(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーからなる連続線状体を曲がりくねらせランダムループを形成し、夫々のループを互いに溶融状態で接触せしめた三次元ランダムループ接合構造からなる網状構造体であって、連続線状体の繊維径が0.1mm以上3.0mm以下、網状構造体の表層部の繊維径が内部の繊維径の1.05倍以上、見かけ密度が0.01g/cm3以上0.20g/cm3以下、750N定荷重繰返し圧縮残留歪みが15%以下、750N定荷重繰返し圧縮後の40%圧縮時硬度保持率が55%以上である網状構造体。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明におけるポリオレフィン系熱可塑性エラストマーとしては、網状構造体を構成するポリマーは比重が0.94g/cm
3以下の低密度ポリエチレン樹脂であることが好ましく、特にエチレンと炭素数3以上のαオレフィンからなるエチレン・α−オレフィン共重合体樹脂からなることが好ましい。本発明のエチレン・α−オレフィン共重合体は、特開平6−293813号公報に記載されている共重合であることが好ましく、エチレンと炭素数3以上のα−オレフィンを共重合してなるものである。ここで、炭素数3以上のα−オレフィンとしては、例えばプロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、4−メチル−1−ペンテン、ヘプテン−1、オクテン−1、ノネン−1、デセン−1、ウンデセン−1、ドデセン−1、トリデセン−1、テトラデセン−1、ペンタデセン−1、ヘキサデセン−1、ヘプタデセン−1、オクタデセン−1、ノナデセン−1、エイコセン−1などが挙げられ、好ましくはブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、4−メチル−1−ペンテン、ヘプテン−1、オクテン−1、ノネン−1、デセン−1、ウンデセン−1、ドデセン−1、トリデセン−1、テトラデセン−1、ペンタデセン−1、ヘキサデセン−1、ヘプタデセン−1、オクタデセン−1、ノナデセン−1、エイコセン−1である。また、これら2種類以上を用いることもでき、これらα−オレフィンは通常1〜40重量%共重合される。この共重合体は、特定のメタロセン化合物と有機金属化合物を基本構成とする触媒系を用いてエチレンとα−オレフィンを共重合することによって得ることができる。
必要に応じて、上記方法によって重合された二種類以上のポリマーや、水素添加ポリブタジエンや水素添加ポリイソプレンなどのポリマーをブレンドすることができる。改質剤として、酸化防止剤、耐侯剤、難燃剤などを必要に応じて添加することができる。
【0012】
本発明におけるポリオレフィン系熱可塑性エラストマーは、比重が0.94g/cm
3を越えると、クッション材が硬くなりやすく好ましくない。より好ましくは0.935g/cm
3以下であり、さらには0.93g/cm
3以下が好ましい。下限は特に限定するものではないが、強度保持の観点から0.8g/cm
3以上が好ましく、0.85g/cm
3以上がより好ましい。
【0013】
本発明の繰返し圧縮耐久性に優れた網状構造体を構成するポリオレフィン系熱可塑性エラストマーからなる成分は、示差走査型熱量計にて測定した融解曲線において、融点以下に吸熱ピークを有することが好ましい。融点以下に吸熱ピークを有するものは、耐熱耐へたり性が吸熱ピークを有しないものより著しく向上する。例えば、本発明の好ましいポリオレフィン系熱可塑性エラストマーとして、メタロセン化合物を触媒として、ヘキサン、ヘキセン、エチレンを公知の方法で重合し、得られたエチレン・α−オレフィン共重合体の場合、主鎖の分岐数を少なくするとハードセグメントの結晶性が向上し、塑性変形しにくく、かつ、耐熱耐へたり性が向上するが、溶融熱接着後さらに融点より少なくとも10℃以上低い温度でアニーリング処理するとより耐熱耐へたり性が向上する。アニーリング処理は、融点より少なくとも10℃以上低い温度でサンプルを熱処理することができれば良いが、圧縮歪みを付与することでさらに耐熱耐へたり性が向上する。このような処理をしたクッション層を示差走査型熱量計で測定した融解曲線に室温以上融点以下の温度で吸熱ピークをより明確に発現する。なおアニーリングしない場合は融解曲線に室温以上融点以下に吸熱ピークを明確に発現しない。このことから類推すると、アニーリングによってハードセグメントが再配列された準安定中間相を形成し、耐熱耐へたり性が向上しているのではないかと考えられる。本発明における耐へたり性向上効果の活用方法としては、クッションや敷きマット等、比較的繰り返し圧縮される使用用途において、耐久性を向上させるために有用である。
【0014】
本発明の網状構造体を構成する連続線状体の繊維径は、繊維径が小さいとクッション材として使用する際に必要な硬度が保てなくなり、逆に繊維径が大きすぎると硬くなり過ぎてしまうため、適正な範囲に設定する必要がある。繊維径は0.1mm以上3.0mm以下であり、好ましくは0.2mm以上2.5mm以下である。繊維径が0.1mm未満だと細すぎてしまい、緻密性やソフトな触感は良好となるが網状構造体として必要な硬度を確保することが困難となる恐れがある。繊維径が3.0mmを超えると網状構造体の硬度は十分に確保できるが、網状構造が粗くなり、他のクッション性能が劣る場合がある。
【0015】
本発明の網状構造体はその表層部の繊維径が内層部の繊維径の1.05倍以上であり、好ましくは1.08倍以上であり、より好ましくは1.10倍以上である。表層部の繊維径が内層部の繊維径の1.05倍未満であると、必要とする表面剛性と表層接点強度を確保できず、クッション特性に必要な硬度保持率が安定的に達成できなくなる場合がある。表層部の繊維径の内層部の繊維経に対する比率の上限は特に規定しないが本発明においては1.25倍以下である。
【0016】
本発明の網状構造体の見かけ密度は、0.01g/cm
3〜0.20g/cm
3であり、好ましくは0.02g/cm
3〜0.15g/cm
3、より好ましくは0.025g/cm
3〜0.12g/cm
3である。見かけ密度が0.01g/cm
3より小さいとクッション材として使用する際に必要な硬度が保てなくなり、逆に0.20g/cm
3を越えると硬くなり過ぎてしまいソフトな触感が得られるクッション材としては不適となる場合がある。
【0017】
本発明の網状構造体の750N定荷重繰返し圧縮残留歪みは、15%以下であり、好ましくは10%以下である。750N定荷重繰返し圧縮残留歪みが15%を超えると、長期間使用すると網状構造体の厚みが低下してしまい、クッション材として好ましくない。なお、750N定荷重繰返し圧縮残留歪みの下限値は特に規定しないが、本発明で得られる網状構造体においては、0.1%以上である。
【0018】
本発明の網状構造体の40%圧縮時硬度は、40N/φ200〜1000N/φ200が好ましい。40%圧縮時硬度が40N/φ200未満では底付き感を感じる場合があり、1000N/φ200を超えると硬すぎてクッション性を損なう場合がある。
【0019】
本発明の網状構造体の750N定荷重繰返し圧縮後の40%圧縮時硬度保持率は、55%以上であり、好ましくは60%以上であり、より好ましくは65%以上、さらに好ましくは70%以上である。750N定荷重繰返し圧縮後の40%圧縮時硬度保持率が55%未満では、長時間使用により、クッション材の硬さが低下してしまい、硬さが著しく変化したと感じる場合がある。750N定荷重繰返し圧縮後の40%硬度保持率の上限値は特に規定しないが、本発明で得られる網状構造体においては、95%以下である。
【0020】
本発明の網状構造体の65%圧縮時硬度は、80N/φ200〜2000N/φ200が好ましい。65%圧縮時硬度が80N/φ200未満では底付き感を感じる場合があり、2000N/φ200を超えると硬すぎてクッション性を損なう場合がある。
【0021】
本発明の網状構造体の750N定荷重繰返し圧縮後の65%圧縮時硬度保持率は、70%以上であり、好ましくは73%以上であり、より好ましくは75%以上である。750N定荷重繰返し圧縮後の65%硬度保持率が70%未満では、長時間使用により、クッション材の硬さが低下してしまい、底付き感を感じる場合がある。750N定荷重繰返し圧縮後の65%圧縮時硬度保持率の上限値は特に規定しないが、本発明で得られる網状構造体においては、99%以下である。
【0022】
本発明の網状構造体の圧縮たわみ係数は、好ましくは2.5以上であり、より好ましくは2.8以上であり、さらに好ましくは3.0以上である。2.5以下では、クッション材としての座り心地や寝心地を損なう場合がある。圧縮たわみ係数の上限値は特に規定しないが、本発明で得られる網状構造体においては、8.0以下である。
【0023】
本発明の網状構造体の厚みは、好ましくは10mm以上であり、より好ましくは20mm以上である。厚みが10mm未満ではクッション材に使用すると薄すぎてしまい底付き感が出てしまう場合がある。厚みの上限は製造装置の関係から、好ましくは300mm以下であり、より好ましくは200mm以下、さらに好ましくは120mm以下である。
【0024】
本発明の網状構造体の25%圧縮時硬度は、10N/φ200〜600N/φ200が好ましい。25%圧縮時硬度が10N/φ200未満では底付き感を感じる場合があり、600N/φ200を超えると硬すぎてクッション性を損なう場合がある。
【0025】
本発明の網状構造体は、750N定荷重繰返し圧縮後の40%圧縮時硬度保持率が55%以上、750N定荷重繰り返し圧縮後の65%圧縮時硬度保持率が70%以上となる特性を有していることが好ましい。硬度保持率を上記範囲にすることで、長期間使用後の網状構造体の硬度変化が小さく、座り心地や寝心地の変化が少なく、長期間の快適な使用が可能な網状構造体がはじめて得られる。この750N定荷重繰返し圧縮試験は、これまで先行文献などで着目されていた50%定変位繰返し圧縮試験よりもさらに高い耐久性を評価する試験である。50%定変位繰返し圧縮試験は、圧縮量は処理開始から処理終了まで厚みの50%に固定されているが、750N定荷重繰返し圧縮耐久性試験の場合、例えば処理開始時点で荷重750Nが厚みの50%の変位に相当していたとしても、繰返し圧縮処理中硬度が低下していくので、処理終了時には圧縮量は厚みの50%を超えてしまい、試料が試験中に受ける変形量は50%定変位繰返し圧縮試験よりも大きくなるためである。
【0026】
750N定荷重繰り返し圧縮試験で硬度を保持する網状構造体を得るためには、外からかかる荷重(750N)を網状構造体の表層部で受け止め、表層面で荷重を分散し内層への負担を軽減すること、その表層面での荷重分散効果を定荷重繰返し圧縮試験中も持続させることが必要であることを本発明者らは見出した。前者は表層部と内層部で構造差を付与することで、後者は表層部に存在する連続線状体同士の接点強力を強くすることで、初めて解決できるものである。すなわち、これまで知られていた50%定変位繰返し圧縮歪の小さい網状構造体と本発明の網状構造体との違いは、本発明の網状構造体では、網状構造体を構成する連続線状体同士の融着をさらに強固なものとすることで、連続線状体同士の接点強度を強くすると同時に、網状構造体の表層部の繊維径を内層部の繊維径よりも高くし、表層部と内層部の構造差を付与し、連続線状の接点面積を大きくして網状構造体の表層部の接点強力を内層部よりも高め、繰返し圧縮処理中に発生する接点の破壊をより一層抑制し、繰返し圧縮中に受ける荷重(750N)を表層部で面分散する効果を持続させた点である。網状構造体を構成する連続線状体同士の接点強度を強くするだけでは安定的に750N定荷重繰返し圧縮後の40%硬度保持率を55%以上とすることは困難であるため、表層の繊維径を選択的に太くすることで表面剛性を上げ、表層線状同士の接点強力を高めに設計し、内層と表層の構造差をつけることで安定的に達成することができたものである。
【0027】
本発明の網状構造体を得るためには、上述の通り、表層部と内層部とで構造差を付与することと、表層部の連続線状同士の接点強度を強くすることが必要となるが、それは表層部の繊維径を内層部の繊維経の1.05倍以上とすることによって得られる。表層部の繊維径が内層部の繊維径の1.05倍未満の場合、表層部と内層部の構造差が小さく、必要とする面剛性が得られない。そのため、繰返し圧縮中に受ける荷重を表層部で面分散する効果が小さくなり十分な硬度保持率を得ることが出来ない。特許文献3に記載の網状構造体は、表面に繊維径が細いソフト層と、基本層に耐久性を担う繊維径が太い内層を設けることによってクッション性と耐久性を改善させているが、本特許では表層の繊維径を太くして表面剛性を上げて、硬度保持率を向上させており、本質的な設計思想が異なる。また、特許文献3の製法においては、従来の50%定変位の繰返し圧縮性においては優れたものであったが、本特許の目標とするさらに厳しい750N定荷重繰返し圧縮耐久性には、必ずしも優れておらず、本特許の範囲を達成することは困難であった。
【0028】
本発明の網状構造体は、圧縮たわみ係数が2.5以上となる特性を有していることが好ましい。圧縮たわみ係数を上記範囲にすることで、座り心地や寝心地の良い網状構造体が得られる。特に、比較的硬度が高くなると圧縮たわみ係数を上記の範囲にすることで座り心地や寝心地が良くなることを見出した。圧縮たわみ係数は、25%圧縮時硬度と65%圧縮時硬度の比で示され、25%圧縮時硬度を下げるか、65%圧縮時硬度を上げるかの、どちらかにより係数を大きく出来る。本発明の範囲において、圧縮たわみ係数が改善されるメカニズムについては十分に解明されていないが、恐らく本網状構造体が先述した表層部の繊維径が大きく表面剛性が高く、65%圧縮時硬度が大きくなっているためであると推定する。この効果によって、安定的に圧縮たわみ係数を高めることができているものと考える。
【0029】
本発明の網状構造体は、例えば次のようにして得られる。網状構造体は特開平7−68061号公報等に記載された公知の方法に基づき得られる。例えば、複数のオリフィスを持つ多列ノズルよりポリオレフィン系熱可塑性エラストマーをノズルオリフィスに分配し、該ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーの融点より20℃以上120℃未満高い紡糸温度で、該ノズルより下方に向け吐出させ、溶融状態で互いに連続線状体を接触させて融着させ3次元構造を形成しつつ、引取りコンベアネットで挟み込み、冷却槽中の冷却水で冷却せしめた後、引出し、水切り後または乾燥して、両面または片面が平滑化した網状構造体を得る。片面のみを平滑化させる場合は、傾斜を持つ引取ネット上に吐出させて、溶融状態で互いに接触させて融着させ3次元構造を形成しつつ引取ネット面のみ形態を緩和させつつ冷却すると良い。得られた網状構造体をアニーリング処理することもできる。なお、網状構造体の乾燥処理をアニーリング処理としても良い。
【0030】
本発明の網状構造体を得るためには、得られる網状構造体の連続線状体同士の融着を強固なものとし、連続線状体同士の接点強度を強くすることが必要である。網状構造体を構成する連続線状体同士の接点強度を強くすることにより、結果として、網状構造体の繰返し圧縮耐久性を向上することができる。
【0031】
接点強度を強くした網状構造体を得る手段の1つとしては、例えばポリオレフィン系熱可塑性エラストマーの紡糸温度を高くすることが好ましい。紡糸温度は、樹脂の特性によって異なるが、本発明においては融点の少なくとも30℃以上150℃以下が好ましく、40℃以上140℃以下がより好ましく、50℃以上130℃以下がさらに好ましい。
【0032】
本発明の網状構造体において、表層部と内層部で繊維径の差を付与する方法としては、網状構造体の表面の繊維のみ冷却を早くさせて表層部のみ繊維径を高くする方法が好適な方法の一つとして挙げられる。特許文献3で挙げられるようなノズルの孔径を表層部と内層部で変化させて表層部のみ繊維径を高くするといったノズル構成によって繊維径の差を付与する方法では、表層部のループ形状が歪や疎密差が明瞭になり品位上の問題点や、表層部と内層部の吐出バランスが崩れ易く生産安定性や均一な製品作りが困難となる生産上の問題点や、また本特許の狙いである750N定荷重の繰り返し圧縮耐久性も優れたものを得ることが困難であった。
【0033】
網状構造体の表面の繊維のみ冷却する方策としては、雰囲気温度を低く設定する方法や冷却風を表面に選択的に吹き付ける方法がある。本特許で雰囲気温度とは、紡糸機と同一空間に存在し、紡糸機から1m以上1.5m未満の距離に位置し、吐出面から水面までの高さに位置する温度計で計測した温度を指す。この雰囲気温度で表層の繊維を冷却する場合は、雰囲気温度は50℃以下が好ましく、40℃以下であることがより好ましく、35℃以下であることがさらに好ましい。接点強度が著しく低下することを防ぐ観点から雰囲気温度は−10℃以上が好ましい。冷却風を表面に選択的に吹きつける場合は、冷却風の温度は樹脂の融点以下が好ましく、雰囲気温度以上が好ましい。また、冷却風は表面の同伴流によって下方に流される、もしくは内層まで貫通したとしても内層の接点強度を落とさないように表面繊維と温度交換されて温度が上がった風が貫通するように設計することが好ましい。そうした観点から繊維方向に対して冷却を積極的に行わないことが好ましい。冷却風の風速は0.3m/秒以下であることが好ましく、0.2m/秒以下がより好ましい。上記に示した方法を単一もしくは二種類以上組み合わせることで、表層部の繊維径を内層部の繊維径に比べて大きくすることが出来る。
【0034】
冷却風を吹き付ける装置は、網状構造体の厚み方向に向かって幅方向全体をカバーし、両面から吹き付ける構造が好ましい。得たい網状構造体に応じて、冷却風を吹き付ける装置は適宜選択することが出来る。冷却風を吹き付ける装置の高さ方向の設置場所は、ノズル面と冷却水の間であればどの場所でも良く、必要に応じて高さを変更してもよい。高さは幅方向で全て同じにする必要は無く、部分によって変更してもよい。表面形成をより強固とする箇所のみに吹き付けてもよく、用途に応じては片面のみを吹きつけたり、網状構造体の厚み方向に向かって全面から冷却風を吹き付けたりしてもよい。冷却風は、出来るだけ風速を均一とするため、金網等の整流部を少なくとも1箇所は備えることが好ましい。冷却風の温度を上げる場合は、熱風発生装置を用いることが好ましく、ノズル周辺の排熱を使用することもできる。
【0035】
本発明の網状構造体を構成する連続線状体は、本発明の目的を損なわない範囲で、他の熱可塑性樹脂と組み合わせた複合線状としても良い。複合形態としては、線状体自身を複合化した場合として、シース・コア型、サイドバイサイド型、偏芯シース・コア型等の複合線状体が挙げられる。
【0036】
本発明の網状構造体は、本発明の目的を損なわない範囲で、多層構造化しても良い。多層構造化の方法としては、網状構造体同士を積み重ねて側地等で固定する方法、加熱により溶融固着する方法、接着剤で接着させる方法、縫製やバンド等で拘束する方法等が挙げられる。
【0037】
本発明の網状構造体を構成する連続線状体の断面形状は特に限定されないが、中空断面、異型断面、中空異型断面とすることで好ましい抗圧縮性やタッチを付与することができる。
【0038】
本発明の網状構造体は、性能を低下させない範囲で樹脂製造過程から成形体に加工し、製品化する任意の段階で防臭抗菌、消臭、防黴、着色、芳香、難燃、吸放湿等の機能付与を薬剤添加等の処理加工ができる。
【0039】
かくして得られた本発明の網状構造体は、繰返し圧縮残留歪みが小さく、硬度保持率が高い、優れた繰返し圧縮耐久性を有するものである。
【実施例】
【0040】
以下に、実施例を例示し、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらによって限定
されるものではない。なお、実施例中における特性値の測定及び評価は下記のようにおこなった。
【0041】
(1)繊維径
試料を20cm×20cmの大きさに切断し、網状構造体の表層部と内層部のそれぞれ10箇所から線状体を長さ約5mmで採集する。表層部繊維は、網状体の厚み方向の最表層、つまりその繊維より外側に繊維が存在しない箇所から採取し、内層部繊維は、網状体の厚み方向の中心部を基準に厚みの30%の範囲内から採取する。それぞれ10か所から採集した線状体の繊維径は、光学顕微鏡を適当な倍率で繊維径測定箇所にピントを合わせて測定する。表層部繊維から得られた繊維径は表層部の繊維径、内層部繊維から得られた繊維径は内層部の繊維径とする(単位:mm)。
【0042】
(2)試料厚みおよび見掛け密度
試料を40cm×40cmの大きさに切断し、無荷重で24時間放置した後、高分子計器製FD−80N型測厚器にて4か所の高さを測定して平均値を試料厚みとする。試料重さは、上記試料を電子天秤に載せて計測する。また試料厚みから体積を求め、試料の重さを体積で除した値で示す。(それぞれn=4の平均値)
【0043】
(3)融点(Tm)
TAインスツルメント社製 示差走査熱量計Q200を使用し、昇温速度20℃/分で測定した吸発熱曲線から吸熱ピーク(融解ピーク)温度を求めた。
【0044】
(4)25%、40%、65%圧縮時硬度
試料を40cm×40cmの大きさに切断し、23℃±2℃の環境下に無荷重で24時間放置した後、23℃±2℃の環境下にある島津製作所製オートグラフ AG−X plusを用いて、ISO2439(2008)E法に準拠して計測する。φ200mmの加圧板をサンプル中心になるようにサンプルを配置させ、荷重が5Nになる時の厚みを計測し、初期硬度計厚みとする。この時の加圧板の位置をゼロ点として、速度100mm/minで初期硬度計厚みの75%まで予備圧縮を1回行い、同じ速度で加圧板をゼロ点まで戻した後、そのままの状態で4分間放置し、所定時間経過後即座に、速度100mm/minで初期硬度計厚みの25%、40%、65%まで圧縮を行い、その際の荷重を測定し、各々25%圧縮時硬度、40%圧縮時硬度、65%圧縮時硬度とした:単位N/φ200(n=3の平均値)。
【0045】
(5)750N荷重繰り返し圧縮後の残留歪み
試料を40cm×40cmの大きさに切断し、(4)に記載の方法で初期硬度計厚み(a)を測定する。その後、厚みを測定したサンプルを、ASKER STM−536を用いて、JIS K6400−4(2004)A法(定荷重法)に準拠して750N定荷重繰返し圧縮を行う。加圧子は、底面のエッジ部に曲率半径25±1mmをもつ、直径250±1mmの円形で下面が平らなものを用い、荷重750N±20N、圧縮頻度は毎分70±5回、圧縮回数は8万回、最大の750±20Nに加圧している時間は、繰返し圧縮に要する時間の25%以下とする。繰返し圧縮終了後、試験片を力のかからない状態で10±0.5分間放置し、島津製作所製オートグラフ AG−X plusを用いて、φ200mmの加圧板をサンプル中心になるようにサンプルを配置させ、荷重が5Nになる時の厚みを計測し、繰返し圧縮後硬度計厚み(b)とする。初期硬度計厚み(a)と繰返し圧縮後硬度計厚み(b)を用いて、式{(a)−(b)}/(a)×100より算出する:単位%(n=3の平均値)。
【0046】
(6)750N定荷重繰り返し圧縮後の40%圧縮時硬度保持率)
試料を40cm×40cmの大きさに切断し、(4)に記載の方法で初期硬度計厚みと40%圧縮時硬度(c)を測定する。その後、測定したサンプルを、ASKER STM−536を用いて、JIS K6400−4(2004)A法(定荷重法)に準拠して750N定荷重繰返し圧縮を行う。加圧子は、底面のエッジ部に曲率半径25±1mmをもつ、直径250±1mmの円形で下面が平らなものを用い、荷重750N±20N、圧縮頻度は毎分70±5回、圧縮回数は8万回、最大の750±20Nに加圧している時間は、繰返し圧縮に要する時間の25%以下とする。繰返し圧縮終了後、試験片を力のかからない状態で10±0.5分間放置し、島津製作所製オートグラフ AG−X plusを用いて、φ200mmの加圧板をサンプル中心になるようにサンプルを配置させ、サンプル厚みは750N定荷重繰返し圧縮前の初期硬度計厚みをゼロ点として、速度100mm/minで初期硬度計厚みの75%まで予備圧縮を1回行い、同じ速度で加圧板をゼロ点まで戻した後、そのままの状態で4分間放置し、所定時間経過後即座に、速度100mm/minで初期硬度計厚みの40%まで圧縮を行い、その際の荷重を750N定荷重繰返し圧縮後の40%圧縮時硬度(d)とする。式(d)/(c)×100より750N定荷重繰返し圧縮後の40%圧縮時硬度保持率を算出する:単位%(n=3の平均値)。
【0047】
(7)750N定荷重繰り返し圧縮後の65%圧縮時硬度保持率
試料を40cm×40cmの大きさに切断し、(4)に記載の方法で初期硬度計厚みと65%圧縮時硬度(e)を測定する。その後、測定したサンプルを、ASKER STM−536を用いて、JIS K6400−4(2004)A法(定荷重法)に準拠して750N定荷重繰返し圧縮を行う。加圧子は、底面のエッジ部に曲率半径25±1mmをもつ、直径250±1mmの円形で下面が平らなものを用い、荷重750N±20N、圧縮頻度は毎分70±5回、圧縮回数は8万回、最大の750±20Nに加圧している時間は、繰返し圧縮に要する時間の25%以下とする。繰返し圧縮終了後、試験片を力のかからない状態で10±0.5分間放置し、島津製作所製オートグラフ AG−X plusを用いて、φ200mmの加圧板をサンプル中心になるようにサンプルを配置させ、サンプル厚みは750N定荷重繰り返し圧縮前の初期硬度計厚みをゼロ点として、速度100mm/minで初期硬度計厚みの75%まで予備圧縮を1回行い、同じ速度で加圧板をゼロ点まで戻した後、そのままの状態で4分間放置し、所定時間経過後即座に、速度100mm/minで初期硬度計厚みの40%まで圧縮を行い、その際の荷重を750N定荷重繰り返し圧縮後の65%圧縮時硬度(f)とする。式(f)/(e)×100より750N定荷重繰返し圧縮後の65%圧縮時硬度保持率を算出する:単位%(n=3の平均値)。
【0048】
(8)圧縮たわみ係数
試料を40cm×40cmの大きさに切断し、23℃±2℃の環境下に無荷重で24時間放置した後、23℃±2℃の環境下にある島津製作所製オートグラフ AG−X plusを用いて、ISO2439(2008)E法に準拠して計測する。φ200mmの加圧板をサンプル中心になるようにサンプルを配置させ、荷重が5Nになる時の厚みを計測し、初期硬度計厚みとする。この時の加圧板の位置をゼロ点として、速度100mm/minで初期硬度計厚みの75%まで予備圧縮を1回行い、同じ速度で加圧板をゼロ点まで戻した後、そのままの状態で4分間放置し、所定時間経過後即座に、速度100mm/minで初期硬度計厚みの25%ないし65%まで圧縮を行い、その際の荷重を測定し、各々25%圧縮時硬度(g)、65%圧縮時硬度(h)とする。式(h)/(g)より圧縮たわみ係数を算出する(n=3の平均値)。
【0049】
[合成例1]
ヘキサンを溶媒として用い、メタロセン化合物を触媒として用いてエチレンとヘキセン−1を公知の方法で重合することでエチレン・α−オレフィン共重合体とし、次いで酸化防止剤2%を添加混合練込み後ペレット化してポリオレフィン系熱可塑性エラストマー(A−1)を得た。得られたポリオレフィン系熱可塑性エラストマー(A−1)は、比重が0.919g/cm
3で、融点が110℃であった。
【0050】
[合成例2]
ヘキサンを溶媒として用い、メタロセン化合物を触媒として用いてエチレンとプロピレンを公知の方法で重合することでエチレン・α−オレフィン共重合体とし、次いで酸化防止剤2%を添加混合練込み後ペレット化してポリオレフィン系熱可塑性エラストマー(A−2)を得た。得られたポリオレフィン系熱可塑性エラストマー(A−1)は、比重が0.887g/cm
3で、融点が155℃であった。
【0051】
[実施例1]
幅方向1050mm、厚み方向の幅60mmのノズル有効面に孔径0.8mmのオリフィスを孔間ピッチ5mmの千鳥配列としたノズルに、得られたポリオレフィン系熱可塑性エラストマー(A−1)を紡糸温度200℃にて、単孔吐出量1.0g/minの速度でノズル下方に吐出させ、雰囲気温度20℃の冷却空間を経て、冷却風は吹かさずに、ノズル面22cm下に冷却水を配し、幅150cmのステンレス製エンドレスネットを平行に開口幅45mm間隔で一対の引取りコンベアを水面上に一部出るように配して、該溶融状態の吐出線状を曲がりくねらせル−プを形成して接触部分を融着させつつ3次元網状構造を形成し、該溶融状態の網状体の両面を引取りコンベアで挟み込みつつ毎分0.9mの速度で冷却水中へ引込み固化させ両面をフラット化した後、所定の大きさに切断して70℃熱風にて15分間乾燥熱処理して、網状構造体を得た。得られたポリオレフィン系熱可塑性エラストマー(A−1)からなる網状構造体の特性を表1に示す。
得られた網状体は、表層部の繊維径が0.52mm、内層部の繊維径が0.48mmの中実断面形状の線状で形成されており、見かけ密度は0.061g/cm
3、表面は平坦化された厚み46mm、25%圧縮時硬度が155N/φ200mm、40%圧縮時硬度が225N/φ200mm、65%圧縮時硬度が470N/φ200mm、750N繰返し圧縮残留歪みが8.0%、750N繰返し圧縮後の40%硬度保持率が61.2%、750N繰返し圧縮後の65%硬度保持率が74.2%、圧縮たわみ係数が3.0である網状構造体であった。得られた網状構造体は、本発明の要件を満たし、繰返し圧縮耐久性に優れた網状構造体であった。
【0052】
[実施例2]
幅方向1050mm、厚み方向の幅60mmのノズル有効面にオリフィスの形状は外径2mm、内径1.6mmでトリプルブリッジの中空形成性断面としたオリフィスを孔間ピッチ5mmの千鳥配列としたノズルに、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー(A−1)を紡糸温度210℃にて、単孔吐出量1.5g/minの速度でノズル下方に吐出させ、雰囲気温度20℃の冷却空間を経て、冷却風温度50℃、冷却風速度毎秒0.2mで冷却風を吹き付け、ノズル面30cm下に冷却水を配し、幅150cmのステンレス製エンドレスネットを平行に開口幅45mm間隔で一対の引取りコンベアを水面上に一部出るように配して、該溶融状態の吐出線状を曲がりくねらせル−プを形成して接触部分を融着させつつ3次元網状構造を形成し、該溶融状態の網状体の両面を引取りコンベア−で挟み込みつつ毎分1.6mの速度で冷却水中へ引込み固化させ両面をフラット化した後、所定の大きさに切断して70℃熱風にて15分間乾燥熱処理して、網状構造体を得た。得られたポリオレフィン系熱可塑性エラストマー(A−1)からなる網状構造体の特性を表1に示す。
得られた網状構造体は、断面形状が中空断面形状で中空率が25%で、表層部の繊維径が0.71mm、内層部の繊維径0.65mmの線条で形成されており、見かけ密度は0.053g/cm
3、表面は平坦化された厚みが46mm、25%圧縮時硬度が185N/φ200mm、40%圧縮時硬度が242N/φ200mm、65%圧縮時硬度が573N/φ200mm、750N繰り返し圧縮残留歪みが8.0%、750N繰り返し圧縮後の40%硬度保持率が66.4%、750N繰り返し圧縮後の65%硬度保持率が79.1%、圧縮たわみ係数が3.1である網状構造体であった。得られた網状構造体は、本発明の要件を満たし、繰返し圧縮耐久性に優れた網状構造体であった。
【0053】
[実施例3]
冷却空間の雰囲気温度を15℃とし、エンドレスネットの開口幅を40mm間隔としたこと以外は実施例2と同様の方法で処理して、網状構造体を得た。得られたポリオレフィン系熱可塑性エラストマー(A−1)からなる網状構造体の特性を表1に示す。
得られた網状構造体は、断面形状が中空断面形状で中空率が25%で、表層部の繊維径が0.76mm、内層部の繊維径0.68mmの線条で形成されており、見かけ密度は0.060g/cm
3、表面は平坦化された厚みが41mm、25%圧縮時硬度が208N/φ200mm、40%圧縮時硬度が279N/φ200mm、65%圧縮時硬度が629N/φ200mm、750N繰り返し圧縮残留歪みが7.9%、750N繰り返し圧縮後の40%硬度保持率が70.2%、750N繰り返し圧縮後の65%硬度保持率が80.1%、圧縮たわみ係数が3.0である網状構造体であった。得られた網状構造体は、本発明の要件を満たし、繰返し圧縮耐久性に優れた網状構造体であった。
【0054】
[実施例4]
ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー(A−2)を使用し、紡糸温度を230℃としたこと以外は実施例3と同様の方法で処理して、網状構造体を得た。得られたポリオレフィン系熱可塑性エラストマー(A−2)からなる網状構造体の特性を表1に示す。
得られた網状構造体は、断面形状が中空断面形状で中空率が22%で、表層部の繊維径が0.69mm、内層部の繊維径0.60mmの線条で形成されており、見かけ密度は0.060g/cm
3、表面は平坦化された厚みが41mm、25%圧縮時硬度が215N/φ200mm、40%圧縮時硬度が281N/φ200mm、65%圧縮時硬度が645N/φ200mm、750N繰り返し圧縮残留歪みが8.1%、750N繰り返し圧縮後の40%硬度保持率が72.1%、750N繰り返し圧縮後の65%硬度保持率が81.4%、圧縮たわみ係数が3.0である網状構造体であった。得られた網状構造体は、本発明の要件を満たし、繰返し圧縮耐久性に優れた網状構造体であった。
【0055】
[比較例1]
紡糸温度を190℃とし、冷却空間を設けず、ステンレス製エンドレスネットの開口幅を50mmとした以外、実施例1と同様にして網状構造体を得た。得られたポリオレフィン系熱可塑性エラストマーからなる網状構造体の特性を表1に示す。
得られた網状構造体は、表層部の繊維径が0.51mm、内層部の繊維径0.49mmの中実断面形状の線条で形成されており、見かけ密度が0.056g/cm
3、表面が平坦化された厚みが50mm、25%圧縮時硬度が162N/φ200mm、40%圧縮時硬度が216N/φ200mm、65%圧縮時硬度が469N/φ200mm、750N繰り返し圧縮残留歪みが8.9%、750N繰り返し圧縮後の40%硬度保持率が51.6%、750N繰り返し圧縮後の65%硬度保持率が67.6%、圧縮たわみ係数が2.9である網状構造体であった。得られた網状構造体は、本発明の要件を満たさず、繰返し圧縮耐久性にやや劣る網状構造体であった。
【0056】
[比較例2]
紡糸温度を190℃とし、冷却空間を設けず、冷却風を吹き付けず、ステンレス製エンドレスネットの開口幅を50mmとした以外、実施例2と同様にして網状構造体を得た。得られたポリオレフィン系熱可塑性エラストマーからなる網状構造体の特性を表1に示す。
得られた網状構造体は、断面形状が中空断面形状で中空率が24%で、表層部の繊維径が0.70mm、内層部の繊維径0.68mmの線条で形成されており、見かけ密度が0.048g/cm
3、表面が平坦化された厚みが50mm、25%圧縮時硬度が152N/φ200mm、40%圧縮時硬度が219N/φ200mm、65%圧縮時硬度が490N/φ200mm、750N繰り返し圧縮残留歪みが11.3%、750N繰り返し圧縮後の40%硬度保持率が53.1%、750N繰り返し圧縮後の65%硬度保持率が68.9%、圧縮たわみ係数が2.4である劣る網状構造体であった。得られたクッションは、本発明の要件を満たさず、繰り返し圧縮耐久性にやや劣る網状構造体であった。
【0057】
[比較例3]
ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー(A−2)を使用したこと以外は比較例2と同様の方法で処理して、網状構造体を得た。得られたポリオレフィン系熱可塑性エラストマー(A−2)からなる網状構造体の特性を表1に示す。
得られた網状構造体は、断面形状が中空断面形状で中空率が23%で、表層部の繊維径が0.71mm、内層部の繊維径0.70mmの線条で形成されており、見かけ密度は0.048g/cm
3、表面は平坦化された厚みが50mm、25%圧縮時硬度が148N/φ200mm、40%圧縮時硬度が213N/φ200mm、65%圧縮時硬度が452N/φ200mm、750N繰り返し圧縮残留歪みが12.1%、750N繰り返し圧縮後の40%硬度保持率が52.3%、750N繰り返し圧縮後の65%硬度保持率が68.2%、圧縮たわみ係数が3.1である網状構造体であった。得られた網状構造体は、本発明の要件を満たし、繰返し圧縮耐久性に優れた網状構造体であった。
【0058】
【表1】