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0307】
実施形態204. 炭化水素回収を高めるために低酸素含有生成物ストリームの少なくとも一部を地下リザーバに送給する段階を含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0308】
実施形態205. 炭化水素回収を高めるために低酸素含有生成物ストリームの少なくとも一部を地下リザーバに送給する前に、少なくとも1つの不活性ガス生成物圧縮機で低酸素含有生成物ストリームの少なくとも一部を圧縮する段階を含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0309】
実施形態206. 第1の熱回収ユニットにより低酸素含有生成物ストリームを冷却する段階を含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0310】
実施形態207. 低酸素含有生成物ストリームの少なくとも一部をガス脱水ユニットに送給する段階を含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0311】
実施形態208. リーン二酸化炭素ストリーム及びリッチ二酸化炭素ストリームを生成するように、低酸素含有生成物ストリームの少なくとも一部を二酸化炭素分離ユニットに送給する段階を含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0312】
実施形態209. 炭化水素回収を高めるためにリーン二酸化炭素ストリームの少なくとも一部を地下リザーバに送給する段階を含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0313】
実施形態210. 炭化水素回収を高めるためにリッチ二酸化炭素ストリームの少なくとも一部を地下リザーバに送給する段階を含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0314】
実施形態211. リッチ二酸化炭素ストリームの少なくとも一部を炭素隔離ユニットに送給する段階を含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0315】
実施形態212. 炭化水素回収を高めるためにリーン二酸化炭素ストリームを地下リザーバに送給する前に、リーン二酸化炭素ストリームの少なくとも一部を少なくとも1つのリーン生成物圧縮機に対して圧縮する段階を含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0316】
実施形態213. 炭化水素回収を高めるためにリッチ二酸化炭素ストリームを地下リザーバに送給する前に、リッチ二酸化炭素ストリームの少なくとも一部を少なくとも1つのリッチ生成物圧縮機に対して圧縮する段階を含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0317】
実施形態214. リッチ二酸化炭素ストリームを炭素隔離ユニットに送給する前に、リッチ二酸化炭素ストリームの少なくとも一部を少なくとも1つのリッチ生成物圧縮機に対して圧縮する段階を含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0318】
実施形態215. リーン二酸化炭素ストリームの少なくとも一部をガス脱水ユニットに送給する段階を含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0319】
実施形態216. リッチ二酸化炭素ストリームの少なくとも一部をガス脱水ユニットに送給する段階を含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0320】
実施形態217. 低酸素含有生成物ストリームの少なくとも一部を膨張器に導入する段階と、低酸素含有生成物ストリームの少なくとも一部を膨張させる段階と、発電機又は別の機械デバイスのうちの少なくとも一方を駆動する段階と、ベントストリームを生成する段階とを含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0321】
実施形態218. リーン二酸化炭素ストリームの少なくとも一部を膨張器に導入する段階と、リーン二酸化炭素ストリームの少なくとも一部を膨張させる段階と、発電機又は別の機械デバイスのうちの少なくとも一方を駆動する段階と、ベントストリームを生成する段階とを含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0322】
実施形態219. 再循環ループ内に位置する第2の少なくとも1つの酸化触媒ユニットを含み、再循環された低酸素含有ガスストリームに含まれる一酸化炭素、水素、未燃炭化水素、又は不完全燃焼の類似の生成物のうちの少なくとも1つの少なくとも一部を酸化する前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0323】
実施形態220. 第2の少なくとも1つの酸化触媒ユニットが、第2の熱回収ユニットの上流側に位置する前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0324】
実施形態221. 第2の少なくとも1つの酸化触媒ユニットが、第2の熱回収ユニットの下流側に位置する前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0325】
実施形態222. 第2の少なくとも1つの酸化触媒ユニットが、適切な作動温度を提供して触媒反応によって発生する熱に適切なヒートシンクを提供する場所において第2の熱回収ユニット内に位置する前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0326】
実施形態223. 圧縮低酸素含有ガスストリームの少なくとも第2の部分の流量を制御する段階を含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0327】
実施形態224. 圧縮低酸素含有ガスストリームの少なくとも第2の部分の流量が、再循環ループ内の場所での圧力を望ましい範囲内に維持するように調整される前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0328】
実施形態225. 圧縮低酸素含有ガスストリームの少なくとも第2の部分の流量が、抽出バルブ、抽出通気バルブ、生成物圧縮機作動速度、生成物圧縮機入口ガイドベーン位置、又は生成物圧縮機再循環バルブのうちの少なくとも1つを用いて調整される前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0329】
実施形態226. 少なくとも1つのタービン燃焼器の各々が、複数のバーナーと、燃料ストリームを2つの個別のバーナー、1つの個別のバーナー及び1つのグループのバーナー、2つのグループのバーナー、及びこれらの組み合わせのうちの少なくとも1つに別個に供給する少なくとも2つの別々に制御される燃料回路とを含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0330】
実施形態227. 第1の燃料流量から第2の燃料流量、第2の燃料流量から第3の燃料流量、及び第3の燃料流量から第4の燃料流量のうちの少なくとも1つからの燃料流量の減少率が、少なくとも2つの別々に制御された燃料回路の中で等しくない前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0331】
実施形態228. 燃料ストリーム流量を第1の燃料ストリーム流量未満の第5のストリーム流量まで減少させる段階、ほぼ化学量論的な比を維持して圧縮酸化剤ストリーム流量の第1の部分を第1の圧縮酸化剤流量未満の第5の圧縮酸化剤流量まで減少させる段階、第1の機械出力未満の第5の機械出力を生成する段階、及び目標範囲内である第5の低酸素含有生成物エミッションレベルを含む低酸素含有生成物ストリームと、目標範囲内である第2の少なくとも1つの酸化触媒ユニットの下流側の再循環された低酸素含有ガスストリームの温度をもたらす第2の少なくとも1つの酸化触媒ユニットからの第1の熱放出とを生成する段階と、燃料ストリーム流量を第5の燃料ストリーム流量未満の第6の燃料ストリーム流量まで減少させる段階、ほぼ化学量論的な比を維持して圧縮酸化剤ストリーム流量の第1の部分を第5の圧縮酸化剤流量未満の第6の圧縮酸化剤流量まで減少させる段階、第5の機械出力未満の第6の機械出力を生成する段階、及び目標範囲内である第6の低酸素含有生成物エミッションレベルを含む低酸素含有生成物ストリームと、目標範囲の限度にある第2の少なくとも1つの酸化触媒ユニットの下流側の再循環された低酸素含有ガスストリームの温度をもたらす第2の少なくとも1つの酸化触媒ユニットからの第2の熱放出とを生成する段階と、燃料ストリーム流量を第6の燃料ストリーム流量未満の第7の燃料ストリーム流量まで減少させる段階、ほぼ化学量論的な比を維持せずに燃料リーン燃焼を達成するように圧縮酸化剤ストリーム流量の第1の部分を第6の圧縮酸化剤流量未満の第7の圧縮酸化剤流量まで減少させる段階、第6の機械出力未満の第7の機械出力を生成する段階、高酸素含有生成物エミッションレベルを含む高酸素含有生成物ストリームと、目標範囲内である第2の少なくとも1つの酸化触媒ユニットの下流側での再循環された低酸素含有ガスストリームの温度をもたらす第2の少なくとも1つの酸化触媒ユニットからの第3の熱放出とを生成する段階とを含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0332】
実施形態229. 燃料ストリーム流量を第1の燃料ストリーム流量未満の第8のストリーム流量まで減少させる段階、ほぼ化学量論的な比を維持して圧縮酸化剤ストリーム流量の第1の部分を第1の圧縮酸化剤流量未満の第8の圧縮酸化剤流量まで減少させる段階、第1の機械出力未満の第8の機械出力を生成する段階、及び目標範囲内である第8の低酸素含有生成物エミッションレベルを含む低酸素含有生成物ストリームと、目標範囲内である第1の少なくとも1つの酸化触媒ユニットの下流側で低酸素含有生成物ストリームの温度をもたらす第1の少なくとも1つの酸化触媒ユニットからの第4の熱放出とを生成する段階と、燃料ストリーム流量を第8の燃料ストリーム流量未満の第9の燃料ストリーム流量まで減少させる段階、ほぼ化学量論的な比を維持して圧縮酸化剤ストリーム流量の第1の部分を第8の圧縮酸化剤流量未満の第9の圧縮酸化剤流量まで減少させる段階、第8の機械出力未満の第9の機械出力を生成する段階、及び目標範囲内である第9の低酸素含有生成物エミッションレベルを含む低酸素含有生成物ストリームと、目標範囲の限度にある第1の少なくとも1つの酸化触媒ユニットの下流側で低酸素含有生成物ストリームの温度をもたらす第1の少なくとも1つの酸化触媒ユニットからの第4の熱放出とを生成する段階と、燃料ストリーム流量を第9の燃料ストリーム流量未満の第10の燃料ストリーム流量まで減少させる段階、ほぼ化学量論的な比を維持せずに燃料リーン燃焼を達成するように圧縮酸化剤ストリーム流量の第1の部分を第9の圧縮酸化剤流量未満の第10の圧縮酸化剤流量まで減少させる段階、第9の機械出力未満の第10の機械出力を生成する段階、及び高酸素含有生成物エミッションレベルを含む高酸素含有生成物ストリームと、目標範囲内である第1の少なくとも1つの酸化触媒ユニットの下流側で高酸素含有生成物ストリームの温度をもたらす第1の少なくとも1つの酸化触媒ユニットからの第6の熱放出とを生成する段階とを含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0333】
実施形態230. 第1の少なくとも1つの酸化触媒ユニットの一部として第1の少なくとも1つの窒素酸化物還元触媒ユニットを含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0334】
実施形態231. 第2の少なくとも1つの酸化触媒ユニットの一部として第2の少なくとも1つの窒素酸化物還元触媒ユニットを含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0335】
実施形態232. 熱交換器の下流側にあり、凝縮水を除去する有効性を改善する慣性力選別装置、凝集フィルタ、及び水不透過性フィルタのうちの少なくとも1つを含む前述の何れかの実施形態に記載の方法。
【0336】
この記述説明は、最良モードを含む本発明を開示するために、同じくあらゆる当業者がいずれかのデバイス又はシステムを使用し、かついずれかの組み込まれた方法を実行することを含む本発明を実施することを可能にするための実施例を使用している。本発明の特許請求可能な範囲は、請求項によって定められ、かつ当業者に想起される他の実施例を含む場合がある。そのような他の実施例は、それらが、請求項の文字通りの言語と異ならない構造要素を有する場合、又はそれらが、請求項の文字通りの言語からの差異が実質的でない均等構造を含む場合には、特許請求の範囲内であるように意図している。