(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
吸収性本体と、該吸収性本体の非肌対向面側に配されて該吸収性本体を固定している外装体とを備え、着用者の前後方向に相当する縦方向とこれに直交する横方向とを有し、且つ着用時に着用者の腹側に配される腹側部及び背側に配される背側部を縦方向に有し、該外装体は、該腹側部に位置する外装体腹側領域と該背側部に位置する外装体背側領域とに分割されており、前記吸収性本体は、前記外装体腹側領域及び前記外装体背側領域に架け渡して固定されており、
前記吸収性本体の非肌対向面が、前記外装体とは別体の第1の被覆体によって被覆され、且つ該吸収性本体の縦方向両端部の肌対向面が、該外装体とは別体の第2の被覆体によってそれぞれ個別に被覆されている吸収性物品の製造方法であって、
走行中の1枚の帯状の原反シートにその走行方向に沿って切れ目を入れ、前記第1の被覆体を構成する第1のシートと、前記第2の被覆体を構成する第2のシートとに切り分ける原反シート切断工程と、
走行中の帯状の前記第1のシートをその走行方向と交差する方向に切断して前記第1の被覆体を得、該第1の被覆体を前記吸収性本体の非肌対向面に接合する第1の被覆体接合工程と、
前記第1の被覆体が接合された複数の前記吸収性本体を、走行中の前記外装体腹側領域の連続体と前記外装体背側領域の連続体とに架け渡してその走行方向に対して間欠的に配置・接合して吸収性物品前駆体連続体を製造する工程と、
走行中の前記第2のシートにその走行方向に沿って切れ目を入れて2枚に切り分け、切り分けた2枚のシートをそれぞれその走行方向と交差する方向に切断して前記第2の被覆体を得、それら第2の被覆体を、走行中の前記吸収性物品前駆体連続体における複数の前記吸収性本体それぞれの縦方向両端部の肌対向面に接合する第2の被覆体接合工程と、を有する吸収性物品の製造方法。
前記第2の被覆体の縦方向における外方端部は、該第2の被覆体が配置されている前記外装体腹側領域又は前記外装体背側領域の縦方向における外方端部よりも、縦方向内方に位置している請求項1又は2に記載の吸収性物品の製造方法。
前記吸収性本体は、肌対向面を形成する液透過性の表面シート、非肌対向面を形成する液不透過性又は液難透過性の裏面シート及びこれら両シート間に介在配置された液保持性の吸収体を含んで構成され、
前記吸収性本体の肌対向面における縦方向に沿う両側部には、縦方向に沿って一対の立体ギャザーが配され、該吸収性本体の非肌対向面における縦方向に沿う両側部は、一対の該立体ギャザーを構成する一対のシート材によって被覆されており、
前記第1の被覆体は、一対の前記シート材の横方向端部間に露出する前記裏面シートを被覆し、且つ該第1の被覆体の横方向端部が該シート材と重なるように配置されている請求項1〜5の何れか一項に記載の吸収性物品の製造方法。
前記吸収性本体は、前記外装体腹側領域と前記外装体背側領域とに架け渡して固定されており、前記裏面シートは、その縦方向中央部以外の部分がこれら両領域によって被覆されおり、
前記第1の被覆体は、前記裏面シートの前記縦方向中央部を被覆し、且つ該第1の被覆体の縦方向端部が前記外装体腹側領域及び前記外装体背側領域と重なるような長さである請求項6に記載の吸収性物品の製造方法。
前記吸収性物品は、前記外装体腹側領域及び前記外装体背側領域それぞれの縦方向に沿う両側縁部どうしが接合されて一対のサイドシール部、ウエスト開口部及び一対のレッグ開口部が形成されるパンツ型吸収性物品である請求項1〜7の何れか一項に記載の吸収性物品の製造方法。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、先ず、本発明の吸収性物品の製造方法の実施によって製造される吸収性物品について、その好ましい一実施態様であるパンツ型使い捨ておむつ(パンツ型吸収性物品)に基づき図面を参照して説明する。本実施態様のパンツ型使い捨ておむつ1は、
図1〜
図4に示すように、吸収性本体2と、該吸収性本体2の非肌対向面側に配されて該吸収性本体2を固定している外装体3とを備え、着用者の前後方向に相当する縦方向Xとこれに直交する横方向Yとを有し、且つ着用時に着用者の腹側に配される腹側部A及び背側に配される背側部B並びにそれらの間に位置し着用者の股間部に配される股下部Cを縦方向Xに有し、外装体3における腹側部Aに位置する外装体腹側領域(後述する腹側シート部材31)及び背側部Bに位置する外装体背側領域(後述する背側シート部材32)それぞれの縦方向Xに沿う両側縁部3s,3sどうしが接合されて一対のサイドシール部S,S、ウエスト開口部WO及び一対のレッグ開口部LO,LOが形成されている。
【0013】
尚、本明細書において、肌対向面は、吸収性物品及びその構成部材(例えば吸収性本体)における着用時に着用者の肌側に向けられる面であり、非肌対向面は、吸収性物品及びその構成部材における着用時に着用者の肌側とは反対側(ショーツ等の着衣側)に向けられる面である。また、着用者の前後方向とは、着用者の腹側に配される部分から股間に配される部分を経て背側に配される部分に至る方向であり、縦方向Xは、吸収性物品又はその構成部材である吸収性本体の長辺に沿う方向(長手方向)に一致し、横方向Yは、吸収性物品又はその構成部材である吸収性本体の幅方向に一致する。
【0014】
吸収性本体2は、該吸収性本体2の肌対向面を形成する液透過性の表面シート21、該吸収性本体2の非肌対向面を形成する液不透過性又は液難透過性の裏面シート22、及び両シート21,22間に介在配置された液保持性の吸収体23を含んで構成されており、X方向に長い矩形形状に形成されている。吸収体23は、吸水性物質の集合体(吸収性コア)を含んで構成されており、該集合体の外面は、ティッシュペーパー等の紙や各種不織布、開孔フィルム等の液透過性シートで被覆されていても良い。前記吸水性物質としては、例えば、木材パルプや親水化処理された合成繊維等の親水性繊維を用いることができ、必要に応じ、更に粒状の吸水性ポリマー等を用いることができる。
【0015】
図2及び
図4に示すように、吸収性本体2の肌対向面における縦方向Xに沿う両側部には、縦方向Xに沿って一対の立体ギャザー4,4が配されている。各立体ギャザー4は、着用時に少なくとも股下部Cにおいて、着用者の肌側に向かって起立する。各立体ギャザー4は、液抵抗性ないし撥水性の立体ギャザー形成用シート材41と、シート材41に固定された立体ギャザー形成用弾性部材42とを含んで構成されている。シート材41は、1枚の帯状シートから形成されており、シート材41の横方向Yの一端部は、裏面シート22の非肌対向面に接着剤(図示せず)によって固定されて固定端を形成し、シート材41の横方向Yの他端部は、吸収体23の上方において、縦方向Xに延びる折曲線(図示せず)にて横方向Yの外方側に折り返されて自由端を形成し、その折り返しによって相対向したシート間に、弾性部材42が縦方向Xに伸長した状態で接着剤を介して固定されて、立体ギャザー4が形成されている。シート材41の横方向Yの一端部(固定端)は、股下部Cにおいては、裏面シート22と後述する第1の被覆体5との間に配されている。
【0016】
本実施態様のおむつ1においては、
図1〜
図4(a)に示すように、吸収性本体2の非肌対向面の一部が、外装体3(外層シート35、内層シート36)とは別体の第1の被覆体5によって被覆されている。第1の被覆体5は、主としておむつの肌触りや外観を向上させる役割を担うもので、その役割を果たすために、少なくとも吸収性本体2の非肌対向面(裏面シート22)における、外装体3によって被覆されていない部分を被覆しており、本実施態様においては少なくとも股下部Cに配されている。第1の被覆体5は、後述する第2の被覆体6,7と同じ材料から形成されている。第1の被覆体5と吸収性本体2(裏面シート22)とは、ホットメルト型接着剤等の公知の接着剤よって接合されている。
【0017】
第1の被覆体5は、その主たる役割を果たし得る範囲に配されていれば良く、そのような範囲に限定して第1の被覆体5を配置することで、製造コストの低減を図ることが可能となる。このような観点から、第1の被覆体5の平面視寸法は吸収性本体2のそれに比して小さくなされている。即ち、本実施態様における第1の被覆体5は、吸収性本体2と同様に平面視矩形形状をなしているが、吸収性本体2に比して縦方向X及び横方向Yの両方向の長さが短い。そして、このような相対的に小さい第1の被覆体5が、相対的に大きい吸収性本体2の非肌対向面の中央部に配置されているので、
図1及び
図2に示すように、第1の被覆体5の周縁全体から吸収性本体2が延出している。第1の被覆体5の縦方向両端部5t,5tは、それぞれ裏面シート22と外装体3(内層シート36)との間に介在されており、第1の被覆体5の非肌対向面(吸収性本体2との対向面とは反対側の面)における、縦方向両端部5t,5t以外の部分は、股下部Cに位置して外部に露出している。
【0018】
第1の被覆体5の横方向Yの長さは特に制限されないが、通常、一対のシート材41の横方向Yの端部(固定端)間に露出する裏面シート22が被覆され、且つ、第1の被覆体5の横方向Yの端部がシート材41と重なるように配置されていることが望ましい。シート材41と第1の被覆体5とが重なる長さは、特に制限されないが、通常、好ましくは20mm以上、更に好ましくは22.5mm以上、そして、好ましくは30mm以下、更に好ましくは27.5mm以下、より具体的には、好ましくは20mm以上30mm以下、更に好ましくは22.5mm以上27.5mm以下である。
【0019】
また、第1の被覆体5の縦方向Xの長さも特に制限されないが、通常、後述する腹側シート部材31及び背側シート部材32の股下部C側の縦方向Xの端部間に露出する裏面シート22が被覆され、且つ、第1の被覆体5の縦方向Xの端部が腹側シート部材31及び背側シート部材32と重なるような長さであることが望ましい。腹側シート部材31及び背側シート部材32と第1の被覆体5とが重なる長さは、特に制限されないが、通常、好ましくは15mm以上、更に好ましくは17.5mm以上、そして、好ましくは25mm以下、更に好ましくは22.5mm以下、より具体的には、好ましくは15mm以上25mm以下、更に好ましくは17.5mm以上22.5mm以下である。
【0020】
外装体3は、
図1〜
図3に示すように、着用時に着用者の腹側に配される腹側シート部材31(外装体腹側領域)と背側に配される背側シート部材32(外装体背側領域)とに分割されている。即ち、本実施態様のパンツ型使い捨ておむつ1は、着用者の腹側に配される腹側シート部材31と、着用者の背側に配される背側シート部材32と、両シート部材31,32に架け渡して固定された縦長の吸収性本体2とを備え、両シート部材31,32それぞれの縦方向Xに沿う両側縁部3s,3sどうしが接合されて一対のサイドシール部S,S、ウエスト開口部WO及び一対のレッグ開口部LO,LOが形成されている。サイドシール部Sでは、腹側シート部材31と背側シート部材32とが、接着剤、ヒートシール、高周波シール、超音波シール等の公知の接合手段によって接合されている。
【0021】
腹側シート部材31及び背側シート部材32は、それぞれ、その非肌対向面(おむつ1の外面)を形成する外層シート35と、該外層シート35の内面側に配された内層シート36と、両シート35,36間に接着剤(図示せず)により固定された複数本の糸状又は帯状の弾性部材33とを含んで構成されており、
図2に示す如きおむつ1の展開状態において、横方向Yに長い矩形形状をなしている。両シート35,36間は、所定部位において接着剤(図示せず)によって接合されている。腹側シート部材31及び背側シート部材32においては、それぞれ
図2に示すように、複数本の弾性部材33は、横方向Yに沿って略直線状に配され、横方向Yに伸長した状態で、縦方向Xに所定間隔を置いて配されている。腹側シート部材31及び背側シート部材32それぞれを構成する外層シート35と内層シート36とは、同形状(平面視矩形形状)で且つ大きさ(サイズ)が略同じである。
【0022】
本実施態様のおむつ1においては、
図1〜
図3に示すように、吸収性本体2の縦方向Xの両端部2A,2Bの肌対向面が、外装体3(外層シート35、内層シート36)とは別体の第2の被覆体6,7によってそれぞれ個別に被覆されている。第2の被覆体6は、吸収性本体2の腹側部A側の縦方向端部2Aの肌対向面を被覆し、第2の被覆体7は、吸収性本体2の背側部B側の縦方向端部2Bの肌対向面を被覆している。第2の被覆体6,7は何れも、吸収性本体2(表面シート21)、立体ギャザー4及び内層シート36と共に、おむつ1の肌対向面(内面)の一部を形成しており、着用者の肌と接触する。第2の被覆体6,7は、互いに同形状(平面視矩形形状)で且つ大きさ(サイズ)が略同じである。
【0023】
第2の被覆体6,7は、それぞれ、
図2に示す如きおむつ1の展開状態において横方向Yに長い矩形形状をなしている。
図2及び
図3に示すように、第2の被覆体6は、吸収性本体2の腹側部A側の縦方向端部2Aから縦方向Xの外方に延出し、外装体3(内層シート36)の肌対向面を被覆する延出部6Eを有し、また、第2の被覆体7は、吸収性本体2の背側部B側の縦方向端部2Bから縦方向Xの外方に延出し、外装体3(内層シート36)の肌対向面を被覆する延出部7Eを有している。第2の被覆体6,7は、それぞれ、それに対向するおむつ1の他の構成部材〔吸収性本体2(表面シート21)、立体ギャザー4、外装体3(内層シート36)〕に対し、ホットメルト型接着剤等の公知の接着剤によって部分的に又は全面的に接合されている。
【0024】
図2及び
図3に示すように、第2の被覆体6(延出部6E)のウエスト開口部WO側の端部(被覆体6の横方向Yに沿う縦方向外側端又は縦方向Xにおける外方端部)6tは、該被覆体6が配置されている腹側シート部材31(外装体腹側領域)のウエスト開口部WO側の端部(腹側シート部材31の横方向Yに沿う縦方向外側端又は縦方向Xにおける外方端部)31tよりも縦方向Xの内方に位置している。つまり、腹側シート部材31における、吸収性本体2よりも縦方向Xの外方に位置する本体外方領域31Eの肌対向面は、第2の被覆体6によって部分的に被覆されており、該被覆体6によって被覆されずに露出している部分を有している。同様に、第2の被覆体7(延出部7E)のウエスト開口部WO側の端部(被覆体7の横方向Yに沿う縦方向外側端又は縦方向Xにおける外方端部)7tは、該被覆体7が配置されている背側シート部材32(外装体背側領域)のウエスト開口部WO側の端部(背側シート部材32の横方向Yに沿う縦方向外側端又は縦方向Xにおける外方端部)32tよりも縦方向Xの内方に位置している。つまり、背側シート部材32における、吸収性本体2よりも縦方向Xの外方に位置する本体外方領域32Eの肌対向面は、第2の被覆体7によって部分的に被覆されており、該被覆体7によって被覆されずに露出している部分を有している。
【0025】
本実施態様のおむつ1は、吸収性本体2の縦方向両端部2A,2Bの肌対向面を被覆する第2の被覆体6,7を具備していることにより、該両端部2A,2Bからの尿等の排泄液の漏れが効果的に防止される。本実施態様のおむつ1においては、本体外方領域31E,32Eそれぞれの肌対向面は、第2の被覆体6,7によって部分的に被覆されているのみであり、また
図2に示すように、第2の被覆体6,7はそれぞれ外装体3(外層シート35、内層シート36)に比して横方向Yの長さが短くなされており、つまり、第2の被覆体6,7は、吸収性本体2の縦方向端部2A,2Bからの漏れを防止するのに必要な部分のみを被覆しているだけであるので、製造コスト及び通気性の点で有利である。
【0026】
本実施態様のおむつ1の各部の寸法は、次のように設定することが好ましい。尚、以下に示す各部の寸法(長さ等)は、何れも吸収性物品に配されている各弾性部材を伸長させた状態におけるものである。
第2の被覆体6,7の縦方向Xの長さ(幅)L1(
図2参照)は、好ましくは15mm以上、更に好ましくは20mm以上、そして、好ましくは50mm以下、更に好ましくは45mm以下、より具体的には、好ましくは15mm以上50mm以下、更に好ましくは20mm以上45mm以下である。
第2の被覆体6の縦方向外側端6tと腹側シート部材31(外装体腹側領域)の縦方向外側端31tとの離間距離L2(
図2参照)、及び、第2の被覆体7の縦方向外側端7tと背側シート部材32(外装体背側領域)の縦方向外側端32tとの離間距離L2(
図2参照)は、いずれも、好ましくは5mm以上、更に好ましくは8mm以上、そして、好ましくは30mm以下、更に好ましくは20mm以下、より具体的には、好ましくは5mm以上30mm以下、更に好ましくは8mm以上20mm以下である。
【0027】
第2の被覆体6,7による作用効果と製造コストとのバランスの観点から、第2の被覆体6,7の横方向Yの長さと吸収性本体2の横方向Yの長さとの比(前者/後者)は、好ましくは1.3以上、更に好ましくは1.35以上、そして、好ましくは1.55以下、更に好ましくは1.50以下、より具体的には、好ましくは1.3以上1.55以下、更に好ましくは1.35以上1.50以下である。
第2の被覆体6,7の横方向Yの長さは通常、吸収性本体2の横方向Yの長さよりも長いことが望ましく、通常、好ましくは190mm以上、更に好ましくは200mm以上、そして、好ましくは275mm以下、更に好ましくは270mm以下、より具体的には、好ましくは190mm以上275mm以下、更に好ましくは190mm以上270mm以下である。
また、第2の被覆体6,7の横方向Yの長さは、第1の被覆体5の縦方向Xの長さと同じであることが好ましい。そうすることで、1枚の帯状の原反シートから切り取られる吸収性物品1個あたりの第1の被覆体5及び第2の被覆体6,7の長さが同じとなるので、効率的に吸収性物品を製造することができる。
【0028】
本実施態様のおむつ1の形成材料について説明すると、吸収性本体2を構成する表面シート21、裏面シート22及び吸収体23、外装体3を構成する外層シート35及び内層シート36、並びに立体ギャザー4を形成するシート材41としては、それぞれ、通常、使い捨ておむつ等の吸収性物品に用いられるものであれば、特に制限なく用いることができる。例えば、表面シート21としては、親水性且つ液透過性の不織布等を用いることができ、裏面シート22としては、液不透過性又は液難透過性の樹脂フィルムや樹脂フィルムと不織布の積層体等を用いることができる。立体ギャザー4を形成するシート材41としては、伸縮性のフィルム、不織布、織物又はそれらの積層シート等を用いることができる。外装体形成用弾性部材33及び立体ギャザー形成用弾性部材42としては、例えば、天然ゴム、ポリウレタン、ポリスチレン−ポリイソプレン共重合体、ポリスチレン−ポリブタジエン共重合体、アクリル酸エチル−エチレン等のポリエチレン−αオレフィン共重合体等からなる糸状又は帯状の伸縮性材料を用いることができる。
【0029】
外層シート35、内層シート36、及び被覆体5,6,7としては、エアスルー不織布、スパンレース不織布、スパンボンド不織布、メルトブローン不織布等の不織布の他、液不透過性又は液難透過性のシート(樹脂製フィルム等)を用いることもできる。外層シート35、内層シート36、及び被覆体5,6,7の坪量は、それぞれ、好ましくは10g/m
2以上、更に好ましくは12g/m
2以上、そして、好ましくは50g/m
2以下、更に好ましくは25g/m
2以下、より具体的には、好ましくは10g/m
2以上50g/m
2以下、更に好ましくは12g/m
2以上25g/m
2以下である。
【0030】
次に、本発明のパンツ型吸収性物品の製造方法について、その好ましい一実施態様である前述したパンツ型使い捨ておむつ1の製造方法に基づき図面を参照して説明する。
図5には、本実施態様のパンツ型吸収性物品の製造方法の概略が示されている。
【0031】
本実施態様の製造方法においては、
図5に示すように、走行中の1枚の帯状の原反シート10にその走行方向MD1に沿って切れ目を入れ、第1の被覆体5を構成する第1のシート11と、第2の被覆体6,7を構成する第2のシート12とに切り分ける(原反シート切断工程)。より具体的には、前記原反シート切断工程では、原反ロール(図示せず)から巻き出し機(図示せず)によって1枚の帯状の原反シート10を連続的に巻き出して、
図5中符号MD1で示す方向に走行させ、スリッター等の公知の切断手段50を用いて、走行中の原反シート10に走行方向MD1に沿って切れ目を入れ、第1のシート11と第2のシート12とに切り分ける。
【0032】
そして、本実施態様の製造方法においては、前記原反シート切断工程で切り分けられた帯状の第1のシート11をそのまま方向MD1に走行させ、その一面(吸収性本体2との対向面)に接着剤塗布手段60を用いてホットメルト型接着剤等の接着剤を塗布した後、走行中の第1のシート11をその走行方向MD1と交差する方向に切断して第1の被覆体5を得、その第1の被覆体5を吸収性本体2の非肌対向面に接合する(第1の被覆体接合工程)。吸収性本体2は常法に従って製造することができる。本実施態様では
図5に示すように、別工程で製造した吸収性本体の連続体20、即ち、吸収性本体2がその長手方向(搬送方向MD1)に複数個連なってなる連続体20を、原反シート10の走行方向MD1と同方向に走行させ、スリッター等の公知の切断手段(図示せず)を用いて単位長さに切断して吸収性本体2を製造する。
【0033】
図6には、前記第1の被覆体接合工程の一実施態様の概略が示されている。
図6に示す実施態様においては、図示しない搬送手段によって搬送された走行中の帯状の第1のシート11を単位長さに切断して第1の被覆体5とするカッターロール51と、該被覆体5を吸収性本体2に転写する転写ロール52とを備えている。転写ロール52の上方では、複数の吸収性本体2が方向MD1に1列に搬送されている。カッターロール51は、転写ロール52の外周面上で第1のシート11を切断し、その切断によって得られた第1の被覆体5は、転写ロール52の外周面上で吸引保持されつつ、該転写ロール52の回転により、該転写ロール52の上方を走行する吸収性本体2の非肌対向面に供給され、該被覆体5に予め塗布された接着剤によって該非肌対向面に接合される。
【0034】
前述したように、第1の被覆体5の平面視寸法は吸収性本体2のそれに比して小さく、被覆体5の走行方向MD1(長手方向)の長さは吸収性本体2のそれに比して短い。そのため、本実施態様のように、第1のシート11から切り出された第1の被覆体5を、一方向MD1に走行中の複数の吸収性本体2それぞれに順次供給するには、被覆体5の供給源である第1のシート11とその供給先の吸収性本体2との間で速度調整を行う必要がある。この速度調整は、第1のシート11の走行速度(カッターロール51による切断前の走行速度)をV1、吸収性本体2の走行速度をV2とした場合、V1がV2よりも遅くなる(V1<V2となる)ように行われる。即ち、走行方向MD1の長さが相対的に短い部材(第1の被覆体5)の供給源である第1のシート11の走行速度(搬送速度)V1を、走行方向MD1の長さが相対的に長い部材(吸収性本体2)の走行速度(搬送速度)V2よりも遅くする。
【0035】
尚、第1のシート11から切り出された第1の被覆体5の走行速度(転写ロール52上での走行速度)は、吸収性本体2の走行速度と同じである。また、前記第1の被覆体接合工程においては、複数の第1の被覆体5を、一方向MD1に走行中の帯状の吸収性本体の連続体20に間欠的に供給して両者を接合した後、該連続体20を単位長さに切断して、被覆体5が接合された吸収性本体2を製造しても良く、その場合の連続体20と第1のシート11との間の速度調整は、前記と同様に行うことができる。
【0036】
また、本実施態様の製造方法においては、前記第1の被覆体接合工程とは別工程の外装体の連続体製造工程で、外装体の連続体310,320を製造する。外装体連続体310は、腹側シート部材31がその長手方向に複数個連なってなる帯状シートであり、外装体連続体320は、背側シート部材32がその長手方向に複数個連なってなる帯状シートである。外装体の連続体製造工程において外装体連続体310,320それぞれは次のように製造される。
【0037】
先ず、
図5に示すように、方向MD2に走行中の帯状の外装体構成シート30の一面上に、外装体形成用弾性部材33を、所定の伸長率に伸長させた伸長状態で複数本配する。外装体構成シート30の走行方向MD2は、前述した原反シート10及び吸収性本体の連続体20の走行方向MD1とは逆方向である。各弾性部材33又は外装体構成シート30の一面における弾性部材33の配置予定部位には、図示しない接着剤塗布手段によってホットメルト型接着剤等の接着剤が予め塗布されており、各弾性部材33は該接着剤によって外装体構成シート30の一面上に伸長状態で固定される。次いで、帯状の外装体構成シート30を、複数本の弾性部材33が配された状態を維持したままで、その走行方向(長手方向)に沿う折曲線にて折り曲げる。より具体的には、外装体構成シート30の走行方向MD2に沿う両側縁30s,30sそれぞれを、シート30をその長手方向と直交する幅方向に二分する仮想中心直線CLに一致させるように折り曲げる。そして、折り曲げられた帯状の外装体構成シート30に、スリッター等の公知の切断手段(図示せず)を用いてその走行方向MD2に沿って切れ目を入れ、外装体連続体310,320に切り分けつつ、切り分けられた両連続体310,320の間隔を、製造目的物であるおむつ1における腹側シート部材31と背側シート部材32との間隔に一致するように拡げ、両連続体310,320を引き続き走行方向MD2に走行させる。
【0038】
尚、外装体構成シート30に固定された弾性部材33に対し、必要に応じ非伸縮化処理を施しても良い。外装体構成シート30における吸収性本体2の配置領域に位置する弾性部材33には通常、非伸縮化処理が施される。弾性部材33の非伸縮化処理は、例えば、複数の凸部を形成させたカットロールとアンビルロール等の公知の弾性部材カット手段を用いて、外装体構成シート30における吸収性本体2の配置領域に位置する弾性部材33を押圧して、該弾性部材33の収縮機能が発現されないように個々複数個に分断することにより実施することができる。
【0039】
そして、本実施態様の製造方法においては、
図5に示すように、前記第1の被覆体接合工程を経て得られた、第1の被覆体5が接合された複数の吸収性本体2を、外装体連続体310,320にその走行方向MD2に対して間欠的に配置・接合して吸収性物品前駆体連続体を製造する。また、走行中の帯状の第2のシート12にその走行方向MD2に沿って切れ目を入れて2枚の帯状の被覆体連続体65,75に切り分け、切り分けた2枚の被覆体連続体65,75をそれぞれその走行方向MD2と交差する方向に切断して第2の被覆体6,7を得、それら第2の被覆体6,7を、走行中の前記吸収性物品前駆体連続体における複数の吸収性本体2それぞれの縦方向両端部の肌対向面に接合する(第2の被覆体接合工程)。
【0040】
より具体的には、
図5に示すように、先ず、前記原反シート切断工程で切り分けられた帯状の第2のシート12の走行方向を、原反シート10の切断直後の走行方向MD1から、外装体連続体310,320の走行方向と同一方向であるMD2に変更し、スリッター等の公知の切断手段53を用いて、方向MD2に走行中の1枚の帯状の第2のシート12にその走行方向MD2に沿って切れ目を入れ、第2の被覆体6を構成する被覆体連続体65と、第2の被覆体7を構成する被覆体連続体75とに切り分ける。被覆体連続体65は、第2の被覆体6(腹側部Aに配される第2の被覆体)がその長手方向に複数個連なってなる帯状シートであり、被覆体連続体75は、第2の被覆体7(背側部Bに配される第2の被覆体)がその長手方向に複数個連なってなる帯状シートである。
【0041】
次いで、
図5に示すように、切り分けられた帯状の被覆体連続体65,75をそのまま方向MD2に走行させ、その一面(吸収性本体2又は外装体連続体310,320との対向面)に接着剤塗布手段61を用いてホットメルト型接着剤等の接着剤を塗布した後、カッターロール等の公知の切断手段(図示せず)を用いて、走行中の両被覆体連続体65,75をそれぞれ走行方向MD2と交差する方向、より具体的には被覆体連続体65,75の幅方向CDに切断して第2の被覆体6,7を得る。また、方向MD2に走行中の外装体連続体310,320それぞれの一面(吸収性本体2及び第2の被覆体6,7との対向面)に、接着剤塗布手段62を用いてホットメルト型接着剤等の接着剤を塗布しておく。
【0042】
そして、
図5に示すように、幅方向CDに所定間隔を置いて互いに平行な状態で走行方向MD2に走行する、外装体連続体310,320に対し、第1の被覆体5が接合された複数の吸収性本体2を、両連続体310,320を架け渡すように間欠的に供給すると共に、第2の被覆体6,7を吸収性本体2の上方(肌対向面側)から供給して、該吸収性本体2の縦方向両端部の肌対向面上に配置する。こうして供給された吸収性本体2は、外装体連続体310,320に予め塗布された接着剤によって該連続体310,320に接合され、また、供給された第2の被覆体6,7は、それらに予め塗布された接着剤によって吸収性本体2と連続体310又は連続体320とに接合される。こうして、外装体連続体310と第2の被覆体6との間、及び外装体連続体320と第2の被覆体7との間で、吸収性本体2の縦方向(幅方向CD)の両端部が固定され、帯状のおむつ連続体(吸収性物品連続体)25が得られる。
【0043】
このように、前記第2の被覆体接合工程においては、被覆体連続体65から切り出された第2の被覆体6を、一方向MD2に走行中の帯状の外装体連続体310にその走行方向MD2に対して間欠的に順次供給すると共に、被覆体連続体75から切り出された第2の被覆体7を、同方向MD2に走行中の帯状の外装体連続体320にその走行方向MD2に対して間欠的に順次供給しているところ、このような被覆体6,7の間欠的な供給を行うためには、被覆体6,7の供給源である被覆体連続体65,75(第2のシート12)と供給先の連続体310,320との間で速度調整を行う必要がある。この速度調整は、被覆体連続体65,75(第2のシート12)の走行速度をV3、連続体310,320の走行速度をV4とした場合、V3がV4よりも遅くなる(V3<V4となる)ように行われる。即ち、走行方向MD2の長さが相対的に短い部材(第2の被覆体6,7)の供給源である被覆体連続体65,75(第2のシート12)の走行速度(搬送速度)V3を、走行方向MD2の長さが相対的に長い部材(外装体連続体310,320)の走行速度(搬送速度)V4よりも遅くする。この速度調整は、例えば
図6に示す如き装置、即ち、被覆体連続体65,75を単位長さに切断するカッターロールと、その切断によって得られた被覆体6,7を連続体310,320に供給する転写ロールとを用いて行うことができる。
【0044】
次いで、
図5に示すように、帯状のおむつ連続体25をその幅方向CDに2つ折りして連続体310と連続体320とを重ね合わせ、重ね合わされた連続体310,320におけるサイドシール部Sの形成予定部位に、接着剤、ヒートエンボス加工手段、超音波加工手段等の公知の接合手段を用いて、接合部26を走行方向MD2に所定間隔を置いて複数形成する。しかる後、2つ折りされた帯状のおむつ連続体25を各接合部26にて切断することにより、複数個のおむつ1が連続的に得られる。斯かる切断によって形成された切断端部は、各おむつ1のサイドシール部Sとなる。
【0045】
以上、本発明をその好ましい実施態様に基づき説明したが、本発明は前記実施態様に制限されない。例えば、前記実施態様においては、外包体3が腹側シート部材31と背側シート部材32とに分割されており、吸収性本体2が両シート部材31,32に架け渡して固定されていたが、本発明の製造方法の製造目的物である吸収性物品は、斯かる構成を具備するものに限定されず、例えば、外包体が、腹側部と背側部とで分割されずに、腹側部、股下部及び背側部に亘る砂時計状等の外包体であっても良い。また、前記実施態様においては、パンツ型使い捨ておむつの製造方法について説明したが、テープ型の使い捨ておむつに係るものであっても良い。前述した本発明の実施態様に関し、更に以下の付記を開示する。
【0046】
<1>
吸収性本体と、該吸収性本体の非肌対向面側に配されて該吸収性本体を固定している外装体とを備え、着用者の前後方向に相当する縦方向とこれに直交する横方向とを有し、且つ着用時に着用者の腹側に配される腹側部及び背側に配される背側部を縦方向に有し、該外装体は、該腹側部に位置する外装体腹側領域と該背側部に位置する外装体背側領域とに分割されており、前記吸収性本体は、前記外装体腹側領域及び前記外装体背側領域に架け渡して固定されており、
前記吸収性本体の非肌対向面が、前記外装体とは別体の第1の被覆体によって被覆され、且つ該吸収性本体の縦方向両端部の肌対向面が、該外装体とは別体の第2の被覆体によってそれぞれ個別に被覆されている吸収性物品の製造方法であって、
走行中の1枚の帯状の原反シートにその走行方向に沿って切れ目を入れ、前記第1の被覆体を構成する第1のシートと、前記第2の被覆体を構成する第2のシートとに切り分ける原反シート切断工程と、
走行中の帯状の前記第1のシートをその走行方向と交差する方向に切断して前記第1の被覆体を得、該第1の被覆体を前記吸収性本体の非肌対向面に接合する第1の被覆体接合工程と、
前記第1の被覆体が接合された複数の前記吸収性本体を、走行中の前記外装体腹側領域の連続体と前記外装体背側領域の連続体とに架け渡してその走行方向に対して間欠的に配置・接合して吸収性物品前駆体連続体を製造する工程と、
走行中の前記第2のシートにその走行方向に沿って切れ目を入れて2枚に切り分け、切り分けた2枚のシートをそれぞれその走行方向と交差する方向に切断して前記第2の被覆体を得、それら第2の被覆体を、走行中の前記吸収性物品前駆体連続体における複数の前記吸収性本体それぞれの縦方向両端部の肌対向面に接合する第2の被覆体接合工程と、を有する吸収性物品の製造方法。
【0047】
<2>
前記第1の被覆体は前記吸収性本体に比して縦方向の長さが短く、前記第2の被覆体は前記外装体に比して横方向の長さが短い前記<1>に記載の吸収性物品の製造方法。
<3>
記第2の被覆体の縦方向における外方端部は、該第2の被覆体が配置されている前記外装体腹側領域又は前記外装体背側領域の縦方向における外方端部よりも、縦方向内方に位置している前記<1>又は<2>に記載の吸収性物品の製造方法。
【0048】
<4>
前記第1のシートの走行速度(カッターロールによる切断前の走行速度)をV1、前記吸収性本体の走行速度をV2とした場合、V1<V2となるように速度調整を行う前記<1>〜<3>の何れか一項に記載の吸収性物品の製造方法。
<5>
前記第2のシートの走行速度をV3、前記外装体の連続体の走行速度をV4とした場合、V3<V4となるように速度調整を行う前記<1>〜<4>の何れか一項に記載の吸収性物品の製造方法。
<6>
前記第1の被覆体接合工程において、前記原反シート切断工程で切り分けられた帯状の前記第1のシートの一面(前記吸収性本体との対向面)に接着剤を塗布した後、走行中の該第1のシートをその走行方向と交差する方向に切断して前記第1の被覆体5を得る前記<1>〜<5>の何れか一項に記載の吸収性物品の製造方法。
<7>
前記外装体の連続体製造工程を有し、該工程では、帯状の外装体構成シートの一面上に、複数本の外装体形成用弾性部材を所定の伸長率に伸長させた伸長状態で接着剤によって固定し、次いで、帯状の該外装体構成シートを、複数本の該弾性部材が配された状態を維持したままで、その走行方向(長手方向)に沿う折曲線にて折り曲げ、その折り曲げられた帯状の該外装体構成シートにその走行方向に沿って切れ目を入れて、複数枚(2枚)の前記外装体の連続体に切り分ける前記<1>〜<6>の何れか一項に記載の吸収性物品の製造方法。
【0049】
<8>
前記第1の被覆体の縦方向の長さと前記第2の被覆体の横方向の長さとが同じである前記<1>〜<7>の何れか一項に記載の吸収性物品の製造方法。
<9>
前記吸収性本体は、肌対向面を形成する液透過性の表面シート、非肌対向面を形成する液不透過性又は液難透過性の裏面シート及びこれら両シート間に介在配置された液保持性の吸収体を含んで構成され、
前記吸収性本体の肌対向面における縦方向に沿う両側部には、縦方向に沿って一対の立体ギャザーが配され、該吸収性本体の非肌対向面における縦方向に沿う両側部は、一対の該立体ギャザーを構成する一対のシート材によって被覆されており、
前記第1の被覆体は、一対の前記シート材の横方向端部(固定端)間に露出する前記裏面シートを被覆し、且つ該第1の被覆体の横方向端部が該シート材と重なるように配置されている前記<1>〜<8>の何れか一項に記載の吸収性物品の製造方法。
<10>
前記シート材と前記第1の被覆体5とが重なる長さは、好ましくは20mm以上、更に好ましくは22.5mm以上、そして、好ましくは30mm以下、更に好ましくは27.5mm以下、より具体的には、好ましくは20mm以上30mm以下、更に好ましくは22.5mm以上27.5mm以下である前記<9>に記載の吸収性物品の製造方法。
<11>
前記吸収性本体は、前記外装体腹側領域と前記外装体背側領域とに架け渡して固定されており、前記裏面シートは、その縦方向中央部(股下部に位置する部分)以外の部分(腹側部及び背側部に位置する部分)がこれら両領域によって被覆されおり、
前記第1の被覆体は、前記裏面シートの前記縦方向中央部を被覆し、且つ該第1の被覆体の縦方向端部が前記外装体腹側領域及び前記外装体背側領域と重なるような長さである前記<9>又は<10>に記載の吸収性物品の製造方法。
<12>
前記第1の被覆体5と前記外装体腹側領域及び前記外装体背側領域とが重なる長さは、好ましくは15mm以上、更に好ましくは17.5mm以上、そして、好ましくは25mm以下、更に好ましくは22.5mm以下、より具体的には、好ましくは15mm以上25mm以下、更に好ましくは17.5mm以上22.5mm以下である前記<11>に記載の吸収性物品の製造方法。
【0050】
<13>
前記第2の被覆体の横方向の長さと前記吸収性本体の横方向の長さとの比(前者/後者)は、好ましくは1.3以上、更に好ましくは1.35以上、そして、好ましくは1.55以下、更に好ましくは1.50以下、より具体的には、好ましくは1.3以上1.55以下、更に好ましくは1.35以上1.50以下である前記<1>〜<12>の何れか一項に記載の吸収性物品の製造方法。
<14>
前記第2の被覆体の横方向の長さは、前記吸収性本体の横方向の長さよりも長い前記<1>〜<13>の何れか一項に記載の吸収性物品の製造方法。
<15>
前記第2の被覆体の横方向の長さは、好ましくは190mm以上、更に好ましくは200mm以上、そして、好ましくは275mm以下、更に好ましくは270mm以下、より具体的には、好ましくは190mm以上275mm以下、更に好ましくは190mm以上270mm以下である前記<1>〜<14>の何れか一項に記載の吸収性物品の製造方法。
【0051】
<16>
前記第1の被覆体及び前記第2の被覆体は、エアスルー不織布、スパンレース不織布、スパンボンド不織布、メルトブローン不織布及び液不透過性又は液難透過性のシート(樹脂製フィルム)からなる群から選択される1種以上を含んで構成されている前記<1>〜<15>の何れか一項に記載の吸収性物品の製造方法。
<17>
前記第1の被覆体及び前記第2の被覆体の坪量は、それぞれ、好ましくは10g/m
2以上、更に好ましくは12g/m
2以上、そして、好ましくは50g/m
2以下、更に好ましくは25g/m
2以下、より具体的には、好ましくは10g/m
2以上50g/m
2以下、更に好ましくは12g/m
2以上25g/m
2以下である前記<1>〜<16>の何れか一項に記載の吸収性物品の製造方法。
<18>
前記吸収性物品は、前記外装体腹側領域及び前記外装体背側領域それぞれの縦方向に沿う両側縁部どうしが接合されて一対のサイドシール部、ウエスト開口部及び一対のレッグ開口部が形成されるパンツ型吸収性物品である前記<1>〜<17>の何れか一項に記載の吸収性物品の製造方法。