(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
従来、放送ネットワークでは、マルチメディアコンテンツを伝送するために、MPEG−2TS(Moving Picture Experts Group-2 Transport Stream)を使用することが一般的であった。MPEG−2TSは、誤りがある伝送環境で複数の放送プログラム(符号化された複数のビデオビット列)が多重化されたビット列を伝送するための代表的な伝送技術として使われている。例えば、MPEG−2TSは、マルチメディア時代のデジタルTV放送における使用に適する。
【0003】
図1は、従来MPEG−2TSをサポートするための階層構造を示す。
【0004】
図1を参照すると、MPEG−2TSをサポートするための階層は、メディアコーディング階層(MEDIACODING LAYER)110、同期階層(SYNC LAYER)120、伝送階層(DELIVERY LAYER)130、ネットワーク階層(NETWORK LAYER)140、データリンク階層(DATA LINK LAYER)150及び物理階層(PHYSICAL LAYER)160で構成される。
【0005】
メディアコーディング階層(MEDIACODING LAYER)110と同期階層(SYNC LAYER)120は、メディアデータの記録または送信の基本単位として使用し易いフォーマットで構成される。そして伝送階層(DELIVERY LAYER)130、ネットワーク階層(NETWORK LAYER)140、データリンク階層(DATA LINK LAYER)150及び物理階層(PHYSICAL LAYER)160は、同期階層(SYNC LAYER)120により構成されたフォーマットのデータブロック(例えば‘AU’)を別途の記録媒体に記録したり伝送するためのマルチメディアフレームを構成する。上記構成されたマルチメディアフレームは所定のネットワークを通して加入者端末などに伝送される。
【0006】
このために、同期階層(SYNC LAYER)120は、分割ブロック(FRAGMENT BLOCK)122とアクセスユニット(ACCESS UNIT)124により構成され、伝送階層(DELIVERY LAYER)130は、MPEG−2TS/MP4 132、RTP/HTTP134及びUDP/TCP136により構成される。
【0007】
しかし、上記MPEG−2TSには、マルチメディアサービスをサポートすることにおいて、幾つかの限界がある。すなわち、上記MPEG−2TSは、単方向通信、固定されたフレームサイズによる伝送の非効率性、オーディオ/ビデオに特化されている転送プロトコル及びインターネットプロトコル(IP:Internet Protocol)を使用して伝送する場合に不必要なオーバーヘッドが発生する。
【0008】
したがって、MPEGではMPEG技術に基づいてマルチメディアサービスをサポートするためのマルチメディア伝送技術のうちの一つとして、MMT(MPEG MEDIA Transport)標準が新たに提案されている。特に、上記MMT標準は、MPEG−2TSの限界点を克服するためにMPEGにより提案された。
【0009】
例えば、上記MMT標準は、異種ネットワークを通して複合コンテンツを効率的に伝送
するために適用される。ここで、上記複合コンテンツとは、ビデオ(Video)/オーディオ(audio)/アプリケーション(Application)などによるマルチメディア要素を有するコンテンツの集合を意味する。そして、上記異種ネットワークとは、放送ネットワークと通信ネットワークなどが混在するネットワークを意味する。
【0010】
また、上記MMT標準は、マルチメディアサービスのための伝送ネットワークにおける基本技術であるIPに、より親和的な伝送技術を定義することを目的としている。
【0011】
したがって、上記MMT標準は、代表的にIPに基づいて変化するマルチメディアサービス環境で効率的なMPEG伝送技術を提供するために、持続的な研究と共に標準化が進行している。
【0012】
特に、上記MMT標準では複合(hybrid)ネットワークと複合コンテンツ(Hybrid content)を提供しようとする近来のマルチメディアサービス環境における効率的なMPEG伝送技術を提供するための方案が必要である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の望ましい実施形態の詳細な説明を添付された図面を参照して詳細に説明する。図面において同一の構成は、できる限り同一の符号で示していることに留意すべきである。
【0023】
また、下記説明では具体的な特定事項が示されているが、これは本発明のより全般的な理解を助けるために提供されただけで、このような特定事項がなくても本発明が実施できることは、この技術分野で通常の知識を有する者には明らかである。
【0024】
そして、本発明の説明において、本発明の要旨を不必要に不明瞭にする恐れがある関連した公知機能あるいは構成の説明は省略する。
【0025】
後述する本発明の実施形態では、MMT標準を例として説明するが、本発明はこれに限定されず、他の放送技術にも適用することができる。
【0026】
また、後述する本発明の実施形態では、MMT標準で定義している階層構造に対して説明する。また、本発明の実施形態で、マルチメディアコンテンツを消費するための制御情報メッセージの構成を提案しているので、上記MMT標準で定義している階層構造で制御情報メッセージを提供するための階層と関連して具体的に説明する。
【0027】
図2は、本発明の実施形態を適用するためのMMT標準を基盤とする放送システム(以下‘MMTシステム’と称する)によるMMTサービスを概念的に示す。
【0028】
図2では、MMTサービスのためのコンテンツとして、UHD、VOD、ライブストリーミング(Live Streaming)、ファイル(File)、ウィジェット(Widget)、電子ブック(E-book)、メタデータ(metadata)などを仮定している。しかし、その他に電気的信号で表現可能なあらゆるコンテンツをその対象にできることは明らかである。
【0029】
上記多様なコンテンツの各々によるマルチメディアデータは、MMTエンカプスレータ(MMT encapsulator)で所定のフォーマットによりカプセル化された後にマルチメディアフレームを構成して、異種ネットワークを通して加入者端末に複合伝送(Hybrid delivery)される。ここで、異種ネットワークとは、放送ネットワークとIPネットワークなどが混在した伝送環境のネットワークを意味する。
【0030】
上記異種ネットワークを通して複合伝送されるマルチメディアフレームを受信した加入者端末は、上記マルチメディアフレームから所望のコンテンツに対応するマルチメディアデータを抽出し、上記抽出したマルチメディアデータに基づいてビデオ/オーディオ/アプリケーションなどをユーザに提供する。この場合、特定コンテンツのために提供されるビデオ/オーディオ/アプリケーションなどに対応したマルチメディアデータの各々を‘MMTアセット(MMT asset)’と定義している。そして上記加入者端末は、マルチメディアサービスのサポートが可能な大部分の端末を含む意味として使われる。上記加入者端末の代表的な例として、IP TV、スマートフォンなどが挙げられる。
【0031】
したがって、上記MMTサービスにより、高品質のコンテンツ提供(High Quality Content Delivery)、複合コンテンツ提供(Hybrid Contents Support)、複合ネットワーク提供(Hybrid Network Support)などが達成される。
【0032】
図3は、本発明の実施形態を適用するためのMMTシステムにおいて、マルチ-サービス/コンテンツによるマルチメディアフレームを、異種ネットワークを通して伝送するための階層構造を示す。
【0033】
図3を参照すると、マルチメディアフレームを構成し、これを伝送するためのMMTシステムは、メディアコーディング階層(MEDIA CODING LAYER)310、カプセル化階層(ENCAPSULATION LAYER、以下‘Layer E’と称する)320、伝送階層(DELIVERY LAYER、以下‘Layer D’と称する)330、390、ネットワーク階層(NETWORK LAYER)340、データリンク階層(DATA LINK LAYER)350、物理階層(PHYSICAL LAYER)360及び制御階層(CONTROL LAYER、以下‘Layer C’と称する)370、380を含む。
【0034】
本発明の実施形態によれば、メディアコーディング階層(MEDIA CODING LAYER)310とLayer E320により、マルチ-コンテンツまたはマルチ-サービスによるマルチメディアデータが生成されることによって、上記2個の階層を‘マルチメディアデータ生成部’の構成と見なすことができる。そしてLayer D330によりマルチメディアフレームが構成されることによって、Layer D330を‘マルチメディアフレーム構成部’の構成と見なすことができる。すなわち、上記マルチメディア構成部に該当するLayer D330は、マルチメディアフレームを区分するフレーム識別子、ネットワーク階層における接続サービス品質及び終端間ネットワーク性能を測定するために要求される情報によりヘッダー情報を構成し、上記ヘッダー情報とマルチメディアデータを結合してマルチメディアフレームを構成する。そしてLayer C370、380により、複合コンテンツの生成、消費及び伝送と関連した情報が提供されることによって、Layer C370、380を‘マルチメディア制御部’の構成と見なすことができる。
【0035】
また、上述したように、上記階層は3個の記述領域(area)であるLayer E320、Layer D330、390、Layer C370、380を含み、Layer E320は複合コンテンツの生成を担当し、Layer D330、390は異種ネットワークを通した上記生成コンテンツの効率的な伝送を担当し、Layer C370、380は上記複合コンテンツの消費管理及び伝送管理のための全般的な制御を担当する。
【0036】
Layer E320は、MMT E.3 322、MMT E.2 324及びMMT E.1326で構成される。MMT E.3 322は、メディアコーディング階層310から提供されるコーディングされたマルチメディアデータの入力を受けて、MMTサービスのための最も基本単位であるフラグメント(fragment)を生成する。MMT E.2 324は、MMT E.3 322により生成されたフラグメントを使用してMMTサービスのためのアクセスユニット(AU:Access Unit)を生成する。MMT E.1 326は、MMT E.2 324により提供されるAUを結合または分割して複合コンテンツの生成及び、保存と伝送のためのフォーマットを生成する。
【0037】
上記Layer Dは、MMT D.1 332、MMT D.2 334及びMMT D.3 390で構成される。MMT D.1 332は、RTPあるいはHTTPと類似な役割を遂行するアプリケーションプロトコル(AP:Application Protocol)を担当し、MMTD.2 334は、UDPあるいはTCPと類似な役割を遂行するネットワーク階層プロトコルを担当し、MMT D.3 390は、Layer E320を構成する各階層とLayer D330を構成する各階層相互間の最適化のための動作を遂行する。
【0038】
Layer Cは、MMT C.1 370とMMT C.2 380で構成される。MMT C.1 370は、複合コンテンツの生成及び消費と関連した情報を提供し、MMT C.2 380は複合コンテンツの伝送に関連した情報を提供する。
【0039】
次に、本発明の実施形態が適用されるLayer CのMMT C.1の構造に対して詳細に説明する。
【0040】
図4は、本発明の実施形態によるMMT C.1の構造を示す。
【0041】
MMT C.1は、複合マルチメディアコンテンツ自体に対する情報と上記複合マルチメディアコンテンツを消費する場合に使われる情報を提供する。MMT標準で上記複合マルチメディアコンテンツはMMTアセットまたはMMTパッケージ形態で構成され、上記MMTパッケージは複数のMMTアセットを含むことができる。
【0042】
図4を参照すると、MMT C.1は、MMTパッケージ/アセット情報シグナリング部410とMMT構成情報シグナリング部420を含む。MMTパッケージ/アセット情報シグナリング部410は、MIMT(MMT Package/Asset Information Management Table)411、MPCIT(MMT Package Configuration Information Table)412、MACIT(MMT Asset Configuration Information Table)413、MAIT(MMT Access Information Table)414、SFIT(Specific function Information Table)415及びDCIT(Device Capability Information Table)416を含む。
【0043】
MPCIT412は、コンテンツ名、コンテンツ提供者、コンテンツ形式、コンテンツ消費に要求されるアプリケーション(application)あるいはハードウェアの仕様などのMMTアセットに関する情報を含む。MACIT413は、パッケージ情報、パッケージ提供者、パッケージを構成するアセット情報などのMMTパッケージに関する情報を含む。MAIT414は、MMTアセットまたはMMTパッケージに接近できる情報を含む。SFIT415は、装置管理(Device management)またはデジタル著作権管理(Digital Right Management)のようなシステム特性(specific)情報を含む。DCIT416は、MMTアセットまたはMMTパッケージの消費のために進められたり要求される装置の機能情報を含む。MIMT411は、上記5個のテーブルに対するバージョン情報、更新周期などのテーブル管理情報を含む。
【0044】
MMT設定情報(Configuration Information)シグナリング部420は、MMT設定情報の伝送を担当する。上記MMT設定情報は、MMTパッケージに対するパッケージ情報431と、MMTパッケージの伝送時に考慮しなければならない情報である伝送特性(transport characteristics)432と、MMTパッケージまたはMMTパッケージ内のアセットが装置の画面に表示される時に必要なパッケージ、あるいはパッケージ内のアセットが装置の画面上に提供される場合に必要な構成情報(composition information)を含む。伝送特性432は、伝送速度及び誤り率、あるいは環境品質(Quality of Experience)と関連した情報を含むことができる。上記構成情報は、MMTパッケージまたはMMTアセットを消費する時に消費時間内にあらゆる構成情報を一度に提供する全体構成情報(Full composition information)433と、消費時間内に多様な構成のために複数で伝送される部分構成情報(partial composition information)434を含む。部分構成情報434は、実行(Play)、停止(Stop)、リワインド(rewind)、ショーアップ(show up)などの多様なコマンド(command)で構成されることができる。上記MMTパッケージ/アセット情報シグナリング部410とMMT設定情報シグナリング部420から提供される制御情報は多様な伝送方法(Delivery Mechanism)440を通して伝送されることができる。
【0045】
図5は、本発明の実施形態によるMMT C.1メッセージの伝送方法を示す。
【0046】
図5Aは、上記MMT C.1から伝送されるメッセージであるMMTパッケージ/アセット情報とMMT設定情報(以下、Layer C1メッセージと称する)がTCP/IPプロトコルを通して相手に伝送されることを示す。Layer C1メッセージがTCP/IPを通して伝送される方式は、別途のプロトコルが必要とされず、MMTアセット/パッケージを提供するサーバとクライアントがインターネットを通して直接接続される場合に適合した伝送方法である。
【0047】
図5Bは、Layer C1メッセージがUDP/IP環境で伝送されることを示すもので、これは安定して誤りはないものの、オーバーヘッドの多いTCPを使用することが難しい環境やIP基盤の単方向伝送における使用に適した方法である。
【0048】
図5Cは、Layer C1メッセージがMMTシステムの転送プロトコルとして提供するD2プロトコルを通して伝送されることを示す。Layer Dは、伝送を担当する階層として、D1ペイロード(Payload)階層とD2プロトコル(Protocol)階層で構成される。D1ペイロード階層とは、各種転送プロトコルに関わらずMMTパッケージ/アセットあるいはLayer C1メッセージなどを伝送できるようにペイロードを構成する階層であり、D2プロトコル階層とはIP環境あるいは伝送環境を考慮した適切なプロトコルを提供して上記D1ペイロードが適切に伝送されるようにする階層である。
図5Cは、D2プロトコル階層から提供されるパケットのペイロードに含まれてLayer C1メッセージを伝送するものであり、マルチメディアコンテンツが伝送される同一の論理チャンネルを通してLayerC1メッセージを伝送する必要がある場合に適合した方法である。
【0049】
図5Dは、Layer C1メッセージがD1ペイロードに含まれて伝送される方法として、Layer C1メッセージが直ちに消耗される必要性がある場合、例えば、MMTパッケージ/アセットに対する部分構成情報などが伝送される場合に使用することに適合する方法である。
【0050】
図5Eは、Layer C1メッセージがIP環境あるいはMPEG−2TSのような放送環境に関わらず、伝送されることができることを示す例として、Layer C1メッセージがSDPのようなプロトコルにも含まれて伝送されることが出来ることを示す。
【0051】
図6は、本発明の実施形態によるLayer C1メッセージの構成を示す。
【0052】
図6Aは、Layer C1メッセージの一般的な構造を示す。メッセージタイプ(MessageType)フィールド601は、Layer C1メッセージが伝送する内容がMMTパッケージ/アセット情報であるか、MMT設定情報であるか、MMT全体構成情報であるか、MMT部分構成情報であるかを通知できるフィールドである。メッセージタイプフィールド601の長さは、2ビット程度で充分であるが、Layer C1メッセージの追加を考慮すると、1バイトでもよく、本発明ではメッセージタイプの長さを限定しない。長さ(Length)フィールド602は、Layer C1メッセージの全体の長さを通知するフィールドであり、Layer C1メッセージのヘッダーとペイロードの長さによって可変長を有することができる。すなわち、長さが短いLayer C1メッセージは、長さフィールド602の長さも短く設定し、長さが長いLayer C1メッセージは長さフィールド602の長さも長く設定できる。オプションフィールド(optional field)603は、Layer C1メッセージから選択的に提供されるフィールドではなく、上記メッセージタイプによってLayer C1メッセージが有することができる他の値を提供するフィールドとして、下記の
図6B乃至
図6Eを詳細に説明する。ペイロード(Payload)フィールド604は、Layer C1メッセージの実際内容を伝送するフィールドである。
【0053】
図6Bは、Layer C1メッセージのメッセージタイプがMMTパッケージ/アセット情報である場合に、オプションフィールドがペイロードに含まれて伝送されるテーブルの種類が何であるかを通知するテーブル情報611を含む場合を示す。例えば、テーブル情報フィールド611が6ビットである場合に、その値が111000であると、MIMT、MPCIT、MACITなどは、上記Layer C1メッセージのペイロードに含まれていて、MAIT、SFIT、DCITなどは含まれていないことを通知することで、受信機が必要とするテーブルがペイロードに含まれているかを受信機が事前に判断するようにして受信機の不必要な動作を減らす。上記説明では、二進表現でテーブルが存在するか否かだけをオプションフィールドを通して通知したが、テーブル識別子、バージョン情報なども追加して送ることができ、このように追加的な情報をさらに含む場合にはオプションフィールドの長さも長くなる。
【0054】
図6Cは、Layer C1メッセージのメッセージタイプがMMTパッケージ/アセットの設定情報である場合のオプションフィールドの構成を示す。上記設定情報は、特定MMTパッケージ/アセットと接続する情報であるので、パッケージ/アセットID621が必要であり、ペイロードで伝送される設定情報に対する情報622、すなわちバージョンなどを通知することができる。上記Layer C1メッセージが
図6Cあるいは
図6Dのように上記設定情報に対応するMMTパッケージまたはアセットと共に伝送される場合には、上記パッケージ/アセットIDは省略することができる。
【0055】
図6Dは、Layer C1メッセージのメッセージタイプがMMTパッケージ/アセットの全体構成情報である場合のオプションフィールドの構成を示す。上記構成情報は、特定MMTパッケージ/アセットと接続する情報であるので、パケット/アセットID631が必要であり、ペイロードで伝送される構成情報に対する情報632、すなわちバージョン
などを通知することができる。上記Layer C1メッセージが
図6Cあるいは
図6Dのように、上記構成情報に対応するMMTパッケージ/アセットと共に伝送される場合には上記パッケージ/アセットIDは省略することができる。
【0056】
図6Eは、Layer C1メッセージのメッセージタイプがMMTパッケージ/アセットの部分構成情報である場合のオプションフィールドの構成を示す。上記部分構成情報は、特定MMTパッケージ/アセットと接続する情報であるので、パッケージ/アセットID641が必要であり得るが、部分構成情報の特性上、MMTパッケージ/アセットと共に伝送できるので省略することができる。次の伝送時点(Next Transmission Time)642は、現在受信された部分構成情報以後の部分構成情報を受信する時点を事前に通知して受信機が適切な動作を取れるようにする。また次の伝送時点を示す特定時間ではなく、部分構成情報の伝送周期を通知することもできる。また部分構成情報の特性上、コマンドを伝送することもできるので、オプションフィールドは上記コマンドの有効性を検査するためのCRC643フィールドを含むことができる。
【0057】
部分構成情報のペイロードには多様な種類の情報を含めることができる。場面構成(Scene composition)技術であるMPEG LaSER(Light application Scene Representation)、3GPP BIFS(Binary Format for Scenes)などの個々の場面コマンド(scene command)で構成することができ、Play、stop、replace、show up、appear、disappearなどのコマンドを直接定義して使用することもでき、XMLあるいはSMIL形式の比較的短い長さに対する場面構成なども部分構成情報のペイロードに含めることができる。
【0058】
全体構成情報のペイロードの内容は、SMIL、XML、HTMLなどで表現することができ、MMTパッケージ/アセットの消費時間の間にコンテンツ構成のために使用できる情報を含む。
【0059】
MMT設定情報は、MMTシステムにおいて複合マルチメディアコンテンツを包装する役割を遂行するLayer Eで定義した内容を含む。
【0060】
次に、本発明の実施形態によるMMTパッケージ/アセット情報と関連したテーブルの詳細構成を説明する。
【0061】
<表1A>、<表1B>、<表1C>は、MIMTの構成を示す。
【0063】
MIMTは、MMTパッケージ/アセットの消費のために必要な情報テーブルの情報を提供する。
【0064】
一つあるいは少数のMMTパッケージの消費のために必要な情報の量は少ないが、複数のMMTパッケージが放送網を通して提供される場合には、上記MMTパッケージの消費に必要な情報を提供する情報テーブルの数が多くなる。上記MMTパッケージは、多様な種類のデータで構成されている複合マルチメディアコンテンツの伝送及び保存客体として、例えば、投票ができる応用プログラムが含まれている音楽順位コンテンツであり得る。上記MMTアセットは、上記MMTパッケージを構成するプログラムなどを示す論理あるいは物理客体として、上記音楽順位コンテンツパッケージでは、放送映像、放送オーディオ、投票ができる応用プログラムなどが各々MMTアセットであり得る。
【0065】
<表1A>、<表1B>、<表1C>でIDは、MIMTの識別子として、全世界的に単一な(globally unique)識別子でもあり、MIMTを提供する提供者の範囲にだけ唯一なものでもあり、伝送する伝送網内にだけ唯一なものでもあり得る。このように、MIMTの有効性範囲を、MIMTの使用目的によって決定することができる。
【0066】
MIMT Transmission Infoは、上記MIMTを伝送する場合に必要な情報を提供し、StartTimeとRetransmission Periodの2個の下位要素を有する。StartTimeは、上記MIMTの最初伝送時点を提供し、Retransmission Periodは、上記StartTimeが示す最初伝送時点からどの間隔ごとにMIMTが伝送されるかを通知して、上記MIMTを受信するユーザ端末機にいつMIMTを受信することができるのかに対する情報を通知する。
【0067】
Event Receptionは、MIMTを提供する事業者あるいはサービス事業者がユーザ端末機に、特定、あるいは任意の情報を通知することができるイベントを受信することができる情報を提供する。上記イベントは、地上波放送チャンネルのような単方向チャンネルとインターネットのような両方向チャンネルを通して送られることができるので、単方向チャンネルと両方向チャンネルを通したイベントを受信することができる情報を提供する。Event Receptionは下位構成要素(element)としてIPBroadcastDelivery、PollURL、PollPeriodを含む。
【0068】
IPBroadcastDeliveryは、単方向チャンネルを通したイベント伝送情報を提供し、属性としてポート(port)とアドレス(address)を有する。アドレスは、イベントが伝送されるIPアドレス情報を提供する。上記IPアドレスは、Broadcast IPアドレス、Multicast IPアドレスあるいは事業者が割り当てるIPアドレスなどであり得る。上記ポートは、上記アドレスで明記したIPパケットストリームでイベントが伝送されるデータグラムを識別できるポートアドレス情報を提供する。上記ポートとアドレスで提供される情報に基づいて、ユーザ端末機は、単方向チャンネルを通して伝送されるイベントを受信することができる。PollURLとPollPeriodは、両方向チャンネルを通してイベントを受信させる情報である。PollURLは、ユーザの端末機がイベントを直接に読み取ることができるURLのようなアドレス情報を提供して、PollPeriodは、上記イベントが更新される時点を通知することで、ユーザ端末機に次のイベントを受信する時点を通知する。
【0069】
Information Table Infoは、上記MIMTと接続されMMTパッケージ/アセットに対する情報を提供する他の情報テーブルに対する識別子、バージョン、伝送時点、反復周期、受信情報、2次受信情報を提供する。MMTパッケージ/アセットを消費するユーザ端末機は、上記Information Table Infoを使用して、上記MMTパッケージ/アセットの消費に必要な情報を提供する他の情報テーブルを受信することができる。上記InformationTable Infoは、一つから複数個の異なる情報テーブルに対する情報を含み、上記情報テーブルに対する情報は、InformationTableIDを通じて提供されるITの識別子、バージョンを通じて提供される情報テーブルのバージョン情報、TransmissionTimeを通じて提供される情報テーブルの送信時点、RepetitionPeriodを通じて提供される情報テーブルの反復伝送周期、Locationを通じて提供される情報テーブルを受信することができるアドレス、2nd locationを通じて提供される情報テーブルを受信することができる他のアドレスなどである。上記アドレスは、情報テーブルが伝送される環境によって他の値を有することができる。例えば、MPEG−2TSストリームを通して伝送されると、MPEG−2TSシステムにおいてチャンネル受信のために提供される値になり、IP放送網に伝送されると、IPアドレス及びポート番号(Port number)になり、移動通信網を通して伝送されると、移動通信網におけるチャンネル受信のために必要とする情報となる。Locationと2nd Locationを提供する理由は、上記locationから提供される情報を通して情報テーブルを受信されない場合、すなわち情報テーブルの反復周期以前に情報を獲得したり、情報テーブルが伝送される伝送網に直接的に接近できない場合に、2nd locationで提供される情報を通して情報テーブルを受信するためである。例えば、locationでは、放送チャンネルを通して情報テーブルを受信することができる情報を提供し、2nd locationでは、情報テーブルを提供できるサーバのアドレスを提供することで、必要な場合に適切な方法で情報テーブルを受信するようにする。
【0070】
TableFilterCodeは、情報テーブルを一定の基準(Criteria)によって選別して使用することができる基準を提供する。上記一定の基準、すなわちクライテリアとして使用できる例には、パッケージ識別子(Package ID)、アセット識別子(Asset ID)、ジャンル(Genre)、ユーザ端末機の位置(locations)、時間(Time)、ユーザ端末機の性能(Terminal Capability)などがあり得る。上記MIMTのTableFilterCodeで特定MMTパッケージIDが提供されると、ユーザ端末機は、上記パッケージIDに符合する情報テーブルだけを選択して受信するか、または受信された情報テーブルのうち上記パッケージIDに符合する情報テーブルだけをMMTパッケージ情報を提供するために使用するか、または、ユーザに見せる。
【0071】
PrivateExtは、事業者あるいはMMTパッケージ製作社あるいは上記MIMTを製作する製作者が任意の情報を提供したい場合に使用する要素である。
【0072】
<表2A>、<表2B>は、MPCITの構成を示す。
【0074】
MPCITは、MMTパッケージに対する構成情報を提供するテーブルとして、MPCITで提供される情報は、MPCIT自体の情報及びMMTパッケージに対する構成情報である。上記MPCIT自体情報は、MPCIT識別子(ID)、MPCITバージョン及びMPCIT伝送情報(MPCIT Transmission Info)である。上記MPCITの識別子は、全世界的に唯一な(globally unique)識別子でもあり、MPCITを提供する提供者の範囲内で唯一なものでもあり、伝送する伝送網内で唯一なものでもあり得る。すなわち、MPCITの有効性範囲をMPCITの使用目的によって決定することができる。上記MPCIT Transmission Infoは、上記MPCITを伝送する場合に必要な情報を提供し、下位要素としてStartTimeとRetransmission Periodを有する。StartTimeは、上記MPCITの最初伝送時点を提供し、Retransmission Periodは、上記StartTimeが示す最初伝送時点からどの間隔ごとにMPCITが伝送されるかを通知して、上記MPCITを受信する機器がいつMPCITを受信できるかに対する情報を通知する。上記MMTパッケージに対する構成情報は、パッケージ識別子、種類、名前、説明、音声情報、文字情報、視聴者保護、ターゲット(target)ユーザ情報、MMTパッケージの消費に必要な端末機の要求事項に対する情報及び上記MMTパッケージを構成するアセットに対する情報を含む。
【0075】
MMTパッケージIDは、上記MPCITが構成情報を提供するMMTパッケージの識別子である。上記MMTパッケージIDは、MMTパッケージの製作者が割り当てることもでき、MMTパッケージを利用するサービス提供者が割り当てることもできる。またMMTパッケージIDの有効範囲も全世界的に唯一であることもでき、地域あるいはサービス提供者別に唯一であることもできる。本発明では、識別子の割当システムを具体的に提示しないが、MMTパッケージを区別できる任意の方式を使用した識別子も上記MMTパッケージIDを通して提供されることができる。
【0076】
PackageTypeは、コンテンツあるいはサービス立場におけるパッケージ形式を通知する。本発明の実施形態では、理解を助けるために、0−unspecified、1−Basic Video、2−Basic Audio、3−Rich Media、4−ebook、5−application、6−Hybrid Packageなどの7個を提示し、追加までに249個のパッケージ形式を規定できるように示したが、MMTパッケージ製作者あるいはMMTパッケージを利用したサービス提供者がMMTパッケージを区別する方式によってパッケージ形式を追加することができる。また256個のパッケージ形式では足りない場合には、packagetype識別子の個数を増やすことができる。Nameは、ユーザが識別できるMMTパッケージの名前である。Descriptionは、ユーザにMMTパッケージに対する情報を提供するフィールドとして、MMTパッケージのジャンル、要約情報、提供者などの情報を提供し、いくつかの言語で提供することができる。
【0077】
AudioLanguageとTextLanguageは、MMTパッケージに使用されるオーディオ(audio)言語とテキスト(text)言語に対する情報を提供し、複数の言語を使用することができる。ParentalRatingは、MMTパッケージを消費できるユーザの年齢を提示するものであり、該当パッケージの消費に適合しない年齢層のユーザがMMTパッケージを消費することを防止するための情報を提供するために使われる。TargetUserProfileは、任意のMMTパッケージを好むようなユーザのプロファイル(profile)を提供するもので、例えば、青少年層あるいは特定場所に居住する人々などがTargetUserProFileであり得る。RequiredDeviceCapabilityは、上記MPCITが示すMMTパッケージを消費する場合に進められるユーザ端末機の仕様として、CODEC、Memory、CPU speed、Device Screen sizeなどであり得る。List of Assetsは、上記MPCITが示すMMTパッケージを構成するアセットに対する情報を提供する。List of Assetsは、Asset IDとMACIT Infoを下位要素として有する。Asset IDは、上記MMTパッケージを構成するアセットの識別子であり、MACIT INFOは、上記アセットに対応するMACITの情報である。上記MACITは下記の<表3A>、<表3B>で詳細に説明する。上記MACIT infoで提供される情報はMACIT識別子及びMACIT伝送情報などであり得る。PrivateExtと<Proprietary Elements>は、事業者、あるいはMMTパッケージ製作社、あるいは上記MPCITを製作する製作者が任意の情報を提供したい場合に使用する要素である。
【0078】
<表3A>、<表3B>はMACITの構成を示す。
【0080】
MACITは、MMTアセットに対する構成情報を提供するテーブルである。MACITで提供される情報は、MACIT自体の情報及びMMTアセットに対する構成情報である。上記MACIT自体情報は、MACIT識別子(ID)、MACITバージョン及びMACIT伝送情報(MACIT Transmission Info)である。上記MACITの識別子は、MACITの識別子として全世界的に唯一でもあり、MACITを提供する提供者の範囲内で唯一でもあり、伝送する伝送網内で唯一であることもできる。すなわち、MACITの有効性範囲を、MACITの使用目的によって決定することができる。上記MACIT Transmission Infoは、上記MACITを伝送する場合に必要な情報を提供し、StartTimeとRetransmission Periodの2個の下位要素を有する。StartTimeは、上記MACITの最初伝送時点を提供し、Retransmission Periodは、上記StartTimeが示す最初伝送時点からどの間隔ごとにMACITが伝送されるかを通知することで、上記MACITを受信する機器がいつMACITを受信することができるかに対する情報を通知する。
【0081】
上記MMTアセットに対する構成情報は、アセットの識別子、種類、名前、説明、音声情報、文字情報、視聴者保護、targetユーザ情報、MMTパッケージの消費に必要な機器の要求事項に対する情報及び上記MMTアセットを構成する要素(component)に対する情報である。上記MMTアセットを、単一マルチメディア要素で構成することもでき、複数のマルチメディア要素で構成することもできる。単一マルチメディア要素で構成されるアセットの例には、Video Asset、Audio Asset、Text Asset、Figure Assetなどがあり、複数の要素で構成されるアセットの例には、SVC(Scalable video coding)で生成されたビデオコンテンツの基本映像(Basic Layer)と追加映像(Enhanced Layer)、いくつかの言語で構成された複数のAudio set、ウェブページ(Web page)のようにいくつかのマルチメディアソース(Multimedia source)などが一つのページを構成することなどがある。
【0082】
MMT Asset IDは、上記MACITが構成情報を提供するMMTアセットの識別子である。上記MMT Asset IDは、アセット製作者が割り当てることもでき、アセットを利用するサービス提供者が割り当てることもできる。またMMT Asset IDの有効範囲も全世界的に唯一であることでき、地域あるいはサービス提供者別に唯一であることもできる。本発明では、識別子の割当システムを具体的に提示しないが、MMTアセットを区別できる任意の方式を使用した識別子も、上記MMT Asset IDを通して提供することができる。
【0083】
AssetTypeは、コンテンツ、サービスあるいはパッケージ立場におけるアセット形式を通知する。本発明の実施形態では理解を助けるために、0-unspecified、1-Basic Video、2-Basic Audio、3-Rich Media、4-ebook、5-application、6-text、7-HTMLなどの8個を提示し、追加までに248個のAssettypeを規定できるように提示したが、アセット製作者あるいはアセットを利用するサービス提供者がアセットを区別する方式によってAssettypeを追加することができる。また256個のAssettypeでは足りない場合には、Assettype識別子の個数を増やすこともできる。Nameは人が識別できるMMTパッケージ内のアセットの名前である。Descriptionは、ユーザにアセットに対する情報を提供するフィールドとして、アセットの形式、ジャンル、要約情報、提供者などの情報を提供し、いくつかの言語で提供されることができる。AudiolanguageとTextLanguageは、アセットに使われるオーディオ言語とテキスト言語の情報を提供して複数の言語を使うことができる。ParentalRatingはアセットを消費できるユーザの年齢を提示することで、アセット消費に適合しない年齢層のユーザが該当アセットを消費することを防止するための情報を提供するに使われる。TargetUserProfileは、任意のMMTアセットを好むようなユーザのプロファイルを提供するもので、例えば青少年層あるいは特定場所に居住する人々などがTargetUserProfileであり得る。RequiredDeviceCapabilityは、上記MACITが示すMMTアセットを消費する場合に進められる機器の仕様として、CODEC、Memory、CPU speed、Device Screen sizeなどであり得る。Listofcomponentsは、上記MACITが示すMMTアセットを構成しているマルチメディア要素(component)に対する情報を提供する。ComponentInfoは、上記マルチメディア要素に対する実質的な情報を提供するフィールドとして、component名、形式、種類、component再生時に必要な仕様であるcomponent levelで必要な情報であり得る。PrivateExtと<Proprietary Elements>は、事業者あるいはMMTアセット製作社あるいは上記MACITを製作する製作者が任意の情報を提供したい場合に使用する要素である。
【0084】
<表4A>、<表4B>は、MAITの構成を示す。
【0086】
MAITは、上記MMTパッケージとアセットを獲得できる情報を提供するテーブルである。MAITは、MAIT自体に対する情報とMMTパッケージとアセットに提供される網の接近情報を提供する。上記MAIT自体情報はMAIT識別子(ID)、MAITバージョン及びMAIT伝送情報(MAIT Transmission Info)である。上記MAIT IDは、MAITの識別子として全世界的でもあり、MAITを提供する提供者の範囲内で唯一なものでもあり、伝送する伝送網内で唯一なものでもあり得る。すなわち、MAITの有効性範囲はMAITの使用目的によって決定されることができる。上記MAITTransmission Infoは、上記MAITを伝送する場合に必要な情報を提供し、StartTimeとRetransmission Periodの2個の下位要素を有する。StartTimeは、上記MAITの最初伝送時点を提供し、Retransmission Periodは、上記StartTimeが示す最初伝送時点からどの間隔ごとにMAITが伝送されるかを通知して、上記MAITを受信する機器にいつMAITを受信することができるかに対する情報を通知する。
【0087】
List of Packages or Assetsは、上記MAITを通して接近できるMMTパッケージとアセットを通知する。一つのMAITは、一つのMMTパッケージまたはアセットに対する接近情報を提供することもでき、複数個のMMTパッケージまたはアセットに対する接近情報を提供することもできる。複数のMMTパッケージまたはアセットに対する接近情報を提供する場合には、一つのサービス提供者が複数のMMTパッケージまたはアセットを提供する時、MAITの重複提供を防止するために使うことができる。
【0088】
AccessTypeは、上記List of Packages or Assetsで提示されたMMTパッケージまたはアセットに接近できる方式に対する情報を提供し、BroadcastDelivery、UinicastDeliver、HybridDelivery等の三つ方式を有することができる。上記BroadcastDeliveryは、MMTパッケージまたはアセットが放送チャンネルを通して伝送される場合であり、付加情報としてネットワーク種類(Network Type)とMMTパッケージまたはアセットが伝送される論理通路であるセッション(Session)に対する情報であるSessionDescriptionを提供する。ネットワークタイプは、使われるネットワークが放送専用網(例えば、米国地上波放送標準であるATSC、ヨーロッパ地上波放送標準であるDVB、日本地上波放送標準であるISDB−T)のうちどの放送網であるか、そして上記放送網のバージョンがどのものであるかを通知する。またMMTパッケージまたはアセットが携帯放送網(例えば、DVB−NGH、ISDBT2、ATSCM/H、CMMB)を通して伝送される場合にも、上記携帯放送網の種類及びバージョン情報を提供する。上記放送網あるいは携帯放送網の他にも衛星放送網あるいはその他の放送専用回線に対する情報も追加できる。SessionDescriptionは、上記放送網に対する物理階層以外の情報を提供する場合に使われ、IP基盤の放送網の場合、IETFで定義したSDP(Session Description Protocol)方式を利用して情報を提供することもでき、あるいは各放送標準団体で定義した方式を通してMMTパッケージまたはアセットに対する接近に必要な情報を提供することができる。
【0089】
AccessTypeでUnicastDeliveryは、MMTパッケージまたはアセットに接近できる網の種類、サーバのアドレスを提供するAccessURLと上記サーバとクライアント間の論理通路であるセッションに対する情報であるsessionDescription情報を提供する。上記SessionDescriptionの役割は、上記BrodcastDeliveryで説明されたSessionDescrptionと同一である。UnicastDeliveryのTypeを通してサーバでMMTパッケージまたはアセットを伝送するプロトコルに対する情報が分かる。上記プロトコルはMMT標準で定義するMMTD.2のプロトコル、HTTP、RTP、FTPなどであり得る。AccessURLは、ユニキャスト(unicast)網を通してMMTパッケージまたはアセットを獲得できるサーバのアドレスを提供する。
【0090】
HybridAccessInfoは、MMTパッケージまたはアセットが複合ネットワーク環境を通して伝送される場合に対する接近情報を提供する。複合ネットワーク環境とは、少なくとも2個以上の異種網がMMTパッケージまたはアセットの伝送に使われることを意味する。HybridAccessInfoはBroadcastとUnicastの2個の下位要素を持っている。上記Broadcastは、上記BoradcastDeliveryの形式を使用して複合ネットワークのうち放送網に対する情報と上記放送網を通して伝送されるMMTパッケージまたはアセットに対する情報を提供する。ユニキャストは、上記UnicastDeliveryの形式を使用して複合ネットワークのうちユニキャスト網に対する情報と上記ユニキャスト網を通して伝送されるMMTパッケージまたはアセットに対する情報を提供する。
【0091】
MAITで提供される情報のうち一つは、DCAS(Downloadable Conditional Access System)に対するものである。DCASは端末機に装着されず、必要な度にダウンロードして使用することができるCASのことを称する。通例的にCASは端末機に直接装着されるが、多様なCASソリューションをサポートできる効率的な方法でダウンロード方式を使用することができる。DCASソリューション自体に関することは本発明の範囲を逸脱することであるので具体的な説明は省略する。本明細書では、DCASがMMTシステムに使われる場合にMAITを通して上記DCASに対した情報を提供できる方法を提示する。DCASはDCAS TypeとDCASServerAddressの下位エレメントを有する。DCAS Typeは、使われるCAS solutionの種類を通知し、DCASServerAddressは、上記CASソリューションと必要なセキュリティ内容(security material)を受信できるサーバのアドレスを通知する。
【0092】
PrivateExtと<Proprietary Elements>は、事業者あるいはMMTアセットの製作者あるいは上記MAITを製作する製作者が任意の情報を提供したい場合に使用する要素である。
【0093】
<表5A>、<表5B>、<表5C>、<表5D>はDCITの構成を示したものである。
【0094】
【表5A】
【表5B】
【表5C】
【表5D】
【0095】
DCITは、MMTパッケージ/アセットを消費するために進められる機器の仕様(device capability)を提供するテーブルである。DCITはDCIT自体に対する情報とMMTパッケージ/アセットの消費のために必要な情報を提供する。上記DCIT自体情報はDCIT識別子(ID)、DCITバージョン及びDCT伝送情報(MAIT Transmission Info)である。上記DCITの識別子は、DCITの識別子として全世界的に唯一でもあり、DCITを提供する提供者の範囲内で唯一でもあり、伝送する伝送網内で唯一なものでもあり得る。すなわち、DCITの有効性範囲をMAITの使用目的によって決定することができる。上記DCIT Transmission Infoは、上記DCITを伝送する場合に必要な情報を提供し、StartTimeとRetransmission Periodの2個の下位要素を有する。StartTimeは、上記DCITの最初伝送時点を提供し、Retransmission Periodは、上記StartTimeが示す最初伝送時点からどの間隔ごとにDCITが伝送されるかを通知して、上記DCITを受信する機器がいつDCITを受信できるかに対する情報を通知する。
【0096】
DCITは、ビデオとオーディオを消費するための機器の仕様、ファイルをダウンロードする時の機器の仕様及びリーチメディア(Rich Media)消費時の機器仕様を提供する。上記DCITで受信した情報に基づいて端末機は上記DCITに符合するMMTパッケージ/アセットの消費が可能であるか否かを判断することができる。List of Package or Assetは、上記DCITで提供される機器仕様が要求されるMMTパッケージ/アセットのID、あるいは上記MMTパッケージ/アセットの設定情報を提供するMPCIT、MACITのIDを提供する。
【0097】
ビデオに対する機器仕様は、基本的にMIMETypeに提供される。MIMEは、Multipurpose Internet Mail Extensions[IETFRFC822、2822、5322]の略語であり、マルチメディアコンテンツに対する属性を提供できる技術である。上記MIMETypeによって提供される情報は、ビデオに使われるコーデック(CODEC)と上記CODECのプロファイル情報で構成されるが、実際ユーザに提供される時点にハードウェアの変更あるいはシステム上の制約事項によって上記情報が変更され得る。上記変更される情報は、Complexity elementに提供される。上記Complexityは、Bitrate、Resolution、MinumimBufferSizeの下位要素を有する。上記Bitrateは、ビデオストリームのbit rateに対する情報として、Average Bit rateとMaximum bit rateを提供してデコーダの動作(特にメモリ関連動作)を円滑にする。Resolutionは、ビデオの水平解像度(Horizontal resolution)と垂直解像度(vertical resolution)をピクセルで提供し、時間当りいくつのフレームが再生されるかに対する一時的解像度(temporal resolution)に対する情報を提供する。MinimumBufferSizeとは、上記ビデオコンテンツを扱うために必要とする最小限のデコーダバッファーサイズを意味する。オーディオに対する機器仕様も基本的にMIMEtypeにより提供される。すなわち、上記MIMETypeによって提供されるオーディオに対する機器仕様情報は、オーディオに使われるコーデックと上記コーデックのプロファイル情報で構成されるが、実際ユーザに提供される時点にハードウェアの変更あるいはシステム上の制約事項によって上記情報が変更されることもある。上記変更される情報は、Complexityelementで提供される。上記Complexityは、BitrateとMinumimBufferSizeの下位エレメントを有する。上記Bitrateは、Audio Streamのbitrateに対する情報としてAverageBitrateとMaximumbitrateを提供してデコーダの動作(特にメモリ関連動作)を円滑にする。MinimumBufferSizeとは、上記Audioコンテンツを扱うために必要とする最小限のデコーダバッファーサイズを意味する。DownloadFileはファイルタイプのアセットとパッケージのために要求される機器仕様を提供する。通例的にファイル種類(file type)のサービスでは、いくつかのマルチメディアコンテンツが複合的に構成される。上記構成情報もMIMETypeに提供され、必要なCODEC情報は別途に提供される。Rich Mediaは、Rich Mediaコンテンツの消費のための機器仕様を提供するフィールドである。Rich Mediaコンテンツは、ユーザとの相互作用(interaction)によりユーザに新しいサービス体験を提供するものであり、MPEGのLaSER、3GPPのBIMS、W3CのSVG−Tなどがその代表的な技術であり、その他に非標準技術としてadobe社のFLASHなどがある。上記Rich Mediaフィールドは、上記Rich Mediaコンテンツの製作技術及び必要な要求事項(requirement)を提供し、MIME技術を使用することができる。
【0098】
PrivateExtと<Proprietary Elements>は、事業者あるいはMMTパッケージの製作者あるいは上記DCITを製作する製作者が任意の情報を提供したい場合に使用する要素である。