(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6312941
(24)【登録日】2018年3月30日
(45)【発行日】2018年4月18日
(54)【発明の名称】照明モジュール及び照明モジュールを含む照明デバイス
(51)【国際特許分類】
F21K 9/232 20160101AFI20180409BHJP
F21K 9/237 20160101ALI20180409BHJP
F21K 9/00 20160101ALI20180409BHJP
F21V 29/503 20150101ALI20180409BHJP
F21V 29/61 20150101ALI20180409BHJP
F21V 29/83 20150101ALI20180409BHJP
F21V 19/00 20060101ALI20180409BHJP
H01L 33/62 20100101ALI20180409BHJP
H01L 33/00 20100101ALI20180409BHJP
F21Y 107/30 20160101ALN20180409BHJP
F21Y 107/70 20160101ALN20180409BHJP
F21Y 107/90 20160101ALN20180409BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20180409BHJP
F21Y 115/15 20160101ALN20180409BHJP
F21Y 115/30 20160101ALN20180409BHJP
【FI】
F21K9/232 100
F21K9/237
F21K9/00 100
F21V29/503
F21V29/61
F21V29/83
F21V19/00 150
F21V19/00 170
H01L33/62
H01L33/00 L
F21Y107:30
F21Y107:70
F21Y107:90
F21Y115:10 500
F21Y115:15
F21Y115:30
【請求項の数】14
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2017-541827(P2017-541827)
(86)(22)【出願日】2016年2月11日
(65)【公表番号】特表2018-506823(P2018-506823A)
(43)【公表日】2018年3月8日
(86)【国際出願番号】EP2016052878
(87)【国際公開番号】WO2016128496
(87)【国際公開日】20160818
【審査請求日】2017年8月8日
(31)【優先権主張番号】15154794.0
(32)【優先日】2015年2月12日
(33)【優先権主張国】EP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】516043960
【氏名又は名称】フィリップス ライティング ホールディング ビー ヴィ
(74)【代理人】
【識別番号】110001690
【氏名又は名称】特許業務法人M&Sパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】フィッセンベルグ ミシェル コルネリス ヨセフス マリエ
(72)【発明者】
【氏名】イヴァノヴァ オレナ
【審査官】
松本 泰典
(56)【参考文献】
【文献】
特表2017−522705(JP,A)
【文献】
特表2014−506713(JP,A)
【文献】
特表2015−535649(JP,A)
【文献】
特表2011−508380(JP,A)
【文献】
国際公開第2013/124601(WO,A1)
【文献】
特表2016−507883(JP,A)
【文献】
欧州特許出願公開第1046859(EP,A1)
【文献】
特表2016−511508(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21K 9/232
F21K 9/00
F21K 9/237
F21V 19/00
F21V 29/503
F21V 29/61
F21V 29/83
H01L 33/00
H01L 33/62
F21Y 107/30
F21Y 107/70
F21Y 107/90
F21Y 115/10
F21Y 115/15
F21Y 115/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
細長部材内の導光領域の範囲を少なくとも部分的に定める内表面を有する前記細長部材と、
発光する少なくとも1つの発光要素と、
を含み、
前記細長部材は、第1の端と第2の端とを有し、光は、前記第1の端及び前記第2の端の少なくとも1つを介して、前記導光領域から出力可能であり、前記導光領域は、前記導光領域内、また、前記第1の端及び前記第2の端それぞれに入り及び出る流体の通過を可能にし、
前記細長部材は、少なくとも部分的にフレキシブルな担体であって、第1の側面と前記第1の側面の反対側の第2の側面とを有する前記担体を含み、前記少なくとも1つの発光要素は、前記担体の第1の部分上で、前記担体の前記第1の側面に結合され、前記担体は、前記担体の前記第1の部分の前記第2の側面が、前記担体の第2の部分の前記第2の側面に少なくとも部分的に面するように構成され、よって、前記担体の前記第1の部分の前記第1の側面が、前記細長部材の前記内表面を少なくとも部分的に構成する、照明モジュール。
【請求項2】
前記担体は、前記担体の前記第1の部分が、前記担体の前記第2の部分に折り重ねられ、よって、前記担体の前記第1の部分の前記第2の側面が、前記担体の前記第2の部分の前記第2の側面に少なくとも部分的に面するように構成される、請求項1に記載の照明モジュール。
【請求項3】
前記折り重なり部分は、前記細長部材の長手軸と平行の延長部を有する、請求項2に記載の照明モジュール。
【請求項4】
前記折り重なり部分は、前記細長部材の長手軸に垂直の平面内に延長部を有する、請求項2又は3に記載の照明モジュール。
【請求項5】
前記細長部材は、前記担体の丸められた構成を含む、請求項1乃至4の何れか一項に記載の照明モジュール。
【請求項6】
前記担体は、フレキシブルフォイルを含む、請求項1乃至5の何れか一項に記載の照明モジュール。
【請求項7】
前記細長部材は、少なくとも1つの発光要素と結合する外表面を含み、前記担体の前記第2の部分の前記第1の側面は、前記細長部材の前記外表面を少なくとも部分的に構成する、請求項1乃至6の何れか一項に記載の照明モジュール。
【請求項8】
前記担体の前記第1の部分は、前記担体の前記第2の部分よりも小さい、請求項1乃至7の何れか一項に記載の照明モジュール。
【請求項9】
照明モジュールを製造する方法であって、前記照明モジュールは、細長部材内の導光領域の範囲を少なくとも部分的に定める内表面を有する前記細長部材を含み、前記細長部材は、第1の端及び第2の端を有し、光は、前記第1の端及び前記第2の端の少なくとも1つを介して、前記導光領域から出力可能であり、前記導光領域は、前記導光領域内、また、前記第1の端及び前記第2の端それぞれに入り及び出る流体の通過を可能にし、前記細長部材は、少なくとも部分的にフレキシブルである担体であって、第1の側面と前記第1の側面の反対側の第2の側面とを有する前記担体を含み、
前記方法は、
発光する少なくとも1つの発光要素を、前記担体の第1の部分上で、前記担体の第1の側面に結合するステップと、
前記細長部材を形成するように、前記担体を構成するステップと、
前記担体の前記第1の部分の前記第2の側面が、前記担体の第2の部分の前記第2の側面に少なくとも部分的に面するように、前記担体を構成し、よって、前記担体の前記第1の部分の前記第1の側面が、前記細長部材の前記内表面を少なくとも部分的に構成するステップと、
を含む、方法。
【請求項10】
前記細長部材を形成するように、前記担体を構成する前記ステップは、前記担体の丸められた構成を形成するように、前記担体を丸めることによって前記細長部材を形成するステップを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記担体の前記第1の部分の前記第2の側面が、前記担体の第2の部分の前記第2の側面に少なくとも部分的に面するように、前記担体を構成する前記ステップは、前記担体の前記第1の部分を、前記担体の前記第2の部分上に折り重ねるステップを含む、請求項9又は10に記載の方法。
【請求項12】
前記担体の前記第1の部分の前記第2の側面が、前記担体の第2の部分の前記第2の側面に少なくとも部分的に面するように、前記担体を構成する前記ステップは、前記細長部材を形成するように前記担体を構成する前記ステップの前に行われる、請求項10又は11に記載の方法。
【請求項13】
前記担体の前記第1の部分の前記第2の側面が、前記担体の第2の部分の前記第2の側面に少なくとも部分的に面するように、前記担体を構成する前記ステップは、前記細長部材を形成するように前記担体を構成する前記ステップの後に行われる、請求項10又は11に記載の方法。
【請求項14】
請求項1乃至8の何れか一項に記載の照明モジュールと、
前記照明モジュールを少なくとも部分的に取り囲む光透過性外囲器と、
を含む、照明デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、照明機器及びデバイスの分野に関する。具体的には、本発明は、照明デバイスにおける使用のための照明モジュールと、当該照明モジュールを含む照明デバイスとに関する。
【背景技術】
【0002】
照明目的の発光ダイオード(LED)の使用は、ますます注目されている。白熱灯、蛍光灯、ネオン管灯等に比べて、LEDは、動作寿命の長期化、電力消費量の減少、光エネルギーと熱エネルギーとの比率に関する効率の増加等といった多くの利点を提供する。LEDベースの光源といった固体ベースの光源は、白熱光源とは異なる光学特徴を有する。具体的には、固体ベースの光源は、白熱光源に比べて、より指向性のある配光と、より高い(即ち、より冷たい)色温度とを提供する。したがって、固体ベースの照明デバイスが、例えば配光及び/又は色温度に関して、従来の白熱照明デバイスを模倣する又は当該デバイスに似せる努力がされている。LEDに基づく電球照明デバイスは、一般に、「レトロフィットランプ」と呼ばれる。これは、これらのLEDランプは、しばしば、従来の白熱電球の外観を有し、従来のソケット等に取り付けられるようにデザインされているからである。発光フィラメントワイヤは、1つ以上のLEDに置き換えられる。電球内の雰囲気は、通常、空気である。しかし、LEDベースのレトロフィットランプでは、LEDの冷却が問題である。LEDの過熱は、寿命の減少、LEDの光出力の減少又はLEDの故障につながる場合がある。
【0003】
LED電球又はレトロフィットランプを実現する1つの照明デバイスアーキテクチャでは、LEDは、開放端を有する管状担体の外側に取り付けられ、管状担体は、例えばガラス又はセラミックで作られるバルブ内に配置される。当該管状担体は、一般に、1つ以上の開放端を有する細長い中空の構造体と呼ばれ、当該構造体は、例えば円筒形、円錐形、円錐台形、漏斗形状等であり、例えば円形、三角形、長方形等の断面を有する。管状担体は、煙突の機能と同様の機能を提供し、流体(即ち、気体)が管状担体内を流れることを可能にし、これにより、煙突内で起こる対流による管状担体及びLEDの冷却が促進される(即ち、LEDによって発生した熱は、管状担体内の流体に伝達され、これにより、管状担体内及び管状担体を通る流体の対流が生成される)。このような煙突構造又はアーキテクチャは、LEDから離れる熱輸送の比較的高い効率を提供するが、従来の白熱電球に似たLED電球又はレトロフィットランプからの均一な光強度分布を実現することができない。例えばこのような煙突構造又はアーキテクチャに基づくLED電球又はレトロフィットランプは、バルブの外表面に、光の強度が比較的低い領域を示す。このような「暗い」領域は、観察者から可視であり、望ましくない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記に鑑み、本発明の関心事項は、上記煙突構造又はアーキテクチャを利用することに比べて、照明モジュール又は照明デバイスによって放出される光の強度のより均一な分布を実現することを可能にする照明モジュール又は照明デバイスを提供することである。
【0005】
本発明の更なる関心事項は、上記煙突構造又はアーキテクチャの効率に匹敵する、又は、それよりも高い、照明モジュール又は照明デバイス内の発光要素から離れる熱輸送の効率を実現することを可能にする照明モジュール又は照明デバイスを提供することである。
【0006】
本発明の更なる関心事項は、製造することが比較的安価でありつつ、上記関心事項に対処する照明モジュール又は照明デバイスを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
これらの関心事項及び他の関心事項の少なくとも1つに対処するために、独立請求項による照明モジュール及び方法が提供される。好適な実施形態は、従属請求項によって規定される。
【0008】
第1の態様によれば、照明モジュールが提供される。照明モジュールは、細長部材を含み、当該細長部材は、当該細長部材内の導光領域の範囲を少なくとも部分的に定める内表面を有する。細長部材は、第1の端と第2の端とを有し、光は、第1の端及び第2の端の少なくとも1つを介して、導光領域から出力可能である。導光領域は、当該導光領域内、また、第1の端及び第2の端それぞれに入り及び出る流体の通過を可能にする。照明モジュールは、発光する少なくとも1つの発光要素を含む。細長部材は、少なくとも部分的にフレキシブルであり、第1の側面と、第1の側面の反対側の第2の側面とを有する担体又は基板を含む。少なくとも1つの発光要素は、担体の第1の部分上で、担体の第1の側面に結合される。担体は、担体の第1の部分の第2の側面が、担体の第2の部分の第2の側面に少なくとも部分的に面するように構成され、よって、担体の第1の部分の第1の側面が、細長部材の内表面を少なくとも部分的に構成する。
【0009】
細長部材内の導光領域が、導光領域内、また、第1の端及び第2の端それぞれに入り及び出る流体の通過を可能にするように、細長部材が構成されることによって、導光領域内、したがって、細長部材内での例えば空気又はヘリウムといった気体である流体の循環の流れが促進又は可能にされる。したがって、細長部材は、煙突の機能と同様の機能を提供し、細長部材内で起こる対流による熱輸送が促進又は可能にされる。これにより、細長部材内に配置されている発光要素の比較的高い度合いの冷却が達成される。
【0010】
以下に更に説明されるように、第1の態様による照明モジュールは、当該照明モジュールを少なくとも部分的に取り囲む光透過性外囲器を含む照明デバイス内に含まれていてよい。光透過性外囲器は、流体密封され囲まれた空間を少なくとも部分的に画定する。当該空間内に、照明モジュールが配置される。また、当該空間は、例えば空気といった気体、又は、ヘリウム及び/若しくは水素を含む気体である熱伝導性流体を含むか又は当該流体で満たされる。照明デバイスは、例えばランプ又は照明器具のソケットに、例えばエジソンネジ口金、バイオネット接続金具又は当技術分野において知られているランプ若しくは照明器具に適した別のタイプの接続である適切なコネクタによって接続可能であるLED電球若しくはレトロフィットランプ内に含まれるか又は当該LED電球若しくはレトロフィットランプを構成してもよい。
【0011】
第1の態様による照明モジュールによって、照明モジュールの周囲で、例えば光強度及び/又は輝度に関して、発光の均一性が増加される。細長部材の外側に更に、発光要素が配置される。例えば細長部材は、外表面を有し、当該外表面に、少なくとも1つの発光要素が結合される。担体の第1の部分の第2の側面が、担体の第2の部分の第2の側面に少なくとも部分的に面し、よって、少なくとも1つの発光要素が結合されている担体の第1の部分の第1の側面が、細長部材の内表面を少なくとも部分的に構成するように、担体が構成されることによって、当該少なくとも1つの発光要素は、細長部材内に配置されることが可能である。少なくとも1つの発光要素を細長部材内に配置することによって、細長部材の端が向けられる光透過性外囲器の外表面上の領域が、光透過性外囲器の外表面上の他の領域と同じ又は実質的に同じ程度に照射される。したがって、上記されたような光透過性外囲器の外表面上の光の強度が比較的低い任意の「暗い」領域が減少されるか又は更には回避される。同時に、細長部材によって提供される「煙突」機能又は作用によって、細長部材内に配置される少なくとも1つの発光要素の比較的高い度合いの冷却が達成され、これにより、細長部材内に起こる対流による熱輸送が促進又は可能にされる。
【0012】
上記されたように、担体の第1の部分の第1の側面が、細長部材の内表面を少なくとも部分的に構成するように担体を構成することによって、少なくとも1つの発光要素は、細長部材内に配置可能であり、したがって、導光領域へと光を放出することができる。
【0013】
少なくとも部分的にフレキシブルである担体と、担体の第1の部分の第1の側面が細長部材の内表面を少なくとも部分的に構成するような担体の構成とによって、2つの向かい合うように配置される側面の1つの側面にのみ発光要素を結合することが可能である一方で、1つ以上の発光要素が、最後には細長部材の内表面上、即ち、細長部材内となることを達成する担体を使用することが可能である。更に、細長部材の外側、例えば細長部材の外表面に配置される1つ以上の発光要素があってよい。第1の態様による照明モジュールの担体の構成は、2つの向かい合うように配置される側面の両側面に発光要素を結合することを可能にする担体を使用することに比べて安価である。これは、後者のタイプの担体は、通常、前者のタイプの担体よりも高価だからである。
【0014】
一例によれば、細長部材は中空である。導光領域又は空洞は、例えば開放ボイドを含むか又は当該開放ボイドによって構成され、空気といった任意の気体が細長部材内を通過することを可能にする。
【0015】
別の例では、導光領域は、導光領域内の流体の通過を可能にし、同時に、例えば導光領域が延在する方向に沿って、導光領域内の光の伝搬又は伝導を可能にする1つ以上の材料を含むか、又は、当該1つ以上の材料によって構成される。当該材料は、透明材料を少なくとも部分的に含み、これにより、光は、散乱することなく、当該材料を通過する。
【0016】
細長部材の内表面は、鏡面反射しても、拡散反射しても、又は、鏡面反射する表面部と拡散反射する表面部とを有してもよい。例えば内表面は、Al
2O
3、BaSO
4及び/若しくはTiO
2を含むコーティング又は層を含む。細長部材の内表面は、80%以上、85%以上又は更には90%以上の反射性を示すように構成されてよい。
【0017】
担体の第1の部分の第1の側面は、細長部材の内表面を少なくとも部分的に構成するので、細長部材の内表面又は少なくともその一部は、担体の第1の側面(又は少なくとも担体の第1の部分の第1の側面)が、例えば担体の第1の側面に提供される反射性コーティングによって反射性であることによって、反射性とすることができる。したがって、細長部材の内表面、又は、少なくともその一部は、場合によっては、担体の第1の側面及び第2の側面の両方に反射性コーティング又は要素を使用することなく、反射性とすることができる。
【0018】
担体の第2の部分の第2の側面に少なくとも部分的に面している担体の第1の部分の第2の側面は、担体の第2の部分の第2の側面と直接的又は間接的に(例えば1つ以上の中間コンポーネントを介して)接触していてもいなくてもよく、その逆もまた同様である。
【0019】
担体は、担体の第1の部分の第1の側面が、細長部材の内表面を少なくとも部分的に構成するような担体の構成を達成するように、例えば曲げられる及び/又は折り畳まれる。例えば担体は、担体の第1の部分が、担体の第2の部分上に折り重なるように構成され、よって、担体の第1の部分の第2の側面は、担体の第2の部分の第2の側面に少なくとも部分的に面する。折り重なり部分は、例えば細長部材又は照明モジュールの長手軸と平行又は実質的に平行な延長部を有する。つまり、担体の折り重なり部分は、細長部材内の担体の結果として得られる折り重なり部分が、細長部材又は照明モジュールの長手軸と平行又は実質的に平行に延在するような折り重なり部分である。別の例では、折り重なり部分は、上記に加えて又は代えて、細長部材又は照明モジュールの長手軸に垂直又は実質的に垂直な平面内の延長部を有する。つまり、担体の折り重なり部分は、細長部材内の担体の結果として得られる折り重なり部分が、細長部材又は照明モジュールの長手軸に垂直又は実質的に垂直な平面内に延在するような折り重なり部分である。
【0020】
担体の第1の部分を担体の第2の部分に折り重ねることによって、担体の第1の部分の第2の側面が、担体の第2の部分の第2の側面に少なくとも部分的に面するように担体を構成することは、細長部材の比較的高い機械的安定性を達成することを促進又は可能にする。例えば担体がフレキシブルフォイルを含む場合、フォイルを折り畳むことによって、細長部材の機械的剛性が増加し、及び/又は、照明デバイスの製造中に細長部材が受ける可能性のある細長部材への任意の力及び/又は衝撃に、損傷又は変形することなく耐える能力が向上される。
【0021】
担体の第2の部分上に折り重ねられる担体の第1の部分は、担体の第2の部分と直接又は間接の接触にあってもなくてもよく、その逆もまた同様である。担体の第2の部分の第2の側面に少なくとも部分的に面する担体の第1の部分の第2の側面は、担体の第2の部分の第2の側面と直接又は間接の接触にあってもなくてもよく、その逆もまた同様である。
【0022】
細長部材は、例えば円筒形、即ち、管状形状、円錐形、又は、円筒部と円錐部との組み合わせであってもよい。
【0023】
本願のコンテキストにおいて、細長部材が円筒形であることは、細長部材は円筒状であること、即ち、円筒の形状又は形態に少なくとも部分的に似た形状又は形態を有し、必ずしも完全な又は理想の円筒に成形されているわけではないことを意味する。本願のコンテキストにおいて、細長部材が円錐形であることは、細長部材はコーン状であること、即ち、コーンの形状又は形態に少なくとも部分的に似た形状又は形態を有し、必ずしも完全な又は理想の円錐に成形されているわけでないことを意味する。
【0024】
細長部材は、例えば少なくとも部分的にフレキシブルである担体の丸められた構成を含む。
【0025】
担体は、1つ以上の発光要素を結合し、及び/又は、1つ以上の発光要素を支持することができる。担体は、例えばフレキシブルプリント回路基板(PCB)及び/又はフレキシブルフォイル(「フレックスフォイル」)を含む。担体は、使用時に、少なくとも1つの発光要素によって生成される熱を、少なくとも1つの発光要素から離れるように伝達する。したがって、担体は、熱伝達能力及び/又は機能を示すように構成されてよい。
【0026】
細長部材は、外表面を含んでよく、当該外表面に、少なくとも1つの発光要素が結合される。したがって、細長部材の内側だけでなく、細長部材の外側に結合される発光要素がある。担体の第2の部分の第1の側面は、細長部材の外表面を少なくとも部分的に構成してよい。
【0027】
本発明の1つ以上の実施形態によれば、担体の第1の部分は、担体の第2の部分よりも小さい。
【0028】
第2の態様によれば、照明モジュールを製造する方法が提供される。照明モジュールは、細長部材を含み、細長部材は、細長部材内の導光領域の範囲を少なくとも部分的に定める内表面を有する。細長部材は、第1の端及び第2の端を有し、光は、第1の端及び第2の端の少なくとも1つを介して、導光領域から出力可能である。導光領域は、導光領域内、また、第1の端及び第2の端それぞれに入り及び出る流体の通過を可能にする。細長部材は、少なくとも部分的にフレキシブルであり、第1の側面と、第1の側面の反対側の第2の側面とを有する担体を含む。上記方法は、少なくとも1つの発光要素を、担体の第1の部分上で、担体の第1の側面に結合するステップを含む。少なくとも1つの発光要素は、発光する。上記方法は、細長部材を形成するように、担体を構成するステップを含む。上記方法は、担体の第1の部分の第2の側面が、担体の第2の部分の第2の側面に少なくとも部分的に面するように担体を構成し、よって、担体の第1の部分の第1の側面が、細長部材の内表面を少なくとも部分的に構成するステップを含む。
【0029】
担体の第1の部分の第1の側面が、細長部材の内表面を少なくとも部分的に構成するように、担体を構成することによって、少なくとも1つの発光要素は、細長部材内に配置され、よって、導光領域へと光を放出することが可能となる。
【0030】
担体は、担体の第1の部分の第1の側面を除き、担体の当該第1の側面が外側に面している細長部材を形成するように構成されてよい。担体の第2の部分の第1の側面は、細長部材の外表面を少なくとも部分的に構成してよい。
【0031】
担体の第1の部分の第2の側面が、担体の第2の部分の第2の側面に少なくとも部分的に面するように、担体を構成するステップは、例えば担体の第1の部分を、担体の第2の部分上に折り重ねるステップを含んでよい。
【0032】
細長部材を形成するように、担体を構成するステップは、担体の丸められた構成を形成するように担体を丸めることによって、細長部材を形成するステップを含んでよい。これにより、担体と、場合によっては、細長部材とは、例えば円筒形になる。
【0033】
本発明の1つ以上の実施形態によれば、担体の第1の部分の第2の側面が、担体の第2の部分の第2の側面に少なくとも部分的に面するように、担体を構成するステップは、例えば丸められた構成を形成するように担体を丸めることによって細長部材を形成するように担体を構成するステップの前に行われてよい。
【0034】
本発明の1つ以上の実施形態によれば、担体の第1の部分の第2の側面が、担体の第2の部分の第2の側面に少なくとも部分的に面するように、担体を構成するステップは、例えば丸められた構成を形成するように担体を丸めることによって細長部材を形成するように担体を構成するステップの後に行われてよい。
【0035】
第1の態様による照明モジュールは、例えば当該照明モジュールを少なくとも部分的に取り囲む光透過性外囲器を有する電球を有する照明デバイスにおける使用に適し、当該照明モジュールは、電球又は光透過性外囲器内に配置される。
【0036】
第3の態様によれば、照明デバイスが提供される。照明デバイスは、第1の態様による照明モジュールを含む。照明デバイスは、照明モジュールを少なくとも部分的に取り囲む光透過性外囲器を含む。光透過性外囲器は、その中に照明モジュールが配置される流体密封され囲まれた空間を少なくとも部分的に画定する。また、当該空間は、例えば空気、又は、例えばヘリウム及び/若しくは水素を含む気体である熱伝導性流体を含むか又は満たされる。照明デバイスは、ランプソケットへの接続のための口金を含んでよい。口金は、例えばエジソンネジ口金、バイオネット接続金具又は他のタイプの接続である任意の適切なタイプのコネクタを含むか又は当該コネクタによって構成される。照明デバイスは、第1の態様による照明モジュールを2つ以上含んでいてもよい。
【0037】
当技術分野において知られているように、照明モジュール及び/又は照明デバイスは、電源からの電気を、少なくとも1つの発光要素を動作又は駆動するのに適した電気に変換することができる回路を含む。回路は、少なくとも、交流電流及び直流電流間で変換し、また、電圧を、少なくとも1つの発光要素を動作又は駆動するのに適した電圧に変換することができる。
【0038】
少なくとも1つの発光要素は、例えば固体光エミッタを含むか又は当該固体光エミッタによって構成されてよい。固体光エミッタの例としては、LED、OLED及びレーザダイオードが挙げられる。固体光エミッタは、一般に、比較的安価であり、比較的高い光学効率及び比較的長い寿命を有するので、比較的費用効率的な光源である。しかし、本願のコンテキストにおいて、「発光要素」の用語は、例えばその両端間に電位差を印加する又は電流を通すことによって起動されると、例えば可視領域、赤外領域及び/又は紫外領域である電磁スペクトルの任意の領域又は領域の組み合わせにおける放射線を放出可能である実質的に任意のデバイス又は要素を意味するものとして理解されるべきである。したがって、発光要素は、単色放射、準単色放射、多色放射又は広帯域スペクトル放射特性を有する。発光要素の例としては、半導体、有機又はポリマーLED、紫色LED、青色LED、光学的に励起される蛍光体コートされたLED、光学的に励起されるナノ結晶LED又は当業者によって容易に理解されうる任意の他の同様の素子が挙げられる。更に、「発光要素」との用語は、本発明の1つ以上の実施形態によれば、その中に1つ以上の特定の発光要素が配置又は構成されるハウジング又はパッケージと組み合わせて、放射線を放出する1つ以上の特定の発光要素の組み合わせを意味してもよい。例えば「発光要素」の用語は、ハウジング内に配置される裸LEDダイを包含してもよく、これは、LEDパッケージと呼ばれる。
【0039】
本発明の更なる目的及び利点は、例示的な実施形態によって以下に説明される。なお、本発明は、請求項に記載される特徴のあらゆる可能な組み合わせに関する。本発明の更なる特徴及び利点は、添付の請求項及び本明細書における説明を検討すると明らかとなろう。当業者は、本発明の様々な特徴は、本明細書において説明される実施形態以外の実施形態を作るように組み合わせ可能であることは認識している。
【図面の簡単な説明】
【0040】
本発明の例示的な実施形態は、添付図面を参照して以下に説明される。
【0041】
【
図1】
図1は、本発明の一実施形態による照明デバイスの略側断面図である。
【
図2】
図2は、本発明の一実施形態による照明デバイスの略側断面図である。
【
図3】
図3は、本発明の一実施形態による方法の略フローチャートである。
【
図4】
図4は、本発明の一実施形態による方法の略フローチャートである。
【0042】
図面はすべて略図であり、必ずしも縮尺通りではなく、また、通常、本発明の実施形態を説明するために必要な部分のみを示し、他の部分は省略されるか、示唆されるに過ぎない。
【発明を実施するための形態】
【0043】
以下、本発明について、添付図面を参照して説明する。添付図面に、本発明の例示的な実施形態が示される。しかし、本発明は、多くの異なる形式で具体化されることができ、本明細書に記載される本発明の実施形態に限定されると解釈されるべきではない。むしろ、本発明のこれらの実施形態は、例として提供されたものであるので、本開示は、本発明の範囲を当業者に伝えるものである。
【0044】
図面中、同一の参照符号は、特に明記されない限り、同じ又は同様の機能を有する同じ又は同様のコンポーネントを示す。
【0045】
図1は、本発明の一実施形態による照明デバイス200の略側断面図である。照明デバイス200は、照明モジュール100と、照明モジュール100を取り囲む光透過性外囲器210とを含む。
【0046】
図1に示される本発明の実施形態によれば、光透過性外囲器210は、バルブ形状である。しかし、
図1に示される光透過性外囲器210のバルブ形状は、一例によるものである。光透過性外囲器210の他の形状が可能であり、光透過性外囲器210は、基本的に、どの形状を有してもよい。光透過性外囲器210は、囲まれた空間220を少なくとも部分的に画定し、当該空間220内に、照明モジュール100が配置される。光透過性外囲器210は、空間220が流体密封された空間であるように構成される。当該空間は、例えば空気、又は、例えばヘリウム及び/又は水素を含む気体である熱伝導性流体を含むか又は満たされる。
図1に示される本発明の実施形態によれば、照明デバイス200は、ランプ又は照明器具のソケット(
図1には図示せず)への接続のための口金230を含む。口金230は、例えばエジソンネジ口金、バイオネット接続金具又は特定のタイプのランプ若しくは照明器具に適した任意の他のタイプの接続である任意の適切なタイプのカプラ若しくはコネクタを含むか、又は、当該カプラ若しくは当該コネクタによって構成される。
【0047】
照明モジュール100は、内表面112を有する細長部材110を含む。内表面112は、細長部材110内の導光領域114を少なくとも部分的に画定又はその範囲を定める。細長部材110は、第1の端116と第2の端118とを有する。光は、第1の端116及び第2の端118を介して、導光領域114から出ることができる。細長部材110は、導光領域114が、導光領域114内、また、第1の端116及び第2の端118それぞれに入り及びそこから出る流体の通過を可能にするように構成される。そのために、一例では、細長部材110は、導光領域114又は空洞が、
図1に示されるように、開放ボイドを含むか又は当該開放ボイドによって構成されるように中空であり、これにより、空気といった任意の流体又は気体が、細長部材110を通過することを可能にする。しかし、細長部材110は、必ずしも中空である必要はない。別の例(
図1に図示せず)では、導光領域114は、導光領域114内の流体の通過を可能にする一方で、同時に、導光領域114内の光の伝搬又は伝導を可能にする構造体及び/若しくは1つ以上の材料を含むか、又は、当該構造体及び/若しくは1つ以上の材料によって構成されてよい。導光領域114の1つ以上の材料は、透明材料を少なくとも部分的に含み、これにより、光は、(実質的に)散乱することなく、当該材料を通過する。導光領域114の1つ以上の材料は、例えば多孔性材料、即ち、穴又はボイドを含む材料を含んでよい。
【0048】
細長部材110が、当該細長部材110内の導光領域114が、当該細長部材110内、また、第1の端116及び第2の端118それぞれに入り及び出る流体の通過を可能にするように構成されることによって、導光領域114内、したがって、細長部材110内での例えば空気又はヘリウムといった気体である流体の循環の流れが促進又は更に可能にされる。これにより、細長部材110は、煙突の機能と同様の機能を提供し、導光領域114内、したがって、細長部材110内での流体の連続循環によって、細長部材110内で起こる対流による熱輸送が促進又は可能にされる。
【0049】
図1に示される本発明の実施形態によれば、細長部材110は、円筒形状を有する。しかし、細長部材110の円筒形状は必要不可欠ではなく、細長部材110の例えば円錐形といった他の形状も考えられる。
【0050】
細長部材110は、少なくとも部分的にフレキシブルである担体、即ち、基板を含む。例えば担体は、フレキシブルフォイルを含む。例示を目的として、
図1では、担体は、比較的大きい厚さで描かれている。しかし、当然ながら、
図1の要素は、必ずしも縮尺通りではない。
【0051】
担体は、第1の側面131と、第1の側面131と反対側である第2の側面132とを有する。照明モジュール100は、発光する発光要素120を含む。発光要素120は、担体の第1の部分151上で、担体の第1の側面131に結合される。担体は、
図1に示されるように、担体の第1の部分151の第2の側面132が、担体の第2の部分152の第2の側面132に面し、担体の第1の部分151の第1の側面131が、細長部材110の内表面112を部分的に構成するように構成される。
【0052】
より具体的には、
図1に示される本発明の実施形態によれば、担体は、担体の第1の部分151が、担体の第2の部分152に折り重なるように構成される。更に、
図1に示される本発明の実施形態によれば、担体の第2の部分152の第2の側面132に面する担体の第1の部分151の第2の側面132は、担体の第2の部分152の第2の側面132と接触している。
【0053】
図1に示される本発明の実施形態を参照して、照明モジュール100は、例えば次に説明される通りに製造される。
【0054】
細長部材110を構成することになる担体は、最初は、実質的に長方形で、場合によっては、シート又は基板状の担体で、第1の側面131と、第1の側面131と反対側の第2の側面132とを有する。担体は、例えばフレキシブルフォイルを含むか又は当該フレキシブルフォイルによって構成される。1つ以上の発光要素120が、担体の第1の部分151上で、担体の第1の側面131に結合される。例えば長方形担体の最短辺の1つにおける長方形担体の上部「帯」の形の担体の第1の部分151は、担体の第1の部分151の第1の側面131が細長部材110の内表面112を少なくとも部分的に構成するように、担体の残りの第2の部分152上に折り返される。担体は、次に、例えば担体の丸められた構成を形成するように担体を丸めることによって、細長部材110を形成するように構成される。これにより、細長部材110は、
図1に示されるような円筒形を得て、担体の第1の部分151の第1の側面131が、細長部材110の内表面112を少なくとも部分的に構成する。担体は、例えば当技術分野において知られている任意の固定手段(例えば接着剤や、丸められた構成の周りに巻き付けられる(ストラップ等といった)ラッピング手段等)によって、丸められた構成に固定して構成されてよい。或いは、担体は、最初に、例えば担体の丸められた構成を形成するように担体を丸めることによって細長部材110を形成し、次に、例えば長方形担体の最短辺の1つにおける長方形担体の上部「帯」の形の担体の第1の部分151が、担体の残りの第2の部分152上に折り返される。これらのアプローチの何れかを使用して、発光要素120は、最後には細長部材110の内側になる。
図1に示されるように、折り重なり部分は、細長部材110の長手軸LAに垂直な平面内に延長部を有する。つまり、担体の折り重なり部分は、細長部材110内の担体の結果として得られる折り重なり部分が、細長部材110又は照明モジュール100の長手軸LAに垂直又は実質的に垂直な平面内に延在するような折り重なり部分である。
図1に示される本発明の実施形態によれば、長手軸LAは、照明モジュール100の長手軸と一致する。
【0055】
図1に示される本発明の実施形態によれば、照明モジュール100は更に、発光し、細長部材110の外側に配置される発光要素122を含む。例えば細長部材110の外側に配置される発光要素122は、細長部材110の外表面113に結合される。当該外表面113は、そこに発光要素122を結合するように構成される。
図1に示されるように、担体の第2の部分152の第1の側面131が、細長部材110の外表面113を構成してよい。
【0056】
発光要素120、122の任意の1つは、例えばLEDを含んでよい。細長部材110内の発光要素120の数と、細長部材110の外側の発光要素122の数とは共に一例によるものである。基本的に、細長部材110内に任意の数の発光要素120があってよく、また、細長部材110の外側に任意の数の発光要素122があってよい。
【0057】
照明デバイス200内で照明モジュール100を支持する支持構造体がある。
図1に示される本発明の実施形態によれば、支持構造体は、口金230に接続される及び/又は口金230によって支持されるステム又は円筒支持体141等を含む。ステム141は、例えば細長部材110の長手軸に沿って、第1の端116を介して細長部材110内へと延在する。細長部材110内で、場合によっては、ステム141から横方向に延在し、細長部材110の内表面112に結合される支持ロッド142等がある。
【0058】
当技術分野において知られているように、照明デバイス200は、電源からの電気を、発光要素120、122を動作若しくは駆動する、及び/又は、照明デバイス200内に含まれる任意の他の電気コンポーネントに給電するのに適した電気に変換することができる回路を含む。このような回路は、
図1には示されないが、少なくとも、交流電流及び直流電流間で変換し、また、電圧を、発光要素120、122を動作又は駆動するのに適した電圧に変換することができる。
【0059】
図2は、本発明の一実施形態による照明デバイス200の略側断面図である。照明デバイス200は、
図1に示される照明デバイス200と同様に、光透過性外囲器210によって取り囲まれる照明モジュール100を含む。
図2に示される照明デバイス200内の照明モジュール100は、
図1に示される照明デバイス200内の照明モジュール100と同様であるが、
図2に示される照明モジュール100の細長部材110の担体における折り重なり部分の構成が異なる。
【0060】
図2に示される本発明の実施形態によれば、担体は、担体の第1の部分151が担体の第2の部分152に折り重なるように構成される。なお、
図2は、担体の第1の部分151が担体の第2の部分152に折り重ねられている細長部材110の一部を示す。更に、
図2に示される本発明の実施形態によれば、担体の第2の部分152の第2の側面132に面する担体の第1の部分151の第2の側面132は、担体の第2の部分152の第2の側面132に接触している。
図1に示される照明モジュール100の細長部材110とは対照的に、
図2に示される照明モジュールの細長部材110の担体における折り重なり部分は、細長部材110の長手軸LAと平行な延長部を有する。つまり、担体の折り重なり部分は、細長部材110内の担体の結果として得られる折り重なり部分が、細長部材110又は照明モジュール100の長手軸LAと平行又は実質的に平行である平面内に延在するような折り重なり部分である。
【0061】
図2に示される照明モジュール100の製造は、以下に説明されるように、
図1に示される照明モジュール100の製造と同様である。
図2に示される本発明の実施形態を参照して、細長部材110を構成することになる担体は、最初は、実質的に長方形で、場合によっては、シート又は基板状の担体で、第1の側面131と、第1の側面131と反対側の第2の側面132とを有する。担体は、例えばフレキシブルフォイルを含むか又は当該フレキシブルフォイルによって構成される。1つ以上の発光要素120が、担体の第1の部分151上で、担体の第1の側面131に結合される。例えば長方形担体の最長辺の1つにおける長方形担体の側部「帯」の形の担体の第1の部分151は、担体の第1の部分151の第1の側面131が細長部材110の内表面112を少なくとも部分的に構成するように、担体の残りの第2の部分152上に折り返される。担体は、次に、例えば担体の丸められた構成を形成するように担体を丸めることによって、細長部材110を形成するように構成されてよい。これにより、細長部材110は、
図2に示されるような円筒形を得て、担体の第1の部分151の第1の側面131が、細長部材110の内表面112を少なくとも部分的に構成する。担体は、例えば当技術分野において知られている任意の固定手段によって、丸められた構成に固定して構成されてよい。或いは、担体は、最初に、例えば担体の丸められた構成を形成するように担体を丸めることによって細長部材110を形成し、次に、例えば長方形担体の最長辺の1つにおける長方形担体の側部「帯」の形の担体の第1の部分151が、担体の残りの第2の部分152上に折り返されてもよい。これらのアプローチの何れかを使用して、発光要素120は、最後には細長部材110の内側になる。
【0062】
図3は、本発明の一実施形態による方法300の略フローチャートである。方法300は、照明モジュールを製造するための方法であり、当該照明モジュールは、内表面を有する細長部材を含み、当該内表面は、当該細長部材内の導光領域の範囲を少なくとも部分的に定める。細長部材は、第1の端と第2の端とを有する。光は、第1の端及び第2の端の少なくとも1つを介して、導光領域から出ることができる。導光領域は、導光領域内、また、第1の端及び第2の端それぞれに入り及び出る流体の通過を可能にする。細長部材は、少なくとも部分的にフレキシブルであり、第1の側面と、第1の側面の反対側の第2の側面とを有する担体を含む。上記方法300は、少なくとも1つの発光要素を、担体の第1の部分上で、担体の第1の側面に結合するステップ301を含む。少なくとも1つの発光要素は発光する。担体は、細長部材を形成するように構成される(ステップ302)。担体は、担体の第1の部分の第2の側面が、担体の第2の部分の第2の側面に少なくとも部分的に面するように構成され(ステップ303)、これにより、担体の第1の部分の第1の側面が、細長部材の内表面を少なくとも部分的に構成する。
【0063】
図4は、本発明の別の実施形態による方法400の略フローチャートである。
図4に示される方法400は、
図3に示される方法300とは、担体の第1の部分の第2の側面が、担体の第2の部分の第2の側面に少なくとも面するように担体を構成するステップ303が、細長部材を形成するように担体を構成するステップ302の前に行われる点で異なる。
【0064】
結論として、細長部材を含む照明モジュールが開示され、当該細長部材は、当該細長部材内の導光領域の範囲を少なくとも部分的に定める内表面を有し、当該細長部材は、第1の端と第2の端とを有し、導光領域内、また、第1の端及び第2の端それぞれに入り及び出る流体の通過を可能にする。光は、第1の端及び第2の端の少なくとも1つを介して、導光領域から出ることができる。細長部材は、少なくとも部分的にフレキシブルであり、第1の側面と、第1の側面と反対側の第2の側面とを有する担体を含む。少なくとも1つの発光要素が、担体の第1の部分上で、担体の第1の側面に結合される。担体は、担体の第1の部分の第2の側面が、担体の第2の部分の第2の側面に少なくとも部分的に面するように構成され、これにより、担体の第1の部分の第1の側面が、細長部材の内表面を少なくとも部分的に構成する。担体のこのような構成によって、少なくとも1つの発光要素は、細長部材内に配置されることが可能であり、したがって、導光領域へと光を放出することができる。当該照明モジュールを含む照明デバイスも開示されている。
【0065】
本発明は、添付図面及び上記説明において例示されているが、当該例示は、例示的であると見なされるべきであって、限定と見なされるべきではない。本発明は、開示された実施形態に限定されない。開示された実施形態の他の変形態様は、図面、開示内容及び添付の請求項の検討から、請求項に係る発明を実施する当業者によって理解され、実施される。請求項において、「含む」との用語は、他の要素又はステップを排除するものではなく、また、「a」又は「an」との不定冠詞も、複数形を排除するものではない。特定の手段が相互に異なる従属請求項に記載されることだけで、これらの手段の組み合わせを有利に使用することができないことを示すものではない。請求項における任意の参照符号は、範囲を限定するものと解釈されるべきではない。